WO2014080913A1

WO2014080913A1 - 尿検査装置

Info

Publication number: WO2014080913A1
Application number: PCT/JP2013/081191
Authority: WO
Inventors: 大野　耕作
Original assignee: Ohno Kousaku
Priority date: 2012-11-21
Filing date: 2013-11-19
Publication date: 2014-05-30
Also published as: JP6045024B2; JP2014100388A

Abstract

　尿漏れによる下着の汚れを防止しつつ、身体の状態を正確に検査することができる尿検査装置の提供。尿検査装置１０は、装着者からの排尿を吸収する吸水部２３が設けられた装置本体２０と、吸水部２３上に配置された検査部３０と、装置本体２０に設けられ、検査部３０を露出から遮蔽する遮蔽部４０とを備えている。男性用の尿検査装置１０では、装置本体２０が、略半球状部材により形成され、検査部３０が装置本体２０の内側面に配置されており、遮蔽部４０として、装置本体２０の開口部２４を閉塞する密着部材により形成されている。密着部材として、線状の凹部と凸部とを嵌め合わせるジッパー部材を使用すると、装置本体２０の内部空間を密閉することができる。

Description

尿検査装置

　本発明は、排出した尿を採取することで、身体の状態が検査できる尿検査装置に関するものである。

　尿を検査することで、身体の状態がわかる。例えば、病院や定期健診で使用されたり、薬局で販売されたりする検査紙では、例えば、尿糖や尿蛋白の度合いが反応色によって判別できる。検査紙による判別は、尿糖であれば糖尿病、尿蛋白であれば腎臓病などの陽性・陰性を判定することができる。
　検査紙は、尿を直接掛けたり、一度コップに採取した尿に浸漬させたりして使用される。例えば、特許文献１には、尿の酸性状態やアルカリ状態に反応する指示薬が、医療検査手段として、排尿の際に使用される使い捨ての排尿補助具に含まれていることが記載されている。

　一方、排尿後の残尿による尿漏れは、下着が濡れたり肌に付いたりして不快感が生じるだけでなく、不衛生であるため、当人にとっては深刻な問題である。このような尿漏れが生じても下着を汚さないようにするためのものが、例えば、特許文献２に記載されている。特許文献２に記載の男性用両漏れサックは、先端球状の高分子ポリマーの根本から筒状のゴムの巻いた形、又はシールテープの付いた半割れ筒状の物を男性の性器に密着させるものである。

特表２００３－５０７１２５号公報特開２００５－１７７４１１号公報

　例えば、特許文献２に記載の男性用両漏れサックに、特許文献１に記載されているような指示薬（検査薬）を浸漬させて、尿漏れによる汚れを防止しつつ、身体の検査を行うことが考えられる。
　しかし、装着者が自宅で検査したときに、装着者は自身の判断だけでなく、専門家の判断を仰ぎたいことがある。そうしたときに、自宅から医療機関まで移動する必要があるが、検査薬は湿気を嫌うため、移動中に検査薬の反応が変化し、医療機関に到着したときには、正確な判断ができない状態となってしまうおそれがある。

　そこで本発明は、尿漏れによる下着の汚れを防止しつつ、身体の状態を正確に検査することができる尿検査装置を提供することを目的とする。

　本発明の尿検査装置は、装着者からの排尿を吸収する吸水部が設けられた装置本体と、前記吸水部上に配置された検査部と、前記装置本体に形成され、前記検査部を露出から遮蔽するための遮蔽部とを備えたことを特徴とする。

　本発明の尿検査装置によれば、排尿の後に装着することで、尿漏れがあっても装置本体の吸水部が排出された残尿を吸収するため、下着を汚したり、ズボンやスカートを汚したりすることを防止することができる。排出された残尿は、吸水部で吸収される他、検査部にも付着することで、身体の状態を検査することができる。このとき、装着者は、装置本体に形成された遮蔽部により検査部を露出から遮蔽することで、検査部の尿の状態が変化して検査環境が変化することが防止できる。

　前記装置本体が、開口部を有する袋状部材により形成され、前記検査部が、前記装置本体の内側面に配置され、前記遮蔽部は、前記装置本体の開口部を閉塞する密着部材により形成されていると、男性用の尿検査装置とすることができる。
　男性装着者の陰茎を装置本体内へ挿入して尿漏れによる尿を吸水部により吸い取らせ、検査部によって検査した後は、密着部材により、装置本体の開口部の一方の半円部と他方の半円部とを合わせて閉塞する。そうすることで、装置本体の内部は閉塞された空間となり、検査部が露出しなくなるので、検査部の状態を排尿したときの状態に維持することができる。

　前記袋状部材が、略半円状部材の円弧部分同士が接続されて形成されていると、男性装着者が尿検査装置を使用しないときには、尿検査装置を薄く板状にして保管ができるので、男性装着者のポケットに入れても嵩張らない。

　前記装置本体は、前記装着者が装着したときに前部となる前記装置本体の深さが深く、前記装置本体の後部が浅く形成されているのが望ましい。尿漏れを吸い取るときには、亀頭部分が装置本体の前部に、陰茎体部分が装置本体の後部に位置するように、男性装着者の陰茎を挿入することで、外径が大きい亀頭部分を深さが深い装置本体の前部に保持させ、亀頭部分と比較して外形が細い陰茎体を浅い後部に保持させることができる。従って、亀頭部分の先端を装置本体の前壁で覆うことができるので、装置本体で陰茎を保持させつつ、漏れた尿が外へ漏れ出にくい。

　前記装置本体は、亀頭部分が収まる前部が、前端から急激に深くなるように形成され、後部が後端から緩やかに深くなるように形成されていると、男性装着者の陰茎に装置本体をフィットさせることができる。

　前記密着部材が、前記開口部の一方の縁部に形成された線状凸部を、他方の縁部に形成された線状凹部に嵌合させるジッパー部材であると、男性装着者は、遮蔽部の閉鎖を簡単な操作で行うことができる。

　前記装置本体が、略帯状部材により形成され、前記検査部が、前記装置本体の装着面側に配置され、前記遮蔽部が、前記装置本体の一側の側部または他側の側部のいずれか一方、または両方に突出させて設けられ、前記検査部上に折り曲げて前記検査部を閉塞する翼部であると女性用の尿検査装置とすることができる。
　女性装着者が尿道口に対応させて本発明の尿検査装置を配置して、尿漏れによる尿を吸水部により吸い取らせ、検査部によって検査すると、装置本体の一側の側部または他側の側部のいずれか一方、または両方に突出させて設けられた翼部で、検査部上に折り曲げて検査部を閉塞する。そうすることで、検査部は翼部により閉塞され、露出しなくなるので、検査部の状態を排尿したときの状態に維持することができる。

　前記装置本体の一端部または両端部のいずれか一方、または両方を折り曲げて、折り曲げた前記翼部を覆い固定するための接着部が設けられているのが望ましい。
　検査部を翼部で覆うだけでなく、装置本体の一端部または他端部のいずれか一方、または両方を折り曲げて覆うことで、より密閉度を高めることができる。

　前記装置本体は、略帯状部材により形成され、前記検査部は、前記装置本体の装着面側に配置され、前記遮蔽部は、前記装置本体を前記検査部上に折り曲げて前記検査部を閉塞した状態にするための接着部であるのが望ましい。
　女性装着者が尿道口に対応させて本発明の尿検査装置を配置して、尿漏れによる尿を吸水部により吸い取らせ、検査部によって検査すると、装置本体を検査部上に折り曲げて前記検査部を閉塞して接着部で貼り付けることで、検査部は装置本体部により閉塞され、露出しなくなるので、検査部の状態を排尿したときの状態に維持することができる。

　接着部は、前記装置本体の両端部のうち少なくとも一方の端部に形成されていると、両端部のうち、他方の端部を検査部に重ね、接着部が形成された一方の端部を更に重ねれば、しっかりと検査部を閉鎖状態とすることができる。

　また、前記接着部が、前記装置本体の周縁部に形成されていると、一方の端部または他方の端部のいずれの端部でも検査部に重ねることができ、更に、残りの端部を更に重ねれば、しっかりと検査部を閉鎖状態とすることができる。

　前記装置本体は、不透水性フィルムにより形成された外皮部と、前記外皮部の内側面に沿って配置された前記吸水部とを備えていることにより、吸水部が保持した尿が外皮部により外へ漏れ出ること防止することができる。

　本発明の尿検査装置は、吸水部により下着を汚したり、ズボンやスカートを汚したりすることを防止することができ、かつ検査部により身体の状態を検査することができ、更に、遮蔽部により検査部を露出から遮蔽することで、検査部の検査環境が変化することが防止できる。従って、本発明の尿検査装置は、尿漏れによる下着の汚れを防止しつつ、身体の状態を正確に検査することができる。

本発明の実施の形態１に係る尿検査装置を示す斜視図である。図１に示す尿検査装置の使用状態を示す断面図である。本発明の実施の形態２に係る尿検査装置を示す斜視図である。図２に示す尿検査装置の使用状態を示す平面図であり、一方の翼部を折り返した状態を示す図である。図４Ａに引き続いて、他方の翼部を折り曲げた状態を示す平面図である。図４Ｂに引き続いて、一方の端部を折り曲げた状態を示す平面図である。図４Ｃに引き続いて、他方の端部を斜視図である。本発明の実施の形態３に係る尿検査装置を示す斜視図である。図５に示す尿検査装置の使用状態を示す平面図であり、後端部を折り返した状態を示す図である。図６Ａに引き続いて、前端部を折り曲げた状態を示す平面図である。本発明の実施の形態４に係る尿検査装置を示す斜視図である。図７に示す尿検査装置の使用状態を示す平面図であり、後端部を折り返した状態を示す図である。図８Ａに引き続いて、前端部を折り曲げた状態を示す平面図である。

　１０，１１，１２　尿検査装置
　２０　装置本体
　２０ａ　前部
　２０ｂ　後部
　２１　略半円状部材
　２２　外皮部
　２３　吸水部
　２４　開口部
　２５　前壁
　３０　検査部
　４０　遮蔽部
　５０　装置本体
　５０ａ　後端部
　５０ｂ　前端部
　５１　外皮部
　５２　吸水部
　５３，５４　接着部
　６０　検査部
　７０　翼部
　Ｐ　陰茎
　Ｐ１　亀頭部分
　Ｐ２　陰茎体部分

（実施の形態１）
　本発明の実施の形態１に係る尿検査装置を図面に基づいて説明する。なお、本明細書においては、尿検査装置の装着者側を後ろ、その反対側を前として説明する。
　実施の形態１に係る尿検査装置は、男性の装着者を対象としたものである。図１に示す男性用の尿検査装置１０は、開口部を有する袋状部材により形成された装置本体２０と、装置本体２０内に配置された検査部３０と、装置本体２０に設けられた遮蔽部４０とを備えている。

　装置本体２０は、２枚の略半円状部材２１の円弧部分同士を接着して形成された外皮部２２と、外皮部２２の内側面に沿って配置された吸水部２３とを備えている。外皮部２２は、不透水性フィルムにより形成されている。外皮部２２は、男性装着者が尿検査装置１０を装着したときに、前部２０ａの深さが深く、後部２０ｂが前部２０ａより浅い形状に形成されている。詳細には、装置本体２０は、前部２０ａの深さが、男性装着者の亀頭部分Ｐ１が収まるように調整されていると共に、前端の輪郭形状が、亀頭部分Ｐ１の先端面に適応するように円弧状に形成されている。従って、装置本体２０の前部２０ａは前端から急激に深くなるように形成されている。
　また、装置本体２０は、後部２０ｂが、前部２０ａから後端に向かって徐々に深さが浅くなって陰茎体部分Ｐ２を支えるように円弧状に形成されている。従って、装置本体２０の後部２０ｂは、最も深い部分に向かって緩やかに深くなるように形成されている。
　吸水部２３は、高分子吸収ポリマーとも称される吸水性が高い高吸水性高分子体により形成されている。

　検査部３０は、装置本体２０の底部に配置されている。検査部３０は、検査薬（試薬）を含浸させた試験紙を吸水部２３に貼り付けたものである。検査薬は、例えば、尿糖や尿蛋白の度合いが反応色によって判別できるものや、尿の酸性状態やアルカリ状態を反応色により判別するものとすることができる。
　遮蔽部４０は、装置本体２０の開口部２４に一体的に形成されている。本実施の形態では、遮蔽部４０は、密着部材として、開口部２４の一方の縁部に形成された線状凸部を、他方の縁部に形成された線状凹部に嵌合させるジッパー部材により形成されている。

　以上のように構成された本発明の実施の形態１に係る男性用の尿検査装置１０の使用状態について、図面に基づいて説明する。
　排尿が済んだ男性装着者は、尿検査装置１０を取り出し、親指と小指、または親指と人差し指の間に、尿検査装置１０の前端と後端とを挟み込み、その間隔を狭めることで、図１に示すように、装置本体２０の開口部２４が略楕円形に拡がる。男性装着者は、図２に示すように、陰茎Ｐを尿検査装置１０へ挿入する。

　亀頭部分Ｐ１が装置本体２０の前部２０ａに、陰茎体部分Ｐ２が装置本体の後部２０ｂに位置するように、男性装着者の陰茎Ｐを挿入することで、外径が大きい亀頭部分Ｐ１を深さが深い装置本体２０の前部２０ａに保持させ、亀頭部分Ｐ１と比較して外形が細い陰茎体部分Ｐ２を浅い後部２０ｂに保持させることができる。従って、亀頭部分Ｐ１の先端を装置本体２０の前壁２５で覆うことができ、陰茎Ｐから漏れ出た残尿を吸水部２３により吸い取り保持することができるので、装置本体２０で陰茎Ｐを保持させつつ、漏れた尿が外へ漏れ出にくい。
　また、装置本体２０は、亀頭部分Ｐ１が収まる前部２０ａが、前端から急激に深くなるように形成され、後部２０ｂが後端から緩やかに深くなるように形成されているため、男性装着者の陰茎Ｐに装置本体２０をフィットさせることができる。

　尿検査装置１０内に漏れた残尿は、検査部３０の検査紙にも浸漬される。検査部３０が装置本体２０の底部に配置されているため、尿が検査部３０に直接付着する他、検査部３０に吸水部２３の表面を流れた尿も付着させることができる。
　検査部３０は、尿の状態に応じて反応して発色する。男性装着者は、残尿が全て出たと感じたら、尿検査装置１０の前端と後端との挟み込みを緩めることで、略楕円形に拡がった装置本体２０の開口部２４が当初の形状に復帰する。

　そして、男性装着者は、遮蔽部４０を形成するジッパー部材を、前端から後端へ、または後端から前端へ、親指と人差し指とで挟み込み押圧しながら移動させる。そうすることで、一方の略半円状部材２１側のジッパー部材と、他方の略半円状部材２１側のジッパー部材との凹凸が嵌合して密着する。遮蔽部４０が密着することで、装置本体２０の内部空間が閉塞されるので、検査部３０を露出から遮蔽することができる。

　遮蔽部４０とした密着部材が、開口部２４の一方の縁部に形成された線状凸部を、他方の縁部に形成された線状凹部に嵌合させるジッパー部材により。男性装着者は、遮蔽部４０の閉鎖を簡単な操作で行うことができる。

　このように、装置本体２０の内部は閉塞された空間となり、検査部３０が露出しなくなるので、検査部３０により検査した状態を維持することができる。従って、尿検査装置１０は、尿漏れによる下着の汚れを防止しつつ、身体の状態を正確に検査することができる。

　また、装置本体２０とした袋状部材が、略半円状部材の円弧部分同士が接続されて形成されていると、男性装着者が尿検査装置１０を使用しないときには、尿検査装置１０を薄く板状にして保管ができるので、男性装着者のポケットに入れても嵩張らない。従って、男性装着者は、外出時でも簡単に携行できる。

　また、装置本体２０が、不透水性フィルムにより形成された外皮部２２と、外皮部２２の内側面に沿って配置された吸水部２３とを備えているため、吸水部２３が保持した尿が外皮部２２により外へ漏れ出ること防止することができる。

　本実施の形態１では、遮蔽部４０を、線状凸部を線状凹部に嵌合させるジッパー部材としたが、面状ファスナーやクリップなどとしてもよい。しかし、密閉性が高いことから、遮蔽部４０はジッパー部材とするのが望ましい。

（実施の形態２）
　本発明の実施の形態２に係る尿検査装置を図面に基づいて説明する。
　図３に示す女性用の尿検査装置１１は、略帯状の装置本体５０と、装置本体５０上に配置された検査部６０と、装置本体５０の両側部に設けられた翼部７０とを備えている。

　装置本体５０は、略帯状に形成された外皮部５１と、外皮部５１上に配置された吸水部５２とを備えている。外皮部５１は、装置本体５０と翼部７０とを合わせた輪郭形状に形成されている。外皮部５１は、装置本体５０の輪郭形状に合わせた不透水性フィルムにより形成されている。吸水部５２は、高分子吸収ポリマーとも称される吸水性が高い高吸水性高分子体により形成されている。装置本体５０の両端部の吸水部５２上には、剥離紙により粘着面が覆われた接着部５３が設けられている。

　検査部６０は、装置本体５０の略中央部に配置されている。検査部６０は、実施の形態１の検査部３０と同様に、検査薬（試薬）を含浸させた試験紙を吸水部２３に貼り付けたものである。検査薬は、例えば、尿糖や尿蛋白の度合いが反応色によって判別できるものや、尿の酸性状態やアルカリ状態を反応色により判別するものとすることができる。

　翼部７０は、装置本体５０両側部から突出しており、折り曲げ検査部６０を覆うことで、遮蔽部として機能する。本実施の形態２では、外皮部５１と一体的としていることで、装置本体５０の一部として形成されている。

　以上のように構成された本発明の実施の形態２に係る女性用の尿検査装置１１の使用状態について、図面に基づいて説明する。
　排尿が済んだ女性装着者は、尿検査装置１１を取り出し、下着の股部分に配置する。尿検査装置１１を下着の股部分に配置する際には、検査部６０を尿道口に対応するようにする。

　装着者の尿道口から漏れ出た残尿は、吸水部５２に滴下され、吸水部５２に吸い取り保持されるので、残尿が下着を汚したり、肌に付いたりすることが防止できる。
　尿検査装置１１内に漏れた残尿は、検査部６０の検査紙にも浸漬される。検査部６０は、尿の状態に応じて反応して発色する。女性装着者は、残尿が全て出たと感じたら、一方の翼部７０を内側に折り曲げた後（図４Ａ参照）、他方の翼部７０も折り曲げる（図４Ｂ参照）。翼部７０を内側に折り曲げ、検査部６０を覆うことで、検査部６０の露出を遮断する。検査部６０が露出しなくなることで、検査部６０による検査を維持することができるので、尿検査装置１１は、尿漏れによる下着の汚れを防止しつつ、身体の状態を正確に検査することができる。

　更に、装置本体５０の後端部５０ａ側を先に折り曲げて、折り曲げた翼部７０上に重ねた後（図４Ｃ参照）、装置本体５０の前端部５０ｂに設けた接着部５３の剥離紙を剥がし、接着面を露出させて、装置本体５０の前端部５０ｂを装置本体５０の後端部５０ａに重ね、接着部５３により固定する（図４Ｄ参照）。検査部６０を翼部で覆うだけでなく、装置本体５０の後端部５０ａおよび前端部５０ｂを折り曲げて覆うことで、より密閉度を高めることができる。

　なお、本実施の形態２では、後端部５０ａを一端部、前端部５０ｂを他端部として、両方を折り曲げて、検査部６０を覆う翼部７０に重ねているが、いずれか一方でもよい。その場合には、折り曲げる端部に接着部５３が設けられていればよい。
　また、翼部７０は、装置本体５０の両側部に設けられているが、一側の側部または他側の側部のいずれか一方でもよい。装置本体５０の両端部で検査部６０をカバーしないときは、翼部７０に接着部５３を設けるのが望ましい。

（実施の形態３）
　本発明の実施の形態３に係る尿検査装置を図面に基づいて説明する。なお、図５と図６Ａおよび図６Ｂとにおいては、図３と同じ構成のものは同符号を付して説明を省略する。
　図５に示す女性用の尿検査装置１２は、図３に示す尿検査装置１２から翼部７０を省略したものである。

　装着者の尿道口から漏れ出た残尿は、吸水部５２に滴下され、吸水部５２に吸い取り保持される。尿検査装置１２内に漏れた残尿は、検査部６０の検査紙にも浸漬される。検査部６０は、尿の状態に応じて反応して発色する。
　女性装着者は、残尿が全て出たと感じたら、装置本体５０の後端部５０ａ側を先に折り曲げて、検査部６０を覆うことで、検査部６０の露出を遮断する（図６Ａ参照）。検査部６０が露出しなくなることで、検査部６０による検査を維持することができるので、尿検査装置１１は、尿漏れによる下着の汚れを防止しつつ、身体の状態を正確に検査することができる。

　更に、装置本体５０の前端部５０ｂに設けた接着部５３の剥離紙を剥がし、接着面を露出させて、装置本体５０の前端部５０ｂを装置本体５０の後端部５０ａに重ね、接着部５３により固定する（図６Ｂ参照）。検査部６０を一方の端部（後端部５０ａ）で覆うだけでなく、装置本体５０の他方の端部（前端部５０ｂ）を折り曲げて覆うことで、より密閉度を高めることができる。

　なお、本実施の形態３では、接着部５３が装置本体５０の他方の端部とした前端部５０ｂに設けられているが、一方の端部とした後端部５０ａに設けてもよい。その場合には、前端部５０ｂから折り曲げる。また、接着部５３は、両方の端部（後端部５０ａおよび後端部５０ｂ）に設けられていてもよい。

（実施の形態４）
　本発明の実施の形態４に係る尿検査装置を図面に基づいて説明する。なお、図７と図８Ａおよび図８Ｂとにおいては、図５と図６Ａおよび図６Ｂと同じ構成のものは同符号を付して説明を省略する。
　図７に示す女性用の尿検査装置１３は、図５に示す尿検査装置１２の接着部５４が、装置本体５０の周縁部に形成されている。
　図８Ａおよび図８Ｂに示すように、接着部５４が、装置本体５０の周縁部の全体に形成されていることで、後端部５０ａを折り曲げて検査部６０を覆う環状に形成された接着部５４が吸水部５２に接着して、検査部６０の周囲全体を、しっかりと閉鎖するので、完全な密閉状態とすることができる。また、前端部５０ｂを後端部５０ａの上に折り曲げることで、更に密閉状態とすることができる。

　なお、本実施の形態４では、周縁部の全体に接着部５４が形成されているが、接着部５４は、一方の端部または他方の端部のいずれの端部でも、検査部６０に重ねることができればよい。また、装置本体５０の両方の端部に形成されていれば、図６Ａおよび図６Ｂに示す実施の形態３の尿検査装置と同様に、いずれかの端部を検査部６０に重ねた後に、更に、残りの端部を更に重ねれば、しっかりと検査部６０を閉鎖状態とすることができる。

　本実施の形態１～４では、検査部３０を検査紙に検査薬を含浸させたものとしているが、吸水部２３に直接検査薬を含浸させて、その場所を検査部としてもよい。

　本発明の尿検査装置は、尿漏れが心配であり、健康に気を使っている者に、好適に使用できる。

Claims

　装着者からの排尿を吸収する吸水部が設けられた装置本体と、
　前記吸水部上に配置された検査部と、
　前記装置本体に形成され、前記検査部を露出から遮蔽するための遮蔽部とを備えたことを特徴とする尿検査装置。
　前記装置本体は、開口部を有する袋状部材により形成され、
　前記検査部は、前記装置本体の内側面に配置され、
　前記遮蔽部は、前記装置本体の開口部を閉塞する密着部材により形成されている請求項１記載の尿検査装置。
　前記袋状部材は、略半円状部材の円弧部分同士が接続されて形成された請求項２記載の尿検査装置。
　前記装置本体は、前記装着者が装着したときに前部となる前記装置本体の深さが深く、前記装置本体の後部が浅く形成されている請求項２記載の尿検査装置。
　前記装置本体は、亀頭部分が収まる前部が、前端から急激に深くなるように形成され、後部が後端から緩やかに深くなるように形成されている請求項４記載の尿検査装置。
　前記密着部材は、前記開口部の一方の縁部に形成された線状凸部を、他方の縁部に形成された線状凹部に嵌合させるジッパー部材である請求項２記載の尿検査装置。
　前記装置本体は、略帯状部材により形成され、
　前記検査部は、前記装置本体の装着面側に配置され、
　前記遮蔽部は、前記装置本体の一側の側部または他側の側部のいずれか一方、または両方に突出させて設けられ、前記検査部上に折り曲げて前記検査部を閉塞する翼部である請求項１記載の尿検査装置。
　前記装置本体の一端部または他端部のいずれか一方、または両方を折り曲げて、折り曲げた前記翼部を覆い固定するための接着部が設けられている請求項７記載の尿検査装置。
　前記装置本体は、略帯状部材により形成され、
　前記検査部は、前記装置本体の装着面側に配置され、
　前記遮蔽部は、前記装置本体を前記検査部上に折り曲げて前記検査部を閉塞した状態にするための接着部である請求項１記載の尿検査装置。
　前記接着部は、前記装置本体の両端部のうち少なくとも一方の端部に形成されている請求項９記載の尿検査装置。
　前記接着部は、前記装置本体の周縁部に形成されている請求項９記載の尿検査装置。
　前記装置本体は、不透水性フィルムにより形成された外皮部と、前記外皮部の内側面に沿って配置された前記吸水部とを備えている請求項１記載の尿検査装置。