WO2015194118A1

WO2015194118A1 - 物体管理装置、物体管理方法及び物体管理プログラムを記憶する記録媒体

Info

Publication number: WO2015194118A1
Application number: PCT/JP2015/002843
Authority: WO
Inventors: 丈晴北川; 尚司谷内田
Original assignee: 日本電気株式会社
Priority date: 2014-06-16
Filing date: 2015-06-05
Publication date: 2015-12-23

Abstract

　物体を検出する計算負荷を減少させることができる物体管理装置等を提供する。　本発明の物体管理装置１Ｄは、所定の領域への進入体の進入を検出する進入検出部１０２と、前記進入が検出されるのに応じて、前記進入が検出される前に映像センサ２２０が前記領域を撮影した画像と前記進入が検出された後に前記映像センサ２２０が前記領域を撮影した画像とを使用して、前記進入が検出される前には前記領域に存在せず、前記進入が検出された後に前記領域に存在している物体である搬入物体の位置を検出する物体検出部１０５と、検出された前記搬入物体の位置を物体記憶部１０８に格納する物体登録部１０７と、を備える。

Description

物体管理装置、物体管理方法及び物体管理プログラムを記憶する記録媒体

　本発明は、物体を管理する技術に関する。

　積載された荷物などの物体を認識する技術の例が、例えば特許文献１に記載されている。

　特許文献１に記載の画像処理装置は、２台のカメラで撮影した物体の画像に基づき、その物体の位置を検出する。その画像処理装置は、それらの２台のカメラによって、積載された複数の物体を撮影する。その画像処理装置は、撮影した画像をもとに、距離画像を生成する。その画像処理装置は、撮影された複数の物体の最上段領域を、生成された距離画像によって検出する。その画像処理装置は、さらに、検出された最上段領域において、認識対象物体の寸法が格納されたデータベースに基づいて生成した２次元基準パターンを使用するパターンマッチングを行うことによって、個々の認識対象物体の位置を認識する。

特許第２９２１４９６号公報

　特許文献１の技術を使用して、例えば、物体の集積場所に搬入された物体を検出するためには、例えば、荷物の位置を認識する画像処理を、継続的に行う必要がある。しかし、一般的に、画像処理を行うことは、情報処理装置にとって計算負荷が高い。画像処理を継続的に行うことによって、情報処理装置にとって計算負荷はさらに増大する。そのため、画像処理を継続的に行うことにより、画像処理に要する計算量（処理量）が増大するために、画像処理を行う情報処理装置の消費電力が増大する。

　本発明の目的の一つは、物体を検出する計算負荷を減少させることができる物体管理装置等を提供することにある。

　本発明の一態様に係る物体管理装置は、所定の領域への進入体の進入を検出する進入検出手段と、前記進入が検出されるのに応じて、前記進入が検出される前に映像センサが前記領域を撮影した画像と前記進入が検出された後に前記映像センサが前記領域を撮影した画像とを使用して、前記進入が検出される前には前記領域に存在せず、前記進入が検出された後に前記領域に存在している物体である搬入物体の位置を検出する物体検出手段と、検出された前記搬入物体の位置を物体記憶手段に格納する物体登録手段と、を備える。

　本発明の一態様に係る物体管理方法は、所定の領域への進入体の進入を検出し、前記進入が検出されるのに応じて、前記進入が検出される前に映像センサが前記領域を撮影した画像と前記進入が検出された後に前記映像センサが前記領域を撮影した画像とを使用して、前記進入が検出される前には前記領域に存在せず、前記進入が検出された後に前記領域に存在している物体である搬入物体の位置を検出し、検出された前記搬入物体の位置を物体記憶手段に格納する。

　本発明の一態様に係る記録媒体は、コンピュータを、所定の領域への進入体の進入を検出する進入検出手段と、前記進入が検出されるのに応じて、前記進入が検出される前に映像センサが前記領域を撮影した画像と前記進入が検出された後に前記映像センサが前記領域を撮影した画像とを使用して、前記進入が検出される前には前記領域に存在せず、前記進入が検出された後に前記領域に存在している物体である搬入物体の位置を検出する物体検出手段と、検出された前記搬入物体の位置を物体記憶手段に格納する物体登録手段と、して動作させる物体管理プログラムを記憶する。本発明は、上述の記録媒体が記憶する物体管理プログラムによっても実現される。

　本発明には、物体を検出する計算負荷を減少させることができるという効果がある。

図１は、本発明の第１の実施形態に係る物体管理システム３００の構成の例を表すブロック図である。図２は、本発明の第１の実施形態の出力装置２４０の例を表す第１の図である。図３は、本発明の第１の実施形態の出力装置２４０の例を表す第２の図である。図４は、本発明の第１の実施形態の出力装置２４０の例を表す第３の図である。図５は、本発明の第１の実施形態の出力装置２４０の例を表す第４の図である。図６は、本発明の第１の実施形態に係る物体管理システムが設置されている、物体が配置される空間の例を表す第１の図である。図７は、本発明の第１の実施形態に係る物体管理システムが設置されている、物体が配置される空間の例を表す第２の図である。図８は、本発明の第１の実施形態に係る物体管理システムが設置されている、物体が配置される空間の例を表す第３の図である。図９は、本発明の第１の実施形態に係る物体管理システムが設置されている、物体が配置される空間の他の例を表す第１の図である。図１０は、本発明の第１の実施形態に係る物体管理システムが設置されている、物体が配置される空間の他の例を表す第２の図である。図１１は、物体の位置の変化の例を模式的に表す図である。図１２は、本発明の第１及び第２の実施形態に係る物体管理装置の動作全体の例を表すフローチャートである。図１３は、本発明の第１の実施形態の物体管理装置１の、物体登録処理における動作の第１、第２の例を表すフローチャートである。図１４は、本発明の第１の実施形態の物体記憶部１０８に格納される、位置の第１の例を模式的に表す図である。図１５は、本発明の第１の実施形態の物体記憶部１０８に格納される、位置の第２の例を模式的に表す図である。図１６は、本発明の第１の実施形態の物体管理装置１の、物体登録処理における動作の第３の例を表すフローチャートである。図１７は、本発明の第１の実施形態の物体記憶部１０８に格納される、位置の第３の例を模式的に表す図である。図１８は、本発明の第１の実施形態の変形例の物体管理システム３００Ａの構成の例を表すブロック図である。図１９は、本発明の第２の実施形態の実施形態の物体管理システム３００Ｂの構成の一例を表すブロック図である。図２０は、本発明の第２の実施形態の物体管理装置１Ｂの、物体登録処理の動作を表すフローチャートである。図２１は、本発明の第３の実施形態の物体管理システム３００Ｃの構成の一例を表すブロック図である。図２２は、本発明の第３の実施形態の物体管理装置１Ｃの動作全体の例を表すフローチャートである。図２３は、本発明の第３の実施形態の物体管理装置１Ｃの、物体登録処理の動作の例を表すフローチャートである。図２４は、本発明の第３の実施形態の変形例の物体管理装置１Ｃの、物体登録処理の動作の例を表すフローチャートである。図２５は、本発明の第３の実施形態の物体記憶部１０８に格納される、物体ＩＤに関連付けられた識別画像を模式的に表す図である。図２６は、本発明の第４の実施形態の物体管理装置１Ｄの構成の例を表すブロック図である。図２７は、本発明の各実施形態に係る物体管理装置を実現することができる、コンピュータ１０００のハードウェア構成の一例を表す図である。

　以下では、本発明の実施形態について説明する。

　＜第１の実施形態＞
　まず、本発明の第１の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。

　図１は、本実施形態の物体管理システム３００の構成の例を表すブロック図である。図１を参照すると、物体管理システム３００は、物体管理装置１と、進入センサ２１０と、映像センサ２２０と、物体ＩＤ入力装置２３０と、出力装置２４０とを含む。

　物体管理装置１は、進入データ入力部１０１と、進入検出部１０２と、映像入力部１０３と、映像記憶部１０４と、物体検出部１０５と、物体ＩＤ（Ｉｄｅｎｔｉｆｉｅｒ）入力部１０６と、物体登録部１０７と、物体記憶部１０８と、出力部１０９とを備える。

　物体管理システム３００の、少なくとも、進入センサ２１０と、映像センサ２２０とは、物体が配置される空間に配置される。出力装置２４０は、物体が配置される空間に配置されていてもよい。出力装置２４０は、物体が配置される空間に、例えば進入体によって持ち込まれてもよい。「進入体」は、人及び運搬装置の少なくとも一方を表す。運搬装置は、物体を運ぶ装置である。進入体は、人が操縦する運搬機械であってもよい。進入体は、人だけであってもよい。物体管理装置１は、進入センサ２１０、映像センサ２２０、物体ＩＤ入力装置２３０、及び出力装置２４０と、通信可能に接続されていればよい。

　荷物が配置される空間は、あらかじめ定められた領域であればよい。物体が配置される空間は、例えば、トラックの荷台あるいは倉庫などである。その場合、物体は、例えば、荷物である。物体が置かれる空間は、植物工場であってもよい。その場合、物体は、例えば、植物工場で栽培される植物である。物体が置かれる空間は、例えば、図書室であってもよい。その場合、物体は、例えば、本や雑誌などである。荷物が配置される空間は、例えば、トラックの荷台、倉庫、植物工場、図書室などの空間の、あらかじめ定められた一部の領域であってもよい。

　進入センサ２１０は、例えば、物体が配置される空間への、人及び運搬装置の少なくとも一方、すなわち、前述の進入体の、進入を検出するためのセンサである。

　進入センサ２１０は、可視光による映像を撮影する可視光カメラ２２１であってもよい。進入センサ２１０は、赤外線による映像を撮影する赤外カメラであってもよい。進入センサ２１０は、後述される距離カメラ２２２であってもよい。進入センサ２１０は、可視光カメラ２２１、距離カメラ２２２、及び赤外カメラ（図示されない）のいずれか２つ以上の組み合わせであってもよい。以上の場合、進入センサ２１０は、物体が配置される空間における、進入体が進入できる範囲を撮影できるように取り付けられていればよい。そして、進入センサ２１０は、例えば、後述される進入データ入力部１０１に、得られた映像を、信号として送信する。そして、例えば、後述される進入検出部１０２が、進入センサ２１０によって得られた画像において、例えば画像処理によって、進入体を検出すればよい。なお、本発明の各実施形態の説明において、「映像」は、複数のフレーム（すなわち、複数の静止画像）によって表される動画像を表す。また、「画像」は、１枚の画像である静止画像を表す。

　進入センサ２１０は、赤外線、超音波、可視光の少なくともいずれか１つ以上によって、人などの存在を検出する人感センサであってもよい。その場合、進入センサ２１０は、例えば、物体が配置される空間内の進入体が進入できる範囲において、進入体を検出できるよう取り付けられていればよい。そして、進入体が検出された場合、進入センサ２１０は、進入体が検出されたことを表す信号を、進入データ入力部１０１に送信すればよい。

　物体が配置される空間は、壁などによって区切られていてもよい。その場合、物体が配置される空間に、物体を持ち込んだり持ち出したりする進入体が進入できる１つ以上の入口があればよい。物体が配置される空間は、壁などによって区切られていなくてもよい。進入センサ２１０によって、物体が配置される空間への、進入体の進入が検出可能であればよい。その場合、進入センサ２１０は、例えば、進入体の進入を検出した結果に応じて、進入体が存在することを表す値又は進入体が存在しないことを表す値を示す信号を、進入データ入力部１０１に送信すればよい。

　映像センサ２２０は、図１に示す例では、可視光カメラ２２１及び距離カメラ２２２である。映像センサ２２０は、可視光カメラ２２１及び距離カメラ２２２のいずれか一方であってもよい。映像センサ２２０は、例えば、可視光カメラ２２１、距離カメラ２２２、及び、赤外カメラ（図示されない）の少なくとも１つであってもよい。可視光カメラ２２１は、各画素の画素値が可視光の帯域の光の強さを表す、カラー映像を撮影するカメラである。距離カメラ２２２は、各画素の画素値が撮影対象までの距離を表す、距離映像を撮影するカメラである。距離カメラ２２２が距離を測定する方式は、例えば、ＴＯＦ（Ｔｉｍｅ　Ｏｆ　Ｆｌｉｇｈｔ）方式であっても、パターン照射方式であっても、他の方式であってもよい。赤外カメラは、各画素の画素値が赤外線の帯域の電磁波の強さを表す、赤外映像を撮影するカメラである。前述のように、映像センサ２２０が、進入センサ２１０として動作してもよい。映像センサ２２０は、得られた映像を、映像入力部１０３に送信する。

　物体ＩＤ入力装置２３０は、例えば、物体ＩＤを取得し、取得した物体ＩＤを物体管理装置１に送信する装置である。物体ＩＤは、物体を特定することができる識別子である。本発明の各実施形態の説明において、物体ＩＤは、物体識別子とも表記される。物体ＩＤ入力装置２３０は、例えば、物体が配置される空間に進入体が持ち込もうとする物体、及び、物体が配置される空間から進入体が持ち出そうとする物体の、物体ＩＤを取得してもよい。物体ＩＤ入力装置２３０は、物体が配置される空間に持ち込まれた物体の物体ＩＤを取得してもよい。物体ＩＤ入力装置２３０は、物体が配置される空間から持ち出された物体の物体ＩＤを取得してもよい。以下で詳細に説明するように、進入体等が、物体ＩＤ入力装置２３０を使用して、物体ＩＤを入力してもよい。あるいは、物体ＩＤ入力装置２３０が、進入体等の操作によらず、物体ＩＤを読み取ってもよい。物体ＩＤ入力装置２３０は、読み取った物体ＩＤを、物体ＩＤ入力部１０６に送信する。物体ＩＤ入力装置２３０は、読み取った物体ＩＤを表すデータを、物体ＩＤ入力部１０６に送信してもよい。そして、例えば物体ＩＤ入力部１０６が、受信したデータから物体ＩＤを抽出してもよい。

　物体ＩＤ入力装置２３０は、例えば、進入体が保持する携帯端末装置であってもよい。物体ＩＤ入力装置２３０は、例えば、物体が配置される空間又はその空間の近くに設置された、例えばタブレット端末などの端末装置であってもよい。その場合、進入体が、例えば手で、物体ＩＤを入力してもよい。

　物体ＩＤ入力装置２３０は、物体ＩＤを表す、バーコード等の図形を読み取る読み取り装置を備えていてもよい。読み取り装置は、物体ＩＤを表す図形を読み取り、読み取った図形を物体ＩＤに変換する装置であればよい。物体ＩＤを表す図形は、物体ＩＤを表す文字列であってもよい。進入体等は、その読み取り装置を使用して、物体又は伝票などに貼付又は印刷された、物体ＩＤを表す図形を読み取ることによって、物体ＩＤを入力してもよい。物体ＩＤを表す図形は、物体に印刷されていてもよい。物体ＩＤを表す図形が印刷されたラベルなどが、物体に貼付されていてもよい。物体ＩＤを表す図形は、伝票に印刷されていてもよい。

　映像センサ２２０が、さらに、物体ＩＤ入力装置２３０として動作してもよい。その場合、例えば、映像センサ２２０が含む可視光カメラ２２１が、物体ＩＤ入力装置２３０として動作すればよい。また物体には、その物体の物体ＩＤを表す図形など書かれたラベルなどが貼付されていればよい。物体ＩＤを表す図形は、可視光カメラ２２１によって撮影された映像において認識することができる図形であればよい。物体ＩＤ入力装置２３０は、撮影した映像を物体ＩＤ入力部１０６に送信すればよい。例えば物体ＩＤ入力部１０６が、受信した映像において物体ＩＤを表す図形を検出すればよい。そして、物体ＩＤ入力部１０６は、検出された図形に基づき、物体ＩＤを特定すればよい。

　物体ＩＤ入力装置２３０は、無線ＩＣ（Ｉｎｔｅｇｒａｔｅｄ　Ｃｉｒｃｕｉｔ）タグを読み取る装置であってもよい。その場合、あらかじめ物体ＩＤが格納された無線ＩＣタグが、物体に貼付されていればよい。物体ＩＤ入力装置２３０は、例えば、進入体が持ち込んでいる物体に貼付された無線ＩＣタグから、物体ＩＤを読み取ればよい。例えば、進入体が保持する携帯端末装置が無線ＩＣタグを備えていてもよい。その場合、物体ＩＤ入力装置２３０は、進入体が保持する携帯端末装置が備える無線ＩＣタグから、物体ＩＤを読み取ればよい。進入体等は、その携帯端末装置が備える無線ＩＣタグに、持ち出そうとする物体の物体ＩＤを、あらかじめ格納しておけばよい。進入体等は、その携帯端末装置が備える無線ＩＣタグに、持ち込もうとする物体の物体ＩＤを、あらかじめ格納しておいてもよい。

　出力装置２４０は、出力部１０９が、物体の、位置を表す情報である、位置情報を出力する装置である。なお、以下の説明において、物体の位置を表す情報を出力することを、「物体の位置を出力する」とも表記する。

　図２は、本実施形態の出力装置２４０の例を表す第１の図である。図２は、画像などを表示する表示部を備えたタブレット端末である。出力装置２４０は、例えば、図２に示すタブレット端末などの、画像等を表示することができる端末装置であってもよい。出力装置２４０として動作する端末装置は、物体が配置される空間に固定されていてもよい。出力装置２４０は、固定されていなくてもよい。例えば、進入体が保持する携帯端末装置が、物体が配置されている空間などにおいて、出力装置２４０として動作してもよい。

　図３は、本実施形態の出力装置２４０の例を表す第２の図である。図３は、例えば出力部１０９が光を照射する方向を制御できる、レーザポインタを表す。出力装置２４０は、例えば、図３に示すレーザポインタ等の、光によって位置を指し示すことができる装置であってもよい。その場合、出力装置２４０は、出力部１０９が、指示を表す信号を出力装置２４０に送信することによって、出力装置２４０の状態を、発光している状態と発光していない状態との間で切り替えられるよう設計されていればよい。さらに、出力装置２４０は、出力部１０９が、出力装置２４０が指し示す位置を制御できるよう設計されていればよい。例えば、出力装置２４０は、出力部１０９による指示に応じて出力装置２４０の方向を変更する、ロボットアームなどのアクチュエータを介して固定されていればよい。出力装置２４０として動作するレーザポインタ等は、例えば、指し示す方向を制御することによって、荷物が配置される空間内において荷物が配置されうる範囲であればどこであっても指し示すことができるように、設置されていればよい。

　図４は、本実施形態の出力装置２４０の例を表す第３の図である。図４は、映像や画像を投影するプロジェクタ装置を表す。出力装置２４０は、例えば、図４に示す、映像や画像を投影するプロジェクタ装置であってもよい。その場合、出力装置２４０として動作するプロジェクタ装置は、荷物が配置される空間内において荷物が配置されうる範囲が、そのプロジェクタ装置が画像を投影できる範囲に含まれるように配置されていればよい。例えば、出力装置２４０として動作するプロジェクタ装置によって光が投影される範囲に、荷物が配置されうる範囲が含まれるように、出力装置２４０として動作するプロジェクタ装置は固定されていてもよい。

　図５は、本実施形態の出力装置２４０の例を表す第４の図である。図５は、出力部１０９が光を照射する方向を制御できるプロジェクタ装置を表す。図５に示す例では、出力装置２４０は、２つの回転軸で出力装置２４０を回転させることができるアームによって、天井などに取り付けられている。そして、出力装置２４０の方向は、指示を表す信号に従ってアームを回転させるアクチュエータによって、変更できる。出力部１０９は、例えば、アームを回転させる指示を表す信号をそのアクチュエータに送信することによって、出力装置２４０の方向を変更できる。図５に示す例のように、出力装置２４０として動作するプロジェクタ装置が画像を投影する方向は、出力部１０９によって制御可能であってもよい。その場合も、例えば、出力装置２４０は、出力部１０９による指示に応じて出力装置２４０の方向を変更する、ロボットアームなどのアクチュエータを介して固定されていればよい。出力装置２４０は、画像を投影する方向を制御することによって、荷物が配置されうる範囲であればどこであっても画像を投影することができるように、配置されていればよい。

　図６は、本実施形態に係る物体管理システムが設置されている、物体が配置される空間の例を表す第１の図である。図６に示す例では、物体は荷物である。そして、物体が配置される空間は、トラックの荷台あるいは倉庫である。図６と、後述される図７と、図８と、図９と、図１０とにおいて、壁及び天井は透明に描かれている。可視光カメラ２２１及び距離カメラ２２２を含む映像センサ２２０と、プロジェクタである出力装置２４０とを含む入出力ユニットが設置されている。入出力ユニットは、物体管理装置１に接続されている。荷物が配置される空間には、入口がある。そして、その入口の近くに、人感センサである進入センサ２１０が取り付けられている。さらに、その入口の近くに、出力装置２４０であるタブレット端末が設置されている。携帯端末が、物体ＩＤ入力装置２３０として動作する。図６に示す例では、進入体は、図示されない作業者である。物体が配置される空間に荷物を搬入する場合、作業者は、荷物の搬入の前に、物体ＩＤ入力装置２３０によって、搬入する荷物の物体ＩＤを入力する。物体が配置される空間から荷物を搬出する場合、進入体は、荷物の搬出の前に、物体ＩＤ入力装置２３０によって、搬出する荷物の物体ＩＤを入力する。図６に示す例のように、複数の種類の出力装置２４０が取り付けられていてもよい。出力部１０９は、種類に応じた方法で、複数の種類の出力装置２４０のそれぞれに、出力を行ってもよい。

　図７は、本実施形態に係る物体管理システムが設置されている、物体が配置される空間の例を表す第２の図である。図７に示す例では、作業員が進入体として、物体が配置される空間に進入している。作業員は、物体が配置される空間に、荷物を搬入している。進入センサ２１０は、物体が配置される空間に作業員がいる間、進入を検出し続ければよい。

　図８は、本実施形態に係る物体管理システムが設置されている、物体が配置される空間の例を表す第３の図である。図８は、１つの荷物が作業員によって搬入された後の状態を表す。後述されるように、物体検出部１０５は、図７に示すような、進入体による進入が検出される状態から、図８に示すような、進入体による進入が検出されない状態になると、動作を開始する。

　図９は、本実施形態に係る物体管理システムが設置されている、物体が配置される空間の他の例を表す第１の図である。図９に示す例では、２つの入口がある。可視光カメラ２２１及び距離カメラ２２２は、２つの入口を撮影できるよう取り付けられている。そして、入出力ユニットに含まれる可視光カメラ２２１及び距離カメラ２２２が、進入センサ２１０として動作する。図９に示すように、物体が配置される空間には、２つの入口があってもよい。複数の可視光カメラ２２１と、複数の距離カメラ２２２が、取り付けられていてもよい。

　図１０は、本実施形態に係る物体管理システムが設置されている、物体が配置される空間の他の例を表す第２の図である。図１０に示す例では、入出力ユニットの代わりに、可視光カメラ２２１と、距離カメラ２２２と、プロジェクタである出力装置２４０とが取り付けられている。

　次に、図１に示す、本実施形態の物体管理装置１について、図面を参照して詳細に説明する。

　進入データ入力部１０１は、進入センサ２１０から、荷物が配置される空間への進入体による進入の有無を表す信号を受信する。前述のように、進入センサ２１０として動作する人感センサ等によって送信される信号は、例えば、進入体による進入の検出結果に応じた、進入体が存在することを表す値又は進入体が存在しないことを表す値のいずれかを表す信号である。進入データ入力部１０１は、進入センサ２１０として動作する映像センサ２２０から、荷物が配置される空間が撮影された映像を、荷物が配置される空間への進入体による進入の有無を表す信号として受信してもよい。その場合、後述される映像入力部１０３が、進入データ入力部１０１として動作すればよい。

　進入検出部１０２は、進入データ入力部１０１が受信した信号に基づき、荷物が配置される空間への進入体による進入を検出する。前述のように、進入体は、例えば、人又は運搬装置の少なくとも一方である。進入検出部１０２は、荷物が配置される空間に進入体が存在するか否かを判定すればよい。例えば、進入センサ２１０が送信する信号の値が、進入体が存在することを表す場合、進入検出部１０２は、進入体が存在すると判定すればよい。進入センサ２１０が送信する信号の値が、進入体が存在しないことを表す場合、進入検出部１０２は、進入体が存在しないと判定すればよい。

　例えば映像センサ２２０が進入センサ２１０として動作することにより、進入センサ２１０が送信する信号が、荷物が配置される空間を撮影した映像である場合、進入検出部１０２は、受信した映像から、進入体の特徴を抽出すればよい。進入体の特徴については後述する。進入体の特徴が画像から抽出された場合、進入検出部１０２は、荷物が配置される空間に進入体が存在すると判定すればよい。進入体の特徴が画像から抽出されない場合、進入検出部１０２は、荷物が配置される空間に進入体が存在しないと判定すればよい。

　進入センサ２１０から受信した信号に基づく判定の結果が、進入体が存在しない状態から進入体が存在する状態に移行した場合、進入検出部１０２は、進入体による進入を検出すればよい。進入センサ２１０から受信した信号に基づく判定の結果が、進入体が存在する状態から進入体が存在しない状態に移行した場合、進入検出部１０２は、進入体による退出を検出すればよい。

　進入センサ２１０として動作する映像センサ２２０によって得られた画像を使用して進入体を検出する方法として、様々な方法が適用可能である。上述のように、進入検出部１０２は、例えば、画像において、進入体の特徴を抽出することによって、進入体を検出する。画像における進入体の特徴は、進入体の、例えば形及び大きさが特徴的な部分の像である。例えば、進入体が人であれば、人の頭部の形及び大きさは、大きく変わらない。また、人の頭部は、人の胴体部分などより上部に存在することが多い。従って、人の頭部は、例えば天井付近など、通常の人の身長より高い場所に設置された映像センサ２２０によって撮影されやすい。進入検出部１０２は、例えば、人の頭部を、進入体の特徴として抽出すればよい。進入検出部１０２は、画像において頭部の像を抽出することによって、進入体を検出すればよい。進入体が運搬用の機械である場合、その機械の形が特徴的な部分があらかじめ特定されていればよい。検出を容易にする、特徴的な形の部品が、運搬用の機械に取り付けられていてもよい。進入検出部１０２は、画像において、運搬用の機械の特徴的な部分を検出することによって、進入体を検出すればよい。進入検出部１０２は、人の頭部又は運搬用の機械の特徴的な部分の少なくともいずれかを検出することによって、進入体を検出してもよい。

　進入検出部１０２が人の頭部を抽出する方法として、さまざまな方法を適用することができる。例えば、映像センサ２２０から送られてくる映像が可視光カメラ２２１によって撮影された映像である場合、進入検出部１０２は、例えば、まず、移動体の領域を抽出すればよい。移動体の領域を検出する方法として、例えば、映像中の連続するフレーム間又は近接するフレーム間の差分画像に基づく方法がある。照明の変化が少ない環境では、移動体の領域を検出する方法として、あらかじめ生成された背景画像と頭部の抽出の対象である画像との間の差分画像に基づく方法もある。差分画像は、２枚の画像において同じ位置にある画素の画素値の差が、その同じ位置にある画素の画素値である画像である。進入検出部１０２は、例えば、差分画像において、画素値の大きさが所定値以上である画素の連結領域を、移動体の領域として抽出する。進入検出部１０２は、映像センサ２２０から送られてくる映像に対して、輪郭抽出や、画素値に基づく領域分割を行うことによって、移動体の領域を抽出することもできる。進入検出部１０２は、抽出された移動体の領域の上部において、凸部を検出すればよい。そして、進入検出部１０２は、検出された凸部が人の頭部であるか否かを判定すればよい。進入検出部１０２は、検出された凸部が人の頭部であると判定した場合に、検出された凸部を人の頭部として検出すればよい。

　進入検出部１０２は、検出された凸部が人の頭部であるか否かを、例えば以下のように判定することができる。進入検出部１０２は、映像を撮影する可視光カメラ２２１の焦点距離などのカメラパラメータに基づき、検出された凸部の大きさが人間の頭部の標準的な大きさである場合の、可視光カメラ２２１から凸部として撮影された対象までの距離を推定する。進入検出部１０２は、可視光カメラ２２１のカメラパラメータと、画像における凸部の位置とに基づき、可視光カメラ２２１に対する、検出された凸部として撮影された対象の方向を推定する。以上のように推定された距離及び方向は、可視光カメラ２２１と、凸部として撮影された対象との間の、相対位置を表す。さらに、進入検出部１０２は、推定された相対位置と、荷物が配置される空間における可視光カメラ２２１の位置とに基づき、荷物が配置される空間における、凸部として撮影された対象の位置を推定する。そして、進入検出部１０２は、凸部として撮影された対象の推定された位置が、荷物が配置される空間の範囲に含まれるか否かを判定する。判定の結果、凸部として撮影された対象が、荷物が配置される空間に含まれない場合、進入検出部１０２は、凸部として撮影された対象は人の頭部でないと判定すればよい。また、進入検出部１０２は、荷物が配置される空間における可視光カメラ２２１の配置と、人の身体のモデルに基づき、その空間で作業を行う人の頭部が存在しうる範囲を定めることができる。凸部として撮影された対象の、推定された位置が、定められた範囲に含まれない場合、進入検出部１０２は、凸部として撮影された対象は人の頭部でないと判定すればよい。凸部として撮影された対象の、推定された位置が、定められた範囲に含まれる場合、進入検出部１０２は、凸部として撮影された対象は人の頭部であると判定すればよい。進入検出部１０２は、他の方法によって、可視光カメラ２２１によって撮影された映像において人の頭部を検出してもよい。

　映像センサ２２０から送られてくる映像が距離カメラ２２２によって撮影された距離映像である場合、その映像の各フレームにおける画素の画素値は、カメラからの距離を表す。距離カメラ２２２のカメラパラメータが既知であれば、荷物が配置される空間内の存在する、距離カメラ２２２に対して隠れていない面の形及び大きさを、距離画像に基づき導出できる。進入検出部１０２は、距離画像に基づき導出される面において、形及び大きさが、あらかじめ定められた人の頭部の条件にあてはまる部分を、人の頭部として検出すればよい。進入検出部１０２が、距離映像又は距離画像において、人又は人の頭部を検出する方法として、上述の方法の他にも、様々な方法が適用可能である。

　映像センサ２２０から送られてくる映像が、可視光映像及び距離映像である場合、進入検出部１０２は、可視光映像及び距離映像の少なくともいずれかにおいて、例えば上述のように、人の頭部を検出してもよい。進入検出部１０２は、可視光映像及び距離映像の双方において人の頭部を検出してもよい。そして、可視光映像において検出された人の頭部の位置と、距離映像において検出された人の頭部の位置とが、所定の基準より近い場合、進入検出部１０２は、人の頭部が検出されたと判定すればよい。可視光映像から人の頭部を検出する場合、照明条件の変化などの影響により、誤検出が生じることがある。照明条件の変化は、例えば、ドアの開閉によって外部から入口を介して入射する入射光の変化などである。特に、太陽光などの強い外光が差し込んだ場合、誤検出が起きやすい。距離映像から人の頭部を検出する場合、形状が人の頭部の形状に類似した他の物体を、人の頭部として検出する場合がある。可視光映像からの人の頭部の検出結果と距離映像からの人の頭部の検出結果とを組み合わせることによって、人の頭部の検出精度を向上させることができる。

　以上では、進入検出部１０２が人の頭部を検出することによって進入体による進入を検出する方法について説明したが、進入検出部１０２は、他の方法によって、進入体による進入を検出してもよい。進入検出部１０２は、進入体の種類に応じた方法によって、進入体による進入を検出すればよい。

　映像入力部１０３は、映像センサ２２０が撮影した映像を、映像センサ２２０から受信する。映像入力部１０３は、受信した映像を、映像記憶部１０４に格納する。映像入力部１０３は、受信した映像をフレーム毎に静止画像に変換し、変換後の静止画像を映像記憶部１０４に格納してもよい。映像入力部１０３は、受信した映像のデータを、そのまま映像記憶部１０４に格納してもよい。映像センサ２２０が進入センサ２１０として動作し、映像入力部１０３が進入データ入力部１０１として動作する場合、映像入力部１０３は、さらに、受信した映像を進入検出部１０２に送信する。

　映像記憶部１０４は、映像入力部１０３が受信した映像を記憶する。映像記憶部１０４は、映像入力部１０３が映像を受信してから所定時間の期間、その映像を記憶していてもよい。映像記憶部１０４は、映像入力部１０３が受信してから経過した時間が短い方から所定フレーム数の映像を記憶していてもよい。その場合、例えば映像入力部１０３が、受信してから経過した時間が長い映像から、映像記憶部１０４が記憶する映像を消去してもよい。映像入力部１０３は、消去の対象である映像に、受信した映像を上書きすることによって、消去の対象である映像の消去と、受信した映像の格納を行ってもよい。

　物体検出部１０５は、進入体による進入が進入検出部１０２によって検出された場合、進入が検出されなくなった後、検出された進入の前に撮影された画像と、その進入の後に撮影された画像とを、映像記憶部１０４から読み出す。物体検出部１０５は、読み出した画像を使用して、物体が配置される空間への物体の搬入と、物体が配置される空間からの物体の搬出とを検出する。物体検出部１０５は、さらに、物体が配置される空間に搬入された物体の位置と、物体が配置される空間から搬出された物体の位置とを検出する。

　物体検出部１０５は、例えば以下のように、進入が検出される前に撮影された画像を、映像記憶部１０４から読み出す。映像記憶部１０４に、映像が変換された静止画像が格納されている場合、物体検出部１０５は、例えば、進入が検出され始めた時点の静止画像から、所定枚数前の静止画像を読み出せばよい。映像記憶部１０４に、受信した映像のデータがそのまま格納されている場合、物体検出部１０５は、その映像のデータから、進入が検出され始めた時点のフレームよりも所定フレーム数前のフレームを、静止画像として抽出すればよい。物体検出部１０５は、さらに、進入が検出され、さらにその進入が検出されなくなった後に撮影された画像を、映像記憶部１０４から読み出す。物体検出部１０５は、進入が検出されなくなった時点の静止画像から、例えば所定枚数後の静止画像を、映像記憶部１０４から同様に読み出せばよい。映像記憶部１０４に、受信した映像のデータがそのまま格納されている場合、物体検出部１０５は、その映像のデータから、進入が検出されなくなった時点のフレームよりも所定フレーム数後のフレームを、静止画像として抽出すればよい。

　次に、物体検出部１０５は、例えば以下のように、進入が検出される前に撮影された画像と、進入が検出されなくなった後に撮影された画像との相違に基づき、物体の搬入及び物体の搬出を検出する。本発明の各実施形態の説明において、進入が検出される前に撮影された画像を、その進入の「進入前画像」と表記する。また、進入が検出され、さらに、その進入が検出されなくなった後に撮影された画像を、その進入の「進入後画像」と表記する。

　まず、物体検出部１０５は、例えば、進入前画像と進入後画像との間における画素値の変化の大きさが所定の基準以上である画素の集合を含む、変化領域を抽出する。物体検出部１０５は、例えば、進入前画像と進入後画像との間の差分画像を生成すればよい。差分画像は、例えば、各画素の画素値が、その画素と同じ位置における、２つの画像の画素の画素値の差を表す画像である。そして、物体検出部１０５は、その差分画像から、画素値の大きさが所定の基準以上である領域を抽出すればよい。変化領域は、画素値の変化の大きさが所定の基準以上である画素の連結領域であってもよい。変化領域は、画素値の変化の大きさが所定の基準以上である画素の連結領域の凸包であってもよい。変化領域は、画素値の変化の大きさが所定の基準以上である画素の連結領域を含む矩形などの多角形であってもよい。なお、連結領域は、例えば、その連結領域に含まれる画素は同じ連結領域に含まれるいずれかの画素に隣接する、画素の集合である。

　次に、物体検出部１０５は、抽出された変化領域が、物体の搬入によって生じたか、物体の搬出によって生じたかを判定する。

　映像記憶部１０４に格納されている映像が可視光映像である場合、物体検出部１０５は、例えば、変化領域内における色や輪郭に基づき、変化領域における物体の有無を検出する。物体検出部１０５は、例えば、変化領域内における色や輪郭に基づき、変化領域に像が含まれる対象の形状を推定してもよい。物体に例えばラベルが貼付されている場合、物体検出部１０５は、例えば、変化領域内における色や輪郭に基づき、変化領域においてラベルの像を検出することによって物体を検出してもよい。物体検出部１０５は、変化領域の色及びテクスチャ等の特徴を、物体が配置される空間における床や壁の同じ種類の特徴と比較してもよい。そして、物体検出部１０５は、変化領域の特徴が、床や壁の特徴と異なる場合、変化領域に物体が存在すると判定してもよい。物体検出部１０５は、他の方法によって、物体を検出してもよい。

　物体検出部１０５は、進入前画像及び進入後画像の双方の変化領域において、物体の有無を検出すればよい。物体検出部１０５は、進入前画像の変化領域において物体が検出され、進入後画像の変化領域において物体が検出されない場合、進入前画像のその変化領域において検出される物体が、進入体によって搬出されたと判定する。以下の説明において、搬出された物体を搬出物体と表記する。物体検出部１０５は、進入前画像の変化領域において物体が検出されず、進入後画像の変化領域において物体が検出される場合、進入後画像のその変化領域において検出される物体が、進入体によって搬入されたと判定する。以下の説明において、搬入された物体を搬入物体と表記する。進入前画像の変化領域及び進入後画像の変化領域の双方において、物体が検出された場合、物体検出部１０５は、搬出物体が配置されていた場所に、搬入物体が配置されたと判定すればよい。

　映像記憶部１０４に格納されている映像が距離映像である場合、距離画像における画素値の変化量は、その距離画像を撮影した距離カメラ２２２から、撮影される対象の表面までの最短距離の変化を表す。距離カメラ２２２による撮影範囲内における、物体の搬入及び搬出は、その物体が存在している状態で撮影された距離画像と、その物体が存在していない状態で撮影された距離画像との間の、変化領域として現れる。

　例えば、撮影範囲から物体が搬出され、撮影範囲内の他の対象の位置は変化していない場合、距離画像におけるその物体が存在していた領域以外の領域では、距離カメラ２２２から距離カメラ２２２に最も近い表面までの距離は変化しない。その場合、距離画像における物体が存在していた領域では、距離カメラ２２２から距離カメラ２２２に最も近い表面までの距離は、その物体が存在しなくなることによって、大きくなる。例えば、撮影範囲に物体が搬入され、撮影範囲内の他の対象の位置は変化していない場合、距離画像におけるその物体が存在していた領域以外の領域では、距離カメラ２２２から距離カメラ２２２に最も近い表面までの距離は変化しない。その場合、距離画像における、配置された物体の領域では、距離カメラ２２２から距離カメラ２２２に最も近い表面までの距離は、その物体の存在によって、小さくなる。

　物体検出部１０５は、例えば以下のように、進入前画像に対する進入後画像の、変化領域における画素値の変化量に基づき、変化領域が物体の搬出によって生じたが、物体の搬入によって生じたかを検出する。

　距離画像における変化領域が、一つの物体が搬出されたことによって生じた場合、その変化領域において、画素値が増加する画素は存在するが、画素値が減少する画素は存在しないはずである。距離画像における変化領域が、一つの物体が搬入されたことによって生じた場合、その変化領域において、画素値が減少する画素は存在するが、画素値が増加する画素は存在しないはずである。変化領域において、画素値が増加する画素は存在するが、画素値が減少する画素は存在しない場合、物体検出部１０５は、その変化領域が搬出物体によって生じたと判定すればよい。変化領域において、画素値が減少する画素は存在するが、画素値が増加する画素は存在しない場合、物体検出部１０５は、その変化領域が搬入物体によって生じたと判定すればよい。なお、物体検出部１０５は、進入前画像と進入後画像との間における、画素の画素値の変化の大きさが、所定の差分閾値を越えない場合、その画素の画素値は変化しないと見なしてもよい。差分閾値は、同一の対象が撮影された複数の距離画像における、ゆらぎ等による画素値の変動の大きさを上回るよう、あらかじめ実験的に決められていればよい。

　また、映像センサ２２０の距離センサは、物体が配置される空間において撮影された物体の、撮影された画像における像が、一定以上の広さの領域になるように配置されていてもよい。その場合、物体の搬入及び搬出は、その一定以上の広さの変化領域として現れる。物体検出部１０５は、進入前画像と進入後画像との差分画像の変化領域において、例えば画素値の減少の大きさが所定の差分閾値を越える画素の、所定の広さ閾値を越える大きさの連結領域を、搬出物体の像として検出すればよい。物体検出部１０５は、進入前画像と進入後画像との差分画像の変化領域において、例えば画素値の増加の大きさが所定の差分閾値を越える画素の、所定の広さ閾値を越える大きさの連結領域を、搬入物体の像として検出すればよい。上述の広さ閾値は、撮影された物体の像の広さがその広さ閾値を下回らないよう、あらかじめ実験的に決められていればよい。

　複数の変化領域が検出された場合、物体検出部１０５は、それぞれの変化領域が、搬出物体による変化領域であるか、搬入物体による変化領域であるかを、上述のように判定すればよい。

　１つの変化領域に、画素値が減少している領域と画素値が増加している領域が含まれる場合、物体検出部１０５は、例えば後述されるように、その変化領域が生じた原因を判定すればよい。

　進入体によって、例えば、搬出物体が進入の前に配置されていた場所に、進入の後、搬入物体が配置される、物体の置き換えが行われる場合がある。搬出物体でも搬入物体でもない物体が配置されていた場所に、搬入物体が置かれ、さらに、その搬入物体の上に、搬出物体でも搬入物体でもない物体が置かれる場合もある。搬出物体が置かれていた場所に、搬出物体の上に置かれていた、搬出物体でも搬入物体でもない物体が、その搬出物体が置かれていた場所に置かれる場合もある。

　図１１は、物体の位置の変化の例を模式的に表す図である。図１１は、物体Ａ、Ｂ、及びＣが置かれている空間に、さらに物体Ｄが置かれる場合における、物体の位置の変化の例を表す。図１１に示す例は、例えば、左の状態で撮影された画像が進入前画像であり、右の状態で撮影された画像が進入後画像である。右側の状態では、物体Ａの下に、新たに物体Ｄが置かれている。

　例えば以上のような場合、一つの変化領域に、画素値が減少している領域と画素値が増加している領域とが混在していることがある。その場合、物体検出部１０５は、例えば以下のように、変化領域が生じた原因を判定すればよい。

　例えば、物体検出部１０５は、まず、画素値が減少している領域と画素値が増加している領域とを含む変化領域において、物体の移動の有無を検出する。物体検出部１０５は、進入前画像の変化領域において、テンプレートを選択する。

　変化領域が距離画像において検出され、そして、可視光画像が得られている場合、物体検出部１０５は、例えば、距離画像において検出された変化領域に対応する、可視光画像における領域を特定してもよい。検出部１０５は、距離画像において検出された変化領域に対応する、可視光画像における領域を距離カメラ２２２及び可視光カメラ２２１の相対位置及びカメラパラメータに基づいて特定すればよい。距離画像における変化領域に対応する、可視光画像における領域は、例えば、その変化領域において距離が撮影された範囲が可視光によって観測された領域を含む、可視光画像における領域である。そして、物体検出部１０５は、特定した可視光画像の領域において、テンプレートを選択してもよい。

　物体検出部１０５がテンプレートマッチングに使用されるテンプレートを選択する方法として、既存の様々な方法が適用できる。物体検出部１０５は、例えば、進入前画像の変化領域において、画素値の変化量が所定値以上である所定サイズの領域を、テンプレートとして選択してもよい。具体的には、物体検出部１０５は、例えば、適宜選択されたオペレータを使用することによって検出した微分画像の画素値の平均値が所定値以上である、所定サイズの領域を、テンプレートとして選択してもよい。物体検出部１０５は、例えば、上述の微分画像において画素値が所定値以上である画素の割合が所定割合以上である領域をテンプレートとして選択してもよい。物体検出部１０５は、テンプレートとして選択される領域のサイズを決定してもよい。物体検出部１０５は、他の方法によってテンプレートを選択してもよい。

　そして、物体検出部１０５は、進入後画像の変化領域において、そのテンプレートを使用してテンプレートマッチングを行うことによって、そのテンプレートの移動先を検出する。

　変化領域が距離画像において検出され、そして、可視光画像が得られている場合、物体検出部１０５は、距離画像における変化領域に対応する可視光画像の領域において、後述されるようにテンプレートマッチングを行ってもよい。さらに、物体検出部１０５は、可視光画像においてテンプレートの移動先として特定された領域に対応する、距離画像における領域を特定してもよい。

　物体検出部１０５は、テンプレートの移動先が検出された場合、搬出物体でも搬入物体でもない物体が移動したと判定すればよい。そして、物体検出部１０５は、テンプレート及びテンプレートの移動先を、その搬出物体でも搬入物体でもない物体の位置として検出すればよい。物体検出部１０５は、一つの変化領域において複数のテンプレートを選択してもよい。そして、物体検出部１０５は、複数のテンプレートの各々を使用して、テンプレートマッチングを行ってもよい。物体検出部１０５は、例えば、テンプレートマッチングによって得られた移動ベクトルから、差が所定の範囲内の移動ベクトルを選択してもよい。そして、物体検出部１０５は、選択された移動ベクトルの数が所定数以上である場合、搬出物体でも搬入物体でもない物体が移動したと判定すればよい。そして、物体検出部１０５は、それらの移動ベクトルが検出されたテンプレートと、そのテンプレートの移動先とを、その搬出物体でも搬入物体でもない物体の位置として検出すればよい。

　物体検出部１０５は、画素値が減少している領域と画素値が増加している領域とを含む変化領域において、移動した物体を検出しなかった場合、例えば、その変化領域は、搬出物体及び搬入物体によって生じたと判定する。移動した物体が検出され、その物体が配置されている場所の高さが上昇した場合、その物体の下に他の物体が搬入された可能性がある。この場合、物体検出部１０５は、物体が搬入されたと判定すればよい。移動した物体が検出され、その物体が配置されている場所の高さが下降した場合、その物体の下にあった他の物体が搬出された可能性がある。この場合、物体検出部１０５は、物体が搬出されたと判定すればよい。移動した物体が検出され、さらに、その移動した物体が配置されている場所が、最も上の場所から、最も上でない場所に変化した場合、その物体の上に搬入された他の物体が置かれた可能性がある。この場合、物体検出部１０５は、物体が搬入されたと判定すればよい。移動した物体が検出され、さらに、その移動した物体が配置されている場所が、最も上でない場所から、最も上の場所に変化した場合、その物体の上に置かれていた他の物体が搬出された可能性がある。この場合、物体検出部１０５は、物体が搬出されたと判定すればよい。物体が搬出され、かつ、搬入されなかったと判定された場合、物体検出部１０５は、その変化領域が、搬出物体によって生じたと判定すればよい。物体が搬入され、かつ、搬出されなかったと判定された場合、物体検出部１０５は、その変化領域が、搬入物体によって生じたと判定すればよい。物体が搬出され、かつ、搬入されたと判定された場合、物体検出部１０５は、その変化領域が、搬出物体及び搬入物体によって生じたと判定すればよい。以上の判定は例である。物体検出部１０５は、以上の例と異なる判定を行ってもよい。

　映像記憶部１０４に、映像として、可視光映像及び距離映像が格納されている場合、物体検出部１０５は、可視光映像における進入前画像及び進入後画像に基づき、搬出物体及び搬入物体を検出すればよい。さらに、物体検出部１０５は、距離映像においても、進入前画像及び進入後画像に基づき、搬出物体及び搬入物体を検出すればよい。

　物体検出部１０５は、検出された搬出物体及び搬入物体の位置を、可視光映像及び距離映像の少なくともいずれか一方において検出する。映像記憶部１０４に、映像として、可視光映像のみが格納されている場合、物体検出部１０５は、検出された搬出物体及び搬入物体の位置を、可視光映像において検出すればよい。映像記憶部１０４に、映像として、距離映像のみが格納されている場合、物体検出部１０５は、検出された搬出物体及び搬入物体の位置を、距離映像において検出すればよい。

　搬出物体及び搬入物体等の物体の位置は、例えば、その物体の特徴的な部分の位置であってもよい。物体の特徴的な部分は、画像におけるその物体の像に基づき特定できる部分であればよい。物体の特徴的な部分は、例えば、物体の角、物体の像の重心、あるいは物体に貼付されたラベルの重心などである。物体検出部１０５は、変化領域又は変化領域を含む領域において、あらかじめ与えられた、形状及び色などの物体の特徴に基づき、物体の像を抽出してもよい。物体検出部１０５は、変化領域を、物体の像と見なしてもよい。物体検出部１０５は、物体の位置として、例えば変化領域の重心を検出してもよい。物体検出部１０５は、変化領域又は変化領域を含む所定の領域を、物体の位置として検出してもよい。物体の特徴的な部分は、他の部分であってもよい。物体の特徴的な部分が点である場合、検出された位置は例えば１点の座標によって表される。物体の特徴的な部分が線分である場合、検出された位置は、例えば線分の２つの端点の座標によって表される。物体の特徴的な部分が多角形である場合、検出された位置は、例えばその多角形の各頂点の座標によって表される。物体の特徴的な部分が円である場合、検出された位置は、例えばその円の中心の座標及び半径によって表される。物体の特徴的な部分は、座標や長さによって表される他の図形であってもよい。物体の位置を表す座標は、適宜選択された離散値によって表されていてもよい。

　物体検出部１０５は、可視光画像又は距離画像などの画像において検出した位置を、例えば、物体が配置される空間内における位置に変換してもよい。

　前述のように、距離カメラ２２２によって撮影された距離画像では、各画素の画素値は、距離カメラ２２２からの距離を表す。従って、物体検出部１０５は、画像において検出した位置にある、距離画像の画素の画素値と、距離カメラ２２２のカメラパラメータとに基づき、物体が配置される空間における、物体の特徴的な部分の位置を特定することができる。

　その場合の物体の位置は、例えば、物体が配置される空間においてあらかじめ定められた座標系における座標によって表されていればよい。その座標系は、映像センサ２２０を中心とする座標系であってもよい。その場合、その座標系は、例えば、可視光カメラ２２１を中心とする座標系であってもよい。その座標系は、例えば、距離カメラ２２２を中心とする座標系であってもよい。

　物体検出部１０５は、搬入物体の位置として検出された位置を、物体登録部１０７に送信する。搬入物体の位置として複数の位置が検出された場合、物体検出部１０５は、それらの複数の位置を、物体登録部１０７に送信する。物体検出部１０５は、さらに、例えば、可視光画像の進入後画像から、搬入物体によって生じたと判定された変化領域又はその変化領域を含む領域の画像を切り出してもよい。搬入物体によって生じたと判定された変化領域は、搬入物体のみによって生じたと判定された変化領域と、搬入物体及び搬出物体によって生じたと判定された変化領域とを含む。物体検出部１０５は、切り出した画像を物体の位置に関連付ければよい。物体検出部１０５は、物体の位置に関連付けられた、切り出した画像を、物体登録部１０７に送信してもよい。搬出物体の位置として複数の位置が検出された場合、物体検出部１０５は、位置毎に、切り出された画像を位置に関連付ければよい。そして、物体検出部１０５は、位置に関連付けられた、切り出された画像を、物体登録部１０７に送信すればよい。物体検出部１０５は、切り出された画像ではなく、進入後画像を位置に関連付けてもよい。そして、物体検出部１０５は、位置に関連付けられた進入後画像を物体登録部１０７に送信してもよい。以下の説明において、物体検出部１０５が物体登録部１０７に送信する画像を、「表示画像」とも表記する。物体検出部１０５が物体登録部１０７に送信する位置は、座標ではなく、表示画像であってもよい。すなわち、物体検出部１０５は、表示画像を、搬入物体の位置として物体登録部１０７に送信してもよい。物体検出部１０５は、さらに、搬出物体の位置として検出された位置を、物体登録部１０７に送信してもよい。

　物体検出部１０５は、さらに、搬出物体での搬入物体でもない物体の、移動元の位置及び移動先の位置の組み合わせを、物体登録部１０７に送信してもよい。移動元の位置は、前述のテンプレートの位置である。移動先の位置は、前述のテンプレートの移動先の位置である。

　物体ＩＤ入力部１０６は、物体ＩＤ入力装置２３０から、物体ＩＤを受信する。物体ＩＤ入力部１０６は、複数の物体ＩＤを受信してもよい。映像センサ２２０が物体ＩＤ入力装置２３０として動作する場合、物体ＩＤ入力部１０６は、受信した映像から、物体ＩＤを抽出すればよい。物体ＩＤ入力部１０６は、受信又は抽出した物体ＩＤを、物体登録部１０７に送信する。

　物体記憶部１０８は、物体ＩＤと、物体ＩＤに関連付けられた位置とを記憶する。物体記憶部１０８は、さらに、物体ＩＤに関連付けられた画像を記憶していてもよい。本実施形態の物体記憶部１０８が記憶する画像は、上述の表示画像である。

　物体登録部１０７は、受信した物体ＩＤに関連付けられている位置が、物体記憶部１０８に格納されているか否かを判定する。

　受信した物体ＩＤに位置が関連付けられている場合、物体登録部１０７は、物体記憶部１０８から、受信した物体ＩＤに関連付けられている位置を読み出す。物体登録部１０７は、読み出した位置を、出力部１０９に送信する。受信した物体ＩＤに画像が関連付けられている場合、物体登録部１０７は、物体記憶部１０８から、さらに、受信した物体ＩＤに関連付けられている画像を読み出してもよい。その場合、物体登録部１０７は、読み出した位置と画像とを、出力部１０９に送信する。物体登録部１０７は、進入体による進入が進入検出部１０２によって検出された場合、出力部１０９に、位置、又は、位置と画像とを送信すればよい。物体登録部１０７は、物体ＩＤが入力されるのに応じて、出力部１０９に、位置、又は、位置と画像とを送信してもよい。

　出力部１０９は、位置を受信した場合、受信した位置を出力装置２４０に出力する。

　例えば、出力装置２４０が、タブレット端末などの端末装置である場合、出力部１０９は、端末装置である出力装置２４０の画面に、受信した位置を表示すればよい。その場合、出力部１０９は、例えば、物体が配置される場所の平面図と、その平面図上の、受信した位置が表す場所に、所定の図形を描画すればよい。

　例えば、出力装置２４０が、照射する方向を変更できるレーザポインタである場合、出力部１０９は、出力装置２４０が物体ＩＤに関連付けられている位置を照射するよう、出力装置２４０の方向を設定する。出力装置２４０は、設定された方向に、光を照射すればよい。物体ＩＤに関連付けられている位置が、画像上の位置である場合、出力部１０９は、例えばフィードバック制御によって、物体ＩＤに関連付けられている位置が照射されるよう、出力装置２４０の方向を制御してもよい。物体ＩＤに複数の位置が関連付けられている場合、出力部１０９は、例えば、出力装置２４０が、それらの複数の位置を、所定の時間毎に所定の順番で照射するよう、出力装置２４０が照射する位置を切り替えればよい。

　例えば、出力装置２４０が、所定の範囲を照射し、照射する方向を設定できるプロジェクタである場合、出力部１０９は、出力装置２４０の方向を、照射の中心が、物体ＩＤに関連付けられている位置になるよう、出力装置２４０の方向を設定する。出力装置２４０は、設定された方向に、光を照射すればよい。物体ＩＤに画像が関連付けられている場合、出力部１０９は、出力装置２４０に、物体ＩＤに関連付けられている画像を設定された方向に照射させてもよい。物体ＩＤに複数の位置が関連付けられている場合、出力部１０９は、例えば、出力装置２４０が、それらの複数の位置に、その位置に関連付けられた画像を、所定の時間毎に所定の順番で照射するよう、出力装置２４０が照射する位置及び画像を切り替えればよい。物体ＩＤに、進入後画像が関連付けられている場合、出力部１０９は、進入後画像から、物体ＩＤに関連付けられている位置の画像を切り出せばよい。物体ＩＤに関連付けられている位置が、物体が配置される空間に設定された３次元の座標系における座標で表されている場合、出力部１０９は、進入後画像における物体ＩＤに関連付けられている位置の像の座標を導出すればよい。３次元の座標系における座標は、進入後画像を撮影したカメラのカメラパラメータと、そのカメラの位置及びその３次元の座標系の関係とに基づき、その進入後画像における座標に変換可能である。そして、出力部１０９は、物体ＩＤに関連付けられている位置の画像を、物体ＩＤに関連付けられている位置に照射すればよい。

　出力装置２４０が、照射する方向を出力部１０９が設定できないプロジェクタである場合、出力装置２４０は、例えば、出力装置２４０による照射の範囲に、物体が配置される範囲が含まれるよう、出力装置２４０が設置されていればよい。そして、出力部１０９は、出力装置２４０が照射する映像の、物体ＩＤに関連付けられている位置に照射される部分の明るさが明るくなり、それ以外の位置に照射される部分の明るさが暗くなるよう設定する。そして、出力部１０９は、設定した映像を、出力装置２４０に照射させればよい。物体ＩＤに画像が関連付けられている場合、出力部１０９は、出力装置２４０が照射する映像の、物体ＩＤに関連付けられている位置に照射される部分に、その物体ＩＤに関連付けられている画像を合成すればよい。物体ＩＤに複数の位置が関連付けられている場合、出力部１０９は、出力装置２４０が照射する映像の、物体ＩＤに関連付けられている位置に照射される部分に、その位置に関連付けられている画像を合成すればよい。物体ＩＤに進入後画像が関連付けられている場合、出力部１０９は、その画像の、物体ＩＤに関連付けられている位置に照射される部分の明るさを明るくし、それ以外の部分を暗くした画像を生成すればよい。そして、出力部１０９は、生成した画像を、出力装置２４０に照射させればよい。

　出力部１０９が位置の出力を開始した後、進入体による進入が検出される状態から、進入体による進入がされない状態に変化した場合、出力部１０９は、位置の出力を終了する。そして、その場合、さらに、物体登録部１０７は、受信した物体ＩＤに関連付けられている位置を、物体記憶部１０８から削除する。その場合、物体登録部１０７は、受信した物体ＩＤに関連付けられている位置をすぐには削除せず、物体検出部１０５が搬出物体の位置を送信するまで待機してもよい。そして、物体登録部１０７は、物体検出部１０５から、搬出物体の位置を受信してもよい。物体登録部１０７は、物体検出部１０５から受信した、搬出物体の位置と、受信した物体ＩＤに関連付けられている位置とを比較してもよい。物体登録部１０７は、受信した搬出物体の位置と受信した物体ＩＤに関連付けられている位置との距離が、所定距離以下である場合、その物体ＩＤに関連付けられている位置を、物体記憶部１０８から削除してもよい。

　物体登録部１０７は、位置が関連付けられている物体ＩＤと、位置が関連付けられていない物体ＩＤとを受信した場合、位置が関連付けられている物体ＩＤに対して、上述の動作を行う。そして、物体登録部１０７は、物体検出部１０５から、搬入物体の位置が送信されるまで待機する。

　受信した物体ＩＤに位置が関連付けられていない場合、物体登録部１０７は、物体検出部１０５から、搬入物体の位置が送信されるまで待機する。

　物体検出部１０５から送信された搬入物体の位置を受信した場合、物体登録部１０７は、物体検出部１０５から受信したその搬入物体の位置を、物体ＩＤ入力部１０６から受信した、位置が関連付けられていない物体ＩＤに関連付ける。物体登録部１０７は、物体ＩＤに関連付けられた位置を、物体記憶部１０８に格納する。物体登録部１０７は、搬入物体の位置とその位置に関連付けられた画像とを受信した場合、位置が関連付けられていない物体ＩＤに、受信した、搬入物体の位置とその位置に関連付けられた画像とを関連付ける。そして、物体登録部１０７は、物体ＩＤに関連付けられた、搬入物体の位置及びその位置に関連付けられた画像を、物体記憶部１０８に格納する。なお、物体検出部１０５から送信される画像は、上述のように、例えば、搬入物体によって生じた変化領域の画像等である。物体登録部１０７は、搬入物体の位置と、その搬入物体が検出された進入後画像とを受信した場合、搬入物体の位置及び進入後画像を、物体ＩＤに関連付けてもよい。

　進入体が複数の物体を搬入する場合、進入体は、搬入する物体の数と同じ数の、位置が関連付けられていない物体ＩＤを、物体ＩＤ入力装置２３０を介して入力する。その場合、本実施形態では、物体登録部１０７は、物体検出部１０５によって検出された、全ての搬入物体の位置を、位置が関連付けられていない物体ＩＤのそれぞれに関連付ければよい。物体検出部１０５から、位置及び画像の複数の組み合わせを受信した場合、物体登録部１０７は、さらに、位置及び画像の、受信した全ての組み合わせを、位置が関連付けられていない物体ＩＤのそれぞれに関連付けてもよい。物体検出部１０５から、さらに、位置と、搬入物体が検出された進入後画像を受信した場合、物体登録部１０７は、受信した位置と進入後画像とを、位置が関連付けられていない物体ＩＤのそれぞれに関連付けてもよい。

　物体登録部１０７は、搬出物体でも搬入物体でもない、移動した物体の、移動元の位置及び移動先の位置の組み合わせを受信した場合、その移動した物体の位置として物体記憶部１０８に格納されている位置を、更新してもよい。物体登録部１０７は、例えば、まず、受信した移動元の位置に最も近い位置に関連付けられている物体ＩＤを特定すればよい。物体の位置が座標によって表される場合、物体登録部１０７は、例えば、移動元の位置との距離が最も近い位置に関連付けられている物体ＩＤを特定すればよい。物体登録部１０７は、特定した物体ＩＤに移動先の位置を関連付け、特定した物体ＩＤに関連付けられた、移動先の位置を、物体記憶部１０８に格納すればよい。物体の位置が画像によって表されている場合、物体登録部１０７は、移動元の位置を表す画像をテンプレートとして、物体記憶部１０８に登録されている位置（すなわち、位置を表す画像）と、テンプレートマッチングを行えばよい。そして、物体登録部１０７は、移動元の位置を表す画像に最もマッチする画像に関連付けられている物体ＩＤを特定すればよい。物体登録部１０７は、特定した物体ＩＤによって特定される物体の位置として、移動先の位置を表す画像を物体記憶部１０８に格納すればよい。物体登録部１０７は、例えば、特定した物体ＩＤを移動先の位置を表す画像に関連付け、特定した物体ＩＤが関連付けられている、移動先の位置を表す画像を、物体記憶部１０８に格納すればよい。上述のように、物体登録部１０７が物体検出部１０５から受信し、物体登録部１０７が物体記憶部１０８に格納する画像は、上述の表示画像である。

　次に、本実施形態の物体管理装置１の動作について、図面を参照して詳細に説明する。

　図１２は、本実施形態の物体管理装置１の動作全体の第１の例を表すフローチャートである。本動作では、物体管理システム３００の出力装置２４０は、例えば、図３に示す、方向を変更可能なレーザポインタ、図４に示すプロジェクタ、又は、図５に示すプロジェクタ等である。この場合の動作を、以下の説明において、「第１の動作例」と表記する。

　図１２を参照すると、まず物体ＩＤ入力部１０６が、物体ＩＤ入力装置２３０から物体ＩＤを受信する（ステップＳ１０１）。物体ＩＤ入力部１０６は、受信した物体ＩＤを、物体登録部１０７に送信する。物体登録部１０７は、受信した物体ＩＤに位置が関連付けられているか否かを判定する（ステップＳ１０２）。物体登録部１０７は、受信した物体ＩＤが関連付けられている位置が、物体記憶部１０８に格納されているか否かを判定すればよい。

　受信した物体ＩＤに位置が関連付けられていない場合（ステップＳ１０２においてＮｏ）、物体管理装置１は、次に、ステップＳ１０４の動作を行う。

　受信した物体ＩＤに位置が関連付けられている場合（ステップＳ１０２においてＹｅｓ）、出力部１０９は、受信した物体ＩＤに関連付けられている位置を、出力装置２４０によって出力する（ステップＳ１０３）。ステップＳ１０３の動作については、後で詳細に説明する。そして、物体管理装置１は、次に、ステップＳ１０４の動作を行う。

　ステップＳ１０４において、進入センサ２１０が取得し、進入データ入力部１０１が進入センサ２１０から受信したデータに基づき、進入検出部１０２は、進入体による進入を検出する。

　進入が検出されない場合（ステップＳ１０５においてＮｏ）、進入検出部１０２は、進入検出フラグの値を確認する（ステップＳ１０９）。進入検出フラグは、進入が検出されたか否かを表す。例えば、進入検出フラグがＹｅｓである場合、進入検出フラグは、進入が検出されたことを表す。進入検出フラグがＮｏである場合、進入検出フラグは、進入が検出されていないことを表す。進入フラグのＹｅｓである値と、Ｎｏである値は、あらかじめ定められた、異なる値であればよい。進入フラグの初期値はＮｏである。進入検出フラグがＮｏである場合（ステップＳ１０９においてＮｏ）、物体管理装置１は、ステップＳ１０４からの動作を継続する。進入が検出されず、かつ、進入フラグがＮｏである場合、まだ進入体による進入は検出されていない。

　進入が検出された場合（ステップＳ１０５においてＹｅｓ）、進入検出部１０２は、進入検出フラグの値を確認する（ステップＳ１０６）。

　進入検出フラグがＮｏである場合（ステップＳ１０６においてＮｏ）、物体検出部１０５は、例えば、進入が検出されたフレームよりもＮフレーム前の画像を取得する（ステップＳ１０７）。値Ｎは、例えば、あらかじめ実験的に求められた、進入による影響が生じ始めてから進入が検出されるまでの間に映像入力部１０３が取得するフレームの数である。進入の影響は、例えば、進入体がドアを開けた際ドアから差し込む外光による、映像センサ２２０が取得する映像への影響である。以下の説明において、ステップＳ１０７において取得される、進入が検出されたフレームよりもＮフレーム前の画像を、画像Ａと表記する。画像Ａが、上述の進入前画像である。物体検出部１０５は、画像Ａを映像記憶部１０４から読み出せばよい。進入が検出され、かつ、進入フラグがＮｏである場合、進入体が進入を開始したことが検出された。次に、進入検出部１０２は、進入フラグをＹｅｓに設定する（ステップＳ１０８）。ステップＳ１０８の動作の後、物体管理装置１は、ステップＳ１０４からの動作を継続する。

　進入検出フラグがＹｅｓである場合（ステップＳ１０６においてＹｅｓ）、物体管理装置１は、ステップＳ１０４からの動作を継続する。進入が検出され、かつ、進入フラグがＹｅｓである場合、進入体による進入が継続的に検出されている。

　進入が検出されず（ステップＳ１０５においてＮｏ）、進入フラグがＹｅｓである場合（ステップＳ１０９においてＹｅｓ）、物体管理装置１は、物体登録処理を行う（ステップＳ１１０）。進入フラグがＹｅｓであり、かつ、進入が検出されない場合、進入が検出されていたが、直近の検出において進入は検出されていない。例えば、物体が配置される空間に進入していた進入体が、物体が配置される空間から退去した場合、進入フラグはＹｅｓであり、かつ、進入は検出されない。物体登録処理については、後で詳細に説明する。物体登録処理において、進入検出フラグは、初期化されることによって、Ｎｏに設定される。

　例えば、物体管理システム３００の管理者が、物体管理装置１の動作を終了させる操作を行った場合（ステップＳ１１１においてＹｅｓ）、物体管理装置１は、動作を終了する。物体管理装置１の動作を終了させる動作が実行されない場合（ステップＳ１１１においてＮｏ）、物体管理装置１は、ステップＳ１０１からの動作を継続する。

　次に、本実施形態の物体管理装置１の、物体登録処理における動作について、図面を参照して詳細に説明する。

　図１３は、本実施形態の物体管理装置１の、物体登録処理における動作の第１の例を表すフローチャートである。

　図１３を参照すると、物体検出部１０５は、進入体による進入が検出されなくなったフレームからＭフレーム後の画像を取得する（ステップＳ２０１）。値Ｍは、例えば、あらかじめ実験的に求められた、進入が検出されなくなってから進入の影響が無くなるまでの間に映像入力部１０３が取得するフレームの数である。進入の影響は、例えば、ドアが閉められるまでの間にドアから差し込む外光による、映像センサ２２０が取得する映像への影響である。以下の説明において、ステップＳ２０１において取得された画像を、画像Ｂと表記する。画像Ｂが、上述の進入後画像である。そして、進入検出部１０２は、進入フラグをＮｏに設定する、初期化を行う（ステップＳ２０２）。次に、物体検出部１０５が、例えば上述のように、持ち出された物体（すなわち搬出物体）及び持ち込まれた物体（すなわち搬入物体）の位置を特定する（ステップＳ２０３）。

　持ち込まれた物体の位置が検出されない場合（ステップＳ２０４においてＮｏ）、物体管理装置１は、次に、ステップＳ２０８の動作を行う。

　持ち込まれた物体の位置が検出された場合（ステップＳ２０４においてＹｅｓ）、物体登録部１０７は、ステップＳ１０１において物体ＩＤ入力部１０６が受信した物体ＩＤの中で、位置が関連付けられていない物体ＩＤを特定する（ステップＳ２０５）。以下の説明において、位置が関連付けられていない物体ＩＤを、「未登録物体ＩＤ」と表記する。物体登録部１０７は、持ち込まれた物体の位置として検出された位置と、未登録物体ＩＤとを関連付ける（ステップＳ２０６）。物体登録部１０７は、未登録物体ＩＤに関連付けられた位置を、物体記憶部１０８に格納する（ステップＳ２０７）。複数の持ち込まれた物体が検出された場合、物体管理装置１は、検出された全ての持ち込まれた物体に対して、ステップＳ２０４からステップＳ２０７までの動作を行えばよい。

　図１４は、本実施形態の物体記憶部１０８に格納される、位置の第１の例を模式的に表す図である。図１４に示す例では、物体記憶部１０８は、物体ＩＤと、時刻と、物体の位置との組み合わせを記憶する。物体記憶部１０８は、物体の位置として、座標を記憶する。

　本動作例では、ステップＳ２０３において、物体検出部１０５は、搬入物体及び搬出物体などの物体の位置として、座標を検出する。そして、ステップＳ３０７において、物体登録部１０７は、位置として、座標を物体記憶部１０８に格納する。物体の座標は、例えば、画像Ａ及び画像Ｂにおける画像座標系によって表されていればよい。画像座標系は、映像センサ２２０のうち、可視光カメラ２２１が撮影した画像における画像座標系であればよい。画像座標系は、距離カメラ２２２が撮影した画像における画像座標系であってもよい。物体記憶部１０８に格納される座標の座標系は、あらかじめ定められていればよい。物体登録部１０７は、座標に加えて、物体記憶部１０８に格納される座標の座標系を表す値を、物体記憶部１０８に格納してもよい。

　持ち出された物体の位置が検出されなかった場合（ステップＳ２０８においてＮｏ）、物体管理装置１は、図１３に示す、物体登録処理を終了する。

　持ち出された物体の位置が検出された場合（ステップＳ２０８においてＹｅｓ）、物体登録部１０７は、持ち出された物体の位置を、物体記憶部１０８から消去する（ステップＳ２０９）。物体登録部１０７は、ステップＳ１０１における受信時に位置が関連付けられていた全ての物体ＩＤを特定すればよい。例えば、進入体である作業者が、ステップＳ１０１において受信した、位置が関連付けられている物体ＩＤが表す全ての物体を搬出する場合、そして、物体登録部１０７は、特定した物体ＩＤに関連付けられている位置を全て消去すればよい。物体登録部１０７は、特定された物体ＩＤに関連付けられている位置と、搬出物体の位置として特定された位置とを比較してもよい。物体登録部１０７は、特定された物体ＩＤに関連付けられている位置と、搬出物体の位置として特定された位置との距離が、例えば所定距離以下である場合、その物体ＩＤに関連付けられている位置を消去してもよい。ステップＳ２０９の動作の後、物体管理装置１は、図１３に示す動作を終了する。ステップＳ２０９の動作の後、図１３に示す動作が終了する前に、物体登録部１０７は、搬出物体でも搬入物体でもない、移動した物体の、物体記憶部１０８に格納されている位置を、更新する動作を行ってもよい。

　次に、ステップＳ１０３の動作について、さらに詳細に説明する。

　前述のように、出力装置２４０は、例えば、図３に示す、方向を変更可能なレーザポインタである。出力部１０９は、ステップＳ１０１において受信した物体ＩＤに関連付けられている位置を、物体記憶部１０８から読み出す。出力部１０９は、レーザポインタである出力装置２４０の方向を、レーザポインタが受信した物体ＩＤに関連付けられている位置を指すように設定する。図１４に示す例では、物体ＩＤに関連付けられている位置は、映像センサ２２０によって撮影された画像における座標（画像座標系における座標）によって表されている。距離画像が得られていれば、その距離画像を使用して、画像座標系によって表される位置を、その位置が表す、物体が配置される空間内の位置の、３次元の座標系によって表された座標に変換することができる。その場合、出力部１０９は、物体ＩＤに関連付けられている位置の座標を、物体が配置される空間内の位置の座標に変換すればよい。そして、出力部１０９は、レーザポインタが変換によって得られた座標が表す位置を指すよう、出力装置２４０の方向を設定すればよい。物体記憶部１０８に、物体の位置として、３次元の座標系で表された座標が格納されている場合、出力部１０９は、読み出された座標が表す位置をレーザポインタが指すように、出力装置２４０の方向を設定すればよい。距離画像が得られない場合、出力部１０９は、レーザポインタを点灯させ、映像センサ２２０が撮影する映像において、レーザポインタが指し示す点を抽出すればよい。レーザポインタが指し示す点の明るさは、物体が配置される空間の照明光と比較して、明るければよい。出力部１０９は、明るさ、あるいは、明るさ及びレーザポインタが照射する光の色等によって、レーザポインタが指し示す点を抽出すればよい。そして、出力部１０９は、レーザポインタが指し示す点が、物体ＩＤに関連付けられている位置に近づくよう、例えば、フィードバック制御によって、出力装置２４０の方向を制御すればよい。

　出力装置２４０が、図５に示す、方向を制御可能なプロジェクタである場合、出力部１０９は、出力装置２４０がレーザポインタである場合と同様に、出力装置２４０の方向を設定する。そして、出力部１０９は、物体ＩＤに関連づけられている位置を、プロジェクタである出力装置２４０によって照射させる。出力装置２４０が照射する範囲は、例えば、物体に関連づけられている位置を含む、あらかじめ定められた範囲であればよい。

　出力装置２４０が、図４に示す、固定されているプロジェクタである場合、上述のように、出力装置２４０が映像を投影する範囲に、荷物が配置されうる範囲が含まれていればよい。そして、物体が配置される空間に設定された３次元の座標系（以下、「物体座標系」と表記する）と、距離カメラ２２２によって撮影される画像における座標系（以下、「距離画像座標系」と表記する）との関係が既知であればよい。さらに、物体座標系と、プロジェクタである出力装置２４０が投影する画像又は映像における座標系（以下、「投影座標系」と表記する）との関係が既知であればよい。出力部１０９は、例えば、距離画像における位置と、その位置にある画素の画素値とに基づき、その位置に像が現れる点の、物体座標系によって表される座標を導出すればよい。そして、出力部１０９は、プロジェクタである出力装置２４０によってその点に投影される、出力装置２４０が投影する映像における点の、投影座標系によって表される座標を導出すればよい。出力部１０９は、導出した座標が表す点を含む所定領域が明るく、他の領域が暗い画像を生成すればよい。出力部１０９は、生成した画像を、出力装置２４０によって、物体が配置される空間に投影すればよい。

　次に、物体記憶部１０８が、物体の位置として、前述の表示画像を記憶する場合における、本実施形態の物体管理装置１の動作について、図面を参照して詳細に説明する。この場合の動作を、以下の説明において、「第２の動作例」と表記する。この場合の表示画像は、進入後画像すなわち図１３における画像Ｂから切り出された、搬入物体によって生じた、上述の変化領域を含む領域の画像である。進入後画像すなわち図１３における画像Ｂは、可視光画像であればよい。その場合の物体管理装置１の動作も、図１２及び図１３によって表される。そして、以下で説明する事項を除き、物体の位置として表示画像が送信される場合における物体管理装置１の動作は、以上で説明した、物体の位置として座標が送信される場合における物体管理装置１の動作と同じである。

　図１３に示すステップＳ２０３からステップＳ２０９までの各ステップにおいて、「位置」は、前述の表示画像である。表示画像は、物体が配置される空間が撮影された画像において、搬入物体の像の領域を含む画像である。表示画像によって、搬入物体の形状、又は、搬入物体の形状及び搬入物体の周囲の状況を知ることができる。従って、表示画像は、搬入物体の位置を表すとも言える。図１２に示すステップＳ１０３において、出力部１０９は、表示画像を出力装置２４０に表示することによって、物体ＩＤに関連付けられている位置を出力する。

　図１５は、本実施形態の物体記憶部１０８に格納される、位置の第２の例を模式的に表す図である。図１５は、本動作例において、図１３に示すステップＳ２０７において、物体登録部１０７によって物体記憶部１０８に格納された位置の例を模式的に表す。物体記憶部１０８は、物体ＩＤと、時刻と、位置との組み合わせを記憶する。時刻及び位置は、物体ＩＤに関連付けられている。物体ＩＤに関連付けられている時刻は、その物体ＩＤによって特定される物体が搬入されたことが検出された時刻を表す。物体記憶部１０８は、位置として、表示画像を記憶する。図１５に示す例では、物体ＩＤに関連付けられている位置は、表示画像を特定する画像識別子である。画像識別子は、例えば、ファイル名である。物体記憶部１０８は、画像識別子であるファイル名が付与された画像ファイルとして、表示画像を記憶していればよい。図１５と、後述される図１７及び図２５とにおいて、画像ファイル名に含まれる「.jpg」は、画像ファイルのフォーマットが、ＪＰＥＧ（Ｊｏｉｎｔ　Ｐｈｏｔｏｇｒａｐｈｉｃ　Ｅｘｐｅｒｔｓ　Ｇｒｏｕｐ）形式であることを表す。画像ファイルのフォーマットは、他の形式でもよい。

　物体登録部１０７は、例えば、受信した表示画像を、画像識別子であるファイル名が付与された画像ファイルとして、物体記憶部１０８に格納すればよい。そして、物体登録部１０７は、物体記憶部１０８が記憶する例えば図１５に示すようなテーブルに、未登録物体ＩＤと、時刻と、位置とを登録すればよい。上述のように、物体登録部１０７は、位置として、物体記憶部１０８に格納した表示画像の画像ファイルに付与されている、画像識別子であるファイル名を、物体記憶部１０８が記憶するテーブルに登録すればよい。

　本動作例では、出力装置２４０は、例えば、タブレット端末などの、表示部を備える端末装置である。出力部１０９は、まず、受信した物体ＩＤに関連付けられている表示画像を読み出す。そして、出力部１０９は、出力装置２４０の表示部に、表示画像を表示すればよい。出力装置２４０は、図４又は図５に示すプロジェクタであってもよい。出力部１０９は、出力装置２４０によって、表示画像を、適宜選択された場所に投影すればよい。

　次に、物体記憶部１０８が、物体ＩＤに関連付けられている位置及び表示画像を記憶する場合における、本実施形態の物体管理装置１の動作について、図面を参照して詳細に説明する。以下の説明において、この場合の動作を、第１の実施形態の「第３の動作例」と表記する。

　図１２に示すフローチャートは、さらに、第３の動作例における、物体管理装置１の動作を表す。ステップＳ１０３において、出力部１０９は、前述の第１の動作例における出力部１０９と同様に動作してもよい。ステップＳ１０３において、出力部１０９は、前述の第２の動作例における出力部１０９と同様に動作してもよい。ステップＳ１０３において、出力部１０９は、第１の動作例における出力部１０９の動作及び第２の動作例における出力部１０９の動作と異なる動作を行ってもよい。その場合の出力部１０９の動作については、後で詳細に説明する。他のステップにおける動作は、ステップＳ１１０を除き、第１の動作例における、同じ符号が付与されたステップにおける動作と同じである。

　図１６は、第１の実施形態の物体管理装置１の、物体登録処理における動作の第３の例を表すフローチャートである。図１６に示すフローチャートは、本実施形態の物体管理装置１の、第３の動作例における物体登録処理の動作の例を表す。図１６を図１３と比較すると、本動作例において、物体管理装置１は、ステップＳ２０６の動作の代わりに、ステップＳ３０６の動作を行う。物体管理装置１は、ステップＳ２０７の動作の代わりに、ステップＳ３０７の動作を行う。さらに、本動作例において、物体管理装置１は、ステップＳ２０９の動作の代わりに、ステップＳ３０９の動作を行う。

　ステップＳ２０５の動作の後、物体検出部１０５は、検出した搬入物体の位置と、表示画像とを、物体登録部１０７に送信する。前述のように、搬入物体は、持ち込まれた物体を表す。また、表示画像は、進入後画像から切り出された、搬入物体によって生じたと判定された変化領域を含む領域の画像を表す。進入後画像から表示画像を切り出す範囲は、あらかじめ決められていればよい。物体検出部１０５ではなく物体登録部１０７が、進入後画像から表示画像を切り出してもよい。表示画像は、進入後画像全体であってもよい。

　ステップＳ３０６において、物体登録部１０７は、物体検出部１０５によって検出された、搬入物体の位置と、表示画像とを、未登録物体ＩＤに関連付ける。前述のように、表示画像は、搬入物体によって生じたと判定された変化領域を含む領域の画像である。搬入物体によって生じた変化領域には、搬入物体の像が含まれる。前述のように、未登録物体ＩＤは、関連付けられている位置が物体記憶部１０８に格納されていない物体ＩＤを表す。

　ステップＳ３０７において、物体登録部１０７は、未登録物体ＩＤに関連付けた、位置と表示画像とを、物体記憶部１０８に格納する。

　図１７は、第１の実施形態の物体記憶部１０８に格納される、位置の第３の例を模式的に表す図である。物体記憶部１０８は、物体ＩＤと、時刻と、位置との組み合わせを記憶する。図１７に示す例では、位置として、座標と表示画像とが、物体記憶部１０８に格納されている。時刻及び位置は、物体ＩＤに関連付けられている。物体ＩＤに関連付けられている時刻は、その物体ＩＤによって特定される物体が搬入されたことが検出された時刻を表す。

　本動作例では、物体記憶部１０８は、図１７に示すように、位置として、座標と表示画像とを記憶する。図１７に示す例では、座標は、図１４に示す座標と同様に、例えば、可視光カメラ２２１によって取得された画像における画像座標系によって表されている。座標は、上述のように、他の座標系によって表されていてもよい。物体記憶部１０８は、表示画像の画像ファイルを記憶していればよい。図１７に示す例では、物体ＩＤに関連付けられている位置は、表示画像を特定する画像識別子である。画像識別子は、例えば、ファイル名である。物体記憶部１０８は、画像識別子であるファイル名が付与された画像ファイルとして、表示画像を記憶していればよい。

　物体登録部１０７は、例えば、表示画像を、画像識別子であるファイル名が付与された画像ファイルとして、物体記憶部１０８に格納すればよい。そして、物体登録部１０７は、物体記憶部１０８が記憶する図１７に示すようなテーブルに、未登録物体ＩＤと、時刻と、座標と、画像識別子とを登録すればよい。

　ステップＳ３０９において、物体登録部１０７は、搬出物体の位置と表示画像とを、物体記憶部１０８から消去する。

　物体管理装置１は、出力装置２４０が、図４又は図５に示すプロジェクタである場合に、ステップＳ１０３において、以下の動作を行ってもよい。なお、以下の説明は、物体に関連付けられている座標が、例えば、可視光カメラ２２１によって撮影された可視光画像における画像座標系によって表されている場合の説明である。

　出力部１０９は、まず、受信した物体ＩＤに関連付けられている座標及び表示画像を、物体記憶部１０８から読み出す。

　出力装置２４０が、図５に示す例のような、方向を制御できるプロジェクタである場合、出力部１０９は、物体ＩＤに関連付けられている座標が表す、物体が配置される空間内の点を含む所定領域を照射するよう、出力装置２４０の方向を設定する。プロジェクタである出力装置２４０の方向を設定する方法は、前述の、レーザポインタの方向の設定と同様の方法でよい。表示画像が、進入後画像から切り出された、進入後画像の部分画像である場合、出力部１０９は、同じ物体ＩＤに関連付けられている表示画像を、出力装置２４０に投影させる。表示画像が、進入後画像全体である場合、出力部１０９は、進入後画像から、物体ＩＤに関連付けられている位置を含む所定領域の画像を切り出せばよい。そして、出力部１０９は、切り出した画像を、出力装置２４０に投影させればよい。

　出力装置２４０が、図４に示す例のような、固定されているプロジェクタである場合、出力装置２４０は、まず、物体ＩＤに関連付けられている座標を、前述の投影座標系によって表される座標に変換すればよい。表示画像が、進入後画像から切り出された、進入後画像の部分画像である場合、出力部１０９は、同じ物体ＩＤに関連付けられている表示画像が、変換された座標によって表される点を含む位置に配置された画像を生成する。そして出力部１０９は、生成する画像の、表示画像が配置されている領域以外の領域を、表示画像と比較して暗くすればよい。出力部１０９は、生成した画像を、出力装置２４０に投影させる。表示画像が進入後画像全体である場合、出力部１０９は、表示画像の、変換された座標によって表される点を含む所定領域以外の領域の明るさが、その所定領域の明るさより暗くなるように、その表示画像を変更する。出力部１０９は、変更された表示画像を、出力装置２４０に投影させる。

　以上で説明した本実施形態には、物体を検出する計算負荷を減少させることができるという効果がある。

　その理由は、進入検出部１０２が進入体による進入を検出した後に、物体検出部１０５が、搬入された物体などの物体を検出する処理を開始するからである。従って、本実施形態の物体管理装置１は、物体を検出する処理を、継続的に行う必要はない。従って、物体を検出する計算負荷を減少させることができる。計算負荷は、例えば、物体を検出する処理の演算の負荷である。すなわち、計算負荷は、物体を検出する処理のために実行される計算の計算量（演算の演算量）である。演算の負荷を削減することによって、物体管理装置１の消費電力を削減することができる。例えば、物体が配置される空間がトラックの荷台である場合、物体管理装置１はトラックに搭載される。その場合、物体管理装置１に、トラックから電力を供給する必要がある。しかし、トラックが供給可能な電力は限られる。例えば、物体管理装置１が必要とする電力が、トラックが供給可能な電力を越える場合、物体管理装置１をトラックに搭載できない。物体管理装置１が必要とする電力が、トラックが供給可能な電力を越えない場合であっても、物体管理装置１が必要とする電力の大きさに応じた容量のバッテリをトラックに搭載する必要がある。物体管理装置１が必要とする電力の削減によって、物体管理装置１のトラックへの搭載が容易になる。

　＜第１の実施形態の変形例＞
　次に、本発明の第１の実施形態の変形例について、図面を参照して詳細に説明する。

　図１８は、本変形例の物体管理システム３００Ａの構成の例を表すブロック図である。物体管理システム３００Ａは、物体管理装置１ではなく、物体管理装置１Ａを含む。物体管理システム３００Ａは、進入センサ２１０を含まない。物体管理装置１Ａは、進入データ入力部１０１を含まない。以上の相違を除き、物体管理システム３００Ａの構成は、図１に示す物体管理システム３００の構成と同じである。本変形例の説明において、第１の実施形態の説明と重複する説明は省略する。

　本変形例では、映像センサ２２０が、第１の実施形態の進入センサ２１０として動作する。そして、映像入力部１０３が、第１の実施形態の進入データ入力部１０１として動作する。

　本実施形態の進入検出部１０２は、上述の、進入センサ２１０として動作する映像センサ２２０によって得られた画像を使用して進入体を検出する方法のいずれかによって、進入体による進入を検出する。本実施形態の進入検出部１０２は、例えば、映像センサ２２０によって撮影された映像において、人である進入体の頭部を検出すればよい。そして、進入検出部１０２は、人の頭部が検出された場合に、進入体による進入を検出すればよい。進入検出部１０２は、人の頭部が検出される間、進入体による進入が継続していると判定すればよい。進入検出部１０２は、検出されていた人の頭部が検出されなくなった場合、進入体による進入が終了したと判定すればよい。

　次に、本変形例の物体管理装置１Ａの動作について、図面を参照して詳細に説明する。

　本変形例の物体管理装置１Ａは、図１２に示すステップＳ１０４における、進入を検出する動作を除き、第１の実施形態の物体管理装置１と同じ動作を行う。

　第１の実施形態では、進入センサ２１０が人感センサである場合は、ステップＳ１０４において、進入検出部１０２は、人感センサによる検出の結果に基づいて、人である進入体（すなわち進入者）の進入を検出してもよい。しかし、本変形例では、映像センサ２２０が進入センサ２１０として動作する。そして、進入検出部１０２は、映像センサ２２０によって得られた画像を使用して進入体を検出する。以上の相違を除き、本変形例の物体管理装置１Ａの動作は、第１の実施形態の物体管理装置１の動作と同じである。

　以上で説明した本実施形態には、第１の実施形態と同じ効果がある。その理由は、第１の実施形態の効果が生じる理由と同じである。

　本変形例には、さらにコストを削減できるという効果がある。その理由は、映像センサ２２０が進入センサ２１０として動作するからである。従って、映像センサ２２０とは別の進入センサ２１０が必要ない。

　＜第２の実施形態＞
　次に、上述した第１の実施形態に係る物体管理システム３００を基本とする、本発明の第２の実施形態について説明する。以下では、本実施形態に係る特徴的な部分の中心に説明する。以下の説明において、上述した第１の実施形態に係る物体管理システム３００と同様な構成についての説明は省略する。

　本実施形態では、進入体は、人である。物体が配置される空間は、トラックの荷台である。物体は、荷物である。

　図１９は、本実施形態の物体管理システム３００Ｂの構成の一例を表すブロック図である。

　本実施形態の物体管理システム３００Ｂは、物体管理装置１ではなく物体管理装置１Ｂを含む。物体管理装置１Ｂは、物体管理装置１の構成に加えて、通知部１１０を含む。本実施形態の物体管理システム３００Ｂの他の構成は、例えば、図１に示す物体管理システム３００の構成と同じである。本実施形態の物体管理システム３００Ｂの他の構成は、例えば、図１８に示す、第１の実施形態の変形例の物体管理システム３００Ａの構成と同じであってもよい。図１９に示す例は、物体管理システム３００Ｂの構成は、通知部１１０を含むことを除き、図１８に示す第１の実施形態の変形例の物体管理システム３００Ａと同じである。

　通知部１１０は、例えば、無線通信によって、通知サーバなどと通信できる。通知部１１０は、関連付けられている位置が物体記憶部１０８に格納されていない物体ＩＤが物体ＩＤ入力部１０６を介して入力され、かつ、物体検出部１０５によって搬入物体が検出された場合、その通知サーバなどに通知を行う。通知部１１０は、例えば、物体ＩＤ入力部１０６を介して入力された、関連付けられている位置が物体記憶部１０８に格納されていない物体ＩＤの通知を行えばよい。

　次に、本実施形態の物体管理装置１Ｂの動作について、図面を参照して詳細に説明する。

　図１２は、本実施形態の物体管理装置１Ｂの動作全体の例を表すフローチャートである。図１２に示すフローチャートにおける、本実施形態の物体管理装置１Ｂの動作は、ステップＳ１１０における物体登録処理を除き、第１の実施形態の物体管理装置１の動作と同じである。

　図２０は、本実施形態の物体管理装置１Ｂの、物体登録処理の動作を表すフローチャートである。図２０と図１３とを比較すると、本実施形態の物体管理装置１Ｂは、図１３に示す各ステップの動作に加えて、ステップＳ２０５の動作とステップＳ２０６の動作との間において、ステップＳ４０１の動作を行う。物体管理装置１Ｂのその他の動作は、図１３に示す、第１の実施形態の物体管理装置１の動作と同じである。

　ステップＳ４０１において、通知部１１０は、ステップＳ２０５において特定された未登録物体ＩＤを、例えば通知サーバなどに送信する。

　物体管理装置１Ｂは、図１６に示す動作に加えて、図１６のステップＳ２０５とステップＳ３０６の動作との間において、ステップＳ４０１の動作を行ってもよい。その場合の物体管理装置１Ｂのその他の動作は、図１６に示す、第１の実施形態の物体管理装置１の動作と同じである。

　物体管理装置１Ｂは、さらに、ステップＳ２０８において持ち出された物体の位置が検出された場合（ステップＳ２０８においてＹｅｓ）、受信した物体ＩＤの中で、関連付けられている位置が物体記憶部１０８に格納されている物体ＩＤを、上述の物体サーバなどに通知してもよい。

　本実施形態では、さらに、例えば、配送中のトラックへの荷物の搬入が実際に行われたことを、例えば配送センター等のトラックから離れた場所において知ることができるという効果がある。その理由は、通知部１１０が、搬入物体が検出された場合に、例えば通知サーバなどに通知を行うからである。

　＜第３の実施形態＞
　次に、上述した第１の実施形態に係る物体管理システム３００を基本とする、本発明の第３の実施形態について説明する。以下では、本実施形態に係る特徴的な部分の中心に説明する。以下の説明において、上述した第１の実施形態に係る物体管理システム３００と同様な構成についての説明は省略する。

　図２１は、本実施形態の物体管理システム３００Ｃの構成の一例を表すブロック図である。物体管理システム３００Ｃは、物体管理装置１ではなく物体管理装置１Ｃを含む。物体管理装置１Ｃは、物体管理装置１の構成に加えて、物体認識部１１１を含む。以上の相違を除き、本実施形態の物体管理システム３００Ｃの構成は、第１の実施形態の物体管理システム３００の構成と同じである。

　本実施形態では、物体は、その物体を特定することができる領域を備える。物体を特定することができる領域には、物体を識別することができる図形、文字、あるいは模様などが描かれている。以下の説明において物体を識別することができる図形、文字、あるいは模様などを「識別図形」と表記する。識別図形は、物体ＩＤと一意に関連付けられる図形であればよい。識別図形から物体ＩＤを導出することが可能であってもよい。その場合、識別図形は、例えば、２次元コード、３次元コード、あるいは、物体ＩＤを表す文字列であってもよい。例えば、物体に、識別図形が描かれたラベルなどが貼付されていればよい。物体は、進入体によって、物体が配置される空間に搬入される。さらに、物体は、進入体によって、物体が配置される空間から搬出される。本実施形態では、進入体は、物体が配置される空間に搬入した物体を、映像センサ２２０がその物体の識別図形を撮影できるように設置する。識別図形は、識別図形の範囲を示す図形を含んでいてもよい。識別図形の範囲を示す図形は、例えば、識別図形の輪郭線である。識別図形の範囲を示す図形は、例えば、識別図形のそれぞれの角を表す図形であってもよい。

　本実施形態の進入センサ２１０は、例えば、人感センサである。進入センサ２１０は、ドア開閉センサであってもよい。本実施形態では、進入センサ２１０は、映像センサ２２０ではない。進入センサ２１０は、進入体による進入を検出する。進入センサ２１０は、進入体による進入が検出されない場合、進入が無いことを表す信号を進入データ入力部１０１に送信する。進入センサ２１０は、進入体による進入が検出されている場合、進入があることを表す信号を進入データ入力部１０１に送信する。進入センサ２１０が人感センサである場合、進入センサ２１０は、人が検出されている間、進入体による進入があることを表す信号を送信すればよい。進入センサ２１０は、人が検出されていない場合、進入体による進入が無いことを表す信号を送信すればよい。進入センサ２１０がドア開閉センサである場合、進入センサ２１０は、ドアが開いたことが検出された場合、進入体による進入があることを表す信号を送信すればよい。進入センサ２１０は、ドアが閉じていることが検出されている場合、進入体による進入が無いことを表す信号を送信すればよい。

　進入データ入力部１０１が、進入が無いことを表す信号を受信している間、本実施形態の物体管理装置１Ｃは、待機状態を保つ。待機状態では、映像センサ２２０は、撮影を行わない。そして、映像センサ２２０は、映像を映像入力部１０３に送信しない。進入データ入力部１０１と物体ＩＤ入力部１０６とを除く、物体管理装置１Ｃの構成要素と、出力装置２４０とは、休止状態において、動作を停止していればよい。

　進入データ入力部１０１が、進入があることを表す信号を受信した場合、物体管理装置１Ｃは、待機状態から動作状態になる。進入があることを表す信号を受信した場合、例えば、進入データ入力部１０１が、物体管理装置１Ｃの状態を、動作状態に変更すればよい。映像センサ２２０が待機状態である場合、物体管理装置１Ｃは、動作状態に遷移した後、映像センサ２２０を動作状態に遷移させる。例えば、映像入力部１０３が、映像センサ２２０に、例えば、状態を待機状態から動作状態に変更する指示を表す制御信号を送信することによって、映像センサ２２０の状態を動作状態に変更すればよい。動作状態にある映像センサ２２０は、撮影を行う。そして、映像センサ２２０は、撮影された映像を、映像入力部１０３に送信する。出力装置２４０が待機状態にある場合、物体管理装置１Ｃは、動作状態に遷移した後、出力装置２４０を動作状態に遷移させる。例えば、出力部１０９が、出力装置２４０に、状態を待機状態から動作状態に変更する指示を表す制御信号を送信することによって、出力装置２４０の状態を動作状態に変更すればよい。

　進入センサ２１０によって進入体による進入が検出された場合、すなわち、進入データ入力部１０１が、進入があることを表す信号を受信した場合、進入検出部１０２は、映像センサ２２０が撮影する映像において、人の頭部の検出を行う。進入検出部１０２は、例えば、第１の実施形態の説明において説明した、人の頭部の検出方法によって、人の頭部の検出を行えばよい。

　映像記憶部１０４には、進入前画像が記憶されている。映像記憶部１０４が記憶する進入前画像は、例えば、前回進入が検出された際に、人の頭が検出されなくなった時のフレームから、例えば所定フレーム後に撮影された画像であればよい。映像記憶部１０４が記憶する進入前画像は、前回進入が検出され、人の頭が検出された際に、進入後画像として使用された画像であってもよい。例えば進入検出部１０２が、進入前画像を映像記憶部１０４に格納すればよい。進入検出部１０２は、例えば、物体検出部１０５に格納されている映像における、進入前画像であるフレームのフレーム番号を、映像記憶部１０４に格納してもよい。物体管理装置１Ｃが動作を開始した後、まず、進入検出部１０２は、人の頭部の有無を検出してもよい。そして、進入検出部１０２は、人の頭が検出されない状態で撮影されたフレームを選択すればよい。進入検出部１０２は、選択されたフレームを、進入前画像として、映像記憶部１０４に格納してもよい。物体管理装置１Ｃが動作を開始した後、進入前画像として最初に映像記憶部１０４に格納されるフレームの選択方法は、任意でよい。進入検出部１０２は、例えば、連続するフレーム間における画素値の変化の大きさの総和が所定値以下である状態が所定時間以上継続した時のフレームを、進入前画像として選択してもよい。進入検出部１０２は、進入が検出され人の頭部が検出されるたびに、例えば進入後画像を次の進入前画像として映像記憶部１０４に格納することによって、進入前画像を更新してもよい。

　進入検出部１０２によって人の頭部が検出された場合、さらに、人の頭部が検出されない状態になった後、物体検出部１０５は、搬入物体及び搬出物体の位置の検出を行う。

　物体記憶部１０８には、物体ＩＤに関連付けられた識別画像が、あらかじめ格納されていてもよい。識別画像は、例えば、前述の識別図形が撮影された画像であってもよい。

　図２５は、物体記憶部１０８に格納される、物体ＩＤに関連付けられた識別画像を模式的に表す図である。図２５に示すテーブルにおける「識別画像」は、識別画像の画像識別子であるファイル名を表す。各物体ＩＤに関連付けられている識別画像は、識別画像を特定できる画像識別子であるファイル名が付与された、画像ファイルとして、物体記憶部１０８に格納されていればよい。そして、識別画像の画像ファイルと物体ＩＤとを関連付ける、例えば図２５に示すテーブルが、物体記憶部１０８に格納されていればよい。図２５に示す例では、同じテーブルに、物体が配置される場所に搬入された物体の、物体ＩＤ関連付けられた、搬入された時刻及び位置も記録されている。

　物体検出部１０５によって搬入物体の位置が検出された場合、物体認識部１１１は、例えば、進入後画像の、検出された搬入物体の位置において、識別図形の像を特定する。物体認識部１１１は、進入後画像、又は、後述されるように進入前画像において特定した識別図形の像に対して、歪み補正や、ノイズ除去などを行ってもよい。例えば、識別図形の形状が既知であれば、斜めから撮影された識別図形の像を正面から撮影された形に変換する歪み補正を行うことができる。物体認識部１１１は、特定した識別図形の像を使用して、検出された搬入物体の物体ＩＤを特定する。物体認識部１１１は、例えば、特定した識別図形の像と、物体記憶部１０８に格納されている識別画像とを比較することによって、検出された搬入物体の識別図形と同じ識別図形の像を含む識別画像に関連付けられている物体ＩＤを特定すればよい。物体認識部１１１は、例えばテンプレートマッチングを行うことによって、検出された搬入物体の識別図形と同じ識別図形の像を含む識別画像を特定すればよい。識別図形が、例えば、２次元コード、３次元コード、あるいは物体ＩＤを表す文字列である場合、物体認識部１１１は、特定した識別図形の像から、物体ＩＤを導出してもよい。識別図形が２次元コード又は３次元コードである場合、物体認識部１１１は、像を特定した識別図形をデコードすることによって、物体ＩＤを導出すればよい。識別図形が物体ＩＤを表す文字列である場合、物体認識部１１１は、特定した識別図形の像において文字認識を行うことによって、物体ＩＤを認識すればよい。複数の搬入物体が検出された場合、物体認識部１１１は、それらの搬入物体の物体ＩＤを個別に特定する。

　物体検出部１０５によって搬出物体の位置が特定された場合、物体認識部１１１は、例えば、進入前画像の、検出された搬出物体の位置において、識別図形の像を特定する。そして、物体認識部１１１は、上述の搬入物体の物体ＩＤの特定方法と同様の方法によって、搬出物体の物体ＩＤを特定すればよい。複数の搬出物体が検出された場合、物体認識部１１１は、それらの搬出物体の物体ＩＤを個別に特定する。

　物体検出部１０５によって、搬入物体でも搬出物体でもない、移動した物体の位置が特定された場合、物体認識部１１１は、その移動した物体の物体ＩＤを特定してもよい。移動した物体の物体ＩＤの特定方法は、上述の搬入物体の物体ＩＤの特定方法と同様である。

　物体認識部１１１は、例えば、物体ＩＤ入力部１０６に、特定した物体ＩＤを送信してもよい。物体ＩＤ入力部１０６は、受信した物体ＩＤを、例えば、物体登録部１０７に送信してもよい。

　次に、本実施形態の物体管理装置１Ｃの動作について、図面を参照して詳細に説明する。

　図２２は、本実施形態の物体管理装置１Ｃの動作全体の例を表すフローチャートである。以下では、図１２に示すフローチャートによって表される、第１の実施形態の物体管理装置１の動作との違いを中心に説明する。なお、図２２に示すフローチャート及び図１２に示すフローチャートにおいて、同じ符号が付与されているステップは、以下で説明する相違を除き、同じ動作を表す。

　本実施形態の物体管理装置１Ｃは、ステップＳ１０１の後、ステップＳ１０４及びステップＳ１０５の動作を行う。ただし、ステップＳ１０４における進入センサ２１０は、例えば、人感センサや、ドア開閉センサなどである。ステップＳ１０４における進入センサ２１０は、映像センサ２２０ではない。

　進入センサ２１０によって進入が検出された場合（ステップＳ１０５においてＹｅｓ）、進入検出部１０２は、映像センサ２２０が撮影した映像を使用して、人の頭部を検出する（ステップＳ５０１）。人の頭部が検出された場合（ステップＳ５０２においてＹｅｓ）、進入検出部１０２は、進入検出フラグがＹｅｓであるかＮｏであるかを判定する。進入検出フラグがＹｅｓである場合（ステップＳ１０６においてＹｅｓ）、進入検出部１０２は、人の頭部の検出を継続する（ステップＳ５０１）。

　進入検出フラグがＮｏである場合（ステップＳ１０６においてＮｏ）、物体登録部１０７は、ステップＳ１０１において受信した物体ＩＤに位置が関連付けられているか否かを判定する（ステップＳ１０２）。受信した物体ＩＤの中に、位置が関連付けられている物体ＩＤが存在しない場合（ステップＳ１０２においてＮｏ）、物体管理装置１Ｃは、次に、ステップＳ５０３の動作を行う。受信した物体ＩＤに位置が関連付けられている場合（ステップＳ１０２においてＹｅｓ）、出力部１０９は、受信した物体ＩＤに関連付けられている位置を出力する（ステップＳ１０３）。次に、物体検出部１０５は、進入が検出される前の画像である画像Ａを映像記憶部１０４から読み出す（ステップＳ５０３）。進入検出部１０２は、進入検出フラグをＹｅｓに設定した後（ステップＳ１０８）、人の頭部の検出を継続する（ステップＳ５０１）。

　人の頭部が検出されない場合（ステップＳ５０２においてＮｏ）、進入検出部１０２は、進入検出フラグがＹｅｓであるかＮｏであるかを判定する（ステップＳ１０９）。進入検出フラグがＮｏである場合（ステップＳ１０９においてＮｏ）、進入検出部１０２は、人の頭部の検出を継続する（ステップＳ５０１）。進入検出フラグがＹｅｓである場合（ステップＳ１０９においてＹｅｓ）、物体管理装置１Ｃは、物体登録処理を行う（ステップＳ１１０）。本実施形態における物体登録処理については、後で詳細に説明する。例えば、ステップＳ１１０の後、進入検出部１０２は、例えば進入後画像（すなわち画像Ｂ）を次の進入前画像（すなわち画像Ａ）として映像記憶部１０４に格納することによって、画像Ａを更新してもよい。進入体あるいは物体管理システム３００Ｃの管理者によって、動作の終了を指示する操作が行われた場合（ステップＳ１１１においてＹｅｓ）、物体管理装置１Ｃは動作を終了する。動作の終了を指示する操作が行われない場合（ステップＳ１１１においてＮｏ）、物体管理装置１Ｃは、図２２に示す動作を、ステップＳ１０１から繰り返す。

　次に、本実施形態の物体管理装置１Ｃの、物体登録処理について、図面を参照して詳細に説明する。

　図２３は、本実施形態の物体管理装置１Ｃの、物体登録処理の動作の例を表すフローチャートである。本実施形態の物体管理装置１Ｃの物体登録処理の動作は、以下で説明する相違を除き、図１６に示すフローチャートによって表される、第１の実施形態の物体管理装置１の物体登録処理の動作と同じである。

　ステップＳ２０４において、持ち込まれた物体の位置が検出された場合（ステップＳ２０４においてＹｅｓ）、物体認識部１１１は、画像Ｂに基づき、持ち込まれた物体の物体ＩＤを特定する（ステップＳ５０５）。物体認識部１１１が物体ＩＤを特定する方法は、例えば、上述の、認識図形を使用して物体ＩＤを特定する方法のいずれかであればよい。ステップＳ５０５の動作の後、物体管理装置１Ｃは、ステップＳ３０６の動作を行う。

　ステップＳ２０８において、持ち出された物体の位置が検出された場合（ステップＳ２０８においてＹｅｓ）、物体認識部１１１は、画像Ａに基づき、持ち出された物体の物体ＩＤを特定する（ステップＳ５０９）。ステップＳ５０５における動作と同様に、物体認識部１１１が物体ＩＤを特定する方法は、例えば、上述の、認識図形を使用して物体ＩＤを特定する方法のいずれかであればよい。ステップＳ５０９の動作の後、物体管理装置１Ｃは、ステップＳ３０９の動作を行う。

　なお、本実施形態の物体管理装置１Ｃは、以下で説明する相違を除き、図１２に示すフローチャートによって表される、第１の実施形態の物体管理装置１の物体登録処理の動作と同じ動作を行ってもよい。物体管理装置１Ｃは、ステップＳ２０５の動作の代わりに、上述の、ステップＳ５０５の動作を行ってもよい。そして、物体管理装置１Ｃは、ステップＳ２０８において持ち出された物体の位置が検出された場合（ステップＳ２０８においてＹｅｓ）、ステップＳ２０９の動作の前に、ステップＳ５０９の動作を行ってもよい。

　本実施形態の物体管理装置１Ｃの物体登録部１０７は、例えばステップＳ３０６において、物体ＩＤ入力装置２３０から未登録物体ＩＤを受信してもよい。そして、物体認識部１１１によって特定された搬入物体の物体ＩＤと、受信した未登録物体ＩＤとを比較してもよい。そして、物体登録部１０７は、未登録物体ＩＤの中で、搬入物体の物体ＩＤとして特定されなかった物体ＩＤである、未検出物体ＩＤを特定してもよい。未登録物体ＩＤが存在する場合、物体登録部１０７は、例えば、特定した搬入物体の位置と、その位置の像を含む可視光画像の進入後画像の領域である表示画像とを、未検出物体ＩＤに関連付けてもよい。搬入物体の位置として特定される場所は、距離画像である進入前画像及び進入後画像を比較することによって上述のように特定された場所であればよい。

　本実施形態には、負荷をさらに削減できるという第２の効果がある。その理由は、人感センサやドア開閉センサなどの進入センサ２１０によって進入が検出されてから、進入検出部１０２が画像に基づく人の頭部の検出を開始するからである。そのため、演算の負荷が削減される。演算の負荷が削減されることによって、消費電力がさらに削減される。

　本実施形態には、人の進入を検出する精度を向上させることができるという第３の効果がある。その理由は、人感センサやドア開閉センサなどの進入センサ２１０による進入の検出に加えて、進入検出部１０２が、撮影された映像において人の頭部を検出することによって、進入を検出するからである。

　本実施形態には、さらに、搬入される物体及び搬出される物体を特定する精度を向上させることができるという第４の効果がある。その理由は、その理由は、物体認識部１１１が、撮影された画像における物体の識別図形に基づき、搬入物体と搬出物体の物体ＩＤを特定するからである。従って、物体ＩＤ入力装置２３０を介して入力された物体ＩＤのみに基づき、搬出された物体及び搬入された物体を特定することと比較して、物体を特定する精度が向上する。

　＜第３の実施形態の変形例＞
　次に、第３の実施形態の変形例について、図面を参照して詳細に説明する。本変形例に係る物体管理システム３００Ｃの構成は、図２１に示す、第３の実施形態の物体管理システム３００Ｃの構成と同じである。以下で説明する事項を除き、本変形例は第３の実施形態と同じである。

　本実施形態では、前述のように、物体は、全ての物体の識別図形が映像センサ２２０によって撮影されるように配置されていればよい。その場合、物体認識部１１１は、進入前画像及び進入後画像の、物体検出部１０５によって抽出された変化領域から、識別図形の像を抽出してもよい。物体認識部１１１は、さらに、抽出した全ての識別図形の像を使用して、その識別図形が描かれている物体の物体ＩＤを特定する。物体認識部１１１は、進入前画像から抽出された識別図形の位置とその識別図形によって特定された物体ＩＤとの組み合わせを、物体検出部１０５に送信すればよい。物体認識部１１１は、さらに、進入後画像から抽出された識別図形の位置とその識別図形によって特定された物体ＩＤとの組み合わせを、物体検出部１０５に送信すればよい。

　物体検出部１０５は、進入前画像において特定された物体ＩＤと、進入後画像において特定された物体ＩＤとを比較することによって、搬出物体、搬入物体、及び移動した物体を特定してもよい。例えば、物体検出部１０５は、進入前画像において特定され、進入後画像において特定されない物体ＩＤが、搬出物体の物体ＩＤであると判定すればよい。さらに、物体検出部１０５は、進入前画像において特定されず、進入後画像において特定された物体ＩＤが、搬入物体の物体ＩＤであると判定すればよい。物体検出部１０５は、進入前画像及び進入後画像において特定され、かつ、進入前画像において識別図形が抽出された位置と進入後画像において識別図形が抽出された位置とが異なる物体ＩＤが、移動物体の物体ＩＤであると判定すればよい。物体検出部１０５は、さらに、物体ＩＤが特定された識別図形の像の位置を、その物体ＩＤによって表される物体の位置として検出すればよい。

　物体認識部１１１は、進入前画像及び進入後画像の変化領域ではなく、進入前画像及び進入後画像の全体から、識別図形を抽出してもよい。その場合、物体検出部１０５は、変化領域を抽出しなくてもよい。さらに、物体検出部１０５は、所定の方法で定められた、識別図形の像を含む領域を、その識別図形によって導かれる物体ＩＤによって特定される物体の表示画像にすればよい。

　次に、本変形例の物体管理装置１Ｃの動作について、図面を参照して詳細に説明する。本変形例の物体管理装置１Ｃの動作は、ステップＳ１１０の物体登録処理を除き、図２２に示すフローチャートによって表される、第３の実施形態の物体管理装置１Ｃの動作と同じである。

　図２４は、本変形例の物体管理装置１Ｃの、物体登録処理の動作の例を表すフローチャートである。図２３及び図２４に示すフローチャートにおいて、同じ符号が付与されているステップの動作は、特に説明がない限り、同じである。

　ステップＳ２０２の後、物体認識部１１１は、画像Ａ及び画像Ｂから、識別図形を抽出する（ステップＳ５１１）。前述のように、物体認識部１１１は、画像Ａ及び画像Ｂの変化領域において、識別図形を抽出してもよい。物体認識部１１１は、画像Ａ及び画像Ｂの全体において、識別図形を抽出してもよい。物体認識部１１１は、抽出された識別図形に対して、歪み補正やノイズ除去などを行ってもよい。物体認識部１１１は、抽出した識別図形によって、物体ＩＤを特定する（ステップＳ５１２）。物体検出部１０５は、画像Ａと画像Ｂとの間で、特定された物体ＩＤを比較することによって、持ち込まれた物体と持ち出された物体とを検出する（ステップＳ５１３）。ステップＳ５１２において、物体検出部１０５は、識別図形が検出された位置を、その識別図形によって導かれる物体ＩＤによって特定される図形の位置にする。

　持ち込まれた物体が検出されない場合（ステップＳ２０４においてＮｏ）、物体管理装置１Ｃは、次に、ステップＳ２０８の動作を行う。持ち込まれた物体が検出された場合（ステップＳ２０４においてＹｅｓ）、持ち込まれた物体の位置及び表示画像を、その持ち込まれた物体の物体ＩＤに関連付ける（ステップＳ３０６）。表示画像は、画像Ｂにおける、持ち込まれた物体の像に含まれる、少なくとも識別図形の像を含んでいればよい。物体登録部１０７は、物体ＩＤに関連付けられた、位置及び表示画像を、物体記憶部１０８に格納する（ステップＳ３０７）。

　持ち出された物体が検出された場合（ステップＳ２０８においてＹｅｓ）、持ち出された物体の物体ＩＤとして特定された物体ＩＤに関連付けられている位置と表示画像とを、物体記憶部１０８から消去する（ステップＳ３０９）。

　可視光カメラ２２１は、例えば、物体管理装置１Ｃが送信する制御信号によって、撮影する方向や、焦点距離を変更することが可能なように実装されていてもよい。図３に示す、方向を制御できるレーザポインタや、図５に示す、方向を制御できるプロジェクタと同様に、可視光カメラ２２１も、例えばロボットアーム等の信号による制御が可能なアクチュエータを介して設置されていればよい。また、例えば、可視光カメラ２２１は、信号による制御が可能な、レンズの焦点距離を変更するモータなどを備えていればよい。そして、例えば、物体認識部１１１が、識別図形を検出した場合、可視光カメラ２２１が、認識図形として検出された領域を、より大きなサイズで撮影するよう、可視光カメラ２２１の方向及び焦点距離を制御してもよい。物体認識部１１１は、より大きなサイズで撮影された画像である、拡大画像において、識別図形として検出された領域において識別図形を検出してもよい。物体認識部１１１は、拡大画像において検出された識別図形を使用して、物体ＩＤを特定してもよい。

　＜第４の実施形態＞
　次に、本発明の第４の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。本実施形態は、上述した各実施形態に共通する概念を表す実施形態である。

　図２６は、本実施形態の物体管理装置１Ｄの構成の例を表すブロック図である。

　図２６を参照すると、本実施形態の物体管理装置１Ｄは、進入検出部１０２と、物体検出部１０５と、物体登録部１０７と、を備える。進入検出部１０２は、所定の領域への進入体の進入を検出する。物体検出部１０５は、前記進入が検出されるのに応じて、前記進入が検出される前に映像センサ２２０が前記領域を撮影した画像と前記進入が検出された後に前記映像センサ２２０が前記領域を撮影した画像とを使用して、搬入物体の位置を検出する。搬入物体は、前記進入が検出される前には前記領域に存在せず、前記進入が検出された後に前記領域に存在している物体である。物体登録部１０７は、検出された前記搬入物体の位置を物体記憶部１０８に格納する。

　＜他の実施形態＞
　物体管理装置１、物体管理装置１Ａ、物体管理装置１Ｂ、物体管理装置１Ｃ、及び物体管理装置１Ｄは、それぞれ、コンピュータ及びコンピュータを制御するプログラムによって実現することができる。物体管理装置１、物体管理装置１Ａ、物体管理装置１Ｂ、物体管理装置１Ｃ、及び物体管理装置１Ｄは、専用のハードウェアによって実現することもできる。物体管理装置１、物体管理装置１Ａ、物体管理装置１Ｂ、物体管理装置１Ｃ、及び物体管理装置１Ｄは、コンピュータ及びコンピュータを制御するプログラムと専用のハードウェアの組合せにより実現することもできる。

　図２７は、物体管理装置１、物体管理装置１Ａ、物体管理装置１Ｂ、物体管理装置１Ｃ、及び物体管理装置１Ｄを実現することができる、コンピュータ１０００のハードウェア構成の一例を表す図である。図２７を参照すると、コンピュータ１０００は、プロセッサ１００１と、メモリ１００２と、記憶装置１００３と、Ｉ／Ｏ（Ｉｎｐｕｔ／Ｏｕｔｐｕｔ）インタフェース１００４とを含む。また、コンピュータ１０００は、記録媒体１００５にアクセスすることができる。メモリ１００２と記憶装置１００３は、例えば、ＲＡＭ（Ｒａｎｄｏｍ　Ａｃｃｅｓｓ　Ｍｅｍｏｒｙ）、ハードディスクなどの記憶装置である。記録媒体１００５は、例えば、ＲＡＭ、ハードディスクなどの記憶装置、ＲＯＭ（Ｒｅａｄ　Ｏｎｌｙ　Ｍｅｍｏｒｙ）、可搬記録媒体である。記憶装置１００３が記録媒体１００５であってもよい。プロセッサ１００１は、メモリ１００２と、記憶装置１００３に対して、データやプログラムの読み出しと書き込みを行うことができる。プロセッサ１００１は、Ｉ／Ｏインタフェース１００４を介して、例えば、進入センサ２１０、映像センサ２２０、可視光カメラ２２１、距離カメラ２２２、物体ＩＤ入力装置２３０、及び出力装置２４０などにアクセスすることができる。プロセッサ１００１は、記録媒体１００５にアクセスすることができる。記録媒体１００５には、コンピュータ１０００を、物体管理装置１、物体管理装置１Ａ、物体管理装置１Ｂ、物体管理装置１Ｃ、又は物体管理装置１Ｄとして動作させるプログラムが格納されている。

　プロセッサ１００１は、記録媒体１００５に格納されている、コンピュータ１０００を、物体管理装置１、物体管理装置１Ａ、物体管理装置１Ｂ、物体管理装置１Ｃ、又は物体管理装置１Ｄとして動作させるプログラムを、メモリ１００２にロードする。そして、プロセッサ１００１が、メモリ１００２にロードされたプログラムを実行することにより、コンピュータ１０００は、物体管理装置１、物体管理装置１Ａ、物体管理装置１Ｂ、物体管理装置１Ｃ、又は物体管理装置１Ｄとして動作する。

　第１グループに含まれる各部は、例えば、プログラムを記憶する記録媒体１００５からメモリ１００２に読み込まれた、各部の機能を実現することができる専用のプログラムと、そのプログラムを実行するプロセッサ１００１により実現することができる。第１グループは、進入データ入力部１０１、進入検出部１０２、映像入力部１０３、物体検出部１０５、物体ＩＤ入力部１０６、物体登録部１０７、出力部１０９、通知部１１０、及び、物体認識部１１１である。また、第２グループに含まれる各部は、コンピュータ１０００が含むメモリ１００２やハードディスク装置等の記憶装置１００３により実現することができる。第２グループは、映像記憶部１０４、及び、物体記憶部１０８である。あるいは、第１グループに含まれる部及び第２グループに含まれる部の一部又は全部を、各部の機能を実現する専用の回路によって実現することもできる。

　また、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。

　（付記１）
　所定の領域への進入体の進入を検出する進入検出手段と、
　前記進入が検出されるのに応じて、前記進入が検出される前に映像センサが前記領域を撮影した画像と前記進入が検出された後に前記映像センサが前記領域を撮影した画像とを使用して、前記進入が検出される前には前記領域に存在せず、前記進入が検出された後に前記領域に存在している物体である搬入物体の位置を検出する物体検出手段と、
　検出された前記搬入物体の位置を物体記憶手段に格納する物体登録手段と、
　を備える物体管理装置。

　（付記２）
　前記搬入物体の物体識別子を取得する物体ＩＤ入力手段を備え、
　前記物体登録手段は、検出された前記搬入物体の位置と取得された前記物体識別子とを、互いに関連付けて前記物体記憶手段に格納する
　付記１に記載の物体管理装置。

　（付記３）
　前記物体記憶手段は、前記領域に配置されている前記物体の物体識別子に関連付けられた位置を記憶し、
　前記物体ＩＤ入力手段は、前記搬入物体、及び、前記領域に配置されている前記物体の少なくともいずれかの物体識別子を取得し、
　前記物体管理装置は、
　取得された前記物体識別子に位置が関連付けられている場合、当該位置を表す情報を出力する出力手段
　をさらに備える付記２に記載の物体管理装置。

　（付記４）
　前記出力手段は、前記領域の、取得された前記物体識別子の少なくともいずれかに関連付けられている前記位置から所定距離以内にある範囲に、前記位置を表す情報に応じた光を投影する
　付記３に記載の物体管理装置。

　（付記５）
　前記物体記憶手段は、さらに、前記領域に配置されている前記物体の物体識別子に関連付けられた、前記物体の位置の像を含む画像である表示画像を記憶し、
　前記出力手段は、前記範囲に、位置が検出された前記物体の物体ＩＤに関連付けられている前記表示画像を光によって投影する
　付記３又は４に記載の物体管理装置。

　（付記６）
　前記物体登録手段は、前記進入が検出された後に前記映像センサが前記領域を撮影した前記画像の少なくとも一部である、検出された前記搬入物体の位置の像を含む画像を、検出された前記物体の物体識別子に関連付けて、前記表示画像として前記物体記憶手段に格納する
　付記５に記載の物体管理装置。

　（付記７）
　前記物体検出手段は、前記進入が検出された場合、さらに、前記進入が検出される前には前記領域に存在し、前記進入が検出された後に前記領域に存在しなくなった物体である搬出物体の位置を特定し、
　前記物体登録手段は、取得された前記物体識別子に物体の位置が関連付けられていない場合、検出された前記搬入物体の位置と、前記物体識別子とを、互いに関連付けて前記物体記憶手段に格納し、さらに、前記搬出物体の位置が特定された場合、特定された前記搬出物体の位置を、前記物体記憶手段から消去する
　付記２乃至６のいずれかに記載の物体管理装置。

　（付記８）
　前記進入が検出された後に前記映像センサが前記領域を撮影した画像における、検出された前記搬入物体の位置を含む領域に基づいて前記搬入物体の物体識別子を特定する物体認識手段
　をさらに備える付記２乃至７のいずれかに記載の物体管理装置。

　（付記９）
　前記進入が検出された後に前記映像センサが前記領域を撮影した画像における、検出された前記搬入物体の位置を含む領域に基づいて前記搬入物体の物体識別子を特定し、前記進入が検出される前に前記映像センサが前記領域を撮影した画像における、検出された前記搬出物体の位置を含む領域に基づいて前記搬出物体の物体識別子を特定する物体認識手段
　をさらに備える付記７に記載の物体管理装置。

　（付記１０）
　進入検出手段は、前記映像に含まれる特定の特徴を検出することによって、前記進入体の進入を検出する
　付記１乃至９のいずれかに記載の物体管理装置。

　（付記１１）
　前記映像は、前記映像センサに含まれる可視光カメラによって撮影された可視光映像、及び、前記映像センサに含まれる距離カメラによって撮影された距離映像の、少なくともいずれか一方である
　付記１乃至１０のいずれかに記載の物体管理装置。

　（付記１２）
　付記１乃至１１のいずれかに記載の物体管理装置と、
　前記映像センサと、
　を含む物体管理システム。

　（付記１３）
　所定の領域への進入体の進入を検出し、
　前記進入が検出されるのに応じて、前記進入が検出される前に映像センサが前記領域を撮影した画像と前記進入が検出された後に前記映像センサが前記領域を撮影した画像とを使用して、前記進入が検出される前には前記領域に存在せず、前記進入が検出された後に前記領域に存在している物体である搬入物体の位置を検出し、
　検出された前記搬入物体の位置を物体記憶手段に格納する
　物体管理方法。

　（付記１４）
　前記搬入物体の物体識別子を取得し、
　検出された前記搬入物体の位置と取得された前記物体識別子とを、互いに関連付けて前記物体記憶手段に格納する
　付記１３に記載の物体管理方法。

　（付記１５）
　前記領域に配置されている前記物体の物体識別子に関連付けられた位置を前記物体記憶手段に記憶し、
　前記搬入物体、及び、前記領域に配置されている前記物体の少なくともいずれかの物体識別子を取得し、
　取得された前記物体識別子に位置が関連付けられている場合、当該位置を表す情報を出力する
　付記１４に記載の物体管理方法。

　（付記１６）
　前記領域の、取得された前記物体識別子の少なくともいずれかに関連付けられている前記位置から所定距離以内にある範囲に、前記位置を表す情報に応じた光を投影する
　付記１５に記載の物体管理方法。

　（付記１７）
　さらに、前記領域に配置されている前記物体の物体識別子に関連付けられた、前記物体の位置の像を含む画像である表示画像を前記物体記憶手段に記憶し、
　前記範囲に、位置が検出された前記物体の物体ＩＤに関連付けられている前記表示画像を光によって投影する
　付記１５又は１６に記載の物体管理方法。

　（付記１８）
　前記進入が検出された後に前記映像センサが前記領域を撮影した前記画像の少なくとも一部である、検出された前記搬入物体の位置の像を含む画像を、検出された前記物体の物体識別子に関連付けて、前記表示画像として前記物体記憶手段に格納する
　付記１７に記載の物体管理方法。

　（付記１９）
　前記進入が検出された場合、さらに、前記進入が検出される前には前記領域に存在し、前記進入が検出された後に前記領域に存在しなくなった物体である搬出物体の位置を特定し、
　取得された前記物体識別子に物体の位置が関連付けられていない場合、検出された前記搬入物体の位置と、前記物体識別子とを、互いに関連付けて前記物体記憶手段に格納し、さらに、前記搬出物体の位置が特定された場合、特定された前記搬出物体の位置を、前記物体記憶手段から消去する
　付記１４乃至１８のいずれかに記載の物体管理方法。

　（付記２０）
　前記進入が検出された後に前記映像センサが前記領域を撮影した画像における、検出された前記搬入物体の位置を含む領域に基づいて前記搬入物体の物体識別子を特定する
　付記１４乃至１９のいずれかに記載の物体管理方法。

　（付記２１）
　前記進入が検出された後に前記映像センサが前記領域を撮影した画像における、検出された前記搬入物体の位置を含む領域に基づいて前記搬入物体の物体識別子を特定し、前記進入が検出される前に前記映像センサが前記領域を撮影した画像における、検出された前記搬出物体の位置を含む領域に基づいて前記搬出物体の物体識別子を特定する
　付記１９に記載の物体管理方法。

　（付記２２）
　前記映像に含まれる特定の特徴を検出することによって、前記進入体の進入を検出する
　付記１３乃至２１のいずれかに記載の物体管理方法。

　（付記２３）
　前記映像は、前記映像センサに含まれる可視光カメラによって撮影された可視光映像、及び、前記映像センサに含まれる距離カメラによって撮影された距離映像の、少なくともいずれか一方である
　付記１３乃至２２のいずれかに記載の物体管理方法。

　（付記２４）
　コンピュータを、
　所定の領域への進入体の進入を検出する進入検出手段と、
　前記進入が検出されるのに応じて、前記進入が検出される前に映像センサが前記領域を撮影した画像と前記進入が検出された後に前記映像センサが前記領域を撮影した画像とを使用して、前記進入が検出される前には前記領域に存在せず、前記進入が検出された後に前記領域に存在している物体である搬入物体の位置を検出する物体検出手段と、
　検出された前記搬入物体の位置を物体記憶手段に格納する物体登録手段と、
　して動作させる物体管理プログラム。

　（付記２５）
　コンピュータを、
　前記搬入物体の物体識別子を取得する物体ＩＤ入力手段と、
　検出された前記搬入物体の位置と取得された前記物体識別子とを、互いに関連付けて前記物体記憶手段に格納する前記物体登録手段と、
　して動作させる付記２４に記載の物体管理プログラム。

　（付記２６）
　コンピュータを、
　前記領域に配置されている前記物体の物体識別子に関連付けられた位置を記憶する前記物体記憶手段と、
　前記搬入物体、及び、前記領域に配置されている前記物体の少なくともいずれかの物体識別子を取得する前記物体ＩＤ入力手段と、
　取得された前記物体識別子に位置が関連付けられている場合、当該位置を表す情報を出力する出力手段と、
　して動作させる付記２５に記載の物体管理プログラム。

　（付記２７）
　前記出力手段は、前記領域の、取得された前記物体識別子の少なくともいずれかに関連付けられている前記位置から所定距離以内にある範囲に、前記位置を表す情報に応じた光を投影する
　付記２６に記載の物体管理プログラム。

　（付記２８）
　前記物体記憶手段は、さらに、前記領域に配置されている前記物体の物体識別子に関連付けられた、前記物体の位置の像を含む画像である表示画像を記憶し、
　前記出力手段は、前記範囲に、位置が検出された前記物体の物体ＩＤに関連付けられている前記表示画像を光によって投影する
　付記２６又は２７に記載の物体管理プログラム。

　（付記２９）
　前記物体登録手段は、前記進入が検出された後に前記映像センサが前記領域を撮影した前記画像の少なくとも一部である、検出された前記搬入物体の位置の像を含む画像を、検出された前記物体の物体識別子に関連付けて、前記表示画像として前記物体記憶手段に格納する
　付記２８に記載の物体管理プログラム。

　（付記３０）
　前記物体検出手段は、前記進入が検出された場合、さらに、前記進入が検出される前には前記領域に存在し、前記進入が検出された後に前記領域に存在しなくなった物体である搬出物体の位置を特定し、
　前記物体登録手段は、取得された前記物体識別子に物体の位置が関連付けられていない場合、検出された前記搬入物体の位置と、前記物体識別子とを、互いに関連付けて前記物体記憶手段に格納し、さらに、前記搬出物体の位置が特定された場合、特定された前記搬出物体の位置を、前記物体記憶手段から消去する
　付記２５乃至２９のいずれかに記載の物体管理プログラム。

　（付記３１）
　コンピュータを、
　前記進入が検出された後に前記映像センサが前記領域を撮影した画像における、検出された前記搬入物体の位置を含む領域に基づいて前記搬入物体の物体識別子を特定する物体認識手段と、
　して動作させる付記２５乃至３０のいずれかに記載の物体管理プログラム。

　（付記３２）
　コンピュータを、
　前記進入が検出された後に前記映像センサが前記領域を撮影した画像における、検出された前記搬入物体の位置を含む領域に基づいて前記搬入物体の物体識別子を特定し、前記進入が検出される前に前記映像センサが前記領域を撮影した画像における、検出された前記搬出物体の位置を含む領域に基づいて前記搬出物体の物体識別子を特定する物体認識手段と、
　して動作させる付記３０に記載の物体管理プログラム。

　（付記３３）
　コンピュータを、
　進入検出手段は、前記映像に含まれる特定の特徴を検出することによって、前記進入体の進入を検出する
　付記２４乃至３２のいずれかに記載の物体管理プログラム。

　（付記３４）
　前記映像は、前記映像センサに含まれる可視光カメラによって撮影された可視光映像、及び、前記映像センサに含まれる距離カメラによって撮影された距離映像の、少なくともいずれか一方である
　付記２４乃至３３のいずれかに記載の物体管理プログラム。

　以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。

　この出願は、２０１４年６月１６日に出願された日本出願特願２０１４－１２３０３７を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

　１　　物体管理装置
　１Ａ　　物体管理装置
　１Ｂ　　物体管理装置
　１Ｃ　　物体管理装置
　１Ｄ　　物体管理装置
　１０１　　進入データ入力部
　１０２　　進入検出部
　１０３　　映像入力部
　１０４　　映像記憶部
　１０５　　物体検出部
　１０６　　物体ＩＤ入力部
　１０７　　物体登録部
　１０８　　物体記憶部
　１０９　　出力部
　１１０　　通知部
　１１１　　物体認識部
　２１０　　進入センサ
　２２０　　映像センサ
　２２１　　可視光カメラ
　２２２　　距離カメラ
　２３０　　物体ＩＤ入力装置
　２４０　　出力装置
　３００　　物体管理システム
　３００Ａ　　物体管理システム
　３００Ｂ　　物体管理システム
　３００Ｃ　　物体管理システム
　１０００　　コンピュータ
　１００１　　プロセッサ
　１００２　　メモリ
　１００３　　記憶装置
　１００４　　Ｉ／Ｏインタフェース
　１００５　　記録媒体

Claims

　所定の領域への進入体の進入を検出する進入検出手段と、
　前記進入が検出されるのに応じて、前記進入が検出される前に映像センサが前記領域を撮影した画像と前記進入が検出された後に前記映像センサが前記領域を撮影した画像とを使用して、前記進入が検出される前には前記領域に存在せず、前記進入が検出された後に前記領域に存在している物体である搬入物体の位置を検出する物体検出手段と、
　検出された前記搬入物体の位置を物体記憶手段に格納する物体登録手段と、
　を備える物体管理装置。
　前記搬入物体の物体識別子を取得する物体ＩＤ入力手段を備え、
　前記物体登録手段は、検出された前記搬入物体の位置と取得された前記物体識別子とを、互いに関連付けて前記物体記憶手段に格納する
　請求項１に記載の物体管理装置。
　前記物体記憶手段は、前記領域に配置されている前記物体の物体識別子に関連付けられた位置を記憶し、
　前記物体ＩＤ入力手段は、前記搬入物体、及び、前記領域に配置されている前記物体の少なくともいずれかの物体識別子を取得し、
　前記物体管理装置は、
　取得された前記物体識別子に位置が関連付けられている場合、当該位置を表す情報を出力する出力手段
　をさらに備える請求項２に記載の物体管理装置。
　前記出力手段は、前記領域の、取得された前記物体識別子の少なくともいずれかに関連付けられている前記位置から所定距離以内にある範囲に、前記位置を表す情報に応じた光を投影する
　請求項３に記載の物体管理装置。
　前記物体記憶手段は、さらに、前記領域に配置されている前記物体の物体識別子に関連付けられた、前記物体の位置の像を含む画像である表示画像を記憶し、
　前記出力手段は、前記範囲に、位置が検出された前記物体の物体ＩＤに関連付けられている前記表示画像を光によって投影する
　請求項３又は４に記載の物体管理装置。
　前記物体登録手段は、前記進入が検出された後に前記映像センサが前記領域を撮影した前記画像の少なくとも一部である、検出された前記搬入物体の位置の像を含む画像を、検出された前記物体の物体識別子に関連付けて、前記表示画像として前記物体記憶手段に格納する
　請求項５に記載の物体管理装置。
　前記物体検出手段は、前記進入が検出された場合、さらに、前記進入が検出される前には前記領域に存在し、前記進入が検出された後に前記領域に存在しなくなった物体である搬出物体の位置を特定し、
　前記物体登録手段は、取得された前記物体識別子に物体の位置が関連付けられていない場合、検出された前記搬入物体の位置と、前記物体識別子とを、互いに関連付けて前記物体記憶手段に格納し、さらに、前記搬出物体の位置が特定された場合、特定された前記搬出物体の位置を、前記物体記憶手段から消去する
　請求項２乃至６のいずれかに記載の物体管理装置。
　前記進入が検出された後に前記映像センサが前記領域を撮影した画像における、検出された前記搬入物体の位置を含む領域に基づいて前記搬入物体の物体識別子を特定する物体認識手段
　をさらに備える請求項２乃至７のいずれかに記載の物体管理装置。
　前記進入が検出された後に前記映像センサが前記領域を撮影した画像における、検出された前記搬入物体の位置を含む領域に基づいて前記搬入物体の物体識別子を特定し、前記進入が検出される前に前記映像センサが前記領域を撮影した画像における、検出された前記搬出物体の位置を含む領域に基づいて前記搬出物体の物体識別子を特定する物体認識手段
　をさらに備える請求項７に記載の物体管理装置。
　進入検出手段は、前記映像に含まれる特定の特徴を検出することによって、前記進入体の進入を検出する
　請求項１乃至９のいずれかに記載の物体管理装置。
　前記映像は、前記映像センサに含まれる可視光カメラによって撮影された可視光映像、及び、前記映像センサに含まれる距離カメラによって撮影された距離映像の、少なくともいずれか一方である
　請求項１乃至１０のいずれかに記載の物体管理装置。
　請求項１乃至１１のいずれかに記載の物体管理装置と、
　前記映像センサと、
　を含む物体管理システム。
　所定の領域への進入体の進入を検出し、
　前記進入が検出されるのに応じて、前記進入が検出される前に映像センサが前記領域を撮影した画像と前記進入が検出された後に前記映像センサが前記領域を撮影した画像とを使用して、前記進入が検出される前には前記領域に存在せず、前記進入が検出された後に前記領域に存在している物体である搬入物体の位置を検出し、
　検出された前記搬入物体の位置を物体記憶手段に格納する
　物体管理方法。
　前記搬入物体の物体識別子を取得し、
　検出された前記搬入物体の位置と取得された前記物体識別子とを、互いに関連付けて前記物体記憶手段に格納する
　請求項１３に記載の物体管理方法。
　前記領域に配置されている前記物体の物体識別子に関連付けられた位置を前記物体記憶手段に記憶し、
　前記搬入物体、及び、前記領域に配置されている前記物体の少なくともいずれかの物体識別子を取得し、
　取得された前記物体識別子に位置が関連付けられている場合、当該位置を表す情報を出力する
　請求項１４に記載の物体管理方法。
　コンピュータを、
　所定の領域への進入体の進入を検出する進入検出手段と、
　前記進入が検出されるのに応じて、前記進入が検出される前に映像センサが前記領域を撮影した画像と前記進入が検出された後に前記映像センサが前記領域を撮影した画像とを使用して、前記進入が検出される前には前記領域に存在せず、前記進入が検出された後に前記領域に存在している物体である搬入物体の位置を検出する物体検出手段と、
　検出された前記搬入物体の位置を物体記憶手段に格納する物体登録手段と、
　して動作させる物体管理プログラムを記憶する記録媒体。
　コンピュータを、さらに、
　前記搬入物体の物体識別子を取得する物体ＩＤ入力手段と、
　検出された前記搬入物体の位置と取得された前記物体識別子とを、互いに関連付けて前記物体記憶手段に格納する前記物体登録手段と、
　して動作させる前記物体管理プログラムを記憶する請求項１６に記載の記録媒体。
　コンピュータを、さらに、
　前記領域に配置されている前記物体の物体識別子に関連付けられた位置を記憶する前記物体記憶手段と、
　前記搬入物体、及び、前記領域に配置されている前記物体の少なくともいずれかの物体識別子を取得する前記物体ＩＤ入力手段と、
　取得された前記物体識別子に位置が関連付けられている場合、当該位置を表す情報を出力する出力手段と、
　して動作させる前記物体管理プログラムを記憶する請求項１７に記載の記録媒体。