WO2019146104A1 - 流体デバイス及びシステム - Google Patents

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陽介 藤次
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Definitions

  • the fluid in the flow path 40 can be agitated.
  • the fluid in the flow path 40 can also be agitated by intermittently driving only one of the valve portions 63 of the two flexible members 60.
  • the first circulation channel 210 has a plurality of valves V1, V2, W1, and W2 in the non-shared channel 211.
  • the valves V1, V2 and W2 function as metering valves.
  • the valves W1 and W2 function as non-shared flow path terminal valves. That is, the valve W2 functions both as a metering valve and as a non-shared flow path terminal valve.
  • the carrier particles are magnetic beads or magnetic particles.
  • bonded with a carrier particle, the electrode which can attract a carrier particle, etc. are mentioned.
  • the second capture unit 4 may be a nucleic acid array on which nucleic acids that hybridize with the nucleic acid are immobilized.
  • the air flow path valve G1 and the discharge flow path valves O1, O2, and O3 are opened while the carrier particle-antigen-enzyme complex is captured in the first capturing unit 4A, although the figure showing the process is omitted, and the waste liquid is discarded.
  • Negative pressure suction is performed from the outlet 7a of the tank 7 to discharge the liquid component (mixed liquid discharging step). As a result, the mixture is removed in the shared flow channel 202, and the carrier particle-antigen-enzyme complex is separated from the mixture.
  • the substrate solution L6 for example, when the enzyme is alkaline phosphatase (enzyme), 3- (2'-spiroadamantane) -4-methoxy-4- (3 ''-phosphoryloxy) phenyl-1, 2-dioxetane AMPPD), 4-Aminophenyl Phosphate (pAPP), 4-Nitrophenyl Phosphate (pNPP), etc. are contained.
  • the substrate liquid L6 reacts with the enzyme of the carrier particle-antigen-enzyme complex in the second circulation channel 220.
  • the substrate liquid L6 and the carrier particle-antigen-enzyme complex are circulated in the second circulation channel 220 to react with the enzyme of the carrier particle-antigen-enzyme complex and cause the second capture portion 4 to develop color.
  • the enzyme is alkaline phosphatase (enzyme)
  • the configuration in which the drive fluid supplied via the second supply hole 83 is supplied to one valve portion 63 via the detour 33 is exemplified.
  • the configuration is not limited to this configuration, and the configuration may be such that the plurality of valves 63 are supplied via the plurality of detours.
  • this configuration is adopted, for example, in the fluid device 300 shown in FIG. 4, a plurality of connection groove portions 33 extending in different directions are connected to one second communication hole 32, and each connection groove portion 33 is connected to different valve portions 63. Supply drive fluid.

Abstract

本発明は、バルブ部への配管の位置に制約されることなく、流路に対する所定の処理を円滑に実施できる流体デバイスを提供することを目的とする。処理装置にセットして使用される流体デバイスであって、接合面で接合され少なくとも一方が接合面に開口する流路を有する、第1基材及び第2基材を備える。記第1基材は、流路と対向する第1位置で第1基材を貫通し、駆動流体が流れる貫通孔と、貫通孔の流路側に設けられ、駆動流体の供給に応じて駆動され流路中の流体の流れを調整するバルブ部と、接合面とは逆側の面に配置され、処理装置との接触により密閉されたときに、流路と非対向である第2位置と第1位置とを接続しシールされた駆動流体の接続路が形成される接続領域と、を有する。

Description

流体デバイス及びシステム
 本発明は、流体デバイス及びシステムに関するものである。
 近年、体外診断分野における試験の高速化、高効率化、および集積化、又は、検査機器の超小型化を目指したμ-TAS(Micro-Total Analysis Systems)の開発などが注目を浴びており、世界的に活発な研究が進められている。
 μ-TASは、少量の試料で測定、分析が可能なこと、持ち運びが可能となること、低コストで使い捨て可能なこと等、従来の検査機器に比べて優れている。
 更に、高価な試薬を使用する場合や少量多検体を検査する場合において、有用性が高い方法として注目されている。
 μ-TASの構成要素として、流路と、該流路上に配置されるポンプとを備えたデバイスが報告されている(非特許文献1)。このようなデバイスでは、該流路へ複数の溶液を注入し、ポンプを作動させることで、複数の溶液を流路内で混合する。
Jong Wook Hong, Vincent Studer, Giao Hang, W French Anderson and Stephen R Quake,Nature Biotechnology 22, 435 - 439 (2004)
 本発明の第1の態様に従えば、接合面で接合され少なくとも一方が前記接合面に開口する流路を有する、第1基材及び第2基材を備え、前記第1基材は、前記流路と対向する第1位置で前記第1基材を貫通し、駆動流体が流れる貫通孔と、前記貫通孔の前記流路側に設けられ、前記駆動流体の供給に応じて駆動され前記流路中の流体の流れを調整するバルブ部と、前記接合面とは逆側の面側に配置され、密閉されたときに、前記流路と非対向である第2位置と前記第1位置とを接続しシールされた前記駆動流体の接続路が形成される接続領域と、を有する流体デバイスが提供される。
 本発明の第2の態様に従えば、第1基材と第2基材とを備える流体デバイスであって、前記第1基材は、前記第1基材の第1面に形成された第1の溝と、前記第1の溝と接続し、前記第1基材を貫通する第1貫通孔と、前記第1貫通孔に設けられ、前記第1面と逆側の第2面に面するダイアフラムと、前記ダイアフラムと一体的に設けられ、前記第1の溝を取り囲むように配置され、上端が前記第1面から突出している突出部と、を備え、前記第2基材は、前記第2基材の第1面において形成された第2の溝を備え、前記第1基材の前記第2面と、前記第2基材の前記第1面とは、前記第1基材の前記第1貫通孔が前記第2基材の前記第2の溝と接続するように接合する、流体デバイスが提供される。
 本発明の第3の態様に従えば、試料物質を含む溶液が流路を流動する第1の態様又は第2の態様の流体デバイスと、前記第1基材における前記接続領域に配置されたときに前記接続路を密閉し、前記第2位置から前記接続路及び前記貫通孔を介して前記バルブ部に前記駆動流体を供給可能な供給部、及び前記流路に対して所定の処理を施す処理部、を有する処理装置と、を備えるシステムが提供される。
 本発明の第4の態様に従えば、試料物質を含む溶液が流路を流動する第1の態様又は第2の態様の流体デバイスと、前記第1基材における前記接続領域に配置されたときに前記接続路を密閉し、前記第3位置から前記迂回路、前記接続路及び前記貫通孔を介して前記バルブ部に前記駆動流体を供給可能な供給部、及び前記流路に対して所定の処理を施す処理部、を有する処理装置と、を備えるシステムが提供される。
本実施形態に係る流体デバイス及びシステムの概略的な断面図。 本実施形態に係る流体デバイス及びシステムを模式的に示した平面図。 本実施形態に係る流体デバイス及びシステムを模式的に示した平面図。 図3におけるA-A線視断面図。 本実施形態に係る流体デバイス及びシステムの概略的な断面図。 本実施形態に係る流体デバイスを模式的に示した平面図である。 本実施形態に係る流体デバイスを模式的に示した平面図である。 本実施形態に係る流体デバイスを模式的に示した平面図である。
 以下、本発明の流体デバイス及びシステムの実施の形態を、図1から図5までを参照して説明する。
 なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限られない。
[流体デバイス及びシステムの第1実施形態]
 図1は、第1実施形態の流体デバイス100Aを含むシステムSYSの基本構成を示す正面図である。なお、図1においては、液体を導入する際に、流路内の気体(例、空気)を排出又は導入するための気体流路の図示を省略している。
 システムSYSは、流体デバイス100A及び処理装置TRを備えている。流体デバイス100Aは、処理装置TRにセットして使用される。流体デバイス100Aは処理装置TRに配置し、固定し、又は押し当てて使用される。処理装置TRは、流体デバイス100Aをセットしたときに、後述する第1基材の接合面とは逆側の面に対向する接続部材を有する。処理装置TRの接続部材は、流路40とは対向しない位置に、流体デバイス100Aに駆動流体を供給する駆動流体供給孔を有する。
 本実施形態の流体デバイス100Aは、検体試料に含まれる検出対象である試料物質をハイブリダイズ、免疫反応および酵素反応などにより検出するデバイスを含む。試料物質は、例えば、核酸、DNA、RNA、ペプチド、タンパク質、細胞外小胞体などの生体分子や粒子などである。
 流体デバイス100Aは、第1基材6および第2基材9を備えている。第1基材6および第2基材9は、例えば板状の基材であり、一例として、樹脂材(ポリプロピレン、ポリカーボネイト等の硬質材)で形成されている。流体デバイス100Aは、接合面で接合される第1基材及び第2基材を備えている。例えば、第1基材6と第2基材9とは、超音波溶着やレーザー溶着などの溶着技術により接合されている。第1基材6および第2基材9は、例えば、それぞれ接合方向に貫通し面方向の位置決めが行われる複数(例えば2つ)の位置決め孔(不図示)を有している。第1基材6および第2基材9は、位置決め孔に軸部材を挿通させることにより、面方向に互いに位置決めされた状態で積層(多層)可能である。第1基材6又は第2基材9の少なくとも一方は、両基材を接合することにより流路40を形成する溝(第2の溝)を接合面に有する。本実施形態においては、第2基材9は、第1基材6との接合面9aに開口する流路40を有している。流路40は、一例として、数μmから数百mm程度の幅又は深さを有した溝である。
 なお、以下の説明においては、第1基材6および第2基材9は水平面に沿って配置され、第1基材6は第2基材9の上側に配置されるものとして説明する。また、第1基材6を上板、第2基材を基板と説明することもある。ただし、これは、説明の便宜のために水平方向および上下方向を定義したに過ぎず、本実施形態に係る流体デバイス100A及びシステムSYSの使用時の向きを限定しない。
 図2は、第2基材9を第1基材6側から視た平面図(上面図)である。図2においては、処理装置TRの一部を二点鎖線で示している。
 第1基材6は、貫通孔52及び溝部(第1の溝)54に設けられた軟性部材60を備えている。軟性部材60は、流路40に沿って複数離間して配置されている。なお、図2に示される二つの軟性部材60のうち、一方(上側)の軟性部材60については、第1基材6に関する符号を主に記載し、他方(下側)の軟性部材60については、軟性部材60に関する符号を主に記載する。
 貫通孔52は、第1基材6および第2基材9の積層方向(以下、積層方向と称する)に、第1基材6を貫通している。貫通孔52は、積層方向視において円形状に形成されている。貫通孔52は、軸中心が第1位置P1に配置されている。
 第1位置P1は、流路40と対向する位置である。第1基材と第2基材とは、貫通孔52が第2基材の流路40と接続する位置で接合している。第1位置P1は、流路40の幅内に配置されており、流路の幅方向中心に配置されていることが好ましい。第2位置P2は、第1位置P1に対して流路40から離れる方向に離間した位置である。第1位置P1及び第2位置は、処理装置TRと積層方向に重なり(対向し)、且つ、処理装置TRに設けられた後述する処理部と積層方向に重ならない位置(非対向位置)に配置されている。
 溝部54は、貫通孔52と周面53Aとの間を所定深さで接続する。溝部54は、第1基材6の一面(第1面)に形成され、開口する。溝部54は、図2に示すように、貫通孔52及び周面53Aに接する接線55同士の間に形成されている。周面53Aは、積層方向視において第2位置P2を軸中心とする円弧形状に形成されている。第2位置P2は、第1位置P1及び流路40から離れる方向に離間して配置されている。第2位置P2は、溝部54において、後述する処理装置TRの配管Tと接続する接続部である。
 軟性部材60は、第1基材6と異なる材料で成形されている。軟性部材60と第1基材6とは、例えば、射出成形により一体化された成形体である。軟性部材60と第1基材6とは、先に成形された一方を収容した金型で他方を成形する2色成形で一体化された成形体である。軟性部材60を形成する材料としては、例えば、弾性材などの圧力におり変形する材料があげられ、ポリオレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー等の熱可塑性エラストマーを例示することができる。
 図1に示すように、軟性部材60は、第1筒部61、空洞部68、バルブ部63、接続溝65、シール部66を備えている。第1筒部61は、貫通孔52の内周面に設けられている。第1筒部61は、貫通孔52と同軸の円筒状に設けられている。第1筒部61の上面は、第1基材6の上面6aと略面一である。第1基材6において、貫通孔52の流路40側の開口部は駆動流体によって変形する弾性部材60で塞がれている。
 バルブ部63は、第1筒部61の空洞部67の底部に一部が流路40に臨んで配置されている。バルブ部63は、軟性材料60からなるダイアフラムである。バルブ部63及び空洞部67は、積層方向視で円形に形成されている。バルブ部63の下面は、空洞部67が大気圧のときに2基材9の接合面9aと面一である。バルブ部63の下面は、空洞部67が大気圧よりも大きい圧力のときに弾性変形して、空洞部67の圧力に応じて流路40の少なくとも一部を閉塞する。バルブ63が弾性変形して流路40を閉塞したときには、流路40における流体の流れを止める閉状態となる。バルブ63が弾性変形せず流路40を開放したときには、流路40における流体の流れを止めない開状態となる。すなわち、バルブ部63は、空洞部67における駆動流体の圧力に応じて流路40における流体の流れを調整する。なお、バルブ部63及び空洞部67は、必ずしも円形である必要はなく、上部の構造物の形状に合わせて、楕円形や矩形等であってもよい。
 空洞部68は、第2位置P2を軸中心として配置されている。空洞部68は、後述するシール部66に囲まれて略円弧状に形成された空間である。空洞部68は、上方に開口している。
 接続溝65は、空洞部67と空洞部68とを所定深さで接続する溝である。接続溝65の深さは、空洞部67の深さよりも浅い。例えば、空洞部67の大きさはバルブ部63の孔径に応じて設計され、空洞部68の大きさ後述する処理装置の接続部73の孔径に応じて設計される。例えば、図2においては、バルブ部63の孔径の方が、接続部73の孔径に比べて大きいため、空洞部67は空洞部68よりも大きく、接続溝65は、空洞部68から空洞部67に向かうに従って漸次幅が狭く形成されている。接続溝65、空洞部67及び空洞部68は、バルブ部63を駆動するための駆動流体の接続路を形成している。
 シール部66は、接続路を形成する接続溝65、空洞部67及び空洞部68の周囲を取り囲んで配置されている。シール部66の上端は、第1基材6の上面6aよりも上側に突出している。シール部66の断面は略半円形状である。シール部66は、図1に示されるように、処理装置TRと接合したときに密閉されシールされた接続路を形成する。すなわち、シール部66は、密閉されたときにシールされた駆動流体の接続路が形成する接続領域を構成する。
 第1筒部61、空洞部68、バルブ部63、接続溝65、シール部66が一体的に軟性材料60により構成されている場合、製造が容易である。また、シール部66を密閉した際に、接続路のシール性が高い。バルブ駆動によりバルブ部63に負担がかかった場合でも、軟性材料60は第1筒部61や接続溝65において第1基板6に固定されているため、軟性材料60が剥がれにくい。
 処理装置TRは、板状部材71及び処理部72(図2のみ図示)を備えている。処理装置TRは、不図示の駆動機構によって板状部材71が流体デバイス100Aにおけるシール部66と接触する位置と、流体デバイス100Aと離間した位置との間を移動可能である。板状部材71は、供給部Dからの駆動流体を供給する配管(駆動流体供給孔)Tが接続される接続部73を第2位置P2に有している。配管Tが第1位置P1に配置された場合は、配管Tと処理部72とが近接しているため、処理部72及び処理部72に接続される配線・配管等と干渉する可能性があるが、接続部73に接続された配管Tは、処理部72及び処理部72に接続される配線・配管等と干渉しない第2位置P2に配置されている。
 処理部72としては、流路40内の検出対象を検出する検出部、流路40を撮像して検査等を行う撮像部、流路を加熱する加熱部、超音波による細菌破砕や核酸の断片化を行う検体処理部、振動による攪拌を行う攪拌部、等を選択して用いることができる。上記の接続路は、処理部72の直下に配置されている。上記の接続路は、積層方向視で処理部72と重なっている。すなわち、上記の接続路は、処理部72と流体デバイス100Aとの接触面内に収まる範囲に配置されている。
 上記のシステムSYSを用い、流路40における流体の流れを調整した状態で処理部72による処理を実施する手順について説明する。流路40における流体としては、例えば、上述した試料物質を含む溶液が挙げられる。
 まず、流体デバイス100Aを処理装置TRにセットする。駆動機構によって板状部材71を流体デバイス100Aにおけるシール部66と接触させる。板状部材71と流体デバイス100Aとを押し当てることにより、シール部66は変形し、接続路は密閉された状態でシールされる。すなわち、処理装置TRの接続部材の駆動流体供給孔から軟性部材60まで駆動流体が通過する密閉された流体通過領域が形成される。このとき、板状部材71は接続路の一面を形成する。接続路は、第1基材の溝部54と軟性材料60により形成された接続領域と板状部材71とにより囲まれた空間となる。
 接続路がシールされると、供給部Dから駆動流体(例えば、空気)が配管Tを介して接続部73に供給される。接続部73に供給された駆動流体は、空洞部68及び接続溝65を介して空洞部67に導入される。すなわち、接続路はバルブ63の駆動流体の供給路となる。駆動流体が導入された空洞部67は、流体圧が大きくなるため、バルブ部63は駆動流体の流体圧に応じて弾性変形することにより、弾性変形量に応じて流路40を流れる流体を制御する。バルブ部63を、流路40の幅や深さと同程度変形させることで、流路40の少なくとも一部を遮蔽する。例えば、二つの軟性部材60におけるバルブ部63の双方が流路40を全て遮蔽(閉塞)した場合、流路40における流体の流れが阻止されるように調整される。流路40における流体の流れが阻止された場合、流路40における流体は、二つのバルブ部63の間で定量される。
 二つのバルブ部63の間で流路40における流体が定量されると、処理部72により流路40に対して所定の処理を施す。例えば、処理部72が撮像部を有する場合には、流路40における溶液に含まれる試料物質を撮像する。例えば、処理部72が加熱部を有する場合には、流路40に対して加熱処理を行う。
 以上説明したように、本実施形態の流体デバイス100A及びシステムSYSでは、流路40中の流体の流れを調整するバルブ部63と処理部72とが近接して、バルブ部63が配置された第1位置からでは駆動流体を供給することが困難な場合でも、バルブ部63への配管の位置に制約されることなく、バルブ部63と離間した第2位置から駆動流体を供給してバルブ部63により流路40に対する所定の処理を円滑に実施することが可能になる。
 また、本実施形態の流体デバイス100A及びシステムSYSでは、軟性部材60と第1基材6とが射出成形により一体化された成形体であるため、個別に成形後に一体化する工程を別途設ける必要がなくなり製造効率が向上する。
[流体デバイス及びシステムの第2実施形態]
 次に、流体デバイス300A及びシステムSYSの第2実施形態について、図3及び図4を参照して説明する。
 この図において、図1及び図2に示す第1実施形態の構成要素と同一の要素については同一符号を付し、その説明を省略する。
 図3は、第2実施形態の流体デバイス300を模式的に示した平面図である。図4は、図3におけるA-A線視断面図である。
 図4に示されるように、流体デバイス300は、第1基材6、第2基材9及び第3基材8が上側から順次積層されている。なお、図3においては、第1基材6に設けられた軟性部材60及び後述する軟性部材80、90を便宜上図示している。
 本実施形態における第1基材6は、第2位置P2に積層方向に貫通する貫通孔(第2貫通孔)53を有している。貫通孔53の直径は第1連通孔31の孔径に応じて設計されている。また、貫通孔52の直径はバルブ部63の孔径に応じて設計されている。本実施形態においては、第1連通孔31の孔径はバルブ部63の孔径よりも小さいため、貫通孔53の直径は貫通孔52の直径よりも小さく形成されているが、貫通孔53と貫通孔52の直径は特に制限されない。軟性部材60は、第1筒部61、空洞部68、バルブ部63、接続溝65、シール部66に加え、貫通孔53の内周面に設けられた第2筒部62を有している。第2筒部62は、貫通孔53と同軸の円筒状に設けられている。空洞部68は、第2筒部62を同軸で貫通している。第2筒部62の上面は、第1基材6の上面6aと略面一である。
 本実施形態における流体デバイス300は、軟性部材60における空洞部68が、第1供給孔(適宜、第1供給孔68と称する)として第2位置P2で第1基材6を貫通している。
 本実施形態における流体デバイス300は、軟性部材80、90及び迂回路30を有している。軟性部材80は、流路40と非対向であり第2位置P2とは異なる第3位置P3に配置されている。図4に示されるように、第3位置P3は、処理装置TRにおける板状部材71と対向し、且つ、処理部72と非対向となる位置である。軟性部材80は、例えば、軟性部材60と同じ材料で形成されている。軟性部材60、80と第1基材6とは、例えば、射出成形により一体化された成形体である。
 軟性部材80は、円筒部81及び第2シール部82を備えている。円筒部81は、第1基材6に形成された貫通孔56の内周面に設けられている。円筒部81は、内側に第3位置P3で第1基材6を貫通する第2供給孔83を有している。円筒部81の上面は、第1基材6の上面6aと略面一である。
 第2シール部82は、第2供給孔83の周囲を取り囲んで配置されている。第2シール部82は、シール部66の断面は略半円形状である。第2シール部82は、シール部66と同一高さに形成されている。
 迂回路30は、第1連通孔31、第2連通孔32及び接続溝部33を有している。第1連通孔31は、第1供給孔68と連通し第2基材9を貫通する。第1連通孔31の直径は、例えば、第1供給孔68の直径よりも小さい。第2連通孔32は、第2供給孔83と連通し第2基材9を貫通する。第2連通孔32の直径は、例えば、第2供給孔83の直径よりも小さい。接続溝部33は、第2基材9における第3基材8との接合面9b側に配置され第1連通孔31と第2連通孔32とを接続している。
 捕捉部4の流路40と対向する位置において、非貫通孔が形成されていてもよい。この場合、流路40内の検出対象の検出や撮像、流路の加熱、超音波による細菌破砕や核酸の断片化等の検体処理、振動による攪拌、等の処理を行いやすい。このとき、軟性部材90が、捕捉部4で流路40と対向する位置に配置されていてもよい。軟性部材90は、例えば、軟性部材60、80と同じ材料で形成されている。軟性部材60、80、90と第1基材6とは、例えば、射出成形により一体化された成形体である。
 軟性部材90は、円筒部91及び第3シール部92を備えている。円筒部91は、第1基材6に形成された窪み57の内周面に設けられている。窪み57の深さは、第1基材6の厚さよりも小さい。従って、窪み57の底面は、上面6aよりも流路70に近接して配置されている。円筒部91の上面は、第1基材6の上面6aと略面一である。
 第3シール部92は、円筒部91の内部空間の周囲を取り囲んで配置されている。第3シール部92の断面は、略半円形状である。第3シール部92は、シール部66及び第2シール部82と同一高さに形成されている。
 本実施形態において、処理装置TRは、配管Tが接続される接続部73が第3位置P3に配置されている。処理部72は、図3に示されるように、後述するバルブW1、W2、W3、W4と離間し、且つ、二つの軟性部材60及び軟性部材90を覆う範囲に設けられている。
 上記のシステムSYSを用い、流路40における流体の流れを調整した状態で処理部72による処理を実施する手順について説明する。
 まず、駆動機構によって板状部材71を流体デバイス300におけるシール部66、第2シール部82及び第3シール部92等と接触させる。板状部材71と流体デバイス300とを押し当てることにより、シール部66で囲まれた接続路、及び第2シール部82で囲まれた第2供給孔83は密閉された状態でシールされる。
 接続路及び第2供給孔83がシールされると、供給部Dから駆動流体(例えば、空気)が配管Tを介して接続部73に供給される。接続部73に供給された駆動流体は、第2供給孔83から第2連通孔32、接続溝部33及び第1連通孔31を含む迂回路30を経由し、その後に空洞部68及び接続溝65を介して空洞部67に導入される。駆動流体が導入された空洞部67は、流体圧が大きくなるため、バルブ部63は駆動流体の流体圧に応じて弾性変形することにより、弾性変形量に応じて流路40の少なくとも一部を遮蔽する。例えば、二つの軟性部材60におけるバルブ部63の双方が流路40を全て遮蔽(閉塞)した場合、流路40における流体の流れが阻止されるように調整される。
二つの軟性部材60におけるバルブ部63の双方を閉じた場合、流路40の一部が画分される。流路40における流体の流れが阻止された場合、流路40における流体は、二つのバルブ部63の間の区画の体積に応じて定量される。
 例えば、二つの軟性部材60におけるバルブ部63の一方と他方を交互に駆動することにより流路40における流体を攪拌できる。また、例えば、二つの軟性部材60におけるバルブ部63の一方のみを間欠的に駆動することによっても流路40における流体を攪拌できる。
 二つのバルブ部63の間で流路40の一部が画分されると、流路40の画分された一部に対して、処理部72により所定の処理を施す。例えば、処理部72が撮像部を有する場合には、流路40における溶液に含まれる試料物質を撮像する。例えば、処理部72が加熱部を有する場合には、流路40の画分された一部に対して、加熱処理を行う。例えば、処理部72が検出部を有する場合には、流路40内の検出対象を検出する
 以上説明したように、本実施形態の流体デバイス300及びシステムSYSでは、上記第1実施形態の流体デバイス300及びシステムSYSと同様の作用・効果が得られることに加えて、迂回路30を介して駆動流体を供給してバルブ部63を駆動するため、流路40が密に配置されている場合、あるいは処理部72が軟性部材60を覆う場合であっても、第3位置P3を適切に設定することにより、バルブ部63と処理部72との相対位置関係に制約を受けることなく駆動流体を供給してバルブ63を駆動することが可能になる。
[流体デバイス及びシステムの第3実施形態]
 次に、流体デバイス300及びシステムSYSの第3実施形態について、図5を参照して説明する。
 この図において、図3及び図4に示す第2実施形態の構成要素と同一の要素については同一符号を付し、その説明を省略する。
 上記第2実施形態では、迂回路30が第1連通孔31、第2連通孔32及び接続溝部33を含む構成を例示したが、本実施形態では、図5に示されるように、第2基材9において、第1供給孔68と第2供給孔83との間に流路40が配置されていない場合には、第1供給孔68と連通する位置(第2位置P2)と第2供給孔83と連通する位置(第3位置P3)とを接続する接続溝部33Aを迂回路30として設けてもよい。
 接続溝部33Aを迂回路30として設けた場合には、第2実施形態で説明した第1連通孔31及び第2連通孔32が不要となり、駆動流体の経路長を短くできる。そのため、駆動流体の圧力損失を少なくでき、バルブ部63の駆動精度を向上させることが可能となる。
[流体デバイスの実施例]
 次に、第2実施形態で説明したシステムにおける流体デバイスの実施例について、図3、図4、図6乃至図8を参照して説明する。
本実施形態の説明においては、上述の実施形態と同一態様の構成要素について同一符号を付し、その説明を省略する。
 図3に示すように、流体デバイス300は、流路およびバルブが形成された基板209を備える。流体デバイス300は、基板209上に形成され、試料物質を含む溶液を循環させる第1循環流路210と第2循環流路220を含む。第1循環流路210および第2循環流路220は、互いに共有する共有流路202を有する。また、第1循環流路210は、第2循環流路220と共有しない非共有流路211を有し、第2循環流路220は、第1循環流路210と共有しない非共有流路221を有する。
 (共有流路)
 共有流路202は、第1循環流路210の非共有流路211の端部同士を繋ぐ。また、共有流路202は、第2循環流路220の非共有流路221の端部同士を繋ぐ。共有流路202は、ポンプPと、第1の捕捉部4Aと、補助物質検出部5と、を有する。
 共有流路202には、廃液槽7に繋がる排出流路227が接続されている。排出流路227には、排出流路バルブO3が設けられている。
 ポンプPは、流路中に並んで配置された3つのポンプバルブPa、Pb、Pcから構成されている。ポンプPは、3つのポンプバルブPa、Pb、Pcの開閉を制御することにより、循環流路内における溶液の送液方向の制御が可能となる。ポンプバルブを構成するバルブの数は、4以上であってもよい。第1の捕捉部4Aは、第1循環流路210内を循環している溶液中の試料物質を捕捉・収集する。第1の捕捉部4Aの構成は、後述する第2の捕捉部4と同様である。
 補助物質検出部5は、試料物質に結合させて試料物質の検出を補助する標識物質(検出補助物質)を検出するために設けられている。標識物質として酵素を用いる場合、保管時間が長くなるにつれて酵素の劣化が生じて、第2循環流路220に設けられた撮像部を含む処理部72(後述)における検出効率が低下する虞がある。補助物質検出部5は、標識物質を検出して酵素の劣化度を測定する。
 (第1循環流路)
 第1循環流路210は、非共有流路211に、複数のバルブV1、V2、W1、W2を有する。これらのバルブのうち、バルブV1、V2、W2は、定量バルブとして機能する。また、バルブW1、W2は、非共有流路端末バルブとして機能する。すなわち、バルブW2は、定量バルブとしても、非共有流路端末バルブとしても機能する。
 定量バルブV1、V2、W2は、定量バルブで区切られる第1循環流路210の区画のそれぞれが所定の体積となるように配置されている。定量バルブV1、V2は、第1循環流路210を、第1定量区画A1と第2定量区画A2と第3定量区画A3とに区画する。
第1定量区画A1は、共有流路202を内包する。
 第1定量区画A1の非共有流路211には、導入流路212、213が接続されている。第2定量区画A2には、導入流路214と排出流路217が接続されている。第3定量区画A3には、導入流路215と排出流路218と空気流路216が接続されている。
 導入流路212、213、214、215は、第1循環流路210内にそれぞれ異なる液を導入するために設けられている。導入流路212、213、214、215には、それぞれ導入流路を開閉する導入流路バルブI1,I2,I3,I4が設けられている。また、導入流路212、213、214、215の端末には、基板209の表面に開口する液導入用インレット212a、213a、214a、215aが設けられている。
 空気流路216は、第1循環流路210から空気を排出又は空気を導入するために設けられている。空気流路216には流路を開閉する空気流路バルブG1が設けられている。
空気流路216の端末には、基板209の表面に開口する空気導入用インレット216aが設けられている。
 排出流路217、218は、第1循環流路210から液を排出するために設けられている。排出流路217、218にはそれぞれ、排出流路を開閉する排出流路バルブO1,O2が設けられている。排出流路217、218は、廃液槽7に接続されている。廃液槽7には、外部吸引ポンプ(不図示)と接続されて負圧吸引するために基板表面に開口するアウトレット7aが設けられている。なお、本実施形態の流体デバイス300において、廃液槽7は、第1循環流路210の内側領域に配置されている。これにより、流体デバイス300の小型化を図ることができる。
 第1定量区画A1の非共有流路211には、蛇行部219が設けられている。蛇行部219は、第1定量区画A1の非共有流路211の一部であり、左右に蛇行して形成された部分である。蛇行部219は、第1定量区画A1の非共有流路211の体積を大きくする。
 (第2循環流路)
 第2循環流路220は、非共有流路221に、非共有流路端末バルブとして機能するバルブW3、W4と第2の捕捉部4とを有する。第2の捕捉部4は、非共有流路221を流動している溶液中の試料物質を捕捉・収集する。第2の捕捉部4は、試料物質と結合した担体粒子を捕捉するものであってもよい。第2の捕捉部4が、試料物質自体、又は試料物質と結合された担体粒子を捕捉することで、非共有流路221を流動する液から、試料物質を収集することができる。流体デバイス300は、第2の捕捉部4を備えることで、試料物質の濃縮や洗浄、移送を効果的に実現できる。
 図4に示されるように、第2の捕捉部4は、例えば、磁石等の磁力発生源41を含む。磁力発生源41は、下側から流路40に近接して配置される。磁力発生源41は、一例として、第3基材8を貫通する貫通孔42及び第2基材9の下側から流路40の近傍まで形成され貫通孔42と連通する凹部43からなる挿入部44を介して流路40に近接して配置されている。
 担体粒子は、磁気ビーズ又は磁性粒子である。なお、第2の捕捉部4のその他の例として、担体粒子と結合可能な充填剤を有するカラム、担体粒子を引きつけ可能な電極などが挙げられる。また、第2の捕捉部4は、試料物質が核酸の場合、当該核酸とハイブリダイゼーションする核酸を固定した核酸アレイとしてもよい。
 担体粒子は、一例として、検出の標的となる試料物質と反応可能な粒子である。担体粒子と試料物質との反応は、例えば、担体粒子と試料物質との結合、担体粒子と試料物質同士の吸着、試料物質による担体粒子の修飾、試料物質による担体粒子の化学変化などが挙げられる。担体粒子としては、磁気ビーズ、磁性粒子、金ナノ粒子、アガロースビーズ、プラスチックビーズ等が挙げられる。
 担体粒子と試料物質との結合には、試料物質に結合又は吸着可能な物質を表面に備えた担体粒子を用いてもよい。例えば、担体粒子とタンパク質を結合させる場合、タンパク質に結合可能な抗体を表面に備えた担体粒子を用いて、担体粒子表面の抗体とタンパク質を結合可能である。試料物質に結合可能な物質は、試料物質の種類に応じて適宜選択すればよい。試料物質に結合又は吸着可能な物質/試料物質又は試料物質に含まれる部位との組み合わせの例としては、アビジンおよびストレプトアビジン等のビオチン結合タンパク質/ビオチン、スクシンイミジル基等の活性エステル基/アミノ基、ヨウ化アセチル基/アミノ基、マレイミド基/チオール基(‐SH)、マルトース結合タンパク質/マルトース、Gタンパク質/グアニンヌクレオチド、ポリヒスチジンペプチド/ニッケルあるいはコバルト等の金属イオン、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ/グルタチオン、DNA結合タンパク質/DNA、抗体/抗原分子(エピトープ)、カルモジュリン/カルモジュリン結合ペプチド、ATP結合タンパク質/ATP、あるいはエストラジオール受容体タンパク質/エストラジオールなどの、各種受容体タンパク質/そのリガンドなどが挙げられる。
 第2の捕捉部4の磁力は、制御可能であることが好ましい。担体粒子に与えられる磁力発生源の磁力を制御することにより、担体粒子の捕捉と解放(非捕捉)を制御できる。すなわち、第2の捕捉部4は、担体粒子に対する親和性を制御可能に構成されている。例えば、第2の捕捉部4は、磁石と循環型流路との距離を変えることにより、担体粒子に与えられる磁力を制御してもよい。担体粒子が捕捉状態から自由な状態になることにより、担体粒子は再度溶液中に分散される。第2の捕捉部4として電磁石を使用する場合には、電流のON/OFFおよび電流値の制御により磁力を制御して、捕捉部4による担体粒子の捕捉および解放を行ってもよい。
 第2の捕捉部4で捕捉された試料物質は、撮像部を含む処理部72で撮像されて検出される。試料物質を検出する例として、試料物質を、試料物質の検出を補助する検出補助物質と結合させてもよい。標識物質(検出補助物質)を用いる場合、試料物質は、標識物質とともに第2循環流路220内で循環させ混合することで、検出補助物質と結合させる。
 標識物質(検出補助物質)としては、例えば、蛍光色素、蛍光ビーズ、蛍光タンパク質、量子ドット、金ナノ粒子、ビオチン、抗体、抗原、エネルギー吸収性物質、ラジオアイソトープ、化学発光体、酵素等が挙げられる。
 蛍光色素としては、FAM(カルボキシフルオレセイン)、JOE(6-カルボキシ-4’,5’-ジクロロ2’,7’-ジメトキシフルオレセイン)、FITC(フルオレセインイソチオシアネート)、TET(テトラクロロフルオレセイン)、HEX(5’-ヘキサクロロ-フルオレセイン-CEホスホロアミダイト)、Cy3、Cy5、Alexa568、Alexa647等が挙げられる。
 酵素としては、アルカリフォスファターゼ、ペルオキシダーゼ、β-ガラクトシダーゼ等が挙げられる。
 処理部72は、これらの標識物質を検出することで試料物質を検出可能である。標識物質として酵素を用いる場合、基質との反応により生成される色素や蛍光等の反応産物を検出部3によって検出することで、試料物質を検出可能である。第2の捕捉部4Aと処理部72とは互いに重なり合う様に配置されている。
 第2循環流路220の非共有流路221には、導入流路222と集約流路223とが接続されている。集約流路223には、液溜り部223aと、バルブI10と、が設けられている。バルブI10は、液溜り部223aと第2循環流路220との間に位置する。液溜り部223aには、導入流路224、225と空気流路226とが接続されている。導入流路222、224、225の経路中には、導入流路バルブI5,I6,I7が設けられ、端末には導入用インレット222a、224a、225aが設けられている。同様に、空気流路226の経路中には、空気流路バルブG2が設けられ、端末には空気導入用インレット226aが設けられている。
 (検出方法)
 次に、本実施形態の流体デバイス300を用いた試料物質の混合方法、捕捉方法および検出方法について説明する。本実施形態の検出方法は、検体試料に含まれる検出対象である抗原(試料物質、生体分子)を免疫反応および酵素反応により検出する。本実施形態における試料物質の検出を行う際には、上述したように、駆動機構によって板状部材71を流体デバイス300におけるシール部66、第2シール部82及び第3シール部92等と接触させる。
 次に、第1循環流路210のバルブV1、V2、W2を閉じ、バルブW1を開くとともに、第2循環流路220の非共有流路端末バルブW3、W4を閉じる。これにより、第1循環流路210は、第1定量区画A1と第2定量区画A2と第3定量区画A3とに区切られた状態となる。
 次いで、図6に示すように、導入流路213から第1定量区画A1に試料物質を含む検体液L1を導入する(検体液導入工程)。さらに、導入流路214から第2定量区画A2に標識物質(検出補助物質)を含む第2試薬液L3を導入し(第2試薬液導入工程)、導入流路215から第3定量区画A3に担体粒子を含む第1試薬液L2を導入する(第1試薬液導入工程)。
 本実施形態において、検体液L1は、検出対象(試料物質)としての抗原を含む。検体液としては、血液、尿、唾液、血漿、血清等の体液、細胞抽出物、組織破砕液等が挙げられる。
 また、本実施形態において、第1試薬液L2に含まれる担体粒子としては、磁性粒子が用いられる。磁性粒子の表面には、検出対象の抗原(試料物質)に特異的に結合する抗体Aが固定化されている。
 さらに、本実施形態において、第2試薬液L3は、検出対象の抗原に特異的に結合する抗体Bを含有する。抗体Bには、アルカリフォスファターゼ(検出補助物質、酵素)が固定化され標識されている。
 次いで、図7に示すように、バルブV1、V2、W2を開放して、共有流路202のポンプPを駆動させることで、第1循環流路210内において、検体液L1、第1試薬液L2および第2試薬液L3を循環し混合して混合液L4を得る(第1循環工程)。検体液L1、第1試薬液L2および第2試薬液L3の混合により、担体粒子に固定化された抗体Aに抗原が結合し、該抗原に酵素が固定化された抗体Bが結合する。これにより、混合液L4の中では、担体粒子-抗原-酵素複合体が生成される。
 また、第1循環工程において、担体粒子-抗原-酵素複合体を形成しない余剰の標識物質を補助物質検出部5において捕捉する。
 さらに、試料物質と担体粒子の結合が十分に進んだ後に、第1循環流路210内で混合液L4を循環させたまま、第1の捕捉部4Aにおいて磁性粒子を捕捉する磁石を流路に近接させる。これにより、第1の捕捉部4Aは、担体粒子-抗原-酵素複合体を捕捉する。複合体は、第1の捕捉部4Aにおける第1循環流路210内壁面上に捕捉され、液成分から分離される。
 次いで、工程を示す図を省略するが、第1の捕捉部4Aにおいて担体粒子-抗原-酵素複合体を捕捉したまま、空気流路バルブG1および排出流路バルブO1、O2、O3を開け、廃液槽7のアウトレット7aから負圧吸引して、液成分を排出する(混合液排出工程)。これにより共有流路202では混合液が除去され、担体粒子-抗原-酵素複合体は、混合液から分離される。
 次いで、工程を示す図を省略するが、空気流路バルブG1および排出流路バルブO1、O2、O3を閉じ、導入流路212から第1循環流路210に洗浄液を導入する。さらに、共有流路202のポンプPを駆動させることで、第1循環流路210内において、洗浄液を循環させて、担体粒子-抗原-酵素複合体を洗浄する。さらに、一定時間の洗浄液の循環を完了させた後、洗浄液を廃液槽7に排出する。
 なお、洗浄液の導入、循環および排出のサイクルは複数回行われてもよい。繰返し、洗浄液の導入、循環、排出を行うことによって、不要物の除去効率を高めることができる。
 次いで、図8に示すように、第1循環流路210のバルブW1、W2を閉じるとともに、第2循環流路220の非共有流路端末バルブW3、W4を開き、導入流路222から移送液L5を導入して第2循環流路220を移送液L5で満たす。次いで、第1の捕捉部4Aにおける担体粒子-抗原-酵素複合体の捕捉を解除するとともに、ポンプPを駆動させることで、担体粒子-抗原-酵素複合体を第2循環流路220に移送する。さらに、ポンプPを駆動させたまま、第2の捕捉部4において、磁性粒子を捕捉する磁石を流路に近接させて担体粒子-抗原-酵素複合体を捕捉する。これにより、担体粒子-抗原-酵素複合体は、第2の捕捉部4の内壁面上に捕捉されて液成分から分離される。担体粒子-抗原-酵素複合体を第1の捕捉部4Aから第2の捕捉部4に移動させることにより、検体液等による汚染のない、きれいな流路で検出を行うことができる。
 次いで、バルブW4を閉じ、空気流路226の空気流路バルブG2および排出流路227の排出流路バルブO3を開放し、アウトレット7aから負圧吸引する。これにより、担体粒子-抗原-酵素複合体と分離された移送液L5の液成分(廃液)を、第2循環流路から右回りに排出する。
 次いで、図8に示すように、第2循環流路220の非共有流路端末バルブW3、W4を開き、導入流路224から基質液L6を導入して第2循環流路220を基質液L6で満たす(基質液導入工程)。
 基質液L6には、例えば酵素がアルカリフォスファターゼ(酵素)の場合、基質となる3-(2'-spiroadamantane)-4-methoxy-4-(3''-phosphoryloxy)phenyl-1, 2-dioxetane (AMPPD)、あるいは4-Aminophenyl Phosphate (pAPP)、4-Nitrophenyl Phosphate(pNPP)等が含有されている。基質液L6は、第2循環流路220内で担体粒子-抗原-酵素複合体の酵素と反応する。基質液L6と担体粒子-抗原-酵素複合体を第2循環流路220内で循環させることで、担体粒子-抗原-酵素複合体の酵素と反応させて第2の捕捉部4で発色させることができる。
 次いで、非共有流路端末バルブW3、W4を閉じて非共有流路221を区画化する。さらに、区画化された非共有流路221において、試料物質と担体粒子の複合体の捕捉を解除する。次いで、一対のバルブ部63を駆動して、非共有流路221において基質液L6を攪拌する。バルブ部63の駆動は、供給部Dから配管Tを介して接続部73に駆動流体を供給することにより行われる。
 例えば、二つの軟性部材60におけるバルブ部63の一方と他方を交互に駆動することにより非共有流路221における基質液L6を攪拌できる。また、例えば、二つの軟性部材60におけるバルブ部63の一方のみを間欠的に駆動することによっても非共有流路221における基質液L6を攪拌できる。このように、非共有流路221における基質液L6を攪拌することにより、基質液L6に含まれる基質と、試料物質と結合した標識物質とが反応する。
 次いで、標識物質と反応した反応生成物(例えば色素や蛍光)を、処理部72によって撮像する。処理部72によって上記反応生成物を撮像する際には、処理部72は、軟性部材90における第3シール部92と接触する。処理部72は、第1基材6のうち、窪み57によって薄くなっている領域を介して上記反応生成物を撮像する。さらに、処理部72は、窪み57の内周面に設けられた円筒部91に囲まれた領域を介して上記反応生成物を撮像する。このように、円筒部91及び第3シール部92は、処理部72の視野外からの光を遮光する。これにより、処理部72は、迷光等による悪影響を抑制された状態で高精度に反応生成物を撮像できる。
 以上説明したように、本実施形態の流体デバイス300及びシステムSYSでは、第2の捕捉部4の近傍にバルブ部63が配置されている場合でも、第3位置P3を適切に設定することにより、バルブ部63と処理部72との相対位置関係に制約を受けることなく、流路40(第2の捕捉部4)に対する所定の処理を円滑に実施することができる。
 なお、上記の実施形態では、流体デバイスの実施例では、非共有流路221における第2の捕捉部4において、反応生成物を処理部72によって撮像する構成を例示したが、例えば、共有流路202における第1の捕捉部4Aにおいて、反応生成物を処理部72によって撮像する構成としてもよい。
 以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
 例えば、上記実施形態では、シール部66あるいは第2シール部82を流体デバイス100Aに設ける構成を例示したが、この構成に限定されず、例えば処理装置TRに設ける構成であってもよい。処理装置TRにシール部66及び第2シール部82を設ける場合、流体デバイス100Aにおいては、シール部66あるいは第2シール部82と当接したときにシールされた駆動流体の接続路が形成される領域が接続領域となる。
 また、上記実施形態では、接合面9aに開口する流路40が第2基材9に設けられる構成を例示したが、この構成に限定されない。流路40は、第1基材6における第2基材9との接合面に開口するように第1基材6に設けられる構成や、第1基材6と第2基材との接合面に開口するように第1基材6及び第2基材9の双方に跨って設けられる構成であってもよい。第1基材6が流路を有する場合、第2基材9がフラットになるため、電極を印刷したり、検出用のアレイやチップをはめ込んだりしやすくなる。
 また、上記実施形態では、処理部72が、流路40内の検出対象を検出する検出部、流路40を撮像して検査等を行う撮像部、流路を加熱する加熱部、超音波による細菌破砕や核酸の断片化を行う検体処理部、振動による攪拌を行う攪拌部等を備える構成を例示したが、検出部、撮像部、加熱部、検体処理部及び攪拌部のそれぞれが複数設けられる構成や、複数種設けられる構成であってもよい。
 また、上記実施形態では、図4及び図5等に示したように、第2供給孔83を介して供給された駆動流体を迂回路33を介して一つのバルブ部63に供給する構成を例示したが、この構成に限定されず、複数の迂回路を介して複数のバルブ63に供給する構成であってもよい。この構成を採る場合、例えば、図4に示す流体デバイス300では、一つの第2連通孔32に対して異なる方向に延びる複数の接続溝部33を接続し、各接続溝部33から異なるバルブ部63に駆動流体を供給する。あるいは、複数のバルブ部63毎に設けられた複数の第1連通孔32に接続されるように接続溝部33が屈曲、湾曲して延びたり、接続溝部33が枝状に分岐して設けられる構成であってもよい。また、図4に示す流体デバイス300では、複数のバルブ部63毎に設けられた複数の空洞部68に接続されるように接続溝部33Aが屈曲、湾曲して延びたり、接続溝部33Aが枝状に分岐して設けられる構成であってもよい。
 6…第1基材、 8…第3基材、 9…第2基材 9a…接合面(上面)、 30…迂回路、 31…第1連通孔、 32…第2連通孔、33、33A…接続溝部、 40…流路、 52…貫通孔、 53…貫通孔(第2貫通孔)、 54…(第1の溝)、 63…バルブ部、 64…流体導入部、 65…接続溝(接続路)、 66…シール部(接続領域)、 67…空洞部(接続路)、 68…空洞部(接続路、第1供給孔)、 72…処理部、 82…第2シール部、 83…第2供給孔、 100A、300…流体デバイス、 D…供給部、 P1…第1位置、 P2…第2位置、 P3…第3位置、 T…配管(駆動流体供給孔)、 TR…処理装置

Claims (22)

  1.  処理装置にセットして使用される流体デバイスであって、
     接合面で接合され少なくとも一方が前記接合面に開口する流路を有する、第1基材及び第2基材を備え、
     前記第1基材は、
     前記流路と対向する第1位置で前記第1基材を貫通し、駆動流体が流れる貫通孔と、
     前記貫通孔の前記流路側に設けられ、前記駆動流体の供給に応じて駆動され前記流路中の流体の流れを調整するバルブ部と、
     前記接合面とは逆側の面に配置され、処理装置との接触により密閉されたときに、前記流路と非対向である第2位置と前記第1位置とを接続しシールされた前記駆動流体の接続路が形成される接続領域と、
     を有する流体デバイス。
  2.  前記第1基材は、前記第1基材における前記接合面とは逆側の面に、前記接続領域の周囲を取り囲んで配置されたシール部を有する、
     請求項1に記載の流体デバイス。
  3.  前記シール部と前記第1基材とは、一体的に成形された成形体である、
     請求項2に記載の流体デバイス。
  4.  前記貫通孔の内周面に設けられた第1筒部と、前記バルブ部と、前記接続路の一部と、前記シール部とは、軟性材料により一体的に成形されている、
     請求項2または3に記載の流体デバイス。
  5.  前記バルブ部は弾性材であり、前記駆動流体の供給に応じて変形し、前記流路中の流体の流れを調整する、
     請求項1から4のいずれか1項に記載の流体デバイス。
  6.  前記第1基材は、前記貫通孔と、前記バルブ部と、前記接続領域と、を少なくとも2つずつ備え、
     2つの前記バルブ部の間に検出部を備える、請求項1から5のいずれか一項に記載の流体デバイス。
  7.  前記第1基材は、さらに、
     前記第2位置を貫通する第1供給孔と、
     前記流路と非対向であり第2位置とは異なる位置の第3位置を貫通する第2供給孔と、を有し、
     前記第2基材は、一端側で前記第1供給孔と連通し、他端側で前記第2供給孔と連通する迂回路の少なくとも一部を有する、
     請求項1から5のいずれか1項に記載の流体デバイス。
  8.  前記迂回路は、前記第2基材の前記接合面に形成され前記第1供給孔と連通する位置と前記第2供給孔と連通する位置とを接続する接続溝部を有する、
     請求項7に記載の流体デバイス。
  9.  前記第2基材における前記接合面とは逆側の面に接合される第3基材を備え、
     前記迂回路は、
     第1供給孔と連通し前記第2基材を貫通する第1連通孔と、
     第2供給孔と連通し前記第2基材を貫通する第2連通孔と、
     前記第2基材と前記第3基材との接合面側に開口して配置され前記第1連通孔と前記第2連通孔とを接続する接続溝部と、を有する、
     請求項7に記載の流体デバイス。
  10.  前記第1基材は、前記第1基材における前記接合面とは逆側の面において、前記第2供給孔の周囲を取り囲んで配置された第2シール部を有する、請求項7から9のいずれか一項に記載の流体デバイス。
  11.  前記第2位置で前記第1基材を貫通する第2貫通孔を有し、
     前記貫通孔の内周面に設けられた第1筒部と、前記バルブ部と、前記接続路の一部と、前記シール部と、前記第2シール部と、前記第2貫通孔の内周面に設けられた第2筒部と、が、軟性材料により一体的に成形されている、請求項10に記載の流体デバイス。
  12.  前記第1基材は、前記貫通孔と、前記バルブ部と、前記接続領域と、前記第1供給孔と、前記迂回路と、を少なくとも2つずつ備え、
     2つの前記バルブ部の間に検出部を備える、請求項7から11のいずれか一項に記載の流体デバイス。
  13.  第1基材と第2基材とを備える流体デバイスであって、
     前記第1基材は、
     前記第1基材の第1面に形成された第1の溝と、
     前記第1の溝と接続し、前記第1基材を貫通する第1貫通孔と、
     前記第1貫通孔に設けられ、前記第1面と逆側の第2面に面するダイアフラムと、
     前記ダイアフラムと一体的に設けられ、前記第1の溝を取り囲むように配置され、上端が前記第1面から突出している突出部と、を備え、
     前記第2基材は、
     前記第2基材の第1面において形成された第2の溝を備え、
     前記第1基材の前記第2面と、前記第2基材の前記第1面とは、前記第1基材の前記第1貫通孔が前記第2基材の前記第2の溝と接続するように接合する、流体デバイス。
  14.  前記流体デバイスは、前記ダイアフラムを駆動するための駆動流体を供給する装置にセットして用いられるデバイスであって、
     前記第1の溝は、前記装置の駆動流体供給孔と接続する接続部を有する、請求項13に記載の流体デバイス。
  15.  前記第1基材は、
     前記第1の溝の一部において、前記第1基材を貫通する第2貫通孔と、
     前記第1の溝から独立した場所において、前記第1基材を貫通する第3貫通孔と、
     を備え、
     前記第2基材は、
     前記第2貫通孔と前記第3貫通孔とを接続する第3の溝を備える、
    請求項13に記載の流体デバイス。
  16.  前記第3の溝は、前記第2基材の前記第1面に形成される、請求項15に記載の流体デバイス。
  17.  前記第2基材の前記第1面と逆側の第2面に接合する第3基材を更に備え、
     前記第2基材は、
     前記第1基材の前記第2貫通孔と接続する位置に形成された第4貫通孔と、
     前記第1基材の前記第3貫通孔と接続する位置に形成された第5貫通孔と、
     前記第2基材及び前記第3基材の少なくとも一方が、接合面に開口し、前記第4貫通孔と前記第5貫通孔とを接続する流路を備える、請求項13に記載の流体デバイス。
  18.  試料物質を含む溶液が流路を流動する、請求項1から6、請求項13、又は請求項14の、いずれか一項に記載の流体デバイスと、
     前記第1基材における前記接続領域に配置されたときに前記接続路を密閉し、前記流路に対して所定の処理を施す処理部と、前記第2位置から前記接続路及び前記貫通孔を介して前記バルブ部に前記駆動流体を供給可能な供給部とを有する処理装置と、
     を備えるシステム。
  19.  試料物質を含む溶液が流路を流動する、請求項7から12、又は、請求項15から17の、いずれか一項に記載の流体デバイスと、
     前記第1基材における前記接続領域に配置されたときに前記接続路を密閉し、前記流路に対して所定の処理を施す処理部と、前記第3位置から前記迂回路、前記接続路及び前記貫通孔を介して前記バルブ部に前記駆動流体を供給可能な供給部とを有する処理装置と、
     を備えるシステム。
  20.  前記処理部は、前記流路を撮像する撮像部を含む、
     請求項18又は請求項19に記載のシステム。
  21.  前記流体デバイスは、前記第1基材における前記接合面とは逆側の面において、前記撮像部の視野外からの光を遮光する遮光部を備える、
     請求項20に記載のシステム。
  22.  前記処理部は、前記流路を加熱する加熱部を含む、
     請求項18から21のいずれか一項に記載のシステム。
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