WO2021166691A1 - 情報処理装置、および情報処理方法、並びにプログラム - Google Patents

情報処理装置、および情報処理方法、並びにプログラム Download PDF

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Abstract

本開示は、簡易で、かつ、適切にキャリブレーションできるようにする情報処理装置、および情報処理方法、並びにプログラムに関する。 IMUなどの慣性計測装置が内蔵されたペン型の装置を移動させて、その軌跡に応じた描画画像を表示させるとき、ペン型の装置を、所定の向きに挿入して固定させるペン立てに入れるときの、1つの静止姿勢における慣性計測装置の計測値と、その時の慣性計測装置の緯度および絶対方位とに基づいて、キャリブレーションを実現する。IMUを備えた装置に適用することができる。

Description

情報処理装置、および情報処理方法、並びにプログラム
 本開示は、情報処理装置、および情報処理方法、並びにプログラムに関し、特に、簡易な操作で適切にキャリブレーションできるようにした情報処理装置、および情報処理方法、並びにプログラムに関する。
 圧力センサを備えたタッチペンを用いて、タブレットの表示面などにタッチペンを接触させて描いた通りの画像をタブレットの表示部に描画させる描画技術がある。
 このような場合、タッチペンの圧力センサを所定の間隔でキャリブレーションさせる必要がある。
 そこで、所定のペン立てにタッチペンが立てられると、所定の力がペン先の圧力センサに働くように構成することで、圧力センサをキャリブレーションさせる技術が提案されている(特許文献1参照)。
特開2016-157322号公報
 ところで、上述した描画技術については、タッチペンがタブレットと接触することで描画が実現されるが、例えば、タッチペンに圧力センサに代えて、ジャイロセンサを設けるようにしてタブレットと非接触の状態で、先端部分の動きに合わせて描画できるようなペンにより実現させることを考える。
 この場合、ペンを所定のペン立てに立てたときの角速度を用いてキャリブレーションさせることが考えられるが、1種類の静止姿勢で得られる角速度だけでは、地球の自転成分とバイアス成分とが含まれているので、適切にキャリブレーションさせることができない。
 角速度を用いたキャリブレーションを実現するには、少なくとも異なる2種類の静止姿勢で得られる角速度を用いなければ適切にキャリブレーションさせることができず、ユーザが、少なくとも2種類の静止姿勢をとるようにペンを置く必要があるため、キャリブレーションに係る操作が煩わしいものとなる。
 本開示は、このような状況に鑑みてなされたものであり、特に、簡易な操作で適切にキャリブレーションできるようにするものである。
 本開示の一側面の情報勝利装置、およびプログラムは、1つの静止姿勢において、慣性計測装置により検出される計測値である静止姿勢計測値と、前記慣性計測装置の配置に係る情報とに基づいて、前記慣性計測装置をキャリブレーションする制御部を備える情報処理装置、およびプログラムである。
 本開示の一側面の情報処理方法は、1つの静止姿勢において、慣性計測装置により検出される計測値である静止姿勢計測値と、前記慣性計測装置の配置に係る情報とに基づいて、前記慣性計測装置をキャリブレーションするステップを含む情報処理方法である。
 本開示の一側面においては、1つの静止姿勢において、慣性計測装置により検出される計測値である静止姿勢計測値と、前記慣性計測装置の配置に係る情報とに基づいて、前記慣性計測装置がキャリブレーションされる。
本開示の技術を適用したペン描画システムの構成例を説明する図である。 ペンとペン立ての詳細な外観構成例を説明する図である。 ペンの詳細な構成例を説明する図である。 ペン立ての詳細な構成例を説明する図である。 ペン立てのカバーにおける凹部の構成例を説明する図である。 ペン描画システムの動作概要を説明する図である。 ペン描画システムの動作概要を説明する図である。 ペン描画システムの動作概要を説明する図である。 ペン描画システムの全体処理を説明するフローチャートである。 ペン描画システムを構成するペンのハードウェア構成例を説明する図である。 ペンの制御部により実現される機能を説明する図である。 図11の慣性航法処理部により実現される機能を説明する図である。 グローバル座標系とセンサ座標系との関係を説明する図である。 ペン描画システムの動作に係る状態遷移を説明する図である。 図11のペンによる制御処理を説明するフローチャートである。 図15の状態遷移処理を説明するフローチャートである。 図15の初期重力推定処理を説明するフローチャートである。 図15のバイアス推定処理を説明するフローチャートである。 図15の描画処理を説明するフローチャートである。 ペンとペン立ての外観構成の変形例1を説明する図である。 ペンとペン立ての外観構成の変形例2を説明する図である。 ペンとペン立ての外観構成の変形例3を説明する図である。 ペン描画システムの応用例を説明する図である。 ペンとペン立てとの方位差分を説明する図である。 ペン立ての絶対方位が求められた後の絶対方位の更新の例を説明する図である。 ペン描画システムの応用例におけるペンとペン立てのハードウェア構成例を説明する図である。 ペン立ての制御部により実現される機能を説明する図である。 ペンとペン立ての連携処理を説明するフローチャートである。 ペンとペン立ての連携処理の変形例を説明するフローチャートである。 汎用のパーソナルコンピュータの構成例を説明する図である。
 以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
 以下、本技術を実施するための形態について説明する。説明は以下の順序で行う。
 1.好適な実施の形態
 2.応用例
 3.ソフトウェアにより実行させる例
 <<1.好適な実施の形態>>
 <ペン型描画システム>
 本開示は、特に、簡易な操作で適切にキャリブレーションできるようにするものである。
 図1は、本開示の技術を適用したペン描画システムの外観構成を説明する図である。
 図1のペン描画システム11は、ペン31、ペン立て32、PC(パーソナルコンピュータ)33、および表示装置34より構成される。
 ペン31は、ユーザ21により把持されて、ユーザ21が先端部を描画したい形状に対応するように移動させると、対応する先端部の軌跡の情報を検出し、Wifiなどの通信によりPC33に送信する。
 より詳細には、ペン31は、加速度センサとジャイロセンサからなるIMU(Inertial Measurement Unit:慣性計測装置)を備えており、ユーザ21により移動されるときの先端部の位置の軌跡を慣性航法により求め、PC33に送信する。
 PC33は、ペン31より送信されてくるペン31の先端部の軌跡の情報に基づいて、ペン31の先端部の移動に応じた軌跡が描かれるような描画画像を生成し、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electronic Luminescent)などからなる表示装置34に表示させる。
 ペン立て32には、透明のアクリル板等から構成されており、ペン31の先端部と略同形状の穴部32aが設けられており、ペン31の先端部が穴部32aに挿入されることにより、ペン31が立てられる構成とされている。
 また、ペン立て32と、ペン31とは、相互の位置関係が変化しない構成とされており、ペン31は、ペン立て32に立てられると、地球上の絶対方位が一定の方位となるように構成されている。
 このような構成により、ペン31は、絶対方位と緯度の取得することにより、自転成分を求めることができるので、ペン立て32に立てられた、1種類の静止姿勢で検出される角速度に基づいて、バイアス成分を特定することでキャリブレーションを実現することができる。
 これにより、図1のペン描画システム11においては、ユーザ21が、ペン31をペン立て32から取り出して先端部を描画したい形状を描くように移動させることで、表示装置34に所望とする形状を描画画像として表示させることが可能になる。
 この際、ペン31は、ペン立て32に立てるという、簡易な操作により、1種類の静止姿勢をとることが可能となり、内蔵するIMUを適切にキャリブレーションさせることが可能となる。
 尚、図1においては、ペン31の描画操作に対応した描画画像が表示装置34に表示される例について説明しているが、表示可能な構成であれば、他の構成であってもよく、例えば、HMD(Head Mounted Display)などであってもよい。
 <ペンとペン立ての外観構成例>
 図2は、ペン31とペン立て32の外観構成例を示している。
 ペン31は、感圧センサ51、および発光部52を備えている。
 感圧センサ51は、把持された状態で先端部の位置が変化するように操作して、表示装置34に描画しようとするときユーザ21により押圧されるボタンである。
 すなわち、感圧センサ51が押圧された状態であるとき、ペン31の先端部の軌跡の情報が慣性航法により検出されて、PC33に送信される。
 このとき、PC33は、ペン31より送信されてくる軌跡の情報に基づいて、表示装置34にペン31の先端部の移動に伴った描画画像を表示させる。
 発光部52は、ペン31がペン立て32に立てられて、キャリブレーションが完了すると発光し、ペン31がペン立て32から取り出されて、描画操作がなされてから経過時間が所定時間を超えると消灯すると共に、再びペン立て32に立てられて、キャリブレーションが完了すると発光する。
 以降においては、ペン31がユーザ21によりペン立て32から取り出されて、感圧センサ51が押圧されて、ペン31の先端部がユーザ21の描きたい形状を描くように移動させる操作を描画操作と称する。
 したがって、描画操作がなされているとき、ペン31は、先端部の軌跡の情報を慣性航法により検出して、PC33に送信し、PC33は、送信されてくる軌跡の情報に基づいて、表示装置34にペン31の先端部の移動に伴って描かれる軌跡に対応する描画画像を表示させる。
 また、ペン31は、図3で示されるように、感圧センサ51と発光部52とを含む各種の制御部を構成する回路基板61、ペン31の駆動電力を供給するバッテリ62、およびIMU63a乃至63dからなるマルチIMU63から構成されている。
 感圧センサ51、発光部52、およびマルチIMU63は、回路基板61上に設けられており、さらに、回路基板61上に設けられた制御部101(図10)により動作が制御される。
 マルチIMU63は、複数のIMU63a乃至63dから構成され、それぞれのIMU63a乃至63dのそれぞれが慣性航法により求める角速度と加速度とに基づいて、位置情報を検出して、制御部101に出力する。
 尚、マルチIMU63は、検出精度を向上させることを目的として、4個のIMU63a乃至63dを備えているが、2個以上であれば、いずれの数であってもよく、検出精度の低下を許せば、マルチIMU63に代えて、1個のIMUから構成されるようにしてもよい。
 ペン立て32は、図4で示されるように、クリアアクリルからなり、ペン31の先端部と略同形状の穴部32aを構成する内径部86、外周部85、およびカバー84より構成される。
 図4の中央部で示されるように、外周部85は、底部が内径部86の底部の段差部分に嵌め込められると共に、上部がOリング82,83を介してカバー84により嵌め込められることにより固定されている。
 また、内径部86と外周部85との間には、中空部が形成されており、光を透過できる透明度を有した有色の液体81により満たされている。
 このような構成により、ペン立て32は、穴部32aにペン31の先端部を挿通させることで立てることが可能な構成とされている。
 また、液体81がクリアアクリルからなる内径部86、外周部85、およびカバー84より満たされた状態とされているため、ペン31の先端部の発光部52により発せられる光が液体81を発光させることで、ユーザは、ペン31がペン立て32に立てられた状態においても、発光部52の発光状態を視認することが可能とされている。
 さらに、穴部32aの外形を構成するカバー84には、図5で示されるように、凸形状の感圧センサ51に対応する形状からなる凹部84aが形成されており、ペン31が、穴部32aに先端部を挿通させて立てる場合には、凸形状の感圧センサ51と凹部84aとが対向して嵌る位置となるようにしなければ立てることができない構成とされている。
 このような構成により、ペン31は、ペン立て32に対して、特定の位置関係を保った状態で常に立てられることになる。
 尚、ペン立て32は、一度立てられた後は、移動される、および、回転されることはないことを前提として説明を進めるものとする。このため、ペン31は、ペン立て32に立てられるとき、常に、同一の絶対方位となるように立てられることを前提とする。
 <ペン描画システムの動作概要>
 次に、図6乃至図8を参照して、図1のペン描画システム11の動作概要について説明する。
 まず、ペン31の初期のキャリブレーションを行うため、図6の左部、および中央部で示されるように、ペン立て32の穴部32aにペン31の先端部が挿通されて、立てられる。
 尚、以降において、ペン31がペン立て32に立てられているという場合、特に説明がない限り、上述したように、ペン31の凸形状の感圧センサ51と、カバー84に設けられた凹部84aとは対向した状態で、嵌っている状態でペン31の先端部がペン立て32の穴部32aに挿通されている状態を指すものとする。
 ここで、ペン31は、地球上の位置情報(緯度)の情報と、絶対方位とを取得することにより、マルチIMU63により検出される角速度に含まれる自転成分を算出すると共に、自転成分に基づいて、バイアス成分を求めて、キャリブレーションを実行する。
 キャリブレーションが完了すると、図6の右部で示されるように、ペン31は、先端部の発光部52を制御して、キャリブレーションの完了を表すように発光させる。これに伴って、ペン立て32は、内径部86、外周部85、およびカバー84がクリアアクリルから構成されており、内径部86と外周部85との間の中空部に有色の液体81が満たされているため、ペン31の先端部における発光部52が発光することで、ペン立て32全体が発光しているように視認される。
 ユーザ21は、ペン立て32を介してペン31の先端部における発光部52が発光していることを視認することで、キャリブレーションの完了を認識する。
 次に、図7の左部(図6の右部と同じ)で示されるように、ペン立て32を介してペン31の先端部の色の変化によりキャリブレーションの完了が認識されると、図7の右部で示されるように、ユーザ21は、描きたいタイミングで、ペン31をペン立て32から引き抜く。
 ユーザ21は、図7の右部で示されるように、ペン31を引き抜くと、図8の左部で示されるように、ペン31の側面部に設けられた感圧センサ51を押圧しながら、所望とする形状の軌跡を描くように先端部を移動させる。
 すると、ペン31は、描画ボタン31aが押圧されているとき、ユーザ21が描画しようとする意志があることを認識し、慣性航法によりペン31の先端部の移動に伴った軌跡(位置情報の変位)を求めて、ペン31の先端部の軌跡情報としてPC33に送信する。
 PC33は、ペン31より送信されてきたペン31の先端部の位置情報の変位を示す軌跡情報に基づいて、例えば、ペン31の先端部の移動に伴って、あたかもペンで描かれているような描画画像を生成して、図8の右部で示されるように表示装置33に表示させる。
 尚、ペン31がペン立て32から抜き出されてからの経過時間に伴って、IMUにより求められる先端部の位置の情報には誤差が蓄積されることになる。このため、ペン31は、ペン立て32から引き抜かれてからの経過時間が、所定時間(10秒定度)が経過して、所定の誤差よりも大きな誤差が蓄積されて、キャリブレーションが必要になると、先端部の発光部52を消灯させる。
 ユーザは、このようにペン31の先端部の発光部52が消灯して、キャリブレーションが必要であることを認識すると、図6で示されるようにペン31をペン立て32の穴部32aに挿通して立てる。
 この一連の動作を繰り返すことにより、ユーザ21は、ペン31のIMUの誤差をキャリブレーションしながら、キャリブレーションが完了するとペン立て32から引き抜かれて、感圧センサ51を押圧しながら先端部を所望とする形状をなぞるように移動させることで、所望とする形状を描画する描画画像を表示装置34に表示させることが可能となる。
 また、キャリブレーションの際、ペン31は、自らの地球上の位置情報(緯度)とペン立て32に立てられたときの絶対姿勢の情報を取得することで、自転成分を求めることができるので、バイアス成分を求めるためにペン31をペン立て32に立てるという、1静止姿勢を取るだけでキャリブレーションを実現することができる。
 結果として、ユーザは、ペン31の使用に際して、ペン立て32に立てる操作をするだけで、ペン31に対してキャリブレーションに必要とされる1種類の静止姿勢を取らせることができるので、容易で、かつ、高精度なキャリブレーションを実現することが可能となる。
 <全体処理>
 次に、図9のフローチャートを参照して、図1のペン描画システム11による全体動作について説明する。
 ステップS11において、ペン31は、図示せぬオンオフボタンが操作されて、電源がオンの状態になったか否かを判定する。
 ステップS11において、電源がオンではないと判定された場合、同様の処理が繰り返される。
 ステップS11において、電源がオンであるとみなされた場合、処理は、ステップS12に進む。
 ステップS12において、ペン31は、自らの動きの有無に基づいて、ペン立て32に立てられた状態であるか否か、すなわち、描画がなされているか否かを判定する。
 ステップS12において、ペン31の動きがなく、ペン31がペン立て32に立てられた状態であると判定された場合、処理は、ステップS13に進む。
 ステップS13において、ペン31は、キャリブレーション処理を実行し、マルチIMU63の補正に必要とされる自転成分とバイアス成分とを算出する。
 ステップS14において、ペン31は、発光部52を発光させることにより、キャリブレーションが完了したことを提示する。
 ステップS15において、ペン31は、動きがあり、ペン立て32から取り出されて、かつ、感圧センサ51が押圧されているか否かに基づいて、ユーザ21によりペン31の先端部の動きに応じた軌跡を描画するように指示がなされているか否かを判定する。
 ステップS15において、描画が指示されていないと判定された場合、同様の処理が繰り返される。
 そして、ステップS15において、動きがあり、ペン立て32から取り出されて、かつ、感圧センサ51が押圧されて、ユーザ21によりペン31の先端部の動きに応じた軌跡を描画するように指示がなされていると判定された場合、処理は、ステップS16に進む。
 ステップS16において、ペン31は、自転成分とバイアス成分に基づいて、姿勢回転行列を補正し、補正した姿勢回転行列に基づいて、時系列に、センサ座標系の加速度を、グローバル座標系の加速度に変換して、順次加算することで慣性航法によりペン31の軌跡となるグローバル座標系の位置情報をPC33に出力し、位置変化に応じた、ペン31の先端部の軌跡を表示装置34に描画させる。
 ステップS17において、ペン31は、ペン31がペン立て32から取り出されて、描画が指示されたタイミングから所定時間(例えば、10秒程度)が経過し、慣性航法による誤差が蓄積されて、描画位置の信頼性が所定の状態よりも低下する状態になったか否かを判定する。
 ステップS17において、所定時間が経過しておらず、描画位置の信頼性が所定の状態よりも低下することがなく、すなわち、描画において十分な信頼性があると判定された場合、処理は、ステップS15に戻る。すなわち、所定時間が経過するまでは、ステップS15乃至S17の処理が繰り返されて、ペン31がペン立て32から引き抜かれて、感圧センサ51が押圧されている状態が継続している限り、ペン31の先端部の動きに応じた軌跡が表示装置34に描画され続けることになる。
 そして、ステップS17において、所定時間が経過して、描画位置の信頼性が所定の状態よりも低下したとみなされた場合、処理は、ステップS18に進む。
 ステップS18において、ペン31は、発光部52を消灯させて、キャリブレーションが必要であることを提示する。
 ステップS19において、ペン31は、電源がオフにされて終了が指示されたか否かを判定し、オフにされて終了が指示されていない場合、処理は、ステップS12に戻る。
 尚、ステップS12において、ペン31がペン立て32に立てられていないと判定された場合、ステップS13乃至S17の処理がスキップされて、処理は、ステップS18に進む。
 すなわち、ステップS18の処理により発光部52が消灯することで、キャリブレーションが必要であることが提示されて、ユーザがペン31をペン立て32に戻して立てることで、ステップS12乃至S19の処理が繰り返される。
 そして、ステップS19において、電源がオフにされて、終了が指示されたとみなされると、処理は、終了する。
 以上の処理により、ペン31は、ペン立て32に立てられて、キャリブレーションがなされると、発光部52を発光させて、キャリブレーションが完了したことを提示する。そして、キャリブレーションが完了した後、描画が指示されてから所定時間内において、感圧センサ51が押圧されることで描画操作がなれた状態で、ペン31の先端部の動きに応じた軌跡が表示装置34に描画される。
 所定時間が経過すると、発光部52が消灯されて、キャリブレーションが必要であることが提示され、これに伴って、ペン31がペン立て32に立てられて、キャリブレーションがなされる。そして、キャリブレーションが完了すると、再び発光部52が発光し、同様の処理が繰り返されることにより、ペン31の先端部の動きに応じた軌跡が表示装置34に描画画像として表示される。
 ペン31は、凸形状の感圧センサ51が、凹部84aに嵌り込むようにペン立て32の穴部32aに立てられることで、1種類の静止姿勢にする、簡易な操作で、適切なキャリブレーションを実現することが可能となる。
 <ペン描画システムのハードウェア構成例>
 次に、図10を参照して、ペン描画システムのハードウェア構成例について説明する。
 ペン31は、制御部101、取得部102、通信部103、マルチIMU63、発光部52、および感圧センサ51より構成され、例えば、シリアルバスなどからなるバス111により電気的に接続されて、相互通信が可能とされている。
 制御部101は、プロセッサやメモリなどから構成され、ペン31の動作の全体を制御する。
 また、制御部101は、所定のアプリケーションプログラムを実行することにより、事前に取得部102により取得された地球上の位置情報(緯度)、および絶対方位と、マルチIMU63により検出される加速度および角速度とに基づいて、キャリブレーションを実行し、後述する慣性航法処理を実現し、ペン31の先端部の軌跡を算出する。
 さらに、制御部101は、キャリブレーションが完了したとき発光部52を制御して、キャリブレーションが完了したことを提示するために発光させると共に、キャリブレーションが完了したときから所定時間が経過したとき、キャリブレーションが必要であることを提示するため発光部52を消灯させる。
 また、制御部101は、感圧センサ51が押圧されて、描画操作が指示されるとき、慣性航法処理によりペン31の先端部の軌跡を表す位置情報を求め、通信部103を制御して、PC33に送信し、表示装置34に表示させる。
 取得部102は、図示せぬキーボードや操作ボタンなどのユーザによる操作入力やGNSS等より供給される、地球上の絶対方位および緯度の入力を受け付けて取得し、制御部101に供給する。
 尚、取得部102により取得される地球上の絶対方位および緯度は、一度取得された後は、略固定値として使用することになるので、取得部102により取得された絶対方位、および緯度の情報を制御部101が記憶して使用する。
 通信部103は、制御部101により制御され、PC33との間で、例えば、Wifi等による通信を実現し、各種のデータやプログラムを送受信する。
 <図10のペンの制御部により実現される機能>
 次に、図11を参照して、図10のペン31の制御部101により実現される機能について説明する。
 制御部101は、慣性航法処理部131、発光制御部132、感圧センサ処理部133、および外部I/F(Interface)134より構成される。
 また、発光制御部132は、慣性航法処理部131により制御され、キャリブレーションが完了すると、発光部52を制御する制御IC141に対してキャリブレーションが完了したことを提示するためにLED142を発光させるように指示するための制御信号を供給する。
 さらに、発光制御部132は、キャリブレーションが必要になると、発光部52を制御する制御IC141に対してキャリブレーションが必要であることを提示するためにLED142を消灯させるように指示するための制御信号を供給する。
 感圧センサ処理部133は、感圧センサ51より供給される圧力値に基づいて、描画操作の指示するために押圧されているか否かを判断して、圧力値が所定値よりも高いとき、描画操作が指示されていることを示す信号を、外部I/F134を介して慣性航法処理部131に出力する。
 慣性航法処理部131は、ペン31がペン立て32に立てられて、静止姿勢状態になったとき、マルチIMU63により検出される加速度および角速度と、取得部102により取得される絶対方位および緯度との情報に基づいて、初期重力方向、自転成分、およびバイアス成分を求めてキャリブレーションを実現する。
 慣性航法処理部131は、自転成分とバイアス成分とにより、マルチIMU63により求められた角速度を補正することにより、姿勢回転行列を更新することでキャリブレーションを実現し、慣性航法により、マルチIMU63により求められた加速度の積算によりペン31の先端部の軌跡を示す時系列の位置情報を求める。
 慣性航法処理部131は、外部I/F134を介して通信部103からPC33に、ペン31の先端部の軌跡を示す時系列の位置情報として送信して、対応する描画画像を表示装置34に表示させる。
 <図11の慣性航法処理部を実現する機能>
 次に、図12を参照して、図11の慣性航法処理部131を実現するため機能の構成例について説明する。
 慣性航法処理部131は、位置姿勢処理部151、初期姿勢推定部152、および静止判定部153より構成される。
 静止判定部153は、マルチIMU63より供給される加速度および角速度の情報に基づいて、ペン31が静止状態であるか否か、すなわち、ペン立て32に立てられた静止状態であるか否かを判定し、判定結果を初期姿勢推定部152、および位置姿勢処理部151に出力する。
 位置姿勢処理部151および初期姿勢推定部152は、ペン31が静止状態であると判定されるとき、キャリブレーションを実行するべき状態(初期姿勢推定状態)とみなし、判定結果が非静止状態であるとき、描画状態とみなし、動作を切り替える。
 位置姿勢処理部151は、初期姿勢推定状態であるとき、初期姿勢推定部152より供給される初期重力方向、および、絶対方位と緯度の情報に基づいて、自転成分を推定し、推定結果を初期姿勢推定部152に供給する。
 初期姿勢推定部152は、マルチIMU63より供給される加速度の情報に基づいて、ペン31のロールとピッチの情報を重力方向の情報として検出して、位置姿勢処理部151に供給する。
 また、初期姿勢推定部152は、位置姿勢処理部151より供給される自転成分に基づいてバイアス成分を推定し、推定結果であるバイアス成分を位置姿勢処理部151に供給する。
 位置姿勢処理部151は、描画状態であるとき、自転成分とバイアス成分とに基づいて、姿勢回転行列を補正し、補正した姿勢回転行列と、マルチIMU63の検出結果とに基づいて、ペン31の絶対姿勢を求める。
 さらに、位置姿勢処理部151は、ペン31の絶対姿勢を積算することにより、ペン31の先端部の軌跡を示す位置と速度とを求めて出力する。
 より詳細には、位置姿勢処理部151は、姿勢推定部171、自転推定部172、および加速度積算部173より構成される。
 姿勢推定部171は、取得部102により取得される絶対方位と緯度の情報を、自転推定部172に供給して、自転成分を推定(算出)させる。
 <自転成分の推定>
 ここで、自転推定部172による自転成分の推定(算出)方法について説明する。
 例えば、図13で示されるように、地球上の緯度latにおける位置を表現する座標系であるグローバル座標系(x,y,z)と、マルチIMU63の座標系であるセンサ座標系(x,y,z)とが定義されるとき、グローバル座標系で表現される自転成分は、以下の式(1)で表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
 ここで、ωerは、地球の自転回転量(角速度)であって、15deg/hの固定値であり、latは、地球上の緯度であり、ωer_g_x,ωer_g_x,ωer_g_xは、それぞれ、図13で示されるグローバル座標系におけるx軸方向、y軸方向、z軸方向のそれぞれの角速度成分を表している。
 すなわち、式(1)で示されるように、y軸方向の成分ωer_g_yについては、0となり、x軸方向の成分ωer_g_xについては、ωercos(lat)となり、z軸方向の成分ωer_g_zについては、ωersin(lat)となる。
 このようなグローバル座標系で表現される自転成分を、センサ座標系に変換すると以下の式(2)で表現される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000002
 ここで、ωer_s_x,ωer_s_x,ωer_s_xは、それぞれ、図13で示されるセンサ座標系におけるx軸方向、y軸方向、z軸方向のそれぞれの角速度成分である。また、f(azimuth,lat)は、絶対方位(azimuth)と、緯度(lat)とで表現される関数であり、センサ座標系の角速度成分が、グローバル座標系をセンサ座標系に変換する姿勢回転行列Ms→gの逆行列Mg→sを、グローバル座標系における自転成分に対して掛けたもので表現されることが表されている。
 この姿勢回転行列Ms→g(および逆行列Mg→s)は、重力方向と絶対方位とに基づいて一意に設定される。
 そこで、自転推定部172は、初期姿勢推定部152の初期重力推定部181より供給されるグローバル座標系の重力方向の情報と、絶対方位とから、逆行列Mg→sを設定し、マルチIMU63により検出された、センサ座標系の角速度に基づいて、上述した式(2)を演算することにより、センサ座標系の自転成分を推定(算出)する。
 姿勢推定部171は、自転推定部172により推定(算出)された自転成分を、初期姿勢推定部152のバイアス推定部182に供給する。
 バイアス推定部182は、マルチIMU63により検出された角速度の所定時間の平均値から、自転成分を減算することにより、バイアス成分を推定し、位置姿勢処理部151の姿勢推定部171に供給する。
 姿勢推定部171は、マルチIMU63により検出された角速度より自転成分とバイアス成分とを減算することによりマルチIMU63の検出結果を補正し、補正した角速度を用いた姿勢演算により、姿勢回転行列Ms→gを更新する。
 姿勢推定部171は、更新した姿勢回転行列Ms→gを用いて、マルチIMU63の検出結果であるセンサ座標系の加速度を、グローバル座標系の加速度に変換し、絶対姿勢として求める。
 加速度積算部173は、姿勢推定部171により推定された絶対姿勢である加速度を積算して、速度、および位置を更新し、ペン31の先端部の移動に伴った軌跡の位置情報として出力する。
 このようにして求められたペン31の先端部の移動に伴った軌跡の情報がPC33に送信されると、PC33が、この軌跡に基づいた描画画像を生成して、表示装置34に表示する。
 <状態遷移>
 次に、図14を参照して、ペン描画システム11の動作に係る状態遷移について説明する。
 ペン描画システム11の動作に係る状態には、図14で示されるように5種類の状態があり、所定の条件により状態が遷移する。
 より詳細には、状態は、初期状態St0、初期姿勢推定状態St1、姿勢確定状態St2、描画状態St3、および再姿勢推定状態St4の5種類の状態がある。
 初期状態St0は、電源投入直後の状態、または、描画操作がなされる描画状態が開始されたタイミングから所定時間が経過し、マルチIMU63の検出精度が所定の状態よりも低下してキャリブレーションが必要になった状態である。
 初期姿勢推定状態St1は、ペン31がペン立て32に立てられた状態である。
 姿勢確定状態St2は、初期重力方向とバイアス成分が求められて、キャリブレーションが完了した状態である。
 描画状態St3は、ペン31がユーザ21によりペン立て32より取り出されて、感圧センサ51が押下されることでオンにされて、描画が指示されている状態である。
 再姿勢推定状態St4は、描画状態St3であって、描画が指示されてから所定時間が経過するまでに描画がなされていない状態である。
 初期状態St0においては、静止状態であると判定されると、図14の矢印tr01で示されるように、初期姿勢推定状態St1に状態が遷移する。
 初期姿勢推定状態St1においては、静止した状態において、初期重力方向およびバイアス成分が求められてキャリブレーションが完了すると、図14の矢印tr12で示されるように、姿勢確定状態St2に状態が遷移する。
 また、初期姿勢推定状態St1において、キャリブレーションが完了するまでに静止していないと判定されると、図14の矢印tr10で示されるように、初期状態St0に状態が戻る。
 姿勢確定状態St2において、静止状態ではないと判定されると、ペン31がペン立て32から取り出されたものとみなし、図14の矢印tr23で示されるように、描画状態St3に遷移する。
 描画状態St3においては、描画が可能な状態となり、ペン31の先端部の動きに応じた軌跡が慣性航法により求められる。
 尚、描画状態においては、ペン31がペン立て32から引き抜かれた状態、すなわち、慣性航法によりマルチIMU63による誤差が生じる状態であればよいので、感圧センサ51が押圧されて、現実に描画操作がなされているか否かは問われない。
 描画状態St3においては、描画状態St3とされたタイミングから所定時間が経過するまでに、ペン31がペン立て32に戻されて、静止状態であると判定されると、図14の矢印tr34で示されるように、再姿勢推定状態St4に状態が遷移する。
 再姿勢推定状態St4において、描画状態St3とされたタイミングから所定時間が経過するまでに、ペン31がペン立て32から取り出されて、静止していない状態であると判定されると、描画状態St3に状態が戻る。
 また、描画状態St3において、描画状態St3とされたタイミングから所定時間が経過すると、初期状態St0に状態が遷移する。
 さらに、再姿勢推定状態St4において、描画状態St3とされたタイミングから所定時間が経過すると、静止した状態、すなわち、ペン31がペン立て32に立てられた状態のままとなるので、そのまま初期重力方向およびバイアス成分が求められてキャリブレーションが完了されて、図14の矢印tr42で示されるように、姿勢確定状態St2に状態が遷移する。
 すなわち、ペン31が、電源オンにされると、初期状態St0となり、さらに、ペン立て32に立てられて静止しているものとみなされると、ペン31が初期姿勢推定状態St1に状態が遷移される。
 初期姿勢推定状態St1に状態が遷移されると、初期重力方向とバイアス成分が設定されてキャリブレーションがなされ、キャリブレーションが完了すると、姿勢確定状態St2に状態が遷移する。
 このとき、発光部52が発光されて、キャリブレーションの完了が提示されて、ユーザは、描画操作が可能な状態であることを認識する。
 そして、ペン31がペン立て32から引き抜かれて、静止していないとみなされると描画状態St3に遷移する。
 描画状態St3に遷移してからの経過時間が所定時間(例えば、10秒)より短いときに、ペン31がペン立て32に戻されて、静止状態であるとみなされると、再姿勢推定状態St4に遷移する。
 ここで、再姿勢推定状態St4において、描画状態St3に遷移してからの経過時間が所定時間(例えば、10秒)より短い状態で、再びペン31がペン立て32から取り出されて、静止していないとみなされると再び描画状態St3に遷移する。
 また、描画状態St3において、描画状態St3に遷移してからの経過時間が所定時間(例えば、10秒)より短い状態で、ペン31がペン立て32に戻されて、静止状態であるとみなされると、再び再姿勢推定状態St4に遷移する。
 すなわち、描画状態St3において、描画状態St3に遷移してからの経過時間が所定時間(例えば、10秒)より短い状態であれば、ペン31がペン立て32から引き抜かれれば描画状態St3となり、ペン立て32に戻されると再姿勢推定状態St4となる。
 そして、描画状態St3において、描画状態St3に遷移してからの経過時間が所定時間(例えば、10秒)だけ経過した後は、発光部52が消灯されて、初期状態St0に戻り、それ以降の状態遷移が継続される。
 また、再姿勢推定状態St4において、描画状態St3に遷移してからの経過時間が所定時間(例えば、10秒)だけ経過した後は、ペン31は、ペン立て32に立てられた状態であるので、初期姿勢推定状態St1と同一の状態であるので、そのまま初期重力方向とバイアス成分が設定されてキャリブレーションがなされ、キャリブレーションが完了すると、姿勢確定状態St2に遷移する。
 ペン31の制御処理は、図14で示されるような状態遷移に応じた処理となる。
 <制御処理>
 次に、図15のフローチャートを参照して、ペン31の制御処理について説明する。
 ステップS51において、取得部102は、ペン31の絶対方位と緯度の情報を取得して、外部I/F134を介して、慣性航法処理部131に供給する。慣性航法処理部131の位置姿勢処理部151における姿勢推定部171は、取得部102より供給される絶対方位および緯度の情報を保持する。
 ここで、取得部102により取得されるペン31の絶対方位と緯度の情報は、例えば、キーボードなどがユーザにより操作されて入力される情報として取得されるようにしてもよい。また、緯度の情報については、GNSS(Global Navigation Satellite System)装置などにより、図示せぬ衛星からの信号に基づいて検出される情報が取得されるようにしてもよい。尚、ペン立て32の位置や向きなどが変化することはないことを前提とする限り、絶対方位と緯度の情報は、1度与えられればよいものであるので、最初に取得された後において、ステップS51の処理はスキップされるようにしてもよい。また、処理とは別に、予め取得されるようにして、制御部101が記憶しておいてもよい。
 ステップS52において、位置姿勢処理部151は、マルチIMU63より供給される角速度および加速度の1サンプル分の情報を取得してバッファリングする。
 ステップS53において、位置姿勢処理部151は、状態遷移処理を実行し、ペン31の制御処理における状態の判定、および遷移を行う。
 尚、状態遷移処理については、図16のフローチャートを参照して、詳細を後述する。
 ステップS54において、位置姿勢処理部151は、現在の状態が、初期状態St0であるか否かを判定する。
 ステップS54において、現在の状態が、初期状態St0ではない場合、処理は、ステップS55に進む。
 ステップS55において、位置姿勢処理部151は、現在の状態が、描画状態St3であるか否かを判定する。
 ステップS55において、現在の状態が、描画状態ではないと判定された場合、処理は、ステップS56に進む。
 ステップS56において、初期姿勢推定部152の初期重力推定部181は、初期重力推定処理を実行して、初期の重力方向を推定する。
 尚、初期重力推定処理については、図17のフローチャートを参照して、詳細を後述する。
 ステップS57において、初期姿勢推定部152のバイアス推定部182は、バイアス推定処理を実行して、バイアス成分を推定する。
 尚、バイアス推定処理については、図18のフローチャートを参照して、詳細を後述する。
 また、ステップS55において、現在の状態が、描画状態であると判定された場合、処理は、ステップS58に進む。
 ステップS58において、位置姿勢処理部151は、描画処理を実行して、ペン31の先端部の動きに応じた軌跡を表す位置情報をPC33に供給する。PC33は、軌跡に応じた位置情報を取得すると、位置情報に応じた描画画像を生成し、表示装置34に表示させる。
 尚、描画処理については、図19のフローチャートを参照して、詳細を後述する。
 さらに、ステップS54において、初期状態ではないと判定された場合、ステップS55乃至S58の処理がスキップされる。
 ステップS59において、位置姿勢処理部151は、処理の終了が指示されたか否かを判定する。
 ステップS59において、処理の終了が指示されていない場合、処理は、ステップS52に戻る。
 すなわち、処理の終了が指示されるまで、ステップS52乃至S59の処理が繰り返される。
 そして、ステップS59において、処理の終了が指示されると、処理が終了する。
 以上の一連の処理がなされることにより、ペン31は動作が制御されて、ユーザ21がペン31を把持して、先端部を移動させることで、先端部の移動に対応した軌跡が求められ、軌跡に応じた描画画像を表示装置34に表示させることが可能となる。
 尚、ステップS56,S57の初期重力推定処理およびバイアス推定処理により自転成分とバイアス成分とが求められることにより、図9のフローチャートを参照して説明したキャリブレーション処理が実質的に実現される。
 すなわち、後述する初期重力推定処理により、重力方向が求められ、後述するバイアス推定処理により、緯度の情報からグローバル座標系の自転成分が求められ、重力方向および絶対方位に基づいて、姿勢回転行列Ms→gの逆行列Mg→sが求められ、逆行列Mg→sにより、グローバル座標系の自転成分がセンサ座標系の自転成分に変換され、静止姿勢においてマルチIMU383により検出された角速度の平均値とセンサ座標系の自転成分との差分からセンサ座標系のバイアス成分が求められる。
 ここで、センサ座標系の自転成分については、緯度、重力方向、および絶対方向により求められるため、静止姿勢においてマルチIMU383により検出される情報が必要ない。また、バイアス成分については、静止姿勢においてマルチIMU383により検出される情報と、自転成分とから求められることになるので、1種類の静止姿勢でキャリブレーションを実現することが可能となる。
 <状態遷移処理>
 次に、図16のフローチャートを参照して、状態遷移処理について説明する。
 ステップS71において、静止判定部153は、マルチIMU63の検出結果である角速度、および加速度の情報を、所定時間(例えば、1秒)分だけバッファリングしているか否かを判定する。
 ステップS71において、マルチIMU63の検出結果である角速度、および加速度の情報を、所定時間分だけバッファリングしていると判定された場合、処理は、ステップS72に進む。
 尚、ステップS71において、マルチIMU63の検出結果である角速度、および加速度の情報を、所定時間分だけバッファリングしていないと判定された場合、状態遷移処理は終了する。
 ステップS72において、静止判定部153は、バッファリングされている、マルチIMU63の検出結果である角速度、および加速度の情報に基づいて、ペン31が静止しているか否かを判定する。
 ステップS72において、静止していると判定された場合、処理は、ステップS73に進む。
 ステップS73において、姿勢推定部171は、現在の状態が初期状態St0であるか否かを判定する。
 ステップS73において、現在の状態が初期状態St0ではないと判定された場合、処理は、ステップS74に進む。
 ステップS74において、姿勢推定部171は、現在の状態が描画状態St3であるか否かを判定する。
 ステップS74において、現在の状態が描画状態St3であると判定された場合、処理は、ステップS75に進む。
 ステップS75において、姿勢推定部171は、現在の状態を、図14の矢印tr34で示されるように、再姿勢推定状態St4に遷移させる。
 尚、ステップS74において、描画状態St3ではない場合、ステップS75の処理はスキップされる。
 また、ステップS73において、初期状態St0であると判定された場合、処理は、ステップS76に進む。
 ステップS76において、姿勢推定部171は、図14の矢印tr01で示されるように、初期姿勢推定状態St1に遷移させる。
 一方、ステップS72において、静止しておらず、ペン31がペン立て32から取り出されて、何等かの動きがあるとみなされている場合、処理は、ステップS77に進む。
 ステップS77において、姿勢推定部171は、初期重力決定フラグを0に設定し、初期の重力方向の情報が求められていないことを設定する。
 ステップS78において、姿勢推定部171は、現在の状態が、初期姿勢推定状態St1であるか否かを判定する。
 ステップS78において、現在の状態が、初期姿勢推定状態St1ではないと判定された場合、処理は、ステップS79に進む。
 ステップS79において、姿勢推定部171は、現在の状態が、姿勢確定状態St2であるか、または、再姿勢推定状態St4であるか否かを判定する。
 ステップS79において、現在の状態が、姿勢確定状態St2であるか、または、再姿勢推定状態St4である場合、処理は、ステップS80に進む。
 ステップS80において、姿勢推定部171は、図14の矢印tr23またはtr43で示されるように、現在の状態を描画状態St3に遷移させる。
 また、ステップS79において、現在の状態が、姿勢確定状態St2でも、再姿勢推定状態St4もない場合、処理は、終了する。
 さらに、ステップS78において、現在の状態が、初期姿勢推定状態St1であると判定された場合、処理は、ステップS80に進む。
 ステップS80において、姿勢推定部171は、現在の状態を、図14の矢印tr10で示されるように、初期状態St0に遷移させる。
 以上の一連の処理により、図14を参照して説明した状態遷移が制御される。
 <初期重力推定処理>
 次に、図17のフローチャートを参照して、初期重力推定処理について説明する。
 ステップS101において、初期姿勢推定部152の初期重力推定部181は、マルチIMU63の検出結果となる加速度が、所定時間、例えば、1秒分だけバッファリングされているか否かを判定する。
 ステップS101において、マルチIMU63の検出結果となる3軸分の加速度が、所定時間、例えば、1秒分だけバッファリングされていると判定された場合、処理は、ステップS102に進む。
 ステップS102において、初期重力推定部181は、バッファリングされている3軸分の加速度の平均値を重力の情報として算出する。
 ステップS103において、初期重力推定部181は、算出した初期重力の情報を位置姿勢処理部151の姿勢推定部171に供給する。
 ステップS104において、姿勢推定部171は、初期重力の情報が設定されたことを示すための情報として、初期重力決定フラグを1に設定する。
 尚、ステップS101において、マルチIMU63の検出結果となる3軸分の加速度が、所定時間、例えば、1秒分だけバッファリングされていないと判定され、初期重力を求めることができない場合、処理は、ステップS105に進む。
 ステップS105において、姿勢推定部171は、初期重力の情報が設定されていないことを示すための情報として、初期重力決定フラグを0に設定する。
 以上の処理により、初期重力が設定され、初期重力の設定の有無に応じて、初期重力決定フラグが設定される。
 <バイアス推定処理>
 次に、図18のフローチャートを参照して、バイアス推定処理について説明する。
 ステップS121において、初期姿勢推定部152のバイアス推定部182は、位置姿勢処理部151の姿勢推定部171に問い合わせて、初期重力決定フラグが1に設定されており、初期重力が決定されているか否かを判定する。
 ステップS121において、初期重力決定フラグが1に設定されており、初期の重力方向が決定されていると判定された場合、処理は、ステップS122に進む。
 ステップS122において、マルチIMU63より供給される検出結果のうち、ジャイロセンサにより検出された3軸の角速度の情報が、所定時間、例えば、10秒分バッファリングされているか否かを判定する。
 ステップS122において、3軸の角速度の情報が、所定時間、例えば、10秒分バッファリングされていると判定された場合、処理は、ステップS123に進む。
 ステップS123において、バイアス推定部182は、3軸分の角速度の10秒分の平均値を、バイアス成分と自転成分との和として計算する。すなわち、ここでは、ペン31は静止した状態であるので、3軸分の角速度の平均値は、バイアス成分と自転成分との和の平均値として計算される。
 ステップS124において、姿勢推定部171は、求められた初期の重力方向と保持している絶対方位とに基づいて、姿勢回転行列Ms→gの逆行列Mg→sを設定し、自転推定部172に供給する。
 ステップS125において、自転推定部172は、式(1)を参照して説明したように、保持している緯度の情報に基づいて、グローバル座標系の自転成分を推定(計算)する。そして、自転推定部172は、図13、および、式(2)を参照して説明した手法で逆行列Mg→sの情報を用いて、グローバル座標系の自転成分をセンサ座標系の自転成分に変換し、姿勢推定部171に供給する。
 姿勢推定部171は、自転推定部172により推定(計算)された自転成分を、初期姿勢推定部152のバイアス推定部182に供給する。
 ステップS126において、バイアス推定部182は、3軸分の角速度の平均値より、センサ座標系の自転成分を減算させることにより、センサ座標系のバイアス成分を推定(計算)し、姿勢推定部171に出力する。
 ステップS127において、姿勢推定部171は、現在の状態を姿勢確定状態St2に遷移させる。
 ステップS128において、姿勢推定部171は、発光制御部132に対して、現在の状態が姿勢確定状態St2であることを示す情報を通知する。この通知により、発光制御部132は、発光部52のLED142を発光させることにより、ユーザによりキャリブレーションが完了して、描画可能な状態であることを提示させる。
 ステップS129において、姿勢推定部171は、描画時間を0に設定する。
 一方、ステップS121において、初期重力決定フラグが0に設定されており、初期重力が決定されていないと判定された場合、または、ステップS122において、軸の角速度の情報が、所定時間、例えば、10秒分バッファリングされていないと判定された場合、処理は、ステップS130に進む。
 ステップS130において、姿勢推定部171は、発光制御部132に対して、現在の状態が姿勢確定状態St2ではないことを示す情報を通知する。この通知により、発光制御部132は、発光部52のLED142を消灯させることにより、ユーザによりキャリブレーションが完了しておらず、描画可能な状態でではないことを提示させる。
 以上の処理により、初期重力が設定された後、センサ座標系のバイアス成分が推定(計算)されるようにして、バイアス成分が推定されたとき、発光部52が発光されるようにしたので、センサ座標系のバイアス成分が推定され、キャリブレーションが完了すると、描画が可能な状態であることをユーザに提示させることが可能となる。
 <描画処理>
 次に、図19のフローチャートを参照して、描画処理について説明する。
 ステップS151において、姿勢推定部171は、マルチIMU63により検出された3軸の角速度から、センサ座標系の自転成分と、バイアス成分とを減算することで、角速度を補正する。
 ステップS152において、姿勢推定部171は、補正された角速度の情報に基づいて、姿勢演算により、姿勢回転行列Ms→gを更新する。
 ステップS153において、姿勢推定部171は、マルチIMU63により検出された加速度を、更新した姿勢回転行列Ms→gでグローバル座標系の加速度に変換し、ペン31の絶対姿勢を求めて、加速度積算部173に出力する。
 ステップS154において、加速度積算部173は、1サンプル分前の時刻と現在時刻との時刻差分を算出する。
 ステップS155において、加速度積算部173は、現在の速度に、現在の加速度に時刻差分を乗じた速度の変化量を加算することで、速度を更新する。
 ステップS156において、加速度積算部173は、現在の位置に、現在の速度に時刻差分を乗じた位置の変化量を加算することで、位置を更新する。
 ステップS157において、加速度積算部173は、位置と速度の情報をペン31の先端部の軌跡を示す位置情報として、外部I/F134を介して、PC33に送信する。PC33は、に基づいて、位置と速度の情報からなるペン31の先端部の軌跡を示す位置情報に基づいて、描画画像を生成し、表示装置34に表示させる。
 ステップS158において、姿勢推定部171は、描画時間を所定時間だけインクリメントさせて更新する。
 ステップS159において、姿勢推定部171は、描画時間が所定時間(例えば、10秒)だけ経過し、加速度積算部173による積算誤差が大きくなって、位置精度が所定の状態よりも低下して、キャリブレーションが必要になっているか否かを判定する。
 ステップS159において、描画時間が所定時間だけ経過し、加速度積算部173による積算誤差が大きくなり、位置精度が所定の状態よりも低下して、キャリブレーションが必要になっていると判定された場合、処理は、ステップS160に進む。
 ステップS160において、姿勢推定部171は、現在の状態を初期状態St0に遷移させる。
 ステップS161において、姿勢推定部171は、描画時間を0に初期化する。
 ステップS162において、姿勢推定部171は、発光制御部132に対して、現在の状態が初期状態St0であることを示す情報を通知する。この通知により、発光制御部132は、発光部52のLED142を消灯させることにより、キャリブレーションが完了しておらず、描画不能な状態であることをユーザに提示させる。
 尚、ステップS159において、描画時間が所定時間(例えば、10秒)だけ経過しておらず、キャリブレーションの必要がないと判定される場合、ステップS160乃至S162の処理はスキップされて、発光部52が発光した状態で、描画が可能な状態であることが提示され続ける。
 以上の処理により、マルチIMU63における誤差の要因となる自転成分については、絶対方位と緯度の情報により演算されるようにし、求められた自転成分と、ペン31をペン立て32に立てるだけの1種類の静止姿勢でバイアス成分が求められるようにすることにより、容易で、かつ、適切なキャリブレーションを実現することが可能となる。
 <変形例1>
 以上においては、ペン31がペン立て32に立てられて、キャリブレーションが完了すると発光部52が発光し、ペン31がペン立て32から引き抜かれて、描画操作を開始してからの所定時間が経過し、加速度の積算処理により描画位置の信頼性が所定の状態よりも低下する状態になると、発光部52が消灯する例について説明してきた。
 すなわち、発光部52の発光状態に応じてキャリブレーションが完了したこと、または、描画位置の信頼性が所定の状態よりも低下したことが提示される例について説明してきた。
 しかしながら、表示装置34に表示される描画画像において、同様の情報が提示されるようにしてもよい。
 例えば、図20で示されるように、ペン31が描画操作されることにより、表示装置34の表示面内における起点Pから矢印方向に描画されるとき、描画操作の経過時間に伴って、描画位置の信頼性に応じた濃さで描画されるようにしてもよい。
 すなわち、図20においては、起点Pに近い描画については濃い色で表示されているが、描画操作が進み、経過時間に伴って、すなわち、信頼性の低下に伴って色が薄くなっていき、徐々にかすれて、最終的には色が付されず、描画されない状態となるようにしてもよい。
 このようにすることで、ユーザは表示装置34に表示される描画画像を見ながら、信頼性の低下の程度を認識することが可能となり、色が付されず描画されない状態となることで、描画位置の信頼性が所定の状態よりも低下して、キャリブレーションが必要な状態になっていることを認識することが可能となる。
 <変形例2>
 以上においては、ペン31の感圧センサ51と、ペン立て32のカバー84の凹部84aとが対向する位置になるようにペン立て32に立てられることにより、ペン立て32とペン31との位置関係が一定の関係となるように構成される例について説明してきた。
 しかしながら、ペン31とペン立て32との位置関係が一定の関係を保つことが可能な構成であれば、その他の構成であってもよい。
 例えば、図21の左部で示されるように、凸状部位31a’が設けられたペン31’にすると共に、対応する位置に切り欠き部を備えた穴部32a’が設けられたペン立て32’にしてもよい。
 すなわち、ペン31’における凸状部位31a’を含めた断面形状とペン立て32’の穴部32a’の断面形状とが一致するときにペン31’がペン立て32’に立てることが可能となることで、相互の位置関係については一定の関係を保つことが可能となる。
 尚、図21においては、ペン31’をペン立て32’に立てた状態で、穴部32a’を上面から見た図である。
 また、図21の中央部で示されるように、多角形からなるペン31’’にした上で、凸状部位31a’’を設け、ペン立て32’’の対応する位置に切り欠き部を備えた穴部32a’’が設けられるようにしてもよい。
 すなわち、ペン31’’における凸状部位31a’’を含めた断面形状とペン立て32’’の穴部32a’’の断面形状とが一致するときにペン31’’がペン立て32’’に立てることが可能となることで、相互の位置関係については一定の関係を保つことが可能となる。
 さらに、図21の右部で示されるように、非対称な形状で構成したペン31’’’にして、ペン立て32’’’に対応する非対称な穴部32a’’’が設けられるようにしてもよい。
 すなわち、ペン31’’’における凸状部位31a’’’を含めた断面形状とペン立て32’’’の穴部32a’’’の断面形状とが一致するときにペン31’’’がペン立て32’’’に立てることが可能となることで、相互の位置関係については一定の関係を保つことが可能となる。
 <変形例3>
 以上においては、ペン立て32を、中空部を備えたクリアアクリルから構成し、中空部に有色の液体が満たされる構成とすることで、ペン31の発光部52の発光状態が視認できる構成について説明してきた。
 しかしながら、ペン31の発光部52の発光状態がユーザに視認可能な構成であれば、他の構成でもよく、例えば、図22のペン立て201で示されるように、ペン31の発光部52の発光または消灯の状態に応じて、別途設けられた発光部212が発光または消灯されるようにしてもよい。
 この時、発光部212は、例えば、図22で示されるように、異なる色の光を発光する複数のLED212a乃至212cから構成されるようにしてもよく、切替スイッチ211の押下回数に応じて発光する色が切り替えらえるようにしてもよい。
 例えば、図22の左部で示されるLED212a乃至212cのうち、切替スイッチ211が1回押下されたときには、LED212aが発光する構成とされることで、ペン立て201’で示されるような色で発光するようにする。
 そして、図21の右部で示されるように、切替スイッチ211が2回押下されたときには、次にペン31が立てられたときには、LED212aに代えて、LED212bが発光する構成とされる構成にしてもよい。この場合、ペン31がペン立て201’に立てられると、ペン立て201’’で示されるように、ペン立て201’とは異なる色で発光されるようにしてもよい。
 この場合、ペン立て201と、ペン31とは、ブルートゥース(登録商標)などの近距離無線通信により、ペン立て201の切替スイッチ211により色が切り替えられたことが通知されるようにして、表示装置34に表示される描画される線の色が、LED212a乃至212cの発光する色に応じて変化するようにしてもよい。
 <<2.応用例>>
 以上においては、絶対方位の情報については、GNSSを用いるか、ユーザが入力するなどして取得される例について説明してきたが、ペン立てにマルチIMUを内蔵させて、ペン立てにより絶対方位が検出できるようにして、ペンがペン立てに立てられているときに、ペン立てから絶対方位の情報をペンが取得できるようにし、ペンとペン立てによる連携処理によりキャリブレーションが実現されるようにしてもよい。
 すなわち、マルチIMUが内蔵され、絶対方位を検出することが可能なペン立て301は、2種類の静止姿勢に基づいて、絶対方位を検出し、ペン331に供給する。
 より詳細には、図23の最左部で示されるように、ペン立て301を第1の静止姿勢で所定時間経過した後、図23の左から2番目で示されるように、例えば、90度回転させて、第2の静止姿勢で所定時間経過されるとき、ペン立て301は、2種類の静止姿勢においてマルチIMUにより2種類の検出結果を取得して、取得した2種類の検出結果に基づいて、絶対方位を取得する。
 ペン立て301は、一般に、一度載置されると移動される頻度は低いので、最初に載置されるときに、絶対方位が検出されるように、ユーザが2種類の静止姿勢をとるように載置する。
 その後、図23の右から2番目で示されるように、ペン立て301にペン331が立てられると、例えば、wifi等の通信により、求められた絶対方位がペン立て301からペン331に送信される。
 以降においては、上述した手法と同様の手法で、図23の最右部で示されるように、ペン331のキャリブレーションが実現される。
 <ペン立てとペンとの方位差分>
 キャリブレーションに際して、ペン立て301より供給される絶対方位は、ペン立て301の正面方向を基準とした値であり、ペン331の正面方向とは同一ではない。
 そこで、ペン331は、ペン立て301とペン331との方位差分を予め求めておき、ペン立て301より供給される絶対方位を補正してキャリブレーションを実行する。
 より詳細には、図24で示されるように、ペン立て301の正面方向D1と、ペン331の感圧センサ51の位置である正面方向D2との差分が、方位差分θとされる。
 そこで、ペン331は、ペン立て301より供給される絶対方位から方位差分θを減算することで、ペン331の絶対方位に補正してキャリブレーションに使用する。尚、この方位差分θは固定値であるため、予めペン331に対して外部から取得できるようにする。
 <ペン立ての絶対方位の更新>
 ペン立て301は、基本的に一度載置されると移動される頻度は低いが、絶対方位が求められた後、図25で示されるように、ペン立て301’で示されるように方向が90度回転するように変化が加えられるような場合、加速度積算により更新するようにしてもよいし、再度、2種類の静止姿勢によるキャリブレーションで絶対方位を求めるようにしてもよい。
 <ペンとペン立てとの連携処理によりキャリブレーションを実現するペン描画システムのハードウェアの構成例>
 次に、図26を参照して、ペンとペン立てとの連携処理によりキャリブレーションを実現するペン描画システムのハードウェアの構成例について説明する。
 尚、図26において、PC33、および表示装置34の構成については、図10を参照して説明した構成と同様であるので、その説明は省略する。
 ペン331は、制御部351、取得部352、通信部353、マルチIMU354、発光部355、および感圧センサ356より構成され、これらがバス361により電気的に接続されており、相互に通信可能な構成とされている。
 尚、制御部351、取得部352、通信部353、マルチIMU354、発光部355、および感圧センサ356は、基本的に図10の制御部101、取得部102、通信部103、マルチIMU63、発光部52、および感圧センサ51と同様の構成であるので、その説明は省略する。
 ただし、取得部352は、ユーザ21によりキーボード等が操作されることで入力される緯度とペン立て301との方位差分の情報を予め取得して、保持する。また、取得部352は、通信部353を制御して、ペン立て301と通信し、絶対方位の情報を取得し、制御部351が、これらの情報を用いてキャリブレーションする。これらの点において、制御部351、および取得部352は、図10の制御部101および取得部102とは異なる。
 ペン立て301は、制御部381、通信部382、およびマルチIMU383を備えており、これらがバス391により電気的に接続されており、相互に通信可能な構成とされている。
 尚、通信部382、およびマルチIMU383は、基本的に、ペン31の通信部103、およびマルチIMU63と同様の構成であるので、その説明は省略する。
 制御部381は、基本的な構成は、ペン31の制御部101と同様であるが、2種類の静止姿勢におけるマルチIMU383の検出結果に基づいて、ペン立て301の絶対方位を求めて、通信部382を制御して、ペン331の通信部353に送信する点において異なる。
 <図26のペン立ての制御部により実現される機能>
 次に、図27を参照して、図26のペン立て301の制御部381により実現される機能について説明する。
 制御部381は、慣性航法処理部401および外部I/F402より構成される。尚、慣性航法処理部401、および外部I/F402は、基本的に、図11の慣性航法処理部131、および、外部I/F134と同一であるが、発光制御部132、および感圧センサ処理部133に対する処理がなされない点で異なる。
 また、図11の慣性航法処理部131においては、絶対方位、および緯度の情報が取得部102により取得されて、1種類の静止姿勢においてマルチIMU63より供給される検出結果に基づいて、キャリブレーションがなされるのに対して、慣性航法処理部401は、緯度の情報のみが与えられるのみで、2種類の静止姿勢においてマルチIMU383より供給される検出結果に基づいて絶対方位を求める点で異なる。
 より詳細には、慣性航法処理部401は、位置姿勢処理部411、初期姿勢推定部412、および静止判定部413を備えている。
 位置姿勢処理部411、初期姿勢推定部412、および静止判定部413は、基本的に、図12の位置姿勢処理部151、初期姿勢推定部152、および静止判定部153と同様の機能を備えている。
 ただし、絶対方位が与えられないので、初期姿勢推定部412が、2種類の静止姿勢においてマルチIMU383において検出される検出結果に基づいて、絶対方位とバイアス成分とを求め、位置姿勢処理部411に供給する。
 位置姿勢処理部411は、初期姿勢推定部412により供給された絶対方位と、外部I/F402より供給される緯度との情報に基づいてなされるキャリブレーションの処理は、図12の位置姿勢処理部151と同様である。
 より詳細には、位置姿勢処理部411は、姿勢推定部431、および加速度積算部432を備えている。
 尚、姿勢推定部431、および加速度積算部432は、図12の姿勢推定部171、および加速度積算部173と同一の機能であるので、説明は省略する。
 ただし、自転成分については、初期姿勢推定部412より求められるため、図12における自転推定部172に対応する構成がないので、姿勢推定部431における処理においては、自転成分に対する処理が省略される。
 初期姿勢推定部412は、初期重力推定部451、および初期方位バイアス推定部452を備えている。
 尚、初期重力推定部451については、図12の初期重力推定部181と同様であるので、その説明は省略する。
 初期方位バイアス推定部452は、2種類の静止姿勢におけるマルチIMU383の検出結果に基づいて、自転成分およびバイアス成分を求め、さらに、自転成分から初期方位を求め、位置姿勢処理部411の姿勢推定部431に供給する。
 尚、2種類の静止姿勢におけるマルチIMU383の検出結果に基づいた、自転成分およびバイアス成分の求め方、および、自転成分からの初期方位を求め方については、一般的な処理であるので、その説明は省略する。
 <ペンとペン立てとの連携処理>
 次に、図28のフローチャートを参照して、ペン331とペン立て301との連携処理について説明する。
 尚、ここでは、ペン立て301においては、絶対方位をペン331に供給するためだけの処理について説明するものとして、ペン立て301における姿勢を求める処理については省略するものとするが、ペン31と同様に、自らの姿勢を求める処理もなされている。
 ステップS211において、初期姿勢推定部412の初期方位バイアス推定部452は、2種類の静止姿勢においてマルチIMU383により検出される加速度および角速度に基づいて、バイアス成分および自転成分を算出すると共に、自転成分に基づいて絶対方位を算出し、絶対方位の情報を位置姿勢処理部411の姿勢推定部431に供給する。
 ステップS212において、姿勢推定部431は、初期方位バイアス推定部452より、絶対方位の情報が供給されてきたか否かを判定する。
 ステップS212において、初期方位バイアス推定部452より絶対方位の情報が供給されてきたとみなされるまで、ステップS211,S212の処理が繰り返される。
 そして、ステップS212において、初期方位バイアス推定部452より絶対方位の情報が供給されてきたと判定された場合、処理は、ステップS213に進む。
 ステップS213において、姿勢推定部431は、初期方位バイアス推定部452より取得した絶対方位の情報を記憶する。
 ステップS214において、姿勢推定部431は、通信部382を制御して、外部I/F402を介して、絶対方位の情報をペン331に送信する。
 ここまでの処理により、初期的な絶対方位の情報がペン331に送信される。
 ステップS215において、姿勢推定部431は、静止判定部413を制御し、マルチIMU383により検出される加速度および角速度に基づいて、静止しているか否かを判定し、静止していない、すなわち、ペン立て301が移動や回転などがなされたか否かを判定させる。
 ステップS215において、ペン立て301が静止しておらず、移動や回転などがなされたと判定された場合、処理は、ステップS216に進む。
 ステップS216において、姿勢推定部431は、記憶している絶対方位の情報を加速度積算部432に供給し、加速度の積算結果に基づいて更新させて取得し、記憶する。
 ステップS217において、姿勢推定部431は、通信部382を制御して、外部I/F402を介して、更新された絶対方位の情報をペン331に送信する。
 尚、ステップS215において、静止しているとみなされた場合、ステップS216,S217の処理がスキップされる。
 ステップS218において、姿勢推定部431は、処理の終了が指示されたか否かを判定し、終了が指示されていない場合、処理は、ステップS215に戻る。
 すなわち、処理の終了が指示されるまで、ステップS215乃至S218の処理が繰り返されて、ペン立て301が移動される、または、回転されると、絶対姿勢が更新されてペン331に送信される。
 一方、ペン331では、ステップS231において、ペン331の制御部351は、取得部352を制御して、緯度、および方位差分の情報を取得する。
 ステップS232において、制御部351は、通信部353を制御して、ペン立て301より絶対方位が送信されてきたか否かを判定する。
 ステップS232において、上述したステップS214またはS217の処理によりペン立て301より絶対方位が送信されてきた場合、処理は、ステップS233に進む。
 ステップS233において、制御部351は、通信部353を制御して、ペン立て301より送信されてきた絶対方位の情報を取得し、記憶する。
 ステップS234において、制御部351は、取得したペン立て301の絶対方位を方位差分だけ減算することにより、ペン331の絶対方位に補正する。
 これ以降においては、更新された新たなペン立て301の絶対方位が、差分方位により補正されたペン331の絶対方位の情報が用いられて、図15のフローチャートを参照して説明した制御処理がなされる。ただし、この場合、図15のステップS51の処理において取得される絶対方位は、ペン立て301より供給された絶対方位が、方位差分により補正された絶対差分に代えて処理がなされる。
 ステップS235において、制御部351は、処理の終了が指示されたか否かを判定し、終了が指示されていない場合、処理は、ステップS232に戻る。
 そして、ステップS235において、終了が指示された場合、処理は終了する。
 以上のように、ペン331とペン立て301との連携処理により、キャリブレーションがなされるので、ペン立て301より供給される絶対方位に基づいて、ペン331による制御処理がなされるので、ユーザは、絶対方位の情報を供給する必要がなくなる。
 また、ペン立て301が移動される、または、回転される度に、絶対方位の情報が更新され続けるので、ユーザはキャリブレーションを意識することなく、ペン立て301の位置や向きを自由に変えることが可能となる。
 さらに、以上においては、ペン立て301が移動される、または、回転される度になされる絶対方位の更新は、加速度積算部432による積算値により更新される例について説明してきたが、ステップS211乃至S214の処理が繰り返し実行されるようにして、毎回、更新されるようにしてもよい。
 <ペンとペン立てとの連携処理の変形例>
 以上においては、ペン立て301において、絶対方位が求められる度に、ペン331に送信される例について説明してきたが、ペン331がペン立て301に立てられたときに絶対方位がペン331に送信されるようにしてもよい。
 そこで、図29のフローチャートを参照して、ペン331がペン立て301に立てられたときに絶対方位がペン331に送信されるようにしたペン331とペン立て301との連携処理の変形例について説明する。
 尚、図29のフローチャートのステップS261乃至S263の処理については、図28のフローチャートにおけるステップS211乃至S213の処理と同様であるので、その説明は省略する。
 ステップSS261乃至S263の処理により、絶対方位が求められると、処理は、ステップS264に進む。
 ステップS264において、姿勢推定部431は、通信部382を制御して、ペン331よりペン立て301に立てられたことが通知されたか否かを判定し、ペン331よりペン立て301に立てられたことが通知されると、処理は、ステップS265に進む。
 ステップS265において、姿勢推定部431は、通信部382を制御して、外部I/F402を介して、絶対方位の情報をペン331に送信する。
 ステップS266において、姿勢推定部431は、静止判定部413を制御し、マルチIMU383により検出される加速度および角速度に基づいて、静止しているか否かを判定し、静止していない、すなわち、ペン立て301が移動や回転などがなされたか否かを判定させる。
 ステップS266において、ペン立て301が静止しておらず、移動や回転などがなされたと判定された場合、処理は、ステップS267に進む。
 ステップS267において、姿勢推定部431は、記憶している絶対方位の情報を加速度積算部432に供給し、加速度の積算結果に基づいて更新させて取得し、記憶する。
 尚、ステップS266において、静止しているとみなされた場合、ステップS267の処理がスキップされる。
 ステップS268において、姿勢推定部431は、処理の終了が指示されたか否かを判定し、終了が指示されていない場合、処理は、ステップS264に戻る。
 すなわち、処理の終了が指示されるまで、ステップS264乃至S268の処理が繰り返されて、ペン立て301が移動される、または、回転されると、絶対方位が更新される。そして、ペン331からペン立て301に立てられたことが通知されると、ペン立て301から絶対方位がペン331に送信される。
 一方、ペン331では、ステップS281において、ペン331の制御部351は、取得部352を制御して、緯度、および方位差分の情報を取得する。
 ステップS282において、制御部351は、マルチIMU354により検出される加速度および角速度に基づいて、静止している、すなわち、ペン331がペン立て301に立てられて静止しているか否かを判定する。
 ステップS282において、ペン331が、静止している、すなわち、ペン331がペン立て301に立てられて静止していると判定された場合、処理は、ステップS283に進む。
 ステップS283において、制御部351は、通信部353を制御して、ペン立て301に対して、ペン立て301に立てられたことを通知する。
 ステップS284において、制御部351は、通信部353を制御して、ペン立て301より絶対方位が送信されてきたか否かを判定する。
 すなわち、ステップS283の処理により、ステップS264においては、ペン331がペン立て301に立てられたと判定されることにより、ステップS265の処理により、絶対方位が送信されてくる。
 そこで、ステップS284においては、ペン立て301より絶対方位が送信されてくるので、処理は、ステップS285に進む。
 ステップS285において、制御部351は、通信部353を制御して、ペン立て301より送信されてきた絶対方位の情報を取得し、記憶する。
 ステップS286において、制御部351は、取得したペン立て301の絶対方位を方位差分だけ減算することにより、ペン331の絶対方位に補正する。
 これ以降においては、更新された新たなペン立て301の絶対方位が、差分方位により補正されたペン331の絶対方位の情報が用いられて、図15のフローチャートを参照して説明した制御処理がなされる。ただし、この場合、図15のステップS51の処理において取得される絶対方位は、ペン立て301より供給された絶対方位が、方位差分により補正された絶対差分に代えて処理がなされる。
 ステップS287において、制御部351は、処理の終了が指示されたか否かを判定し、終了が指示されていない場合、処理は、ステップS282に戻る。
 そして、ステップS287において、終了が指示された場合、処理は終了する。
 尚、ステップS282において、静止しておらず、ペン立て301にペン331が立てられていないと判定された場合、または、ステップS284において、絶対方位が送信されてきていない場合、処理は、ステップS287に進む。
 以上の処理により、ペン立て301より供給される絶対方位に基づいて、ペン331による制御処理がなされるので、ユーザは、絶対方位の情報を供給する必要がなくなる。
 また、ペン331がペン立て301に立てられる度に、絶対方位がペン立て301からペン331に送信されるので、ペン立て301が移動される、または、回転させられる度に、絶対方位の情報が更新されても、ペン331がペン331に立てられるまでは、絶対方位は送信されず、ペン331が立てられたときにのみ送信される。
 さらに、以上においては、ペン立て301が移動される、または、回転させられる度になされる絶対方位の更新は、加速度積算部432による積算値により更新される例について説明してきたが、繰り返しステップS261乃至S263の処理がなされるようにしてもよい。
 <<3.ソフトウェアにより実行させる例>>
 図30は、汎用のコンピュータの構成例を示している。このパーソナルコンピュータは、CPU(Central Processing Unit)1001を内蔵している。CPU1001にはバス1004を介して、入出力インタフェース1005が接続されている。バス1004には、ROM(Read Only Memory)1002およびRAM(Random Access Memory)1003が接続されている。
 入出力インタフェース1005には、ユーザが操作コマンドを入力するキーボード、マウスなどの入力デバイスよりなる入力部1006、処理操作画面や処理結果の画像を表示デバイスに出力する出力部1007、プログラムや各種データを格納するハードディスクドライブなどよりなる記憶部1008、LAN(Local Area Network)アダプタなどよりなり、インターネットに代表されるネットワークを介した通信処理を実行する通信部1009が接続されている。また、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini Disc)を含む)、もしくは半導体メモリなどのリムーバブル記憶媒体1011に対してデータを読み書きするドライブ1010が接続されている。
 CPU1001は、ROM1002に記憶されているプログラム、または磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリ等のリムーバブル記憶媒体1011ら読み出されて記憶部1008にインストールされ、記憶部1008からRAM1003にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM1003にはまた、CPU1001が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
 以上のように構成されるコンピュータでは、CPU1001が、例えば、記憶部1008に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース1005及びバス1004を介して、RAM1003にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
 コンピュータ(CPU1001)が実行するプログラムは、例えば、パッケージメディア等としてのリムーバブル記憶媒体1011に記録して提供することができる。また、プログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供することができる。
 コンピュータでは、プログラムは、リムーバブル記憶媒体1011をドライブ1010に装着することにより、入出力インタフェース1005を介して、記憶部1008にインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部1009で受信し、記憶部1008にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM1002や記憶部1008に、あらかじめインストールしておくことができる。
 なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
 尚、図30におけるCPU1001が、図10の制御部101、および図25の制御部351,381の機能を実現させる。
 また、本明細書において、システムとは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味し、すべての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。したがって、別個の筐体に収納され、ネットワークを介して接続されている複数の装置、及び、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれも、システムである。
 なお、本開示の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
 例えば、本開示は、1つの機能をネットワークを介して複数の装置で分担、共同して処理するクラウドコンピューティングの構成をとることができる。
 また、上述のフローチャートで説明した各ステップは、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
 さらに、1つのステップに複数の処理が含まれる場合には、その1つのステップに含まれる複数の処理は、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
 尚、本開示は、以下のような構成も取ることができる。
<1> 1つの静止姿勢において、慣性計測装置により検出される計測値である静止姿勢計測値と、前記慣性計測装置の配置に係る情報とに基づいて、前記慣性計測装置をキャリブレーションする制御部
 を備える情報処理装置。
<2> 前記制御部は、前記静止姿勢計測値と、前記慣性計測装置の地球上の緯度および絶対方向の情報とに基づいて、前記慣性計測装置をキャリブレーションする
 <1>に記載の情報処理装置。
<3> 前記制御部は、前記緯度および前記絶対方向の情報に基づいて、前記静止姿勢計測値のうちの角速度における、前記地球の自転に係る成分を、前記前記慣性計測装置を基準としたセンサ座標系の自転成分として算出することで、前記慣性計測装置をキャリブレーションする
 <2>に記載の情報処理装置。
<4> 前記制御部は、前記静止姿勢計測値のうちの加速度の情報より重力方向を算出し、前記重力方向と、前記絶対方向とに基づいて、前記センサ座標系の自転成分を算出することで、前記慣性計測装置をキャリブレーションする
 <3>に記載の情報処理装置。
<5> 制御部は、前記重力方向と、前記絶対方向とに基づいて、グローバル座標系の姿勢情報を、前記慣性計測装置を基準としたセンサ座標系の姿勢情報に変換する姿勢回転行列の逆行列を設定し、前記逆行列により、前記緯度および前記絶対方向の情報に基づいた、前記グローバル座標系の自転成分を前記センサ座標系の自転成分に変換することで、前記慣性計測装置をキャリブレーションする
 <4>に記載の情報処理装置。
<6> 前記制御部は、前記静止姿勢計測値と前記センサ座標系の自転成分とに基づいて、前記静止姿勢計測値より前記センサ座標系のバイアス成分を算出することで、前記慣性計測装置をキャリブレーションする
 <5>に記載の情報処理装置。
<7> 前記制御部は、前記静止姿勢計測値における角速度の平均値より前記センサ座標系の自転成分を減算することで前記センサ座標系の前記バイアス成分を算出することで、前記慣性計測装置をキャリブレーションする
 <6>に記載の情報処理装置。
<8> 前記制御部は、前記慣性計測装置により計測された計測値を、前記キャリブレーションにより求められた前記自転成分および前記バイアス成分に基づいて補正する
 <7>に記載の情報処理装置。
<9> 前記制御部は、前記慣性計測装置により計測された計測値から、前記自転成分および前記バイアス成分を減算することにより、前記計測値を補正する
 <8>に記載の情報処理装置。
<10> 前記制御部は、前記自転成分および前記バイアス成分を減算することにより補正された前記計測値の角速度に基づいて、前記姿勢回転行列を更新し、更新した前記姿勢回転行列により前記計測値の加速度を前記グローバル座標系の加速度に変換する
 <9>に記載の情報処理装置。
<11> 前記慣性計測装置は、ユーザが所望とする形状に応じて移動させるペン型の装置に内蔵されており、
 前記制御部は、前記グローバル座標系の加速度に基づいて、前記ペン型の装置の先端部の軌跡の位置情報を求めて、前記軌跡の位置情報に基づいて、画像を表示する表示装置に前記軌跡に対応する描画画像を表示させる
 <10>に記載の情報処理装置。
<12> 前記ペン型の装置を所定の向きに挿入することで固定することが可能な穴部を備えたペン立てをさらに含み、
 前記1つの静止姿勢は、前記ペン型の装置が、前記ペン立てに挿入されて固定された状態における姿勢である
 <11>に記載の情報処理装置。
<13> 前記ペン型の装置の断面形状と、前記ペン立ての穴部の断面形状とは、所定の向きで相互に一致する形状とされており、
 前記1つの静止姿勢は、前記ペン型の装置の断面形状と、前記ペン立ての穴部の断面形状とが、一致する状態で挿入された状態における姿勢である
 <12>に記載の情報処理装置。
<14> 前記ペン型の装置は、前記制御部により発光が制御される発光部を備えており、
 前記制御部は、前記ペン型の装置が、前記ペン立てに挿入された前記1つの静止姿勢において、前記キャリブレーションにより前記自転成分および前記バイアス成分が求められたとき、前記発光部を発光させる
 <12>または<13>に記載の情報処理装置。
<15> 前記制御部は、
  前記キャリブレーションにより前記自転成分および前記バイアス成分が求められて、前記発光部を発光させた後、
  前記ペン型の装置が、前記ペン立てより引き抜かれて、前記ユーザが所望とする形状に応じて移動させることで、前記グローバル座標系の加速度に基づいて、前記ペン型の装置の先端部の軌跡の位置情報を求めるとき、前記ペン立てより引き抜かれたタイミングから所定時間が経過したとき、前記発光部を消灯させる
 <14>に記載の情報処理装置。
<16> 前記制御部は、前記ペン型の装置が、前記ペン立てより引き抜かれて、前記ユーザが所望とする形状に応じて移動させることで、前記グローバル座標系の加速度に基づいて、前記ペンの先端部の軌跡の位置情報を求めるとき、前記ペン立てより引き抜かれたタイミングからの経過時間に伴って、前記軌跡の位置情報に基づいて、前記表示装置に表示される前記軌跡に対応する描画画像を徐々に薄い色にして表示させる
 <15>に記載の情報処理装置。
<17> 前記ペン立ては、前記慣性計測装置を備えており、前記ペン立ての絶対方位を検出し、前記ペン型の装置に供給し、
 前記制御部は、前記ペン立ての絶対方位を取得して、前記ペン立ての絶対方位、前記慣性計測装置の地球上の緯度の情報、および前記静止姿勢計測値に基づいて、前記慣性計測装置をキャリブレーションする
 <15>に記載の情報処理装置。
<18> 前記制御部は、前記ペン立てと自らとの差分方位の情報を取得し、前記ペン立ての絶対方位を取得して、前記ペン立ての絶対方位と前記差分方位とから自らの絶対方位を求め、前記自らの絶対方位、前記慣性計測装置の地球上の緯度の情報、および前記静止姿勢計測値に基づいて、前記慣性計測装置をキャリブレーションする
 <17>に記載の情報処理装置。
<19> 1つの静止姿勢において、慣性計測装置により検出される計測値である静止姿勢計測値と、前記慣性計測装置の配置に係る情報とに基づいて、前記慣性計測装置をキャリブレーションする
 ステップを含む情報処理方法。
<20> 1つの静止姿勢において、慣性計測装置により検出される計測値である静止姿勢計測値と、前記慣性計測装置の配置に係る情報とに基づいて、前記慣性計測装置をキャリブレーションする制御部
 としてコンピュータを機能させるプログラム。
 11 ペン描画システム, 31,31’,31’’,31’’’ ペン, 32,32’,32’’,32’’’ ペン立て, 32a,32a’,32a’’,32a’’’ 穴部, 33 PC, 34 表示装置, 51 感圧センサ, 52 発光部, 61 基板, 62 バッテリ, 63 マルチIMU(Inertial Measurement Unit), 63a乃至63d IMU, 81 液体, 82,83 Oリング, 84 カバー, 84 凹部, 85 外周部, 86 内径部, 101 制御部, 102 取得部, 103 通信部, 131 慣性航法処理部, 132 発光制御部, 133 感圧センサ処理部, 134 外部I/F, 141 制御IC, 142 LED, 151 位置姿勢処理部, 152 初期姿勢推定部, 153 静止判定部, 171 姿勢推定部, 172 自転推定部, 173 加速度積算部, 181 初期重力推定部, 182 バイアス推定部, 201 ペン立て, 211 切替スイッチ, 212 発光部, 212a乃至212c LED, 301,301’ 発光部, 331 ペン, 331a 感圧センサ, 351 制御部, 352 取得部, 353 通信部, 354 マルチIMU, 355 発光部, 356 感圧センサ, 381 制御部, 382 通信部, 383 マルチIMU, 411 位置姿勢推定部, 412 初期姿勢推定部, 413 静止判定部, 431 姿勢推定部, 432 加速度積算部, 451 初期重力推定部, 452 絶対方位バイアス推定部

Claims (20)

  1.  1つの静止姿勢において、慣性計測装置により検出される計測値である静止姿勢計測値と、前記慣性計測装置の配置に係る情報とに基づいて、前記慣性計測装置をキャリブレーションする制御部
     を備える情報処理装置。
  2.  前記制御部は、前記静止姿勢計測値と、前記慣性計測装置の地球上の緯度および絶対方向の情報とに基づいて、前記慣性計測装置をキャリブレーションする
     請求項1に記載の情報処理装置。
  3.  前記制御部は、前記緯度および前記絶対方向の情報に基づいて、前記静止姿勢計測値のうちの角速度における、前記地球の自転に係る成分を、前記前記慣性計測装置を基準としたセンサ座標系の自転成分として算出することで、前記慣性計測装置をキャリブレーションする
     請求項2に記載の情報処理装置。
  4.  前記制御部は、前記静止姿勢計測値のうちの加速度の情報より重力方向を算出し、前記重力方向と、前記絶対方向とに基づいて、前記センサ座標系の自転成分を算出することで、前記慣性計測装置をキャリブレーションする
     請求項3に記載の情報処理装置。
  5.  制御部は、前記重力方向と、前記絶対方向とに基づいて、グローバル座標系の姿勢情報を、前記慣性計測装置を基準としたセンサ座標系の姿勢情報に変換する姿勢回転行列の逆行列を設定し、前記逆行列により、前記緯度および前記絶対方向の情報に基づいた、前記グローバル座標系の自転成分を前記センサ座標系の自転成分に変換することで、前記慣性計測装置をキャリブレーションする
     請求項4に記載の情報処理装置。
  6.  前記制御部は、前記静止姿勢計測値と前記センサ座標系の自転成分とに基づいて、前記静止姿勢計測値より前記センサ座標系のバイアス成分を算出することで、前記慣性計測装置をキャリブレーションする
     請求項5に記載の情報処理装置。
  7.  前記制御部は、前記静止姿勢計測値における角速度の平均値より前記センサ座標系の自転成分を減算することで前記センサ座標系の前記バイアス成分を算出することで、前記慣性計測装置をキャリブレーションする
     請求項6に記載の情報処理装置。
  8.  前記制御部は、前記慣性計測装置により計測された計測値を、前記キャリブレーションにより求められた前記自転成分および前記バイアス成分に基づいて補正する
     請求項7に記載の情報処理装置。
  9.  前記制御部は、前記慣性計測装置により計測された計測値から、前記自転成分および前記バイアス成分を減算することにより、前記計測値を補正する
     請求項8に記載の情報処理装置。
  10.  前記制御部は、前記自転成分および前記バイアス成分を減算することにより補正された前記計測値の角速度に基づいて、前記姿勢回転行列を更新し、更新した前記姿勢回転行列により前記計測値の加速度を前記グローバル座標系の加速度に変換する
     請求項9に記載の情報処理装置。
  11.  前記慣性計測装置は、ユーザが所望とする形状に応じて移動させるペン型の装置に内蔵されており、
     前記制御部は、前記グローバル座標系の加速度に基づいて、前記ペン型の装置の先端部の軌跡の位置情報を求めて、前記軌跡の位置情報に基づいて、画像を表示する表示装置に前記軌跡に対応する描画画像を表示させる
     請求項10に記載の情報処理装置。
  12.  前記ペン型の装置を所定の向きに挿入することで固定することが可能な穴部を備えたペン立てをさらに含み、
     前記1つの静止姿勢は、前記ペン型の装置が、前記ペン立てに挿入されて固定された状態における姿勢である
     請求項11に記載の情報処理装置。
  13.  前記ペン型の装置の断面形状と、前記ペン立ての穴部の断面形状とは、所定の向きで相互に一致する形状とされており、
     前記1つの静止姿勢は、前記ペン型の装置の断面形状と、前記ペン立ての穴部の断面形状とが、一致する状態で挿入された状態における姿勢である
     請求項12に記載の情報処理装置。
  14.  前記ペン型の装置は、前記制御部により発光が制御される発光部を備えており、
     前記制御部は、前記ペン型の装置が、前記ペン立てに挿入された前記1つの静止姿勢において、前記キャリブレーションにより前記自転成分および前記バイアス成分が求められたとき、前記発光部を発光させる
     請求項12に記載の情報処理装置。
  15.  前記制御部は、
      前記キャリブレーションにより前記自転成分および前記バイアス成分が求められて、前記発光部を発光させた後、
      前記ペン型の装置が、前記ペン立てより引き抜かれて、前記ユーザが所望とする形状に応じて移動させることで、前記グローバル座標系の加速度に基づいて、前記ペン型の装置の先端部の軌跡の位置情報を求めるとき、前記ペン立てより引き抜かれたタイミングから所定時間が経過したとき、前記発光部を消灯させる
     請求項14に記載の情報処理装置。
  16.  前記制御部は、前記ペン型の装置が、前記ペン立てより引き抜かれて、前記ユーザが所望とする形状に応じて移動させることで、前記グローバル座標系の加速度に基づいて、前記ペンの先端部の軌跡の位置情報を求めるとき、前記ペン立てより引き抜かれたタイミングからの経過時間に伴って、前記軌跡の位置情報に基づいて、前記表示装置に表示される前記軌跡に対応する描画画像を徐々に薄い色にして表示させる
     請求項15に記載の情報処理装置。
  17.  前記ペン立ては、前記慣性計測装置を備えており、前記ペン立ての絶対方位を検出し、前記ペン型の装置に供給し、
     前記制御部は、前記ペン立ての絶対方位を取得して、前記ペン立ての絶対方位、前記慣性計測装置の地球上の緯度の情報、および前記静止姿勢計測値に基づいて、前記慣性計測装置をキャリブレーションする
     請求項15に記載の情報処理装置。
  18.  前記制御部は、前記ペン立てと自らとの差分方位の情報を取得し、前記ペン立ての絶対方位を取得して、前記ペン立ての絶対方位と前記差分方位とから自らの絶対方位を求め、前記自らの絶対方位、前記慣性計測装置の地球上の緯度の情報、および前記静止姿勢計測値に基づいて、前記慣性計測装置をキャリブレーションする
     請求項17に記載の情報処理装置。
  19.  1つの静止姿勢において、慣性計測装置により検出される計測値である静止姿勢計測値と、前記慣性計測装置の配置に係る情報とに基づいて、前記慣性計測装置をキャリブレーションする
     ステップを含む情報処理方法。
  20.  1つの静止姿勢において、慣性計測装置により検出される計測値である静止姿勢計測値と、前記慣性計測装置の配置に係る情報とに基づいて、前記慣性計測装置をキャリブレーションする制御部
     としてコンピュータを機能させるプログラム。
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