WO2015015880A1 - 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】低遅延伝送を実現するためのFECに関する技術を向上させることが可能な情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提案する。 【解決手段】所定の行列サイズ以下の個数のデータグラムを、第1の方向に順番に配置することを第2の方向に沿って繰り返して、前記所定の行列サイズの行列の少なくとも一部に配置する配置部と、前記配置部により配置された前記行列のひとつの行に属する前記データグラムごと、およびひとつの列に属する前記データグラムごとに、前方誤り訂正のための冗長データグラムを生成する生成部と、を備える情報処理装置。

Description

情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
 本開示は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
 インターネット、若しくはその他の伝送路を経由して、マルチメディアデータを低遅延で伝送するという需要が高まっている。このような需要は、例えばカメラ遠隔制御やゲーム、遠隔医療などの分野において顕著に高まっている。
 低遅延でのストリーム型伝送を実現するためには様々な技術が用いられる。例えば、ストリーム型伝送方式に適したインターネット技術として、IETF RFC3550で規定されているRTP(Realtime Transport Protocol)が用いられる。しかし、RTPやUDP(User Datagram Protocol)は、ネットワーク伝送の映像品質を保証しないため、QoS(Quality of Service)制御が必要となる。このため、近年QoS制御を行うために前方誤り訂正符号化方式(FEC:Forward Error Correction)に関する技術が開発されている。
 例えば、下記特許文献1では、低遅延伝送を実現するためのFECに関する技術が開示されている。
特開2011-211616号公報
 しかし、上記事情に鑑みれば、低遅延伝送を実現するためのFECに関する技術がさらに向上することが望ましい。
 そこで、本開示では、低遅延伝送を実現するためのFECに関する技術を向上させることが可能な、新規かつ改良された情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提案する。
 本開示によれば、所定の行列サイズ以下の個数のデータグラムを、第1の方向に順番に配置することを第2の方向に沿って繰り返して、前記所定の行列サイズの行列の少なくとも一部に配置する配置部と、前記配置部により配置された前記行列のひとつの行に属する前記データグラムごと、およびひとつの列に属する前記データグラムごとに、前方誤り訂正のための冗長データグラムを生成する生成部と、を備える情報処理装置が提供される。
 また、本開示によれば、所定の行列サイズ以下の個数のデータグラムを、第1の方向に順番に配置することを第2の方向に沿って繰り返して、前記所定の行列サイズの行列の少なくとも一部に配置することと、配置された前記行列のひとつの行に属する前記データグラムごと、およびひとつの列に属する前記データグラムごとに、前方誤り訂正のための冗長データグラムを生成することと、を備える情報処理方法が提供される。
 また、本開示によれば、コンピュータを、所定の行列サイズ以下の個数のデータグラムを、第1の方向に順番に配置することを第2の方向に沿って繰り返して、前記所定の行列サイズの行列の少なくとも一部に配置する配置部と、前記配置部により配置された前記行列のひとつの行に属する前記データグラムごと、およびひとつの列に属する前記データグラムごとに、前方誤り訂正のための冗長データグラムを生成する生成部と、として機能させるためのプログラムが提供される。
 以上説明したように本開示によれば、低遅延伝送を実現するためのFECに関する技術を向上させることが可能である。
本開示の一実施形態に係る伝送システムの概要を示す説明図である。 本実施形態に係る送信装置によるFEC符号化を説明するための図である。 XOR方式のFEC符号化を説明するための図である。 2次元のXOR方式のFEC符号化を説明するための図である。 XOR方式のFEC復号化の一例を示す図である。 RS符号方式のFEC符号化を説明するための図である。 本開示の一実施形態に係るRTPパケットのフォーマットを示す説明図である。 本開示の一実施形態に係るRTPヘッダのフォーマットを示す説明図である。 XOR方式のFECにおけるメディアデータグラムの符号化を説明するための図である。 XOR方式のFECにおけるメディアデータグラムの復号化を説明するための図である。 RS符号方式のFECにおけるメディアデータグラムの符号化を説明するための図である。 RS符号方式のFECにおけるメディアデータグラムの復号化を説明するための図である。 第1の実施形態に係る伝送システムの構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係るFEC符号化部の構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係るFEC符号化部による符号化を説明するための図である。 第1の実施形態に係る生成部によるFECデータグラムの生成を説明するための図である。 第1の実施形態に係る決定部による送信順序の決定を説明するための図である。 第1の実施形態に係る決定部により決定された送信順序の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る決定部によるLASTフラグの付与を説明するための図である。 第1の実施形態に係るFEC復号化部によるFEC復号化を説明するための図である。 第1の実施形態に係る送信装置の動作を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る伝送システムの概要を説明するための図である。 XOR方式およびRS符号方式のFECの性能を比較した表である。 XOR方式およびRS符号方式の問題点を示す表である。 第2の実施形態に係る伝送システムの構成を示すブロック図である。 第2の実施形態に係るFEC利用決定部の構成を示すブロック図である。 第2の実施形態に係る送信装置の動作を示すフローチャートである。
 以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
 なお、説明は以下の順序で行うものとする。
 1.本開示の一実施形態に係る伝送システムの概要
 2.実施形態
  2-1.基礎技術
   2-1-1.FEC技術
   2-1-2.フォーマット
   2-1-3.符号化および復号化
  2-2.第1の実施形態
   2-2-1.概要
   2-2-2.構成
   2-2-3.動作処理
  2-3.第2の実施形態
   2-3-1.概要
   2-3-2.構成
   2-3-3.動作処理
 3.まとめ
 <1.本開示の一実施形態に係る伝送システムの概要>
 まず、図1を参照して、本開示の一実施形態に係る伝送システムの概要を説明する。
 図1は、本開示の一実施形態に係る伝送システムの概要を示す説明図である。図1に示すように、本開示の一実施形態に係る伝送システムは、カメラ100A、100B、100C、編集機器200A、200B、200C、ネットワーク3により接続された送信装置1(情報処理装置)および受信装置2を有する。以下では、カメラ100A、100B、100Cを特に区別する必要がない場合はカメラ100と総称し、同様に編集機器200A、200B、200Cを特に区別する必要がない場合は編集機器200と総称する。
 送信装置1は、複数のカメラ100により収録されたコンテンツを、エンコード、パケット化、FEC符号化して受信装置2に送信する。受信装置2は、送信装置1から受信したデータをFEC復号化、デパケット化、デコードして複数の編集機器200に出力する。本実施形態に係る伝送システムは、図1に示したような複数のカメラ100および編集機器200により、コンテンツをリアルタイムに収録/編集するための制作現場において使用されることを想定している。このような制作現場では、伝送の低遅延化に対する要求が高く、低遅延伝送を実現するためのFECによる符号化/復号化に係る技術の向上が求められている。
 そこで、上記事情を一着眼点にして本開示の各実施形態に係る伝送システムを創作するに至った。本開示の各実施形態に係る伝送システムは、低遅延伝送を実現することができる。以下、本開示の各実施形態に係る伝送システムについて詳細に説明する。
 なお、送信装置1は、カメラ100による映像データだけでなく、図示しないマイクによる音声データや、メタデータを受信装置2に送信してもよい。また、受信装置2は、編集機器200だけでなく、図示しないディスプレイやスピーカ等の出力装置に受信したデータを出力してもよい。
 <2.実施形態>
 [2-1.基礎技術]
 まず、各実施形態で共通して用いる基礎技術について説明する。
 [2-1-1.FEC技術]
 送信装置1は、パケットロス率や伝送遅延、混雑度(輻輳)等のネットワーク3の状況に応じて安定した伝送品質と高いユーザ体感品質を実現するために、QoS制御を行う。具体的には、送信装置1は、送信データをFECにより符号化する。FECとは、冗長パケットを用いた、損失パケット回復技術である。以下、図2を参照して、FECによる符号化について説明する。
 図2は、本実施形態に係る送信装置1によるFEC符号化を説明するための図である。図2に示すように、送信装置1は、パケットロスに対する備えとして、オリジナルのデータパケットから冗長パケットを生成して、データパケットおよび冗長パケットを受信装置2に送信する。受信装置2は、伝送途中でパケットロスが発生した場合、受信したオリジナルパケットと冗長パケットを用いることで、図2に示すように損失パケットを回復することができる。
 FECの符号化方式としては、排他的論理和(XOR:eXclusive OR)計算を用いる方式、およびリードソロモン(RS:Reed-Solomon)符号を用いる形式の2つの方式が主として用いられる。XOR方式としては、GenericFEC(IETF RFC5109)、LDPC(RFC5170)、Pro-MPEG FEC(SMPTE 2022-1-2007, 2022-5)がある。なお、LDPCに関しては、RFC5170にラージブロックサイズ向けと記述されており、FECブロック遅延が長くなる。また、Pro MPEG FECは、IPTV Forum、Open IPTV Forum、DVB-IP等、IPTV(インターネット放送)規格に用いられている。なお、Pro-MPEG FEC 1Dは、縦方向にXOR冗長パケットを生成する規格であり、Pro-MPEG FEC 2Dは、縦・横2方向にXOR冗長パケットを生成する規格である。これらの規格の詳細については、SMPTE 2022-1-2007、“Forward Error Correction for Real-Time Video/Audio Transport over IP Networks”, 2007、SMPTE 2022-5-2012に規定されている。映像伝送にはXOR方式の2次元のFEC方式が多く使われている。まず、図3~図5を参照して、XOR方式のFEC符号化/復号化について説明する。
 図3は、XOR方式のFEC符号化を説明するための図である。より詳しくは、図3Aは、冗長パケットの生成例を示し、図3Bは、ストリーム生成例を示している。図3Aに示すように、送信側は、コンテンツを構成するメディアRTPパケットの各ビットのXOR計算により冗長パケットを生成する。そして、図3Bに示すように、送信側は、メディアRTPパケットをメディアRTPパケットストリームとして送信し、冗長パケットを冗長パケットストリームとして送信する。ここで、冗長パケット生成に使用するメディアRTPパケット、および冗長パケットで構成されるパケットの集合を、以下ではFECブロックとも称する。送信側がXOR方式のFEC符号化を行った場合、受信側は、FECブロック中1個のパケットロスまで回復することができる。
 図4は、2次元のXOR方式のFEC符号化を説明するための図である。図4に示すように、送信側は、4×4の2次元の行列に配置されたメディアデータグラム(データグラム)について、行単位または列単位でXOR計算によりFECデータグラム(冗長パケット)を生成する。本明細書では、FECブロックの行列サイズをL列D行として、L列D行のメディアデータグラムの行列(所定の行列サイズの行列)を用いてFECデータグラムを生成するものとする。なお、図4中のMedia Dgrmはメディアデータグラムを示し、Row FEC Dgramは行単位のFECデータグラムを示し、Col FEC Dgramは列単位のFECデータグラムを示す。また、各メディアデータグラムおよび各FECデータグラムに示された符号(k,j)は、当該データグラムがk列j行に位置することを示している。
 ここで、2次元のXOR方式のFEC符号化は、1次元のXOR方式のFEC符号化と比較して冗長度は上がるが、回復率も向上するという特徴を有する。より詳しくは、2次元のXOR方式の場合、回復できないパターンもあるが、同一行または列内のほとんどの場合の2パケットロスに対して回復可能である。この点について、図5を参照して説明する。図5は、XOR方式のFEC復号化の一例を示す図である。より詳しくは、図5Aは、縦方向の1次元のXOR方式(Pro-MEPG FEC 1D)で符号化されたデータの復号化例を示す図である。図5Bは、縦方向および横方向の2次元のXOR方式(Pro-MEPG FEC 2D)で符号化されたデータの復号化例を示す図である。
 図5Aでは、シーケンス番号1、2、3、4のメディアRTPパケット(メディアデータグラム)が連続してパケットロスしている場合を示している。ここで、シーケンス番号1のパケットは、縦方向のXOR計算により回復することができる。これは、同一列内で損失したパケットが1個であるためである。シーケンス番号3、4のパケットについても同様に回復することができる。一方で、シーケンス番号2、10のパケットは、同一列で損失したパケットが2個であるため、回復することはできない。これに対し、図5Bに示すように、2次元のXOR方式で符号化されたデータは、バーストパケットロス耐性が向上するため、このような場合であっても損失したパケットを回復することができる。より具体的には、シーケンス番号10のパケットは、同一行内で損失したパケットが1個であるため、横方向のXOR計算により回復することができる。これにより、シーケンス番号10のパケットを回復した後、シーケンス番号2のパケットは同一列内で損失したパケットが1個となるため、縦方向のXOR計算により回復することができる。なお、Pro-MEPG FECにおいては、送信側は一般的に、メディアRTPパケットと冗長パケットとを別ポートで伝送する。
 以上、XOR方式のFEC符号化/復号化について説明した。続いて、図6を参照して、RS符号方式のFEC符号化/復号化について説明する。
 図6は、RS符号方式のFEC符号化を説明するための図である。図6に示すように、送信側は、RS(n,k)符号を用いる場合、k個のメディアRTPパケットに対してn-k個の冗長パケットでFECブロックを生成する。そして、送信側は、メディアRTPパケットおよび冗長パケットをメディア/冗長パケットストリームとして送信する。送信側がRS符号方式のFEC符号化を行った場合、受信側は、FECブロック中任意のn-k個(冗長パケット数)のパケットロスに対して回復することができる。XOR方式では、回復可能な損失のパターンに制限があるため、損失パターンに制限が無い点でRS符号方式は優れていると言える。
 以上、FEC技術について説明した。続いて、図7~図12を参照して、メディアデータグラム、およびFECデータグラムのフォーマットについて説明する。
 [2-1-2.フォーマット]
 図7は、本開示の一実施形態に係るRTPパケットのフォーマットを示す説明図である。より詳しくは、図7Aはメディアデータグラムのフォーマットを示し、図7BはFECデータグラムのフォーマットを示す。図7Aに示すように、メディアデータグラムは、RTPヘッダ、FECヘッダ、メディアヘッダ、およびメディアペイロードにより構成される。また、図7Bに示すように、FECデータグラムは、RTPヘッダ、FECヘッダ、およびFECペイロードにより構成される。
 メディアペイロードには、コンテンツを構成する映像データ、音声データ、メタデータの少なくともいずれかが格納される。また、FECペイロードには、FEC符号化により生成された冗長シンボルを示すデータが格納される。以下、RTPヘッダ、FECヘッダ、およびメディアヘッダについて詳細に説明する。
 (RTPヘッダ)
 図8に、RTPヘッダのフォーマットを示した。図8は、本開示の一実施形態に係るRTPヘッダのフォーマットを示す説明図である。図8に示すように、本実施形態においては、RFC3550の規定に基づいたRTPヘッダを用いる。
 (XOR方式の場合のFECヘッダ)
 続いて、XOR方式の場合のFECヘッダのフィールド構成について説明する。XOR方式の場合のFECヘッダは、Frame Count、FEC Type、Packet Type、FEC Block Last、L Max、D Max、L Count、D Count、およびFEC Block IDを有する。
  ・Frame Count
 本フィールドには、FECブロックに固有の値が格納される。FECデータグラムにおいては、同じFECブロックに属しているメディアデータグラムと同一の値が格納される。
  ・FEC Type
 本フィールドには、XOR方式やRS符号方式などの、使用されるFEC方式のタイプを示す値が格納される。
  ・Packet Type
 本フィールドには、メディアデータグラム、行単位のFECデータグラム、列単位のFECデータグラムなどの、データグラムのタイプを示す値が格納される。
  ・FEC Block Last
 本フィールドには、パターン2のFECブロックの場合、最後のメディアデータグラム、最後の行単位のFECデータグラム、および最後の列単位のFECデータグラムであることを識別するための所定のフラグ(Lastフラグ)が格納される。
  ・L Max
 本フィールドには、FECブロックが有するL列D行のメディアデータグラムの列数Lの値が格納される。パターン2のFECブロックの場合、FECブロックに含まれるメディアデータグラムの数にかかわらず、パターン1のFECブロックの場合と同一の値が格納される。
  ・D Max
 本フィールドには、FECブロックが有するL列D行のメディアデータグラムの行数Dの値が格納される。パターン2のFECブロックの場合、FECブロックに含まれるメディアデータグラムの数にかかわらず、パターン1のFECブロックの場合と同一の値が格納される。
  ・L Count
 本フィールドには、メディアデータグラムまたはFECデータグラムの行番号が格納される。具体的には、0からFECブロックに含まれるメディアデータグラム行列の列数Lまでの値が格納される。行単位のFECデータグラムの場合に値がLとなるが、パターン2の場合は異なる値が設定される場合がある。
  ・D Count
 本フィールドには、メディアデータグラムまたはFECデータグラムの列番号が格納される。具体的には、0からFECブロックに含まれるメディアデータグラム行列の行数Dまでの値が格納される。列単位のFECデータグラムの場合に値がDとなるが、パターン2の場合は異なる値が設定される場合がある。
  ・FEC Block ID
 本フィールドには、FECブロックに固有の値が格納される。本フィールドは、例えばFECブロックが生成されるたびにインクリメントする値である。
 (RS符号方式の場合のFECヘッダ)
 以上、XOR方式の場合のFECヘッダのフィールド構成について説明した。続いて、RS符号方式の場合のFECヘッダのフィールド構成について説明する。RS符号方式の場合のFECヘッダは、Frame Count、FEC Type、Media Datagram Number、FEC Datagram Number、およびFEC Block IDを有する。以下、XOR方式と異なるフィールドのみ説明する。
  ・Media Datagram Number
 本フィールドには、属するFECブロックにおけるメディアデータグラムの総数を示す値が格納される。より詳しくは、RS(n,k)符号のk値が格納される。
  ・FEC Datagram Number
 本フィールドには、属するFECブロックにおけるFECデータグラムの総数を示す値が格納される。より詳しくは、RS(n,k)符号のn-k値が格納される。
 以上、RS符号方式の場合のFECヘッダのフィールド構成について説明した。続いて、図7を参照して説明したフォーマットを有するメディアデータグラムの符号化および復号化について説明する。
 [2-1-3.符号化および復号化]
 まず、図9および図10を参照して、本実施形態によるXOR方式における符号化および復号化について説明する。図9は、XOR方式のFECにおけるメディアデータグラムの符号化を説明するための図である。図10は、XOR方式のFECにおけるメディアデータグラムの復号化を説明するための図である。
 図9に示すように、送信装置1は、各メディアデータグラムのメディアヘッダおよびメディアペイロードの、同一の位置にあるビットをXOR計算することで、FECデータグラムのFECペイロードを生成する。受信装置2は、メディアデータグラムにパケットロスがあった場合、図10に示す方法でパケットロスしたメディアデータグラムを回復する。より具体的には、受信装置2は、受信したメディアデータグラムのメディアヘッダおよびメディアペイロード、およびFECデータグラムFECペイロードの、同一の位置にあるビットをXOR計算することで、パケットロスしたメディアデータグラムを回復する。
 以上、本実施形態によるXOR方式における符号化および復号化について説明した。続いて、図11および図12を参照して、本実施形態によるRS符号方式における符号化および復号化について説明する。図11は、RS符号方式のFECにおけるメディアデータグラムの符号化を説明するための図である。図12は、RS符号方式のFECにおけるメディアデータグラムの復号化を説明するための図である。
 図11に示すように、送信装置1は、k個のメディアデータグラムのメディアヘッダおよびメディアペイロードの、同一の位置にある8ビットをRS符号により符号化することで、n-k個のFECデータグラムのFECペイロードを8ビットずつ生成する。受信装置2は、メディアデータグラムにパケットロスがあった場合、図12に示す方法でパケットロスしたメディアデータグラムを回復する。より具体的には、受信装置2は、受信したメディアデータグラムのメディアヘッダおよびメディアペイロード、およびFECデータグラムFECペイロードの、同一の位置にある8ビットをRS符号として復号化することで、パケットロスしたメディアデータグラムを回復する。以上、本実施形態によるRS符号方式における符号化および復号化について説明した。
 [2-2.第1の実施形態]
 [2-2-1.概要]
 本実施形態では、Videoのフレーム切れ目に基づいたFEC方式により、低遅延での伝送を実現する。まず、本実施形態の概要について説明する。
 本実施形態に係る伝送システムは、コンテンツ制作現場や遠隔制御、無瞬断映像切替など、フレーム関連の処理に加えてフレーム以下の低遅延を要求するシステムに適用される。このようなシステムでは、数パケット程度の遅延にも影響を受けるため、映像の切り替え等によって生じるフレームの区切りを簡単に識別すること、およびフレーム区切りを高速に識別することが求められる。
 ここで、2次元のXOR方式のFECを用いた場合、通常はL×Rの長方形のFECブロックが利用されるため、2次元のXOR方式のFECには次のような問題がある。第1に、L×Rの長方形を保つためにFECブロックのパケット数と冗長度などに制限がある。第2に、パケット数が足りない場合はダミーパケットにより長方形を保つためのパディングが行われるため、無駄のパケット伝送が生じる。第3に、FECブロックと映像のフレーム切れ目に基づいた処理が何らなされない場合、フレーム単位での処理に遅延が発生する。より詳しくは、送信側は、フレームの切れ目でFECブロックを区切り、ダミーパケットをパディングしてFECブロックの長方形を保つために、無駄のパケット伝送が生じる。
 そこで、本実施形態では、映像をフレーム・フィールド単位で処理することが必要な場合において、フレーム・フィールドに基づいたFEC方式を実現する。より具体的には、本実施形態に係る送信装置1は、フレーム区切りの場合に長方形を保つことなくFECブロックの生成を途中で終わらせる。また、本実施形態に係る送信装置1は、冗長パケットの伝送タイミングを調整することで受信装置2での回復時間を短縮化する。さらに、本実施形態に係る送信装置1は、Lastフラグを複数定義することで、受信装置2は、低遅延でフレーム区切り位置を特定する。
 以上、本実施形態の概要を説明した。続いて、図13~19を参照して、本実施形態に係る伝送システムの構成を説明する。
 [2-2-2.構成]
 図13は、第1の実施形態に係る伝送システムの構成を示すブロック図である。図13に示すように、送信装置1および受信装置2は、ネットワーク3により接続されている。
 (送信装置1)
 図13に示すように、送信装置1は、キャプチャー11、エンコーダ12、パケタイズ部13、FEC符号化部14、およびRTP送信部15を有する。
  ・キャプチャー11
 キャプチャー11は、外部から供給されるコンテンツデータ(動画コンテンツ)を取り込む機能を有する。より具体的には、キャプチャー11は、カメラ100から供給される映像データや、マイクによる音声データ、メタデータを取り込む。キャプチャー11は、取り込んだコンテンツデータを、エンコーダ12に出力する。ここで、エンコーダ12による圧縮符号化を要しない場合(RAWデータとして送信する場合)、キャプチャー11は、取り込んだコンテンツデータを非圧縮のままパケタイズ部13に出力してもよい。
  ・エンコーダ12
 エンコーダ12は、キャプチャー11から供給されるコンテンツデータを圧縮符号化する。エンコーダ12は、圧縮符号化したデータをパケタイズ部13に出力する。
  ・パケタイズ部13
 パケタイズ部13は、キャプチャー11またはエンコーダ12から供給されるデータを、RTPパケット(メディアデータグラム)にパケタイズする。また、パケタイズ部13は、フレーム単位のコンテンツデータを構成するメディアデータグラムをFEC符号化部14に入力する入力部として機能する。より具体的には、パケタイズ部13は、キャプチャー11またはエンコーダ12から供給されるデータを、フレーム区切りごとにFEC符号化部14に出力する。なお、パケタイズ部13は、フレーム区切りの他に、タイムアウトによってコンテンツデータを区切って、メディアデータグラムをFEC符号化部14に供給してもよい。
  ・FEC符号化部14
 FEC符号化部14は、パケタイズ部13から供給されたパケットをFEC符号化する。FEC符号化では、パケットがXOR方式、RS符号方式等の前方誤り訂正符号により冗長符号化される。本実施形態では、パケタイズ部13は、2次元のXOR方式によりFEC符号化する。FEC符号化部14の詳細な構成について図14を参照して説明する。
 図14は、第1の実施形態に係るFEC符号化部14の構成を示すブロック図である。図14に示すように、FEC符号化部14は、分割部141、配置部142、生成部143、および決定部144として機能する。
  -分割部141
 分割部141は、パケタイズ部13から供給されたフレーム単位のデータ(1つ以上のメディアデータグラム)を、FECブロックの行列サイズ(所定の行列サイズ)の個数ごとのグループに分割する機能を有する。例えば、4×4の2次元の行列によるXOR方式のFEC符号化を行う場合、分割部141は、16個ごとにメディアデータグラムを分割する。分割部141は、グループごとにメディアデータグラムを配置部142に出力する。
 ここで、FEC符号化部14から供給されたメディアデータグラムの個数が、FECブロックの行列サイズの個数で割り切れない場合、FECブロックの行列サイズに満たない個数のメディアデータグラムを有するグループが生じ得る。以下では、FECブロックの行列サイズの個数のメディアデータグラムを有するグループをパターン1のグループと称し、FECブロックの行列サイズに満たない個数のメディアデータグラムを有するグループをパターン2のグループとも称する。
  -配置部142
 配置部142は、FECブロックの行列サイズ以下の個数のメディアデータグラムを、横方向(第1の方向)に順番に配置することを縦方向(第2の方向)に沿って繰り返して、FECブロックの少なくとも一部に配置する機能を有する。配置部142によるメディアデータグラムの配置の一例を、図15を参照して説明する。
 図15は、第1の実施形態に係るFEC符号化部14による符号化を説明するための図である。より詳しくは、図15では、1フレームが22個のパケットから生成されている場合のFEC符号化の例を示しており、FEC符号化部14は、図15Aに示すFECブロックと、図15Bに示すFECブロックの2つのFECブロックを生成する。図15Aは、パターン1のグループのFEC符号化を示しており、図15Bは、パターン2のグループのFEC符号化を示している。なお、図15では、FECブロックの行列サイズを4行4列とする例を示しているが、FEC符号化部14は、FECブロックの行列サイズを他の任意の行列サイズとしてもよい。
 図15に示すように、配置部142は、シーケンス番号1のメディアデータグラムを0列0行に、シーケンス番号2のメディアデータグラムを1列0行に、といった順に、横方向にメディアデータグラムを順番に配置していく。そして、FECブロックの列サイズ(図15では4つ)を満たした場合、配置部142は、1行目、2行目、3行目において同様の配置を繰り返すことで、FECブロックにメディアデータグラムを配置する。よって、図15Aに示すように、配置部142は、パターン1のグループの場合は、FECブロックの全部に、分割部141により分割されたFECブロックの行列サイズの個数のメディアデータグラムを配置する。また、図15Bに示すように、配置部142は、パターン2のグループの場合は、FECブロックの一部に、分割部141により分割されたFECブロックの行列サイズ未満の個数のメディアデータグラムを配置する。
  -生成部143
 生成部143は、配置部142により配置された行列のひとつの行に属するメディアデータグラムごと、およびひとつの列に属するメディアデータグラムごとに、前方誤り訂正のためのFECデータグラム(冗長データグラム)を生成する機能を有する。生成部143は、ひとつの行または列に属するメディアデータグラムのXOR計算によりFECデータグラムを生成する。ここで、パターン2のグループにおけるFECデータグラムの生成について、図16を参照して説明する。
 図16は、第1の実施形態に係る生成部143によるFECデータグラムの生成を説明するための図である。図16に示すように、生成部143は、j行目に属するL個のメディアデータグラムから、j行目のFECデータグラムを生成する。また、生成部143は、k列目に属するL個未満のメディアデータグラムから、k列目のFECデータグラムを生成する。このように、本実施形態に係る生成部143は、長方形を保つためのダミーパケットをパディングすることなく、FECデータグラムを生成する。このため、本実施形態に係る送信装置1は、ダミーパケットを伝送する必要がないため、帯域が無駄になることを防止することができる。
  -決定部144
 決定部144は、メディアデータグラムおよびFECデータグラムの送信順序を決定する機能を有する。より具体的には、決定部144は、メディアデータグラムを横方向(第1の方向)に順番に、次いでその方向に属するメディアデータグラムについて生成されたFECデータグラムの順に送信するよう送信順序を決定することを、縦方向(第2の方向)に沿って繰り返す。決定部144による送信順序の決定について、図17、図18を参照して説明する。
 図17は、第1の実施形態に係る決定部144による送信順序の決定を説明するための図である。図17では、図15に示したFECブロックの送信順序を示している。図17Aに示すように、決定部144は、0行目の0列目、1列目、2列目、3列目のメディアデータグラムに、それぞれ0番、1番、2番、3番を決定し、次いで0行目のメディアデータグラムについて生成されたFECデータグラムに4番を決定する。決定部144は、同様にして1行目から4行目について送信順序を決定する。
 ここで、パターン2のグループの場合、送信順序の決定途中でメディアデータグラムが存在しなくなることがある。図17Bに示した例においては、送信順序6のメディアデータグラムの後、メディアデータグラムが存在しない。この場合、決定部144は、存在しないメディアデータグラムの位置の、縦方向(第2の方向)に属するメディアデータグラムについてのFECデータグラムを送信するよう送信順序を決定する。即ち、決定部144は、存在しないメディアデータグラムの位置N1の、列単位のFECデータグラムF4に、送信順序7を決定する。次いで、決定部144は、存在しないメディアデータグラムの位置N2の、列単位のFECデータグラムF5に、送信順序8を決定する。次に、決定部144は、FECデータグラムF1に送信順序9を決定する。次いで、決定部144は、存在しないメディアデータグラムの位置N3の、列単位のFECデータグラムF2に、送信順序10を決定する。次に、決定部144は、存在しないメディアデータグラムの位置N4の、列単位のFECデータグラムF2に、送信順序11を決定する。
 このようにして、決定部144は、パターン2のグループについて送信順序を決定する。決定部144が、パターン2のグループについて上記の送信順序を決定することにより、FECデータグラムF1、F2、F3よりも先にF4、F5が受信装置2に受信される。このため、例えば図17Bに示す送信順序2および3のメディアデータグラムが損失した場合に、受信装置2は、FECデータグラムF1、F2、F3を受信する前に、FECデータグラムF4、F5により損失したメディアデータグラムを回復することができる。なお、送信順序2または3のいずれかのメディアデータグラムが損失した場合、受信装置2は、送信順序4のFECデータグラム受信後、FECデータグラムF4、F5の受信前に、横方向のXOR計算により損失したメディアデータグラムを回復することができる。
 図18は、第1の実施形態に係る決定部144により決定された送信順序の一例を示す図である。より詳しくは、図18は、図15に示したFECブロックの送信順序を示している。各メディアデータグラムおよび各FECデータグラムの<>内の数字は、決定部144により決定された送信順序を示している。例えば、送信順序27および28のパケットが損失した場合、受信装置2は、送信順序32のパケット受信後すぐに送信順序27のパケットを回復でき、送信順序33のパケット受信後すぐに送信順序28のパケットを回復することができる。なお、送信順序27または28のいずれかのパケットが損失した場合、受信装置2は、送信順序29のパケット受信後、すぐに横方向のXOR計算により損失したパケットを回復することができる。
 ここで、図18に示すように、本実施形態では、video(映像データ)、audio(音声データ)、meta(メタデータ)が格納されたメディアデータグラムが、ひとつのFECブロックの中に混在する場合がある。これは、送信準備が完了したデータから順にパケタイズ部13に入力され、RTPパケット化されるためである。即ち、本実施形態に係る伝送システムでは、videoごと、audioごと、またはmetaごとに、データを貯めてから送信する必要がない。このため、本実施形態に係る伝送システムでは、低遅延伝送を実現することができる。
 また、決定部144は、送信順序が最後のメディアデータグラム、および当該メディアデータグラムについて縦方向および横方向に属するメディアデータグラムについて生成されたFECデータグラムに、LASTフラグを付与する。より詳しくは、決定部144は、フレームの切れ目のメディアデータグラム、および当該メディアデータグラムが属する行単位および列単位のFECデータグラムに、LASTフラグを付与する。決定部144によるLASTフラグの付与について、図19を参照して説明する。
 図19は、第1の実施形態に係る決定部144によるLASTフラグの付与を説明するための図である。図19に示すように、決定部144は、メディアデータグラムのうち送信順序が最後となる、シーケンス番号22のメディアデータグラムM1に対してLASTフラグを付与する。また、決定部144は、メディアデータグラムM1が属する1行目の行単位のFECデータグラムF6、およびメディアデータグラムM1が属する1列目の列単位のFECデータグラムF7に対して、LASTフラグを付与する。受信装置2は、次のFECブロックを受信しなくとも、メディアデータグラムに付与されたLASTフラグによりフレーム区切りを識別することができるため、フレーム処理を短縮することができる。また、FECデータグラムにもLASTフラグが付与されているため、最後のメディアデータグラムが損失した場合であっても、受信装置2は、LASTフラグが付与されたFECデータグラムによりフレーム区切りを識別することができる。
 以上、FEC符号化部14の構成について説明した。以下、図13に戻って本実施形態に係る伝送システムの構成についての説明を行う。
  ・RTP送信部15
 RTP送信部15は、FEC符号化部14によりFEC符号化されたRTPパケットを受信装置2に送信する。より具体的には、RTP送信部15は、メディアデータグラムおよびFEC符号化部14により生成されたFECデータグラムを、決定部144により決定された送信順序に従って受信装置2に送信する送信部として機能する。
  ・補足
 本実施形態では、第1の方向を横方向、第2の方向を縦方向として説明したが、本技術はかかる例に限定されない。例えば、第1の方向を縦方向、第2の方向を横方向としてもよい。即ち、配置部142は、メディアデータグラムを、縦方向に順番に配置することを横方向に沿って繰り返して、FECブロックの少なくとも一部に配置してもよい。そして、決定部144は、メディアデータグラムを縦方向に順番に、次いでその方向に属するメディアデータグラムについて生成されたFECデータグラムの順に送信するよう送信順序を決定することを、横方向に沿って繰り返すことで、送信順序を決定してもよい。また、決定部144は、パターン2のグループの場合、存在しないメディアデータグラムの位置の、横方向に属するメディアデータグラムについてのFECデータグラムを送信するよう送信順序を決定してもよい。
 (受信装置2)
 図13に示すように、受信装置2は、RTP受信部21、FEC復号化部22、デパケタイズ部23、デコーダ24、および出力部25を有する。
  ・RTP受信部21
 RTP受信部21は、ネットワーク3を介して送信装置1からRTPパケットを受信する。RTP受信部21は、パケットロスがある場合、受信したRTPパケットをFEC復号化部22に出力する。他方、RTP受信部21は、パケットロスがない場合、受信したRTPパケットをデパケタイズ部23に出力する。
  ・FEC復号化部22
 FEC復号化部22は、FEC符号化されたパケットをRTP受信部21から供給され、FEC復号する機能を有する。ここで、図20を参照して、パターン2のFECブロックの復号の一例を説明する。
 図20は、第1の実施形態に係るFEC復号化部22によるFEC復号化を説明するための図である。図20では、FEC復号化部22が、行列サイズ3×3のパターン2のFECブロックを復号する例を示しており、図中のNは送信順序を示している。図20Aに示すように、送信装置1が、7個のメディアデータグラムをFEC符号化して送信したところ、送信順序2、3、5、6、9のメディアデータグラムおよび送信順序4のFECデータグラムが欠損したものとする。
 まず、FEC復号化部22は、図20Bに示すように、送信順序12のFECデータグラムのXOR計算により、送信順序9のメディアデータグラムを回復する。なお、このとき回復した送信順序9のメディアデータグラムにはLASTフラグが付与されているため、受信装置2は、フレーム区切りを識別することができる。
 次いで、図20Cに示すように、FEC復号化部22は、送信順序1、9のメディアデータグラム、および送信順序13のFECデータグラムのXOR計算により、送信順序5のメディアデータグラムを回復する。また、FEC復号化部22は、送信順序7のメディアデータグラム、および送信順序11のFECデータグラムのXOR計算により、送信順序3のメディアデータグラムを回復する。
 次に、図20Dに示すように、FEC復号化部22は、送信順序5、7のメディアデータグラム、および送信順序8のFECデータグラムのXOR計算により、送信順序6のメディアデータグラムを回復する。
 次いで、図20Eに示すように、FEC復号化部22は、送信順序6のメディアデータグラム、および送信順序10のFECデータグラムのXOR計算により、送信順序2のメディアデータグラムを回復する。
 以上説明したFEC復号化により、図20Fに示すように、FEC復号化部22は、メディアデータグラムのほとんどを欠損したFECブロックであっても、すべてのメディアデータグラムを回復することができる。また、最後のメディアデータグラムが損失した場合であっても、図20Bに示したように、LASTフラグが付与された送信順序9のメディアデータグラムが回復可能であれば、受信装置2は、フレーム区切りを識別することができる。このため、受信装置2は、低遅延でのフレーム単位の処理を実現することができる。
 以上、FEC復号化部22によるFEC復号化について説明した。以下、図13に戻って本実施形態に係る伝送システムの構成についての説明を行う。
  ・デパケタイズ部23
 デパケタイズ部23は、RTP受信部21またはFEC復号化部22から供給されるRTPパケットをデパケタイズする。デパケタイズ部23は、コンテンツデータが圧縮データである場合はコンテンツデータをデコーダ24に出力し、非圧縮である場合はコンテンツデータを出力部25に出力する。
  ・デコーダ24
 デコーダ24は、デパケタイズ部23から供給された圧縮データを復号化して、出力部25に出力する。
  ・出力部25
 出力部25は、デパケタイズ部23またはデコーダ24から供給されたフレーム単位の非圧縮のコンテンツデータを、編集機器200やディスプレイ、スピーカ等の出力装置に出力する。
 (ネットワーク3)
 ネットワーク3は、ネットワーク3に接続されている装置から送信される情報の有線、または無線の伝送路である。ネットワーク3は、インターネットや専用線、IP-VPN(Internet Protocol-Virtual Private Network)等により構成される。
 以上、本実施形態に係る伝送システムの構成を説明した。続いて、図21を参照して、本実施形態に係る伝送システムの動作処理について説明する。
 [2-2-3.動作処理]
 図21は、第1の実施形態に係る送信装置1の動作を示すフローチャートである。まず、ステップS102で、送信装置1は、FEC符号化部14にフレーム単位のメディアデータグラムを入力する。より詳しくは、送信装置1は、キャプチャー11によりコンテンツデータを取り込み、エンコーダ12により圧縮符号化し、パケタイズ部13によりパケタイズして、フレーム単位のメディアデータグラムをFEC符号化部14に出力する。
 次いで、ステップS104で、分割部141は、入力されたフレーム単位のメディアデータグラムを、FECブロックの行列サイズの個数ごとに分割する。例えば、4×4の2次元の行列によるXOR方式のFEC符号化を行う場合、分割部141は、入力されたフレーム単位のメディアデータグラムを16個のメディアデータグラムごとのグループに分割する。
 次に、ステップS106で、配置部142は、FECブロックにメディアデータグラムを配置する。より詳しくは、配置部142は、分割部141により分割された各グループのメディアデータグラムを、FECブロックに配置する。ここで、配置部142は、パターン1のグループの場合、FECブロックの全部に、分割部141により分割されたFECブロックの行列サイズの個数のメディアデータグラムを配置する。また、配置部142は、パターン2のグループの場合、FECブロックの一部に、分割部141により分割されたFECブロックの行列サイズ未満の個数のメディアデータグラムを配置する。
 次いで、ステップS108で、生成部143は、FECデータグラムを生成する。より詳しくは、生成部143は、配置部142により配置された行列のひとつの行に属するメディアデータグラムごと、およびひとつの列に属するメディアデータグラムごとに、XOR計算によりFECデータグラムを生成する。
 次に、ステップS110で、決定部144は、送信順序を決定する。より詳しくは、決定部144は、メディアデータグラムを横方向に順番に、次いでその方向に属するメディアデータグラムについて生成されたFECデータグラムの順に送信するよう送信順序を決定することを、縦方向に沿って繰り返す。これにより、決定部144は、FECブロックに属するメディアデータグラムおよびFECデータグラムの送信順序を決定する。また、図17Bを参照して上記説明したように、決定部144は、パターン2においてメディアデータグラムが存在しない場合、存在しないメディアデータグラムの位置の、列単位のFECデータグラムを送信するよう送信順序を決定する。
 次いで、ステップS112で、決定部144は、LASTフラグを付与する。より詳しくは、決定部144は、フレームの切れ目のメディアデータグラム、および当該メディアデータグラムが属する行単位および列単位のFECデータグラムに、LASTフラグを付与する。
 そして、ステップS114で、RTP送信部15は、送信順序に従ってRTPパケットを送信する。より詳しくは、RTP送信部15は、メディアデータグラムおよびFEC符号化部14により生成されたFECデータグラムを、決定部144により決定された送信順序に従って受信装置2に送信する。
 以上、本実施形態に係る送信装置1の動作処理を説明した。
 [2-3.第2の実施形態]
 [2-3-1.概要]
 本実施形態では、FEC方式を自動的に切り替えることで、低遅延での伝送を実現する。まず、図22を参照して、本実施形態の概要を説明する。
 図22は、第2の実施形態に係る伝送システムの概要を説明するための図である。本実施形態に係る伝送システムは、図22Aに示すように複数のビットレートで映像伝送したり、図22Bに示すように映像(動画コンテンツ)のビットレートを動的に変更したりするシステムである。
 ここで、送信装置10(情報処理装置)が、10台のカメラ100に接続されている場合を想定して、複数のビットレートでの映像伝送する具体例を説明する。例えば、10台のうち4台が生放送に利用されている場合、送信装置10は、4台からの映像を高ビットレート(1.5Gbps)で伝送し、残りの6台は監視用に利用されるため、圧縮された低ビットレート(150Mbps)で伝送する。
 同様に、送信装置10が、10台のカメラ100に接続されている場合を想定して、映像のビットレートを動的に変更する具体例を説明する。例えば、送信装置10は、10台のカメラ100のうち、生放送中の1台のみ高ビットレート(1.5Gbps)で伝送し、残りの9台は監視用なので圧縮された低ビットレート(150Mbps)で伝送する。そして、送信装置10は、生放送中のカメラ100が切り替えられたとき、それまで生放送中だった1台については高ビットレートから低ビットレートに変更し、新たに生放送中となった1台については低ビットレートから高ビットレートに変更する。
 上述したように、FEC方式には、主にXOR方式とRS符号方式の2種類がある。一般的に、RS符号方式の方が、同じ冗長度の場合は回復性能が高いが、計算量はXOR方式と比較して高い。ここで、図23および図24を参照して、これらのFEC方式について詳細に比較する。
 図23は、XOR方式およびRS符号方式のFECの性能を比較した表である。図23に示すように、FECブロックが大きい(パケット数が多い)場合、XOR方式の方が低冗長度、低計算量で最大の回復性能を実現することができる。また、図23に示すように、FECブロックが小さい(パケット数が少ない)場合、XOR方式の方が低冗長度、低計算量で最大の回復性能を実現することができる。このように、XOR方式およびRS符号方式にはそれぞれメリットデメリットがあるため、送信装置10による状況に応じた使い分けが、低遅延伝送実現のために求められる。
 図24は、XOR方式およびRS符号方式の問題点を示す表である。図24では、FEC遅延が1.5msec以下の低遅延である必要があるシステムにおける例を示している。図24中※1に示すように、低ビットレートの場合、ProMPEG方式の冗長度が高いため、ネットワーク帯域に無駄が生じている。また、図24中※2に示すように、高ビットレートの場合パケット密度が高く、0.64msec内で80パケットのRS符号化/復号化処理を要するため、必要なハードウェアのスペックが非常に高くなる。
 このように、FEC処理に求められる遅延時間によっては、ビットレートに適するFEC方式は異なる。このため、ビットレートが複数あるシステムにおいては、動的にFEC方式を変更しなければビットレートによっては回復性能、冗長度、処理速度に問題が生じる場合ある。
 そこで、本実施形態では、送信装置10は、ビットレートの閾値に基づいて、送信開始時にビットレートに合ったFEC方式を選択する。さらに、送信途中でビットレートが変更される場合、送信装置10は、変更後のビットレートと閾値との比較結果に基づいてFEC方式を自動的に変更する。
 また、送信するデータの大きさによっても、適するFEC方式は異なる。より具体的には、送信する映像が非圧縮(RAWデータ)なのか、圧縮された映像なのかによって、適するFEC方式は異なる。このため、送信する映像のサイズが異なるシステムにおいては、動的にFEC方式を変更しなければ映像の圧縮/非圧縮によっては回復性能、冗長度、処理速度に問題が生じる場合ある。
 そこで、本実施形態では、送信装置10は、送信する映像の圧縮/非圧縮に基づいて、送信開始時に圧縮/非圧縮に合ったFEC方式を選択する。また、送信途中で圧縮/非圧縮が変更される場合、送信装置10は、変更後の圧縮/非圧縮に基づいてFEC方式を自動的に変更する。
 なお、送信装置10は、FEC方式を切り替えた場合に、切替えたことを示す情報を受信装置2に通知することで、受信装置2での復号を可能にする。例えば、送信装置10は、FEC方式を切り替えたタイミング、切り替え後のFEC方式等を示す情報を、ヘッダに付与したり、専用メッセージを送信したりすることで、受信装置2に通知する。
 以上、本実施形態の概要を説明した。続いて、図25を参照して、本実施形態に係る伝送システムの構成を説明する。
 [2-3-2.構成]
 図25は、第2の実施形態に係る伝送システムの構成を示すブロック図である。図25に示すように、送信装置10および受信装置2は、ネットワーク3により接続されている。受信装置2およびネットワーク3の構成は、第1の実施形態において説明した通りであるため、ここでの詳細な説明は省略する。以下、送信装置10の構成について説明する。
 (送信装置10)
 図13に示すように、送信装置10は、キャプチャー11、エンコーダ12、パケタイズ部13、FEC符号化部(符号化部)14、RTP送信部15、およびFEC利用決定部16を有する。キャプチャー11、エンコーダ12、パケタイズ部13、FEC符号化部14、およびRTP送信部15は、第1の実施形態において説明した通りであるため、ここでの詳細な説明は省略する。
  ・FEC利用決定部16
 FEC利用決定部16は、FEC符号化部14におけるFEC符号化方式を決定する機能を有する。つまり、FEC符号化部14は、FEC利用決定部16により決定された符号化方式によりメディアデータグラム(送信データ)をFEC符号化する。そして、RTP送信部15は、FEC利用決定部16により決定された符号化方式によりFEC符号化された送信データを、受信装置2に送信する。ここで、図26を参照して、FEC利用決定部16の詳細な構成を説明する。
 図26は、第2の実施形態に係るFEC利用決定部16の構成を示すブロック図である。図26に示すように、FEC利用決定部16は、取得部161、変更部162、および選択部163として機能する。
  -取得部161
 取得部161は、伝送ビットレートを取得する機能を有する。取得部161は、例えばネットワーク3の状態を監視することで、伝送ビットレートを取得する。
  -変更部162
 変更部162は、伝送ビットレートを変更する機能を有する。変更部162は、例えばユーザ指示、外部装置からの指示等に基づいて伝送ビットレートを変更する。
  -選択部163
 選択部163は、取得部161により取得された伝送ビットレートと閾値との比較結果に基づいて、FEC符号化方式(前方誤り訂正の符号化方式)を選択する機能を有する。詳しくは、選択部163は、FEC符号化方式として、RS符号方式またはXOR方式のいずれかを選択する。より具体的には、選択部163は、伝送ビットレートが閾値よりも低い場合にRS符号方式を選択し、伝送ビットレートが閾値よりも高い場合にXOR方式を選択する。例えば、図22Aに示した例において、閾値を500Mbpsとした場合、選択部163は、伝送ビットレートが150Mbpsの場合はRS符号方式を選択し、伝送ビットレートが1500Mbpsの場合はXOR方式を選択する。このように、ネットワーク3の伝送ビットレートに適したFEC方式を選択部163により動的に選択することで、送信装置10は、低遅延での伝送を実現することができる。
 また、選択部163は、変更部162により変更された伝送ビットレートと閾値との比較結果に基づいて、FEC符号化方式を選択する機能を有する。より具体的には、選択部163は、変更後の伝送ビットレートが閾値よりも低い場合にRS符号方式を選択し、伝送ビットレートが閾値よりも高い場合にXOR方式を選択する。例えば、図22Bに示した例において、閾値を500Mbpsとした場合、選択部163は、変更後の伝送ビットレートが1500Mbpsの場合はXOR方式を選択する。同様に、選択部163は、変更後の伝送ビットレートが150Mbpsの場合はRS符号方式を選択する。このように、変更部162により動的に変更される伝送ビットレートに適したFEC方式を選択部163により動的に選択することで、送信装置10は、低遅延での伝送を実現することができる。
 さらに、選択部163は、送信する動画コンテンツが圧縮されているか否かに基づいて、FEC符号化方式を選択する機能を有する。より具体的には、選択部163は、FEC符号化部14に入力される映像が、エンコーダ12により圧縮されている場合にはRS符号方式を選択し、非圧縮(RAWデータ)である場合はXOR方式を選択する。このように、送信する映像の圧縮/非圧縮に適したFEC方式を選択部163により動的に選択することで、送信装置10は、低遅延での伝送を実現することができる。
 以上、本実施形態に係る伝送システムの構成を説明した。続いて、図27を参照して、本実施形態に係る伝送システムの動作処理について説明する。
 [2-3-3.動作処理]
 図27は、第2の実施形態に係る送信装置10の動作を示すフローチャートである。まず、ステップS202で、取得部161は、伝送ビットレートを取得する。
 次いで、ステップS204で、選択部163は、送信する動画コンテンツの圧縮/非圧縮を判定する。具体的には、選択部163は、送信する映像がRAWデータであるか、圧縮された映像であるかを判定する。
 次に、ステップS206で、選択部163は、伝送ビットレートおよび動画コンテンツの圧縮/非圧縮に基づいて符号化方式を選択する。より詳しくは、選択部163は、取得部161により取得された伝送ビットレートが閾値よりも低い場合にRS符号方式を選択し、伝送ビットレートが閾値よりも高い場合にXOR方式を選択する。ここで、変更部162により伝送ビットレートが変更された場合、選択部163は、変更後の伝送ビットレートが閾値よりも低い場合にRS符号方式を選択し、伝送ビットレートが閾値よりも高い場合にXOR方式を選択する。また、選択部163は、送信する動画コンテンツが、エンコーダ12により圧縮されている場合にはRS符号方式を選択し、非圧縮である場合はXOR方式を選択する。
 次いで、ステップS208で、FEC符号化部14は、FEC利用決定部16により決定された符号化方式でメディアデータグラムを符号化する。より詳しくは、FEC符号化部14は、選択部163により選択されたXOR方式またはRS符号方式のいずれかの符号化方式によりメディアデータグラムをFEC符号化する。
 そして、ステップS210で、RTP送信部15は、FEC符号化部14から出力されたメディアデータグラムおよびFECデータグラムを、受信装置2に送信する。
 以上、本実施形態に係る送信装置10の動作処理を説明した。
 <3.まとめ>
 以上説明したように、本開示によれば、低遅延伝送を実現するためのFECに関する技術を向上させることが可能である。より具体的には、第1の実施形態に係る伝送システムは、Videoのフレーム切れ目に基づいたFEC方式により、低遅延でのデータ伝送を実現することができる。また、第2の実施形態に係る伝送システムは、FEC方式を自動的に切り替えることで、低遅延でのデータ伝送を実現することができる。
 以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
 例えば、情報処理装置に内蔵されるCPU、ROM及びRAM等のハードウェアに、上記送信装置1、送信装置10、受信装置2の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、当該コンピュータプログラムを記録した記録媒体も提供される。
 なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
 所定の行列サイズ以下の個数のデータグラムを、第1の方向に順番に配置することを第2の方向に沿って繰り返して、前記所定の行列サイズの行列の少なくとも一部に配置する配置部と、
 前記配置部により配置された前記行列のひとつの行に属する前記データグラムごと、およびひとつの列に属する前記データグラムごとに、前方誤り訂正のための冗長データグラムを生成する生成部と、
を備える情報処理装置。
(2)
 前記情報処理装置は、前記データグラムおよび前記冗長データグラムの送信順序を決定する決定部をさらに備え、
 前記決定部は、前記データグラムを前記第1の方向の順に、次いで当該第1の方向に属するデータグラムについての前記冗長データグラムの順に送信するよう送信順序を決定することを、前記第2の方向に沿って繰り返す、前記(1)に記載の情報処理装置。
(3)
 前記決定部は、前記データグラムが存在しない場合、存在しない前記データグラムの位置の前記第2の方向に属する前記データグラムについての前記冗長データグラムを送信するよう送信順序を決定する、前記(2)に記載の情報処理装置。
(4)
 前記決定部は、前記データグラムのうち前記送信順序が最後のデータグラム、および前記最後のデータグラムの前記第1の方向および前記第2の方向に属する前記データグラムについての前記冗長データグラムに、所定のフラグを付与する、前記(2)または(3)に記載の情報処理装置。
(5)
 前記情報処理装置は、前記決定部により決定された前記送信順序に従って前記データグラムおよび前記冗長データグラムを送信する送信部をさらに備える、前記(2)~(4)のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(6)
 前記情報処理装置は、
 フレーム単位の動画コンテンツを構成する前記データグラムを入力する入力部と、
 前記入力部に入力されたフレーム単位の前記データグラムを、前記所定の行列サイズの個数ごとに分割する分割部と、
をさらに備え、
 前記配置部は、前記分割部により分割された前記所定の行列サイズの個数のデータグラムまたは前記所定の行列サイズ未満の個数のデータグラムを配置する、前記(1)~(5)のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(7)
 前記生成部は、ひとつの行または列に属する前記データグラムの排他的論理和により前記冗長データグラムを生成する、前記(1)~(6)のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(8)
 前記第1の方向および前記第2の方向は、横方向および縦方向または縦方向および横方向の少なくともいずれかである、前記(1)~(7)のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(9)
 前記データグラムは、動画コンテンツを構成する映像データ、音声データ、メタデータの少なくともいずれかである、前記(1)~(8)のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(10)
 所定の行列サイズ以下の個数のデータグラムを、第1の方向に順番に配置することを第2の方向に沿って繰り返して、前記所定の行列サイズの行列の少なくとも一部に配置することと、
 配置された前記行列のひとつの行に属する前記データグラムごと、およびひとつの列に属する前記データグラムごとに、前方誤り訂正のための冗長データグラムを生成することと、
を備える情報処理方法。
(11)
 コンピュータを、
 所定の行列サイズ以下の個数のデータグラムを、第1の方向に順番に配置することを第2の方向に沿って繰り返して、前記所定の行列サイズの行列の少なくとも一部に配置する配置部と、
 前記配置部により配置された前記行列のひとつの行に属する前記データグラムごと、およびひとつの列に属する前記データグラムごとに、前方誤り訂正のための冗長データグラムを生成する生成部と、
として機能させるためのプログラム。
 1、10 送信装置
 11   キャプチャー
 12   エンコーダ
 13   パケタイズ部
 14   FEC符号化部
 141   分割部
 142   配置部
 143   生成部
 144   決定部
 15   RTP送信部
 16   FEC利用決定部
 161   取得部
 162   変更部
 163   選択部
 2    受信装置
 21   RTP受信部
 22   FEC復号化部
 23   デパケタイズ部
 24   デコーダ
 25   出力部
 3    ネットワーク
 100  カメラ
 200  編集機器
 

Claims (11)

  1.  所定の行列サイズ以下の個数のデータグラムを、第1の方向に順番に配置することを第2の方向に沿って繰り返して、前記所定の行列サイズの行列の少なくとも一部に配置する配置部と、
     前記配置部により配置された前記行列のひとつの行に属する前記データグラムごと、およびひとつの列に属する前記データグラムごとに、前方誤り訂正のための冗長データグラムを生成する生成部と、
    を備える情報処理装置。
  2.  前記情報処理装置は、前記データグラムおよび前記冗長データグラムの送信順序を決定する決定部をさらに備え、
     前記決定部は、前記データグラムを前記第1の方向の順に、次いで当該第1の方向に属するデータグラムについての前記冗長データグラムの順に送信するよう送信順序を決定することを、前記第2の方向に沿って繰り返す、請求項1に記載の情報処理装置。
  3.  前記決定部は、前記データグラムが存在しない場合、存在しない前記データグラムの位置の前記第2の方向に属する前記データグラムについての前記冗長データグラムを送信するよう送信順序を決定する、請求項2に記載の情報処理装置。
  4.  前記決定部は、前記データグラムのうち前記送信順序が最後のデータグラム、および前記最後のデータグラムの前記第1の方向および前記第2の方向に属する前記データグラムについての前記冗長データグラムに、所定のフラグを付与する、請求項2に記載の情報処理装置。
  5.  前記情報処理装置は、前記決定部により決定された前記送信順序に従って前記データグラムおよび前記冗長データグラムを送信する送信部をさらに備える、請求項2に記載の情報処理装置。
  6.  前記情報処理装置は、
     フレーム単位の動画コンテンツを構成する前記データグラムを入力する入力部と、
     前記入力部に入力されたフレーム単位の前記データグラムを、前記所定の行列サイズの個数ごとに分割する分割部と、
    をさらに備え、
     前記配置部は、前記分割部により分割された前記所定の行列サイズの個数のデータグラムまたは前記所定の行列サイズ未満の個数のデータグラムを配置する、請求項1に記載の情報処理装置。
  7.  前記生成部は、ひとつの行または列に属する前記データグラムの排他的論理和により前記冗長データグラムを生成する、請求項1に記載の情報処理装置。
  8.  前記第1の方向および前記第2の方向は、横方向および縦方向または縦方向および横方向の少なくともいずれかである、請求項1に記載の情報処理装置。
  9.  前記データグラムは、動画コンテンツを構成する映像データ、音声データ、メタデータの少なくともいずれかである、請求項1に記載の情報処理装置。
  10.  所定の行列サイズ以下の個数のデータグラムを、第1の方向に順番に配置することを第2の方向に沿って繰り返して、前記所定の行列サイズの行列の少なくとも一部に配置することと、
     配置された前記行列のひとつの行に属する前記データグラムごと、およびひとつの列に属する前記データグラムごとに、前方誤り訂正のための冗長データグラムを生成することと、
    を備える情報処理方法。
  11.  コンピュータを、
     所定の行列サイズ以下の個数のデータグラムを、第1の方向に順番に配置することを第2の方向に沿って繰り返して、前記所定の行列サイズの行列の少なくとも一部に配置する配置部と、
     前記配置部により配置された前記行列のひとつの行に属する前記データグラムごと、およびひとつの列に属する前記データグラムごとに、前方誤り訂正のための冗長データグラムを生成する生成部と、
    として機能させるためのプログラム。
     
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