WO2018020622A1 - 無線通信システム、移動局無線装置、及び基地局無線装置 - Google Patents

無線通信システム、移動局無線装置、及び基地局無線装置 Download PDF

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Abstract

周期的に繰り返されるブロックを形成するn個の無線フレームには、異なる変調コードが割り振られ、ブロック内フレーム番号が同じ無線フレームには、同じ変調コードが割り振られ、BSは、通信確立したMSを互いに識別する識別番号を、通信確立する毎にMSに通知し、その後、MSへデータ送信するときに、データ送信先の各MSの識別番号を含ませて送信し、MSは、各MSの識別番号と、識別番号を受信した後の経過時間とを対応付けて記憶する識別番号テーブルを有し、無線フレームを受信する毎に識別番号テーブルを更新し、識別番号テーブルにおける識別番号の順位に基づき、自局の使用すべき無線フレーム番号と、自局の使用すべき変調コードを判定する。

Description

無線通信システム、移動局無線装置、及び基地局無線装置
  本発明は、基地局無線装置と複数の移動局無線装置との間で無線通信を行う際に、移動局無線装置同士の送信タイミングが衝突することを抑制する技術、又は、基地局無線装置において誤受信することを抑制する技術に関する。
  例えば、災害現場又は事件現場等のような非常事態発生地域において、現場の映像を対策本部等へ伝送することを可能とする200MHz帯広帯域移動無線通信システムとして、一般社団法人電波産業会(ARIB)の標準規格 ARIB STD-T103が策定されている。この規格は、特に、移動局機能を有する無線設備が可搬型であるシステムに係る標準規格である。
  実際の災害現場は1か所とは限らないため、複数の移動局無線装置と複数のカメラ、複数のエンコーダ等の映像伝送装置を災害現場に運び、カメラで撮影した映像データを、移動局無線装置を介して基地局無線装置へ無線伝送し、映像を確認するシチュエーションが想定される。
  カメラで災害現場を撮影し、撮影した映像データを災害現場から閲覧サイトまで伝送するための、無線装置を含むネットワーク構成について、図9を参照して説明する。図9は、災害現場で撮影した映像データを閲覧サイトまで伝送する無線通信システムの構成例を示す図である。
  詳しくは、図9の例は、災害現場からのカメラ映像を無線送信する側の移動局無線装置(以下、MS(Mobile Station)ともいう)が3台で、映像閲覧サイトで映像データを無線受信する側の基地局無線装置(以下、BS(Base Station)ともいう)が1台の場合に、1台のBSと3台のMSによって映像データの無線伝送を行う1対3接続の無線ネットワーク構成の場合である。なお、本明細書でいう基地局とは、何らかの同期信号を無線送出することにより、他局である移動局に無線送出のタイミングを指示する無線局を意味する。
  図9に示す無線通信システムは、災害現場250の映像を3つのカメラ252(1)~252(3)で撮影し、撮影した映像データを映像閲覧サイト150まで無線伝送し、映像閲覧サイト150の映像モニタ152で映像を閲覧する構成になっている。
  まず、災害現場250側のカメラ252(1)、カメラ252(2)、カメラ252(3)で撮影された映像データは、それぞれ、エンコーダ251(1)、エンコーダ251(2)、エンコーダ251(3)に伝送されて、各エンコーダ251でIP(Internet Protocol)パケットに変換され、それぞれ、MS200(1)、MS200(2)、MS200(3)へ伝送される。MS200(1)~MS200(3)に伝送された映像データは、それぞれ、BS100へ無線送信される。
  BS100は、各MS200から無線受信した映像データを復調した後、IPパケットへ変換し、デコーダ151へ伝送する。デコーダ151は、BS100から伝送された映像データを映像モニタ用の映像信号に変換して、映像モニタ152へ伝送する。こうして、映像モニタ152において、災害現場250の映像を閲覧することが可能となる。
  また、広範囲に及ぶ災害現場250の状況把握を行う場合には、それぞれ複数のMS200と複数のエンコーダ251と複数のカメラ252が、災害現場250を移動しながら撮影し、移動しながら撮影した映像データをBS100まで無線伝送するという状況が想定される。
  下記の特許文献1には、直交周波数分割多重アクセス(OFDMA:Orthogonal Frequency Division Multiple Access)方式を用いて、BSとMS間で無線通信を行う技術が開示されている。
特開2008‐177969
  複数のMSが移動しながらBSと無線伝送を継続するためには、送信電力の調整等を行うレンジング処理を実施する必要がある。レンジング処理としては、イニシャルレンジング、周期レンジング、帯域要求、ハンドオーバーという4つの種類が知られている。本明細書では、イニシャルレンジングとハンドオーバーは、従来通りのやり方とし、周期レンジングと帯域要求の2つを説明する。
  周期レンジングでは、BSとの間の無線による通信接続(以下、単に接続とも言う)を維持するために使用しているMSの無線パラメータ(送信タイミング、送信電力、送信周波数)が適切であるかどうか確認する目的で、MSからBSへ、周期レンジング用CDMA(符号分割多重接続:Code Division Multiple Access)コードを送信する。なお本明細書で、CDMAコードを送信するとは、例えば既知のデータを、CDMAコードという変調コードで変調してデータ送信することを言う。CDMAコードを受信するとは、CDMAコードで変調されたデータを受信することを言う。変調コードは、変調に用いる符号である。
  BSは、MSからCDMAコードを受信すると、受信データに基づき、そのMSにとって適切な無線パラメータの値を検出し、前記受信したCDMAコードを識別するための識別子であるCDMAインデックス(以下、単にインデックスとも言う)と、前記検出した適切な値の無線パラメータをMSへ送信する。MSは、受信したCDMAインデックスと、自MSから送信したCDMAコードのインデックスとが一致した場合に、受信した無線パラメータを自MS用の無線パラメータとして取り込む。
  帯域要求では、MSがBSへ無線伝送したいデータを保持し、かつ、データ送信するための無線帯域(送信用帯域)がそのMSに割り当てられていないときに、送信用帯域の割り当てを要求する目的で、MSからBSへ、帯域要求用のCDMAコードを送信する。既に自MS用の送信用帯域が割り当てられているときは、そのMSは帯域要求を送信しない。CDMAコードを受信したBSは、CDMAコードを送信したMSに、送信用帯域を割り当てる。送信用帯域は、後述する図3の上りデータ領域323に示すように、タイミング(つまり時間)と周波数で規定される。
  詳細は後述するが、背景技術においては、MSがCDMAコードを送信するタイミングと周波数は、複数のMSで共通である。そのため、BSでは、複数のMSから同時に受信したCDMAコード(CDMAコードはMS毎に異なる)の信号成分を分離することにより、1つ、ないし、2つ以上のCDMAコードを、同一タイミングで受信できるようになっている。
  しかしながら、複数のMSとBSでネットワークを構成し、該複数のMSとBS間で、上記レンジング処理を実施しながらユーザデータ(例えば映像データ)の無線伝送を継続する場合において、2つの課題がある。
  1つ目の課題は、CDMAコードの誤検出問題である。例えば、BSとMSが無線通信中において、BSが、MSからのCDMAコードを待ち受けているタイミングで、別システムの送信機からの無線送信信号を干渉波として受信した場合、そのBSではCDMAコードの誤検出をしてしまうことがある。
  2つ目の課題は、CDMAコードの未検出問題である。図10に示すように、BS100からの距離が異なるMS200(1)、MS200(2)の2台が存在し、各MSが同じ送信電力P(P1=P2)で送信したとき、BS100が受信する各MS200からの送信信号には、それぞれの伝搬損失Lに依存するレベル差が生じる。
  図10の例では、BS100とMS200(2)との間の伝搬距離D2が、BS100とMS200(1)との間の伝搬距離D1よりも長い。したがって、BS100におけるMS200(2)からの送信信号の伝搬損失L2は、MS200(1)からの送信信号の伝搬損失L1よりも大きい。つまり、BS100におけるMS200(2)からの送信信号の受信電力RSSI2は、MS200(1)からの送信信号の受信電力RSSI1よりも小さい。BS100の受信性能にも依存するが、BS100は、レベル差のある複数のCDMAコードを同時に受信した場合、レベルの低い方のCDMAコードを検出できないことがある。
  上記のように複数のMSが送信するCDMAコードをBSで正常に受信できないケースが存在する。その結果、最悪ケースでは、BSとMS間で無線通信中に伝送エラーが生じる場合や、BSとMS間の無線リンクが切断される場合が想定される。
  次に、背景技術において、BSに接続中の複数のMSがCDMAコード送信を行う場合に、CDMAコードの送信タイミングが衝突する仕組みについて、図11を用いて説明する。図11は、背景技術において、3台のMS(MS1、MS2、MS3)のCDMAコード送信タイミングが衝突する様子を説明する図である。
  図11に示すように、BSとMS間で無線伝送するタイミングが、無線フレーム300として予めシステム設定される。図11の横軸は時間軸である。1つの無線フレーム300は、1つのDL310と1つのUL320から構成される。DL310は、BSが送信する下りサブフレームである。UL320は、MSが送信する上りサブフレームである。↑(上向き矢印)は、MSが実際にCDMAコード送信を行う無線フレームを意味する。
  また、各無線フレーム300には、図の11に示す無線フレーム番号が、BSにより設定される。図11の例では、無線フレーム番号は、0、1、2・・・と昇順に設定されている。そして、3台のMS(MS1、MS2、MS3)が、それぞれ独自の送信タイミングで、CDMAコード送信をしている。その結果、図11の例では、無線フレーム番号が8のときに、MS1とMS2のCDMAコード送信タイミングが衝突している。
  このように、背景技術においては、各MSが、それぞれの装置内のタイマーや有線ネットワークからの無線送信データの到来などの各種イベントによって、それぞれのCDMAコード送信タイミングを、非同期で決定している。そのため、MSからのCDMAコード送信タイミングの衝突が発生している。
  本発明は、この様な状況に鑑みて為されたものであり、上記2つの課題(変調コードの誤検出と未検出)の少なくとも1つを軽減することが可能な技術を提供することを目的とする。
  上記課題を解決するための、本願発明に係る無線通信システムの代表的な構成は、次のとおりである。すなわち、
  基地局無線装置と、基地局無線装置に通信接続される複数の移動局無線装置とを含み、基地局無線装置から移動局無線装置への送信区間である下りサブフレームと、移動局無線装置から基地局無線装置への送信区間である上りサブフレームとを含む無線フレームを繰り返す無線通信システムであって、
  前記無線フレームに、各無線フレームを互いに識別する無線フレーム番号が割り振られ、n(n:2以上の整数)個の無線フレームから1個のブロックが形成されて前記ブロックは周期的に繰り返され、前記ブロックを形成するn個の無線フレームには、それぞれ互いに異なる変調コードが割り振られ、
  基地局無線装置は、
  基地局無線装置との間で通信確立した移動局無線装置を互いに識別する識別番号を、移動局無線装置が新たに通信確立する毎に、該通信確立した移動局無線装置に通知し、その後、通信接続中の1又は複数の移動局無線装置へデータ送信するときに、前記下りサブフレームにおいて、データ送信先である各移動局無線装置のそれぞれの識別番号を含ませ、
  移動局無線装置は、
  前記ブロック内における各無線フレームの順位を示すブロック内フレーム番号と前記変調コードとを対応付ける第1のテーブルと、各移動局無線装置の前記識別番号と、その識別番号を受信した後の経過時間とを対応付ける第2のテーブルと、前記無線フレーム番号と前記ブロック内フレーム番号とを対応付ける第1のフレーム番号対応部とを記憶し、
  基地局無線装置から前記下りサブフレームにおいて、各移動局無線装置の識別番号を含むデータを受信すると、前記第2のテーブルを更新し、
  前記更新した第2のテーブルにおける識別番号の順位に基づき、自局の使用すべき無線フレームの前記ブロック内フレーム番号である自局番号を判定し、前記自局番号と前記第1のテーブルとに基づき、自局の使用すべき変調コードである自局コードを判定し、前記自局番号と前記第1のフレーム番号対応部とに基づき、前記自局番号に対応する無線フレーム番号を判定し、該判定された無線フレーム番号の前記上りサブフレームにおいて、前記自局コードで変調して送信する変調コード送信を行うことを特徴とする無線通信システム。
  また、本願発明に係る無線通信システムの他の代表的な構成は、次のとおりである。すなわち、
  基地局無線装置と、基地局無線装置に通信接続される複数の移動局無線装置とを含み、基地局無線装置から移動局無線装置への送信期間である下りサブフレームと、移動局無線装置から基地局無線装置への送信期間である上りサブフレームとを含む無線フレームを繰り返す無線通信システムであって、
  前記無線フレームに、各無線フレームを互いに識別する無線フレーム番号が割り振られ、n(n:2以上の整数)個の無線フレームから1個のブロックが形成されて前記ブロックは周期的に繰り返され、前記ブロックを形成するn個の無線フレームには、それぞれ互いに異なる変調コードが割り振られ、
  移動局無線装置は、
  自局の使用すべき無線フレームの前記上りサブフレームにおいて、自局の使用すべき変調コードで変調して送信する変調コード送信を行い、
  前記基地局無線装置は、
  前記ブロック内における各無線フレームの順位を示すブロック内フレーム番号と前記変調コードとを対応付けるテーブルと、前記無線フレーム番号と前記ブロック内フレーム番号とを対応付けるフレーム番号対応部とを記憶し、
  前記上りサブフレームにおいて移動局無線装置から送信された変調コードを検出すると、前記変調コードを検出した上りサブフレームのブロック内フレーム番号を、前記フレーム番号対応部に基づき判定し、前記判定したブロック内フレーム番号と前記検出した変調コードとが、前記テーブルに記憶したブロック内フレーム番号と変調コードとの対応付けに適合するか否かを判定することを特徴とする無線通信システム。
  また、本願発明に係る移動局無線装置の代表的な構成は、次のとおりである。すなわち、
  基地局無線装置と、基地局無線装置に通信接続される複数の移動局無線装置とを含み、基地局無線装置から移動局無線装置への送信期間である下りサブフレームと、移動局無線装置から基地局無線装置への送信期間である上りサブフレームとを含む無線フレームを繰り返す無線通信システムに用いられる移動局無線装置であって、
  前記無線フレームに、各無線フレームを互いに識別する無線フレーム番号が割り振られ、n(n:2以上の整数)個の無線フレームから1個のブロックが形成されて前記ブロックは周期的に繰り返され、前記ブロックを形成するn個の無線フレームには、それぞれ互いに異なる変調コードが割り振られ、
  前記移動局無線装置は、
  前記ブロック内における各無線フレームの順位を示すブロック内フレーム番号と前記変調コードとを対応付ける第1のテーブルと、各移動局無線装置の前記識別番号と、その識別番号を受信した後の経過時間とを対応付ける第2のテーブルと、前記無線フレーム番号と前記ブロック内フレーム番号とを対応付けるフレーム番号対応部とを記憶し、
  基地局無線装置から前記下りサブフレームにおいて、各移動局無線装置の識別番号を含むデータを受信すると、前記第2のテーブルを更新し、
  前記更新した第2のテーブルにおける識別番号の順位に基づき、自局の使用すべき無線フレームの前記ブロック内フレーム番号である自局番号を判定し、前記自局番号と前記第1のテーブルとに基づき、自局の使用すべき変調コードである自局コードを判定し、前記自局番号と前記フレーム番号対応部とに基づき、前記自局番号に対応する無線フレーム番号を判定し、該判定された無線フレーム番号の前記上りサブフレームにおいて、前記自局コードで変調して送信する変調コード送信を行うことを特徴とする移動局無線装置。
  また、本願発明に係る基地局無線装置の代表的な構成は、次のとおりである。すなわち、
  基地局無線装置と、基地局無線装置に通信接続される複数の移動局無線装置とを含み、基地局無線装置から移動局無線装置への送信期間である下りサブフレームと、移動局無線装置から基地局無線装置への送信期間である上りサブフレームとを含む無線フレームを繰り返す無線通信システムで用いられる基地局無線装置であって、
  前記無線フレームに、各無線フレームを互いに識別する無線フレーム番号が割り振られ、n(n:2以上の整数)個の無線フレームから1個のブロックが形成されて前記ブロックは周期的に繰り返され、前記ブロックを形成するn個の無線フレームには、それぞれ互いに異なる変調コードが割り振られ、
  前記基地局無線装置は、
  前記ブロック内における各無線フレームの順位を示すブロック内フレーム番号と前記変調コードとを対応付けるテーブルと、前記無線フレーム番号と前記ブロック内フレーム番号とを対応付けるフレーム番号対応部とを記憶し、
  前記上りサブフレームにおいて移動局無線装置から送信された変調コードを検出すると、前記変調コードを検出した上りサブフレームのブロック内フレーム番号を、前記フレーム番号対応部に基づき判定し、前記判定したブロック内フレーム番号と前記検出した変調コードとが、前記テーブルに記憶したブロック内フレーム番号と変調コードとの対応付けに適合するか否かを判定することを特徴とする基地局無線装置。
  上記構成によれば、上記2つの課題(変調コードの誤検出と未検出)の少なくとも1つを軽減することができる。
本発明の実施形態に係る基地局無線装置(BS)の機能構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る移動局無線装置(MS)の機能構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る無線フレーム構成を説明するための図である。 本発明の実施形態において、MSのCDMAコード送信タイミングが衝突しない様子を示す図である。 本発明の実施形態に係るブロック内フレーム番号/CDMAコード対応テーブルの一例である。 本発明の実施形態に係るBCID割り振りの一例を示す図である。 本発明の実施形態に係るBCID管理テーブルの一例である。 本発明の実施形態に係るBCID管理テーブルの更新処理及びMS番号判定処理のフローチャートである。 災害現場で撮影した映像データを閲覧サイトまで送信する無線通信システムの構成例を示す図である。 BSからの距離の異なる2台のMSからの送信信号のレベル差を説明する図である。 背景技術において、MSのCDMAコード送信タイミングが衝突する様子を示す図である。
(本発明の実施形態)
  まず、本実施形態の概要を説明する。本実施形態においては、n(n:2以上の整数)個の無線フレームから1個のブロックが形成され、このブロックは周期的に繰り返される。ブロックを形成するn個の無線フレームには、それぞれ互いに異なる変調コード(本実施形態ではCDMAコード)が割り振られる。ブロック内における各無線フレームの順位を示すブロック内フレーム番号が同じ無線フレームには、同じ変調コードが割り振られる。MSとBSは、それぞれ、ブロック内フレーム番号と変調コードとを対応付けて記憶するブロック内フレーム番号/変調コード対応テーブルを有する。
  BSは、BSとの間で通信確立したMSを互いに識別する識別番号(後述のBCID)を、MSが新たに通信確立する毎に、該MSに通知する。その後、BSは、BSと通信接続中の1又は複数のMSへデータ送信するときに、データ送信先である各MSのそれぞれの識別番号を含ませて送信する。
  MSは、各MSの識別番号と、その識別番号を受信した後の経過時間とを対応付けて記憶する識別番号テーブル(後述のBCID管理テーブル)を有する。そして、MSは、BSから無線フレームを受信する毎に、識別番号テーブルを更新し、識別番号テーブルにおける識別番号の順位に基づき、自局の使用すべき無線フレームのブロック内フレーム番号と、自局の使用すべき変調コードを判定する。そして、MSは、上記判定されたブロック内フレーム番号の無線フレームにおいて、上記判定された変調コードで変調する。これにより、複数のMSからのCDMAコード送信タイミングの衝突が抑制される。
  BSは、MSから送信された変調コードを検出すると、ブロック内フレーム番号/変調コード対応テーブルを参照して、検出した変調コードが正しいか否かを判定する。これにより、CDMAコードの誤検出が抑制される。
  次に、本発明の実施形態について、詳しく説明する。
  まず、BSとMS間で無線送受信する際の通信フレームである無線フレーム(以下、単にフレームとも言う)の構成について、図3を参照して詳しく説明する。図3は、本発明の実施形態に係る無線フレーム構成を説明するための図である。この無線フレーム構成は、背景技術の無線フレーム構成と同じである。
  図3に示すように、無線フレーム構成は、時間軸方向(横軸)と周波数軸方向(縦軸)の2次元で表現できる。上述したように、無線フレーム300は、BSの無線送信区間である下りサブフレーム310と、MSの無線送信区間である上りサブフレーム320とで構成される。BSの送信区間とMSの送信区間が重ならないように、TTG(Transmit/receive Transition Gap)315とRTG(Receive/transmit Transition Gap)324が、各サブフレームの間に設けられている。TTG315は、BSが送信から受信に移るときの区間であり、RTG324は、BSが受信から送信に移るときの区間である。
  下りサブフレーム310は、プリアンブル311と、DL-MAP(Down Link-MAP)312と、UL-MAP(Up Link-MAP)313と、下りデータ領域314とで構成される。
  プリアンブル311は、MSにおいて、BSからの無線信号を、その無線信号の無線特性(タイミング、ゲイン、周波数、位相など)に同期して受信するための信号である。
  DL-MAP312には、下りデータ領域314内のデータ配置(タイミング及び周波数帯域)を示す情報が含まれる。詳しくは、DL-MAP312には、BSと接続中である複数のMSのBCID(Basic Connection IDentity)と、そのBCIDに割り当てられた下りデータ領域314内のデータ配置(タイミング及び周波数帯域)とが含まれる。BCIDは、接続中のMSを互いに識別するためにBSから付与された識別番号である。BCIDの詳細は、後述する。
  また、DL-MAP312には、その無線フレームを特定する番号である無線フレーム番号(以下、単にフレーム番号とも言う)が含まれる。無線フレーム番号は、各無線フレームを互いに識別する識別子である。
  UL-MAP313には、上りサブフレーム320内におけるイニシャルレンジング領域321と、周期レンジング及び帯域要求領域322と、上りデータ領域323のそれぞれの領域配置(タイミング及び周波数帯域)を示す情報が含まれる。
  また、UL-MAP313には、上りデータ領域323の領域内におけるデータ配置(タイミング及び周波数帯域)を示す帯域割当情報が含まれる。詳しくは、UL-MAP313には、BSと接続中である複数のMSのBCIDと、各BCIDに割り当てられた上りデータ領域323内のデータ配置(タイミング及び周波数帯域)とが含まれる。
  下りデータ領域314は、BSからMSへ送信するデータ(ユーザデータや制御メッセージ)を収容する領域である。BSは、複数のMSに対し、同時にデータ送信が可能である。つまり、下りデータ領域314には、複数のMSに対する送信データが、各MS別に割り当てられることが可能である。図3の例では、下りデータ領域314は、MS1のデータ領域である314aと、MS2のデータ領域である314bと、MS3のデータ領域である314cとから構成される。
  ここで、ユーザデータとは、この無線通信システムのユーザが、BSとMSとを介して通信する情報であり、ユーザが通信対象とする情報(例えば映像データ)である。制御メッセージとは、BSとMSとの間の通信を制御するために、BS又はMSにおいて付加される情報である。
  BSからMSへのユーザデータは、下りデータ領域314に収容され、BSからMSへの制御メッセージは、DL-MAP312とUL-MAP313と下りデータ領域314のいずれか1つ又は複数に収容される。
  本実施形態では、プリアンブル311は、BPSK(Binary Phase Shift Keying)で変調され、DL-MAP312とUL-MAP313と下りデータ領域314は、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、又は、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、あるいは、64QAMで変調される。
  上りサブフレーム320は、イニシャルレンジング領域321と、周期レンジング及び帯域要求領域322と、上りデータ領域323とで構成される。
  イニシャルレンジング領域321は、MSが、無線通信システムへのネットワークエントリを行うためのイニシャルレンジングを行うときに、イニシャルレンジング用のCDMAコードを送信する領域である。
  周期レンジング及び帯域要求領域322は、MSが、周期レンジング又は帯域要求を行うときに、周期レンジング用CDMAコード又は帯域要求用CDMAコードを送信する領域である。
  上りデータ領域323は、MSからBSへ送信するデータ(ユーザデータや制御メッセージ)を収容する領域である。1つの無線フレームにおいて、複数のMSからのデータ送信が可能である。つまり、上りデータ領域323には、複数のMSからの送信データが、各MS別に割り当てられることが可能である。図3の例では、上りデータ領域323は、MS1用のデータ領域である323aと、MS2用のデータ領域である323bと、MS3用のデータ領域である323cとから構成される。
  MSは、UL-MAPの中の帯域割当情報(上りデータ領域323に関する帯域割当情報)のBCIDを自MSのBCIDと照合し、一致すれば、上記帯域割当情報の帯域を自MSに割り当てられた帯域と判定し、その割当帯域(上りデータ領域323内の割当帯域)のタイミングと周波数で、データの無線送信を行う。
  本実施形態では、イニシャルレンジング領域321と、周期レンジング及び帯域要求領域322は、それぞれのCDMAコードで変調され、上りデータ領域323は、QPSK又は16QAMあるいは64QAMで変調される。
  次に、複数のMSが衝突なしにCDMAコードを送信する場合のタイミングチャートについて、図4を用いて説明する。図4は、本発明の実施形態において、MSのCDMAコード送信タイミングが衝突しない様子を示す図である。
  図4では、背景技術で説明した図11をベースに記載しているので、図11との差分を中心に説明する。上述したように、無線フレーム300は、DL310とUL320から構成され、↑は、MSが実際にCDMAコード送信を行う無線フレームである。また、各無線フレーム300には、図に41で示す無線フレーム番号が、BSにより設定される。図4の例では、無線フレーム番号は、0、1、2・・・と昇順に設定されているが、降順に設定してもよい。また、無線フレーム番号は、連続番号でなくてもよい。
  また、本実施形態では、n(n:2以上の整数)個の無線フレームから1個のブロックが形成され、このブロックが、周期的に繰り返される。図4の例では、n=4である。具体的には、例えば、無線フレーム番号の0~3、4~7、8~11等から、それぞれ1個のブロックが形成される。そして、図4の42に示すように、1個のブロックを形成する4個の無線フレームには、各無線フレームの順位(つまり、時間的位置)を示すブロック内フレーム番号がそれぞれ割り振られる。具体的には、例えば、無線フレーム番号の0~3、4~7には、それぞれ、ブロック内フレーム番号として、0~3が割り振られる。
  各ブロック内フレーム番号には、それぞれ互いに異なるCDMAコードが割り振られる。また、ブロック内フレーム番号が同じ無線フレームには、同じCDMAコードが割り振られる。例えば、ブロック内フレーム番号が同じである無線フレーム番号が0と4の無線フレームには、同じCDMAコードが割り振られる。
  図4の例は、BSに接続できるMSの最大台数が4台の場合である。BSに接続中の各MSには、図4の44に示すように、接続中のMSを互いに識別する相対的番号であるMS番号が設定される。図4の例では、MS番号は、連続番号であり、0、1、2と設定されている。詳しくは、BSに接続中のMSが3台なので、MS番号として、0がMS1(1台目のMS)に付与され、1がMS2(2台目のMS)に付与され、2がMS3(3台目のMS)に付与されている。MS番号の設定方法については、詳しく後述する。
  また、図4の43に、各MSがCDMAコードを送信可能なタイミングが示されている。例えば、MS番号が0のMS1は、ブロック内フレーム番号0(無線フレーム番号0、4、8、・・・)が、CDMAコードを送信可能な無線フレームである。MS番号が1のMS2は、ブロック内フレーム番号1(無線フレーム番号1、5、9、・・・)が、CDMAコードを送信可能な無線フレームである。MS番号が2のMS3は、ブロック内フレーム番号2(無線フレーム番号2、6、10、・・・)が、CDMAコードを送信可能な無線フレームである。
  すなわち、本実施形態では、各MSは、自MSに割り振られた無線フレーム(つまり、自MSのMS番号と同じブロック内フレーム番号の無線フレーム)のみで、CDMAコードを送信することが可能であり、他MSに割り振られた無線フレームではCDMAコードを送信できない。なお、上りデータ領域323で送信するデータは、上りデータ領域323内における送信用帯域の割当を受けていれば、その送信用帯域を用いて、どの無線フレームでBSへ送信してもよい。例えば、MS番号が0のMS1は、無線フレーム番号1や無線フレーム番号2の無線フレームで、データ送信してもよい。
  また、図4の43に、各MSが実際にCDMAコードを送信するタイミングが、↑で示されている。このCDMAコード送信タイミングは、詳しくは、図3の周期レンジング及び帯域要求領域322の送信タイミングである。
  また、図4の例は、BSに接続できるMSの最大台数が4台の場合であるが、BSに接続できるMSの最大台数が3台の場合に、図4の無線フレームを設定すること、つまり、図4のように、n=4とし、ブロック内フレーム番号を0~3と設定することも可能である。このように構成しても、本実施形態の効果をある程度奏するが、この場合、ブロック内フレーム番号3の無線フレームは、CDMAコードの送信に使用されることがないので、この無線通信システムの効率は、少し低下することになる。
  また、図4の例では、ブロック内フレーム番号と、CDMAコードを送信可能なMSのMS番号とを、同じ番号としたが、異なる番号とすることも可能である。例えば、ブロック内フレーム番号0,1,2,3に対し、CDMAコードを送信可能なMSのMS番号を、それぞれ、1,0,2,3としてもよい。要は、ブロック内フレーム番号と、CDMAコードを送信可能なMSのMS番号とが、1対1対応となるようにすればよい。
  なお、図4の例のように最大MS接続台数(つまり、1ブロック内の無線フレーム数n)を固定するのではなく、時期又は時間帯に応じて、最大MS接続台数を変化させるように構成してもよい。例えば、図4の例において、1~3番目のブロックを、それぞれ2つの無線フレームで構成し、4~5番目のブロックを、それぞれ4つの無線フレームで構成するようにしてもよい。この場合、無線フレーム番号0~13に対し、ブロック内フレーム番号は、(0,1),(0,1),(0,1),(0,1,2,3),(0,1,2,3)となる。このように構成すると、例えば、多数のMSからの接続が集中する時間帯には、最大MS接続台数を多くできる。また、少数のMSから接続される時間帯には、最大MS接続台数を少なくすることで、MSがCDMAコードを送信できる無線フレームの頻度を上げることができる。
  以上説明したように、BSに接続中の各MSは、それぞれ、自MSだけがCDMAコードを送信可能な無線フレームを割り振られる。したがって、図4に示すように、各MSのCDMAコード送信が、互いに衝突することはない。
  次に、ブロック内フレーム番号とCDMAコードとの対応付けについて、図5を用いて説明する。図5は、本実施形態におけるブロック内フレーム番号/CDMAコード対応テーブルの一例である。本実施形態では、BSと各MSは、それぞれ、ブロック内フレーム番号とCDMAコードとを対応付けて記憶するブロック内フレーム番号/CDMAコード対応テーブルを備える。
  図5の例では、ブロック内フレーム番号(図5の51)と、周期レンジング用CDMAコード(図5の52)と、周期レンジング用インデックス(図5の53)と、帯域要求用CDMAコード(図5の54)と、帯域要求用インデックス(図5の55)とが、互いに対応付けられて記憶されている。インデックス(53,55)は、CDMAコードを識別するための識別子であり、その桁数は、CDMAコードよりもはるかに小さい。インデックスを省略することも可能であるが、インデックスを用いる方が、BSとMSにおける送受信処理等が簡単になる。
  このように、本実施形態では、予め、各ブロック内フレーム番号には、それぞれ異なるCDMAコードが割り振られて、システム設定される。例えば、ブロック内フレーム番号0には、周期レンジング用CDMAコードとしてP1、帯域要求用CDMAコードとしてR1が設定され、ブロック内フレーム番号1には、周期レンジング用CDMAコードとしてP2、帯域要求用CDMAコードとしてR2が設定される。
  この場合、図4の例では、無線フレーム番号0の無線フレームでは、周期レンジング用CDMAコードとしてP1、帯域要求用CDMAコードとしてR1が送信可能であり、無線フレーム番号1の無線フレームでは、周期レンジング用CDMAコードとしてP2、帯域要求用CDMAコードとしてR2が送信可能となる。
  こうして、同一のブロック内フレーム番号の無線フレームからは、常に同一のCDMAコードが送信される。そして、図4に示すように、ブロック内フレーム番号は、無線フレーム番号と対応付けられている。したがって、BSは、ある無線フレーム番号の無線フレームにおいて送信されるCDMAコードを、予め、知ることが可能である。
  次に、ブロック内フレーム番号とCDMAコードとの対応付けについて説明する。図4に示すように、本実施形態では、最大MS接続台数が4台という条件では、無線フレーム番号が0~3の無線フレームにおいては、ブロック内フレーム番号は、無線フレーム番号と同じである。また、無線フレーム番号が4以上の無線フレームにおいては、ブロック内フレーム番号は、無線フレーム番号を4で割った余りの数として計算できる。
  BSと各MSは、それぞれ、無線フレーム番号とブロック内フレーム番号とを対応付けるフレーム番号対応部を有する。本実施形態では、フレーム番号対応部は、無線フレーム番号0とブロック内フレーム番号0とが対応していることと、ブロック内フレーム番号が0~3であることとを記憶している。これにより、全ての無線フレーム番号とブロック内フレーム番号との対応を算出することができる。、もちろん、フレーム番号対応部は、使用する可能性のある全ての無線フレーム番号と、ブロック内フレーム番号とを対応付けて記憶するように構成してもよい。
  なお、MS番号は、ブロック内フレーム番号と1対1対応になるように設定される(本実施形態では、MS番号は、ブロック内フレーム番号と同じ番号になる)。したがって、MS番号が0~3のMSのCDMAコード送信タイミング(つまり、CDMAコードを送信可能な無線フレーム)は、4フレーム周期で均等に割り振られる。
  次に、各MSが自身のMS番号(つまり、自MSの使用可能なブロック内フレーム番号)を判定する方法について説明する。
  本実施形態では、MS番号は、ブロック内フレーム番号に対応させて割り振っているので、BSに接続中のMSのみに、連続した番号を割り振ることが望ましい。たとえば、IP(Internet Protocol)アドレスやMAC(Media Access Control)アドレス等の数十ビットのMS固有識別子をMS番号に割り振るようとすると、MS番号が数十ビットと大きくなり、ブロック内の無線フレーム数が多くなるので、送信間隔が数秒~数十秒オーダーの間隔に伸びることも考えられる。また、数十ビットの識別子の一部分のみをMS番号に割り振った場合は、MS番号が重複する可能性が出てきてしまい、衝突の確率を高めてしまうという問題がある。そのため上述のとおり、MS番号には、BSに接続中のMS台数の範囲でユニークな番号を割り振ることが望ましい。
  そこで、IPアドレスやMACアドレスなどのMS固有識別子を使用せず、MS番号を判定する方法について説明する。
  背景技術においても、BSに接続中のMSの識別子として、前述したBCID(Basic CID)が存在する。このBCIDは、前述したように、MSがBSと接続開始するネットワークエントリという手順のときに、BSからMSに割り振られ、前述の下りデータ領域314を用いた制御メッセージでMSに通知される。このBCIDの個数(例えば16個)は、この無線通信システムのシステムパラメータとして定められ、各MSがBSとの間で接続開始するたびに、それぞれ、それまでとは異なる更新されたBCIDが割り振られる。このように、BCIDは、BSとの間で通信確立したMSを互いに識別する識別番号である。
  そこで、このような有限数のBCIDという識別番号を、そのままMS番号として利用することができない理由と、本実施形態における、BCIDを使用してMS番号を判定する仕組みについて説明する。
  まず、MS2台(MS1とMS2)がBSとの間で通信接続と通信切断を繰り返しているという状況において、BCIDが更新され、かつ、同じBCIDを使い回しながら、BCIDがMSに割り振られる仕組みについて、図6を用いて説明する。図6は、本実施形態に係るBCID割り振りの一例を示す図である。この例では、BCIDは、0x0001~0x0010の16個を使い回す設定である。すなわち、BCIDとして、最小数(0x0001)と最大数(0x0010)の間で、昇順又は降順に数値が循環する循環数が用いられる。なお、BSは、MSからの通信切断情報を受信したときや、MSからの通信が所定時間以上ないときに、通信切断と判断する。
  図6において、ステータス番号(図6の61)は、BCIDのステータスの通し番号である。BCIDの割り振り状況に変化があったときに、ステータス番号がインクリメントされる。ステータス(図6の62)は、MS1とMS2にそれぞれ割り振られているBCIDを示す。イベント(図6の63)は、2台のMSのうち、少なくとも一方のMSが通信接続開始(エントリ)、もしくは、通信切断(削除)した内容を示している。イベント番号(図6の64)は、イベントの通し番号である。なお、図6の例では、接続開始(エントリ)したMSは、全てBSと通信確立するものとする。
  イベント番号1~2に対応するステータスの遷移(イベント番号1~2のイベントが発生したときのステータスの遷移)は、MS1とMS2が順にBSと接続開始したことを示している。具体的には、MS1に1番目のBCIDである0x0001が割り振られ、MS2には、2番目のBCIDである0x0002が割り振られたことを示している。
  イベント番号3~6に対応するステータスの遷移は、MS1が接続したまま、MS2が切断と接続を繰り返したことを示している。具体的には、MS1のBCIDは0x0001のまま変化せず、MS2のBCIDだけが0x0002から0x0004まで割り振られたことを示している。このように、同じMS2であっても切断前のBCIDが再び使用されることはなく、最新値として更新されたBCIDが割り振られる。この点、つまり、同じMSであっても切断と接続を繰り返すとBCIDが変更されてしまう点が、BCIDをMS番号にそのまま使用できない理由の一つとなっている。
  イベント番号M+1~M+4に対応するステータスの遷移は、MS1のBCIDが0x0010という最大値になっている状態から、MS1が切断と接続を行うと、MS1のBCIDが0x0001の初期値に戻ることを示している。その後、MS2が切断と接続を行うと、最新値のBCIDである0x0002が、MS2に割り振られる。この点、つまり、同じMS2台が同じBSに接続する場合であっても、接続と切断を繰り返すたびに、BCIDが更新され、IDとしての大小関係が逆転することがある点が、BCIDをMS番号にそのまま使用できない理由の2つ目となっている。
  次に、前述したBCIDをそのままMS番号に使用できない理由を踏まえ、本実施形態において、BCIDを利用して、各MSが自MSのMS番号(つまり、自MSの使用可能なブロック内フレーム番号)を判定する方法について説明する。
  まず、全MSのBCIDを各MSが取得する方法について説明する。前述のとおり、BCIDは、ネットワークエントリのときにBSから各MSへ制御メッセージで通知される情報であるが、背景技術では、各MSは、他のMSのBCIDを取得していない。
  しかし、本実施形態では、各MSは、BSに接続中の全MSのBCIDを取得する。そこで、各MSが全MSのBCIDを取得する方法について説明する。一つの方法としては、新規に接続するMSがネットワークエントリするときの制御メッセージを解析し、その制御メッセージの中に含まれるBCIDを検出することが考えられる。しかし、この方法では、そのMSが正常にネットワークエントリを完了し、BSとの間で通信確立したか否かを確認する必要がある。そのため、各MSは、全ての制御メッセージ(BCID以外の制御メッセージを含む)を、通信確立するまで解析しつづけなければならないので、処理負荷が大きくなる。このため、本実施形態では、以降に示す方法で、各MSはBSに接続中の全てのMSのBCIDを取得する。
  前述したように、UL-MAP313には、上りデータ領域323の帯域割当情報が格納され、その帯域割当情報の中に、各MSのBCIDが含まれている。前述したように、各MSは、UL-MAPの中の帯域割当情報のBCIDを自MSのBCIDと照合し、一致すれば、上記帯域割当情報の帯域を自MSに割り当てられた帯域と判定し、その割当帯域で無線送信を行う。
  本実施形態では、このようなBCID照合を行うとともに、さらに、BCID照合結果に関わらず、帯域割当情報に含まれる全てのBCIDを、BSと接続中のMSのBCIDとして取得する。UL-MAPは、全MSが受信できるように変調方式と符号化方式が設定されており、さらに、通信失敗時のレピテーション回数を上げて設定される制御メッセージであるので、全MSが受信し解析することが可能である。
  次に、MSが、BSに接続中の全MSのBCIDを用いて、自MSのMS番号(つまり、自MSの使用可能なブロック内フレーム番号)を判定する方法について、図7と図8を用いて説明する。図7は、本実施形態に係るBCID管理テーブルの一例を示す図である。図8は、本実施形態に係るBCID管理テーブルの更新処理及びMS番号判定処理のフローチャートである。
  まず、BCID管理テーブルについて、図7を用いて説明する。
  このBCID管理テーブルは、BCID71(図7の71)と、検出後経過時間72(図7の72)という2つの項目を含む。BCID71は、このBCID管理テーブルに登録中のBCIDを示す。検出後経過時間は、新たなBCIDが検出、又は最後に同一のBCIDが検出されてからの経過時間を示す。すなわち、BCID管理テーブルは、各MSのBCID(識別番号)と、そのBCIDを受信した後の経過時間とを対応付けて記憶する。
  このBCID管理テーブルは、各MSがそれぞれの装置内部に記憶するもので、周期的に(下りサブフレーム310を受信する毎に)更新される。UL-MAP313から検出されたBCIDが、BCID71に設定済みでない場合は、上記検出されたBCIDは、新たにBCID71に追加される。
  検出後経過時間72は、新たなBCID又は同一のBCIDが検出されると、0(ゼロ)にリセットされる。また、検出後経過時間72は、BSから送信されるUL-MAP313を検出する都度(つまり、下りサブフレーム310を受信する都度)、インクリメントされる。
  このように、UL-MAP313を検出する都度、BCID管理テーブルの更新が行われるので、BCID管理テーブルの更新周期は、フレーム単位となる。このように、本実施形態では、検出後経過時間72の数値は、フレーム単位の数であるが、MSに時計機能を設け、検出後経過時間72として実時間を用いるように構成してもよい。
  次に、BCID管理テーブルの更新処理から、自MSのMS番号を判定するまでの処理について、図8を用いて説明する。これらの処理は、BSと接続中の各MSにおいて、UL-MAP313の解析と同じ周期で(つまり、下りサブフレーム310を受信する都度)実行される。
  まず、BCID管理テーブルの更新処理(ステップS1~S6)について説明する。図8のステップS1において、BCID管理テーブルの全てのBCIDにそれぞれ対応する検出後経過時間72を、インクリメントする。図8の例では、インクリメントは、それまでの数に+1することであるが、1以外の一定の数、例えば、2をプラスするように構成してもよい。
  上述したように、UL-MAP313内には、上りデータ領域323の帯域(以下、UL帯域ともいう)の割当情報が2つ以上存在する場合(つまり、異なるMSのUL帯域割当情報が存在する場合)がある。ステップS2では、その複数のUL帯域割当情報が全てチェックされたか否かを判定する。UL-MAP内にチェックしていないUL帯域割当情報が残っている場合は(ステップS2でNo)、ステップS3に遷移する。残っていない場合は(ステップS2でYes)、ステップS7へ遷移する。
  ステップS3では、UL帯域割当情報内のBCIDを検出し、ステップS4へ遷移する。ステップS4では、検出したBCIDがBCID管理テーブルに既に存在するか否かを判定する。既に存在する場合は(ステップS4でYes)、ステップS5へ遷移する。存在しない場合は(ステップS4でNo)、ステップS6へ遷移する。
  ステップS5では、既存のBCIDを再検出したということで、BCID管理テーブルの当該BCIDの検出後経過時間72を0クリア(リセット)する。ステップS6では、検出したBCIDをBCID管理テーブルに新規追加し、該追加したBCIDの検出後経過時間72を0クリアする。ステップS5又はステップS6の後は、ステップS2へ遷移する。
  次に、UL-MAP313内からすべてのBCIDを検出した後の処理(ステップS7~S11)について説明する。ステップS7では、検出後経過時間72の上限値が存在するか否かを判定する。つまり、ステップS7では、検出後経過時間72の上限値が、この無線通信システムでシステム設定されているか否かの判定を行う。ステップS7でYesの場合は、ステップS8へ遷移し、ステップS7でNoの場合は、ステップS9へ遷移する。
  ステップS8では、検出後経過時間72が上限値を超えたMS(つまり、UL帯域を割り当てられない時間が所定時間を超えたMS)を、BCID管理テーブルから削除する。具体的には、ステップS8では、BCID管理テーブルの全てのBCIDにそれぞれ対応する検出後経過時間72と、予め設定された経過時間上限値とを比較し、経過時間上限値を超える検出後経過時間72に対応するBCIDを、BCID管理テーブルから削除する。
  つまり、UL-MAPのUL帯域割当情報をチェックするだけでは、検出済みのBCIDがBSと接続中か否かの判定がつかないので、検出後経過時間72が所定の上限値を超えたBCIDに対応するMSは、BSとの接続が既に切断されていると判定し、そのMSのBCIDをBCID管理テーブルから削除する。
  ステップS9では、BSに接続するMS台数に上限値が存在するか否かを判定する。つまり、ステップS9では、BSに接続するMS台数の上限値が、この無線通信システムでシステム設定されているか否かの判定を行う。ステップS9でYesの場合は、ステップS10へ遷移し、ステップS9でNoの場合は、ステップS11へ遷移する。
  ステップS10では、BCID管理テーブルのBCIDの数が、上記MS台数の上限値を超えなくなるまで、検出後経過時間72が長いBCIDから順番に、BCID管理テーブルから削除する。
  つまり、実際の装置では、MS台数に上限値を設ける場合もあるので、該上限値が存在する場合には、検出後経過時間72が長いMSから順に、BCID管理テーブルのBCID数が上限値を超えなくなるまで削除する。
  ステップS11では、自MSのMS番号を判定するアルゴリズムを示している。BCID管理テーブル内のBCIDを順に並べ、自MSのBCIDの順位を自MSのMS番号(つまり、自MSの使用可能なブロック内フレーム番号)とする。例えば、BCIDを小さい順(昇順)に並べるようにした場合、図7に示すようにBCIDが3つの例で自MSのBCIDが0x0003とすると、自MSのMS番号は2番目(MS番号=1)となる。もちろん、BCIDを大きい順(降順)に並べるようにしても構わない。
  なお、MS番号をBCIDの順位どおりとするのではなく、一定の規則に基づき、BCIDの順位とMS番号とを対応付けるようにしてもよい。例えば、順位が2番目のBCIDを、1番目のMS番号とし、順位が1番目のBCIDを、2番目のMS番号とし、順位が3番目以降のBCIDを、それぞれ、3番目以降のMS番号としてもよい。
  上述したように、BSに接続中の全MSは、図8の処理を、無線フレーム毎に実行する。したがって、各MSは、それぞれステップS11において、それぞれのBCIDのBCID管理テーブル内での順位を判定することができる。このBCID管理テーブル内でのBCIDの順位に対応付けて、MS番号(つまり、ブロック内フレーム番号)を割り振ることにより、複数のMSの送信タイミングの衝突を防止できる。
  なお、ステップS7で述べた検出後経過時間72の上限値、ステップS9で述べたBSに接続するMS台数に上限値は、両方とも設定するように構成してもよいし、いずれか一方のみを設定するように構成してもよい。
  次に、MSの機能構成について、図2を用いて説明する。図2は、本実施形態に係る移動局無線装置(MS)の機能構成を示すブロック図である。
  図2に示すように、MS200は、ネットワーク部210と、MAC部(制御部)220と、PHY部(変復調部)230と、RF部(高周波部)240と、アンテナ部241とを含むように構成される。
  ネットワーク部210は、主に、MS200と接続される有線系ネットワークとの間のデータ送受信や、MAC部220との間のデータ送受信を行う。
  PHY部230は、主に、復調部231と変調部232とを含むように構成される。復調部231は、RF部240から通知された受信データの復調処理を行い、MAC部220の受信データ解析部221へ通知する。
  変調部232は、MAC部220の送信データ生成部224から通知された送信データの変調処理を行い、RF部240へ通知する。また、変調部232は、後述のCDMAコード送信タイミング生成部227から通知されたCDMAコード(帯域要求用CDMAコード又は周期レンジング用CDMAコード)と送信タイミングに基づき、該通知されたCDMAコードによる変調信号を生成する。
  RF部240は、アンテナ部241から通知された受信信号の低周波への周波数変換を行い、PHY部230へ通知する。また、RF部240は、変調部232から通知された送信信号の高周波への周波数変換を行い、アンテナ部241へ通知する。
  アンテナ部241は、RF部240から通知された送信信号の空間への放射を行い、また、空間の電波から受信信号への変換を行いRF部240へ通知する。
  MAC部220は、主に、有線系ネットワークと無線ネットワークの間で送受信するユーザデータのフォーマット変換や、BSとの間の通信プロトコルで使用する制御メッセージの解析や生成を行う。上記無線ネットワークとは、具体的には、BS100である。図3で示したDL-MAP312やUL-MAP313も制御メッセージに含まれる。
  詳しくは、MAC部220は、受信データ解析部221と、制御メッセージ解析部222と、制御メッセージ生成部223と、送信データ生成部224と、MS番号判定部225と、CDMAコード管理部226と、CDMAコード送信タイミング生成部227と、帯域要求用イベント管理部228と、周期レンジング用イベント管理部229とを含むように構成される。
  受信データ解析部221は、復調部231で復調された受信データのうち、ユーザデータを、有線系ネットワーク用のデータにフォーマット変換し、ネットワーク部210へ通知する。また、受信データ解析部221は、上記受信データのうち、ユーザデータ以外の制御メッセージを、制御メッセージ解析部222へ通知する。
  制御メッセージ解析部222は、UL‐MAP解析部222aと、制御データ解析部222bと、DL‐MAP解析部222cとを含んで構成され、BS100との間の通信プロトコルで使用する制御メッセージの解析を行う。解析結果の中で、MS200からの無線送信に反映すべき内容については、制御メッセージ生成部223へ通知する。
  UL‐MAP解析部222aは、下りサブフレーム310毎に、UL‐MAP313に含まれる全てのBCIDを抽出し、MS番号判定部225へ通知する。また、UL‐MAP解析部222aは、自MSに対して上りデータ領域323が割り当てられているか否かの判定を行い、その判定結果を送信データ生成部224へ通知する。
  制御データ解析部222bは、自MSのネットワークエントリ時にBS100から通知された自MSのBCIDを抽出し、該抽出した自MSのBCIDを、BS100との間の通信確立後に、制御メッセージ解析部222内の記憶部に記憶する。制御データ解析部222bは、下りサブフレーム310毎に、記憶していた自MSのBCIDを、MS番号判定部225へ通知する。
  DL‐MAP解析部222cは、下りサブフレーム310毎に、DL‐MAP312に含まれる無線フレーム番号を抽出し、CDMAコード送信タイミング生成部227へ通知する。
  制御メッセージ生成部223は、制御メッセージ解析部222からの解析結果に基づき、BS100へ送信する制御メッセージを生成し、送信データ生成部224へ通知する。
  送信データ生成部224は、ネットワーク部210からのユーザデータと、制御メッセージ生成部223からの制御メッセージとに基づき、送信データを生成する。また、送信データ生成部224は、送信データを生成したが、BS100から上りデータ領域323内の帯域が割り当てられていないときに、帯域要求用CDMAコードの送信要求を、帯域要求用イベント管理部228へ通知する。送信データ生成部224は、上りデータ領域323内の帯域が割り当てられているか否かの情報を、制御メッセージ生成部223を介して、UL‐MAP解析部222aから取得する。
  MS番号判定部225は、BCID管理テーブル225aを有し、前述した図8を用いて説明した処理を行って、自MSのMS番号(つまり、自MSの使用可能なブロック内フレーム番号)を判定する。詳しくは、MS番号判定部225は、UL‐MAP解析部222aから、下りサブフレーム310のUL‐MAP313に含まれる全てのBCIDを受け取り、BCID管理テーブル225aを更新する。また、MS番号判定部225は、制御データ解析部222bから、自MSのBCIDを受け取り、自MSのBCIDとBCID管理テーブル225aとに基づき、自MSのMS番号を判定し、自MSのMS番号を、CDMAコード送信タイミング生成部227へ通知する。
  CDMAコード管理部226は、MS番号(つまり、自MSの使用可能なブロック内フレーム番号)とCDMAコードとを対応付けて記憶するMS番号/CDMAコード対応テーブル226aを有しており、CDMAコード送信タイミング生成部227から照会されたMS番号に対応するCDMAコードを、CDMAコード送信タイミング生成部227へ通知する。MS番号/CDMAコード対応テーブル226aは、図5で説明したブロック内フレーム番号/CDMAコード対応テーブルである。
  帯域要求用イベント管理部228は、送信データ生成部224から、帯域要求用CDMAコードの送信要求を通知されると、帯域要求用CDMAコードの送信要求を、CDMAコード送信タイミング生成部227へ通知する。
  周期レンジング用イベント管理部229は、周期レンジング用CDMAコードの送信要求を、例えばタイマーを用いて周期的に生成し、該生成したCDMAコードの送信要求を、CDMAコード送信タイミング生成部227へ通知する。周期レンジング用CDMAコードの送信要求は、例えば、数~十数フレーム毎に生成される。
  CDMAコード送信タイミング生成部227は、無線フレーム番号とブロック内フレーム番号とを対応付けて記憶するフレーム番号対応部227aを有する。例えば、本実施形態では、前述したように、フレーム番号対応部227aは、無線フレーム番号0とブロック内フレーム番号0とが対応していることと、ブロック内フレーム番号が0~3であることとを記憶している。これにより、全ての無線フレーム番号とブロック内フレーム番号との対応を算出することができる。
  CDMAコード送信タイミング生成部227は、帯域要求用CDMAコード又は周期レンジング用CDMAコードの送信要求を待ち受けながら、無線フレーム300(下りサブフレーム310)毎に、そのときの無線フレーム番号をDL‐MAP解析部222bから受け取り、また、MS番号判定部225から更新されたMS番号を受け取る。
  そして、CDMAコード送信タイミング生成部227は、CDMAコード送信要求が通知されると、送信すべきCDMAコードが、帯域要求用CDMAコードと周期レンジング用CDMAコードのいずれかであるかを判定する。また、CDMAコード送信タイミング生成部227は、自MSのMS番号に対応するCDMAコードをCDMAコード管理部226に照会し、自MSのMS番号に対応するCDMAコードを取得する。そして、CDMAコードを送信すべきタイミング(無線フレーム)を、そのときの無線フレーム番号と自MSのMS番号とに基づき判定し、これらの判定結果を、変調部232へ通知する。
  詳しくは、CDMAコード送信タイミング生成部227は、フレーム番号対応部227aを参照して、自MSのMS番号(つまり、自MSに割り振られたブロック内フレーム番号)に対応する無線フレーム番号を取得し、該取得した無線フレーム番号と、自MSのCDMAコードとを、変調部232へ通知する。
  こうして、各MSは、それぞれ自MSのMS番号に対応する無線フレーム番号を認識し、その無線フレーム番号において、自MSのMS番号に対応するCDMAコードの送信を行うので、各MSからのCDMAコード送信が衝突することを防止することができる。
  次に、MSにおけるユーザデータや制御メッセージの受信動作について、図2を用いて説明する。
  BS100から無線送信された信号は、アンテナ部241で受信された後、経路241sを介して、RF部240へ通知される。RF部240は、受信信号を周波数変換し、経路240sを介して、復調部231へ通知する。復調部231は、周波数変換された受信信号を復調処理し、該復調処理した受信信号を、経路231sを介して、受信データ解析部221へ通知する。
  受信データ解析部221は、復調部231から通知されたデータを解析する。受信データ解析部221で解析されたデータのうち、ユーザデータは、データフォーマット変換され、経路221s1を介して、ネットワーク部210へ通知される。ネットワーク部210は、経路210s1を介して、ユーザデータを有線系ネットワークへ通知する。
  受信データ解析部221で解析されたデータのうち、ユーザデータ以外の制御メッセージは、経路221s2を介して、制御メッセージ解析部222へ通知されて解析される。制御メッセージの解析結果のうち、MS200からの無線送信に反映すべき内容については、経路222s4を介して、制御メッセージ生成部223へ通知される。例えば、上りデータ領域323のどの位置に送信データを配置するのかを指定する情報が、制御メッセージ生成部223へ通知され、さらに、制御メッセージ生成部223から送信データ生成部224へ通知される。
  次に、MSにおけるユーザデータや制御メッセージの送信動作について、図2を用いて説明する。
  有線系ネットワークからのユーザデータは、経路210s1を介してネットワーク部210へ通知され、さらに、ネットワーク部210から経路210s2を介して、MAC部221の送信データ生成部224へ通知される。
  送信データ生成部224は、制御メッセージ生成部223から経路223sを介して、制御メッセージや制御メッセージ解析部222での解析結果を取得し、該取得した制御メッセージや上記解析結果と、ネットワーク部210から取得したユーザデータとに基づき、送信データを生成する。
  送信データ生成部224で生成された送信データは、経路224s2を介して、PHY部230の変調部232へ通知される。変調部232は、送信データ生成部224から通知された送信データを変調する。
  変調された送信データは、経路232sを介してRF部240へ通知され、RF部240で高周波へ周波数変換されて、アンテナ部241へ通知され、アンテナ部241から無線送信される。
  次に、CDMAコード送信動作(自MSのMS番号を判定する処理と、CDMAコード送信タイミングを生成する処理)について説明する。
  UL-MAP解析部222aは、無線フレーム毎に、UL‐MAP313に含まれる全てのBCIDを検出し、該検出した全てのBCIDを、経路222s1を介して、MS番号判定部225へ通知する。また、制御データ解析部222bは、記憶していた自MSのBCIDを、無線フレーム毎に経路222s2を介して、MS番号判定部225へ通知する。
  MS番号判定部225は、上記通知された全てのBCIDに基づき、BCID管理テーブル225aを更新し、自MSのBCIDの順位に基づき自MSのMS番号を判定し、該判定した自MSのMS番号を、経路225sを介して、CDMAコード送信タイミング生成部227へ通知する。
  DL-MAP解析部222cは、無線フレーム毎に、DL-MAP312内に含まれる無線フレーム番号を抽出し、経路222s3を介して、CDMAコード送信タイミング生成部227へ通知する。
  CDMAコード送信タイミング生成部227は、フレーム番号対応部227aを参照して、MS番号判定部225から通知された自MSのMS番号(つまり、自MSの使用可能なブロック内フレーム番号)と、DL-MAP解析部222bから通知された無線フレーム番号とに基づき、自MSに割り振られたCDMAコード送信用無線フレーム番号を判定する、つまり、自MSからBSへのCDMAコード送信が可能である無線フレーム番号を判定する。また、CDMAコード送信タイミング生成部227は、自MSのMS番号に対応するCDMAコードをCDMAコード管理部226へ照会し、取得する。
  そして、CDMAコード送信タイミング生成部227は、自MSからCDMAコード送信が可能な無線フレームになると、その無線フレームがCDMAコード送信すべきタイミングであることと、CDMAコード管理部226から取得したCDMAコードとを、変調部232へ通知する。変調部232は、通知されたタイミングに基づき、通知されたCDMAコードに対応する変調信号を生成する。
  次に、BSの機能構成について、図1を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る基地局無線装置(BS)の機能構成を示すブロック図である。
  図1に示すように、BS100は、ネットワーク部110と、MAC部(制御部)120と、PHY部(変復調部)130と、RF部(高周波部)140と、アンテナ部141とを含むように構成される。
  ネットワーク部110は、主に、BS100と接続される有線系ネットワークとの間のデータ送受信や、MAC部120との間のデータ送受信を行う。
  PHY部130は、主に、復調部131とCDMAコード検出部132と変調部133とを含むように構成される。復調部131は、RF部140から通知された受信データの復調処理を行い、MAC部120の受信データ解析部121へ通知する。変調部133は、MAC部120の送信データ生成部124から通知された送信データの変調処理を行い、RF部140へ通知する。
  CDMAコード検出部132は、図3に示すイニシャルレンジング領域321と周期レンジング及び帯域要求領域322におけるCDMAコードの検出処理を行う。CDMAコード検出部132で検出されたCDMAコードは、後述のCDMAコード照合部127へ通知される。
  RF部140は、アンテナ部141から通知された受信信号の低周波への周波数変換を行い、PHY部130へ通知する。また、RF部240は、変調部133から通知された送信信号の高周波への周波数変換を行い、アンテナ部141へ通知する。
  アンテナ部141は、RF部140から通知された送信信号の空間への放射を行い、また、空間の電波から受信信号への変換を行いRF部140へ通知する。
  MAC部120は、主に、有線系ネットワークと無線ネットワークの間で送受信するユーザデータのフォーマット変換や、MSとの間の通信プロトコルで使用する制御メッセージの解析や生成を行う。上記無線ネットワークとは、具体的には、MS200である。
  詳しくは、MAC部120は、受信データ解析部121と、制御メッセージ解析部122と、制御メッセージ生成部123と、送信データ生成部124と、フレーム番号生成部125と、CDMAコード管理部126と、CDMAコード照合部127とを含むように構成される。
  受信データ解析部121は、復調部131で復調された受信データのうち、ユーザデータを、有線系ネットワーク用のデータにフォーマット変換し、ネットワーク部110へ通知する。また、受信データ解析部121は、上記受信データのうち、ユーザデータ以外の制御メッセージを、制御メッセージ解析部122へ通知する。
  制御メッセージ解析部122は、MS200との間の通信プロトコルで使用する制御メッセージの解析を行う。解析結果の中で、BS100からの無線送信に反映すべき内容については、制御メッセージ生成部123へ通知する。
  制御メッセージ生成部123は、DL‐MAP/UL‐MAP生成部123aと制御データ生成部123bとを含むように構成され、制御メッセージ解析部122からの解析結果や、フレーム番号生成部125から通知されたフレーム番号(直近の送信予定のフレーム番号)に基づき、MS200へ送信する制御メッセージを生成し、送信データ生成部124へ通知する。
  DL‐MAP/UL‐MAP生成部123aは、MS200へ送信する制御メッセージとして、DL‐MAP312やUL‐MAP313を生成する。前述したように、DL‐MAP312には、無線フレーム番号が含まれる。また、UL-MAP313には、BS100と接続中である複数のMS200のBCIDと、各BCIDに割り当てられた上りデータ領域323内のデータ配置とが含まれる。
  制御データ生成部123bは、MS200へ送信する制御メッセージとして、DL‐MAP312及びUL‐MAP313以外の制御データを生成する。例えば、前述したネットワークエントリ時に、新たに接続されたMS200のBCIDが、下りデータ領域314を用いた制御メッセージとして生成される。
  送信データ生成部124は、ネットワーク部110からのユーザデータと、制御メッセージ生成部123からの制御メッセージとに基づき、送信データを生成し、変調部133へ通知する。
  フレーム番号生成部125は、周期的に繰り返される無線フレームを識別するための番号である無線フレーム番号を、無線フレーム毎に生成する。生成された無線フレーム番号は、制御メッセージ生成部123とCDMAコード照合部127へ通知される。
  CDMAコード管理部126は、ブロック内フレーム番号とCDMAコードを対応付けて記憶するブロック内フレーム番号/CDMAコード対応テーブル126aと、無線フレーム番号とブロック内フレーム番号とを対応付けて記憶するフレーム番号対応部126bとを有する。ブロック内フレーム番号/CDMAコード対応テーブル126aについては、図5で説明した。フレーム番号対応部126bは、MSのフレーム番号対応部227aと同じ内容である。
  CDMAコード管理部126は、CDMAコード照合部127から照会された無線フレーム番号に対応するブロック内フレーム番号を、フレーム番号対応部126bを参照して取得し、該取得したブロック内フレーム番号に対応するCDMAコードを、ブロック内フレーム番号/CDMAコード対応テーブル126aを参照して取得し、該取得したCDMAコードを、CDMAコード照合部127へ通知する。
  CDMAコード照合部127は、CDMAコード検出部132で検出されたCDMAコード(周期レンジング用CDMAコード又は帯域要求用CDMAコード)を、CDMAコード検出部132から通知される。また、CDMAコード照合部127は、CDMAコードが検出されたときの無線フレーム番号を、フレーム番号生成部125から通知されると、該通知された無線フレーム番号に対応するCDMAコードを、CDMAコード管理部126へ照会する。
  そして、CDMAコード照合部127は、CDMAコード検出部132で検出されたCDMAコードと、フレーム番号生成部125から通知された無線フレーム番号に対応するCDMAコード(つまり、CDMAコード管理部126から通知されたCDMAコード)とが、一致するか否かを判定する。つまり、CDMAコード検出部132で検出されたCDMAコードが、その無線フレームで受信されるべき正しいCDMAコードであるか否かを判定する。
  そして、CDMAコード照合部127は、CDMAコード検出部132で検出されたCDMAコードが正しい場合のみ、受信した無線フレーム(上りサブフレーム)を有効とする。そして、CDMAコード照合部127は、上記検出されたCDMAコードと対応するCDMAインデックスを、CDMAコード管理部126から取得し、該取得したCDMAインデックスを、制御メッセージ生成部123へ通知する。
  次に、BSにおける、ユーザデータと制御メッセージの受信処理、つまり、CDMAコード以外の受信処理について、図1を用いて説明する。
  MS200から無線送信された信号は、アンテナ部141で受信された後、経路141sを介して、RF部140へ通知される。RF部140は、受信信号を周波数変換し、経路140sを介して、PHY部130の復調部131へ通知する。復調部131は、周波数変換された受信信号の復調処理を行った後、経路131sを介して、MAC部120の受信データ解析部121へ通知する。
  受信データ解析部121では、通知されたデータのうち、ユーザデータをデータフォーマット変換し、経路121s1を介して、ネットワーク部110へ通知する。また、受信データ解析部121では、通知されたデータのうち、制御メッセージを、制御メッセージ解析部122へ通知する。
  制御メッセージ解析部122は、受信データ解析部121から通知された制御メッセージの解析を行う。解析結果の中で、BS100からの無線送信に反映すべき内容については、制御メッセージ生成部123へ通知する。
  次に、MSへのユーザデータと制御メッセージの送信処理について説明する。
  ユーザデータは、経路110s1を介して、ネットワーク部110へ通知され、ネットワーク部110から経路110s2を介して、MAC部120の送信データ生成部124へ通知される。送信データ生成部124は、DL-MAP及びUL-MAP生成部123aや制御データ生成部123bから、経路123sを介して制御メッセージを取得し、該取得した制御メッセージと、ネットワーク部110から通知されたユーザデータに基づき、送信データを生成する。
  生成された送信データは、経路124sを介して、PHY部130の変調部133へ通知される。変調部133は、通知された送信データの変調処理を行い、経路133sを介してRF部140へ通知する。RF部140は、変調処理された送信データの周波数変換を行い、経路141sを介してアンテナ部141へ通知する。アンテナ部141は、周波数変換されたデータを、MS200へ無線送信する。
  次に、本発明の特徴である、CDMAコードの受信処理及び検出処理について説明する。
  前述したユーザデータ受信処理と同様に、CDMAコードで変調されたデータは、経路140sを経由して、RF部140からCDMAコード検出部132へ通知される。CDMAコード検出部132は、図3に示すイニシャルレンジング領域321と周期レンジング及び帯域要求領域322に応じて、CDMAコードの検出処理を行う。
  CDMAコード検出部132で検出されたCDMAコードは、経路132sを介して、CDMAコード照合部127へ通知される。CDMAコード照合部127は、フレーム番号生成部125から経路125sを介して、上記CDMAコードが検出されたときのフレーム番号を取得する。また、CDMAコード照合部127は、CDMAコード管理部126から、上記取得したフレーム番号に対応するCDMAコードを、経路126sを介して取得する。
  CDMAコード照合部127は、CDMAコード検出部132で検出されたCDMAコードが正しいか否かを判定(つまり、CDMAコード検出部132で検出されたCDMAコードが、CDMAコード管理部126から取得したCDMAコードと一致するか否かを判定)する。そして、正しいと判定した場合のみ、CDMAコード照合部127は、CDMAコード管理部126から、上記取得したCDMAコードと対応するCDMAインデックスを取得し、経路127sを介して、制御メッセージ生成部123へ通知する。
  すなわち、BS100は、上りサブフレーム320においてMSから送信されたCDMAコードを検出すると、このCDMAコードを検出した上りサブフレーム320のブロック内フレーム番号を、フレーム番号対応部126bに基づき判定し、該判定したブロック内フレーム番号と前記検出したCDMAコードとが、ブロック内フレーム番号/CDMAコード対応テーブル126aに記憶したブロック内フレーム番号と変調コードとの対応付けに適合するか否かを判定する。
  制御メッセージ生成部123は、CDMAインデックスを通知されると、該通知されたCDMAインデックスを含む制御メッセージを生成し、経路123sを介して、送信データ生成部124へ通知する。送信データ生成部124は、制御メッセージを通知されると、該通知された制御メッセージに基づき、送信データを生成する。
  生成された送信データ(CDMAインデックスを含む)は、上述したユーザデータの送信処理と同様に、制御メッセージ生成部123から経路124sを介して変調部133へ通知され、変調部133から経路133sを介してRF部140へ通知され、さらに、経路141sを介してアンテナ部141へ通知され、アンテナ部141から無線送信される。
  こうして、CDMAコード検出処理で検出されたCDMAコードが正しくないと判断された場合、そのCDMAコードは破棄されるため、CDMAコードの誤検出を軽減することが可能となる。
  本実施形態によれば、少なくとも以下に示す効果を奏する。
  (A1)n個の無線フレームから周期的に繰り返す1個のブロックが形成され、上記n個の無線フレームにそれぞれ互いに異なる変調コードが割り振られた無線通信システムにおいて、BSは、通信確立したMSを互いに識別する識別番号を、MSが通信確立する毎に該MSへ通知し、その後、データ送信するときに、データ送信先である各MSの識別番号を含ませ、MSは、BSから各MSへのデータを受信すると、記憶していた識別番号の順位に基づき、自局の使用すべき無線フレーム番号と、自局の使用すべき変調コードとを判定するように構成したので、各MSの変調コード送信タイミングが衝突することを抑制できる。
  (A2)BSは、MSから送信された変調コードを検出すると、該検出した変調コードが、予定された無線フレームの変調コードと一致するか否かを判定するように構成したので、BSの変調コード誤検出を抑制できる。
  (A3)識別番号には、最小数と最大数の間で、昇順又は降順に数値が循環する循環数が用いられるように構成したので、識別番号を、より少ない桁数で実現できる。
  (A4)時期又は時間帯によって、1ブロック内の無線フレーム数を変動させるように構成した場合は、より効率のよい無線通信システムを実現できる。
  (A5)変調コードは、周期レンジング用、又は、帯域要求用のCDMAコードであるように構成したので、周期レンジング用、又は、帯域要求用のCDMA送信を行うときに、各MSのCDMAコード送信タイミングが衝突することを抑制できる。
  (A6)MSは、識別番号を受信した後の経過時間が予め設定された所定時間を超えたとき、又は、識別番号テーブルに記憶されている識別番号の種類が予め設定された所定数を超えたときに、所定時間を超えた識別番号、又は、所定数を超えた識別番号を識別番号テーブルから削除するように構成したので、識別番号テーブルに登録中のMSの数を、適切に抑えることができる。
  以上、本発明の実施形態を具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
  上記実施形態では、規格 ARIB STD-T103に準拠する無線通信システムについて説明したが、本発明は、上記規格以外で使用される無線通信システムにも適用することができる。
  また、上記実施形態では、変調コードとしてCDMAコードを例に説明したが、本発明は、CDMAコード以外の変調コードを使用する無線通信システムにも適用することができる。
  上記実施形態のBSとMSは、それぞれ、CPU(Central Processing Unit)がメモリに格納された制御プログラムを実行することにより制御する構成としてもよく、また、ハードウエア回路として構成してもよい。
  100…基地局無線装置、110…ネットワーク部、120…MAC部、121…受信データ解析部、122…制御メッセージ解析部、123…制御メッセージ生成部、123a…DL‐MAP及びUL‐MAP生成部、123b…制御データ生成部、124…送信データ生成部、125…フレーム番号生成部、126…CDMAコード管理部、126a…ブロック内フレーム番号/CDMAコード対応テーブル、126b…フレーム番号対応部、127…CDMAコード照合部、130…PHY部、131…復調部、132…CDMAコード検出部、133…変調部、140…RF部、141…アンテナ部、150…映像閲覧サイト、151…デコーダ、152…映像モニタ、200…移動局無線装置、210…ネットワーク部、220…MAC部、221…受信データ解析部、222…制御メッセージ解析部、222a…UL‐MAP解析部、222b…制御データ解析部、222c…DL‐MAP解析部、223…制御メッセージ生成部、224…送信データ生成部、225…MS番号判定部、225a…BCID管理テーブル、226…CDMAコード管理部、225a…MS番号/CDMAコード対応テーブル(ブロック内フレーム番号/CDMAコード対応テーブル)、227…CDMAコード送信タイミング生成部、227a…フレーム番号対応部、228…帯域要求用イベント管理部、229…周期レンジング用イベント管理部、230…PHY部、231…復調部、232…変調部、240…RF部、241…アンテナ部、250…災害現場、251…エンコーダ、252…カメラ、300…無線フレーム、310…下りサブフレーム、311…プリアンブル、312…DL‐MAP、313…UL‐MAP、314…下りデータ領域、315…TTG、320…上りサブフレーム、321…イニシャルレンジング領域、322…周期レンジング及び帯域要求領域、323…上りデータ領域、324…RTG。

Claims (9)

  1.   基地局無線装置と、基地局無線装置に通信接続される複数の移動局無線装置とを含み、基地局無線装置から移動局無線装置への送信区間である下りサブフレームと、移動局無線装置から基地局無線装置への送信区間である上りサブフレームとを含む無線フレームを繰り返す無線通信システムであって、
      前記無線フレームに、各無線フレームを互いに識別する無線フレーム番号が割り振られ、n(n:2以上の整数)個の無線フレームから1個のブロックが形成されて前記ブロックは周期的に繰り返され、前記ブロックを形成するn個の無線フレームには、それぞれ互いに異なる変調コードが割り振られ、
      基地局無線装置は、
      基地局無線装置との間で通信確立した移動局無線装置を互いに識別する識別番号を、移動局無線装置が新たに通信確立する毎に、該通信確立した移動局無線装置に通知し、その後、通信接続中の1又は複数の移動局無線装置へデータ送信するときに、前記下りサブフレームにおいて、データ送信先である各移動局無線装置のそれぞれの識別番号を含ませ、
      移動局無線装置は、
      前記ブロック内における各無線フレームの順位を示すブロック内フレーム番号と前記変調コードとを対応付ける第1のテーブルと、各移動局無線装置の前記識別番号と、その識別番号を受信した後の経過時間とを対応付ける第2のテーブルと、前記無線フレーム番号と前記ブロック内フレーム番号とを対応付ける第1のフレーム番号対応部とを記憶し、
      基地局無線装置から前記下りサブフレームにおいて、各移動局無線装置の識別番号を含むデータを受信すると、前記第2のテーブルを更新し、
      前記更新した第2のテーブルにおける識別番号の順位に基づき、自局の使用すべき無線フレームの前記ブロック内フレーム番号である自局番号を判定し、前記自局番号と前記第1のテーブルとに基づき、自局の使用すべき変調コードである自局コードを判定し、前記自局番号と前記第1のフレーム番号対応部とに基づき、前記自局番号に対応する無線フレーム番号を判定し、該判定された無線フレーム番号の前記上りサブフレームにおいて、前記自局コードで変調して送信する変調コード送信を行うことを特徴とする無線通信システム。
  2.   請求項1に記載した無線通信システムであって、
      前記基地局無線装置は、
      前記ブロック内フレーム番号と前記変調コードとを対応付ける第3のテーブルと、前記無線フレーム番号と前記ブロック内フレーム番号とを対応付ける第2のフレーム番号対応部とを記憶し、
      前記上りサブフレームにおいて移動局無線装置から送信された変調コードを検出すると、前記変調コードを検出した上りサブフレームのブロック内フレーム番号を、前記第2のフレーム番号対応部に基づき判定し、前記判定したブロック内フレーム番号と前記検出した変調コードとが、前記第3のテーブルに記憶したブロック内フレーム番号と変調コードとの対応付けに適合するか否かを判定することを特徴とする無線通信システム。
  3.   請求項1に記載した無線通信システムであって、
      前記識別番号には、最小数と最大数の間で、昇順又は降順に数値が循環する循環数が用いられることを特徴とする無線通信システム。
  4.   請求項1に記載した無線通信システムであって、
      時期又は時間帯によって、1ブロック内の無線フレーム数を変動させることを特徴とする無線通信システム。
  5.   請求項1に記載した無線通信システムであって、
      前記変調コードは、移動局無線装置が基地局無線装置との無線接続を維持するために行う周期レンジング用のCDMAコード、又は、移動局無線装置が基地局無線装置へ送信用帯域の割り当てを要求する帯域要求用のCDMAコードであることを特徴とする無線通信システム。
  6.   請求項1に記載した無線通信システムであって、
      前記移動局無線装置は、
      前記識別番号を受信した後の経過時間が予め設定された所定時間を超えたときに、該所定時間を超えた識別番号を、前記第2のテーブルから削除するか、又は、前記第2のテーブルに記憶されている識別番号の種類が予め設定された所定数を超えたときに、該所定数を超えた識別番号を前記第2のテーブルから削除することを特徴とする無線通信システム。
  7.   基地局無線装置と、基地局無線装置に通信接続される複数の移動局無線装置とを含み、基地局無線装置から移動局無線装置への送信期間である下りサブフレームと、移動局無線装置から基地局無線装置への送信期間である上りサブフレームとを含む無線フレームを繰り返す無線通信システムに用いられる移動局無線装置であって、
      前記無線フレームに、各無線フレームを互いに識別する無線フレーム番号が割り振られ、n(n:2以上の整数)個の無線フレームから1個のブロックが形成されて前記ブロックは周期的に繰り返され、前記ブロックを形成するn個の無線フレームには、それぞれ互いに異なる変調コードが割り振られ、
      前記移動局無線装置は、
      前記ブロック内における各無線フレームの順位を示すブロック内フレーム番号と前記変調コードとを対応付ける第1のテーブルと、各移動局無線装置の前記識別番号と、その識別番号を受信した後の経過時間とを対応付ける第2のテーブルと、前記無線フレーム番号と前記ブロック内フレーム番号とを対応付けるフレーム番号対応部とを記憶し、
      基地局無線装置から前記下りサブフレームにおいて、各移動局無線装置の識別番号を含むデータを受信すると、前記第2のテーブルを更新し、
      前記更新した第2のテーブルにおける識別番号の順位に基づき、自局の使用すべき無線フレームの前記ブロック内フレーム番号である自局番号を判定し、前記自局番号と前記第1のテーブルとに基づき、自局の使用すべき変調コードである自局コードを判定し、前記自局番号と前記フレーム番号対応部とに基づき、前記自局番号に対応する無線フレーム番号を判定し、該判定された無線フレーム番号の前記上りサブフレームにおいて、前記自局コードで変調して送信する変調コード送信を行うことを特徴とする移動局無線装置。
  8.   基地局無線装置と、基地局無線装置に通信接続される複数の移動局無線装置とを含み、基地局無線装置から移動局無線装置への送信期間である下りサブフレームと、移動局無線装置から基地局無線装置への送信期間である上りサブフレームとを含む無線フレームを繰り返す無線通信システムで用いられる基地局無線装置であって、
      前記無線フレームに、各無線フレームを互いに識別する無線フレーム番号が割り振られ、n(n:2以上の整数)個の無線フレームから1個のブロックが形成されて前記ブロックは周期的に繰り返され、前記ブロックを形成するn個の無線フレームには、それぞれ互いに異なる変調コードが割り振られ、
      前記基地局無線装置は、
      前記ブロック内における各無線フレームの順位を示すブロック内フレーム番号と前記変調コードとを対応付けるテーブルと、前記無線フレーム番号と前記ブロック内フレーム番号とを対応付けるフレーム番号対応部とを記憶し、
      前記上りサブフレームにおいて移動局無線装置から送信された変調コードを検出すると、前記変調コードを検出した上りサブフレームのブロック内フレーム番号を、前記フレーム番号対応部に基づき判定し、前記判定したブロック内フレーム番号と前記検出した変調コードとが、前記テーブルに記憶したブロック内フレーム番号と変調コードとの対応付けに適合するか否かを判定することを特徴とする基地局無線装置。
  9.   基地局無線装置と、基地局無線装置に通信接続される複数の移動局無線装置とを含み、基地局無線装置から移動局無線装置への送信期間である下りサブフレームと、移動局無線装置から基地局無線装置への送信期間である上りサブフレームとを含む無線フレームを繰り返す無線通信システムであって、
      前記無線フレームに、各無線フレームを互いに識別する無線フレーム番号が割り振られ、n(n:2以上の整数)個の無線フレームから1個のブロックが形成されて前記ブロックは周期的に繰り返され、前記ブロックを形成するn個の無線フレームには、それぞれ互いに異なる変調コードが割り振られ、
      移動局無線装置は、
      自局の使用すべき無線フレームの前記上りサブフレームにおいて、自局の使用すべき変調コードで変調して送信する変調コード送信を行い、
      前記基地局無線装置は、
      前記ブロック内における各無線フレームの順位を示すブロック内フレーム番号と前記変調コードとを対応付けるテーブルと、前記無線フレーム番号と前記ブロック内フレーム番号とを対応付けるフレーム番号対応部とを記憶し、
      前記上りサブフレームにおいて移動局無線装置から送信された変調コードを検出すると、前記変調コードを検出した上りサブフレームのブロック内フレーム番号を、前記フレーム番号対応部に基づき判定し、前記判定したブロック内フレーム番号と前記検出した変調コードとが、前記テーブルに記憶したブロック内フレーム番号と変調コードとの対応付けに適合するか否かを判定することを特徴とする無線通信システム。
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