WO2016052583A1

WO2016052583A1 - 情報処理装置、情報処理装置の制御方法、通信システム、および制御プログラム

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Publication number: WO2016052583A1
Application number: PCT/JP2015/077660
Authority: WO
Inventors: 圭介福田; 崇日比野
Original assignee: シャープ株式会社
Priority date: 2014-09-30
Filing date: 2015-09-30
Publication date: 2016-04-07

Abstract

　ＢＬＥアドバタイズ信号の発信端末のユーザを特定するＢＬＥアドバタイズ信号を受信する信号受信部（３０）と、ＢＬＥアドバタイズ信号に基づいた相関関係値が所定の閾値以下であるか否かを判定する判定部（１１）と、所定の閾値以下であると判定した場合、発信装置のユーザを特定するＢＬＥデバイス特定部（１３）と、を備える。

Description

情報処理装置、情報処理装置の制御方法、通信システム、および制御プログラム

　本発明は、ＢＬＥ（Bluetooth（登録商標） low energy）を用いて通信を行う情報処理装置に関する。

　近年、ＢＬＥ（Bluetooth low energy）を用いて通信を行う装置が広まっている。ＢＬＥは、Bluetoothと比較して消費電力を非常に抑えることができ、コイン電池、ボタン電池等を使用して、長期間、利用することができる。

　例えば、非特許文献１には、ＢＬＥを用いたクーポン発券システムが開示されている。具体的に図９を参照して説明する。図９に示すように、非特許文献１に開示されたシステムでは、ＢＬＥによる通信が可能なビーコン９０１を店舗に設置し、ビーコン９０１から発信されたＢＬＥアドバタイズ信号を、ＢＬＥによる通信が可能なスマートホン９０２が受信し、スマートホン９０２がビーコン９０１から所定の距離の範囲に入ったことを認識したとき、サーバ９０３から当該店舗に関するクーポンを取得するものである。

　また、ＢＬＥを用いた通信が可能な機器で実行する様々なアプリケーションも存在している。

　また、ＮＦＣ（Near field communication）を用いたフィットネスクラブにおけるデータ管理システムも存在する。このデータ管理システムでは、ＮＦＣによる通信が可能な活動量計をシステムと接続しているタブレットにタッチさせることにより、システムにログインし、活動量計によって計測されたデータを送信、蓄積するものである。

"iBeaconとは？"［online］［平成26 年9月17日検索］、インターネット〈URL：http://smartphone-ec.net/ibeacon/system.html〉

　しかしながら、上述のような従来技術は以下の問題がある。非特許文献１に開示されたシステムの場合、ＢＬＥアドバタイズ信号を用いてビーコン９０１とスマートホン９０２との距離を検出しているが、ビーコン９０１が複数存在した場合、どのビーコン９０１から発信されたＢＬＥアドバタイズ信号なのかを判別することができない。換言すれば、ビーコン９０１を特定することができない。

　また、ＮＦＣを用いたシステムの場合、タッチし続けなければ、データの送信ができない。また、データ量が多い場合、機器同士の位置がずれる等により通信エラーとなる可能性がある。さらに、通信が必要な場合に、その都度、タッチしなければならず煩雑である。

　本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ＢＬＥアドバタイズ信号の発信端末のユーザを特定可能な情報処理装置等を実現することにある。

　上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報処理装置は、ＢＬＥ（Bluetooth low energy）を用いて通信を行う情報処理装置において、ＢＬＥアドバタイズ信号を受信する受信部と、上記受信部が受信した上記ＢＬＥアドバタイズ信号から該ＢＬＥアドバタイズ信号の電波強度に関する情報を取得し、該情報に基づいた上記ＢＬＥアドバタイズ信号を発信した発信装置との相関関係を示す相関関係値が所定の閾値以下であるか否かを判定する判定部と、上記判定部が、所定の閾値以下であると判定した場合、上記ＢＬＥアドバタイズ信号に含まれる上記発信装置のユーザを特定するユーザ特定情報を用いて上記発信装置のユーザを特定する特定部と、を備えている。

　また、本発明の一態様に係る情報処理装置は、ＢＬＥ（Bluetooth low energy）を用いて通信を行う情報処理装置において、ＢＬＥアドバタイズ信号を受信する受信部と、上記受信部が受信した上記ＢＬＥアドバタイズ信号から該ＢＬＥアドバタイズ信号の電波強度に関する情報を取得し、取得した該情報に基づいた上記ＢＬＥアドバタイズ信号を発信した発信装置との相関関係を示す相関関係値が所定の閾値以下であるか否かを判定する判定部と、上記判定部が、所定の閾値以下であると判定した場合、上記発信装置とペアリングを行うペアリング部と、上記ペアリング部がペアリングした後、上記発信装置から該発信装置のユーザを特定するユーザ特定情報を取得して、該発信装置のユーザを特定する特定部と、を備えている。

　また、本発明の一態様に係る情報処理装置の制御方法は、ＢＬＥ（Bluetooth low energy）を用いて通信を行う情報処理装置の制御方法であって、ＢＬＥアドバタイズ信号を受信する受信ステップと、上記受信ステップで受信した上記ＢＬＥアドバタイズ信号から該ＢＬＥアドバタイズ信号の電波強度に関する情報を取得し、取得した該情報に基づいた上記ＢＬＥアドバタイズ信号を発信した発信装置との相関関係を示す相関関係値が所定の閾値以下であるか否かを判定する判定ステップと、上記判定ステップで、所定の閾値以下であると判定した場合、上記発信装置とペアリングを行うペアリングステップと、上記ペアリングステップでペアリングした後、上記発信装置から該発信装置のユーザを特定するユーザ特定情報を取得して、該発信装置のユーザを特定する特定ステップと、を含む。

　本発明の一態様によれば、発信装置と自装置との相関関係を示す相関関係値を所定の閾値以下とするという簡易な動作で、発信装置のユーザを特定できるという効果を奏する。

　また、本発明の一態様によれば、発信装置と自装置との相関関係を示す相関関係値を所定の閾値以下とするという簡易な動作で、発信装置のユーザを特定できるとともに、ユーザ特定情報を、ペアリング後に送信するので、他の装置にユーザ特定情報を取得されてしまうということを防止することができるという効果を奏する。

本発明の実施形態１に係る情報処理装置の要部構成を示すブロック図である。上記実施形態１における処理の流れを示すシーケンス図である。本発明の実施形態２に係る情報処理装置の要部構成を示すブロック図である。上記実施形態２における処理の流れを示すシーケンス図である。上記実施形態２における情報処理装置の処理の流れを示すフローチャートである。上記実施形態２の例を示す図である。上記実施形態２の例を示す図である。上記実施形態２の例を示す図である。（ａ）、（ｂ）は、従来技術を説明するための図である。

　〔実施形態１〕
　以下、本発明の実施形態について、図１、２を参照して説明する。図１に示すように、本実施形態に係る認証システム（通信システム）１００は、情報処理装置１、ＢＬＥデバイス（発信装置）２、およびサーバ（サーバ装置）３を含む。本実施形態に係る認証システム１００は、ＢＬＥデバイス２が発信するＢＬＥアドバタイズ信号にユーザＩＤ（ユーザ特定情報）を含めることにより、ＢＬＥデバイス２を情報処理装置１にタッチさせることのみで、ＢＬＥデバイス２のユーザ認証を可能にし、情報処理装置１とＢＬＥデバイス２との接続を行うものである。これにより、複数のＢＬＥデバイス２が存在しても所望のＢＬＥデバイス２を特定することができるとともに、接続後は、タッチをせずに情報処理装置１とＢＬＥデバイス２との通信を行うことができる。

　〔情報処理装置の構成〕
　図１に示すように、情報処理装置１は、制御部１０、記憶部２０、および信号受信部（受信部）３０を含む構成である。

　記憶部２０は、判定基準データ２１を含む各種情報を格納しており、フラッシュメモリ、ＲＯＭ（Read Only Memory）などの不揮発性の記憶装置と、ＲＡＭ（Random Access Memory）などの揮発性の記憶装置とによって構成されている。不揮発性の記憶装置に記憶される内容としては、各種プログラム、各種動作設定値、各種データなどが挙げられる。揮発性の記憶装置に記憶される内容としては、作業用ファイル、テンポラリファイルなどが挙げられる。

　判定基準データ２１は、判定部１１が、情報処理装置１とＢＬＥデバイス２との距離（相関関係、相関関係値）の判定を行うために用いるデータであり、上記距離が所定の距離（所定の閾値）となるときのアドバタイズ信号の強度に関する情報が記録されている。より詳細には、アドバタイズ信号の強度の減少量が記録されている。アドバタイズ信号の強度の減少量（電波強度減少量、相関関係値）は、発信電波強度から受信電波強度を引くことで求めることができる。アドバタイズ信号の発信電波強度の情報（電波強度に関する情報）は、ＢＬＥアドバタイズ信号に含まれている。また、受信電波強度は、自装置にて測定可能である。

　なお、所定の距離とは、ＢＬＥデバイス２が情報処理装置１にタッチされたと考えられるような距離である。また、判定基準データ２１は、上記距離とアドバタイズ信号の強度との関係が対応付けられているものであってもよい。

　制御部１０は、情報処理装置１における通信の処理を行うものであり、判定部１１、ＢＬＥデバイス特定部（特定部）１３、およびデータ管理部（データ通信部）１４を含む。

　判定部１１は、情報処理装置１とＢＬＥデバイス２との距離が所定の距離以下であるか否か（タッチがあったか否か）を判定する。詳細には、判定部１１は、信号受信部３０を介して受信した、ＢＬＥデバイス２から発信されたアドバタイズ信号の強度から、判定基準データ２１を用いて、情報処理装置１とＢＬＥデバイス２との距離が所定の距離以下であるか否かを判定する。なお、本実施形態では、所定の距離をタッチがあったといえるような距離としたが、これに限られず、情報処理装置１とＢＬＥデバイス２とが近傍に存在するといえる距離を所定の距離としてもよい。

　また、判定部１１は、情報処理装置１とＢＬＥデバイス２とが所定の距離以下であると判定したとき、アドバタイズ信号に含まれるユーザＩＤをＢＬＥデバイス特定部１３に通知する。

　ＢＬＥデバイス特定部１３は、判定部１１から通知されたユーザＩＤをサーバ３に送信する。そして、サーバ３による認証結果を取得し、認証に問題なければ、その旨をデータ管理部１４に通知する。

　データ管理部１４は、ＢＬＥデバイス特定部１３から認証に問題ない旨、通知されると、ＢＬＥデバイス２との間で、データの送受信を行う。また、データ管理部１４は、サーバ３との間でもデータの送受信を行う。

　ＢＬＥデバイス２は、ＢＬＥを用いた通信が可能な通信装置である。ＢＬＥデバイス２は、通信機能のみではなく、他に様々な機能を有していてもよい。またＢＬＥデバイス２として、携帯電話、スマートホン、活動量計、ＰＤＡ（personal digital assistance）、タブレット等を用いてもよい。

　サーバ３は、ユーザＩＤの認証処理、データの送受信、およびデータの蓄積を行うものである。

　〔処理の流れ〕
　次に、図２を参照して、認証システム１００における処理の流れを説明する。図２は、認証システム１００における処理の流れを示すシーケンス図である。

　まず、ＢＬＥデバイス２は、アドバタイジングの状態で、ユーザＩＤを含むアドバタイズ信号を送信し続ける（Ｓ１０１）。情報処理装置１は、ＢＬＥデバイス２から送信されたアドバタイズ信号を受信すると、ＢＬＥデバイス２との距離が所定の距離以下であるか否かを判定する（Ｓ１０２）。そして、判定した距離が処理の距離以下の場合、アドバタイズ信号に含まれるユーザＩＤをサーバ３にアップする（Ｓ１０３）。

　サーバ３は、情報処理装置１から送信されたユーザＩＤの認証処理を行い（Ｓ１０４）、結果を情報処理装置１へ通知する（Ｓ１０５）。情報処理装置１は、認証の結果に基づいてログイン処理を行い（Ｓ１０６）、ＢＬＥデバイス２に対しペアリング要求を送信する（Ｓ１０７）。そして、情報処理装置１とＢＬＥデバイス２との間でペアリングが確立すると（Ｓ１０８）、情報処理装置１とＢＬＥデバイス２との間でデータの送受信を行う（Ｓ１０９）。また、情報処理装置１とサーバ３との間でもデータの送受信を行う（Ｓ１１０）。なお、ステップＳ１０９とステップＳ１１０との順序は、これに限定されない。逆であってもよいし、ステップＳ１０９とステップＳ１１０とが順不同で繰り返されてもよい。

　その後、情報処理装置１においてログアウト処理を受け付けると（Ｓ１１１）、情報処理装置１は、ＢＬＥデバイス２に対しペアリング切断要求を送信し（Ｓ１１２）、情報処理装置１とＢＬＥデバイス２とのペアリングを切断する（Ｓ１１３）。

　〔実施形態２〕
　本発明の他の実施形態について、図３～図８に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。

　本実施形態において、上記実施形態１と異なる点は、ＢＬＥデバイス２が送信するアドバタイズ信号にユーザＩＤが含まれておらず、情報処理装置１とＢＬＥデバイス２とのペアリングが確立した後に、ＢＬＥデバイス２から情報処理装置１へユーザＩＤを送信し、認証処理を行う点である。アドバタイズ信号は、誰でも受信可能なため、アドバタイズ信号にユーザＩＤを含めると、ユーザＩＤが第三者に傍受され、なりすまし等の弊害が生じる可能性がある。本実施形態では、ユーザＩＤの送信をペアリングが確立した後に行うので、上記のような弊害を生じさせることがない。

　〔情報処理装置の構成〕
　図３を参照して、本実施形態に係る情報処理装置１Ａについて説明する。図３は、情報処理装置１Ａの要部構成を示すブロック図である。図３に示すように、情報処理装置１Ａにおいて、上述した情報処理装置１と異なる点は、制御部１０Ａにペアリング部（ペアリング部）１２が含まれている点である。

　本実施形態では、判定部１１Ａは、情報処理装置１ＡとＢＬＥデバイス２との距離が所定の距離以下であるか否か（タッチがあったか否か）を判定する。詳細には、判定部１１Ａは、信号受信部３０を介して受信した、ＢＬＥデバイス２から発信されたアドバタイズ信号の強度から、判定基準データ２１を用いて、情報処理装置１とＢＬＥデバイス２との距離が所定の距離以下であるか否かを判定する。

　そして、判定部１１Ａは、情報処理装置１とＢＬＥデバイス２とが所定の距離以下であると判定したとき、ペアリング部１２にその旨を通知する。

　ペアリング部１２は、判定部１１Ａから情報処理装置１とＢＬＥデバイス２とが所定の距離以下である旨、通知されると、ＢＬＥデバイス２に対し、ペアリング要求を送信する。そして、ＢＬＥデバイス２とのペアリングを確立すると、ペアリングが確立した旨をＢＬＥデバイス特定部１３Ａに通知する。

　ＢＬＥデバイス特定部１３Ａは、ＢＬＥデバイス２とのペアリングが確立した旨、通されると、ＢＬＥデバイス２に対し、ユーザＩＤを要求する。そして、ＢＬＥデバイス２からユーザＩＤを取得すると、サーバ３に送信し、サーバ３による認証結果を取得する。そして、認証に問題なければ、その旨をデータ管理部１４に通知する。

　〔処理の流れ〕
　次に、図４を参照して、認証システム１００Ａにおける処理の流れを説明する。図４は、認証システム１００Ａにおける処理の流れを示すシーケンス図である。

　まず、ＢＬＥデバイス２は、アドバタイジングの状態で、ユーザＩＤを含むアドバタイズ信号を送信し続ける（Ｓ２０１）。情報処理装置１Ａは、ＢＬＥデバイス２から送信されたアドバタイズ信号を受信すると、ＢＬＥデバイス２との距離が所定の距離以下であるか否かを判定する（Ｓ２０２）。そして、判定した距離が処理の距離以下の場合、情報処理装置１Ａは、ＢＬＥデバイス２に対し、ペアリング要求を送信する（Ｓ２０３）。情報処理装置１とＢＬＥデバイス２との間でペアリングが確立すると（Ｓ２０４）、ＢＬＥデバイス２に対し、ユーザＩＤを要求する（Ｓ２０５）。そして、情報処理装置１Ａは、ＢＬＥデバイス２からユーザＩＤを取得すると（Ｓ２０６）、取得したユーザＩＤをサーバ３にアップする（Ｓ２０７）。

　サーバ３は、情報処理装置１から送信されたユーザＩＤの認証処理を行い（Ｓ２０８）、結果を情報処理装置１へ通知する（Ｓ２０９）。情報処理装置１は、認証の結果に基づいてログイン処理を行い（Ｓ２１０）、情報処理装置１とＢＬＥデバイス２との間でデータの送受信を行う（Ｓ２１１）。また、情報処理装置１とサーバ３との間でもデータの送受信を行う（Ｓ２１２）。なお、上述した実施形態１と同様に、ステップＳ２１１とステップＳ２１２との順序は、これに限定されない。逆であってもよいし、ステップＳ２１１とステップＳ２１２とが順不同で繰り返されてもよい。

　その後、情報処理装置１においてログアウト処理を受け付けると（Ｓ２１３）、情報処理装置１は、ＢＬＥデバイス２に対しペアリング切断要求を送信し（Ｓ２１４）、情報処理装置１とＢＬＥデバイス２とのペアリングを切断する（Ｓ２１５）。

　次に、図５を参照して、情報処理装置１Ａにおける処理の流れを説明する。図５は、情報処理装置１Ａにおける処理の流れを示すフローチャートである。

　図５に示すように、まず、情報処理装置１Ａの信号受信部３０は、ＢＬＥデバイス２から送信されたＢＬＥアドバタイズ信号を検出する（Ｓ１）。次に、判定部１１Ａは、信号受信部３０が検出したＢＬＥアドバタイズ信号の強度から、当該ＢＬＥアドバタイズ信号を発信したＢＬＥデバイス２と情報処理装置１Ａとの距離が、所定の距離以下であるか否かを判定する（Ｓ２）。判定部１１Ａが、所定の距離以下であると判定した場合（Ｓ２でＹＥＳ）、ペアリング部１２は、ＢＬＥデバイス２に対しペアリング要求を行い（Ｓ３）、情報処理装置１ＡとＢＬＥデバイス２との間でペアリングが確立する（Ｓ４）。

　次に、ＢＬＥデバイス特定部１３Ａは、ＢＬＥデバイス２に対しユーザＩＤを要求し（Ｓ５）、ＢＬＥデバイス２からユーザＩＤを取得すると（Ｓ６）、当該ユーザＩＤをサーバ３にアップロードし（Ｓ７）、ユーザＩＤの認証を行う。サーバ３における認証の結果、問題なければ（Ｓ８でＹＥＳ）、情報処理装置１は当該ユーザＩＤのログイン処理を行い（Ｓ９）、情報処理装置１Ａのデータ管理部１４はＢＬＥデバイス２と、データの送受信を行う（Ｓ１０）。また、データ管理部１４Ａは、サーバ３ともデータの送受信を行う（Ｓ１１）。

　一方、ステップＳ８において、ユーザＩＤの認証が失敗した場合（Ｓ８でＮＯ）、ステップＳ１に戻る。

　その後、システムの処理の終了を受け付けると（Ｓ１２でＹＥＳ）、情報処理装置１は、ログアウト処理を行い（Ｓ１３）、ＢＬＥデバイス２に対しペアリングの切断要求を送信して、ＢＬＥデバイス２との接続を解除する（Ｓ１４）。

　　〔実施例１〕
　次に、本実施形態を用いた実施例について、図６を参照して説明する。図６は、本実施形態に係る認証システム１００Ａを、フィットネスクラブにおけるデータ管理システムに適用した例である。

　図６に示す例では、情報処理装置１Ａとしてタブレットを、ＢＬＥデバイス２としてＢＬＥ活動量計を用いている。

　ＢＬＥ活動量計は、ユーザＩＤを格納しているとともに、ユーザの活動量を計測、蓄積可能なものである。活動量とは、所定時間におけるユーザの歩数、運動量、消費カロリー等である。

　また、本実施例では、タブレットはフィットネスクラブの店舗に設置されており、様々な測定機器（体重計、血圧計等）と接続されている。そして、タブレットは、接続されている様々な測定機器（体重計、血圧計等）の測定データを取得可能である。なお、タブレットと測定機器とが一体となっていてもよい。例えば、体重、血圧、脈波等を座ったままで測定可能な測定機器一体型椅子にタブレットの機能を持たせたものであってもよい。

　本実施例では、ＢＬＥ活動量計のＢＬＥアドバタイズ信号をタブレットが受信して、ＢＬＥ活動量計がタブレットにタッチされたか否か（近づいたか否か）を判定し、タッチがあったと判定した場合に、ＢＬＥ活動量計からユーザＩＤを取得し、認証処理を行う。その後、ＢＬＥ活動量計から計測データ（活動量データ）を取得するとともに、タブレットに接続されている他の測定機器における測定データも取得する。なお、図６においてはＢＬＥ活動量計からタブレットへの一方向通信にて説明しているがタブレットからＢＬＥ活動量計へも通信可能な双方向通信ができるようにしてもよい。例えば、必要に応じて測定データ（体重など）を活動量計へ送信し、活動量計のデータを更新できるようにしてもよい。活動量計は使用者の性別や体重などから活動量（消費カロリーなど）を算出しているため、タブレットからの送信データにより体重などのデータを最新の値に更新でき、より正確な活動量の測定が行うことができる。そして、取得した計測データ、測定データをサーバに送信し、蓄積する。また、サーバに蓄積されている計測データ、測定データをタブレットで取得する。これにより、ＢＬＥ活動量計によって計測された活動量、各測定機器によって測定された測定結果等を過去のデータも含めてタブレットで確認することができる。

　具体的な動作の流れは以下のとおりである。まず、ユーザは、フィットネスクラブの店舗に設置されているタブレットにＢＬＥ活動量計をタッチしユーザＩＤの認証を行う。ユーザＩＤの認証が完了すると、ＢＬＥ活動量計から活動量のデータ（活動量データ）がタブレットに送信される。タブレットが取得した活動量データはサーバへアップロードされる。

　タブレットは、測定機器（体重計、血圧計、脈波計等）と接続し、測定結果を取得して、サーバへアップロードする。また、必要に応じて活動量計へ測定結果を送信することができる。なお、必要なデータの送受信が完了すると、自動でログアウトするものであってもよい。

　本実施例によれば、ＢＬＥ活動量計をタブレットにタッチするのみでユーザＩＤの認証処理が可能となるので、ユーザＩＤの認証処理を容易に行うことができる。また、ＢＬＥ活動量計をタブレットにタッチすれば、その後、自動的に活動量データがタブレットに送信され、活動量データの送信に他の動作を必要としない。よって、活動量データの送信も容易に行うことができる。なお、従来のようにＮＦＣを用いて活動量データを送信する場合、送信のたびにＢＬＥ活動量計をタブレットにタッチさせる必要がある。

　　〔実施例２〕
　次に、本実施形態を用いた他の実施例について、図７を参照して説明する。図７は、本実施形態に係る認証システム１００Ａを、コンビニエンスストア等に設置されている写真印刷システムに適用した例である。

　図７に示す例では、情報処理装置１Ａとしてプリンタを、ＢＬＥデバイス２としてスマートホンを用いている。

　スマートホンは、ユーザＩＤを格納しているとともに、写真撮影が可能であり、撮影した画像をサーバに送信している。

　本実施例では、スマートホンのＢＬＥアドバタイズ信号をプリンタが受信して、スマートホンがプリンタにタッチされたか否か（近づいたか否か）を判定し、タッチがあったと判定した場合に、スマートホンからユーザＩＤを取得し、認証処理を行う。その後、プリンタは、取得したユーザＩＤをもとに、当該ユーザからサーバに送信された画像データを取得する。その後、ユーザの指示に従い、所望の画像をプリントする。

　具体的な動作の流れは以下のとおりである。まず、ユーザは、スマートホンのアプリ等によりプリントしたい画像（写真）を選択し、サーバへ保存しておく。次に、ユーザは、コンビニエンスストア等に設置されているプリンタにスマートホンをタッチし、ユーザＩＤの認証処理を行う。認証処理が完了すると、プリンタに事前に選択した写真が表示され、プリントしたい写真を選択して、プリントを実行する。

　本実施例によれば、スマートホンをプリンタにタッチするのみで認証処理を行うことができるので、認証処理を容易に実行することができる。

　　〔実施例３〕
　次に、本実施形態を用いたさらに他の実施例について、図８を参照して説明する。図８は、本実施形態に係る認証システム１００Ａを、ショッピングモール等に設置されているチケット発券システムに適用した例である。

　図８に示す例では、情報処理装置１Ａとしてチケット発券機を、ＢＬＥデバイス２としてスマートホンを用いている。

　スマートホンは、ユーザＩＤを格納しているとともに、ユーザの歩数、店舗訪問回数（来店状況）等を計測可能である。

　本実施例では、スマートホンのＢＬＥアドバタイズ信号をチケット発券機が受信して、スマートホンがチケット発券機にタッチされたか否か（近づいたか否か）を判定し、タッチがあったと判定した場合に、スマートホンからユーザＩＤを取得し、認証処理を行う。その後、チケット発券機は、取得したユーザＩＤをもとに、チケットを発券する。

　具体的な動作の流れは以下のとおりである。まず、スマートホンにおいて、アプリ等により歩数や店舗来店状況などをモニタリングする。次に、ショッピングモールに設置されたチケット発券機にスマートホンをタッチし、ユーザＩＤの認証処理を行う。認証処理が完了すると、スマートホンはデータ（歩数や来店状況）をチケット発券機に送信する。チケット発券機は、受信したデータに応じて当該ユーザが使用可能なチケットを表示する。そして、所望のチケットが選択されると、発券が行われる。

　本実施例によれば、スマートホンをチケット発券機にタッチするのみで認証処理を行うことができるので、認証処理を容易に実行することができる。

　〔実施形態３〕（ソフトウェアによる実現例）
　情報処理装置１、１Ａの制御ブロック（特に判定部１１、１１Ａ、ペアリング部１２、ＢＬＥデバイス特定部１３、１３Ａ、データ管理部１４、１４Ａ）は、集積回路（ＩＣチップ）等に形成された論理回路（ハードウェア）によって実現してもよいし、ＣＰＵ（Central Processing Unit）を用いてソフトウェアによって実現してもよい。

　後者の場合、情報処理装置１、１Ａは、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するＣＰＵ、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ（またはＣＰＵ）で読み取り可能に記録されたＲＯＭ（Read Only Memory）または記憶装置（これらを「記録媒体」と称する）、上記プログラムを展開するＲＡＭ（Random Access Memory）などを備えている。そして、コンピュータ（またはＣＰＵ）が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体（通信ネットワークや放送波等）を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
　〔まとめ〕

　本発明の態様１に係る情報処理装置は、ＢＬＥ（Bluetooth low energy）を用いて通信を行う情報処理装置において、ＢＬＥアドバタイズ信号を受信する受信部と、上記受信部が受信した上記ＢＬＥアドバタイズ信号から該ＢＬＥアドバタイズ信号の電波強度に関する情報を取得し、該情報に基づいた上記ＢＬＥアドバタイズ信号を発信した発信装置との相関関係を示す相関関係値が所定の閾値以下であるか否かを判定する判定部と、上記判定部が、所定の閾値以下であると判定した場合、上記ＢＬＥアドバタイズ信号に含まれる上記発信装置のユーザを特定するユーザ特定情報を用いて上記発信装置のユーザを特定する特定部と、を備えている。

　上記の態様によれば、発信装置と自装置との相関関係を示す相関関係値が所定の閾値以下となったときに、発信装置のユーザを特定することができる。これにより、相関関係値を所定の閾値以下とするという簡易な動作で、発信装置のユーザを特定できる。また、ＮＦＣを用いた場合、発信装置から自装置へデータを送信するときに、その都度、発信装置と自装置とをタッチしなければならないが、上記の態様では、ＢＬＥを用いているため、発信装置から自装置へデータを送信する必要があるときに、その都度、発信装置と自装置とをタッチしなければならないということもない。

　本発明の態様２に係る情報処理装置は、ＢＬＥ（Bluetooth low energy）を用いて通信を行う情報処理装置において、ＢＬＥアドバタイズ信号を受信する受信部と、上記受信部が受信した上記ＢＬＥアドバタイズ信号から該ＢＬＥアドバタイズ信号の電波強度に関する情報を取得し、取得した該情報に基づいた上記ＢＬＥアドバタイズ信号を発信した発信装置との相関関係を示す相関関係値が所定の閾値以下であるか否かを判定する判定部と、上記判定部が、所定の閾値以下であると判定した場合、上記発信装置とペアリングを行うペアリング部と、上記ペアリング部がペアリングした後、上記発信装置から該発信装置のユーザを特定するユーザ特定情報を取得して、該発信装置のユーザを特定する特定部と、を備えている。

　ＢＬＥアドバタイズ信号は、どの装置でも取得することができるため、ＢＬＥアドバタイズ信号に発信装置のユーザを特定するためのユーザ特定情報を含めると、当該ユーザ特定情報を他の装置に取得されてしまう可能性がある。

　上記の態様によれば、発信装置と自装置との相関関係を示す相関関係値が所定の閾値以下となったときに、発信装置と自装置とのペアリングを行う。そして、ペアリング後、発信装置のユーザを特定するユーザ特定情報を取得し、発信装置のユーザを特定する。これにより、相関関係値を所定の閾値以下とするという簡易な動作で、発信装置のユーザを特定できるとともに、ユーザ特定情報を、ペアリング後に送信するので、他の装置にユーザ特定情報を取得されてしまうということを防止することができる。

　本発明の態様３に係る情報処理装置は、上記態様１または２において、上記の電波強度に関する情報は、上記ＢＬＥアドバタイズ信号の発信電波強度であり、上記相関関係値は、上記発信電波強度から上記ＢＬＥアドバタイズ信号の受信電波強度を減じた電波強度減少量であってもよい。

　上記の構成によれば、ＢＬＥアドバタイズ信号の電波強度減少量を用いて、所定の閾値以下であるか否かを判定することができる。

　本発明の態様４に係る情報処理装置は、上記態様１または２において、上記の電波強度に関する情報は、上記ＢＬＥアドバタイズ信号の発信電波強度であり、上記相関関係値は、上記発信電波強度および上記ＢＬＥアドバタイズ信号の受信電波強度から求められた上記発信装置までの距離であってもよい。

　上記の構成によれば、ＢＬＥアドバタイズ信号の発信電波強度および受信電波強度から求められた距離を用いて、所定の閾値以下であるか否かを判定することができる。

　本発明の態様５に係る情報処理装置は、上記態様１～４の何れかにおいて、上記特定部がユーザを特定後、該ユーザと対応付けられた情報を上記発信装置より受信するデータ通信部を備えていてもよい。

　上記の態様によれば、ユーザを特定後、該ユーザと対応付けられた情報を発信装置から受信できる。これにより、発信装置に蓄積されたユーザと対応付けられた情報を自装置で確認することができる。

　本発明の態様６に係る情報処理装置は、上記態様１～５の何れかにおいて、上記データ通信部は、上記特定部がユーザを特定後、該ユーザと対応付けられた情報を上記発信装置とは異なるサーバ装置と送受信するものであってもよい。

　上記の態様によれば、ユーザを特定後、該ユーザと対応付けられた情報をサーバ装置と送受信できる。これにより、ユーザと対応付けられた情報をサーバ装置に蓄積可能となるとともに、サーバ装置に蓄積された情報を自装置で確認することができる。

　本発明の態様７に係る通信システムは、上記情報処理装置と、該情報処理装置とＢＬＥを用いて通信を行う通信装置とを含む。

　本発明の態様８に係る情報処理装置の制御方法は、ＢＬＥ（Bluetooth low energy）を用いて通信を行う情報処理装置の制御方法であって、ＢＬＥアドバタイズ信号を受信する受信ステップと、上記受信ステップで受信した上記ＢＬＥアドバタイズ信号から該ＢＬＥアドバタイズ信号の電波強度に関する情報を取得し、取得した該情報に基づいた上記ＢＬＥアドバタイズ信号を発信した発信装置との相関関係を示す相関関係値が所定の閾値以下であるか否かを判定する判定ステップと、上記判定ステップで、所定の閾値以下であると判定した場合、上記発信装置とペアリングを行うペアリングステップと、上記ペアリングステップでペアリングした後、上記発信装置から該発信装置のユーザを特定するユーザ特定情報を取得して、該発信装置のユーザを特定する特定ステップと、を含む。

　上記の態様によれば、上述した効果を奏することができる。

　本発明の各態様に係る情報処理装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記情報処理装置が備える各部として動作させることにより上記情報処理装置をコンピュータにて実現させる情報処理装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。

　本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。

　本発明は、無線通信によりＩＤの認証処理が必要となるシステムに利用することができる。

　　　１、１Ａ　情報処理装置
　　　２　ＢＬＥデバイス（発信装置）
　　　３　サーバ（サーバ装置）
　　１０、１０Ａ　制御部
　　１１、１１Ａ　判定部
　　１２　ペアリング部（ペアリング部）
　　１３、１３Ａ　ＢＬＥデバイス特定部（特定部）
　　１４、１４Ａ　データ管理部（データ通信部）
　　２０　記憶部
　　２１　判定基準データ
　　３０　信号受信部（受信部）
　１００、１００Ａ　認証システム（通信システム）

Claims

　ＢＬＥ（Bluetooth low energy）を用いて通信を行う情報処理装置において、
　ＢＬＥアドバタイズ信号を受信する受信部と、
　上記受信部が受信した上記ＢＬＥアドバタイズ信号から該ＢＬＥアドバタイズ信号の電波強度に関する情報を取得し、該情報に基づいた上記ＢＬＥアドバタイズ信号を発信した発信装置との相関関係を示す相関関係値が所定の閾値以下であるか否かを判定する判定部と、
　上記判定部が、所定の閾値以下であると判定した場合、上記ＢＬＥアドバタイズ信号に含まれる上記発信装置のユーザを特定するユーザ特定情報を用いて上記発信装置のユーザを特定する特定部と、を備えていることを特徴とする情報処理装置。
　ＢＬＥ（Bluetooth low energy）を用いて通信を行う情報処理装置において、
　ＢＬＥアドバタイズ信号を受信する受信部と、
　上記受信部が受信した上記ＢＬＥアドバタイズ信号から該ＢＬＥアドバタイズ信号の電波強度に関する情報を取得し、取得した該情報に基づいた上記ＢＬＥアドバタイズ信号を発信した発信装置との相関関係を示す相関関係値が所定の閾値以下であるか否かを判定する判定部と、
　上記判定部が、所定の閾値以下であると判定した場合、上記発信装置とペアリングを行うペアリング部と、
　上記ペアリング部がペアリングした後、上記発信装置から該発信装置のユーザを特定するユーザ特定情報を取得して、該発信装置のユーザを特定する特定部と、を備えていることを特徴とする情報処理装置。
　上記の電波強度に関する情報は、上記ＢＬＥアドバタイズ信号の発信電波強度であり、
　上記相関関係値は、上記発信電波強度から上記ＢＬＥアドバタイズ信号の受信電波強度を減じた電波強度減少量であることを特徴とする請求項１または２に記載の情報処理装置。
　上記の電波強度に関する情報は、上記ＢＬＥアドバタイズ信号の発信電波強度であり、
　上記相関関係値は、上記発信電波強度および上記ＢＬＥアドバタイズ信号の受信電波強度から求められた上記発信装置までの距離であることを特徴とする請求項１または２に記載の情報処理装置。
　上記特定部がユーザを特定後、該ユーザと対応付けられた情報を上記発信装置より受信するデータ通信部を備えていることを特徴とする請求項１～４のいずれか１項に記載の情報処理装置。
　上記データ通信部は、上記特定部がユーザを特定後、該ユーザと対応付けられた情報を上記発信装置とは異なるサーバ装置と送受信することを特徴とする請求項５に記載の情報処理装置。
　請求項１～６のいずれか１項に記載の情報処理装置と、該情報処理装置とＢＬＥを用いて通信を行う通信装置とを含む通信システム。
　ＢＬＥ（Bluetooth low energy）を用いて通信を行う情報処理装置の制御方法であって、
　ＢＬＥアドバタイズ信号を受信する受信ステップと、
　上記受信ステップで受信した上記ＢＬＥアドバタイズ信号から該ＢＬＥアドバタイズ信号の電波強度に関する情報を取得し、取得した該情報に基づいた上記ＢＬＥアドバタイズ信号を発信した発信装置との相関関係を示す相関関係値が所定の閾値以下であるか否かを判定する判定ステップと、
　上記判定ステップで、所定の閾値以下であると判定した場合、上記発信装置とペアリングを行うペアリングステップと、
　上記ペアリングステップでペアリングした後、上記発信装置から該発信装置のユーザを特定するユーザ特定情報を取得して、該発信装置のユーザを特定する特定ステップと、を含むことを特徴とする情報処理装置の制御方法。
　請求項１～６のいずれか１項に記載の情報処理装置としてコンピュータを機能させるための制御プログラムであって、コンピュータを上記各部として機能させるための制御プログラム。