WO2018147062A1 - リアクトル - Google Patents

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伸一郎 山本
三崎 貴史
誠二 舌間
平林 辰雄
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株式会社オートネットワーク技術研究所
住友電装株式会社
住友電気工業株式会社
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Abstract

巻線を巻回して構成され、液体冷媒が直接接触する露出領域を有する巻回部を備えるコイルと、前記巻回部の内外に配置されて閉磁路を形成する磁性コアと、前記巻回部の露出領域に取り付けられる棒状のセンサ本体部と、前記センサ本体部に連結される配線とを有し、前記コイルの温度を測定するセンサ部材と、前記センサ本体部の外周面のうち、前記巻回部への取付面と、前記配線が連結される連結面の少なくとも一部とを除いた面を覆うセンサ被覆部とを備えるリアクトル。

Description

リアクトル
 本発明は、リアクトルに関する。
 本出願は、2017年2月8日付の日本国出願の特願2017-021005、及び2017年10月12日付の日本国出願の特願2017-198859に基づく優先権を主張し、前記日本国出願に記載された全ての記載内容を援用するものである。
 電圧の昇圧動作や降圧動作を行う回路の部品の一つに、リアクトルがある。例えば特許文献1には、巻線を巻回してなる巻回部を有するコイルと、巻回部内に配置される部分を有する磁性コアと、コイルの温度を測定するセンサ部材と、コイルと磁性コアとの組合体を収納するケースと、ケース内に充填される封止樹脂と、ケースの開口側に配置される蓋板とを備えるリアクトルが開示されている。このリアクトルでは、センサ部材をコイルの所定位置に配置するように、センサ部材を支持するセンサ支持部を蓋板に設けている。
特開2016-92200号公報
 本開示に係るリアクトルは、
 巻線を巻回して構成され、液体冷媒が直接接触する露出領域を有する巻回部を備えるコイルと、
 前記巻回部の内外に配置されて閉磁路を形成する磁性コアと、
 前記巻回部の露出領域に取り付けられる棒状のセンサ本体部と、前記センサ本体部に連結される配線とを有し、前記コイルの温度を測定するセンサ部材と、
 前記センサ本体部の外周面のうち、前記巻回部への取付面と、前記配線が連結される連結面の少なくとも一部とを除いた面を覆うセンサ被覆部とを備える。
実施形態1のリアクトルを示す概略斜視図である。 実施形態1のリアクトルを示す部分分解斜視図である。 実施形態1のリアクトルにおけるセンサ部材近傍を示す概略斜視図である。 実施形態1のリアクトルにおけるセンサ部材近傍を示す断面拡大図である。 実施形態2のリアクトルにおけるセンサ部材近傍を示す断面拡大図である。 実施形態3のリアクトルにおけるセンサ部材近傍を示す断面拡大図である。 実施形態4のリアクトルにおけるセンサ部材近傍を示す概略斜視図である。 実施形態4のリアクトルにおけるスナップフィット構造の別の形態を示す概略斜視図である。
 [本開示が解決しようとする課題]
 コイルの温度上昇を低減し、かつコイルの温度を精度よく測定することが望まれている。
 リアクトルの動作時、コイルが発熱して温度が上昇するため、液体冷媒による強制冷却を行うことが提案されている。この場合、コイルを特許文献1に記載の封止樹脂で覆わずに露出させて、コイルに液体冷媒を直接接触させることで、放熱性を高められ、コイルの温度上昇を低減し易いと考えられる。また、コイルの露出領域にセンサ部材を配置することで、コイルの温度を適正に測定し易いと考えられる。
 しかし、コイルの露出領域にセンサ部材を設けると、センサ部材にも液体冷媒がかかる虞がある。センサに液体冷媒がかかると、液体冷媒の影響を受けて、コイルの温度を適切に測定できない虞がある。
 そこで、本開示は、コイルの温度上昇を低減し、かつコイルの温度を精度よく測定できるリアクトルを提供することを目的の一つとする。
 [本開示の効果]
 本開示によれば、コイルの温度上昇を低減し、かつコイルの温度を精度よく測定できるリアクトルを提供できる。
 [本発明の実施形態の説明]
 最初に、本発明の実施態様を列記して説明する。
 (1)本発明の一態様に係るリアクトルは、
 巻線を巻回して構成され、液体冷媒が直接接触する露出領域を有する巻回部を備えるコイルと、
 前記巻回部の内外に配置されて閉磁路を形成する磁性コアと、
 前記巻回部の露出領域に取り付けられる棒状のセンサ本体部と、前記センサ本体部に連結される配線とを有し、前記コイルの温度を測定するセンサ部材と、
 前記センサ本体部の外周面のうち、前記巻回部への取付面と、前記配線が連結される連結面の少なくとも一部とを除いた面を覆うセンサ被覆部とを備える。
 上記リアクトルは、巻回部の露出領域において巻回部に液体冷媒を直接接触できる。そのため、リアクトルの動作時に、液体冷媒が巻回部に随時供給される使用形態とすると、コイルが発熱して温度が上昇しても、液体冷媒によって効率的にコイルの温度上昇を低減できる。また、上記リアクトルは、センサ本体部の外周面のうち、取付面と連結面の少なくとも一部とを除いた面がセンサ被覆部により覆われていることで、巻回部に供給される液体冷媒がセンサ本体部にかかることを抑制できる。よって、センサ本体部は、液体冷媒の影響を実質的に受けることがなく、巻回部(コイル)の温度を適切に精度よく測定できる。
 (2)上記リアクトルの一形態として、
 更に、前記磁性コアのうち前記巻回部の外側に配置される外側コア部と、前記巻回部の端面との間に介在される端面介在部材を備え、
 前記センサ被覆部は、
  前記端面介在部材に一体に設けられ、前記センサ本体部の外周面のうち、前記取付面と交差する方向に延びる交差面を覆う壁部と、
  前記壁部とは個別に設けられ、前記センサ本体部の外周面のうち、前記取付面と対向する対向面を覆う蓋部とを備えることが挙げられる。
 センサ被覆部の一部(壁部)がリアクトルの構成部材である端面介在部材に一体に設けられていることで、リアクトルの組立時に、コイルと磁性コアと端面介在部材とを組み付けると、巻回部に対して壁部が配置されることになる。壁部は、センサ本体部の外周面のうち、巻回部への取付面と交差する方向に延びる交差面を覆う部分である。そのため、巻回部に対して壁部が配置されると、巻回部と壁部とでセンサ本体部の配置空間が形成されることになる。そして、センサ被覆部の他部(蓋部)が壁部とは個別に設けられていることで、巻回部と壁部とで形成されたセンサ本体部の配置空間にセンサ本体部を配置し易く、センサ本体部の配置後に蓋部を配置するだけで、壁部と蓋部とでセンサ本体部を覆うことができる。以上より、壁部が端面介在部材に設けられており、蓋部と壁部とが個別に設けられていることで、センサ部材及びセンサ被覆部を所定位置に配置し易く、リアクトルの組立性に優れる。
 (3)センサ被覆部に蓋部を備える上記リアクトルの一形態として、前記蓋部と前記センサ本体部との間に介在され、前記センサ本体部を前記巻回部側に押圧する弾性部材を備えることが挙げられる。
 蓋部とセンサ本体部との間に弾性部材を備えることで、センサ本体部を巻回部側に押圧するため、センサ本体部を巻回部に密着させ易い。
 (4)弾性部材を備える上記リアクトルの一形態として、前記弾性部材は、コイルばね又は板ばねであることが挙げられる。
 コイルばねや板ばねは、容易に入手でき、簡易な構成によりセンサ本体部を巻回部側に効果的に密着できる。
 (5)センサ被覆部に壁部と蓋部とを備える上記リアクトルの一形態として、前記壁部と前記蓋部とは、互いに嵌め合うスナップフィット構造を備えることが挙げられる。
 壁部と蓋部とをスナップフィット構造により係合することで、壁部からの蓋部の脱落を効果的に防止できる。
 (6)上記リアクトルの一形態として、前記センサ被覆部は、前記連結面のうち、前記配線の引出部分を除いた領域を覆い、前記センサ本体部の脱落を防止する脱落防止部を備えることが挙げられる。
 センサ本体部には配線が連結されているため、センサ被覆部は、配線を引き出すための開口部を備える。センサ被覆部にセンサ本体部の脱落防止部を備えることで、センサ本体部が巻回部から離れたとしても、センサ本体部が配線の引出側の開口部から脱落することを防止できる。また、センサ被覆部が、連結面の一部を覆うことで、取付面及び配線の引出部分を除いた実質的に全面がセンサ被覆部に覆われることになるため、巻回部に供給される液体冷媒がセンサ本体部にかかることをより抑制できる。
 (7)上記リアクトルの一形態として、更に、前記巻回部と前記センサ本体部との間に、放熱シート又は放熱グリスを備えることが挙げられる。
 巻回部とセンサ本体部との間に放熱シート又は放熱グリスを備えることで、センサ本体部を巻回部に密着させ易い。
 (8)上記リアクトルの一形態として、前記取付面は、前記巻回部との間に空間を形成する脚部を備えることが挙げられる。
 脚部により巻回部とセンサ本体部との間に空間を形成することで、リアクトルの動作時に、巻回部に供給される液体冷媒が浸入かつ充填され得る。上記空間に浸入した液体冷媒は、その空間に充填された状態が維持されることになる。空間に充填された液体冷媒は、時間が経つと吸熱効果を有しない。空間に液体冷媒が充填されることで、この液体冷媒が伝熱部材となるため、巻回部(コイル)の温度をより精度よく測定できる。上記構成によれば、リアクトルの動作時に巻回部とセンサ本体部との間に伝熱部材を構築できるため、リアクトルの製造時に伝熱部材の準備及び配置を省略できる。
 (9)上記リアクトルの一形態として、前記取付面は、平面を含むことが挙げられる。
 センサ本体部の外周面のうち巻回部への取付面が、例えば全て平面であれば、センサ本体部を巻回部に密着させ易い。
 [本発明の実施形態の詳細]
 本発明の実施形態の詳細を、以下に説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。図中の同一符号は、同一名称物を示す。
 <実施形態1>
 図1~図4を参照して、実施形態1のリアクトル1を説明する。
 〔リアクトル〕
 ≪全体構成≫
 実施形態1のリアクトル1は、巻線を巻回してなる巻回部2cを有するコイル2と、巻回部2cの内外に配置されて閉磁路を形成する磁性コア3と、コイル2の温度を測定するセンサ部材5とを備える。センサ部材5は、巻回部2cの外周面に取り付けられる棒状のセンサ本体部52と、センサ本体部52に連結される配線54とを備える。実施形態1のリアクトル1は、更に、磁性コア3のうち巻回部2cの外側に配置される外側コア部32と、巻回部2cの端面との間に介在される端面介在部材4を備える。
 リアクトル1は、液体冷媒が巻回部2cに随時供給される形態で使用される。リアクトル1は、例えば、巻回部2cの軸方向が上下方向となるように配置され、リアクトル1の下方から液体冷媒が連続的に吹き掛けられることで、液体冷媒が巻回部2cに供給される形態で使用される。この場合、リアクトル1の設置対象は上下方向に沿って設けられており、リアクトル1における巻回部2cの軸方向に沿った面が設置面となり、この設置面が上下方向に沿うことになる。図1~図4では、説明の便宜上、リアクトル1における設置面を水平方向に沿わした状態を示し、以下の説明は断りのない限り各図の上下を基準に説明する。
 実施形態1のリアクトル1は、液体冷媒が巻回部2cに直接接触するように、巻回部2cに露出領域を有することを特徴の一つとする。また、実施形態1のリアクトル1は、液体冷媒がセンサ本体部52に接触しないように、センサ本体部52の外周面のうち、巻回部2cへの取付面521と、配線54が連結される連結面525とを除いた面を覆うセンサ被覆部6を備えることを特徴の一つとする。液体冷媒が巻回部2cに直接接触することで、効率的にコイル2を冷却しつつ、センサ被覆部6を備えることで、センサ本体部52が液体冷媒に直接接触して冷却されることを抑制する。
 以下、リアクトル1の構成について詳しく説明する。
 ≪コイル≫
 コイル2は、図1及び図2に示すように、巻線を巻回してなる一対の巻回部2cと、両巻回部2cの一方の端部同士が接合されてなる接合部2rとを備える。巻回部2cは、巻線を螺旋状に巻回して筒状に形成され、両巻回部2cは、互いの軸方向が平行するように横並び(並列)に配置されている。接合部2rの接続には、各種の溶接や半田付け、ロウ付け等が利用できる。両巻回部2cの他方の端部は、巻回部2cから引き出され、端子金具(図示せず)が取り付けられ、コイル2に電力供給を行う電源等の外部装置(図示せず)に電気的に接続される。
 巻回部2cは、銅等からなる平角線の導体と、導体の外周を覆うポリアミドイミド等からなる絶縁被覆とを備える被覆平角線(いわゆるエナメル線)によって構成される。この例では、巻回部2cはいずれも、角部を丸めた四角筒状のエッジワイズコイルであり、形状・大きさ・巻回方向・ターン数が同一である。コイル2は、二つの巻回部2cを横並びに備える同一仕様のもので、公知のものを利用できる。例えば、1本の連続する巻線で形成されてもよいし、両巻回部2cの端部同士が溶接等で接合されたものでもよい。巻線や巻回部2cの仕様は適宜変更でき、二つの巻回部2cの形状・大きさ・巻回方向・ターン数が異なっていてもよい。
 巻回部2cは、液体冷媒が直接接触する露出領域を有する。ここでの巻回部における「露出」とは、巻回部2cの外周が樹脂等の被覆部材で覆われておらず、液体冷媒が巻回部2cに直接接触可能であることを言う。本例では、一対の巻回部2cが横並びされているが、両巻回部2c間には隙間を有するため、この隙間に浸入した液体冷媒は巻回部2cに直接接触可能である。巻回部2cが露出していることで、リアクトル1の動作時に、液体冷媒により巻回部2cを効率的に冷却することができる。
 ≪磁性コア≫
 磁性コア3は、図1及び図2に示すように、巻回部2cの外側に配置される一対の外側コア部32と、巻回部2cの内側に配置される一対の内側コア部(図示せず)とを備える。外側コア部32は、設置面(図1及び図2では下面)及びその対向面(図1及び図2では上面)がドーム状である柱状体である。内側コア部は、巻回部2cの内周形状に沿った外形を有する柱状体である。磁性コア3は、離間して配置される一対の内側コア部を挟むように一対の外側コア部32が配置され、各内側コア部の端面と外側コア部32の内端面とを接触させて環状に形成される。コイル2が励磁されると環状の磁性コア3に閉磁路を形成する。
 磁性コア3は、主として軟磁性材料から構成される。軟磁性材料は、例えば、鉄又は鉄合金(Fe-Si合金、Fe-Si-Al合金、Fe-Ni合金等)といった軟磁性金属等が挙げられる。磁性コア3は、軟磁性材料からなる軟磁性粉末や、絶縁被覆を備える被覆軟磁性粉末等を圧縮成形した圧粉成形体、軟磁性粉末と樹脂とを含む複合材料の成形体等が挙げられる。複合材料中の成形体における樹脂の含有量は、10体積%以上70体積%以下、更に20体積%以上50体積%以下が挙げられる。磁性コア3の仕様は適宜変更できる。
 本例では、図1に示すように、外側コア部32の外形に沿って外側コア部32の外周を覆う樹脂モールド部9を備える。この樹脂モールド部9は、リアクトル1を設置対象(図示せず)に固定するための取付部92を備える。取付部92は、各外側コア部32の両側面にあたる位置にそれぞれ設けられており、計四つある。取付部92には、金属製のカラー94が埋設されており、カラー94の貫通孔にボルト等の締結部材(図示せず)を挿通することで、リアクトル1を設置対象に固定できる。
 樹脂モールド部9を構成する樹脂としては、例えば、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、液晶ポリマー(LCP)、ナイロン6やナイロン66といったポリアミド(PA)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂等の熱可塑性樹脂を利用することができる。その他、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂を利用することも可能である。これらの樹脂にアルミナやシリカ等のセラミックスフィラーを含有させて、樹脂モールド部9の放熱性を向上させても良い。
 ≪端面介在部材≫
 端面介在部材4は、図2に示すように、外側コア部32と巻回部2cの端面との間に介在され、巻回部2cの両端面に対して個別に配置される。二つの端面介在部材4のうち、一方の端面介在部材4には、後述するセンサ被覆部6の一部が設けられている。他方の端面介在部材4は、センサ被覆部6が設けられていない点を除いて、一方の端面介在部材4と同様の構成を有する。
 端面介在部材4は、巻回部2c側に、巻回部2cの端部をそれぞれ収納するコイル収納部42と、一対の内側コア部の端部をそれぞれ収納する内コア収納部44とを備える。コイル収納部42は、巻回部2cの周方向及び巻線の引出端部に沿った形状である。内コア収納部44は、内側コア部の周方向に沿った形状、具体的には内側コア部の端面の輪郭形状に対応した角部を丸めた四角形状である。また、端面介在部材4は、外側コア部32側に、外側コア部32の端部を収納する外コア収納部46を備える。外コア収納部46は、外側コア部32の周方向に沿った形状、具体的には外側コア部32の内端面の輪郭形状に対応した矩形状である。端面介在部材4にコイル2、内側コア部、外側コア部32を組み付けたとき、各内側コア部の端面と外側コア部32の内端面とを接触させて環状に形成できると共に、内側コア部に対して巻回部2cを配置できる。また、端面介在部材4にコイル2を組み付けたとき、巻回部2cに対してセンサ被覆部6を所定位置に配置できる。センサ被覆部6の構成については、後のセンサ被覆部の項で詳述する。
 端面介在部材4は、外側コア部32と巻回部2cとの間の絶縁を確保する材料で構成される。端面介在部材4の構成材料としては、例えば、PPS樹脂、PTFE樹脂、LCP、ナイロン6等のPA樹脂、PBT樹脂、ABS樹脂等が挙げられる。その他、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂などの熱硬化性樹脂等で端面介在部材4を形成することができる。上記樹脂にセラミックスフィラーを含有させて、端面介在部材4の放熱性を向上させても良い。
 ≪センサ部材≫
 センサ部材5は、図1~図4に示すように、巻回部2cの露出領域に取り付けられる棒状のセンサ本体部52と、センサ本体部52に連結される配線54とを備える。センサ本体部52は、温度センサ52aと、温度センサ52aを覆って保護する保護部52bとを備える(図4を参照)。配線54は、温度センサ52aで感知した情報(温度)の出力(電気信号)を制御装置といった外部装置(図示せず)に伝達する。配線54の端部には、外部装置の配線を電気的に接続するためのコネクタ(図示せず)が設けられる。
 温度センサ52aは、コイル2の温度が測定可能なセンサ、例えば、サーミスタ、熱電対、焦電素子といった感熱素子が挙げられる。本例では、サーミスタを備える。
 温度センサ52aは、図4に示すように、巻回部2cの端部近傍に設けられることが好ましい。リアクトル1の使用形態として、巻回部2cの軸方向が上下方向となるように配置され、リアクトル1の下方から液体冷媒が連続的に吹き掛けられる場合、温度センサ52aが巻回部2cの上方側の端部近傍に設けられることで、温度センサ52aを液体冷媒の供給源から最も離れた箇所に配置できる。そうすることで、液体冷媒が温度センサ52aにかかることをより抑制できる。
 保護部52bは、温度センサ52aを保護できると共に、温度センサ52aを巻回部2cの外周面に安定して密着できるように、組成、形状、大きさ等を適宜選択できる。本例では、保護部52bを柱状体とし、この柱状体の長手方向を巻回部2cの軸方向に沿うようにセンサ本体部52を配置している。保護部52bがセンサ本体部52の外形を形成するため、保護部52bが矩形状の柱状体であることで、巻回部2cへの取付面521が全て平面となり、センサ本体部52を平面的な外周面を有する巻回部2cに密着させ易い。また、保護部52bの長手方向が巻回部2cの軸方向に沿うことで、センサ本体部52の取付面521の全面と巻回部2cの外周面とを平面部分で接触させることができ、センサ本体部52を巻回部2cに密着させ易い。この場合、温度センサ52aが巻回部2cの端部近傍に設けられると、配線54は、巻回部2cの軸方向内方に向かって引き出されることになる(図1を参照)。なお、図1及び図2では、分かり易くするため、配線54を引き出した先を省略して示す。配線54の引出方向は、温度センサ52aの配置形態によって適宜選択できる。
 保護部52bの構成材料は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などの樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂は、例えば、PPS樹脂、PTFE樹脂、LCP、ナイロン6等のPA樹脂、PBT樹脂、ABS樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂は、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、一般に、空気よりも熱伝導率が高い。このような樹脂からなる保護部52bが温度センサ52aとコイル2との間に介在することで、温度センサ52aの周囲に空気が存在する場合に比較して、コイル2の熱を、保護部52bを介して温度センサ52aに良好に伝達できる。また、これらの樹脂は、一般に、電気絶縁材であるため、温度センサ52aとコイル2との間の電気的絶縁を確保できる。保護部52bは、温度センサ52aを中子として、射出成形等の適宜な成形法を利用すれば容易に形成できる。
 センサ本体部52と巻回部2cとの間には、図4に示すように、放熱部材8を介在させることが好ましい。放熱部材8としては、放熱シート又は放熱グリスが挙げられる。放熱部材8によって、センサ本体部52と巻回部2cとの間に形成される隙間を埋めることができ、センサ本体部52を巻回部2cに密着させ易く、温度センサ52aによってコイル2の温度をより精度よく測定できる。放熱シートとしては、例えば、シリコーンゲルシート等が挙げられ、放熱グリスとしては、シリコーングリス等が挙げられる。放熱部材8の巻回部2c側の面に、粘着層を有することで、放熱部材8と巻回部2cとを密着状態で固定できる。
 他に、センサ本体部52と巻回部2cとの間には、放熱部材8を介在させずに、空間(図示せず)としておくこともできる。この場合、センサ本体部52の取付面521に、巻回部2cとの間に空間を形成する脚部52bqを設ける(図5を参照、実施形態2にて詳述する)。この空間は、リアクトル1の動作時に、液体冷媒が浸入かつ充填可能な大きさである。後述するように、センサ本体部52の外周面のうち、配線54が連結される連結面525の大半はセンサ被覆部6で覆われることなく露出しているため、センサ本体部52と巻回部2cとの間に空間を備えることで、リアクトル1の動作時に、巻回部2cに供給される液体冷媒が上記空間に浸入する場合がある。空間に浸入した液体冷媒は、その空間に充填された状態が維持され、時間が経つと吸熱効果を有しない。空間に充填された状態の液体冷媒によって、センサ本体部52と巻回部2cとの間に形成される隙間を埋めることができ、この液体冷媒が伝熱部材となるため、巻回部2c(コイル2)の温度をより精度よく測定できる。
 ≪センサ被覆部≫
 センサ被覆部6は、センサ本体部52の外周面のうち、巻回部2cへの取付面521と、配線54が連結される連結面525とを除いた面(対向面522、側面523,524、連結対向面526)を覆う部材である。以下、センサ本体部52の外周面のうち、巻回部2cに取り付けられる面を取付面521、取付面521と対向する面を対向面522、取付面521に交差し、センサ本体部52の長手方向に沿った面を側面523,524、配線54が連結される面を連結面525、連結面525と対向する面を連結対向面526と呼ぶ。センサ被覆部6は、図1~図3に示すように、センサ本体部52の外周面のうち、巻回部2cへの取付面521と交差する方向に延びる交差面(側面523,524、連結対向面526)を覆う壁部62a,62bと、巻回部2cへの取付面521と対向する対向面522を覆う蓋部64とを備える。
 側面523,524を覆う壁部62aと、連結対向面526を覆う壁部62bとは、一体成形された一体物であり、端面介在部材4に一体に設けられている。具体的には、壁部62a,62bは、図2に示すように、端面介在部材4における設置面(図2では下面)との対向面(図2では上面)に壁部62bが立設しており、この壁部62bから巻回部2c側に向かってそれぞれ壁部62aが延設されている。壁部62aは、端面介在部材4における巻回部2c側の端面から突出して設けられている。壁部62aは、端面介在部材4にコイル2を組み付けたとき、センサ本体部52の側面523,524を覆うことができる突出量を有する。端面介在部材4にコイル2を組み付けると、巻回部2cに対して壁部62a,62bが配置され、巻回部2cと壁部62a,62bとでセンサ本体部52の配置空間が形成されることになる。
 対向面522を覆う蓋部64は、壁部62a,62bとは個別に設けられた独立部材である。壁部62a,62bと蓋部64とは、互いに嵌め合うスナップフィット構造により一体化される。蓋部64は、巻回部2cと壁部62a,62bとで形成されたセンサ本体部52の配置空間にセンサ本体部52を配置後、センサ本体部52の対向面522を覆うように配置される。
 壁部62a,62b及び蓋部64におけるスナップフィット構造は、図4に示すように、壁部62bに設けられた係合溝62sと、蓋部64に設けられた係合爪64sとで構成される。壁部62bの内面には、係合爪64sと係合する係合溝62sと、蓋部64が取り付けられる側から係合溝62sに至るガイド溝62gとを備える。ガイド溝62gは、係合爪64sを係合溝62sに案内する溝であり、係合溝62sよりも浅い溝深さである。蓋部64の内面には、巻回部2c側に延出する延出部64eを備え、延出部64eの先端部に壁部62b側に突出する係合爪64sを備える。係合爪64sは、延出部64eの先端部から突出方向に向かって細くなるテーパ状になっている。
 また、壁部62aは、図3に示すように、壁部62bと反対側の端部に、蓋部64側に突出する突出部62pを備える。突出部62pは、蓋部64の厚みと同等程度の突出量を有する。突出部62pは、側面(巻回部2cの並列方向)から見たとき、上方が長辺、下方が短辺、壁部62b側(外側コア部32側)が斜辺となる直角台形状である。蓋部64は、図3に示すように、突出部62pに対応する箇所に切欠き部64cを備える。切欠き部64cは、配線54側ほど蓋部64の厚みが小さくなる斜面が形成される。壁部62a,62bと蓋部64とを組み付けると、蓋部64の切欠き部64cに壁部62aの突出部62pが係合し、突出部62pの斜辺に切欠き部64cの斜辺が対応することで、蓋部64の配線引出側が上方に外れることなく固定される。
 本例では、蓋部64の内面に、図4に示すように、巻回部2c側に突出し、後述する弾性部材7(コイルばね72)を固定する固定部64fを備える。本例では、固定部64fは、円筒状である。固定部64fは、コイルばね72の内周に挿入されることで、コイルばね72の軸方向と交差する方向へのコイルばね72の位置ずれを抑制する。
 壁部62a,62b及び蓋部64は、端面介在部材4と同様の構成材料で形成することができる。
 ≪弾性部材≫
 センサ本体部52と蓋部64との間に、弾性部材7を介在させることができる。弾性部材7は、センサ本体部52と蓋部64との間に介在されて圧縮されることで、センサ本体部52を巻回部2c側に押圧する。弾性部材7としては、例えば、コイルばね72を利用できる。本例では、センサ本体部52の軸方向に沿って、二つのコイルばね72を配置している。二つのコイルばね72を用いることで、センサ本体部52の軸方向の全長に亘って均一的にセンサ本体部52に対して押圧力を作用させ易い。コイルばね72は一つでもよく、その場合、センサ本体部52の軸方向の中央部分に配置することが好ましい。
 〔リアクトルの製造方法〕
 上記構成を備えるリアクトル1は、例えば、コイル2と磁性コア3と端面介在部材4との組合体を作製⇒センサ部材5を配置⇒センサ部材5のセンサ本体部52を被覆、という手順によって製造することができる。
 ≪組合体の作製≫
 コイル2と磁性コア3と端面介在部材4とを組み付ける。端面介在部材4に対して、内部に内側コア部が配置された巻回部2cと、外側コア部32とをそれぞれ組み付ける。このとき、端面介在部材4におけるコイル収納部42に巻回部2cの端部を収納、内コア収納部44に内側コア部の端部を収納、外コア収納部46に外側コア部32の端部を収納することで、各内側コア部の端面と外側コア部32の内端面とを接触させて環状に形成できると共に、内側コア部に対して巻回部2cを配置できる。また、巻回部2cに対してセンサ被覆部6の壁部62a,62bが配置され、巻回部2cと壁部62a,62bとでセンサ本体部52の配置空間が形成される。
 ≪センサ部材の配置≫
 巻回部2cと壁部62a,62bとで形成された配置空間にセンサ本体部52が配置されるように、センサ部材5を組み付ける。このとき、巻回部2cの上面に放熱部材8を載置し、その放熱部材8の上面にセンサ本体部52を載置して、センサ本体部52と巻回部2cとの間に放熱部材8を介在させる。
 ≪センサ本体部の被覆≫
 壁部62a,62bに蓋部64を組み付ける。このとき、蓋部64の内面に備わる固定部64fをコイルばね72の内周に挿入し、センサ本体部52と蓋部64との間にコイルばね72を介在させる。壁部62a,62bと蓋部64とは、スナップフィット構造により組み付ける。具体的には、まず蓋部64の切欠き部64cを壁部62aの突出部62pに適合させた状態とし、その状態のまま蓋部64の係合爪64sを壁部62bのガイド溝62gに沿わせながら、蓋部64を壁部62a,62b側に押し込む。係合爪64sが壁部62bの係合溝62sに係合されると、壁部62a,62b及び蓋部64によって、センサ本体部52の外周面のうち、取付面521と連結面525とを除いた全面が覆われる。本例では、センサ本体部52と蓋部64との間にコイルばね72を介在させているため、センサ本体部52は、コイルばね72により巻回部2c側に押圧される。
 〔効果〕
 実施形態1のリアクトル1は、使用形態として、巻回部2cの軸方向が上下方向となるように配置され、リアクトル1の下方から液体冷媒が連続的に吹き掛けられる場合に、好適に利用できる。上記リアクトル1は、巻回部2cに露出領域を有することで、巻回部2cに液体冷媒が直接接触され、コイル2が発熱して温度が上昇しても、液体冷媒によって効率的にコイル2の温度上昇を低減できる。上記リアクトル1は、使用形態において、センサ部材5を巻回部2cの軸方向の上方側に配置した場合、巻回部2cに液体冷媒が直接接触されたとしても、温度センサ52aが液体冷媒の影響を受け難く、巻回部2c(コイル2)の温度を精度よく測定できる。温度センサ52aが巻回部2cの端部近傍に設けられている上に、温度センサ52aを含むセンサ本体部52がセンサ被覆部6により覆われているため、リアクトル1の下方から巻き上げられる液体冷媒が温度センサ52aの位置まで届き難く、届いたとしてもセンサ被覆部6によりセンサ本体部52にかかり難いからである。また、センサ被覆部6は、リアクトル1の設置状態において、配線54の引出側の開口部が下方に向いて開口しているため、下方から上方に吹き掛けられた液体冷媒がセンサ被覆部6の内部に入り難く、入ったとしても自重により落下するため、センサ本体部52が液体冷媒に直接冷却されることは実質的にないからである。
 また、上記リアクトル1は、巻回部2cの露出領域と、センサ本体部52とが平面領域で接触(面接触)しているため、センサ本体部52を巻回部2cに密着させ易く、巻回部2c(コイル2)の温度を精度よく測定し易い。特に、センサ本体部52と蓋部64との間にコイルばね72が介在され、センサ本体部52を巻回部2c側に押圧しているため、センサ本体部52を巻回部2cにより密着できることからも、巻回部2c(コイル2)の温度を精度よく測定できる。
 更に、上記リアクトル1は、センサ被覆部6の一部である壁部62a,62bが端面介在部材4に一体に設けられており、センサ被覆部6の残部である蓋部64が壁部62a,62bに個別に設けられていることで、リアクトル1の組立性に優れる。コイル2と磁性コア3と端面介在部材4とを組み付けて組合体を作製すると、巻回部2cと壁部62a,62bとでセンサ本体部52の配置空間が形成され、この配置空間にセンサ本体部52を配置してから蓋部64をスナップフィット構造により一体化できるからである。
 〔用途〕
 実施形態1のリアクトル1は、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車、電気自動車、燃料電池自動車などの車両に搭載される車載用コンバータ(代表的にはDC-DCコンバータ)や空調機のコンバータなどの種々のコンバータ、電力変換装置の構成部品に利用できる。
 〔その他の構成〕
 実施形態1のリアクトル1は、温度センサ以外に、電流センサ、電圧センサ、磁束センサ等のリアクトルの物理量を測定するセンサ(図示せず)を備えることもできる。これらのセンサを備える場合、センサの外周面を上述したセンサ被覆部で覆うことができる。
 <実施形態2>
 実施形態2では、図5に示すように、センサ被覆部6は、センサ本体部52の外周面のうち、取付面521(図2)と、連結面525(図2)の一部とを除いた全面を覆っているリアクトルを説明する。連結面525の一部とは、配線54を引き出すのに必要な開口部のことである。実施形態2のリアクトルの基本的な構成は、実施形態1のリアクトル1と同様であり、センサ被覆部6が、更に、連結面525の他部を覆う点が主に異なる。図5では、リアクトルにおけるセンサ本体部52の近傍を示す断面拡大図のみを示す。
 センサ被覆部6は、端面介在部材4に一体に設けられる壁部62a,62b(図3及び図4を併せて参照)と、壁部62a,62bとは個別に設けられる蓋部64とを備える。壁部62a,62bの構成は、実施形態1における壁部62a,62bと同様である。実施形態2における蓋部64は、センサ本体部52の対向面522を覆う天井部642と、天井部642に連続して設けられ、連結面525の一部を除いた部分を覆う壁部644とを備える。壁部644を備えることで、液体冷媒がセンサ本体部52にかかることをより抑制できる。実施形態2における蓋部64の構成は、更に壁部644を備える点以外は、実施形態1の蓋部64と同様である。
 本例では、センサ本体部52の保護部52bは、連結面525の縁部に軸方向と直交する方向に突出する突部52bpを備える。蓋部64における壁部644は、センサ本体部52の長手方向と直交する方向に見たときに、突部52bpと重複する位置まで天井部642から延設されている。つまり、蓋部64における壁部644は、保護部52bの突部52bpに対して、センサ本体部52の脱落防止部644pとして機能する。センサ被覆部6には、配線54を引き出すための開口部が形成されるため、センサ本体部52の脱落防止部644pを備えることで、センサ本体部52が巻回部2cから離れたとしても、センサ本体部52が配線54の引出側の開口部から脱落することを防止できる。
 保護部52bに設けられた突部52bpは、巻回部2c側にも設けられている。この突部52bpにより、センサ本体部52と巻回部2cとの間に空間が形成される。つまり、このセンサ本体部52の取付面521側の突部52bpは、巻回部2cとの間に空間を形成する脚部52bqの機能も果たす。この空間には、放熱部材8を配置してもよいし、リアクトル1の動作時に液体冷媒を充填させてもよい。なお、取付面521における脚部52bq以外の箇所は、図5に示すように、平面とすることができる。
 <実施形態3>
 実施形態3では、図6に示すように、弾性部材7として板ばね74を用いるリアクトルを説明する。実施形態3のリアクトルの基本的な構成は、実施形態1のリアクトルと同様であり、弾性部材7として板ばね74を用いた点が異なる。図6では、リアクトルにおけるセンサ本体部52の近傍を示す断面拡大図のみを示す。
 板ばね74は、蓋部64と接触する平坦面と、平坦面の両端からセンサ本体部52側に向かって内側に屈曲する薄板状の板ばねである。板ばね74は、センサ本体部52の軸方向の中央部分に一つ配置される。板ばね74の平坦面の中央部分には、蓋部64の内面に設けられる固定部64fが挿通される貫通孔を有する。この貫通孔に固定部64fが貫通されることで、板ばね74の位置ずれを抑制できる。
 <実施形態4>
 実施形態4では、図7,図8に示すように、壁部62a,62bと蓋部64とを一体化するスナップフィット構造をセンサ被覆部6の外側に設けるリアクトルを説明する。実施形態4のリアクトルの基本的な構成は、実施形態1のリアクトルと同様であり、スナップフィット構造が主に異なる。図7,図8では、リアクトルにおけるセンサ本体部52の近傍を示す概略斜視図のみを示す。
 壁部62a,62b及び蓋部64におけるスナップフィット構造は、壁部62aに設けられた係合突起62iと、蓋部64に設けられた係合孔64hとで構成される。係合突起62iは、壁部62aの外周面から突出し、センサ本体部52側から蓋部64側に向かうほど突出量が小さくなる突起である。係合孔64hは、蓋部64から巻回部2c側に延出するU状体で構成される。壁部62a,62bと蓋部64とは、係合孔64hに係合突起62iが係合されるまで蓋部64を壁部62a,62b側に押し付けることで一体化できる。係合孔64hに係合突起62iが係合されると、壁部62a,62b及び蓋部64によって、センサ本体部52の外周面のうち、取付面521と連結面525とを除いた全面が覆われる。
 壁部62a,62b及び蓋部64におけるスナップフィット構造は、対向する壁部62aに一つずつ設けてもよいし(図7)、複数、例えば二つずつ設けてもよい(図8)。対向する壁部62aに二つずつ設けられたスナップフィット構造は、コイル2の軸方向に並列されている。対向する壁部62aに複数のスナップフィット構造を設けることで、いずれかのスナップフィット構造が破損したとしても、残りのスナップフィット構造によって壁部62a,62bと蓋部64とを一体化できる。もちろん、壁部62a,62b及び蓋部64におけるスナップフィット構造は、対向する壁部62aにそれぞれ三つ以上設けてもよい。スナップフィット構造をセンサ被覆部6の外側に設けることで、蓋部64を壁部62a,62bに押し付けるだけで両者を一体化でき簡易である。そのため、壁部62aに突出部62p、及び蓋部64に切欠き部64c(図2及び図3)を省略できる。
 1 リアクトル
 2 コイル
  2c 巻回部
  2r 接合部
 3 磁性コア
  32 外側コア部
 4 端面介在部材
  42 コイル収納部
  44 内コア収納部
  46 外コア収納部
 5 センサ部材
  52 センサ本体部
  521 取付面  522 対向面
  523,524 側面  525 連結面  526 連結対向面
  52a 温度センサ
  52b 保護部
  52bp 突部  52bq 脚部
  54 配線
 6 センサ被覆部
  62a,62b 壁部
   62s 係合溝
   62g ガイド溝
   62p 突出部
   62i 係合突起
  64 蓋部
   64e 延出部
   64s 係合爪
   64c 切欠き部
   64h 係合孔
   64f 固定部
   642 天井部
   644 壁部  644p 脱落防止部
 7 弾性部材
  72 コイルばね  74 板ばね
 8 放熱部材
 9 樹脂モールド部
  92 取付部  94 カラー

Claims (9)

  1.  巻線を巻回して構成され、液体冷媒が直接接触する露出領域を有する巻回部を備えるコイルと、
     前記巻回部の内外に配置されて閉磁路を形成する磁性コアと、
     前記巻回部の露出領域に取り付けられる棒状のセンサ本体部と、前記センサ本体部に連結される配線とを有し、前記コイルの温度を測定するセンサ部材と、
     前記センサ本体部の外周面のうち、前記巻回部への取付面と、前記配線が連結される連結面の少なくとも一部とを除いた面を覆うセンサ被覆部とを備えるリアクトル。
  2.  更に、前記磁性コアのうち前記巻回部の外側に配置される外側コア部と、前記巻回部の端面との間に介在される端面介在部材を備え、
     前記センサ被覆部は、
      前記端面介在部材に一体に設けられ、前記センサ本体部の外周面のうち、前記取付面と交差する方向に延びる交差面を覆う壁部と、
      前記壁部とは個別に設けられ、前記センサ本体部の外周面のうち、前記取付面と対向する対向面を覆う蓋部とを備える請求項1に記載のリアクトル。
  3.  前記蓋部と前記センサ本体部との間に介在され、前記センサ本体部を前記巻回部側に押圧する弾性部材を備える請求項2に記載のリアクトル。
  4.  前記弾性部材は、コイルばね又は板ばねである請求項3に記載のリアクトル。
  5.  前記壁部と前記蓋部とは、互いに嵌め合うスナップフィット構造を備える請求項2から請求項4のいずれか1項に記載のリアクトル。
  6.  前記センサ被覆部は、前記連結面のうち、前記配線の引出部分を除いた領域を覆い、前記センサ本体部の脱落を防止する脱落防止部を備える請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のリアクトル。
  7.  更に、前記巻回部と前記センサ本体部との間に、放熱シート又は放熱グリスを備える請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のリアクトル。
  8.  前記取付面は、前記巻回部との間に空間を形成する脚部を備える請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のリアクトル。
  9.  前記取付面は、平面を含む請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のリアクトル。
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