WO2015107805A1 - 分類装置および分類方法 - Google Patents

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岩田 泰明
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B63SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
    • B63BSHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; EQUIPMENT FOR SHIPPING 
    • B63B49/00Arrangements of nautical instruments or navigational aids
    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08GTRAFFIC CONTROL SYSTEMS
    • G08G3/00Traffic control systems for marine craft

Definitions

  • a ship movement prediction technique for example, the following JP-A-2009-286230
  • JP-A-2009-286230 that provides an estimated arrival time of a ship destination in real time using AIS data, or a ship service data and predicted weather data
  • AIS data AIS data
  • ship service data and predicted weather data are used.
  • JP 2009-025860 A there is a technique for calculating an optimum route
  • the central processing unit 305 is, for example, a general-purpose processor.
  • the central processing unit 305 functions as an operation data extraction processing unit 308 and an operation data display processing unit 309 by reading the program of this embodiment. That is, the operation data extraction processing unit 308 and the operation data display processing unit 309, specifically, realize their functions by the central processing unit 305 executing a program stored in the program memory 306, for example.
  • the ship number 400 holds a value uniquely assigned to the AIS data 316.
  • the IMO number 401 holds, as a value, an identification number of a ship assigned to a large ship by the International Maritime Organization.
  • the ship name 402 holds the name of the ship registered in the IMO as a value.
  • the ship type 403 holds the ship type name registered in the IMO.
  • the maximum speed 404 holds the maximum speed that can be operated by the ship's engine.
  • the time when the last operation time series data 808 is received in the operation data 318 is held as a value.
  • a time difference between the reception time 803 of the start point and the reception time 804 of the end point in the operation data 318 is held as a value.
  • the route number 806 holds route identification information in the operation data 318.
  • the operation type 807 holds information for determining the operation type of the operation data 318 as a value.
  • the operation time series data 808 holds information such as the position and speed of the ship for each time.
  • the values t1 ′, t2 ′,... Of the operation time series data 808 (hereinafter collectively referred to as operation time series data t ′) correspond to the time series data t in which “0” is held in the deletion flag 506. .
  • the classification device 3 writes the operation data 318 on the data memory 307 in the operation data DB 602 (step S1006). Then, the classification device 3 determines whether all the AIS data 316 on the data memory 307 have been processed (step S1007). If there is unprocessed AIS data 316 (step S1007: No), the process returns to step S1002, and the AIS data 316 for one unacquired ship is acquired from the data memory 307 (step S1002). On the other hand, when all the AIS data 316 are processed (step S1007: Yes), data is displayed using the operation data display processing unit 309 (step S1008). An example of display contents and display processing of the operation data display processing unit 309 (step S1008) will be described later in detail with reference to FIGS.
  • time series data t during berthing is, for example, time series data t where the speed 504 is equal to or less than the speed threshold during berthing.
  • the time series data t of the speed exceeding the upper limit of use is, for example, time series data t in which the speed 504 is larger than the maximum speed 404 of the ship.
  • the time series data t of deceleration for berthing or acceleration for voyage is, for example, the amount of change in speed within the deceleration time required for berthing from voyage or voyage from berth. Time series data t exceeding the speed change upper threshold.
  • the classification device 3 acquires the i-th time-series data a from the AIS data 316 (step S1201), and adds the time-series data a to the operation time-series data 808 in the operation data x (step S1202).
  • the index i is a positive integer starting from 1.
  • the index i is incremented when the next step S1100 is performed.
  • the classification device 3 acquires one unprocessed operation data x from the operation data 318 in a ship of one shipping company (step S1800).
  • the classification device 3 normalizes the operation time series data 808 in the operation data x for each cell, with a certain spatial range overlapping with the operation data x as one cell (step S1801).
  • An example of normalizing AIS data for each cell will be described later in detail with reference to FIG.

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Abstract

 分類装置は、プログラムを実行するプロセッサと、前記プロセッサが実行するプログラムを格納するメモリと、を備え、前記プロセッサは、船舶の時系列な位置および速度を特定する一連の時系列データを取得する取得処理と、前記取得処理によって取得された一連の時系列データの中の連続する2つの時系列データの時刻差または速度差の少なくとも一方に基づいて、前記一連の時系列データを、前記2つの時系列データのうち先行する時系列データまでの第1の時系列データ群と、前記2つの時系列データのうち後続する時系列データからの第2の時系列データ群と、にグループ分けして、各々運航データに設定するグループ分け処理と、前記グループ分け処理によってグループ分けされた運航データに含まれる時系列データ群の速度に基づいて、前記運航データの運航種類を決定する決定処理と、前記決定処理によって決定された決定結果を出力する出力処理と、を実行する。

Description

分類装置および分類方法 参照による取り込み
 本出願は、平成26年(2014年)1月16日に出願された日本出願である特願2014-5757の優先権を主張し、その内容を参照することにより、本出願に取り込む。
 本発明は、データを分類する分類装置および分類方法に関する。
 船舶の安全航行のため、大型船舶では、船舶自動識別装置(Automatic Identification System, AIS)が搭載される。船舶の位置や速度などを含む航跡データ(以降、AISデータとする)が、AISから定期的に近隣の港湾や船舶に無線で発信される。近年、衛星を通してAISデータを収集する仕組みが導入され、全世界のAISデータをより簡単に入手可能である。そこで、地図上にリアルタイムで船舶の位置情報を表示する既存システムに対し、AISデータを用いて海運業界のマーケティングや、海運会社や海運航路などにおける運航状況の違いの調査や、不規則な運航における最適な航路を推薦などの付加機能が要求される。例えば、AISデータを用いて船舶の目的地の到着予想時間をリアルタイムに提供する船舶動静予想技術(たとえば、下特開2009-286230号公報)や、船舶の就航データと予測された気象データを用いて最適航路を計算する技術(たとえば、特開2009-025860号公報)がある。
 AISデータは、特定された船舶に対して特定時点における船舶の位置や速度などを含む離散な時系列データであるが、漁場航行中、海賊出没地域航行中、ドック格納中などの場合、船舶側が意図的にAISからAISデータの発信を停止する場合があり、AISデータが欠損する。したがって、船舶が発信したAISデータにおいて単純に速度に閾値を設定し、その閾値を下回っている間は減速運航、上回っている間は高速運航と分類してしまうと、分類精度が低下するという問題がある。
 また、たとえば、地点Aから地点Bを通過して地点Cに到達する航路において、地点Bで停泊する場合や急激な速度変化が生じた場合は、同一の船舶であっても地点Aから地点Bまでの航路と、地点Bから地点Cまでの航路とは、性質が異なるため別航路として扱う必要がある。しかしながら、上述した従来技術では、地点Bで停泊する場合や急激な速度変化が生じた場合でも、別航路として扱うことができないという問題がある。
 本発明は、航跡データの分類精度の向上を図ることを目的とする。
 本願において開示される発明の一側面となる分類装置、および、分類方法は、プログラムを実行するプロセッサと、前記プロセッサが実行するプログラムを格納するメモリと、を備える分類装置、および、当該分類装置による分類方法であって、前記プロセッサは、船舶の時系列な位置および速度を特定する一連の時系列データを取得する取得処理と、前記取得処理によって取得された一連の時系列データの中の連続する2つの時系列データの時刻差または速度差の少なくとも一方に基づいて、前記一連の時系列データを、前記2つの時系列データのうち先行する時系列データまでの第1の時系列データ群と、前記2つの時系列データのうち後続する時系列データからの第2の時系列データ群と、にグループ分けして、各々運航データに設定するグループ分け処理と、前記グループ分け処理によってグループ分けされた運航データに含まれる時系列データ群の速度に基づいて、前記運航データの運航種類を決定する決定処理と、前記決定処理によって決定された決定結果を出力する出力処理と、を実行することを特徴とする。
 本発明の代表的な実施の形態によれば、航跡データの分類精度の向上を図ることができる。本発明に関連する更なる特徴は、本明細書の記述、添付図面から明らかになるものである。また、本発明の態様は、要素及び多様な要素の組み合わせ及び以降の詳細な記述と添付される特許請求の範囲の様態により達成され実現される。
運航データ抽出例1を示す説明図である。 運航データ抽出例2を示す説明図である。 分類装置の構成例を示すブロック図である。 データメモリに含まれるAISデータのデータ構造例を示す説明図である。 図4に示した時系列データのデータ構造例を示す説明図である。 データメモリに含まれる海運航路データのデータ構造例を示す説明図である。 海運航路データに含まれる代表ポイントのデータ構造例を示す説明図である。 データメモリに含まれる運航データのデータ構造例を示す説明図である。 運航データに含まれる運航時系列データのデータ構造例を示す説明図である。 分類装置による分類処理例を示すフローチャートである。 図10に示したフィルタリング処理部によるフィルタリング処理(ステップS1003)の詳細な処理手順例を示すフローチャートである。 図10に示す運航データグループ分け処理部による運航データグループ分け処理(ステップS1004)の詳細な処理手順例を示すフローチャートである。 図10に示した運航種類決定処理部312による運航種類決定処理(ステップS1005)の詳細な処理手順例を示すフローチャートである。 図10の海運会社別の表示処理(ステップS1008)の詳細を説明するための出力画面例1を示す説明図である。 図10の海運会社別の表示処理(ステップS1008)の詳細を説明するための出力画面例2を示す説明図である。 図10の海運会社別の表示処理(ステップS1008)の詳細を説明するための出力画面例3を示す説明図である。 図10の海運会社別の表示処理(ステップS1008)の詳細を説明するための出力画面例4を示す説明図である。 図15に表示されたヒートマップの海運航路上の減速運航データの通過回数と高速運航データの通過回数を集計する詳細な処理手順例を示すフローチャートである。 セル単位で運航時系列データ808を正規化する例を示す説明図である。 図10の海運航路別の表示処理(ステップS1008)の詳細を説明するための出力画面例を示す説明図である。 図10の船舶特徴別の表示処理(ステップS1008)の詳細を説明するための出力画面例を示す説明図である。
 <実施例1>
 以下、添付図面を参照しながら、本発明の装置を実施するための最良の実施形態を詳細に説明する。図1~図21は、本発明を例示する図である。これらの図において、同一の符号を付した部分は同一物を表し、基本的な構成及び動作は同様であるものとする。尚、本発明の実施形態において、使用される機器、手法等は一例であり、本発明はこれらに限定されるものではないことは勿論である。
 更に、本発明の実施例は、後述されるように、汎用コンピュータ上で稼動するソフトウェアで実装しても良いし専用ハードウェア又はソフトウェアとハードウェアの組み合わせで実装しても良い。なお、以後の説明では「テーブル」形式によって本発明の各情報について説明するが、これら情報は必ずしもテーブルによるデータ構造で表現されていなくても良く、リスト、DB、キュー等のデータ構造やそれ以外で表現されていても良い。そのため、データ構造に依存しないことを示すために「テーブル」、「リスト」、「DB」、「キュー」等について単に「情報」と呼ぶことがある。また、各情報の内容を説明する際に、「識別情報」、「識別子」、「名」、「名前」、「ID」という表現を用いることが可能であり、これらについてはお互いに置換が可能である。
 以下では「プログラム」を主語(動作主体)として本発明の実施形態における各処理について説明を行う場合があるが、プログラムはプロセッサによって実行されることで定められた処理をメモリ及び通信ポート(通信制御装置)を用いながら行うため、プロセッサを主語とした説明としてもよい。また、プログラムを主語として開示された処理は管理サーバ等の計算機、情報処理装置が行う処理としてもよい。プログラムの一部または全ては専用ハードウェアで実現してもよく、また、モジュール化されていても良い。各種プログラムはプログラム配布サーバや記憶メディアによって各計算機にインストールされてもよい。
<運航データ分類例>
 図1および図2は、運航データ分類例を示す説明図である。本実施例の分類装置は、ある船舶のAISデータを、各々特徴のある複数の集合に分類する。分類された各AISデータを、運航データと称す。運航データの中には、AISデータから引き継がれるデータもあるが、あらたに追加されるデータも存在する。この点については後述する。
 図1および図2において、船舶Sは、航路R13を航行する船舶である。航路R13は、P1からP2を経由してP3に到達する航路である。航路R12は、P1からP2に到達する航路である。航路R23は、P2からP3に到達する航路である。P1は、航路R13の出発地点における船舶SのAISデータに含まれる位置であり、P2は、航路R13の経由地点における船舶SのAISデータに含まれる位置であり、P3は、航路R13の到着地点における船舶SのAISデータに含まれる位置である。なお、図1中、航路R13を構成する×印は、AISデータが示す船舶Sの位置である。
 図1において、船舶SはP1からP2を経由してP3まで航行するが、P2で船舶Sが停泊した場合、航路R13において、P1からP2までの船舶Sの運航と、P2からP3までの運航とは、同一船舶Sの運航であるが、別の運航である。別の運航であるため、船舶Sは、P1からP2までは航路R12上を運航し、P2からP3までは航路R23上を運航する。
 したがって、P1からP3までのAISデータは、航路R12におけるP1からP2までのAISデータと、航路R23におけるP2からP3までのAISデータに分割される。前者が航路R12の運航データO12であり、後者が航路R23の運航データO23である。一方、P2で船舶Sが停泊していない場合は、航路R13上を航行するAISデータが、運航データO13となる。このように、同一船舶SのAISデータであっても、別航路の特徴のある複数のデータ集合に分類することができる。
 図2において、船舶Sの航行速度がP2において急激に変化した場合、たとえば、急激に上昇した場合、航路R13においてP1からP2までの船舶Sの運航と、P2からP3までの運航とは、同一船舶Sの同一航路R13上の運航であるが、航行速度が異なる。たとえば、P1からP2までは天候等の事情により船舶Sは低速運航をしていたが、P2からP3までは障害がなくなったため、高速運航に切り替えて運航する場合が該当する。
 したがって、P1からP3までのAISデータは、航路R13におけるP1からP2までのAISデータと、航路R13におけるP2からP3までのAISデータに分割される。前者が航路R13の運航データO131であり、後者が航路13の運航データO132である。一方、P2で船舶Sが停泊していない場合は、航路R13上を航行するAISデータが、運航データO13となる。このように、同一船舶SのAISデータであっても、同一航路R13の特徴のある複数のデータ集合に分類することができる。
<分類装置の構成例>
 図3は、分類装置の構成例を示すブロック図である。分類装置3は、AISデータDB300と、海運航路DB301と、運航データDB302と、入力装置303と、表示装置304と、中央処理装置305と、プログラムメモリ306と、中央処理装置305の処理に必要なデータを格納するデータメモリ307と、を有する。
 中央処理装置305は、たとえば、汎用のプロセッサである。中央処理装置305は、本実施例のプログラムを読み込むことにより、運航データ抽出処理部308、運航データ表示処理部309として機能する。すなわち、運航データ抽出処理部308および運航データ表示処理部309は、具体的には、たとえば、プログラムメモリ306に格納されたプログラムを中央処理装置305が実行することにより、その機能を実現する。
 また、運航データ抽出処理部308は、フィルタリング処理部310と、運航データグループ分け処理部311と、運航種類決定処理部312と、を有する。また、運航データ表示処理部309は、海運会社別表示処理部313と、海運航路別表示処理部314と、船舶特徴別表示処理部315と、を有する。
 データメモリ307は、AISデータDB300から読み込まれたAISデータ316と、海運航路DB301から読み込まれた海運航路データ317と、運航データ抽出処理部308より生成された運航データ318と、を格納する。
 <データ構造例>
 図4は、データメモリ307に含まれるAISデータ316のデータ構造例を示す説明図である。AISデータ316は、AISデータDB300に記憶されており、中央処理装置305により読み出されてデータメモリ307に格納される。AISデータ316は、船舶番号400と、IMO(International Maritime Organization)番号(船舶識別番号)401と、船舶名402と、船種403と、最大速度404と、サイズ405と、船舶重量406と、最大積載量407と、最大喫水408と、海運会社409と、時系列データ410と、を含み、たとえば配列の形式で保持される。
 船舶番号400には、AISデータ316に対して一意に振られた値が保持される。IMO番号401には、値として、国際海事機関において大型船に割り振られた船舶の識別番号が保持される。船舶名402には、値として、IMOに登録した船の名前が保持される。船種403には、IMOに登録した船舶の種類名称が保持される。最大速度404には、船舶のエンジンによる運航可能の最大速度が保持される。
 サイズ405には、IMOに登録した船舶の長さや幅などのサイズ情報が保持される。船舶重量406には、値として、船舶自身の重量が保持される。最大積載量407には、船舶種類により積載可能な最大容量が保持される。最大喫水408には、値として、最大積載量時における船舶の喫水が保持される。喫水とは、船舶が水上にある際に船体が沈む深さ、すなわち、船体の一番下から水面までの垂直距離である。海運会社409には、船舶を運航または管理する会社の名称が保持される。時系列データ410には、時刻ごとの船舶の位置や速度などの情報が保持される。
 図5は、図4に示した時系列データのデータ構造例を示す説明図である。時系列データ410の値t1、t2、…(以下、総称して時系列データtとする)はそれぞれ、時系列番号500と、受信時刻501と、経度502と、緯度503と、速度504と、喫水505と、削除フラグ506と、を含み、たとえば配列の形式で保持される。時系列番号500には、時系列データtに対して一意に振られた値が保持される。受信時刻501には、値として、当該時系列データtが受信された時刻が保持される。経度502および緯度503には、値として、当該時系列データtが発信されたときの船舶の座標情報が保持される。速度504には、値として、当該時系列データtが発信されたときの船舶の速度が保持される。喫水505には、値として、当該時系列データtが発信されたときの船舶の喫水が保持される。
 削除フラグ506には、値として、運航データを抽出する際に当該時系列データtを運航データの対象外にするための識別情報が保持される。なお、フィルタリング処理部310により、停泊中、仕様上限を超えた速度、停泊直前や運航開始直後の短期間での急激な速度変化における時系列データtと判断された場合、例として、削除フラグ506に「1」が登録される。「1」が上述した運航データを抽出する際に当該時系列データを運航データの対象外にするための識別情報である。デフォルトの場合、例として、削除フラグ506に「0」が保持される。
 図6は、データメモリ307に含まれる海運航路データ317のデータ構造例を示す説明図である。海運航路データ317は、海運航路DB301に記憶されており、中央処理装置305により読み出されてデータメモリ307に格納される。海運航路データ317は、航路番号600と、港A601と、港B602と、航路距離603と、代表ポイント604と、を含み、たとえば配列の形式で保持される。
 航路番号600には、海運航路データ317に対して一意に振られた値が保持される。港A601には、海運航路の出発または到着港の名称が保持される。港B602には、海運航路の到着または出発港の名称が保持される。なお、港A601と港B602に保持される港名称は世界共通の名称である。航路距離603には、代表ポイント604を通過した航路の距離が保持される。代表ポイント604には、航路番号600の航路上における任意のポイント(代表ポイント)の座標値が保持される。
 図7は、海運航路データ317に含まれる代表ポイント604のデータ構造例を示す説明図である。代表ポイント604は、ポイント番号700と、経度701と、緯度702と、を含み、たとえば配列の形式でこれらの情報が保有される。ポイント番号700には、代表ポイント604に対して一意に振られた値が保持される。経度701および緯度702には、値として、該当ポイント番号700で特定される代表ポイントの座標情報が保持される。
 図8は、データメモリ307に含まれる運航データ318のデータ構造例を示す説明図である。運航データ318は、中央処理装置305により抽出されてデータメモリ307に格納され、最終的に運航データDB602に記憶される。運航データ318は、グループ番号800と、船舶番号801と、平均速度802と、起点の受信時刻803と、終点の受信時刻804と、運航期間805と、航路番号806と、運航種類807と、運航時系列データ808と、を含み、たとえば配列の形式で保持される。
 グループ番号800には、運航データ318に対して一意に振られた値が保持される。運航データを生成する際に、グループ番号800が自動的に振られる。船舶番号801には、運航データ318が抽出されるAISデータ316に対して一意に振られた値が保持される。平均速度802には、値として、当該運航データ318の範囲中の運航時系列データ808における速度の平均が保持される。起点の受信時刻803には、値として、当該運航データ318の中に最初の運航時系列データ808が受信された時刻が保持される。
 終点の受信時刻804には、値として、当該運航データ318の中に最後の運航時系列データ808が受信された時刻が保持される。運航期間805には、値として、当該運航データ318における起点の受信時刻803と終点の受信時刻804の時間差が保持される。航路番号806には、当該運航データ318における航路の識別情報が保持される。運航種類807には、値として、当該運航データ318の運航種類を判別する情報が保持される。運航時系列データ808には、時刻ごとの船舶の位置や速度などの情報が保持される。運航時系列データ808の値t1'、t2'、…(以下、総称して運航時系列データt'とする)は、削除フラグ506に「0」が保持されている時系列データtに対応する。
 図9は、運航データ318に含まれる運航時系列データ808のデータ構造例を示す説明図である。運航時系列データt'は、運航時系列番号900と、受信時刻901と、経度902と、緯度903と、速度904と、喫水905と、を含み、たとえば配列の形式で保持される。運航時系列番号900には、運航時系列データt'に対して一意に振られた値が保持される。受信時刻901には、値として、当該運航時系列データt'が受信された時刻が保持される。経度902および緯度903には、値として、当該運航時系列データt'が発信されたときの船舶の座標情報が保持される。
 速度904には、値として、当該時系列データが発信されたときの船舶の速度が保持される。喫水905には、値として、当該時系列データが発信されたときの船舶の喫水が保持される。なお、平均速度802と、起点の受信時刻803と、終点の受信時刻804と、運航期間805と、航路番号806と、運航種類807と、運航時系列データ808と、は、中央処理装置305により算出される。
 <分類処理例>
 図10は、分類装置3による分類処理例を示すフローチャートである。このフローチャートは、分類装置3が、受信されたAISデータ316に基づいて、受信時間差や運航速度や運航期間などの閾値を用いて運航種類ごとの運航データを抽出し、海運会社別や海運航路別や船舶特徴別に運航データ318を表示する処理例を示す。
 まず、分類装置3は、船舶ごとに、停泊中、仕様上限を超えた速度、停泊に向けた減速または運航に向けた加速などにおけるAISデータ316をフィルタリングし、速度と受信時刻の差によるAISデータ316を運航単位ごとに分け、運航期間と平均運航速度を基に減速運航や高速運航などの種類の運航データを分類してデータメモリ307に保存する。つぎに、分類装置3は、データメモリ307から運航データを抽出し、海運会社別や海運航路別や船舶特徴別に運航データを表示して、海運会社や海運航路や船舶特徴ごとにおける運航特徴、また特定海運航路における燃料油コストの差分を確認することができる。
 図10において、まず、分類装置3は、AISデータDB300からAISデータ316をデータメモリ307に格納し(ステップS1000)、海運航路DB301から海運航路データ317をデータメモリ307に格納する(ステップS1001)。つぎに、分類装置3は、データメモリ307から1隻の船舶に関するAISデータ316を取得する(ステップS1002)。
 そして、分類装置3は、フィルタリング処理部310によりフィルタリング処理を実行する(ステップS1003)。フィルタリング処理(ステップS1003)は、仕様上限を超えた速度、停泊に向けた減速または運航に向けた加速などを示す時系列データtを除去する処理である。フィルタリング処理(ステップS1003)は、図11を用いて詳細に後述する。
 つぎに、分類装置3は、フィルタリング処理部310より残存する時系列データtについて、運航データグループ分け処理部311により運航データグループ分け処理を実行する(ステップS1004)。運航データグループ分け処理(ステップS1004)は、1つの運航単位を1つの運航データグループとして運航データを複数の運航データグループに分ける処理である。なお、運航データグループ分け処理(ステップS1004)は、図12を用いて詳細に後述する。
 つぎに、分類装置3は、運航種類決定処理部312により運航種類決定処理を実行する(ステップS1005)。運航種類決定処理(ステップS1005)は、各運航データグループについて、「減速運航」か「高速運航」か「その他」かの分類を行う処理である。なお、運航種類決定処理(ステップS1005)は、図13を用いて詳細に後述する。
 つぎに、分類装置3は、データメモリ307上の運航データ318を運航データDB602に書き込む(ステップS1006)。そして、分類装置3は、データメモリ307上の全てのAISデータ316を処理したか否か判断する(ステップS1007)。未処理のAISデータ316が有る場合(ステップS1007:No)、ステップS1002に戻り、データメモリ307から未取得の1隻の船舶におけるAISデータ316を取得する(ステップS1002)。一方、全てのAISデータ316を処理した場合(ステップS1007:Yes)、運航データ表示処理部309を用いてデータを表示する(ステップS1008)。なお、運航データ表示処理部309(ステップS1008)の表示内容例と表示処理は、図14~21を用いて詳細に後述する。
 <フィルタリング処理(ステップS1003)>
 図11は、図10に示したフィルタリング処理部310によるフィルタリング処理(ステップS1003)の詳細な処理手順例を示すフローチャートである。このフローチャートは、各船舶の時系列データ410において、ノイズデータとなる停泊中の時系列データtや仕様上限を超えた速度の時系列データt、停泊に向けた減速または運航に向けた加速の時系列データtをあらかじめフィルタリングする処理を示す。
 なお、停泊中の時系列データtとは、一例として速度504が停泊中速度閾値以下の時系列データtである。また、使用上限を超えた速度の時系列データtとは、一例として速度504が船舶の最大速度404より大きい時系列データtである。また、停泊に向けた減速または運航に向けた加速の時系列データtとは、一例として、運航から停泊または停泊から運航の際に必要とする減速時間以内において、速度の変化量が運航中の速度変化上限閾値を超えた時系列データtである。
 図11において、まず、分類装置3は、AISデータ316からi件目の時系列データa(いずれかの時系列データt)を取得する(ステップS1100)。なお、インデックスiは、1から始まる正の整数である。先頭の時系列データのインデックスiはi=1である。次回ステップS1100を行う際にインデックスiはインクリメントされる。
 つぎに、分類装置3は、時系列データaにおける速度504が停泊中速度閾値minSog以下か否かを判断する(ステップS1101)。停泊中速度閾値minSogとは、船舶が停泊中のときの速度の下限値であり、任意に設定可能である。速度504が停泊中速度閾値minSog以下の場合(ステップS1101:Yes)、分類装置3は、当該船舶は停泊中であるとみなし、時系列データaにおける削除フラグ506に「1」を設定し(ステップS1103)、ステップS1109に移行する。
 例えば、船舶が停泊する際に波や風などの影響で船舶が最大1ノットの速度で揺れ動く場合を想定して、停泊中速度閾値minSog=1ノットに設定されたものとする。速度504が1ノット以下の時系列データ410が、停泊中の時系列データtに該当するため削除対象となり、時系列データ410における削除フラグ506が「1」に設定される。なお、停泊中閾値minSogは、停泊船舶のAISデータ316より分析した値や経験値を参照して設定される。
 一方、速度504が停泊中速度閾値minSogより大きい場合(ステップS1101:No)、分類装置3は、時系列データaにおける速度504が船舶の最大速度maxSogより大きいか否かを判断する(ステップS1102)。最大速度maxSogとは、船舶の仕様上規定された上限速度であり、任意に設定可能である。なお、船舶は、最大速度maxSogよりも高速運航する性能を有する。
 速度504が最大速度maxSogより大きい場合(ステップS1102:Yes)、当該船舶を仕様を超過した運航とみなし、分類装置3は、時系列データaにおける削除フラグ506に「1」を設定し(ステップS1103)、ステップS1109に移行する。例えば、コンテナ船が最大でも30ノットの速度しか運航できない場合を想定して、最大速度maxSog=30ノットに設定されたものとする。速度504が30ノットより大きい時系列データtは、仕様上限を超えた時系列のため削除対象となり、時系列データtにおける削除フラグ506が「1」に設定される。なお、最大速度maxSogは、AISデータ316の最大速度404の値や経験値を参照して設定される。
 一方、速度504が最大速度maxSog以下の場合(ステップS1102:No)、分類装置3は、時系列データaの直後に受信された後続時系列データbを取得する(ステップS1104)。なお、時系列データaが最後の時系列の場合、時系列データbがNULLとなり、時系列データaと時系列データbにおける受信時刻差が無限大となる。
 つぎに、分類装置3は、時系列データaにおける受信時刻501と時系列データbにおける受信時刻501の受信時刻差が、運航から停泊、または、停泊から運航の際に必要とする閾値時間T以下か否かを判断する(ステップS1105)。受信時刻差が閾値時間Tより大きい場合(ステップS1105:No)、ステップS1109に移行する。一方、受信時刻差が閾値時間T以下の場合(ステップS1105:Yes)、分類装置3は、時系列データaにおける速度504と時系列データbにおける速度504の速度変化量が、運航中の速度変化上限閾値diffSogを超えたか否かを判断する(ステップS1106)。
 時系列データaにおける速度504と時系列データbにおける速度504の速度変化量は、時系列データaにおける速度504から時系列データbにおける速度504を減算した値の絶対値である。速度変化上限閾値diffSogは、停泊に向けた減速、または、運航に向けた加速を示す速度変化量の上限値であり、任意に設定可能である。速度変化上限閾値diffSogを超えた速度変化量である場合、当該船舶は、停泊に向けた減速、または、運航に向けた加速による運航中とみなされる。
 速度変化量が運航中の速度変化上限閾値diffSog以下である場合(ステップS1106:No)、ステップS1109に移行する。一方、速度変化量が運航中の速度変化上限閾値diffSogを超えた場合(ステップS1106:Yes)、分類装置3は、時系列データaにおける削除フラグ506に「1」を設定し(ステップS1107)、時系列データbにおける削除フラグ506に「1」を設定する(ステップS1108)。例えば、船舶が通常の運航速度から停泊まで、または、停泊から通常の運航速度まで2時間の運航時間が必要であり、かつ、通常運航において、船舶速度の揺れる変化量が4ノットを超えない場合を想定して、閾値時間T=2時間、速度変化閾値diffSog=4ノットに設定されたものとする。
 2時間以内に受信された近隣の2件の時系列データ410の速度変化量が4ノットを超えた場合、当該2件の時系列データ410は、停泊に向けた減速、または、運航に向けた加速の時系列データのため削除対象となる。したがって、分類装置3は、2件の時系列データ410における削除フラグ506を「1」を設定する。なお、閾値時間Tと速度変化閾値diffSogは、AISデータより分析した値や経験値を参照して設定される。
 つぎに、分類装置3は、1隻の船舶における全ての時系列データ410を処理したか否かを判断する(ステップS1109)。未処理の時系列データ410が有る場合(ステップS1109:No)、ステップS1100に戻り、AISデータ316から(i+1)件目の時系列データ410を取得する(ステップS1100)。一方、1隻の船舶における全ての時系列データ410を処理した場合(ステップS1109:Yes)、分類装置3は、削除フラグ506に「1」を設定した時系列データ410を除去して(ステップS1110)、フィルタリング処理(ステップS1003)を終了する。
 <運航データグループ分け処理(ステップS1004)>
 図12は、図10に示す運航データグループ分け処理部311による運航データグループ分け処理(ステップS1004)の詳細な処理手順例を示すフローチャートである。このフローチャートは、フィルタリング処理部310より得た時系列データにおいて、連続する2件の時系列データtにおける受信時刻501の差が受信間隔閾値以上、または、連続する2件の時系列データtにおける速度504の差が速度変化閾値以上の場合、分割点として、同じ運航期間、かつ速度変化がなだらかなに連続する時系列データを同一の運航単位に分ける処理を示す。
 図12において、まず、分類装置3は、1件の運航データxを生成する(ステップS1200)。なお、運航データxを生成する際に、固有なグループ番号800が自動的に振られる。また、分類装置3は、運航データxの船舶番号801に、運航データグループ分け処理(ステップS1004)が行われているAISデータ316の船舶番号801(たとえば、図4の「a1」)を設定する。この時点では、運航データxにおいて、平均速度802、起点の受信時刻803、終点の受信時刻804、運航期間805、航路番号806、運航種類807および運航時系列データ808は、設定されていない。
 つぎに、分類装置3は、AISデータ316からi件目の時系列データaを取得し(ステップS1201)、運航データxにおける運航時系列データ808に時系列データaを追加する(ステップS1202)。なお、インデックスiは、1から始まる正の整数である。先頭の時系列データのインデックスiはi=1である。次回ステップS1100を行う際にインデックスiはインクリメントされる。
 つぎに、分類装置3は、運航データxにおける起点の受信時刻803が未設定か否かを判断する(ステップS1203)。運航データxにおける起点の受信時刻803が設定されていない場合(ステップS1203:Yes)、分類装置3は、運航データxにおける起点の受信時刻803に時系列データaの受信時刻501を設定し(ステップS1204)、ステップS1205に移行する。一方、運航データxにおける起点の受信時刻803が設定された場合(ステップS1203:No)、分類装置3は、時系列データaの直後に受信された後続時系列データbを取得する(ステップS1205)。なお、時系列データaが最後の時系列データの場合、後続時系列データbがNULLとなり、時系列データaと後続時系列データbにおける受信時刻差が無限大となる。
 つぎに、分類装置3は、時系列データaにおける受信時刻501と後続時系列データbにおける受信時刻501との受信時刻差が、受信間隔閾値ThdDay以上か否かを判断する(ステップS1206)。受信間隔閾値ThdDayは、時系列データa、bの受信間隔の上限値であり、任意に設定可能である。受信間隔閾値ThdDay以上である場合、時系列データaの運航と時系列データbの運航は、同一の船舶でありながら別運航となる。
 受信時刻差が受信間隔閾値ThdDay以上の場合(ステップS1206:Yes)、ステップS1208に移行する。これにより、時系列データa,bのうち時系列データaが運航データxに分類される。一方、受信時刻差が受信間隔閾値ThdDayより小さい場合(ステップS1206:No)、分類装置3は、時系列データaにおける速度504と後続時系列データbにおける速度504の速度変化量が速度変化閾値ThdSog以上か否かを判断する(ステップS1207)。
 時系列データaにおける速度504と時系列データbにおける速度504の速度変化量は、時系列データaにおける速度504から時系列データbにおける速度504を減算した値の絶対値である。速度変化閾値ThdSogは、時系列データaと時系列データbとの間の速度変化量の上限値であり、任意に設定可能である。速度変化閾値ThdSog以上の速度変化量である場合、当該船舶は、時系列データaまでの運航と時系列データbからの運航では、速度変化閾値ThdSog以上の速度差がある。したがって、時系列データaまでの運航と時系列データbからの運航は、同一の船舶でありながら別運航となる。
 速度変化量が速度変化閾値ThdSog以上の場合(ステップS1207:Yes)、ステップS1212に移行する。これにより、時系列データa,bのうち時系列データaが運航データxに分類される。
 一方、速度変化量が速度変化閾値ThdSogより小さい場合(ステップS1207:No)、分類装置3は、運航データxにおける終点の受信時刻804にaの受信時刻501を設定する(ステップS1208)。つぎに、分類装置3は、運航データxにおける運航時系列データ808を用いて、平均速度802と運航期間805を計算し(ステップS1209)、既存の類似度計算手法を用いて、海運航路DB301の海運航路データ317の中から該当する海運航路データ317の航路番号806を特定する(ステップS1210)。
 たとえば、分類装置3は、運航データxの運航時系列データt'を接続した運航経路を生成するとともに、海運航路データ317ごとに、代表ポイント604を接続した海運航路を生成する。そして、分類装置3は、生成した海運航路データ317ごとに、運航経路上の運航時系列データt'から海運航路データ317までの距離を求め、距離の二乗和の平方根を求める。分類装置3は、距離の二乗和の平方根が最小となる海運航路データ317の航路番号600を、航路番号806に設定する。
 つぎに、分類装置3は、生成した運航データxをメモリ上の運航データ配列に追加する(ステップS1211)。そして、分類装置3は、ステップS1200で生成した運航データxとグループ分けするため、新しい1件の運航データxを生成する(ステップS1212)。例えば、1隻の船舶が通常運航する際に、AISデータ316の受信間隔が1日を超えない、また速度の揺れる変化量が決して4ノットを超えない場合を想定して、受信間隔閾値ThdDay=1日、速度変化閾値ThdSog=4ノットに設定されたものとする。
 近隣の2件の時系列データ410における受信時刻501の差が1日以上、または、速度変化量が4ノット以上の場合、当該2件の時系列データは、異なる運航期間となるため異なる2つの運航データグループに振り分けられる。なお、受信間隔閾値ThdDayと速度変化閾値ThdSogは、AISデータより分析した値や経験値を参照して設定される。
 つぎに、分類装置3は、1隻の船舶における全ての時系列データtを処理したか否かを判断する(ステップS1213)。未処理の時系列データtが有る場合(ステップS1213:No)、ステップS1201に戻り、分類装置3は、AISデータ316から(i+1)件目の時系列データaを取得する(ステップS1201)。一方、1隻の船舶における全ての時系列データtを処理した場合(ステップS1213:Yes)、運航データグループ分け処理(ステップS1004)を終了する。
 なお、図12では、ステップS1206を実行してからステップS1207を実行する例について説明したが、先にステップS1207を実行して、ステップS1207:Noの場合に、ステップS1206を実行することとしてもよい。
 <運航種類決定処理(ステップS1005)>
 図13は、図10に示した運航種類決定処理部312による運航種類決定処理(ステップS1005)の詳細な処理手順例を示すフローチャートである。このフローチャートは、運航データグループ分け処理部311より得られた運航データ318において、各運航データが「減速運航」か「高速運航」か「その他」の運航種類を分類する処理を示す。なお、運航期間805が運航期間閾値以上で、かつ、平均速度802が減速運航閾値以下の運航データが「減速運航」、運航期間805が運航期間閾値以上で、かつ、平均速度802が高速運航閾値以上の運航データが「高速運航」、それ以外の運航データが「その他」に分類される。
 図13において、まず、分類装置3は、1隻の船舶における運航データ318から1件の未処理の運航データxを取得する(ステップS1300)。つぎに、分類装置3は、運航データxにおける運航期間805が運航期間閾値Days以上か否かを判断する(ステップS1301)。運航期間閾値Daysは、船舶の運航期間の下限値であり、任意に設定可能である。運航期間閾値Days以上の場合は、運航データxが高速運航であるか低速運航であるかの判断対象となる。運航期間閾値Days未満の場合は、高速運航であるか低速運航であるかの判断をするには、運航データxにおける運航期間805が短いと判断される。
 運航期間805が運航期間閾値Days未満の場合(ステップS1301:No)、ステップS1306に移行する。一方、運航期間805が運航期間閾値Days以上の場合(ステップS1301:Yes)、分類装置3は、xにおける平均速度802が減速運航閾値lowSog以下か否かを判断する(ステップS1302)。減速運航閾値lowSogとは、船舶が減速運航であることを規定する上限値であり、任意に設定可能である。
 平均速度802が減速運航閾値lowSog以下の場合(ステップS1302:Yes)、分類装置3は、運航データxにおける運航種類807に「減速運航」を設定して(ステップS1303)、ステップS1306に移行する。一方、平均速度802が減速運航閾値lowSogより大きい場合(ステップS1302:No)、分類装置3は、運航データxにおける平均速度802が高速運航閾値highSog以上か判断する(ステップS1304)。高速運航閾値highSogとは、船舶が高速運航であることを規定する下限値であり、任意に設定可能である。平均速度802が高速運航閾値highSogより小さい場合(ステップS1304:No)、ステップS1306に移行する。
 一方、平均速度802が高速運航閾値highSog以上の場合(ステップS1304:Yes)、分類装置3は、運航データxにおける運航種類807に「高速運航」を設定する(ステップS1305)。例えば、コンテナ船において、7日以上の運航期間の間、平均速度が10ノット以下の運航データを「減速運航」、平均速度が13ノット以上の運航データを「高速運航」、その以外の運航データが運航期間を関わらず「その他」とする。
 運航期間閾値Days=7日、減速運航閾値lowSog=10ノット、高速運航閾値highSog=13ノットに設定されたものとする。分類装置3は、運航期間805が7日以上かつ平均速度802が10ノット以下の運航データ318において運航種類807に「減速運航」を登録する。また、分類装置3は、運航期間805が7日以上かつ平均速度802が13ノット以上の運航データ318において運航種類807に「高速運航」を登録する。分類装置3は、それ以外の運航データ318において「その他(の運航種類)」として運航種類807に登録しない。なお、運航期間閾値Daysと減速運航閾値lowSogと高速運航閾値highSogの値は、AISデータ316より分析した値や経験値を参照して設定される。
 つぎに、分類装置3は、1隻の船舶における全ての運航データ318を処理したか否かを判断する(ステップS1306)。未処理の運航データ318が有る場合(ステップS1306:No)、ステップS1300に戻り、分類装置3は、運航データ318から未取得の1件の運航データxを取得する(ステップS1300)。一方、1隻の船舶における全ての運航データ318を処理した場合(ステップS1306:Yes)、運航種類決定処理(ステップS1005)を終了する。
 なお、図13では、運航データの運航種類を、高速運航、減速運航、および、その他の3種類のいずれかに決定したが、高速運航とその他の2種類に分類してもよい。この場合、ステップS1302、S1303は実行されないことになる。同様に、減速運航の2種類に分類してもよい。この場合、ステップS1304、S1305は実行されないことになる。また、高速運航および減速運航を含む高速/減速運航と、その他との2種類に分類してもよい。この場合、ステップS1303、S1305は、運航データxの運航種類に「高速/減速運航」を設定することになる。
<海運会社別の表示処理(ステップS1008)>
 図14~17は、図10の海運会社別の表示処理(ステップS1008)の詳細を説明するための出力画面例1~4を示す説明図である。分類装置3は、運航データ抽出処理部308より抽出された運航データ318を用いて海運会社別表示処理部313で海運会社別表示処理(ステップS1008)を実行する。ユーザは、海運会社別表示処理(ステップS1008)で表示された出力画面から、海運会社ごとにおける運航状況や特定海運航路において、海運会社の船舶における燃料油コストの差分を確認することができる。
 図14に示す出力画面1400では、分類装置3は、ユーザ操作により、プルダウンメニューである船種指定メニュー1401より船種を選択し、例えば、「コンテナ船」を選択した場合、海運会社1402の表示種類を指定し、検索ボタン1403を押下する。これにより、分類装置3は、運航データDB602から「コンテナ船」の運航データ318を取得する。具体的には、運航データ318の船舶番号801と同一の船舶番号801のAISデータ316をAISデータDB300から特定し、特定したAISデータ316の船種403が「コンテナ船」であれば、特定したAISデータ316の船舶番号801と同一船舶番号801の運航データ318を取得する。
 そして、分類装置3は、取得した運航データ318に基づいて、海運会社ごとの船舶数および運航期間を集計する。海運会社については、分類装置3は、上述した船舶番号400、801と同様、特定したAISデータ316の海運会社409から取得する。船舶数については、分類装置3は、取得した運航データの件数として集計する。運航期間については、分類装置3は、取得した運航データの運航期間805の総和を求める。
 また、分類装置3は、出力画面1400において、海運会社一覧1404と、運航期間の集計結果1405と、を表示する。海運会社一覧1404には、たとえば、比較対象海運会社を選択するチェックボックス1406と、海運会社名称1407と、指定船種において海運会社が所有する船舶数1408と、が含まれる。運航期間の集計結果1405には、たとえば、チェックボックス1406で選択された船舶数が多い上位3社の海運会社(A社、B社およびC社)における運航期間の割合について、積み上げ縦棒グラフ1409が表示される。
 たとえば、A社の場合、38隻の船舶の総運航期間を1.0(=100%)に正規化した場合、「高速運航」の船舶による運航期間の割合が0.4であり、「その他」の船舶による運航期間の割合が0.6である。運航期間の集計結果1405によれば、A社は高速運航期間が3社の中で最も高く、B社は減速運航期間が3社の中で最も高いなど、海運会社ごとに運航状況の差を確認することができる。
 なお、チェックボックス1410より任意に複数社の海運会社を選択して、運航期間集計ボタン906を押下することで、選択された海運会社ごとに、「減速運航」と「高速運航」と「その他」における運航期間の割合の積み上げ縦棒グラフ1409が更新される。
 図15に示す出力画面1400は、図14の検索結果が得られた状態において、分類装置3が、ユーザ操作により、比較対象海運会社を選択するチェックボックス1406より任意の2社の海運会社(A社とB社)を選択し、通過回数集計ボタン1500を押下した場合の出力画面例である。
 通過回数集計ボタン1500が押下された場合、分類装置3は、海運会社ごとに、自社の船舶が通過した航路に、運航種類807が「減速運航」である運航データの通過回数と「高速運航」である運航データの通過回数とを集計する。そして、分類装置3は、ユーザ操作によりプルダウンメニューである運航種類指定メニュー1502において「減速運航」が選択された場合には、「減速運航」である運航データの通過回数の集計結果をヒートマップ1503で表示し、「高速運航」が選択された場合には、「高速運航」である運航データの通過回数の集計結果をヒートマップ1503で表示する。ヒートマップ1503は、船舶の航跡を運航データの通過回数の集計結果として示した航跡パターンをマッピングした地図データである。図15では、「減速運航」の例を示す。ヒートマップ1503の右端は、通過回数を色の濃淡で示す。
 このヒートマップ1503により、例えば、A社とB社における船舶の航路について、減速運航する海運航路と減速運航しない海運航路を確認することができる。図15の状態において、運航種類指定メニュー1502より高速運航を選択された場合、航路上における高速運航の運航データの通過回数を表すヒートマップ1503が更新される。なお、航路上における運航データの通過回数を集計する処理は、図18~19を用いて詳細に後述する。ヒートマップ1503をクリックすることにより、2社の海運会社における減速運航状況、高速運航状況および、海運航路ごとに2社の運航状況を確認することが可能である。
 図16は、図15のヒートマップ1503をクリックした結果得られる出力画面例を示す。分類装置3は、ユーザ操作によりヒートマップ1503をクリックすることにより、2社の海運会社における減速運航の運航データの通過回数が表すヒートマップ1601と、高速運航の運航データの通過回数が示すヒートマップ1602と、航路ごとの比較結果1603とを、出力画面1400に表示する。
 航路ごとの比較結果1603には、単一の海運航路を選択するラジオボタン1604と、海運航路IDを格納する海運航路1605と、各海運航路において2社の海運会社における減速運航割合1606および高速運航割合1607と、が表示される。ここで、図15のチェックボックス1000で選択された海運会社を選択海運会社(図15では、A社とB社)、図16のラジオボタン1604で選択された海運航路を選択海運航路(図16ではR001)と称す。
 減速運航割合1606は、選択海運航路を運航した選択海運会社の船舶の総運航期間を100%とした場合の、選択海運航路を減速運航した選択海運会社の船舶の総運航期間の割合である。たとえば、選択海運航路R001を運航したB社の船舶の総運航期間を100%とした場合、選択海運航路R001を減速運航したB社の船舶の総運航期間の割合が45%であることを示す。
 同様に、高速運航割合1607は、選択海運航路を運航した選択海運会社の船舶の総運航期間を100%とした場合の、選択海運航路を高速運航した選択海運会社の船舶の総運航期間の割合である。たとえば、選択海運航路R001を運航したA社の船舶の総運航期間を100%とした場合、選択海運航路R001を高速運航したA社の船舶の総運航期間の割合が80%であることを示す。
 ラジオボタン1604より海運航路が選択され、船舶比較ボタン1608が押下された場合、分類装置3は、選択海運航路を減速運航した減速運航割合が高い方の選択海運会社の船舶を、ランダムまたは所定の基準により選択する。所定の基準としては、たとえば、最低平均速度が挙げられる。たとえば、分類装置3は、選択海運航路R001を減速運航した減速運航割合が45%であるB社の船舶のうち、平均速度802が最低となる船舶を選択する。ここでは、B社の船舶番号b2の船舶が選択されたものとする。
 同様に、分類装置3は、選択海運航路を高速運航した高速運航割合が高い方の選択海運会社の船舶を、ランダムまたは所定の基準により選択する。所定の基準としては、たとえば、最高平均速度が挙げられる。たとえば、分類装置3は、選択海運航路R001を高速運航した高速運航割合が45%であるA社の船舶のうち、平均速度802が最高となる船舶を選択する。ここでは、A社の船舶番号a1の船舶が選択されたものとする。
 分類装置3は、高速運航割合と減速運航割合のそれぞれについて船舶を選択すると、当該船舶の運航データに基づいて運航情報を生成する。運航情報には、選択した船舶の長さ、運航期間805、喫水905、平均速度802、燃料油コストが含まれる。長さは、同一船舶番号801のAISデータのサイズ405から特定される。喫水905は、各運航時系列データt'に格納されているが、どの運航時系列データt'でも値は同じである。
 燃料油コストは、船舶が消費した燃料油消費量とその単価の積である。なお、船舶種類によって燃料消費量の計算式が異なる。例えば、コンテナ船の場合、国土技術政策総合研究所資料より下記式(1)により、燃料消費量F[kg]が算出される。式(1)のkc0とkc1は定数、DSPは船舶の満載排水量[t]、DWTは船舶の最大積載量[トン]、LFはTEU(Twenty-foot Equivalent Unit)基準の消席率、Vは船舶の航行速度[km/h]、Sは船舶の航行距離[km]である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
 図17は、図16の船舶比較ボタン1608が押下された結果得られる出力画面例を示す。分類装置3は、高速運航割合が多い海運会社の高速運航船舶の航跡が表示される地図データ1700と、航跡が表示された高速運航船舶の運航情報1701と、を出力画面1400に表示する。また、分類装置3は、減速運航割合が多い海運会社の減速運航船舶の航跡が表示される地図データ1702と、航跡が表示された減速運航船舶の運航情報1703と、を出力画面1400に表示する。また、分類装置3は、高速運航船舶と減速運航船舶における燃料油コストの差1704を算出して、出力画面1400に表示する。
 <通過回数集計処理の詳細>
 図18は、図15に表示されたヒートマップ1503の海運航路上の減速運航データの通過回数と高速運航データの通過回数を集計する詳細な処理手順例を示すフローチャートである。このフローチャートは、海運会社ごとに、運航種類決定処理部312より得られた運航データ318を用いて、航路上に「減速運航」と「高速運航」の通過回数を集計する処理である。
 図18において、まず、分類装置3は、1社の海運会社の船舶における運航データ318から1件の未処理の運航データxを取得する(ステップS1800)。つぎに、分類装置3は、運航データxと重複する一定空間範囲を一つのセルとし、セルごとに運航データxにおける運航時系列データ808を正規化する(ステップS1801)。なお、セルごとにAISデータを正規化する例は、図14を用いて詳細に後述する。
 つぎに、分類装置3は、運航データxにおける運航種類807が「減速運航」か否かを判断する(ステップS1802)。減速運航の場合(ステップS1802:Yes)、分類装置3は、減速運航において、正規化された運航時系列データ808を用いてセルごとに運航時系列データ808の件数を通過回数として集計し(ステップS1803)、ステップS1806に移行する。
 一方、減速運航ではない場合(ステップS1802:No)、分類装置3は、運航データxにおける運航種類807が「高速運航」か否かを判断する(ステップS1804)。高速運航の場合(ステップS1804:Yes)、分類装置3は、高速運航において、正規化された高速運航データの運航時系列データ808を用いてセルごとに運航時系列データ808の件数を通過回数として集計し(ステップS1805)、ステップS1806に移行する。一方、高速運航ではない場合(ステップS1804:No)、ステップS1806に移行する。
 つぎに、分類装置3は、1社の海運会社における全ての運航データを処理したか否かを判断する(ステップS1806)。1社の海運会社における未処理の運航データ318が有る場合(ステップS1806:No)、ステップS1800に戻り、分類装置3は、1社の海運会社の船舶における運航データ318から1件の未処理の運航データxを取得する(ステップS1800)。
 一方、1社の海運会社における全ての運航データ318を処理した場合(ステップS1806:Yes)、分類装置3は、運航種類ごとに通過回数のヒートマップを作成する(ステップS1807)。つぎに、分類装置3は、全ての海運会社を処理したか否かを判断する(ステップS1808)。未処理の海運会社がある場合(ステップS1808:No)、ステップS1800に戻り、分類装置3は、未処理の1社の海運会社において運航データ318から1件の未処理の運航データxを取得する(ステップS1800)。全ての海運会社を処理完了した場合(ステップS1808:Yes)、処理を終了する。
 図19は、セル単位で運航時系列データ808を正規化する例を示す説明図である。図19では、正規化前後の運航時系列データ808による船舶航跡を用いて説明する。(A)は、正規化前の1回の運航データにおける起点の受信時刻803と終点の受信時刻804の間に受信された船舶の運航時系列データを基に、各セルを通過した船舶の航跡を示す。(B)は、1回の運航データにおける起点の受信時刻803と終点の受信時刻804の間に受信された指定船舶の運航時系列データを用いて、同じセル中に最初に受信された時系列データのみ残し、その他の運航時系列データを除去する正規化処理を行った後の船舶の航跡を示す。
 図18の通過回数集計処理では、船舶ごとにセルの通過回数を検出するため、1回の運航データについては、セル内の運航時系列データを1個にする必要がある。したがって、1回の運航データについて、セル内に複数の運航時系列データが存在する場合には、分類装置3は、セルごとに運航時系列データを1個にして正規化することになる。なお、図19の正規化処理では、同じセル中に最初に受信された運航時系列データのみ残し、その他の時系列データを除去することとしたが、運航時系列データは1個のみ残存すればよいので、これに限定されない。
 <海運航路別表示処理部314の詳細(ステップS1008)>
 図20は、図10の海運航路別の表示処理(ステップS1008)の詳細を説明するための出力画面例を示す説明図である。運航データ抽出処理部308より抽出された運航データ318を海運航路別表示処理部314で表示された出力画面1400から、ユーザは、海運航路ごとにおける減速運航期間や高速運航期間、また、運航期間の長さより、船舶が集中する海運航路を確認することができる。
 図20では、分類装置3は、ユーザ操作により、プルダウンメニューである船種指定メニュー1401より船種を選択し、海運航路2000の表示種類を指定し、検索ボタン1403を押下する。これにより、分類装置3は、海運航路一覧2001と運航期間の集計結果2002とを表示する。海運航路一覧2001は、比較対象海運航路を選択するチェックボックス2011と、海運航路ID2012と、指定船種において海運航路を通過した回数2013と、を含む。運航期間の集計結果2002は、たとえば、通過回数が多い上位3つの海運航路における運航期間の積み上げ縦棒グラフ2020を含む。
 分類装置3は、ユーザ操作により、チェックボックス2011より任意に複数の海運航路をチェックし、運航期間集計ボタン2014を押下することで、積み上げ縦棒グラフ1505を更新する。
<船舶特徴別表示処理部315の詳細(ステップS1008)>
 図21は、図10の船舶特徴別の表示処理(ステップS1008)の詳細を説明するための出力画面例を示す説明図である。運航データ抽出処理部308より抽出された運航データ318を船舶特徴別表示処理部315で表示された出力画面1400から、ユーザは、指定された船舶特徴において、減速運航期間や高速運航期間を確認することができる。
 図21では、分類装置3は、ユーザ操作により、プルダウンメニューである船種指定メニュー1401より船種を選択し、船舶積載量2100の表示種類を指定し、検索ボタン1403を押下する。これにより、分類装置3は、積載量一覧2101と運航期間の集計結果2102とを出力画面1400に表示する。
 積載量一覧2101は、比較対象積載量を選択するチェックボックス2111と、積載量2112と、指定船種において積載量中で航海する回数2113と、を含む。運航期間の集計結果2102は、たとえば、通過回数が多い上位3つの積載量における運航期間の割合の積み上げ縦棒グラフ2120を含む。積載量CWT[トン]は、下記式(2)により算出される。なお、式(2)のDWTは船舶の最大積載量[トン]、GTは船舶重量[トン]、DFmaxは最大積載量時の喫水[m]、DFは船舶の喫水[m]である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000002
 分類装置3は、ユーザ操作により、チェックボックス2111より任意に複数の積載量をチェックし、運航期間集計ボタン2114を押下することで、積み上げ縦棒グラフ2120を更新する。
 なお、本明細書では海運会社と海運航路と船舶特徴についての運航状況を調査する図面例を示したが、この他にも、海域ごとにおける運航状況を確認することを行っても良い。例えば、海賊による船舶運航の影響を確認するため、海域ごとにおける減速運航と高速運航の頻度の集計し、海賊が頻繁に現す海域と一般の海域における運航状況の比較を行うこととしてもよい。
 このように、本実施例では、分類装置3は、衛星や陸地を通して受信された船舶のAISデータを基づいて、船舶種類ごとに、速度や運航期間や受信間隔などの閾値を用いて、船舶における減速運航や高速運航などの運航データを抽出し、海運会社や海運航路や船舶特徴ごとに運航データを集計する。これにより、海運会社や海運航路や船舶特徴ごとの運航傾向や、特定海運航路において燃料油コストの差分を確認することができる。
 また、停泊中の船舶であっても、波や風などの影響で速度が正の値を持つ場合があるため、フィルタリング処理(ステップS1003)によりそのような時系列データを除外することにより、運航種類決定処理(ステップS1005)での決定精度の向上を図ることができる。
 また、船舶の速度が最大仕様速度より速くなる場合があるため、フィルタリング処理(ステップS1003)によりそのような時系列データを除外することにより、運航種類決定処理(ステップS1005)での決定精度の向上を図ることができる。
 また、運航から停泊または停泊から運航の際には、短期間に速度が乱高下する場合があるため、フィルタリング処理(ステップS1003)によりそのような時系列データを除外することにより、運航種類決定処理(ステップS1005)での決定精度の向上を図ることができる。
 なお、本発明は前述した実施例に限定されるものではなく、添付した特許請求の範囲の趣旨内における様々な変形例及び同等の構成が含まれる。例えば、前述した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに本発明は限定されない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えてもよい。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えてもよい。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をしてもよい。
 また、前述した各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等により、ハードウェアで実現してもよく、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し実行することにより、ソフトウェアで実現してもよい。
 各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置、又は、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に格納することができる。
 また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、実装上必要な全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてよい。

Claims (12)

  1.  プログラムを実行するプロセッサと、前記プロセッサが実行するプログラムを格納するメモリと、を備える分類装置であって、
     前記プロセッサは、
     船舶の時系列な位置および速度を特定する一連の時系列データを取得する取得処理と、
     前記取得処理によって取得された一連の時系列データの中の連続する2つの時系列データの時刻差または速度差の少なくとも一方に基づいて、前記一連の時系列データを、前記2つの時系列データのうち先行する時系列データまでの第1の時系列データ群と、前記2つの時系列データのうち後続する時系列データからの第2の時系列データ群と、にグループ分けして、各々運航データに設定するグループ分け処理と、
     前記グループ分け処理によってグループ分けされた運航データに含まれる時系列データ群の速度に基づいて、前記運航データの運航種類を決定する決定処理と、
     前記決定処理によって決定された決定結果を出力する出力処理と、
     を実行することを特徴とする分類装置。
  2.  前記グループ分け処理では、前記プロセッサは、
     前記一連の時系列データをグループ分け対象時系列データ群とし、当該グループ分け対象時系列データ群の中の連続する2つの時系列データの時刻差または速度差の少なくとも一方に基づいて、前記グループ分け対象時系列データ群を、前記第1の時系列データ群と、前記第2の時系列データ群と、にグループ分けし、前記第1の時系列データを運航データに設定し、前記第2の時系列データ群を前記グループ分け対象時系列データ群に設定することを特徴とする請求項1に記載の分類装置。
  3.  前記グループ分け処理では、前記プロセッサは、
     前記時刻差が所定の時刻差以上である場合に、前記一連の時系列データを、前記第1の時系列データ群と、前記第2の時系列データ群と、にグループ分けすることを特徴とする請求項1に記載の分類装置。
  4.  前記グループ分け処理では、前記プロセッサは、
     前記速度差が所定の速度変化量以上である場合に、前記一連の時系列データを、前記第1の時系列データ群と、前記第2の時系列データ群と、にグループ分けすることを特徴とする請求項1に記載の分類装置。
  5.  前記決定処理では、前記プロセッサは、
     前記運航データに含まれる時系列データ群から得られる特定の速度と、所定の運航しきい値と、に基づいて、前記運航データの運航種類を決定することを特徴とする請求項1に記載の分類装置。
  6.  前記決定処理では、前記プロセッサは、
     さらに、前記運航データに含まれる時系列データ群から得られる前記船舶の運航期間が、所定の運航期間以上である場合に、前記運航データに含まれる時系列データ群の速度に基づいて、前記運航データの運航種類を決定することを特徴とする請求項1に記載の分類装置。
  7.  複数の船舶について、前記取得処理、前記グループ分け処理、および、前記決定処理を実行することにより、前記運航種類が決定された複数の運航データが得られた場合、前記出力処理では、前記プロセッサは、
     前記複数の運航データのうち、いずれかの運航種類における運航データに含まれる時系列データ群の位置に基づいて出現数をマッピングすることにより、前記いずれかの運航種類について、前記位置を通過する前記複数の船舶の通過回数を示す航跡パターンを生成し、当該航跡パターンを有する地図データを出力することを特徴とする請求項1に記載の分類装置。
  8.  前記出力処理では、前記プロセッサは、
     前記いずれかの運航種類における運航データに含まれる時系列データ群の位置に基づいて出現数を領域単位で正規化してからマッピングすることにより、前記いずれかの運航種類について、前記位置を通過する前記複数の船舶の通過回数を示す航跡パターンを生成し、当該航跡パターンを有する地図データを出力することを特徴とする請求項7に記載の分類装置。
  9.  複数の船舶について、前記取得処理、前記グループ分け処理、および、前記決定処理を実行することにより、前記運航種類が決定された複数の運航データが得られた場合、前記出力処理では、前記プロセッサは、
     航路ごとに運航データの数を集計することにより、航路別の運航回数を出力し、または、航路ごとに運航データから得られる運航期間を集計することにより、航路別の運航期間を運航種類別に出力することを特徴とする請求項1に記載の分類装置。
  10.  複数の船舶について、前記取得処理、前記グループ分け処理、および、前記決定処理を実行することにより、前記運航種類が決定された複数の運航データが得られた場合、前記出力処理では、前記プロセッサは、
     船舶積載量の範囲ごとに運航データの数を集計することにより、船舶積載量の範囲別の運航回数を出力し、または、船舶積載量の範囲ごとに運航データから得られる運航期間を集計することにより、船舶積載量の範囲別の運航期間を運航種類別に出力することを特徴とする請求項1に記載の分類装置。
  11.  前記プロセッサは、
     前記取得処理によって取得された一連の時系列データの中から、前記船舶が停泊中であることを示す時系列データ、前記船舶の速度が仕様上限を超過したことを示す時系列データ、前記船舶が停泊するために減速中であることを示す時系列データ、または、前記船舶が停泊状態から運航するために加速中であることを示す時系列データを削除するフィルタリング処理を実行し、
     前記グループ分け処理では、前記プロセッサは、
     前記フィルタリング処理によって残存する一連の時系列データの中の連続する2つの時系列データの時刻差または速度差の少なくとも一方に基づいて、前記残存する一連の時系列データを、前記第1の時系列データ群と、前記第2の時系列データ群と、にグループ分けして、各々運航データに設定することを特徴とする請求項1に記載の分類装置。
  12.  プログラムを実行するプロセッサと、前記プロセッサが実行するプログラムを格納するメモリと、を備える分類装置による分類方法であって、
     前記分類方法は、
     前記プロセッサが、
     船舶の時系列な位置および速度を特定する一連の時系列データを取得する取得処理と、
     前記取得処理によって取得された一連の時系列データの中の連続する2つの時系列データの時刻差または速度差の少なくとも一方に基づいて、前記一連の時系列データを、前記2つの時系列データのうち先行する時系列データまでの第1の時系列データ群と、前記2つの時系列データのうち後続する時系列データからの第2の時系列データ群と、にグループ分けして、各々運航データに設定するグループ分け処理と、
     前記グループ分け処理によってグループ分けされた運航データに含まれる時系列データ群の速度に基づいて、前記運航データの運航種類を決定する決定処理と、
     前記決定処理によって決定された決定結果を出力する出力処理と、
     を実行することを特徴とする分類方法。
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