WO2018042517A1 - 適正保険募集業務支援システムおよびそのプログラム - Google Patents

Abstract

顧客の意向に沿った適正な保険商品の情報提供業務を支援するためのシステム１０であって、保険商品に関する顧客の意向情報の入力を受け付ける入力部１６と、複数の保険商品の情報が記憶された商品データベース２０と、入力部１６に入力された意向情報に該当する保険商品を、商品データベース２０に記憶された複数の保険商品から検索する検索エンジン１８と、検索エンジン１８によって検索された保険商品を表示する表示部２２と、顧客の意向情報を、顧客に関連付けて記憶する顧客データベース２１とを備える。

Description

適正保険募集業務支援システムおよびそのプログラム

　本発明は、例えば生命保険や損害保険のような多くの保険商品の中から、顧客の意向に沿った適正な保険商品の情報提供業務を支援するためのシステムである適正保険募集業務支援システムおよびそのプログラムに関する。

　平成２８年５月２９日に施行された改正保険業法では、保険募集に関し、意向把握・保険募集に係わる基本的ルールの創設（比較推奨等）が義務化された。

　改正保険業法の最大の目的は顧客利益保護であり、顧客の意向をきちんと把握し、これに基づき比較可能な商品の概要を明示して、その中から特定の商品を掲示・推奨する際には、なぜこの商品を掲示・推奨したのかを客観的な理由を説明する必要がある。また、その経過を記録で残すことが求められている。

週刊ダイヤモンド　２０１６／０４／２３　１００～１０３頁

　本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、改正保険業法で求められている顧客利益保護の観点から、顧客の意向をきちんと把握し、どの募集人が対応しても均一な保険商品の情報を提供するとともに、顧客の意向に基づいて適切な保険商品の絞り込みを実施することが可能な適正保険募集業務支援システムおよびそのプログラムを提供することを目的とする。

　上記の目的を達成するために、本発明では、以下のような手段を講じる。

　すなわち、請求項１の発明は、顧客の意向に沿った適正な保険商品の情報提供業務を支援するためのシステムであって、保険商品に関する顧客の意向情報の入力を受け付ける入力部と、複数の保険商品の情報が記憶された商品データベースと、入力部に入力された意向情報に該当する保険商品を、商品データベースに記憶された複数の保険商品から検索する検索エンジンと、検索エンジンによって検索された保険商品を表示する表示部と、顧客の意向情報を、顧客に関連付けて記憶する顧客データベースと、を備える。

　請求項２の発明は、顧客または顧客の家族が、予め決定された特定関係法人に属しているか否かを確認するための特定関係法人確認部をさらに備える、請求項１に記載の適正保険募集業務支援システムである。

　請求項３の発明は、保険は、生命保険と損害保険とを含む、請求項１または２に記載の適正保険募集業務支援システムである。

　請求項４の発明は、顧客の生存時の必要資金およびその期間に関するシミュレーションを行うシミュレーション部をさらに備える請求項１乃至３の何れか１項に記載の適正保険募集業務支援システムである。

　請求項５の発明は、シミュレーション部はさらに、顧客の死亡時、就業不能時、老後のうちの少なくとも１つについて、必要資金の時間的な推移をシミュレーションする、請求項４に記載の適正保険募集業務支援システムである。

　請求項６の発明は、シミュレーション部によって、顧客の死亡時、就業不能時、老後のうちの複数について、必要資金の時間的な推移がシミュレーションされた場合、表示部は、シミュレーションによって得られた複数の推移グラフを、比較表示する、請求項４または５に記載の適正保険募集業務支援システムである。

　請求項７の発明は、顧客データベースは、顧客の意向情報を、時間情報とともに、顧客に関連付けて記憶し、表示部は、顧客データベースに記憶された同一顧客の複数の意向情報を、同一項目を比較しながら、時間情報に基づいて時系列的に表示する、請求項１乃至６のうち何れか１項に記載の適正保険募集業務支援システムである。

　請求項８の発明は、検索エンジンによって複数の保険商品が検索された場合、複数の保険商品の内容を、表示部から比較表示する、請求項１乃至７のうち何れか１項に記載の適正保険募集業務支援システムである。

　請求項９の発明は、表示部は、表示された保険商品の絞り込みを行うための絞り込み条件をも表示し、検索エンジンは、入力部を介して絞り込み条件が指定された場合には、指定された絞り込み条件に該当する保険商品を検索する、請求項１乃至８のうち何れか１項に記載の適正保険募集業務支援システムである。

　請求項１０の発明は、入力部は、顧客との応接中に得られた応接記録の入力を受け付け、顧客データベースは、応接記録を、顧客に関連付けて記憶する、請求項１乃至９のうち何れか１項に記載の適正保険募集業務支援システムである。

　請求項１１の発明は、保険商品を提供する保険会社の見積サイトに、保険商品の保険料金の見積に必要なデータを送る機能と、保険商品を提供する保険会社の申込サイトに、保険商品の申込手続に必要なデータを送る機能と、のうちの少なくとも何れかを備えるデータ連携部をさらに備える請求項１乃至１０のうち何れか１項に記載の適正保険募集業務支援システムである。

　請求項１２の発明は、顧客の意向に沿った適正な保険商品の情報提供業務を支援するためのプログラムであって、保険商品に関する顧客の意向情報の入力を受け付ける機能と、入力された意向情報に該当する保険商品を、複数の保険商品の情報が記憶された商品データベースに記憶された複数の保険商品から検索する機能と、検索された保険商品を表示する機能と、顧客の意向情報を、顧客に関連付けて顧客データベースに記憶する機能と、をコンピュータに実現させるためのプログラムである。

　請求項１３の発明は、顧客および顧客の家族が、予め決定された特定関係法人に属しているか否かを確認するための機能をさらにコンピュータに実行させる、請求項１２に記載のプログラムである。

　請求項１４の発明は、保険は、生命保険と損害保険とを含む、請求項１２または１３に記載のプログラムである。

　請求項１５の発明は、顧客の生存時の必要資金およびその期間に関するシミュレーションを行う機能、をさらにコンピュータに実現させる、請求項１２乃至１４のうち何れか１項に記載のプログラムである。

　請求項１６の発明は、顧客の死亡時、就業不能時、老後のうちの少なくとも１つについて、必要資金の時間的な推移をシミュレーションする機能、をさらにコンピュータに実現させる請求項１５に記載のプログラムである。

　請求項１７の発明は、表示する機能は、シミュレーションする機能によって、前記顧客の死亡時、就業不能時、老後のうちの複数について、必要資金の時間的な推移がシミュレーションされた場合、前記シミュレーションによって得られた複数の推移グラフを、比較表示する機能を有する、請求項１６に記載のプログラムである。

　請求項１８の発明は、顧客の意向情報を、時間情報とともに、顧客に関連付けて顧客データベースに記憶する機能と、顧客データベースに記憶された同一顧客の複数の意向情報を、同一項目を比較しながら、時間情報に基づいて時系列的に表示する機能と、をさらにコンピュータに実現させる請求項１２乃至１７のうち何れか１項に記載のプログラムである。

　請求項１９の発明は、複数の保険商品が検索された場合、複数の保険商品の内容を、比較表示する機能、をさらにコンピュータに実現させる請求項１２乃至１８のうち何れか１項に記載のプログラムである。

　請求項２０の発明は、表示された保険商品の絞り込みを行うための絞り込み条件を表示する機能と、絞り込み条件が指定された場合には、指定された絞り込み条件に該当する保険商品を検索する機能と、をさらにコンピュータに実現させる請求項１２乃至１９のうち何れか１項に記載のプログラムである。

　請求項２１の発明は、顧客との応接中に得られた応接記録の入力を受け付ける機能と、応接記録を、顧客に関連付けて、顧客データベースに記憶する機能と、をさらにコンピュータに実現させる請求項１２乃至２０のうち何れか１項に記載のプログラムである。

　請求項２２の発明は、保険商品を提供する保険会社の見積サイトに、保険商品の保険料金の見積に必要なデータを送る機能と、保険商品を提供する保険会社の申込サイトに、保険商品の申込手続に必要なデータを送る機能と、のうちの少なくとも何れかをさらにコンピュータに実現させる請求項１２乃至２１のうち何れか１項に記載のプログラムである。

　本発明によれば、改正保険業法で求められている顧客利益保護の観点から、顧客の意向をきちんと把握し、どの募集人が対応しても均一な保険商品の情報を提供するとともに、顧客の意向に基づいて適切な保険商品の絞り込みを実施することが可能な適正保険募集業務支援システムおよびそのプログラムを実現することができる。

本実施形態に係る適正保険募集業務支援システムの構成例を示す機能ブロック図である。 家族構成入力画面の一例を示す図である。 特定関係法人確認のための案内画面の一例を示す図である。 特定関係法人確認のための入力画面の一例を示す図である。 共通メニューの画面表示例を示す図である。 メニュー部の拡大表示図である。 メニュー展開時の画面表示例を示す図である。 顧客の意向画面の表示例を示す図である。 相談会スケジュール画面の表示例を示す図である。 意向確認シートの画面の表示例を示す図である。 ポイントシートの表示例を示す図である。 商品カテゴリー表の表示例を示す図である。 絞り込みをかけられた商品カテゴリー表の表示例を示す図である。 保険商品の商品概要の表示例を示す図である。 応接記録の表示例を示す図である。 Ｔｉｐｓデータの表示例を示す図である。 シミュレーション（将来設計と収支「生存」）結果である推移グラフを含む図である。 シミュレーション（将来設計と収支「万が一」）結果である推移グラフを含む図である。 シミュレーション（将来設計と収支「就業不能」）結果である推移グラフを含む図である。 シミュレーション（医療・がん・三大疾病）結果の表示例を示す図である。 提案内容確認画面の表示例を示す図である。

　以下に、本発明の実施形態に係る適正保険募集業務支援システムを実施するための最良の形態について図面を参照しながら説明する。

　図１は、本実施形態に係る適正保険募集業務支援システムの構成例を示す機能ブロック図である。

　すなわち、本実施形態に係る適正保険募集業務支援システム１０は、互いにバス１２を介して接続された制御部１４、入力部１６、検索エンジン１８、シミュレーション部１９、商品データベース２０、顧客データベース２１、表示部２２、プリンタ２４、データ連携部２５、特定関係法人確認エンジン２８、および特定関係法人データベース２９を備える。

　制御部１４は、適正保険募集業務支援システム１０を動作させるプログラムがインストールされており、このプログラムに従って、入力部１６、検索エンジン１８、シミュレーション部１９、商品データベース２０、表示部２２、プリンタ２４を制御しながら、適正保険募集業務支援システム１０の全体の動作を司る。このプログラムは、例えば磁気ディスク等の記録媒体に記録されたものであったり、あるいは、インターネット等の通信ネットワークを介してダウンロードされる。

　入力部１６は、例えばキーボードや、マウス等を備えており、募集人や顧客によってなされた操作入力を受け取り、制御部１４に出力する。操作入力には、後述するように、顧客の個人情報や顧客の意向情報も含まれる。

　制御部１４に出力された顧客の個人情報や、顧客の意向情報は、制御部１４からさらに顧客データベース２１に記憶される。

　なお、保険業界では、特定関係法人等に属する顧客に対しては、保険募集業務支援サービスを提供することを禁じられている。これを構成員契約規制という。構成員契約規制とは、保険業法上、圧力募集等の未然防止のため、法人形態の生命保険募集人に対し、自社や、出資・人的交流など密接な関係がある会社である特定関係法人の役員並びに従業員（構成員）への募集を禁止していることである。従って、適正保険募集業務支援システム１０を運用する会社は、グループ企業、出向受入保険会社、提携先企業等の役員、従業員（パートタイマー・アルバイト・嘱託社員・派遣社員等も含む）に対する保険契約の取扱いはできない。

　特定関係法人データベース２９を、このような特定関係法人のデータが格納している。特定関係法人データベース２９に格納される特定関係法人のデータは、必要に応じて随時更新される。

　特定関係法人確認エンジン２８は、顧客が、特定関係法人に属しているか否かを確認するために、顧客データベース２１に記憶されている顧客の個人情報から、図２に例示されるように家族構成入力画面３３を、表示部２２から表示する。募集人または顧客は、表示部２２から表示された家族構成入力画面３３を参照しながら、適宜、必要な情報を、入力部１６から入力することもできる。そして、必要な情報の入力が完了すると、マウスやキーボードを用いて特定関係法人確認ボタン３３ａが押圧されることによって、内容が確定される。

　また、顧客データベース２１に記憶されている顧客の個人情報を使わずとも、顧客は、必要な情報を入力することができる。この場合、先ず図３に示すような案内画面３４が表示部２２から表示され、特定関係法人確認を行うことが顧客に通知される。その後、特定関係法人確認ボタン３４ａが、マウスやキーボードによって押圧されると、図４に示すような入力画面３５が表示部２２から表示される。この入力画面３５に従って、契約者名３５ａ、法人名３５ｂを入力する。法人名３５ｂに法人を入力する際に、仮名キー３５ｃを押圧して入力するように指定も良い。

　特定関係法人確認エンジン２８は、特定関係法人データベース２９から、顧客および顧客の家族の属する法人を検索する。結果は、表示部２２から表示される。また、図４の入力画面３５が使用された場合、結果は、検索結果を検索結果表示画面３５ｄから表示される。

　そして、この顧客が、検索がヒットし、特定関係法人に属しているとの結果が得られた場合には、表示部２２から、「お客様は、特定関係法人に属しているので、当社からのサービスを提供することはできません。」のようなメッセージを表示し、適正保険募集業務支援システム１０は、この顧客へのサービス提供をしない。一方、検索がヒットせず、この顧客が、特定関係法人に属していないとの結果が得られた場合には、適正保険募集業務支援システム１０は、この顧客へのサービスを提供することができる。従って、以降の説明は、顧客が、特定関係法人に属していないとの結果が得られていることが前提となる。

　データ連携部２５は、インターネット２６等の通信ネットワーク２６を介して、保険会社のサイト２７（＃１）、（＃２）・・・・（＃ｎ）と通信することが可能であり、顧客が、保険会社のサイト２７を使って保険料金の見積や申込手続を行う場合には、適正保険募集業務支援システム１０が保持している当該顧客の情報を、所定の保険会社のサイト２７に渡す。

　なお、この通信ネットワーク２６は、イーサネット（登録商標）等のＬＡＮ、あるいは公衆回線や専用回線を介して複数のＬＡＮが接続されるＷＡＮ等を含む。ＬＡＮの場合には、必要に応じてルータを介した多数のサブネットから構成される。また、ＷＡＮの場合には、公衆回線に接続するためのファイアウォール等を適宜備えているが、ここではその図示および詳細説明を省略する。

　商品データベース２０は、例えば、多くの保険会社によって提供されている生命保険や損害保険等、様々な保険商品に関する情報を記憶している。したがって、新たな保険商品の販売が開始された場合にはその情報が追加され、廃止された場合には、その情報が削除されるように、必要に応じて更新がなされている。データ更新をするためのツールおよび具体的手法については、周知の技術によるので、ここでは詳細な説明を省略する。

　検索エンジン１８は、募集人や顧客によって入力部１６を介してなされた操作入力を用いて、商品データベース２０に記録された保険商品の中から、該当する保険商品の検索、および絞り込みを行う。検索および絞り込みの結果は、表示部２２から表示される。

　表示部２２は、適正保険募集業務支援システム１０によって提供される表示画面や、募集人や顧客からの入力を受け付けるための入力用画面や、特定関係法人確認結果や、検索エンジン１８によってなされた検索や絞り込み結果を表示するための、例えばディスプレイのような画面である。なお、適正保険募集業務支援システム１０を、タブレット端末やノートパソコンによって実現する場合には、入力部１６と表示部２２とは一体化される。

　プリンタ２４は、表示部２２から表示されている情報や、制御部１４や検索エンジン１８によって提供される情報を印刷する。

　また、検索エンジン１８および／または商品データベース２０は、適正保険募集業務支援システム１０の本体に存在せず、適正保険募集業務支援システム１０の本体とネットワークによって接続された他のコンピュータに存在していても良い。

　適正保険募集業務支援システム１０は、以下のような開発コンセプトに基づいて開発された。（１）改正保険業法に対応し、意向把握・情報提供・比較推奨販売のための機能を提供できる。（２）顧客の多様なニーズに対応できるシミュレーション機能を備えている。（３）シンプルで顧客が見て分かりやすい画面を提供できる。

　適正保険募集業務支援システム１０を起動すると、制御部１４が動作することによって、ディスプレイ等の表示部２２から、図２のような共通メニュー画面３０が表示される。

　共通メニュー画面３０は、メニュー部３１と、安心の輪４０とを表示する。

　図６は、メニュー部３１を拡大表示した図である。

　メニュー部３１は、メニューボタン３１ａ、顧客検索ボタン３１ｂ、およびログアウトボタン３１ｃ等を表示する。

　さらに、メニューボタン３１ａを、入力部１６を用いて指定する（例えばマウスオーバする）ことによって、図７のようなメニュー展開画面３２が表示される。また、顧客検索ボタン３１ｂを、入力部１６を用いて指定する（例えばマウスオーバする）ことによって、顧客検索のための画面（図示せず）が表示される。さらに、ログアウトボタン３１ｃを、入力部１６を用いて指定する（例えばマウスオーバする）ことによって、適正保険募集業務支援システム１０からログアウトする。

　図７に示されるように、メニュー展開画面３２は、戻りボタン３２ａ、メニューに戻るボタン３２ｂ、家族構成ボタン３２ｃ、相談内容確認ボタン３２ｄ、相談会スケジュールボタン３２ｅ、将来設計と収支ボタン３２ｆ、カテゴリー表商品提案ボタン３２ｇ、ご提案内容確認ボタン３２ｈ、ご案内ボタン３２ｉ、および、お申し込み後のご案内ボタン３２ｊ等を表示する。

　これらボタン３２ａ～３２ｊが、入力部１６を用いて指定する（例えばマウスオーバする）ことによって、以下のように画面が遷移する。

　戻りボタン３２ａが指定された場合、１つ前の画面が表示される。メニューに戻るボタン３２ｂが指定された場合、図６のようなメニュー画面３０に戻る。家族構成ボタン３２ｃが指定された場合、家族構成入力の画面（図示せず）が表示される。相談内容確認ボタン３２ｄが指定された場合、図８のような顧客の意向画面が表示される。相談会スケジュールボタン３２ｅが指定された場合、図９のような相談会スケジュール画面が表示される。将来設計と収支ボタン３２ｆの上部が指定された場合、将来設計と収支［生存］画面（図示せず）が表示され、将来設計と収支ボタン３２ｆの下部が指定された場合、将来設計と収支［万が一］画面（図示せず）が表示される。カテゴリー表商品提案ボタン３２ｇが指定された場合、図１４のような商品選定画面が表示される。ご提案内容確認ボタン３２ｈが指定された場合、図２１のようなご提案内容確認画面が表示される。ご案内ボタン３２ｉの上部が指定された場合、次回相談会の予定画面（図示せず）が表示され、ご案内ボタン３２ｉの下部が指定された場合、お申し込み確認画面（図示せず）が表示される。お申し込み後のご案内ボタン３２ｊが指定された場合、安心の輪で備えたものの画面（図示せず）が表示される。

　図５に戻って示すように、安心の輪４０は、保険で解決できることの全体像を顧客に提示するために使用される画像である。募集人は、安心の輪４０を参照しながら顧客に説明することによって、顧客の顕在化されたニードをきちんと把握出来ることに加え、潜在的なニードを喚起させることも可能としている。

　改正保険業法では、顧客の当初意向・最終意向に加えて、顧客の意向の変化を記録することが要求されている。これに対応するために、適正保険募集業務支援システム１０は、顧客の当初意向・最終意向に加えて、顧客の意向の変化を記録するための意向確認画面を表示する機能を有している。

　図８は、そのような意向確認画面４２の一例を示す模式図である。

　意向確認画面４２は、実施日追加ボタン４３、削除ボタン４５、意向把握シート移動ボタン４６、意向追加ボタン４７、確定ボタン４８、機微情報入力画面移動ボタン４９、意向入力部５０、相談会回数選択ボタン５１を表示する。

　実施日追加ボタン４３を、マウス等によってクリックすると、さらに実施日情報入力部４４が表示される。実施日情報入力部４４は、相談会の実施年月日、実施時間帯等を入力するための部位である。

　削除ボタン４５を、マウス等によってクリックすると、実施日情報入力部４４に入力された相談会の実施年月日、実施時間帯等が削除される。

　意向把握シート移動ボタン４６を、マウス等によってクリックすると、図１０に例示されるような意向確認シートの画面が表示される。

　意向追加ボタン４７を、マウス等によってクリックすると、意向入力部５０に、顧客の意向を書き込むことができるようになる。

　また、機微情報入力画面移動ボタン４９を、マウス等によってクリックすると、意向入力部５０に、顧客の機微情報を書き込むことができるようになる。

　意向入力部５０に書き込まれた意向の内容を確定する場合には、確定ボタン４８を、マウス等によってクリックする。

　確定ボタン４８が、マウス等によってクリックされると、意向入力部５０に書き込まれた意向（機微情報が書き込まれている場合には、それに加えて機微情報）が、実施日情報入力部４４によって入力された相談会の実施年月日、実施時間帯等とともに、顧客情報に関連付けられて、顧客データベース２１に記録される。顧客データベース２１に記録されたこれら情報は、要求に応じて制御部１４によって適宜取り出され、意向表示欄５２から適宜表示される。

　このような相談会は、通常は複数回実施される。そのために、制御部１４は、表示部２２から表示されるメニュー項目から相談会スケジュールボタン３２ｅが選択されると、表示部２２から、例えば図９に例示されるような相談会スケジュール画面１１０を表示させる。

　相談会スケジュール画面１１０は、相談会のスケジューリングを支援するためのツールとして、安心の輪選択ボタン１１１、相談内容選択エリア１１２、相談内容削除ボタン１１３、コピーボタン１１４、上移動ボタン１１５、下移動ボタン１１６、相談内容追加ボタン１１７、実施ボタン１１８、および相談内容追加メニュー１１９を表示する。

　安心の輪選択ボタン１１１がマウス等によってクリックされると、図５に例示するような安心の輪が表示される。

　相談会で相談する内容は、相談内容追加メニュー１１９に記載されたアイコンの中から、所望する内容のアイコンを、相談内容選択エリア１１２へドラッグし、ドロップすることによって選択される。図９の例では、相談内容追加メニュー１１９から、「相談内容確認」、「保険の仕組み」、および「現在の保険確認」がドラッグされ、相談内容選択エリア１１２へドロップされた例を示している。

　相談内容選択エリア１１２にドロップされたアイコンに基づいて具体的な相談内容が表示部２２からリスト表示されるようになる。以下のボタン１１３～１１７は何れも、表示部２２から表示された相談内容のリストを編集するための機能を提供する。

　相談内容削除ボタン１１３は、表示された相談内容のうち、不要な相談内容の行を削除するためのボタンである。

　コピーボタン１１４は、表示された相談内容のうち、所望の相談内容の行をコピーするためのボタンである。

　上移動ボタン１１５は、表示された相談内容のうち、所望の相談内容の行を一行上へ移動させるためのボタンである。

　下移動ボタン１１６は、表示された相談内容のうち、所望の相談内容の行を一行下へ移動させるためのボタンである。

　相談内容追加ボタン１１７は、表示された相談内容に、さらなる相談内容を追加するためのボタンである。

　そして、相談会を実施した相談内容を選択し、実施ボタン１１８をクリックすることによって、応接記録内対応履歴にスケジュールが反映されるようになる。

　このような相談会スケジュール画面１１０の機能を用いて、相談内容をスケジュール化して顧客に提示することで、顧客は、当日の相談会の全体像をつかむことが可能となり、これからの相談会に安心して臨むことができるようになる。継続して相談する場合、顧客データベース２１に蓄積された該顧客の情報に基づいて、これまでの相談内容を適宜表示することにより、これまでの相談内容の振り返りをする際にも、視覚的に確認することが可能となる。

　このように、相談会が複数回実施されることを考慮し、本適正保険募集業務支援システム１０は、前述したような情報の記録を、相談会毎に実施できるようにしている。図８における相談会回数選択ボタン５１は、そのような機能を実現するためのものであり、募集人または顧客は、相談会回数選択ボタン５１をマウス等によってクリックすることによって、意向追加ボタン４７’、確定ボタン４８’、および機微情報入力画面移動ボタン４９’の機能をオンにする。意向追加ボタン４７’、確定ボタン４８’、および機微情報入力画面移動ボタン４９’はそれぞれ、前述した意向追加ボタン４７、確定ボタン４８、および機微情報入力画面移動ボタン４９と同一の機能を有しており、これら機能を使って、募集人または顧客は、意向入力部５０’に、意向や機微情報を書き込み、実施日情報入力部４４によって入力されたＮ回目の相談会の実施年月日、実施時間帯等とともに、顧客情報に関連付けて、顧客データベース２１に記録する。顧客データベース２１に記録されたこれら情報もまた、要求に応じて制御部１４によって適宜取り出され、意向表示欄５２から適宜表示される。

　このような相談会回数選択ボタン５１の機能によって、募集人または顧客は、相談会を何度でも開催し、そのたび毎に、意向や機微情報を、顧客データベース２１に蓄積記録することができる。

　図１０は、意向確認シート６０の一例を示す図である。

　意向確認シート６０は、当初意向６１を左側に、最終意向６２を右側に、各項目を対比しながら表示する。このような表示を見ることによって、募集人と顧客は、顧客の意向の変化を共有することができ、互いの意向のズレを防止することができる。さらに、改正保険業法で対応を求められている分野ごとの当初意向６１および最終意向６２を、契約者・被保険者ごとに取得し、プリンタ２４から印刷すること等によりエビデンスとして残すことができる。

　最終意向６２が決定されると、制御部１４は、表示部２２から、ポイントシート７０を表示させる。図１１は、ポイントシート７０の一例を示す図である。

　ポイントシート７０は、顧客に対してどの募集人が対応しても、均一な保険商品の情報を提供できるようにし、かつ、顧客の保障に対する意向の確認漏れを防止するために、また、比較推奨販売の商品カテゴリーを絞り易くするために、募集人が顧客に対してヒアリングするために活用される。

　図１１に例示されるポイントシート７０は、医療保険用７１、ガン保険用７２、および終身保険用７３の３つのポイントシート７０を例示しているが、３つに限定されることはなく、２つ以下でも、たとえばこれに加えて他の保険（例えば、自動車保険や火災保険等）を加えることによって、４つ以上であっても良い。募集人は、このようなポイントシート７０を参照しながら、顧客の具体的な要望を入力して行く。入力された顧客の要望は、顧客に関連付けられて、顧客データベース２１に蓄積される。

　ポイントシート７０への入力が完了すると、制御部１４は、ポイントシート７０に入力された内容に基づいて、図１２における左側に示されるような商品カテゴリー表８２を作成し、表示部２２から表示させる。

　次に、制御部１４は、検索エンジン１８を起動させる。検索エンジン１８は、商品データベース２０に記録された多くの保険商品の中から、商品カテゴリー表８２の内容にマッチする保険商品の絞り込みを行い、図１２における右側に示されるような絞り込み結果一覧８４を作成し、表示部２２から表示させる。

　図１２に示す例では、絞り込み結果一覧８４に、１１個の保険商品が一覧表示されているが、これよりも多くの保険商品が該当した場合、スクロールバー８５を操作することによって、該当するすべての保険商品をスクロール表示することができる。

　顧客は、商品カテゴリー表８２に表示された項目の中から、特定の項目のみを指定することにより、さらに絞り込みをかけることができる。さらに絞り込みをかけた状態における画面表示例を図１３に例示する。

　商品カテゴリー表８２は、全選択キー８３を備えている。図１２のように、全選択キー８３が指定されると、商品カテゴリー表８２に表示された項目のいずれかに該当する保険商品が選択されるために、図１２に例示されるように、絞り込み結果一覧８４に、多くの保険商品がリストアップされることになる。これによって、顧客に対して、豊富な保険商品の情報を提供することができる。

　顧客は、これら保険商品の中から、さらに絞り込みをかけることができる。そのためには、図１３のように、全選択キー８３の指定を外す。そして、商品カテゴリー表８２を用いて絞り込み条件を指定する。図１３の例では、絞り込み条件として、商品カテゴリー表８２において、保障内容８２ａが指定され、さらに、入院保障・通院保障８２ｂについて、短期入院８２ｃが指定され、病気・症状８２ｄとして、ガン・三大疾病・生活習慣病８２ｅが指定されている。図１３は、これに応じて、絞り込み結果一覧８４’に、絞り込み条件にマッチする６つの保険商品がリストされていることを示している。

　このような絞り込み機能によって、顧客の意向が複数のカテゴリーに該当する場合であっても、共通する保険商品のみを顧客に提示することが可能となるので、顧客の満足度を高めることができる。

　商品一覧８４または絞り込み結果一覧８４’から商品が表示されると、募集人または顧客は、そのうちの何れかの商品概要の表示を要求することができる。これは、選択欄８６をクリック等によって指定することによってなされる。

　図１４は、指定された保険商品の商品概要一覧９０が、表示部２２から表示された例を示す。

　図１４の例は、３つの保険商品の商品概要９２ａ、９２ｂ、９２ｃが表示された場合を示している。募集人は、表示された商品概要一覧９０を使って、顧客に説明をすることができる。また、説明中の商品概要９２ａには、推奨理由を書き込むための推奨理由書込欄９３ａや、選定理由を書き込むための選定理由書込欄９４ａも設けられている。募集人および／または顧客は、顧客に説明した推奨理由を推奨理由書込欄９３ａに書き込み、顧客が選定した選定理由を選定理由書込欄９４ａに書き込むことができる。書き込まれた推奨理由および選定理由は、顧客に関連付けられて、顧客データベース２１に蓄積されることによって記録される。

　商品概要一覧９０の説明が終わると、制御部１４は次に、図１５に例示するような応接記録１００を、表示部２２から表示させる。

　応接記録１００は、ホスピタリティ・メモ１０１、事前準備１０２、機微情報（体況等）１０３、留意事項１０４、安心の輪（考えられるその他のニーズ）１０５、その他１０６を書き込むための欄を備えている。これらの欄１０１～１０６に書き込まれた情報は、顧客に関連付けられて、顧客データベース２１に蓄積される。

　このように、適正保険募集業務支援システム１０は、募集人が、これらの欄１０１～１０６に該当する事項を書き込むことによって、相談会中に顧客から伺った加入中の保険内容やメモを応接記録１００として記録して残すことができる。この応接記録１００は、後日顧客から問い合わせがあった場合における受け答えのために利用される。なお、応接記録１００は、顧客情報の管理が目的のため、顧客に提示や印刷して使用することはない。

　また、適正保険募集業務支援システム１０は、その他の機能として、Ｔｉｐｓデータ機能を備えている。

　制御部１４は、表示部２２から表示されるメニュー項目からＴｉｐｓデータ機能が選択されると、表示部２２から、例えば図１６に例示されるようなＴｉｐｓデータを表示させる。

　これによって、学費や介護に関する費用、公的保障制度などの様々な情報提供をすることにより、ワンニードの意向から潜在化された意向を顕在化させることが期待できる。顧客の意向が顕在化することにより、顧客に対して適正な保険商品の情報を提供することができる。

　さらに、適正保険募集業務支援システム１０は、その他の機能として、選定された保険商品を提供する保険会社の見積サイトや申込サイトへのデータ連携機能を備えている。この機能は、データ連携部２５が実施する。データ連携部２５を起動させることによって、顧客は、選定した保険商品に基づいて、各社保険会社の見積サイトにおいて、見積作業を行ったり、申込サイトにおいて、申込み手続を行うことができる。しかも、見積や申込に必要な顧客情報は、データ連携部２５によって、インターネット２６等の通信ネットワーク２６を介して、適正保険募集業務支援システム１０から所定の保険会社のサイト２７へ送られるので、顧客は、余分な入力をする必要なく、見積結果を取得したり、申込み手続を完了することができる。

　次に、シミュレーション部１９の機能について説明する。

　シミュレーション部１９は、表示部２２から表示されるメニュー項目からシミュレーション機能が選択されると動作する。シミュレーション部１９は、顧客データベース２１に記憶された顧客情報を用いて、例えば、以下のような６ケースのシミュレーションを行う機能を有する。

　（１）将来設計と収支「生存」シミュレーション　
　シミュレーション部１９は、生存時のライフプランのシミュレーションを基点とし、そこから、生存時の「教育資金準備」や「住宅ローンシミュレーション」などのキャッシュフローもシミュレーションし、結果を、表示部２２から表示させる。図１７は、表示されたシミュレーション結果の一例を示す推移グラフを含む図である。

　（２）将来設計と収支「万が一（死亡時）」シミュレーション　
　シミュレーション部１９は、前述した（１）「生存」時のシミュレーションから、「万が一」（死亡時）のシミュレーションに移行し、結果を、表示部２２から表示させる。図１８は、表示されたシミュレーション結果の一例を示す推移グラフを含む図である。図１８のようなシミュレーション結果を参照することによって、顧客は、万が一（死亡時）の場合の保障の必要性を今までよりもよりイメージできるようになる。また、遺族に対する「死亡整理資金」「生活費」「教育費」のシミュレーション結果から、死亡保障の保険のかたちを示すこともできる。

　（３）将来設計と収支「就業不能」シミュレーション　
　シミュレーション部１９はまた、前述した（１）「生存」時のシミュレーションから、「就業不能」時のシミュレーションに移行し、結果を、表示部２２から表示させる。図１９は、表示されたシミュレーション結果の一例を示す推移グラフを含む図である。図１９のようなシミュレーション結果を参照することによって、顧客は、就業不能時の保障の必要性をイメージでき、また、必要資金と期間を算出することもできる。

　（４）医療・がん・三大疾病シミュレーション　
　シミュレーション部１９はまた、高額療養費などの公的な保障の情報提供や入院時にかかる費用をシミュレーションすることにより医療保険に必要な保障額を算出し、結果を、表示部２２から表示させる。図２０は、表示されたシミュレーション結果の一例を示す図である。図２０のようなシミュレーション結果によって、医療保険の相談から、がんや三大疾病に対する潜在ニードを顕在化させたり、顧客に対して、必要な保障の情報を提供することができる。

　（５）介護費用シミュレーション　
　シミュレーション部１９はさらに、在宅介護・施設介護にかかる費用をシミュレーションし、結果を、表示部２２から表示させる。図１９は、表示されたシミュレーション結果の一例を示す推移グラフを含む図である。図１９のようなシミュレーション結果によって、顧客に対して、「要介護認定の身体状態の目安」や「介護期間の推移」など介護に関する必要な情報を提供することができる。

　（６）老後の必要資金シミュレーション　
　シミュレーション部１９はさらにまた、老後の生活（セカンドライフ）のシミュレーションを行い、結果を、表示部２２から表示させる。図２０は、表示されたシミュレーション結果の一例を示す図である。図２０のようなシミュレーション結果によって、顧客は、不足する老後の必要資金を算出することができる。

　図２１は、前述した顧客意向、絞り込み、およびシミュレーションの結果を踏まえて提案される内容を表示する提案内容確認画面の一例である。また、表示部２２は、図１７、図１８、図１９のような推移グラフを比較表示することもできる。

　提案内容確認画面１２０は、プラン切替ボタン１２１、保険料表示部１２２、提案内容確認（図化）ボタン１２３、提案内容確認（自動車）ボタン１２４、提案内容確認（火災・地震）ボタン１２５、および提案内容表示部１２６を表示している。

　プラン切替ボタン１２１は、提案内容表示部１２６から表示される提案内容を切り換えるためのボタンである。

　保険料表示部１２２は、提案内容表示部１２６に表示されている保険の保険料を表示する。

　提案内容確認（図化）ボタン１２３がマウス等によってクリックされると、提案内容確認（図化）の画面が表示される。

　提案内容確認（自動車）ボタン１２４がマウス等によってクリックされると、提案内容確認（自動車）の画面が表示される。

　提案内容確認（火災・地震）ボタン１２５がマウス等によってクリックされると、提案内容確認（火災・地震）の画面が表示される。

　次に、以上のように構成した本発明の実施形態に係る適正保険募集業務支援システムの作用について説明する。

　上述したように、本実施形態に係る適正保険募集業務支援システム１０によれば、図５に示すような安心の輪４０を表示することができる。そして、募集人は、顧客に対して、安心の輪４０を参照しながら説明することによって、顧客の顕在化されたニードをきちんと把握出来ることに加え、潜在的なニードを喚起させることも可能となる。

　また、改正保険業法では、顧客の当初意向・最終意向に加えて、顧客の意向の変化を記録することが要求されているが、適正保険募集業務支援システム１０は、図８のような意向確認画面４２を表示することができるので、顧客の当初意向・最終意向に加えて、顧客の意向の変化を記録するための意向確認画面を表示することが可能である。

　また、適正保険募集業務支援システム１０は、相談会スケジュール画面１１０の機能を用いて、相談内容をスケジュール化して顧客に提示することができる。これによって、顧客は、当日の相談会の全体像をつかむことが可能となり、これからの相談会に安心して臨むことができるようになる。さらには、継続して相談する場合、顧客データベース２１に蓄積された該顧客の情報に基づいて、これまでの相談内容を適宜表示することにより、これまでの相談内容の振り返りをする際にも、視覚的に確認することが可能となる。

　募集人または顧客は、相談会を何度開催しても、そのたび毎に、意向や機微情報を、顧客データベース２１に蓄積記録することができる。

　さらに、適正保険募集業務支援システム１０は、図１０に例示されるような意向確認シート６０を出力することができる。意向確認シート６０では、当初意向６１と、最終意向６２とが、各項目が対比されながら表示されているので、このような表示を見ることによって、募集人と顧客は、顧客の意向の変化を共有することができ、互いの意向のズレを防止することができる。さらに、改正保険業法で対応を求められている分野ごとの当初意向６１および最終意向６２を、契約者・被保険者ごとに取得し、プリンタ２４から印刷すること等によりエビデンスとして残すことができる。

　また、適正保険募集業務支援システム１０は、最終意向６２が決定されると、図１１に例示されるようなポイントシート７０を表示することができる。ポイントシート７０は、顧客に対してどの募集人が対応しても、均一な保険商品の情報を提供することができる。また、顧客の保障に対する意向の確認漏れを防止するために、あるいは、比較推奨販売の商品カテゴリーを絞り易くするために、募集人が顧客に対してヒアリングするために活用することができる。

　また、適正保険募集業務支援システム１０は、ポイントシート７０に入力された内容に基づいて、図１２における左側に示されるような商品カテゴリー表８２を作成し、表示部２２から表示させることができる。さらに、検索エンジン１８を起動させることによって、商品データベース２０に記録された多くの保険商品の中から、商品カテゴリー表８２の内容にマッチする保険商品の絞り込みを行い、図１２における右側に示されるような絞り込み結果一覧８４を表示することができる。このような絞り込み機能によって、顧客の意向が複数のカテゴリーに該当する場合であっても、共通する保険商品のみを顧客に提示することが可能となるので、顧客の満足度を高めることが可能となる。

　さらには、図１３に例示するように、商品カテゴリー表８２に表示された項目の中から、特定の項目のみを指定することにより、さらに絞り込みをかけることもできる。

　さらには、図１４に例示するように、指定された保険商品の商品概要一覧９０を表示することもできるので、募集人は、指定された保険商品の概要を、顧客に容易に説明できるようになる。その際、募集人および／または顧客は、募集人の推奨理由や、顧客の選定理由を書き込み、顧客に関連付けて、顧客データベース２１に記録することもできる。同様に、応接記録１００もまた、顧客に関連付けて、顧客データベース２１に記録することもできる。

　これら記録された情報は、後日顧客から問い合わせがあった場合における受け答えのために利用することができる。

　さらに、適正保険募集業務支援システム１０は、Ｔｉｐｓデータ機能によって、図１６に例示されるようなＴｉｐｓデータを表示し、これによって、学費や介護に関する費用、公的保障制度などの様々な情報提供をすることにより、ワンニードの意向から潜在化された意向を顕在化させることが可能となる。

　さらにまた、適正保険募集業務支援システム１０は、シミュレーション機能を有しており、（１）将来設計と収支「生存」シミュレーション、（２）将来設計と収支「万が一（死亡時）」シミュレーション、（３）将来設計と収支「就業不能」シミュレーション、（４）医療・がん・三大疾病シミュレーション、（５）介護費用シミュレーション、（６）老後の必要資金シミュレーションといった種々のシミュレーションを行い、その結果をグラフ表示することができる。

　そして、これら絞り込みあるはシミュレーションの結果に基づいて決定された保険の保障内容や保険料等の詳細についても、図２１のように明示的に表示することができる。

　このように、適正保険募集業務支援システム１０は、改正保険業法で求められている顧客利益保護の観点から、顧客の意向をきちんと把握し、どの募集人が対応しても均一な保険商品の情報を提供するとともに、顧客の意向に基づいて適切な保険商品の絞り込みを実施することが可能な適正保険募集業務支援システムを実現することが可能となる。

　以上、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら説明したが、本発明はかかる構成に限定されない。特許請求の範囲の発明された技術的思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例および修正例に想到し得るものであり、それら変更例および修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと了解される。

Claims (22)

1. 　顧客の意向に沿った適正な保険商品の情報提供業務を支援するためのシステムであって、
   　保険商品に関する顧客の意向情報の入力を受け付ける入力部と、
   　複数の保険商品の情報が記憶された商品データベースと、
   　前記入力部に入力された意向情報に該当する保険商品を、前記商品データベースに記憶された複数の保険商品から検索する検索エンジンと、
   　前記検索エンジンによって検索された保険商品を表示する表示部と、
   　前記顧客の意向情報を、前記顧客に関連付けて記憶する顧客データベースと、
   を備える適正保険募集業務支援システム。
2. 　前記顧客または前記顧客の家族が、予め決定された特定関係法人に属しているか否かを確認するための特定関係法人確認部をさらに備える、請求項１に記載の適正保険募集業務支援システム。
3. 　前記保険は、生命保険と損害保険とを含む、請求項１または２に記載の適正保険募集業務支援システム。
4. 　前記顧客の生存時の必要資金およびその期間に関するシミュレーションを行うシミュレーション部をさらに備える請求項１乃至３の何れか１項に記載の適正保険募集業務支援システム。
5. 　前記シミュレーション部はさらに、前記顧客の死亡時、就業不能時、老後のうちの少なくとも１つについて、必要資金の時間的な推移をシミュレーションする、請求項４に記載の適正保険募集業務支援システム。
6. 　前記シミュレーション部によって、前記顧客の死亡時、就業不能時、老後のうちの複数について、必要資金の時間的な推移がシミュレーションされた場合、前記表示部は、前記シミュレーションによって得られた複数の推移グラフを、比較表示する、請求項４または５に記載の適正保険募集業務支援システム。
7. 　前記顧客データベースは、前記顧客の意向情報を、時間情報とともに、前記顧客に関連付けて記憶し、
   　前記表示部は、前記顧客データベースに記憶された同一顧客の複数の意向情報を、同一項目を比較しながら、前記時間情報に基づいて時系列的に表示する、請求項１乃至６のうち何れか１項に記載の適正保険募集業務支援システム。
8. 　前記検索エンジンによって複数の保険商品が検索された場合、前記複数の保険商品の内容を、前記表示部から比較表示する、請求項１乃至７のうち何れか１項に記載の適正保険募集業務支援システム。
9. 　前記表示部は、前記表示された保険商品の絞り込みを行うための絞り込み条件をも表示し、
   　前記検索エンジンは、前記入力部を介して前記絞り込み条件が指定された場合には、前記指定された絞り込み条件に該当する保険商品を検索する、請求項１乃至８のうち何れか１項に記載の適正保険募集業務支援システム。
10. 　前記入力部は、前記顧客との応接中に得られた応接記録の入力を受け付け、
    　前記顧客データベースは、前記応接記録を、前記顧客に関連付けて記憶する、請求項１乃至９のうち何れか１項に記載の適正保険募集業務支援システム。
11. 　前記保険商品を提供する保険会社の見積サイトに、前記保険商品の保険料金の見積に必要なデータを送る機能と、前記保険商品を提供する保険会社の申込サイトに、前記保険商品の申込手続に必要なデータを送る機能と、のうちの少なくとも何れかを備えるデータ連携部をさらに備える請求項１乃至１０のうち何れか１項に記載の適正保険募集業務支援システム。
12. 　顧客の意向に沿った適正な保険商品の情報提供業務を支援するためのプログラムであって、
    　保険商品に関する顧客の意向情報の入力を受け付ける機能と、
    　前記入力された意向情報に該当する保険商品を、複数の保険商品の情報が記憶された商品データベースに記憶された複数の保険商品から検索する機能と、
    　前記検索された保険商品を表示する機能と、
    　前記顧客の意向情報を、前記顧客に関連付けて顧客データベースに記憶する機能と、
    をコンピュータに実現させるためのプログラム。
13. 　前記顧客および前記顧客の家族が、予め決定された特定関係法人に属しているか否かを確認するための機能をさらに前記コンピュータに実行させる、請求項１２に記載のプログラム。
14. 　前記保険は、生命保険と損害保険とを含む、請求項１２または１３に記載のプログラム。
15. 　前記顧客の生存時の必要資金およびその期間に関するシミュレーションを行う機能、をさらに前記コンピュータに実現させる、請求項１２乃至１４のうち何れか１項に記載のプログラム。
16. 　前記顧客の死亡時、就業不能時、老後のうちの少なくとも１つについて、必要資金の時間的な推移をシミュレーションする機能、をさらに前記コンピュータに実現させる請求項１５に記載のプログラム。
17. 　前記表示する機能は、前記シミュレーションする機能によって、前記顧客の死亡時、就業不能時、老後のうちの複数について、必要資金の時間的な推移がシミュレーションされた場合、前記シミュレーションによって得られた複数の推移グラフを、比較表示する機能を有する、請求項１６に記載のプログラム。
18. 　前記顧客の意向情報を、時間情報とともに、前記顧客に関連付けて前記顧客データベースに記憶する機能と、
    　前記顧客データベースに記憶された同一顧客の複数の意向情報を、同一項目を比較しながら、前記時間情報に基づいて時系列的に表示する機能と、
    をさらに前記コンピュータに実現させる請求項１２乃至１７のうち何れか１項に記載のプログラム。
19. 　前記複数の保険商品が検索された場合、前記複数の保険商品の内容を、比較表示する機能、をさらに前記コンピュータに実現させる請求項１２乃至１８のうち何れか１項に記載のプログラム。
20. 　前記表示された保険商品の絞り込みを行うための絞り込み条件を表示する機能と、
    　前記絞り込み条件が指定された場合には、前記指定された絞り込み条件に該当する保険商品を検索する機能と、
    をさらに前記コンピュータに実現させる請求項１２乃至１９のうち何れか１項に記載のプログラム。
21. 　前記顧客との応接中に得られた応接記録の入力を受け付ける機能と、
    　前記応接記録を、前記顧客に関連付けて、前記顧客データベースに記憶する機能と、
    をさらに前記コンピュータに実現させる請求項１２乃至２０のうち何れか１項に記載のプログラム。
22. 　前記保険商品を提供する保険会社の見積サイトに、前記保険商品の保険料金の見積に必要なデータを送る機能と、
    　前記保険商品を提供する保険会社の申込サイトに、前記保険商品の申込手続に必要なデータを送る機能と、
    のうちの少なくとも何れかをさらに前記コンピュータに実現させる請求項１２乃至２１のうち何れか１項に記載のプログラム。

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