WO2018212192A1 - 癌の予後及び/又は転移可能性を評価する方法及びマーカー - Google Patents

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Abstract

本発明は、概日時計障害によって上方制御される癌時計関連遺伝子セットの少なくとも3種の遺伝子の癌組織における発現パターンを解析する工程を含む、癌の予後及び/又は転移可能性を評価する方法に関する。

Description

癌の予後及び/又は転移可能性を評価する方法及びマーカー
 本発明は、癌の予後及び/又は転移可能性を評価する方法及びマーカーに関する。
 概日時計は全身の細胞に備わっており、正常な細胞に見られる普遍的機能の1つであることが知られている。概日時計は、細胞分化と密接に関連している(非特許文献1)。さらにその分子メカニズムに関わる遺伝子の網羅的解析からその候補因子として484遺伝子を抽出した(非特許文献2)。
 しかしながら、概日時計遺伝子と癌との関係は明らかになっていない。
 非特許文献3,4は、乳癌に関連する70遺伝子を示す。
Yagita K, et al. PNAS, 2010, 107(8):3846-3851. Umemura Y, et al. PNAS, 2014, 111(47):E5039-48. van't Veer LJ, et al. Nature, 2002, 415(6871): 530-6. van de Vijver MJ, et al. N Engl J Med, 2002, 347(25):1999-2009.
 本発明は、癌の予後及び/又は転移可能性を評価することを目的とする。
 本発明者は、外科手術時のステージ、グレード、外科手術後の生存期間、転移の有無などの経過が知られているヒト腎癌12サンプルを用い、予後、転移と非特許文献2に記載された484個の分化時計関連遺伝子セットの遺伝子発現パターンについてクラスタリング解析を行い、遺伝子発現が2倍以上アップレギュレート(up-regulate)される癌時計関連遺伝子セットの発現パターンが予後・転移可能性と相関関係があることを見出した。
 本発明は、以下の癌の予後及び/又は転移可能性を評価する方法及びマーカーを提供するものである。
項1. 概日時計障害によって上方制御される癌時計関連遺伝子セットの少なくとも3種の遺伝子の癌組織における発現パターンを解析する工程を含む、癌の予後及び/又は転移可能性を評価する方法。
項2. 癌組織における発現パターンを解析する遺伝子が、MYBL2を含む、項1に記載の方法。
項3. 癌組織における発現パターンを解析する遺伝子が、KPNA2, CENPA及び MYBL2を含む、項1に記載の方法。
項4. 癌組織における発現パターンを解析する遺伝子が、TTK, KIF15, MYBL2, CDT1, CDC20, CDCA8, UBE2C, KIF2C, TRIP13, BUB1B, NEK2, CDC6, HMMR, KIF20A, HELLS, RRM2及び TOP2Aからなる群から選ばれる少なくとも3種の遺伝子を含む、項1に記載の方法。
項5. 癌組織における発現パターンを解析する遺伝子が、MYBL2, CDC20, CDCA8, KIF2C, BUB1B, NEK2, CDC6, HMMR, RRM2,及びTOP2Aからなる群から選ばれる少なくとも3種の遺伝子を含む、項1に記載の方法。
項6. 前記解析がクラスタリング解析である、項1~5のいずれか1項に記載の方法。
項7. 前記時計関連遺伝子セットが以下の20種:
TTK, KIF15, MYBL2, CDT1, CDC20, CDCA8, UBE2C, KIF2C, TRIP13, BUB1B, NEK2, CDC6, HMMR, KIF20A, HELLS, RRM2, TOP2A, KIF11, CDKN3, EXO1
の遺伝子を含み、癌が乳癌、子宮体癌、子宮頸癌、卵巣癌及び前立腺癌からなる群から選ばれる生殖器系の癌である、項1~6のいずれか1項に記載の方法。
項8. 前記時計関連遺伝子セットが以下の20種:
CDC6, MCM10, CDCA8, HMMR, TOP2A, CDC20, KIF2C, CCNB1, NEK2, RRM2, BUB1B, CCNB2, KIF4A, TPX2, ASPM, CEP55, UHRF1, PBK, ANLN, MYBL2
の遺伝子を含み、癌が肺癌である、項1~6のいずれか1項に記載の方法。
項9. 前記時計関連遺伝子セットが以下の20種:
TTK, KIF15, MYBL2, CDCA7, CDT1, CDC20, CENPH, CDCA8, UBE2C, KIF2C, TRIP13, BUB1B, NEK2, CCNB1, CDC6, HMMR, KIF20A, HELLS, RRM2, TOP2A
の遺伝子を含み、癌が腎癌及び膀胱癌からなる群から選ばれる泌尿器系の癌である、項1~6のいずれか1項に記載の方法。
項10. 癌がステージIの早期癌である、項1~9のいずれか1項に記載の方法。
項11. 概日時計障害によって上方制御される以下の98種の遺伝子
PHLDA2, SLC38A4, MNS1, EME1, TROAP, RPS6KA6, BUB1, CENPE, BUB1B, KIF2C, TTK, PLK1, CENPH, KIF22, CCNB1, ESPL1, EXO1, SPAG5, KIF4 (KIF4A), SGOL1, ASPM, KIF20A, MAP4K1, TPX2, TACC3, CDC6, UHRF1, NCAPG, CDC20, KIF15, CCNA2, TOP2A, UBE2C, RRM2, BLM, MCM10, KIF11, ZWILCH, HMMR, TRIP13, HMGB2, CDCA8, MYBL2, SUV39H2, AURKA, IMPA2, DEPDC1A (DEPDC1), ANLN, CENPA, CCNB2, CDCA3, BEX1, CHEK1, DTL, DBF4, NEK2, CCDC99, HELLS, CDCA5, 6720463M24RIK (BORA), ECT2, CEP55, D2ERTD750E (KNSTRN), GMNN, CENPP, E130306D19RIK (ARHGEF39), NRM, PRR11, HMGA1, CDT1, SMC4, MAD2L1, CDKN3, VRK1, DCTD, NUP107, RFC4, CKS1B, CDCA7, CKAP2, MCM8, POLA2, UNG, CAD, 2700094K13RIK (SELENOH), KPNA2, PBK, ESCO2, ANP32E, MTBP, DUT, KARS, LMNB2, PMS1, SET, NUP37, UMPS, NAP1L1
の少なくとも1種からなる、癌の予後及び/又は転移可能性を評価するためのマーカー。
項12. MYBL2からなる項11に記載のマーカー。
項13. KPNA2, CENPA及び MYBL2からなる群から選ばれる項11に記載のマーカー。
項14. TK, KIF15, MYBL2, CDT1, CDC20, CDCA8, UBE2C, KIF2C, TRIP13, BUB1B, NEK2, CDC6, HMMR, KIF20A, HELLS, RRM2及び TOP2Aからなる群から選ばれる項11に記載のマーカー。
項15. MYBL2, CDC20, CDCA8, KIF2C, BUB1B, NEK2, CDC6, HMMR, RRM2,及びTOP2Aからなる群から選ばれる項11に記載のマーカー。
 本発明によれば、従来は難しかった癌の予後及び/又は転移可能性を正確に評価する全く新しい方法を提供することができる。本発明で使用するマーカーは、各種の癌の予後及び/又は転移可能性の評価に有用である。特に、本発明によれば、早期癌の予後及び/又は転移可能性を評価することができる。また、乳癌、肺癌、腎癌を含めた全ての癌の予後及び/又は転移可能性を評価することができる。
12例のヒト腎細胞癌(RCC)サンプルを98種の癌時計関連遺伝子セットについてクラスタリング解析した結果を活性化群及び非活性化群に分けて示す。 294例のヒト乳癌サンプルのデータを、98種の癌時計関連遺伝子セットについてクラスタリング解析した結果を、癌時計関連遺伝子セットの発現の活性化群、中間型群及び非活性化群に分けて示す。 294例のヒト乳癌サンプルのデータを、98種の癌時計関連遺伝子セットについてクラスタリング解析した結果を、癌時計関連遺伝子セットの発現の活性化群、中間型群及び非活性化群に分けて示す。 294例のヒト乳癌サンプルのデータを、57種の癌時計関連遺伝子セットについてクラスタリング解析した結果を、癌時計関連遺伝子セットの発現の活性化群、中間型群及び非活性化群に分けて示す。 294例のヒト乳癌サンプルのデータを、20種の癌時計関連遺伝子セットについてクラスタリング解析した結果を、癌時計関連遺伝子セットの発現の活性化群、中間型群及び非活性化群に分けて示す。 204例のヒト肺癌サンプルと20例の正常ヒト肺組織のデータを、98種の癌時計関連遺伝子セットについてクラスタリング解析した結果を、癌時計関連遺伝子セットの発現の活性化群及び非活性化群に分けて示す。 204例のヒト肺癌サンプルと20例の正常ヒト肺組織のデータを、98種の癌時計関連遺伝子セットについてクラスタリング解析した結果を、癌時計関連遺伝子セットの発現の活性化群及び非活性化群に分けて示す。 204例のヒト肺癌サンプルと20例の正常ヒト肺組織のデータを、20種の癌時計関連遺伝子セットについてクラスタリング解析した結果を、癌時計関連遺伝子セットの発現の活性化群、中間型群及び非活性化群に分けて示す。 162例のステージIの肺癌サンプルと20例の正常肺組織のデータを、98種の癌時計関連遺伝子セットについてクラスタリング解析した結果を、癌時計関連遺伝子セットの発現の活性化群、中間型群及び非活性化群に分けて示す。 162例のステージIの肺癌サンプルと20例の正常肺組織のデータを、98種の癌時計関連遺伝子セットについてクラスタリング解析した結果を、癌時計関連遺伝子セットの発現の活性化群、中間型群及び非活性化群に分けて示す。 415例のヒト腎癌(clear cell carcinoma)サンプルのデータを、98種の癌時計関連遺伝子セットについてクラスタリング解析した結果を、癌時計関連遺伝子セットの発現の活性化群、中間型群及び非活性化群に分けて示す。 415例のヒト腎癌(clear cell carcinoma)サンプルのデータを、98種の癌時計関連遺伝子セットについてクラスタリング解析した結果を、癌時計関連遺伝子セットの発現の活性化群、中間型群及び非活性化群に分けて示す。 415例のヒト腎癌(clear cell carcinoma)サンプルのデータを、36種の癌時計関連遺伝子セットについてクラスタリング解析した結果を、活性化群1、活性化群2及び非活性化群に分けて示す。 415例のヒト腎癌(clear cell carcinoma)サンプルのデータを、20種の癌時計関連遺伝子セットについてクラスタリング解析した結果を、活性化群1、活性化群2及び非活性化群に分けて示す。 294例のヒト乳癌サンプルのデータを、KPNA2, CENPA及び MYBL2についてクラスタリング解析した結果を活性化群及び非活性化群に分けて示す。 162例のステージIの肺癌サンプルと20例の正常肺組織のデータを、KPNA2, CENPA及び MYBL2についてクラスタリング解析した結果を活性化群及び非活性化群に分けて示す。 415例のヒト腎癌サンプルのデータを、KPNA2, CENPA及び MYBL2についてクラスタリング解析した結果を超活性化群、活性化群及び非活性化群に分けて示す。
 本発明の解析方法としては、クラスタリング解析が好ましく、階層的クラスタリング解析がより好ましい。
 本明細書において、分化時計関連遺伝子セットとしては、非特許文献2に記載される484個の遺伝子が挙げられる。
 本明細書において、癌時計関連遺伝子セットは、484個の分化時計関連遺伝子セットのうち、癌組織において上方制御される以下の98種の遺伝子から構成される:
PHLDA2, SLC38A4, MNS1, EME1, TROAP, RPS6KA6, BUB1, CENPE, BUB1B, KIF2C, TTK, PLK1, CENPH, KIF22, CCNB1, ESPL1, EXO1, SPAG5, KIF4 (KIF4A), SGOL1, ASPM, KIF20A, MAP4K1, TPX2, TACC3, CDC6, UHRF1, NCAPG, CDC20, KIF15, CCNA2, TOP2A, UBE2C, RRM2, BLM, MCM10, KIF11, ZWILCH, HMMR, TRIP13, HMGB2, CDCA8, MYBL2, SUV39H2, AURKA, IMPA2, DEPDC1A (DEPDC1), ANLN, CENPA, CCNB2, CDCA3, BEX1, CHEK1, DTL, DBF4, NEK2, CCDC99, HELLS, CDCA5, 6720463M24RIK (BORA), ECT2, CEP55, D2ERTD750E (KNSTRN), GMNN, CENPP, E130306D19RIK (ARHGEF39), NRM, PRR11, HMGA1, CDT1, SMC4, MAD2L1, CDKN3, VRK1, DCTD, NUP107, RFC4, CKS1B, CDCA7, CKAP2, MCM8, POLA2, UNG, CAD, 2700094K13RIK (SELENOH), KPNA2, PBK, ESCO2, ANP32E, MTBP, DUT, KARS, LMNB2, PMS1, SET, NUP37, UMPS, NAP1L1
 本発明者は、484個の分化時計関連遺伝子セットのうち、癌組織において下方制御される遺伝子セットを用いて解析を試みたが、癌の予後及び/又は転移可能性を評価することはできなかった。したがって、癌組織において上方制御される癌時計関連遺伝子セットを用いて解析を行うことが重要である。
 本発明において、癌の予後及び/又は転移可能性を評価するために癌時計関連遺伝子セットの少なくとも3種の遺伝子を用いて解析を行う。解析に使用する遺伝子の数は、少なくとも4種、少なくとも6種、少なくとも8種、少なくとも10種、少なくとも15種、少なくとも20種、少なくとも25種、少なくとも30種、少なくとも35種、少なくとも40種、少なくとも45種、少なくとも50種、少なくとも55種、少なくとも60種、少なくとも65種、少なくとも70種、少なくとも75種、少なくとも80種、少なくとも85種、少なくとも90種、少なくとも95種であり、1つの好ましい実施形態では98種全ての遺伝子を用いて解析を行う。他の好ましい実施形態では3~40種、3~35種、3~30種、3~25種、3~20種である。解析としてはクラスタリング解析が好ましく例示される。クラスタリング解析の結果は、ヒートマップで示すことができる。癌時計関連遺伝子セットを構成する98種の各遺伝子は、癌の予後及び/又は転移可能性を評価するためのマーカーとして使用することができる。
 例えば、乳癌の場合、98種の遺伝子を用いて乳癌の予後及び/又は転移の可能性を評価することができるが、以下に示す遺伝子について解析した場合でも、ほぼ同様に予後及び/又は転移の可能性を評価することができる。
(a) MYBL2を含む少なくとも3種の遺伝子
 MYBL2遺伝子は、癌の予後及び/又は転移可能性を評価するために必須のマーカー遺伝子である。MYBL2遺伝子と組み合わせて使用されるMYBL2以外の少なくとも2種の遺伝子は、概日時計障害によって上方制御される上記の98種の癌時計関連遺伝子からMYBL2を除く97種の遺伝子から選択される。
(b) KPNA2, CENPA及び MYBL2を含む少なくとも3種の遺伝子
 KPNA2, CENPA及び MYBL2の3種の遺伝子を用いることで、乳癌、肺癌(ステージI)、腎癌というタイプの異なる癌について癌の予後及び/又は転移可能性を評価することができることが示されているので(図8A~図8C)、これら3つのマーカー遺伝子を用いることで、全ての種類の癌(早期癌、進行癌を含む)の予後及び/又は転移可能性を評価することができる。KPNA2, CENPA及び MYBL2以外の少なくとも1種の遺伝子を組み合わせて使用する場合、概日時計障害によって上方制御される上記の98種の癌時計関連遺伝子からKPNA2, CENPA及び MYBL2を除く95種の遺伝子から選択される。
(c) TTK, KIF15, MYBL2, CDT1, CDC20, CDCA8, UBE2C, KIF2C, TRIP13, BUB1B, NEK2, CDC6, HMMR, KIF20A, HELLS, RRM2及び TOP2Aからなる群から選ばれる少なくとも3種の遺伝子
 上記17種の遺伝子は、乳癌などの生殖器系の癌、腎癌などの泌尿器系の癌の予後及び/又は転移可能性を評価することができる20種の遺伝子に共通するマーカー遺伝子であり、これらの少なくとも3種の遺伝子を用いることで、呼吸器系の癌を除いた生殖器系、泌尿器系、消化器系、脳神経系、内分泌系、循環器系などの癌の予後及び/又は転移可能性を評価することができる。上記の17種以外の少なくとも1種の遺伝子を組み合わせて使用する場合、概日時計障害によって上方制御される上記の98種の癌時計関連遺伝子から上記17種の遺伝子を除く81種の遺伝子から選択される。
(d) MYBL2, CDC20, CDCA8, KIF2C, BUB1B, NEK2, CDC6, HMMR, RRM2及びTOP2Aからなる群から選ばれる少なくとも3種の遺伝子
 上記10種の遺伝子は、乳癌などの生殖器系の癌、腎癌などの泌尿器系の癌、肺癌などの呼吸器系の癌の予後及び/又は転移可能性を評価することができる20種の遺伝子に共通するマーカー遺伝子であり、これらの少なくとも3種の遺伝子を用いることで、呼吸器系、生殖器系、泌尿器系、消化器系、脳神経系、内分泌系、循環器系などの全ての癌の予後及び/又は転移可能性を評価することができる。上記の10種以外の少なくとも1種の遺伝子を組み合わせて使用する場合、概日時計障害によって上方制御される上記の98種の癌時計関連遺伝子から上記10種の遺伝子を除く88種の遺伝子から選択される。
(e) TTK, KIF15, MYBL2, CDT1, CDC20, CDCA8, UBE2C, KIF2C, TRIP13, BUB1B, NEK2, CDC6, HMMR, KIF20A, HELLS, RRM2, TOP2A, KIF11, CDKN3及び EXO1からなる群から選ばれる少なくとも3種の遺伝子
 上記20種の遺伝子は、乳癌などの生殖器系の癌の予後及び/又は転移可能性を評価することができるマーカー遺伝子であり、これらの遺伝子を用いることで、生殖器系の癌の予後及び/又は転移可能性を評価することができる。上記の20種以外の少なくとも1種の遺伝子を使用する場合、概日時計障害によって上方制御される上記の98種の癌時計関連遺伝子から上記20種の遺伝子を除く78種の遺伝子から選択される。
(f) CDC6, MCM10, CDCA8, HMMR, TOP2A, CDC20, KIF2C, CCNB1, NEK2, RRM2, BUB1B, CCNB2, KIF4A, TPX2, ASPM, CEP55, UHRF1, PBK, ANLN, MYBL2からなる群から選ばれる少なくとも3種の遺伝子
 上記20種の遺伝子は、肺癌などの呼吸器系の癌の予後及び/又は転移可能性を評価することができるマーカー遺伝子であり、これらの遺伝子を用いることで、呼吸器系の癌の予後及び/又は転移可能性を評価することができる。上記の20種以外の少なくとも1種の遺伝子を組み合わせて使用する場合、概日時計障害によって上方制御される上記の98種の癌時計関連遺伝子から上記20種の遺伝子を除く78種の遺伝子から選択される。
(g) TTK, KIF15, MYBL2, CDCA7, CDT1, CDC20, CENPH, CDCA8, UBE2C, KIF2C, TRIP13, BUB1B, NEK2, CCNB1, CDC6, HMMR, KIF20A, HELLS, RRM2, TOP2Aからなる群から選ばれる少なくとも3種の遺伝子
 上記20種の遺伝子は、腎癌などの泌尿器系の癌の予後及び/又は転移可能性を評価することができるマーカー遺伝子であり、これらの遺伝子を用いることで、泌尿器系の癌の予後及び/又は転移可能性を評価することができる。上記の20種以外の少なくとも1種の遺伝子を組み合わせて使用する場合、概日時計障害によって上方制御される上記の98種の癌時計関連遺伝子から上記20種の遺伝子を除く78種の遺伝子から選択される。
 乳癌などの生殖器系の癌は、以下の57種のマーカー遺伝子の癌組織における発現パターンを解析することで癌の予後及び/又は転移可能性を評価することができる。
57遺伝子:
TTK, KIF15, MYBL2, CDT1, CDC20, CDCA8, UBE2C, KIF2C, TRIP13, BUB1B, NEK2, CDC6, HMMR, KIF20A, HELLS, RRM2, TOP2A, KIF11, CDKN3, EXO1, DBF4, DTL, CENPA, PBK, MAD2L1, TROAP, TPX2, CENPE, MCM10, UHRF1, KPNA2, CHEK1, HMGA1, BLM, SPAG5, CCNA2, ANLN, LMNB2, ESPL1, SPDL1, CKS1B, RFC4, ECT2, CKAP2, CEP55, PHLDA2, CAD, ASPM, KNSTRN, GMNN, AURKA, SET, UNG, ZWILCH, VRK1, POLA2, TACC3
 腎癌などの泌尿器系の癌は、以下の36種のマーカー遺伝子の癌組織における発現パターンを解析することで癌の予後及び/又は転移可能性を評価することができる。
36遺伝子:
TTK, KIF15, MYBL2, CDCA7, CDT1, CDC20, CENPH, CDCA8, UBE2C, KIF2C, TRIP13, BUB1B, NEK2, CCNB1, CDC6, HMMR, KIF20A, HELLS, RRM2, TOP2A, KIF11, CDKN3, EXO1, KIF4A, CDCA3, DBF4, DTL, CENPA, PBK, MAD2L1, TROAP, TPX2, CENPE, MCM10, UHRF1, KPNA2
 悪性度の高い癌は未分化なものが多いと言われているが、多能性幹細胞を特徴付ける遺伝子セットと癌の予後、悪性度は相関しないことが本発明者の研究により明らかになった。
 腎癌に関しては、36遺伝子、20遺伝子の場合に癌の予後及び転移可能性を評価することができた。腎癌の場合には、超活性化群が存在し、この群の予後は非常に悪いことが明らかになった。腎癌に関しては、98遺伝子を用いるよりも、36遺伝子又は20遺伝子の少ない数の遺伝子を用いて解析することで、より良好な結果が得られた。
 肺癌に関して本発明者は解析を行い、98遺伝子と20遺伝子の場合に癌の予後及び転移可能性を評価することができた。肺癌の場合には、98遺伝子を用いた方がより高精度で評価できるが、20遺伝子でも良好な結果が得られた。
 また、乳癌、腎癌、肺癌についてKPNA2, CENPA及び MYBL2の3遺伝子を用いた解析により癌の予後及び転移可能性を評価できる。
 本発明において、癌の予後及び/又は転移可能性の評価は、癌時計関連遺伝子の活性化群と非活性化群の2種に分けて行ってもよく、活性化群、中間型群、非活性化群の3種に分けて行ってもよい。また、活性化群を超活性化群と活性化群(或いは、活性化群1と活性化群2)の2つに分けて解析してもよく、中間群は、中間群Iと中間群IIの2つに分けて解析してもよい。
 本発明により評価された癌の予後不良で転移可能性が高い場合、初期に発見された癌であっても転移するリスクが高く生存期間が短い可能性が高く、経過観察を注意深く行う必要がある。一方、本発明により評価された癌の予後が良好で転移可能性が低い場合、ステージが進んでいても外科手術、放射線治療又は化学療法などにより治癒する可能性が高い。さらに、ステージI又はステージIIのような早期癌の場合、予後は良好なケースが多いが、本発明で早期癌(ステージIのみ、或いは、ステージI+ステージII)ではあるが予後が悪く、転移の可能性が高いと判定された群については、それに対応した治療方針を立てることができる。
 本発明の1つの好ましい実施形態において、予後又は転移可能性の判定のために使用する遺伝子群は、98種の遺伝子のうち例えば少なくとも3種の遺伝子が挙げられる。遺伝子数が3種というのは単なる例示であり、3種以上の遺伝子群であってもよい。
 本発明の実施に好ましい遺伝子群は各臓器の癌で異なり得るが、乳癌、腎癌、肺癌の予後又は転移可能性を評価できるKPNA2, CENPA及び MYBL2の3遺伝子、乳癌、腎癌、肺癌の予後又は転移可能性の評価に共通して使用できる10種の遺伝子(MYBL2, CDC20, CDCA8, KIF2C, BUB1B, NEK2, CDC6, HMMR, RRM2及びTOP2A)などを用いることで、全ての種類の癌の予後又は転移可能性を評価することができる。各臓器の腫瘍の好ましい遺伝子群は予め決定しておくことが好ましい。
1)実施の方向性
・各臓器及び/又は癌の種類により予め決定された少なくとも3種の遺伝子群の各々についてのプライマーセットを含むqPCR検査キットを作製する。
・前記プライマーセットにおいて、各プライマーにバーコードを付加し、NGSシーケンスで解析できる検査キットを作製する。
2)具体的な検査手順
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000001
 本発明の癌の予後及び/又は転移可能性を評価する方法は、上記のような解析に必要な各遺伝子についてのプライマーセットを含むPCR(好ましくは(qPCR)キットを用いてもよく、次世代シーケンサーなどを用いたクリニカルシーケンスやパネル検査により実施してもよい。クリニカルシーケンス法やパネル検査は、各遺伝子発現を定量的に評価することができ、精密な結果が得られるので好ましい。
 例えば、非腫瘍部と腫瘍部で遺伝子セットの平均発現量が4倍以上であれば「ハイリスク群」と診断し、アジュバント化学療法等の追加治療を考慮することができる。
 本発明は、どのような種類の癌であっても予後と転移可能性を評価することができる。
 本発明で、予後、転移可能性が評価されるがんとしては、特に限定されず、循環器系(心臓、血管、リンパ管など)、呼吸器系(肺、咽頭、喉頭、気管、気管支、胸膜)、消化器系(肝臓、胃、小腸、大腸、直腸、唾液腺、膵臓、食道など)、泌尿器系(腎臓、尿管、膀胱、尿道)、
生殖器系(女性生殖器系:卵巣、子宮、乳腺;男性生殖器系:精巣、陰茎)、内分泌系(甲状腺、上皮小体、脳下垂体、松果体、副腎、胸腺、膵臓、精巣、卵巣)、脳神経系(大脳、小脳、脊髄、延髄)などの癌が挙げられ、具体的には頭頚部癌、食道癌、胃癌、結腸癌、直腸癌、肝臓癌、胆嚢・胆管癌、胆道癌、膵臓癌、肺癌、乳癌、卵巣癌、子宮頚癌、子宮体癌、腎癌、膀胱癌、前立腺癌、精巣腫瘍、骨・軟部肉腫、血液癌、多発性骨髄腫、皮膚癌、脳腫瘍、中皮腫等が挙げられ、好適には、胃癌、結腸癌、直腸癌、肝臓癌、胆嚢・胆管癌、胆道癌、膵臓癌、肺癌、乳癌、卵巣癌、子宮頚癌、子宮体癌、腎癌、膀胱癌、前立腺癌が挙げられる。
 癌時計関連遺伝子セットの発現パターンは、癌のステージ(進行度)、グレード(悪性度)と関連する。癌時計関連遺伝子セットの発現が低いほど悪性度及び進行度は低く、予後が良好であり転移可能性は低く、癌時計関連遺伝子セットの発現が高いほど悪性度及び進行度は高く、予後が不良で転移可能性が高い。癌時計関連遺伝子セットの発現パターンは、癌の種類により異なり得るので、特定の癌と強く関連する遺伝子を癌の種類に応じて癌時計関連遺伝子セットから選別することができる。
 本発明において、癌時計関連遺伝子セットを構成する遺伝子の発現パターンの解析は、mRNAの発現量により行ってもよく、タンパク質の発現量により行ってもよい。
 以下、本発明を実施例に基づきより詳細に説明する。
実施例1
 グレード(1~3)及びステージ(1~4)が既知の12個の成人腎癌サンプルにおいて、98種の癌時計関連遺伝子セットのmRNA発現パターンを指標として、クラスタリング解析を行った。結果を図1にヒートマップとして示す。図1に示すように、腎癌のグレード、ステージが高いほど癌時計関連遺伝子セットが高く、癌時計関連遺伝子セットの遺伝子の癌組織における発現パターンを解析することにより、癌の予後及び/又は転移可能性を評価できることが明らかになった。
実施例2
 非特許文献4に記載された294例の乳癌サンプルのデータを、本発明の方法に従い98種の遺伝子を用いてクラスタリング解析し、癌時計関連遺伝子セットの発現の活性化群、中間型群及び非活性化群に分けた。結果を図2A、図2Bに示す。また、57遺伝子、20遺伝子によるクラスタリング解析の結果を図3A、図3Bに示す。乳癌の場合、20遺伝子セットでも98遺伝子セットと遜色ない結果が得られた。
 本発明によれば、全生存と無転移生存に関し、非活性化群と活性化群で非常に大きな差異があり、癌の予後と転移可能性を高精度で評価できることが明らかになった。
実施例3
 Okayama et al., Cancer Res, 2012に記載された204例の肺癌サンプルと20例の正常肺組織のデータを、本発明の方法に従い98種又は20種の遺伝子を用いてクラスタリング解析し、癌時計関連遺伝子セットの発現の活性化群、中間型群、及び非活性化群に分けた。結果を図4A、図4B、図4Cに示す。
 また、本発明の方法に従い98種の遺伝子を用いてクラスタリング解析し、癌時計関連遺伝子セットの発現の活性化群、中間型群及び非活性化群に分けた。結果を図5A、図5Bに示す。本発明により早期癌においてもハイリスク群の癌患者を検出できることが明らかになった。
実施例4
 The Cancer Genome Atlas Research Network, Nature, 2013に記載された415例の腎癌(clear cell carcinoma)サンプルのデータを、本発明の方法に従い98種の遺伝子を用いてクラスタリング解析し、活性化群及び非活性化群に分けた。結果を図6A、図6Bに示す。
 同じ腎癌(clear cell carcinoma)サンプルのデータを、本発明の方法に従い36種又は20種の遺伝子を用いてクラスタリング解析し、活性化群、超活性化群(活性化群2)、中間型群及び非活性化群に分けた。結果を図7A、図7Bに示す。
 本発明により、超ハイリスク群を検出できることが明らかになった。
実施例5
 非特許文献4に記載された294例のヒト乳癌サンプルのデータを、本発明の方法に従いKPNA2, CENPA及び MYBL2を用いてクラスタリング解析し、癌時計関連遺伝子セットの発現の活性化群及び非活性化群に分けた。結果を図8Aに示す。
 Okayama et al., Cancer Res, 2012に記載された162例のステージIのヒト肺癌サンプルと20例の正常肺組織のデータを、本発明の方法に従いKPNA2, CENPA及び MYBL2を用いてクラスタリング解析し、活性化群及び非活性化群に分けた。結果を図8Bに示す。
 The Cancer Genome Atlas Research Network, Nature, 2013に記載された415例のヒト腎癌(clear cell carcinoma)サンプルのデータを、本発明の方法に従いKPNA2, CENPA及び MYBL2を用いてクラスタリング解析し、超活性化群、活性化群及び非活性化群に分けた。結果を図8Cに示す。
 KPNA2, CENPA及び MYBL2の3種の遺伝子を用いることで、乳癌、肺癌、腎癌の全てについて予後及び転移可能性を評価できることが明らかになった。

Claims (15)

  1. 概日時計障害によって上方制御される癌時計関連遺伝子セットの少なくとも3種の遺伝子の癌組織における発現パターンを解析する工程を含む、癌の予後及び/又は転移可能性を評価する方法。
  2. 癌組織における発現パターンを解析する遺伝子が、MYBL2を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 癌組織における発現パターンを解析する遺伝子が、KPNA2, CENPA及び MYBL2を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 癌組織における発現パターンを解析する遺伝子が、TTK, KIF15, MYBL2, CDT1, CDC20, CDCA8, UBE2C, KIF2C, TRIP13, BUB1B, NEK2, CDC6, HMMR, KIF20A, HELLS, RRM2及び TOP2Aからなる群から選ばれる少なくとも3種の遺伝子を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 癌組織における発現パターンを解析する遺伝子が、MYBL2, CDC20, CDCA8, KIF2C, BUB1B, NEK2, CDC6, HMMR, RRM2,及びTOP2Aからなる群から選ばれる少なくとも3種の遺伝子を含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記解析がクラスタリング解析である、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記時計関連遺伝子セットが以下の20種:
    TTK, KIF15, MYBL2, CDT1, CDC20, CDCA8, UBE2C, KIF2C, TRIP13, BUB1B, NEK2, CDC6, HMMR, KIF20A, HELLS, RRM2, TOP2A, KIF11, CDKN3, EXO1
    の遺伝子を含み、癌が乳癌、子宮体癌、子宮頸癌、卵巣癌及び前立腺癌からなる群から選ばれる生殖器系の癌である、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記時計関連遺伝子セットが以下の20種:
    CDC6, MCM10, CDCA8, HMMR, TOP2A, CDC20, KIF2C, CCNB1, NEK2, RRM2, BUB1B, CCNB2, KIF4A, TPX2, ASPM, CEP55, UHRF1, PBK, ANLN, MYBL2
    の遺伝子を含み、癌が肺癌である、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記時計関連遺伝子セットが以下の20種:
    TTK, KIF15, MYBL2, CDCA7, CDT1, CDC20, CENPH, CDCA8, UBE2C, KIF2C, TRIP13, BUB1B, NEK2, CCNB1, CDC6, HMMR, KIF20A, HELLS, RRM2, TOP2A
    の遺伝子を含み、癌が腎癌及び膀胱癌からなる群から選ばれる泌尿器系の癌である、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
  10. 癌がステージIの早期癌である、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 概日時計障害によって上方制御される以下の98種の遺伝子
    PHLDA2, SLC38A4, MNS1, EME1, TROAP, RPS6KA6, BUB1, CENPE, BUB1B, KIF2C, TTK, PLK1, CENPH, KIF22, CCNB1, ESPL1, EXO1, SPAG5, KIF4 (KIF4A), SGOL1, ASPM, KIF20A, MAP4K1, TPX2, TACC3, CDC6, UHRF1, NCAPG, CDC20, KIF15, CCNA2, TOP2A, UBE2C, RRM2, BLM, MCM10, KIF11, ZWILCH, HMMR, TRIP13, HMGB2, CDCA8, MYBL2, SUV39H2, AURKA, IMPA2, DEPDC1A (DEPDC1), ANLN, CENPA, CCNB2, CDCA3, BEX1, CHEK1, DTL, DBF4, NEK2, CCDC99, HELLS, CDCA5, 6720463M24RIK (BORA), ECT2, CEP55, D2ERTD750E (KNSTRN), GMNN, CENPP, E130306D19RIK (ARHGEF39), NRM, PRR11, HMGA1, CDT1, SMC4, MAD2L1, CDKN3, VRK1, DCTD, NUP107, RFC4, CKS1B, CDCA7, CKAP2, MCM8, POLA2, UNG, CAD, 2700094K13RIK (SELENOH), KPNA2, PBK, ESCO2, ANP32E, MTBP, DUT, KARS, LMNB2, PMS1, SET, NUP37, UMPS, NAP1L1
    の少なくとも1種からなる、癌の予後及び/又は転移可能性を評価するためのマーカー。
  12. MYBL2からなる請求項11に記載のマーカー。
  13. KPNA2, CENPA及び MYBL2からなる群から選ばれる請求項11に記載のマーカー。
  14. TK, KIF15, MYBL2, CDT1, CDC20, CDCA8, UBE2C, KIF2C, TRIP13, BUB1B, NEK2, CDC6, HMMR, KIF20A, HELLS, RRM2及び TOP2Aからなる群から選ばれる請求項11に記載のマーカー。
  15. MYBL2, CDC20, CDCA8, KIF2C, BUB1B, NEK2, CDC6, HMMR, RRM2,及びTOP2Aからなる群から選ばれる請求項11に記載のマーカー。
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