WO2020012826A1 - 印刷装置、検査装置、検査方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

画像上に点在する検知対象オブジェクトを高速に検知して検査画像を検査する印刷装置、検査装置、検査方法及びプログラムを提供する。処理対象画像の各画素について並列に演算処理を行い、検知画素の画素情報を格子領域毎に計上し、各格子領域の計上結果を連結格子領域群のいずれの格子領域の計上結果に統合するかを判断し、判断結果に基づいて各格子領域の計上結果を統合し、検知対象オブジェクトの情報を算出し、算出された検知対象オブジェクトの情報と閾値とを用いて検査画像を選別する。

Description

印刷装置、検査装置、検査方法及びプログラム
 本発明は印刷装置、検査装置、検査方法及びプログラムに係り、特に画像から検知対象オブジェクトを検知する技術に関する。
 印刷物は、印刷の際にインク抜け、インク垂れ、キズ、スジ等の欠陥が発生する場合がある。このため、印刷物の欠陥を検知対象オブジェクトとして検出する自動検査が行われている。この自動検査では、検査を行う検査画像と検査の基準となる基準画像とを比較して検知対象オブジェクトを検出する技術が知られている。
 特許文献1には、集積回路を検査するために、基準となる設計データと検査する対象の読み取り画像における直線形状と曲線形状のパターンを抽出し、比較することで検査単位毎に欠陥を検査する技術が開示されている。特許文献1に記載の技術では、検査単位毎に検査を実施して欠陥部を検出し、膨張処理を行った後にラベリング処理を実施することで、検査単位における欠陥部の外接長方形を求め、欠陥の情報を求めている。また、検査領域内で外接長方形が重複している場合には、重複している外接長方形を内包する外接長方形を求めるという処理を実施している。
特開2007-149055号公報
 特許文献1において実施しているラベリング処理は、対象とする画像を走査的に読み込む必要があり、処理時間が遅いという問題が存在している。リアルタイムに検査する場合は早い処理時間が要求されるため、特許文献1に記載の処理では所要時間内に検査が終了しないという問題点があった。
 本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、画像上に点在する検知対象オブジェクトを高速に検知して検査画像を検査する印刷装置、検査装置、検査方法及びプログラムを提供することを目的とする。
 上記目的を達成するために検査装置の一の態様は、検査を行う検査画像と検査の基準となる基準画像とを比較して、検査画像の検知対象オブジェクトが存在する検知画素と、検知画素以外の非検知画素とをそれぞれ異なる値とした少なくとも2値の値を有する処理対象画像であって、第1の方向及び第1の方向とは異なる第2の方向にそれぞれ沿った格子領域に分割された処理対象画像を生成する処理対象画像生成部と、格子領域毎に対応して設けられた計上結果格納記憶部と、処理対象画像の各画素について並列に演算処理を行い、演算処理の対象の注目画素が検知画素である場合に、検知画素である注目画素の画素情報を注目画素が属する格子領域に対応する計上結果格納記憶部に計上し、かつ検知画素である注目画素が格子領域の第1の方向の一方の端部の画素及び第2の方向の一方の端部の画素の少なくとも一方であるか否かの格子領域間連結情報を取得する並列演算部と、格子領域間連結情報に基づいて、第1の方向の一方の端部及び第2の方向の一方の端部の少なくとも一方に検知画素を有する第1の格子領域を含む最大で2行2列の隣接する4格子領域からなる連結格子領域群であって、第1の格子領域の第1の方向の一方の端部に隣接する第2の格子領域及び第1の格子領域の第2の方向の一方の端部に隣接する第3の格子領域を含む連結格子領域群の各格子領域の計上結果を、連結格子領域群のいずれの格子領域の計上結果に統合するかを判断する統合判断部と、統合判断部の判断結果に基づいて各格子領域の計上結果を統合し、検知対象オブジェクトの情報を算出する情報算出部と、算出された検知対象オブジェクトの情報と閾値とを用いて検査画像を選別する選別部と、を備える検査装置である。
 本態様によれば、処理対象画像の各画素について並列に演算処理を行い、検知画素の画素情報を格子領域毎に計上し、各格子領域の計上結果を連結格子領域群のいずれの格子領域の計上結果に統合するかを判断し、判断結果に基づいて各格子領域の計上結果を統合し、検知対象オブジェクトの情報を算出し、算出された検知対象オブジェクトの情報と閾値とを用いて検査画像を選別するようにしたので、画像上に点在する検知対象オブジェクトを高速に検知して検査画像を検査することができる。
 統合判断部は、第1の格子領域の第1の方向の一方の端部の画素が検知画素である場合に、第2の格子領域の計上結果を第1の格子領域の計上結果に統合すると判断することが好ましい。これにより、格子領域の計上結果を適切に統合することができる。
 統合判断部は、第1の格子領域の第2の方向の一方の端部の画素が検知画素である場合に、第3の格子領域の計上結果を第1の格子領域の計上結果に統合すると判断することが好ましい。これにより、格子領域の計上結果を適切に統合することができる。
 統合判断部は、第1の格子領域の第1の方向の一方の端部の画素及び第2の方向の一方の端部の画素が検知画素である場合に、連結格子領域群の4格子領域の計上結果を第1の格子領域の計上結果に統合すると判断することが好ましい。これにより、格子領域の計上結果を適切に統合することができる。
 情報算出部は、検知対象オブジェクトのサイズ情報を算出し、閾値はサイズ閾値であることが好ましい。これにより、検知対象オブジェクトのサイズに応じて検査画像を選別することができる。
 サイズ閾値は、4格子領域からなる連結格子領域群のサイズ以下の値であることが好ましい。これにより、適切なサイズ閾値とすることができ、検査画像を適切に選別することができる。
 格子領域のサイズは、検知対象オブジェクトの最大サイズを内包することが好ましい。これにより、最大サイズの検知対象オブジェクトを検知することができ、検査画像を適切に選別することができる。
 閾値を使用者が設定する閾値設定部を備えることが好ましい。これにより、適切な閾値を設定することができ、検査画像を適切に選別することができる。
 注目画素の画素情報は注目画素の位置情報を含むことが好ましい。これにより、検知対象オブジェクトの情報に検知対象オブジェクトの位置情報を含めることができ、検査画像を適切に選別することができる。
 処理対象画像は、3値以上の値を有することが好ましい。これにより、対象オブジェクトの種類に応じた検査画像の選別を同時に実施することができる。
 並列演算部は、GPU(Graphics Processing Unit)であることが好ましい。これにより、並列演算を適切に行うことができる。
 印刷デジタルデータを元に印刷された検査対象の印刷物が撮像された撮像画像を検査画像として取得する検査画像取得部と、印刷デジタルデータ、又は印刷デジタルデータを元に印刷された基準となる印刷物が撮像された撮像画像を基準画像として取得する基準画像取得部と、を備え、検査対象の印刷物の欠陥を検知対象オブジェクトとすることが好ましい。これにより、検査対象の印刷物の欠陥を検知対象オブジェクトとして検査することができる。
 上記目的を達成するために印刷装置の一の態様は、上記の検査装置と、印刷デジタルデータを元に印刷を行い、印刷物を生成する印刷部と、印刷物を撮像するスキャナと、選別部の選別結果を出力する出力部と、を備えた印刷装置である。
 本態様によれば、画像上に点在する検知対象オブジェクトを高速に検知して印刷物の検査画像を検査することができる。
 上記目的を達成するために検査方法の一の態様は、検査を行う検査画像と検査の基準となる基準画像とを比較して、検査画像の検知対象オブジェクトが存在する検知画素と、検知画素以外の非検知画素とをそれぞれ異なる値とした少なくとも2値の値を有する処理対象画像であって、第1の方向及び第1の方向とは異なる第2の方向にそれぞれ沿った格子領域に分割された処理対象画像を生成する処理対象画像生成工程と、並列演算部により処理対象画像の各画素について並列に演算処理を行い、演算処理の対象の注目画素が検知画素である場合に、検知画素である注目画素の画素情報を格子領域毎に対応して設けられた計上結果格納記憶部のうち注目画素が属する格子領域に対応する計上結果格納記憶部に計上し、かつ検知画素である注目画素が格子領域の第1の方向の一方の端部の画素及び第2の方向の一方の端部の画素の少なくとも一方であるか否かの格子領域間連結情報を取得する並列演算工程と、格子領域間連結情報に基づいて、第1の方向の一方の端部及び第2の方向の一方の端部の少なくとも一方に検知画素を有する第1の格子領域を含む最大で2行2列の隣接する4格子領域からなる連結格子領域群であって、第1の格子領域の第1の方向の一方の端部に隣接する第2の格子領域及び第1の格子領域の第2の方向の一方の端部に隣接する第3の格子領域を含む連結格子領域群の各格子領域の計上結果を、連結格子領域群のいずれの格子領域の計上結果に統合するかを判断する統合判断工程と、統合判断工程の判断結果に基づいて各格子領域の計上結果を統合し、検知対象オブジェクトの情報を算出する情報算出工程と、算出された検知対象オブジェクトの情報と閾値とを用いて検査画像を選別する選別工程と、を備える検査方法である。
 本態様によれば、処理対象画像の各画素について並列に演算処理を行い、検知画素の画素情報を格子領域毎に計上し、各格子領域の計上結果を連結格子領域群のいずれの格子領域の計上結果に統合するかを判断し、判断結果に基づいて各格子領域の計上結果を統合し、検知対象オブジェクトの情報を算出し、算出された検知対象オブジェクトの情報と閾値とを用いて検査画像を選別するようにしたので、画像上に点在する検知対象オブジェクトを高速に検知して検査画像を検査することができる。
 上記目的を達成するためにコンピュータに実行させるためのプログラムの一の態様は、上記の検査方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
 本態様によれば、処理対象画像の各画素について並列に演算処理を行い、検知画素の画素情報を格子領域毎に計上し、各格子領域の計上結果を連結格子領域群のいずれの格子領域の計上結果に統合するかを判断し、判断結果に基づいて各格子領域の計上結果を統合し、検知対象オブジェクトの情報を算出し、算出された検知対象オブジェクトの情報と閾値とを用いて検査画像を選別するようにしたので、画像上に点在する検知対象オブジェクトを高速に検知して検査画像を検査することができる。
 本発明によれば、画像上に点在する検知対象オブジェクトを高速に検知することができる。
図1は、欠陥検査装置の構成を示すブロック図である。 図2は、欠陥検査方法の一例を示すフローチャートである。 図3は、格子領域に分割された処理対象画像の一例を示す図である。 図4は、処理対象画像の一部拡大図である。 図5は、格子領域の拡大図である。 図6は、統合判断工程の一例を示すフローチャートである。 図7は、連結格子領域群を説明するための図である。 図8は、連結格子領域群を説明するための図である。 図9は、欠陥検査方法による処理を模式的に示す図である。 図10は、欠陥の種類別に検査を行う例を説明するための図である。 図11は、インクジェット印刷装置の全体の概略構成を示す全体構成図である。 図12は、インクジェット印刷装置の内部構成を示すブロック図である。
 以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施形態について詳説する。
 <第1の実施形態>
 第1の実施形態に係る欠陥検査装置は、検査画像から検知対象オブジェクト情報を算出し、算出した検知対象オブジェクト情報に対して閾値を用いて選別する装置である。本実施形態では、検査画像の欠陥を検知対象オブジェクトとして検知する。
 〔欠陥検査装置の構成〕
 図1は、欠陥検査装置の構成を示すブロック図である。欠陥検査装置10は、画像取得部12と、処理対象画像生成部14と、画像分割部16と、分割サイズ情報記憶部18と、GPU(Graphics Processing Unit)20と、格子領域内計上結果格納用メモリ24と、格子領域間連結情報格納用メモリ26と、統合判断部28と、情報算出部30と、選別部32と、検出サイズ情報記憶部34と、閾値設定部36と、出力部38と、統括制御部40と、を備えている。
 画像取得部12は、欠陥検査を行う検査画像と、欠陥検査の基準となる基準画像とを外部の装置から取得する入力インターフェースである。検査画像及び基準画像は、欠陥検査装置10に設けられた不図示の記憶部に記憶されていてもよい。
 処理対象画像生成部14は、検査画像と基準画像とを比較して、検査画像の欠陥が存在する欠陥画素(検知画素の一例)と、欠陥が存在しない非欠陥画素(検知画素以外の非検知画素の一例)とをそれぞれ異なる値とした2値画像である処理対象画像を生成する画像処理部である。
 画像分割部16は、処理対象画像をX方向(水平方向、第1の方向の一例)及びX方向に直交するY方向(垂直方向、第1の方向とは異なる第2の方向の一例)にそれぞれ沿った格子領域に分割する画像処理部である。各格子領域のX方向及びY方向のサイズは、分割サイズ情報D1に基づいて決定される。分割サイズ情報記憶部18は、格子領域の分割サイズ情報D1を記憶する記憶部である。
 GPU20は、m個のコア22(22-1、22-2、23-3、…、22-m)を有している。GPU20は、m個のコア22によって並列に画像処理を行う並列演算装置(並列演算部の一例)である。GPU20は、処理対象画像の各画素について並列に演算処理を行い、欠陥画素の画素情報を格子領域毎に計上し、かつ欠陥画素の格子領域間連結情報を取得する。
 格子領域内計上結果格納用メモリ24は、格子領域毎に設けられた記憶部(計上結果格納記憶部の一例)である。また、格子領域間連結情報格納用メモリ26は、格子領域毎に設けられた記憶部(格子領域間連結情報格納記憶部の一例)である。格子領域内計上結果格納用メモリ24及び格子領域間連結情報格納用メモリ26の詳細については後述する。
 統合判断部28は、最大で2行2列の隣接する4格子領域からなる連結格子領域群について、各格子領域の計上結果を連結格子領域群のいずれの格子領域の計上結果に統合するかを判断する演算部である。
 情報算出部30は、統合判断部28の判断結果に基づいて各格子領域の計上結果を統合し、欠陥の情報を算出する演算部である。
 選別部32は、情報算出部30において算出された欠陥の情報に対して、検査画像の良否判定の基準となる閾値を用いて検査画像の良否を選別する演算部である。
 検出サイズ情報記憶部34は、欠陥の検出サイズ情報を記憶する記憶部である。選別部32は、欠陥の検出サイズ情報に基づいた閾値を用いて選別する。閾値設定部36は、欠陥検査装置10の使用者が閾値を設定するための入力インターフェースである。
 出力部38は、選別部32の選別結果を出力する出力インターフェースである。また、統括制御部40は、欠陥検査装置10の各部を統括制御する演算制御部である。
 〔欠陥検査方法の処理〕
 図2は、欠陥検査方法の一例を示すフローチャートである。欠陥検査方法は、画像取得工程(ステップS1)と、処理対象画像生成工程(ステップS2)と、画像分割工程(ステップS3)と、メモリ確保工程(ステップS4)と、欠陥判定工程(ステップS5)と、計上工程(ステップS6)と、連結判定工程(ステップS7)と、格子領域間連結情報取得工程(ステップS8)と、統合判断工程(ステップS9)と、情報算出工程(ステップS10)と、選別工程(ステップS11)と、出力工程(ステップS12)と、を備える。
 〈画像取得工程(ステップS1)〉
 ステップS1では、画像取得部12は、欠陥検査を行う検査画像と、欠陥検査の基準となる基準画像とを取得する。ここでは、検査画像は検査対象の印刷物をカメラ等の撮像装置で撮像した画像である。また、基準画像は、検査画像と同じデジタルデータに基づいて印刷され、かつ欠陥のない印刷物をカメラ等の撮像装置で撮像した画像である。基準画像は、デジタルデータそのものであってもよい。
 〈処理対象画像生成工程(ステップS2)〉
 ステップS2では、処理対象画像生成部14は、検査画像と基準画像との差分画像を生成する。さらに、処理対象画像生成部14は、差分画像を2値化し、欠陥画素を1の値、非欠陥画素を0の値とした2値画像を処理対象画像として生成する。
 〈画像分割工程(ステップS3)〉
 ステップS3では、画像分割部16は、分割サイズ情報記憶部18から分割サイズ情報を読み出し、処理対象画像を読み出した分割サイズ情報D1に基づくサイズの格子領域に分割する。
 図3は、格子領域に分割された処理対象画像Gの一例を示す図である。図3に示す例では、処理対象画像Gは、X方向に32個、Y方向に24個、計32×24=768個の格子領域に分割されている。
 本実施形態では、検査画像と基準画像との差分画像から処理対象画像を生成し、処理対象画像を格子領域に分割したが、検査画像と基準画像とをそれぞれ格子領域に分割し、格子領域毎の検査画像と格子領域毎の基準画像から格子領域毎の差分画像を求め、格子領域毎の差分画像から格子領域に分割された処理対象画像を生成してもよい。また、検査画像と基準画像との差分画像を格子領域に分割して格子領域毎の差分画像を求め、格子領域毎の差分画像から格子領域に分割された処理対象画像を生成してもよい。
 〈メモリ確保工程(ステップS4)〉
 ステップS4では、統括制御部40は、格子領域内計上結果格納用メモリ24に、処理対象画像の格子領域毎の記憶領域を確保する。ここでは、統括制御部40は、欠陥画素のX座標の和を記憶させるX座標情報格納用メモリ24a(24a-1、24a-2、…24a-n)、欠陥画素のY座標の和を記憶させるY座標情報格納用メモリ24b(24b-1、24b-2、…24b-n)、及び欠陥画素の数の和を記憶させるサイズ情報格納用メモリ24c(24c-1、24c-2、…24c-n)を確保する。図3に示す処理対象画像Gの場合は、n=768である。統括制御部40は、格子領域内計上結果格納用メモリ24の内部を全てゼロに初期化しておく。
 同様に、統括制御部40は、格子領域間連結情報格納用メモリ26に、処理対象画像の格子領域毎の記憶領域を確保する。ここでは、統括制御部40は、格子領域の右端画素に欠陥が存在することを記憶させる右端連結情報格納用メモリ26a(26a-1、26a-2、…26a-n)、及び格子領域の下端画素に欠陥が存在することを記憶させる下端連結情報格納用メモリ26b(26b-1、26b-2、…26b-n)を確保する。図3に示す処理対象画像Gの場合は、n=768である。統括制御部40は、格子領域間連結情報格納用メモリ26の内部を全て「欠陥が存在しない」状態に初期化しておく。
 続いて、GPU20は、ステップS5~S8の処理を、処理対象画像の全画素について並列に行う(並列演算工程の一例)。以下、GPU20の各コア22において演算処理を行う画素を注目画素と表記する。
 〈欠陥判定工程(ステップS5)〉
 ステップS5では、注目画素の値が1であるか否か、即ち注目画素が欠陥画素であるか否かを判定する。注目画素が非欠陥画素である場合は、この画素についての処理を終了する。注目画素が欠陥画素である場合は、ステップS6に移行する。
 〈計上工程(ステップS6)〉
 ステップS6では、GPU20は、欠陥画素である注目画素における画素情報を格子領域内計上結果格納用メモリ24に次のように計上する。即ち、注目画素のX座標値を対応するX座標情報格納用メモリ24aに、注目画素のY座標値を対応するY座標情報格納用メモリ24bに、それぞれ加算する。また、対応するサイズ情報格納用メモリ24cに1を加算する。このように、画素情報は位置情報及びサイズ情報を含む。
 なお、注目画素のX座標値及びY座標値は、処理対象画像のいずれかの画素を基準とした座標系で表される。ここでは、図3に示す処理対象画像Gの左上の画素を原点(0,0)とし、図3において右方向がX方向の正方向、下方向がY方向の正方向の座標系と定義する。
 〈連結判定工程(ステップS7)〉
 ステップS7では、コア22(連結判定部の一例)は、欠陥画素である注目画素が格子領域の右端画素(第1の方向の一方の端部の画素の一例)、及び下端画素(第2の方向の一方の端部の画素の一例)の少なくとも一方であるか否かを判定する。
 図4は、処理対象画像Gの一部拡大図である。ここでは、X方向に左からi番目、Y方向に上からj番目の格子領域である領域R(i,j)と、その周囲の格子領域を示している。また、図5は、領域R(i,j)の拡大図である。図5では、領域R(i,j)に含まれる画素を示している。図5に示すように、領域R(i,j)において、右端画素PRTは領域R(i+1,j)と接している画素である。また、下端画素PUDは領域R(i,j+1)と接している画素である。
 注目画素が格子領域の右端画素及び下端画素のいずれでもない場合は、この画素についての処理を終了する。注目画素が格子領域の右端画素及び下端画素の少なくとも一方である場合は、ステップS8に移行する。
 〔格子領域間連結情報取得工程(ステップS8)〕
 ステップS8では、GPU20(格子領域間連結情報取得部の一例)は、注目画素が格子領域の右端画素である場合は、対応する格子領域の右端連結情報格納用メモリ26aを「欠陥が存在する」という状態に更新する。また、注目画素が格子領域の下端画素である場合は、対応する格子領域の下端連結情報格納用メモリ26bを「欠陥が存在する」という状態に更新する。
 GPU20による処理対象画像の全画素に対する並列処理が終了すると、各格子領域に対応するサイズ情報格納用メモリ24cの値がその格子領域に存在する欠陥のサイズとなり、各格子領域に対応するX座標情報格納用メモリ24aの値及びY座標情報格納用メモリ24bの値を欠陥のサイズでそれぞれ除算した値がその格子領域に存在する欠陥の重心位置のX座標値及びY座標値となる。
 このように、GPU20のコア22の数(ここではm個)だけ注目画素について並列演算することができ、画素情報を高速に計上することができる。本実施形態では並列演算装置としてGPU20を用いているが、複数のCPU(Central Processing Unit)を実装した基盤、又はマルチコアプロセッサ等、並列演算装置全般を使用することができる。また、ここでは、対象画素の全画素について並列に処理を実施したが、格子領域毎に並列に処理を実施してもよい。
 GPU20による処理対象画像の全画素に対する並列処理が終了したら、ステップS9に移行する。
 〔統合判断工程(ステップS9)〕
 ステップS9では、統合判断部28は、各格子領域に対応する右端連結情報格納用メモリ26a及び下端連結情報格納用メモリ26bの記憶内容に基づいて、最大でX方向に隣接する2列の格子領域、及びY方向に隣接する2行の格子領域からなる2×2の連結格子領域群の各格子領域の計上結果を、連結格子領域群のいずれの格子領域の計上結果に統合するかを判断する。
 図6は、統合判断工程の一例を示すフローチャートである。統合判断工程は、格子領域間連結情報読出工程(ステップS91)と、連結格子領域群判断工程(ステップS92)と、連結格子領域群サイズ比較工程(ステップS93)と、を備える。
 〈格子領域間連結情報読出工程(ステップS91)〉
 ステップS91では、統合判断部28は、各格子領域について順に注目し、注目格子領域に対応する右端連結情報格納用メモリ26a及び下端連結情報格納用メモリ26bの情報を読み出す。
 〈連結格子領域群判断工程(ステップS92)〉
 ステップS92では、統合判断部28は、注目格子領域を左上の領域とした場合に、注目格子領域の欠陥がいくつのX方向及びY方向に隣接する格子領域に跨っているかを判定し、注目格子領域が構成する連結格子領域群を判断する。
 図7及び図8は、連結格子領域群を説明するための図である。連結格子領域群とは、最大で、注目格子領域である第1の格子領域、第1の格子領域のX方向(第1の方向の一例)の右側の端部(一方の端部の一例)に隣接する第2の格子領域、第1の格子領域のY方向(第2の方向の一例)の下側の端部(一方の端部の一例)に隣接する第3の格子領域、第3の格子領域のX方向の右側の端部に隣接する第4の格子領域、の4つの格子領域の集合である。
 ステップS91で読み出した右端連結情報格納用メモリ26a及び下端連結情報格納用メモリ26bの情報が、いずれも「欠陥が存在しない」という状態である場合は、統合判断部28は、注目格子領域が1×1のサイズの連結格子領域群を構成すると判断する。
 即ち、図7の200に示すように、注目領域である領域R(i,j)の欠陥D1が、領域R(i+1,j)に隣接する右端画素、及び領域R(i,j+1)に隣接する下端画素を含んでいない場合は、領域R(i,j)は、1×1のサイズの連結格子領域群を構成する。
 また、右端連結情報格納用メモリ26aの情報が「欠陥が存在する」という状態であり、下端連結情報格納用メモリ26bの情報が「欠陥が存在しない」という状態である場合は、統合判断部28は、注目格子領域が2×1のサイズの連結格子領域群を構成すると判断する。
 即ち、図7の202に示すように、注目領域である領域R(i,j)の欠陥D2が、領域R(i+1,j)に隣接する右端画素を含んでおり、かつ領域R(i,j+1)に隣接する下端画素を含んでいない場合は、領域R(i,j)は、2×1のサイズの連結格子領域群を構成する。
 逆に、右端連結情報格納用メモリ26aの情報が「欠陥が存在しない」という状態であり、下端連結情報格納用メモリ26bの情報が「欠陥が存在する」という状態である場合は、統合判断部28は、注目格子領域が2×1のサイズの連結格子領域群を構成すると判断する。
 即ち、図7の204に示すように、注目領域である領域R(i,j)の欠陥D3が、領域R(i+1,j)に隣接する右端画素を含んでおらず、かつ領域R(i,j+1)に隣接する下端画素を含んでいる場合は、領域R(i,j)は、1×2のサイズの連結格子領域群を構成する。
 さらに、右端連結情報格納用メモリ26a及び下端連結情報格納用メモリ26bの情報が、いずれも「欠陥が存在する」という状態である場合は、統合判断部28は、注目格子領域が2×2のサイズの連結格子領域群を構成すると判断する。
 即ち、図7の206に示すように、注目領域である領域R(i,j)の欠陥D4が、領域R(i+1,j)に隣接する右端画素を含んでおり、かつ領域R(i,j+1)に隣接する下端画素を含んでいる場合は、領域R(i,j)は、2×2のサイズの連結格子領域群を構成する。
 図8に示す208は、図7の206に示す場合の、領域R(i,j)、領域R(i+1,j)、領域R(i,j+1)、及び領域R(i+1,j+1)がそれぞれ構成する連結格子領域群のサイズを表している。
 即ち、図7の206において、注目領域を領域R(i+1,j)とすると、欠陥D4は領域R(i+1,j+1)に隣接する下端画素を含んでいるため、領域R(i+1,j)は1×2のサイズの連結格子領域群を構成する。
 また、注目領域を領域R(i,j+1)とすると、欠陥D4は領域R(i+1,j+1)に隣接する右端画素を含んでいるため、領域R(i,j+1)は2×1のサイズの連結格子領域群を構成する。
 さらに、注目領域を領域R(i+1,j+1)とすると、領域R(i+2,j+1)(不図示)に隣接する右端画素、及び領域R(i+1,j+2)(不図示)に隣接する下端画素を含む欠陥が存在しないため、領域R(i+1,j+1)は、1×1のサイズの連結格子領域群を構成する。
 〈連結格子領域群サイズ比較工程(ステップS93)〉
 ステップS93では、統合判断部28は、注目格子領域が構成する連結格子領域群のサイズを、注目格子領域のX方向左側に隣接する格子領域(左側格子領域)が構成する連結格子領域群のサイズ、及び注目格子領域のY方向上側に隣接する格子領域(上側格子領域)が構成する連結格子領域群のサイズと比較する。この結果から、統合判断部28は、注目格子領域が、左側格子領域が構成する連結格子領域群、及び上側格子領域が構成する連結格子領域群に含まれているか否かを判断する。
 注目格子領域が、左側格子領域が構成する連結格子領域群、及び上側格子領域が構成する連結格子領域群のいずれにも含まれていない場合は、統合判断部28は、注目格子領域が構成する連結格子領域群を「独立連結格子領域群」であると判断する。また、注目格子領域が、左側格子領域が構成する連結格子領域群、及び上側格子領域が構成する連結格子領域群の少なくとも一方に含まれている場合は、統合判断部28は、注目格子領域が構成する連結格子領域群を「従属連結格子領域群」であると判断する。
 図8に示す210は、図8の208に示す連結格子領域群のサイズの場合の、領域R(i,j)、領域R(i+1,j)、領域R(i,j+1)、及び領域R(i+1,j+1)についての統合判断部28の判断結果を表している。図8の210に示すように、領域R(i,j)が独立連結格子領域群であり、領域R(i+1,j)、領域R(i,j+1)、及び領域R(i+1,j+1)が従属連結格子領域群である。
 以上により、統合判断工程が終了する。
 本実施形態では、連結格子領域群のサイズを最大で2×2としているが、連結格子領域群の最大サイズは2×2に限定されない。ただし、連結格子領域群のサイズが大きいと、結果を統合する際に結果を読み込む回数が多くなり、処理時間が長くなる。
 また、本実施形態では、X方向の右側の端部に隣接する格子領域とY方向の下側の端部に隣接する格子領域について、欠陥が跨っているか否かの判定を行っているが、右側と下側に限定されない。右側と下側、右側と上側、左側と下側、及び左側と上側、のいずれの組み合わせを用いてもよい。
 さらに、本実施形態では、4種類の連結格子領域群に分類しているが、さらに複雑化してもよい。
 〔情報算出工程(ステップS10)〕
 ステップS10では、情報算出部30は、統合判断部28の判断結果に基づいて各格子領域の計上結果を統合し、欠陥の重心位置とサイズを計算する。
 最初に、情報算出部30は、連結格子領域群の各格子領域の計上結果を統合する。ここで、情報算出部30は、注目格子領域が構成する連結格子領域群が独立連結格子領域群の場合は、注目格子領域が構成する連結格子領域群の各格子領域の計上結果を統合する。一方、注目格子領域が構成する連結格子領域群が従属連結格子領域群の場合は、注目格子領域の計上結果を使用しない。このようにすることで、2重に計上結果が演算に使用されることを防止することができる。
 図8に示す212は、図8の210に示す連結格子領域群の場合の、領域R(i,j)、領域R(i+1,j)、領域R(i,j+1)、及び領域R(i+1,j+1)の計上結果の統合を模式的に表している。図8の212に示すように、領域R(i+1,j)、領域R(i,j+1)、及び領域R(i+1,j+1)の計上結果は、領域R(i+1,j)の計上結果に統合される。
 具体的には、情報算出部30は、領域R(i+1,j)、領域R(i,j+1)、及び領域R(i+1,j+1)にそれぞれ対応する格子領域内計上結果格納用メモリ24から、それぞれ計上された画素情報であるX座標値、Y座標値、及び画素数を読み出し、領域R(i+1,j)に対応する格子領域内計上結果格納用メモリ24のX座標値、Y座標値、及び画素数の値に加算する。これにより、連結格子領域群の計上結果を統合することができる。
 次に、情報算出部30は、独立連結格子領域群の計上結果から、欠陥の重心位置とサイズを計算する。
 図8の212に示す場合であれば、領域R(i+1,j)に対応する格子領域内計上結果格納用メモリ24に計上されたX座標値及びY座標値が、独立連結格子領域群の欠陥D4の重心位置の座標である。また、領域R(i+1,j)に対応する格子領域内計上結果格納用メモリ24に計上された画素数が、独立連結格子領域群の欠陥D4のサイズである。
 格子領域毎に欠陥情報を算出する場合、格子領域の境界部に欠陥が存在すると欠陥情報の結果を複数に分割してしまい、本来閾値を超える大きさの欠陥が閾値より小さいと判断される可能性が発生し、未検出の原因となる。本実施形態のように、境界部に欠陥が存在した場合に隣接する格子領域の結果を統合することで、格子領域の境界部に欠陥が存在する場合であっても、欠陥を適切に検出することができる。
 本実施形態では、算出するオブジェクト情報として欠陥の重心位置とサイズを算出したが、これに限定されない。例えば、対応する座標における輝度値を計数し、画素数で除算することで平均輝度値を求めてもよい。
 〔選別工程(ステップS11)〕
 ステップS11では、選別部32は、検出サイズ情報記憶部34に記憶された検出サイズ閾値D2を用いて、各独立連結格子領域群の欠陥のサイズに対して閾値処理を行い、各独立連結格子領域群の選別を行う。検出サイズ情報記憶部34に複数の閾値を記憶させておき、閾値設定部36において設定された閾値を検出サイズ閾値D2として用いてもよい。
 検出サイズ閾値D2よりも2×2の連結格子領域群の合計サイズが小さいと、欠陥が必ず未検出となる。このため、検出サイズ閾値D2よりも、2×2の連結格子領域群の合計サイズを大きくすることが好ましい。即ち、検出サイズ閾値D2は、2×2の連結格子領域群の合計サイズ以下の値である。2×2の連結格子領域群の合計サイズとは、2×2の連結格子領域群のX方向長さ、又は2×2の連結格子領域群のY方向長さであり、例えば画素数で表すことができる。
 また、2×2の連結格子領域群の欠陥の出現位置によっては、2×2の連結格子領域群内に欠陥が収まらず、更に外側の格子領域に跨る場合がある。この場合には、検出サイズ閾値D2よりも2×2の連結格子領域群の合計サイズを大きくした場合であっても、欠陥が未検出となる可能性がある。したがって、欠陥が2×2の連結格子領域群より大きな格子群に跨ることがないように、格子領域のサイズを欠陥の想定最大サイズを内包するサイズとすることが好ましく、欠陥の想定最大サイズと同等のサイズとすることがより好ましい。格子領域のサイズとは、格子領域のX方向長さ、又は格子領域のY方向長さである。
 〔出力工程(ステップS12)〕
 ステップS12では、出力部38は、選別部32による検知結果を出力する。
 例えば、出力部38は、検出サイズ閾値D2よりも大きいサイズの欠陥が存在する場合は不良品、存在しない場合は良品である旨を出力する。
 図9は、欠陥検査方法による処理を模式的に示す図である。図9に示す220は、処理対象画像の格子領域の一部である領域R(i,j)、R(i+1,j)、R(i,j+1)、及びR(i+1,j+1)を拡大して表している。ここでは、領域R(i,j)に欠陥D11が、領域R(i,j+1)に欠陥D12が、領域R(i+1,j+1)に欠陥D13が存在しているものとする。なお、欠陥D12及び欠陥D13は、領域R(i,j+1)及び領域R(i+1,j+1)に跨って存在する1つの欠陥である。
 図9に示す222は、領域R(i,j)、領域R(i+1,j)、領域R(i,j+1)、及び領域R(i+1,j+1)にそれぞれ対応する格子領域内計上結果格納用メモリ24及び格子領域間連結情報格納用メモリ26の計上結果を模式的に表している。
 図9に示す224は、格子領域内計上結果格納用メモリ24及び格子領域間連結情報格納用メモリ26の計上結果から求めた欠陥D11、欠陥D12、及び欠陥D13の重心位置を表している。欠陥D11、欠陥D12、及び欠陥D13の重心位置の座標は、それぞれ(GX1、GY1)、(GX2、GY2)、及び(GX3、GY3)である。
 このように、1つの欠陥とみなすべき欠陥であっても、隣接する格子領域に跨って存在すると、それぞれの格子領域に存在する異なる欠陥としてみなしてしまう。
 図9に示す226は、連結格子領域群の各格子領域の画素情報を統合した場合を表している。欠陥D12及び欠陥D13を、1つの欠陥D14として結合している。欠陥D14の重心位置の座標は、(GX4、GY4)である。
 なお、ステップS12において、ステップS10で算出した欠陥の重心位置に基づいて、出力部38にて使用者に欠陥の位置を提示してもよい。
 以上のように、本実施形態は、画像上に点在する検知対象オブジェクトの情報を検知する処理において、従来のラベリング処理に代わる並列演算に適した処理である。本実施形態は、検知対象オブジェクトの形状が単純かつサイズが類似している場合において、画像全体を格子領域に分割し、従来のラベリング処理を用いることなく、分割した格子領域内での位置及びサイズのオブジェクト情報を計算する。
 更には、隣接する2行2列の4格子のオブジェクト情報をまとめる処理を別途導入している。これにより、情報の正確性を向上させ、オブジェクト検知の精度向上を行っている。
 本実施形態では、格子領域よりも欠陥が小さいこと、及び1つの格子領域内に複数の欠陥が存在しないこと、という条件を満たす必要がある。
 2つの異なる欠陥(検知対象オブジェクト)が1つの分割領域内に存在した場合、結果が1つにまとまってしまう。なお、検知対象オブジェクトが密集している場合に適していないが、結果がまとまってしまっても問題がない場合は利用可能である。例えば、欠陥検知の場合は、欠陥が存在すると検査対象を破棄する必要があるため、欠陥の個数情報は必要ない。
 このように、欠陥の個数および位置に関する正確性を犠牲にしてもよい場合は、上記の条件を完全に満たす必要はない。
 本実施形態は、検査装置のように、対象の形状が単純かつ大きさがある程度固定の場合に関して効果を発揮する。
 従来のオブジェクト情報の抽出処理では、ラベリング処理を行った後に個々のオブジェクト情報を抽出するのに対し、本実施形態は、ラベリング処理を用いることなく情報を抽出する手法である。しかしながら、検出した結果に対し、番号を付与することでラベリングと同様の処理を行うことも可能である。
 <第2の実施形態>
 第1の実施形態に係る欠陥検査装置は、従来のラベリング手法と同様に処理対象画像として2値画像を使用したが、処理対象画像は3値以上の値を有する画像であってもよい。例えば、欠陥の種類別に検査を行う場合、欠陥の種類毎に2値画像を生成し、複数の2値画像をそれぞれ別の値として統合し、処理対象画像を複数の値を持つ多値画像とする。
 この多値画像に対して、メモリ確保工程において、格子領域内計上結果格納用メモリ24及び格子領域間連結情報格納用メモリ26に値に応じた記憶領域を確保し、計上工程及び格子領域間連結情報取得工程において、値に応じて格納先を変更することで、それぞれ別の結果として算出することが可能となる。
 多値画像は、欠陥の種類に応じて異なる値を割り振った2次元画像のことであり、例えば、欠陥が2種類の場合は非欠陥画素を0、欠陥種A画素を1、欠陥種B画素を2としてもよいし、非欠陥画素を-100、欠陥種A画素を100、欠陥種B画素を255としてもよい。
 また、差分画像を入力として、輝度値毎、又は輝度値をある値域で分割をした分類毎に結果を集計し、欠陥強度毎の結果を算出してもよい。
 ここでは、欠陥の種類別に検査を行う例について説明する。図10は、欠陥の種類別に検査を行う例を説明するための図である。
 図10に示す228は、欠陥検査を行う検査画像の一部を拡大した例を表している。この例では、白抜けの欠陥D21、マゼンタのポツ状(点状、斑点状、ドット状ともいう)の欠陥D22、シアンのポツ状の欠陥D23、及び白抜けの欠陥D24が存在している。
 この検査画像に対して、欠陥の種類毎に2値画像を生成し、格子領域に分割する。そして、複数の2値画像をそれぞれ別の値として統合し、処理対象画像を多値画像とする。
 図10に示す230は、多値画像の各格子領域である領域R(i,j)、領域R(i+1,j)、領域R(i,j+1)、及び領域R(i+1,j+1)にそれぞれ対応する格子領域内計上結果格納用メモリ24の白抜け欠陥用の格納先の計上結果を模式的に表している。この例では、領域R(i,j)に欠陥D21が、領域R(i+1,j+1)に欠陥D24が存在している。したがって、欠陥D21に対応するX座標、Y座標、画素数が領域R(i,j)に対応する格子領域内計上結果格納用メモリ24の白抜け欠陥用の格納先に計上される。また、欠陥D24に対応するX座標、Y座標、画素数が領域R(i+1,j+1)に対応する格子領域内計上結果格納用メモリ24の白抜け欠陥用の格納先に計上される。
 図10に示す232は、多値画像の各格子領域である領域R(i,j)、領域R(i+1,j)、領域R(i,j+1)、及び領域R(i+1,j+1)にそれぞれ対応する格子領域内計上結果格納用メモリ24のマゼンタのポツ状欠陥用の格納先の計上結果を模式的に表している。この例では、領域R(i+1,j)に欠陥D22が存在している。したがって、欠陥D22に対応するX座標、Y座標、画素数が領域R(i+1,j)に対応する格子領域内計上結果格納用メモリ24のマゼンタのポツ状欠陥用の格納先に計上される。
 図10に示す234は、多値画像の各格子領域である領域R(i,j)、領域R(i+1,j)、領域R(i,j+1)、及び領域R(i+1,j+1)にそれぞれ対応する格子領域内計上結果格納用メモリ24のシアンのポツ状欠陥用の格納先の計上結果を模式的に表している。この例では、領域R(i,j+1)に欠陥D23が存在している。したがって、欠陥D23に対応するX座標、Y座標、画素数が領域R(i,j+1)に対応する格子領域内計上結果格納用メモリ24のシアンのポツ状欠陥用の格納先に計上される。
 図10に示す236は、格子領域内計上結果格納用メモリ24の欠陥種類毎の格納先の計上結果から算出された欠陥D21、D22、D23、及びD24の重心位置の座標を表している。
 このように、処理対象画像を3値以上の値を有する画像とすることで、対象オブジェクトの種類に応じた検査を同時に処理することが可能になる。
 <第3の実施形態>
 欠陥検査装置を適用した印刷装置について説明する。
 〔インクジェット印刷装置の構成〕
 欠陥検査装置10を適用したインクジェット印刷装置について説明する。欠陥検査装置10は、検査対象の印刷物の欠陥を検知対象オブジェクトとして検知する。図11は、インクジェット印刷装置100の全体の概略構成を示す全体構成図である。図11に示すように、インクジェット印刷装置100は、印刷媒体である枚葉の用紙Pにシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、及びブラック(K)の4色のインクを吐出してカラー画像を印刷する印刷機である。
 用紙Pには汎用の印刷用紙が使用される。汎用の印刷用紙とは、いわゆるインクジェット専用紙ではなく、一般のオフセット印刷等に用いられる塗工紙等のセルロースを主体とした用紙をいう。また、インクには水性インクが使用される。水性インクとは、水及び水に可溶な溶媒に染料、顔料等の色材を溶解又は分散させたインクをいう。
 図11に示すように、インクジェット印刷装置100は、搬送部110、印刷部120、撮像部130、乾燥部140、選別部150、及び排紙部160を備えて構成される。
 〔搬送部〕
 搬送部110は、不図示の給紙部から給紙された用紙Pを搬送方向(Y方向)に搬送する。搬送部110は、上流側プーリ112、下流側プーリ114、及び搬送ベルト116を備えている。
 上流側プーリ112は、水平方向に延びる不図示の回転軸を有し、回転軸が回転自在に軸支されている。下流側プーリ114は、上流側プーリ112の回転軸と平行な不図示の回転軸を有し、回転軸が回転自在に軸支されている。
 搬送ベルト116は、ステンレス製の無端状のベルトである。搬送ベルト116は、上流側プーリ112及び下流側プーリ114に架け渡されている。ステンレス製の搬送ベルト116を使用することで、用紙Pの平坦性を良好に保つことができる。
 下流側プーリ114は、駆動手段として不図示のモータを有している。モータが駆動すると、下流側プーリ114が図11において左回りに回転する。上流側プーリ112は、下流側プーリ114の回転に従動して図11において左回りに回転する。上流側プーリ112及び下流側プーリ114の回転により、搬送ベルト116は上流側プーリ112及び下流側プーリ114の間を走行経路に沿って走行する。
 搬送ベルト116の搬送面には、不図示の給紙部から供給された用紙Pが載置される。搬送部110は、搬送ベルト116に載置された用紙Pを上流側プーリ112から下流側プーリ114に向かう搬送経路に沿って搬送し、排紙部160に受け渡す。この搬送経路の、印刷部120、撮像部130、乾燥部140、及び選別部150に対向する位置において、用紙Pは印刷面を水平に保持されて搬送される。
 搬送ベルト116に不図示の複数の吸着孔を設け、不図示のポンプにより搬送ベルト116の吸着孔を吸引することで、搬送ベルト116の搬送面に載置された用紙Pを搬送面に吸着保持してもよい。
 〔印刷部〕
 印刷部120は、印刷デジタルデータに基づいて用紙Pに画像を形成(印刷)する。印刷部120は、インクジェットヘッド122C、122M、122Y、及び122Kを備えている。インクジェットヘッド122Cは、シアンのインク滴をインクジェット方式で吐出する。同様に、インクジェットヘッド122M、122Y、及び122Kは、それぞれマゼンタ、イエロー、及びブラックのインク滴をインクジェット方式で吐出する。
 インクジェットヘッド122C、122M、122Y及び122Kは、搬送ベルト116による用紙Pの搬送経路に沿って一定の間隔をもって配置される。インクジェットヘッド122C、122M、122Y及び122Kは、それぞれラインヘッドで構成され、最大の用紙幅に対応する長さで形成される。インクジェットヘッド122C、122M、122Y及び122Kは、ノズル面(ノズルが配列される面)が搬送ベルト116に対向するように配置される。
 インクジェットヘッド122C、122M、122Y及び122Kは、ノズル面に形成されたノズルから、搬送ベルト116によって搬送される用紙Pに向けてインク滴を吐出することにより、用紙Pの印刷面に画像を形成する。
 このように、印刷部120は、搬送ベルト116によって搬送される用紙Pに対して1回の走査によって、いわゆるシングルパス方式によって印刷物を生成する。
 〔撮像部〕
 撮像部130は、用紙Pの印刷面の画像を取得する。撮像部130は、用紙Pの搬送方向に対して印刷部120の下流側に配置される。撮像部130は、スキャナ132を備えている。
 スキャナ132は、インクジェットヘッド122C、122M、122Y及び122Kを用いて用紙Pに形成された画像を光学的に読み取り、その読取画像(撮像画像の一例)を示す画像データを生成する装置である。スキャナ132は、用紙P上に印刷された画像を撮像して電気信号に変換する撮像デバイスを含む。撮像デバイスとしてカラーCCD(charge coupled device)リニアイメージセンサを用いることができる。尚、カラーCCDリニアイメージセンサに代えて、カラーCMOS(complementary metal oxide semiconductor)リニアイメージセンサを用いることもできる。
 スキャナ132は、撮像デバイスの他、読み取り対象を照明する照明光学系及び撮像デバイスから得られる信号を処理してデジタル画像データを生成する信号処理回路を含んでもよい。
 〔乾燥部〕
 乾燥部140は、用紙Pのインクを乾燥させる。乾燥部140は、用紙Pの搬送方向に対して撮像部130の下流側に配置される。
 乾燥部140は、ヒータ142を備えている。ヒータ142としては、例えば、ハロゲンヒータ及び赤外線ヒータのうち少なくとも一方が使用される。ヒータ142は、用紙Pの印刷面を加熱して、用紙Pのインクを乾燥させる。乾燥部140は、ファン又はブロア等の送風手段を含んでいてもよい。
 〔選別部〕
 選別部150は、搬送ベルト116によって搬送される用紙Pに関する良否判定に応じて、印刷物を選別する。選別部150は、用紙Pの搬送方向に対して乾燥部140の下流側に配置される。選別部150は、スタンパ152を備えている。
 スタンパ152は、搬送ベルト116によって搬送される用紙Pに関する良否判定に応じて、不良品印刷物と判定された用紙Pの先端エッジにインクを付着させるスタンプ処理を行う。
 〔排紙部〕
 排紙部160は、画像が形成され、乾燥された用紙P(印刷物)を回収する。排紙部160は、用紙Pの搬送方向に対して選別部150の下流側であって、搬送部110の搬送経路の終点に配置される。排紙部160は、排紙台162を備えている。
 排紙台162は、搬送ベルト116によって搬送された用紙Pを積み重ねて回収する。排紙台162には、不図示の前用紙当て、後用紙当て、横用紙当てが備えられており、用紙Pを整然と積み重ねる。
 また、排紙台162は、不図示の昇降装置によって昇降可能に設けられる。昇降装置は、排紙台162に積み重ねられる用紙Pの増減に連動して駆動が制御される。これにより、排紙台162に積み重ねられた用紙Pのうち最上位に位置する用紙Pが常に一定の高さとなる。
 〔インクジェット印刷装置の制御系〕
 図12は、インクジェット印刷装置100の内部構成を示すブロック図である。インクジェット印刷装置100は、前述の欠陥検査装置10、搬送部110、印刷部120、撮像部130、乾燥部140、選別部150、及び排紙部160の他、ユーザインターフェース170、記憶部172、統括制御部174、搬送制御部176、印刷制御部178、撮像制御部180、乾燥制御部182、選別制御部184、及び排紙制御部186を備えている。
 ユーザインターフェース170は、使用者がインクジェット印刷装置100を操作するための不図示の入力部及び不図示の表示部を備えている。入力部は、例えば使用者からの入力を受け付ける操作パネルである。入力部は、欠陥検査装置10の閾値設定部36を兼ねてもよい。表示部は、例えば画像データ及び各種の情報を表示するディスプレイである。表示部は、欠陥検査装置10の出力部38を兼ねてもよい。使用者は、ユーザインターフェース170を操作することで、インクジェット印刷装置100に所望の画像を印刷させることができる。
 記憶部172は、インクジェット印刷装置100を制御するためのプログラム及びプログラムの実行に必要な情報を記憶する。記憶部172は、不図示のハードディスク、又は各種半導体メモリ等の非一時的記録媒体により構成される。記憶部172は、欠陥検査装置10の分割サイズ情報記憶部18、格子領域内計上結果格納用メモリ24、格子領域間連結情報格納用メモリ26、検出サイズ情報記憶部34を兼ねてもよい。
 統括制御部174は、記憶部172に記憶されたプログラムに従って各種の処理を行い、インクジェット印刷装置100の全体の動作を統括制御する。欠陥検査装置10についても、統括制御部174により統括制御される。
 搬送制御部176は、搬送部110の不図示のモータを制御することで、搬送部110によって用紙Pを搬送方向に搬送させる。これにより、不図示の給紙部から供給された用紙Pは、印刷部120、撮像部130、乾燥部140、及び選別部150と対向する位置を通過し、最後に排紙部160に排紙される。
 印刷制御部178は、印刷デジタルデータに基づいて、インクジェットヘッド122C、122M、122Y、及び122Kによるインクの吐出を制御する。印刷制御部178は、インクジェットヘッド122C、122M、122Y、及び122Kによって、それぞれのノズル面と対向する位置を用紙Pが通過するタイミングにおいて、シアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックのインク滴を用紙Pに向けて吐出させる。これにより、用紙Pの印刷面にカラー画像が形成され、用紙Pは「印刷物」となる。
 撮像制御部180は、スキャナ132による撮像を制御することで、撮像部130によって用紙P(印刷物)の画像を読み取らせる。撮像制御部180は、スキャナ132によって、スキャナ132と対向する位置を用紙Pが通過するタイミングにおいて、用紙Pに形成された画像を読み取らせる。
 欠陥検査装置10の画像取得部12(検査画像取得部の一例)は、スキャナ132が読み取った画像を検査画像として取得する。また、欠陥検査装置10の画像取得部12(基準画像取得部の一例)は、印刷デジタルデータを元に印刷された基準となる印刷物が撮像された撮像画像を基準画像として取得する。欠陥検査装置10の画像取得部12は、印刷デジタルデータを基準画像として取得してもよい。
 乾燥制御部182は、ヒータ142による加熱を制御することで、乾燥部140によって用紙Pを乾燥させる。乾燥制御部182は、ヒータ142によって、ヒータ142と対向する位置を用紙Pが通過する際に用紙Pを加熱させる。
 選別制御部184は、スタンパ152によるスタンプ処理を制御することで、選別部150によって用紙Pを選別させる。選別制御部184は、欠陥検査装置10の出力部38から出力された選別結果に応じて印刷物を良品印刷物と不良品印刷物とに分類する。選別制御部184は、スタンパ152と対向する位置を通過する用紙Pが不良品印刷物と判定された用紙Pである場合は、スタンパ152によってスタンプ処理を行う。
 排紙制御部186は、排紙台162による用紙Pの積載を制御する。用紙Pは、排紙台162に排紙され、積み重ねられる。不良品印刷物の用紙Pには先端エッジにインクが付着している。このため、使用者は、排紙台162に積載された用紙Pの中から不良品印刷物を特定することができる。
 本実施形態では、印刷装置に欠陥検査装置を適用し、印刷物を検査する例について説明したが、欠陥検査装置は、フイルムの表面検査等、計測対象に関する条件が類似した装置全般に導入することが可能である。
 <その他>
 上記の検査方法は、各工程をコンピュータに実現させるためのプログラムとして構成し、このプログラムを記憶したCD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory)等の非一時的な記録媒体を構成することも可能である。
 ここまで説明した実施形態において、例えば、欠陥検査装置10の各種の処理を実行する処理部(processing unit)のハードウェア的な構造は、次に示すような各種のプロセッサ(processor)である。各種のプロセッサには、ソフトウェア(プログラム)を実行して各種の処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPU(Central Processing Unit)、画像処理に特化したプロセッサであるGPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が含まれる。
 1つの処理部は、これら各種のプロセッサのうちの1つで構成されていてもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサ(例えば、複数のFPGA、或いはCPUとFPGAの組み合わせ、又はCPUとGPUの組み合わせ)で構成されてもよい。また、複数の処理部を1つのプロセッサで構成してもよい。複数の処理部を1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、サーバ及びクライアント等のコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウェアの組合せで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが複数の処理部として機能する形態がある。第2に、システムオンチップ(System On Chip:SoC)等に代表されるように、複数の処理部を含むシステム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、各種の処理部は、ハードウェア的な構造として、各種のプロセッサを1つ以上用いて構成される。
 さらに、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路(circuitry)である。
 本発明の技術的範囲は、上記の実施形態に記載の範囲には限定されない。各実施形態における構成等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、各実施形態間で適宜組み合わせることができる。
10…欠陥検査装置
12…画像取得部
14…処理対象画像生成部
16…画像分割部
18…分割サイズ情報記憶部
20…GPU(Graphics Processing Unit)
22…コア
24…格子領域内計上結果格納用メモリ
24a…X座標情報格納用メモリ
24b…Y座標情報格納用メモリ
24c…サイズ情報格納用メモリ
26…格子領域間連結情報格納用メモリ
26a…右端連結情報格納用メモリ
26b…下端連結情報格納用メモリ
28…統合判断部
30…情報算出部
32…選別部
34…検出サイズ情報記憶部
36…閾値設定部
38…出力部
40…統括制御部
100…インクジェット印刷装置
110…搬送部
112…上流側プーリ
114…下流側プーリ
116…搬送ベルト
120…印刷部
122C…インクジェットヘッド
122K…インクジェットヘッド
122M…インクジェットヘッド
122Y…インクジェットヘッド
130…撮像部
132…スキャナ
140…乾燥部
142…ヒータ
150…選別部
152…スタンパ
160…排紙部
162…排紙台
170…ユーザインターフェース
172…記憶部
174…統括制御部
176…搬送制御部
178…印刷制御部
180…撮像制御部
182…乾燥制御部
184…選別制御部
186…排紙制御部

Claims (16)

  1.  検査を行う検査画像と検査の基準となる基準画像とを比較して、前記検査画像の検知対象オブジェクトが存在する検知画素と、前記検知画素以外の非検知画素とをそれぞれ異なる値とした少なくとも2値の値を有する処理対象画像であって、第1の方向及び前記第1の方向とは異なる第2の方向にそれぞれ沿った格子領域に分割された処理対象画像を生成する処理対象画像生成部と、
     前記格子領域毎に対応して設けられた計上結果格納記憶部と、
     前記処理対象画像の各画素について並列に演算処理を行い、前記演算処理の対象の注目画素が前記検知画素である場合に、前記検知画素である前記注目画素の画素情報を前記注目画素が属する格子領域に対応する計上結果格納記憶部に計上し、かつ前記検知画素である前記注目画素が格子領域の前記第1の方向の一方の端部の画素及び前記第2の方向の一方の端部の画素の少なくとも一方であるか否かの格子領域間連結情報を取得する並列演算部と、
     前記格子領域間連結情報に基づいて、前記第1の方向の一方の端部及び前記第2の方向の一方の端部の少なくとも一方に前記検知画素を有する第1の格子領域を含む最大で2行2列の隣接する4格子領域からなる連結格子領域群であって、前記第1の格子領域の前記第1の方向の前記一方の端部に隣接する第2の格子領域及び前記第1の格子領域の前記第2の方向の前記一方の端部に隣接する第3の格子領域を含む連結格子領域群の各格子領域の計上結果を、前記連結格子領域群のいずれの格子領域の計上結果に統合するかを判断する統合判断部と、
     前記統合判断部の判断結果に基づいて前記各格子領域の計上結果を統合し、前記検知対象オブジェクトの情報を算出する情報算出部と、
     前記算出された前記検知対象オブジェクトの情報と閾値とを用いて前記検査画像を選別する選別部と、
     を備える検査装置。
  2.  前記統合判断部は、前記第1の格子領域の前記第1の方向の前記一方の端部の画素が前記検知画素である場合に、前記第2の格子領域の計上結果を前記第1の格子領域の計上結果に統合すると判断する請求項1に記載の検査装置。
  3.  前記統合判断部は、前記第1の格子領域の前記第2の方向の前記一方の端部の画素が前記検知画素である場合に、前記第3の格子領域の計上結果を前記第1の格子領域の計上結果に統合すると判断する請求項1又は2に記載の検査装置。
  4.  前記統合判断部は、前記第1の格子領域の前記第1の方向の前記一方の端部の画素及び前記第2の方向の前記一方の端部の画素が前記検知画素である場合に、前記連結格子領域群の4格子領域の計上結果を前記第1の格子領域の計上結果に統合すると判断する請求項1から3のいずれか1項に記載の検査装置。
  5.  前記情報算出部は、前記検知対象オブジェクトのサイズ情報を算出し、
     前記閾値はサイズ閾値である請求項1から4のいずれか1項に記載の検査装置。
  6.  前記サイズ閾値は、前記4格子領域からなる連結格子領域群のサイズ以下の値である請求項5に記載の検査装置。
  7.  前記格子領域のサイズは、前記検知対象オブジェクトの最大サイズを内包する請求項5又は6に記載の検査装置。
  8.  前記閾値を使用者が設定する閾値設定部を備えた請求項1から7のいずれか1項に記載の検査装置。
  9.  前記注目画素の画素情報は前記注目画素の位置情報を含む請求項1から8のいずれか1項に記載の検査装置。
  10.  前記処理対象画像は、3値以上の値を有する請求項1から9のいずれか1項に記載の検査装置。
  11.  前記並列演算部は、GPU(Graphics Processing Unit)である請求項1から10のいずれか1項に記載の検査装置。
  12.  印刷デジタルデータを元に印刷された検査対象の印刷物が撮像された撮像画像を前記検査画像として取得する検査画像取得部と、
     前記印刷デジタルデータ、又は前記印刷デジタルデータを元に印刷された基準となる印刷物が撮像された撮像画像を前記基準画像として取得する基準画像取得部と、
     を備え、
     前記検査対象の印刷物の欠陥を前記検知対象オブジェクトとする請求項1から11のいずれか1項に記載の検査装置。
  13.  請求項12に記載の検査装置と、
     前記印刷デジタルデータを元に印刷を行い、印刷物を生成する印刷部と、
     前記印刷物を撮像するスキャナと、
     前記選別部の選別結果を出力する出力部と、
     を備えた印刷装置。
  14.  検査を行う検査画像と検査の基準となる基準画像とを比較して、前記検査画像の検知対象オブジェクトが存在する検知画素と、前記検知画素以外の非検知画素とをそれぞれ異なる値とした少なくとも2値の値を有する処理対象画像であって、第1の方向及び前記第1の方向とは異なる第2の方向にそれぞれ沿った格子領域に分割された処理対象画像を生成する処理対象画像生成工程と、
     並列演算部により前記処理対象画像の各画素について並列に演算処理を行い、前記演算処理の対象の注目画素が前記検知画素である場合に、前記検知画素である前記注目画素の画素情報を前記格子領域毎に対応して設けられた計上結果格納記憶部のうち前記注目画素が属する格子領域に対応する計上結果格納記憶部に計上し、かつ前記検知画素である前記注目画素が格子領域の前記第1の方向の一方の端部の画素及び前記第2の方向の一方の端部の画素の少なくとも一方であるか否かの格子領域間連結情報を取得する並列演算工程と、
     前記格子領域間連結情報に基づいて、前記第1の方向の一方の端部及び前記第2の方向の一方の端部の少なくとも一方に前記検知画素を有する第1の格子領域を含む最大で2行2列の隣接する4格子領域からなる連結格子領域群であって、前記第1の格子領域の前記第1の方向の前記一方の端部に隣接する第2の格子領域及び前記第1の格子領域の前記第2の方向の前記一方の端部に隣接する第3の格子領域を含む連結格子領域群の各格子領域の計上結果を、前記連結格子領域群のいずれの格子領域の計上結果に統合するかを判断する統合判断工程と、
     前記統合判断工程の判断結果に基づいて前記各格子領域の計上結果を統合し、前記検知対象オブジェクトの情報を算出する情報算出工程と、
     前記算出された前記検知対象オブジェクトの情報と閾値とを用いて前記検査画像を選別する選別工程と、
     を備える検査方法。
  15.  請求項14に記載の検査方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  16.  非一時的かつコンピュータ読取可能な記録媒体であって、前記記録媒体に格納された指令がコンピュータによって読み取られた場合に請求項15に記載のプログラムをコンピュータに実行させる記録媒体。
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