WO2021029159A1 - 通信装置及び通信方法 - Google Patents

通信装置及び通信方法 Download PDF

Info

Publication number
WO2021029159A1
WO2021029159A1 PCT/JP2020/026305 JP2020026305W WO2021029159A1 WO 2021029159 A1 WO2021029159 A1 WO 2021029159A1 JP 2020026305 W JP2020026305 W JP 2020026305W WO 2021029159 A1 WO2021029159 A1 WO 2021029159A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
base station
terminal device
random access
communication device
information
Prior art date
Application number
PCT/JP2020/026305
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
直紀 草島
懿夫 唐
大輝 松田
Original Assignee
ソニー株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ソニー株式会社 filed Critical ソニー株式会社
Publication of WO2021029159A1 publication Critical patent/WO2021029159A1/ja

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L1/00Arrangements for detecting or preventing errors in the information received
    • H04L1/12Arrangements for detecting or preventing errors in the information received by using return channel
    • H04L1/16Arrangements for detecting or preventing errors in the information received by using return channel in which the return channel carries supervisory signals, e.g. repetition request signals
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W28/00Network traffic management; Network resource management
    • H04W28/02Traffic management, e.g. flow control or congestion control
    • H04W28/04Error control
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W28/00Network traffic management; Network resource management
    • H04W28/02Traffic management, e.g. flow control or congestion control
    • H04W28/06Optimizing the usage of the radio link, e.g. header compression, information sizing, discarding information
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W72/00Local resource management
    • H04W72/04Wireless resource allocation
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W74/00Wireless channel access, e.g. scheduled or random access
    • H04W74/08Non-scheduled or contention based access, e.g. random access, ALOHA, CSMA [Carrier Sense Multiple Access]

Abstract

通信装置は、異なるタイミングで取得する複数のデータをソフト合成する他の通信装置から、データに対するリクエストデータを取得する取得部(231)と、取得部(231)が、前記リクエストデータを取得した場合に、ソフト合成に関する情報を生成する生成部(232)と、ソフト合成に関する情報を、他の通信装置に送信する送信部(233)と、を備える。

Description

通信装置及び通信方法
 本開示は、通信装置及び通信方法に関する。
 通信技術の進展により、高スループットや低遅延化等、通信パフォーマンスが大幅に向上している。しかしながら、近年では、通信パフォーマンスのさらなる向上に向けて通信技術の検討が進められている。例えば、NR(New Radio)等の次世代の無線アクセス技術(RAT:Radio Access Technology)では、通信のさらなる低遅延化のため、2ステップランダムアクセス(2-STEP Random Access)手続きの導入が検討されている。
RP-182894, ZTE Corporation, Senachips, "2-step RACH for NR," 3GPP TSG RAN Meeting#82, Sorrento, Italy, 2018年12月
 例えば、2ステップランダムアクセス手続において、データの誤りが発生すると、HARQ(Hybrid ARQ(Automatic Repeat reQuest))合成を適用して誤り訂正が行われる。しかし、2ステップランダムアクセス手続に含まれるランダムアクセス応答のメッセージ間で、HARQ合成を行う場合に、うまく行かない可能性がある。この問題は、RACH((Random Access Channel Procedure)時におけるデータ送信など、他のケースにも発生し得る。なお、HARQ合成は、ソフト合成(soft combining)とも呼ばれる。
 そこで、本開示では、ソフト合成を適切に実行することができる通信装置及び通信方法を提案する。
 上記の課題を解決するために、本開示に係る一形態の通信装置は、異なるタイミングで取得する複数のデータをソフト合成する他の通信装置から、前記データに対するリクエストデータを取得する取得部と、前記取得部が、前記リクエストデータを取得した場合に、前記ソフト合成に関する情報を生成する生成部と、前記ソフト合成に関する情報を、前記他の通信装置に送信する送信部と、を備える。
本開示の実施形態に係る通信システムの構成例を示す図である。 本開示の実施形態に係る管理装置の構成例を示す図である。 本開示の実施形態に係る基地局装置の構成例を示す図である。 本開示の実施形態に係る中継装置の構成例を示す図である。 本開示の実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。 本開示に係る初期接続処理の一例を示すフローチャートである。 コンテンションベースランダムアクセス手続きを示す図である。 非コンテンションベースランダムアクセス手続きを示す図である。 2ステップランダムアクセス手続きを示す図である。 Grant based送信の一例を示すシーケンス図である。 Configured grant送信の一例を示すシーケンス図である。 NOMAを使ったデータの送受信を説明するための図である。 本開示の実施形態に係るNOMA送信処理の一例を示す説明図である。 本開示の実施形態に係るNOMA送信処理の一例を示す説明図である。 NOMAを使ったデータの送受信を説明するための図である。 本開示の実施形態に係るNOMA送信処理の一例を示す説明図である。 本開示の実施形態に係るNOMA送信処理の一例を示す説明図である。 本開示の実施形態に係るNOMA受信処理の一例を示す説明図である。 HARQ合成可能な場合の2-STEP RACHプロシージャの一例を示す図である。 HARQ合成不可能な場合の2-STEP RACHプロシージャの一例を示す図である。 課題2の解決手段の2-STEP RACHプロシージャの一例を示す図である。 課題3の解決手段の2-STEP RACHプロシージャの一例を示す図である。
 以下に、本開示の実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の各実施形態において、同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
 また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なる数字を付して区別する場合もある。例えば、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成を、必要に応じて端末装置40、40及び40のように区別する。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。例えば、端末装置40、40及び40を特に区別する必要が無い場合には、単に端末装置40と称する。
 また、以下に示す項目順序に従って本開示を説明する。
 1.はじめに
 2.通信システムの構成
 2-1.通信システムの全体構成
 2-2.管理装置の構成
 2-3.基地局装置の構成
 2-4.中継装置の構成
 2-5.端末装置の構成
 3.通信システムの基本動作
 3-1.初期接続処理
 3-2.本実施形態におけるシステム情報
 3-3.ランダムアクセス手続き
 3-4.NRのランダムアクセス手続き
 3-5.NRの2-STEP RACHプロシージャ
 3-6.Configured grant送信
 3-7.NOMAを使ったデータの送受信
 3-8.本実施形態におけるCBG(Code Block Group)
 4.課題1の解決手段の具体例
 4-1.PDCCHで通知する方法
 4-2.PDSCHの物理パラメータで通知する方法
 4-3.その他の物理パラメータで通知する方法
 4-4.HARQ合成可能な場合の2-STEP RACHプロシージャ
 4-5.HARQ合成不可能な場合の2-STEP RACHプロシージャ
 5.課題2の解決手段の具体例
 5-1.上りリンクスケジュール情報(UL grant)の場合
 5-2.TAコマンドの場合
 5-3.MAC CEとして送信されなかったPUSCHリソースの通知方法
 5-4.課題2の解決手段の2-STEP RACHプロシージャの一例
 6.課題3の解決手段の具体例
 6-1.PDSCHで分離する方法
 6-2.CGBで分離する方法
 6-3.コードワード(トランスポートブロック)で分離する方法
 6-4.課題3の解決手段の2-STEP RACHプロシージャの一例
 7.課題4の解決手段の具体例
 8.メッセージBを再送する仕組み
 8-1.メッセージBの初送が端末装置固有のPDCCHで送信される場合
 8-2.メッセージBの初送が端末装置に共通のPDCCHで送信される場合
 9.むすび
<<1.はじめに>>
 LTE(Long Term Evolution)、NR(New Radio)等の無線アクセス技術(RAT:Radio Access Technology)が3GPP(3rd Generation Partnership Project)で検討されている。LTE及びNRは、セルラー通信技術の一種であり、基地局がカバーするエリアをセル状に複数配置することで端末装置の移動通信を可能にする。
 なお、以下の説明では、「LTE」には、LTE-A(LTE-Advanced)、LTE-A Pro(LTE-Advanced Pro)、及びEUTRA(Evolved Universal Terrestrial Radio Access)が含まれるものとする。また、NRには、NRAT(New Radio Access Technology)、及びFEUTRA(Further EUTRA)が含まれるものとする。なお、単一の基地局は複数のセルを管理してもよい。以下の説明において、LTEに対応するセルはLTEセルと呼称され、NRに対応するセルはNRセルと呼称される。
 NRは、LTEの次の世代(第5世代)の無線アクセス技術(RAT)である。NRは、eMBB(Enhanced Mobile Broadband)、mMTC(Massive Machine Type Communications)及びURLLC(Ultra-Reliable and Low Latency Communications)を含む様々なユースケースに対応できる無線アクセス技術である。NRは、これらのユースケースにおける利用シナリオ、要求条件、及び配置シナリオなどに対応する技術フレームワークを目指して検討されている。
 NRでは、通信のさらなる低遅延化のため、2ステップランダムアクセス手続きが検討されている。ランダムアクセス手続きは、端末装置がセル(基地局装置)に初期接続する場合等に使用される処理であり、従来のLTEでは、例えば4ステップのランダムアクセス手続きが使用され、遅延の一因ともなっていた。ランダムアクセス手続きを2ステップで完了できれば、大幅な遅延の低減を期待できる。2ステップランダムアクセス手続き、4ステップのランダムアクセス手続の詳細な説明は後述する。
 ここで、2ステップランダムアクセス手続において、データの誤りが発生すると、HARQ合成を適用して誤り訂正が行われる。しかし、2ステップランダムアクセス手続に含まれるランダムアクセス応答のメッセージ間で、HARQ合成を行う場合に、うまく行かない可能性がある。この問題は、RACH((Random Access Channel Procedure)時におけるデータ送信など、他のケースにも発生し得る。
 例えば、ランダムアクセス応答のメッセージ間でHARQ合成を適用する場合の課題として、以下に説明する課題1~4がある。
 [課題1]
 基地局装置から端末装置に送信されるPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)において、複数種類のランダムアクセス応答が送信される可能性があり、HARQ合成を適用できない場合がある。
 PDSCHは、メッセージAの受信が成功したことを示すランダムアクセス応答(成功RAR、SuccessRAR)、または、4-step RACHプロシージャへフォールバックを指示するランダムアクセス応答(フォールバックRAR、FallbackRAR)、または、バックオフ時間待機した後に再度PRACHを送信することを指示するランダムアクセス応答(バックオフ指示、Backoff indication)を含む。
 所定のランダムアクセス応答のみHARQ合成が可能であった場合、端末装置は、HARQ合成が行うことができる同一種類のランダムアクセス応答間でHARQ合成を行うために、事前に種類を知る必要がある。
 たとえば、端末装置は、ランダムアクセス応答の種類がSuccessRARである場合に、HARQ合成が可能である。端末装置は、ランダムアクセス応答の種類がSuccessRARである場合に、受信信号をソフトバッファに格納する。一方で、端末装置は、ランダムアクセス応答の種類がSuccessRARでない場合に、受信信号をソフトバッファに格納しない。
 [課題2]
 基地局装置から端末装置に送信されるPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)において、同じ種類のランダムアクセス応答であっても、初送と再送でコンテンツが異なる可能性があり、HARQ合成を適用できない場合がある。端末装置は、初送と再送でコンテンツが異なっていると、HARQ合成を適用し難い。
 例えば、初送と再送でコンテンツが異なる一例として、上りリンクのためのスケジューリング情報(UL grant)やTA(Timing advance)コマンドが挙げられる。また、メッセージBの次の上りリンクのためのスケジューリング情報(UL grant)が含まれる可能性がある。
 ランダムアクセス応答の種類がFallbackRARの場合、ランダムアクセス応答には、メッセージ3の送信のための、上りリンクスケジューリング情報(UL grant)が含まれる。
 ランダムアクセス応答の種類がSuccessRARの場合にも、RACHプロシージャ後の上リリンク送信のための、上りリンクスケジューリング情報(UL grant)が含まれる可能性がある。
 たとえば、TA(Timing advance)コマンドを含んでいるC-RNTIにアドレスされたPDU PDCCHをスケジュールするPDSCHには、上りリンクスケジューリング情報(UL grant)を含む可能性がある。
 上りリンクスケジューリング情報は上りリンクリソース割当情報を含むが、上りリンクリソース割当は指示タイミングで異なるため、上りリンクリソース割当情報も指示タイミングによって異なる。
 上記のように、メッセージBに関するPDSCHにおいて、初送と再送でコンテンツが異なっていると、HARQ合成を適用し難い。
 [課題3]
 基地局装置は、リソース利用効率を向上させるために、ランダムアクセス応答と他のデータとを多重してPDSCHで端末装置に送信する場合、初送と再送でコンテンツの中身を異ならせる場合がある。ここで、初送と再送でコンテンツの内容が異なることを、端末装置が復号前に知らないと、HARQ合成を適切に実行し難い。
 ランダムアクセス応答に多重される他のデータの例として次のものがある。基地局装置は、同一のPRACHオケージョンで異なるプリアンブルインデックスを用いて送信した端末装置を複数検出できた場合、メッセージBに複数の端末装置宛のランダムアクセス応答を含めて送信することができる。
 基地局装置は、他のデータとして、ユーザプレーン(U-plan、UP)データを含める可能性がある。基地局装置は、接続状態(RRC_Connected)の端末装置に対しては、メッセージBのPDSCHにユーザプレーンデータを含めて送信することができる。さらに、基地局装置は、アイドル状態(RRC_idle)やRRC_inactiveの端末装置に対しても、メッセージBのPDSCHにユーザプレーンデータを含めて送信してもよい。
 たとえば、端末装置が初送で他のデータの受信を成功させた場合、基地局装置は、その他のデータを再送で送る必要はない。基地局装置は、他のデータの再送をしないように制御することでリソース利用効率を向上させることができる。ただし、他のデータがメッセージBのPDSCHの初送とメッセージBのPDSCHの再送で異なる場合、異なっていることを事前に通知されなければ、同じランダムアクセス応答であっても、端末装置がHARQ合成を行うことは困難である。
 [課題4]
 メッセージBの中に複数の端末装置に対するランダムアクセス応答が含まれている場合、端末装置は、HARQ-ACKを基地局装置にフィードバックすることが困難である。
 端末装置がHARQ-ACKを基地局装置にフィードバックするために用いられるPUCCHリソース(送信スロットおよびスロット内における時間/周波数リソース)は、PDCCHによって指示される。一つのPDCCHは一つのPUCCHリソースのみ指示するため、複数端末装置宛のPDSCHに対するPUCCHリソースの指示は現状サポートされていない。
 本実施形態では以下の手段により、上記の課題1~4の問題を解決する。
 [課題1の解決手段]
 例えば、基地局装置は、端末装置によってメッセージBのPDSCHがソフト合成される前に、端末装置に対して、ランダムアクセス応答の種類を通知する。端末装置は、基地局装置から、ランダムアクセス応答の種類の通知を受け付け、同一種類のランダムアクセス応答間のHARQ合成を行う。
 具体的には、端末装置は、基地局装置から受信するランダムアクセス応答の初送と再送において、各ランダムアクセス応答の種類が同じSuccessRARである場合に、初送と再送と間でHARQ合成を行う。端末装置は、基地局装置から受信するランダムアクセス応答の初送と再送において、各ランダムアクセス応答の種類が同じFallbackRARである場合に、初送と再送と間でHARQ合成を行う。端末装置は、基地局装置から受信するランダムアクセス応答の初送と再送において、各ランダムアクセス応答の種類が同じFallbackRARである場合に、初送と再送との間でHARQ合成を行う。
 一方、端末装置は、基地局装置から受信するランダムアクセス応答の初送と再送において、各ランダムアクセス応答の種類が異なる場合には、HARQ合成をスキップすることができる。
 上記のように、課題1の解決手段によって、端末装置は、事前にランダムアクセス応答の種類を認知することができ、これによって、後のPDSCHの復号処理において、バッファリングおよびHARQ合成処理を行うか否かの判断をすることができる。メッセージBのHARQ合成をサポートすることができる。また、適切にHARQ合成処理をスキップすることができる。
 なお、課題1の解決手段の具体例は、後述する<<4.課題1の解決手段の具体例>>で説明する。
 [課題2の解決手段]
 例えば、基地局装置は、PDSCHによって、メッセージBを端末装置に送信する場合、初送と再送間のPDSCHに含まれるコンテンツが同じになるように、MAC(Medium Access Control) CE(Control Element)で送る情報に制限を設ける。たとえば、基地局装置は、上りリンクスケジューリング情報(UL grant)やTA(Timing Advance)の場合、PUSCHリソースに関する情報の全部または一部をMAC CEとして送らない。すなわち、基地局装置は、リアルタイムで変化するような情報をMAC CEとして送らず、他の方法によって送信する。
 たとえば、基地局装置は、PUSCHリソースの候補(PUSCHリソースセット)のみ、MAC CEで送信する。PUSCHリソースセットは、初送と再送で変わらない。基地局装置は、送らなかったPUSCHリソースの情報は、他の下りのリンクチャネルや物理パラメータによって、端末装置に指示する。
 上記のように、課題2の解決手段によって、初送と再送間のPDSCHに含まれるMAC CEの値が固定され、端末装置は、HARQ合成が可能となる。
 なお、課題2の解決手段の具体例は、後述する<<5.課題2の解決手段の具体例>>で説明する。
 [課題3の解決手段]
 例えば、基地局装置は、メッセージBを端末装置に送信する場合、ランダムアクセス応答の領域と他のデータの領域とを分離する。端末装置は、ランダムアクセス応答が割り当てられた領域のデータを用いて、初送と再送におけるHARQ合成を実行することができる。
 上記のように、ランダムアクセス応答と他のデータの領域とを分離することで、端末装置は、個別に復号およびHARQ-ACKフィードバックを行うことができ、再送のリソース効率を向上することができる。
 なお、課題3の解決手段の具体例は、後述する<<6.課題3の解決手段の具体例>>で説明する。
 [課題4の解決手段]
 例えば、基地局装置は、メッセージBを複数の端末装置に送信する場合、複数のHARQ-ACKフィードバックリソース割当てを行う。複数の端末装置は、基地局装置に割り当てられたHARQ-ACKフィードバックリソースを用いて、多重化してHARQ-ACKフィードバックを行う。HARQ-ACKフィードバックに用いられる物理チャネルは、PUCCHでもよいし、PUSCHでもよい。
 HARQ-ACKフィードバックリソースは、端末装置個別に割り当てられる場合と、端末装置共通に割り当てられる場合が、挙げられる。
 上記のように、複数のHARQ-ACKフィードバックリソースを割り当てることで、メッセージBの中に複数の端末装置に対するランダムアクセス応答が含まれている場合でも、HARQ-ACKをフィードバックすることができる。
 なお、課題4の解決手段の具体例は、後述する<<7.課題4の解決手段の具体例>>で説明する。
 以上、本実施形態の概要を説明したが、以下、本実施形態の通信システム1を詳細に説明する。
<<2.通信システムの構成>>
 通信システム1は、基地局装置を備え、端末装置と無線接続が可能である。
 本実施形態の通信システム1が備える通信装置(例えば、端末装置)は、2ステップランダムアクセスを使った初期接続が可能である。ここで、2ステップランダムアクセスとは、例えば、従来の4ステップのランダムアクセス(コンテンションベースランダムアクセス手続き)を2ステップにしたランダムアクセスのことである。2ステップランダムアクセスでは、プリアンブルの送信とメッセージ3の送信が最初のステップでなされ、メッセージ2とメッセージ4の送信が次のステップでなされる。2ステップランダムアクセスについては、後述の<3-3.ランダムアクセス手続き>、<3-5.NRの2-STEP RACHプロシージャ>で詳しく述べる。
 また、本実施形態の通信システム1が備える通信装置(例えば、端末装置)は、Configured Grant送信が可能である。ここで、Configured Grant送信とは、通信装置(例えば、端末装置)が他の通信装置(例えば、基地局装置)からの動的なリソースアロケーション(Grant)を受信することなく、予め他の通信装置から指示された使用可能な周波数および時間リソースから、通信装置が適当なリソースを利用して送信することを示す。Configured Grant送信については、後述の<3-6.Configured grant送信>で詳しく述べる。
 以下、通信システム1の構成を具体的に説明する。
<2-1.通信システムの全体構成>
 図1は、本開示の実施形態に係る通信システム1の構成例を示す図である。通信システム1は、端末装置に無線アクセスネットワークを提供する無線通信システムである。例えば、通信システム1は、LTE、NR等の無線アクセス技術を使ったセルラー通信システムである。
 通信システム1は、図1に示すように、管理装置10と、基地局装置20と、中継装置30と、端末装置40と、を備える。通信システム1は、通信システム1を構成する各無線通信装置が連携して動作することで、ユーザに対し、移動通信が可能な無線ネットワークを提供する。本実施形態の無線ネットワークは、無線アクセスネットワークRANとコアネットワークCNとで構成される。なお、無線通信装置は、無線通信の機能を有する装置のことであり、図1の例では、基地局装置20、中継装置30、及び端末装置40が該当する。
 通信システム1は、管理装置10、基地局装置20、中継装置30、及び端末装置40をそれぞれ複数備えていてもよい。図1の例では、通信システム1は、管理装置10として管理装置10、10等を備えている。また、通信システム1は、基地局装置20として基地局装置20、20、20等を備えており、中継装置30として中継装置30、30等を備えている。また、通信システム1は、端末装置40として端末装置40、40、40等を備えている。
 なお、図中の装置は、論理的な意味での装置と考えてもよい。つまり、同図の装置の一部が仮想マシン(VM:Virtual Machine)、コンテナ(Container)、ドッカー(Docker)などで実現され、それらが物理的に同一のハードウェア上で実装されてもよい。
 なお、LTEの基地局は、eNodeB(Evolved Node B)又はeNBと称されることがある。また、NRの基地局は、gNodeB又はgNBと称されることがある。また、LTE及びNRでは、端末装置(移動局、移動局装置、又は端末ともいう。)はUE(User Equipment)と称されることがある。なお、端末装置は、通信装置の一種であり、移動局、移動局装置、又は端末とも称される。
 本実施形態において、通信装置という概念には、携帯端末等の持ち運び可能な移動体装置(端末装置)のみならず、構造物や移動体に設置される装置も含まれる。構造物や移動体そのものを通信装置とみなしてもよい。また、通信装置という概念には、端末装置のみならず、基地局装置及び中継装置も含まれる。通信装置は、処理装置及び情報処理装置の一種である。また、通信装置は、送信装置又は受信装置と言い換えることが可能である。
 [管理装置]
 管理装置10は、無線ネットワークを管理する装置である。例えば、管理装置10は基地局装置20の通信を管理する装置である。例えば、管理装置10は、MME(Mobility Management Entity)、AMF(Access and Mobility Management Function)、或いは、SMF(Session Management Function)として機能する装置である。
 管理装置10は、ゲートウェイ装置等とともに、コアネットワークCNを構成する。コアネットワークCNは、例えば、移動体通信事業者等の所定のエンティティ(主体)が有するネットワークである。例えば、コアネットワークCNは、EPC(Evolved Packet Core)や5GC(5G Core network)である。なお、所定のエンティティは、基地局装置20を利用、運用、及び/又は管理するエンティティと同じであってもよいし、異なっていてもよい。
 なお、管理装置10はゲートウェイの機能を有していてもよい。例えば、コアネットワークがEPCなのであれば、管理装置10は、S-GWやP-GWとしての機能を有していてもよい。また、コアネットワークが5GCなのであれば、管理装置10は、UPF(User Plane Function)としての機能を有していてもよい。なお、管理装置10は必ずしもコアネットワークCNを構成する装置でなくてもよい。例えば、コアネットワークCNがW-CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)やcdma2000(Code Division Multiple Access 2000)のコアネットワークであるとする。このとき、管理装置10はRNC(Radio Network Controller)として機能する装置であってもよい。
 管理装置10は、複数の基地局装置20それぞれと接続され、基地局装置20の通信を管理する。例えば、管理装置10は、端末装置40が、どの基地局装置(或いはどのセル)に接続しているか、どの基地局装置(或いはどのセル)の通信エリア内に存在しているか、等を端末装置40ごとに把握して管理する。セルは、pCell(Primary Cell)やsCell(Secondary Cell)であってもよい。セルは、セルごとに、端末装置40が使用できる無線資源(例えば、周波数チャネル、コンポーネントキャリア(Component Carrier)等)が異なっていてもよい。また、ひとつの基地局装置が複数のセルを提供してもよい。
 [基地局装置]
 基地局装置20は、端末装置40と無線通信する無線通信装置である。基地局装置20は通信装置の一種である。基地局装置20は、例えば、無線基地局(Base Station、Node B、eNB、gNB、など)や無線アクセスポイント(Access Point)に相当する装置である。基地局装置20は、無線リレー局であってもよい。基地局装置20は、RRH(Remote Radio Head)と呼ばれる光張り出し装置であってもよい。また、基地局装置20は、FPU(Field Pickup Unit)等の受信局装置であってもよい。また、基地局装置20は、無線アクセス回線と無線バックホール回線を時分割多重、周波数分割多重、或いは、空間分割多重で提供するIAB(Integrated Access and Backhaul)ドナーノード、或いは、IABリレーノードであってもよい。
 なお、基地局装置20が使用する無線アクセス技術は、セルラー通信技術であってもよいし、無線LAN技術であってもよい。勿論、基地局装置20が使用する無線アクセス技術は、これらに限定されず、他の無線アクセス技術であってもよい。基地局装置20が使用する無線アクセス技術は、LPWA(Low Power Wide Area)通信技術であってもよい。ここで、LPWA通信は、LPWA規格に準拠した通信のことである。LPWA規格としては、例えば、ELTRES、ZETA、SIGFOX、LoRaWAN、NB-Iot等が挙げられる。勿論、LPWA規格はこれらに限定されず、他のLPWA規格であってもよい。その他、基地局装置20が使用する無線通信は、ミリ波を使った無線通信であってもよい。また、基地局装置20が使用する無線通信は、電波を使った無線通信であってもよいし、赤外線や可視光を使った無線通信(光無線)であってもよい。
 基地局装置20は、端末装置40とNOMA通信することが可能であってもよい。ここで、NOMA通信は、非直交リソースを使った通信(送信、受信、或いはその双方)のことである。非直交リソースについては後述する。なお、基地局装置20は、他の基地局装置20及び中継装置30とNOMA通信可能に構成されていてもよい。
 なお、基地局装置20は、基地局装置-コアネットワーク間インタフェース(例えば、S1 Interface等)を介してお互いに通信可能であってもよい。このインタフェースは、有線及び無線のいずれであってもよい。また、基地局装置は、基地局装置間インタフェース(例えば、X2 Interface、S1 Interface等)を介して互いに通信可能であってもよい。このインタフェースは、有線及び無線のいずれであってもよい。
 基地局装置20は、さまざまなエンティティ(主体)によって利用、運用、及び/又は管理されうる。例えば、エンティティとしては、移動体通信事業者(MNO:Mobile Network Operator)、仮想移動体通信事業者(MVNO:Mobile Virtual Network Operator)、仮想移動体通信イネーブラ(MVNE:Mobile Virtual Network Enabler)、ニュートラルホストネットワーク(NHN:Neutral Host Network)事業者、エンタープライズ、教育機関(学校法人、各自治体教育委員会、等)、不動産(ビル、マンション等)管理者、個人などが想定されうる。
 勿論、基地局装置20の利用、運用、及び/又は管理の主体はこれらに限定されない。基地局装置20は1事業者が設置及び/又は運用を行うものであってもよいし、一個人が設置及び/又は運用を行うものであってもよい。勿論、基地局装置20の設置・運用主体はこれらに限定されない。例えば、基地局装置20は、複数の事業者または複数の個人が共同で設置・運用を行うものであってもよい。また、基地局装置20は、複数の事業者または複数の個人が利用する共用設備であってもよい。この場合、設備の設置及び/又は運用は利用者とは異なる第三者によって実施されてもよい。
 なお、基地局装置(基地局ともいう。)という概念には、ドナー基地局のみならず、リレー基地局(中継局、或いは中継局装置ともいう。)も含まれる。また、基地局という概念には、基地局の機能を備えた構造物(Structure)のみならず、構造物に設置される装置も含まれる。
 構造物は、例えば、高層ビル、家屋、鉄塔、駅施設、空港施設、港湾施設、スタジアム等の建物である。なお、構造物という概念には、建物のみならず、トンネル、橋梁、ダム、塀、鉄柱等の構築物(Non-building structure)や、クレーン、門、風車等の設備も含まれる。また、構造物という概念には、陸上(狭義の地上)又は地中の構造物のみならず、桟橋、メガフロート等の水上の構造物や、海洋観測設備等の水中の構造物も含まれる。基地局装置は、処理装置、或いは情報処理装置と言い換えることができる。
 基地局装置20は、ドナー局であってもよいし、リレー局(中継局)であってもよい。また、基地局装置20は、固定局であってもよいし、移動局であってもよい。移動局は、移動可能に構成された無線通信装置(例えば、基地局装置)である。このとき、基地局装置20は、移動体に設置される装置であってもよいし、移動体そのものであってもよい。例えば、移動能力(Mobility)をもつリレー局装置は、移動局としての基地局装置20とみなすことができる。また、車両、ドローン、スマートフォンなど、もともと移動能力がある装置であって、基地局装置の機能(少なくとも基地局装置の機能の一部)を搭載した装置も、移動局としての基地局装置20に該当する。
 ここで、移動体は、スマートフォンや携帯電話等のモバイル端末であってもよい。また、移動体は、陸上(狭義の地上)を移動する移動体(例えば、自動車、自転車、バス、トラック、自動二輪車、列車、リニアモーターカー等の車両)であってもよいし、地中(例えば、トンネル内)を移動する移動体(例えば、地下鉄)であってもよい。
 また、移動体は、水上を移動する移動体(例えば、旅客船、貨物船、ホバークラフト等の船舶)であってもよいし、水中を移動する移動体(例えば、潜水艇、潜水艦、無人潜水機等の潜水船)であってもよい。
 また、移動体は、大気圏内を移動する移動体(例えば、飛行機、飛行船、ドローン等の航空機)であってもよいし、大気圏外を移動する移動体(例えば、人工衛星、宇宙船、宇宙ステーション、探査機等の人工天体)であってもよい。大気圏外を移動する移動体は宇宙移動体と言い換えることができる。
 また、基地局装置20は、地上に設置される地上基地局装置(地上局装置)であってもよい。例えば、基地局装置20は、地上の構造物に配置される基地局装置であってもよいし、地上を移動する移動体に設置される基地局装置であってもよい。より具体的には、基地局装置20は、ビル等の構造物に設置されたアンテナ及びそのアンテナに接続する信号処理装置であってもよい。勿論、基地局装置20は、構造物や移動体そのものであってもよい。「地上」は、陸上(狭義の地上)のみならず、地中、水上、水中も含む広義の地上である。なお、基地局装置20は、地上基地局装置に限られない。基地局装置20は、空中又は宇宙を浮遊可能な非地上基地局装置(非地上局装置)であってもよい。例えば、基地局装置20は、航空機局装置や衛星局装置であってもよい。
 航空機局装置は、航空機等、大気圏内を浮遊可能な無線通信装置である。航空機局装置は、航空機等に搭載される装置であってもよいし、航空機そのものであってもよい。なお、航空機という概念には、飛行機、グライダー等の重航空機のみならず、気球、飛行船等の軽航空機も含まれる。また、航空機という概念には、重航空機や軽航空機のみならず、ヘリコプターやオートジャイロ等の回転翼機も含まれる。なお、航空機局装置(又は、航空機局装置が搭載される航空機)は、ドローン等の無人航空機であってもよい。
 なお、無人航空機という概念には、無人航空システム(UAS:Unmanned Aircraft Systems)、つなぎ無人航空システム(tethered UAS)も含まれる。また、無人航空機という概念には、軽無人航空システム(LTA:Lighter than Air UAS)、重無人航空システム(HTA:Heavier than Air UAS)が含まれる。その他、無人航空機という概念には、高高度無人航空システムプラットフォーム(HAPs:High Altitude UAS Platforms)も含まれる。
 衛星局装置は、大気圏外を浮遊可能な無線通信装置である。衛星局装置は、人工衛星等の宇宙移動体に搭載される装置であってもよいし、宇宙移動体そのものであってもよい。衛星局装置となる衛星は、低軌道(LEO:Low Earth Orbiting)衛星、中軌道(MEO:Medium Earth Orbiting)衛星、静止(GEO:Geostationary Earth Orbiting)衛星、高楕円軌道(HEO:Highly Elliptical Orbiting)衛星の何れであってもよい。勿論、衛星局装置は、低軌道衛星、中軌道衛星、静止衛星、又は高楕円軌道衛星に搭載される装置であってもよい。
 基地局装置20のカバレッジの大きさは、マクロセルのような大きなものから、ピコセルのような小さなものであってもよい。勿論、基地局装置20のカバレッジの大きさは、フェムトセルのような極めて小さなものであってもよい。また、基地局装置20はビームフォーミングの能力を有していてもよい。この場合、基地局装置20はビームごとにセルやサービスエリアが形成されてもよい。
 図1の例では、基地局装置20は、中継装置30と接続されており、基地局装置20は、中継装置30と接続されている。基地局装置20は中継装置30を介して端末装置40と間接的に無線通信することが可能である。同様に、基地局装置20は、中継装置30を介して端末装置40と間接的に無線通信することが可能である。
 [中継装置]
 中継装置30は、基地局の中継局となる装置である。中継装置30は、基地局装置の一種である。中継装置は、リレー基地局装置(或いはリレー基地局)と言い換えることができる。中継装置30は、端末装置40とNOMA通信することが可能である。中継装置30は、基地局装置20と端末装置40との通信を中継する。なお、中継装置30は、他の中継装置30及び基地局装置20とNOMA通信可能に構成されていてもよい。中継装置30は、地上局装置であってもよいし、非地上局装置であってもよい。中継装置30は基地局装置20とともに無線アクセスネットワークRANを構成する。
 [端末装置]
 端末装置40は、基地局装置20或いは中継装置30と無線通信する無線通信装置である。端末装置40は、例えば、携帯電話、スマートデバイス(スマートフォン、又はタブレット)、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータである。また、端末装置40は、通信機能が具備された業務用カメラといった機器であってもよいし、FPU(Field Pickup Unit)等の通信機器が搭載されたバイクや移動中継車等であってもよい。また、端末装置40は、M2M(Machine to Machine)デバイス、又はIoT(Internet of Things)デバイスであってもよい。
 また、端末装置40は、他の端末装置40とサイドリンク通信が可能であってもよい。端末装置40は、サイドリンク通信を行う際、HARQ等の自動再送技術を使用可能であってもよい。端末装置40は、基地局装置20及び中継装置30とNOMA通信が可能であってもよい。なお、端末装置40は、他の端末装置40との通信(サイドリンク)においてもNOMA通信が可能であってもよい。また、端末装置40は、他の通信装置(例えば、基地局装置20、中継装置30、及び他の端末装置40)とLPWA通信が可能であってもよい。その他、端末装置40が使用する無線通信は、ミリ波を使った無線通信であってもよい。なお、端末装置40が使用する無線通信(サイドリンク通信を含む。)は、電波を使った無線通信であってもよいし、赤外線や可視光を使った無線通信(光無線)であってもよい。
 また、端末装置40は、移動体装置であってもよい。ここで、移動体装置は、移動可能な無線通信装置である。このとき、端末装置40は、移動体に設置される無線通信装置であってもよいし、移動体そのものであってもよい。例えば、端末装置40は、自動車、バス、トラック、自動二輪車等の道路上を移動する車両(Vehicle)、或いは、当該車両に搭載された無線通信装置であってもよい。なお、移動体は、モバイル端末であってもよいし、陸上(狭義の地上)、地中、水上、或いは、水中を移動する移動体であってもよい。また、移動体は、ドローン、ヘリコプター等の大気圏内を移動する移動体であってもよいし、人工衛星等の大気圏外を移動する移動体であってもよい。
 端末装置40は、同時に複数の基地局装置または複数のセルと接続して通信を実施してもよい。例えば、1つの基地局装置が複数のセル(例えば、pCell、sCell)を介して通信エリアをサポートしている場合に、キャリアアグリゲーション(CA:Carrier Aggregation)技術やデュアルコネクティビティ(DC:Dual Connectivity)技術、マルチコネクティビティ(MC:Multi-Connectivity)技術によって、それら複数のセルを束ねて基地局装置20と端末装置40とで通信することが可能である。或いは、異なる基地局装置20のセルを介して、協調送受信(CoMP:Coordinated Multi-Point Transmission and Reception)技術によって、端末装置40とそれら複数の基地局装置20が通信することも可能である。
 なお、端末装置40は、必ずしも人が直接的に使用する装置である必要はない。端末装置40は、いわゆるMTC(Machine Type Communication)のように、工場の機械等に設置されるセンサであってもよい。また、端末装置40は、M2M(Machine to Machine)デバイス、又はIoT(Internet of Things)デバイスであってもよい。また、端末装置40は、D2D(Device to Device)やV2X(Vehicle to everything)に代表されるように、リレー通信機能を具備した装置であってもよい。また、端末装置40は、無線バックホール等で利用されるCPE(Client Premises Equipment)と呼ばれる機器であってもよい。
 以下、実施形態に係る通信システム1を構成する各装置の構成を具体的に説明する。なお、以下に示す各装置の構成はあくまで一例である。各装置の構成は、以下の構成とは異なっていてもよい。
<2-2.管理装置の構成>
 図2は、本開示の実施形態に係る管理装置10の構成例を示す図である。管理装置10は、無線ネットワークを管理する装置である。管理装置10は、通信部11と、記憶部12と、制御部13と、を備える。なお、図2に示した構成は機能的な構成であり、ハードウェア構成はこれとは異なっていてもよい。また、管理装置10の機能は、複数の物理的に分離された構成に分散して実装されてもよい。例えば、管理装置10は、複数のサーバ装置により構成されていてもよい。
 通信部11は、他の装置と通信するための通信インタフェースである。通信部11は、ネットワークインタフェースであってもよいし、機器接続インタフェースであってもよい。例えば、通信部11は、NIC(Network Interface Card)等のLAN(Local Area Network)インタフェースであってもよいし、USB(Universal Serial Bus)ホストコントローラ、USBポート等により構成されるUSBインタフェースであってもよい。また、通信部11は、有線インタフェースであってもよいし、無線インタフェースであってもよい。通信部11は、管理装置10の通信手段として機能する。通信部11は、制御部13の制御に従って基地局装置20と通信する。
 記憶部12は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、フラッシュメモリ、ハードディスク等のデータ読み書き可能な記憶装置である。記憶部12は、管理装置10の記憶手段として機能する。記憶部12は、例えば、端末装置40の接続状態を記憶する。例えば、記憶部12は、端末装置40のRRC(Radio Resource Control)の状態やECM(EPS Connection Management)の状態を記憶する。記憶部12は、端末装置40の位置情報を記憶するホームメモリとして機能してもよい。
 制御部13は、管理装置10の各部を制御するコントローラ(controller)である。制御部13は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサにより実現される。例えば、制御部13は、管理装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムを、プロセッサがRAM(Random Access Memory)等を作業領域として実行することにより実現される。なお、制御部13は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。CPU、MPU、ASIC、及びFPGAは何れもコントローラとみなすことができる。
<2-3.基地局装置の構成>
 次に、基地局装置の構成を説明する。図3は、本開示の実施形態に係る基地局装置20の構成例を示す図である。基地局装置20は、従来の4ステップのランダムアクセス手続き(コンテンションベースランダムアクセス手続き)、3ステップのランダムアクセス手続き(非コンテンションベースランダムアクセス手続き)に加えて、2ステップランダムアクセス手続きをサポートする。また、基地局装置20は、端末装置40とNOMA通信が可能である。基地局装置20は、信号処理部21と、記憶部22と、制御部23と、を備える。なお、図3に示した構成は機能的な構成であり、ハードウェア構成はこれとは異なっていてもよい。また、基地局装置20の機能は、複数の物理的に分離された構成に分散して実装されてもよい。
 信号処理部21は、他の無線通信装置(例えば、端末装置40、中継装置30)と無線通信するための信号処理部である。信号処理部21は、制御部23の制御に従って動作する。信号処理部21は1又は複数の無線アクセス方式に対応する。例えば、信号処理部21は、NR及びLTEの双方に対応する。信号処理部21は、NRやLTEに加えて、W-CDMAやcdma2000に対応していてもよい。また、信号処理部21は、NOMAを使った通信に対応している。NOMAについては後に詳しく述べる。
 信号処理部21は、受信処理部211、送信処理部212、アンテナ213を備える。信号処理部21は、受信処理部211、送信処理部212、及びアンテナ213をそれぞれ複数備えていてもよい。なお、信号処理部21が複数の無線アクセス方式に対応する場合、信号処理部21の各部は、無線アクセス方式毎に個別に構成されうる。例えば、受信処理部211及び送信処理部212は、LTEとNRとで個別に構成されてもよい。
 受信処理部211は、アンテナ213を介して受信された上りリンク信号の処理を行う。受信処理部211は、無線受信部211aと、多重分離部211bと、復調部211cと、復号部211dと、を備える。
 無線受信部211aは、上りリンク信号に対して、ダウンコンバート、不要な周波数成分の除去、増幅レベルの制御、直交復調、デジタル信号への変換、ガードインターバル(サイクリックプレフィックス)の除去、高速フーリエ変換による周波数領域信号の抽出等を行う。多重分離部211bは、無線受信部211aから出力された信号から、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)等の上りリンクチャネル及び上りリンク参照信号を分離する。復調部211cは、上りリンクチャネルの変調シンボルに対して、BPSK(Binary Phase Shift Keying)、QPSK(Quadrature Phase shift Keying)等の変調方式を使って受信信号の復調を行う。復調部211cが使用する変調方式は、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM、又は256QAMであってもよい。この場合、コンステレーション上の信号点は必ずしも等距離である必要はない。コンステレーションは、不均一コンステレーション(NUC:Non Uniform Constellation)であってもよい。復号部211dは、復調された上りリンクチャネルの符号化ビットに対して、復号処理を行う。復号された上りリンクデータ及び上りリンク制御情報は制御部23へ出力される。
 送信処理部212は、下りリンク制御情報及び下りリンクデータの送信処理を行う。送信処理部212は、符号化部212aと、変調部212bと、多重部212cと、無線送信部212dと、を備える。
 符号化部212aは、制御部23から入力された下りリンク制御情報及び下りリンクデータを、ブロック符号化、畳み込み符号化、ターボ符号化等の符号化方式を用いて符号化を行う。変調部212bは、符号化部212aから出力された符号化ビットをBPSK、QPSK、16QAM、64QAM、256QAM等の所定の変調方式で変調する。この場合、コンステレーション上の信号点は必ずしも等距離である必要はない。コンステレーションは、不均一コンステレーションであってもよい。多重部212cは、各チャネルの変調シンボルと下りリンク参照信号とを多重化し、所定のリソースエレメントに配置する。無線送信部212dは、多重部212cからの信号に対して、各種信号処理を行う。例えば、無線送信部212dは、高速フーリエ変換による時間領域への変換、ガードインターバル(サイクリックプレフィックス)の付加、ベースバンドのデジタル信号の生成、アナログ信号への変換、直交変調、アップコンバート、余分な周波数成分の除去、電力の増幅等の処理を行う。送信処理部212で生成された信号は、アンテナ213から送信される。
 記憶部22は、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、ハードディスク等のデータ読み書き可能な記憶装置である。記憶部22は、基地局装置20の記憶手段として機能する。
 制御部23は、基地局装置20の各部を制御するコントローラ(controller)である。制御部23は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサにより実現される。例えば、制御部23は、基地局装置20内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムを、プロセッサがRAM(Random Access Memory)等を作業領域として実行することにより実現される。なお、制御部23は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。CPU、MPU、ASIC、及びFPGAは何れもコントローラとみなすことができる。
 制御部23は、図3に示すように、取得部231と、生成部232と、送信部233と、を備える。制御部23を構成する各ブロック(取得部231~送信部233)はそれぞれ制御部23の機能を示す機能ブロックである。これら機能ブロックはソフトウェアブロックであってもよいし、ハードウェアブロックであってもよい。例えば、上述の機能ブロックが、それぞれ、ソフトウェア(マイクロプログラムを含む。)で実現される1つのソフトウェアモジュールであってもよいし、半導体チップ(ダイ)上の1つの回路ブロックであってもよい。勿論、各機能ブロックがそれぞれ1つのプロセッサ又は1つの集積回路であってもよい。機能ブロックの構成方法は任意である。
 なお、制御部23は上述の機能ブロックとは異なる機能単位で構成されていてもよい。制御部23を構成する各ブロック(取得部231~送信部233)の動作は、後述する。なお、制御部23を構成する各ブロックの動作は、端末装置40の制御部を構成する各ブロックの動作と同様であってもよい。端末装置40の構成は後述する。
 例えば、取得部231は、異なるタイミングで取得する複数のデータをソフト合成する他の通信装置(端末装置40)から、データに対するリクエストデータを取得する。生成部232は、取得部231が、リクエストデータを取得した場合に、ソフト合成に関する情報を生成する。送信部233は、ソフト合成に関する情報を、他の通信装置に送信する。取得部231、生成部232、送信部233の処理は、後述する<<4.課題1の解決手段の具体例>>、<<5.課題2の解決手段の具体例>>、<<6.課題3の解決手段の具体例>>、<<7.課題4の解決手段の具体例>>において説明する基地局装置20の処理に対応する。
<2-4.中継装置の構成>
 次に、中継装置30の構成を説明する。図4は、本開示の実施形態に係る中継装置30の構成例を示す図である。中継装置30は、端末装置40とNOMA通信が可能である。中継装置30は、信号処理部31と、記憶部32と、ネットワーク通信部33と、制御部34と、を備える。なお、図4に示した構成は機能的な構成であり、ハードウェア構成はこれとは異なっていてもよい。また、中継装置30の機能は、複数の物理的に分離された構成に分散して実装されてもよい。
 信号処理部31は、他の無線通信装置(例えば、基地局装置20、及び端末装置40)と無線通信するための信号処理部である。信号処理部31は、制御部34の制御に従って動作する。信号処理部31は、受信処理部311、送信処理部312、アンテナ313を備える。信号処理部31、受信処理部311、送信処理部312、及びアンテナ313の構成は、基地局装置20の信号処理部21、受信処理部211、送信処理部212及びアンテナ213と同様である。
 記憶部32は、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、ハードディスク等のデータ読み書き可能な記憶装置である。記憶部32は、中継装置30の記憶手段として機能する。記憶部32の構成は、基地局装置20の記憶部22と同様である。
 ネットワーク通信部33は、他の装置と通信するための通信インタフェースである。例えば、ネットワーク通信部33は、NIC等のLANインタフェースである。ネットワーク通信部33は、有線インタフェースであってもよいし、無線インタフェースであってもよい。ネットワーク通信部33は、中継装置30のネットワーク通信手段として機能する。ネットワーク通信部33は、制御部34の制御に従って基地局装置20と通信する。
 制御部34は、中継装置30の各部を制御するコントローラである。制御部34の構成は、基地局装置20の制御部23と同様であってもよい。
<2-5.端末装置の構成>
 次に、端末装置40の構成を説明する。図5は、本開示の実施形態に係る端末装置40の構成例を示す図である。端末装置40は、従来の4ステップのランダムアクセス手続き(コンテンションベースランダムアクセス手続き)、3ステップのランダムアクセス手続き(非コンテンションベースランダムアクセス手続き)に加えて、2ステップランダムアクセス手続きを使用可能である。端末装置40は、基地局装置20及び中継装置30とNOMA通信が可能である。端末装置40は、信号処理部41と、記憶部42と、ネットワーク通信部43と、入出力部44と、制御部45と、を備える。なお、図5に示した構成は機能的な構成であり、ハードウェア構成はこれとは異なっていてもよい。また、端末装置40の機能は、複数の物理的に分離された構成に分散して実装されてもよい。
 信号処理部41は、他の無線通信装置(例えば、基地局装置20、及び中継装置30)と無線通信するための信号処理部である。信号処理部41は、制御部45の制御に従って動作する。信号処理部41は1又は複数の無線アクセス方式に対応する。例えば、信号処理部41は、NR及びLTEの双方に対応する。信号処理部41は、NRやLTEに加えて、W-CDMAやcdma2000に対応していてもよい。また、信号処理部41は、NOMAを使った通信に対応している。NOMAについては後に詳しく述べる。
 信号処理部41は、受信処理部411、送信処理部412、アンテナ413を備える。信号処理部41は、受信処理部411、送信処理部412、及びアンテナ413をそれぞれ複数備えていてもよい。なお、信号処理部41が複数の無線アクセス方式に対応する場合、信号処理部41の各部は、無線アクセス方式毎に個別に構成されうる。例えば、受信処理部411及び送信処理部412は、LTEとNRとで個別に構成されてもよい。
 受信処理部411は、アンテナ413を介して受信された下りリンク信号の処理を行う。受信処理部411は、無線受信部411aと、多重分離部411bと、復調部411cと、復号部411dと、を備える。
 無線受信部411aは、下りリンク信号に対して、ダウンコンバート、不要な周波数成分の除去、増幅レベルの制御、直交復調、デジタル信号への変換、ガードインターバル(サイクリックプレフィックス)の除去、高速フーリエ変換による周波数領域信号の抽出等を行う。多重分離部411bは、無線受信部411aから出力された信号から、下りリンクチャネル、下りリンク同期信号、及び下りリンク参照信号を分離する。下りリンクチャネルは、例えば、PBCH(Physical Broadcast Channel)、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)等のチャネルである。復調部411cは、下りリンクチャネルの変調シンボルに対して、BPSK、QPSK、16QAM、64QAM、256QAM等の変調方式を使って受信信号の復調を行う。この場合、コンステレーション上の信号点は必ずしも等距離である必要はない。コンステレーションは、不均一コンステレーションであってもよい。復号部411dは、復調された下りリンクチャネルの符号化ビットに対して、復号処理を行う。復号された下りリンクデータ及び下りリンク制御情報は制御部45へ出力される。
 送信処理部412は、上りリンク制御情報及び上りリンクデータの送信処理を行う。送信処理部412は、符号化部412aと、変調部412bと、多重部412cと、無線送信部412dと、を備える。
 符号化部412aは、制御部45から入力された上りリンク制御情報及び上りリンクデータを、ブロック符号化、畳み込み符号化、ターボ符号化等の符号化方式を用いて符号化を行う。変調部412bは、符号化部412aから出力された符号化ビットをBPSK、QPSK、16QAM、64QAM、256QAM等の所定の変調方式で変調する。この場合、コンステレーション上の信号点は必ずしも等距離である必要はない。コンステレーションは、不均一コンステレーションであってもよい。多重部412cは、各チャネルの変調シンボルと上りリンク参照信号とを多重化し、所定のリソースエレメントに配置する。無線送信部412dは、多重部412cからの信号に対して、各種信号処理を行う。例えば、無線送信部412dは、逆高速フーリエ変換による時間領域への変換、ガードインターバル(サイクリックプレフィックス)の付加、ベースバンドのデジタル信号の生成、アナログ信号への変換、直交変調、アップコンバート、余分な周波数成分の除去、電力の増幅等の処理を行う。送信処理部412で生成された信号は、アンテナ413から送信される。
 記憶部42は、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、ハードディスク等のデータ読み書き可能な記憶装置である。記憶部42は、端末装置40の記憶手段として機能する。
 ネットワーク通信部43は、他の装置と通信するための通信インタフェースである。例えば、ネットワーク通信部43は、NIC等のLANインタフェースである。ネットワーク通信部43は、有線インタフェースであってもよいし、無線インタフェースであってもよい。ネットワーク通信部43は、端末装置40のネットワーク通信手段として機能する。ネットワーク通信部43は、制御部45の制御に従って、他の装置と通信する。
 入出力部44は、ユーザと情報をやりとりするためのユーザインタフェースである。例えば、入出力部44は、キーボード、マウス、操作キー、タッチパネル等、ユーザが各種操作を行うための操作装置である。又は、入出力部44は、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)、有機ELディスプレイ(Organic Electroluminescence Display)等の表示装置である。入出力部44は、スピーカー、ブザー等の音響装置であってもよい。また、入出力部44は、LED(Light Emitting Diode)ランプ等の点灯装置であってもよい。入出力部44は、端末装置40の入出力手段(入力手段、出力手段、操作手段又は通知手段)として機能する。
 制御部45は、端末装置40の各部を制御するコントローラである。制御部45は、例えば、CPU、MPU等のプロセッサにより実現される。例えば、制御部45は、端末装置40内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムを、プロセッサがRAM等を作業領域として実行することにより実現される。なお、制御部45は、ASICやFPGA等の集積回路により実現されてもよい。CPU、MPU、ASIC、及びFPGAは何れもコントローラとみなすことができる。
 制御部45は、図5に示すように、取得部451と、判定部452と、を備える。制御部45を構成する各ブロック(取得部451~判定部452)はそれぞれ制御部45の機能を示す機能ブロックである。これら機能ブロックはソフトウェアブロックであってもよいし、ハードウェアブロックであってもよい。例えば、上述の機能ブロックが、それぞれ、ソフトウェア(マイクロプログラムを含む。)で実現される1つのソフトウェアモジュールであってもよいし、半導体チップ(ダイ)上の1つの回路ブロックであってもよい。勿論、各機能ブロックがそれぞれ1つのプロセッサ又は1つの集積回路であってもよい。機能ブロックの構成方法は任意である。
 なお、制御部45は上述の機能ブロックとは異なる機能単位で構成されていてもよい。制御部45を構成する各ブロック(取得部451~判定部452)の動作は、後に述べる。なお、制御部45を構成する各ブロックの動作は、基地局装置20の制御部23を構成する各ブロック(取得部231~送信部233)の動作と同様であってもよい。
 例えば、取得部451は、他の通信装置(基地局装置20)から、ソフト合成に関する情報を取得する。判定部452は、ソフト合成に関する情報を基にして、他の通信装置から異なるタイミングで取得した複数のデータをソフト合成するか否かを判定する。取得部451、判定部452の処理は、後述する<<4.課題1の解決手段の具体例>>、<<5.課題2の解決手段の具体例>>、<<6.課題3の解決手段の具体例>>、<<7.課題4の解決手段の具体例>>において説明する端末装置40の処理に対応する。
<<3.通信システムの基本動作>>
<3-1.初期接続処理>
 次に、通信システム1の動作について説明する。まず、初期接続処理を説明する。初期接続とは、端末装置40がいずれのセルにも接続していない状態(アイドル状態)から、いずれかのセルとの接続を確立した状態(接続状態)に遷移するための処理である。
 図6は、本開示に係る初期接続処理の一例を示すフローチャートである。以下、図6を参照しながら、初期接続処理を説明する。以下に示す初期接続処理は、例えば、端末装置40に電源が投入された場合に端末装置40の制御部45によって実行される。
 図6に示すように、まず、アイドル状態の端末装置40は、始めに、セル選択手続きを行う。セル選択手続には、同期信号の検出とPBCH(Physical Broadcast Channel)の復号の工程が含まれる。端末装置40は、同期信号の検出し(ステップS101)、検出した同期信号に基づいて、セルと下りリンクでの同期を行う。
 次に、端末装置40は、下りリンクの同期確立後、PBCHの復号を試み(ステップS102)、システム情報の取得を行う(ステップS103)。このとき、端末装置40は、まず、第一のシステム情報を取得し、次に、PBCHに含まれる第一のシステム情報に基づき、第二のシステム情報を取得する。
 次に、端末装置40は、第一のシステム情報および/または第二のシステム情報に基づき、ランダムアクセス手続き(ランダムアクセスプロシージャ、RACH(Random Access Channel)手続き、RACHプロシージャ)を行う。ランダムアクセス手続きには、ランダムアクセスプリアンブルの送信、ランダムアクセス応答の受信、メッセージ3(Message 3)の送信、そして衝突解決(Contention resolution)の受信の工程が含まれる。
 ランダムアクセス手続きでは、端末装置40は、先ず、所定のPRACH(Physical Random Access Channel)プリアンブルを選択し、送信を行う(ステップS104)。次に、端末装置40は、そのPRACHプリアンブルに対応するランダムアクセス応答を含んだPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)を受信する(ステップS105)。
 次に、端末装置40は、そのランダムアクセス応答に含まれた、ランダムアクセスレスポンスグラントによってスケジュールされたリソースを用いてメッセージ3を含むPUSCHを送信する(ステップS106)。最後に、端末装置40は、そのPUSCHに対応する衝突解決を含んだPDSCHを受信する(ステップS107)。
 メッセージ3は、RRC接続要求のRRC(Radio Resource Control)メッセージを含む。衝突解決は、RRC接続セットアップのRRCメッセージを含む。端末装置40は、RRC接続セットアップのRRCメッセージを受信した場合、RRC接続動作を行い、RRCアイドル状態からRRC接続状態に遷移する。端末装置40は、RRC接続状態に遷移した後、RRC接続セットアップ完了のRRCメッセージを基地局装置に送信する。この一連の動作によって、端末装置40は、基地局装置と接続することができる。
 なお、ランダムアクセスプリアンブルはメッセージ1、ランダムアクセス応答はメッセージ2、衝突解決はメッセージ4、RRC接続セットアップ完了のメッセージはメッセージ5とも呼称される。端末装置40は、ランダムアクセス手続きの全ての工程が完了した後は、そのセルと接続されている状態(接続状態)に遷移することができる。
 ランダムアクセスプリアンブルは、PRACHに関連付けて送信される。ランダムアクセス応答は、PDSCHで送信される。ランダムアクセス応答を含むPDSCHは、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)でスケジュールされる。メッセージ3は、PUSCHで送信される。メッセージ3を含むPUSCHは、ランダムアクセス応答に含まれる上りリンクグラントによってスケジュールされる。
<3-2.本実施形態におけるシステム情報>
 システム情報は、当該システム情報を送信するセルにおける設定を報知する情報である。システム情報には、例えば、セルへのアクセスに関する情報、セル選択に関する情報、他RATや他システムに関する情報等が含まれる。
 システム情報には、MIB(Master Information Block)とSIB(System Information Block)とが含まれる。MIBは、SIB等を受信するのに必要な物理層の情報であり、PBCHによって報知される固定のペイロードサイズの情報である。MIBには、SIBを取得するための情報が含まれる。SIBは、MIB以外のシステム情報である。SIBは、MIB以外のシステム情報であり、PDSCHによって報知される。
 また、システム情報は、第一のシステム情報と第二のシステム情報と第三のシステム情報に分類することができる。第一のシステム情報及び第二のシステム情報には、セルへのアクセスに関する情報、その他のシステム情報の取得に関する情報、及びセル選択に関する情報が含まれる。MIBに含まれる情報が第一のシステム情報である。また、SIBのうちのSIB1に含まれる情報が第二のシステム情報である。残りのシステム情報が第三のシステム情報である。
 MIBは、システム情報を受信するのに必要な物理層の情報であり、システムフレーム番号の一部、少なくともSIB1および初期接続のためのメッセージ2/4およびページングおよびブロードキャストSIメッセージのサブキャリア間隔の情報、サブキャリアオフセットの情報、DMRSタイプAの位置の情報、少なくともSIB1のためのPDCCH設定、セル禁止(cell barred)の情報、周波数内再選択の情報、等が含まれる。
 SIB1には、セル選択に関する情報、セルアクセスに関連する情報、接続確立失敗制御に関する情報、SIB1以外のシステム情報のスケジューリング情報、サービングセルの設定、等が含まれる。サービングセルの設定は、セル固有のパラメータが含まれており、下りリンク設定、上りリンク設定、TDD設定情報、などが含まれている。上りリンク設定の中にRACH設定、等が含まれる。
 システム情報を取得できた場合、制御部45は、第1のシステム情報及び/又は第2のシステム情報に基づき、ランダムアクセス手続き(Random Access Procedure)を実行する。ランダムアクセス手続きは、RACH手続き(Random Access Channel Procedure)やRA手続き(RA Procedure)と称されることがある。ランダムアクセス手続きの完了により、端末装置40は未接続状態から接続状態に遷移する。
<3-3.ランダムアクセス手続き>
 次に、ランダムアクセス手続きについて説明する。ランダムアクセス手続きは、アイドル状態から接続状態(又は非アクティブ状態)への「RRC接続セットアップ」、非アクティブ状態から接続状態への「状態遷移の要求」等の目的で実行される。また、ランダムアクセス手続きは、上りリンクデータ送信のためのリソース要求を行う「スケジューリングリクエスト」、上りリンクの同期を調整する「タイミングアドバンス調整」の目的でも使用される。その他、ランダムアクセス手続きは、送信されていないシステム情報を要求する「オンデマンドSI要求」、途切れたビーム接続を復帰させる「ビームリカバリー」、接続セルを切り替える「ハンドオーバ」等の場合に実行される。
 「RRC接続セットアップ」は、トラフィックの発生などに応じて端末装置40が基地局装置に接続する際に実行される動作である。具体的には、基地局装置から端末装置40に対して接続に関する情報(例えば、UEコンテキスト)を渡す動作である。UEコンテキストは、基地局装置から指示された所定の通信装置識別情報(例えば、C-RNTI)で管理される。端末装置40は、この動作を終えると、アイドル状態から非アクティブ状態、又は、アイドル状態から接続状態へ状態遷移する。
 「状態遷移の要求」は、端末装置40が、トラフィックの発生などに応じて非アクティブ状態から接続状態への状態遷移の要求を行う動作である。接続状態に遷移することで、端末装置40は基地局装置とユニキャストデータの送受信を行うことができる。
 「スケジューリングリクエスト」は、端末装置40が、トラフィックの発生などに応じて上りリンクデータ送信のためのリソース要求を行う動作である。基地局装置は、このスケジューリングリクエストを正常に受信した後、通信装置にPUSCHのリソースを割り当てる。なお、スケジューリングリクエストはPUCCHによっても行われる。
 「タイミングアドバンス調整」は、伝搬遅延によって生じる下りリンクと上りリンクのフレームの誤差を調整するための動作である。端末装置40は、下りリンクフレームに調整されたタイミングでPRACH(Physical Random Access Channel)を送信する。これにより、基地局装置は、端末装置40との伝搬遅延を認識することができ、メッセージ2などでタイミングアドバンスの値をその端末装置40に指示することができる。
 「オンデマンドSI要求」は、システム情報のオーバヘッド等の目的で送信されていないシステム情報が端末装置40にとって必要であった場合に、基地局装置へシステム情報の送信を要求する動作である。
 「ビームリカバリー」は、ビームが確立された後に端末装置40の移動や他の物体による通信経路の遮断などで、通信品質が低下した場合に、復帰要求を行う動作である。この要求を受けた基地局装置は、異なるビームを用いて端末装置40と接続を試みる。
 「ハンドオーバ」は、端末装置40の移動など電波環境の変化などにより接続しているセル(サービングセル)からそのセルと隣接しているセル(ネイバーセル)へ接続を切り替える動作である。基地局装置20からハンドオーバコマンドを受信した端末装置40は、ハンドオーバコマンドによって指定されたネイバーセルに接続要求を行う。
 ランダムアクセス手続きにはコンテンションベースランダムアクセス手続き(Contention based Random Access Procedure)と非コンテンションベースランダムアクセス手続き(Non-contention based Random Access Procedure)とがある。最初に、コンテンションベースランダムアクセス手続きについて説明する。
 なお、以下で説明するランダムアクセス手続きは、通信システム1がサポートするRATがLTEであることを想定したランダムアクセス手続きである。しかしながら、以下で説明するランダムアクセス手続きは、通信システム1がサポートするRATがLTE以外の場合にも適用可能である。
 [コンテンションベースランダムアクセス手続き]
 コンテンションベースランダムアクセス手続きは、端末装置40主導で行われるランダムアクセス手続きである。図7は、コンテンションベースランダムアクセス手続きを示す図である。コンテンションベースランダムアクセス手続きは、図7に示すように、端末装置40からのランダムアクセスプリアンブルの送信から始まる4ステップの手続きである。コンテンションベースランダムアクセス手続きには、ランダムアクセスプリアンブル(Msg1)の送信、ランダムアクセス応答(Msg2)の受信、メッセージ(Msg3)の送信、そして競合解決のメッセージ(Msg4)の受信の工程が含まれる。
 まず、端末装置40は、予め決められた複数のプリアンブル系列の中から使用するプリアンブル系列をランダムに選択する。そして、端末装置40は、選択したプリアンブル系列を含むメッセージ(Msg1:Random Access Preamble)を接続先の基地局装置に送信する(ステップS201)。このとき、基地局装置20は、非地上基地局装置であってもよいし、地上基地局装置であってもよい。以下の説明では、端末装置40がランダムアクセスプリアンブルを送信する基地局装置20は地上基地局装置であるものとして説明する。ランダムアクセスプリアンブルは、PRACHで送信される。
 基地局装置20の制御部23は、ランダムアクセスプリアンブルを受信すると、それに対するランダムアクセス応答(Msg2:Random Access Response)を端末装置40に送信する。このランダムアクセス応答は、例えばPDSCHを用いて送信される。端末装置40は、基地局装置20から送信されたランダムアクセス応答(Msg2)を受信する(ステップS202)。ランダムアクセス応答には、基地局装置20が受信できた1又は複数のランダムアクセスプリアンブルや、当該ランダムアクセスプリアンブルに対応するUL(Up Link)のリソース(以下、上りリンクグラントという。)が含まれる。また、ランダムアクセス応答には、基地局装置20が端末装置40に一時的に割り当てた端末装置40に固有の識別子であるTC-RNTI(Temporary Cell Radio Network Temporary Identifier)が含まれる。
 端末装置40は、基地局装置20からランダムアクセス応答を受信すると、その受信情報にステップS201で送信したランダムアクセスプリアンブルが含まれるか否かを判別する。ランダムアクセスプリアンブルが含まれる場合、端末装置40は、当該ランダムアクセス応答に含まれる上りリンクグラントの中から、ステップS201で送信したランダムアクセスプリアンブルに対応する上りリンクグラントを抽出する。そして、端末装置40は、抽出した上りリンクグラントによってスケジュールされたリソースを使って、ULのメッセージ(Msg3:Scheduled Transmission)の送信を行なう(ステップS203)。メッセージ(Msg3)の送信は、PUSCHを使って行われる。メッセージ(Msg3)には、RRC(Radio Resource Control)接続要求のためのRRCメッセージが含まれる。また、メッセージ(Msg3)には端末装置40の識別子が含まれる。
 コンテンションベースランダムアクセス手続きでは、端末装置40がランダムに選択したランダムアクセスプリアンブルが手続きに用いられる。そのため、端末装置40がランダムアクセスプリアンブルを送信すると同時に、他の端末装置40が同じランダムアクセスプリアンブルを基地局装置20に送信してしまう場合が起こり得る。そこで、基地局装置20の制御部23は、ステップS203で端末装置40が送信した識別子を受信することで、どの端末装置間でプリアンブルの競合が発生したかを認識して競合解決する。制御部23は、競合解決により選択した端末装置40に対して、競合解決(Msg4:Contention Resolution)を送信する。競合解決(Msg4)には、ステップS203で端末装置40が送信した識別子が含まれる。また、競合解決(Msg4)には、RRC接続セットアップのRRCメッセージが含まれる。端末装置40は、基地局装置20から送信された競合解決のメッセージ(Msg4)を受信する(ステップS204)。
 端末装置40は、ステップS203で送信した識別子とステップS204で受信した識別子とを比較する。識別子が一致しない場合、端末装置40は、ステップS201からランダムアクセス手続をやり直す。識別子が一致する場合、端末装置40は、RRC接続動作を行い、アイドル状態(RRC_IDLE)から接続状態(RRC_CONNECTED)に遷移する。端末装置40はステップS202で取得したTC-RNTIをC-RNTI(Cell Radio Network Temporary Identifier)として以後の通信で使用する。接続状態に遷移した後、端末装置40は、RRC接続セットアップ完了のRRCメッセージを基地局装置に送信する。RRC接続セットアップ完了のメッセージはメッセージ5とも称される。この一連の動作によって、端末装置40は、基地局装置20と接続する。
 なお、図7に示したコンテンションベースランダムアクセス手続きは、4ステップのランダムアクセス手続き(4-step RACH)である。しかしながら、通信システム1は、コンテンションベースランダムアクセス手続きとして、2ステップのランダムアクセス手続き(2-step RACH)をサポートすることも可能である。例えば、端末装置40は、ランダムアクセスプリアンブルの送信とともに、ステップS203で示したメッセージ(Msg3)の送信も行う。そして、基地局装置20の制御部23がそれらの応答としてランダムアクセス応答(Msg2)及び競合解決(Msg4)の送信を行う。2ステップでランダムアクセス手続きが完了するので、端末装置40は基地局装置20に素早く接続できる。
 [非コンテンションベースランダムアクセス手続き]
 次に、非コンテンションベースランダムアクセス手続きについて説明する。非コンテンションベースランダムアクセス手続きは、基地局装置主導で行われるランダムアクセス手続きである。図8は、非コンテンションベースランダムアクセス手続きを示す図である。非コンテンションベースランダムアクセス手続きは、基地局装置からのランダムアクセスプリアンブル割り当ての送信から始まる3ステップの手続きである。非コンテンションベースランダムアクセス手続きには、ランダムアクセスプリアンブル割り当て(Msg0)の受信、ランダムアクセスプリアンブル(Msg1)の送信、ランダムアクセス応答(Msg2)の受信の工程が含まれる。なお、以下のランダムアクセス手続きの説明では、基地局装置20は地上基地局装置であるものとするが、基地局装置は非地上基地局装置であってもよい。
 コンテンションベースランダムアクセス手続きでは、端末装置40がプリアンブル系列をランダムに選択した。しかし、非コンテンションベースランダムアクセス手続きでは、基地局装置20が、端末装置40に個別のランダムアクセスプリアンブルを割り当てる。端末装置40は、基地局装置20から、ランダムアクセスプリアンブルの割り当て(Msg0:RA Preamble Assignment)を受信する(ステップS301)。
 端末装置40は、ステップS301で割り当てられたランダムアクセスプリアンブルを用いて、基地局装置20に対してランダムアクセスを実行する。すなわち、端末装置40は、割り当てられたランダムアクセスプリアンブル(Msg1:Random Access Preamble)をPRACHにて基地局装置20に送信する(ステップS302)。
 基地局装置20の制御部23は、ランダムアクセスプリアンブル(Msg1)を端末装置40から受信する。そして、制御部23は、当該ランダムアクセスプリアンブルに対するランダムアクセス応答(Msg2:Random Access Response)を端末装置40に送信する(ステップS303)。ランダムアクセス応答には、例えば、受信したランダムアクセスプリアンブルに対応する上りリンクグラントの情報が含まれる。端末装置40は、ランダムアクセス応答(Msg2)を受信すると、RRC接続動作を行い、アイドル状態(RRC_IDLE)から接続状態(RRC_CONNECTED)に遷移する。
 このように、非コンテンションベースランダムアクセス手続きでは、基地局装置がランダムアクセスプリアンブルをスケジュールするので、プリアンブルの衝突が起こり辛い。
<3-4.NRのランダムアクセス手続き>
 以上、通信システム1がサポートするRATがLTEであることを想定したランダムアクセス手続きについて説明した。なお、上記のランダムアクセス手続きはLTE以外のRATにも適用可能である。以下、通信システム1がサポートするRATがNRであることを想定したランダムアクセス手続きについて詳細に述べる。なお、以下の説明では、図7又は図8に示したMsg1からMsg4に関する4つのステップをそれぞれ詳細に説明する。Msg1のステップは、図7に示すステップS201、図8に示すステップS302に対応する。Msg2のステップは、図7に示すステップS202、図8に示すステップS303に対応する。Msg3のステップは、図7に示すステップS203に対応する。Msg4のステップは、図7に示すステップS204に対応する。
 [NRのランダムアクセスプリアンブル(Msg1)]
 NRでは、PRACHはNR-PRACH(NR Physical Random Access Channel)と呼ばれる。NR-PRACHは、Zadoff-Chu系列を用いて構成される。NRでは、NR-PRACHのフォーマットとして、複数のプリアンブルフォーマットが規定される。プリアンブルフォーマットは、PRACHのサブキャリア間隔、送信帯域幅、系列長、送信に用いられるシンボル数、送信繰り返し数、CP(Cyclic Prefix)長、ガードピリオド長等のパラメータの組み合わせで規定される。NR-PRACHのプリアンブル系列の種類は、番号付けされている。プリアンブル系列の種類の番号は、プリアンブルインデックスと呼称される。
 NRでは、アイドル状態の端末装置40に対して、システム情報によってNR-PRACHに関する設定がなされる。さらに、接続状態の端末装置40に対して、専用RRCシグナリングによってNR-PRACHに関する設定がなされる。
 端末装置40は、NR-PRACHが送信可能な物理リソース(NR-PRACHオケージョン(Occasion))を使ってNR-PRACHを送信する。物理リソースは、NR-PRACHに関する設定によって指示される。端末装置40は、物理リソースのうちの何れかを選択して、NR-PRACHを送信する。さらに、端末装置40が接続状態にある場合、端末装置40は、NR-PRACHリソースを用いてNR-PRACHを送信する。NR-PRACHリソースは、NR-PRACHプリアンブル及びその物理リソースの組み合わせである。基地局装置20は、NR-PRACHリソースを端末装置40に対して指示することができる。このとき、基地局装置20は非地上基地局装置であってもよいし、地上基地局装置であってもよい。以下のNRのランダムアクセス手続きの説明では、基地局装置20は地上基地局装置であるものとして説明する。
 なお、NR-PRACHは、ランダムアクセス手続きが失敗した際にも送信される。端末装置40は、NR-PRACHを再送する際に、バックオフの値(バックオフインディケータ、BI)から算出される待機期間、NR-PRACHの送信を待機する。なお、バックオフの値は、端末装置40の端末カテゴリや発生したトラフィックの優先度によって異なってもよい。その際、バックオフの値は複数通知され、端末装置40が優先度によって用いるバックオフの値を選択する。また、NR-PRACHの再送を行う際に、端末装置40は、NR-PRACHの送信電力を初送と比較して上げる。この手続きは、パワーランピングと呼称される。
 [NRのランダムアクセス応答(Msg2)]
 NRのランダムアクセス応答は、NR-PDCCHおよびNR-PDSCHによって送られる。ランダムアクセス応答を含むNR-PDSCHは、RA-RNTIまたはC-RNTIでスクランブルされたCRCが付加されたNR-PDCCHによってスケジュールされる。NR-PDCCHは、CORESETで送信される。RA-RNTIでスクランブルされたCRCが付加されたNR-PDCCHは、Type1-PDCCH CSS setの共通サーチスペースに配置される。
 RA-RNTIの値は、そのランダムアクセス応答に対応するNR-PRACHの送信リソース(時間リソース(スロットまたはサブフレーム)、および、周波数リソース(リソースブロック))に基づいて決定される。具体的には、RA-RNTIは、以下の式(1)にて表される。
 RA-RNTI=1+s_id+14×t_id+14×80×f_id+14×80×8×ul_carrier_id・・・(1)
 ここで、s_idはPRACHオケージョンの最初のOFDMシンボルのインデックス、t_idはシステムフレームのPRACHオケージョンの最初のスロットインデックス、f_idは周波数領域におけるPRACHオケージョンのインデックスであり0以上8未満の値、ul_carrier_idはPRACH送信に使われた上りリンクキャリアであって0の場合は通常上りリンクキャリア、1の場合は補助的上りリンクキャリアである。NR-PDCCHは、NR-SS(NR Synchronization signal)とQCL(Quasi co-location)である。
 NRのランダムアクセス応答は、MAC(Medium Access Control)の情報である。NRのランダムアクセス応答には、NRのメッセージ3を送信するための上りリンクグラント、上りリンクのフレーム同期を調整するために用いられるタイミングアドバンスの値、および/または、TC-RNTIの値、が含まれる。また、NRのランダムアクセス応答には、そのランダムアクセス応答に対応するNR-PRACH送信に用いられたPRACHインデックスが含まれる。また、NRのランダムアクセス応答には、PRACHの送信の待機に用いられるバックオフに関する情報が含まれる。
 基地局装置20は、これらの情報を含めて、NR-PDSCHによって送信する。端末装置40は、これらの情報から、4-step RACHの衝突ベースRACHプロシージャにおけるランダムアクセス応答の受信の成功可否の判断を行う。具体的には、RA-RNTIに対するPDCCHの下りリンクアサインメントを受信し、かつ、受信したトランスポートブロックが正常に復号できた場合、かつ、ランダムアクセス応答に送信したプリアンブルインデックスに相当するランダムアクセスプリアンブルインデックスが含まれていた場合、ランダムアクセス応答の受信が成功したと判断し、そうでなければ、ランダムアクセス応答の受信が失敗したと判断する。ランダムアクセス応答の受信が成功したと判断した場合、端末装置40は、ランダムアクセス応答に含まれる情報に従ってNRのメッセージ3の送信処理を行う。ランダムアクセス応答の受信が失敗したと判断した場合、端末装置40は、ランダムアクセス手続きが失敗したとみなし、NR-PRACHの再送処理を行う。
 [NRのメッセージ3(Msg3)]
 NRのメッセージ3(Msg3)は、NR-PUSCH(NR Physical Uplink Shared Channel)によって送信される。NR-PUSCHは、ランダムアクセス応答によって指示されたリソースを用いて送信される。NRのメッセージ3には、RRC接続要求メッセージが含まれる。NR-PUSCHのフォーマットは、システム情報に含まれるパラメータによって指示される。例えば、パラメータにより、NR-PUSCHのフォーマットとして、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)及びDFT-s-OFDM(Discrete Fourier Transform Spread OFDM)の何れを使用するか決定される。
 NRのメッセージ3を正常に受信した場合、基地局装置20の制御部23は、競合解決(Msg4)の送信処理に移行する。一方、NRのメッセージ3を正常に受信できなかった場合、制御部23は、少なくとも所定の期間、再度NRのメッセージ3の受信を試みる。
 メッセージ3の再送の指示及び送信リソースの別の一例として、メッセージ3の再送の指示に用いられるNR-PDCCHによる指示が挙げられる。そのNR-PDCCHは、上りリンクグラントである。そのNR-PDCCHのDCI(Downlink Control Information)によって、メッセージ3の再送のリソースが指示される。端末装置40は、その上りリンクグラントの指示に基づいて、メッセージ3の再送を行う。
 なお、所定の期間内にNRの競合解決の受信が成功しなかった場合、端末装置40は、ランダムアクセス手続きが失敗したとみなし、NR-PRACHの再送処理を行う。なお、NRのメッセージ3の再送に用いられる端末装置40の送信ビームは、そのメッセージ3の初送に用いられた端末装置40の送信ビームと異なってもよい。なお、所定期間のうちに、NRの競合解決及びメッセージ3の再送の指示の何れも受信できなかった場合、端末装置40は、ランダムアクセス手続きが失敗したとみなし、NR-PRACHの再送処理を行う。その所定期間は、例えば、システム情報によって設定される。
 [NRの競合解決(Msg4)]
 NRの競合解決は、NR-PDSCHを使って送信される。競合解決を含むNR-PDSCHは、TC-RNTI又はC-RNTIでスクランブルされたCRCが付加されたNR-PDCCHによってスケジュールされる。NR-PDCCHは、USS(User equipment specific Search Space)に配置される。なお、NR-PDCCHは、CSSに配置されてもよい。
 端末装置40は、競合解決を含むNR-PDSCHを正常に受信した場合、基地局装置20に対して肯定応答(ACK)を送信する。以降、端末装置40は、ランダムアクセス手続きが成功したとみなし、接続状態(RRC_CONNECTED)に移行する。一方、端末装置40からNR-PDSCHに対する否定応答(NACK)を受信した場合、又は、無応答であった場合、基地局装置20の制御部23は、その競合解決を含むNR-PDSCHを再送する。端末装置40は、所定期間のうちにNRの競合解決(Msg4)を受信できなかった場合、ランダムアクセス手続きが失敗したとみなし、ランダムアクセスプリアンブル(Msg1)の再送処理を行う。
<3-5.NRの2-STEP RACHプロシージャ>
 次に、NRの2-STEP RACHプロシージャ(以下、2ステップランダムアクセス手続きという。)の一例を示す。図9は、2ステップランダムアクセス手続きを示す図である。2ステップランダムアクセス手続きは、メッセージA(ステップS401)とメッセージB(ステップS402)の2ステップで構成される。一例として、メッセージAには、従来の4ステップランダムアクセス手続き(4-STEP RACHプロシージャ)のメッセージ1(プリアンブル)とメッセージ3を含み、メッセージBには、従来の4ステップランダムアクセス手続きのメッセージ2とメッセージ4を含む。また、一例として、メッセージAはプリアンブル(PRACHともいう。)とPUSCHで構成され、メッセージBはPDSCHで構成される。
 2ステップのランダムアクセス手続きになることにより、従来の4ステップランダムアクセス手続きと比べてより低遅延でランダムアクセス手続きを完了することが可能となる。
 [本実施形態における2-step RACHのメッセージAの構成]
 本実施形態における2-step RACHのメッセージAは、PRACHとPUSCHで構成される。端末装置40によって、PRACHとPUSCHは、時間領域で多重されて送信される。
 メッセージAのPUSCHのスクランブルに用いられる値(C_init)は、少なくともRNTI、プリアンブルインデックス、および/または、n_ID、によって定まる。n_IDは、セルIDまたは上位層から設定される値、である。
 メッセージAのPUSCHのスクランブルに用いられるRNTI(MsgA-RNTI)は、例えば、PUSCHオケージョンインデックス、DMRSシンボル、DMRSポート、DMRSシーケンス、などから定まる。なお、C-RNTIが設定されている場合、MsgA-RNTIはC-RNTIであってもよい。
 メッセージAのPUSCHが送信される可能性がある物理リソースをPUSCHオケージョンと呼称する。さらに、メッセージAのPUSCH送信の割当単位をPUSCHリソースユニット(PRU)と呼称する。PUSCHリソースユニットは、PUSCHオケージョンとDMRSポート、または、PUSCHオケージョンとDMRSポートとDMRSシーケンス、で定義される。すなわち、異なるPUSCHオケージョン、または、異なるDMRSポート、または、異なるDMRSシーケンスは、異なるPUSCHリソースユニットである。端末装置は、メッセージAのPUSCHを送信する際に、PUSCHリソースユニットを選択する。プリアンブルとPUSCHリソースユニットは、少なくとも1対1で紐づけられる。なお、プリアンブルとPUSCHリソースユニットは、他対1で紐づけられても良いし、1対他で紐づけられても良い。メッセージAのPRACHとPUSCHは、異なるスロットで送信されてもよいし、同じスロットで送信されてもよい。
 PUSCHリソースユニットのインデックスの番号は、例えば、PUSCHオケージョン、DMRSポート、DMRSシーケンスの順番に、割り振られる。
 PUSCHリソースユニットにおいて、n_SCIDの値によって異なるDMRSシーケンスを生成することができる。すなわち、n_SCIDの値が異なる場合、異なるPUSCHリソースユニットと定義される。n_SCIDの値と、PUSCHリソースユニットのインデックスが紐づけられる。
 メッセージAは、アイドル状態(RRC_idle)、不活発状態(RRC_inactive)、接続状態(RRC_Connected)の端末装置からのRRC接続設定(set up)/再建(re-establishment)/再開(resume)の要求するRRCメッセージ、または、アイドル状態(RRC_idle)、RRC_inactiveの端末装置からのオンデマンドシステム情報を要求するRRCメッセージ、接続状態(RRC_Connected)の端末装置からのC-RNTI MAC CEおよび/または他のMAC CEまたは上りリンクデータ(制御プレーンデータまたはユーザプレーンデータ)のいずれかを含む。具体的には、メッセージAはMsgA-RNTIを含むことがある。メッセージAは、衝突解決IDを含むことがある。
 [本実施形態における2-step RACHのメッセージAの設定]
 メッセージAの設定は、SIBまたは専用RRCシグナリングによって端末装置40に設定される。メッセージAに含まれるプリアンブル(Preamble)とPUSCHは、独立のリソースで設定されてもよいし(第一のメッセージAのPUSCH設定と呼称する。)、それぞれの送信リソースが紐づいて設定されてもよい(第二のメッセージAのPUSCH設定と呼称する。)。
 第一のメッセージAのPUSCH設定は、予めPreambleとPUSCHのそれぞれの送信リソースの紐づけを決定してもよいし、基地局装置20がリソースの紐づけを別途設定してもよいし、または別の情報から決定されてもよい。別の情報としては、例えばSlot format情報(Slot Format Indicator(SFI)など)、Band Width Part(BWP)情報、Preamble 送信リソース情報、Slot Index、Resource Block Indexなどが挙げられる。また、第一のメッセージAのPUSCH設定は、1つのメッセージAを構成するPreambleとPUSCH間の紐づけは、PUSCHのペイロードやPUSCHに含まれるUCIによって基地局に通知されてもよいし、PUSCHの送信物理パラメータ(例えば、PUSCHのスクランブル系列や、DMRSシーケンスおよび/またはパターンや、PUSCHの送信アンテナポート)によって基地局に通知されてもよい。
 第二のメッセージAのPUSCH設定は、例えば、Preambleの送信リソースが決定された場合、一意に、または複数の候補となりうるPUSCHの送信リソースが決定される。一例として、PRACHオケージョンのPreambleとPUSCHオケージョン間の時間および周波数オフセットは、1つの値で定められる。また別の一例として、PRACHオケージョンのPreambleとPUSCHオケージョン間の時間および周波数オフセットは、プリアンブルごとに異なる値が定められる。オフセットの値は、仕様で決定してもよいし、基地局装置が準静的に設定をしてもよい。時間および周波数オフセットの値の一例として、例えば、所定の周波数によって定義される。例えば、アンライセンスバンド(5GHz帯または6GHz帯、オペレーティングバンド46)において、時間オフセットの値は0または0に近い値に設定することができる。これにより、PUSCHの送信前にLBT(Listen Before Talk)を省略または簡略化することが可能となる。
 第一のメッセージAのPUSCH設定と第二のメッセージAのPUSCH設定の両方に含まれるパラメータの一例として、MCSおよび/またはTBS、周波数軸におけるPUSCHオケージョンの数、1つのPUSCHオケージョン内のPRB数、PUSCHオケージョンのDMRSシンボルおよびDMRSポートおよび/またはDMRSシーケンスの数、が挙げられる。なお、第一のメッセージAのPUSCH設定と第二のメッセージAのPUSCH設定の両方に含まれるパラメータの一例として、メッセージAのPUSCHのリピティション設定、ガードバンドのPRB数および/またはガード時間の期間、PUSCHマッピングタイプ、が含まれても良い。
 第一のメッセージAのPUSCH設定に含まれるパラメータの一例として、メッセージAのPUSCHの周期およびオフセット、時間軸のリソース割当、および、周波数の開始位置、などが挙げられる。オフセットは、シンボル、スロット、および/または、サブフレームで表される。時間軸のリソース割当は、例えば、メッセージAのPUSCHの開始シンボル、PUSCHオケージョンのシンボル数、時間軸のPUSCHオケージョンの数、などが挙げられる。
 第二のメッセージAのPUSCH設定に含まれるパラメータの一例として、PRACHとPUSCH間の時間オフセット、PUSCHオケージョンのシンボル数、PRACHとPUSCHの周波数オフセット、などが挙げられる。PRACHとPUSCH間の時間オフセットは、シンボル、スロット、および/または、サブフレーム、で表される。PRACHとPUSCHの周波数オフセットは、最初のPUSCHオケージョンの先頭または最後のPUSCHオケージョンの後方、を基準とする。
 メッセージAのPUSCHは、端末装置に対して、複数個の設定がされてもよい。複数個の設定のうち、所定のパラメータは共通であり、残りのパラメータは個別に設定される。所定のパラメータは、例えば、MCSおよび/またはTBS、周波数軸のPUSCHオケージョンの数、PUSCHオケージョンのPRB数、DMRSシンボルおよびDMRSポートおよび/またはDMRSシーケンスの数、のうちの一部または全部である。端末装置は、所定の条件に応じて、設定された複数個の設定から選択する。所定の条件は、例えば、サービングセルからのRSRPまたはRSRQまたはRS-SINRの値、RSSIの値、端末装置の位置および/または高度、ランダムアクセス失敗の発生、などが挙げられる。端末装置によって選択された設定は、基地局装置に対して、通知されてもよい。端末装置から基地局装置への通知方法として、選択したPUSCHオケージョン、選択したプリアンブルグループ、PUSCHに含まれるUCI、などが挙げられる。
 [本実施形態における2-step RACHのメッセージBの構成]
 本実施形態における2-step RACHのメッセージBは、少なくとも、PDCCHを含む。また、メッセージBはPDSCHも含む場合がある。基地局装置20が、メッセージBを生成し、PDCCHおよびPDSCHによって、メッセージBを、端末装置40に送信する。
 メッセージBのPDCCHは、RA-RNTI、C-RNTI、または、新しいRNTI(MsgB-RNTIと呼称する。)でスクランブルされたCRCが付加される。メッセージAにC-RNTIが付与されている場合、端末装置40は、MsgB-RNTIおよびC-RNTIのPDCCHをモニタする。MsgB-RNTIは、例えば、MsgA-RNTI、であってもよい。
 メッセージBは、成功RAR(SuccessRAR)、フォールバックRAR(FallbackRAR)、バックオフ指示(Backoff indication)を含む。
 成功RARは、少なくとも、衝突解決ID、C-RNTI、TAコマンドを含む。フォールバックRARは、少なくとも、RAPID(ランダムアクセスプリアンブルインデックス)、上りリンクグラント、TC-RNTI(一時的C-RNTI)、TAコマンド、を含む。なお、メッセージBは、下りリンクデータ(制御プレーンデータまたはユーザプレーンデータ)を含んで良い。
 メッセージBは、複数の端末装置40のためのメッセージを含んでも良い。例えば、メッセージBは、複数の端末装置40のための成功RARまたはフォールバックRARまたはバックオフ指示をそれぞれ含んで良い。
 C-RNTIにアドレスされるTAコマンドが含まれたPDU PDCCHを受信した場合、端末装置は、衝突解決が成功したとみなし、メッセージBの受信を止める。メッセージBの受信窓(reception window)は、メッセージAのPUSCHオケージョンの後から開始される。
 メッセージBのPDCCHには、メッセージBのPDSCHに対応するHARQ-ACKフィードバックのための、PUCCHリソースを1つ指示することができる。端末装置は、PUCCHリソースを用いて、基地局装置にPDSCHの復号の成否を送ることができる。基地局装置は、HARQ-ACKフィードバックの情報に基づき、メッセージBのPDSCHを再送することができる。
<3-6.Configured grant送信>
 次に、端末装置40から基地局装置20へのConfigured grant送信について説明する。Configured grant送信とは、端末装置40が基地局装置20からの動的なリソースアロケーション(リソース割り当て、Grant、上りリンクグラント)を受信することなく、あらかじめ基地局装置20から指示された使用可能な周波数および時間リソースから、端末装置40が適当なリソースを利用して送信をすることを表す。Configured grant送信はData transmission without grantやGrant-freeなどとも呼ばれるが、以降の説明では便宜上、「Configured grant送信」と呼ぶこととする。
 基地局装置20は、端末装置40が選択可能な周波数および時間リソースの候補を事前に指定しても良い。主な目的として、シグナリングオーバーヘッドの削減による、端末装置2の省電力化や低遅延通信がある。
 「Configured grant送信」は、「Grant based送信」と「Configured grant送信」に分けられる。従来のGrant based送信では、基地局装置20が端末装置40に対して、上りリンクやサイドリンクで使用するリソースを通知することで、他の端末装置40とのリソース競合が発生せずに通信をすることができていたが、一方で、本通知によるシグナリングのオーバヘッドが発生してしまう。
 図10は、Grant based送信の一例を示すシーケンス図である。以下に示す送受信処理(Grant Based)は、例えば、端末装置40が、基地局装置20と接続状態(RRC_CONNECTED)となった場合に実行される。
 まず、端末装置40の取得部451は、送信データ(Data、UL-SCH)を取得する(ステップS501)。取得部451が送信データを取得したら、端末装置40の送信部455は、基地局装置20に対してリソースの割り当て要求(Scheduling Request:SR)を送信する(ステップS502)。
 基地局装置20の制御部23は、端末装置40からリソースの割り当て要求を受信する。そして、基地局装置20の制御部23は、端末装置40に割り当てるリソースを決定する。そして、基地局装置20の送信部235は、上りリンクグラントを用いて、端末装置40に割り当てたリソースの情報を端末装置40に送信する(ステップS503)。
 端末装置40の受信部454は、基地局装置20からリソース情報を受信して記憶部42に格納する。端末装置40の送信部455は、リソース情報に基づいてデータを基地局装置20に送信する(Data(UL-SCH)を含んだPUSCHを送信する)(ステップS504)。
 受信(或いは分離)が完了したら、基地局装置20の送信部235は、端末装置40に対して応答データ(例えば、肯定応答)を送信する(ステップS505)。応答データの送信が完了したら、基地局装置20及び端末装置40は送受信処理(Grant Based)を終了する。
 Grant based送信では、ステップS502や、ステップS503の分のシグナリングオーバーヘッドおよびデータ発生から送信AMでの遅延が生じる。
 図11は、Configured grant送信の一例を示すシーケンス図である。以下に示す送受信処理(Configured Grant)は、例えば、端末装置40が、基地局装置20と接続状態(RRC_CONNECTED)となった場合に実行される。
 端末装置40が接続状態となったら、基地局装置20の制御部23は、端末装置40に割り当てるリソースを決定する。そして、基地局装置20の送信部235は、端末装置40に割り当てたリソースの情報を端末装置40に送信する(ステップS601)。
 端末装置40の受信部454は、基地局装置20からリソース情報を受信して記憶部22に格納する。そして、端末装置40の取得部451は、発生した送信データを取得する(ステップS602)。例えば、取得部451は、端末装置40が有する各種プログラムが他の通信装置に送信するデータとして生成したデータを送信データとして取得する。
 そして、端末装置40の送信部455は、リソース情報に基づいてデータを基地局装置20に送信する(ステップS603)。基地局装置20の制御部23は、端末装置40からデータを受信する。受信(或いは分離)が完了したら、基地局装置20の送信部235は、端末装置40に対して応答データ(例えば、肯定応答)を送信する(ステップS604)。応答データの送信が完了したら、基地局装置20及び端末装置40は送受信処理(Configured Grant)を終了する。
 Configured Grant送信では、図10の例におけるステップS502やステップS503の処理を削減できる。そのため、次世代の通信で求められる省電力化や低遅延通信において、リソース割り当て通知を行わないConfigured Grant送信は有力な技術候補として考えられる。Configured Grant 送信における送信リソースは、使用可能な全帯域から選択してもよいし、あらかじめ基地局装置20から指定されたリソースの中から選択してもよい。
<3-7.NOMAを使ったデータの送受信>
 以下、NOMAを使ったデータの送受信について説明する。
 [送信装置内での非直交多重]
 図12は、NOMAを使ったデータの送受信を説明するための図である。図12の例では、1つの送信装置が非直交軸で送信信号を多重して送信する様子が示されている。ここで、送信装置は、基地局装置20、中継装置30、端末装置40等の通信装置である。図12の例では、1つの送信装置(例えば、端末装置40)が、2つの送信信号セットを多重している。図13は、本開示の実施形態に係るNOMA送信処理の一例を示す説明図である。図13の例では、非直交軸で多重されるリソースが全て同一のパラメータセットとなっている。
 なお、以下に示すNOMA送信処理は、例えば、端末装置40の制御部45が送信処理部412を制御することにより実現される。又は、以下の送信処理は、例えば、基地局装置20の制御部23が送信処理部212を制御することにより実現される。
 送信信号セットは、例えば、通信装置に発生した送信データの一部又は全部を、無線通信のための信号処理を施して生成される信号である。すなわち、送信信号セットは、無線通信のための信号処理が施された送信データ(送信データの一部又は全部)である。ここで、送信データは、通信装置で発生した1つの処理に係るデータである。例えば、送信データは、通信装置で実行される各種プログラム(例えば、アプリケーションプログラムやオペレーティングシステム)に発生した1つの送信ジョブに係るデータである。
 なお、本実施形態では、送信データは複数のデータに分割される。以下の説明では、送信データの送信単位(分割単位)となるデータのことを送信単位データという。ここで、送信単位データは、1つのIPパケットであってもよいし、1つのトランスポートブロックであってもよい。勿論、送信単位データは、他の送信単位であってもよい。トランスポートブロックは、例えば、HARQ(Hybrid ARQ(Automatic Repeat reQuest))等の誤り訂正の単位である。例えば、トランスポートブロックは、トランスポートチャネル(トランスポートレイヤ)におけるデータのブロックである。なお、送信信号セットは、トランスポートブロック等の送信単位データに信号処理を施して生成される信号(送信単位データ)であってもよい。以下の説明では、送信信号セットは、トランスポートブロック等の送信単位データに、OFDMを使用した無線通信のための信号処理を施したデータであるものとする。
 送信信号セット(送信単位データ)は、複数のブロックや複数のエレメントで構成されていてもよい。例えば、送信信号セットがトランスポートブロックであるとする。このとき、送信信号セットは、送信単位データは複数のリソースブロックやリソースエレメントで構成されていてもよい。以下の例では、送信信号セットは複数のブロックで構成されているものとする。図13の例では、送信信号セットD10、D20は、4つのブロック(例えば、リソースブロック)で構成されている。
 図13の例では、送信装置は、送信信号セットD10、D20それぞれに、対応するMAシグネチャ(MA signature:Multiple Access signature)を適用している。MAシグネチャは、非直交多重に関する情報の一つである。MAシグネチャには、例えば、Interleave Pattern、Spreading Pattern、Scrambling Pattern、Codebook、Power Allocation、などが含まれる。なお、MAシグネチャは、単にPatternやIndexといった呼称でもよい。例えば、MAシグネチャは、上記に挙げたようなNOMA送信で使用されるPatternやIndexを示す識別子であってもよいし、Patternそのものを表すものであってもよい。以下の説明では、所定の送信信号セットにMAシグネチャを適用することを、MAシグネチャを使用したNOMA送信処理ということがある。MAシグネチャを使用したNOMA送信処理の例としては、所定の直交リソース上にマッピングされる所定の送信信号セットを、MAシグネチャが示す非直交リソースを使って送信可能な送信信号セットに変換する処理が挙げられる。
 図13の例では、送信装置(例えば、端末装置40の制御部45)は、送信信号セットD10にMAシグネチャ#0を使用したNOMA送信処理を実行し、送信信号セットD20にMAシグネチャ#1を使用したNOMA送信処理を実行している。MAシグネチャ#0とMAシグネチャ#1は、対応する非直交リソースである。例えば、MAシグネチャがPower Allocation(つまり、非直交軸がPower軸)であるとする。このとき、MAシグネチャ#0は、所定の送信信号セットを小さな電力(例えば、第1の閾値以下の電力)の送信信号セットに変換する旨の情報であってもよい。また、MAシグネチャ#1は、所定の送信信号セットを大きな電力(例えば、第1の閾値より大きな第2の閾値以上の電力)の送信信号セットに変換する旨の情報であってもよい。送信装置は、MAシグネチャ適用後の信号を同一の周波数および時間リソース上で多重する。例えば、送信装置は、NOMA送信処理の結果生成された送信信号セットD11、D21を同一の直交リソース上で非直交多重する。そして送信装置(例えば、端末装置40の送信部455)は、非直交多重した送信信号をアンテナポートへ送る。
 なお、図13の例では、送信装置は2つの送信信号セットを多重した。しかし、送信装置が多重する送信信号セットは3つ以上であってもよい。また、それぞれの送信信号セットは別々の受信装置に対する送信信号でもよいし、同一の受信装置に対する送信信号でもよい。ここで、受信装置は、基地局装置20、中継装置30、端末装置40等の通信装置である。
 また、図13の例では、送信装置は、同一のパラメータセットの送信信号セットを多重した。しかし、送信装置は、異なるパラメータセットの送信信号セットを多重してもよい。図14は、本開示の実施形態に係るNOMA送信処理の一例を示す説明図である。図14の例では、異なるパラメータセットの2つの送信信号セットを多重している。具体的には、図14の例では、送信装置(例えば、端末装置40の制御部45)は、送信信号セットD10、D30にそれぞれ対応するMAシグネチャ(MAシグネチャ#0、#1)を使用したNOMA送信処理を実行している。送信信号セットD30、D40は、異なるパラメータセットの送信信号セットである。そして、送信装置は、NOMA送信処理の結果生成された送信信号セットD11、D31を同一の直交リソース上で非直交多重する。その後、送信装置(例えば、端末装置40の送信部455)は、非直交多重した送信信号をアンテナポートへ送る。
 [伝搬チャネルでの非直交多重]
 なお、図13、図14の例では、複数の送信信号セットは送信装置内で非直交多重された。しかし、複数の送信信号セットは伝搬チャネルで非直交多重されてもよい。
 図15は、NOMAを使ったデータの送受信を説明するための図である。図15の例では、複数の送信装置の送信信号が伝搬チャネルで非直交多重される様子が示されている。複数の送信信号セットは別々送信装置(例えば、端末装置401、402)から送信されてもよいし、1つの送信装置(例えば、端末装置401)の異なるアンテナから送信されもよい。以下の説明では、2つの送信信号セットは別々の送信装置から送信されるものとするが、勿論、2つの送信信号セットは1つの送信装置から送信されてもよい。図16は、本開示の実施形態に係るNOMA送信処理の一例を示す説明図である。図16の例では、2つの送信信号セットが異なるアンテナから送信されている。
 図16の例では、一方の送信装置(例えば、端末装置40)は、送信信号セットD10にMAシグネチャ#0を使用したNOMA送信処理を実行している。また、他方の送信装置(例えば、端末装置40)は、送信信号セットD20にMAシグネチャ#1を使用したNOMA送信処理を実行している。MAシグネチャ#0とMAシグネチャ#1は、対応する非直交リソースである。MAシグネチャには、例えば、Interleave Pattern、Spreading Pattern、Scrambling Pattern、Codebook、Power Allocation、Repetitionなどが含まれる。MAシグネチャ適用後の送信信号セットD11、D21は同一の周波数および時間リソース上で送信され、伝搬チャネルを通って多重される。
 また、図16の例では同一のパラメータセットの送信信号セットが多重された。しかし、多重される送信信号セットは、異なるパラメータセットの送信信号セットであってもよい。
 図17は、本開示の実施形態に係るNOMA送信処理の一例を示す説明図である。図17の例では、異なるパラメータセットの2つの送信信号セットが多重されている。具体的には、図17の例では、一方の送信装置(例えば、端末装置40)は、送信信号セットD10にMAシグネチャ#0を使用したNOMA送信処理を実行している。他方の送信装置(例えば、端末装置40)は、送信信号セットD30にMAシグネチャ#1を使用したNOMA送信処理を実行している。送信信号セットD10、D30は、異なるパラメータセットの送信信号セットである。また、MAシグネチャ#0とMAシグネチャ#1は、対応する非直交リソースである。MAシグネチャ適用後の送信信号セットD11、D31は同一の周波数および時間リソース上で送信され、伝搬チャネルを通って多重される。
 図18は、本開示の実施形態に係るNOMA受信処理の一例を示す説明図である。なお、以下に示すNOMA受信処理は、基地局装置20の制御部23(例えば、受信部233及び分離部234)が受信処理部211を制御することにより実現される。又は、以下に示すNOMA受信処理は、例えば、端末装置40の制御部45(例えば、受信部454)が受信処理部411を制御することにより実現される。
 図18に示すように、受信信号は同一の周波数および時間リソース上で複数の送信信号が多重された状態で受信される。受信装置(例えば、基地局装置20の分離部234)は、多重された送信信号セットを復号するため、送信装置で使用されたMAシグネチャに基づいてNOMA受信処理(例えば、チャネル等化および干渉信号キャンセラ等の処理)を実行する。これにより、受信装置は受信信号から所望の信号を取り出す。図18の例では、受信装置は、受信信号にMAシグネチャ#0及びMAシグネチャ#1を使用したNOMA受信処理を実行し、送信信号セットD10、D30を取り出している。なお、同一のMAシグネチャが用いられて多重をしてしまった場合は、多重された信号間の干渉の影響が大きくなってしまい、復号をすることが難しくなる。そのため、基地局装置20は、MAシグネチャが重複しないように端末装置40等が使用するMAシグネチャをスケジュールする。
 以上のように、NOMA送信では送信装置および受信装置で適用されたMAシグネチャを送信装置および受信装置間で共有し、かつ、MAシグネチャが重複することなく適用される必要がある。なお、以下の説明では、リソース(無線リソース)という概念に、MAシグネチャも含まれるものとする。ここで、周波数、時間、MAシグネチャの全てを含むリソースをMultiple Access Resource(MAリソース)と呼ぶ場合がある。また、周波数・時間のみのリソースをMultiple Access Physical Resource(MA物理リソース)と呼ぶ場合がある。
<3-8.本実施形態におけるCBG(Code Block Group)>
 本実施形態におけるPDSCHおよびPUSCHは、符号化を行う単位であるコードブロック(Code Block)の一つまたは複数で構成される。CBG(Code Block Group)は、一つまたは複数のコードブロックで構成される。CBGは一つのHARQ-ACKに相当する。
 基地局装置20からのPDSCHに対して、端末装置40は、対応するCBGに含まれる全てのコードブロックの復号に成功した場合、HARQ-ACKとして応答(Acknowledgement:ACK)をフィードバックし、対応するCBGに含まれるコードブロックの一つでも復号に失敗した場合、HARQ-ACKとして非応答(Negative Acknowledgement:NACK)をフィードバックする。
 PUSCHに対して、端末装置40は、所定のCBG送信を指示された場合、対応するCBGに含まれるコードブロックのみを含めて送信する。これにより、復号成功したコードブロックは再送時に送らなくても良いため、リソース利用効率が向上する。
<<4.課題1の解決手段の具体例>>
 上記のように、基地局装置20は、端末装置40によってメッセージBのPDSCHがソフト合成される前に、端末装置40に対して、ランダムアクセス応答の種類を通知する。端末装置40は、基地局装置20から、ランダムアクセス応答の種類の通知を受け付け、同一種類のランダムアクセス応答間のHARQ合成を行う。
 基地局装置20は、ランダムアクセス応答の種類を端末装置40に通知する場合に、<4-1.PDCCHで通知する方法>、<4-2.PDSCHの物理パラメータで通知する方法>、<4-3.その他の物理パラメータで通知する方法>がある。
<4-1.PDCCHで通知する方法>
 基地局装置20による、PDCCHで通知する方法には、「DCIに含まれる情報によって通知する方法」、「RNTIによって通知する方法」、「PDCCH DMRSによって通知する方法」、「サーチスペースによって通知する方法」、「CORESETによって通知する方法」、「BWPによって通知する方法」がある。
 [DCIに含まれる情報(field)によって通知する方法]
 基地局装置20の制御部23は、ランダムアクセス応答の種類に対応するビットを、DCIに含まれる情報(field)に設定することで、ランダムアクセス応答の種類を通知することができる。端末装置40の制御部45は、DCIに含まれる情報(field)のビットを参照することで、ランダムアクセス応答の種類を判定(認識)する。
 DCIに含まれる情報(field)に設定する具体例1について説明する。DCIに含まれる情報(field)の情報量は1ビットである。DCIに含まれる情報(field)のビットが「1」である場合、ランダムアクセス応答は成功RAR(SuccessRAR)である。DCIに含まれる情報(field)のビットが「0」である場合、ランダムアクセス応答はフォールバックRAR(FallbackRAR)またはバックオフ指示(Backoff Indication)である。
 DCIに含まれる情報(field)に設定する具体例2について説明する。DCIに含まれる情報(field)の情報量は1ビットである。情報処理装置20の制御部23は、ランダムアクセス応答の種類が成功RAR(SuccessRAR)であることを端末装置40に通知する場合、初送と再送において、DCIに含まれる情報(field)のビットを同一の値に設定する。情報処理装置20の制御部23は、ランダムアクセス応答の種類がフォールバックRAR(FallbackRAR)またはバックオフ指示(Backoff Indication)であることを端末装置40に通知する場合、初送と再送において、DCIに含まれる情報(field)のビットを異なる値に設定する。
 ここで、上記の説明では、基地局装置20は、DCIに含まれる情報を用いて、ランダムアクセス応答の種類を通知したが、その他の情報を用いても良い。その他の情報として、HARQプロセス、NDI(New Data Indicator)、MCS(Modulation and Coding Scheme)、PUCCHリソース指示(PUCCH resource indicator)、HARQフィードバックタイミング指示(PDSCH-to-HARQ feedback timing indicator)、繰り返し送信(repetition)指示、などが挙げられる。
 具体的な一例として、HARQプロセスによって、ランダムアクセス応答の種類を通知する方法について説明する。基地局装置20の制御部23は、HARQプロセスインデックスの設定を行い、端末装置40に通知する。端末装置40は、所定のHARQプロセスインデックスで受信した場合、成功RAR(SuccessRAR)であると認識し、その他のHARQプロセスインデックスを受信した場合、フォールバックRAR(FallbackRAR)またはバックオフ指示(Backoff indication)と認識する。
 換言すると、端末装置40は、所定のHARQプロセスインデックス(例えば、HARQプロセスインデックス0)が指示された場合、PDSCHのHARQ合成を行わず、ソフトバッファにPDSCHをバッファリングしないし、PDSCHに対応するHARQ-ACKフィードバックを行わない。一方で、端末装置40は、所定のHARQプロセスインデックス以外のHARQプロセスインデックス(例えば、HARQプロセスインデックス1)が指示された場合、PDSCHをソフトバッファにバッファリングすることができ、NDIの情報に応じて再送を判断し、PDSCHのHARQ合成を行うことができるし、PDSCHに対応するHARQ-ACKフィードバックを行う。
 具体的な一例として、MCSによって、ランダムアクセス応答の種類を通知する方法について説明する。基地局装置20の制御部23は、MCSインデックスの設定を行い、端末装置40に通知する。端末装置40は、所定のMCSインデックスで受信した場合、成功RAR(SuccessRAR)であると認識し、その他のMCSインデックスを受信した場合、フォールバックRAR(FallbackRAR)またはバックオフ指示(Backoff indication)と認識する。
 具体的な一例として、PUCCHリソース指示の値によって、ランダムアクセス応答の種類を通知する方法について説明する。基地局装置20の制御部23は、PUCCHリソース指示の値について設定を行い、端末装置40に通知する。端末装置40は、所定のPUCCHリソース指示の値を受信した場合(例えば、PUCCHリソースがあると指示された場合)、成功RAR(SuccessRAR)であると認識し、その他のPUCCHリソース指示の値を受信した場合(例えば、PUCCHリソースがないと指示された場合)、フォールバックRAR(FallbackRAR)またはバックオフ指示(Backoff indication)と認識する。
 具体的な一例として、HARQフィードバックタイミング指示の値によって、ランダムアクセス応答の種類を通知する方法について説明する。基地局装置20の制御部23は、HARQフィードバックタイミング指示の値を設定し、端末総理40に通知する。端末装置40は、所定のHARQフィードバックタイミング指示の値を受信した場合(例えば、PUCCHリソースがあると指示された場合)、成功RAR(SuccessRAR)であると認識し、その他のHARQフィードバックタイミング指示の値を受信した場合(例えば、PUCCHリソースがないと指示された場合)、フォールバックRAR(FallbackRAR)またはバックオフ指示(Backoff indication)と認識する。
 [RNTIによって通知する方法]
 PDCCHに付随されるCRCをスクランブルする場合、RNTIが用いられる。基地局装置20の制御部23は、ランダムアクセス応答の種類に対応するRNTIの値によって、CRCをスクランブルすることで、ランダムアクセス応答の種類を通知することができる。端末装置40の制御部45は、RNTIの値に応じて、ランダムアクセス応答の種類を判定(認識)する。
 具体的な一例として、基地局装置20の制御部23は、ランダムアクセス応答の種類がフォールバックRAR(FallbackRAR)またはバックオフ指示(Backoff Indication)である場合、PDCCHのCRCをRA-RNTIでスクランブルし、端末装置40に通知する。基地局装置20の制御部23は、ランダムアクセス応答の種類が成功RAR(SuccessRAR)である場合、PDCCHのCRCをC-RNTIでスクランブルし、端末装置40に通知する。
 端末装置40は、PDCCHのCRCがRA-RNTIでスクランブルされた場合には、ランダムアクセス応答はフォールバックRAR(FallbackRAR)またはバックオフ指示(Backoff Indication)であり、C-RNTIでスクランブルされた場合には成功RAR(SuccessRAR)であると、判定する。
 具体的な一例として、基地局装置20の制御部23は、ランダムアクセス応答の種類が成功RAR(SuccessRAR)である場合、メッセージAのPUSCHに含まれる端末装置固有の情報(例えばContention resolution identity)に関連付けられたRNTI(MsgA-RNTIと称する。)でCRCをスクランブルする。基地局装置20の制御部23は、ランダムアクセス応答の種類がフォールバックRAR(FallbackRAR)またはバックオフ指示(Backoff Indication)である場合、MsgA-RNTI以外のRNTIの値(例えば、RA-RNTI)によって、CRCをスクランブルする。
 端末装置40は、MsgA-RNTIでCRCがスクランブルされた場合には、ランダムアクセス応答は成功RAR(SuccessRAR)であり、それ以外は、ランダムアクセス応答はフォールバックRAR(FallbackRAR)またはバックオフ指示(Backoff Indication)であると、判定する。
 MsgA-RNTIの値の一例として、RA-RNTIと、プリアンブルインデックスと、n_IDと、から算出される。n_IDは、上位層から設定された0から1023までの値、または、セルIDである。
 MsgA-RNTIの値の一例として、C-RNTIと、プリアンブルインデックスと、n_IDと、から算出される。
 MsgA-RNTIの値の一例として、上位層から設定されたRNTIと、プリアンブルインデックスと、n_IDと、から算出される。
 MsgA-RNTIの値の一例として、RA-RNTIと、プリアンブルインデックスと、n_IDと、DMRSインデックスと、から算出される。DMRSインデックスは、DMRSポートおよび/またはDMRSシーケンスを番号付けしたインデックスである。
 MsgA-RNTIの値の一例として、RA-RNTIと、プリアンブルインデックスと、n_IDと、PUSCHリソースユニットインデックスと、から算出される。
 MsgA-RNTIの値の一例として、RA-RNTIと、プリアンブルインデックスと、n_IDと、SS/PBCHインデックスと、から算出される。
 具体的な一例として、基地局装置20の制御部23は、ランダムアクセス応答の種類が成功RAR(SuccessRAR)である場合、メッセージBのPDCCHに関連付けられたRNTI(MsgB-RNTIと称する。)でCRCをスクランブルする。基地局装置20の制御部23は、ランダムアクセス応答の種類がフォールバックRAR(FallbackRAR)またはバックオフ指示(Backoff Indication)である場合、MsgB-RNTI以外のRNTIの値(例えば、RA-RNTI)によって、CRCをスクランブルする。
 端末装置40は、MsgB-RNTIでCRCがスクランブルされた場合には、ランダムアクセス応答は成功RAR(SuccessRAR)であり、それ以外は、ランダムアクセス応答はフォールバックRAR(FallbackRAR)またはバックオフ指示(Backoff Indication)であると、判定する。
 MsgB-RNTIの値の一例として、MsgA-RNTIから算出される。
 MsgB-RNTIの値の一例として、RA-RNTIと、プリアンブルインデックスと、n_IDと、から算出される。
 MsgB-RNTIの値の一例として、RA-RNTIと、PUSCHリソースユニットインデックスと、から算出される。
 MsgB-RNTIの値の一例として、RA-RNTIと、RA-RNTIと区別するためのパラメータ(1ビット)と、から算出される。
 上記のように、端末装置40は、所定のRNTIによって送信された場合、PDSCHのHARQ合成を行わず、ソフトバッファにPDSCHをバッファリングしない。一方で、端末装置40は、その他のRNTIで送信された場合、PDSCHをソフトバッファにバッファリングすることができ、NDIの情報に応じて再送を判断し、PDSCHのHARQ合成を行うことができる。
 [PDCCH DMRSによって通知する方法]
 基地局装置20の制御部23は、ランダムアクセス応答の種類に対応するシーケンス系列(PDCCH DMRSポートまたはPDCCH DMRSのシーケンスの系列)を設定することで、ランダムアクセス応答の種類を通知することができる。端末装置40の制御部45は、シーケンス系列を参照することで、ランダムアクセス応答の種類を判定(認識)する。
 端末装置40は、所定のDMRSポートまたはDMRSシーケンスによって送信されたと検出した場合、PDSCHのHARQ合成を行わず、ソフトバッファにPDSCHをバッファリングしない。一方で、端末装置40は、その他のDMRSポートまたはDMRSシーケンスで送信されたと検出した場合、PDSCHをソフトバッファにバッファリングすることができ、NDIの情報に応じて再送を判断し、PDSCHのHARQ合成を行うことができる。
 [サーチスペースによって通知する方法]
 基地局装置20の制御部23は、サーチスペースの位置を、ランダムアクセス応答の種類に対応する位置に設定することで、ランダムアクセス応答の種類を通知することができる。端末装置40の制御部45は、サーチスペースの位置によって、ランダムアクセス応答の種類を判定(認識)する。
 [CORESETによって通知する方法]
 基地局装置20の制御部23は、PDCCHが置かれるCORESETを、ランダムアクセス応答の種類に対応するCORESETに設定することで、ランダムアクセス応答の種類を通知することができる。端末装置40の制御部45は、CORESETによって、ランダムアクセス応答の種類を判定(認識)する。
 端末装置40は、所定のCORESETによって送信された場合、PDSCHのHARQ合成を行わず、ソフトバッファにPDSCHをバッファリングしない。一方で、端末装置40は、その他のCORESETで送信された場合、PDSCHをソフトバッファにバッファリングすることができ、NDIの情報に応じて再送を判断し、PDSCHのHARQ合成を行うことができる。
 [BWPによって通知する方法]
 基地局装置20の制御部23は、PDCCHが送信されるBWP(帯域幅パート)を、ランダムアクセス応答の種類に対応するBWPに設定することで、ランダムアクセス応答の種類を通知することができる。端末装置40の制御部45は、BWPによって、ランダムアクセス応答の種類を判定(認識)する。
 端末装置40は、複数の下りリンクBWPが設定された際に、所定の下りリンクBWPでの受信が指示された場合、PDSCHのHARQ合成を行わず、ソフトバッファにPDSCHをバッファリングしない。一方で、端末装置40は、その他の下りリンクBWPでの受信が指示された場合、PDSCHをソフトバッファにバッファリングすることができ、NDIの情報に応じて再送を判断し、PDSCHのHARQ合成を行うことができる。
<4-2.PDSCHの物理パラメータで通知する方法>
 基地局装置20による、PDSCHの物理パラメータで通知する方法には、「PDSCHのDMRSによって通知する方法」、「PDSCHのリソースマッピングによって通知する方法」、「PDSCHのビット数によって通知する方法」がある。
 [PDSCHのDMRSによって通知する方法]
 基地局装置20の制御部23は、PDSCHのDMRSポートを、ランダムアクセス応答の種類に対応するDMRSポートに設定することで、ランダムアクセス応答の種類を通知する。基地局装置20の制御部23は、DMRSシーケンスの系列を、ランダムアクセス応答の種類に対応するDMRSシーケンスの系列に設定することで、ランダムアクセス応答の種類を通知する。または、基地局装置20の制御部23は、DMRSの位置を、ランダムアクセス応答の種類に対応するDMRSポートに設定することで、ランダムアクセス応答の種類を通知する。
 端末装置40の制御部45は、DMRSポート、DMRSシーケンスの系列、または、DMRSの位置によって、ランダムアクセス応答の種類を判定(認識)する。
 端末装置40は、所定のDMRSポートまたはDMRSシーケンスまたはDMRSの位置によって送信されたと検出した場合、PDSCHのHARQ合成を行わず、ソフトバッファにPDSCHをバッファリングしない。一方で、端末装置40は、その他のDMRSポートまたはDMRSシーケンスまたはDMRSの位置で送信されたと検出した場合、PDSCHをソフトバッファにバッファリングすることができ、NDIの情報に応じて再送を判断し、PDSCHのHARQ合成を行うことができる。
 [PDSCHのリソースマッピングによって通知する方法]
 基地局装置20の制御部23は、PDSCHのリソースブロックまたはシンボルを、ランダムアクセス応答の種類に対応するPDSCHのリソースブロックまたはシンボルに設定することで、ランダムアクセス応答の種類を通知する。端末装置40の制御部45は、PDSCHのリソースブロックまたはシンボルによって、ランダムアクセス応答の種類を判定(認識)する。
 端末装置40は、PDSCHが所定のリソースブロックの周波数位置またはリソースブロック数またはシンボル開始位置またはシンボル数であった場合、PDSCHのHARQ合成を行わず、ソフトバッファにPDSCHをバッファリングしない。一方で、端末装置40は、PDSCHがその他のリソースブロックの周波数位置またはリソースブロック数またはシンボル開始位置またはシンボル数であった場合、PDSCHをソフトバッファにバッファリングすることができ、NDIの情報に応じて再送を判断し、PDSCHのHARQ合成を行うことができる。
 [PDSCHのビット数によって通知する方法]
 基地局装置20の制御部23は、PDSCHのビット数を、ランダムアクセス応答の種類に対応するビット数に設定することで、ランダムアクセス応答の種類を通知する。端末装置40の制御部45は、PDSCHのビット数によって、ランダムアクセス応答の種類を判定(認識)する。
 端末装置40は、PDSCHがその他のビット数であった場合、PDSCHのHARQ合成を行わず、ソフトバッファにPDSCHをバッファリングしない。一方で、端末装置40は、所定のビット数であった場合、PDSCHをソフトバッファにバッファリングすることができ、NDIの情報に応じて再送を判断し、PDSCHのHARQ合成を行うことができる。
<4-3.その他の物理パラメータで通知する方法>
 基地局装置20による、その他の物理パラメータで通知する方法には、「ランダムアクセス応答の受信タイミングによって通知する方法」、「PUCCHの上りリンクBWPで区別する方法」がある。
 [ランダムアクセス応答の受信タイミングによって通知する方法]
 基地局装置20の制御部23は、ランダムアクセス応答が送信されると期待されるウインドウ(RAR window、ランダムアクセス応答窓)の種類を、ランダムアクセス応答の種類に対応するウインドウの種類に設定することで、ランダムアクセス応答の種類を通知する。端末装置40の制御部45は、ウインドウの種類によって(PDCCHを検出するタイミングによって)、ランダムアクセス応答の種類を判定(認識)する。
 所定のタイミングでPDCCHを検出した場合、端末装置は、PDSCHのHARQ合成を行わず、ソフトバッファにPDSCHをバッファリングしない。一方で、その他のタイミングでPDCCHを検出した場合、端末装置は、PDSCHをソフトバッファにバッファリングすることができ、NDIの情報に応じて再送を判断し、PDSCHのHARQ合成を行うことができる。
 [PUCCHの上りリンクBWPで区別する方法]
 基地局装置20の制御部23が、複数の上りリンクBWPを設定し、所定の上りリンクBWPでの送信を端末装置40に指示した場合、端末装置40は、PDSCHのHARQ合成をソフトバッファにPDSCHをバッファリングしない。一方で、基地局装置20の制御部23が、他の上りリンクBWPでの送信を端末装置40に指示した場合、端末装置40は、PDSCHをソフトバッファにバッファリングすることができ、NDIの情報に応じて再送を判断し、PDSCHのHARQ合成を行うことができる。
 ここまで、4-1.PDCCHで通知する方法、4-2.PDSCHの物理パラメータで通知する方法、4-3.その他の物理パラメータで通知する方法について説明したが、端末装置20の制御部23は、上記の組み合わせで、HARQ合成を行うか否かを、端末装置40に通知してもよい。
 具体的な一例として、基地局装置20の制御部23は、RNTIによってランダムアクセス応答の種類を端末装置40に通知し、更に、HARQプロセスインデックスを端末装置40に通知することで、HARQを行うか否かを、端末装置40に判定させる。端末装置40は、MsgA-RNTIまたはMsgB-RNTIでスクランブルされるCRCが付加されたPDCCHを受信し、かつ、HARQプロセスインデックスが0以外であった場合に、HARQに関連する処理を行う。一方、端末装置40は、RA-RNTIでスクランブルされるCRCが付加されたPDCCHを受信、または、HARQプロセスインデックスが0であった場合、HARQに関連する処理を行わない。
<4-4.HARQ合成可能な場合の2-STEP RACHプロシージャ>
 HARQ合成可能な場合の2-STEP RACHプロシージャの一例を示す。図19は、HARQ合成可能な2-STEP RACHプロシージャの一例を示す図である。図19に示すように、端末装置40は、基地局装置20に対して、メッセージAを送信する(ステップS701)。
 基地局装置20は、メッセージAの受信処理を行う。基地局装置20は、メッセージAの受信状態に応じて、成功RAR、フォールバックRAR、または、バックオフ指示を生成する(ステップS702)。
 基地局装置20は、メッセージBの種類の情報を含めて、メッセージBのPDCCHを端末装置40に送信する(ステップS703)。また、基地局装置20は、メッセージBの種類の情報を含めて、メッセージBのPDSCHを端末装置40に送信する(ステップS704)。
 端末装置40は、PDCCHおよびPDSCHによって受信したメッセージBの種類の情報に基づいて、メッセージBのPDSCHのHARQ合成を行うか否かを判定する(ステップS705)。
 端末装置40は、HARQ合成を行うと判定した場合、以前に受信したPDSCHとHARQ合成を行った後にPDSCHの復号を行う(ステップS706)。端末装置40は、PDSCHの復号結果(HARQ-ACK)を、基地局装置20にフィードバックする(ステップS707)。
 図19に示したように、端末装置40は、事前にランダムアクセス応答の種類を認知することができ、これによって、後のPDSCHの復号処理において、バッファリングおよびHARQ合成処理を行うか否かの判定をすることができる。また、メッセージBのHARQ合成をサポートすることができる。
<4-5.HARQ合成不可能な場合の2-STEP RACHプロシージャ>
 HARQ合成不可能な場合の2-STEP RACHプロシージャの一例を示す。図20は、HARQ合成不可能な2-STEP RACHプロシージャの一例を示す図である。図20に示すように、端末装置40は、基地局装置20に対して、メッセージAを送信する(ステップS801)。
 基地局装置20は、メッセージAの受信処理を行う。基地局装置20は、メッセージAの受信状態に応じて、成功RAR、フォールバックRAR、または、バックオフ指示を生成する(ステップS802)。
 基地局装置20は、メッセージBの種類の情報を含めて、メッセージBのPDCCHを端末装置40に送信する(ステップS803)。また、基地局装置20は、メッセージBの種類の情報を含めて、メッセージBのPDSCHを端末装置40に送信する(ステップS804)。
 端末装置40は、PDCCHおよびPDSCHによって受信したメッセージBの種類の情報に基づいて、メッセージBのPDSCHのHARQ合成を行うか否かを判定する。端末装置40は、HARQ合成を行わないと判定した場合、HARQ合成をスキップして、PDSCHの復号を行う(ステップS805)。端末装置40は、PDSCHの復号結果(HARQ-ACK)を、基地局装置20にフィードバックする(ステップS806)。
 図20に示したように、端末装置40は、事前にランダムアクセス応答の種類を認知することができ、これによって、後のPDSCHの復号処理において、バッファリングおよびHARQ合成処理を行うか否かの判定をすることができる。また、適切にHARQ合成処理をスキップすることができ、端末装置40の負担を軽減することができる。
<<5.課題2の解決手段の具体例>>
 上記のように、基地局装置20は、PDSCHによって、メッセージBを端末装置40に送信する場合、初送と再送間のPDSCHに含まれるコンテンツが同じになるように、MAC CEで送る情報に制限を設ける。基地局装置20は、リアルタイムで変化するような情報をMAC CEとして送らず、他の方法によって送信する。
<5-1.上りリンクスケジュール情報(UL grant)の場合>
 初送と再送間のPDSCHに含まれるコンテンツが、上りリンクスケジュール情報(ULgrant)の場合、基地局装置20の制御部23が、MAC CEとして送信する情報には、周波数ホッピングフラグ(Frequency hopping flag)、PUSCH数リソース割当て(PUSCH frequency resource allocation)、MCS、PUSCHのTPCコマンド(TPC command for PUSCH)、CSIリクエスト(CSI request)が含まれる。
 一方、基地局装置20の制御部23が、MAC CEとして送信しない情報には、PUSCH時間リソース割当(PUSCH time resource allocation)が含まれる。
<5-2.TAコマンドの場合>
 初送と再送間のPDSCHに含まれるコンテンツが、TAコマンドの場合、基地局装置20の制御部23が、MAC CEとして送信するTAコマンドは、TAコマンドの上位ビット(例えば、上位10ビット)である。
 一方、基地局装置20の制御部23が、MAC CEとして送信しないTAコマンドは、TAコマンドの下位ビット(例えば、下位2ビット)である。
<5-3.MAC CEとして送信されなかったPUSCHリソースの通知方法>
 基地局装置20の制御部23は、MAC CEとして送信されなかったPUSCHリソースの通知方法として、「PDCCHによってPUSCHリソースを通知する方法」、「PDSCHの物理パラメータによってPUSCHリソースを通知する方法」、「その他の物理パラメータによってPUSCHリソースを通知する方法」がある。
 [PDCCHによってPUSCHリソースを通知する方法]
 基地局装置20の制御部23は、MAC CEとして送信されなかったPUSCHリソースを、PDCCHによって通知する場合、次のいずれか(A1)~(A6)によって、通知してもよい。
 (A1)基地局装置20の制御部23は、メッセージBのPDCCHに、残りのPUSCHリソースの情報を含め、端末装置40に通知する。(A2)基地局装置20の制御部23は、DCIに含まれる情報(field)に、残りのPUSCHリソースの情報を含め、端末装置40に通知する。(A3)基地局装置20の制御部23は、PDCCH DMRSによって、残りのPUSCHリソースの情報を、端末装置40に通知する。(A4)基地局装置20の制御部23は、サーチスペースによって、残りのPUSCHリソースの情報を、端末装置40に通知する。(A5)基地局装置20の制御部23は、CORESETによって、残りのPUSCHリソースの情報を、端末装置40に通知する。(A6)基地局装置20の制御部23は、BWPによって、残りのPUSCHリソースの情報を、端末装置40に通知する。
 [PDSCHの物理パラメータによってPUSCHリソースを通知する方法]
 基地局装置20の制御部23は、MAC CEとして送信されなかったPUSCHリソースを、メッセージBのPDSCHの物理パラメータと紐付けて、残りのPUSCHリソースの情報を、端末装置40に通知する。基地局装置20の制御部23は、次のいずれか(B1)~(B3)によって、通知してもよい。
 (B1)基地局装置20の制御部23は、PDSCHのDMRSによって、残りのPUSCHリソースの情報を、端末装置40に通知する。(B2)基地局装置20の制御部23は、PDSCHのリソースマッピングによって、残りのPUSCHリソースの情報を、端末装置40に通知する。(B3)基地局装置20の制御部23は、PDSCHのビット数によって、残りのPUSCHリソースの情報を、端末装置40に通知する。
 [その他の物理パラメータによってPUSCHリソースを通知する方法]
 基地局装置20の制御部23は、MAC CEとして送信されなかったPUSCHリソースを、ランダムアクセス応答の受信タイミングによって通知する。または、基地局装置20の制御部23は、MAC CEとして送信されなかったPUSCHリソースを、PUCCHの上りリンクBWPで区別してもよい。
<5-4.課題2の解決手段の2-STEP RACHプロシージャの一例>
 図21は、課題2の解決手段の2-STEP RACHプロシージャの一例を示す図である。図21では一例として、初送と再送間のPDSCHに含まれるコンテンツが、上りリンクスケジュール情報(UL grant)の場合について説明する。
 図21に示すように、端末装置40は、基地局装置20に対して、メッセージAを送信する(ステップS901)。基地局装置20は、メッセージAの受信処理を行う。基地局装置20は、メッセージAの受信状態に応じて、成功RAR、フォールバックRAR、または、バックオフ指示を生成する(ステップS902)。
 基地局装置20は、MAC CEとして送信する情報して、リアルタイムに変化しない情報を設定する。例えば、MAC CEとして送信する情報には、上りリンクスケジューリング情報の一部、周波数ホッピングフラグ(Frequency hopping flag)、PUSCHリソース割当て(PUSCH frequency resource allocation)、MCS、PUSCHのTPCコマンド(TPC command for PUSCH)、CSIリクエスト(CSI request)が含まれる。基地局装置20は、メッセージBのPDSCHを端末装置40に送信する(ステップS903)。
 基地局装置20は、MAC CEとして送信する情報して設定しなかった残りの情報を、メッセージBのPDCCHによって、端末装置40に送信する(ステップS904)。
 端末装置40は、PDCCHおよびPDSCHによって受信したメッセージBの種類の情報に基づいて、メッセージBのPDSCHのHARQ合成を行うか否かを判定する(ステップS905)。
 端末装置40は、HARQ合成を行うと判定した場合、以前に受信したPDSCHとHARQ合成を行った後にPDSCHの復号を行う(ステップS906)。端末装置40は、PDSCHの復号結果(HARQ-ACK)を、基地局装置20にフィードバックする(ステップS907)。
 図21に示したように、初送と再送間のPDSCHに含まれるMAC CEの値が固定され、初送と再送間のPDSCHに含まれるコンテンツが同じになるため、端末装置40は、HARQ合成が可能となる。
<<6.課題3の解決手段の具体例>>
 上記のように、基地局装置20は、メッセージBを端末装置40に送信する場合、ランダムアクセス応答と他のデータの領域とを分離する。端末装置40は、ランダムアクセス応答が割り当てられた領域のデータを用いて、初送と再送におけるHARQ合成を実行する。
 基地局装置20がランダムアクセス応答と他のデータとを分離する方法として、<6-1.PDSCHで分離する方法>、<6-2.CGBで分離する方法>、<6-3.コードワード(トランスポートブロック)で分離する方法>がある。
<6-1.PDSCHで分離する方法>
 基地局装置20の制御部23は、二つ以上のPDSCHを用いてランダムアクセス応答を端末装置40に送信する。端末装置40は、ランダムアクセス応答を含んだ二つ以上のPDSCHを同時に受信する。基地局装置20の制御部23は、一つのPDSCHに、一つのランダムアクセス応答を含める。基地局装置20の制御部23は、もう一つのPDSCHに、ユーザプレーンデータを含める。
 二つ以上のPDSCHのスケジューリング方法には、「一つのPDCCHによってスケジュールする方法」と、「複数のPDCCHによってスケジュールする方法」とがある。
 [一つのPDCCHによってスケジュールする方法]
 一つのPDCCHによってスケジュールする方法には、(A1-1)の方法と、(A1-2)の方法とがある。基地局装置20は、いずれの方法を用いても良いし、組み合わせても良い。
 (A1-1)の方法について説明する。基地局装置20は、一つのPDCCH(DCI)に、二つ以上のPDSCHのリソース割当情報を設定する。これによって、二つ以上のPDSCHの動的リソース割当てが可能になる。
 (A1-2)の方法について説明する。基地局装置20は、一つのPDCCH(DCI)に一つのPDSCHのリソース割当情報を設定する。その他のPDSCHは、当該PDCCHの情報とその他のパラメータによってリソース割当される。基地局装置20は、その他のパラメータを、例えば、RRCシグナリングによって、端末装置40に通知する。
 基地局装置20は、RRCシグナリングによって、リソース割り当てオフセット(周波数および/または時間)を端末装置40に予め通知する。PDCCHで指示されたPDSCHリソース割当と当該オフセットから、その他のPDSCHリソースが指示される。これによって、動的制御シグナリングのオーバヘッドを維持したまま、二つ以上のPDSCHをスケジュールできる。
 その他のパラメータは、例えば、PDCCHの物理パラメータである。基地局装置20は、PDCCHで指示されたPDSCHリソース割当とPDCCHの物理パラメータ(例えば、PDCCHのDMRS、サーチスペース、RNTI、CORESET)から、その他のPDSCHリソースを指示する。これによって、動的制御シグナリングのオーバヘッドを維持したまま、二つ以上のPDSCHを動的にスケジュールできる。
 [複数のPDCCHによってスケジュールする方法]
 複数のPDCCHによってスケジュールする方法には、(A2-1)の方法と、(A2-2)の方法とがある。
 (A2-1)の方法について説明する。基地局装置20は、二つ以上のPDCCHを、関連付けて端末装置40に送信する。一例として、基地局装置20は、複数のPDSCHに対する共通パラメータと個別パラメータとの2種類に分けて通知する。
 共通パラメータには、DCIフォーマットID、キャリア指示、BWP指示、VRB-to-PRBマッピング、PRBバンドリングサイズ指示、レートマッチング指示、ZP(Zero Power) CSI-RS(Channel State Information - Reference Signal)トリガ、TPCコマンドが含まれる。
 個別パラメータには、周波数領域リソース割当、時間領域リソース割当、MCS、NDI(New Data Indicator)、RV(Redundancy Version)、HARQプロセスナンバー、DAI(Downlink Assignment Index)、PUCCHリソース指示、PDSCH-to-HARQフィードバックタイミング指示が含まれる。
 基地局装置20は、共通パラメータのDCIを含むPDCCHと、個別パラメータのDCIを含むPDCCHとの両方を端末装置40に送信する。個別パラメータを含むPDCCHによって、端末装置40は、自端末装置宛か、他端末装置宛か、を判別することができる。このため、パラメータのオーバヘッドを軽減することができる。
 (A2-2)の方法について説明する。基地局装置20は、二つ以上のPDCCHを、それぞれ独立して、端末装置40に送信する。一例として、二つ以上のPDCCHは、異なるサーチスペース、または、異なるCORESET、で送られる。端末装置40は、両方のCORESETおよび/またはサーチスペースをモニタする。端末装置40は、自宛に割り当てられる端末個別RNTI(例えば、C-RNTI)によって、自宛のPDCCHを取得する。これによって、端末装置40は、常に複数のDCIを受信しなくてもよい。
<6-2.CGB(Code Block Group)で分離する方法>
 基地局装置20は、二つ以上のCBGを含んだPDSCHを用いてランダムアクセス応答を送信する。端末装置40は、ランダムアクセス応答を含んだ二つ以上のCBGで構成されるPDSCHを同時に受信する。
 基地局装置20の制御部23は、ランダムアクセス応答と他のデータは一つのコードブロックに混在しないように、別々のコードブロックに格納する。基地局装置20の制御部23は、ランダムアクセス応答と他のデータは一つのコードブロックグループに混在しないように、別々のコードブロックに格納する。
 端末装置40は、ランダムアクセス応答を含んだPDSCHに対しては、CBGベースでHARQ-ACKフィードバックを行う。
 [CBGベースHARQ-ACKのフィードバック方法]
 CBGベースHARQ-ACKのフィードバック方法には、(B2-1)の方法と、(B2-2)の方法とがある。
 (B2-1)の方法について説明する。端末装置40は、自分宛/他人宛によらず、全てのCBGに対応するHARQ-ACKを基地局装置20にフィードバックする。基地局装置20は、全てのCBGに対応するHARQ-ACKを受信し、無効なHARQ-ACKを破棄する。端末装置40は、誰宛の情報であるか、を物理層で知る必要がないため、物理層の制御シグナリングを削減することができる。
 (B2-2)の方法について説明する。端末装置40は、自分宛のCBGに対応するHARQ-ACKのみフィードバックする。基地局装置20は、各端末装置40に対応するCBGに対応するHARQ-ACKを各端末装置40から受信する。端末装置40は、自分宛のCBGのみフィードバックするため、HARQ-ACKフィードバックのオーバヘッドを減らすことができる。
<6-3.コードワード(トランスポートブロック)で分離する方法>
 基地局装置20は、二つ以上のコードワードを含んだPDSCHを用いてランダムアクセス応答を送信する。端末装置40は、ランダムアクセス応答を含んだ二つ以上のコードワードで構成されるPDSCHを同時に受信する。
 基地局装置20の制御部23は、ランダムアクセス応答と他のデータは一つのコードワードに混在しないように、別々のコードワードに格納する。端末装置40は、コードワード毎に、HARQ-ACKをフィードバックする。基地局装置20は、ランダムアクセス応答を含んだPDSCHを、二以上のコードワードで送信する。これによって、MCS、NDI、RVなどを、コードワードごとに通知することができるため、リンクアダプテーションが容易になる。
 ここで、端末装置共通のPDCCHにユーザプレーンデータが含まれている場合、自分宛か他人宛かを区別する仕組みが必要である。以下において、一つのPDSCHにランダムアクセス応答とユーザプレーンデータとが混在した場合を想定し、区別する仕組みの一例について説明する。以下に示すように、区別する仕組みとして、「事前に種類のマッピングを行う仕組み」と、「追加で物理層シグナリングを通知する仕組み」と、「MAC層で誰宛であるかを含める仕組み」とがある。
 [事前に種類のマッピングを行う仕組み]
 例えば、基地局装置20は、所定のCBGは、ランダムアクセス応答に対応するように、事前にSIBで端末装置49に通知する。当該所定のCBGには、ユーザプレーンデータが含まれない。その他のCBGは、ユーザプレーンデータが含まれる可能性がある。
 [追加で物理層シグナリングを通知する仕組み]
 例えば、基地局装置20は、例えば、PDCCHによって、どの端末装置宛であるかを端末装置40に通知する。
 [MAC層で誰宛であるかを含める仕組み]
 例えば、基地局装置20は、MAC CEに端末装置固有情報を設定し、どの端末装置宛であるかを端末装置40に通知する。端末装置固有情報の一例として、C-RNTI、事前に送信したPRACHのプリアンブルインデックス、などが挙げられる。
<6-4.課題3の解決手段の2-STEP RACHプロシージャの一例>
 図22は、課題3の解決手段の2-STEP RACHプロシージャの一例を示す図である。図22では一例として、PDSCHで分離する場合について説明する。
 図22に示すように、端末装置40は、基地局装置20に対して、メッセージAを送信する(ステップS1001)。基地局装置20は、メッセージAの受信処理を行う。基地局装置20は、メッセージAの受信状態に応じて、成功RAR、フォールバックRAR、または、バックオフ指示を生成する(ステップS1002)。
 基地局装置20は、PDCCH(DCI)に、二つ以上のPDSCHのリソース割当情報を設定し、メッセージBのPDCCHを端末装置40に送信する(ステップS1003)。基地局装置20は、ランダムアクセス応答のみを含めた情報を、PDSCHによって、端末装置40に送信する(ステップS1004)。基地局装置20は、ユーザプレーンデータのみを含めた情報を、PDSCHによって、端末装置40に送信する(ステップS1005)。
 端末装置40は、PDCCHおよびPDSCHによって受信したメッセージBの種類の情報に基づいて、メッセージBのPDSCH(ランダムアクセス応答のみを含むPDSCH)のHARQ合成を行うか否かを判定する(ステップS1006)。
 端末装置40は、HARQ合成を行うと判定した場合、以前に受信したPDSCHとHARQ合成を行った後にPDSCHの復号を行う(ステップS1007)。端末装置40は、PDSCHの復号結果(HARQ-ACK)を、基地局装置20にフィードバックする(ステップS1008)。
 図22に示したように、基地局装置20は、メッセージBを端末装置40に送信する場合、ランダムアクセス応答と他のデータの領域とを分離して通知する。端末装置40は、ランダムアクセス応答が割り当てられた領域のデータを用いて、初送と再送におけるHARQ合成を実行する。これによって、端末装置40は、個別に復号およびHARQ-ACKフィードバックを行うことができ、再送のリソース効率を向上することができる。
<<7.課題4の解決手段の具体例>>
 上記のように、基地局装置20は、メッセージBを複数の端末装置40に送信する場合、複数のHARQ-ACKフィードバックリソース割り当てを行う。複数の端末装置40は、基地局装置20に割り当てられたHARQ-ACKフィードバックリソースを用いて、多重化してHARQ-ACKフィードバックを行う。HARQ-ACKフィードバックに用いられる物理チャネルは、PUCCHでもよいし、PUSCHでもよい。
 ここで、HARQ-ACKフィードバックリソースは、端末装置毎に個別に割り当てられる場合と、複数の端末装置に対して共通に割り当てられる場合が、挙げられる。
 [端末装置毎にHARQ-ACKフィードバックリソースを割り当て]
 基地局装置20は、メッセージBを複数の端末装置40に送信する場合、各端末装置40に対して、それぞれ、個別のHARQ-ACKフィードバックリソースを割り当てる。各端末装置40は、自端末装置40に割り当てられたHARQ-ACKフィードバックリソースを用いて、ランダムアクセス応答に対応するHARQ-ACKをフィードバックする。
 [複数の端末装置に共通のHARQ-ACKフィードバックリソースを割り当て]
 基地局装置20は、メッセージBを複数の端末装置40に送信する場合、各端末装置40に対して、共通のHARQ-ACKフィードバックリソースを割り当てる。例えば、基地局装置20が、共通のHARQ-ACKフィードバックリソースを割り当てる方法には、(B3-1)の方法、(B3-2)の方法と、(B3-3)の方法がある。
 (B3-1)の方法について説明する。基地局装置20は、全ての多重された複数端末装置40に対して一つのHARQ-ACKフィードバックリソースが割り当てる。
 (B3-2)の方法について説明する。基地局装置20は、ランダムアクセス応答の種類ごとにHARQ-ACKフィードバックリソースが割り当てる。例えば、基地局装置20は、同じランダムアクセス応答の種類の各端末装置40に対して共通のHARQフィードバックリソースを割り当てる。
 (B3-3)の方法について説明する。基地局装置20は、データの種類ごとにHARQ-ACKフィードバックリソースを割り当てる。例えば、基地局装置20は、同じデータの種類の複数の端末装置40に対して共通のHARQフィードバックリソースを割り当てる。
 さらに、ACK用のHARQ-ACKリソースとNACK用のHARQ-ACKリソースが共通に割り当てられる場合と、個別に割り当てられる場合が、挙げられる。
 例えば、基地局装置20は、ACK用HARQ-ACKリソースとNACK用HARQ-ACKリソースとを共通に割り当てる場合、ACKかNACKかを通知する情報を、シーケンス情報によって通知する。
 基地局装置20は、ACK用HARQ-ACKリソースとNACK用HARQ-ACKリソースとを個別に割り当てる場合、用いられたHARQ-ACKフィードバックリソースによって通知する。
 [HARQ-ACKフィードバックリソースの割り当て方法]
 HARQ-ACKフィードバックリソースの割り当て方法には、(D-1)の方法、(D-2)の方法、(D-3)の方法がある。
 (D-1)の方法について説明する。基地局装置20は、PDCCHによってHARQ-ACKフィードバックリソースを割り当てる。基地局装置20は、PDCCHのDCIに含まれるPUCCHリソース指示、および、HARQフィードバックタイミング指示によってHARQ-ACKフィードバックリソースを割り当てる。
 (D-2)の方法について説明する。基地局装置20は、PDSCHによってHARQ-ACKフィードバックリソースを割り当てる。
 例えば、基地局装置20は、MAC CEに含まれるULグラントによってHARQ-ACKフィードバックリソースを指示する。この場合、端末装置40はPUSCHによってHARQ-ACKフィードバックを行う。
 基地局装置20は、PDSCHに含まれるPUCCHリソース指示およびHARQフィードバックタイミング指示によってHARQ-ACKフィードバックリソースを割り当てる。この場合、端末装置40はPUCCHによってHARQ-ACKフィードバックを行う。
 (D-3)の方法について説明する。基地局装置20は、その他の物理パラメータによってHARQ-ACKフィードバックリソースを割り当てる。
 例えば、基地局装置20は、端末装置40がランダムアクセス応答を受信するタイミングによって、HARQ-ACKフィードバックリソースを割り当てる。PUCCHの上りリンクBWPで区別しても良い。
 ここで、基地局装置20が、複数の端末装置40に共通のHARQフィードバックリソースが割り当てられる具体例について説明する。
 基地局装置20は、メッセージBのPDCCHに含まれるPUCCHリソース指示およびHARQフィードバックタイミング指示によって、複数の端末装置40に対して1つのHARQ-ACKフィードバックリソースを指示する。
 端末装置40は、PDSCHがACKであった場合、ACKに相当するシーケンスを用いてPUCCHを送信し、PDSCHがNACKであった場合、NACKに相当するシーケンスを用いてPUCCHを送信する。
 基地局装置20は、NACKに相当するシーケンスを検出しなかった場合、送信した全ての端末装置40に対してPDSCH送信が成功したと判断する。一方、基地局装置20は、NACKに相当するシーケンスを検出した場合、1つ以上の端末装置40がPDSCH受信を失敗したと判断し、複数の端末装置40に対してPDSCHの再送を行う。
 上記のように、複数のHARQ-ACKフィードバックリソースを割り当てることで、メッセージBの中に複数の端末装置に対するランダムアクセス応答が含まれている場合でも、HARQ-ACKをフィードバックすることができる。
<<8.メッセージBを再送する仕組み>>
 以下において、基地局装置20が、メッセージBを再送する仕組みについて説明する。例えば、<8-1.メッセージBの初送が端末装置に固有のPDCCHで送信される場合>、<8-2.メッセージBの初送が複数の端末装置に共通のPDCCHで送信される場合>が想定される。
<8-1.メッセージBの初送が端末装置に固有のPDCCHで送信される場合>
 基地局装置20は、端末装置40に固有のPDCCHを、端末装置40に固有のサーチスペース(UE-specific Search Space)に配置する。
 例えば、端末装置40に固有のPDCCHは、例えば、端末装置40に固有として設定されたPDCCHパラメータ(SearchSpace)、または、PDCCHパラメータ(ra-SearchSpace)によって設定された、Type1-PDCCH CSS set、に配置される。
 基地局装置20は、メッセージBの再送を、端末装置40に固有のPDCCHで送信する場合、当該PDCCHのCRCにスクランブルされるRNTIは、端末装置40に固有のRNTIとする。RNTIは、例えば、C-RNTI、メッセージAで端末装置40から通知されたRNTI、メッセージAに紐づくRNTI、MsgA-RNTI、MsgB-RNTI、である。
 メッセージBのPDSCHに対応するHARQ-ACKフィードバックを送信した端末装置40は、当該RNTIを用いて、基地局装置20から送信されるPDCCHのモニタリングを行う。
<8-2.メッセージBの初送が端末装置に共通のPDCCHで送信される場合>
 基地局装置20は、端末装置40に共通のPDCCHを、端末装置40に共通のサーチスペース(Common Search Space)に配置する。
 例えば、複数の端末装置40に共通のPDCCHは、PDCCHパラメータ(ra-SearchSpace)によって設定された、Type1-PDCCH CSS setに配置される。
 基地局装置20は、メッセージBの再送を、複数の端末装置40に共通のPDCCHで送信する場合、PDCCHのCRCにスクランブルされるRNTIは、端末装置40に共通のRNTIとなる。例えば、当該RNTIは、RA-RNTIである。
 [メッセージBの再送が端末装置に固有のPDCCHで送信される場合]
 基地局装置20は、再送のためのRNTIを、初送時に送信するPDCCHによって指定する。
 [メッセージBの再送が端末装置に共通のPDCCHで送信される場合]
 基地局装置20は、メッセージBを再送する場合、メッセージBの再送を端末装置40が受信するための受信窓(reception window)の間で送信する。メッセージBの再送を端末装置40が受信するための受信窓の設定方法には、(B4-1)~(B4-7)の方法がある。
 (B4-1)の方法について説明する。端末装置40は、HARQ-ACKフィードバックを送信したタイミングから、受信窓の設定を開始する。
 (B4-2)の方法について説明する。端末装置40は、HARQ-ACKフィードバックを送信したタイミングから直近のCORESETにおいて、受信窓の設定を開始する。
 (B4-3)の方法について説明する。端末装置40は、HARQ-ACKフィードバックを送信したタイミングから直近のType1-PDCCH CSS setが配置されるCORESETにおいて、受信窓の設定を開始する。
 (B4-4)の方法について説明する。端末装置40は、メッセージBの初送を受信したタイミングから、受信窓の設定を開始する。
 (B4-5)の方法について説明する。端末装置40は、メッセージBの初送を受信したタイミングから直近のCORESETにおいて、受信窓の設定を開始する。
 (B4-6)の方法について説明する。メッセージBの初送を受信したタイミングから直近のType1-PDCCH CSS setが配置されるCORESETにおいて、受信窓の設定を開始する。
 (B4-7)の方法について説明する。端末装置40は、メッセージBのPDCCHで指示されたタイミングから、受信窓の設定を開始する。
 なお、開始タイミングのオフセットは設定されていてもよい。該オフセットは、上位層から指定される。端末装置40が、メッセージBの再送を受信するための受信窓の長さは、メッセージBの初送を受信するための受信窓の長さと、異なっても良い。その場合は、受信窓の長さを、別途、上位層から指定される。
 端末装置40が、メッセージBを受信するためのRNTIは、初送と同じRNTIであっても、初送と異なるRNTIであってもよい。
 基地局装置20が、メッセージBを再送する場合、所定のタイマー(retransmission timer)による時間を超えるまで、または、所定の再送回数(retransmission counter)まで、再送する可能性がある。
 基地局装置20は、所定のタイマー(retransmission timer)による時間を超えるまで、または、所定の再送回数(retransmission counter)まで、再送を試みることができる。端末装置40は、所定のタイマー(retransmission timer)による時間を超えるまで、または、所定の再送回数(retransmission counter)まで、再送されると想定し、受信処理を行う。
 もし、所定のタイマー(retransmission timer)による時間を超えた、または、所定の再送回数(retransmission counter)以上になった場合、端末装置40は、2-step RACHプロシージャが失敗したと判定する。端末装置40は、2-step RACHプロシージャが失敗したと判定した場合、ストアしていたメッセージBのPDSCHのバッファをフラッシュし、2-step RACHのメッセージAまたは4-stepのメッセージ1の送信を試みる。
<9.むすび>
 以上説明したように、本開示の本開示の一実施形態によれば、基地局装置20は、端末装置40によってメッセージBのPDSCHがソフト合成される前に、端末装置40に対して、ランダムアクセス応答の種類を通知する。端末装置40は、基地局装置20から、ランダムアクセス応答の種類の通知を受け付け、同一種類のランダムアクセス応答間のHARQ合成を行う。
 これによって、端末装置40は、事前にランダムアクセス応答の種類を認知することができ、これによって、後のPDSCHの復号処理において、バッファリングおよびHARQ合成処理を行うか否かの判断をすることができる。メッセージBのHARQ合成をサポートすることができる。また、適切にHARQ合成処理をスキップすることができる。
 基地局装置20は、PDSCHによって、メッセージBを端末装置40に送信する場合、初送と再送間のPDSCHに含まれるコンテンツが同じになるように、MAC CEで送る情報に制限を設ける。たとえば、基地局装置20は、上りリンクスケジューリング情報(UL grant)やTA(Timing Advance)の場合、PUSCHリソースに関する情報の全部または一部をMAC CEとして送らない。すなわち、基地局装置20は、リアルタイムで変化するような情報をMAC CEとして送らず、他の方法によって送信する。
 これによって、初送と再送間のPDSCHに含まれるMAC CEの値が固定され、端末装置40は、HARQ合成が可能となる。
 基地局装置20は、メッセージBを端末装置40に送信する場合、ランダムアクセス応答の領域と他のデータの領域とを分離する。端末装置40は、ランダムアクセス応答が割り当てられた領域のデータを用いて、初送と再送におけるHARQ合成を実行する。
 ランダムアクセス応答と他のデータの領域とを分離することで、端末装置40は、個別に復号およびHARQ-ACKフィードバックを行うことができ、再送のリソース効率を向上することができる。
 基地局装置20は、メッセージBを複数の端末装置40に送信する場合、複数のHARQ-ACKフィードバックリソース割当てを行う。複数の端末装置40は、基地局装置20に割り当てられたHARQ-ACKフィードバックリソースを用いて、多重化してHARQ-ACKフィードバックを行う。
 複数のHARQ-ACKフィードバックリソースを割り当てることで、メッセージBの中に複数の端末装置40に対するランダムアクセス応答が含まれている場合でも、HARQ-ACKをフィードバックすることができる。
 以上、各課題1~4の解決手段について説明してきたが、どれか一つ以上の解決手段を組み合わせて実施してもよい。
 また、以上では下りリンクで基地局装置20が送信する場合の実施例を主に示したが、上記実施例は下りリンクのみに限定されるものではなく、同様の構成および効果が発揮できる限り、上りリンクやサイドリンクなどの他のリンクや、端末装置40、リレー端末が送信する信号/チャネルに対しても適用可能である。
 以上、本開示の各実施形態について説明したが、本開示の技術的範囲は、上述の各実施形態そのままに限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。また、異なる実施形態及び変形例にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
 また、本明細書に記載された各実施形態における効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、他の効果があってもよい。
 なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)
 異なるタイミングで取得する複数のデータをソフト合成する他の通信装置から、前記データに対するリクエストデータを取得する取得部と、
 前記取得部が、前記リクエストデータを取得した場合に、前記ソフト合成に関する情報を生成する生成部と、
 前記ソフト合成に関する情報を、前記他の通信装置に送信する送信部と、
 を備える、
 通信装置。
(2)
 前記生成部は、前記ソフト合成に関する情報として、ランダムアクセス応答の種類に関する情報を生成することを特徴とする前記(1)に記載の通信装置。
(3)
 前記送信部は、PDCCHによって、前記ソフト合成に関する情報を、前記他の通信装置に送信することを特徴とする前記(1)または(2)に記載の通信装置。
(4)
 前記送信部は、前記PDCCHのDCIに含まれるfieldに、SuccessRAR、FallbackRAR、または、Backoff Indicationの内、いずれかを示す1ビットの情報を設定し、前記他の通信装置に送信することを特徴とする前記(3)に記載の通信装置。
(5)
 前記送信部は、HARQプロセス、NDI、MCS、PUCCHリソース指示、HARQフィードバックタイミング指示、繰り返し送信指示のうちいずれかを用いて、前記ソフト合成に関する情報を、前記他の通信装置に送信することを特徴とする前記(1)~(4)のいずれか一つに記載の通信装置。
(6)
 前記生成部は、前記ソフト合成に関する情報として、SuccessRAR、FallbackRAR、または、Backoff Indicationのうち、いずれかを示すRNTIの値を生成することを特徴とする前記(1)~(5)のいずれか一つに記載の通信装置。
(7)
 前記送信部は、前記リクエストデータに対応するレスポンスデータを前記他の通信装置に送信する場合、初送のレスポンスデータのコンテンツと、再送のレスポンスデータのコンテンツとを同じにすることを特徴とする前記(1)~(6)のいずれか一つに記載の通信装置。
(8)
 前記送信部は、前記初送および前記再送に含まれるコンテンツが、上りリンクスケジュール情報またはTAコマンドの場合、前記他の通信装置に通知するPUSCHリソースに関する情報の全部または一部を、MAC CEとして送信することを抑止することを特徴とする前記(7)に記載の通信装置。
(9)
 前記送信部は、前記初送および前記再送に含まれるコンテンツが、前記上りリンクスケジュール情報である場合、前記MAC CEとして、周波数ホッピングフラグ、PUSCH数リソース割当て、MCS、PUSCHのTPCコマンド、CSIリクエストを含めて送信することを特徴とする前記(8)に記載の通信装置。
(10)
 前記送信部は、前記初送および前記再送に含まれるコンテンツが、前記TAコマンドの場合、前記MAC CEとして送信する前記TAコマンドを、上位ビットに限定することを特徴とする前記(8)および(9)に記載の通信装置。
(11)
 前記送信部は、前記MAC CEとして送信することを抑止した情報を、PDCCHによって、前記他の通信装置に送信することを特徴とする前記(8)、(9)または(10)に記載の通信装置。
(12)
 前記送信部は、メッセージBを前記他の通信装置に送信する場合、ランダムアクセス応答の領域と、他のデータの領域とを分離することを特徴とする前記(1)~(11)のいずれか一つに記載の通信装置。
(13)
 前記送信部は、複数のPDSCHを用いて、前記ランダムアクセス応答と、前記他のデータとを前記他の通信装置に送信することを特徴とする前記(12)に記載の通信装置。
(14)
 前記送信部は、メッセージBを複数の他の通信装置に送信する場合、前記複数の他の通信装置に対応する、HARQ-ACKフィードバックリソースの割り当てを行うことを特徴とする前記(1)~(13)のいずれか一つに記載の通信装置。
(15)
 前記送信部は、メッセージBを複数の他の通信装置に送信する場合、前記複数の他の通信装置に対応する、個別のHARQ-ACKフィードバックリソースの割り当てを行うことを特徴とする前記(14)に記載の通信装置。
(16)
 前記送信部は、メッセージBを複数の他の通信装置に送信する場合、前記複数の他の通信装置に対応する、共通のHARQ-ACKフィードバックリソースの割り当てを行うことを特徴とする前記(14)に記載の通信装置。
(17)
 他の通信装置から、ソフト合成に関する情報を取得する取得部と、
 前記ソフト合成に関する情報を基にして、前記他の通信装置から異なるタイミングで取得した複数のデータをソフト合成するか否かを判定する判定部と、
 を備える、
 通信装置。
(18)
 前記取得部は、前記ソフト合成に関する情報として、ランダムアクセス応答の種類に関する情報を取得することを特徴とする前記(17)に記載の通信装置。
(19)
 異なるタイミングで取得する複数のデータをソフト合成する他の通信装置から、前記データに対するリクエストデータを取得し、
 前記リクエストデータを取得した場合に、前記ソフト合成に関する情報を生成し、
 前記ソフト合成に関する情報を、前記他の通信装置に送信する
 通信方法。
(20)
 他の通信装置から、ソフト合成に関する情報を取得し、
 前記ソフト合成に関する情報を基にして、前記他の通信装置から異なるタイミングで取得した複数のデータをソフト合成するか否かを判定する
 通信方法。
(21)
 コンピュータを、
 異なるタイミングで取得する複数のデータをソフト合成する他の通信装置から、前記データに対するリクエストデータを取得する取得部と、
 前記取得部が、前記リクエストデータを取得した場合に、前記ソフト合成に関する情報を生成する生成部と、
 前記ソフト合成に関する情報を、前記他の通信装置に送信する送信部と、
 として機能させるための通信プログラム。
(22)
 コンピュータを、
 他の通信装置から、ソフト合成に関する情報を取得する取得部と、
 前記ソフト合成に関する情報を基にして、前記他の通信装置から異なるタイミングで取得した複数のデータをソフト合成するか否かを判定する判定部と、
 として機能させるための通信プログラム。
 1 通信システム
 10 管理装置
 20 基地局装置
 30 中継装置
 40 端末装置
 11 通信部
 21、31、41 信号処理部
 12、22、32、42 記憶部
 13、23、34、45 制御部
 33、43 ネットワーク通信部
 44 入出力部
 211、311、411 受信処理部
 211a、411a 無線受信部
 211b、411b 多重分離部
 211c、411c 復調部
 211d、411d 復号部
 212、312、412 送信処理部
 212a、412a 符号化部
 212b、412b 変調部
 212c、412c 多重部
 212d、412d 無線送信部
 213、313、413 アンテナ
 231、451 取得部
 232 生成部
 233 送信部
 452 判定部

Claims (20)

  1.  異なるタイミングで取得する複数のデータをソフト合成する他の通信装置から、前記データに対するリクエストデータを取得する取得部と、
     前記取得部が、前記リクエストデータを取得した場合に、前記ソフト合成に関する情報を生成する生成部と、
     前記ソフト合成に関する情報を、前記他の通信装置に送信する送信部と、
     を備える、
     通信装置。
  2.  前記生成部は、前記ソフト合成に関する情報として、ランダムアクセス応答の種類に関する情報を生成することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3.  前記送信部は、PDCCHによって、前記ソフト合成に関する情報を、前記他の通信装置に送信することを特徴とする請求項1または2に記載の通信装置。
  4.  前記送信部は、前記PDCCHのDCIに含まれるfieldに、SuccessRAR、FallbackRAR、または、Backoff Indicationの内、いずれかを示す1ビットの情報を設定し、前記他の通信装置に送信することを特徴とする請求項3に記載の通信装置。
  5.  前記送信部は、HARQプロセス、NDI、MCS、PUCCHリソース指示、HARQフィードバックタイミング指示、繰り返し送信指示のうちいずれかを用いて、前記ソフト合成に関する情報を、前記他の通信装置に送信することを特徴とする請求項1~4のいずれか一つに記載の通信装置。
  6.  前記生成部は、前記ソフト合成に関する情報として、SuccessRAR、FallbackRAR、または、Backoff Indicationのうち、いずれかを示すRNTIの値を生成することを特徴とする請求項1~5のいずれか一つに記載の通信装置。
  7.  前記送信部は、前記リクエストデータに対応するレスポンスデータを前記他の通信装置に送信する場合、初送のレスポンスデータのコンテンツと、再送のレスポンスデータのコンテンツとを同じにすることを特徴とする請求項1~6のいずれか一つに記載の通信装置。
  8.  前記送信部は、前記初送および前記再送に含まれるコンテンツが、上りリンクスケジュール情報またはTAコマンドの場合、前記他の通信装置に通知するPUSCHリソースに関する情報の全部または一部を、MAC CEとして送信することを抑止することを特徴とする請求項7に記載の通信装置。
  9.  前記送信部は、前記初送および前記再送に含まれるコンテンツが、前記上りリンクスケジュール情報である場合、前記MAC CEとして、周波数ホッピングフラグ、PUSCH数リソース割当て、MCS、PUSCHのTPCコマンド、CSIリクエストを含めて送信することを特徴とする請求項8に記載の通信装置。
  10.  前記送信部は、前記初送および前記再送に含まれるコンテンツが、前記TAコマンドの場合、前記MAC CEとして送信する前記TAコマンドを、上位ビットに限定することを特徴とする請求項8および9に記載の通信装置。
  11.  前記送信部は、前記MAC CEとして送信することを抑止した情報を、PDCCHによって、前記他の通信装置に送信することを特徴とする請求項8、9または10に記載の通信装置。
  12.  前記送信部は、メッセージBを前記他の通信装置に送信する場合、ランダムアクセス応答の領域と、他のデータの領域とを分離することを特徴とする請求項1~11のいずれか一つに記載の通信装置。
  13.  前記送信部は、複数のPDSCHを用いて、前記ランダムアクセス応答と、前記他のデータとを前記他の通信装置に送信することを特徴とする請求項12に記載の通信装置。
  14.  前記送信部は、メッセージBを複数の他の通信装置に送信する場合、前記複数の他の通信装置に対応する、HARQ-ACKフィードバックリソースの割り当てを行うことを特徴とする請求項1~13のいずれか一つに記載の通信装置。
  15.  前記送信部は、メッセージBを複数の他の通信装置に送信する場合、前記複数の他の通信装置に対応する、個別のHARQ-ACKフィードバックリソースの割り当てを行うことを特徴とする請求項14に記載の通信装置。
  16.  前記送信部は、メッセージBを複数の他の通信装置に送信する場合、前記複数の他の通信装置に対応する、共通のHARQ-ACKフィードバックリソースの割り当てを行うことを特徴とする請求項14に記載の通信装置。
  17.  他の通信装置から、ソフト合成に関する情報を取得する取得部と、
     前記ソフト合成に関する情報を基にして、前記他の通信装置から異なるタイミングで取得した複数のデータをソフト合成するか否かを判定する判定部と、
     を備える、
     通信装置。
  18.  前記取得部は、前記ソフト合成に関する情報として、ランダムアクセス応答の種類に関する情報を取得することを特徴とする請求項17に記載の通信装置。
  19.  異なるタイミングで取得する複数のデータをソフト合成する他の通信装置から、前記データに対するリクエストデータを取得し、
     前記リクエストデータを取得した場合に、前記ソフト合成に関する情報を生成し、
     前記ソフト合成に関する情報を、前記他の通信装置に送信する
     通信方法。
  20.  他の通信装置から、ソフト合成に関する情報を取得し、
     前記ソフト合成に関する情報を基にして、前記他の通信装置から異なるタイミングで取得した複数のデータをソフト合成するか否かを判定する
     通信方法。
PCT/JP2020/026305 2019-08-14 2020-07-03 通信装置及び通信方法 WO2021029159A1 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019-148986 2019-08-14
JP2019148986 2019-08-14

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2021029159A1 true WO2021029159A1 (ja) 2021-02-18

Family

ID=74571065

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2020/026305 WO2021029159A1 (ja) 2019-08-14 2020-07-03 通信装置及び通信方法

Country Status (1)

Country Link
WO (1) WO2021029159A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023090161A1 (ja) * 2021-11-18 2023-05-25 ソニーグループ株式会社 無線通信装置、無線通信方法、およびプログラム

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018529262A (ja) * 2015-08-21 2018-10-04 パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカPanasonic Intellectual Property Corporation of America アップリンク送信インジケーション

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018529262A (ja) * 2015-08-21 2018-10-04 パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカPanasonic Intellectual Property Corporation of America アップリンク送信インジケーション

Non-Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
NOKIA ET AL.: "On 2-step RACH Procedure", 3GPP TSG RAN WG1 #97 R1- 1906747, 4 May 2019 (2019-05-04), pages 5 - 7, XP051708783, Retrieved from the Internet <URL:https://www.3goomicron.org/ftp/tsgran/WGl_RL1/TSGR1_97/Docs/Rl-1906747.zip> [retrieved on 20200902] *
PANASONIC: "Discussion on 2-step RACH procedure", 3GPP TSG RAN WG1 #97 R1-1906864, 3 May 2019 (2019-05-03), pages 2 - 3, XP051708900, Retrieved from the Internet <URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WGl_RL1/TSGR1_97/Docs/R1-1906864.zip> [retrieved on 20200902] *
ZTE: "Procedures and mgsB content [105bis#30] [NR/2-step RACH", 3GPP TSG RAN WG2 #106 R2-1906308, 17 May 2019 (2019-05-17), pages 35, XP051710625, Retrieved from the Internet <URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_106/Docs/R2-1906308.zip> [retrieved on 20200902] *

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023090161A1 (ja) * 2021-11-18 2023-05-25 ソニーグループ株式会社 無線通信装置、無線通信方法、およびプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7347426B2 (ja) 通信装置、通信方法及び通信プログラム
WO2021029296A1 (ja) 端末装置、基地局装置、端末装置の制御方法および基地局装置の制御方法
JP2021106301A (ja) 通信装置、基地局装置、通信方法、通信プログラム及び通信システム
US20220116996A1 (en) Method and apparatus for selecting pssch resource in nr v2x
WO2019097855A1 (ja) 基地局装置、端末装置及び方法
WO2021090596A1 (ja) 端末装置、基地局装置、端末装置の制御方法および基地局装置の制御方法
US11469861B2 (en) Method and apparatus for performing retransmission in NR V2X
WO2020235327A1 (ja) 通信装置及び通信方法
US11924889B2 (en) Communication device and communication method
US11515967B2 (en) Method and device for performing HARQ feedback operation in NR V2X
US20220124829A1 (en) Communication device, base station device, communication method, and communication program
US11979922B2 (en) Communication device, communication method, and communication program
WO2021029159A1 (ja) 通信装置及び通信方法
WO2021230107A1 (ja) 通信装置、非静止衛星、地上局、及び通信方法
WO2022030281A1 (ja) 通信装置、及び通信方法
WO2020202799A1 (ja) 通信装置、基地局装置、通信方法、及び通信プログラム
WO2022059549A1 (ja) 通信装置、及び通信方法
US20220256598A1 (en) Communication device, communication method, and communication program
WO2023085125A1 (ja) 通信装置、及び通信方法
WO2023210484A1 (ja) 通信装置、及び通信方法
WO2023095708A1 (ja) 基地局装置、無線通信装置および無線通信システム
KR20220079596A (ko) 특정 사이드링크 프레임 구조를 갖는 무선 통신 시스템

Legal Events

Date Code Title Description
121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application

Ref document number: 20851684

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

NENP Non-entry into the national phase

Ref country code: DE

122 Ep: pct application non-entry in european phase

Ref document number: 20851684

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

NENP Non-entry into the national phase

Ref country code: JP