WO2016181884A1 - 圧縮空気貯蔵発電装置 - Google Patents

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Abstract

圧縮空気貯蔵発電装置2は、圧縮機8と、蓄圧タンク12と、膨張機14とを備える。圧縮機8は、2段型であり、再生可能エネルギーによりモータ44を駆動されて空気を圧縮する。蓄圧タンク12は、圧縮空気を貯蔵する。膨張機14は、2段型であり、圧縮空気によって駆動される。膨張機14には発電機46が機械的に接続されており、電力を発電する。また、装置2は、圧縮熱を回収する第1熱交換部20と、熱媒を温度別に貯蔵する高温蓄熱タンク24a及び低温蓄熱タンク24bと、第2熱交換部26とを備える。第2熱交換部26は、高温蓄熱タンク24aからの熱媒と低圧段膨張機本体15への圧縮空気とで熱交換して圧縮空気を昇温させるインターヒータ28と、低温蓄熱タンク24bからの熱媒と高圧段膨張機本体16への圧縮空気とで熱交換して圧縮空気を昇温させるプレヒータ27とを備える。このようにして、充放電効率を高く維持できる圧縮空気貯蔵発電2装置を提供する。

Description

圧縮空気貯蔵発電装置
 本発明は、圧縮空気貯蔵発電装置に関する。
 太陽光発電や太陽熱発電などの太陽エネルギーを利用した発電においては、当日の日照状況に影響されて、その発電出力が大きく変動する。例えば、夜間には発電できないし、雨天や曇天の日には発電出力が大きく減少する。また、夜明けから日暮れまでの日照状況や、晴れのち曇りといった日照状況の場合、発電出力が一日のうちで大きく変動する。
 また、風車を用いた風力発電においては、当日の風向や風力の変化によって、その発電出力が大きく変動する。複数の風車をまとめたウインドファームのような発電設備においては、各風車の発電出力を加算することで、短周期の発電変動は平滑化することができるが、全体としてみてもその発電出力の変動は避けることができない。
 このような変動する不安定な発電出力を平滑化又は平準化する技術としては、余剰発電電力が生じた際に電気を蓄えておき電力不足時に電気を補う蓄電池がその代表的なものであるが、余剰発電電力が生じた際に電気の代わりに変換した空気圧力として蓄えておき、必要なときに空気タービン発電機等で電気に再変換する圧縮空気貯蔵(CAES:compressed air energy storage)と呼ばれる技術が知られている。一般に、比較的短周期の変動を均す場合を平滑化と呼び、比較的長周期の変動を均す場合を平準化と呼んでいるが、ここでは両者をまとめて平滑化と表すものとする。
 このCAESの技術を利用した代表的な従来技術が特許文献1から特許文献3に開示されている。特許文献1から特許文献3のいずれにおいても、圧縮機による圧縮工程で発生する熱を回収することで、エネルギー貯蔵効率を高めている。
 また、従来から、スクリュを高圧段と低圧段の2セット備えた2段型のスクリュ式圧縮機及び2段型のスクリュ式膨張機が知られている。2段型のスクリュ式圧縮機は、低圧段で圧縮された圧縮空気を高圧段に導入する前に冷却し、2段型のスクリュ式膨張機は、高圧段で膨張された圧縮空気を低圧段に導入する前に加熱する。このため、単段型の圧縮機又は膨張機に比べて、過昇温または過冷却になることなく圧縮または膨張できる動作範囲が広いという特徴がある。
特開2012-97737号公報 特表2013-512410号公報 特表2013-536357号公報
 いずれの従来技術においても、基本的には遠心圧縮機を使用することを前提としたものである。従って、圧縮機にて発生する圧縮熱を回収する場合、単一の熱貯蔵ユニットに貯蔵することしか記載されておらず、貯蔵温度の異なる複数の蓄熱タンクを使用することについては何ら開示されていない。また、圧縮熱の貯蔵に関しては、複数の熱交換器を利用して貯蔵することを開示しているものはあるが、膨張機側(発電)での利用に関しては、単に膨張機に導入される圧縮空気を加熱することしか開示されていない。
 圧縮空気貯蔵発電装置においては、充電工程と放電工程におけるエネルギー損失をできるだけ小さくする(充放電効率を高くする)ことが非常に重要である。充放電効率を低下させる主な原因として、空気の圧縮・膨張に伴って発生・吸収する熱による損失がある。この熱損失を小さくするためには、システム全体での熱効率を最大限高めることができるように、熱交換器を配置する必要がある。
 本発明は、システム全体での熱効率を最大限高めることによって、充放電効率を高く維持できる圧縮空気貯蔵発電装置を提供することを課題とする。
 本発明は、変動する入力電力により駆動される電動機と、前記電動機と機械的に接続され、低圧段圧縮機本体及び高圧段圧縮機本体を有し、空気を圧縮する多段型の圧縮機と、前記圧縮機と流体的に接続され、前記圧縮機により圧縮された圧縮空気を貯蔵する蓄圧タンクと、前記蓄圧タンクと流体的に接続され、低圧段膨張機本体及び高圧段膨張機本体を有し、前記蓄圧タンクから供給される圧縮空気によって駆動される多段型の膨張機と、前記膨張機と機械的に接続された発電機と、前記圧縮機で圧縮された圧縮空気と熱媒とで熱交換し、熱媒を昇温させるための第1熱交換部と、前記第1熱交換部と流体的に接続され、熱媒を貯蔵する高温蓄熱タンクと、前記第1熱交換部と流体的に接続され、前記高温蓄熱タンクに貯蔵される熱媒よりも低温の熱媒を貯蔵する低温蓄熱タンクと、前記高温蓄熱タンクと流体的に接続され、前記高温蓄熱タンクから供給される熱媒と前記低圧段膨張機本体に供給される圧縮空気とで熱交換し、圧縮空気を昇温させるためのインターヒータと、前記低温蓄熱タンクと流体的に接続され、前記低温蓄熱タンクから供給される熱媒と前記高圧段膨張機本体に供給される圧縮空気とで熱交換し、圧縮空気を昇温させるためのプレヒータとを備える第2熱交換部とを備える圧縮空気貯蔵発電装置を提供する。
 この構成により、温度別に貯蔵された熱媒で2段型に代表される多段型の膨張機に流入する圧縮空気を加熱することで、システム全体での熱効率を最大限高めることができ、充放電効率を高く維持できる。これは、低圧段膨張機本体に流入する圧縮空気を、より高い温度に加熱した方が、より多くの仕事量をさせることができるためである。また、スクリュ式の圧縮機又は膨張機を使用することで、変動する入力に速やかに追従することができ、発電出力も速やかに変更することができる。また、2段型のスクリュ式圧縮機と膨張機を使用し、高圧段と低圧段の間で冷却又は加熱することで、過昇温や過冷却になることなく、発電量をより増大できる。
 前記第1熱交換部は、インタークーラと、アフタークーラとを備え、前記インタークーラは、前記低温蓄熱タンクと流体的に接続され、熱媒と、前記低圧段圧縮機本体で圧縮された圧縮空気とで熱交換して熱媒を昇温させて前記低温蓄熱タンクに供給し、前記アフタークーラは、熱媒と、前記高圧段圧縮機本体で圧縮された圧縮空気とで熱交換して熱媒を昇温させて前記高温蓄熱タンクに供給してもよい。
 これにより、高温蓄熱タンクに高温の熱媒を貯蔵し、これより低温の熱媒を低温蓄熱タンクに貯蔵でき、即ち温度別に熱媒を貯蔵できる。従って、高温と低温で貯蔵された熱媒で2段型のスクリュ式膨張機に流入する圧縮空気を加熱可能であり、充放電効率を高く維持できる。
 前記第1熱交換部は、インタークーラと、前記インタークーラと熱媒経路で直列に接続された第1アフタークーラとを備え、前記インタークーラは、熱媒と、前記低圧段圧縮機本体で圧縮された圧縮空気とで熱交換して熱媒を昇温させて前記第1アフタークーラに供給し、前記第1アフタークーラは、前記インタークーラで昇温された熱媒と、前記高圧段圧縮機本体で圧縮された圧縮空気とで熱交換して熱媒をさらに昇温させて前記高温蓄熱タンクに供給してもよい。
 これにより、インタークーラと第1アフタークーラとを直列接続したもので熱媒を加熱することで、熱媒をより高温に加熱することが容易で、かつ高温に加熱された熱媒の流量を増加できる。より高温に加熱された熱媒の方が、放電効率を向上するのに有利であるため、インターヒータで低圧段膨張機本体に流入する前の圧縮空気を加熱することで、放電効率を一層高めることができる。
 前記第1熱交換部は、空気流路において前記第1アフタークーラの下流に配置された第2アフタークーラをさらに備え、前記第2アフタークーラは、熱媒と、前記第1アフタークーラから供給される圧縮空気とで熱交換して熱媒を昇温させて前記低温蓄熱タンクに供給してもよい。
 これにより、第2アフタークーラにおいて、第1アフタークーラの加熱に使用した後の圧縮空気で熱媒を加熱することで、効率よく熱媒を加熱して低温熱媒として低温蓄熱タンクに貯蔵できる。従って、この熱媒を使用してプレヒータで2段型スクリュ式膨張機の高圧段膨張機本体に流入する圧縮空気を加熱することで、より有効に熱媒を使用でき、放電効率を高めることができる。
 前記第1熱交換部及び前記第2熱交換部と流体的に接続され、前記第2熱交換部で熱交換して降温した熱媒と、冷却水とで熱交換して熱媒を降温させる第3熱交換部と、前記第3熱交換部で熱媒と熱交換して昇温した冷却水を取り出す温水取出機構とを備えてもよい。
 これにより、第3熱交換部で熱交換して昇温した冷却水を温水として取り出して利用することで、発電だけでなく温水利用もすることができる。従って、充放電効率に加えて温水利用による効率も加えることができ、システム全体の効率を高めることができる。
 本発明によれば、温度別に貯蔵された熱媒で2段型スクリュ式膨張機に流入する圧縮空気を加熱することで、システム全体での熱効率を最大限高めることができ、充放電効率を高く維持できる。
本発明の第1実施形態に係る圧縮空気貯蔵発電装置の概略構成図。 充電時の2段型スクリュ式圧縮機のp-h線図。 放電時の2段型スクリュ式膨張機のp-h線図。 本発明の第2実施形態に係る圧縮空気貯蔵発電装置の概略構成図。 本発明の第3実施形態に係る圧縮空気貯蔵発電装置の概略構成図。
 以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(第1実施形態)
 図1は、圧縮空気貯蔵(CAES:compressed air energy storage)発電装置2の概略構成図を示している。本実施形態のCAES発電装置2は、再生可能エネルギーを利用して発電する場合に、需要先設備4への出力変動を平滑化するとともに、需要先設備4における需要電力の変動に合わせた電力を出力する。本実施形態のCAES発電装置2は、工場、ショッピングセンター、スマートビレッジ等に設置された太陽光パネルや風車などの再生可能エネルギーによる発電設備6から供給された電力を平滑化し、需要先設備4に電力を出力する。需要先設備4は、発電設備6が設置された上記施設等であってもよいし、自家発電の場合の発電設備6自体であってもよいし、それ以外の外部の電力系統であってもよい。
 図1を参照して、本発明の第1実施形態を説明する。CAES発電装置2は、4種類の流体経路を備える。4種類の流体経路とは、空気経路、熱媒経路、冷却水経路、及び潤滑油経路である。空気経路には、主に圧縮機8と、蓄圧タンク12と、膨張機14とが設けられており、これらが空気配管18,19により流体的に接続され、その内部には空気が流れている(図1の破線参照)。熱媒経路には、主に第1熱交換部20と、蓄熱タンク24と、第2熱交換部26とが設けられており、これらが熱媒配管30により流体的に接続され、その内部には熱媒が流れている(図1の実線参照)。冷却水経路には、主に給水部32と、第3熱交換部34と、第4熱交換部36a,36bと、温水取出口(温水取出機構)38とが設けられており、これらが冷却水配管40により流体的に接続され、その内部には水が流れている(図1の一点鎖線参照)。潤滑油経路には、主に第4熱交換部36a又は36bと、圧縮機8又は膨張機14とが設けられており、これらが潤滑油配管42a,42bにより流体的に接続され、その内部には潤滑油が流れている(図1の二点鎖線参照)。
 第1に、図1を参照して空気経路について説明する。空気経路では、吸い込まれた空気は、圧縮機8で圧縮され、蓄圧タンク12に貯蔵される。蓄圧タンク12に貯蔵された圧縮空気は膨張機14に供給され、発電機46の発電に使用される。
 圧縮機8は、低圧段圧縮機本体9及び高圧段圧縮機本体10を有する2段型のスクリュ式である。スクリュ式の圧縮機8を使用することで、変動する入力に速やかに追従でき、発電出力も速やかに変更できる。圧縮機8は、モータ(電動機)44を備える。モータ44は、低圧段圧縮機本体9及び高圧段圧縮機本体10の内部の二軸式のスクリュ9a,10aに機械的に接続されている。発電設備6で発電された電力(入力電力)はモータ44に供給され(図1の太線矢印参照)、この電力によりモータ44が駆動され、スクリュ9a,10aが回転して圧縮機8が作動する。圧縮機8は、モータ44により駆動されると、空気配管18を通じて低圧段圧縮機本体9が吸込口9bより空気を吸引し、圧縮して吐出口9cより吐出し、空気配管18を通じて高圧段圧縮機本体10に圧縮空気を圧送する。高圧段圧縮機本体10は、空気配管18を通じて吸込口10bより空気を吸引し、圧縮して吐出口10cより吐出し、空気配管18aを通じて蓄圧タンク12に圧縮空気を圧送する。また、本実施形態では圧縮機8の数は1台であるが、並列に複数台を設置してもよい。
 蓄圧タンク12は、圧縮機8から圧送された圧縮空気を貯蔵する。従って、蓄圧タンク12には、圧縮空気としてエネルギーを蓄積できる。蓄圧タンク12は、空気配管19を通じて、膨張機14に流体的に接続されている。従って、蓄圧タンク12で貯蔵された圧縮空気は、膨張機14に供給される。なお、蓄圧タンク12に貯蔵された圧縮空気は、工場等に直接利用するエアとして供給してもよい。
 膨張機14は、低圧段膨張機本体15及び高圧段膨張機本体16を有する2段型のスクリュ式である。スクリュ式の膨張機14を使用することで、変動する入力に速やかに追従でき、発電出力も速やかに変更できる。膨張機14は、発電機46を備える。発電機46は、低圧段膨張機本体15及び高圧段膨張機本体16の内部の二軸式のスクリュ15a,16aと機械的に接続されている。高圧段膨張機本体16は。吸込口16bにおいて空気配管19を通じて蓄圧タンク12と流体的に接続され、吸込口16bから圧縮空気を供給される。高圧段膨張機本体16は、供給された圧縮空気により作動し、発電機46を駆動する。高圧段膨張機本体16は、吐出口16cから空気配管19を通じて圧縮空気を低圧段膨張機本体15の吸込口15bに供給する。低圧段膨張機本体15は、同様に供給された圧縮空気により作動し、発電機46を駆動する。低圧段膨張機本体15は吐出口15cから空気配管19を通じて外部に膨張した空気を排気する。発電機46で発電した電力は、需要先設備4に供給される(図1の太線矢印参照)。また、本実施形態では膨張機14の数は1台であるが、並列に複数台を設置してもよい。
 第2に、図1を参照して熱媒経路について説明する。熱媒経路では、第1熱交換部20において圧縮機8で発生した熱を熱媒に回収している。そして、熱回収した熱媒を蓄熱タンク24(高温蓄熱タンク24a及び低温蓄熱タンク24b)に貯蔵し、第2熱交換部26において膨張機14で膨張する前の圧縮空気に熱を戻している。第2熱交換部26において熱交換して降温した熱媒は、熱媒戻りタンク48に供給される。そして、熱媒戻りタンク48から第1熱交換部20に再び熱媒が供給され、このように熱媒は循環している。ここで、熱媒の種類は特に限定されておらず、例えば鉱物油やグリコール系の熱媒を使用できる。
 本実施形態の第1熱交換部20は、インタークーラ21と、第1アフタークーラ22aと、第2アフタークーラ22bとを備える。インタークーラ21、第1アフタークーラ22a、及び第2アフタークーラ22bは全て、圧縮機8で発生した熱を熱媒に回収している。従って、インタークーラ21、第1アフタークーラ22a、及び第2アフタークーラ22bでは全て、圧縮空気の温度は低下し、熱媒の温度は上昇する。
 インタークーラ21は、空気経路において低圧段圧縮機本体9から高圧段圧縮機本体10に延びる空気配管18に設けられている。また、熱媒経路において熱媒戻りタンク48から第1アフタークーラ22aに延びる熱媒配管30a,30bに設けられている。従って、インタークーラ21は、低圧段圧縮機本体9で圧縮後の圧縮空気と、第1アフタークーラ22aに供給される熱媒とで熱交換し、低圧段圧縮機本体9で発生した圧縮熱を熱媒に回収している。ここで昇温した熱媒は、熱媒配管30bを通じて第1アフタークーラ22aに供給される。このように低圧段圧縮機本体9と高圧段圧縮機本体10の間で冷却しているので、過昇温になることなく、より圧縮熱を回収できる。
 第1アフタークーラ22aは、空気経路において高圧段圧縮機本体10から第2アフタークーラ22bに延びる空気配管18aに設けられている。また、熱媒経路においてインタークーラ21から高温蓄熱タンク24aに延びる熱媒配管30b,30cに設けられている。従って、第1アフタークーラ22aは、高圧段圧縮機本体10で圧縮後の圧縮空気と、高温蓄熱タンク24aに供給される熱媒とで熱交換し、低圧段圧縮機本体9及び高圧段圧縮機本体10で発生した圧縮熱を熱媒に回収している。ここで昇温した熱媒は、熱媒配管30cを通じて高温蓄熱タンク24aに供給される。
 第2アフタークーラ22bは、空気経路において第1アフタークーラ22aから蓄圧タンク12に延びる空気配管18aに設けられている。また、熱媒経路において熱媒戻りタンク48からインタークーラ21の前で分岐して低温蓄熱タンク24bに延びる熱媒配管30d,30eに設けられている。従って、第2アフタークーラ22bは、第1アフタークーラ22aで熱交換した後の圧縮空気と、低温蓄熱タンク24bに供給される熱媒とで熱交換し、低圧段圧縮機本体9及び高圧段圧縮機本体10で発生した圧縮熱を熱媒に回収している。ここで昇温した熱媒は、熱媒配管30eを通じて低温蓄熱タンク24bに供給される。
 本実施形態の蓄熱タンク24は、高温蓄熱タンク24a及び低温蓄熱タンク24bを備える。高温蓄熱タンク24a及び低温蓄熱タンク24bは、大気と断熱された断熱材で周囲が覆われた鋼製タンクである。断熱材で覆う代わりに二重容器として真空断熱すれば、さらに断熱効果を高めることもできる。蓄熱タンク24(高温蓄熱タンク24a及び低温蓄熱タンク24b)には、第1熱交換部20で昇温した熱媒が貯蔵されている。高温蓄熱タンク24aには、例えば、240℃の熱媒が貯蔵され、低温蓄熱タンク24bには140℃の熱媒が貯蔵されている。高温蓄熱タンク24aに貯蔵された熱媒は、熱媒配管30fを通じてインターヒータ28に供給される。低温蓄熱タンク24bに貯蔵された熱媒は、熱媒配管30gを通じてプレヒータ27に供給される。本実施形態では2種の蓄熱タンク24(高温蓄熱タンク24a及び低温蓄熱タンク24b)を設けたが、3種以上にしてもよいし、高温蓄熱タンク24a又は低温蓄熱タンク24bの一方又は両方を2つ以上設けてもよい。さらに、物理的に1つの蓄熱タンク24の内部を仕切って高温用と低温用の熱媒を分けて貯蔵してもよい。
 温度別に貯蔵された熱媒で2段型のスクリュ式膨張機14に流入する圧縮空気を加熱することで、システム全体での熱効率を最大限高めることができ、充放電効率を高く維持できる。これは、後述するように、低圧段膨張機本体15に流入する圧縮空気を、より高い温度に加熱した方が、より多くの仕事量をさせることができるためである。
 本実施形態の第2熱交換部26は、プレヒータ27と、インターヒータ28とを備える。プレヒータ27及びインターヒータ28は、膨張機14で膨張前の圧縮空気を加熱する。従って、プレヒータ27及びインターヒータ28では、圧縮空気の温度は上昇し、熱媒の温度は低下する。
 プレヒータ27は、空気経路において蓄圧タンク12から高圧段膨張機本体16に延びる空気配管19に設けられている。また、熱媒経路において低温蓄熱タンク24bから熱媒戻りタンク48に延びる熱媒配管30g,30hに設けられている。従って、プレヒータ27は、高圧段膨張機本体16で膨張前の圧縮空気と、低温蓄熱タンク24bから供給される熱媒とで熱交換し、高圧段膨張機本体16での膨張前の圧縮空気を加熱している。ここで降温した熱媒は、熱媒配管30hを通じて熱媒戻りタンク48に供給される。
 インターヒータ28は、空気経路において高圧段膨張機本体16から低圧段膨張機本体15に延びる空気配管19に設けられている。また、熱媒経路において高温蓄熱タンク24aから熱媒戻りタンク48に延びる熱媒配管30f,30iに設けられている。従って、インターヒータ28は、低圧段膨張機本体15で膨張前の圧縮空気と、高温蓄熱タンク24aから供給される熱媒とで熱交換し、低圧段膨張機本体15での膨張前の圧縮空気を加熱している。このように高圧段膨張機本体16と低圧段膨張機本体15の間で加熱しているので、過冷却になることなく、より発電量も増大できる。ここで降温した熱媒は、熱媒配管30iを通じて熱媒戻りタンク48に回収される。
 熱媒戻りタンク48は、第2熱交換部26(プレヒータ27及びインターヒータ28)で熱交換して降温した熱媒を貯蔵する。従って、熱媒戻りタンク48内の熱媒は、通常、蓄熱タンク24内の熱媒よりも温度が低い。熱媒戻りタンク48に貯蔵されている熱媒は、熱媒配管30jを通じて第1熱交換部20にそれぞれ供給される。
 このように本実施形態では3つの熱媒を貯蔵するタンク24a,24b,48を設けている。高温蓄熱タンク24aの温度T1、低温蓄熱タンク24bの温度T2、及び熱媒戻りタンク48の温度T3を比べると、T1が最も高く、次いでT2、そしてT3が最も低い。即ち、T1>T2>T3の関係が成立している。
 熱媒戻りタンク48から第1熱交換部20に延びる熱媒配管30jには、第3熱交換部34が設けられている。第3熱交換部34では、第1熱交換部20に供給される熱媒と、冷却水との間で熱交換して熱媒の温度を所定の温度まで低下させている。ここで、第3熱交換部34は、第1熱交換部20と第2熱交換部26との間に配置すればよく、熱媒戻りタンク48の下流側の位置に限定されない。配置位置によって、供給できる温水の温度を変更することができる。
 第1熱交換部20の上流側に配置すれば、第3熱交換部34によって第1熱交換部20に流入する熱媒の温度を所定の温度に維持できるので、第1熱交換部20における熱交換を安定的に行うことができ、充放電効率を向上できる。
 熱媒配管30j,30f,30gには、熱媒を流動させるためのポンプ50a~50cがそれぞれ設けられている。ポンプ50aは熱媒戻りタンク48下流に配置され、ポンプ50bは高温蓄熱タンク24a下流に配置され、ポンプ50cは低温蓄熱タンク24b下流に配置されている。ただし、ポンプ50a~50cの配置は特に限定されず、熱媒配管30の任意の位置に配置してよい。
 第3に、図1を参照して冷却水経路について説明する。冷却水経路では、第3熱交換部34において熱媒戻りタンク48から供給される熱媒の熱を冷却水に回収している。また、第4熱交換部36a,36bにおいて潤滑油の熱を冷却水に回収している。そして、熱回収した水を温水として温水取出口38から取り出して利用できる。冷却水経路には給水部32が設けられており、所定の温度の冷却水が冷却水経路に供給されている。
 第3熱交換部34は、冷却水経路において給水部32から第4熱交換部36a,36bに延びる冷却水配管40に設けられている。また、熱媒経路において熱媒戻りタンク48から第1熱交換部20に延びる熱媒配管30jに設けられている。従って、第3熱交換部34は、給水部32から供給される冷却水と、熱媒戻りタンク48から供給される熱媒とで熱交換し、冷却水を加熱している。ここで昇温した冷却水は、圧縮機8及び膨張機14の両方に向かって分岐した冷却水配管40を通じて第4熱交換部36a,36bに供給される。本実施形態では、第3熱交換部34は熱媒戻りタンク48の熱媒の熱を利用して冷却水を加熱しているが、さらに高温の温水や多量の温水を必要とする場合は蓄熱タンク24の熱媒の熱を利用できる構成としてもよい。
 第4熱交換部36a,36bは、冷却水経路において第3熱交換部34から温水取出口38に延びる冷却水配管40に設けられている。また、潤滑油経路において圧縮機8又は膨張機14と流体的に接続されている潤滑油配管42a,42bに設けられている。従って、第4熱交換部36a,36bは、第3熱交換部34から供給される冷却水と、潤滑油配管42a,42b内の潤滑油とで熱交換し、冷却水を加熱し、潤滑油を冷却している。ここで昇温した冷却水は、冷却水配管40を通じて温水取出口38に供給される。
 温水取出口38は、冷却水配管40を流れ、第3熱交換部34及び第4熱交換部36a,36bで加熱された冷却水、即ち温水を取り出して利用するためのものである。温水利用としては、工場、ショッピングセンター、スマートビレッジ等の設備に温水として供給すればよい。
 このように、第3熱交換部34で熱交換して昇温した冷却水を温水として取り出して利用することで、発電だけでなく温水利用もすることができる。従って、充放電効率に加えて温水利用による効率も加えることができ、システム全体の効率を高めることができる。
 第4に、図1を参照して潤滑油経路について説明する。潤滑油経路では、圧縮機8又は膨張機14のスクリュ9a,10a又は15a,16aの軸受9d,10d又は15d,16d等の潤滑に使用する潤滑油が循環している。そして、上述のように第4熱交換部36a,36bでは潤滑油が冷却されている。
 また、熱交換部を新たに設け、圧縮機8及び膨張機14におけるモータ44及び発電機46等の電気的な熱損失や機械的な熱損失等を回収して、さらに冷却水と熱交換し、冷却水を加熱してもよい。
 潤滑油配管42a,42bには、潤滑油を流動させるためのポンプ50d,50eがそれぞれ設けられている。ポンプ50dは圧縮機8下流に配置され、ポンプ50eは膨張機14下流に配置されている。ただし、ポンプ50d,50eの配置は特に限定されず、潤滑油配管42a,42bの任意の位置にそれぞれ配置してよい。
 また、本実施形態のCAES発電装置2は、多くの構成要素がコンテナ52a~52cに収納されている。コンテナ52aは、圧縮機8と、第1熱交換部20と、第4熱交換部36aとを収納し、圧縮機能に関する設備がまとめられている。コンテナ52bは、膨張機14と、第2熱交換部26と、第4熱交換部36bとを収納し、膨張機能に関する設備がまとめられている。コンテナ52cは、高温蓄熱タンク24aと、低温蓄熱タンク24bと、熱媒戻りタンク48と、第3熱交換部34とを収納し、蓄熱機能に関する設備がまとめられている。
 このように、構成要素をコンテナ52a~52cに収納することにより、CAES発電装置2の設置の際の工事費を大幅に抑え、運搬も容易に行うことができる。コンテナ52a~52cは、必ずしも3つ必要ではなく、これらの内1つ又は2つであってもよい。また、2つ以上のコンテナがまとめられてもよく、例えば収納する構成要素を全てまとめて1つのコンテナに収納してもよい。また、本発明にコンテナ52a~52cは必須ではなく、コンテナ52a~52cは設けられていなくてもよい。
 以上のように、本実施形態のCAES発電装置2の4種類の流体経路は、構成されている。
 図2は、充電時の2段型のスクリュ式圧縮機8のp-h線図である。主に、縦軸は圧力、横軸は比エンタルピー及び温度を表す。図中、状態C1から状態C2は低圧段圧縮機本体9での圧縮仕事過程を示し、状態C2から状態C3はインタークーラ21での冷却過程を示している。状態C3から状態C4は高圧段圧縮機本体10での圧縮仕事過程を示し、状態C4から状態C5は第1アフタークーラ22aでの冷却過程を示し、状態C5から状態C6は第2アフタークーラ22bでの冷却過程を示している。図2では、状態C1から状態C2及び状態C3から状態C4は断熱過程を想定した等エントロピー変化である。例示した状態C1から状態C5までの圧縮空気の温度の遷移を見ると、状態C1で約30℃、状態C2で約150℃、状態C3で約110℃、状態C4で約250℃、状態C5で約150℃、そして状態C6で約70℃である。従って、高圧段圧縮機本体10での圧縮後(状態C4)の方が低圧段圧縮機本体9での圧縮後(状態C2)よりも圧縮空気の温度が高くなっている。なお、状態C1~C6の圧力・温度等の条件は一例であって、これに限定されるものではない。
 本実施形態の高温蓄熱タンク24aには、インタークーラ21と第1アフタークーラ22aとを直列接続し、これらで加熱されて昇温した熱媒が貯蔵される。これは、図2の状態C2から状態C3及び状態C4から状態C5で圧縮空気と熱交換した熱媒に対応し、熱媒温度は例えば240℃である。従って、状態C4から状態C5の1段階で熱媒を加熱するよりも、2段階の加熱で、状態C2から状態C3で予熱を与える分、より高温の熱媒にして貯蔵でき、より高温に加熱された熱媒の流量を増加できる。
 また、本実施形態の低温蓄熱タンク24bには、第2アフタークーラ22bで加熱された熱媒が貯蔵される。これは、図2の状態C5から状態C6で熱交換した熱媒に対応し、熱媒温度は例えば140℃である。状態C5は状態C4よりも温度が低いため、低温蓄熱タンク24bには高温蓄熱タンク24aに貯蔵される熱媒より温度が低い熱媒が貯蔵される。このように、第2アフタークーラ22bにおいて、第1アフタークーラ22aの加熱に使用した後の圧縮空気で熱媒を加熱することで、第1アフタークーラ22aで回収しきれなかった圧縮熱を低温熱媒として回収でき、効率よく熱媒を加熱して低温蓄熱タンク24bに貯蔵できる。
 図3は、放電時の2段型スクリュ式膨張機のp-h線図である。主に、縦軸は圧力、横軸は比エンタルピー及び温度を表す。図中、状態E1から状態E2はプレヒータ27での加熱過程を示し、状態E2から状態E3は高圧段膨張機本体16での膨張仕事過程を示している。また、状態E3から状態E4はインターヒータ28での加熱過程を示し、状態E4から状態E5は低圧段膨張機本体15での膨張仕事過程を示している。図3では、状態E2から状態E3及び状態E4から状態E5は断熱過程を想定した等エントロピー変化である。高圧段膨張機本体16及び低圧段膨張機本体15における膨張仕事過程を比較すると、状態E4から状態E5の等エントロピー線の傾斜量が状態E2から状態E3の等エントロピー線の傾斜量よりも小さいことから、より外部にしている仕事量が大きい。従って、状態E3から状態E4における低圧段膨張機本体15に供給される空気の加熱量を状態E1から状態E2における高圧段膨張機本体16に供給される空気の加熱量よりも大きくすることが系の効率化の観点からは好ましい。例示した状態E1から状態E5までの圧縮空気の温度の遷移を見ると、状態E1で約70℃、状態E2で約130℃、状態E3で約30℃、状態E4で約230℃、状態E5で約100℃である。なお、状態E1~E6の圧力・温度等の条件は一例であって、これに限定されるものではない。
 本実施形態では、高温蓄熱タンク24aの熱媒を使用してインターヒータ28で低圧段膨張機本体15に流入する前の圧縮空気を加熱し、低温蓄熱タンク24bの熱媒を使用してプレヒータ27で低圧段膨張機本体15に流入する前の圧縮空気を加熱している。従って、低圧段膨張機本体15に供給される圧縮空気を高温の熱媒で大きく加熱することで、放電効率を一層高めている。
(第2実施形態)
 図4は、第2実施形態のCAES発電装置2の概略構成図を示している。本実施形態のCAES発電装置2は、圧縮機8及び膨張機14の台数以外の構成は図1の第1実施形態と実質的に同様である。従って、図1に示した構成と同様の部分については同様の符号を付して説明を省略する。
 図4を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。本実施形態では、圧縮機8が3台及び膨張機14が4台、それぞれコンテナ52a及びコンテナ52b内に設けられている。3台の圧縮機8は並列に流体的に接続され、4台の膨張機14も並列に流体的に接続されている。
 このように複数台の圧縮機8及び膨張機14を備えることで、入力電力や需要電力に応じて圧縮機8及び膨張機14の駆動台数を変更できるため、幅広く効率的な平滑化が可能である。また、複数台の圧縮機8及び膨張機14を設けた場合でもコンテナ52a,52b内に収納しているため、CAES発電装置2の設置の際の工事費を大幅に抑え、運搬も容易に行うことができる。
(第3実施形態)
 図5は、第3実施形態のCAES発電装置2の概略構成図を示している。本実施形態のCAES発電装置2も、第1熱交換部20に関する部分以外の構成は図1の第1実施形態と同様である。従って、図1に示した構成と同様の部分については同様の符号を付して説明を省略する。
 図5を参照して、本発明の第3実施形態を説明する。本実施形態では、第1熱交換部20は、インタークーラ21と、アフタークーラ22とを備える。インタークーラ21、及びアフタークーラ22は、圧縮機8で発生した熱を熱媒に回収している。従って、インタークーラ21及びアフタークーラ22では、圧縮空気の温度は低下し、熱媒の温度は上昇する。
 インタークーラ21は、空気経路において低圧段圧縮機本体9から高圧段圧縮機本体10に延びる空気配管18に設けられている。また、熱媒経路において熱媒戻りタンク48から低温蓄熱タンク24bに延びる熱媒配管30a,30eに設けられている。従って、インタークーラ21は、低圧段圧縮機本体9で圧縮後の圧縮空気と、低温蓄熱タンク24bに供給される熱媒とで熱交換し、低圧段圧縮機本体9で発生した圧縮熱を熱媒に回収している。ここで昇温した熱媒は、熱媒配管30eを通じて低温蓄熱タンク24bに供給される。
 アフタークーラ22は、空気経路において高圧段圧縮機本体10から蓄圧タンク12に延びる空気配管18aに設けられている。また、熱媒経路において熱媒戻りタンク48から高温蓄熱タンク24aに延びる熱媒配管30d,30cに設けられている。従って、アフタークーラ22は、高圧段圧縮機本体10で圧縮後の圧縮空気と、高温蓄熱タンク24aに供給される熱媒とで熱交換し、低圧段圧縮機本体9及び高圧段圧縮機本体10で発生した圧縮熱を熱媒に回収している。ここで昇温した熱媒は、熱媒配管30cを通じて高温蓄熱タンク24aに供給される。
 これにより、高温蓄熱タンク24aに高温の熱媒を貯蔵し、これより低温の熱媒を低温蓄熱タンク24bに貯蔵でき、即ち温度別に熱媒を貯蔵できる。従って、高温と低温で貯蔵された熱媒で2段型のスクリュ式膨張機14に流入する圧縮空気を加熱可能であり、充放電効率を高く維持できる。
 第1から第3実施形態を通じて、本発明の「変動する入力電力」は再生可能エネルギーに限定されることなく、工場設備の需要電力を平滑化したりピークカットをしたりするものであってもよい。また、圧縮機8及び膨張機14は、2段型に限定されず、3段以上の多段型であってもよい。
  2 圧縮空気貯蔵発電装置(CAES発電装置)
  4 需要先設備
  6 発電設備
  8 圧縮機
  9 低圧段圧縮機本体
  9a スクリュ
  9b 吸込口
  9c 吐出口
  9d 軸受
  10 高圧段圧縮機本体
  10a スクリュ
  10b 吸込口
  10c 吐出口
  10d 軸受
  12 蓄圧タンク
  14 膨張機
  15 低圧段膨張機本体
  15a スクリュ
  15b 吸込口
  15c 吐出口
  15d 軸受
  16 高圧段膨張機本体
  16a スクリュ
  16b 吸込口
  16c 吐出口
  16d 軸受
  18,18a,19 空気配管
  20 第1熱交換部
  21 インタークーラ
  22 アフタークーラ
  22a 第1アフタークーラ
  22b 第2アフタークーラ
  24 蓄熱タンク
  24a 高温蓄熱タンク
  24b 低温蓄熱タンク
  26 第2熱交換部
  27 プレヒータ
  28 インターヒータ
  30a,30b,30c,30d,30e,30f,30g,30h,30i,30j 熱媒配管
  32 給水部
  34 第3熱交換部
  36a,36b 第4熱交換部
  38 温水取出口(温水取出機構)
  40 冷却水配管
  42a,42b 潤滑油配管
  44 モータ(電動機)
  46 発電機
  48 熱媒戻りタンク
  50a,50b,50c,50d,50e ポンプ
  52a,52b,52c コンテナ

Claims (5)

  1.  変動する入力電力により駆動される電動機と、
     前記電動機と機械的に接続され、低圧段圧縮機本体及び高圧段圧縮機本体を有し、空気を圧縮する多段型の圧縮機と、
     前記圧縮機と流体的に接続され、前記圧縮機により圧縮された圧縮空気を貯蔵する蓄圧タンクと、
     前記蓄圧タンクと流体的に接続され、低圧段膨張機本体及び高圧段膨張機本体を有し、前記蓄圧タンクから供給される圧縮空気によって駆動される多段型の膨張機と、
     前記膨張機と機械的に接続された発電機と、
     前記圧縮機で圧縮された圧縮空気と熱媒とで熱交換し、熱媒を昇温させるための第1熱交換部と、
     前記第1熱交換部と流体的に接続され、熱媒を貯蔵する高温蓄熱タンクと、
     前記第1熱交換部と流体的に接続され、前記高温蓄熱タンクに貯蔵される熱媒よりも低温の熱媒を貯蔵する低温蓄熱タンクと、
     前記高温蓄熱タンクと流体的に接続され、前記高温蓄熱タンクから供給される熱媒と前記低圧段膨張機本体に供給される圧縮空気とで熱交換し、圧縮空気を昇温させるためのインターヒータと、前記低温蓄熱タンクと流体的に接続され、前記低温蓄熱タンクから供給される熱媒と前記高圧段膨張機本体に供給される圧縮空気とで熱交換し、圧縮空気を昇温させるためのプレヒータとを備える第2熱交換部と
     を備える圧縮空気貯蔵発電装置。
  2.  前記第1熱交換部は、インタークーラと、アフタークーラとを備え、
     前記インタークーラは、前記低温蓄熱タンクと流体的に接続され、熱媒と、前記低圧段圧縮機本体で圧縮された圧縮空気とで熱交換して熱媒を昇温させて前記低温蓄熱タンクに供給し、
     前記アフタークーラは、前記高温蓄熱タンクと流体的に接続され、熱媒と、前記高圧段圧縮機本体で圧縮された圧縮空気とで熱交換して熱媒を昇温させて前記高温蓄熱タンクに供給する、請求項1に記載の圧縮空気貯蔵発電装置。
  3.  前記第1熱交換部は、インタークーラと、前記インタークーラと熱媒経路で直列に接続された第1アフタークーラとを備え、
     前記インタークーラは、熱媒と、前記低圧段圧縮機本体で圧縮された圧縮空気とで熱交換して熱媒を昇温させて前記第1アフタークーラに供給し、
     前記第1アフタークーラは、前記インタークーラで昇温された熱媒と、前記高圧段圧縮機本体で圧縮された圧縮空気とで熱交換して熱媒をさらに昇温させて前記高温蓄熱タンクに供給する、請求項1に記載の圧縮空気貯蔵発電装置。
  4.  前記第1熱交換部は、空気流路において前記第1アフタークーラの下流に配置された第2アフタークーラをさらに備え、
     前記第2アフタークーラは、熱媒と、前記第1アフタークーラから供給される圧縮空気とで熱交換して熱媒を昇温させて前記低温蓄熱タンクに供給する、請求項3に記載の圧縮空気貯蔵発電装置。
  5.  前記第1熱交換部及び前記第2熱交換部と流体的に接続され、前記第2熱交換部で熱交換して降温した熱媒と、冷却水とで熱交換して熱媒を降温させる第3熱交換部と、
     前記第3熱交換部で熱媒と熱交換して昇温した冷却水を取り出す温水取出機構と
     を備える、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の圧縮空気貯蔵発電装置。
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