WO2021020363A1 - 複素環化合物 - Google Patents

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史朗 菊地
山本 武志
中村 実
和明 ▲高▼見
正鷹 村上
將揮 大仁
康史 和田
佳子 掛川
敬仁 笠原
知洋 大橋
俊思 王
善一 池田
フロリアン ピュナー
雅樹 瀬戸
達 味上
佐々木 実
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Abstract

グルコシルセラミド合成酵素阻害作用を有し、ライソゾーム病(例、ゴーシェ病、ファブリー病、GM1-ガングリオシドーシス、GM2活性化因子欠損症、テイ-サックス病、サンドホッフ病)、神経変性疾患(例、パーキンソン病、レビー小体型認知症、多系統萎縮症)等の予防または治療剤として有用であると期待される化合物を提供する。 本発明は、式(I):[式中の各記号は明細書に記載の通りである。] で表される化合物またはその塩に関する。

Description

複素環化合物
 本発明は、グルコシルセラミド合成酵素阻害作用を有し、ライソゾーム病(例、ゴーシェ病)、神経変性疾患(例、パーキンソン病、レビー小体型認知症、多系統萎縮症)等の治療に有用である複素環化合物、それを含有する医薬などに関する。
(発明の背景)
 スフィンゴ糖脂質は、セラミドにグルコース、ガラクトース、N-アセチルグルコサミン、N-アセチルガラクトサミン、シアル酸などの糖が酵素により段階的に付加したものである。スフィンゴ糖脂質の分解酵素の変異によりスフィンゴ糖脂質が蓄積することで発症するライソゾーム病等の糖脂質蓄積疾患が数多く報告されている。また、スフィンゴ糖脂質は神経系組織の構築と機能遂行に必須と考えられており(非特許文献1)、スフィンゴ糖脂質の量的・質的な異常が神経変性疾患の一因となることが知られている。以上より、スフィンゴ糖脂質の蓄積を抑制することはこれらの疾患治療につながる可能性がある。
 グルコシルセラミドはすべての組織・細胞に存在し、400種類以上の糖脂質の共通した前駆体糖脂質として重要なスフィンゴ糖脂質である。グルコシルセラミド合成酵素はウリジン二リン酸グルコースとセラミドからグルコシルセラミドを合成する酵素であり、その阻害剤はスフィンゴ糖脂質の産生を抑制することによりスフィンゴ糖脂質の異常な蓄積を抑制することで、様々な疾患の治療に提案されている(特許文献1および特許文献2)。例えば、神経変性疾患であるパーキンソン病患者においてスフィンゴ糖脂質が病変部位の黒質で蓄積していることが報告されており(非特許文献2)、グルコシルセラミド合成酵素阻害剤はパーキンソン病やレビー小体型認知症等の神経変性疾患の治療薬となる可能性が提案されている(非特許文献3)。
 以上より、グルコシルセラミド合成酵素阻害剤は、ライソゾーム病(例、ゴーシェ病、ファブリー病、GM1-ガングリオシドーシス、GM2活性化因子欠損症、テイ-サックス病、サンドホッフ病)、神経変性疾患(例、パーキンソン病、レビー小体型認知症、多系統萎縮症)等の予防または治療薬となる可能性が示唆される。
 グルコシルセラミド合成酵素阻害剤として、特許文献1に、下記式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000011
〔式中、各記号は特許文献1で定義されるとおりである。〕
で表される化合物が、特許文献2に、下記式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000012
〔式中、各記号は特許文献2で定義されるとおりである。〕
で表される化合物が記載されている。
 また、非特許文献3に、特許文献1および特許文献2に記載された化合物が記載されている。
 さらに、グルコシルセラミド低下作用を有する化合物として、特許文献3に、下記式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000013
〔式中、各記号は特許文献3で定義されるとおりである。〕
で表される化合物が記載されている。
 また、複素環化合物として、以下の化合物が知られている。
 特許文献4および非特許文献4には、下記式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000014
〔式中、各記号は特許文献4で定義されるとおりである。〕
で表される化合物が、がんの治療に有用であることが記載されている。
 特許文献5には、下記式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000015
〔式中、各記号は特許文献5で定義されるとおりである。〕
で表される化合物が、がんの治療に有用であることが記載されている。
 特許文献6には、下記式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000016
〔式中、各記号は特許文献6で定義されるとおりである。〕
で表される化合物が、うつ病の治療に有用であることが記載されている。
 非特許文献5には、下記式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000017
〔式中、各記号は非特許文献5で定義されるとおりである。〕
で表されるギラーゼ仲介抵抗抑制作用を有する化合物が記載されている。
 非特許文献6には、下記式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000018
で表されるNK1拮抗剤およびそのヒドロキシ基が置換されている化合物が記載されている。
 特許文献7には、下記式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000019
〔式中、各記号は特許文献7で定義されるとおりである。〕
で表される感染症治療剤が記載されている。
 非特許文献7には、下記式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000020
〔式中、各記号は非特許文献7で定義されるとおりである。〕
で表される糖尿病治療剤が記載されている。
 特許文献8には、下記式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000021
〔式中、各記号は特許文献8で定義されるとおりである。〕
で表されるがんの治療剤が記載されている。
 特許文献9には、下記式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000022
〔式中、各記号は特許文献9で定義されるとおりである。〕
で表されるNK1拮抗剤が記載されている。
 特許文献10には、下記式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000023
〔式中、各記号は特許文献10で定義されるとおりである。〕
で表されるNK1拮抗剤が記載されている。
 特許文献11には、下記式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000024
〔式中、各記号は特許文献11で定義されるとおりである。〕
で表される糖尿病治療剤が記載されている。
 非特許文献8および非特許文献9は、合成反応に関する文献であり、
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000025
で表される化合物が記載されている。
US2016/0361301 US2015/0210681 WO2019/151269 WO2018/004213 WO2017/205538 US8124633 US9487545 JP2009-067729 US2010/0197724 US2009/0048248 US7521557
Brain Res Bull 24, 131-141 Ann Clin Transl Neurol. 2015 Apr; 2(4): 433-438. Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America (2017), 114(10), 2699-2704 European Journal of Medicinal Chemistry (2017), 125, 1036-1050 Nucleic Acids Research (2016), 44(7), 3304-3316 Journal of Medicinal Chemistry (2013), 56(14), 5940-5948 Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters (2011), 21(22), 6646-6651 Tetrahedron (1997), 53(40), 13873-13882 Tetrahedron Letters (1997), 38(13), 2299-2302
 本発明の目的は、グルコシルセラミド合成酵素阻害作用を有し、ライソゾーム病(例、ゴーシェ病)、神経変性疾患(例、パーキンソン病、レビー小体型認知症、多系統萎縮症)等の予防または治療剤として有用である化合物を提供することである。
 本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、下記式(I)で表わされる化合物が、グルコシルセラミド合成酵素阻害作用を有し、従って、ライソゾーム病(例、ゴーシェ病)、神経変性疾患(例、パーキンソン病、レビー小体型認知症、多系統萎縮症)等の予防または治療剤として有用であることを見出し、本発明を完成した。
 すなわち、本発明は、以下の通りである。
(1)式(I):
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000026
〔式中、
環Aは、1ないし3個の二重結合を環内に含む5ないし7員不飽和環を示し、
W1は、CRa(Raは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
W2は、CRb(Rbは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
W3は、CRc(Rcは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
W4は、
(1) CRd(Rdは、(i) 水素原子、(ii) ハロゲン原子、(iii) シアノ基、(iv) 置換されていてもよいヒドロキシ基、(v) 置換されていてもよい環状基、または(vi)(a) ハロゲン原子、(b) シアノ基、(c) ヒドロキシ基、(d) C1-6アルコキシ基、(e) カルバモイル基、および(f) 環状基から選ばれる1ないし5個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基を示す)、
(2) CReRf(ReおよびRfは、それぞれ独立して、水素原子または置換基を示す)、
(3) NRg(Rgは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)、
(4) O、
(5) S、または
(6) C(O)を示し、
W5は、
(1) CRh(Rhは、(i) 水素原子、(ii) ハロゲン原子、(iii) シアノ基、(iv) 置換されていてもよいヒドロキシ基、(v) 置換されていてもよい環状基、または(vi)(a) ハロゲン原子、(b) シアノ基、(c) ヒドロキシ基、(d) C1-6アルコキシ基、(e) カルバモイル基、および(f) 環状基から選ばれる1ないし5個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基を示す)、
(2) CRiRj(RiおよびRjは、それぞれ独立して、水素原子または置換基を示す)、
(3) NRk(Rkは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)、
(4) O、
(5) S、または
(6) C(O)を示し、
W6は、
(1) 結合手、
(2) CRl(Rlは、(i) 水素原子、(ii) ハロゲン原子、(iii) シアノ基、(iv) 置換されていてもよいヒドロキシ基、(v) 置換されていてもよい環状基、または(vi)(a) ハロゲン原子、(b) シアノ基、(c) ヒドロキシ基、(d) C1-6アルコキシ基、(e) カルバモイル基、および(f) 環状基から選ばれる1ないし5個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基を示す)、
(3) CRmRn(RmおよびRnは、それぞれ独立して、水素原子または置換基を示す)、
(4) NRo(Roは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)、
(5) O、
(6) S、または
(7) C(O)を示し、
W7は、
(1) 結合手、
(2) CRp(Rpは、(i) 水素原子、(ii) ハロゲン原子、(iii) シアノ基、(iv) 置換されていてもよいヒドロキシ基、(v) 置換されていてもよい環状基、または(vi)(a) ハロゲン原子、(b) シアノ基、(c) ヒドロキシ基、(d) C1-6アルコキシ基、(e) カルバモイル基、および(f) 環状基から選ばれる1ないし5個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基を示す)、
(3) CRqRr(RqおよびRrは、それぞれ独立して、水素原子または置換基を示す)、
(4) NRs(Rsは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)、
(5) O、
(6) S、または
(7) C(O)を示し、
R1は、
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000027
を示し、
X1は、CまたはNを示し、
X2は、CまたはNを示し、
X3は、CまたはNを示し、
X4は、CまたはNを示し、
X5は、CまたはNを示し、
環B1は、さらに置換されていてもよい5または6員芳香環を示し、
環B2は、さらに置換されていてもよい6員芳香環を示し、
R3は、(1) シアノ基、(2) 置換されていてもよいC1-6アルキル基、(3) 置換されていてもよいヒドロキシ基、(4) 置換されていてもよいアミノ基、(5) 置換されていてもよいスルファニル基、(6) SO2Rw(Rwは置換基を示す)、または(7) 置換されていてもよい環状基
を示し、
環B3は、置換されていてもよい環を示し、
Y1は、C(=O)、CH2、CHFまたはCF2を示し、
R2は、
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000028
を示し、
Z1は、CRx(Rxは、水素原子またはハロゲン原子を示す)またはNを示し、
Z2は、CRy(Ryは、水素原子またはハロゲン原子を示す)またはNを示し、
Z3は、CRz(Rzは、水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
Z4は、CRaa(Raaは、水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
Z5は、CRbb(Rbbは、水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
Z6は、CRcc(Rccは、水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
Z7は、CまたはNを示し、
Z8は、CまたはNを示し、
Z9は、CRdd(Rddは、水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
環C1および環C2は、それぞれ独立して6員芳香環を示し、
環C3は、置換されていてもよい環を示し、
R4は、置換基を示し、
Z10は、CまたはNを示し、
Z11は、CRee(Reeは、水素原子または置換基を示す)、NRff(Rffは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)、OまたはSを示し、
Z12は、CまたはNを示し、
Z13は、CRgg(Rggは、水素原子または置換基を示す)、NRhh(Rhhは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)、OまたはSを示し、
Z14は、CRii(Riiは、水素原子または置換基を示す)、NRjj(Rjjは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)、OまたはSを示し、
Z15は、CまたはNを示し、
Z16は、CRkk(Rkkは、水素原子または置換基を示す)、NRll(Rllは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)、OまたはSを示し、
Z17は、CまたはNを示し、
Z18は、CRmm(Rmmは、水素原子または置換基を示す)、NRnn(Rnnは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)、OまたはSを示し、
Z19は、CまたはNを示し、
環D1および環D2は、それぞれ独立して5員芳香環を示し、
環D3は、置換されていてもよい環を示し、
R5は、置換基を示す。〕
で表される化合物またはその塩;
(2)W1が、CまたはNであり;
W2が、Cであり;
W3が、CまたはNであり;
W4が、
(1) CH、
(2) CH2
(3) NRg'(Rg'は、(i) 存在しないか、(ii) 水素原子、または(iii) C1-6アルキル基を示す)、または
(4) C(O)であり;
W5が、
(1) CRh'(Rh'は、(i) 水素原子、(ii) ハロゲン原子、(iii)(a) ハロゲン原子、(b) ヒドロキシ基、および(c) C1-6アルコキシ基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、(iv) C3-6シクロアルキル基、または(v) 1ないし3個のC1-6アルキル基で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環基を示す)、
(2) CHRi’(Ri’は、(i) 水素原子、または(ii) C1-6アルキル基を示す)、
(3) NRk'(Rk'は、(i) 存在しないか、(ii) 水素原子、または(iii) ハロゲン原子およびシアノ基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、または(iv) C3-6シクロアルキル基を示す)、または
(4) C(O)であり;
W6が、
(1) 結合手、
(2) CH、
(3) CHRm’(Rm’は、(i) 水素原子、または(ii) C1-6アルキル基を示す。)、または
(4) Nであり;
W7が、
(1) 結合手、(2) CH、(3) NRs'(Rs'は、(i) 水素原子、または(ii) C1-6アルキル基を示す)、または(4) Oであり;
R1が、式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000029
〔式中、
X1'は、Cを示し、
X2'は、Cを示し、
環B1'は、
(1) ハロゲン原子、
(2) シアノ基、
(3) カルボキシ基、
(4) 1ないし3個のヒドロキシ基で置換されていてもよい C1-6アルキル基、
(5) C1-6アルコキシ基、
(6) C1-6アルコキシ-カルボニル基、
(7) カルバモイル基、
(8) N,N-ジC1-6アルキル-カルバモイル基、
(9) 3ないし8員の複素環カルボニル基、および
(10) C1-6アルキルスルホニル基
から選ばれる1ないし3個の置換基でさらに置換されていてもよい6員芳香環を示し、
R3'は、
(1) ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基、
(2)(i) ハロゲン原子、
   (ii) シアノ基、
   (iii) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3-6シクロアルキル基、
   (iv) C6-10アリール基、
   (v) ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、
   (vi) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環基、
   (vii) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環カルボニル基、
   (viii) カルボキシ基、
   (ix) C1-6アルコキシ-カルボニル基、および
   (x) N,N-ジC1-6アルキル-カルバモイル基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、
(3) ヒドロキシ基、
(4) C1-6アルキルチオ基、または
(5) C1-6アルキル-カルボニル基およびC1-6アルコキシ-カルボニル基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環基を示す。〕で表される基であり;
Y1が、C(=O)またはCH2であり;かつ
R2が、式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000030
〔式中、
Z1’は、CHまたはNを示し、
Z2'は、CHまたはNを示し、
Z3'は、CRz'(Rz'は、水素原子またはハロゲン原子を示す)またはNを示し、
Z4'は、CHまたはNを示し、
環C1'は、ベンゼン環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環またはピリダジン環を示し、
R4'は、
(1) ハロゲン原子、
(2) シアノ基、
(3) ヒドロキシ基、
(4)(i) ハロゲン原子、
   (ii) シアノ基、
   (iii) ヒドロキシ基、
   (iv) C1-6アルコキシ基、
   (v) C3-6シクロアルキル基、および
   (vi) オキソ基を有していてもよい3ないし6員の非芳香族複素環基
から選ばれる1ないし6個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、
(5)(i) ハロゲン原子、
   (ii) シアノ基、
   (iii) ヒドロキシ基、
   (iv) C7-16アラルキルオキシ基、および
   (v) トリC1-6アルキルシリルオキシ基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC3-6シクロアルキル基、
(6) C1-6アルキル-カルボニル基、
(7) C1-6アルコキシ-カルボニル基、
(8) N,N-ジC1-6アルキル-カルバモイル基、
(9)(i) ハロゲン原子、
   (ii) ヒドロキシ基、
   (iii) シアノ基、
   (iv) C2-6アルキニル基、
   (v) ヒドロキシ基、および3ないし8員の非芳香族複素環オキシ基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC3-6シクロアルキル基、
   (vi) ジアジレン基、および
   (vii) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、
(10) C6-10アリールオキシ基、
(11) ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホニル基、
(12)(i) ハロゲン原子、
   (ii) ヒドロキシ基、
   (iii) シアノ基、
   (iv) C1-6アルコキシ基、
   (v) C1-6アルキル-カルボニル基、および
   (vi) C3-6シクロアルキル-カルボニル基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環基、
(13) 1ないし3個のC1-6アルキル基で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環オキシ基、または
(14) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環カルボニル基を示す。〕で表される基、
式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000031
〔式中、
Z10'は、CまたはNを示し、
Z11'は、CH、NまたはSを示し、
Z12'は、Cを示し、
Z13'は、CHまたはNを示し、
Z14'は、CRii'(Rii'は、水素原子またはC1-6アルキル基を示す)またはNRjj'(Rjj'は、存在しないか、C1-6アルキル基を示す)を示し、
環D1は、5員芳香環を示し、
R5'は、
(1) シアノ基、
(2)(i) ハロゲン原子、
   (ii) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3-6シクロアルキル基、
   (iii) C1-6アルコキシ基、および
   (iv) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、
(3) C3-6シクロアルキル基、
(4) C6-10アリール基、
(5) ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、または
(6) N,N-ジC1-6アルキル-カルバモイル基を示す。〕
で表される基、またはジヒドロベンゾフリル基である;
請求項1記載の化合物またはその塩;
(3)環Aが、6員不飽和環であり;
W1が、Cであり;
W2が、Cであり;
W3が、Cであり;
W4が、NまたはC(O)であり;
W5が、CRh'’(Rh'’が、(i) 水素原子、または(ii) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基を示す)、またはNRk'’(Rk'’は、1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基を示す)であり;
W6が、CHであり;
W7が、結合手であり;
R1が、式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000032
〔式中、R3’’は、1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基を示し、環B1’’は、さらに1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいベンゼン環を示す。〕で表される基であり;
Y1が、C(=O)であり;かつ
R2が、式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000033
〔式中、R4’’は、1ないし3個のヒドロキシ基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、または1ないし3個のヒドロキシ基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基を示す〕で表される基、式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000034
〔式中、R4’’’は、1ないし3個のヒドロキシ基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基を示す〕で表される基、または式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000035
〔式中、R4’’’’は、1ないし3個のヒドロキシ基で置換されていてもよいC1-6アルキル基を示す〕で表される基である;
請求項1記載の化合物またはその塩;
(4)4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オンまたはその塩;
(5)4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)フェニル]-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オンまたはその塩;
(6)5-(ジフルオロメチル)-2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-7-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-3,6(2H,5H)-ジオンまたはその塩;
(7)(1)記載の化合物またはその塩を含有してなる医薬;
(8)グルコシルセラミド合成酵素阻害剤である、(7)記載の医薬;
(9)ライソゾーム病または神経変性疾患の予防または治療剤である、(7)記載の医薬;
(10)ライソゾーム病が、ゴーシェ病、ファブリー病、GM1-ガングリオシドーシス、GM2活性化因子欠損症、テイ-サックス病またはサンドホッフ病である、(9)記載の医薬;
(11)神経変性疾患が、パーキンソン病、レビー小体型認知症または多系統萎縮症である、(9)記載の医薬;
(12)ライソゾーム病または神経変性疾患の予防または治療に使用するための、(1)記載の化合物またはその塩;
(13)ライソゾーム病が、ゴーシェ病、ファブリー病、GM1-ガングリオシドーシス、GM2活性化因子欠損症、テイ-サックス病またはサンドホッフ病である、(12)記載の化合物またはその塩;
(14)神経変性疾患が、パーキンソン病、レビー小体型認知症または多系統萎縮症である、(12)記載の化合物またはその塩;
(15)(1)記載の化合物またはその塩の有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする、該哺乳動物におけるグルコシルセラミド合成酵素阻害方法;
(16)(1)記載の化合物またはその塩の有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする、該哺乳動物におけるライソゾーム病または神経変性疾患の予防または治療方法;
(17)ライソゾーム病が、ゴーシェ病、ファブリー病、GM1-ガングリオシドーシス、GM2活性化因子欠損症、テイ-サックス病またはサンドホッフ病である、(16)記載の方法;
(18)神経変性疾患が、パーキンソン病、レビー小体型認知症または多系統萎縮症である、(16)記載の方法;
(19)ライソゾーム病または神経変性疾患の予防または治療剤を製造するための、請求項1記載の化合物またはその塩の使用;
(20)ライソゾーム病が、ゴーシェ病、ファブリー病、GM1-ガングリオシドーシス、GM2活性化因子欠損症、テイ-サックス病またはサンドホッフ病である、(19)記載の使用;および
(21)神経変性疾患が、パーキンソン病、レビー小体型認知症または多系統萎縮症である、(19)記載の使用。
 本発明によれば、優れたグルコシルセラミド合成酵素阻害作用を有し、ライソゾーム病(例、ゴーシェ病)、神経変性疾患(例、パーキンソン病、レビー小体型認知症、多系統萎縮症)等の予防または治療剤として有用である化合物を提供できる。
(発明の詳細な説明)
 以下に、本発明を詳細に説明する。
 以下、本明細書中で用いられる各置換基の定義について詳述する。特記しない限り各置換基は以下の定義を有する。
 本明細書中、「ハロゲン原子」としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
 本明細書中、「C1-6アルキル基」としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1-エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1,1-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、2-エチルブチルが挙げられる。
 本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC1-6アルキル基が挙げられる。具体例としては、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2-ブロモエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、テトラフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、プロピル、2,2―ジフルオロプロピル、3,3,3-トリフルオロプロピル、イソプロピル、ブチル、4,4,4-トリフルオロブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、5,5,5-トリフルオロペンチル、ヘキシル、6,6,6-トリフルオロヘキシルが挙げられる。
 本明細書中、「C2-6アルケニル基」としては、例えば、エテニル、1-プロペニル、2-プロペニル、2-メチル-1-プロペニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、3-メチル-2-ブテニル、1-ペンテニル、2-ペンテニル、3-ペンテニル、4-ペンテニル、4-メチル-3-ペンテニル、1-ヘキセニル、3-ヘキセニル、5-ヘキセニルが挙げられる。
 本明細書中、「C2-6アルキニル基」としては、例えば、エチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニル、3-ブチニル、1-ペンチニル、2-ペンチニル、3-ペンチニル、4-ペンチニル、1-ヘキシニル、2-ヘキシニル、3-ヘキシニル、4-ヘキシニル、5-ヘキシニル、4-メチル-2-ペンチニルが挙げられる。
 本明細書中、「C3-10シクロアルキル基」としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、アダマンチルが挙げられる。
 本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC3-10シクロアルキル基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC3-10シクロアルキル基が挙げられる。具体例としては、シクロプロピル、2,2-ジフルオロシクロプロピル、2,3-ジフルオロシクロプロピル、シクロブチル、ジフルオロシクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルが挙げられる。
 本明細書中、「C3-10シクロアルケニル基」としては、例えば、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニルが挙げられる。
 本明細書中、「C6-14アリール基」としては、例えば、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、1-アントリル、2-アントリル、9-アントリルが挙げられる。
 本明細書中、「C7-16アラルキル基」としては、例えば、ベンジル、フェネチル、ナフチルメチル、フェニルプロピルが挙げられる。
 本明細書中、「C1-6アルコキシ基」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシが挙げられる。
 本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC1-6アルコキシ基が挙げられる。具体例としては、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,4,4-トリフルオロブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシが挙げられる。
 本明細書中、「C3-10シクロアルキルオキシ基」としては、例えば、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシ、シクロオクチルオキシが挙げられる。
 本明細書中、「C1-6アルキルチオ基」としては、例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、sec-ブチルチオ、tert-ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオが挙げられる。
 本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC1-6アルキルチオ基が挙げられる。具体例としては、メチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、4,4,4-トリフルオロブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオが挙げられる。
 本明細書中、「C1-6アルキル-カルボニル基」としては、例えば、アセチル、プロパノイル、ブタノイル、2-メチルプロパノイル、ペンタノイル、3-メチルブタノイル、2-メチルブタノイル、2,2-ジメチルプロパノイル、ヘキサノイル、ヘプタノイルが挙げられる。
 本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル-カルボニル基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC1-6アルキル-カルボニル基が挙げられる。具体例としては、アセチル、クロロアセチル、トリフルオロアセチル、トリクロロアセチル、プロパノイル、ブタノイル、ペンタノイル、ヘキサノイルが挙げられる。
 本明細書中、「C1-6アルコキシ-カルボニル基」としては、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec-ブトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニルが挙げられる。
 本明細書中、「C6-14アリール-カルボニル基」としては、例えば、ベンゾイル、1-ナフトイル、2-ナフトイルが挙げられる。
 本明細書中、「C7-16アラルキル-カルボニル基」としては、例えば、フェニルアセチル、フェニルプロピオニルが挙げられる。
 本明細書中、「5ないし14員芳香族複素環カルボニル基」としては、例えば、ニコチノイル、イソニコチノイル、テノイル、フロイルが挙げられる。
 本明細書中、「3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基」としては、例えば、モルホリニルカルボニル、ピペリジニルカルボニル、ピロリジニルカルボニルが挙げられる。
 本明細書中、「モノ-またはジ-C1-6アルキル-カルバモイル基」としては、例えば、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、N-エチル-N-メチルカルバモイルが挙げられる。
 本明細書中、「モノ-またはジ-C7-16アラルキル-カルバモイル基」としては、例えば、ベンジルカルバモイル、フェネチルカルバモイルが挙げられる。
 本明細書中、「C1-6アルキルスルホニル基」としては、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、sec-ブチルスルホニル、tert-ブチルスルホニルが挙げられる。
 本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホニル基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC1-6アルキルスルホニル基が挙げられる。具体例としては、メチルスルホニル、ジフルオロメチルスルホニル、トリフルオロメチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、4,4,4-トリフルオロブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、ヘキシルスルホニルが挙げられる。
 本明細書中、「C6-14アリールスルホニル基」としては、例えば、フェニルスルホニル、1-ナフチルスルホニル、2-ナフチルスルホニルが挙げられる。
 本明細書中、「置換基」としては、例えば、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基、アシル基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよいチオカルバモイル基、置換されていてもよいスルファモイル基、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいスルファニル(SH)基、置換されていてもよいシリル基が挙げられる。
 本明細書中、「炭化水素基」(「置換されていてもよい炭化水素基」における「炭化水素基」を含む)としては、例えば、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルケニル基、C6-14アリール基、C7-16アラルキル基が挙げられる。
 本明細書中、「置換されていてもよい炭化水素基」としては、例えば、下記の置換基群Aから選ばれる置換基を有していてもよい炭化水素基が挙げられる。
[置換基群A]
(1)ハロゲン原子、
(2)ニトロ基、
(3)シアノ基、
(4)オキソ基、
(5)ヒドロキシ基、
(6)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、
(7)C6-14アリールオキシ基(例、フェノキシ、ナフトキシ)、
(8)C7-16アラルキルオキシ基(例、ベンジルオキシ)、
(9)5ないし14員芳香族複素環オキシ基(例、ピリジルオキシ)、
(10)3ないし14員非芳香族複素環オキシ基(例、モルホリニルオキシ、ピペリジニルオキシ)、
(11)C1-6アルキル-カルボニルオキシ基(例、アセトキシ、プロパノイルオキシ)、
(12)C6-14アリール-カルボニルオキシ基(例、ベンゾイルオキシ、1-ナフトイルオキシ、2-ナフトイルオキシ)、
(13)C1-6アルコキシ-カルボニルオキシ基(例、メトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、プロポキシカルボニルオキシ、ブトキシカルボニルオキシ)、
(14)モノ-またはジ-C1-6アルキル-カルバモイルオキシ基(例、メチルカルバモイルオキシ、エチルカルバモイルオキシ、ジメチルカルバモイルオキシ、ジエチルカルバモイルオキシ)、
(15)C6-14アリール-カルバモイルオキシ基(例、フェニルカルバモイルオキシ、ナフチルカルバモイルオキシ)、
(16)5ないし14員芳香族複素環カルボニルオキシ基(例、ニコチノイルオキシ)、
(17)3ないし14員非芳香族複素環カルボニルオキシ基(例、モルホリニルカルボニルオキシ、ピペリジニルカルボニルオキシ)、
(18)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホニルオキシ基(例、メチルスルホニルオキシ、トリフルオロメチルスルホニルオキシ)、
(19)C1-6アルキル基で置換されていてもよいC6-14アリールスルホニルオキシ基(例、フェニルスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシ)、
(20)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基、
(21)5ないし14員芳香族複素環基、
(22)3ないし14員非芳香族複素環基、
(23)ホルミル基、
(24)カルボキシ基、
(25)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル-カルボニル基、
(26)C6-14アリール-カルボニル基、
(27)5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、
(28)3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、
(29)C1-6アルコキシ-カルボニル基、
(30)C6-14アリールオキシ-カルボニル基(例、フェニルオキシカルボニル、1-ナフチルオキシカルボニル、2-ナフチルオキシカルボニル)、
(31)C7-16アラルキルオキシ-カルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル)、
(32)カルバモイル基、
(33)チオカルバモイル基、
(34)モノ-またはジ-C1-6アルキル-カルバモイル基、
(35)C6-14アリール-カルバモイル基(例、フェニルカルバモイル)、
(36)5ないし14員芳香族複素環カルバモイル基(例、ピリジルカルバモイル、チエニルカルバモイル)、
(37)3ないし14員非芳香族複素環カルバモイル基(例、モルホリニルカルバモイル、ピペリジニルカルバモイル)、
(38)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホニル基、
(39)C6-14アリールスルホニル基、
(40)5ないし14員芳香族複素環スルホニル基(例、ピリジルスルホニル、チエニルスルホニル)、
(41)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルフィニル基、
(42)C6-14アリールスルフィニル基(例、フェニルスルフィニル、1-ナフチルスルフィニル、2-ナフチルスルフィニル)、
(43)5ないし14員芳香族複素環スルフィニル基(例、ピリジルスルフィニル、チエニルスルフィニル)、
(44)アミノ基、
(45)モノ-またはジ-C1-6アルキルアミノ基(例、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ、N-エチル-N-メチルアミノ)、
(46)モノ-またはジ-C6-14アリールアミノ基(例、フェニルアミノ)、
(47)5ないし14員芳香族複素環アミノ基(例、ピリジルアミノ)、
(48)C7-16アラルキルアミノ基(例、ベンジルアミノ)、
(49)ホルミルアミノ基、
(50)C1-6アルキル-カルボニルアミノ基(例、アセチルアミノ、プロパノイルアミノ、ブタノイルアミノ)、
(51)(C1-6アルキル)(C1-6アルキル-カルボニル)アミノ基(例、N-アセチル-N-メチルアミノ)、
(52)C6-14アリール-カルボニルアミノ基(例、フェニルカルボニルアミノ、ナフチルカルボニルアミノ)、
(53)C1-6アルコキシ-カルボニルアミノ基(例、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、プロポキシカルボニルアミノ、ブトキシカルボニルアミノ、tert-ブトキシカルボニルアミノ)、
(54)C7-16アラルキルオキシ-カルボニルアミノ基(例、ベンジルオキシカルボニルアミノ)、
(55)C1-6アルキルスルホニルアミノ基(例、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ)、
(56)C1-6アルキル基で置換されていてもよいC6-14アリールスルホニルアミノ基(例、フェニルスルホニルアミノ、トルエンスルホニルアミノ)、
(57)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基、
(58)C2-6アルケニル基、
(59)C2-6アルキニル基、
(60)C3-10シクロアルキル基、
(61)C3-10シクロアルケニル基、及び
(62)C6-14アリール基。
 「置換されていてもよい炭化水素基」における上記置換基の数は、例えば、1ないし5個、好ましくは1ないし3個である。置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
 本明細書中、「複素環基」(「置換されていてもよい複素環基」における「複素環基」を含む)としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子をそれぞれ含有する、(i)芳香族複素環基、(ii)非芳香族複素環基および(iii)7ないし10員複素架橋環基が挙げられる。
 本明細書中、「芳香族複素環基」(「5ないし14員芳香族複素環基」を含む)としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する5ないし14員(好ましくは5ないし10員)の芳香族複素環基が挙げられる。
 該「芳香族複素環基」の好適な例としては、チエニル、フリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、トリアジニルなどの5ないし6員単環式芳香族複素環基;
ベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、イミダゾピリジニル、チエノピリジニル、フロピリジニル、ピロロピリジニル、ピラゾロピリジニル、オキサゾロピリジニル、チアゾロピリジニル、イミダゾピラジニル、イミダゾピリミジニル、チエノピリミジニル、フロピリミジニル、ピロロピリミジニル、ピラゾロピリミジニル、オキサゾロピリミジニル、チアゾロピリミジニル、ピラゾロトリアジニル、ナフト[2,3-b]チエニル、フェノキサチイニル、インドリル、イソインドリル、1H-インダゾリル、プリニル、イソキノリル、キノリル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、カルバゾリル、β-カルボリニル、フェナントリジニル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニルなどの8ないし14員縮合多環式(好ましくは2または3環式)芳香族複素環基が挙げられる。
 本明細書中、「非芳香族複素環基」(「3ないし14員非芳香族複素環基」を含む)としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する3ないし14員(好ましくは4ないし10員)の非芳香族複素環基が挙げられる。
 該「非芳香族複素環基」の好適な例としては、アジリジニル、オキシラニル、チイラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロフラニル、ピロリニル、ピロリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリニル、オキサゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、チアゾリニル、チアゾリジニル、テトラヒドロイソチアゾリル、テトラヒドロオキサゾリル、テトラヒドロイソオキサゾリル、ピペリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロピリジニル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロチオピラニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロピリダジニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、アゼパニル、ジアゼパニル、アゼピニル、オキセパニル、アゾカニル、ジアゾカニルなどの3ないし8員単環式非芳香族複素環基;
ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾイミダゾリル、ジヒドロベンゾオキサゾリル、ジヒドロベンゾチアゾリル、ジヒドロベンゾイソチアゾリル、ジヒドロナフト[2,3-b]チエニル、テトラヒドロイソキノリル、テトラヒドロキノリル、4H-キノリジニル、インドリニル、イソインドリニル、テトラヒドロチエノ[2,3-c]ピリジニル、テトラヒドロベンゾアゼピニル、テトラヒドロキノキサリニル、テトラヒドロフェナントリジニル、ヘキサヒドロフェノチアジニル、ヘキサヒドロフェノキサジニル、テトラヒドロフタラジニル、テトラヒドロナフチリジニル、テトラヒドロキナゾリニル、テトラヒドロシンノリニル、テトラヒドロカルバゾリル、テトラヒドロ-β-カルボリニル、テトラヒドロアクリジニル、テトラヒドロフェナジニル、テトラヒドロチオキサンテニル、オクタヒドロイソキノリルなどの9ないし14員縮合多環式(好ましくは2または3環式)非芳香族複素環基が挙げられる。
 本明細書中、「7ないし10員複素架橋環基」の好適な例としては、キヌクリジニル、7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニルが挙げられる。
 本明細書中、「含窒素複素環基」としては、「複素環基」のうち、環構成原子として少なくとも1個以上の窒素原子を含有するものが挙げられる。
 本明細書中、「置換されていてもよい複素環基」としては、例えば、前記した置換基群Aから選ばれる置換基を有していてもよい複素環基が挙げられる。
 「置換されていてもよい複素環基」における置換基の数は、例えば、1ないし3個である。置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
 本明細書中、「アシル基」としては、例えば、「ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基およびカルバモイル基から選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルケニル基、C6-14アリール基、C7-16アラルキル基、5ないし14員芳香族複素環基および3ないし14員非芳香族複素環基から選ばれる1または2個の置換基」をそれぞれ有していてもよい、ホルミル基、カルボキシ基、カルバモイル基、チオカルバモイル基、スルフィノ基、スルホ基、スルファモイル基、ホスホノ基が挙げられる。
 また、「アシル基」としては、炭化水素-スルホニル基、複素環-スルホニル基、炭化水素-スルフィニル基、複素環-スルフィニル基も挙げられる。
 ここで、炭化水素-スルホニル基とは、炭化水素基が結合したスルホニル基を、複素環-スルホニル基とは、複素環基が結合したスルホニル基を、炭化水素-スルフィニル基とは、炭化水素基が結合したスルフィニル基を、複素環-スルフィニル基とは、複素環基が結合したスルフィニル基を、それぞれ意味する。
 「アシル基」の好適な例としては、ホルミル基、カルボキシ基、C1-6アルキル-カルボニル基、C2-6アルケニル-カルボニル基(例、クロトノイル)、C3-10シクロアルキル-カルボニル基(例、シクロブタンカルボニル、シクロペンタンカルボニル、シクロヘキサンカルボニル、シクロヘプタンカルボニル)、C3-10シクロアルケニル-カルボニル基(例、2-シクロヘキセンカルボニル)、C6-14アリール-カルボニル基、C7-16アラルキル-カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1-6アルコキシ-カルボニル基、C6-14アリールオキシ-カルボニル基(例、フェニルオキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニル)、C7-16アラルキルオキシ-カルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル)、カルバモイル基、モノ-またはジ-C1-6アルキル-カルバモイル基、モノ-またはジ-C2-6アルケニル-カルバモイル基(例、ジアリルカルバモイル)、モノ-またはジ-C3-10シクロアルキル-カルバモイル基(例、シクロプロピルカルバモイル)、モノ-またはジ-C6-14アリール-カルバモイル基(例、フェニルカルバモイル)、モノ-またはジ-C7-16アラルキル-カルバモイル基、5ないし14員芳香族複素環カルバモイル基(例、ピリジルカルバモイル)、チオカルバモイル基、モノ-またはジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル基(例、メチルチオカルバモイル、N-エチル-N-メチルチオカルバモイル)、モノ-またはジ-C2-6アルケニル-チオカルバモイル基(例、ジアリルチオカルバモイル)、モノ-またはジ-C3-10シクロアルキル-チオカルバモイル基(例、シクロプロピルチオカルバモイル、シクロヘキシルチオカルバモイル)、モノ-またはジ-C6-14アリール-チオカルバモイル基(例、フェニルチオカルバモイル)、モノ-またはジ-C7-16アラルキル-チオカルバモイル基(例、ベンジルチオカルバモイル、フェネチルチオカルバモイル)、5ないし14員芳香族複素環チオカルバモイル基(例、ピリジルチオカルバモイル)、スルフィノ基、C1-6アルキルスルフィニル基(例、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル)、スルホ基、C1-6アルキルスルホニル基、C6-14アリールスルホニル基、ホスホノ基、モノ-またはジ-C1-6アルキルホスホノ基(例、ジメチルホスホノ、ジエチルホスホノ、ジイソプロピルホスホノ、ジブチルホスホノ)が挙げられる。
 本明細書中、「置換されていてもよいアミノ基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C6-14アリール基、C7-16アラルキル基、C1-6アルキル-カルボニル基、C6-14アリール-カルボニル基、C7-16アラルキル-カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1-6アルコキシ-カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ-またはジ-C1-6アルキル-カルバモイル基、モノ-またはジ-C7-16アラルキル-カルバモイル基、C1-6アルキルスルホニル基およびC6-14アリールスルホニル基から選ばれる1または2個の置換基」を有していてもよいアミノ基が挙げられる。
 置換されていてもよいアミノ基の好適な例としては、アミノ基、モノ-またはジ-(ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル)アミノ基(例、メチルアミノ、トリフルオロメチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、プロピルアミノ、ジブチルアミノ)、モノ-またはジ-C2-6アルケニルアミノ基(例、ジアリルアミノ)、モノ-またはジ-C3-10シクロアルキルアミノ基(例、シクロプロピルアミノ、シクロヘキシルアミノ)、モノ-またはジ-C6-14アリールアミノ基(例、フェニルアミノ)、モノ-またはジ-C7-16アラルキルアミノ基(例、ベンジルアミノ、ジベンジルアミノ)、モノ-またはジ-(ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル)-カルボニルアミノ基(例、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ)、モノ-またはジ-C6-14アリール-カルボニルアミノ基(例、ベンゾイルアミノ)、モノ-またはジ-C7-16アラルキル-カルボニルアミノ基(例、ベンジルカルボニルアミノ)、モノ-またはジ-5ないし14員芳香族複素環カルボニルアミノ基(例、ニコチノイルアミノ、イソニコチノイルアミノ)、モノ-またはジ-3ないし14員非芳香族複素環カルボニルアミノ基(例、ピペリジニルカルボニルアミノ)、モノ-またはジ-C1-6アルコキシ-カルボニルアミノ基(例、tert-ブトキシカルボニルアミノ)、5ないし14員芳香族複素環アミノ基(例、ピリジルアミノ)、カルバモイルアミノ基、(モノ-またはジ-C1-6アルキル-カルバモイル)アミノ基(例、メチルカルバモイルアミノ)、(モノ-またはジ-C7-16アラルキル-カルバモイル)アミノ基(例、ベンジルカルバモイルアミノ)、C1-6アルキルスルホニルアミノ基(例、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ)、C6-14アリールスルホニルアミノ基(例、フェニルスルホニルアミノ)、(C1-6アルキル)(C1-6アルキル-カルボニル)アミノ基(例、N-アセチル-N-メチルアミノ)、(C1-6アルキル)(C6-14アリール-カルボニル)アミノ基(例、N-ベンゾイル-N-メチルアミノ)が挙げられる。
 本明細書中、「置換されていてもよいカルバモイル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C6-14アリール基、C7-16アラルキル基、C1-6アルキル-カルボニル基、C6-14アリール-カルボニル基、C7-16アラルキル-カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1-6アルコキシ-カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ-またはジ-C1-6アルキル-カルバモイル基およびモノ-またはジ-C7-16アラルキル-カルバモイル基から選ばれる1または2個の置換基」を有していてもよいカルバモイル基が挙げられる。
 置換されていてもよいカルバモイル基の好適な例としては、カルバモイル基、モノ-またはジ-C1-6アルキル-カルバモイル基、モノ-またはジ-C2-6アルケニル-カルバモイル基(例、ジアリルカルバモイル)、モノ-またはジ-C3-10シクロアルキル-カルバモイル基(例、シクロプロピルカルバモイル、シクロヘキシルカルバモイル)、モノ-またはジ-C6-14アリール-カルバモイル基(例、フェニルカルバモイル)、モノ-またはジ-C7-16アラルキル-カルバモイル基、モノ-またはジ-C1-6アルキル-カルボニル-カルバモイル基(例、アセチルカルバモイル、プロピオニルカルバモイル)、モノ-またはジ-C6-14アリール-カルボニル-カルバモイル基(例、ベンゾイルカルバモイル)、5ないし14員芳香族複素環カルバモイル基(例、ピリジルカルバモイル)が挙げられる。
 本明細書中、「置換されていてもよいチオカルバモイル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C6-14アリール基、C7-16アラルキル基、C1-6アルキル-カルボニル基、C6-14アリール-カルボニル基、C7-16アラルキル-カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1-6アルコキシ-カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ-またはジ-C1-6アルキル-カルバモイル基およびモノ-またはジ-C7-16アラルキル-カルバモイル基から選ばれる1または2個の置換基」を有していてもよいチオカルバモイル基が挙げられる。
 置換されていてもよいチオカルバモイル基の好適な例としては、チオカルバモイル基、モノ-またはジ-C1-6アルキル-チオカルバモイル基(例、メチルチオカルバモイル、エチルチオカルバモイル、ジメチルチオカルバモイル、ジエチルチオカルバモイル、N-エチル-N-メチルチオカルバモイル)、モノ-またはジ-C2-6アルケニル-チオカルバモイル基(例、ジアリルチオカルバモイル)、モノ-またはジ-C3-10シクロアルキル-チオカルバモイル基(例、シクロプロピルチオカルバモイル、シクロヘキシルチオカルバモイル)、モノ-またはジ-C6-14アリール-チオカルバモイル基(例、フェニルチオカルバモイル)、モノ-またはジ-C7-16アラルキル-チオカルバモイル基(例、ベンジルチオカルバモイル、フェネチルチオカルバモイル)、モノ-またはジ-C1-6アルキル-カルボニル-チオカルバモイル基(例、アセチルチオカルバモイル、プロピオニルチオカルバモイル)、モノ-またはジ-C6-14アリール-カルボニル-チオカルバモイル基(例、ベンゾイルチオカルバモイル)、5ないし14員芳香族複素環チオカルバモイル基(例、ピリジルチオカルバモイル)が挙げられる。
 本明細書中、「置換されていてもよいスルファモイル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C6-14アリール基、C7-16アラルキル基、C1-6アルキル-カルボニル基、C6-14アリール-カルボニル基、C7-16アラルキル-カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1-6アルコキシ-カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ-またはジ-C1-6アルキル-カルバモイル基およびモノ-またはジ-C7-16アラルキル-カルバモイル基から選ばれる1または2個の置換基」を有していてもよいスルファモイル基が挙げられる。
 置換されていてもよいスルファモイル基の好適な例としては、スルファモイル基、モノ-またはジ-C1-6アルキル-スルファモイル基(例、メチルスルファモイル、エチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、ジエチルスルファモイル、N-エチル-N-メチルスルファモイル)、モノ-またはジ-C2-6アルケニル-スルファモイル基(例、ジアリルスルファモイル)、モノ-またはジ-C3-10シクロアルキル-スルファモイル基(例、シクロプロピルスルファモイル、シクロヘキシルスルファモイル)、モノ-またはジ-C6-14アリール-スルファモイル基(例、フェニルスルファモイル)、モノ-またはジ-C7-16アラルキル-スルファモイル基(例、ベンジルスルファモイル、フェネチルスルファモイル)、モノ-またはジ-C1-6アルキル-カルボニル-スルファモイル基(例、アセチルスルファモイル、プロピオニルスルファモイル)、モノ-またはジ-C6-14アリール-カルボニル-スルファモイル基(例、ベンゾイルスルファモイル)、5ないし14員芳香族複素環スルファモイル基(例、ピリジルスルファモイル)が挙げられる。
 本明細書中、「置換されていてもよいヒドロキシ基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C6-14アリール基、C7-16アラルキル基、C1-6アルキル-カルボニル基、C6-14アリール-カルボニル基、C7-16アラルキル-カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1-6アルコキシ-カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ-またはジ-C1-6アルキル-カルバモイル基、モノ-またはジ-C7-16アラルキル-カルバモイル基、C1-6アルキルスルホニル基およびC6-14アリールスルホニル基から選ばれる置換基」を有していてもよいヒドロキシ基が挙げられる。
 置換されていてもよいヒドロキシ基の好適な例としては、ヒドロキシ基、C1-6アルコキシ基、C2-6アルケニルオキシ基(例、アリルオキシ、2-ブテニルオキシ、2-ペンテニルオキシ、3-ヘキセニルオキシ)、C3-10シクロアルキルオキシ基(例、シクロヘキシルオキシ)、C6-14アリールオキシ基(例、フェノキシ、ナフチルオキシ)、C7-16アラルキルオキシ基(例、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ)、C1-6アルキル-カルボニルオキシ基(例、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、イソブチリルオキシ、ピバロイルオキシ)、C6-14アリール-カルボニルオキシ基(例、ベンゾイルオキシ)、C7-16アラルキル-カルボニルオキシ基(例、ベンジルカルボニルオキシ)、5ないし14員芳香族複素環カルボニルオキシ基(例、ニコチノイルオキシ)、3ないし14員非芳香族複素環カルボニルオキシ基(例、ピペリジニルカルボニルオキシ)、C1-6アルコキシ-カルボニルオキシ基(例、tert-ブトキシカルボニルオキシ)、5ないし14員芳香族複素環オキシ基(例、ピリジルオキシ)、カルバモイルオキシ基、C1-6アルキル-カルバモイルオキシ基(例、メチルカルバモイルオキシ)、C7-16アラルキル-カルバモイルオキシ基(例、ベンジルカルバモイルオキシ)、C1-6アルキルスルホニルオキシ基(例、メチルスルホニルオキシ、エチルスルホニルオキシ)、C6-14アリールスルホニルオキシ基(例、フェニルスルホニルオキシ)が挙げられる。
 本明細書中、「置換されていてもよいスルファニル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C6-14アリール基、C7-16アラルキル基、C1-6アルキル-カルボニル基、C6-14アリール-カルボニル基および5ないし14員芳香族複素環基から選ばれる置換基」を有していてもよいスルファニル基、ハロゲン化されたスルファニル基が挙げられる。
 置換されていてもよいスルファニル基の好適な例としては、スルファニル(-SH)基、C1-6アルキルチオ基、C2-6アルケニルチオ基(例、アリルチオ、2-ブテニルチオ、2-ペンテニルチオ、3-ヘキセニルチオ)、C3-10シクロアルキルチオ基(例、シクロヘキシルチオ)、C6-14アリールチオ基(例、フェニルチオ、ナフチルチオ)、C7-16アラルキルチオ基(例、ベンジルチオ、フェネチルチオ)、C1-6アルキル-カルボニルチオ基(例、アセチルチオ、プロピオニルチオ、ブチリルチオ、イソブチリルチオ、ピバロイルチオ)、C6-14アリール-カルボニルチオ基(例、ベンゾイルチオ)、5ないし14員芳香族複素環チオ基(例、ピリジルチオ)、ハロゲン化チオ基(例、ペンタフルオロチオ)が挙げられる。
 本明細書中、「置換されていてもよいシリル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C6-14アリール基およびC7-16アラルキル基から選ばれる1ないし3個の置換基」を有していてもよいシリル基が挙げられる。
 置換されていてもよいシリル基の好適な例としては、トリ-C1-6アルキルシリル基(例、トリメチルシリル、tert-ブチル(ジメチル)シリル)が挙げられる。
 本明細書中、「炭化水素環」としては、例えば、C6-14芳香族炭化水素環、C3-10シクロアルカン、C3-10シクロアルケンが挙げられる。
 本明細書中、「C6-14芳香族炭化水素環」としては、例えば、ベンゼン、ナフタレンが挙げられる。
 本明細書中、「C3-10シクロアルカン」としては、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタンが挙げられる。
 本明細書中、「C3-10シクロアルケン」としては、例えば、シクロプロペン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンが挙げられる。
 本明細書中、「複素環」としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子をそれぞれ含有する、芳香族複素環および非芳香族複素環が挙げられる。
 本明細書中、「芳香族複素環」としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する5ないし14員(好ましくは5ないし10員)の芳香族複素環が挙げられる。該「芳香族複素環」の好適な例としては、チオフェン、フラン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、1,2,4-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、1,2,4-チアジアゾール、1,3,4-チアジアゾール、トリアゾール、テトラゾール、トリアジンなどの5ないし6員単環式芳香族複素環;
ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイソチアゾール、ベンゾトリアゾール、イミダゾピリジン、チエノピリジン、フロピリジン、ピロロピリジン、ピラゾロピリジン、オキサゾロピリジン、チアゾロピリジン、イミダゾピラジン、イミダゾピリミジン、チエノピリミジン、フロピリミジン、ピロロピリミジン、ピラゾロピリミジン、オキサゾロピリミジン、チアゾロピリミジン、ピラゾロピリミジン、ピラゾロトリアジン、ナフト[2,3-b]チオフェン、フェノキサチイン、インド-ル、イソインドール、1H-インダゾール、プリン、イソキノリン、キノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、カルバゾール、β-カルボリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナジン、フェノチアジン、フェノキサジンなどの8ないし14員縮合多環式(好ましくは2または3環式)芳香族複素環が挙げられる。
 本明細書中、「非芳香族複素環」としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する3ないし14員(好ましくは4ないし10員)の非芳香族複素環が挙げられる。該「非芳香族複素環」の好適な例としては、アジリジン、オキシラン、チイラン、アゼチジン、オキセタン、チエタン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロフラン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、オキサゾリン、オキサゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、チアゾリン、チアゾリジン、テトラヒドロイソチアゾール、テトラヒドロオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール、ピペリジン、ピペラジン、テトラヒドロピリジン、ジヒドロピリジン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロピリミジン、テトラヒドロピリダジン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロチオピラン、モルホリン、チオモルホリン、アゼパン、ジアゼパン、アゼピン、アゾカン、ジアゾカン、オキセパンなどの3ないし8員単環式非芳香族複素環;
ジヒドロベンゾフラン、ジヒドロベンゾイミダゾール、ジヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイソチアゾール、ジヒドロナフト[2,3-b]チオフェン、テトラヒドロイソキノリン、テトラヒドロキノリン、4H-キノリジン、インドリン、イソインドリン、テトラヒドロチエノ[2,3-c]ピリジン、テトラヒドロベンゾアゼピン、テトラヒドロキノキサリン、テトラヒドロフェナントリジン、ヘキサヒドロフェノチアジン、ヘキサヒドロフェノキサジン、テトラヒドロフタラジン、テトラヒドロナフチリジン、テトラヒドロキナゾリン、テトラヒドロシンノリン、テトラヒドロカルバゾール、テトラヒドロ-β-カルボリン、テトラヒドロアクリジン、テトラヒドロフェナジン、テトラヒドロチオキサンテン、オクタヒドロイソキノリンなどの9ないし14員縮合多環式(好ましくは2または3環式)非芳香族複素環が挙げられる。
 本明細書中、「含窒素複素環」としては、「複素環」のうち、環構成原子として少なくとも1個以上の窒素原子を含有するものが挙げられる。
 本明細書中、「5または6員芳香環」としては、ベンゼン環および「5または6員単環式芳香族複素環」が挙げられる。
 本明細書中、「5員芳香環」としては、「5または6員単環式芳香族複素環」のうちの5員のものが挙げられる。
 本明細書中、「6員芳香環」としては、ベンゼン環、および「5または6員単環式芳香族複素環」のうちの6員のものが挙げられる。
 本明細書中、「5ないし7員不飽和環」としては、ベンゼン環、「C3-10シクロアルケン」のうちの5ないし7員のもの、「5ないし6員単環式芳香族複素環」、および「3ないし8員単環式非芳香族複素環」のうちの5ないし7員でかつ不飽和のものが挙げられる。
 本明細書中、「環状基」としては、「C3-10シクロアルキル基」、「C3-10シクロアルケニル基」、「C6-14アリール基」および「複素環基」が挙げられる。
 本明細書中、「環」としては、「炭化水素環」および「複素環」が挙げられる。
 以下に、式(I)中の各記号の定義について詳述する。
 環Aは、1ないし3個の二重結合を環内に含む5ないし7員不飽和環を示す。
 なかでも、環Aとしては、5員不飽和環(例、イミダゾール、ピラゾール)、6員不飽和環(例、ピリジン、ピリミジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリダジン)または7員不飽和環(例、2,3-ジヒドロ-1H-1,4-ジアゼピン、2,3-ジヒドロ-1,4-オキサゼピン)が好ましい。
 環Aとしては、とりわけ、6員不飽和環、特にピリジンまたはジヒドロピリジンが好ましい。
 W1は、CRa(Raは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)またはNを示す。なかでも、W1としては、CまたはNが好ましい。とりわけ、W1としては、Cが好ましい。
 W2は、CRb(Rbは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)またはNを示す。なかでも、W2としては、Cが好ましい。
 W3は、CRc(Rcは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)またはNを示す。なかでも、W3としては、CまたはNが好ましい。とりわけ、W3としては、Cが好ましい。
 W4は、
(1) CRd(Rdは、(i) 水素原子、(ii) ハロゲン原子、(iii) シアノ基、(iv) 置換されていてもよいヒドロキシ基、(v) 置換されていてもよい環状基、または(vi)(a) ハロゲン原子、(b) シアノ基、(c) ヒドロキシ基、(d) C1-6アルコキシ基、(e) カルバモイル基、および(f) 環状基から選ばれる1ないし5個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基を示す)、
(2) CReRf(ReおよびRfは、それぞれ独立して、水素原子または置換基を示す)、
(3) NRg(Rgは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)、
(4) O、
(5) S、または
(6) C(O)を示す。
 Rdで示される「置換されていてもよい環状基」における置換基としては、置換基群Aと同様のものが挙げられ、置換可能な位置に1ないし3個の置換基を有していてもよい。
 なかでも、W4としては、
(1) CH、
(2) CH2
(3) NRg'(Rg'は、(i) 存在しないか、(ii) 水素原子、または(iii) C1-6アルキル基(例、メチル)を示す)、または
(4) C(O)が好ましい。
 とりわけ、W4としては、NまたはC(O)が好ましい。
 W5は、
(1) CRh(Rhは、(i) 水素原子、(ii) ハロゲン原子、(iii) シアノ基、(iv) 置換されていてもよいヒドロキシ基、(v) 置換されていてもよい環状基、または(vi)(a) ハロゲン原子、(b) シアノ基、(c) ヒドロキシ基、(d) C1-6アルコキシ基、(e) カルバモイル基、および(f) 環状基から選ばれる1ないし5個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基を示す)、
(2) CRiRj(RiおよびRjは、それぞれ独立して、水素原子または置換基を示す)、
(3) NRk(Rkは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)、
(4) O、
(5) S、または
(6) C(O)を示す。
 Rhで示される「置換されていてもよい環状基」における置換基としては、置換基群Aと同様のものが挙げられ、置換可能な位置に1ないし3個の置換基を有していてもよい。
 なかでも、W5としては、
(1) CRh'(Rh'は、(i) 水素原子、(ii) ハロゲン原子(例、臭素原子)、(iii)(a) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、(b) ヒドロキシ基、および(c) C1-6アルコキシ基(例、メトキシ)から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル)、(iv) C3-6シクロアルキル基(例、シクロヘキシル)、または(v) 1ないし3個のC1-6アルキル基(例、メチル)で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環基(例、オキセタニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル)を示す)、
(2) CHRi’(Ri’は、(i) 水素原子、または(ii) C1-6アルキル基(例、メチル)を示す)、
(3) NRk'(Rk'は、(i) 存在しないか、(ii) 水素原子、または(iii) ハロゲン原子(例、フッ素原子)およびシアノ基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル、エチル、イソプロピル)、または(iv) C3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル)を示す)、または
(4) C(O)が好ましい。
 とりわけ、W5としては、CRh'’(Rh'’が、(i) 水素原子、または(ii) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル)を示す)、またはNRk'’(Rk'’は、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル)を示す)が好ましい。
W6は、
(1) 結合手、
(2) CRl(Rlは、(i) 水素原子、(ii) ハロゲン原子、(iii) シアノ基、(iv) 置換されていてもよいヒドロキシ基、(v) 置換されていてもよい環状基、または(vi)(a) ハロゲン原子、(b) シアノ基、(c) ヒドロキシ基、(d) C1-6アルコキシ基、(e) カルバモイル基、および(f) 環状基から選ばれる1ないし5個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基を示す)、
(3) CRmRn(RmおよびRnは、それぞれ独立して、水素原子または置換基を示す)、
(4) NRo(Roは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)、
(5) O、
(6) S、または
(7) C(O)を示す。
 Rlで示される「置換されていてもよい環状基」における置換基としては、置換基群Aと同様のものが挙げられ、置換可能な位置に1ないし3個の置換基を有していてもよい。
 なかでも、W6としては、
(1) 結合手、
(2) CH、
(3) CHRm’(Rm’は、(i) 水素原子、または(ii) C1-6アルキル基(例、メチル)を示す。)、または
(4) Nが好ましい。
 とりわけ、W6としては、CHが好ましい。
 W7は、
(1) 結合手、
(2) CRp(Rpは、(i) 水素原子、(ii) ハロゲン原子、(iii) シアノ基、(iv) 置換されていてもよいヒドロキシ基、(v) 置換されていてもよい環状基、または(vi)(a) ハロゲン原子、(b) シアノ基、(c) ヒドロキシ基、(d) C1-6アルコキシ基、(e) カルバモイル基、および(f) 環状基から選ばれる1ないし5個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基を示す)、
(3) CRqRr(RqおよびRrは、それぞれ独立して、水素原子または置換基を示す)、
(4) NRs(Rsは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)、
(5) O、
(6) S、または
(7) C(O)を示す。
 Rpで示される「置換されていてもよい環状基」における置換基としては、置換基群Aと同様のものが挙げられ、置換可能な位置に1ないし3個の置換基を有していてもよい。
 なかでも、W7としては、
(1) 結合手、
(2) CH、
(3) NRs'(Rs'は、(i) 水素原子、または(ii) C1-6アルキル基(例、メチル)を示す)、または
(4) Oが好ましい。
 とりわけ、W7としては、結合手が好ましい。
 R1は、
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000036
を示し、
X1は、CまたはNを示し、
X2は、CまたはNを示し、
X3は、CまたはNを示し、
X4は、CまたはNを示し、
X5は、CまたはNを示し、
環B1は、さらに置換されていてもよい5または6員芳香環を示し、
環B2は、さらに置換されていてもよい6員芳香環を示し、
R3は、(1) シアノ基、(2) 置換されていてもよいC1-6アルキル基、(3) 置換されていてもよいヒドロキシ基、(4) 置換されていてもよいアミノ基、(5) 置換されていてもよいスルファニル基、(6) SO2Rw(Rwは置換基を示す)、または(7) 置換されていてもよい環状基
を示し、
環B3は、置換されていてもよい環を示す。
 R3で示される「置換されていてもよいC1-6アルキル基」および「置換されていてもよい環状基」における置換基としては、置換基群Aと同様のものが挙げられ、置換可能な位置に1ないし3個の置換基を有していてもよい。
 環B1で示される「さらに置換されていてもよい5または6員芳香環」は、環AおよびR3に加えて、さらに置換されていてもよく、当該置換基としては、置換基群Aと同様のものが挙げられ、置換可能な位置に1ないし4個の置換基を有していてもよい。
 環B2で示される「さらに置換されていてもよい6員芳香環」は、環Aに加えて、さらに置換されていてもよく、当該置換基としては、置換基群Aと同様のものが挙げられ、置換可能な位置に1ないし3個の置換基を有していてもよい。
 環B3で示される「置換されていてもよい環」における置換基としては、置換基群Aと同様のものが挙げられ、置換可能な位置に1ないし3個の置換基を有していてもよい。
 なかでも、R1としては、下記式で表される基が好ましい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000037
上記式中、
X1'は、Cを示し、
X2'は、Cを示し、
環B1'は、
(1) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(2) シアノ基、
(3) カルボキシ基、
(4) 1ないし3個のヒドロキシ基で置換されていてもよい C1-6アルキル基(例、メチル、イソプロピル)、
(5) C1-6アルコキシ基(例、メトキシ)、
(6) C1-6アルコキシ-カルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル)、
(7) カルバモイル基、
(8) N,N-ジC1-6アルキル-カルバモイル基(例、ジメチルカルバモイル)、
(9) 3ないし8員の複素環カルボニル基(例、アゼチジニルカルボニル、モルホリニルカルボニル、2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプチルカルボニル)、および
(10) C1-6アルキルスルホニル基(例、メチルスルホニル)
から選ばれる1ないし3個の置換基でさらに置換されていてもよい6員芳香環(例、ベンゼン環、ピリジン環)を示し、
R3'は、
(1) ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基(例、ジフルオロメチル)、
(2)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
   (ii) シアノ基、
   (iii) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロブチル)、
   (iv) C6-10アリール基(例、フェニル)、
   (v) ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基(例、メトキシ、トリフルオロメトキシ)、
   (vi) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環基(例、オキセタニル)、
   (vii) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環カルボニル基(例、アゼチジニルカルボニル、モルホリニルカルボニル)、
   (viii) カルボキシ基、
   (ix) C1-6アルコキシ-カルボニル基(例、メトキシカルボニル)、および
   (x) N,N-ジC1-6アルキル-カルバモイル基(例、ジメチルカルバモイル)
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、イソブトキシ)、
(3) ヒドロキシ基、
(4) C1-6アルキルチオ基(例、メチルチオ)、または
(5) C1-6アルキル-カルボニル基(例、アセチル)およびC1-6アルコキシ-カルボニル基(例、tert-ブトキシカルボニル)から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環基(例、ピペラジニル、モルホリニル)を示す。
 とりわけ、R1としては、式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000038
〔式中、R3’’は、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基(例、エトキシ)を示し、環B1’’は、さらに1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいベンゼン環を示す。〕で表される基が好ましい。
 Y1は、C(=O)、CH2、CHFまたはCF2を示す。
 なかでも、Y1としては、C(=O)またはCH2が好ましい。
 とりわけ、Y1としては、C(=O)が好ましい。
 R2は、
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000039
を示し、
Z1は、CRx(Rxは、水素原子またはハロゲン原子を示す)またはNを示し、
Z2は、CRy(Ryは、水素原子またはハロゲン原子を示す)またはNを示し、
Z3は、CRz(Rzは、水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
Z4は、CRaa(Raaは、水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
Z5は、CRbb(Rbbは、水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
Z6は、CRcc(Rccは、水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
Z7は、CまたはNを示し、
Z8は、CまたはNを示し、
Z9は、CRdd(Rddは、水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
環C1および環C2は、それぞれ独立して6員芳香環を示し、
環C3は、置換されていてもよい環を示し、
R4は、置換基を示し、
Z10は、CまたはNを示し、
Z11は、CRee(Reeは、水素原子または置換基を示す)、NRff(Rffは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)、OまたはSを示し、
Z12は、CまたはNを示し、
Z13は、CRgg(Rggは、水素原子または置換基を示す)、NRhh(Rhhは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)、OまたはSを示し、
Z14は、CRii(Riiは、水素原子または置換基を示す)、NRjj(Rjjは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)、OまたはSを示し、
Z15は、CまたはNを示し、
Z16は、CRkk(Rkkは、水素原子または置換基を示す)、NRll(Rllは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)、OまたはSを示し、
Z17は、CまたはNを示し、
Z18は、CRmm(Rmmは、水素原子または置換基を示す)、NRnn(Rnnは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)、OまたはSを示し、
Z19は、CまたはNを示し、
環D1および環D2は、それぞれ独立して5員芳香環を示し、
環D3は、置換されていてもよい環を示し、
R5は、置換基を示す。
 環C3で示される「置換されていてもよい環」における置換基としては、置換基群Aと同様のものが挙げられ、置換可能な位置に1ないし3個の置換基を有していてもよい。
 環D3で示される「置換されていてもよい環」における置換基としては、置換基群Aと同様のものが挙げられ、置換可能な位置に1ないし3個の置換基を有していてもよい。
 なかでも、R2としては、式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000040
〔式中、
Z1’は、CHまたはNを示し、
Z2'は、CHまたはNを示し、
Z3'は、CRz'(Rz'は、水素原子またはハロゲン原子(例、フッ素原子)を示す)またはNを示し、
Z4'は、CHまたはNを示し、
環C1'は、ベンゼン環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環またはピリダジン環を示し、
R4'は、
(1) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(2) シアノ基、
(3) ヒドロキシ基、
(4)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
   (ii) シアノ基、
   (iii) ヒドロキシ基、
   (iv) C1-6アルコキシ基(例、メトキシ)、
   (v) C3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、および
   (vi) オキソ基を有していてもよい3ないし6員の非芳香族複素環基(例、ピロリジニル)
から選ばれる1ないし6個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル、エチル、イソプロピル、イソブチル、tert-ブチル)、
(5)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
   (ii) シアノ基、
   (iii) ヒドロキシ基、
   (iv) C7-16アラルキルオキシ基(例、ベンジルオキシ)、および
   (v) トリC1-6アルキルシリルオキシ基(例、tert-ブチル-ジメチルシリルオキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロブチル)、
(6) C1-6アルキル-カルボニル基(例、アセチル、プロピオニル)、
(7) C1-6アルコキシ-カルボニル基(例、メトキシカルボニル)、
(8) N,N-ジC1-6アルキル-カルバモイル基(例、ジメチルカルバモイル)、
(9)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
   (ii) ヒドロキシ基、
   (iii) シアノ基、
   (iv) C2-6アルキニル基(例、エチニル)、
   (v) ヒドロキシ基、および3ないし8員の非芳香族複素環オキシ基(例、テトラヒドロピラニルオキシ)から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、
   (vi) ジアジレン基、および
   (vii) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環基(例、オキセタニル)
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、イソブトキシ、ペントキシ)、
(10) C6-10アリールオキシ基(例、フェノキシ)、
(11) ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホニル基(例、メチルスルホニル、ジフルオロメチルスルホニル、エチルスルホニル)、
(12)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
   (ii) ヒドロキシ基、
   (iii) シアノ基、
   (iv) C1-6アルコキシ基(例、メトキシ)、
   (v) C1-6アルキル-カルボニル基(例、アセチル)、および
   (vi) C3-6シクロアルキル-カルボニル基(例、シクロプロピルカルボニル)
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環基(例、アゼチジニル、オキセタニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル)、
(13) 1ないし3個のC1-6アルキル基(例、メチル)で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環オキシ基(例、オキセタニルオキシ、テトラヒドロフリルオキシ、テトラヒドロピラニルオキシ)、または
(14) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環カルボニル基(例、アゼチジニルカルボニル、ピロリジニルカルボニル、ピペリジニルカルボニル、モルホリニルカルボニル)を示す。〕で表される基、式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000041
〔式中、
Z10'は、CまたはNを示し、
Z11'は、CH、NまたはSを示し、
Z12'は、Cを示し、
Z13'は、CHまたはNを示し、
Z14'は、CRii'(Rii'は、水素原子またはC1-6アルキル基(例、メチル)を示す)またはNRjj'(Rjj'は、存在しないか、C1-6アルキル基(例、メチル)を示す)を示し、
環D1は、5員芳香環(例、ピラゾール、チアジアゾール)を示し、
R5'は、
(1) シアノ基、
(2)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
   (ii) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、
   (iii) C1-6アルコキシ基(例、メトキシ)、および
   (iv) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環基(例、オキセタニル)
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル、エチル、イソプロピル、イソブチル)、
(3) C3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、
(4) C6-10アリール基(例、フェニル)、
(5) ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基(例、ジフルオロメトキシ)、または
(6) N,N-ジC1-6アルキル-カルバモイル基を示す。〕
で表される基、またはジヒドロベンゾフリル基
が好ましい。
 とりわけ、R2としては、式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000042
〔式中、R4’’は、1ないし3個のヒドロキシ基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、イソプロピル)、または1ないし3個のヒドロキシ基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基(例、イソブトキシ)を示す〕で表される基、式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000043
〔式中、R4’’’は、1ないし3個のヒドロキシ基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基(例、イソブトキシ)を示す〕で表される基、または式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000044
〔式中、R4’’’’は、1ないし3個のヒドロキシ基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、イソプロピル)を示す〕で表される基が好ましい。
 化合物(I)としては、
環Aが、5員不飽和環(例、イミダゾール、ピラゾール)、6員不飽和環(例、ピリジン、ピリミジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリダジン)または7員不飽和環(例、2,3-ジヒドロ-1H-1,4-ジアゼピン、2,3-ジヒドロ-1,4-オキサゼピン)であり;
W1が、CまたはNであり;
W2が、Cであり;
W3が、CまたはNであり;
W4が、
(1) CH、
(2) CH2
(3) NRg'(Rg'は、(i) 存在しないか、(ii) 水素原子、または(iii) C1-6アルキル基(例、メチル)を示す)、または
(4) C(O)であり;
W5が、
(1) CRh'(Rh'は、(i) 水素原子、(ii) ハロゲン原子(例、臭素原子)、(iii)(a) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、(b) ヒドロキシ基、および(c) C1-6アルコキシ基(例、メトキシ)から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチル)、(iv) C3-6シクロアルキル基(例、シクロヘキシル)、または(v) 1ないし3個のC1-6アルキル基(例、メチル)で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環基(例、オキセタニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル)を示す)、
(2) CHRi’(Ri’は、(i) 水素原子、または(ii) C1-6アルキル基(例、メチル)を示す)、
(3) NRk'(Rk'は、(i) 存在しないか、(ii) 水素原子、または(iii) ハロゲン原子(例、フッ素原子)およびシアノ基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル、エチル、イソプロピル)、または(iv) C3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル)を示す)、または
(4) C(O)であり;
W6が、
(1) 結合手、
(2) CH、
(3) CHRm’(Rm’は、(i) 水素原子、または(ii) C1-6アルキル基(例、メチル)を示す。)、または
(4) Nであり;
W7が、
(1) 結合手、
(2) CH、
(3) NRs'(Rs'は、(i) 水素原子、または(ii) C1-6アルキル基(例、メチル)を示す)、または
(4) Oであり;
R1が、式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000045
〔式中、
X1'は、Cを示し;
X2'は、Cを示し;
環B1'は、
(1) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(2) シアノ基、
(3) カルボキシ基、
(4) 1ないし3個のヒドロキシ基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル、イソプロピル)、
(5) C1-6アルコキシ基(例、メトキシ)、
(6) C1-6アルコキシ-カルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル)、
(7) カルバモイル基、
(8) N,N-ジC1-6アルキル-カルバモイル基(例、ジメチルカルバモイル)、
(9) 3ないし8員の複素環カルボニル基(例、アゼチジニルカルボニル、モルホリニルカルボニル、2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプチルカルボニル)、および
(10) C1-6アルキルスルホニル基(例、メチルスルホニル)
から選ばれる1ないし3個の置換基でさらに置換されていてもよい6員芳香環(例、ベンゼン環、ピリジン環)を示し;
R3'は、
(1) ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基(例、ジフルオロメチル)、
(2)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
   (ii) シアノ基、
   (iii) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロブチル)、
   (iv) C6-10アリール基(例、フェニル)、
   (v) ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基(例、メトキシ、トリフルオロメトキシ)、
   (vi) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環基(例、オキセタニル)、
   (vii) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環カルボニル基(例、アゼチジニルカルボニル、モルホリニルカルボニル)、
   (viii) カルボキシ基、
   (ix) C1-6アルコキシ-カルボニル基(例、メトキシカルボニル)、および
   (x) N,N-ジC1-6アルキル-カルバモイル基(例、ジメチルカルバモイル)
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、イソブトキシ)、
(3) ヒドロキシ基、
(4) C1-6アルキルチオ基(例、メチルチオ)、
または
(5) C1-6アルキル-カルボニル基(例、アセチル)およびC1-6アルコキシ-カルボニル基(例、tert-ブトキシカルボニル)から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環基(例、ピペラジニル、モルホリニル)を示す。〕
で表される基であり;
Y1が、C(=O)またはCH2であり;かつ
R2が、式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000046
〔式中、
Z1’は、CHまたはNを示し、
Z2'は、CHまたはNを示し、
Z3'は、CRz'(Rz'は、水素原子またはハロゲン原子(例、フッ素原子)を示す)またはNを示し、
Z4'は、CHまたはNを示し、
環C1'は、ベンゼン環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環またはピリダジン環を示し、
R4'は、
(1) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(2) シアノ基、
(3) ヒドロキシ基、
(4)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
   (ii) シアノ基、
   (iii) ヒドロキシ基、
   (iv) C1-6アルコキシ基(例、メトキシ)、
   (v) C3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、および
   (vi) オキソ基を有していてもよい3ないし6員の非芳香族複素環基(例、ピロリジニル)
から選ばれる1ないし6個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル、エチル、イソプロピル、イソブチル、tert-ブチル)、
(5)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
   (ii) シアノ基、
   (iii) ヒドロキシ基、
   (iv) C7-16アラルキルオキシ基(例、ベンジルオキシ)、および
   (v) トリC1-6アルキルシリルオキシ基(例、tert-ブチル-ジメチルシリルオキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロブチル)、
(6) C1-6アルキル-カルボニル基(例、アセチル、プロピオニル)、
(7) C1-6アルコキシ-カルボニル基(例、メトキシカルボニル)、
(8) N,N-ジC1-6アルキル-カルバモイル基(例、ジメチルカルバモイル)、
(9)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
   (ii) ヒドロキシ基、
   (iii) シアノ基、
   (iv) C2-6アルキニル基(例、エチニル)、
   (v) ヒドロキシ基、および3ないし8員の非芳香族複素環オキシ基(例、テトラヒドロピラニルオキシ)から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、
   (vi) ジアジレン基、および
   (vii) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環基(例、オキセタニル)
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、イソブトキシ、ペントキシ)、
(10) C6-10アリールオキシ基(例、フェノキシ)、
(11) ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホニル基(例、メチルスルホニル、ジフルオロメチルスルホニル、エチルスルホニル)、
(12)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
   (ii) ヒドロキシ基、
   (iii) シアノ基、
   (iv) C1-6アルコキシ基(例、メトキシ)、
   (v) C1-6アルキル-カルボニル基(例、アセチル)、および
   (vi) C3-6シクロアルキル-カルボニル基(例、シクロプロピルカルボニル)
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環基(例、アゼチジニル、オキセタニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル)、
(13) 1ないし3個のC1-6アルキル基(例、メチル)で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環オキシ基(例、オキセタニルオキシ、テトラヒドロフリルオキシ、テトラヒドロピラニルオキシ)、または
(14) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環カルボニル基(例、アゼチジニルカルボニル、ピロリジニルカルボニル、ピペリジニルカルボニル、モルホリニルカルボニル)を示す。〕
で表される基、式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000047
〔式中、
Z10'は、CまたはNを示し、
Z11'は、CH、NまたはSを示し、
Z12'は、Cを示し、
Z13'は、CHまたはNを示し、
Z14'は、CRii'(Rii'は、水素原子またはC1-6アルキル基(例、メチル)を示す)またはNRjj'(Rjj'は、存在しないか、C1-6アルキル基(例、メチル)を示す)を示し、
環D1は、5員芳香環(例、ピラゾール、チアジアゾール)を示し、
R5'は、
(1) シアノ基、
(2)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
   (ii) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、
   (iii) C1-6アルコキシ基(例、メトキシ)、および
   (iv) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環基(例、オキセタニル)
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル、エチル、イソプロピル、イソブチル)、
(3) C3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル)、
(4) C6-10アリール基(例、フェニル)、
(5) ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基(例、ジフルオロメトキシ)、または(6) N,N-ジC1-6アルキル-カルバモイル基を示す。〕
で表される基、または
ジヒドロベンゾフリル基である;
化合物が好ましい。
 なかでも、化合物(I)としては、
環Aが、6員不飽和環(例、ピリジンまたはジヒドロピリジン)であり;
W1が、Cであり;
W2が、Cであり;
W3が、Cであり;
W4が、NまたはC(O)であり;
W5が、CRh'’(Rh'’が、(i) 水素原子、または(ii) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル)を示す)、またはNRk'’(Rk'’は、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル)を示す)であり;
W6が、CHであり;
W7が、結合手であり;
R1が、式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000048
〔式中、R3’’は、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基(例、エトキシ)を示し、環B1’’は、さらに1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいベンゼン環を示す。〕で表される基であり;
Y1が、C(=O)であり;かつ
R2が、式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000049
〔式中、R4’’は、1ないし3個のヒドロキシ基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、イソプロピル)、または1ないし3個のヒドロキシ基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基(例、イソブトキシ)を示す〕で表される基、式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000050
〔式中、R4’’’は、1ないし3個のヒドロキシ基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基(例、イソブトキシ)を示す〕で表される基、または式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000051
〔式中、R4’’’’は、1ないし3個のヒドロキシ基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、イソプロピル)を示す〕で表される基である;
化合物が好ましい。
 とりわけ、化合物(I)としては、
(1) 式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000052
〔式中、
Rh’’は、(i) 水素原子、または(ii) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル)を、
R2’は式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000053
〔式中、R4’’は、1ないし3個のヒドロキシ基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、イソプロピル)、または1ないし3個のヒドロキシ基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基(例、イソブトキシ)を示す〕で表される基、式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000054
〔式中、R4’’’は、1ないし3個のヒドロキシ基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基(例、イソブトキシ)を示す〕で表される基、または式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000055
〔式中、R4’’’’は、1ないし3個のヒドロキシ基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、イソプロピル)を示す〕で表される基を、
R3’’は、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基(例、エトキシ)を、
環B1’’は、さらに1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいベンゼン環を示す〕
で表される化合物、または
(2) 式:
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000056
〔式中、Rk’’は、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル)を、
R3’’は、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基(例、エトキシ)を、
R4’’’’’は、1ないし3個のヒドロキシ基で置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、イソプロピル)を示す。〕
で表される化合物が好ましい。
 化合物(I)の具体例としては、例えば、実施例1~390の化合物が挙げられる。
 なかでも、
4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(実施例119)またはその塩;
2-[5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)ピリジン-2-イル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(実施例297)またはその塩;
2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-メチル-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(実施例324)またはその塩;
4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(実施例325)またはその塩;
6-(ジフルオロメチル)-2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(実施例327)またはその塩;
6-(ジフルオロメチル)-2-[6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(実施例328)またはその塩;
4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(実施例351)またはその塩;
4-[2-フルオロ-6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(実施例353)またはその塩;
4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)フェニル]-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(実施例365)またはその塩;または
5-(ジフルオロメチル)-2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-7-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-3,6(2H,5H)-ジオン(実施例368)またはその塩
が好ましい。
 とりわけ、
4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(実施例119)またはその塩;
4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)フェニル]-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(実施例365)またはその塩;または
5-(ジフルオロメチル)-2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-7-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-3,6(2H,5H)-ジオン(実施例368)またはその塩が好ましい。
 化合物(I)が塩である場合、このような塩としては、例えば、金属塩、アンモニウム塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性、または酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。金属塩の好適な例としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩などのアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩などが挙げられる。有機塩基との塩の好適な例としては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、2,6-ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N’-ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例えば、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などとの塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩が挙げられる。このうち、薬学的に許容し得る塩が好ましい。例えば、化合物内に酸性官能基を有する場合にはアルカリ金属塩(例、ナトリウム塩、カリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(例、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩など)などの無機塩、アンモニウム塩など、また、化合物内に塩基性官能基を有する場合には、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸など無機酸との塩、または酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などの有機酸との塩が挙げられる。
 化合物(I)が、互変異性体、光学異性体、立体異性体、位置異性体、回転異性体などの異性体を有する場合には、いずれか一方の異性体も混合物も本発明の化合物に包含される。さらに、化合物(I)に光学異性体が存在する場合には、ラセミ体から分割された光学異性体も化合物(I)に包含される。
 化合物(I)は、結晶であってもよく、結晶形が単一であっても結晶形混合物であっても化合物(I)に包含される。
 化合物(I)は、薬学的に許容され得る共結晶または共結晶塩であってもよい。ここで、共結晶または共結晶塩とは、各々が異なる物理的特性(例えば、構造、融点、融解熱、吸湿性、溶解性および安定性等)を持つ、室温で二種またはそれ以上の独特な固体から構成される結晶性物質を意味する。共結晶または共結晶塩は、自体公知の共結晶化法に従い製造することができる。
 化合物(I)は、溶媒和物(例えば、水和物など)であっても、無溶媒和物であってもよく、これらはいずれも化合物(I)に包含される。
 同位元素(例、H,H,11C,14C,18F,35S,125Iなど)などで標識、または置換された化合物も、化合物(I)に包含される。同位元素で標識または置換された化合物は、例えば、陽電子断層法(Positron Emission Tomography,PET)において使用するトレーサー(PETトレーサー)として用いることができ、医療診断などの分野において有用であることが期待される。
 本発明化合物の製造法について以下に説明する。
 以下の製造方法における各工程で用いられた原料や試薬、ならびに得られた化合物は、それぞれ塩を形成していてもよい。このような塩としては、例えば、前述の本発明化合物の塩と同様のもの等が挙げられる。
 各工程で得られた化合物が遊離化合物である場合には、自体公知の方法により、目的とする塩に変換することができる。逆に各工程で得られた化合物が塩である場合には、自体公知の方法により、遊離体または目的とする他の種類の塩に変換することができる。
 各工程で得られた化合物は反応液のままか、または粗生成物として得た後に、次反応に用いることもできる、あるいは、各工程で得られた化合物を、常法に従って、反応混合物から濃縮、晶出、再結晶、蒸留、溶媒抽出、分溜、クロマトグラフィーなどの分離手段により単離および/または精製することができる。
 各工程の原料や試薬の化合物が市販されている場合には、市販品をそのまま用いることができる。
 各工程の反応において、反応時間は、用いる試薬や溶媒により異なり得るが、特に記載の無い場合、通常1分~48時間、好ましくは10分~8時間である。
 各工程の反応において、反応温度は、用いる試薬や溶媒により異なり得るが、特に記載が無い場合、通常-78℃~300℃、好ましくは-78℃~150℃である。
 各工程の反応において、圧力は、用いる試薬や溶媒により異なり得るが、特に記載が無い場合、通常1気圧~20気圧、好ましくは1気圧~3気圧である。
 各工程の反応において、例えば、Biotage社製InitiatorなどのMicrowave合成装置を用いることがある。反応温度は、用いる試薬や溶媒により異なり得るが、特に記載がない場合、通常室温~300℃、好ましくは50℃~250℃である。反応時間は、用いる試薬や溶媒により異なり得るが、特に記載の無い場合、通常1分~48時間、好ましくは1分~8時間である。
 各工程の反応において、試薬は、特に記載が無い場合、基質に対して0.5当量~20当量、好ましくは0.8当量~5当量が用いられる。試薬を触媒として使用する場合、試薬は基質に対して0.001当量~1当量、好ましくは0.01当量~0.2当量が用いられる。試薬が反応溶媒を兼ねる場合、試薬は溶媒量が用いられる。
 各工程の反応において、特に記載が無い場合、これらの反応は、無溶媒、あるいは適当な溶媒に溶解または懸濁して行われる。溶媒の具体例としては、実施例に記載されている溶媒、あるいは以下が挙げられる。
アルコール類:メタノール、エタノール、tert-ブチルアルコール、2-メトキシエタノールなど;
エーテル類:ジエチルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2-ジメトキシエタンなど;
芳香族炭化水素類:クロロベンゼン、トルエン、キシレンなど;
飽和炭化水素類:シクロヘキサン、ヘキサンなど;
アミド類:N,N-ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドンなど;
ハロゲン化炭化水素類:ジクロロメタン、四塩化炭素など;
ニトリル類:アセトニトリルなど;
スルホキシド類:ジメチルスルホキシドなど;
芳香族有機塩基類:ピリジンなど;
酸無水物類:無水酢酸など;
有機酸類:ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸など;
無機酸類:塩酸、硫酸など;
エステル類:酢酸エチルなど;
ケトン類:アセトン、メチルエチルケトンなど;
水。
 上記溶媒は、二種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
 各工程の反応において塩基を用いる場合、例えば、以下に示す塩基、あるいは実施例に記載されている塩基が用いられる。
無機塩基類:水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウムなど;
有機塩基類:トリエチルアミン、ジエチルアミン、ピリジン、4-ジメチルアミノピリジン、N,N-ジメチルアニリン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン、イミダゾール、ピペリジンなど;
金属アルコキシド類:ナトリウムエトキシド、カリウムtert-ブトキシドなど;
アルカリ金属水素化物類:水素化ナトリウムなど;
金属アミド類:ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジドなど;
有機リチウム類:n-ブチルリチウムなど。
 各工程の反応において酸または酸性触媒を用いる場合、例えば、以下に示す酸や酸性触媒、あるいは実施例に記載されている酸や酸性触媒が用いられる。
無機酸類:塩酸、硫酸、硝酸、臭化水素酸、リン酸など;
有機酸類:酢酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、p-トルエンスルホン酸、10-カンファースルホン酸など;
ルイス酸:三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、ヨウ化亜鉛、無水塩化アルミニウム、無水塩化亜鉛、無水塩化鉄など。
 各工程の反応は、特に記載の無い限り、自体公知の方法、例えば、第5版実験化学講座、13巻~19巻(日本化学会編);新実験化学講座、14巻~15巻(日本化学会編);精密有機化学 改訂第2版(L. F. Tietze,Th. Eicher、南江堂);改訂 有機人名反応 そのしくみとポイント(東郷秀雄著、講談社);ORGANIC SYNTHESES Collective Volume I~VII(John Wiley & Sons Inc.);Modern Organic Synthesis in the Laboratory A Collection of Standard Experimental Procedures(Jie Jack Li著、OXFORD UNIVERSITY出版);Comprehensive Heterocyclic Chemistry III、Vol.1~Vol.14(エルゼビア・ジャパン株式会社);人名反応に学ぶ有機合成戦略(富岡清監訳、化学同人発行);コンプリヘンシブ・オーガニック・トランスフォーメーションズ(VCH Publishers Inc.)1989年刊などに記載された方法、あるいは実施例に記載された方法に準じて行われる。
 各工程において、官能基の保護または脱保護反応は、自体公知の方法、例えば、Wiley-Interscience社2007年刊「Protective Groups in Organic Synthesis, 4th Ed.」(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著);Thieme社2004年刊「Protecting Groups 3rd Ed.」(P.J.Kocienski著)などに記載された方法、あるいは実施例に記載された方法に準じて行われる。
 アルコールなどの水酸基やフェノール性水酸基の保護基としては、例えば、メトキシメチルエーテル、ベンジルエーテル、tert-ブチルジメチルシリルエーテル、テトラヒドロピラニルエーテルなどのエーテル型保護基;酢酸エステルなどのカルボン酸エステル型保護基;メタンスルホン酸エステルなどのスルホン酸エステル型保護基;tert-ブチルカルボネートなどの炭酸エステル型保護基などが挙げられる。
 アルデヒドのカルボニル基の保護基としては、例えば、ジメチルアセタールなどのアセタール型保護基;1,3-ジオキサンなどの環状アセタール型保護基などが挙げられる。
 ケトンのカルボニル基の保護基としては、例えば、ジメチルケタールなどのケタール型保護基;1,3-ジオキサンなどの環状ケタール型保護基;O-メチルオキシムなどのオキシム型保護基;N,N-ジメチルヒドラゾンなどのヒドラゾン型保護基などが挙げられる。
 カルボキシ基の保護基としては、例えば、メチルエステルなどのエステル型保護基;N,N-ジメチルアミドなどのアミド型保護基などが挙げられる。
 チオールの保護基としては、例えば、ベンジルチオエーテルなどのエーテル型保護基;チオ酢酸エステル、チオカルボネート、チオカルバメートなどのエステル型保護基などが挙げられる。
 アミノ基や、イミダゾール、ピロール、インドールなどの芳香族ヘテロ環の保護基としては、例えば、ベンジルカルバメートなどのカルバメート型保護基;アセトアミドなどのアミド型保護基;N-トリフェニルメチルアミンなどのアルキルアミン型保護基、メタンスルホンアミドなどのスルホンアミド型保護基などが挙げられる。
 保護基の除去は、自体公知の方法、例えば、酸、塩基、紫外光、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、N-メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、テトラブチルアンモニウムフルオリド、酢酸パラジウム、トリアルキルシリルハライド(例えば、トリメチルシリルヨージド、トリメチルシリルブロミド)を使用する方法や還元法などを用いて行うことができる。
 各工程において、還元反応を行う場合、使用される還元剤としては、水素化アルミニウムリチウム、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL-H)、水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリアセトキシホウ素テトラメチルアンモニウムなどの金属水素化物類;ボランテトラヒドロフラン錯体などのボラン類;ラネーニッケル;ラネーコバルト;水素;ギ酸;トリエチルシランなどが挙げられる。炭素-炭素二重結合あるいは三重結合を還元する場合は、パラジウム-カーボンやLindlar触媒などの触媒を用いる方法がある。
 各工程において、酸化反応を行う場合、使用される酸化剤としては、m-クロロ過安息香酸(mCPBA)、過酸化水素、tert-ブチルヒドロペルオキシドなどの過酸類;過塩素酸テトラブチルアンモニウムなどの過塩素酸塩類;塩素酸ナトリウムなどの塩素酸塩類;亜塩素酸ナトリウムなどの亜塩素酸塩類;過ヨウ素酸ナトリウムなどの過ヨウ素酸塩類;ヨードシルベンゼンなどの高原子価ヨウ素試薬;二酸化マンガン、過マンガン酸カリウムなどのマンガンを有する試薬;四酢酸鉛などの鉛類;クロロクロム酸ピリジニウム(PCC)、二クロム酸ピリジニウム(PDC)、ジョーンズ試薬などのクロムを有する試薬;N-ブロモスクシンイミド(NBS)などのハロゲン化合物類;酸素;オゾン;三酸化硫黄・ピリジン錯体;四酸化オスミウム;二酸化セレン;2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノン(DDQ)などが挙げられる。
 各工程において、ラジカル環化反応を行う場合、使用されるラジカル開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)などのアゾ化合物;4-4’-アゾビス-4-シアノペンタン酸(ACPA)などの水溶性ラジカル開始剤;空気あるいは酸素存在下でのトリエチルホウ素;過酸化ベンゾイルなどが挙げられる。また、使用されるラジカル反応試剤としては、トリブチルスタナン、トリストリメチルシリルシラン、1,1,2,2-テトラフェニルジシラン、ジフェニルシラン、ヨウ化サマリウムなどが挙げられる。
 各工程において、Wittig反応を行う場合、使用されるWittig試薬としては、アルキリデンホスホラン類などが挙げられる。アルキリデンホスホラン類は、自体公知の方法、例えば、ホスホニウム塩と強塩基を反応させることで調製することができる。
 各工程において、Horner-Emmons反応を行う場合、使用される試薬としては、ジメチルホスホノ酢酸メチル、ジエチルホスホノ酢酸エチルなどのホスホノ酢酸エステル類;アルカリ金属水素化物類、有機リチウム類などの塩基が挙げられる。
 各工程において、Friedel-Crafts反応を行う場合、使用される試薬としては、ルイス酸と酸クロリドとの組み合せ、あるいはルイス酸とアルキル化剤(例、ハロゲン化アルキル類、アルコール、オレフィン類など)との組み合わせが挙げられる。あるいは、ルイス酸の代わりに、有機酸や無機酸を用いることもでき、酸クロリドの代わりに、無水酢酸などの酸無水物を用いることもできる。
 各工程において、芳香族求核置換反応を行う場合、試薬としては、求核剤(例、アミン類、イミダゾールなど)と塩基(例、有機塩基類など)が用いられる。
 各工程において、カルボアニオンによる求核付加反応、カルボアニオンによる求核1,4-付加反応(Michael付加反応)、あるいはカルボアニオンによる求核置換反応を行う場合、カルボアニオンを発生するために用いる塩基としては、有機リチウム類、金属アルコキシド類、無機塩基類、有機塩基類などが挙げられる。
 各工程において、Grignard反応を行う場合、Grignard試薬としては、フェニルマグネシウムブロミドなどのアリールマグネシウムハライド類;メチルマグネシウムブロミドなどのアルキルマグネシウムハライド類が挙げられる。Grignard試薬は、自体公知の方法、例えばエーテルあるいはテトラヒドロフランを溶媒として、ハロゲン化アルキルまたはハロゲン化アリールと、金属マグネシウムとを反応させることにより調製することができる。
 各工程において、Knoevenagel縮合反応を行う場合、試薬としては、二つの電子求引基に挟まれた活性メチレン化合物(例、マロン酸、マロン酸ジエチル、マロノニトリルなど)および塩基(例、有機塩基類、金属アルコキシド類、無機塩基類)が用いられる。
 各工程において、Vilsmeier-Haack反応を行う場合、試薬としては、塩化ホスホリルとアミド誘導体(例、N,N-ジメチルホルムアミドなど)が用いられる。
 各工程において、アルコール類、アルキルハライド類、スルホン酸エステル類のアジド化反応を行う場合、使用されるアジド化剤としては、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)、トリメチルシリルアジド、アジ化ナトリウムなどが挙げられる。例えば、アルコール類をアジド化する場合、ジフェニルホスホリルアジドと1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)を用いる方法やトリメチルシリルアジドとルイス酸を用いる方法などがある。
 各工程において、還元的アミノ化反応を行う場合、使用される還元剤としては、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム、水素、ギ酸などが挙げられる。基質がアミン化合物の場合は、使用されるカルボニル化合物としては、パラホルムアルデヒドの他、アセトアルデヒドなどのアルデヒド類、シクロヘキサノンなどのケトン類が挙げられる。基質がカルボニル化合物の場合は、使用されるアミン類としては、アンモニア、メチルアミンなどの1級アミン;ジメチルアミンなどの2級アミンなどが挙げられる。
 各工程において、光延反応を行う場合、試薬としては、アゾジカルボン酸エステル類(例、アゾジカルボン酸ジエチル(DEAD)、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(DIAD)など)およびトリフェニルホスフィンが用いられる。
 各工程において、エステル化反応、アミド化反応、あるいはウレア化反応を行う場合、使用される試薬としては、酸クロリド、酸ブロミドなどのハロゲン化アシル体;酸無水物、活性エステル体、硫酸エステル体など活性化されたカルボン酸類が挙げられる。カルボン酸の活性化剤としては、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(WSCD)などのカルボジイミド系縮合剤;4-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチルモルホリニウムクロライド-n-ハイドレート(DMT-MM)などのトリアジン系縮合剤;1,1-カルボニルジイミダゾール(CDI)などの炭酸エステル系縮合剤;ジフェニルリン酸アジド(DPPA);ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ-トリスジメチルアミノホスホニウム塩(BOP試薬);ヨウ化2-クロロ-1-メチル-ピリジニウム(向山試薬);塩化チオニル;クロロギ酸エチルなどのハロギ酸低級アルキル;O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(HATU);硫酸;あるいはこれらの組み合わせなどが挙げられる。カルボジイミド系縮合剤を用いる場合、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、N-ヒドロキシコハク酸イミド(HOSu)、ジメチルアミノピリジン(DMAP)などの添加剤をさらに反応に加えてもよい。
 各工程において、カップリング反応を行う場合、使用される金属触媒としては、酢酸パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、ジクロロビス(トリエチルホスフィン)パラジウム(II)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、塩化1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)などのパラジウム化合物;テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(0)などのニッケル化合物;塩化トリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(III)などのロジウム化合物;コバルト化合物;酸化銅、ヨウ化銅(I)などの銅化合物;白金化合物などが挙げられる。さらに反応に塩基を加えてもよく、このような塩基としては、無機塩基類などが挙げられる。
 各工程において、チオカルボニル化反応を行う場合、チオカルボニル化剤としては、代表的には五硫化二リンが用いられるが、五硫化二リンの他に、2,4-ビス(4-メトキシフェニル)-1,3,2,4-ジチアジホスフェタン-2,4-ジスルフィド(Lawesson試薬)などの1,3,2,4-ジチアジホスフェタン-2,4-ジスルフィド構造を持つ試薬を用いてもよい。
 各工程において、ハロゲン化反応を行う場合、使用されるハロゲン化剤としては、N-ヨードコハク酸イミド、N-ブロモコハク酸イミド(NBS)、N-クロロコハク酸イミド(NCS)、臭素、塩化スルフリルなどが挙げられる。さらに、熱、光、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリルなどのラジカル開始剤を反応に加えることで、反応を加速させることができる。
 各工程において、ヒドロキシ基のハロゲン化反応を行う場合、使用されるハロゲン化剤としては、ハロゲン化水素酸と無機酸の酸ハロゲン化物、具体的には、塩素化では、塩酸、塩化チオニル、オキシ塩化リンなど、臭素化では、48%臭化水素酸などが挙げられる。また、トリフェニルホスフィンと四塩化炭素または四臭化炭素などとの作用により、アルコールからハロゲン化アルキル体を得る方法を用いてもよい。あるいは、アルコールをスルホン酸エステルに変換の後、臭化リチウム、塩化リチウムまたはヨウ化ナトリウムと反応させるような2段階の反応を経てハロゲン化アルキル体を合成する方法を用いてもよい。
 各工程において、Arbuzov反応を行う場合、使用される試薬としては、ブロモ酢酸エチルなどのハロゲン化アルキル類;トリエチルホスファイトやトリ(イソプロピル)ホスファイトなどのホスファイト類が挙げられる。
 各工程において、スルホン酸エステル化反応を行う場合、使用されるスルホニル化剤としては、メタンスルホニルクロリド、p-トルエンスルホニルクロリド、メタンスルホン酸無水物、p-トルエンスルホン酸無水物などが挙げられる。
 各工程において、加水分解反応を行う場合、試薬としては、酸または塩基が用いられる。また、tert-ブチルエステルの酸加水分解反応を行う場合、副生するtert-ブチルカチオンを還元的にトラップするためにギ酸やトリエチルシランなどを加えることがある。
 各工程において、脱水反応を行う場合、使用される脱水剤としては、硫酸、五酸化二リン、オキシ塩化リン、N,N’-ジシクロヘキシルカルボジイミド、アルミナ、ポリリン酸などが挙げられる。
 各工程において、アルキル化反応を行う場合、試薬としては、求電子剤(例、ハロゲン化アルキルなど)と塩基(例、有機塩基類、無機塩基類、金属アルコキシド類、金属アミド類など)が用いられる。
 化合物(I)は、以下に示す製造法A~Sあるいはこれらに準ずる方法に従い製造することができる。反応式中の各一般式における略号は、特に記載の無い限り、それぞれ上記と同義である。HALはハロゲン原子(例、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)を示す。R6は水素原子および置換基を示し、R6同士で環を形成していてもよい。R7は置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル、エチル)を示す。Rは所望により脱保護反応、アミド化反応などを各々、単独あるいはその二つ以上を組み合わせて行うことによりR1へ変換可能な置換基を示す。R9は所望により脱保護反応、アミド化反応などを各々、単独あるいはその二つ以上を組み合わせて行うことによりR2へ変換可能な置換基を示す。R10は置換されていてもよいC1-6アルキル基(例、メチル、エチル)を示す。R11は水酸基または塩素原子を示す。Rk''は水素原子または置換基を示す。Rk'''は置換されていてもよいC1-6アルキル基を示す。Rg''は置換されていてもよいC1-6アルキル基を示す。Rh'''は置換されていてもよいC1-6アルキル基または置換されていてもよい環状基を示す。
 また、さらに所望により、脱保護反応、アミド化反応、ウレア化反応、アルキル化反応、光延反応、酸化反応、還元反応、ハロゲン化反応、カップリング反応、カルボアニオンによる求核付加反応、Grignard反応、脱水反応などを各々、単独あるいはその二つ以上を組み合わせて行うことにより化合物(I)を製造することができる。
製造法A
 化合物(I)のうち、後述の化合物(Ia)は以下の方法で製造することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000057
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
 化合物(3)は、化合物(1)と化合物(2)とのカップリング反応により製造することができる。
 化合物(4)は、化合物(3)の加水分解反応により製造することができる。
 化合物(Ia)は、化合物(4)と化合物(5)との還元的アミノ化反応、およびそれに続く分子内環化反応により製造することができる。
 化合物(Ia)は以下の方法で製造することもできる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000058
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
 化合物(7)は、化合物(6)と化合物(5)とのアミド化反応により製造することができる。
 化合物(8)は、化合物(7)のホルミル化反応により製造することができる。
 化合物(9)は、化合物(8)の還元反応により製造することができる。
 化合物(Ia)は、化合物(9)と化合物(1)とのカップリング反応により製造することができる。
 化合物(Ia)は以下の方法で製造することもできる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000059
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
 化合物(11)は、化合物(10)とアンモニアまたはその塩とのアミノ化反応、およびそれに続く分子内環化反応により製造することができる。
 化合物(12)は、化合物(11)と化合物(1’)とのカップリング反応により製造することができる。
 化合物(9’)は、化合物(11)と化合物(13)とのカップリング反応により製造することができる。
 化合物(Ia’)は、化合物(12)と化合物(13)とのカップリング反応により製造することができる。
 化合物(Ia’)は、化合物(9’)と化合物(1’)とのカップリング反応により製造することもできる。
 化合物(Ia)は、化合物(Ia’)に対して、所望により脱保護反応、アミド化反応などを各々、単独あるいはその二つ以上を組み合わせて行うことにより製造することができる。
製造法B
 化合物(I)のうち、後述の化合物(Ib)は以下の方法で製造することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000060
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
 化合物(15)は、化合物(14)と化合物(1)とのカップリング反応により製造することができる。
 化合物(16)は、化合物(15)の還元反応、およびそれに続く分子内環化反応により製造することができる。
 化合物(Ib)は、化合物(16)と化合物(13’)とのカップリング反応により製造することができる。
 化合物(15)のうち、後述の化合物(15e)は以下の方法で製造することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000061
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
 化合物(15a)は、化合物(14’)と化合物(1)とのカップリング反応により製造することができる。
 化合物(17)は、化合物(15a)の酸化反応により製造することができる。
 化合物(15b)は、化合物(17)の転位反応により製造することができる。用いる試薬としては、酸無水物等が挙げられる。
 化合物(15c)は、化合物(15b)の加水分解反応により製造することができる。
 化合物(15d)は、化合物(15c)の酸化反応により製造することができる。
 化合物(15e)は、化合物(15d)のジフルオロ化反応により製造することができる。用いる試薬としては、ジエチルアミノサルファートリフルオリド(DAST)、ビス(2-メトキシエチル)アミノサルファートリフルオリド(BAST)等が挙げられる。
 化合物(15)のうち、後述の化合物(15f)は以下の方法で製造することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000062
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
 化合物(15f)は、化合物(15c)のアルキル化反応により製造することができる。
 化合物(16)のうち、後述の化合物(16c)は以下の方法で製造することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000063
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
 化合物(16a)は、化合物(15c)の還元反応、およびそれに続く分子内環化反応により製造することができる。
 化合物(16b)は、化合物(16a)の酸化反応により製造することができる。
 化合物(16c)は、化合物(16b)のGrignard反応により製造することができる。
 化合物(16)のうち、後述の化合物(16f)は以下の方法で製造することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000064
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
 化合物(16d)は、化合物(16b)の酸化反応により製造することができる。
 化合物(16e)は、化合物(16d)のエステル化反応により製造することができる。
 化合物(16f)は、化合物(16e)のGrignard反応により製造することができる。
製造法C
 化合物(I)のうち、後述の化合物(Ic)は以下の方法で製造することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000065
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
 化合物(20)は、化合物(18)と化合物(19)との脱水縮合反応により製造することができる。
 化合物(22)は、化合物(20)と化合物(21)との付加環化反応により製造することができる。
 化合物(23)は、化合物(22)のハロゲン化反応により製造することができる。
 化合物(24)は、化合物(22)のハロゲン化反応により製造することができる。
 化合物(25)は、化合物(24)の化合物(5)によるアミノ化反応、およびそれに続く分子内環化反応により製造することができる。
 化合物(Ic)は、化合物(23)の化合物(5)によるアミノ化反応、およびそれに続く分子内環化反応により製造することができる。
 化合物(Ic)は、化合物(25)とRに対応する亜鉛試薬、トリアルキルすず誘導体あるいはボロン酸誘導体とのカップリング反応により製造することもできる。
製造法D
 化合物(I)のうち、後述の化合物(Id)は以下の方法で製造することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000066
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
 化合物(27)は、化合物(26)のハロゲン化反応により製造することができる。
 化合物(28)は、化合物(27)の化合物(5)によるアミノ化反応、およびそれに続く分子内環化反応により製造することができる。
 化合物(Id)は、化合物(28)と化合物(1)とのカップリング反応により製造することができる。
製造法E
 化合物(I)のうち、後述の化合物(Ie)は以下の方法で製造することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000067
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
 化合物(30)は、化合物(29)のハロゲン化反応により製造することができる。
 化合物(31)は、化合物(30)の化合物(5)によるアミノ化反応により製造することができる。
 化合物(Ie)は、化合物(31)と化合物(1)のカップリング反応と分子内環化反応により製造することができる。
製造法F
 化合物(I)のうち、後述の化合物(If)は以下の方法で製造することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000068
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
 化合物(34)は、化合物(32)の化合物(33)によるアルキル化反応により製造することができる。
 化合物(If)は、化合物(34)と化合物(35)との縮合反応により製造することができる。
製造法G
 化合物(I)のうち、後述の化合物(Ig)は以下の方法で製造することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000069
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
 化合物(37)は、化合物(36)とアンモニアまたはその塩とのアミド化反応、およびそれに続く分子内環化反応により製造することができる。
 化合物(38)は、化合物(37)の還元反応により製造することができる。
 化合物(39)は、化合物(38)の還元反応により製造することができる。
 化合物(40)は、化合物(39)と化合物(1)とのカップリング反応により製造することができる。
 化合物(Ig)は、化合物(40)と化合物(13’)とのカップリング反応により製造することができる。
製造法H
 化合物(I)のうち、後述の化合物(Ih)は以下の方法で製造することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000070
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
 化合物(43)は、化合物(41)の化合物(42)による置換反応により製造することができる。
 化合物(44)は、化合物(43)と化合物(1)とのカップリング反応により製造することができる。
 化合物(45)は、化合物(44)の脱保護反応により製造することができる。
 化合物(Ih)は、化合物(45)と化合物(13’)とのカップリング反応により製造することができる。
製造法I
 化合物(I)のうち、後述の化合物(Ii)は以下の方法で製造することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000071
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
 化合物(47)は、化合物(46)の化合物(5)による還元的アミノ化反応により製造することができる。
 化合物(48)は、化合物(47)の環化反応により製造することができる。用いる試薬としては、カルボニルジイミダゾール(CDI)等が挙げられる。
 化合物(Ii)は、化合物(48)と化合物(1)とのカップリング反応により製造することができる。
製造法J
 化合物(I)のうち、後述の化合物(Ij)は以下の方法で製造することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000072
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
 化合物(50)は、化合物(49)のジメチルアミノメチリデン化反応により製造することができる。用いる試薬としては1,1-ジメトキシ-N,N-ジメチルメタンアミン等が挙げられる。
 化合物(Ij)は、化合物(50)と化合物(35)との縮合反応により製造することができる。
製造法K
 化合物(I)のうち、後述の化合物(Ik)は以下の方法で製造することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000073
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
 化合物(53)は、化合物(51)と化合物(52)とのアミド化反応により製造することができる。
 化合物(54)は、化合物(53)の分子内環化反応により製造することができる。
 化合物(Ik)は、化合物(54)と化合物(35)との縮合反応により製造することができる。
製造法L
 化合物(I)のうち、後述の化合物(Il)は以下の方法で製造することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000074
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
 化合物(56)は、化合物(55)と化合物(1)とのカップリング反応により製造することができる。
 化合物(57)は、化合物(56)の脱保護反応により製造することができる。
 化合物(Il)は、化合物(57)と化合物(13’)とのカップリング反応により製造することができる。
製造法M
 化合物(I)のうち、後述の化合物(Im)は以下の方法で製造することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000075
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
 化合物(60)は、化合物(58)と化合物(59)との縮合反応により製造することができる。
 化合物(61)は、化合物(60)と化合物(5)とホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド等価体等との縮合反応により製造することができる。
 化合物(62)は、化合物(61)とヒドラジンとの縮合反応により製造することができる。
 化合物(Im)は、化合物(61)と化合物(63)との縮合反応により製造することができる。
 化合物(Im)は、化合物(62)のアルキル化反応により製造することもできる。
製造法N
 化合物(I)のうち、後述の化合物(In)は以下の方法で製造することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000076
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
 化合物(65)は、化合物(64)のアルキル化反応により製造することができる。
 化合物(66)は、化合物(65)と化合物(1)とのカップリング反応により製造することができる。
 化合物(67)は、化合物(66)の脱保護反応により製造することができる。
 化合物(In)は、化合物(67)と化合物(13’)とのカップリング反応により製造することができる。
製造法O
 化合物(I)のうち、後述の化合物(Io)は以下の方法で製造することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000077
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
 化合物(68)は、化合物(64)のアルキル化反応により製造することができる。
 化合物(69)は、化合物(68)と化合物(1)とのカップリング反応により製造することができる。
 化合物(70)は、化合物(69)の脱保護反応により製造することができる。
 化合物(Io)は、化合物(70)と化合物(13’)とのカップリング反応により製造することができる。
製造法P
 化合物(I)のうち、後述の化合物(Ip)は以下の方法で製造することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000078
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
 化合物(72)は、化合物(18)と化合物(71)との縮合反応により製造することができる。
 化合物(73)は、化合物(72)の還元反応、およびそれに続くオルトギ酸エステルを用いたイミダゾール環形成反応により製造することができる。
 化合物(74)は、化合物(73)のハロゲン化反応により製造することができる。
 化合物(75)は、化合物(74)の化合物(5)によるアミノ化反応により製造することができる。
 化合物(76)は、化合物(75)の脱ハロゲン化反応により製造することができる。
 化合物(77)は、化合物(76)の加水分解反応により製造することができる。
 化合物(Ip)は、化合物(77)の分子内環化反応により製造することができる。
製造法Q
 化合物(I)のうち、後述の化合物(Iq)は以下の方法で製造することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000079
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
 化合物(Iq)は、化合物(61)と化合物(78)との縮合反応により製造することができる。
製造法R
 化合物(I)のうち、後述の化合物(Ir)は以下の方法で製造することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000080
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
 化合物(80)は、化合物(61)と化合物(79)との光延反応により製造することができる。
 化合物(Ir)は、化合物(80)の脱保護反応、およびそれに続く分子内環化反応により製造することができる。
製造法S
 化合物(I)のうち、後述の化合物(Is)は以下の方法で製造することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000081
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
 化合物(82)は、化合物(81)の化合物(18)による還元的アミノ化反応により製造することができる。
 化合物(83)は、化合物(82)の脱保護反応により製造することができる。
 化合物(Is)は、化合物(83)と化合物(50)の縮合反応により製造することができる。
製造法T
 化合物(I)のうち、後述の化合物(It)は以下の方法で製造することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000082
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
 化合物(85)は、化合物(84)のアルキル化反応あるいはカップリング反応により製造することができる。カップリング化反応に用いる試薬としては、アリールボロン酸、金属試薬または塩基の組み合わせが挙げられる。金属試薬としては、酢酸銅が挙げられる。塩基としては上記の有機塩基(トリエチルアミン、ピリジン、ジイソプロピルエチルアミン等)が挙げられる。条件によってはモレキュラーシーブスを加えてもよい。
 化合物(86)は、Rに対応するアルコールの存在下、化合物(85)と一酸化炭素とのカップリング反応により製造することができる。
 化合物(87)は、化合物(86)のハロゲン化反応により製造することができる。
 化合物(88)は、化合物(87)のハロゲン化反応により製造することができる。
 化合物(89)は、化合物(88)とアンモニアまたはその塩とのアミノ化反応、およびそれに続く分子内環化反応により製造することができる。
 化合物(90)は、化合物(89)と化合物(1)とのカップリング反応により製造することができる。
 化合物(It)は、化合物(90)と化合物(13’)とのカップリング反応により製造することができる。
製造法U
 化合物(I)のうち、後述の化合物(Iu)は以下の方法で製造することができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000083
〔式中、各記号は前記と同意義である。〕
 化合物(91)は、化合物(11)と化合物(1)とのカップリング反応により製造することができる。
 化合物(93)は、化合物(91)と化合物(92)との可視光照射下におけるカップリング反応により製造することができる。カップリング反応に用いる試薬としては、可視光酸化還元触媒または酸化剤の組み合わせが挙げられる。可視光酸化還元触媒としては3,6-ジ-tert-ブチル-10-フェニル-9-(2,4,6-トリメチルフェニル)アクリジン-10-イウム テトラフルオロボレートや10-メチル-9-(2,4,6-トリメチルフェニル)アクリジニウム過塩素酸塩等が挙げられる。酸化剤としては[ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨード]ベンゼンや(ジアセトキシヨード)ベンゼンが挙げられる。
 化合物(94)は、化合物(91)と化合物(13’)とのカップリング反応により製造することができる。
 化合物(Iu)は、化合物(93)と化合物(13’)とのカップリング反応により製造することができる。
 化合物(Iu)は、化合物(94)と化合物(92)との可視光照射下におけるカップリング反応により製造することもできる。カップリング反応に用いる試薬としては、可視光酸化還元触媒または酸化剤の組み合わせが挙げられる。可視光酸化還元触媒としては3,6-ジ-tert-ブチル-10-フェニル-9-(2,4,6-トリメチルフェニル)アクリジン-10-イウム テトラフルオロボレートや10-メチル-9-(2,4,6-トリメチルフェニル)アクリジニウム過塩素酸塩等が挙げられる。酸化剤としては[ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨード]ベンゼンや(ジアセトキシヨード)ベンゼンが挙げられる。
 前記した各製造法で原料として用いられる化合物(1)、(1’)、(2)、(5)、(6)、(10)、(13)、(13’)、(14)、(14’)、(18)、(19)、(21)、(26)、(29)、(32)、(33)、(35)、(36)、(41)、(42)、(46)、(49)、(51)、(52)、(55)、(58)、(59)、(63)、(64)、(71)、(78)、(79)、(81)、(84)および(92)は、市販品として入手できるか、あるいは、自体公知の方法に従って製造することができる。
 化合物(I)の配置異性体(E,Z体)については異性化が生じた時点で、例えば、抽出、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの通常の分離手段により単離、精製することができ、純粋な化合物を製造することができる。また、新実験化学講座14(日本化学会編)、第251ないし253頁、第4版実験化学講座19(日本化学会編)、第273ないし274頁記載の方法およびそれに準じる方法に従って、加熱、酸触媒、遷移金属錯体、金属触媒、ラジカル種触媒、光照射あるいは強塩基触媒などにより二重結合の異性化を進行させ、対応する純粋な異性体を得ることもできる。
 なお、化合物(I)は置換基の種類如何によっては立体異性体が生ずるが、この異性体が単独の場合も、それらの混合物の場合も本発明に含まれる。
 上記反応によって、目的物が遊離の状態で得られる場合には、常法に従って塩に変換してもよく、また塩として得られる場合には、常法に従って遊離体または他の塩に変換することもできる。かくして得られる化合物(I)は、公知の手段、例えば、転溶、濃縮、溶媒抽出、分溜、結晶化、再結晶、クロマトグラフィーなどにより反応溶液から単離、精製することができる。
 なお、化合物(I)が、コンフィギュレーショナル アイソマー(配置異性体)、ジアステレオマー、コンフォーマーなどとして存在する場合には、所望により、前記分離、精製手段によりそれぞれを単離することができる。また、化合物(I)がラセミ体である場合には、通常の光学分割手段によりd体およびl体、あるいはS体およびR体に分離することができる。
 このようにして得られる化合物(I)、その他の反応中間体およびその原料化合物は、反応混合物から自体公知の方法、例えば抽出、濃縮、中和、濾過、蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、分取用高速液体クロマトグラフィー(分取用HPLC)、中圧分取液体クロマトグラフィー(中圧分取LC)などの手段を用いることによって、単離、精製することができる。
 塩である化合物(I)は、それ自体公知の手段に従い、例えば化合物(I)が塩基性化合物である場合には無機酸又は有機酸を加えることによって、あるいは化合物(I)が酸性化合物である場合には有機塩基または無機塩基を加えることによって製造することができる。
 化合物(I)に光学異性体が存在し得る場合、これら個々の光学異性体およびそれら混合物のいずれも当然本発明の範囲に包含されるものであり、所望によりこれらの異性体をそれ自体公知の手段に従い光学分割したり、個別に製造することもできる。
 本発明の化合物は、哺乳動物(例えば、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ヒツジ、サル、ヒトなど)に対して、例えば、
(1)精神疾患[例、うつ病、大うつ病、双極性うつ病、気分変調障害、情動障害(季節性情動障害など)、再発性うつ病、産後うつ病、ストレス性障害、うつ症状、躁病、不安、全般性不安障害、不安症候群、パニック障害、恐怖症、社会性恐怖症、社会性不安障害、強迫性障害、心的外傷後ストレス症候群、外傷後ストレス障害、タウレット(Tourette)症候群、自閉症、脆弱X症候群、レット症候群、適応障害、双極性障害、神経症、統合失調症(例、陽性症状、陰性症状、認知機能障害)、慢性疲労症候群、不安神経症、強迫神経症、恐慌性障害、てんかん、不安障害、不安症状、不快精神状態、情緒異常、感情循環気質、神経過敏症、失神、耽溺、性欲低下、注意欠陥多動性障害(ADHD)、精神病性大うつ病、難治性大うつ病、治療抵抗性うつ病、抑鬱障害、カタレプシー、破瓜型の統合失調症、妄想型統合失調症]、
(2)神経変性疾患[例、アルツハイマー病、アルツハイマー型老人性認知症、パーキンソン病、ハンチントン病、多発脳梗塞性認知症、前頭側頭葉型認知症、パーキンソン型認知症、進行性核上麻痺、ピック症候群、大脳皮質基底核変成症、ダウン症、血管性認知症、脳炎後のパーキンソン病、レヴィー小体型認知症、多系統萎縮症、HIV性認知症、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、運動神経原性疾患(MND)、クロイツフェルト・ヤコブ病又はプリオン病、脳性麻痺、進行性核上麻痺、外傷性脳損傷、緑内障、多発性硬化症、視神経脊髄炎(NMO)、術後認知機能障害(POCD)、術後せん妄(POD)、せん妄]、
(3)加齢に伴う認知・記憶障害[例、加齢性記憶障害、老人性認知症]、
(4)睡眠障害[例、内在因性睡眠障害(例、精神生理性不眠など)、外在因性睡眠障害、概日リズム障害(例、時間帯域変化症候群(時差ボケ)、交代勤務睡眠障害、不規則型睡眠覚醒パターン、睡眠相後退症候群、睡眠相前進症候群、非24時間睡眠覚醒など)、睡眠時随伴症、内科又は精神科障害(例、慢性閉塞性肺疾患、アルツハイマー病、パーキンソン病、脳血管性認知症、統合失調症、うつ病、不安神経症)に伴う睡眠障害、ストレス性不眠症、不眠症、不眠性神経症、睡眠時無呼吸症候群]、
(5)麻酔薬、外傷性疾患、又は神経変性疾患などに起因する呼吸抑制、
(6)外傷性脳損傷、脳卒中、脳浮腫、脳虚血、虚血、神経性食欲不振、摂食障害、神経性無食欲症、過食症、その他の摂食障害、アルコール依存症、アルコール乱用、アルコール性健忘症、アルコール妄想症、アルコール嗜好性、アルコール離脱、アルコール性精神病、アルコール中毒、アルコール性嫉妬、アルコール性躁病、アルコール依存性精神障害、アルコール精神病、薬物嗜好、薬物恐怖症、薬物狂、薬物離脱、片頭痛、ストレス性頭痛、緊張性頭痛、糖尿病性ニューロパシー、肥満、糖尿病、筋肉痙攣、メニエール病、自律神経失調症、脱毛症、緑内障、高血圧、心臓病、頻脈、うっ血性心不全、過呼吸、気管支喘息、無呼吸、乳幼児突然死症候群、炎症性疾患、アレルギー疾患、インポテンス、更年期障害、不妊症、腫瘍(例、癌、肝癌、結腸癌、乳房癌、前立腺癌、神経芽細胞腫、骨癌、口癌、肥満細胞腫、胆管癌、ルイス肺癌)、HIV感染による免疫不全症候群、ストレスによる免疫不全症候群、脳脊髄膜炎、末端肥大症、失禁、メタボリック・シンドローム、骨粗しょう症、消化性潰瘍、過敏性腸症候群、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、ストレス性胃腸障害、神経性嘔吐、下痢、便秘、術後イレウス、リウマチ性関節炎、変形性関節症、機能性消化不良、痛覚過敏、インスリン抵抗性、ボクサー認知症、吐き気、嘔吐、腫瘍転移、脳損傷、発作、体重変化、体重増加、体重減少、大腸炎、アルコール依存症、低体温、脂肪肝、アテローム性動脈硬化、感染、筋痙攣、高血圧、脳卒中、幼児期の悪性の移行部分発作、糖尿病、2型糖尿病、脂質異常症、内臓型肥満、低眼圧、拒食症、線維症、心筋梗塞、悪液質、誘発性精神病性障害、運動失調、エイズ消耗性症候群、肝硬変の心筋症、尿毒症性掻痒症、神経行動学的症状、尿細管間質性腎炎およびブドウ膜炎症候群、間質性膀胱炎、網膜色素変性症、複合性局所疼痛症候群、自己免疫疾患、冠動脈疾患、アスピリン喘息、血小板貯蔵プール欠乏症、糖尿病胎芽、アルサス型じんましん、喘息、有毒油症候群、耳炎など、
(7)疼痛(痛み)[例、炎症性疼痛、癌性疼痛、神経性疼痛、急性疼痛、末梢神経障害による疼痛、中枢性疼痛、線維筋痛、鎌状赤血球症における血管閉塞性の痛み(vassooclussive painful crises in sickle cell disease)、多発性硬化症が介在する痙性あるいは疼痛、機能性胸痛、複合性局所疼痛症候群など]、
(8)ライソゾーム病[例、ゴーシェ病、クラッベ病、ニーマン-ピック症候群]、
等の疾患の予防・治療剤として有用であることが期待される。
 本発明の化合物は、優れたグルコシルセラミド合成酵素阻害作用を有するので、上記疾患に対して優れた予防・治療効果が期待できる。
 本発明の化合物は、優れたグルコシルセラミド合成酵素阻害作用を有するので、ライソゾーム病(例、ゴーシェ病)、神経変性疾患(例、パーキンソン病、レビー小体型認知症、多系統萎縮症)等などに対して優れた予防・治療効果が期待できる。
 化合物(I)は、プロドラッグとして用いてもよい。
 化合物(I)のプロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素や胃酸などによる反応により化合物(I)に変換する化合物、すなわち酵素的に酸化、還元、加水分解などを起こして化合物(I)に変化する化合物、胃酸などにより加水分解などを起こして化合物(I)に変化する化合物をいう。
 化合物(I)のプロドラッグとしては、化合物(I)のアミノ基がアシル化、アルキル化、りん酸化された化合物(例えば、化合物(I)のアミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、tert-ブチル化された化合物など);化合物(I)のヒドロキシル基がアシル化、アルキル化、りん酸化、ホウ酸化された化合物(例えば、化合物(I)のヒドロキシル基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、スクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物など);化合物(I)のカルボキシ基がエステル化、アミド化された化合物(例えば、化合物(I)のカルボキシ基がエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物など)などが挙げられる。これらの化合物は公知の方法によって化合物(I)から製造することができる。また、化合物(I)のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載されているような生理的条件で化合物(I)に変化するものであってもよい。
 本発明の化合物は、体内動態(例、血中薬物半減期、脳内移行性、代謝安定性)に優れ、毒性が低く(例えば、急性毒性、慢性毒性、遺伝毒性、生殖毒性、心毒性、薬物相互作用、癌原性等の点から医薬として、より優れている)、そのまま医薬として、又は薬学的に許容される担体等と混合された医薬組成物として、哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ウマ、ブタ、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ヒツジ、ヤギ等)に対して、経口的、又は非経口的に安全に投与できる。「非経口」には、静脈内、筋肉内、皮下、臓器内、鼻腔内、皮内、点眼、脳内、直腸内、膣内、腹腔内、腫瘍内部、腫瘍の近位などへの投与及び直接的な病巣への投与を含む。
 本発明の化合物の投与量は、投与ルート、症状などによって異なるが、例えば、パーキンソン病の患者(成人、体重40~80kg、例えば60kg)に経口投与する場合、例えば1日0.001~1000mg/kg体重、好ましくは1日0.01~100mg/kg体重、さらに好ましくは1日0.1~10mg/kg体重である。この量を1日1回~3回に分けて投与することができる。
 本発明の化合物を含有する医薬は、医薬製剤の製造法として自体公知の方法(例、日本薬局方記載の方法等)に従って、本発明の化合物を単独で、又は本発明の化合物と薬学的に許容される担体とを混合した医薬組成物として使用することができる。本発明の化合物を含有する医薬は、例えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠、舌下錠、口腔内崩壊錠、バッカル錠等を含む)、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤(ソフトカプセル剤、マイクロカプセル剤を含む)、トローチ剤、シロップ剤、液剤、乳剤、懸濁剤、放出制御製剤(例、速放性製剤、徐放性製剤、徐放性マイクロカプセル剤)、エアゾール剤、フィルム剤(例、口腔内崩壊フィルム、口腔粘膜貼付フィルム)、注射剤(例、皮下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注射剤、腹腔内注射剤)、点滴剤、経皮吸収型製剤、軟膏剤、ローション剤、貼付剤、坐剤(例、肛門坐剤、膣坐剤)、ペレット、経鼻剤、経肺剤(吸入剤)、点眼剤等として、経口的又は非経口的(例、静脈内、筋肉内、皮下、臓器内、鼻腔内、皮内、点眼、脳内、直腸内、膣内、腹腔内、病巣等)に安全に投与することができる。
 前記の「薬学的に許容される担体」としては、製剤素材(starting material)として慣用されている各種の有機あるいは無機担体が用いられる。例えば、固形製剤においては、賦形剤、滑沢剤、結合剤及び崩壊剤等が用いられ、液状製剤においては、溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、及び無痛化剤等が用いられる。また必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤等の製剤添加物を用いることもできる。
 賦形剤としては、例えば、乳糖、白糖、D-マンニトール、デンプン、コーンスターチ、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。
 滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカ等が挙げられる。
 結合剤としては、例えば、結晶セルロース、白糖、D-マンニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、デンプン、ショ糖、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等が挙げられる。
 崩壊剤としては、例えば、デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、L-ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。
 溶剤としては、例えば、注射用水、アルコール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油、オリーブ油等が挙げられる。
 溶解補助剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D-マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。
 懸濁化剤としては、例えば、ステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリン等の界面活性剤;例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の親水性高分子等が挙げられる。
 等張化剤としては、例えば、ブドウ糖、D-ソルビトール、塩化ナトリウム、グリセリン、D-マンニトール等が挙げられる。
 緩衝剤としては、例えば、リン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩等の緩衝液等が挙げられる。
 無痛化剤としては、例えば、ベンジルアルコール等が挙げられる。
 防腐剤としては、例えば、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸等が挙げられる。
 抗酸化剤としては、例えば、亜硫酸塩、アスコルビン酸、α-トコフェロール等が挙げられる。
 医薬組成物は、剤型、投与方法、担体などにより異なるが、本発明の化合物を製剤全量に対して通常0.01~100%(w/w)、好ましくは0.1~95%(w/w)の割合で添加することにより、常法に従って製造することができる。
 本発明の化合物は、他の活性成分(以下、併用薬物と略記する)と併用してもよい。
 併用薬物としては、例えば、以下が挙げられる。
 ベンゾジアゼピン(クロルジアゼポキシド、ジアゼパム、クロラゼブ酸カリウム、ロラゼパム、クロナゼパム、アルプラゾラム等)、L-型カルシウムチャネル阻害薬(プレガバリン等)、三環性又は四環性抗うつ薬(塩酸イミプラミン、塩酸アミトリプチリン、塩酸デシプラミン、塩酸クロミプラミン等)、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(マレイン酸フルボキサミン、塩酸フロキセチン、臭酸シタロプラム、塩酸セルトラリン、塩酸パロキセチン、シュウ酸エスシタロプラム等)、セロトニン-ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(塩酸ベンラファキシン、塩酸ドュロキセチン、塩酸デスベンラファキシン等)、ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(メシル酸レボキセチン等)、ノルアドレナリン-ドパミン再取り込み阻害薬(塩酸ブプロピオン等)、ミルタザピン、塩酸トラゾドン、塩酸ネファゾドン、塩酸ブプロピオン、マレイン酸セチプチリン、5-HT1A作動薬(塩酸ブスピロン、クエン酸タンドスピロン、塩酸オセモゾタン等)、5-HT拮抗薬(シアメマジン等)、心臓選択的ではないβ阻害薬(塩酸プロプラノロール、塩酸オキシプレノロール等)、ヒスタミンH拮抗薬(塩酸ヒドロキシジン等)、統合失調症治療薬(クロルプロマジン、ハロペリドール、スルプリド、クロザピン、塩酸トリフルオペラジン、塩酸フルフェナジン、オランザピン、フマル酸クエチアピン、リスペリドン、アリピプラゾール等)、CRF拮抗薬、その他の抗不安薬(メプロバメート等)、タキキニン拮抗薬(MK-869、サレデュタント等)、代謝型グルタミン酸受容体に作用する薬剤、CCK拮抗薬、β3アドレナリン拮抗薬(塩酸アミベグロン等)、GAT-1阻害薬(塩酸チアガビン等)、N-型カルシウムチャネル阻害薬、2型炭酸脱水素酵素阻害薬、NMDAグリシン部位作動薬、NMDA拮抗薬(メマンチン等)、末梢性ベンゾジアゼピン受容体作動薬、バソプレッシン拮抗薬、バソプレッシンV1b拮抗薬、バソプレッシンV1a拮抗薬、ホスホジエステラーゼ阻害薬、オピオイド拮抗薬、オピオイド作動薬、ウリジン、ニコチン酸受容体作動薬、チロイドホルモン(T3、T4)、TSH、TRH、MAO阻害薬(硫酸フェネルジン、硫酸トラニルシプロミン、モクロベミド等)、5-HT2A拮抗薬、5-HT2A逆作動薬、COMT阻害薬(エンタカポン等)、双極性障害治療薬(炭酸リチウム、バルプロ酸ナトリウム、ラモトリジン、リルゾール、フェルバメート等)、カンナビノイドCB1拮抗薬(リモナバント等)、FAAH阻害薬、ナトリウムチャネル阻害薬、抗ADHD薬(塩酸メチルフェニデート、塩酸メタンフェタミン等)、アルコール依存症治療薬、自閉症治療薬、慢性疲労症候群治療薬、痙攣治療薬、線維筋痛症治療薬、頭痛治療薬、不眠症治療薬(エチゾラム、ゾピクロン、トリアゾラム、ゾルピデム、ラメルテオン、インジプロン等)、禁煙のための治療薬、重症筋無力症治療薬、脳梗塞治療薬、躁病治療薬、過眠症治療薬、疼痛治療薬、気分変調症治療薬、自律神経失調症治療薬、男性及び女性の性機能障害治療薬、偏頭痛治療薬、病的賭博治療薬、下肢静止不能症候群治療薬、物質依存症治療薬、アルコール関連症の治療薬、過敏性腸症候群治療薬、アルツハイマー病治療薬(ドネペジル、ガランタミン、メマンチン、リバスチグミン等)、パーキンソン病治療薬(レボドパ、カルビドパ、ベンセラジド、セレギリン、ゾニサミド、エンダカボン、アマンタジン、タリペキソール、ブラミペキソール、アポモルヒネ、カペルゴリン、ブロモクリプチン、イストラデフィリン、トリヘキシフェニジル、プロメタジン、パーゴライド等)、ハンチントン病治療薬(塩酸クロルプロマジン、ハロペリドール、レセルピンなど)、ゴーシェ病治療薬(イミグルセラーゼ、タリグルセラーゼアルファ、ベラグルセラーゼアルファ、エリグルスタット、ミグルスタット等)、ALS治療薬(リルゾール等、神経栄養因子等)、多発性硬化症治療薬(フィンゴリモド、インターフェロン・ベータ1b、ナタリズマブなどの分子標的治療薬、等)、抗てんかん薬(フェニトイン、カルバマゼピン、フェノバルビタール、プリミドン、ゾニザミド、バルプロ酸ナトリウム、エトサクシミド、ジアゼパム、ニトラゼパム、クロナゼパム、クロバザム、ガバペンチン、トピラマート、ラモトリギン、レベチラセタム、スチリペントール、ルフィナミド等)、コレステロール低下薬のような脂質異常症治療薬(スタチンシリーズ(プラバスタチンナトリウム、アトロバスタチン、シンバスタチン、ロスバスタチン等)、フィブレート(クロフィブレート等)、スクワレン合成阻害薬)、異常行動治療薬又は認知症による放浪癖の抑制薬(鎮静薬、抗不安薬等)、アポトーシス阻害薬、抗肥満薬、糖尿病治療薬、高血圧治療薬、低血圧治療薬、リューマチ治療薬(DMARD)、抗癌剤、副甲状腺治療薬(PTH)、カルシウム受容体拮抗薬、性ホルモン又はその誘導体(プロゲステロン、エストラジオール、安息香酸エストラジオール等)、神経分化促進薬、神経再生促進薬、非ステロイド系抗炎症薬(メロキシカム、テノキシカム、インドメタシン、イブプロフェン、セレコキシブ、ロフェコキシブ、アスピリン等)、ステロイド(デキサメタゾン、酢酸コルチゾン等)、抗サイトカイン薬(TNF阻害薬、MAPカイネース阻害薬等)、抗体医薬、核酸又は核酸誘導体、アプタマー薬など。
 本発明の化合物と併用薬物とを組み合わせることにより、
(1)本発明の化合物又は併用薬物を単独で投与する場合に比べて、その投与量を軽減することができる、
(2)患者の症状(軽症、重症など)に応じて、本発明の化合物と併用する薬物を選択することができる、
(3)本発明の化合物と作用機序が異なる併用薬物を選択することにより、治療期間を長く設定することができる、
(4)本発明の化合物と作用機序が異なる併用薬物を選択することにより、治療効果の持続を図ることができる、
(5)本発明の化合物と併用薬物とを併用することにより、相乗効果が得られる、等の優れた効果を得ることができる。
 以下、本発明の化合物と併用薬物を併用して使用することを「本発明の併用剤」と称する。
 本発明の併用剤の使用に際しては、本発明の化合物と併用薬物の投与時期は限定されず、本発明の化合物又はその医薬組成物と併用薬物又はその医薬組成物とを、投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。併用薬物の投与量は、臨床上用いられている投与量に準ずればよく、投与対象、投与ルート、疾患、組み合わせ等により適宜選択することができる。
 本発明の併用剤の投与形態は、特に限定されず、投与時に、本発明の化合物と併用薬物とが組み合わされていればよい。このような投与形態としては、例えば、(1)本発明の化合物と併用薬物とを同時に製剤化して得られる単一の製剤の投与、(2)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での同時投与、(3)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での時間差をおいての投与、(4)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での同時投与、(5)本発明の化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での時間差をおいての投与(例えば、本発明の化合物;併用薬物の順序での投与、あるいは逆の順序での投与)などが挙げられる。
 本発明の併用剤は、毒性が低く、例えば、本発明の化合物又は(及び)上記併用薬物を公知の方法に従って、薬学的に許容される担体と混合して医薬組成物、例えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤、(ソフトカプセルを含む)、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤等として、経口的又は非経口的(例、局所、直腸、静脈投与等)に安全に投与することができる。注射剤は、静脈内、筋肉内、皮下又は臓器内投与あるいは直接病巣に投与することができる。
 本発明の併用剤の製造に用いられてもよい薬学的に許容される担体としては、前記と同様のものがあげられる。
 本発明の併用剤における本発明の化合物と併用薬物との配合比は、投与対象、投与ルート、疾患等により適宜選択することができる。
 例えば、本発明の併用剤における本発明の化合物の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約0.01~100重量%、好ましくは約0.1~50重量%、さらに好ましくは約0.5~20重量%程度である。
 本発明の併用剤における併用薬物の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約0.01~100重量%、好ましくは約0.1~50重量%、さらに好ましくは約0.5~20重量%程度である。
 本発明は、更に以下の実施例、試験例および製剤例によって詳しく説明されるが、これらは本発明を限定するものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
 以下の実施例中の「室温」は通常約10℃ないし約35℃を示す。混合溶媒において示した比は、特に断らない限り容量比を示す。%は、特に断らない限り重量%を示す。
 実施例のカラムクロマトグラフィーにおける溶出は、特に言及しない限り、TLC(Thin Layer Chromatography,薄層クロマトグラフィー)による観察下に行った。TLC観察においては、TLCプレートとしてメルク(Merck)社製の60 F254を用い、展開溶媒として、カラムクロマトグラフィーで溶出溶媒として用いた溶媒を用いた。また、検出にはUV検出器を採用した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにおいて、NHと記載した場合はアミノプロピルシラン結合シリカゲルを、Diolと記載した場合は3-(2,3-ジヒドロキシプロポキシ)プロピルシラン結合シリカゲルを用いた。分取HPLC(高速液体クロマトグラフィー)において、C18と記載した場合はオクタデシル結合シリカゲルを用いた。溶出溶媒において示した比は、特に断らない限り容量比を示す。
 H NMRの解析にはACD/SpecManager(商品名)ソフトウエアなどを用いた。水酸基やアミノ基などのプロトンピークが非常に緩やかなピークについては記載していないことがある。
 MSは、LC/MSにより測定した。イオン化法としては、ESI法、またはAPCI法を用いた。データは実測値 (found) を示す。通常、分子イオンピークが観測されるがフラグメントイオンとして観測されることがある。塩の場合は、通常、フリー体の分子イオンピークもしくはフラグメントイオンピークが観測される。
 以下の実施例においては下記の略号を使用する。
mp:融点
MS:マススペクトル
M:モル濃度
N:規定度
CDCl:重クロロホルム
DMSO-d:重ジメチルスルホキシド
DMF-d7:重N,N-ジメチルホルムアミド
H NMR:プロトン核磁気共鳴 
LC/MS:液体クロマトグラフ質量分析計 
ESI:electrospray ionization、エレクトロスプレーイオン化
APCI:atomospheric pressure chemical ionization、大気圧化学イオン化
Pd2(dba)3 : トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)
DIAD : アゾジカルボン酸ジイソプロピル
XANTPHOS : (9,9-ジメチル-9H-キサンテン-4,5-ジイル)ビス(ジフェニルホスフィン)
HATU : O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロりん酸塩
TFA : トリフルオロ酢酸
CPME : シクロペンチルメチルエーテル
IPE : ジイソプロピルエーテル
DIPEA : N,N-ジイソプロピルエチルアミン
DMF : N,N-ジメチルホルムアミド
THF : テトラヒドロフラン
DME : 1,2-ジメトキシエタン
MeOH : メタノール
AIBN : 2,2'-アゾビス(イソブチロニトリル)
EtOH : エタノール
BINAP : 1,1'-ビナフタレン-2,2'-ジイルビス(ジフェニルホスフィン)
CDI : 1,1'-カルボニルジイミダゾール
DMSO : ジメチルスルホキシド
AcOH : 酢酸
DBU : 1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン
TEA : トリエチルアミン
NBS : N-ブロモスクシンイミド
実施例1
2-(4-フルオロフェニル)-4-(2-メトキシフェニル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) rac-3-ヒドロキシ-4-(2-メトキシフェニル)-2-フェニル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 rac-4-クロロ-3-ヒドロキシ-2-フェニル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(10.0 g)、(2-メトキシフェニル)ボロン酸 (8.74 g)と炭酸カリウム (12.7 g)、DME(100 mL)および水 (1 mL)の混合物にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム (2.22 g)を室温で加えた。その混合物を窒素雰囲気下、85℃で終夜撹拌した後、室温に冷却して酢酸エチルと水で希釈後、セライトを用いてろ過した。セライトを酢酸エチルで洗浄し、ろ液と洗浄液を合わせて、酢酸エチルで抽出した。抽出液から析出した固体をろ取して、水および酢酸エチルで洗浄後、乾燥して、標題化合物 (6.24 g)を得た。
MS: [M+H]+333.0.
B) rac-3-ヒドロキシ-4-(2-メトキシフェニル)フロ[3,4-c]ピリジン-1(3H)-オン
 rac-3-ヒドロキシ-4-(2-メトキシフェニル)-2-フェニル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(250 mg)と6M 塩酸 (15 mL)の混合物を1日加熱還流した後、0℃に冷却し、酢酸エチルで希釈後に、2M水酸化ナトリウム水溶液で中和して、酢酸エチルで抽出した。有機層を5%炭酸水素ナトリウム水溶液で抽出した。水層を5%クエン酸水溶液でpH = 4とした後、酢酸エチルで抽出した。有機層を、水および食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮し、標題化合物 (103 mg)を得た。
MS: [M+H]+258.0.
C) 2-(4-フルオロフェニル)-4-(2-メトキシフェニル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 rac-3-ヒドロキシ-4-(2-メトキシフェニル)フロ[3,4-c]ピリジン-1(3H)-オン(95 mg)と4-フルオロアニリン(0.039 mL)、THF (10 mL)、AcOH (0.05 mL)の混合物に水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム (117 mg)を室温で加えた。混合物を1時間加熱還流後、0℃に冷却し、酢酸エチルおよび5%炭酸水素ナトリウム水溶液で希釈後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮し、生じた固体をろ取し、酢酸エチルで洗浄し、標題化合物 (20 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 3.82 (3H, s), 4.95 (2H, s), 7.11 (1H, td, J = 7.5, 0.9 Hz), 7.22 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.28 (2H, t, J = 9.0 Hz), 7.46 (1H, dd, J = 7.6, 1.7 Hz), 7.48-7.55 (1H, m), 7.77 (1H, d, J = 4.9 Hz), 7.94 (2H, dd, J = 9.3, 4.9 Hz), 8.87 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例2
1-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-6-(4-フルオロフェニル)-6,7-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-b]ピリジン-2,5-ジオン
A) メチル1-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート
 4-フルオロ-2-メトキシアニリン(1.0 g)とアセト酢酸メチル(906 mg)の混合物にインジウム トリブロミド(25 mg)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、メチル (2E)-3-(4-フルオロ-2-メトキシアニリノ)ブタ-2-エノアート(1.40 g)を粗生成物として得た。得られた粗生成物(1.40 g)とTHF (25 mL)の混合物に、水素化ナトリウム(60%油性、304 mg)を0℃で加えた。反応混合物を同じ温度で15分間撹拌した後、プロピオル酸メチル(585 mg)を加え、室温で終夜撹拌した。混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、標題化合物(890 mg)を得た。
MS: [M+H]+292.
B) 1-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-6-(4-フルオロフェニル)-6,7-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-b]ピリジン-2,5-ジオン
 メチル 1-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート(150 mg)と四塩化炭素(20 mL)の混合物にNBS(101 mg)と過酸化ベンゾイル(12 mg)を室温で加え、混合物を77℃で終夜撹拌した。室温まで冷却後、反応混合物を減圧下で濃縮し、メチル 2-(ブロモメチル)-1-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート(213 mg)を粗生成物として得た。得られた粗生成物とMeOH(15 mL)の混合物に4-フルオロアニリン(70 mg)とDIPEA(149 mg)を室温で加え、混合物を同じ温度で終夜撹拌した。混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣を分取液体クロマトグラフィー (0.05%アンモニア水含有アセトニトリル/0.1%アンモニア水)で精製し、標題化合物 (43 mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.84 (3H, s), 4.16-4.37 (2H, m), 6.69 (1H, d, J = 9.6 Hz), 6.83-6.88 (2H, m), 7.01-7.08 (2H, m), 7.26-7.30 (1H, m), 7.53-7.59 (2H, m), 7.79 (1H, d, J = 9.2 Hz).
実施例7
4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-2-(4-フルオロフェニル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 2-クロロ-N-(4-フルオロフェニル)ピリジン-4-カルボキサミド
 2-クロロイソニコチン酸 (5.02 g)とチオニル ジクロリド (23 mL)の混合物を3時間還流した。混合物を濃縮し、残渣とアセトニトリル (25 mL)の混合物に、4-フルオロアニリン (4.25 g)、TEA (10.89 g)、アセトニトリル (50 mL)の混合物を0℃で加え、室温で2時間撹拌した。混合物に室温で1M 水酸化ナトリウム水溶液を加え、室温で1時間撹拌した。混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣とIPE(100 mL)の混合物を室温で30分撹拌した。析出した固体を集めて、IPEで洗浄した後、乾燥して、標題化合物 (5.54 g)を得た。
MS: [M+H]+250.9.
B) rac-4-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)-3-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 2-クロロ-N-(4-フルオロフェニル)ピリジン-4-カルボキサミド(5.54 g)とTHF (105 mL)の混合物に1.6 M ノルマルブチルリチウム - トルエン溶液 (34.5 mL)を-78℃で加えた。混合物を窒素雰囲気下、-78℃で1時間撹拌した。混合物にDMF (5.13 mL)を-78℃で加え、-78℃で1時間撹拌した。混合物にTHF (35 mL)を-78℃で加え、2時間以上かけて室温に昇温し、室温で1時間撹拌した。混合物を0℃にて2M塩酸で中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。析出した固体をろ取し、酢酸エチル/IPEで洗浄し、標題化合物 (3.34 g)を得た。
MS: [M+H]+278.9.
C) 4-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 rac-4-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)-3-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(5.36 g)とTFA (55 mL)の混合物にトリエチルシラン(21.84 g)を0℃で加えた。混合物を室温で48時間撹拌した。混合物を減圧下濃縮し、残渣を酢酸エチルとTHFで希釈し、混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。析出した固体をろ取し、IPEで洗浄し、標題化合物 (4.74 g)を得た。
MS: [M+H]+262.9.
D) 4-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-2-(4-フルオロフェニル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 4-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (102.3 mg)と(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ボロン酸(132 mg)、炭酸カリウム (135 mg)、DME (2 mL)、 水(0.050 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(28.5 mg)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、85℃で終夜撹拌した。混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、得られた固体を酢酸エチル/IPEで洗浄し、標題化合物 (57.7 mg)を得た。 
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 3.84 (3H, s), 4.95 (2H, s), 6.94 (1H, td, J = 8.5, 2.3 Hz), 7.13 (1H, dd, J = 11.7, 2.3 Hz), 7.22-7.36 (2H, m), 7.50 (1H, dd, J = 8.3, 7.2 Hz), 7.77 (1H, d, J = 4.9 Hz), 7.87-8.02 (2H, m), 8.86 (1H, d, J = 5.3 Hz).
実施例15
1-(5-フルオロ-2-メトキシフェニル)-6-(4-フルオロフェニル)-6,7-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-b]ピリジン-2,5-ジオン
A) メチル1-(5-フルオロ-2-メトキシフェニル)-2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート
 5-フルオロ-2-メトキシアニリン(1.0 g)とアセト酢酸メチル(905 mg)の混合物にインジウム トリブロミド(25 mg)を室温で加えた。室温で2日間撹拌後、混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、メチル (2E)-3-(5-フルオロ-2-メトキシアニリノ)ブタ-2-エノアート(1.14 g)を粗生成物として得た。得られた粗生成物(1.14 g)とTHF(20 mL)の混合物に水素化ナトリウム(60%油性、248 mg)を0℃で加え、同じ温度で15分間撹拌した。反応混合物にプロピオル酸メチル(481 mg)を0℃で加え、室温で終夜撹拌した。混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、標題化合物(270 mg)を得た。
MS: [M+H]+292.1.
B) 1-(5-フルオロ-2-メトキシフェニル)-6-(4-フルオロフェニル)-6,7-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-b]ピリジン-2,5-ジオン
 メチル 1-(5-フルオロ-2-メトキシフェニル)-2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート(270 mg)と四塩化炭素(15 mL)の混合物にNBS(181 mg)と過酸化ベンゾイル(22 mg)を室温で加えた。混合物を、70℃で終夜撹拌した。室温まで冷却後、反応混合物を減圧下で濃縮し、メチル 2-(ブロモメチル)-1-(5-フルオロ-2-メトキシフェニル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラートを粗生成物として得た。得られた粗生成物とMeOH(15 mL)の混合物に4-フルオロアニリン(116 mg)とDIPEA(245 mg)を室温で加え、同じ温度で終夜撹拌した。混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣を分取液体クロマトグラフィー(0.05%アンモニア水含有アセトニトリル/0.1%アンモニア水)で精製し、標題化合物 (27 mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.83 (3H, s), 4.22-4.37 (2H, m), 6.70 (1H, d, J = 9.2 Hz), 7.03-7.14 (4H, m), 7.25-7.28 (1H, m), 7.55-7.67 (2H, m), 7.81 (1H, d, J = 9.2 Hz).
実施例21
7-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-2-(4-フルオロフェニル)-1,2-ジヒドロ-3H-イミダゾ[1,5-c]イミダゾール-3-オン
A) N-[(5-ブロモ-1H-イミダゾール-4-イル)メチル]-4-フルオロアニリン
 5-ブロモ-1H-イミダゾール-4-カルバルデヒド (284 mg)、4-フルオロアニリン (0.311 mL)とDMF (4.0 mL)の混合物にAcOH (2.0 mL)を室温で加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。混合物に水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム (1032 mg)を室温で加えた。混合物を室温で終夜撹拌した。混合物に酢酸エチルを加え、水に注いだ。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣にIPEを加え、析出物をろ取し、減圧下乾燥し標題化合物 (393.8 mg)を得た。
MS: [M+H]+ 269.9.
B) 7-ブロモ-2-(4-フルオロフェニル)-1,2-ジヒドロ-3H-イミダゾ[1,5-c]イミダゾール-3-オン
 N-[(5-ブロモ-1H-イミダゾール-4-イル)メチル]-4-フルオロアニリン (393 mg)、DBU (0.439 mL)とアセトニトリル (10 mL)の混合物にCDI (260 mg)を室温で加えた。混合物を室温で3日間撹拌した。混合物に室温で酢酸エチルを加え、混合物を水に加えた。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (160.0 mg)を得た。
MS: [M+H]+ 295.8.
C) 7-(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)-2-(4-フルオロフェニル)-1,2-ジヒドロ-3H-イミダゾ[1,5-c]イミダゾール-3-オン
 7-ブロモ-2-(4-フルオロフェニル)-1,2-ジヒドロ-3H-イミダゾ[1,5-c]イミダゾール-3-オン (56.4 mg)、(4-フルオロ-2-メトキシフェニル)ボロン酸(38.8 mg)、炭酸カリウム (52.7 mg)、DME (3.0 mL)と水 (1.0 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (13.94 mg)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、85℃で3時間撹拌した。混合物に室温で酢酸エチルと水を加えた。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製した後、IPEで洗浄して標題化合物 (40.9 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ3.94 (3H, s), 5.05 (2H, s), 6.68 (1H, dd, J = 10.5, 2.3 Hz), 6.80 (1H, td, J = 8.3, 2.6 Hz), 7.16 (2H, dd, J = 9.0, 7.9 Hz), 7.59 - 7.70 (2H, m), 8.08 (1H, s), 8.13 (1H, dd, J = 8.9, 7.0 Hz).
実施例34
メチル 3-(ジフルオロメトキシ)-4-[2-(4-フルオロフェニル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]ベンゾアート
 メチル4-ブロモ-3-(ジフルオロメトキシ)ベンゾアート (1.03 g)、4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン (1.853 g)、酢酸カリウム (1.074 g)、DMF (20 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (0.267 g)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、80℃で7時間撹拌した。混合物に室温で酢酸エチルを加え、不溶物をろ去した。ろ液を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、メチル 3-(ジフルオロメトキシ)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾアートを粗生成物として得た。得られた粗生成物と4-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (500.0 mg)、炭酸ナトリウム(504 mg)、DME (10 mL)、水 (0.250 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (139 mg)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、85℃で6時間撹拌した。混合物に室温で酢酸エチルを加え、不溶物をろ去した。ろ液を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製した後、析出した固体をIPE/ヘキサンで洗浄し、標題化合物 (458.1 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 3.94 (3H, s), 5.05 (2H, s), 7.02-7.61 (3H, m), 7.77-8.07 (6H, m), 8.93 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例35
3-(ジフルオロメトキシ)-4-[2-(4-フルオロフェニル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]安息香酸
 メチル 3-(ジフルオロメトキシ)-4-[2-(4-フルオロフェニル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]ベンゾアート (446.7 mg)とTHF (5 mL)、MeOH (5 mL)の混合物に2M 水酸化ナトリウム水溶液 (5 mL) を0℃で加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を0℃で1M塩酸で中和し、酢酸エチル/THFで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮し、標題化合物 (411.0 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 5.05 (2H, s), 6.99-7.58 (3H, m), 7.71 (1H, d, J = 7.5 Hz), 7.80-7.88 (2H, m), 7.90-8.02 (3H, m), 8.91 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例36
2-(4-フルオロフェニル)-4-[3-(モルホリン-4-イル)ピリジン-4-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 4-(4-クロロピリジン-3-イル)モルホリン
 3-ブロモ-4-クロロピリジン (3.0 g)、モルホリン (1.358 g)、Pd2(dba)3 (0.428 g)、XANTPHOS (0.812 g)、ナトリウム tert-ブトキシド (2.247 g)およびトルエン (60 mL)の混合物を、アルゴン雰囲気下110℃で3時間撹拌した。反応混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (2.64 g)を得た。
MS: [M+H]+199.1.
B) 2-(4-フルオロフェニル)-4-[3-(モルホリン-4-イル)ピリジン-4-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 4-(4-クロロピリジン-3-イル)モルホリン (200 mg)、4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン (0.291 mL)、酢酸パラジウム (17.18 mg)、2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル (106 mg)、TEA (0.842 mL)およびトルエン (6.0 mL)の混合物を、アルゴン雰囲気下、100℃で15時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、4-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (39.7 mg)、[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (7.37 mg)、炭酸ナトリウム (32 mg)、水(0.6 mL)およびEtOH (0.6 mL)を加え、アルゴン雰囲気下、100℃で5時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却後、水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (14 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 3.26-3.30 (4H, m), 3.76-3.82 (4H, m), 5.47 (2H, s), 7.29-7.37 (2H, m), 7.81-7.84 (2H, m), 7.98-8.04 (2H, m), 8.49 (1H, d, J = 2.8 Hz), 8.61 (1H, d, J = 1.9 Hz), 8.93 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例40
3-(ジフルオロメトキシ)-4-[2-(4-フルオロフェニル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]ベンズアミド
 3-(ジフルオロメトキシ)-4-[2-(4-フルオロフェニル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]安息香酸 (138.2 mg)とDIPEA (216 mg)、DMF (3mL)の混合物に 1-ヒドロキシベンゾトリアゾール-アンモニア塩 (254 mg)と1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 (192 mg)を室温で加えた。混合物を室温で終夜撹拌した。混合物に0℃で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチル/IPEで洗浄し、標題化合物 (95.6 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 5.05 (2H, s), 6.98-7.53 (3H, m), 7.65 (1H, s), 7.77 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.82-7.89 (2H, m), 7.90-8.02 (3H, m), 8.23 (1H, s), 8.92 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例41
3-(ジフルオロメトキシ)-4-[2-(4-フルオロフェニル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]ベンゾニトリル
 3-(ジフルオロメトキシ)-4-[2-(4-フルオロフェニル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]ベンズアミド (70.3 mg)とピリジン (53.8 mg)、THF (2 mL)の混合物にトリフルオロ酢酸 無水物 (0.048 mL)を0℃で加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。混合物に0℃で飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチル/IPEで洗浄し、標題化合物 (41.8 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 5.04 (2H, s), 6.98-7.62 (3H, m), 7.83-8.05 (6H, m), 8.93 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例57
4-[2-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル]-2-[5-(トリフルオロメトキシ)ピリジン-2-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 2-[2-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
 1-ブロモ-2-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロベンゼン (4.40 g)と4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン (5.56 g)、酢酸カリウム (2.69 g)、CPME (40 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (1.436 g)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、100℃で16時間撹拌した。混合物に水を加え、不溶物をろ去した。ろ液を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (3.02 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ1.28 (12H, s), 6.86-7.40 (3H, m), 7.71 (1H, t, J = 7.9 Hz).
B) 4-[2-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 4-クロロ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (600 mg)と2-[2-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン (1333 mg)、炭酸カリウム(1.23 g)、DME (8 mL)、水(0.200 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (260 mg)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、85℃で1時間撹拌した。混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (580 mg)を得た。
MS: [M+H]+294.9.
C) 4-[2-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル]-2-[5-(トリフルオロメトキシ)ピリジン-2-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 2-クロロ-5-(トリフルオロメトキシ)ピリジン (81 mg)と4-[2-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロフェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (100.2 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド (49.1 mg)、トルエン (4 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (26.8 mg)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、110℃で1時間撹拌した。混合物に室温で酢酸エチルと水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチル/IPEで洗浄し、標題化合物 (106.8 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 5.10 (2H, s), 6.92-7.53 (3H, m), 7.74 (1H, dd, J = 8.7, 6.4 Hz), 7.89 (1H, d, J = 5.3 Hz), 8.08 (1H, dd, J = 9.0, 2.3 Hz), 8.56 (1H, d, J = 2.6 Hz), 8.66 (1H, d, J = 9.0 Hz), 8.92 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例78
4-[4-(アゼチジン-1-カルボニル)-2-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-2-(4-フルオロフェニル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 3-(ジフルオロメトキシ)-4-[2-(4-フルオロフェニル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]安息香酸 (63.6 mg)とアゼチジン (13.15 mg)、DIPEA (59.5 mg)、DMF (1 mL)の混合物にHATU (88 mg)を室温で加えた。混合物を、室温で終夜撹拌した。混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製した後、IPEで洗浄し、標題化合物 (10.6 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 2.21-2.40 (2H, m), 4.10 (2H, t, J = 7.7 Hz), 4.39 (2H, t, J = 7.5 Hz), 5.05 (2H, s), 6.98-7.68 (5H, m), 7.71-7.79 (1H, m), 7.86 (1H, d, J = 4.9 Hz), 7.89-8.01 (2H, m), 8.91 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例79
5-(4-フルオロフェニル)-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-5,6-ジヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾール-4(1H)-オン
A) (3E)-3-[(ジメチルアミノ)メチリデン]-1-(4-フルオロフェニル)ピロリジン-2,4-ジオン
 1-(4-フルオロフェニル)-4-ヒドロキシ-1,5-ジヒドロ-2H-ピロール-2-オン (4.70 g)、トルエン(50 mL) の混合物に、1,1-ジメトキシ-N,N-ジメチルメタンアミン (3.88 mL)を室温で加えた。混合物を50℃で3時間、室温で終夜撹拌した。析出した固体をろ取し、トルエンおよびヘキサンで洗浄し、標題化合物 (5.98 g)を得た。
MS: [M+H]+249.0.
B) [4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ヒドラジン塩酸塩
 4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)アニリン (3.00 g)、濃塩酸(10 mL)、水(10 mL)の混合物に亜硝酸ナトリウム(1.09 g)と水 (3mL)の混合物を0℃で滴下し、0℃で0.5時間撹拌した。反応混合物に二塩化スズ (6.80 g)と濃塩酸 (10 mL)の混合物を滴下し、0℃から室温で1時間撹拌した。析出した固体をろ取して、6M塩酸およびIPEで洗浄し、標題化合物(2.43 g)を得た。
MS: [M+H]+225.0.
C) 5-(4-フルオロフェニル)-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-5,6-ジヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾール-4(1H)-オン
 (3E)-3-[(ジメチルアミノ)メチリデン]-1-(4-フルオロフェニル)ピロリジン-2,4-ジオン (497 mg)と[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ヒドラジン塩酸塩 (573 mg)、EtOH (10 mL)の混合物にTEA (0.307 mL)を室温で加え、2時間加熱還流後、室温に冷却した。析出した固体をろ取して、EtOHで洗浄した。得られた固体にトルエン (10 mL)、4-メチルベンゼンスルホン酸一水和物 (114 mg)を室温で加え、2時間加熱還流した。混合物に酢酸エチルを加えた後、5%炭酸水素ナトリウム水溶液でpH = 9-10とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、塩基性シリカゲルを敷き詰めたパッドを通してろ過し、減圧下濃縮した。残渣に酢酸エチル/ヘキサンを加え、固体をろ取し、酢酸エチル/ヘキサンで洗浄し、標題化合物 (435 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.95 (2H, s), 5.02 (2H, q, J = 8.7 Hz), 7.13 (1H, td, J = 8.5, 2.6 Hz), 7.19-7.31 (2H, m), 7.48 (1H, dd, J = 10.7, 2.4 Hz), 7.69-7.78 (3H, m), 8.08 (1H, s).
実施例83
4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-[1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾール-4-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 4-クロロ-2-[1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾール-4-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾール-4-アミン 塩酸塩(377 mg)とDIPEA (605 mg)、DMF (6 mL)の混合物にメチル 3-(ブロモメチル)-2-クロロピリジン-4-カルボキシラート (412.6 mg)とDMF (6 mL)の混合物を室温で加え、室温で2時間、50℃で終夜撹拌した。混合物に室温で酢酸エチルと水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチル/IPEで洗浄し、標題化合物 (343.1 mg)を得た。
MS: [M+H]+316.9.
B) 4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-[1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾール-4-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 1-ブロモ-4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゼン (3.65 g)と4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン (4.07 g)、酢酸カリウム (1.968 g)、CPME (40 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (1.052 g)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、100℃で16時間撹拌した。混合物に水を加え、不溶物をろ去し、ろ液を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮し、2-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン (4.16 g)を粗生成物として得た。得られた粗生成物(150 mg)と4-クロロ-2-[1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-1H-ピラゾール-4-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(76.4 mg)、炭酸カリウム (83 mg)、DME (4 mL)、水 (0.100 mL)の混合物に [1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (17.65 mg)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、85℃で終夜撹拌した。混合物に室温で酢酸エチルを加え、不溶物をろ去した。ろ液を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製した後、IPEで洗浄し、標題化合物 (20.1 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.77-4.98 (4H, m), 5.19 (2H, q, J = 9.3 Hz), 7.09 (1H, td, J = 8.5, 2.3 Hz), 7.34 (1H, dd, J = 11.1, 2.4 Hz), 7.56 (1H, dd, J = 8.5, 7.0 Hz), 7.78 (1H, d, J = 5.3 Hz), 7.94 (1H, s), 8.43 (1H, s), 8.86 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例85
2-(4-フルオロフェニル)-4-(3-メトキシ-2-メチルピリジン-4-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 3-メトキシ-2-メチル-4H-ピラン-4-オン
 水酸化カリウム (4.89 g)と水(50 mL)の混合物に3-ヒドロキシ-2-メチル-4H-ピラン-4-オン (10.00 g)を室温で加えた後、硫酸ジメチル (7.52 mL)を室温で滴下した。混合物を70℃で5時間撹拌した。反応混合物に硫酸ジメチル (1 mL)を室温で加え、70℃で5時間撹拌した。混合物を0℃にて1M塩酸で中和し、酢酸エチルとジエチルエーテルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (7.586 g)を得た。
MS: [M+H]+ 141.0.
B) 4-ブロモ-3-メトキシ-2-メチルピリジン
 3-メトキシ-2-メチル-4H-ピラン-4-オン (7.586 g)とEtOH (80 mL)の混合物に28% アンモニア水(80 mL)を室温で加えた。混合物を70℃で終夜撹拌した。混合物を減圧下濃縮し、3-メトキシ-2-メチルピリジン-4(1H)-オン (7.46 g)を粗生成物として得た。得られた粗生成物 (1.00 g)とDMF (25 mL)の混合物に亜リン酸 トリブロミド (4.32 g)を0℃で加えた。混合物を室温で3時間撹拌した。混合物を室温で飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (1.1685 g)を得た。 
MS: [M+H]+ 201.9.
C) 2-(4-フルオロフェニル)-4-(3-メトキシ-2-メチルピリジン-4-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 4-ブロモ-3-メトキシ-2-メチルピリジン (101 mg)、4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン (152 mg)、酢酸カリウム (73.6 mg)とCPME (3.0 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (39.3 mg)を室温で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、100℃で16時間撹拌した。不溶物をろ去し、ろ液を減圧下濃縮した。得られた残渣と4-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (92 mg)、炭酸カリウム (138 mg)、DME (3.0 mL)、水 (1.0 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (36.6 mg)を室温で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、100℃で4時間撹拌した。混合物に酢酸エチルおよび水を加え、有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)とシリカゲルカラムクロマトグラフィー(MeOH /酢酸エチル)で精製した後、IPEで洗浄し、標題化合物 (13.2 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.10 (3H, s), 1.90 (3H, s), 3.35 (2H, s), 5.58 (2H, t, J = 8.9 Hz), 5.77 (1H, d, J = 4.9 Hz), 6.27 (2H, dd, J = 9.2, 4.7 Hz), 6.34 (1H, d, J = 4.9 Hz), 6.89 (1H, d, J = 4.9 Hz), 7.40 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例87
2-(4-フルオロフェニル)-7-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,2-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-3-オン
A) 7-ブロモ-2-(4-フルオロフェニル)-1,2-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-3-オン
 メチル 5-ブロモ-4-メチルピリジン-3-カルボキシラート (6.45 g)とNBS (5.49 g)、AIBN (460 mg)、四塩化炭素 (100 mL)の混合物を15時間加熱還流した。混合物をろ過して、ろ液を減圧下濃縮し、メチル 5-ブロモ-4-(ブロモメチル)ピリジン-3-カルボキシラート(9.90 g)を粗生成物として得た。得られた粗生成物 (9.90 g)、4-フルオロアニリン(5.34 g)、DIPEA (12.4 g)とMeOH (100 mL)の混合物を室温で15時間撹拌した。混合物を室温で水に加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、標題化合物(5.10 g)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 5.08 (2H, s), 7.32 (2H, t, J = 8.8 Hz), 7.94 (2H, dd, J = 9.2, 4.8 Hz), 8.95-9.05 (2H, m).
B) 2-(4-フルオロフェニル)-7-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,2-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-3-オン
 1-ブロモ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゼン (0.084 g)、4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン (0.101 g)、酢酸カリウム (0.049 g)とCPME (3.0 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (0.026 g)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、100℃で16時間撹拌した。混合物に酢酸エチルと水を加えてろ過し、ろ液を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮し、4,4,5,5-テトラメチル-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,3,2-ジオキサボロランを粗生成物として得た。得られた粗成生物と7-ブロモ-2-(4-フルオロフェニル)-1,2-ジヒドロ-3H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-3-オン (67.6 mg)、炭酸カリウム (60.8 mg)とDME (3.0 mL)、水 (1.0 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (16.1 mg)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、85℃で2時間撹拌した。混合物に室温で水と酢酸エチルを加えた。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製した後、IPEで洗浄し、標題化合物 (49.1 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 4.37 (2H, q, J = 8.2 Hz), 4.81 (2H, s), 7.04-7.16 (3H, m), 7.17-7.30 (1H, m), 7.35-7.41 (1H, m), 7.48-7.56 (1H, m), 7.74 (2H, dd, J = 9.2, 4.7 Hz), 8.74 (1H, s), 9.18 (1H, s).
実施例90
2-[6-(ジフルオロメトキシ)ピリダジン-3-イル]-4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 3-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリダジン
 水素化ナトリウム (60%油性、0.827 g)とアセトニトリル (50 mL)の混合物に6-クロロピリダジン-3-オール (1.00 g)を室温で加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌した後、ジフルオロ(フルオロスルホニル)酢酸 (1.346 mL)を滴下した。混合物を室温で16時間撹拌した。混合物に室温で酢酸エチルを加え、水に注いだ。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (462.4 mg)を得た。
MS: [M+H]+ 180.9.
B) 2-[6-(ジフルオロメトキシ)ピリダジン-3-イル]-4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 3-クロロ-6-(ジフルオロメトキシ)ピリダジン (81.4 mg)、4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (73.5 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド (23.83 mg)とトルエン (2 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (17.74 mg)を室温で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、60℃で1時間、80℃で3時間撹拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製した後、HPLC(L-Column 2 ODS, 移動相:水/アセトニトリル(0.1% TFA含有系))にて分取し、得られた画分を減圧濃縮し、標題化合物 (16.0 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 4.36 (2H, q, J = 7.9 Hz), 5.20 (2H, s), 6.77 (1H, dd, J = 9.8, 2.3 Hz), 6.97 (1H, td, J = 8.1, 2.3 Hz), 7.27-7.33 (1H, m), 7.34-7.88 (3H, m), 8.93 (1H, d, J = 4.9 Hz), 9.07 (1H, d, J = 9.8 Hz).
実施例91
2-[5-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-2-イル]-4-[3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-4-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 4-[3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-4-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 4-ブロモ-3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン (2.30 g)、4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン (2.60 g)、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (0.671 g)、酢酸カリウム (1.256 g)とCPME (25 mL)の混合物をアルゴン雰囲気下、100℃で21時間撹拌した。混合物をろ過し、ろ液を水を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮し、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジンを粗生成物として得た。得られた粗生成物と4-クロロ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (700 mg)、炭酸カリウム (1435 mg)、[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (304 mg)、DME (50 mL)と水 (5 mL)の混合物を窒素雰囲気下、85℃で4時間撹拌した。混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサンとMeOH/酢酸エチル)で精製した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、MeOH /酢酸エチル)で精製し、標題化合物 (247 mg)を得た。
MS: [M+H]+309.9.
B) 2-[5-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-2-イル]-4-[3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-4-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 2-クロロ-5-(ジフルオロメトキシ)ピリジン (18.25 mg)、4-[3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-4-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (26.2 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド (12.21 mg)とトルエン (2 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (6.67 mg)を室温で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、110℃で90分間撹拌した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製した後、IPEで洗浄し、標題化合物(27.1 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 4.47 (2H, q, J = 7.8 Hz), 5.12 (2H, s), 6.27-6.81 (1H, m), 7.51 (1H, d, J = 4.9 Hz), 7.58-7.66 (1H, m), 7.91 (1H, d, J = 4.9 Hz), 8.24 (1H, d, J = 2.6 Hz), 8.54 (1H, s), 8.57 (1H, d, J = 4.5 Hz), 8.71 (1H, d, J = 9.0 Hz), 8.95 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例92
5-(4-フルオロフェニル)-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-3-メチル-5,6-ジヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾール-4(1H)-オン
A) メチルN-(4-フルオロフェニル)-N-(3-オキソブタノイル)グリシナート
 メチル N-(4-フルオロフェニル)グリシナート (1.83 g)、2,2,6-トリメチル-4H-1,3-ジオキシン-4-オン(1.46 mL)、トルエン (20 mL)の混合物を6時間加熱還流した後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製して、標題化合物 (2.51 g)を得た。
MS: [M+H]+268.0.
B) 3-アセチル-1-(4-フルオロフェニル)-4-ヒドロキシ-1,5-ジヒドロ-2H-ピロール-2-オン
 メチル N-(4-フルオロフェニル)-N-(3-オキソブタノイル)グリシナート (2.50 g)のEtOH (25 mL)溶液に20% ナトリウムエトキシド - EtOH溶液 (8.14 mL)を室温で加え、6時間加熱還流した。混合物を半分に減圧下濃縮し、水で希釈後、IPEで洗浄し、0℃に冷却後、2M塩酸でpH = 5とした。析出した固体をろ取し、水で洗浄し、標題化合物 (1.68 g)を得た。
MS: [M+H]+235.9.
C) 5-(4-フルオロフェニル)-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-3-メチル-5,6-ジヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾール-4(1H)-オン
 3-アセチル-1-(4-フルオロフェニル)-4-ヒドロキシ-1,5-ジヒドロ-2H-ピロール-2-オン(235 mg)と[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ヒドラジン塩酸塩(261 mg)、THF (10 mL)、AcOH(1 mL)の混合溶液にTEA (0.139 mL)を室温で加えた。その混合物を6時間加熱還流後、室温で3日間撹拌し、減圧下濃縮した。残渣にトルエンを加え減圧下濃縮した。残渣とトルエン (30 mL)の混合物に、4-メチルベンゼンスルホン酸一水和物(38 mg)を室温で加え、2時間加熱還流後、減圧下濃縮した。残渣に酢酸エチルおよび水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンで洗浄し、標題化合物 (51 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 2.38 (3H, s), 4.88 (2H, s), 5.02 (2H, q, J = 9.0 Hz), 7.10 (1H, td, J = 8.4, 2.4 Hz), 7.20-7.29 (2H, m), 7.46 (1H, dd, J = 10.5, 2.6 Hz), 7.66-7.76 (3H, m).
実施例98
4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-{4-[(オキサン-4-イル)オキシ]フェニル}-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 4-(4-ヨードフェノキシ)オキサン
 4-ヨードフェノール (1.0 g)、テトラヒドロ-2H-ピラン-4-オール (0.696 g)、トリフェニルホスフィン (1.788 g)およびTHF (10 mL)の混合物に1M DIAD - トルエン溶液(3.59 mL)を0℃で加えた。混合物を窒素雰囲気下、室温で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (1.26 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.47-1.63 (2H, m), 1.89-2.00 (2H, m), 3.41-3.51 (2H, m), 3.78-3.87 (2H, m), 4.49-4.60 (1H, m), 6.83 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.57 (2H, d, J = 8.7 Hz).
B) 4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-{4-[(オキサン-4-イル)オキシ]フェニル}-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (50 mg)、4-(4-ヨードフェノキシ)オキサン (60 mg)、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (12.06 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド (22.09 mg)およびトルエン (2.0 mL)の混合物をアルゴン雰囲気下、110℃で終夜撹拌した。反応混合物に室温でクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (12.06 mg)とナトリウム tert-ブトキシド(22.09 mg)を加え、アルゴン雰囲気下、110℃で4時間撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (5.5 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.51-1.65 (2H, m), 1.91-2.02 (2H, m), 3.43-3.53 (2H, m), 3.81-3.90 (2H, m), 4.52-4.64 (1H, m), 4.84-4.97 (4H, m), 7.02-7.11 (3H, m), 7.31 (1H, dd, J = 11.3, 2.3 Hz), 7.56 (1H, dd, J = 8.5, 7.0 Hz), 7.73-7.82 (3H, m), 8.86 (1H, d, J = 4.8 Hz).
実施例101
4-[2-(ベンジルオキシ)-4-フルオロフェニル]-2-[6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 4-クロロ-2-[6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-アミン (3.00 g)とDIPEA (5.92 g)、DMF (65 mL)の混合物にメチル3-(ブロモメチル)-2-クロロピリジン-4-カルボキシラート (4.50 g)とDMF (25 mL)の混合物を室温で加えた。混合物を室温で1時間、80℃で終夜撹拌した。混合物を減圧下濃縮した。残渣に酢酸エチルと水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (3.34 g)を得た。
MS: [M+H]+311.9.
B) 4-[2-(ベンジルオキシ)-4-フルオロフェニル]-2-[6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 2-(ベンジルオキシ)-1-ブロモ-4-フルオロベンゼン(1.80 g)と4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン (3.25 g)、酢酸カリウム (1.90 g)、DMF (36 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(0.469 g)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、80℃で終夜撹拌した。混合物に室温で酢酸エチルを加え、不溶物をろ去した。ろ液を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮し、2-[2-(ベンジルオキシ)-4-フルオロフェニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを粗生成物として得た。得られた粗生成物と4-クロロ-2-[6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(1.00 g)、炭酸カリウム (1.12 g)、DME (30 mL)、水 (0.750 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (0.235 g)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、85℃で4時間撹拌した。混合物に室温で酢酸エチルを加え、不溶物をろ去した。ろ液を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、IPEで洗浄し、標題化合物 (749.6 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.97 (2H, s), 5.23 (2H, s), 6.98 (1H, td, J = 8.3, 2.3 Hz), 7.12-7.35 (7H, m), 7.44-8.00 (3H, m), 8.35 (1H, dd, J = 9.0, 3.0 Hz), 8.69 (1H, d, J = 2.6 Hz), 8.88 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例106
4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-{4-[(オキセタン-3-イル)オキシ]フェニル}-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 3-(4-ヨードフェノキシ)オキセタン
 4-ヨードフェノール (0.50 g)、オキセタン-3-イル 4-メチルベンゼンスルホナート (0.623 g)、炭酸セシウム (1.111 g)およびDMF (8.0 mL)の混合物を、70℃で22時間撹拌した。反応混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (531.8 mg)を得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.49-4.55 (2H, m), 4.90 (2H, t, J = 6.8 Hz), 5.21-5.29 (1H, m), 6.61-6.68 (2H, m), 7.57-7.63 (2H, m).
B) 4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-{4-[(オキセタン-3-イル)オキシ]フェニル}-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (50 mg)、3-(4-ヨードフェノキシ)オキセタン (60 mg)、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (12.06 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド (22.09 mg)およびトルエン (2.0 mL)の混合物をアルゴン雰囲気下、95℃で44時間撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (6 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.54 (2H, dd, J = 7.2, 4.9 Hz), 4.84-4.96 (6H, m), 5.25-5.35 (1H, m), 6.87 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.08 (1H, td, J = 8.5, 2.3 Hz), 7.30 (1H, dd, J = 11.3, 2.3 Hz), 7.56 (1H, dd, J = 8.3, 6.8 Hz), 7.75-7.82 (3H, m), 8.86 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例107
2-[6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル]-4-(4-フルオロ-2-ヒドロキシフェニル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 4-[2-(ベンジルオキシ)-4-フルオロフェニル]-2-[6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(748.6 mg)および10% パラジウム炭素 (55% wet, 75 mg)およびTHF (15 mL)の混合物を常圧の水素雰囲気下、室温で終夜撹拌した。触媒をろ去し、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をIPEで洗浄し、標題化合物 (573.1 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 5.42 (2H, s), 6.75-6.91 (2H, m), 7.26 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.45-8.02 (3H, m), 8.55 (1H, dd, J = 9.0, 3.0 Hz), 8.83-8.94 (2H, m), 13.62 (1H, brs).
実施例111
2-(4-フルオロフェニル)-4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン
A) 4-クロロ-2-[(2,4-ジメトキシフェニル)メチル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン
 2-クロロ-3,4-ビス(クロロメチル)ピリジン (2.00 g)とTHF (15 mL)の混合物にTEA (6.62 mL)と(2,4-ジメトキシフェニル)メタンアミン(4.77 g)を加え、室温で終夜撹拌した。得られた混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (1.31 g)を得た。
MS: [M+H]+305.0.
B) 2-[(2,4-ジメトキシフェニル)メチル]-4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン
 1-ブロモ-4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゼン (1.00 g)と4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン (1.1 g)、酢酸カリウム (0.539 g)、CPME (10 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (0.288 g)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、100℃で終夜撹拌した。混合物に水を加え、不溶物をろ去し、ろ液を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮し、2-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン (1.36 g)を粗生成物として得た。得られた粗生成物 (1103 mg)、4-クロロ-2-[(2,4-ジメトキシフェニル)メチル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン (700 mg)、炭酸カリウム(794 mg)、DME (15 mL)、水 (1.5 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(168 mg)を室温で加え、窒素雰囲気下、90℃で1時間撹拌した。混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (612 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ3.62-3.78 (10H, m), 3.88 (2H, s), 4.80 (2H, q, J = 9.0 Hz), 6.46 (1H, dd, J = 8.3, 2.6 Hz), 6.52 (1H, d, J = 2.3 Hz), 6.97 (1H, td, J = 8.4, 2.4 Hz), 7.14-7.23 (2H, m), 7.29 (1H, d, J = 4.9 Hz), 7.37 (1H, dd, J = 8.5, 7.0 Hz), 8.45 (1H, d, J = 4.9 Hz).
C) 4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン
 2-[(2,4-ジメトキシフェニル)メチル]-4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン (610 mg)とTFA (5 mL)の混合物を70℃で3時間撹拌後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (376 mg)を得た。
MS: [M+H]+313.3.
D) 2-(4-フルオロフェニル)-4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン
 1-ブロモ-4-フルオロベンゼン (0.013 mL)と4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン (30.0 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド (13.85 mg)、トルエン (1.5 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (7.56 mg)を室温で加え、混合物を窒素雰囲気下110℃で1時間撹拌した後、酢酸エチルと水を加えてセライトろ過した。ろ液を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (28.0 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ4.43 (2H, s), 4.66 (2H, s), 4.87 (2H, q, J = 8.8 Hz), 6.59-6.69 (2H, m), 6.97-7.12 (3H, m), 7.27 (1H, dd, J = 10.9, 2.3 Hz), 7.40-7.50 (2H, m), 8.58 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例112
(2-{2-[6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-4-イル}-5-フルオロフェノキシ)アセトニトリル
 2-[6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル]-4-(4-フルオロ-2-ヒドロキシフェニル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (60.2 mg)と炭酸カリウム (32.2 mg)、DMF (1.5 mL)の混合物にブロモアセトニトリル (0.013 mL)を室温で加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。混合物に0℃で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (63.5 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 5.04 (2H, s), 5.29 (2H, s), 7.11 (1H, td, J = 8.4, 2.4 Hz), 7.22 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.38 (1H, dd, J = 11.3, 2.3 Hz), 7.45-7.98 (3H, m), 8.50 (1H, dd, J = 9.0, 3.0 Hz), 8.74 (1H, d, J = 3.0 Hz), 8.90 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例115
6-(4-フルオロフェニル)-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-6,7-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリダジン-3,5(2H,4H)-ジオン
A) rac-エチル1-(4-フルオロフェニル)-3-(2-メトキシ-2-オキソエチル)-2,4-ジオキソピロリジン-3-カルボキシラート
 rac-エチル1-(4-フルオロフェニル)-2,4-ジオキソピロリジン-3-カルボキシラート (3.00 g)、ブロモ酢酸メチル (1.25 mL)およびヨウ化カリウム (188 mg)のTHF (100 mL)溶液に1M テトラブチルアンモニウムフルオリド - THF溶液 (13.6 mL)を室温で加えた。混合物を4時間室温で撹拌後、終夜加熱還流し、室温に冷却し、シリカゲルを敷き詰めたパッドを通してろ過し、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (1.24 g)を得た。
MS: [M+H]+338.0.
B) [1-(4-フルオロフェニル)-4-ヒドロキシ-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]酢酸
 rac-エチル1-(4-フルオロフェニル)-3-(2-メトキシ-2-オキソエチル)-2,4-ジオキソピロリジン-3-カルボキシラート (340 mg)、THF (5 mL)、6M塩酸 (10 mL)の混合物を24時間加熱還流し、室温に冷却し、水で希釈後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣に酢酸エチル/ヘキサンを加え、固体をろ取し、酢酸エチル/ヘキサンで洗浄し、標題化合物 (186 mg)を得た。
MS: [M+H]+251.9.
C) 6-(4-フルオロフェニル)-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-6,7-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリダジン-3,5(2H,4H)-ジオン
 [1-(4-フルオロフェニル)-4-ヒドロキシ-2-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル]酢酸 (100 mg)、[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ヒドラジン塩酸塩 (124 mg)およびHATU (227 mg)のDMF (5 mL)溶液にTEA (0.111 mL)を室温で加えた。その混合物を終夜室温で撹拌し、水を加えて酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣にトルエン (20 mL)、4-メチルベンゼンスルホン酸一水和物 (15 mg)を加え、2時間加熱還流した。混合物に酢酸エチル、5%炭酸水素水溶液、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、残渣に酢酸エチル/ヘキサンを加え、固体をろ取し、ヘキサンで洗浄し、標題化合物 (45 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 3.05 (2H, s), 4.19 (2H, s), 4.87 (2H, q, J = 8.7 Hz), 7.01 (1H, td, J = 8.5, 2.6 Hz), 7.06-7.16 (2H, m), 7.28 (1H, dd, J = 10.6, 2.6 Hz), 7.53 (1H, dd, J = 8.9, 6.2 Hz), 7.58-7.67 (2H, m), 10.75 (1H, brs).
実施例116
メチル (2-{2-[6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-4-イル}-5-フルオロフェノキシ)アセタート
 2-[6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル]-4-(4-フルオロ-2-ヒドロキシフェニル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (235.6 mg)と炭酸カリウム (126 mg)、DMF (5 mL)の混合物にメチル ブロモアセタート (112 mg)を室温で加えた。混合物を室温で30分間撹拌した。混合物にDMF (3 mL)を室温で加えた。混合物を室温で6時間撹拌した。混合物に0℃で水と酢酸エチル、THFを加えた。不溶物をろ取し、水および酢酸エチルで洗浄し、標題化合物 (170.9 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 3.66 (3H, s), 4.96 (2H, s), 5.16 (2H, s), 7.00 (1H, td, J = 8.3, 2.3 Hz), 7.11 (1H, dd, J = 11.3, 2.3 Hz), 7.23 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.40-8.03 (3H, m), 8.48 (1H, dd, J = 8.9, 2.8 Hz), 8.73 (1H, d, J = 2.6 Hz), 8.89 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例119
4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 4-クロロ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 メチル 3-(ブロモメチル)-2-クロロピリジン-4-カルボキシラート (7.2 g)のアセトニトリル (35 mL)溶液に28%アンモニア水(70 mL)を0℃で加えた。混合物を0℃で2時間撹拌した。固形物をろ取し、少量のアセトニトリルで洗浄し、標題化合物 (3.3 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.47 (2H, s), 7.72 (1H, d, J = 4.9 Hz), 8.57 (1H, d, J = 4.9 Hz), 9.17 (1H, brs).
B) 4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 1-ブロモ-4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゼン (7.70 g)と4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン (8.59 g)、酢酸カリウム (4.15 g)、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (2.219 g)、CPME (77 mL)の混合物をアルゴン雰囲気下、100℃で18時間撹拌した。固形物をろ去し、ろ液に水を加えた。混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮し、2-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン (15.12 g)を粗生成物として得た。得られた粗生成物、4-クロロ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(2.4 g)、炭酸カリウム (4.92 g)と[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (1.04 g)、DME (85 mL)、水 (17 mL)の混合物をアルゴン雰囲気下、85℃で2時間撹拌した。反応混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (2.54 g)を得た。
MS: [M+H]+326.9.
C) 4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(7.50 g)のトルエン(300 mL)懸濁液に2-(4-ブロモフェニル)-2-プロパノール (7.42 g)、ナトリウム tert-ブトキシド (4.42 g)とクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (3.62 g)を室温で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、120℃で3時間撹拌した。混合物をシリカゲルおよび塩基性シリカゲルを敷き詰めたパッドに酢酸エチルを用いて通した。ろ液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NHついでSI、酢酸エチル/ヘキサン)で精製した。除塵ろ過の後、酢酸エチル/ヘキサンから再結晶し、標題化合物 (6.98 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.43 (6H, s), 4.83-4.99 (4H, m), 5.02 (1H, s), 7.04-7.13 (1H, m), 7.32 (1H, dd, J = 11.1, 2.4 Hz), 7.48-7.62 (3H, m), 7.76-7.88 (3H, m), 8.87 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例130
(2-{2-[6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-4-イル}-5-フルオロフェノキシ)酢酸
 メチル(2-{2-[6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-4-イル}-5-フルオロフェノキシ)アセタート (244.3 mg)とTHF (3 mL)、MeOH (3 mL)の混合物に2M 水酸化ナトリウム水溶液 (3 mL)を0℃で加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。混合物に0℃で1M 塩酸(6 mL)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮し、標題化合物 (236.3 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.85 (2H, s), 5.23 (2H, s), 6.86-7.12 (2H, m), 7.20 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.39-8.02 (3H, m), 8.53 (1H, dd, J = 9.0, 3.0 Hz), 8.68 (1H, d, J = 2.6 Hz), 8.89 (1H, d, J = 4.9 Hz), 13.33 (1H, brs).
実施例134
4-{2-[2-(アゼチジン-1-イル)-2-オキソエトキシ]-4-フルオロフェニル}-2-[6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 (2-{2-[6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-4-イル}-5-フルオロフェノキシ)酢酸 (66.4 mg)とアゼチジン塩酸塩 (34.9 mg)、DIPEA (96 mg)、DMF (2 mL)の混合物にHATU (113 mg)を室温で加えた。混合物を室温で終夜撹拌した。混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (13.3 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 2.10-2.33 (2H, m), 3.89 (2H, t, J = 7.7 Hz), 4.12 (2H, t, J = 7.7 Hz), 4.76 (2H, s), 5.27 (2H, s), 6.87-7.12 (2H, m), 7.22 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.38-8.02 (3H, m), 8.50 (1H, dd, J = 9.0, 3.0 Hz), 8.73 (1H, d, J = 3.0 Hz), 8.88 (1H, d, J = 5.3 Hz).
実施例137
tert-ブチル4-{2-[2-(4-フルオロフェニル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル}ピペラジン-1-カルボキシラート
 4-クロロ-2-(4-フルオロフェニル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (100 mg)と{2-[4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル]フェニル}ボロン酸 (175 mg)、炭酸カリウム(132 mg)、DME (5 mL)、水(0.5 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(27.9 mg)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、90℃で2時間撹拌後、混合物に室温で水と酢酸エチルを加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (165 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ1.32 (9H, s), 2.66-2.79 (4H, m), 2.98-3.09 (4H, m), 4.99 (2H, s), 7.17-7.40 (5H, m), 7.43-7.52 (1H, m), 7.77 (1H, d, J = 4.9 Hz), 7.90-7.99 (2H, m), 8.89 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例138
2-(4-フルオロフェニル)-4-[2-(ピペラジン-1-イル)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン塩酸塩
 tert-ブチル4-{2-[2-(4-フルオロフェニル)-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-4-イル]フェニル}ピペラジン-1-カルボキシラート(150 mg)と酢酸エチル (2 mL)の混合物に4N 塩化水素 - 酢酸エチル(0.768 mL)を滴下した。混合物を室温で1時間撹拌後、減圧下濃縮し、標題化合物(129 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ2.77-3.07 (8H, m), 4.96 (2H, s), 7.21-7.33 (4H, m), 7.42 (1H, dd, J = 7.3, 1.3 Hz), 7.49-7.59 (1H, m), 7.86 (1H, d, J = 5.3 Hz), 7.94-8.03 (2H, m), 8.85-8.93 (2H, m).
実施例144
4-[2-(4-アセチルピペラジン-1-イル)フェニル]-2-(4-フルオロフェニル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 2-(4-フルオロフェニル)-4-[2-(ピペラジン-1-イル)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン 塩酸塩 (40.0 mg)とDMF (1 mL)の混合物にアセチル クロリド(14.78 mg)とTEA (0.066 mL)を加え、室温で1時間撹拌した。混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (35.0 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ1.88 (3H, s), 2.68-2.81 (4H, m), 3.09-3.24 (4H, m), 5.01 (2H, s), 7.16-7.32 (4H, m), 7.38 (1H, dd, J = 7.9, 1.5 Hz), 7.44-7.53 (1H, m), 7.78 (1H, d, J = 4.9 Hz), 7.91-8.01 (2H, m), 8.90 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例145
7-(4-フルオロフェニル)-5-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3,6,7-テトラヒドロピロロ[3,4-e][1,4]ジアゼピン-8(1H)-オン
A) エチル(2Z)-4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-ヒドロキシ-4-オキソブタ-2-エノアート
 1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]エタン-1-オン (9.16 g)、シュウ酸ジエチル(6.80 g)、EtOH(100 mL)の混合物に20% ナトリウムエトキシド - EtOH溶液 (18.4 mL)を室温で加え、室温で終夜撹拌した。混合物を約半分に減圧下濃縮し、0℃に冷却後、2M塩酸でpH = 3とした。析出した固体をろ取し、水で洗浄し、標題化合物 (12.2 g)を得た。
MS: [M+H]+336.9.
B) 1-(4-フルオロフェニル)-4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゾイル]-3-ヒドロキシ-1,5-ジヒドロ-2H-ピロール-2-オン
 エチル (2Z)-4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-ヒドロキシ-4-オキソブタ-2-エノアート (1.01 g)、4-フルオロアニリン (0.345 mL)、EtOH(10 mL)の混合物にパラホルムアルデヒド (270 mg)を室温で加え、室温で1時間撹拌した。混合物にAcOH (40 mL)を加え、室温で4時間撹拌し、水で希釈後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣にトルエンを加え、減圧下濃縮した。残渣にIPEを加え、生じた固体をろ取し、IPEで洗浄して、標題化合物 (520 mg)を得た。
MS: [M+H]+414.0.
C) 7-(4-フルオロフェニル)-5-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3,6,7-テトラヒドロピロロ[3,4-e][1,4]ジアゼピン-8(1H)-オン
 1-(4-フルオロフェニル)-4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゾイル]-3-ヒドロキシ-1,5-ジヒドロ-2H-ピロール-2-オン (60 mg)とEtOH(10 mL)の混合物にエタン-1,2-ジアミン (0.012 mL)を室温で加え、室温で終夜撹拌後、4時間加熱還流した。混合物にエタン-1,2-ジアミン (0.048 mL)を加え、4時間加熱還流し、3日間室温で撹拌し、4時間加熱還流した。室温に冷却後、水を加え、析出した固体をろ取し、水および酢酸エチル/ヘキサンで洗浄して、標題化合物 (25 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 2.85-3.37 (2H, m), 3.61 (2H, brs), 4.09 (2H, s), 4.37 (1H, brs), 4.72-4.91 (2H, m), 6.92 (1H, t, J = 8.3 Hz), 7.08-7.32 (4H, m), 7.71 (2H, dd, J = 9.0, 4.9 Hz).
実施例146
5-(4-フルオロフェニル)-3-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-4,5-ジヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾール-6(1H)-オン
 1-(4-フルオロフェニル)-4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゾイル]-3-ヒドロキシ-1,5-ジヒドロ-2H-ピロール-2-オン (120 mg)とEtOH(10 mL)の混合物にヒドラジン一水和物(0.021 mL)を室温で加え、室温で2時間撹拌後、3時間加熱還流した。混合物にAcOH (1 mL)を加え、終夜加熱還流した。混合物に、水を加え、析出した固体をろ取し、水で洗浄して、標題化合物 (115 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.90 (2H, s), 5.09 (2H, q, J = 9.0 Hz), 7.00-7.18 (1H, m), 7.23-7.42 (3H, m), 7.77-7.89 (3H, m), 13.93 (1H, brs).
実施例148
5-(4-フルオロフェニル)-3-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1-(2,2,2-トリフルオロエチル)-4,5-ジヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾール-6(1H)-オン
 5-(4-フルオロフェニル)-3-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-4,5-ジヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾール-6(1H)-オン (80 mg)のDMF (10 mL)に水素化ナトリウム (60% 油性、10 mg)を0℃で加えた。その混合物を0℃で10分間撹拌後、2,2,2-トリフルオロエチル トリフルオロメタンスルホナート (0.042 mL)を0℃で加えた。室温で1時間撹拌後、0℃に冷却して水を加えた。析出した固体をろ取して水で洗浄後、乾燥して、標題化合物 (76 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.91 (2H, s), 5.10 (2H, q, J = 8.9 Hz), 5.30 (2H, q, J = 8.9 Hz), 7.04 (1H, td, J = 8.5, 2.3 Hz), 7.27-7.39 (3H, m), 7.75-7.84 (2H, m), 7.93 (1H, dd, J = 8.7, 7.2 Hz).
実施例149
1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-6-[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-6,7-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-b]ピリジン-2,5-ジオン
A) メチル(2E)-3-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)アニリノ]ブタ-2-エノアート
 2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)アニリン (9.0 g)とアセト酢酸メチル (6.01 g)の混合物にインジウム トリブロミド (167 mg)を室温で加え、50℃で終夜撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、標題化合物(3.30 g)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.96 (3H, s), 3.69 (3H, s), 4.32-4.47 (2H, m), 4.75 (1H, s), 6.95(1H, d, J = 8.0 Hz), 7.00-7.08 (1H, m), 7.10-7.20 (2H, m), 10.20 (1H, brs).
B) メチル2-メチル-6-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート
 メチル (2E)-3-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)アニリノ]ブタ-2-エノアート (1.00 g)とTHF (15 mL)の混合物に、水素化ナトリウム (60%油性、180 mg)を0℃で加えた。反応混合物を0℃で15分間撹拌した後、プロピオル酸メチル (349 mg)を加え、室温で2時間撹拌した。混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、標題化合物(300 mg)を得た。
MS: [M+H]+342.1.
C) 1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-6-[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-6,7-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-b]ピリジン-2,5-ジオン
 メチル 2-メチル-6-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート (100 mg)と四塩化炭素 (5 mL)の混合物にNBS (52 mg)とAIBN (5 mg)を室温で加え、混合物を77℃で2時間撹拌した。混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮し、メチル 2-(ブロモメチル)-6-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート (160 mg)を粗生成物として得た。得られた粗生成物とMeOH (5 mL)の混合物に4-(トリフルオロメトキシ)アニリン(60 mg)とDIPEA (80 mg)を室温で加え、混合物を50℃で終夜撹拌した。混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣を分取液体クロマトグラフィー (0.05%アンモニア水含有アセトニトリル/0.1%アンモニア水)で精製し、標題化合物 (35 mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.25-4.36 (2H, m), 4.40-4.51 (2H, m), 6.71 (1H, d, J = 9.2 Hz), 7.13-7.23 (3H, m), 7.28-7.40 (2H, m), 7.55-7.67 (3H, m), 7.82 (1H, d, J = 9.6 Hz).
実施例150
7-(4-フルオロフェニル)-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3,7,8-テトラヒドロピロロ[3,4-e][1,4]ジアゼピン-6(1H)-オン
A) tert-ブチル {2-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)アニリノ]エチル}カルバマート
 4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)アニリン (1.05g)、tert-ブチル(2-オキソエチル)カルバマート(955 mg)、THF (10 mL)の混合物にAcOH (0.5 mL)および水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム (1.59 g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に酢酸エチルおよび5% 炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(SIおよびNH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (246 mg)を得た。
MS: [M+H]+353.0.
B) N1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]エタン-1,2-ジアミン二塩酸塩
 tert-ブチル{2-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)アニリノ]エチル}カルバマート (241 mg)とAcOH (2 mL)の混合物に4M 塩化水素 - CPME溶液 (4 mL)を室温で加え、室温で1日撹拌した。反応混合物にIPEを加え、固体をろ取し、IPEで洗浄して、標題化合物 (185 mg)を得た。
MS: [M+H]+252.9.
C) 7-(4-フルオロフェニル)-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3,7,8-テトラヒドロピロロ[3,4-e][1,4]ジアゼピン-6(1H)-オン
 N1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]エタン-1,2-ジアミン二塩酸塩(150 mg)とEtOH (10 mL)の混合物に(3Z)-3-[(ジメチルアミノ)メチリデン]-1-(4-フルオロフェニル)ピロリジン-2,4-ジオン (115 mg)を室温で加え、室温で4時間撹拌後、4日間加熱還流した。反応混合物に水を加え、不溶物をろ去した。ろ液に食塩を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (35 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 3.52-3.70 (2H, m), 3.86 (1H, d, J = 12.1 Hz), 3.98-4.11 (1H, m), 4.18 (1H, d, J = 13.9 Hz), 4.24-4.36 (1H, m), 4.80-5.00 (2H, m), 7.01 (1H, td, J = 8.5, 2.6 Hz), 7.13 (2H, t, J = 8.9 Hz), 7.35 (1H, dd, J = 10.5, 2.6 Hz), 7.53-7.68 (3H, m), 8.06 (1H, s).
実施例151
2-[2-(ジフルオロメトキシ)ピリミジン-5-イル]-4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 4-クロロ-2-[2-(ジフルオロメトキシ)ピリミジン-5-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 メチル 3-(ブロモメチル)-2-クロロピリジン-4-カルボキシラート (200 mg)、2-(ジフルオロメトキシ)ピリミジン-5-アミン (146 mg)、DIPEA (293 mg)およびDMF (3.0 mL)の混合物を、室温で5時間、60℃で14時間、80℃で7時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、得られた固体をIPEおよびヘキサンで洗浄し、標題化合物 (97 mg)を得た。
MS: [M+H]+312.9.
B) 2-[2-(ジフルオロメトキシ)ピリミジン-5-イル]-4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 1-ブロモ-4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゼン (165 mg)と4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン (184 mg)、酢酸カリウム (89 mg)、CPME (1.6 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (47.6 mg)を加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、80℃で終夜撹拌した。混合物に水を加え、不溶物をろ去し、ろ液を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮し、2-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン (300 mg)を粗生成物として得た。得られた粗生成物 (300 mg)、4-クロロ-2-[2-(ジフルオロメトキシ)ピリミジン-5-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (95 mg)、[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (22 mg)、炭酸カリウム (126 mg)、DME (4.5 mL)および水(0.45 mL)の混合物を、85℃で3時間撹拌した。反応混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、酢酸エチル/ヘプタンから結晶化し、標題化合物 (70 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.91 (2H, q, J = 8.7 Hz), 5.03 (2H, s), 7.09 (1H, td, J = 8.4, 2.3 Hz), 7.36 (1H, dd, J = 11.3, 2.3 Hz), 7.56 (1H, dd, J = 8.4, 6.8 Hz), 7.73 (1H, t, J = 71.9 Hz), 7.85 (1H, d, J = 4.9 Hz), 8.91 (1H, d, J = 4.9 Hz), 9.29 (2H, s).
実施例164
4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-(4-{[(3R)-オキソラン-3-イル]オキシ}フェニル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) (3R)-3-(4-ヨードフェノキシ)オキソラン
 4-ヨードフェノール (1274 mg)、(3S)-オキソラン-3-オール (510 mg)、トリフェニルホスフィン (1822 mg)とトルエン (10 mL)の混合物にDIAD (1756 mg)を0℃で加えた。混合物を室温で3日間撹拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (1.3647 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.06-2.29 (2H, m), 3.81-4.05 (4H, m), 4.88 (1H, ddt, J = 6.1, 4.1, 2.2, 2.2 Hz), 6.64 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.56 (2H, d, J = 9.0 Hz).
B) 4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-(4-{[(3R)-オキソラン-3-イル]オキシ}フェニル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 (3R)-3-(4-ヨードフェノキシ)オキソラン (52.1 mg)、4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(48.8 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド(21.56 mg)とトルエン (2.0 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (23.54 mg)を室温で加え、アルゴン雰囲気下、110℃で2時間撹拌した。反応混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (23.54 mg)をさらに加え、アルゴン雰囲気下、110℃で2時間撹拌した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製した後、IPEで洗浄し、標題化合物 (30.9 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.10-2.31 (2H, m), 3.85-4.06 (4H, m), 4.35 (2H, q, J = 8.2 Hz), 4.83 (2H, s), 4.93 (1H, br. s.), 6.81 (1H, dd, J = 9.8, 2.3 Hz), 6.88-7.05 (3H, m), 7.55 (1H, dd, J = 8.3, 6.4 Hz), 7.68 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.83 (1H, d, J = 4.9 Hz), 8.89 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例167
4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-{6-[(オキサン-4-イル)オキシ]ピリジン-3-イル}-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 6-[(オキサン-4-イル)オキシ]ピリジン-3-アミン
 5-ニトロ-2-[(オキサン-4-イル)オキシ]ピリジン (501 mg)、10% パラジウム-炭素 (50% wet, 50 mg)、EtOH (10 mL)の混合物を常圧の水素雰囲気下、室温で12時間撹拌した。触媒をろ去し、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (358 mg)を得た。
MS: [M+H]+195.0.
B) 4-クロロ-2-{6-[(オキサン-4-イル)オキシ]ピリジン-3-イル}-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 メチル 3-(ブロモメチル)-2-クロロピリジン-4-カルボキシラート (200 mg)、6-[(オキサン-4-イル)オキシ]ピリジン-3-アミン (176 mg)、DIPEA (235 mg)およびDMF (2 mL)の混合物を、室温で2時間、80℃で13時間撹拌した。反応混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (205 mg)を得た。
MS: [M+H]+346.0.
C) 4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-{6-[(オキサン-4-イル)オキシ]ピリジン-3-イル}-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 1-ブロモ-4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゼン (0.16 g)と4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン (0.179 g)、酢酸カリウム (0.086 g)、CPME (1.6 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (0.046 g)を加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、100℃で18時間撹拌した。不溶物をろ去し、ろ液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮し、2-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン (323.2 mg)を粗生成物として得た。得られた粗生成物 (323 mg)、4-クロロ-2-{6-[(オキサン-4-イル)オキシ]ピリジン-3-イル}-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(100 mg)、[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (21.16 mg)、炭酸カリウム (120 mg)、DME (3.0 mL)および水 (0.45 mL)の混合物を、アルゴン雰囲気下、85℃で30分間撹拌した。反応混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、酢酸エチル/ヘキサンから結晶化し、標題化合物 (74.5 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.56-1.70 (2H, m), 1.95-2.06 (2H, m), 3.44-3.55 (2H, m), 3.82-3.92 (2H, m), 4.85-4.98 (4H, m), 5.11-5.24 (1H, m), 6.91 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.04-7.12 (1H, m), 7.28-7.35 (1H, m), 7.52-7.60 (1H, m), 7.80 (1H, d, J = 4.5 Hz), 8.24 (1H, dd, J = 8.9, 2.8 Hz), 8.59 (1H, d, J = 2.6 Hz), 8.88 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例174
2-[6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル]-4-{4-フルオロ-2-[2-(トリフルオロメトキシ)エトキシ]フェニル}-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 2-(トリフルオロメトキシ)エタン-1-オール (50.0 mg)、トリブチルホスフィン (0.095 mL)、2-[6-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-3-イル]-4-(4-フルオロ-2-ヒドロキシフェニル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (74.4 mg)、トルエン(1.0 mL)、THF (1.0 mL)の混合物にDIAD (0.078 mL)を0℃で加え、室温で4時間、65℃で終夜撹拌した。反応混合物に2-(トリフルオロメトキシ)エタン-1-オール (50.0 mg)、トリブチルホスフィン (0.095 mL)、DIAD (0.078 mL)を室温で加え、室温で3時間撹拌した。混合物を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製した後、HPLC(L-Column 2 ODS, 移動相:水/アセトニトリル(0.1% TFA含有系))にて分取し、得られた画分に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して標題化合物 (52.8 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.22-4.31 (2H, m), 4.32-4.43 (2H, m), 5.01 (2H, s), 7.01 (1H, td, J = 8.4, 2.1 Hz), 7.19 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.40-8.00 (3H, m), 8.47 (1H, dd, J = 9.0, 2.6 Hz), 8.75 (1H, d, J = 2.6 Hz), 8.87 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例176
5-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-7-[4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3,6,7-テトラヒドロピロロ[3,4-e][1,4]ジアゼピン-8(1H)-オン
A) 4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゾイル]-3-ヒドロキシ-1-[4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,5-ジヒドロ-2H-ピロール-2-オン
 4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)アニリン (0.593 mL)、EtOH (10 mL)、AcOH (30 mL)の混合物にパラホルムアルデヒド (216 mg)を加え、室温で0.5時間撹拌した。反応混合物にエチル (2Z)-4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-ヒドロキシ-4-オキソブタ-2-エノアート (1.01 g)を加え、室温で終夜撹拌し、減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチルおよび水で希釈後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣にIPEを加え、固体をろ取し、IPEで洗浄して、標題化合物 (838 mg)を得た。
MS: [M+H]+494.0.
B) 5-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-7-[4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3,6,7-テトラヒドロピロロ[3,4-e][1,4]ジアゼピン-8(1H)-オン
 4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゾイル]-3-ヒドロキシ-1-[4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,5-ジヒドロ-2H-ピロール-2-オン (100 mg)とEtOH(10 mL)の混合物にエタン-1,2-ジアミン(0.068 mL)を加え、終夜加熱還流後、室温に冷却して不溶物をろ去した。ろ液に水を加え、析出した固体をろ取し、水および酢酸エチル/ヘキサンで洗浄して、標題化合物 (45 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 3.16 (1H, brs), 3.60 (2H, brs), 4.07 (2H, s), 4.34 (1H, brs), 4.67-4.78 (2H, m, J = 8.9, 8.9, 8.9 Hz), 4.76-4.87 (2H, m), 6.92 (1H, td, J = 8.5, 2.4 Hz), 7.05 (2H, d, J = 9.3 Hz), 7.11 (1H, dd, J = 11.1, 2.3 Hz), 7.19 (1H, t, J = 4.2 Hz), 7.26 (1H, dd, J = 8.3, 7.0 Hz), 7.63 (2H, d, J = 9.1 Hz).
実施例178
4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(3-メトキシオキセタン-3-イル)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 3-(4-ブロモフェニル)-3-メトキシオキセタン
 水素化ナトリウム (60%油性、38.4 mg)とDMF (4.0 mL)の混合物に3-(4-ブロモフェニル)オキセタン-3-オール (200 mg)を0℃で加えた。混合物を0℃で10分間撹拌した。ヨードメタン (0.109 mL)を0℃で加えた。混合物を室温で終夜撹拌した。混合物に酢酸エチルを加え、水に注いだ。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (180 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 3.13 (3H, s), 4.77 (2H, d, J = 6.8 Hz), 4.92 (2H, d, J = 6.8 Hz), 7.34 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.56 (2H, d, J = 8.3 Hz).
B) 4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(3-メトキシオキセタン-3-イル)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 3-(4-ブロモフェニル)-3-メトキシオキセタン (45.0 mg)、4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(50.4 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド(22.27 mg)とトルエン (3.0 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (12.15 mg)を室温で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、110℃で2時間撹拌した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製した後、IPEで洗浄し、標題化合物 (68.4 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 3.15 (3H, s), 4.37 (2H, q, J = 8.0 Hz), 4.83 (2H, d, J = 7.2 Hz), 4.90 (2H, s), 4.94 (2H, d, J = 7.2 Hz), 6.83 (1H, dd, J = 10.0, 2.4 Hz), 7.00 (1H, td, J = 8.3, 2.3 Hz), 7.46-7.63 (3H, m), 7.81-7.94 (3H, m), 8.91 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例183
5-(4-フルオロフェニル)-1-(2-メトキシフェニル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾール
A) tert-ブチル 1-(2-メトキシフェニル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾール-5(1H)-カルボキシラート
 tert-ブチル2,6-ジヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾール-5(4H)-カルボキシラート (100 mg)と(2-メトキシフェニル)ボロン酸(145 mg)、ピリジン(0.154 mL)、アセトニトリル (10 mL)の混合物に酢酸銅(II) (174 mg)を加え、室温で終夜撹拌した。混合物をろ過し、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (68.4 mg)を得た。
MS: [M+H]+316.4.
B) 1-(2-メトキシフェニル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾール
 tert-ブチル1-(2-メトキシフェニル)-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾール-5(1H)-カルボキシラート (125 mg)とトルエン (1 mL)の混合物にTFA(1 mL)を加え、室温で1時間撹拌した。混合物を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサンとMeOH /酢酸エチル)で精製し、標題化合物 (82.4 mg)を得た。
MS: [M+H]+216.4.
C) 5-(4-フルオロフェニル)-1-(2-メトキシフェニル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾール
 1-ブロモ-4-フルオロベンゼン (0.018 mL)と1-(2-メトキシフェニル)-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾール (30.0 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド (20.09 mg)、トルエン (1.5 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (10.97 mg)を加え、窒素雰囲気下110℃で1時間撹拌した。混合物に水と酢酸エチルを加え、不溶物をろ去し、ろ液を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (32.6 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ3.89 (3H, s), 4.35-4.46 (4H, m), 6.55-6.65 (2H, m), 7.01-7.14 (3H, m), 7.26 (1H, d, J = 7.5 Hz), 7.37-7.47 (1H, m), 7.53 (1H, dd, J = 7.9, 1.5 Hz), 7.59 (1H, s).
実施例184
2-[6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 4-クロロ-2-[6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 メチル 3-(ブロモメチル)-2-クロロピリジン-4-カルボキシラート (150 mg)、2-(5-アミノピリジン-2-イル)プロパン-2-オール (86 mg)、TEA (0.158 mL)およびTHF (2.84 mL)の混合物を室温で1時間、50℃で22時間撹拌した。反応物を室温に冷却した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (106 mg)を得た。
MS: [M+H]+303.9.
B) 2-[6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 [2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ボロン酸 (77 mg)、4-クロロ-2-[6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (53.0 mg)、2M 炭酸カリウム水溶液 (0.262 mL)とDME (1.745 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) ジクロロメタン付加物(14.25 mg)を加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、85℃で16時間撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (42.1 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.44 (6H, s), 4.87 (2H, q, J = 9.0 Hz), 5.02 (2H, s), 5.24 (1H, s), 7.19-7.28 (1H, m), 7.33 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.49-7.61 (2H, m), 7.71 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.81 (1H, d, J = 4.9 Hz), 8.27 (1H, dd, J = 8.7, 2.6 Hz), 8.90 (1H, d, J = 4.9 Hz), 9.00 (1H, d, J = 2.6 Hz).
実施例186
1-(4,5-ジフルオロ-2-メトキシフェニル)-5-(4-フルオロフェニル)-5,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-4(1H)-オン
A) エチル(2Z)-3-(4,5-ジフルオロ-2-メトキシアニリノ)-2-ニトロブタ-2-エノアート
 エチル (2Z)-3-エトキシ-2-ニトロブタ-2-エノアート (2.74 g)、4,5-ジフルオロ-2-メトキシアニリン (1.65 g)、EtOH (5 mL)の混合物を室温で16時間撹拌した。混合物を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル)で精製して、標題化合物 (2.23 mg)を得た。
MS: [M+H]+317.1.
B) エチル1-(4,5-ジフルオロ-2-メトキシフェニル)-5-メチル-1H-イミダゾール-4-カルボキシラート
 エチル (2Z)-3-(4,5-ジフルオロ-2-メトキシアニリノ)-2-ニトロブタ-2-エノアート (2.33 g)、オルトギ酸トリエチル (25 mL)、AcOH (25 mL)の混合物に鉄 (2.06 g)を加え、2時間加熱還流した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル)で精製して、標題化合物 (822 mg)を得た。
MS: [M+H]+296.9.
C) エチル2-ブロモ-5-(ブロモメチル)-1-(4,5-ジフルオロ-2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾール-4-カルボキシラート
 エチル 1-(4,5-ジフルオロ-2-メトキシフェニル)-5-メチル-1H-イミダゾール-4-カルボキシラート (578 mg)、NBS (868 mg)、過酸化ベンゾイル (47 mg)、四塩化炭素 (15 mL)の混合物を4時間加熱還流した。混合物を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル)で精製して、標題化合物 (551 mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ 1.43 (3H, t, J = 7.2 Hz), 3.79 (3H, s), 4.30 (1H, d, J = 11.2 Hz), 4.39-4.49 (2H, m), 4.87 (1H, d, J = 11.2 Hz), 6.94 (1H, dd, J = 11.2, 6.8 Hz), 7.23-7.29 (1H, m).
D) エチル2-ブロモ-1-(4,5-ジフルオロ-2-メトキシフェニル)-5-[(4-フルオロアニリノ)メチル]-1H-イミダゾール-4-カルボキシラート
 エチル 2-ブロモ-5-(ブロモメチル)-1-(4,5-ジフルオロ-2-メトキシフェニル)-1H-イミダゾール-4-カルボキシラート (767 mg) 、4-フルオロアニリン (244 mg)、DMF (8 mL)の混合物に炭酸カリウム (467 mg)を加え、窒素雰囲気下室温で16時間撹拌した。混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル)で精製して、標題化合物 (665 mg)を得た。
MS: [M+H]+485.8.
E) エチル1-(4,5-ジフルオロ-2-メトキシフェニル)-5-[(4-フルオロアニリノ)メチル]-1H-イミダゾール-4-カルボキシラート
 エチル 2-ブロモ-1-(4,5-ジフルオロ-2-メトキシフェニル)-5-[(4-フルオロアニリノ)メチル]-1H-イミダゾール-4-カルボキシラート (265 mg)のEtOH (3 mL)溶液に10%パラジウム-炭素 (55% wet, 20 mg)を加え、常圧の水素雰囲気下室温で2時間撹拌した。触媒をろ去し、ろ液を減圧下に濃縮して標題化合物 (173 mg)を得た。
MS: [M+H]+405.9.
F) 1-(4,5-ジフルオロ-2-メトキシフェニル)-5-[(4-フルオロアニリノ)メチル]-1H-イミダゾール-4-カルボン酸
 エチル 1-(4,5-ジフルオロ-2-メトキシフェニル)-5-[(4-フルオロアニリノ)メチル]-1H-イミダゾール-4-カルボキシラート (173 mg)、MeOH (2 mL)、THF (2 mL)、水 (1 mL)の混合物に水酸化リチウム一水和物 (90 mg)を加え、室温で16時間撹拌した。混合物を減圧下濃縮し、水に注ぎ、1M塩酸でpH = 4とした。析出した固体をろ取して、水で洗浄して、標題化合物 (121 mg)を得た。
MS: [M+H]+378.1.
G) 1-(4,5-ジフルオロ-2-メトキシフェニル)-5-(4-フルオロフェニル)-5,6-ジヒドロピロロ[3,4-d]イミダゾール-4(1H)-オン
 1-(4,5-ジフルオロ-2-メトキシフェニル)-5-[(4-フルオロアニリノ)メチル]-1H-イミダゾール-4-カルボン酸 (50 mg)、TEA (54 mg)、塩化メチレン (5 mL)の混合物にオキシ塩化リン (41 mg)を0℃で加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を水 /塩化メチレンに注ぎ、有機層を分離して、減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチルで希釈し、水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮した。残渣を分取薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製して、標題化合物 (3.5 mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.91 (3H, s), 4.97 (2H, s), 7.18-7.30 (2H, m), 7.52-7.62 (1H, m), 7.73-7.82 (2H, m), 7.93 (1H, dd, J = 10.8, 8.4 Hz), 8.18 (1H, s).
実施例195
2-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)フェニル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 2-メチル-1-(4-ニトロフェノキシ)プロパン-2-オール
 4-ニトロフェノール (0.696 g)、リン酸二水素ナトリウム (0.600 g)、 炭酸カリウム (0.691 g)のアセトニトリル (5 mL)と水 (2 mL)の懸濁液を室温で5分間撹拌し、2,2-ジメチルオキシラン (0.668 mL)を加えた。混合物にマイクロウェーブを150℃で3時間照射した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和塩化アンモニウム水溶液および飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (1.023 g)を得た。
MS: [M+H]+ 212.0.
B) 1-(4-アミノフェノキシ)-2-メチルプロパン-2-オール
 2-メチル-1-(4-ニトロフェノキシ)プロパン-2-オール (1.023 g)のMeOH (10 mL)溶液に10%パラジウム炭素 (55% wet, 102 mg)を加え、水素雰囲気下、室温で2時間撹拌した。混合物をセライトろ過し、ろ液を減圧下濃縮して標題化合物 (0.845 g)を得た。
MS: [M+H]+ 182.0.
C) 4-クロロ-2-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 メチル 3-(ブロモメチル)-2-クロロピリジン-4-カルボキシラート (200 mg)、1-(4-アミノフェノキシ)-2-メチルプロパン-2-オール(151 mg)、DIPEA (0.317 mL)、DMF (3.0 mL)の混合物を室温で2時間撹拌し、60℃で18時間撹拌した。反応混合物に室温で水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水で3回洗浄し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をろ取し、IPE/ヘキサンで洗浄し、標題化合物 (212 mg)を得た。
MS: [M+H]+ 333.0.
D) 2-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)フェニル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 4-クロロ-2-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(100 mg)、[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ボロン酸 (86 mg)、炭酸カリウム (83 mg)、[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (21.99 mg)、DME (2.4 mL)、水 (0.3 mL)の混合物をアルゴン雰囲気下、90℃で2時間撹拌した。反応混合物に室温で水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NHついでSI、酢酸エチル/ヘキサン)で精製した。得られた固体を酢酸エチル/ヘプタンから再結晶し、標題化合物 (81 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.20 (6H, s), 3.72 (2H, s), 4.63 (1H, s), 4.84 (2H, q, J = 9.0 Hz), 4.94 (2H, s), 7.00 (2H, d, J = 9.4 Hz), 7.20-7.27 (1H, m), 7.32 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.49-7.59 (2H, m), 7.74-7.83 (3H, m), 8.87 (1H, d, J = 5.1 Hz).
実施例200
6-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-5,6-ジヒドロ-7H-ピロロ[3,4-d]ピリミジン-7-オン
A) エチル5-(ブロモメチル)-6-クロロピリミジン-4-カルボキシラート
 エチル 6-クロロ-5-メチルピリミジン-4-カルボキシラート (156.5 mg)とトリフルオロメチルベンゼン (3 mL)の混合物にNBS (167 mg)と AIBN (15.37 mg)を0℃で加えた。混合物を80℃で終夜撹拌した。混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (151.5 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.36 (3H, t, J = 7.2 Hz), 4.45 (2H, q, J = 6.9 Hz), 4.82 (2H, s), 9.13 (1H, s).
B) 6-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-5,6-ジヒドロ-7H-ピロロ[3,4-d]ピリミジン-7-オン
 2-(4-アミノフェニル)プロパン-2-オール (53.7 mg)とDIPEA (0.160 mL)、DMF (2 mL)の混合物にエチル5-(ブロモメチル)-6-クロロピリミジン-4-カルボキシラート (85.1 mg)とDMF (2 mL)の混合物を室温で加えた。混合物を室温で2時間撹拌した後、40℃で2時間撹拌した。混合物に0℃で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮し、エチル 6-クロロ-5-{[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)アニリノ]メチル}ピリミジン-4-カルボキシラートを粗生成物として得た。得られた粗生成物と[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ボロン酸(134 mg)、炭酸セシウム(248 mg)、DME (4 mL)、水 (0.100 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (22.3 mg)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、85℃で終夜撹拌した。混合物に室温で酢酸エチルを加え、不溶物をろ去した。ろ液を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製した後、分取HPLC(L-Column 2 ODS, 移動相:水/アセトニトリル(0.1% TFA含有系))にて分取し、得られた画分に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して標題化合物 (23.4 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.44 (6H, s), 4.92 (2H, q, J = 8.7 Hz), 5.04 (3H, d, J = 3.8 Hz), 7.23-7.34 (1H, m), 7.35-7.44 (1H, m), 7.54 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.60-7.69 (2H, m), 7.85 (2H, d, J = 8.7 Hz), 9.50 (1H, s).
実施例201
2-[4-(ジフルオロメタンスルホニル)フェニル]-4-[2-メチル-6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 2-ブロモ-1-メチル-3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゼン
 2-ブロモ-3-メチルフェノール (5.00 g)、炭酸カリウム (7.39 g)とDMF (50 mL)の混合物に2,2,2-トリフルオロエチル トリフルオロメタンスルホナート (7.70 mL)を室温で加えた。混合物を90℃で終夜撹拌した。混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物(7.18 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ2.43 (3H, s), 4.39 (2H, q, J = 8.3 Hz), 6.77 (1H, d, J = 7.9 Hz), 6.98 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.11-7.23 (1H, m).
B) 4-[2-メチル-6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 2-ブロモ-1-メチル-3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゼン (149 mg)、4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン (169 mg)、炭酸カリウム(82 mg)とCPME (5.0 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (81 mg)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、100℃で5時間撹拌した。混合物をろ過し、ろ液を減圧下濃縮し、4,4,5,5-テトラメチル-2-[2-メチル-6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,3,2-ジオキサボロランを粗生成物として得た。得られた粗生成物と4-クロロ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(61.8 mg)、炭酸カリウム (101 mg)とDME (3.0 mL)/水 (1.0 mL)の混合物に4-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)-N,N-ジメチルアニリン - ジクロロパラジウム (49.3 mg)を室温で加えた。混合物をマイクロウェーブ照射下120℃で4時間撹拌した。混合物に酢酸エチルを加え、水に注いだ。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(SIおよびNH、酢酸エチル/ヘキサンおよびMeOH /酢酸エチル)で精製し、標題化合物 (36.8 mg)を得た。
MS: [M+H]+ 323.0.
C) 2-[4-(ジフルオロメタンスルホニル)フェニル]-4-[2-メチル-6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 1-ブロモ-4-(ジフルオロメタンスルホニル)ベンゼン (51.3 mg)、4-[2-メチル-6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (36.8 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド (16.46 mg)とトルエン (2.0 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (13.48 mg)を室温で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、110℃で1時間撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製した後、IPEで洗浄し、標題化合物 (10.2 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.13 (3H, s), 4.07-4.25 (1H, m), 4.37 (1H, dd, J = 12.1, 7.9 Hz), 4.56-4.69 (1H, m), 4.83-4.96 (1H, m), 5.97-6.41 (1H, m), 6.88-6.98 (1H, m), 7.12 (1H, d, J = 7.5 Hz), 7.35-7.47 (1H, m), 7.85 (1H, d, J = 5.3 Hz), 8.01 (2H, d, J = 9.0 Hz), 8.13-8.22 (2H, m), 8.96 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例202
2-{1-[(3-フルオロオキセタン-3-イル)メチル]-1H-ピラゾール-4-イル}-4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 1-[(3-フルオロオキセタン-3-イル)メチル]-4-ニトロ-1H-ピラゾール
 4-ニトロ-1H-ピラゾール (270.6 mg)と炭酸カリウム (364 mg)、DMF (5 mL)の混合物に(3-フルオロオキセタン-3-イル)メチル 4-メチルベンゼン-1-スルホナート(631.0 mg)とDMF (5 mL)の混合物を0℃で加えた。混合物を室温で終夜撹拌した後、40℃で1時間撹拌した。混合物に0℃で水を加え、酢酸エチルで抽出した。水層を酢酸エチルで抽出し、有機層をあわせて、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (483.3 mg)を得た。
MS: [M+H]+201.9.
B) 1-[(3-フルオロオキセタン-3-イル)メチル]-1H-ピラゾール-4-アミン
 1-[(3-フルオロオキセタン-3-イル)メチル]-4-ニトロ-1H-ピラゾール (481.4 mg)および10% パラジウム-炭素 (55% wet, 50.4 mg)およびTHF (10 mL)の混合物を常圧の水素雰囲気下、室温で4時間撹拌した。触媒をろ去し、ろ液を減圧下濃縮して標題化合物 (411.8 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 3.84 (2H, brs), 4.37-4.80 (6H, m), 6.95 (1H, s), 7.03 (1H, s).
C) 4-クロロ-2-{1-[(3-フルオロオキセタン-3-イル)メチル]-1H-ピラゾール-4-イル}-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 1-[(3-フルオロオキセタン-3-イル)メチル]-1H-ピラゾール-4-アミン (311.8 mg)とDIPEA (586 mg)、DMF (3 mL)の混合物にメチル 3-(ブロモメチル)-2-クロロピリジン-4-カルボキシラート (400.0 mg)とDMF (3 mL)の混合物を加えた。混合物を室温で終夜撹拌した。混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチル/IPEで洗浄し、標題化合物 (424.0 mg)を得た。
MS: [M+H]+323.0.
D) 2-{1-[(3-フルオロオキセタン-3-イル)メチル]-1H-ピラゾール-4-イル}-4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 1-ブロモ-4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゼン (290.8 mg)と4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン (541 mg)、酢酸カリウム (314 mg)、DMF (3 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (78 mg)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、80℃で終夜撹拌した。混合物に室温で酢酸エチルを加え、不溶物をろ去し、ろ液を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮し、2-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを粗生成物として得た。得られた粗生成物と4-クロロ-2-{1-[(3-フルオロオキセタン-3-イル)メチル]-1H-ピラゾール-4-イル}-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (81.7 mg)、炭酸カリウム (87 mg)、DME (4 mL)、水 (0.100 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (18.52 mg)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、85℃で終夜撹拌した。混合物に室温で酢酸エチルを加え、不溶物をろ去した。ろ液を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、酢酸エチル/IPEで洗浄し、標題化合物 (16.1 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.50-4.99 (10H, m), 7.08 (1H, td, J = 8.3, 2.3 Hz), 7.34 (1H, dd, J = 10.9, 2.3 Hz), 7.56 (1H, dd, J = 8.5, 7.0 Hz), 7.76 (1H, d, J = 4.9 Hz), 7.87 (1H, s), 8.29 (1H, s), 8.85 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例204
2-{6-[(3-メチルオキセタン-3-イル)オキシ]ピリジン-3-イル}-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 2-[(3-メチルオキセタン-3-イル)オキシ]-5-ニトロピリジン
 2-クロロ-5-ニトロピリジン (500 mg)、3-メチルオキセタン-3-オール(306 mg)とTHF (10 mL)の混合物に、水素化ナトリウム (60%油性、164 mg)を0℃で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、室温で13時間撹拌した。反応混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (454.8 mg)を得た。
MS: [M+H]+211.0.
B) 6-[(3-メチルオキセタン-3-イル)オキシ]ピリジン-3-アミン
 2-[(3-メチルオキセタン-3-イル)オキシ]-5-ニトロピリジン (454 mg)および10% パラジウム-炭素 (50% wet, 45 mg)およびEtOH (10 mL)の混合物を常圧の水素雰囲気下、室温で終夜撹拌した。触媒をろ去し、ろ液を減圧下濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (230 mg)を得た。
MS: [M+H]+181.0.
C) 4-クロロ-2-{6-[(3-メチルオキセタン-3-イル)オキシ]ピリジン-3-イル}-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 メチル 3-(ブロモメチル)-2-クロロピリジン-4-カルボキシラート (200 mg)、6-[(3-メチルオキセタン-3-イル)オキシ]ピリジン-3-アミン (164 mg)、DIPEA (235 mg)およびDMF(2.0 mL)の混合物を窒素雰囲気下、室温で2時間、65℃で2.5時間、80℃で20時間撹拌した。反応混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (157 mg)を得た。
MS: [M+H]+331.9.
D) 2-{6-[(3-メチルオキセタン-3-イル)オキシ]ピリジン-3-イル}-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 [2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ボロン酸 (69.6 mg)、4-クロロ-2-{6-[(3-メチルオキセタン-3-イル)オキシ]ピリジン-3-イル}-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (70 mg)、[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (15.44 mg)、炭酸カリウム (58.3 mg)、DME (2.1 mL)および水 (0.21 mL)の混合物をアルゴン雰囲気下、85℃で12時間撹拌した。反応混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(SIおよびNH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、酢酸エチル/ヘキサンから結晶化し、標題化合物(60.7 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.75 (3H, s), 4.53 (2H, d, J = 7.5 Hz), 4.74 (2H, d, J = 6.8 Hz), 4.86 (2H, q, J = 8.7 Hz), 4.96 (2H, s), 6.94 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.19-7.26 (1H, m), 7.29-7.34 (1H, m), 7.49-7.59 (2H, m), 7.80 (1H, d, J = 4.9 Hz), 8.28 (1H, dd, J = 9.2, 2.8 Hz), 8.55 (1H, d, J = 3.0 Hz), 8.88 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例205
5-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-3-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾール
A) tert-ブチル 3-ヨード-1-メチル-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾール-5(1H)-カルボキシラート
 tert-ブチル3-ヨード-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾール-5(1H)-カルボキシラート(180 mg)とTHF(2 mL)の混合物にカリウム tert-ブトキシド (84 mg)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌後、ヨードメタン (0.044 mL)を加え、終夜撹拌した。混合物を減圧下濃縮した後、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (62.3 mg)を得た。
MS: [M+H]+350.2.
B) tert-ブチル 1-メチル-3-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾール-5(1H)-カルボキシラート
 tert-ブチル3-ヨード-1-メチル-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾール-5(1H)-カルボキシラート (60.0 mg)と[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ボロン酸 (45.4 mg)、炭酸カリウム(56.4 mg)、DME (3 mL)、水 (0.3 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (12.57 mg)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、90℃で1時間撹拌した。混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (65.2 mg)を得た。
MS: [M+H]+398.4.
C) 1-メチル-3-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾール
 tert-ブチル1-メチル-3-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾール-5(1H)-カルボキシラート (65.2 mg)とトルエン (1 mL)の混合物にTFA (18.71 mg)を加え、室温で30分間撹拌した。混合物を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、MeOH /酢酸エチル)で精製し、標題化合物 (45.6 mg)を得た。
MS: [M+H]+298.4.
D) 5-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-3-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾール
 1-ブロモ-4-フルオロベンゼン (10.60 mg)と1-メチル-3-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾール (15.0 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド (7.27 mg)、トルエン (1.5 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (3.97 mg)を窒素雰囲気下、室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、110℃で1時間撹拌後、水と酢酸エチルで希釈し、不溶物をろ去した。ろ液を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (18.2 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ3.69 (3H, s), 4.24-4.42 (4H, m), 4.86 (2H, q, J = 8.9 Hz), 6.60 (2H, dd, J = 9.2, 4.3 Hz), 7.05 (2H, t, J = 9.0 Hz), 7.14-7.24 (1H, m), 7.32 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.45-7.54 (2H, m).
実施例206
5-(4-フルオロフェニル)-2-メチル-3-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾール
A) tert-ブチル 3-ヨード-2-メチル-2,6-ジヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾール-5(4H)-カルボキシラート
 tert-ブチル3-ヨード-4,6-ジヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾール-5(1H)-カルボキシラート(180 mg)とTHF(2 mL)の混合物にカリウム tert-ブトキシド (84 mg)を加え、室温で30分間撹拌後、ヨードメタン (99 mg)を加え、室温で終夜撹拌した。混合物を減圧下濃縮した後、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (41.6 mg)を得た。
MS: [M+H]+ 350.2.
B) tert-ブチル 2-メチル-3-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,6-ジヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾール-5(4H)-カルボキシラート
 tert-ブチル3-ヨード-2-メチル-2,6-ジヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾール-5(4H)-カルボキシラート (40.0 mg)と[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ボロン酸 (30.2 mg)、炭酸カリウム(39.6 mg)、DME (2 mL)、水 (0.2 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(8.38 mg)を室温で加え、混合物を窒素雰囲気下、90℃で1時間撹拌した。混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (38.5 mg)を得た。
MS: [M+H]+398.4.
C) 2-メチル-3-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾール
 tert-ブチル2-メチル-3-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,6-ジヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾール-5(4H)-カルボキシラート(38.5 mg)とトルエン (1 mL)の混合物にTFA (1 mL)を加え、室温で30分間撹拌した。混合物を減圧下濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物(26.0 mg)を得た。
MS: [M+H]+298.4.
D) 5-(4-フルオロフェニル)-2-メチル-3-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾール
 1-ブロモ-4-フルオロベンゼン (18.37 mg)と2-メチル-3-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,4,5,6-テトラヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾール (26.0 mg)、ナトリウムtert-ブトキシド (12.61 mg)、トルエン (1.5 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (6.88 mg)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、110℃で1時間撹拌した。混合物に水と酢酸エチルを加え、不溶物をろ去し、ろ液を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (27.7 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ3.87 (3H, s), 4.36-4.53 (4H, m), 4.94 (2H, q, J = 9.2 Hz), 6.50-6.61 (2H, m), 7.03-7.15 (3H, m), 7.21-7.28 (1H, m), 7.31-7.41 (1H, m), 7.83 (1H, dd, J = 7.7, 1.7 Hz).
実施例209
5-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-7-[4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3,6,7-テトラヒドロ-8H-ピロロ[3,4-f][1,4]オキサゼピン-8-オン
A) tert-ブチル[2-({4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゾイル]-2-オキソ-1-[4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}オキシ)エチル]カルバマート
 4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゾイル]-3-ヒドロキシ-1-[4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,5-ジヒドロ-2H-ピロール-2-オン (110 mg)、tert-ブチル (2-ヒドロキシエチル)カルバマート(0.051 mL)、トリフェニルホスフィン (88 mg)、THF (10 mL)の混合物にアゾジカルボン酸ジエチル (0.053 mL)を0℃で加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (136 mg)を得た。
MS: [M+H-Boc]+537.0.
B) 5-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-7-[4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3,6,7-テトラヒドロ-8H-ピロロ[3,4-f][1,4]オキサゼピン-8-オン
 tert-ブチル[2-({4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゾイル]-2-オキソ-1-[4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル}オキシ)エチル]カルバマート (130 mg)とアセトニトリル (4 mL)の混合物にTFA (1 mL)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をIPEで洗浄して、標題化合物 (98 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 3.79-5.07 (4H, m), 4.20 (2H, s), 4.75 (2H, q, J = 8.7 Hz), 4.88 (2H, q, J = 8.5 Hz), 7.00-7.12 (3H, m), 7.15-7.27 (1H, m), 7.43 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.65 (2H, d, J = 9.0 Hz).
実施例213
2-{1-[(1-フルオロシクロプロピル)メチル]-1H-ピラゾール-4-イル}-4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) (1-フルオロシクロプロピル)メチル 4-メチルベンゼン-1-スルホナート
 (1-フルオロシクロプロピル)メタノール (400.6 mg)とアセトニトリル (10 mL)の混合物にN,N,N',N'-テトラメチルプロパン-1,3-ジアミン (1755 mg)と4-メチルベンゼンスルホニル クロリド (1.10 g)を0℃で加えた。混合物を室温で終夜撹拌した。混合物に0℃で水と飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (605.3 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.69-0.86 (2H, m), 1.06 (2H, dt, J = 18.5, 7.2 Hz), 2.43 (3H, s), 4.29-4.48 (2H, m), 7.49 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.81 (2H, d, J = 8.3 Hz).
B) 1-[(1-フルオロシクロプロピル)メチル]-4-ニトロ-1H-ピラゾール
 4-ニトロ-1H-ピラゾール (271.6 mg)と炭酸カリウム (365 mg)、DMF (5 mL)の混合物に(1-フルオロシクロプロピル)メチル4-メチルベンゼン-1-スルホナート (602.1 mg)とDMF (5 mL)の混合物を0℃で加えた。混合物を室温で終夜撹拌した後、40℃で1時間撹拌した。混合物に0℃で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (446.7 mg)を得た。
MS: [M+H]+186.0.
C) 2-{1-[(1-フルオロシクロプロピル)メチル]-1H-ピラゾール-4-イル}-4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 1-[(1-フルオロシクロプロピル)メチル]-4-ニトロ-1H-ピラゾール(443.6 mg)と10% パラジウム-炭素 (55% wet, 48.6 mg)、THF (10 mL)の混合物を常圧の水素雰囲気下、室温で終夜撹拌した。触媒をろ去し、ろ液を減圧下濃縮して1-[(1-フルオロシクロプロピル)メチル]-1H-ピラゾール-4-アミンを粗生成物として得た。得られた粗生成物とDIPEA (0.794 mL)、DMF (3 mL)の混合物にメチル 3-(ブロモメチル)-2-クロロピリジン-4-カルボキシラート (400.7 mg)とDMF (3 mL)の混合物を加え、室温で終夜撹拌した。混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチルで洗浄し、4-クロロ-2-{1-[(1-フルオロシクロプロピル)メチル]-1H-ピラゾール-4-イル}-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オンを粗生成物として得た。1-ブロモ-4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゼン (290.8 mg)と4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン (541 mg)、酢酸カリウム (314 mg)、DMF (3 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (78 mg)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、80℃で終夜撹拌した。混合物に室温で酢酸エチルを加え、不溶物をろ去し、ろ液を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮し、2-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを粗生成物として得た。2-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランの粗生成物と4-クロロ-2-{1-[(1-フルオロシクロプロピル)メチル]-1H-ピラゾール-4-イル}-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オンの粗生成物、炭酸カリウム (135 mg)、DME (4 mL)、水 (0.100 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (28.6 mg)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、85℃で終夜撹拌した。混合物に室温で酢酸エチルを加え、不溶物をろ去した。ろ液を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製した後、分取HPLC(L-Column 2 ODS, 移動相:水/アセトニトリル(0.1% TFA含有系))にて分取し、得られた画分に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去し、残渣をIPE/酢酸エチルで洗浄し、標題化合物 (22.3 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.83-1.21 (4H, m), 4.46-4.63 (2H, m), 4.79-4.98 (4H, m), 7.09 (1H, td, J = 8.5, 2.3 Hz), 7.34 (1H, dd, J = 11.3, 2.3 Hz), 7.57 (1H, dd, J = 8.5, 7.0 Hz), 7.76 (1H, d, J = 4.9 Hz), 7.85 (1H, s), 8.32 (1H, s), 8.85 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例219
2-[3-フルオロ-4-(4-ヒドロキシオキサン-4-イル)フェニル]-4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 4-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)オキサン-4-オール
 1.6M n-BuLi - ヘキサン溶液(4.36 mL)に窒素雰囲気下-78℃で4-ブロモ-2-フルオロ-1-ヨードベンゼン(2.00 g)とTHF (20 mL)の混合物を滴下し、-78℃で10分間撹拌した。反応混合物にジヒドロ-2H-ピラン-4(3H)-オン(0.675 mL)を加え、-78℃で10分間撹拌した後、室温で終夜撹拌した。反応混合物に酢酸エチルと飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水および飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (0.461 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.49 (2H, d, J = 12.8 Hz), 2.16 (2H, td, J = 12.6, 5.3 Hz), 3.65-3.83 (4H, m), 5.39 (1H, s), 7.40-7.49 (2H, m), 7.58 (1H, t, J = 8.7 Hz).
B) 2-[3-フルオロ-4-(4-ヒドロキシオキサン-4-イル)フェニル]-4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 4-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)オキサン-4-オール (50.6 mg)、4-(4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(50 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド (22.09 mg)、トルエン (2 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (12.06 mg)を加え、アルゴン雰囲気下110℃で2時間撹拌した。反応混合物に酢酸エチルと水を加え、不溶物をろ去した。ろ液の水層を分離し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、酢酸エチル/ヘキサンから結晶化し、標題化合物 (56.9 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.52 (2H, d, J = 12.8 Hz), 2.20 (2H, td, J = 12.5, 5.1 Hz), 3.66-3.85 (4H, m), 4.85-5.01 (4H, m), 5.32 (1H, s), 7.09 (1H, td, J = 8.5, 2.3 Hz), 7.33 (1H, dd, J = 11.3, 2.3 Hz), 7.57 (1H, dd, J = 8.3, 6.8 Hz), 7.62-7.75 (2H, m), 7.78-7.91 (2H, m), 8.88 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例221
2-[4-(1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}シクロプロピル)フェニル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) {[1-(4-ブロモフェニル)シクロプロピル]オキシ}(tert-ブチル)ジメチルシラン
 1-(4-ブロモフェニル)シクロプロパン-1-オール (490 mg)とtert-ブチル(クロロ)ジメチルシラン (381 mg)、DMF (5.0 mL)の混合物に1H-イミダゾール (188 mg)を室温で加えた。混合物を室温で3日間撹拌した。混合物に酢酸エチルを加え、水に注いだ。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (678.1 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ -0.01 (6H, s), 0.87 (9H, s), 0.91-0.99 (2H, m), 1.14-1.22 (2H, m), 7.18 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.41 (2H, d, J = 8.7 Hz).
B) N-[4-(1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}シクロプロピル)フェニル]-1,1-ジフェニルメタンイミン
 {[1-(4-ブロモフェニル)シクロプロピル]オキシ}(tert-ブチル)ジメチルシラン (619 mg)と1,1-ジフェニルメタンイミン (411 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド (273 mg)、BINAP (353 mg)の混合物にPd2(dba)3 (173 mg)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、100℃で4時間撹拌した。混合物に酢酸エチルを加え、水に注いだ。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (826 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ -0.12 (6H, s), 0.81 (9H, s), 0.85-0.92 (3H, m), 1.00-1.10 (2H, m), 6.64 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.06-7.16 (4H, m), 7.24 (2H, br. s.), 7.34-7.53 (3H, m), 7.70-7.77 (2H, m).
C) 4-(1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}シクロプロピル)アニリン
 N-[4-(1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}シクロプロピル)フェニル]-1,1-ジフェニルメタンイミン (826 mg)とTHF (15 mL)の混合物に1M 塩酸 (2.0 mL)を室温で加えた。混合物を室温で20分間撹拌した。混合物に酢酸エチルを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注いだ。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製した後、IPEで洗浄し、標題化合物 (436.2 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ -0.05 (6H, s), 0.83 (9H, s), 0.85-0.92 (2H, m), 1.01-1.09 (2H, m), 3.60 (2H, br. s.), 6.62 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.15 (2H, d, J = 8.3 Hz).
D) 2-[4-(1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}シクロプロピル)フェニル]-4-クロロ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 4-(1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}シクロプロピル)アニリン (436 mg)、メチル3-(ブロモメチル)-2-クロロピリジン-4-カルボキシラート (417 mg)とDMF (4.0 mL)の混合物にDIPEA (611 mg)を室温で加えた。混合物を室温で2時間、60℃で終夜撹拌した。混合物に室温で酢酸エチルを加え、水に注いだ。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣にIPEを加え、析出物をろ取し、IPEで洗浄し、標題化合物 (477.7 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.02 (6H, s), 0.89 (9H, s), 0.97-1.06 (2H, m), 1.18-1.25 (2H, m), 4.91 (2H, s), 7.40 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.73-7.84 (3H, m), 8.61 (1H, d, J = 4.9 Hz).
E) 2-[4-(1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}シクロプロピル)フェニル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 [2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ボロン酸 (56.4 mg)、2-[4-(1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}シクロプロピル)フェニル]-4-クロロ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (71.0 mg)、DME (3.0 mL)、水 (1.0 mL)の混合物に炭酸カリウム (47.3 mg)と[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (12.52 mg)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、60℃で30分間撹拌した。混合物に室温で酢酸エチルを加え、水に注いだ。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (95.3 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.00 (6H, s), 0.87 (9H, s), 0.95-1.05 (2H, m), 1.12-1.23 (2H, m), 4.35 (2H, q, J = 7.9 Hz), 4.88 (2H, s), 7.09 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.23-7.31 (1H, m), 7.36 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.46-7.59 (2H, m), 7.75 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.83 (1H, d, J = 4.9 Hz), 8.90 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例222
2-[4-(1-ヒドロキシシクロプロピル)フェニル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 2-[4-(1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}シクロプロピル)フェニル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (94 mg)とTHF (2.0 mL)の混合物に1 M テトラブチルアンモニウムフルオリド - THF溶液 (0.254 mL)を室温で加えた。混合物を室温で30分間撹拌した。混合物に室温で酢酸エチルを加え、水に注いだ。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製した後、IPEで洗浄し、標題化合物(32.9 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.02-1.11 (2H, m), 1.26-1.32 (2H, m), 2.31 (1H, s), 4.35 (2H, q, J = 8.3 Hz), 4.89 (2H, s), 7.09 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.31 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.36 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.47-7.60 (2H, m), 7.78 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.83 (1H, d, J = 4.9 Hz), 8.91 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例227
(cis or trans)-2-{4-[3-(ベンジルオキシ)-1-ヒドロキシシクロブチル]フェニル}-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) (cis or trans)-3-(ベンジルオキシ)-1-(4-ブロモフェニル)シクロブタン-1-オール
 1-ブロモ-4-ヨードベンゼン (6.21 g)とTHF (60 mL)の混合物に1.6 M n-BuLi - ヘキサン溶液 (14.27 mL)を-78℃で加えた。混合物を窒素雰囲気下、-78℃で1時間撹拌した。rac-3-(ベンジルオキシ)シクロブタノン (4.25 mL)とTHF (5.0 mL)の混合物を-78℃で滴下した。混合物を窒素雰囲気下、-78℃で10分間、室温で2時間撹拌した。混合物に室温で酢酸エチルを加え、水に注いだ。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (6.11 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.28 (1H, s), 2.39-2.53 (2H, m), 2.81-2.97 (2H, m), 3.86 (1H, quin, J = 6.5 Hz), 4.47 (2H, s), 7.28-7.41 (7H, m), 7.49 (2H, d, J = 8.7 Hz).
B) (cis or trans)-2-{4-[3-(ベンジルオキシ)-1-ヒドロキシシクロブチル]フェニル}-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 (cis or trans)-3-(ベンジルオキシ)-1-(4-ブロモフェニル)シクロブタン-1-オール (93.6 mg)、4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(78.3 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド (36.6 mg)とトルエン (2.0 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (19.99 mg)を室温で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、110℃で2時間撹拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサンとMeOH/酢酸エチル)とシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物(57.9 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.26 (1H, s), 2.41-2.55 (2H, m), 2.95 (2H, dd, J = 13.2, 6.8 Hz), 3.82-3.92 (1H, m), 4.36 (2H, q, J = 8.3 Hz), 4.47 (2H, s), 4.89 (2H, s), 7.09 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.27-7.39 (6H, m), 7.46-7.63 (4H, m), 7.75-7.88 (3H, m), 8.91 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例228
(cis or trans)-2-[4-(1,3-ジヒドロキシシクロブチル)フェニル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 (cis or trans)-2-{4-[3-(ベンジルオキシ)-1-ヒドロキシシクロブチル]フェニル}-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (56 mg)、THF (2.0 mL)、MeOH (2.0 mL)の混合物に10%パラジウム-炭素 (50% wet, 10 mg)を加え、常圧の水素雰囲気下、室温で2日間撹拌した。触媒をろ去し、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサンとMeOH/酢酸エチル)で精製し、標題化合物 (39.3 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.99 (1H, br. s.), 2.27 (1H, br. s.), 2.33-2.46 (2H, m), 2.94-3.07 (2H, m), 4.08-4.24 (1H, m), 4.36 (2H, q, J = 8.3 Hz), 4.90 (2H, s), 7.09 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.27-7.33 (1H, m), 7.45-7.60 (4H, m), 7.77-7.87 (3H, m), 8.91 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例246
2-[4-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 2-(4-アミノフェニル)-1,1,3,3-テトラフルオロプロパン-2-オール
 1,1,3,3-テトラフルオロ-2-(4-ニトロフェニル)プロパン-2-オール (604.5 mg)とEtOH (6.00 mL)、水 (6 mL)の混合物に塩化アンモニウム (639 mg)、鉄 (667 mg)を室温で加えた。混合物を2時間還流した。不溶物をろ去し、ろ液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮し、標題化合物 (532.0 mg)を得た。
MS: [M+H]+224.0.
B) 4-クロロ-2-[4-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 2-(4-アミノフェニル)-1,1,3,3-テトラフルオロプロパン-2-オール (402.1 mg)とDIPEA (0.792 mL)、DMF (4 mL)の混合物にメチル3-(ブロモメチル)-2-クロロピリジン-4-カルボキシラート (400 mg)とDMF (4 mL)の混合物を加え、室温で終夜撹拌した後、80℃で6時間撹拌した。混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチル/IPEで洗浄し、標題化合物 (447.9 mg)を得た。
MS: [M+H]+374.9.
C) 2-[4-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 4-クロロ-2-[4-(1,1,3,3-テトラフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (100.2 mg)と[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ボロン酸 (118 mg)、炭酸カリウム (92 mg)、DME (4 mL)、水 (0.100 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (19.6 mg)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、85℃で終夜撹拌した。混合物に室温で酢酸エチルを加え、不溶物をろ去した。ろ液を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、酢酸エチル/IPEで洗浄し、標題化合物 (62.6 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.86 (2H, q, J = 8.9 Hz), 5.01 (2H, s), 6.18-6.70 (2H, m), 7.01 (1H, s), 7.16-7.29 (1H, m), 7.34 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.47-7.72 (4H, m), 7.81 (1H, d, J = 4.9 Hz), 7.98 (2H, d, J = 8.7 Hz), 8.89 (1H, d, J = 5.3 Hz).
実施例249
rac-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-[6-(2,2,2-トリフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピリジン-3-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) rac-1-(5-アミノピリジン-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエタン-1-オール
 rac-2,2,2-トリフルオロ-1-(5-ニトロピリジン-2-イル)エタン-1-オール (218 mg)、10% パラジウム-炭素 (50% wet, 209 mg)およびMeOH (4.91 mL)の混合物を常圧の水素雰囲気下、室温で2時間撹拌した。触媒をろ去し、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、MeOH /酢酸エチル)で精製し、標題化合物 (176 mg)を得た。
MS: [M+H]+192.9.
B) rac-4-クロロ-2-[6-(2,2,2-トリフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピリジン-3-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 rac-メチル 3-(ブロモメチル)-2-クロロピリジン-4-カルボキシラート (242 mg)、1-(5-アミノピリジン-2-イル)-2,2,2-トリフルオロエタン-1-オール (176 mg)、TEA (0.255 mL)およびTHF (9.15 mL)の混合物を50℃で3日間撹拌した。反応物を室温に冷却した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (72.7 mg)を得た。
MS: [M+H]+343.9.
C) rac-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-[6-(2,2,2-トリフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピリジン-3-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 [2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ボロン酸 (93 mg)、rac-4-クロロ-2-[6-(2,2,2-トリフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピリジン-3-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (72.7 mg)、2 M 炭酸カリウム水溶液 (0.317 mL)およびDME (0.212 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) ジクロロメタン付加物 (17.3 mg)を加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、85℃で16時間撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)および分取HPLC(L-Column 2 ODS, 移動相:水/アセトニトリル(0.1% TFA含有系))で精製し、標題化合物 (41.1 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.87 (2H, q, J = 8.9 Hz), 5.06 (2H, s), 5.09-5.20 (1H, m), 7.04 (1H, d, J = 6.0 Hz), 7.20-7.28 (1H, m), 7.34 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.50-7.61 (2H, m), 7.69 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.83 (1H, d, J = 4.9 Hz), 8.44 (1H, dd, J = 8.9, 2.8 Hz), 8.91 (1H, d, J = 4.9 Hz), 9.14 (1H, d, J = 2.6 Hz).
実施例250
rac-2-[4-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)フェニル]-4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(100 mg)、rac-1-(4-ブロモフェニル)-2,2-ジフルオロエタン-1-オール (109 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド (58.9 mg)とトルエン (3.07 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (48.2 mg)を加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、110℃で16時間撹拌した。反応物を室温に冷却した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (120 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.66-4.82 (1H, m), 4.82-5.04 (4H, m), 5.79-6.26 (2H, m), 7.05-7.14 (1H, m), 7.28-7.37 (1H, m), 7.48 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.57 (1H, dd, J = 8.5, 6.6 Hz), 7.80 (1H, d, J = 4.9 Hz), 7.92 (2H, d, J = 8.7 Hz), 8.87 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例259
2-[4-(3-ヒドロキシアゼチジン-3-イル)フェニル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) tert-ブチル 3-ヒドロキシ-3-(4-{1-オキソ-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,3-ジヒドロ-2H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-2-イル}フェニル)アゼチジン-1-カルボキシラート
 tert-ブチル3-(4-ブロモフェニル)-3-ヒドロキシアゼチジン-1-カルボキシラート (212 mg)、4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(180.8 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド (85 mg)とトルエン (10 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (92 mg)を室温で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、100℃で1時間撹拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサンとMeOH/酢酸エチル)で精製し、標題化合物 (214 mg)を得た。
MS: [M+H]+ 556.2.
B) 2-[4-(3-ヒドロキシアゼチジン-3-イル)フェニル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 tert-ブチル3-ヒドロキシ-3-(4-{1-オキソ-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,3-ジヒドロ-2H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-2-イル}フェニル)アゼチジン-1-カルボキシラート(214 mg)とアセトニトリル (5.0 mL)の混合物にメタンスルホン酸 (0.075 mL)を室温で加えた。混合物を室温で終夜撹拌した。混合物に酢酸エチルを加え、室温にて飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、MeOH/酢酸エチル)で精製し、標題化合物 (52.2 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 3.89-3.96 (2H, m), 3.96-4.04 (2H, m), 4.36 (2H, q, J = 8.3 Hz), 4.91 (2H, s), 7.10 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.27-7.32 (1H, m), 7.47-7.61 (2H, m), 7.65 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.79-7.91 (3H, m), 8.91 (1H, d, J = 5.3 Hz).
実施例261
2-{4-[1-(シクロプロパンカルボニル)-3-ヒドロキシアゼチジン-3-イル]フェニル}-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 2-[4-(3-ヒドロキシアゼチジン-3-イル)フェニル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (30 mg)とMeOH (1.0 mL)、シクロプロパンカルボン酸(0.01 mL)の混合物に4-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチルモルホリン-4-イウム クロリド (42.1 mg)を室温で加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。混合物に室温で酢酸エチルを加え、水に注いだ。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(SIおよびNH、MeOH/酢酸エチル)で精製した後、IPEで洗浄し、標題化合物 (22.2 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.78 (2H, br. s.), 0.98-1.07 (2H, m), 1.41-1.51 (1H, m), 2.47 (1H, s), 4.18-4.29 (1H, m), 4.30-4.46 (3H, m), 4.53 (2H, d, J = 7.9 Hz), 4.91 (2H, s), 7.10 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.30 (1H, d, J = 7.5 Hz), 7.47-7.60 (4H, m), 7.84 (1H, d, J = 4.9 Hz), 7.89 (2H, d, J = 9.0 Hz), 8.92 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例265
2-[5-(1-ヒドロキシシクロプロピル)ピリジン-2-イル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 2-[5-(1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}シクロプロピル)ピリジン-2-イル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (94 mg)とTHF (2.0 mL)の混合物に 1M 塩酸 (1.0 mL)を室温で加えた。混合物を室温で4時間撹拌した。混合物に室温で酢酸エチルを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注いだ。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製した後、IPEで洗浄し、標題化合物 (69.1 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.02-1.11 (2H, m), 1.27-1.36 (2H, m), 2.34 (1H, s), 4.34 (2H, q, J = 8.3 Hz), 5.11 (2H, s), 7.06 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.21-7.30 (1H, m), 7.44-7.57 (2H, m), 7.67 (1H, dd, J = 8.7, 2.6 Hz), 7.82 (1H, d, J = 4.9 Hz), 8.36 (1H, d, J = 1.9 Hz), 8.62 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.90 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例266
2-[5-(1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}シクロプロピル)ピリジン-2-イル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 5-(1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}シクロプロピル)ピリジン-2-アミン
 5-(1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}シクロプロピル)-2-クロロピリジン (943.9 mg)、1,1-ジフェニルメタンイミン (723 mg)、ナトリウム 2-メチルプロパン-2-オラート(479 mg)、BINAP (621 mg)とトルエン(15 mL)の混合物にPd2(dba)3 (304 mg)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、100℃で終夜撹拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (794.7 mg)を得た。
MS: [M+H]+ 265.0.
B) 2-[5-(1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}シクロプロピル)ピリジン-2-イル]-4-クロロ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 5-(1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}シクロプロピル)ピリジン-2-アミン (794 mg)、メチル 3-(ブロモメチル)-2-クロロピリジン-4-カルボキシラート (756 mg)とDMF (8.0 mL)の混合物にDIPEA (1.498 mL)を室温で加えた。混合物を室温で3時間、60℃で終夜撹拌した。混合物に室温で酢酸エチルを加え、水に注いだ。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (182.5 mg)を得た。
MS: [M+H]+ 416.1.
C) 2-[5-(1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}シクロプロピル)ピリジン-2-イル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 [2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ボロン酸 (73.0 mg)、2-[5-(1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}シクロプロピル)ピリジン-2-イル]-4-クロロ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(92.0 mg)、DME (3.0 mL)、水(1.0 mL)の混合物に炭酸カリウム(61.1 mg)と[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (16.18 mg)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、60℃で30分間撹拌した。混合物に室温で酢酸エチルを加え、水に注いだ。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (97.9 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.00 (6H, s), 0.87 (9H, s), 0.95-1.04 (2H, m), 1.18-1.25 (2H, m), 4.34 (2H, q, J = 7.9 Hz), 5.10 (2H, s), 7.06 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.26 (1H, s), 7.44-7.56 (2H, m), 7.69 (1H, dd, J = 8.9, 2.4 Hz), 7.82 (1H, d, J = 4.9 Hz), 8.34 (1H, d, J = 1.5 Hz), 8.60 (1H, d, J = 9.4 Hz), 8.90 (1H, d, J = 5.3 Hz)
実施例267
4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)-4-フルオロフェニル]-2-[4-(1-ヒドロキシシクロブチル)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 1-ブロモ-2-(2,2-ジフルオロエトキシ)-4-フルオロベンゼン
 2-ブロモ-5-フルオロフェノール (0.582 mL)、炭酸カリウム (1.447 g)とDMF (6 mL)の混合物に2,2-ジフルオロエチル トリフルオロメタンスルホナート (1.457 g)を室温で加えた。混合物を90℃で16時間撹拌した。混合物に室温で水と酢酸エチルを加えた。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (1.18 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.44 (2H, td, J = 14.5, 3.4 Hz), 6.21-6.63 (1H, m), 6.85 (1H, td, J = 8.5, 2.6 Hz), 7.20 (1H, dd, J = 10.7, 2.8 Hz), 7.64 (1H, dd, J = 8.7, 6.4 Hz).
B) 2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)-4-フルオロフェニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
 1-ブロモ-2-(2,2-ジフルオロエトキシ)-4-フルオロベンゼン (12.3 g)、4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン (14.7 g)、酢酸カリウム (7.10 g)とCPME (120 mL) の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (1.90 g)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、100℃で12時間撹拌した。混合物を室温で水に加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、標題化合物 (8.65 g) を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ 1.33 (12H, s), 4.09-4.21 (2H, m), 6.11 (1H, tt, J= 55.2, 4.4 Hz), 6.56 (1H, dd, J= 10.8, 2.4 Hz), 6.73 (1H, td, J= 8.0, 2.0 Hz), 7.58-7.69 (1H, m).
C) 4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)-4-フルオロフェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 4-クロロ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (1.65 g)、2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)-4-フルオロフェニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン (3.55 g)、炭酸カリウム (3.38 g)、 DME (40 mL)と水 (1 mL)の混合物に [1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (716 mg) を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、90℃で12時間撹拌した。混合物を室温で水に加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、標題化合物 (1.60 g)を得た。
MS: [M+H]+308.9.
D) 4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)-4-フルオロフェニル]-2-[4-(1-ヒドロキシシクロブチル)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 1-(4-ブロモフェニル)シクロブタン-1-オール (48.5 mg)、4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)-4-フルオロフェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (61.7 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド (28.9 mg)とトルエン (2.0 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (23.62 mg)を室温で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、110℃で2時間撹拌した。混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(SIおよびNH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製した後、IPEで洗浄し、標題化合物 (34.2 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.63-1.81 (1H, m), 1.93-2.14 (2H, m), 2.31-2.46 (2H, m), 2.50-2.67 (2H, m), 4.22 (2H, td, J = 13.2, 3.8 Hz), 4.89 (2H, s), 5.72-6.17 (1H, m), 6.79 (1H, dd, J = 10.0, 2.4 Hz), 6.89-7.02 (1H, m), 7.48-7.62 (3H, m), 7.76-7.88 (3H, m), 8.89 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例276
(R or S)-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-[6-(2,2,2-トリフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピリジン-3-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 rac-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-[6-(2,2,2-トリフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピリジン-3-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (41 mg)をHPLC (カラム:CHIRALCEL OD、50 mmID×500 mmL、移動相:ヘキサン/EtOH/ジエチルアミン = 550/450/1) にて分取し、保持時間の短いフラクションを濃縮して標題化合物 (10.4 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.87 (2H, q, J = 9.0 Hz), 5.06 (2H, s), 5.14 (1H, d, J = 7.5 Hz), 7.06 (1H, s), 7.19-7.29 (1H, m), 7.34 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.49-7.62 (2H, m), 7.69 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.83 (1H, d, J = 4.9 Hz), 8.39-8.48 (1H, m), 8.91 (1H, d, J = 4.9 Hz), 9.13 (1H, d, J = 2.6 Hz).
実施例277
(R or S)-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-[6-(2,2,2-トリフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピリジン-3-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 rac-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-[6-(2,2,2-トリフルオロ-1-ヒドロキシエチル)ピリジン-3-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (41 mg)をHPLC (カラム:CHIRALCEL OD、50 mmID×500 mmL、移動相:ヘキサン/EtOH/ジエチルアミン = 550/450/1) にて分取し、保持時間の長いフラクションを濃縮して標題化合物 (9.5 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.87 (2H, q, J = 8.8 Hz), 5.06 (2H, s), 5.09-5.21 (1H, m), 7.05 (1H, d, J = 4.9 Hz), 7.18-7.29 (1H, m), 7.34 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.49-7.61 (2H, m), 7.69 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.83 (1H, d, J = 4.9 Hz), 8.44 (1H, dd, J = 8.7, 2.6 Hz), 8.91 (1H, d, J = 4.9 Hz), 9.14 (1H, d, J = 2.6 Hz).
実施例278
(R or S)-2-[4-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)フェニル]-4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 rac-2-[4-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)フェニル]-4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(120 mg)をHPLC (カラム:CHIRALCEL OJH、20 mmID×500 mmL、移動相:二酸化炭素/(MeOH/ジエチルアミン = 1000/3) = 600/400) にて分取し、保持時間の短いフラクションを濃縮して標題化合物 (34.6 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.76 (1H, t, J = 13.0 Hz), 4.84-5.04 (4H, m), 5.79-6.29 (2H, m), 7.08 (1H, td, J = 8.4, 2.1 Hz), 7.32 (1H, dd, J = 11.1, 2.4 Hz), 7.48 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.57 (1H, dd, J = 8.5, 7.0 Hz), 7.80 (1H, d, J = 5.3 Hz), 7.92 (2H, d, J = 8.7 Hz), 8.87 (1H, d, J = 5.3 Hz).
実施例279
(R or S)-2-[4-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)フェニル]-4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 rac-2-[4-(2,2-ジフルオロ-1-ヒドロキシエチル)フェニル]-4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (120 mg)をHPLC (カラム:CHIRALCEL OJH、20 mmID×500 mmL、移動相:二酸化炭素/(MeOH/ジエチルアミン = 1000/3) = 600/400) にて分取し、保持時間の長いフラクションを濃縮して標題化合物 (41.9 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.68-4.82 (1H, m), 4.83-5.05 (4H, m), 5.78-6.29 (2H, m), 7.08 (1H, td, J = 8.5, 2.3 Hz), 7.32 (1H, dd, J = 10.9, 2.3 Hz), 7.48 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.57 (1H, dd, J = 8.5, 7.0 Hz), 7.80 (1H, d, J = 4.9 Hz), 7.92 (2H, d, J = 8.7 Hz), 8.87 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例291
2-[6-(1,1-ジフルオロ-2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)ピリジン-3-イル]-4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 1-(5-ブロモピリジン-2-イル)-1,1-ジフルオロ-2-メチルプロパン-2-オール
 エチル (5-ブロモピリジン-2-イル)(ジフルオロ)アセタート(1.20g)とTHF (12 mL)の混合物に3M ブロモ(メチル)マグネシウム - ジエチルエーテル溶液 (7.1 mL)を0℃で加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を5% クエン酸水溶液で中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (1.04 g)を得た。
MS: [M+H]+265.8.
B) 2-[6-(1,1-ジフルオロ-2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)ピリジン-3-イル]-4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (82 mg)、1-(5-ブロモピリジン-2-イル)-1,1-ジフルオロ-2-メチルプロパン-2-オール (100 mg)およびナトリウム tert-ブトキシド (36 mg)のトルエン(10 mL)の溶液に、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (39 mg)を室温で加え、アルゴン雰囲気下100℃で5時間撹拌した。反応混合物に水および酢酸エチルを加え、不溶物をろ去した。ろ液を酢酸エチルで抽出し、有機層を水および食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、酢酸エチル/ヘキサンで洗浄して、標題化合物 (71 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.23 (6H, s), 4.92 (2H, q, J = 8.7 Hz), 5.06 (2H, s), 5.32 (1H, s), 7.09 (1H, td, J = 8.4, 2.4 Hz), 7.35 (1H, dd, J = 11.1, 2.4 Hz), 7.58 (1H, dd, J = 8.7, 6.8 Hz), 7.68 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.84 (1H, d, J = 5.3 Hz), 8.49 (1H, dd, J = 8.7, 2.6 Hz), 8.90 (1H, d, J = 4.9 Hz), 9.20 (1H, d, J = 2.6 Hz).
実施例297
2-[5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)ピリジン-2-イル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 4-クロロ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (800 mg)、[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ボロン酸 (1253 mg)と1 M リン酸三カリウム水溶液 (7.12 mL)、DME (16 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (373 mg)を室温で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、80℃で16時間撹拌した。混合物に酢酸エチルと水を加え、不溶物をろ去した。ろ液に1M 塩酸を加え、pH = 2-3とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮し、酢酸エチル/ヘキサンから結晶化し、標題化合物 (0.810 g)を得た。
MS: [M+H]+309.3.
B) 1-[(6-ブロモピリジン-3-イル)オキシ]-2-メチルプロパン-2-オール
 ブロモピリジン-3-オール(15.54 g)、イソブチレンオキシド (24 mL)、炭酸セシウム (34.9 g)、DMF (200 mL)の混合物を90℃で終夜撹拌した。反応混合物に炭酸セシウム (5.82 g)とイソブチレンオキシド (1.7 mL)を加え90℃で3時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (12.40 g)を得た。
MS: [M+H]+ 246.0.
C) 2-[5-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)ピリジン-2-イル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(2.0 g)、1-[(6-ブロモピリジン-3-イル)オキシ]-2-メチルプロパン-2-オール (2.076 g)、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (1.021 g)、ナトリウム tert-ブトキシド (0.935 g)、トルエン (50 mL)の混合物をアルゴン雰囲気下110℃で3時間撹拌した。反応混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (1.0 g)を加え、アルゴン雰囲気下110℃で2時間撹拌した。反応混合物にNHシリカゲルを加え、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (SIおよびNH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製した。得られた粗生成物に酢酸エチルとヘキサンを加え、析出物をろ取し、ヘキサンで洗浄し、標題化合物 (0.652 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.21 (6H, s), 3.80 (2H, s), 4.68 (1H, s), 4.81 (2H, q, J = 8.9 Hz), 5.01 (2H, s), 7.20-7.29 (1H, m), 7.34 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.48-7.63 (3H, m), 7.81 (1H, d, J = 5.3 Hz), 8.12 (1H, d, J = 2.6 Hz), 8.46 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.88 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例310
6-[5-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-2-イル]-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-6,7-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-b]ピリジン-2,5-ジオン
A) メチル(2E)-3-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)アニリノ]ブタ-2-エノアート
 4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)アニリン (5.0 g)とアセト酢酸メチル (3.05 g)の混合物にインジウム トリブロミド (85 mg)を室温で加え、50℃で終夜撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、標題化合物 (2.39 g)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.86 (3H, s), 3.68 (3H, s), 4.30-4.40 (2H, m), 4.74 (1H, s), 6.70 (1H, dd, J = 9.2, 2.4 Hz), 6.73-6.79 (1H, m), 7.11 (1H, dd, J = 8.8, 6.0 Hz), 9.98 (1H, brs).
B) メチル1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート
 メチル (2E)-3-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)アニリノ]ブタ-2-エノアート (2.39 g)とTHF (20 mL)の混合物に、水素化ナトリウム(60%油性、311 mg)を0℃で加えた。反応混合物を0℃で30分間撹拌した後、プロピオル酸メチル(654 mg)を加え、0℃で1時間撹拌した。混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、標題化合物(1.08 g)を得た。
MS: [M+H]+359.8.
C) メチル2-(ブロモメチル)-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート
 メチル 1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート (200 mg)と四塩化炭素 (10 mL)の混合物にNBS (109 mg)とAIBN (18 mg)を室温で加え、混合物を77℃で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣を薄層シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、標題化合物 (203 mg)を得た。
MS: [M+H]+437.5.
D) 1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-6,7-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-b]ピリジン-2,5-ジオン
 メチル 2-(ブロモメチル)-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート (203 mg)とMeOH (2 mL)の混合物に7Mアンモニア-MeOH溶液(0.132 mL)を加え、80℃で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、析出物をろ取し、酢酸エチル/石油エーテルで洗浄し、標題化合物 (49 mg)を得た。
MS: [M+H]+342.8.
E) 6-[5-(ジフルオロメトキシ)ピリジン-2-イル]-1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-6,7-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-b]ピリジン-2,5-ジオン
 1-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-6,7-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-b]ピリジン-2,5-ジオン(49 mg)とトルエン (5 mL)の混合物に2-ブロモ-5-(ジフルオロメトキシ)ピリジン(71 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド (14 mg)とクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (6 mg)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、110℃で2時間撹拌した。反応混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣を分取液体クロマトグラフィー (0.05%アンモニア水含有アセトニトリル/0.1%アンモニア水)で精製し、標題化合物 (5 mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.33-4.44 (2H, m), 4.45-4.70 (2H, m), 6.30-6.73 (2H, m), 6.91 (1H, dd, J= 9.6, 2.8 Hz), 6.99-7.05 (1H, m), 7.35 (1H, dd, J = 8.8, 5.6 Hz), 7.55 (1H, dd, J = 9.2, 2.8 Hz), 7.81 (1H, d, J = 9.6 Hz), 8.10 (1H, d, J= 2.4 Hz), 8.52 (1H, d, J = 9.2 Hz).
実施例311
(R or S)-2-[4-(1,1-ジフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) rac-2-[4-(1,1-ジフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (50 mg)、rac-4-ブロモ-(1,1-ジフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ベンゼン (58 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド (29 mg)およびトルエン (2 mL)の混合物に、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (6 mg)を加えた。混合物を窒素雰囲気下、110℃で16時間撹拌した。別途、4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (35 mg)、rac-4-ブロモ-(1,1-ジフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ベンゼン (40 mg)、tert-ブトキシナトリウム (21 mg)およびトルエン (2 mL)の混合物に、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (4.22 mg)を加えた。混合物を窒素雰囲気下、16時間加熱還流した。これら2つの反応混合物を混合し、混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣を分取液体クロマトグラフィー(L-Column 2 ODS, 移動相:水/アセトニトリル(0.04% アンモニア水含有10 mM 重炭酸アンモニウム系))で精製し、標題化合物 (55 mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.67 (3H, s), 2.36 (1H, brs), 4.37 (2H, q, J = 8.0 Hz), 4.88 (2H, s), 5.71 (1H, t, J = 56.4 Hz), 6.82 (1H, dd, J = 7.6, 2.4 Hz), 6.99 (1H, td, J = 8.4, 2.4 Hz), 7.50-7.63 (3H, m), 7.73-7.95 (3H, m), 8.90 (1H, d, J = 4.8 Hz).
B) (R or S)-2-[4-(1,1-ジフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 rac-2-[4-(1,1-ジフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (50 mg)をHPLC (カラム:CHREALCEL OD-H、30 mmID×250 mmL、移動相:0.1% NH3 H2O、EtOH) にて分取し、保持時間の短いフラクションを濃縮して標題化合物 (12 mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.67 (3H, s), 2.31 (1H, brs), 4.36 (2H, q, J = 8.0 Hz), 4.88 (2H, s), 5.71 (1H, t, J = 56.4 Hz), 6.82 (1H, dd, J = 7.6, 2.0 Hz), 6.99 (1H, td, J = 8.4, 2.4 Hz), 7.50-7.63 (3H, m), 7.73-7.95 (3H, m), 8.90 (1H, d, J = 4.8 Hz).
実施例313
(R or S)-2-[4-(1,1-ジフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 rac-2-[4-(1,1-ジフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (50 mg)をHPLC (カラム:CHREALCEL OD-H、30 mmID×250 mmL、移動相:0.1% NH3 H2O、EtOH) にて分取し、保持時間の長いフラクションを濃縮して標題化合物 (9 mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.67 (3H, s), 2.28 (1H, brs), 4.36 (2H, q, J = 8.0 Hz), 4.88 (2H, s), 5.71 (1H, t, J = 56.0 Hz), 6.82 (1H, dd, J = 7.6, 2.4 Hz), 6.99 (1H, td, J = 8.4, 2.4 Hz), 7.50-7.63 (3H, m), 7.73-7.95 (3H, m), 8.90 (1H, d, J = 5.2 Hz).
実施例314
(R or S)-2-[4-(1,1-ジフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) rac-2-[4-(1,1-ジフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(100 mg)、rac-4-ブロモ-(1,1-ジフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ベンゼン (122 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド (62 mg)およびトルエン (3 mL)の混合物に、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (13 mg)を加えた。混合物を窒素雰囲気下、110℃で12時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却した。混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、水/アセトニトリルから結晶化し、標題化合物 (96 mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.52 (3H, s), 4.86 (2H, q, J = 8.8 Hz), 4.99 (2H, s), 5.79-6.10 (2H, m), 7.24 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.33 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.46-7.62 (4H, m), 7.79 (1H, d, J = 5.2 Hz), 7.90 (2H, d, J = 8.8 Hz), 8.88 (1H, d, J = 4.8 Hz).
B) (R or S)-2-[4-(1,1-ジフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 rac-2-[4-(1,1-ジフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (91 mg)をHPLC (カラム:CHREALCEL OD-H、30 mmID×250 mmL、移動相:0.1% NH3 H2O、EtOH) にて分取し、保持時間の短いフラクションを濃縮して標題化合物 (48 mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.52 (3H, s), 4.86 (2H, q, J= 8.8 Hz), 4.99 (2H, s), 5.79-6.10 (2H, m), 7.24 (1H, t, J= 8.0 Hz), 7.33 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.46-7.62 (4H, m), 7.79 (1H, d, J= 5.2 Hz), 7.90 (2H, d, J = 8.8 Hz), 8.88 (1H, d, J = 4.8 Hz).
実施例315
(R or S)-2-[4-(1,1-ジフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 rac-2-[4-(1,1-ジフルオロ-2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (91 mg)をHPLC (カラム:CHREALCEL OD-H、30 mmID×250 mmL、移動相:0.1% NH3 H2O、EtOH) にて分取し、保持時間の長いフラクションを濃縮して標題化合物 (35 mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.52 (3H, s), 4.86 (2H, q, J= 8.8 Hz), 4.99 (2H, s), 5.79-6.10 (2H, m), 7.24 (1H, t, J= 8.0 Hz), 7.33 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.46-7.62 (4H, m), 7.79 (1H, d, J= 5.2 Hz), 7.90 (2H, d, J = 8.8 Hz), 8.88 (1H, d, J = 4.8 Hz).
実施例316
2-[6-(3,3-ジフルオロ-1-ヒドロキシシクロブチル)ピリジン-3-イル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 5-ブロモ-2-(1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-3,3-ジフルオロシクロブチル)ピリジン
 1-(5-ブロモピリジン-2-イル)-3,3-ジフルオロシクロブタン-1-オール (509 mg)とDMF (6.43 mL)の混合物にtert-ブチル(クロロ)ジメチルシラン (581 mg)と1H-イミダゾール(394 mg)を加えた。混合物を室温で48時間、60℃で24時間撹拌した。反応混合物にtert-ブチル(クロロ)ジメチルシラン (581 mg)を加え、60℃で16時間撹拌した。混合物を室温に冷却した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (479 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ -0.14 (6H, s), 0.85 (9H, s), 2.83-3.01 (2H, m), 3.42 (2H, dt, J = 14.7, 11.7 Hz), 7.57 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.15 (1H, dd, J = 8.5, 2.4 Hz), 8.73 (1H, d, J = 2.3 Hz).
B) 6-(1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-3,3-ジフルオロシクロブチル)ピリジン-3-アミン
 5-ブロモ-2-(1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-3,3-ジフルオロシクロブチル)ピリジン (300 mg)、1,1-ジフェニルメタンイミン (172 mg)、炭酸セシウム (517 mg)とDME (3.97 mL)の混合物にPd2(dba)3 (43.6 mg)とXANTPHOS (36.7 mg)を加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、100℃で16時間撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、N-[6-(1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-3,3-ジフルオロシクロブチル)ピリジン-3-イル]-1,1-ジフェニルメタンイミンを粗生成物として得た。得られた粗生成物とMeOH (15.9 mL)の混合物に酢酸ナトリウム(156 mg)とヒドロキシルアミン塩酸塩 (99 mg)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、減圧下濃縮した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (201 mg)を得た。
MS: [M+H]+315.0.
C) 2-[6-(1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-3,3-ジフルオロシクロブチル)ピリジン-3-イル]-4-クロロ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 6-(1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-3,3-ジフルオロシクロブチル)ピリジン-3-アミン (130 mg)、メチル 3-(ブロモメチル)-2-クロロピリジン-4-カルボキシラート (328 mg)、TEA (0.173 mL)およびTHF (4.13 mL)の混合物を50℃で40時間撹拌した。反応物を室温に冷却した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (106 mg)を得た。
MS: [M+H]+466.1.
D) 2-[6-(1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-3,3-ジフルオロシクロブチル)ピリジン-3-イル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 [2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ボロン酸 (100 mg)、2-[6-(1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-3,3-ジフルオロシクロブチル)ピリジン-3-イル]-4-クロロ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (106 mg)、2 M炭酸カリウム水溶液 (0.341 mL)とDME (2.28 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) ジクロロメタン付加物 (18.6 mg)を加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、85℃で16時間撹拌した。反応物を室温に冷却した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (87.4 mg)を得た。
MS: [M+H]+606.1.
E) 2-[6-(3,3-ジフルオロ-1-ヒドロキシシクロブチル)ピリジン-3-イル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 2-[6-(1-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}-3,3-ジフルオロシクロブチル)ピリジン-3-イル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(87.4 mg)とTHF (1.44 mL)の混合物に1M 塩酸 (1.04 mL)を加えた。混合物を室温で10日間撹拌した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (51.2 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 2.68-2.88 (2H, m), 3.15-3.30 (2H, m), 4.87 (2H, q, J = 9.0 Hz), 5.04 (2H, s), 6.31 (1H, s), 7.18-7.28 (1H, m), 7.34 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.49-7.61 (2H, m), 7.71 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.82 (1H, d, J = 5.3 Hz), 8.36 (1H, dd, J = 8.9, 2.4 Hz), 8.90 (1H, d, J = 4.9 Hz), 9.12 (1H, d, J = 2.6 Hz).
実施例317
rac-2-{6-[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]ピリジン-3-イル}-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) rac-4-クロロ-2-{6-[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]ピリジン-3-イル}-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 メチル 3-(ブロモメチル)-2-クロロピリジン-4-カルボキシラート (193 mg)、rac-(5-アミノピリジン-2-イル)(シクロプロピル)メタノール (120 mg)、TEA (0.406 mL)およびTHF (7.28 mL)の混合物を50℃で48時間撹拌した。反応混合物にメチル 3-(ブロモメチル)-2-クロロピリジン-4-カルボキシラート (96 mg)を加え、50℃で48時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (134 mg)を得た。
MS: [M+H]+315.9.
B) rac-2-{6-[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]ピリジン-3-イル}-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 [2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ボロン酸 (187 mg)、rac-4-クロロ-2-{6-[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]ピリジン-3-イル}-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(134 mg)、2 M 炭酸カリウム水溶液 (0.637 mL)とDME (4.24 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) ジクロロメタン付加物 (34.7 mg)を加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、85℃で16時間撹拌した。混合物を室温に冷却した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)および分取HPLC(L-Column 2 ODS, 移動相:水/アセトニトリル(0.1% TFA含有系))で精製し、標題化合物 (50.8 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.28-0.46 (4H, m), 1.04-1.22 (1H, m), 4.08-4.19 (1H, m), 4.87 (2H, q, J = 8.8 Hz), 5.03 (2H, s), 5.32 (1H, d, J = 4.9 Hz), 7.18-7.28 (1H, m), 7.33 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.48-7.63 (3H, m), 7.82 (1H, d, J = 4.9 Hz), 8.29 (1H, dd, J = 8.5, 2.8 Hz), 8.90 (1H, d, J = 4.9 Hz), 9.01 (1H, d, J = 2.6 Hz).
実施例320
4-[2,4-ジフルオロ-6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 2-ブロモ-1,5-ジフルオロ-3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゼン
 2-ブロモ-3,5-ジフルオロフェノール (3.46 g)とDMF (30 mL)の混合物に、室温で炭酸カリウム (4.58 g)と2,2,2-トリフルオロエチル トリフルオロメタンスルホナート (4.61 g)を加えた。混合物を、室温で16時間撹拌した。混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル)で精製し、標題化合物 (4.08 g)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.40 (2H, q, J = 8.0 Hz), 6.51 (1H, dt, J = 9.6, 2.4 Hz), 6.68 (1H, td, J = 8.4, 2.4 Hz).
B) 2-(2,4-ジフルオロ-6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン
 2-ブロモ-1,5-ジフルオロ-3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゼン (3.00 g)とCPME (20 mL)の混合物に、室温で酢酸カリウム (1.52 g)、 4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン (3.14 g)とクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (406 mg)を加え、窒素雰囲気下100℃で16時間撹拌した。反応混合物に室温で酢酸エチルを加えてろ過し、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、標題化合物 (783 mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.38 (12H, s), 4.31 (2H, q, J = 8.0 Hz), 6.34 (1H, d, J = 10.0 Hz), 6.51 (1H, td, J = 8.8, 2.4 Hz).
C) 2-(4-アセチルフェニル)-4-クロロ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 メチル 3-(ブロモメチル)-2-クロロピリジン-4-カルボキシラート (500 mg)、4'-アミノアセトフェノン (307 mg)およびDMF (5 mL)の混合物に、DIPEA (733 mg)を加えた。混合物を窒素雰囲気下、室温で16時間、45℃で16時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (220 mg)を得た。
MS: [M+H]+286.9.
D) 2-(4-アセチルフェニル)-4-(2,4-ジフルオロ-6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 2-(4-アセチルフェニル)-4-クロロ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (120 mg)、2-(2,4-ジフルオロ-6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン (212 mg)、1Mリン酸カリウム水溶液 (0.837 mL)およびTHF (3 mL)の混合物に、室温でクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (16 mg)を加えた。反応混合物を、60℃で16時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル)で精製し、標題化合物 (190 mg)を得た。
MS: [M+H]+462.8.
E) 4-[2,4-ジフルオロ-6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 2-(4-アセチルフェニル)-4-(2,4-ジフルオロ-6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (100 mg)およびTHF (2 mL)の混合物に、3M メチルマグネシウムブロミド - ジエチルエーテル溶液 (0.22 mL)を0℃で加え、窒素雰囲気下15℃で2時間撹拌した。反応混合物に、さらに3M メチルマグネシウムブロミド - ジエチルエーテル溶液 (0.22 mL)を0℃で加え、窒素雰囲気下で16時間撹拌した。別途、2-(4-アセチルフェニル)-4-(2,4-ジフルオロ-6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (90 mg)とTHF (5 mL)の混合物に、3M メチルマグネシウムブロミド - ジエチルエーテル溶液 (0.20 mL)を0℃で加え、窒素雰囲気下室温で2時間撹拌した。上記の2つの反応混合物を水に注いだ。2つの混合物を合わせ、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣を分取HPLC(L-Column 2 ODS, 移動相:水/アセトニトリル(0.04% アンモニア水含有10 mM 重炭酸アンモニウム系))で精製し、標題化合物 (12 mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ1.60 (6H, s), 1.77 (1H, brs), 4.35 (2H, q, J = 8.0 Hz), 4.78 (2H, s), 6.65 (1H, d, J = 10.0 Hz), 6.77 (1H, td, J = 9.2, 2.4 Hz), 7.53-7.58 (2H, m), 7.73-7.79 (2H, m), 7.87 (1H, d, J = 5.2 Hz), 8.92 (1H, d, J = 5.2 Hz).
実施例321
2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-5-メチル-7-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-3,6(2H,5H)-ジオン
A) 7-クロロ-5-メチル-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1,3,6(2H,5H)-トリオン
 5-クロロ-4-(メトキシカルボニル)-1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボン酸 (2.50g)とDMF (10 mL)の混合物に1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(2.93 g)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール アンモニウム塩(2.32 g)とTEA (3.09 g)を室温で加え、60℃で終夜撹拌した。反応混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (410 mg)を得た。
MS: [M-H]-210.8.
B) 7-クロロ-5-メチル-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-3,6(2H,5H)-ジオン
 7-クロロ-5-メチル-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1,3,6(2H,5H)-トリオン (410 mg)とAcOH (5.0 mL)の混合物に亜鉛 (252 mg)を室温で加え、混合物を70℃で1時間撹拌した。不溶物をろ去し、ろ液を減圧下で濃縮し、7-クロロ-1-ヒドロキシ-5-メチル-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-3,6(2H,5H)-ジオン (414 mg)を粗生成物として得た。得られた粗生成物 (414 mg)とTFA (3.0 mL)の混合物にトリエチルシラン (1.12 g)を0℃で加え、0℃で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、析出物をろ取し、酢酸エチルで洗浄し、標題化合物(70.5 mg)を得た。
MS: [M+H]+198.9.
C) 5-メチル-7-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-3,6(2H,5H)-ジオン
 7-クロロ-5-メチル-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-3,6(2H,5H)-ジオン (70.3 mg)、THF (45 mL)、EtOH (3.0 mL)と水 (6.0 mL)の混合物に[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ボロン酸 (117 mg)、炭酸セシウム (231 mg)とビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(0) (36.2 mg)を室温で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、70℃で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(MeOH/酢酸エチル)で精製し、標題化合物 (14.1 mg)を得た。
MS: [M+H]+338.9.
D) 2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-5-メチル-7-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-3,6(2H,5H)-ジオン
 5-メチル-7-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-3,6(2H,5H)-ジオン (14.1 mg) とトルエン (5 mL)の混合物に2-(4-ブロモフェニル)-2-プロパノール (17.9 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド (8.0 mg)とクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (6.7 mg)を室温で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、110℃で3時間撹拌した。室温に冷却後、反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (10 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.41 (6H, s), 3.58 (3H, s), 4.57-4.88 (4H, m), 4.97 (1H, s), 7.10-7.19 (1H, m), 7.23-7.29 (1H, m), 7.34-7.48 (4H, m), 7.64-7.73 (2H, m), 8.54 (1H, s).
実施例324
2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-メチル-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) エチル3-シアノ-6-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-4-カルボキシラート
 20% ナトリウムエトキシド - EtOH溶液 (101 mL)のEtOH (200 mL)溶液にしゅう酸ジエチル (31.8 mL)とアセトン (17.25 mL)の混合物を滴下した。粘度の高い懸濁液を室温で終夜撹拌した。2-シアノアセトアミド (19.68 g)を加え、懸濁液を80℃で5時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮した。残渣に水を加えた。混合物に1M 塩酸を加えpH = 3とした。混合物を酢酸エチルとTHFで抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチルで洗浄し標題化合物 (32.5 g)を得た。
MS: [M+H]+ 207.1.
B) エチル2-クロロ-3-シアノ-6-メチルイソニコチナート
 エチル 3-シアノ-6-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-4-カルボキシラート (97.65 g)とオキシ塩化リン (303 mL)の混合物を8時間還流した。室温に冷却した後、反応混合物を温水に滴下した。混合物を8M 水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和した。混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルを敷き詰めたパッドに酢酸エチルを用いて通し、減圧下で濃縮した。残渣をNHシリカゲルを敷き詰めたパッドに酢酸エチルを用いて通し、減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (47.67 g)を得た。
MS: [M+H]+ 225.0.
C) 1-ブロモ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゼン
 2-ブロモフェノール (4.28 mL)、炭酸カリウム (10.21 g)、DMF (40 mL)の混合物にトリフルオロメタンスルホン酸2,2,2-トリフルオロエチル (6.92 mL)を氷冷下で加えた。室温で終夜撹拌した後、混合物に水を加えた。混合物を酢酸エチルで抽出し、水と飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (9.69 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.86 (2H, q, J = 8.8 Hz), 7.00 (1H, td, J = 7.7, 1.5 Hz), 7.24 (1H, dd, J = 8.3, 1.1 Hz), 7.35-7.45 (1H, m), 7.63 (1H, dd, J = 7.9, 1.5 Hz).
D) エチル3-シアノ-6-メチル-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ピリジン-4-カルボキシラート
 1-ブロモ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゼン (28.6 g)、4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン (34.1 g)、酢酸カリウム (16.49 g)、CPME (250 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (7.5 g)をアルゴン雰囲気下で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下100℃で終夜撹拌した。室温に冷却後、混合物をセライトろ過した。ろ液に水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水と飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮し、4,4,5,5-テトラメチル-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,3,2-ジオキサボロランを粗生成物として得た。得られた粗生成物、エチル 2-クロロ-3-シアノ-6-メチルイソニコチナート (25 g)、炭酸カリウム (38.5 g)、DME (250 mL)、水 (6.25 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (7.5 g)を室温で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下85℃で終夜撹拌した。混合物をろ過し、ろ液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NHついでSI、酢酸エチル/ヘキサン)で精製した。残渣に酢酸エチルとヘキサンを加え、固体をろ取し、標題化合物 (20.45 g)を得た。
MS: [M+H]+ 365.1.
E) 6-メチル-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 エチル 3-シアノ-6-メチル-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ピリジン-4-カルボキシラート(20.45 g)のEtOH (300 mL)溶液にラネーニッケル水中懸濁液 (50 g)を加え、混合物を常圧の水素雰囲気下60℃で終夜撹拌した。室温に冷却後、反応混合物をセライトろ過し、熱したTHFを用いて洗い込んだ。ろ液を濃縮し、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンで洗浄し、標題化合物 (15.56 g)を得た。
MS: [M+H]+ 323.1.
F) 2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-メチル-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 2-(4-ブロモフェニル)プロパン-2-オール (7.34 g)、6-メチル-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (8.06 g)、ナトリウムtert-ブトキシド (3.60 g)、トルエン (125 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (3.93 g)をアルゴン雰囲気下室温で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下110℃で3時間撹拌した。混合物に水を加え、混合物を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NHついでSI、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、酢酸エチル/ヘキサンから再結晶し、標題化合物 (6.02 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.43 (6H, s), 2.66 (3H, s), 4.79-4.96 (4H, m), 5.02 (1H, s), 7.17-7.26 (1H, m), 7.31 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.47-7.58 (4H, m), 7.64 (1H, s), 7.76-7.85 (2H, m).
実施例325
4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) エチル 3-シアノ-2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチルピリジン-4-カルボキシラート
 2-ブロモフェノール (12.94 mL)、炭酸カリウム (30.9 g)、DMF (150 mL)の混合物にトリフルオロメタンスルホン酸2,2-ジフルオロエチル (30 g)を氷冷下で加えた。室温で3日間撹拌した後、混合物に水を加えた。混合物を酢酸エチルで抽出し、水と飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、粗生成物として1-ブロモ-2-(2,2-ジフルオロエトキシ)ベンゼンを得た。得られた粗生成物、4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン (34.7 g)、酢酸カリウム (16.78 g)、CPME (250 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (7.5 g)をアルゴン雰囲気下室温で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下100℃で終夜撹拌した。室温に冷却後、混合物をセライトろ過した。ろ液に水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水と飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮し、2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを粗生成物として得た。得られた粗生成物、エチル 2-クロロ-3-シアノ-6-メチルイソニコチナート (25 g)、炭酸カリウム (38.5 g)、DME (250 mL)、水 (6.25 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (7.5 g)を室温で加えた。混合物を85℃で終夜撹拌した。混合物をろ過し、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製した。残渣に酢酸エチルとヘキサンを加え、固体をろ取し、標題化合物 (15.02 g)を得た。
MS: [M+H]+ 347.1.
B) 4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 エチル 3-シアノ-2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチルピリジン-4-カルボキシラート (21.0 g)のEtOH(300 mL)溶液にラネーニッケル水中懸濁液 (50 g)を加え、常圧の水素雰囲気下60℃で終夜撹拌した。室温に冷却後、反応混合物をセライトろ過し、熱したTHFで洗い込んだ。ろ液を減圧下濃縮し、固体を酢酸エチル/ヘキサンで洗浄し、標題化合物 (14.44 g)を得た。
MS: [M+H]+ 305.0.
C) 4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (7.61 g)、2-(4-ブロモフェニル)プロパン-2-オール (7.34 g)、ナトリウム tert-ブトキシド (3.60 g)、トルエン (125 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (3.93 g)をアルゴン雰囲気下室温で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下110℃で3時間撹拌した。混合物に水を加え、混合物を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NHついでSI、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、酢酸エチル/ヘキサンから再結晶し、標題化合物 (7.37 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.43 (6H, s), 2.66 (3H, s), 4.42 (2H, td, J = 15.0, 3.2 Hz), 4.93 (2H, s), 5.02 (1H, s), 6.06-6.48 (1H, m), 7.13-7.21 (1H, m), 7.27 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.46-7.55 (4H, m), 7.63 (1H, s), 7.77-7.84 (2H, m).
実施例327
6-(ジフルオロメチル)-2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 3-シアノ-4-(エトキシカルボニル)-6-メチル-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ピリジン 1-オキシド
 エチル 3-シアノ-6-メチル-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ピリジン-4-カルボキシラート(2.55 g)の酢酸エチル (30 mL)溶液にメタクロロ過安息香酸 (3.45 g)を加え、室温で2日間撹拌した。反応混合物に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を氷冷下で加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (1.77 g)を得た。
MS: [M+H]+ 381.1.
B) エチル6-[(アセチルオキシ)メチル]-3-シアノ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ピリジン-4-カルボキシラート
 3-シアノ-4-(エトキシカルボニル)-6-メチル-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ピリジン 1-オキシド (3.01 g)と無水酢酸 (40 mL)の混合物を100℃で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (2.030 g)を得た。
MS: [M+H]+ 423.1.
C) メチル3-シアノ-6-(ヒドロキシメチル)-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ピリジン-4-カルボキシラート
 エチル 6-[(アセチルオキシ)メチル]-3-シアノ-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ピリジン-4-カルボキシラート(2.03 g)のMeOH (20 mL)溶液に4M 水酸化リチウム水溶液 (4 mL)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に1M 塩酸を加えて反応混合物を酸性にした後、減圧下で濃縮した。残渣にDMF (20 mL)、炭酸カリウム (3.32 g)、ヨウ化メチル (1.202 mL)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、得られた固体をジエチルエーテル/ヘキサンで洗浄し、標題化合物 (782 mg)を得た。
MS: [M+H]+ 367.1.
D) メチル3-シアノ-6-ホルミル-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ピリジン-4-カルボキシラート
 メチル 3-シアノ-6-(ヒドロキシメチル)-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ピリジン-4-カルボキシラート(400 mg)のアセトニトリル (4 mL)溶液にデス-マーチンペルヨージナン (556 mg)を氷冷下で加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を氷冷下で加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を炭酸カリウム水溶液と飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (393 mg)を得た。
MS: [M+H]+ 365.1.
E) メチル3-シアノ-6-(ジフルオロメチル)-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ピリジン-4-カルボキシラート
 メチル 3-シアノ-6-ホルミル-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ピリジン-4-カルボキシラート(539 mg)のトルエン (5 mL)溶液にビス(2-メトキシエチル)アミノサルファートリフルオリド (0.60 mL)を氷冷下で加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (518 mg)を得た。
MS: [M+H]+ 387.1.
F) 6-(ジフルオロメチル)-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 メチル 3-シアノ-6-(ジフルオロメチル)-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ピリジン-4-カルボキシラート(471 mg)のEtOH (20 mL)溶液にラネーニッケル水中懸濁液 (2 mL)を加え、常圧の水素雰囲気下60℃で終夜撹拌した。不溶物をろ去し、ろ液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル/ヘキサンで洗浄し、標題化合物 (357 mg)を得た。
MS: [M+H]+ 359.1.
G) 6-(ジフルオロメチル)-2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 6-(ジフルオロメチル)-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(100 mg)、2-(4-ブロモフェニル)プロパン-2-オール (90 mg)、ナトリウムtert-ブトキシド (40.2 mg)、トルエン (2.0 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (32.9 mg)を加え、アルゴン雰囲気下110℃で3時間撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (SIおよびNH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、酢酸エチル/ヘキサンから再結晶し、標題化合物 (17.00 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.35-1.49 (6H, m), 4.87 (2H, q, J = 9.0 Hz), 5.04 (3H, d, J = 6.0 Hz), 6.94-7.41 (3H, m), 7.47-7.65 (4H, m), 7.77-7.88 (2H, m), 8.01 (1H, s).
実施例328
6-(ジフルオロメチル)-2-[6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 5-ブロモ-2-(2-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}プロパン-2-イル)ピリジン
 2-(5-ブロモピリジン-2-イル)プロパン-2-オール (1 g)、TEA (2.58 mL)、THF (20 mL)の混合物にトリフルオロメタンスルホン酸 tert-ブチルジメチルシリル (2.126 mL)を氷冷下で加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (1.280 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.07-0.11 (6H, m), 0.89-0.97 (9H, m), 1.53 (6H, s), 7.52-7.64 (1H, m), 7.99-8.09 (1H, m), 8.61 (1H, dd, J = 2.6, 0.8 Hz).
B) 2-[6-(2-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}プロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-6-(ジフルオロメチル)-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 6-(ジフルオロメチル)-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (150 mg)、5-ブロモ-2-(2-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}プロパン-2-イル)ピリジン (207 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド (60.4 mg)、トルエン (2.0 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (49.4 mg)を加え、アルゴン雰囲気下110℃で3時間撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (123 mg)を得た。
MS: [M+H]+ 608.3.
C) 6-(ジフルオロメチル)-2-[6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 2-[6-(2-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}プロパン-2-イル)ピリジン-3-イル]-6-(ジフルオロメチル)-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (98 mg)のTHF (3 mL)溶液に2M 塩酸 (2 mL)を加え、室温で3日間撹拌した。反応混合物を2M 水酸化ナトリウム水溶液および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、酢酸エチル/ヘキサンから再結晶し、標題化合物 (36.0 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.45 (6H, s), 4.88 (2H, q, J = 8.9 Hz), 5.10 (2H, s), 5.24 (1H, s), 6.92-7.42 (3H, m), 7.50-7.65 (2H, m), 7.72 (1H, d, J = 8.3 Hz), 8.04 (1H, s), 8.28 (1H, dd, J = 8.7, 2.6 Hz), 9.01 (1H, d, J = 2.3 Hz).
実施例329
rac-2-{4-[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]フェニル}-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 2-[4-(シクロプロパンカルボニル)フェニル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(200 mg)、(4-ブロモフェニル)(シクロプロピル)メタノン (219 mg)、ナトリウムtert-ブトキシド (94 mg)、トルエン (2.0 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (77 mg)を加え、アルゴン雰囲気下110℃で5時間撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、酢酸エチル/ヘキサンから再結晶し、標題化合物 (124 mg)を得た。
MS: [M+H]+ 453.1.
B) rac-2-{4-[シクロプロピル(ヒドロキシ)メチル]フェニル}-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 2-[4-(シクロプロパンカルボニル)フェニル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(124 mg)、MeOH (5.0 mL)の混合物に水素化ホウ素ナトリウム (20.74 mg)を氷冷下で加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、酢酸エチル/ヘキサンから再結晶し、標題化合物 (70.0 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.25-0.52 (4H, m), 0.95-1.10 (1H, m), 3.97 (1H, dd, J = 7.3, 4.0 Hz), 4.85 (2H, q, J = 9.0 Hz), 4.98 (2H, s), 5.18 (1H, d, J = 4.1 Hz), 7.19-7.28 (1H, m), 7.33 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.43 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.49-7.62 (2H, m), 7.75-7.89 (3H, m), 8.88 (1H, d, J = 4.9 Hz).
実施例330
2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-(メトキシメチル)-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 6-(メトキシメチル)-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 メチル 3-シアノ-6-(ヒドロキシメチル)-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ピリジン-4-カルボキシラート(153 mg)、トルエン (1 mL)、アセトン (1.000 mL)の混合物にヨウ化メチル (0.261 mL)、酸化銀(I) (290 mg)を加え、50℃で6時間撹拌した。反応混合物をろ過し、ろ液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、メチル 3-シアノ-6-(メトキシメチル)-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ピリジン-4-カルボキシラート (161 mg)を粗生成物として得た。得られた粗生成物 (161 mg)のEtOH (10 mL)溶液にラネーニッケル水中懸濁液 (1 mL)を加え、常圧の水素雰囲気下60℃で終夜撹拌した。不溶物をろ去し、ろ液を減圧下で濃縮し、標題化合物 (151 mg)を得た。
MS: [M+H]+ 353.1.
B) 2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-(メトキシメチル)-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 6-(メトキシメチル)-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(151 mg)、2-(4-ブロモフェニル)プロパン-2-オール (138 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド (62 mg)、トルエン (3 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (51 mg)を加え、アルゴン雰囲気下110℃で3時間撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、酢酸エチル/ヘキサンから再結晶し、標題化合物 (106 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.43 (6H, s), 3.44 (3H, s), 4.67 (2H, s), 4.85 (2H, q, J = 9.0 Hz), 4.97 (2H, s), 5.02 (1H, s), 7.18-7.27 (1H, m), 7.32 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.45-7.61 (4H, m), 7.73 (1H, s), 7.77-7.86 (2H, m).
実施例336
3-ブロモ-6-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-6,7-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-b]ピリジン-2,5-ジオン
A) メチル5-ブロモ-2-メチル-6-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート
 メチル 2-メチル-6-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート (670 mg)、NBS (367 mg)および アセトニトリル (7 mL)の混合物を60℃で1.5時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製して標題化合物 (707 mg)を得た。
MS: [M+H]+420.0.
B) メチル5-ブロモ-2-(ブロモメチル)-6-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート
 メチル 5-ブロモ-2-メチル-6-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート (44 mg)およびベンゾトリフルオリド (1 mL)の混合物にNBS (19.57 mg)およびAIBN (1.720 mg)を室温で加え、80℃で2時間撹拌した。反応混合物に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製して標題化合物 (44.6 mg)を得た。
MS: [M+H]+497.9.
C) 3-ブロモ-6-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-6,7-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-b]ピリジン-2,5-ジオン
 メチル 5-ブロモ-2-(ブロモメチル)-6-オキソ-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート (35 mg)、2-(4-アミノフェニル)プロパン-2-オール (12.72 mg)、DIPEA (0.024 mL)およびMeOH (3 mL)の混合物を50℃で20時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製して標題化合物 (11.6 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.37-1.40 (6H, m), 4.33-4.71 (2H, m), 4.79-4.90 (2H, m), 4.96 (1H, s), 7.28 (1H, td, J = 7.7, 1.1 Hz), 7.40-7.48 (3H, m), 7.54-7.67 (4H, m), 8.29 (1H, s).
実施例337
6-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-3-メチル-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-6,7-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-b]ピリジン-2,5-ジオン
 3-ブロモ-6-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-1-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-6,7-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-b]ピリジン-2,5-ジオン(20 mg)およびトルエン (1 mL)の混合物に1M ジメチル亜鉛 - ヘプタン溶液 (0.080 mL) および[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物 (3.04 mg)を室温で加え、80℃で4時間撹拌した。反応混合物に1Mジメチル亜鉛 - ヘプタン溶液 (0.080 mL) および[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物 (3.04 mg)を室温で加え、80℃で1日間撹拌した。不溶物をろ去し、ろ液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (5.7 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.38-1.40 (6H, m), 2.10 (3H, s), 4.35 (1H, d, J = 18.1 Hz), 4.62 (1H, d, J = 18.1 Hz), 4.74-4.88 (2H, m), 4.94 (1H, s), 7.23-7.30 (1H, m), 7.38-7.47 (4H, m), 7.52 (1H, dd, J = 7.9, 1.5 Hz), 7.55-7.61 (2H, m), 7.71 (1H, d, J = 1.1 Hz).
実施例341
rac-6-(1-ヒドロキシエチル)-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 1-オキソ-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-6-カルバルデヒド
 メチル 3-シアノ-6-(ヒドロキシメチル)-2-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ピリジン-4-カルボキシラート(775.7 mg)のEtOH (30 mL)溶液にラネーニッケル水懸濁液 (5 mL)を加え、常圧の水素雰囲気下60℃で終夜撹拌した。触媒をろ去し、ろ液を濃縮し、6-(ヒドロキシメチル)-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(863 mg)を粗生成物として得た。得られた粗生成物のアセトニトリル (15 mL)溶液に、デスマーチンペルヨージナン (1.47 g)を加え、室温で30分間撹拌した。反応混合物にチオ硫酸ナトリウム水溶液および炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (365.4 mg)を得た。
MS: [M+H]+337.1.
B) rac-6-(1-ヒドロキシエチル)-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 1-オキソ-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-6-カルバルデヒド (101.1 mg)のTHF (1.5 mL)溶液に、3M 臭化メチルマグネシウム - 2-メチルテトラヒドロフラン溶液 (0.5 mL)を0℃で加え、室温で4時間撹拌した。反応混合物に塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサンとMeOH/酢酸エチル)で精製し、標題化合物 (52.2 mg)を得た。
MS: [M+H]+353.1.
C) rac-6-(1-ヒドロキシエチル)-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 rac-6-(1-ヒドロキシエチル)-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (51 mg)、1-ブロモ-4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゼン (49.4 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド (22.6 mg)およびトルエン (2 mL)の混合物に、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (12.0 mg)を加え、アルゴン雰囲気下110℃で1時間撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (3.7 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.44 (3H, d, J = 6.8 Hz), 4.70-5.02 (7H, m), 5.57 (1H, d, J = 4.9 Hz), 7.09-7.18 (2H, m), 7.23 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.31 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.49-7.59 (2H, m), 7.78-7.92 (3H, m).
実施例343
6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 1-オキソ-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-6-カルボン酸
 1-オキソ-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-6-カルバルデヒド (262.6 mg)のDMSO (3 mL)溶液に、リン酸二水素ナトリウム (189.6 mg)と水 (0.6 mL)の混合物を室温で加えた後、亜塩素酸ナトリウム (142.5 mg)と水 (0.6 mL)の混合物を0℃で加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、析出物をろ取し、水で洗浄し、標題化合物 (230.7 mg)を得た。
MS: [M+H]+353.0.
B) メチル1-オキソ-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-6-カルボキシラート
 1-オキソ-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-6-カルボン酸(230 mg)のトルエン(3 mL)溶液に、2M (ジアゾメチル)(トリメチル)シラン - ジエチルエーテル溶液 (0.5 mL)を0℃で加え、0℃で30分間撹拌した。反応混合物にAcOH (0.04 mL)を0℃で加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮後、析出物をろ取し、酢酸エチル/IPEで洗浄し、標題化合物 (179.2 mg)を得た。
MS: [M+H]+367.1.
C) 6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 メチル 1-オキソ-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-6-カルボキシラート (89.1 mg)とTHF (2 mL)の混合物に3M 臭化メチルマグネシウム - 2-メチルテトラヒドロフラン溶液 (0.5 mL)を0℃で滴下し、室温で1時間撹拌した。3M 臭化メチルマグネシウム - 2-メチルテトラヒドロフラン溶液 (0.1 mL)を0℃で滴下し、室温で30分間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (80.4 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.49 (6H, s), 4.30 (2H, s), 4.79 (2H, q, J = 8.8 Hz), 5.36 (1H, s), 7.15-7.24 (1H, m), 7.28 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.44-7.56 (2H, m),7.91 (1H, s), 8.89 (1H, s).
D) 6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (79 mg)、ナトリウムtert-ブトキシド (31.8 mg) およびトルエン (2 mL)の混合物に、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (19.87 mg)を加え、アルゴン雰囲気下110℃で5時間撹拌した。反応混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (22.5 mg)およびナトリウム tert-ブトキシド (37.3 mg)を加え、アルゴン雰囲気下110℃で4時間撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、酢酸エチル/IPEで洗浄し、標題化合物 (53.4 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.51 (6H, s), 4.70-4.91 (4H, m), 4.95 (2H, s), 5.43 (1H, s), 7.09-7.18 (2H, m), 7.19-7.27 (1H, m), 7.31 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.48-7.59 (2H, m), 7.80-7.90 (2H, m), 7.99 (1H, s).
実施例346
2-[4-(1-ヒドロキシシクロブチル)フェニル]-4-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 2-[4-ブロモ-3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]プロパン-2-オール
 メチル 4-ブロモ-3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゾアート (537.3 mg)とTHF (10 mL)の混合物に3M 臭化メチル - 2-メチルテトラヒドロフラン溶液 (2.86 mL)を0℃で加えた。混合物を窒素雰囲気下、室温で2時間撹拌した。混合物に0℃で1M 塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (516.4 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.42 (6H, s), 4.84 (2H, q, J = 8.9 Hz), 5.12 (1H, s), 7.09 (1H, dd, J = 8.3, 1.9 Hz), 7.27 (1H, d, J = 2.3 Hz), 7.52 (1H, d, J = 8.3 Hz).
B) 4-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 2-[4-ブロモ-3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]プロパン-2-オール (513.0 mg)と4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン (832 mg)、酢酸カリウム (482 mg)、DMF (10 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (120 mg)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、80℃で終夜撹拌した。混合物に酢酸エチルを加え、不溶物をろ去した。ろ液を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮し、2-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]プロパン-2-オールを粗生成物として得た。得られた粗生成物とエチル 2-クロロ-3-シアノ-6-メチルイソニコチナート(253.0 mg)、炭酸ナトリウム (298 mg)、DME (10 mL)、水 (0.250 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (82 mg)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、85℃で終夜撹拌した。混合物に室温で酢酸エチルを加え、不溶物をろ去した。ろ液を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(SIおよびNH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、エチル 3-シアノ-2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチルピリジン-4-カルボキシラートを粗生成物として得た。得られた粗生成物とラネーニッケル水中懸濁液 (0.5 mL)、EtOH (10 mL)の混合物を常圧の水素雰囲気下60℃で終夜撹拌した。混合物にラネーニッケル水中懸濁液 (0.5 mL)を室温で加えた。混合物を常圧の水素雰囲気下、60℃で5時間撹拌した。不溶物をろ去し、ろ液を減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチル-飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で分配し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチル/IPEで洗浄し、標題化合物 (112.8 mg)を得た。
MS: [M+H]+381.1.
C) 2-[4-(1-ヒドロキシシクロブチル)フェニル]-4-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 4-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(35.3 mg)、1-(4-ブロモフェニル)シクロブタン-1-オール (31.6 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド (13.38 mg)、トルエン (2 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (7.30 mg)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、110℃で1時間撹拌した。混合物に室温で酢酸エチルと水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)および分取HPLC(L-Column 2 ODS, 移動相:水/アセトニトリル(0.1% TFA含有系))にて分取し、得られた画分に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去し、残渣を酢酸エチル/IPEで洗浄し、標題化合物 (15.0 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.51 (6H, s), 1.55-1.74 (1H, m), 1.81-1.99 (1H, m), 2.17-2.33 (2H, m), 2.33-2.45 (2H, m), 2.65 (3H, s), 4.83 (2H, q, J = 8.8 Hz), 4.96 (2H, s), 5.16 (1H, s), 5.48 (1H, s), 7.26-7.39 (2H, m), 7.46 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.49-7.57 (2H, m), 7.63 (1H, s), 7.82-7.90 (2H, m).
実施例347
2-(4-ヒドロキシフェニル)-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(200 mg)、4-ブロモフェノール (168 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド (125 mg)とトルエン (5 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (51.0 mg)を室温で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、120℃で3時間撹拌した。混合物に室温で水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (36 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.76-4.92 (4H, m), 6.74-6.85 (2H, m), 7.16-7.36 (2H, m), 7.47-7.67 (4H, m), 7.76 (1H, d, J = 4.9 Hz), 8.86 (1H, d, J = 4.9 Hz), 9.50 (1H, s).
実施例349
2-(4-{2-[3-(ブタ-3-イン-1-イル)-3H-ジアジレン-3-イル]エトキシ}フェニル)-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 2-(4-ヒドロキシフェニル)-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (30 mg)とDMF (1 mL)の混合物に3-(ブタ-3-イン-1-イル)-3-(2-ヨードエチル)-3H-ジアジレン (27.9 mg)と炭酸カリウム (20.71 mg)を室温で加えた。混合物を60℃で5時間撹拌した。混合物に3-(ブタ-3-イン-1-イル)-3-(2-ヨードエチル)-3H-ジアジレン (27.9 mg)を加え、60℃で2時間撹拌した。混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製した後、酢酸エチル/ヘキサンから結晶化し、IPEで洗浄し、標題化合物 (8 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMF-d7) δ 1.81-1.92 (2H, m), 2.08 (2H, t, J = 6.2 Hz), 2.24 (2H, td, J = 7.5, 2.6 Hz), 3.03 (1H, t, J = 2.6 Hz), 4.04 (2H, t, J = 6.0 Hz), 5.04 (2H, q, J = 8.7 Hz), 5.14 (2H, s), 7.15-7.21 (2H, m), 7.38-7.47 (1H, m), 7.52 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.67-7.80 (2H, m), 7.93-8.03 (3H, m), 9.07 (1H, d, J = 4.9 Hz). 
実施例351
4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) エチル 3-シアノ-2-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチルピリジン-4-カルボキシラート
 1-ブロモ-4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゼン (3.65 g)と4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン (6.79 g)、酢酸カリウム (3.94 g)、DMF (80 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (0.978 g)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、80℃で終夜撹拌した。混合物に酢酸エチルを加え、不溶物をろ去した。ろ液を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮し、2-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを粗生成物として得た。得られた粗生成物とエチル 2-クロロ-3-シアノ-6-メチルイソニコチナート(2.02 g)、炭酸ナトリウム (2.39 g)、DME (60 mL)、水 (1.5 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (0.658 g)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、85℃で終夜撹拌した。混合物に酢酸エチルを加え、不溶物をろ去した。ろ液を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (2.76 g)を得た。
MS: [M+H]+383.1.
B) 4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 エチル 3-シアノ-2-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチルピリジン-4-カルボキシラート (2.76 g)とラネーニッケル水中懸濁液 (2.5 mL)、EtOH (60 mL)の混合物を常圧の水素雰囲気下60℃で終夜撹拌した。混合物にラネーニッケル水中懸濁液 (2.5 mL)を室温で加えた。混合物を常圧の水素雰囲気下、60℃で6時間撹拌した。不溶物をろ去し、ろ液を減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチル-飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で分配し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチル/IPEで洗浄し、標題化合物 (1.13 g)を得た。
MS: [M+H]+341.1.
C) 4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (50.2 mg)と2-(4-ブロモフェニル)プロパン-2-オール (47.6 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド (21.4 mg)、トルエン (2 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (12.2 mg)を室温で加え、窒素雰囲気下110℃で2時間撹拌した。混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、酢酸エチル/IPEで洗浄し、標題化合物 (30.6 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.43 (6H, s), 2.65 (3H, s), 4.80-4.96 (4H, m), 5.01 (1H, s), 7.06 (1H, td, J = 8.5, 2.3 Hz), 7.29 (1H, dd, J = 11.1, 2.4 Hz), 7.44-7.60 (3H, m), 7.65 (1H, s), 7.75-7.86 (2H, m).
実施例353
4-[2-フルオロ-6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 2-ブロモ-1-フルオロ-3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゼン
 2-ブロモ-3-フルオロフェノール (1.50 g)と炭酸セシウム (3.33 g)、DMF (15 mL)の混合物に2,2,2-トリフルオロエチル トリフルオロメタンスルホナート (2.005 g)を0℃で加えた。混合物を室温で66時間撹拌した。混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (2.10 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 4.91 (2H, q, J = 8.9 Hz), 7.00-7.18 (2H, m), 7.44 (1H, td, J = 8.5, 6.8 Hz).
B) エチル 3-シアノ-2-[2-フルオロ-6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチルピリジン-4-カルボキシラート
 2-ブロモ-1-フルオロ-3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゼン (2.10 g)と4,4,4',4',5,5,5',5'-オクタメチル-2,2'-ビ-1,3,2-ジオキサボロラン (3.91 g)、酢酸カリウム (2.27 g)、DMF (40 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (0.563 g)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、80℃で終夜撹拌した。混合物に室温で酢酸エチルを加え、不溶物をろ去した。ろ液を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮し、2-[2-フルオロ-6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを粗生成物として得た。得られた粗生成物とエチル 2-クロロ-3-シアノ-6-メチルイソニコチナート(1.11 g)、炭酸ナトリウム (1.30 g)、DME (30 mL)、水 (0.750 mL)の混合物に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II) (0.362 g)を加え、窒素雰囲気下85℃で終夜撹拌した。混合物に酢酸エチルを加え、不溶物をろ去した。ろ液を水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (30.9 mg)を得た。
MS: [M+H]+383.1.
C) 4-[2-フルオロ-6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 エチル 3-シアノ-2-[2-フルオロ-6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチルピリジン-4-カルボキシラート (30.9 mg)とラネーニッケル水中懸濁液 (0.1 mL)、EtOH (2 mL)の混合物を常圧の水素雰囲気下60℃で3時間撹拌した。不溶物をろ去し、ろ液を減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチル-飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で分配し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮し、標題化合物 (24.0 mg)を得た。
MS: [M+H]+341.1.
D) 4-[2-フルオロ-6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 4-[2-フルオロ-6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(22.5 mg)と2-(4-ブロモフェニル)プロパン-2-オール (21.3 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド (10.4 mg)、トルエン (2 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (5.20 mg)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、110℃で1時間撹拌した。混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製した後、分取HPLC(YMC-Actus Triant C18, 移動相:水/アセトニトリル(0.1% TFA含有系))で精製し、標題化合物 (16.8 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.42 (6H, s), 2.64 (3H, s), 4.84 (4H, s), 5.01 (1H, s), 7.11 (1H, t, J = 8.5 Hz), 7.18 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.49 (2H, d, J = 8.9 Hz), 7.58 (1H, td, J = 8.5, 6.8 Hz), 7.69 (1H, s), 7.79 (2H, d, J = 8.9 Hz).
実施例354
4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-[4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) エチル 6-[(アセチルオキシ)メチル]-3-シアノ-2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]ピリジン-4-カルボキシラート
 3-シアノ-2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-4-(エトキシカルボニル)-6-メチルピリジン 1-オキシド (5.96 g)と無水酢酸 (60 mL)の混合物を100℃で11時間撹拌後、反応液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (3.60 g)を得た。
MS: [M+H]+405.1.
B) エチル 3-シアノ-2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-(ヒドロキシメチル)ピリジン-4-カルボキシラート
 エチル 6-[(アセチルオキシ)メチル]-3-シアノ-2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]ピリジン-4-カルボキシラート (3.6 g)とEtOH (50 mL)の混合物に炭酸カリウム (1.84 g)を0℃で加えた。混合物を0℃で30分間、室温で2時間撹拌した。反応液を濃縮し、得られた残渣を酢酸エチル-飽和塩化アンモニウム水溶液で分配し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物(2.69 g)を得た。
MS: [M+H]+363.1.
C) 4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-(ヒドロキシメチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 エチル 3-シアノ-2-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-(ヒドロキシメチル)ピリジン-4-カルボキシラート (2.83 g)とEtOH (30 mL)の混合物にラネーニッケル水中懸濁液 (6 mL)を室温で加え、常圧の水素雰囲気下、60℃で終夜撹拌した。触媒をろ去し、ろ液を減圧下濃縮し得られた混合物にEtOH (30 mL)とラネーニッケル水中懸濁液 (6 mL)を室温で加え、常圧の水素雰囲気下、60℃で終夜撹拌した。触媒をろ去し、ろ液を減圧下濃縮し、得られた残渣を酢酸エチル/IPEで洗浄し、標題化合物 (1.82 g)を得た。
MS: [M+H]+321.0.
D) 4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-6-カルバルデヒド
 4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-(ヒドロキシメチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (1.95 g)とアセトニトリル (30 mL)の混合物にデス-マーチンペルヨージナン (3.16 g)を室温で加えた。同じ温度で 30分間撹拌後、混合物に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル/IPEで洗浄し、標題化合物 (1.24 g)を得た。
MS: [M+H]+319.0.
E) 4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-6-カルボン酸
 4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-6-カルバルデヒド (1.52 g)とDMSO (15 mL)の混合物にリン酸二水素ナトリウム (1.09 g)と水 (3 mL)の混合物を0℃で加えた後、亜塩素酸ナトリウム (812.9 mg)と水 (3 mL)の混合物を同じ温度で滴下した。室温で 2時間半撹拌後、反応混合物に水を加え、析出物をろ取し、水で洗浄し、標題化合物(1.19 g)を得た。
MS: [M+H]+335.0.
F) メチル 4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-6-カルボキシラート
 4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-6-カルボン酸(1.14 g)とMeOH (4 mL)およびトルエン (12 mL)の混合物に2M (ジアゾメチル)(トリメチル)シラン - ジエチルエーテル溶液(2.5 mL)を0℃で加え、0℃で1.5時間撹拌した。反応混合物に、さらに2M (ジアゾメチル)(トリメチル)シラン - ジエチルエーテル溶液 (0.8 mL)を0℃で加え、0℃で30分間撹拌した。反応混合物に0℃でAcOH (300 μL)を加え室温で30分間撹拌後、反応液を濃縮し、得られた残渣をろ取し、酢酸エチル/IPEで洗浄し、標題化合物 (874.4 mg)を得た。
MS: [M+H]+349.0.
G) 4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 メチル 4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-6-カルボキシラート (902.8 mg)とTHF (20 mL)の混合物に3M 臭化メチルマグネシウム - 2-メチルテトラヒドロフラン溶液 (4.5 mL)を0℃で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、室温で1時間撹拌した。混合物に0℃で飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (752.7 mg)を得た。
MS: [M+H]+349.1.
H) 4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2-[4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (49.7 mg)、1-ブロモ-4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ベンゼン (48.1 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド  (20.6 mg)およびトルエン (1.5 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II)  (11.0 mg)を室温で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、110℃で5時間撹拌した。反応混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II) (5.2 mg)およびナトリウム tert-ブトキシド  (10.0 mg)をさらに加え、アルゴン雰囲気下、110℃で3時間撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (37.6 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.52 (6H, s), 4.43 (2H, td, J = 14.9, 3.4 Hz), 4.78 (2H, q, J = 8.8 Hz), 4.95 (2H, s), 5.43 (1H, s), 6.07-6.51 (1H, m), 7.08-7.15 (2H, m), 7.19 (1H, td, J = 7.4, 0.9 Hz), 7.24-7.32 (1H, m), 7.47-7.56 (2H, m), 7.80-7.89 (2H, m), 7.99 (1H, s).
実施例358
rac-4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-6-(1-ヒドロキシエチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 6-アセチル-4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 メチル 4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-6-カルボキシラート (902.8 mg)とTHF (20 mL)の混合物に3M 臭化メチルマグネシウム - 2-メチルテトラヒドロフラン溶液 (4.5 mL)を0℃で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、室温で1時間撹拌した。混合物に0℃で飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (50.5 mg)を得た。
MS: [M+H]+333.0.
B) 6-アセチル-4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 6-アセチル-4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (49 mg)、1-ブロモ-4-(ジフルオロメトキシ)ベンゼン(59 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド (23 mg)およびトルエン (1.8 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II)  (20 mg)を室温で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、120℃で30分間撹拌した。反応混合物に1-ブロモ-4-(ジフルオロメトキシ)ベンゼン(59 mg)をさらに加え、アルゴン雰囲気下、120℃で30分間撹拌した。混合物に室温で飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (35 mg)を得た。
MS: [M+H]+475.1.
C) rac-4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-6-(1-ヒドロキシエチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 6-アセチル-4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(ジフルオロメトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (33 mg)、THF (0.5 mL)およびMeOH (0.1 mL)の混合物に水素化ホウ素ナトリウム (5 mg)を0℃で加え、0℃で45分間撹拌した。混合物に0℃で水を加え、室温で15分間撹拌した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (17 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.46 (3H, d, J = 6.4 Hz), 4.42 (2H, tt, J = 14.7, 2.8 Hz), 4.83-5.07 (3H, m), 5.56 (1H, d, J = 4.9 Hz), 6.04-6.51 (1H, m), 7.14-7.31 (5H, m), 7.44-7.58 (2H, m), 7.85 (1H, s), 7.91-8.00 (2H, m).
実施例362
3-(4-{4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1-オキソ-1,3-ジヒドロ-2H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-2-イル}フェノキシ)-2,2-ジメチルプロパンニトリル
A) 3-(4-ブロモフェノキシ)-2,2-ジメチルプロパンニトリル
 2-シアノ-2-メチルプロピル 4-メチルベンゼンスルホナート (150 mg)とDMF (2 mL)の混合物に4-ブロモフェノール (113 mg)と炭酸カリウム (123 mg)を室温で加えた。混合物を100℃で10時間撹拌した後、反応混合物に炭酸セシウム (289 mg)を加え、100℃で終夜撹拌した。混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (126.6 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO) δ 1.40 (6H, s), 4.01 (2H, s), 6.98 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.48 (2H, d, J = 9.0 Hz).
B) 3-(4-{4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1-オキソ-1,3-ジヒドロ-2H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-2-イル}フェノキシ)-2,2-ジメチルプロパンニトリル
 4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (50 mg)、3-(4-ブロモフェノキシ)-2,2-ジメチルプロパンニトリル (41.9 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド (27.6 mg)およびトルエン (1 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II)  (22.59 mg)を室温で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、110℃で3時間撹拌した。反応混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II)  (22.59 mg)および3-(4-ブロモフェノキシ)-2,2-ジメチルプロパンニトリル (10 mg)をさらに加え、アルゴン雰囲気下、110℃で2時間撹拌した。混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (18.2 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO) δ 1.42 (6H, s), 1.52 (6H, s), 4.03 (2H, s), 4.43 (2H, td, J = 14.9, 3.4 Hz), 4.95 (2H, s), 5.44 (1H, s), 6.05-6.54 (1H, m), 7.03-7.10 (2H, m), 7.19 (1H, t, J = 7.3 Hz), 7.28 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.48-7.56 (2H, m), 7.82 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.98 (1H, s).
実施例365
4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)フェニル]-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 1-(4-ブロモフェノキシ)-2-メチルプロパン-2-オール
 4-ブロモフェノール (12 g)とDMF (150 mL)の混合物に炭酸カリウム (28.8 g)と2,2-ジメチルオキシラン (18.57 mL)を室温で加え、混合物を110℃で終夜撹拌した。混合物に0℃で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物(16.5g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.18 (6H, s), 3.69 (2H, s), 4.61 (1H, s), 6.85-6.98 (2H, m), 7.36-7.51 (2H, m).
B) 4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)フェニル]-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(4.0 g)、1-(4-ブロモフェノキシ)-2-メチルプロパン-2-オール(4.83 g)、ナトリウム tert-ブトキシド (2.53 g)およびトルエン (80 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II)  (2.069 g)を室温で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、120℃で4時間撹拌した。混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(SIおよびNH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから結晶化し、標題化合物(720 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.20 (6H, s), 2.65 (3H, s), 3.71 (2H, s), 4.32-4.50 (2H, m), 4.62 (1H, s), 4.89 (2H, s), 6.04-6.48 (1H, m), 6.95-7.03 (2H, m), 7.14-7.22 (1H, m), 7.26 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.43-7.56 (2H, m), 7.62 (1H, s), 7.72-7.82 (2H, m).
実施例368
5-(ジフルオロメチル)-2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-7-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-3,6(2H,5H)-ジオン
A) 5-ブロモ-1-(ジフルオロメチル)-4-メチルピリジン-2(1H)-オン
 5-ブロモ-4-メチルピリジン-2-オール (10 g)とDMF (100 mL)の混合物にナトリウム クロロ(ジフルオロ)アセタート (16.22 g)、炭酸カリウム (14.70 g)を室温で加え、混合物を100℃で1時間撹拌した。反応混合物にナトリウム クロロ(ジフルオロ)アセタート (8.11 g)および炭酸カリウム (7.35 g)をさらに加え、混合物を100℃で終夜撹拌した。混合物に0℃で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (4 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 2.22 (3H, d, J = 1.1 Hz), 6.57 (1H, s), 7.54-8.00 (1H, m), 8.07 (1H, s).
B) メチル 1-(ジフルオロメチル)-4-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート
 5-ブロモ-1-(ジフルオロメチル)-4-メチルピリジン-2(1H)-オン(4 g)、ジクロロ[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロロメタン錯体 (0.686 g)、TEA (4.68 mL)およびMeOH (80 mL)の混合物を一酸化炭素(0.5 MPa)雰囲気下、80℃で4時間撹拌した。反応混合物をセライトを敷き詰めたパッドを通してろ過し、ろ液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (2.97 g)を得た。
MS: [M+H]+218.1.
C) メチル 5-ブロモ-1-(ジフルオロメチル)-4-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート
 メチル 1-(ジフルオロメチル)-4-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート (2.13g)とDMF (20 mL)の混合物にNBS (2.62 g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、析出物をろ取し、水で洗浄し、標題化合物 (2.90g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 2.58 (3H, s), 3.81 (3H, s), 7.63-8.11 (1H, m), 8.31 (1H, s).
D) メチル 5-ブロモ-4-(ブロモメチル)-1-(ジフルオロメチル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート
 メチル 5-ブロモ-1-(ジフルオロメチル)-4-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート (2.90g)とトリフルオロメチルベンゼン (30 mL)の混合物にNBS (3.49 g)とAIBN (0.161 g)を室温で加え、混合物を80℃で5時間撹拌した。混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (3.60g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 3.84 (3H, s), 4.98 (2H, s), 7.57-8.07 (1H, m), 8.42 (1H, s).
E) 7-ブロモ-5-(ジフルオロメチル)-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-3,6(2H,5H)-ジオン
 メチル 5-ブロモ-4-(ブロモメチル)-1-(ジフルオロメチル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート (3.60g)とアセトニトリル (40 mL)の混合物に28% アンモニア水 (12.83 mL)を0℃で加え、室温で1時間撹拌した。生じた析出物をろ取し、水で洗浄し、標題化合物 (2.64g)を得た。
MS: [M+H]+279.0.
F) 5-(ジフルオロメチル)-7-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-3,6(2H,5H)-ジオン
 7-ブロモ-5-(ジフルオロメチル)-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-3,6(2H,5H)-ジオン (1.50g)、[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ボロン酸 (1.301 g)、ジクロロ[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロロメタン錯体 (0.439 g)、炭酸セシウム (4.38 g)、CPME (15 mL)および水 (3 mL)の混合物を120℃で30分間マイクロウェーブ照射した。不溶物をろ去し、ろ液を酢酸エチル-水で分配し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、得られた固体をIPEで洗浄し、標題化合物 (475 mg)を得た。
MS: [M+H]+375.0.
G) 5-(ジフルオロメチル)-2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-7-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-3,6(2H,5H)-ジオン
 5-(ジフルオロメチル)-7-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-3,6(2H,5H)-ジオン (100 mg)、2-(4-ブロモフェニル)プロパン-2-オール (115 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド (51.4 mg)およびトルエン (5.0 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II)  (42.0 mg)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、120℃で3.5時間撹拌した。不溶物をろ去し、ろ液を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物(107 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.41 (6H, s), 4.58-4.95 (4H, m), 4.99 (1H, s), 7.12-7.24 (1H, m), 7.26-7.35 (1H, m), 7.38-7.56 (4H, m), 7.64-8.16 (3H, m), 8.42 (1H, s).
実施例370
4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-(3-メチルオキセタン-3-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) 4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-(3-メチルオキセタン-3-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (200 mg)、3-メチルオキセタン-3-カルボン酸 (400 mg)、[ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨード]ベンゼン (593 mg)、3,6-ジ-tert-ブチル-10-フェニル-9-(2,4,6-トリメチルフェニル)アクリジン-10-イウム テトラフルオロボレート (7.90 mg)、および塩化メチレン (5 mL)の混合物を窒素により15分脱気した後、室温で20時間青色LEDを照射した。混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をHPLC(YMC-Actus Triart C18, 移動相:水/アセトニトリル(10 mM 重炭酸アンモニウム含有系))で精製し、標題化合物 (28.9 mg)を得た。
MS: [M+H]+361.1.
B) 4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-6-(3-メチルオキセタン-3-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-6-(3-メチルオキセタン-3-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (28.9 mg)、2-(4-ブロモフェニル)プロパン-2-オール (0.019 mL)、ナトリウム tert-ブトキシド (15.41 mg)およびトルエン (3 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II)  (12.62 mg)を室温で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、110℃で1時間撹拌した。混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから結晶化し、標題化合物 (29 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO) δ 1.43 (6H, s), 1.75 (3H, s), 4.44 (2H, td, J = 15.1, 3.4 Hz), 4.58 (2H, d, J = 6.0 Hz), 4.89-5.12 (5H, m), 6.08-6.52 (1H, m), 7.15-7.25 (1H, m), 7.29 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.47-7.58 (4H, m), 7.72 (1H, s), 7.81 (2H, d, J = 8.7 Hz).
実施例371
5-シクロプロピル-2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-7-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-3,6(2H,5H)-ジオン
A) 5-ブロモ-1-シクロプロピル-4-メチルピリジン-2(1H)-オン
 5-ブロモ-4-メチルピリジン-2-オール (3 g)、ピリジン (45 mL)、シクロプロピルボロン酸 (2.74 g)および酢酸銅(II) (4.35 g)の混合物を80℃で2時間撹拌した。反応混合物をろ過し、ろ液を減圧下で濃縮した。残渣に酢酸エチルを加え、水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (1.36 g)を得た。
MS: [M+H]+228.0.
B) メチル 1-シクロプロピル-4-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート
 5-ブロモ-1-シクロプロピル-4-メチルピリジン-2(1H)-オン(1.71 g)、ジクロロ[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロロメタン錯体 (0.306 g)、TEA (2.090 mL)およびMeOH (30 mL)の混合物を一酸化炭素(0.5 MPa)雰囲気下、80℃で4時間撹拌した。反応混合物をセライトを敷き詰めたパッドを通してろ過し、ろ液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(NH、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (1.05 g)を得た。
MS: [M+H]+ 208.1.
C) メチル 5-ブロモ-1-シクロプロピル-4-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート
 メチル 1-シクロプロピル-4-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート (700 mg)とDMF (7 mL)の混合物にNBS (1202 mg)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、室温で1時間撹拌した後、析出物をろ取し、水で洗浄し、標題化合物 (879 mg)を得た。
MS: [M+H]+286.0.
D) メチル 5-ブロモ-4-(ブロモメチル)-1-シクロプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート
 メチル 5-ブロモ-1-シクロプロピル-4-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート (877 mg)とトリフルオロメチルベンゼン (9 mL)の混合物にNBS (1.091 g)とAIBN (50.3 mg)を室温で加え、混合物を80℃で終夜撹拌した。混合物に室温で飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (896 mg)を得た。
MS: [M+H]+363.9.
E) 7-ブロモ-5-シクロプロピル-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-3,6(2H,5H)-ジオン
 メチル 5-ブロモ-4-(ブロモメチル)-1-シクロプロピル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリジン-3-カルボキシラート (825 mg)とアセトニトリル (9 mL)の混合物に28% アンモニア水 (4.2 mL)を室温で加え、同じ温度で15分間撹拌した。生じた析出物をろ取し、水で洗浄し、標題化合物 (223 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.91-1.08 (4H, m), 3.37 (1H, s), 4.22 (2H, s), 8.07 (1H, s), 8.44 (1H, s).
F) 5-シクロプロピル-7-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-3,6(2H,5H)-ジオン
 7-ブロモ-5-シクロプロピル-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-3,6(2H,5H)-ジオン (275 mg)、[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]ボロン酸 (247 mg)、ジクロロ[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロロメタン錯体 (83 mg)、炭酸セシウム(832 mg)、CPME (3 mL)および水 (0.6 mL)の混合物を120℃で20分間マイクロウェーブ照射した。不溶物をろ去し、ろ液を酢酸エチル-水で分配し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (50.8 mg)を得た。
MS: [M+H]+365.1.
G) 5-シクロプロピル-2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-7-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-3,6(2H,5H)-ジオン
 5-シクロプロピル-7-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-3,6(2H,5H)-ジオン (25 mg)、2-(4-ブロモフェニル)プロパン-2-オール (29.5 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド (13.19 mg)およびトルエン (1 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II)  (10.8 mg)を室温で加えた。混合物を窒素雰囲気下、120℃で4時間撹拌した。不溶物をろ去し、ろ液を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (22.1 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.87-0.96 (1H, m), 1.02-1.08 (3H, m), 1.40 (6H, s), 3.47 (1H, s), 4.54-4.70 (2H, m), 4.73-4.86 (2H, m), 4.97 (1H, s), 7.09-7.18 (1H, m), 7.26 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.37-7.48 (4H, m), 7.68 (2H, d, J = 9.0 Hz), 8.19 (1H, s).
実施例374
rac-6-メチル-2-[4-({1-[(オキサン-2-イル)オキシ]シクロプロピル}メトキシ)フェニル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
A) rac-メチル 1-[(オキサン-2-イル)オキシ]シクロプロパン-1-カルボキシラート
 メチル 1-ヒドロキシシクロプロパン-1-カルボキシラート (1.6 g)とTHF (25 mL)の混合物に3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(1.509 mL)とピリジニウム p-トルエンスルホナート (0.693 g)を室温で加えた。混合物を室温で3時間撹拌した後、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン (1 mL)をさらに加えた。室温で 2時間撹拌後、反応液を濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル-飽和炭酸ナトリウム水溶液で分配し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (2.55 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.09-1.22 (3H, m), 1.36-1.57 (5H, m), 1.61-1.73 (2H, m), 3.36-3.47 (1H, m), 3.63 (3H, s), 3.74 (1H, ddd, J = 11.2, 7.6, 3.8 Hz), 4.77-4.86 (1H, m).
B) rac-{1-[(オキサン-2-イル)オキシ]シクロプロピル}メタノール
 水素化アルミニウムリチウム (0.580 g)とTHF (15 mL)の混合物にrac-メチル 1-[(オキサン-2-イル)オキシ]シクロプロパン-1-カルボキシラート (2.55 g)のTHF (20 mL)溶液を0℃で加えた。室温で 3時間撹拌後、混合物に0℃で水、15% 水酸化ナトリウム水溶液および無水硫酸マグネシウムを加えた。室温で 30分間撹拌後、反応混合物をセライトろ過し、酢酸エチルで洗浄した後、ろ液を減圧下濃縮し、標題化合物 (2.22 g)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.45-0.71 (3H, m), 0.78-0.88 (1H, m), 1.30-1.77 (6H, m), 3.36-3.50 (2H, m), 3.52-3.61 (1H, m), 3.81 (1H, ddd, J = 11.2, 7.4, 3.6 Hz), 4.52 (1H, dd, J = 6.8, 5.3 Hz), 4.79 (1H, dd, J = 4.9, 2.6 Hz).
C) 2-[4-(ベンジルオキシ)フェニル]-6-メチル-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 6-メチル-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(300 mg)、1-(ベンジルオキシ)-4-ブロモベンゼン (367 mg)、ナトリウム tert-ブトキシド (134 mg)およびトルエン (5 mL)の混合物にクロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピル-1,1'-ビフェニル)[2-(2'-アミノ-1,1'-ビフェニル)]パラジウム(II)  (150 mg)を室温で加えた。混合物をアルゴン雰囲気下、120℃で3時間撹拌した。混合物に室温で水および飽和食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた固体をろ取し、酢酸エチル/IPEで洗浄し、標題化合物 (330 mg)を得た。
MS: [M+H]+505.2.
D) 2-(4-ヒドロキシフェニル)-6-メチル-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 2-[4-(ベンジルオキシ)フェニル]-6-メチル-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン(405 mg)、10%パラジウム-炭素 (55% wet, 90 mg)、MeOH (4 mL)およびTHF (4 mL)の混合物を常圧の水素雰囲気下、室温で1.5時間撹拌した。反応混合物に10%パラジウム-炭素 (55% wet, 150 mg)をさらに加え、常圧の水素雰囲気下、室温で終夜撹拌した。反応混合物に10%パラジウム-炭素 (55% wet, 150 mg)をさらに加え、常圧の水素雰囲気下、室温で3時間撹拌した。触媒をろ去し、ろ液を減圧下濃縮し、得られた固体をろ取した後、酢酸エチル/IPEで洗浄し、標題化合物 (216 mg)を得た。
MS: [M+H]+415.1.
E) rac-6-メチル-2-[4-({1-[(オキサン-2-イル)オキシ]シクロプロピル}メトキシ)フェニル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 2-(4-ヒドロキシフェニル)-6-メチル-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (216 mg)とTHF (3.5mL)の混合物にrac-{1-[(オキサン-2-イル)オキシ]シクロプロピル}メタノール (135 mg)、トリフェニルホスフィン (205 mg)およびアゾジカルボン酸ビス(2-メトキシエチル) (183 mg)を0℃で加えた。室温で終夜撹拌後、反応混合物に室温で水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、標題化合物 (218 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.62-0.78 (2H, m), 0.79-0.89 (1H, m), 0.99-1.10 (1H, m), 1.31-1.75 (6H, m), 2.65 (3H, s), 3.33-3.42 (1H, m), 3.73-3.88 (2H, m), 4.36 (1H, dd, J = 10.7, 0.9 Hz), 4.76-4.93 (5H, m), 6.95-7.03 (2H, m), 7.17-7.26 (1H, m), 7.30 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.48-7.58 (2H, m), 7.63 (1H, s), 7.71-7.81 (2H, m).
実施例375
2-{4-[(1-ヒドロキシシクロプロピル)メトキシ]フェニル}-6-メチル-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン
 rac-6-メチル-2-[4-({1-[(オキサン-2-イル)オキシ]シクロプロピル}メトキシ)フェニル]-4-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オン (215 mg)、EtOH (3 mL)およびTHF (3 mL)の混合物にp-トルエンスルホン酸 (38 mg)を室温で加えた。室温で 1時間撹拌後、p-トルエンスルホン酸 (100 mg)をさらに加え、1.5時間撹拌した。反応混合物に室温でTEA (0.25 mL)を加え、反応液を濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル-水で分配し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン)で精製した後、得られた固体をろ取し、酢酸エチルで洗浄し、標題化合物 (127 mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 0.57-0.71 (4H, m), 2.65 (3H, s), 3.96 (2H, s), 4.77-4.92 (4H, m), 5.57 (1H, s), 6.95-7.05 (2H, m), 7.18-7.26 (1H, m), 7.30 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.52 (2H, d, J = 7.2 Hz), 7.63 (1H, s), 7.72-7.81 (2H, m).
 実施例化合物を以下の表に示す。表中のMSは実測値を示す。上記の実施例に示した方法またはそれらに準じた方法に従って、以下の表中の実施例3~6、8~14、16~20、22~33、37~39、42~56、58~77、80~82、84、86、88、89、93~97、99、100、102~105、108~110、113、114、117、118、120~129、131~133、135、136、139~143、147、152~163、165、166、168~173、175、177、179~182、185、187~194、196~199、203、207、208、210~212、214~218、220、223~226、229~245、247、248、251~258、260、262~264、268~275、280~290、292~296、298~309、312、318、319、322、323、326、331~335、338~340、342、344、345、348、350、352、355~357、359~361、363、364、366、367、369、372、373および376~390の化合物を製造した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000084
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000085
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000086
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Figure JPOXMLDOC01-appb-T000131
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000132
試験例1
グルコシルセラミド合成酵素(GCS)アッセイ
酵素アッセイでは、グルコシルセラミド合成酵素供給源として、Expi293FTM 細胞(カタログ番号:A14527,Thermo Fisher Scientific社)による一過性発現で得られたミクロソーム画分を使用した。基質はリポソーム化したC8セラミドと、UDP-グルコースを用いた。各基質濃度は、Km値に等しい1.7μM UDP-グルコース、3μM C8セラミドを用いた。酵素反応後、Rapidfire MS/MS (API-4000TM,SCIEX社)で分析し、C8グルコシルセラミドを定量することで、グルコシルセラミド合成酵素活性に対する被検化合物の阻害活性を評価した。
 ヒトGCS遺伝子を挿入したpcDNA3.3TOPOベクター(カタログ番号:K830001,Thermo Fisher Scientific社)を、ExpiFectamineTM 293 Transfection Kit(カタログ番号:A14525,Thermo Fisher Scientific社)を用いて、Expi293FTM Cells(カタログ番号:A14527,Thermo Fisher Scientific社)に導入した。培養した細胞を、1mM PMSFを含むD-PBS(カタログ番号:048-29805,富士フイルム和光純薬株式会社)に溶解し、30分氷上で静置後、細胞破砕(ホモジナイズ)した。破砕液を10,000xgで20分、4℃で遠心し、得られた上清を142,400xg、60分、4℃で遠心した。得られた沈殿物を1mM PMSFを含むD-PBS溶液に再懸濁後、再度ホモジナイズし、ミクロソーム画分として調製した。タンパク定量はCBB法で行った。
 被検化合物の最終濃度が10μMとなるように、DMSOに溶解させた1mMの化合物溶液を384穴プレートに100nL添加した。次に、3.4μM UDP-グルコース、6μM C8セラミドからなる基質溶液を5μL添加し、続いて25μg/mLミクロソーム画分からなる酵素溶液を5μL添加した。C8セラミドは、15mol% C8セラミド、85mol% ジオレオイルホスファチジルコリン(1,2-Dioleoyl-sn-glycero-3-phosphocholine:DOPC)で構成されるリポソームから調製した。酵素反応は、20mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5)、0.01%Tween 20、0.01%ウシ血清アルブミン、1mMジチオスレイトールから成る溶液中で、室温にて60分間反応させた。その後、内部標準物質として0.25μM N-Octadecanoyl-D35-psychosine (カタログ番号:1914, Matreya社)を含むイソプロパノール75%、ギ酸1%から成る溶液を60μL添加し、酵素反応を停止させた。得られた反応生成物の遠心上清5μLを、API-4000TM(SCIEX社)を用いて、Rapidfire MS/MS (アジレントテクノロジー社)で分析し、C8グルコシルセラミド を定量することで、グルコシルセラミド合成酵素活性に対する被検化合物の阻害活性を評価した。 酵素を含まない溶液のC8グルコシルセラミドの値を100%阻害、化合物非存在下のDMSO群の酵素活性を0%阻害とし、被検化合物の阻害活性を評価した。
 結果を以下の表2に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000133
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000134
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000135
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000136
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000137
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000138
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000139
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000140
 表2に示されるように、本発明の化合物がグルコシルセラミド合成酵素阻害作用を有することが確認された。
試験例2
マウスを用いた薬力学試験(グルコシルセラミド低下作用)
 実験には、C57BL/6Jマウスを日本クレアより購入して使用した。グルコシルセラミド合成酵素はウリジン二リン酸グルコースとセラミドからグルコシルセラミド(GlcCer)を合成する酵素である。そのため、組織内のGlcCer濃度を測定することにより、実施例化合物119のグルコシルセラミド合成酵素阻害効果を評価した。
 試験化合物は、化合物が10 mg/kgの用量になるように0.5% メチルセルロース懸濁液にて調製し、経口投与を行った。投与6時間後、血液および脳皮質を採集し、血液から血漿を、脳皮質にメタノールを添加しホモジネートを調製した。得られた血漿および脳皮質のメタノールホモジネートに対し、イソプロパノールとエタノールの混液を添加し脂質を抽出した。抽出したサンプルはLC/MS/MSによりGlcCer濃度を測定した。
 表中、試験化合物投与によるGlcCer低下作用の結果を示す。結果は、(試験化合物投与群のGlcCer濃度)/(0.5% メチルセルロース懸濁液投与群のGlcCer濃度)×100で算出した。また標準偏差値も示した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000141
試験例3
ゴーシェ病モデルマウスを用いた薬力学試験(グルコシルセラミドおよびグルコシルスフィンゴシン低下作用)
 グルコシルスフィンゴシン (GlcSph) はGlcCerの脱アシル化により生成し、ゴーシェ病患者における組織中で蓄積することが知られている。そのため、組織内のGlcSph濃度を測定することにより、実施例化合物119 のグルコシルセラミド合成酵素阻害効果によるGlcSph低下作用を評価した。実験には、GlcSphが蓄積しているゴーシェ病モデルマウスであるGba D409V KIマウスをThe Jackson Laboratoryより購入して使用した。
 試験化合物は、化合物が10および30 mg/kgの用量になるように0.5% メチルセルロース懸濁液にて調製し、経口投与を行った。投与は1日1回行い、2か月間投与した。最終投与2時間後、血液および脳皮質を採集し、血液から血漿を、脳皮質にメタノールを添加しホモジネートを調製した。得られた血漿および脳皮質のメタノールホモジネートに対し、イソプロパノールとエタノールの混液を添加し脂質を抽出した。抽出したサンプルはLC/MS/MSによりGlcCerおよびGlcSph濃度を測定した。
 表中、試験化合物投与によるGlcCerおよび GlcSph低下作用の結果を示す。GlcCerの結果は、(試験化合物投与群のGlcCer濃度)/(0.5% メチルセルロース懸濁液投与群のGlcCer濃度)×100で算出した。GlcSphの結果は、(試験化合物投与群のGlcSph濃度)/(0.5% メチルセルロース懸濁液投与群のGlcSph濃度)×100で算出した。また標準偏差値も示した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000142
製剤例
 本発明化合物を有効成分として含有する医薬は、例えば、次のような処方によって製造することができる。
1.カプセル剤
(1)実施例1で得られた化合物   10mg
(2)ラクトース          90mg
(3)微結晶セルロース       70mg
(4)ステアリン酸マグネシウム   10mg
   1カプセル         180mg
 上記(1)、(2)および(3)の全量と5mgの(4)を混和した後、顆粒化し、これに残りの(4)を5mg加えて、全体をゼラチンカプセルに封入する。
2.錠剤
(1)実施例1で得られた化合物   10mg
(2)ラクトース          35mg
(3)コーンスターチ       150mg
(4)微結晶セルロース       30mg
(5)ステアリン酸マグネシウム    5mg
       1錠        230mg
 上記(1)、(2)および(3)の全量と20mgの(4)および2.5mgの(5)を混和した後、顆粒化し、この顆粒に残りの(4)を10mgおよび(5)を2.5mg加えて加圧成型し、錠剤とする。
 本発明によれば、優れたグルコシルセラミド合成酵素阻害作用を有し、ライソゾーム病(例、ゴーシェ病)、神経変性疾患(例、パーキンソン病、レビー小体型認知症、多系統萎縮症)等の予防または治療剤として有用であると期待される化合物を提供できる。
 本出願は、日本で2019年7月29日に出願された特願2019-139178号を基礎としており、その内容は本明細書にすべて包含される。

Claims (21)

  1.  式(I):
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000001
    〔式中、
    環Aは、1ないし3個の二重結合を環内に含む5ないし7員不飽和環を示し、
    W1は、CRa(Raは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
    W2は、CRb(Rbは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
    W3は、CRc(Rcは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
    W4は、
    (1) CRd(Rdは、(i) 水素原子、(ii) ハロゲン原子、(iii) シアノ基、(iv) 置換されていてもよいヒドロキシ基、(v) 置換されていてもよい環状基、または(vi)(a) ハロゲン原子、(b) シアノ基、(c) ヒドロキシ基、(d) C1-6アルコキシ基、(e) カルバモイル基、および(f) 環状基から選ばれる1ないし5個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基を示す)、
    (2) CReRf(ReおよびRfは、それぞれ独立して、水素原子または置換基を示す)、
    (3) NRg(Rgは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)、
    (4) O、
    (5) S、または
    (6) C(O)を示し、
    W5は、
    (1) CRh(Rhは、(i) 水素原子、(ii) ハロゲン原子、(iii) シアノ基、(iv) 置換されていてもよいヒドロキシ基、(v) 置換されていてもよい環状基、または(vi)(a) ハロゲン原子、(b) シアノ基、(c) ヒドロキシ基、(d) C1-6アルコキシ基、(e) カルバモイル基、および(f) 環状基から選ばれる1ないし5個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基を示す)、
    (2) CRiRj(RiおよびRjは、それぞれ独立して、水素原子または置換基を示す)、
    (3) NRk(Rkは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)、
    (4) O、
    (5) S、または
    (6) C(O)を示し、
    W6は、
    (1) 結合手、
    (2) CRl(Rlは、(i) 水素原子、(ii) ハロゲン原子、(iii) シアノ基、(iv) 置換されていてもよいヒドロキシ基、(v) 置換されていてもよい環状基、または(vi)(a) ハロゲン原子、(b) シアノ基、(c) ヒドロキシ基、(d) C1-6アルコキシ基、(e) カルバモイル基、および(f) 環状基から選ばれる1ないし5個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基を示す)、
    (3) CRmRn(RmおよびRnは、それぞれ独立して、水素原子または置換基を示す)、
    (4) NRo(Roは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)、
    (5) O、
    (6) S、または
    (7) C(O)を示し、
    W7は、
    (1) 結合手、
    (2) CRp(Rpは、(i) 水素原子、(ii) ハロゲン原子、(iii) シアノ基、(iv) 置換されていてもよいヒドロキシ基、(v) 置換されていてもよい環状基、または(vi)(a) ハロゲン原子、(b) シアノ基、(c) ヒドロキシ基、(d) C1-6アルコキシ基、(e) カルバモイル基、および(f) 環状基から選ばれる1ないし5個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基を示す)、
    (3) CRqRr(RqおよびRrは、それぞれ独立して、水素原子または置換基を示す)、
    (4) NRs(Rsは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)、
    (5) O、
    (6) S、または
    (7) C(O)を示し、
    R1は、
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000002
    を示し、
    X1は、CまたはNを示し、
    X2は、CまたはNを示し、
    X3は、CまたはNを示し、
    X4は、CまたはNを示し、
    X5は、CまたはNを示し、
    環B1は、さらに置換されていてもよい5または6員芳香環を示し、
    環B2は、さらに置換されていてもよい6員芳香環を示し、
    R3は、(1) シアノ基、(2) 置換されていてもよいC1-6アルキル基、(3) 置換されていてもよいヒドロキシ基、(4) 置換されていてもよいアミノ基、(5) 置換されていてもよいスルファニル基、(6) SO2Rw(Rwは置換基を示す)、または(7) 置換されていてもよい環状基
    を示し、
    環B3は、置換されていてもよい環を示し、
    Y1は、C(=O)、CH2、CHFまたはCF2を示し、
    R2は、
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000003
    を示し、
    Z1は、CRx(Rxは、水素原子またはハロゲン原子を示す)またはNを示し、
    Z2は、CRy(Ryは、水素原子またはハロゲン原子を示す)またはNを示し、
    Z3は、CRz(Rzは、水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
    Z4は、CRaa(Raaは、水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
    Z5は、CRbb(Rbbは、水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
    Z6は、CRcc(Rccは、水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
    Z7は、CまたはNを示し、
    Z8は、CまたはNを示し、
    Z9は、CRdd(Rddは、水素原子または置換基を示す)またはNを示し、
    環C1および環C2は、それぞれ独立して6員芳香環を示し、
    環C3は、置換されていてもよい環を示し、
    R4は、置換基を示し、
    Z10は、CまたはNを示し、
    Z11は、CRee(Reeは、水素原子または置換基を示す)、NRff(Rffは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)、OまたはSを示し、
    Z12は、CまたはNを示し、
    Z13は、CRgg(Rggは、水素原子または置換基を示す)、NRhh(Rhhは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)、OまたはSを示し、
    Z14は、CRii(Riiは、水素原子または置換基を示す)、NRjj(Rjjは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)、OまたはSを示し、
    Z15は、CまたはNを示し、
    Z16は、CRkk(Rkkは、水素原子または置換基を示す)、NRll(Rllは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)、OまたはSを示し、
    Z17は、CまたはNを示し、
    Z18は、CRmm(Rmmは、水素原子または置換基を示す)、NRnn(Rnnは、存在しないか、水素原子または置換基を示す)、OまたはSを示し、
    Z19は、CまたはNを示し、
    環D1および環D2は、それぞれ独立して5員芳香環を示し、
    環D3は、置換されていてもよい環を示し、
    R5は、置換基を示す。〕
    で表される化合物またはその塩。
  2.  W1が、CまたはNであり;
    W2が、Cであり;
    W3が、CまたはNであり;
    W4が、
    (1) CH、
    (2) CH2
    (3) NRg'(Rg'は、(i) 存在しないか、(ii) 水素原子、または(iii) C1-6アルキル基を示す)、または
    (4) C(O)であり;
    W5が、
    (1) CRh'(Rh'は、(i) 水素原子、(ii) ハロゲン原子、(iii)(a) ハロゲン原子、(b) ヒドロキシ基、および(c) C1-6アルコキシ基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、(iv) C3-6シクロアルキル基、または(v) 1ないし3個のC1-6アルキル基で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環基を示す)、
    (2) CHRi’(Ri’は、(i) 水素原子、または(ii) C1-6アルキル基を示す)、
    (3) NRk'(Rk'は、(i) 存在しないか、(ii) 水素原子、または(iii) ハロゲン原子およびシアノ基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、または(iv) C3-6シクロアルキル基を示す)、または
    (4) C(O)であり;
    W6が、
    (1) 結合手、
    (2) CH、
    (3) CHRm’(Rm’は、(i) 水素原子、または(ii) C1-6アルキル基を示す。)、または
    (4) Nであり;
    W7が、
    (1) 結合手、(2) CH、(3) NRs'(Rs'は、(i) 水素原子、または(ii) C1-6アルキル基を示す)、または(4) Oであり;
    R1が、式:
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000004
    〔式中、
    X1'は、Cを示し、
    X2'は、Cを示し、
    環B1'は、
    (1) ハロゲン原子、
    (2) シアノ基、
    (3) カルボキシ基、
    (4) 1ないし3個のヒドロキシ基で置換されていてもよい C1-6アルキル基、
    (5) C1-6アルコキシ基、
    (6) C1-6アルコキシ-カルボニル基、
    (7) カルバモイル基、
    (8) N,N-ジC1-6アルキル-カルバモイル基、
    (9) 3ないし8員の複素環カルボニル基、および
    (10) C1-6アルキルスルホニル基
    から選ばれる1ないし3個の置換基でさらに置換されていてもよい6員芳香環を示し、
    R3'は、
    (1) ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基、
    (2)(i) ハロゲン原子、
       (ii) シアノ基、
       (iii) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3-6シクロアルキル基、
       (iv) C6-10アリール基、
       (v) ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、
       (vi) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環基、
       (vii) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環カルボニル基、
       (viii) カルボキシ基、
       (ix) C1-6アルコキシ-カルボニル基、および
       (x) N,N-ジC1-6アルキル-カルバモイル基
    から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、
    (3) ヒドロキシ基、
    (4) C1-6アルキルチオ基、または
    (5) C1-6アルキル-カルボニル基およびC1-6アルコキシ-カルボニル基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環基を示す。〕で表される基であり;
    Y1が、C(=O)またはCH2であり;かつ
    R2が、式:
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000005
    〔式中、
    Z1’は、CHまたはNを示し、
    Z2'は、CHまたはNを示し、
    Z3'は、CRz'(Rz'は、水素原子またはハロゲン原子を示す)またはNを示し、
    Z4'は、CHまたはNを示し、
    環C1'は、ベンゼン環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環またはピリダジン環を示し、
    R4'は、
    (1) ハロゲン原子、
    (2) シアノ基、
    (3) ヒドロキシ基、
    (4)(i) ハロゲン原子、
       (ii) シアノ基、
       (iii) ヒドロキシ基、
       (iv) C1-6アルコキシ基、
       (v) C3-6シクロアルキル基、および
       (vi) オキソ基を有していてもよい3ないし6員の非芳香族複素環基
    から選ばれる1ないし6個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、
    (5)(i) ハロゲン原子、
       (ii) シアノ基、
       (iii) ヒドロキシ基、
       (iv) C7-16アラルキルオキシ基、および
       (v) トリC1-6アルキルシリルオキシ基
    から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC3-6シクロアルキル基、
    (6) C1-6アルキル-カルボニル基、
    (7) C1-6アルコキシ-カルボニル基、
    (8) N,N-ジC1-6アルキル-カルバモイル基、
    (9)(i) ハロゲン原子、
       (ii) ヒドロキシ基、
       (iii) シアノ基、
       (iv) C2-6アルキニル基、
       (v) ヒドロキシ基、および3ないし8員の非芳香族複素環オキシ基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC3-6シクロアルキル基、
       (vi) ジアジレン基、および
       (vii) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環基
    から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、
    (10) C6-10アリールオキシ基、
    (11) ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホニル基、
    (12)(i) ハロゲン原子、
       (ii) ヒドロキシ基、
       (iii) シアノ基、
       (iv) C1-6アルコキシ基、
       (v) C1-6アルキル-カルボニル基、および
       (vi) C3-6シクロアルキル-カルボニル基
    から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環基、
    (13) 1ないし3個のC1-6アルキル基で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環オキシ基、または
    (14) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環カルボニル基を示す。〕で表される基、
    式:
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000006
    〔式中、
    Z10'は、CまたはNを示し、
    Z11'は、CH、NまたはSを示し、
    Z12'は、Cを示し、
    Z13'は、CHまたはNを示し、
    Z14'は、CRii'(Rii'は、水素原子またはC1-6アルキル基を示す)またはNRjj'(Rjj'は、存在しないか、C1-6アルキル基を示す)を示し、
    環D1は、5員芳香環を示し、
    R5'は、
    (1) シアノ基、
    (2)(i) ハロゲン原子、
       (ii) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC3-6シクロアルキル基、
       (iii) C1-6アルコキシ基、および
       (iv) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよい3ないし8員の非芳香族複素環基
    から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、
    (3) C3-6シクロアルキル基、
    (4) C6-10アリール基、
    (5) ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基、または
    (6) N,N-ジC1-6アルキル-カルバモイル基を示す。〕
    で表される基、またはジヒドロベンゾフリル基である;
    請求項1記載の化合物またはその塩。
  3.  環Aが、6員不飽和環であり;
    W1が、Cであり;
    W2が、Cであり;
    W3が、Cであり;
    W4が、NまたはC(O)であり;
    W5が、CRh'’(Rh'’が、(i) 水素原子、または(ii) 1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基を示す)、またはNRk'’(Rk'’は、1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキル基を示す)であり;
    W6が、CHであり;
    W7が、結合手であり;
    R1が、式:
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000007
    〔式中、R3’’は、1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基を示し、環B1’’は、さらに1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいベンゼン環を示す。〕で表される基であり;
    Y1が、C(=O)であり;かつ
    R2が、式:
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000008
    〔式中、R4’’は、1ないし3個のヒドロキシ基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、または1ないし3個のヒドロキシ基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基を示す〕で表される基、式:
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000009
    〔式中、R4’’’は、1ないし3個のヒドロキシ基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基を示す〕で表される基、または式:
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000010
    〔式中、R4’’’’は、1ないし3個のヒドロキシ基で置換されていてもよいC1-6アルキル基を示す〕で表される基である;
    請求項1記載の化合物またはその塩。
  4.  4-[4-フルオロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オンまたはその塩。
  5.  4-[2-(2,2-ジフルオロエトキシ)フェニル]-2-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロポキシ)フェニル]-6-メチル-2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-1-オンまたはその塩。
  6.  5-(ジフルオロメチル)-2-[4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル]-7-[2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジン-3,6(2H,5H)-ジオンまたはその塩。
  7.  請求項1記載の化合物またはその塩を含有してなる医薬。
  8.  グルコシルセラミド合成酵素阻害剤である、請求項7記載の医薬。
  9.  ライソゾーム病または神経変性疾患の予防または治療剤である、請求項7記載の医薬。
  10.  ライソゾーム病が、ゴーシェ病、ファブリー病、GM1-ガングリオシドーシス、GM2活性化因子欠損症、テイ-サックス病またはサンドホッフ病である、請求項9記載の医薬。
  11.  神経変性疾患が、パーキンソン病、レビー小体型認知症または多系統萎縮症である、請求項9記載の医薬。
  12.  ライソゾーム病または神経変性疾患の予防または治療に使用するための、請求項1記載の化合物またはその塩。
  13.  ライソゾーム病が、ゴーシェ病、ファブリー病、GM1-ガングリオシドーシス、GM2活性化因子欠損症、テイ-サックス病またはサンドホッフ病である、請求項12記載の化合物またはその塩。
  14.  神経変性疾患が、パーキンソン病、レビー小体型認知症または多系統萎縮症である、請求項12記載の化合物またはその塩。
  15.  請求項1記載の化合物またはその塩の有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする、該哺乳動物におけるグルコシルセラミド合成酵素阻害方法。
  16.  請求項1記載の化合物またはその塩の有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする、該哺乳動物におけるライソゾーム病または神経変性疾患の予防または治療方法。
  17.  ライソゾーム病が、ゴーシェ病、ファブリー病、GM1-ガングリオシドーシス、GM2活性化因子欠損症、テイ-サックス病またはサンドホッフ病である、請求項16記載の方法。
  18.  神経変性疾患が、パーキンソン病、レビー小体型認知症または多系統萎縮症である、請求項16記載の方法。
  19.  ライソゾーム病または神経変性疾患の予防または治療剤を製造するための、請求項1記載の化合物またはその塩の使用。
  20.  ライソゾーム病が、ゴーシェ病、ファブリー病、GM1-ガングリオシドーシス、GM2活性化因子欠損症、テイ-サックス病またはサンドホッフ病である、請求項19記載の使用。
  21.  神経変性疾患が、パーキンソン病、レビー小体型認知症または多系統萎縮症である、請求項19記載の使用。
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