WO2016170947A1

WO2016170947A1 - 搬送装置及びこれを用いた使い捨て着用物品の製造方法

Info

Publication number: WO2016170947A1
Application number: PCT/JP2016/060605
Authority: WO
Inventors: 悦朗辻本
Original assignee: 株式会社瑞光
Priority date: 2015-04-24
Filing date: 2016-03-31
Publication date: 2016-10-27

Abstract

搬送装置（１０）であって、第１回転中心軸（Ｃ１）回りに回転可能な回転軸（１５）と、保持部材（２０）と、支持体（２６）と、旋回機構（３０）と、を備え、旋回機構（３０）は、旋回用案内面（３３ｃ）を有する旋回用カム（３３）と、第３回転中心軸（Ｃ３）回りに回転可能なカムフォロワ（３１，３２）と、を有し、旋回用案内面（３３ｃ）は、保持部材（２０）を第２回転中心軸（Ｃ２）回りに旋回させることが可能な形状を有し、カムフォロワ（３１，３２）は、第３回転中心軸（Ｃ３）が保持部材（２０）の軌跡中心軸と第２回転中心軸（Ｃ２）との交点を通るように第２回転中心軸（Ｃ２）に対して傾斜した状態に維持される姿勢で保持部材（２０）に保持されていること。

Description

搬送装置及びこれを用いた使い捨て着用物品の製造方法

　本発明は、搬送されるべき搬送対象部材を搬送するための搬送装置に関するものである。

　従来、搬送対象部材の搬送途中に当該搬送対象部材の姿勢を変更する搬送装置が知られている。例えば、特許文献１には、回転軸と、搬送対象物を保持する保持部材と、回転軸に接続されており保持部材を支持する支持体と、回転軸の回転時に保持部材を当該保持部材の回転中心軸回りに旋回させる旋回機構と、を備える搬送装置が開示されている。

　支持体は、保持部材が回転軸と直交する回転中心軸回りに回転可能となるように当該保持部材を支持している。旋回機構は、回転軸の周囲に配置された円筒カムと、保持部材に対して相対回転可能となるように当該保持部材に保持されたカムフォロワと、を有している。円筒カムは、当該円筒カムの中心軸と回転軸の中心軸とが一致する姿勢で配置されている。この円筒カムの外周面には、カム溝が設けられている。カム溝は、円筒カムの軸方向に変位しつつ周方向に連続的につながる形状を有している。カムフォロワは、円筒状の外周面を有している。カムフォロワは、当該カムフォロワの回転中心軸が保持部材の回転中心軸から離間する位置で保持部材に保持されている。また、カムフォロワは、当該カムフォロワの回転中心軸が保持部材の回転中心軸と平行となる姿勢で保持部材に保持されている。カムフォロワは、当該カムフォロワの外周面がカム溝の側面（旋回用案内面）と接触するように保持部材に保持されている。

　この搬送装置が駆動されると、回転軸が回転し、これにより回転軸に接続された支持体を介して保持部材が円筒カム回りに回転する。このとき、保持部材に保持されているカムフォロワは、旋回用案内面と接触しつつ保持部材に対して相対回転しながらカム溝内を周方向に移動する。ここで、カムフォロワの回転中心軸は、保持部材の回転中心軸から離間（偏倚）しているので、カムフォロワのカム溝内の移動に伴って保持部材が当該保持部材の回転中心軸回りに旋回する。このようにして、搬送対象部材の姿勢が当該搬送対象部材の搬送途中に変更される。

　特許文献１に示されるような搬送装置では、カムフォロワがカム溝内を移動するときに、カムフォロワの外周面の旋回用案内面に対する滑りが生じ、これに起因してカムフォロワの外周面と旋回用案内面との間に摩擦が生じる。具体的に、回転軸の回転時、カムフォロワが当該カムフォロワの回転中心軸回りに回転したときに当該カムフォロワが移動しようとする方向（カムフォロワの回転中心軸と直交する方向）と、カムフォロワの実際の移動方向（カム溝に沿った方向）と、が互いに異なるため、カムフォロワは、カム溝内を移動するときに旋回用案内面から径方向に作用する摩擦力を受ける。よって、カムフォロワが摩耗することがある。このことは、回転軸の回転速度が大きくなるほど、カムフォロワの回転中心軸が保持部材の回転中心軸から離間するほど、あるいは、カム溝（カムフォロワの移動経路）の半径が小さくなるほど、顕著になる。

特許第４０５４１９１号公報

　本発明の目的は、カムフォロワの摩耗を低減可能な搬送装置及びこれを用いた使い捨て着用物品の製造方法を提供することである。

　本発明の一局面に従う搬送装置は、搬送されるべき搬送対象部材を搬送するための搬送装置であって、第１回転中心軸回りに回転可能な回転軸と、第２回転中心軸回りに回転可能でかつ前記搬送対象部材を保持する保持部材と、前記第１回転中心軸回りに回転可能となるように前記回転軸に接続されており、前記第２回転中心軸が前記第１回転軸と直交する姿勢となりかつ前記保持部材が前記第２回転中心軸回りに回転可能となるように当該保持部材を支持する支持体と、前記支持体の前記第１回転中心軸回りの回転時に前記保持部材を前記第２回転中心軸回りに旋回させる旋回機構と、を備え、前記旋回機構は、前記第１回転中心軸の周囲に配置されており、前記支持体が前記第１回転中心軸回りに回転したときの前記保持部材の回転軌跡の軌跡中心軸を中心とする周方向に沿って延びる形状を有する旋回用案内面を有する旋回用カムと、第３回転中心軸回りに回転可能となるように前記保持部材に保持されており、前記旋回用カムに対して前記支持体が回転することにより前記旋回用案内面に接触しつつ前記保持部材に対して相対回転しながら前記旋回用案内面に沿って移動可能なカムフォロワと、を有し、前記旋回用案内面は、前記保持部材が前記第２回転中心軸回りに特定の角度位置となる第１姿勢と、前記保持部材が前記第２回転中心軸回りに前記特定の角度位置とは異なる角度位置となる第２姿勢と、の間で前記カムフォロワを介して前記保持部材を前記第２回転中心軸回りに旋回させることが可能な形状を有し、前記カムフォロワは、前記保持部材が前記第１姿勢と前記第２姿勢との間で旋回する間に、前記第３回転中心軸が前記保持部材の軌跡中心軸と前記第２回転中心軸との交点を通るように前記第２回転中心軸に対して傾斜した状態に維持される姿勢で前記保持部材に保持されている。

　また、本発明の一局面に従う使い捨て着用物品の製造方法は、着用者の胴回りに配置される胴回り部と着用者の股下に配置される股下部とを有する使い捨て着用物品を、前記搬送装置を用いて製造する方法であって、前記胴回り部を形成するための胴回り用シートをその長手方向に沿って搬送する胴回り用シート搬送工程と、前記股下部に相当する部位に設けられる股下用部材を前記搬送装置を用いて前記胴回り用シートに搬送するとともに、当該股下用部材を前記胴回り用シートに接合して接合体を形成する股下用部材接合工程と、前記接合体を前記長手方向と直交する幅方向に二つ折りにする二つ折り工程と、前記長手方向において前記股下用部材の両側において前記胴回り用シートの重なり部分同士を接合してサイドシールを形成するサイドシール工程と、前記長手方向において前記股下用部材の両側にサイドシールが残るように胴回り用シートを切断して使い捨て着用物品を形成する切断工程と、を含む。

本発明の一実施形態の使い捨ておむつの製造方法を示す概略工程図である。本発明の一実施形態の搬送装置の全体構成を示す正面図である。搬送装置の側面の概略図である。カムフォロワの近傍を拡大した断面図である。

以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。

　図１は、本発明に係る使い捨て着用物品の一例である使い捨ておむつ１の製造方法を示す工程図である。

　使い捨ておむつ１は、着用者の腹部の前側に配置される前腹部（胴回り部）２と、着用者の臀部側に配置される後背部（胴回り部）３と、着用者の股下に配置される股下部４と、を有する。

　前腹部２の端部と後背部３の端部とは、サイドシールＳＳによって互いに接合されている。また、前腹部２及び後背部３は、それぞれ伸縮可能である。具体的に、前腹部２及び後背部３は、それ自体に弾性を有する素材（弾性不織布）により形成すること、又は、不織布からなる一対のシート間に弾性部材を伸長状態で添設することにより形成することができる。なお、弾性部材は、ポリウレタン、天然ゴム、熱可塑性樹脂により形成することができる。また、弾性部材の形状は、糸状、リボン状とすることができる。

　股下部４は、前腹部２と後背部３とに跨るように当該前腹部２及び後背部３に接合されている。

　また、本実施形態における股下部４は、着用者の尿等の体液を吸収可能な吸収体（股下用部材）Ａにより構成されている。具体的に、吸収体Ａは、着用者の肌側に設けられた透液性のトップシートＳ４と、着用者の肌と反対側のカバーシートＳ３と、これらシートＳ３、Ｓ４間に設けられた吸収性コアＡ１と、を有する。トップシートＳ４を通じて浸入した体液は、吸収性コアＡ１により吸収される。なお、トップシートＳ４は、液体の透過を許容する不織布又はメッシュシートにより形成することができる。カバーシートＳ３は、通気性を有するポリエチレンフィルムや撥水性及び通気性を有する不織布又はこれらの積層シートを用いて形成することができる。また、吸収性コアＡ１は、ロールパルプを粉砕して解繊したフラッフを積層することにより形成することができる。なお、フラッフには、高吸水性ポリマーを混合することもできる。あるいは、吸水性コアＡ１は、フラッフ等を用いずに不織布のみで構成されてもよく、また、高吸水性ポリマーを担持させた不織布等で構成されてもよい。

　なお、本実施形態では、股下部４が吸収体Ａにより構成されているが、股下部４の形態はこれに限定されない。例えば、吸収性コアＡ１が省略された股下部４を採用することもできる。

　また、前腹部２と後背部３とが別々の部材により構成された使い捨ておむつ１について説明したが、使い捨ておむつの形態はこれに限定されない。例えば、前腹部２に相当する部分と後背部３に相当する部分とを有するシートに２つのレッグホールが形成され、このシートのレッグホールの間の部分を股下部４として利用することもできる。この場合、シートのレッグホール同士の間に吸収体Ａを接合することができる。

　以下、図１を参照して、使い捨ておむつ１の製造方法について説明する。

　使い捨ておむつ１の製造方法は、胴回り用シート搬送工程（１）と、股下用シート搬送工程（２）と、コア接合工程（３）と、シート接合工程（４）と、吸収体切断工程（５）と、吸収体接合工程（６）と、二つ折り工程（７）と、サイドシール工程（８）と、切断工程（９）と、を含む。

　胴回り用シート搬送工程（１）では、前腹部２を形成するための前側シート（胴回り用シート）Ｓ１及び後背部３を形成するための後側シート（胴回り用シート）Ｓ２をこれらの長手方向に沿って搬送する。前側シートＳ１の搬送方向及び後側シートＳ２の搬送方向は互いに平行である。胴回り用シート搬送工程（１）は、後述する切断工程（９）が行われるまでの間、前側シートＳ１及び後側シートＳ２に所定のテンションを付与した状態で実行される。

　股下用シート搬送工程（２）では、カバーシートＳ３をその長手方向に沿って搬送する。カバーシートＳ３の搬送方向は、前側シートＳ１及び後側シートＳ２の搬送方向と平行である。股下用シート搬送工程（２）は、後述する吸収体切断工程（５）が行われるまでの間、カバーシートＳ３に所定のテンションを付与した状態で実行される。

　コア接合工程（３）では、カバーシートＳ３上に吸収性コアＡ１を接合する。

　シート接合工程（４）では、カバーシートＳ３とトップシートＳ４との間で吸収性コアＡ１が挟まれるようにカバーシートＳ３上にトップシートＳ４を配置するとともに、カバーシートＳ３に対してトップシートＳ４を接合して吸収体Ａの連続体（符号省略）を形成する。

　吸収体切断工程（５）では、吸収性コアＡ１同士の間の位置でカバーシートＳ３及びトップシートＳ４を切断して、前記連続体から吸収体Ａを切り分ける。

　吸収体接合工程（股下用部材接合工程）（６）では、吸収体（股下用部材）Ａを９０°旋回させるとともに吸収体Ａが前側シートＳ１及び後側シートＳ２に跨る位置まで吸収体Ａを搬送し、吸収体Ａの一方の端部を前側シートＳ１に接合するとともに吸収体Ａの他方の端部を後側シートＳ２に接合して接合体（符号省略）を形成する。

　二つ折り工程（７）では、前記接合体を両シートＳ１、Ｓ２の長手方向と直交する幅方向に二つ折りにする。

　サイドシール工程（８）では、両シートＳ１、Ｓ２の長手方向において吸収体Ａの両側において両シートＳ１、Ｓ２の重なり部分同士を接合してサイドシールＳＳを形成する。

　切断工程（９）では、両シートＳ１、Ｓ２の長手方向において吸収体Ａの両側にサイドシールＳＳが残るように両シートＳ１、Ｓ２を切断して使い捨ておむつ１を形成する。

　なお、前記製造方法では、前側シートＳ１及び後側シートＳ２を並行して搬送し、両シートＳ１、Ｓ２に跨るように吸収体Ａを両シートに接合する方法を採用しているが、本発明に係る製造方法は、これに限定されない。

　例えば、胴回り用シート搬送工程（１）では、前腹部２及び後背部３に相当する部分を有する胴回り用シートを搬送することができる。この場合、胴回り用シートに複数のレッグホールを形成することにより当該胴回り用シートのレッグホール間の部分に股下部４に相当する部分を形成することができる。そして、吸収体接合工程（６）では、胴回り用シートのレッグホール間の部分に吸収体Ａが接合される。

　以下、図２を参照して吸収体接合工程（６）を実行する際に用いられる搬送装置１０について説明する。図２は、搬送装置１０の全体構成を示す正面図である。

　搬送装置１０は、吸収体切断工程（５）において形成された吸収体Ａを保持する引渡ローラ５から吸収体（搬送対象部材）Ａを引き受けるとともに、前側シートＳ１及び後側シートＳ２を案内する引受ローラ６との間に位置する両シートＳ１、Ｓ２に対して吸収体Ａを引き渡す。

　また、搬送装置１０は、引渡ローラ５から引き受けた吸収体Ａを９０°旋回させた状態で引受ローラ６に引き渡す。

　以下、図２～図４を参照して、搬送装置１０の具体的構成について説明する。

　搬送装置１０は、回転軸１５と、それぞれが吸収体Ａを保持する複数の（本実施形態では１０個の）保持部材２０（図３を参照）と、各保持部材２０を支持する支持体２６と、各保持部材２０を旋回させる旋回機構３０（図３を参照）と、を備えている。なお、図３では、保持部材２０のいくつかの図示は省略されている。

　回転軸１５は、第１回転中心軸Ｃ１回りに回転可能となるように支持板（図示略）に取り付けられている。

　図３に示されるように、各保持部材２０は、吸収体Ａを保持する保持パッド２７と、旋回軸２８と、レバー２９と、を有する。

　保持パッド２７は、回転軸１５の径方向の外側を向くとともに吸収体Ａを保持可能な保持面を有する。具体的に、保持パッド２７の保持面には、図示を省略する吸引孔が形成され、この吸引孔を介して保持面の外側の空気が吸引されることにより当該保持面に対して吸収体Ａが吸着される。なお、図２及び図３では、保持パッド２７の保持面が平坦に形成されているが、保持面の形状は特に限定されない。保持パッド２７は、一方向に長い矩形状に形成されている。

　旋回軸２８は、保持パッド２７のうち保持面とは反対側の面に接続されている。旋回軸２８は、第２回転中心軸Ｃ２回りに回転可能である。本実施形態では、旋回軸２８は、円柱状に形成されている。

　レバー２９は、旋回軸２８から第２回転中心軸Ｃ２と直交する方向に延びる形状を有している。レバー２９は、旋回軸２８のうち保持パッド２７が接続されている側とは反対側の端部に接続されている。

　支持体２６は、第１回転中心軸Ｃ１回りに回転可能となるように回転軸１５に接続されている。支持体２６は、第２回転中心軸Ｃ２が第１回転中心軸Ｃ１と直交する姿勢となりかつ保持部材２０が第２回転中心軸Ｃ２回りに回転可能となるように保持部材２０を支持する。本実施形態では、支持体２６は、第１回転中心軸Ｃ１回りに回転軸１５と一体的に回転するように当該回転軸１５に固定された回転支持体１６と、保持部材２０の旋回軸２８を支持する支持体本体２６ａと、回転支持体１６と支持体本体２６ａとを連結する連結部２６ｂと、を有する。

　支持体本体２６ａは、旋回軸２８の挿通を許容する形状を有する貫通口を有しており、この貫通口内で旋回軸２８が第２回転中心軸Ｃ２回りに回転可能となるように当該旋回軸２８を支持している。支持体本体２６ａは、第２回転中心軸Ｃ２が第１回転中心軸Ｃ１と直交する姿勢となるように旋回軸２８を支持している。

　図３に示されるように、旋回機構３０は、旋回用カム３３と、第１カムフォロワ３１と、第２カムフォロワ３２と、を有する。

　第１カムフォロワ３１は、第３回転中心軸Ｃ３回りに回転可能となるように保持部材２０のレバー２９に保持されている。図３及び図４に示されるように、第３回転中心軸Ｃ３は、第２回転中心軸Ｃ２に対して傾斜している。より詳細には、第３回転中心軸Ｃ３は、第１回転中心軸Ｃ１と第２回転中心軸Ｃ２との交点Ｐを通るように第２回転中心軸Ｃ２に対して傾斜している。図４に示されるように、第１カムフォロワ３１は、第３回転中心軸Ｃ３を含みレバー２９に接続された第１基軸３１ａと、第１基軸３１ａ（第３回転中心軸Ｃ３）回りに回転する第１本体３１ｂと、を有する。第１基軸３１ａは、レバー２９の内周面２９ａ（レバー２９のうち旋回軸２８が接続された側とは反対側の面）に接続されている。第１本体３１ｂは、第３回転中心軸Ｃ３を中心とする円筒状の外周面を有している。

　第２カムフォロワ３２は、第３回転中心軸Ｃ３回りに回転可能となるように第１基軸３１ａに接続されている。具体的に、第２カムフォロワ３２は、第１基軸３１ａに同軸に接続された第２基軸３２ａと、第２基軸３２ａ（第３回転中心軸Ｃ３）回りに回転する第２本体３２ｂと、を有する。第２基軸３２ａは、第１基軸３１ａと一体に形成されている。第２本体３２ｂは、第３回転中心軸Ｃ３を中心とする円筒状の外周面を有している。

　旋回用カム３３は、回転軸１５を回転可能に支持する前記支持板に対して第１回転中心軸Ｃ１回りに回転しないように固定されている。旋回用カム３３は、第１回転中心軸Ｃ１を中心とするとともに第１回転中心軸Ｃ１方向の中間部が膨らんだ円柱状の外周面３３ａを有する。旋回用カム３３の外周面３３ａは、第２回転中心軸Ｃ２と第３回転中心軸Ｃ３とを含む平面と直交する方向に見たときに旋回用カム３３の径方向の外向きに凸となるように湾曲する形状に形成されている。レバー２９の内周面２９ａは、第１回転中心軸Ｃ１と直交する方向に見たときに旋回用カム３３の外周面３３ａに沿う形状に形成されている。

　旋回用カム３３の外周面３３ａには、カム溝３３ｂが形成されている。カム溝３３ｂは、旋回用カム３３の外周面３３ａを径方向の内向きに窪ませることによって形成されている。図３に示されるように、カム溝３３ｂは、旋回用カム３３の軸方向（第１回転中心軸Ｃ１方向）に変位しつつ旋回用カム３３の周方向に連続的につながる形状に形成されている。第１カムフォロワ３１及び第２カムフォロワ３２は、このカム溝３３ｂの側面３３ｃに接触しつつ当該側面３３ｃに対して第３回転中心軸Ｃ３回りに相対回転しながら当該カム溝３３ｂ内を移動する。この移動時に、保持部材２０は、当該保持部材２０が第２回転中心軸Ｃ２回りに特定の角度位置となる第１姿勢と、当該保持部材２０が第２回転中心軸Ｃ２回りに前記特定の角度位置とは異なる角度位置となる第２姿勢と、の間で第２回転中心軸Ｃ２回りに旋回する。例えば、引渡ローラ５から吸収体Ａを引き受ける引受位置（図２における最も上方の位置）にある保持部材２０は、保持パッド２７の長手方向が第１回転中心軸Ｃ１と直交する平面と平行な姿勢である。一方、吸収体Ａを引受ローラ６に引き渡す引渡位置（図２における最も下方の位置）、すなわち、引受位置から各カムフォロワ３１，３２がカム溝３３ｂに沿って旋回用カム３３の周囲を半周した位置にある保持部材２０は、引受位置のときの姿勢から第２回転中心軸Ｃ２回りに９０度回転した姿勢（保持パッド２７の長手方向が第１回転中心軸Ｃ１と平行な姿勢）となる。換言すれば、カム溝３３ｂは、各カムフォロワ３１，３２を介して保持部材２０を第１姿勢と第２姿勢との間で第２回転中心軸Ｃ２回りに旋回させることが可能な形状に形成されている。すなわち、本実施形態では、カム溝３３ｂの側面３３ｃは、保持部材２０が第２回転中心軸Ｃ２回りに旋回するように各カムフォロワ３１，３２を案内する「旋回用案内面３３ｃ」を構成する。

　旋回用案内面３３ｃは、第３回転中心軸Ｃ３と平行となるように第２回転中心軸Ｃ２に対して傾斜している。より具体的には、旋回用案内面３３ｃは、各カムフォロワ３１，３２がカム溝３３ｂ内を移動するときに第３回転中心軸Ｃ３が第１回転中心軸Ｃ１と第２回転中心軸Ｃ２との交点Ｐを通るように全周にわたって第２回転中心軸Ｃ２に対して傾斜する形状に形成されている。本実施形態では、図４に示されるように、旋回用案内面３３ｃは、第１案内面３３ｃ１と、第２案内面３３ｃ２と、を有している。

　第１案内面３３ｃ１は、第１本体３１ｂの外周面と面接触する形状を有している。第１案内面３３ｃ１及びこれと対向する面間の寸法は、第１本体３１ｂの外径よりも大きく設定されている。

　第２案内面３３ｃ２は、第２本体３２ｂの外周面と面接触する形状を有している。第２案内面３３ｃ２は、第３回転中心軸Ｃ３と平行な方向について第１案内面３３ｃ１よりも内側（第１回転中心軸Ｃ１側）で、かつ、第３回転中心軸Ｃ３と直交する方向について第１案内面３３ｃ１から変位した位置に形成されている。第２案内面３３ｃ２及びこれと対向する面間の寸法は、第２本体３２ｂの外形よりも大きくかつ第１案内面３３ｃ１及びこれと対向する面間の寸法と同じに設定されている。

　次に、搬送装置１０の駆動時の動作について説明する。

　搬送装置１０が駆動されると、回転軸１５が第１回転中心軸Ｃ１を中心として一方側に（図２における時計回りに）回転し、これにより回転軸１５に接続された支持体２６を介して保持部材２０が第１回転中心軸Ｃ１回りに回転する。このとき、例えば、引受位置にある保持部材２０は、引渡位置に向かって各カムフォロワ３１，３２がカム溝３３ｂに沿って移動するのに伴って次第に第２回転中心軸Ｃ２を中心として一方側に（例えば右回りに）回転し、引渡位置に位置したときに、引受位置のときの姿勢から第２回転中心軸Ｃ２回りに９０度回転した姿勢となる。その後、保持部材２０は、引渡位置から引受位置に向かって各カムフォロワ３１，３２がカム溝３３ｂに沿って移動するのに伴って次第に第２回転中心軸Ｃ２を中心として他方側に（例えば左回りに）回転し、引受位置に位置したときに、元の姿勢に戻る。より詳細には、保持部材２０が引受位置から引渡位置に移動する間、つまり、各カムフォロワ３１，３２が旋回用カム３３の周囲を半周する間、第１カムフォロワ３１が第１本体３１ｂの外周面を第１案内面３３ｃ１に接触させかつ第３回転中心軸Ｃ３回りに回転し続けながらカム溝３３ｂ内を移動することによって保持部材２０が第２回転中心軸Ｃ２を中心として一方側に回転する。この間、第２カムフォロワ３２は、第２案内面３３ｃ２から離間した状態に維持される。そして、保持部材２０が引渡位置から引受位置に移動する間、つまり、各カムフォロワ３１，３２が旋回用カム３３の周囲を残りの半周する間、第２カムフォロワ３２が第２本体３２ｂの外周面を第２案内面３３ｃ２に接触させかつ第３回転中心軸Ｃ３回りに回転し続けながらカム溝３３ｂ内を移動することによって保持部材２０が第２回転中心軸Ｃ２を中心として他方側に回転する。この間、第１カムフォロワ３１は、第１案内面３３ｃ１から離間した状態に維持される。

　ここで、各カムフォロワ３１，３２がカム溝３３ｂに沿って移動する間、第３回転中心軸Ｃ３は、第１回転中心軸Ｃ１と第２回転中心軸Ｃ２との交点Ｐを通るように第２回転中心軸Ｃ２に対して傾斜した状態に維持されるので、各カムフォロワ３１，３２が保持部材２０を介して支持体２６から回転軸１５の接線方向に作用する外力を受けることによって当該カムフォロワ３１，３２が旋回用案内面３３ｃに接触しながら第３回転中心軸Ｃ３回りに回転したときに当該カムフォロワ３１，３２が移動しようとする方向（第３回転中心軸Ｃ３と直交する方向）と、各カムフォロワ３１，３２の実際の移動方向（カム溝３３ｂに沿う方向）と、がともに交点Ｐを中心とする球の接線方向となる。よって、各カムフォロワ３１，３２の旋回用案内面３３ｃに沿った移動時における当該カムフォロワ３１，３２の外周面の旋回用案内面３３ｃに対する滑りの発生が抑制される。したがって、各カムフォロワ３１，３２の外周面と旋回用案内面３３ｃとの間に生じる摩擦が低減されるので、各カムフォロワ３１，３２の摩耗が低減される。さらに、各カムフォロワ３１，３２が第３回転中心軸Ｃ３回りに回転したときに当該カムフォロワ３１，３２が移動しようとする方向（第３回転中心軸Ｃ３と直交する方向）と、各カムフォロワ３１，３２の実際の移動方向（カム溝３３ｂに沿う方向）と、が一致するので、各カムフォロワ３１，３２と旋回用案内面３３ｃとの間に生じる摩擦を大きくすることなくレバー２９を長くすることが可能となる。レバー２９を長くすることにより、各カムフォロワ３１，３２に生じる摩擦を一層低減することができる。

　また、本実施形態では、保持部材２０が引受位置から引渡位置に移動する間は第１カムフォロワの外周面が第１案内面３３ｃ１と接触する一方、保持部材２０が引渡位置から引受位置に移動する間は第２カムフォロワ３２の外周面が第２案内面３３ｃ２と接触する。このため、単一のカムフォロワのみが旋回用案内面３３ｃに接触する場合（単一のカムフォロワのみで保持部材２０を第１姿勢と第２姿勢との間で旋回させる場合）に比べ、各カムフォロワ３１，３２に生じる摩擦が低減するので、各カムフォロワ３１，３２の摩耗が一層低減される。また、単一のカムフォロワのみの場合、保持部材２０が第１姿勢から第２姿勢に旋回するときと保持部材２０が第２姿勢から第１姿勢に旋回するときとで、カムフォロワの回転方向が逆向きになるため、保持部材２０の回転方向が反対向きになるときにカムフォロワと旋回用案内面３３ｃとの間に生じる摩擦が大きくなる。これに対し、本実施形態では、各カムフォロワ３１，３２がそれぞれ常に同じ方向（互いに逆方向）に回転し続けるので、各カムフォロワ３１，３２と旋回用案内面３３ｃとの間に生じる摩擦が低減される。さらに、第２カムフォロワ３２の移動経路（第２案内面３３ｃ２）の半径は、第１カムフォロワ３１のそれよりも小さいため、従来技術では、第２カムフォロワ３２が第３回転中心軸Ｃ３回りに回転したときに当該カムフォロワ３２が移動しようとする方向（第３回転中心軸Ｃ３と直交する方向）と、第２カムフォロワ３２の実際の移動方向（カム溝３３ｂに沿う方向）と、の相違が大きくなる。これに対し、本実施形態では、両方向が一致しているので、第２カムフォロワ３２に生じる摩擦を、第１カムフォロワ３１に生じる摩擦と同程度に抑制することができる。

　加えて、本実施形態では、旋回用カム３３の外周面３３ａは、第１回転中心軸Ｃ１と直交する方向に見たときに当該旋回用カム３３の径方向の外向きに凸となるように湾曲する形状に形成されており、レバー２９は、旋回用カム３３の外周面３３ａに沿う形状を有する内周面２９ａを有している。このため、旋回用カム３３の外周面３３ａに対してレバー２９の内周面２９ａが近接するように保持部材２０を配置することができるので、各カムフォロワの基軸３１ａ，３２ａの短縮、すなわち、基軸３１ａ，３２ａに作用するモーメントの低減が可能となる。また、旋回用案内面３３ｃの径方向（第３回転中心軸Ｃ３と平行な方向）の寸法の短縮も可能となる。

　なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。

　例えば、上記実施形態では、旋回用案内面３３ｃがカム溝３３ｂの側面により構成された例が示されたが、旋回用案内面３３ｃは、旋回用カム３３の外周面３３ａから径方向の外向きに突出するレール状の凸部の側面により構成されてもよい。この場合、その凸部を挟み込むように当該凸部の両側に一対のカムフォロワが配置される。

　また、第２カムフォロワ３２は、省略されてもよい。この場合、第２案内面３３ｃ２も省略される。

　また、保持部材２０の第１姿勢と第２姿勢との間の第２回転中心軸Ｃ２回りの回転角は、９０度に限らず、任意の角度（６０度等）に設定可能である。

　また、支持体２６が第１回転中心軸Ｃ１回りに回転したときの保持部材２０の回転軌跡の回転軌跡中心軸は、第１回転中心軸Ｃ１に限られない。例えば、前記回転軌跡中心軸は、第１回転中心軸Ｃ１と平行でかつ第１回転中心軸Ｃ１から離間した直線に設定されてもよい。この場合、第３回転中心軸Ｃ３は、前記回転軌跡中心軸と第２回転中心軸Ｃ２との交点を通るように設定される。

　ここで、上記実施形態について概説する。

　本実施形態の搬送装置は、搬送されるべき搬送対象部材を搬送するための搬送装置であって、第１回転中心軸回りに回転可能な回転軸と、第２回転中心軸回りに回転可能でかつ前記搬送対象部材を保持する保持部材と、前記第１回転中心軸回りに回転可能となるように前記回転軸に接続されており、前記第２回転中心軸が前記第１回転軸と直交する姿勢となりかつ前記保持部材が前記第２回転中心軸回りに回転可能となるように当該保持部材を支持する支持体と、前記支持体の前記第１回転中心軸回りの回転時に前記保持部材を前記第２回転中心軸回りに旋回させる旋回機構と、を備え、前記旋回機構は、前記第１回転中心軸の周囲に配置されており、前記支持体が前記第１回転中心軸回りに回転したときの前記保持部材の回転軌跡の軌跡中心軸を中心とする周方向に沿って延びる形状を有する旋回用案内面を有する旋回用カムと、第３回転中心軸回りに回転可能となるように前記保持部材に保持されており、前記旋回用カムに対して前記支持体が回転することにより前記旋回用案内面に接触しつつ前記保持部材に対して相対回転しながら前記旋回用案内面に沿って移動可能なカムフォロワと、を有し、前記旋回用案内面は、前記保持部材が前記第２回転中心軸回りに特定の角度位置となる第１姿勢と、前記保持部材が前記第２回転中心軸回りに前記特定の角度位置とは異なる角度位置となる第２姿勢と、の間で前記カムフォロワを介して前記保持部材を前記第２回転中心軸回りに旋回させることが可能な形状を有し、前記カムフォロワは、前記保持部材が前記第１姿勢と前記第２姿勢との間で旋回する間に、前記第３回転中心軸が前記保持部材の軌跡中心軸と前記第２回転中心軸との交点を通るように前記第２回転中心軸に対して傾斜した状態に維持される姿勢で前記保持部材に保持されている。

　本搬送装置では、カムフォロワが第３回転中心軸回りに回転したときに当該カムフォロワが移動しようとする方向と、カムフォロワの実際の移動方向（旋回用案内面に沿った方向）と、がほぼ一致するので、カムフォロワの旋回用案内面に沿った移動時における当該カムフォロワの外周面の旋回用案内面に対する滑りの発生が抑制される。具体的に、カムフォロワは、保持部材を介して支持体から回転軸の接線方向に作用する外力を受けることによって、旋回用案内面に接触しながら第３回転中心軸回りに回転するとともに、旋回用案内面に沿って保持部材の軌跡中心軸回りに移動する。この間、カムフォロワは、その第３回転中心軸が保持部材の軌跡中心軸と第２回転中心軸との交点を通るように第２回転中心軸に対して傾斜した状態に維持される。このため、カムフォロワが第３回転中心軸回りに回転したときに当該カムフォロワが移動しようとする方向と、カムフォロワの実際の移動方向と、がともに前記交点を中心とする球の接線方向となる。よって、カムフォロワの旋回用案内面に沿った移動時における当該カムフォロワの外周面の旋回用案内面に対する滑りの発生が抑制される。したがって、カムフォロワの外周面と旋回用案内面との間に生じる摩擦が低減されるので、カムフォロワの摩耗が低減される。

　この場合において、前記保持部材は、前記搬送対象部材を保持する保持パッドと、前記保持パッドに接続されており前記第２回転中心軸回りに回転可能な旋回軸と、前記旋回軸から前記第２回転中心軸と交差する方向に沿って延びる形状を有し、かつ、前記旋回用カムの径方向について当該旋回用カムの外周面と対向する位置に配置されたレバーと、を有し、前記カムフォロワは、前記第３回転中心軸を含み前記レバーに接続された基軸と、前記基軸回りに回転する本体と、を有し、前記旋回用カムの外周面は、前記第１回転中心軸と直交する方向に見たときに当該旋回用カムの径方向の外向きに凸となるように湾曲する形状に形成されており、前記レバーは、前記旋回用カムの外周面に沿った形状を有する内周面を有し、前記基軸は、前記レバーの内周面に接続されていることが好ましい。

　このようにすれば、旋回用カムの外周面に対してレバーの内周面が近接するように保持部材を配置することができるので、カムフォロワの基軸の短縮、すなわち、基軸に作用するモーメントの低減が可能となる。また、旋回用案内面の径方向の寸法の短縮も可能となる。

　また、本搬送装置において、前記旋回機構は、前記カムフォロワとは異なる他のカムフォロワをさらに備え、前記他のカムフォロワは、前記第３回転中心軸回りに回転可能となるように前記保持部材に保持されており、前記旋回用案内面に接触しつつ前記保持部材に対して相対回転しながら前記旋回用案内面に沿って移動可能であり、前記旋回用案内面は、前記回転軸の回転時に前記保持部材が前記第１姿勢から前記第２姿勢に旋回するように前記カムフォロワと接触する第１案内面と、前記回転軸の回転時に前記保持部材が前記第２姿勢から前記第１姿勢に旋回するように前記他のカムフォロワと接触する第２案内面と、を有することが好ましい。

　このようにすれば、保持部材が第１姿勢から第２姿勢に旋回するときにはカムフォロワが第１案内面と接触する一方、保持部材が第２姿勢から第１姿勢に旋回するときには他のカムフォロワが第２案内面と接触するので、単一のカムフォロワのみで保持部材を第１姿勢と第２姿勢との間で旋回させる場合に比べ、各カムフォロワに生じる摩擦が低減し、これにより各カムフォロワの摩耗が一層低減される。また、単一のカムフォロワのみの場合、保持部材が第１姿勢から第２姿勢に旋回するときと保持部材が第２姿勢から第１姿勢に旋回するときとで、カムフォロワの回転方向が逆向きになるため、保持部材の回転方向が反対向きになるときにカムフォロワと旋回用案内面との間に生じる摩擦が大きくなる。これに対し、本発明では、カムフォロワと他のカムフォロワとがそれぞれ常に同じ方向（互いに逆方向）に回転し続けるので、カムフォロワと旋回用案内面との間に生じる摩擦が低減される。

　また、本実施形態の使い捨て着用物品の製造方法は、着用者の胴回りに配置される胴回り部と着用者の股下に配置される股下部とを有する使い捨て着用物品を、前記搬送装置を用いて製造する方法であって、前記胴回り部を形成するための胴回り用シートをその長手方向に沿って搬送する胴回り用シート搬送工程と、前記股下部に相当する部位に設けられる股下用部材を前記搬送装置を用いて前記胴回り用シートに搬送するとともに、当該股下用部材を前記胴回り用シートに接合して接合体を形成する股下用部材接合工程と、前記接合体を前記長手方向と直交する幅方向に二つ折りにする二つ折り工程と、前記長手方向において前記股下用部材の両側において前記胴回り用シートの重なり部分同士を接合してサイドシールを形成するサイドシール工程と、前記長手方向において前記股下用部材の両側にサイドシールが残るように胴回り用シートを切断して使い捨て着用物品を形成する切断工程と、を含む。

　本製造方法によれば、上述のようにカムフォロワの摩耗を低減可能な装置を利用して、股下用部材を胴回りシートに搬送することができる。

　そして、股下用部材を胴回り用シートに接合して接合体を形成し、この接合体を二つ折りにし、当該接合体にサイドシールを形成し、胴回り用シートを切断することにより、使い捨て着用物品を製造することができる。

　したがって、本製造方法によれば、搬送装置の動作不良を低減することができるため、この搬送装置を使い捨て着用物品の製造に用いることにより、使い捨て着用物品の製造効率を向上することができる。

Claims

　搬送されるべき搬送対象部材を搬送するための搬送装置であって、
　第１回転中心軸回りに回転可能な回転軸と、
　第２回転中心軸回りに回転可能でかつ前記搬送対象部材を保持する保持部材と、
　前記第１回転中心軸回りに回転可能となるように前記回転軸に接続されており、前記第２回転中心軸が前記第１回転軸と直交する姿勢となりかつ前記保持部材が前記第２回転中心軸回りに回転可能となるように当該保持部材を支持する支持体と、
　前記支持体の前記第１回転中心軸回りの回転時に前記保持部材を前記第２回転中心軸回りに旋回させる旋回機構と、を備え、
　前記旋回機構は、
　前記第１回転中心軸の周囲に配置されており、前記支持体が前記第１回転中心軸回りに回転したときの前記保持部材の回転軌跡の軌跡中心軸を中心とする周方向に沿って延びる形状を有する旋回用案内面を有する旋回用カムと、
　第３回転中心軸回りに回転可能となるように前記保持部材に保持されており、前記旋回用カムに対して前記支持体が回転することにより前記旋回用案内面に接触しつつ前記保持部材に対して相対回転しながら前記旋回用案内面に沿って移動可能なカムフォロワと、を有し、
　前記旋回用案内面は、前記保持部材が前記第２回転中心軸回りに特定の角度位置となる第１姿勢と、前記保持部材が前記第２回転中心軸回りに前記特定の角度位置とは異なる角度位置となる第２姿勢と、の間で前記カムフォロワを介して前記保持部材を前記第２回転中心軸回りに旋回させることが可能な形状を有し、
　前記カムフォロワは、前記保持部材が前記第１姿勢と前記第２姿勢との間で旋回する間に、前記第３回転中心軸が前記保持部材の軌跡中心軸と前記第２回転中心軸との交点を通るように前記第２回転中心軸に対して傾斜した状態に維持される姿勢で前記保持部材に保持されている、搬送装置。
　請求項１に記載の搬送装置において、
　前記保持部材は、
　前記搬送対象部材を保持する保持パッドと、
　前記保持パッドに接続されており前記第２回転中心軸回りに回転可能な旋回軸と、
　前記旋回軸から前記第２回転中心軸と交差する方向に沿って延びる形状を有し、かつ、前記旋回用カムの径方向について当該旋回用カムの外周面と対向する位置に配置されたレバーと、を有し、
　前記カムフォロワは、
　前記第３回転中心軸を含み前記レバーに接続された基軸と、
　前記基軸回りに回転する本体と、を有し、
　前記旋回用カムの外周面は、前記第１回転中心軸と直交する方向に見たときに当該旋回用カムの径方向の外向きに凸となるように湾曲する形状に形成されており、
　前記レバーは、前記旋回用カムの外周面に沿った形状を有する内周面を有し、
　前記基軸は、前記レバーの内周面に接続されている、搬送装置。
　請求項１又は２に記載の搬送装置において、
　前記旋回機構は、前記カムフォロワとは異なる他のカムフォロワをさらに備え、
　前記他のカムフォロワは、前記第３回転中心軸回りに回転可能となるように前記保持部材に保持されており、前記旋回用案内面に接触しつつ前記保持部材に対して相対回転しながら前記旋回用案内面に沿って移動可能であり、
　前記旋回用案内面は、前記回転軸の回転時に前記保持部材が前記第１姿勢から前記第２姿勢に旋回するように前記カムフォロワと接触する第１案内面と、前記回転軸の回転時に前記保持部材が前記第２姿勢から前記第１姿勢に旋回するように前記他のカムフォロワと接触する第２案内面と、を有する、搬送装置。
　着用者の胴回りに配置される胴回り部と着用者の股下に配置される股下部とを有する使い捨て着用物品を、請求項１～３のいずれかに記載の搬送装置を用いて製造する方法であって、
　前記胴回り部を形成するための胴回り用シートをその長手方向に沿って搬送する胴回り用シート搬送工程と、
　前記股下部に相当する部位に設けられる股下用部材を前記搬送装置を用いて前記胴回り用シートに搬送するとともに、当該股下用部材を前記胴回り用シートに接合して接合体を形成する股下用部材接合工程と、
　前記接合体を前記長手方向と直交する幅方向に二つ折りにする二つ折り工程と、
　前記長手方向において前記股下用部材の両側において前記胴回り用シートの重なり部分同士を接合してサイドシールを形成するサイドシール工程と、
　前記長手方向において前記股下用部材の両側にサイドシールが残るように胴回り用シートを切断して使い捨て着用物品を形成する切断工程と、を含む使い捨て着用物品の製造方法。