WO2013179769A1 - 電子機器、電子機器システム、および、電子機器制御方法 - Google Patents

Abstract

　この電子機器（１）は、他の電子機器（２）の機能情報を取得する機能情報取得部（１２）と、他の電子機器の機能と自身の電子機器（１）の機能との間の共通機能を認識する共通機能認識部（１２）とを備え、選択された電子機器により認識された共通機能が実行されるように構成されている。

Description

電子機器、電子機器システム、および、電子機器制御方法

　この発明は、電子機器、電子機器システム、および、電子機器制御方法に関し、特に、他の電子機器の機能情報を取得する機能情報取得部を備える電子機器、電子機器システム、および、電子機器制御方法に関する。

　従来、他の電子機器の機能情報を取得する機能情報取得部を備える電子機器が知られている。このような電子機器は、たとえば、特表２００３－５０５８０５号公報に開示されている。

　特表２００３－５０５８０５号公報には、ネットワークに接続された装置から装置情報を獲得するホームネットワーク装置が開示されている。このホームネットワーク装置は、ネットワークに接続された装置（たとえばＤＶＣＲ（Ｄｉｇｉｔａｌ　Ｖｉｄｅｏ　Ｃａｓｓｅｔｔｅ　Ｒｅｃｏｒｄｅｒ）、ＰＣ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ　Ｃｏｍｐｕｔｅｒ）、ＳＴＢ（Ｓｅｔ　Ｔｏｐ　Ｂｏｘ）など）から装置を制御する情報を獲得して、デジタルＴＶの表示部に装置を制御するためのアイコンが表示されるように構成されている。そして、ユーザは、アイコンをクリックすることにより、装置を制御（操作）するように構成されている。

特表２００３－５０５８０５号公報

　従来のテレビジョン受像機、各種のプレーヤ、チューナなどの電子機器では、互いに同じ機能（共通機能）を有している場合がある。たとえば、テレビジョン受像機と、各種のプレーヤの両方が、ＶＯＤ（Ｖｉｄｅｏ　Ｏｎ　Ｄｅｍａｎｄ）機能やＤＬＮＡ（Ｄｉｇｉｔａｌ　Ｌｉｖｉｎｇ　Ｎｅｔｗｏｒｋ　Ａｌｌｉｅｎｃｅ）機能（ＤＬＮＡのガイドラインに従った機器間相互接続機能）などの機能を共通機能として有している。そして、ユーザは、各電子機器のうちから所望の電子機器を選択して、この電子機器に共通機能を実行させる。

　しかしながら、特表２００３－５０５８０５号公報のホームネットワーク装置では、ネットワークに接続された装置（電子機器）を制御するためのアイコンが表示されるように構成されている一方、ユーザが各電子機器の機能を把握していない場合には、ユーザが各電子機器が有している共通機能を認識するのが困難である場合があるという不都合がある。すなわち、各電子機器が有している共通機能を実行させるのが困難であるという問題点があると考えられる。

　この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の１つの目的は、各電子機器が有している共通機能を容易に実行させることが可能な電子機器、電子機器システムおよび電子機器制御方法を提供することを目的とする。

　この発明の第１の局面による電子機器は、他の電子機器の機能情報を取得する機能情報取得部と、機能情報取得部により取得された他の電子機器の機能情報に基づいて、他の電子機器の機能と自身の電子機器の機能との間の共通機能を認識する共通機能認識部とを備え、自身の電子機器と他の電子機器との中から選択された電子機器により共通機能認識部により認識された共通機能が実行されるように構成されている。

　この発明の第１の局面による電子機器では、上記のように、機能情報取得部により取得された他の電子機器の機能情報に基づいて、他の電子機器の機能と自身の電子機器の機能との間の共通機能を認識する共通機能認識部を備えることにより、各電子機器に共通の機能が共通機能認識部により認識されるので、たとえば各電子機器（自身の電子機器と他の１つ以上の電子機器とを含む全ての電子機器の各々）に共通した操作体系（各電子機器に共通の操作機器など）を用いて、各電子機器が有している共通機能を容易に実行させることができる。

　上記第１の局面による電子機器において、好ましくは、共通機能認識部により認識された共通機能を実行する電子機器を、自身の電子機器と他の電子機器との中から選択する実行機器選択部をさらに備える。このように構成すれば、共通機能を実行するのに適した電子機器を自動的に選択することができるので、共通機能を実行するのに適した電子機器に共通機能を容易に実行させることができる。

　この場合、好ましくは、実行機器選択部は、自身の電子機器と他の電子機器とにおいて使用できなくなる機能が最も少なくなるように、共通機能を実行する電子機器を選択するように構成されている。このように構成すれば、使用できなくなる機能が少なくなるのが抑制されるので、共通機能を実行するのに適した電子機器を適切に選択することができる。

　上記実行機器選択部を備える電子機器において、好ましくは、実行機器選択部は、自身の電子機器と他の電子機器との間の処理負担が平均化されるように、共通機能を実行する電子機器を選択するように構成されている。このように構成すれば、特定の電子機器の負担が大きくなるのを抑制することができるので、共通機能を実行するのに適した電子機器を適切に選択することができる。

　上記実行機器選択部を備える電子機器において、好ましくは、実行機器選択部は、自身の電子機器の負荷が所定の閾値を超えた場合に、他の電子機器に共通機能を実行させるように構成されている。このように構成すれば、自身の電子機器の負荷が大きくなるのが抑制されるので、共通機能を実行するのに適した電子機器を適切に選択することができる。

　上記実行機器選択部を備える電子機器において、好ましくは、実行機器選択部は、共通機能を実行する電子機器として、自身の電子機器と他の電子機器のうち、消費電力が最も小さい電子機器を選択するように構成されている。このように構成すれば、消費電力が大きくなるのが抑制されるので、共通機能を実行するのに適した電子機器を適切に選択することができる。

　上記実行機器選択部を備える電子機器において、好ましくは、実行機器選択部は、自身の電子機器および他の電子機器の各々における共通機能を実行した回数に基づいて、共通機能を実行する電子機器を選択するように構成されている。このように構成すれば、共通機能を実行した回数が多い電子機器を、共通機能を実行するのに適した電子機器として選択することができる。

　上記第１の局面による電子機器において、好ましくは、共通機能認識部により認識された共通機能を示す共通機能情報と、共通機能情報を記憶するように指示するコマンドとを、他の電子機器に送信するコマンド送信部をさらに備える。このように構成すれば、他の電子機器側に、自身の電子機器と同様に、共通機能を実行する電子機器を選択する実行機器選択部を設けることにより、自身の電子機器と他の電子機器との両方において、共通機能を実行するのに適した電子機器を自動的に選択することができる。

　上記第１の局面による電子機器において、好ましくは、共通機能認識部は、他の電子機器の機能のコードと、自身の電子機器の機能のコードとを比較することにより、他の電子機器の機能と自身の電子機器の機能との共通機能を認識するように構成されている。このように構成すれば、他の電子機器の機能と自身の電子機器の機能との共通機能を、迅速に認識することができる。

　上記第１の局面による電子機器において、好ましくは、機能情報取得部は、電子機器間を、音声データ、映像データおよび制御信号を伝送可能な規格に応じた通信インタフェースを用いて、他の電子機器の機能情報を取得するように構成されている。このように構成すれば、音声データ、映像データおよび制御信号を１つのケーブルを介して伝送することができるので、機器の構成を簡略化しながら、他の電子機器の機能情報を取得することができる。

　この場合、好ましくは、機能情報取得部は、ＨＤＭＩの規格に応じた通信インタフェースを用いて、他の電子機器の機能情報を取得するように構成されている。このように構成すれば、容易に、機器の構成を簡略化しながら他の電子機器の機能情報を取得することができる。

　上記ＨＤＭＩの規格に応じた通信インタフェースを用いて他の電子機器の機能情報を取得する電子機器において、好ましくは、機能情報取得部は、ＨＤＭＩのＣＥＣコマンドを用いて、他の電子機器の機能情報を取得するように構成されている。このように構成すれば、ＨＤＭＩのＣＥＣコマンドにより、容易に、他の電子機器の機能情報を取得することができる。

　上記第１の局面による電子機器において、好ましくは、機能情報取得部は、無線通信方式を用いて、他の電子機器の機能情報を取得するように構成されている。このように構成すれば、ケーブルを介すことなく、容易に、他の電子機器の機能情報を取得することができる。

　上記第１の局面による電子機器において、好ましくは、電子機器を操作するためのリモコン機器をさらに備え、リモコン機器は、共通機能認識部により認識された共通機能を実行する電子機器を、自身の電子機器と他の電子機器との中から選択する実行機器選択部を含む。このように構成すれば、各電子機器に共通したリモコン機器を用いて、各電子機器に共通機能を実行させることができる。

　この発明の第２の局面による電子機器制御方法は、複数の電子機器の機能情報を取得するステップと、取得された複数の電子機器の機能情報に基づいて、複数の電子機器の共通機能を認識するステップと、認識された共通機能を実行する電子機器を、複数の電子機器の中から選択するステップとを備える。

　この発明の第２の局面による電子機器制御方法では、上記のように、取得された複数の電子機器の機能情報に基づいて、複数の電子機器の共通機能を認識するステップを備えることにより、各電子機器に共通の機能が共通機能認識部により認識されるので、たとえば各電子機器（自身の電子機器と他の１つ以上の電子機器とを含む全ての電子機器の各々）に共通した操作体系（各電子機器に共通の操作機器など）を用いて、各電子機器が有している共通機能を容易に実行させることができる。また、認識された共通機能を実行する電子機器を、複数の電子機器の中から選択するステップを備えることにより、共通機能を実行するのに適した電子機器を自動的に選択することができるので、共通機能を実行するのに適した電子機器に共通機能を容易に実行させることができる。

　この発明の第３の局面による電子機器システムは、第１の電子機器と、第２の電子機器とを備え、第１の電子機器は、第２の電子機器の機能情報を取得する機能情報取得部と、機能情報取得部により取得された第２の電子機器の機能情報に基づいて、第２の電子機器の機能と第１の電子機器の機能との共通機能を認識する共通機能認識部と、共通機能認識部により認識された共通機能を実行する電子機器を、第１の電子機器と第２の電子機器との中から選択する実行機器選択部とを備える。

　この発明の第３の局面による電子機器システムでは、上記のように、第１の電子機器が、第２の電子機器の機能情報を取得する機能情報取得部と、機能情報取得部により取得された第２の電子機器の機能情報に基づいて、第２の電子機器の機能と第１の電子機器の機能との共通機能を認識する共通機能認識部を含むことにより、各電子機器に共通の機能が共通機能認識部により認識されるので、たとえば各電子機器（自身の電子機器と他の１つ以上の電子機器とを含む全ての電子機器の各々）に共通した操作体系（各電子機器に共通の操作機器など）を用いて、各電子機器が有している共通機能を容易に実行させることができる。また、共通機能認識部により認識された共通機能を実行する電子機器を、第１の電子機器と第２の電子機器との中から選択する実行機器選択部を備えることにより、共通機能を実行するのに適した電子機器を自動的に選択することができるので、共通機能を実行するのに適した電子機器に共通機能を容易に実行させることができる。

　この発明の第４の局面による電子機器システムは、第１の電子機器と、第２の電子機器と、操作機器とを備え、第１の電子機器は、第２の電子機器の機能情報を取得する機能情報取得部と、機能情報取得部により取得された第２の電子機器の機能情報に基づいて、第２の電子機器の機能と第１の電子機器の機能との共通機能を認識する共通機能認識部と、共通機能認識部により認識された共通機能を示す共通機能情報を、操作機器に送信する情報送信部とを含み、操作機器は、第１の電子機器の情報送信部により送信された共通機能情報を受信する受信部と、受信部により受信した共通機能情報に対応する共通機能を実行する電子機器を、第１の電子機器と第２の電子機器との中から選択する実行機器選択部とを含む、電子機器システム。

　この発明の第４の局面による電子機器システムでは、上記のように、第１の電子機器が、第２の電子機器の機能情報を取得する機能情報取得部と、機能情報取得部により取得された第２の電子機器の機能情報に基づいて、第２の電子機器の機能と第１の電子機器の機能との共通機能を認識する共通機能認識部を含むことにより、各電子機器に共通の機能が共通機能認識部により認識されるので、各電子機器（自身の電子機器と他の１つ以上の電子機器とを含む全ての電子機器の各々）に共通した操作機器を用いて、各電子機器が有している共通機能を容易に実行させることができる。また、操作機器を、第１の電子機器の情報送信部により送信された共通機能情報を受信する受信部と、受信部により受信した共通機能情報に対応する共通機能を実行する電子機器を、第１の電子機器と第２の電子機器との中から選択する実行機器選択部とを含むように構成することにより、共通機能を実行するのに適した電子機器を自動的に選択することができるので、共通機能を実行するのに適した電子機器に共通機能を容易に実行させることができる。

　上記第４の局面による電子機器システムにおいて、好ましくは、操作機器は、携帯端末を含む。このように構成すれば、携帯端末を用いて、容易に、共通機能を実行するのに適した電子機器に共通機能を実行させることができる。

　上記第４の局面による電子機器システムにおいて、好ましくは、実行機器選択部は、自身の電子機器と他の電子機器とにおいて使用できなくなる機能が最も少なくなるように、共通機能を実行する電子機器を選択するように構成されている。このように構成すれば、使用できなくなる機能が少なくなるのが抑制されるので、共通機能を実行するのに適した電子機器を適切に選択することができる。

　上記第４の局面による電子機器システムにおいて、好ましくは、実行機器選択部は、自身の電子機器と他の電子機器との間の処理負担が平均化されるように、共通機能を実行する電子機器を選択するように構成されている。このように構成すれば、特定の電子機器の負担が大きくなるのを抑制することができるので、共通機能を実行するのに適した電子機器を適切に選択することができる。

　本発明によれば、上記のように、各電子機器が有している共通機能を容易に実行させることができる。

本発明の第１実施形態による電子機器システムのブロック図である。 本発明の第１実施形態による電子機器システムの動作を説明するためのフローチャートである。 図２における最適機器選択処理のフローチャートである。 本発明の第１実施形態の変形例による最適機器選択処理のフローチャートである。 本発明の第２実施形態による電子機器システムの動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第３実施形態による電子機器システムのブロック図である。 本発明の第３実施形態による電子機器システムの動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第１～第３実施形態の変形例による最適機器選択処理を説明するための図である。

　以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。

　（第１実施形態）
　まず、図１を参照して、本発明の第１実施形態による電子機器システム１０の構成について説明する。

　第１実施形態による電子機器システム１０は、図１に示すように、電子機器１と、電子機器２と、電子機器１および電子機器２の指示操作用の操作機器４とを含む。操作機器４は、リモコン用のアプリケーションがダウンロードされたスマートフォンである。ここで、第１実施形態では、電子機器１は、音声データ、映像データおよび制御信号を伝送可能な規格に応じた通信インタフェースを用いて、他の電子機器２の機能情報を取得するように構成されている。具体的には、電子機器１と電子機器２とは、ＨＤＭＩ（登録商標）（Ｈｉｇｈ　Ｄｅｆｉｎｉｔｉｏｎ　Ｍｕｌｔｉｍｅｄｉａ　Ｉｎｔｅｒｆａｃｅ）ケーブル３によりＨＤＭＩ接続されている。電子機器１と電子機器２とは、たとえば、テレビジョン受像機（以下、ＴＶ受像機という）とＢＤ（Ｂｌｕ－ｒａｙ　Ｄｉｓｃ）（登録商標）プレーヤとからなる。なお、この場合には、電子機器システム１０は、ＡＶ（Ａｕｄｉｏ　ａｎｄ　Ｖｉｓｕａｌ）システムを構成する。なお、電子機器１は、本発明の「第１の電子機器」の一例である。また、電子機器２は、本発明の「第２の電子機器」の一例である。また、操作機器４は、本発明の「リモコン機器」および「携帯端末」の一例である。

　電子機器１は、マイコン１１を備えている。マイコン１１は、電子機器１全体の制御を行うＣＰＵ１２や、各種のプログラムやデータなどを記憶するメモリ１３などを集積した回路である。メモリ１３は、操作コマンド処理ＰＧ１４と、プログラム（各機能用ＰＧ）１５と、機能リスト１６と、共通機能リスト１７とを記憶している。操作コマンド処理ＰＧ１４は、電子機器１が操作機器４から各機能を実行するように指示するための操作コマンドを受信したときに処理されるプログラムである。プログラム（各機能用ＰＧ）１５は、電子機器１が有する各機能を実現するためのプログラム（各機能用ＰＧ）である。機能リスト１６は、電子機器１が有する機能についての情報を格納したリストである。共通機能リスト１７は、電子機器１が有する機能と電子機器２が有する機能との共通機能を示す情報である共通機能情報を格納したリストである。

　また、電子機器１は、ＨＤＭＩの規格に応じた通信インタフェースであるＨＤＭＩ通信部１８を有する。ＨＤＭＩ通信部１８は、電子機器２から出力されたＨＤＭＩ信号（映像信号と音声信号とを含む）を受信するとともに、電子機器２に対してＣＥＣ（Ｃｏｎｓｕｍｅｒ　Ｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃｓ　Ｃｏｎｔｒｏｌ）コマンド（レスポンスを含む）の送受信を行うＨＤＭＩレシーバとして機能する。なお、ＣＰＵ１２は、本発明の「機能情報取得部」、「共通機能認識部」、「実行機器選択部」「コマンド送信部」および「情報送信部」の一例である。また、ＨＤＭＩ通信部１８は、本発明の「機能情報取得部」、「コマンド送信部」および「情報送信部」の一例である。また、電子機器１は、操作機器４から送信されたリモコン信号を受信するためのリモコン信号受信部１９を有する。

　電子機器２は、マイコン２１を備えている。マイコン２１は、電子機器２全体の制御を行うＣＰＵ２２や、各種のプログラムやデータ等を記憶するメモリ２３などを集積した回路である。メモリ２３は、操作コマンド処理ＰＧ２４と、プログラム（各機能用ＰＧ）２５と、機能リスト２６と、共通機能リスト２７とを記憶している。操作コマンド処理ＰＧ２４は、電子機器２が操作機器４から各機能を実行するように指示するための操作コマンドを受信したときに処理されるプログラムである。プログラム（各機能用ＰＧ）２５は、電子機器２が有する各機能を実現するためのプログラムである。機能リスト２６は、電子機器２が有する機能についての情報を格納した機能リストである。共通機能リスト２７は、電子機器１が有する機能と電子機器２が有する機能との共通機能を示す情報である共通機能情報を格納したリストである。

　また、電子機器２は、ＨＤＭＩの規格に応じた通信インタフェースであるＨＤＭＩ通信部２８を有する。このＨＤＭＩ通信部２８は、ＨＤＭＩの規格に応じた通信により、映像信号および音声信号を電子機器１に送信するためのＨＤＭＩトランスミッタとして機能する。また、電子機器２は、操作機器４から送信されたリモコン信号を受信するためのリモコン信号受信部２９を有する。

　ここで、第１実施形態では、電子機器１は、ＨＤＭＩ通信部１８を用いて、ＣＰＵ１２により、電子機器２の機能情報を取得し、ＣＰＵ１２およびＨＤＭＩ通信部１８により取得された電子機器２の機能情報に基づいて、電子機器２の機能と電子機器１の機能との共通機能を認識するように構成されている。さらに、ＣＰＵ１２により認識された共通機能を実行する電子機器を、電子機器１と電子機器２との中から選択するように構成されている。

　次に、図１および図２を参照して、電子機器システム１０の動作について説明する。

　まず、図１に示されるように、電子機器１と電子機器２とがＨＤＭＩケーブル３により接続される。そして、電子機器１および電子機器２の電源が投入される（電子機器１および電子機器２が起動される）。これにより、図２示すように、ステップＳ１において、電子機器１側のＣＰＵ１２と電子機器２側のＣＰＵ２２とにより、ＨＤＭＩ通信部１８とＨＤＭＩ通信部２８とを介した電子機器１と電子機器２との間の接続（ＨＤＭＩ接続）が確立される。次に、ステップＳ２において、第１実施形態では、電子機器１側のＣＰＵ１２により、ＨＤＭＩ通信部１８を用いて、ＣＥＣのベンダーコマンド（ＣＥＣを使用する各メーカが独自に作成したコマンド）の一種である機能確認コマンドが電子機器２に送信される。そして、ステップＳ３において、電子機器２側のＣＰＵ２２により、ＨＤＭＩ通信部２８を用いて、電子機器１から送信された機能確認コマンドが受信される。その後、メモリ２３から、自身の電子機器２が有する機能のリストである機能リスト２６の内容が読み込まれるとともに、ステップＳ４において、機能リストのデータが、ＨＤＭＩ通信部２８を用いて電子機器１に送信される。

　次に、ステップＳ５において、第１実施形態では、電子機器１側のＣＰＵ１２により、ＨＤＭＩ通信部１８を用いて、上記の機能リストのデータが受信（取得）される。そして、ステップＳ６において、電子機器２側の機能リストのデータが、電子機器１側のメモリ１３に記憶された電子機器１側の機能リスト１６のデータと比較されて、電子機器１が有する機能と電子機器２が有する機能との共通機能が抽出される（認識される）。具体的には、たとえば、図１の機能リスト１６および機能リスト２６に示されるように、電子機器１が有する機能が、機能ａ、機能ｂ、機能ｃ、機能ｄであって、電子機器２が有する機能が、機能ａ、機能ｄ、機能ｆ、機能ｇである場合には、ステップＳ６において抽出される共通機能は、機能ａおよび機能ｄになる。なお、図１の機能リスト１６および機能リスト２６には、説明を分かり易くするために、電子機器１および２が有する機能を、機能ａ、機能ｂなどと記載したが、機能リスト１６および機能リスト２６に実際に格納されるデータは、メモリ容量を節約するために、たとえば、各機能を表すコードからなる。すなわち、第１実施形態では、電子機器１側のＣＰＵ１２により、電子機器２の機能のコードと、メモリ１３に記憶された電子機器１の機能のコードとが比較されることにより、電子機器１の機能と電子機器２の機能との共通機能が抽出される。

　ステップＳ６の共通機能抽出処理が終了した後、ステップＳ７において、電子機器１側のＣＰＵ１２により、抽出された共通機能を示すデータ（たとえば共通機能のコード）が、共通機能リスト１７としてメモリ１３に保存（記憶）される。なお、共通機能を示すデータは、本発明の「共通機能情報」の一例である。上記のように、ステップＳ６で抽出される共通機能が、機能ａと機能ｄとである場合には、図１に示されるように、機能ａと機能ｄとを示すデータが、共通機能リスト１７に格納される。次に、第１実施形態では、ステップＳ８において、電子機器１側のＣＰＵ１２により、ＨＤＭＩ通信部１８を用いて、ステップＳ７においてメモリ１３に保存された共通機能リスト１７のデータが、このデータを記憶するように指示するコマンド（ＣＥＣのベンダーコマンド）とともに、電子機器２に送信される。

　次に、ステップＳ９において、電子機器２側のＣＰＵ２２により、ＨＤＭＩ通信部２８を用いて、電子機器１から送信された共通機能リストのデータが受信されて、ステップＳ１０において、このデータが共通機能リスト２７としてメモリ２３に保存（記憶）される。

　上記ステップＳ１～ステップＳ１０の処理の完了後、ユーザが、操作機器４を用いて、電子機器１用の操作画面から、電子機器１が有する各機能を実行するように指示するための操作を行なう。これにより、ステップＳ１１において、操作機器４により、電子機器１に操作コマンドが送信される。そして、ステップＳ１２において、電子機器１側のＣＰＵ１２により、操作機器４から送信された操作コマンドが受信される。その後、ステップＳ１３において、メモリ１３に記憶された共通機能リスト１７のデータに基づいて、ステップＳ１２で受信された操作コマンドが、電子機器１の機能と電子機器２の機能とに共通する共通機能を実行するように指示するための操作コマンドであるか否かが判定される。

　そして、ステップＳ１３において、ステップＳ１２で受信された操作コマンドが共通機能を実行するように指示するための操作コマンドである場合には、ステップＳ１４において、電子機器１側のＣＰＵ１２により、電子機器１と電子機器２とのうち、上記の操作コマンドで指示された共通機能を実行するのに適した方の電子機器が選択される。つまり、電子機器１と電子機器２との中から、上記の操作コマンドで指示された共通機能を実行するのに最適な電子機器が選択される。なお、図１では、ＨＤＭＩ接続された電子機器は、電子機器１と電子機器２との２つであるので、これらの電子機器のうち、上記の操作コマンドで指示された共通機能を実行するのに適した方の電子機器が選択される。なお、３つ以上の電子機器がＨＤＭＩ接続されている場合には、３つ以上の電子機器の中から、操作コマンドで指示された共通機能を実行するのに最適な電子機器が選択される。

　次に、ステップＳ１５において、電子機器１側のＣＰＵ１２により、ステップＳ１４で選択された電子機器（最適な電子機器）に対して、ステップＳ１１で送信された操作コマンドで指示された共通機能を実行するように指示される。なお、選択された電子機器が電子機器２の場合は、ステップＳ１１における操作コマンドで指示された共通機能を実行するように指示するためのコマンドが、電子機器２に送信される。これにより、ステップＳ２０において、ステップＳ１４において選択された電子機器（最適な電子機器）により、ステップＳ１１において操作コマンドで指示された共通機能の動作が実行される。すなわち、電子機器１側のＣＰＵ１２により、ステップＳ１４で選択された電子機器が、ステップＳ１１の操作コマンドで指示された共通機能を実行するように制御される。なお、第１実施形態では、ステップＳ１２において受信された操作コマンドが、共通機能を実行するように指示するための操作コマンドでない場合、ステップＳ２１において、電子機器１側のＣＰＵ１２により、通常の動作が行われる（電子機器１側において操作コマンドに応じた動作が行われる）。たとえば、ステップＳ１２において受信された操作コマンドが、図１の機能リスト１６に格納された機能ｂを実行するように指示するための操作コマンドである場合には、電子機器１側のＣＰＵ１２により、電子機器１が有する機能ｂが実行される。

　一方、上記ステップＳ１１において、ユーザが操作機器４の電子機器１用の操作画面から指示した操作に応じて、操作機器４により操作コマンドが送信されて、ステップＳ１６において、電子機器２により操作コマンドが受信された場合には、ステップＳ１７において、電子機器２側のＣＰＵ２２により、メモリ２３に記憶された共通機能リスト２７のデータに基づいて、ステップＳ１６において受信した操作コマンドが、電子機器１の機能と電子機器２の機能との共通機能を実行するように指示するための操作コマンドであるか否かが判定される。

　そして、ステップＳ１６において受信した操作コマンドが、共通機能を実行するように指示するための操作コマンドである場合には、ステップＳ１８において、電子機器２側のＣＰＵ２２により、電子機器１と電子機器２とのうち、上記の操作コマンドで指示された共通機能を実行するのに適した方の電子機器が選択される（電子機器１と電子機器２との中から、上記の操作コマンドで指示された共通機能を実行するのに最適な電子機器が選択される）。

　次に、ステップＳ１９において、電子機器２側のＣＰＵ２２により、ステップＳ１８において（最適と）選択された電子機器に対して、ステップＳ１１において送信された操作コマンドで指示された共通機能を実行するように指示される（選択された電子機器が電子機器１の場合は、ステップＳ１１における操作コマンドにより指示された共通機能を実行するように指示するためのコマンドが電子機器１に送信される）。これにより、ステップＳ２０において、ステップＳ１８において最適と選択された電子機器により、ステップＳ１１の操作コマンドで指示された共通機能の動作が実行される。すなわち、電子機器２側のＣＰＵ２２により、ステップＳ１８で選択された電子機器が、ステップＳ１１の操作コマンドで指示された共通機能を実行するように制御される。なお、ステップＳ１６で受信した操作コマンドが、共通機能を実行するように指示するための操作コマンドでない場合には、電子機器２側のＣＰＵ２２は、何も行わない。

　なお、操作機器４からの共通機能を実行するように指示するための操作コマンドを、電子機器１と電子機器２との両方が受信した場合には、電子機器１からの指示と電子機器２からの指示のうち、最先の指示に基づいて、（最適と）選択された電子機器が、ステップＳ１１の操作コマンドで指示された共通機能の動作を実行する。

　次に、上記ステップＳ１４およびステップＳ１８に示される最適な電子機器の選択処理の具体例について説明する。

　たとえば、図１に示される電子機器１と電子機器２とが、それぞれ、ＴＶ受像機とＢＤプレーヤとであり、機能ａと機能ｄとが、それぞれＶＯＤ（Ｖｉｄｅｏ　Ｏｎ　Ｄｅｍａｎｄ）再生機能とノイズリダクション機能とであると仮定する。また、操作機器４から送信された操作コマンドが、機能ａ（ＶＯＤ再生機能）を実行するように指示するための操作コマンドであり、この操作コマンドを、ＴＶ受像機とＢＤプレーヤとのうちのいずれか、または、双方が受信したとする。この場合、ＶＯＤ再生機能は、実行される電子機器のＣＰＵのリソースを大幅に使用するので、ＶＯＤ再生機能を実行する電子機器では、ＶＯＤ再生機能以外の機能を使用できなくなってしまう。このため、ＴＶ受像機においてＶＯＤ再生機能を実行すると、ＶＯＤ再生機能以外の、ＴＶ受像機だけが持っている機能（図１中の機能ｂおよび機能ｃ）を使用できなくなってしまう。機能ｂおよび機能ｃが、画面の明るさ調整機能や、シャープネス調整機能（画像周波数の高周波領域のレベルを変更する機能）のように、ＴＶ受像機における一般的な機能であるとすると、ＶＯＤ再生機能については、ＴＶ受像機ではなく、ＢＤプレーヤにより実行させた方が、システム全体のパーフォーマンスを向上させることが可能となる。このため、ＴＶ受像機またはＢＤプレーヤが、ＶＯＤ再生機能を実行するように指示するための操作コマンドを受信した場合には、ＴＶ受像機ではなく、ＢＤプレーヤに、ＶＯＤ再生機能を実行させる。

　従来は、上記のような場合に、ユーザが、操作機器を用いてＶＯＤ再生機能を実行させる電子機器を選んでいたので、ユーザが電子機器システム全体のパーフォーマンスを熟知していないと、システム全体のパーフォーマンスの観点から見て、ＴＶ受像機とＢＤプレーヤとのうちのどちらにＶＯＤ再生機能を実行させるのが望ましいかを判断することができなかった。しかしながら、第１実施形態の電子機器システム１０では、上記のような場合に、システム全体のパーフォーマンスの観点から見て最適な電子機器（ＢＤプレーヤ）に、指示された共通機能（ＶＯＤ再生機能）を実行させることが可能となる。

　すなわち、第１実施形態では、操作機器４から受信した操作コマンドが、共通機能を実行するように指示するための操作コマンドである場合に、図３に示すように、ステップＳ３１において、上記ステップＳ１４およびステップＳ１８に示される最適な電子機器の選択処理において、電子機器１側のＣＰＵ１２または電子機器２側のＣＰＵ２２により、電子機器１と電子機器２とにおいて、使用できなくなる機能が最も少なくなるように、指示された共通機能を実行するのに最適な電子機器が選択される。

　また、一般的には、ＢＤプレーヤからの映像・音声信号を、ＴＶ受像機が受信・表示しているときに、ユーザが、操作機器４を用いてノイズリダクション機能を使用する場合には、ＴＶ受像機側のノイズリダクション機能が使用される。しかしながら、信号源に近い所でノイズリダクション機能を使用した方が、ノイズリダクション効果が高い場合もあるので、第１実施形態の電子機器システム１０では、この場合には、上記ステップＳ１４およびステップＳ１８における最適な電子機器の選択処理において、電子機器１側のＣＰＵ１２または電子機器２側のＣＰＵ２２により、ＢＤプレーヤ側のノイズリダクション機能を使用するように指示される（ＢＤプレーヤにノイズリダクション機能を実行させるように制御される）。

　第１実施形態では、上記のように、ＣＰＵ１２およびＨＤＭＩ通信部１８により取得された電子機器２の機能情報に基づいて、電子機器２の機能と電子機器１の機能との間の共通機能を認識するＣＰＵ１２を設けることにより、各電子機器に共通の機能がＣＰＵ１２により認識されるので、各電子機器（電子機器１と他の１つ以上の電子機器２との各々）に共通した操作体系（操作機器４）を用いて、各電子機器が有している共通機能を容易に実行させることができる。具体的には、各電子機器１および２に共通の操作機器４を用いて、共通の操作画面（電子機器１用の操作画面）から、各電子機器１および２に共通機能を実行するように指示することができる。

　また、第１実施形態では、上記のように、認識された共通機能を実行する電子機器を、電子機器１と電子機器２との中から選択するＣＰＵ１２（ＣＰＵ２２）を設ける。これにより、共通機能を実行するのに適した電子機器を自動的に選択することができるので、共通機能を実行するのに適した電子機器に共通機能を容易に実行させることができる。

　また、第１実施形態では、上記のように、ＣＰＵ１２（ＣＰＵ２２）を、電子機器１と電子機器２とにおいて使用できなくなる機能が最も少なくなるように、共通機能を実行する電子機器を選択するように構成する。これにより、使用できなくなる機能が少なくなるのが抑制されるので、共通機能を実行するのに適した電子機器を適切に選択することができる。

　また、第１実施形態では、上記のように、ＨＤＭＩ通信部１８を用いて、共通機能リスト１７のデータを、このデータを記憶するように指示するコマンドと共に、電子機器２に送信するようにＣＰＵ１２を構成する。これにより、電子機器２に共通機能リストのデータを記憶させることができるので、電子機器１と電子機器２との両方において、共通機能を実行するのに適した電子機器を自動的に選択することができる。

　また、第１実施形態では、上記のように、電子機器２の機能のコードと、電子機器１の機能のコードとを比較することにより、電子機器２の機能と電子機器１の機能との共通機能を認識するようにＣＰＵ１２を構成する。これにより、電子機器２の機能と電子機器１の機能との共通機能を、迅速に認識することができる。

　また、第１実施形態では、上記のように、ＣＰＵ１２およびＨＤＭＩ通信部１８を、ＨＤＭＩの規格に応じた通信インタフェースを用いて、電子機器２の機能情報を取得するように構成する。これにより、音声データ、映像データおよび制御信号を１つのＨＤＭＩケーブル３を介して伝送することができるので、機器の構成を簡略化しながら容易に電子機器２の機能情報を取得することができる。

　また、第１実施形態では、上記のように、ＣＰＵ１２およびＨＤＭＩ通信部１８を、ＨＤＭＩのＣＥＣコマンドを用いて、電子機器２の機能情報を取得するように構成する。これにより、ＨＤＭＩのＣＥＣコマンドにより、容易に、他の電子機器の機能情報を取得することができる。

　（第１実施形態の変形例）
　次に、図４を参照して、第１実施形態の変形例による、最適機器選択のフローについて説明する。図２に示されるステップＳ１４およびステップＳ１８に示される最適な電子機器の選択処理において、図４に示すように、ステップＳ４１において、電子機器１のＣＰＵ１２（電子機器２のＣＰＵ２２）により、各電子機器の間の処理負担が平均化されるように、指示された共通機能を実行するのに最適な電子機器を選択してもよい。これにより、特定の電子機器の負担が大きくなるのを抑制することができるので、共通機能を実行するのに適した電子機器を適切に選択することができる。

　（第２実施形態）
　次に、図５を参照して、本発明の第２実施形態による電子機器システム１０および電子機器１について説明する。第２実施形態の電子機器システム１０では、上記第１実施形態と異なり、電子機器２側のメモリ２３に共通機能リスト２７が記憶されていない。なお、第２実施形態のその他の構成は、上記第１実施形態と同様であるので、その説明を省略する。また、図５のフローチャートにおいて、図２のフローチャートに示される第１実施形態の電子機器システム１０における処理と同様の処理には、同じ番号を付して、その説明を省略する。

　第２実施形態では、図１に示される電子機器２において、共通機能リスト２７が保存されていない。また、電子機器１と電子機器２とのうちの一方（第２実施形態では、電子機器２）は、操作機器４からの操作コマンドで指示された共通機能を実行するのに適した方の電子機器を選択する機能を有していない。具体的には、第２実施形態では、第１実施形態と異なり、図５に示すように、電子機器１により、共通機能リスト１７のデータが電子機器２に送信されない（図２のステップＳ８の処理が行われない）。さらに、電子機器２において、図２のステップＳ９、ステップＳ１０、および、ステップＳ１６～ステップＳ１９の処理が行われない。すなわち、第２実施形態では、電子機器１のみにより、共通機能を実行する電子機器が、電子機器１と電子機器２との中から選択される。このように、共通機能リスト２７をメモリ２３に保存しないように電子機器２を構成することにより、電子機器２側のメモリ２３の記憶容量を節約することが可能となる。

　なお、第２実施形態の効果は、上記第１実施形態と同様である。

　（第３実施形態）
　次に、図６を参照して、本発明の第３実施形態による電子機器システム２０および電子機器１について説明する。

　図６に示すように、第３実施形態による電子機器システム２０では、図１に示す第１実施形態の構成と異なり、電子機器１ａ側のメモリ１３および電子機器２ａ側のメモリ２３に共通機能リストが記憶されていない一方、操作機器４が、共通機能リスト保存用のメモリ４３を有しており、操作機器４に共通機能リストが記憶されている。なお、第３実施形態では、操作機器４は、携帯端末（スマートフォン）である。また、第３実施形態の電子機器１ａおよび電子機器２ａは、それぞれ、第１実施形態の電子機器１および電子機器２と異なり、リモコン信号受信部ではなく、無線信号受信部３１および３２を備えている。さらに、第３実施形態による操作機器４は、無線信号送受信部４１を備えている。なお、無線信号送受信部４１は、「受信部」の一例である。また、ＣＰＵ４２は、「実行機器選択部」および「受信部」の一例である。また、第３実施形態のその他の構成は、上記第１実施形態の電子機器システム１０の構成と同様であるので、その説明を省略する。

　次に、図７を参照して、電子機器システム２０の動作について説明する。

　第３実施形態による電子機器システム２０では、図７に示すように、図２のフローチャートに示されるステップＳ１～ステップＳ６の処理と同様の処理が行われる。その後、ステップＳ５１において、電子機器１ａのＣＰＵ１２により、ステップＳ６において抽出された共通機能を示すデータ（共通機能リスト１７のデータ）と、このデータを記憶するように指示するコマンドとが、操作機器４に送信される。

　次に、ステップＳ５２において、操作機器４側のＣＰＵ４２（図６参照）により、無線信号送受信部４１を用いて、電子機器１ａから送信された共通機能リストのデータが受信されるとともに、ステップＳ５３において、このデータが共通機能リストとしてメモリ４３に保存（記憶）される。

　そして、ステップＳ５３の処理の完了後、ステップＳ５４において、ユーザが、操作機器４を用いて、共通の操作画面から、電子機器１ａの機能と電子機器２ａの機能との共通機能を実行するように指示するための操作を行うと、ステップＳ５５において、操作機器４側のＣＰＵ４２により、電子機器１ａと電子機器２aとのうち、上記の操作で指示された共通機能を実行するのに適した方の電子機器が選択される（電子機器１ａと電子機器２ａとの中から、上記の操作で指示された共通機能を実行するのに最適な電子機器が選択される）。

　次に、ステップＳ５６において、操作機器４側のＣＰＵ４２により、ステップＳ５５において（最適と）選択した電子機器に対して、ステップＳ５４において指示操作された共通機能を実行するように指示するためのコマンドが送信される。これにより、ステップＳ２０において、ステップＳ５５において最適と選択された電子機器により、ステップＳ５４において指示操作された共通機能の動作が実行される。すなわち、操作機器４側のＣＰＵ４２により、ステップＳ５５において選択された電子機器が、ステップＳ５４において指示操作された共通機能が実行されるように制御される。

　第３実施形態では、上記のように、操作機器４を、電子機器１ａのＨＤＭＩ通信部１８により送信された共通機能リストを受信する無線信号受信部４１およびＣＰＵ４２と、受信した共通機能リストに対応する共通機能を実行する電子機器を、電子機器１ａと電子機器２ａとの中から選択するＣＰＵ４２とを含むように構成することにより、共通機能を実行するのに適した電子機器を自動的に選択することができるので、電子機器１ａと電子機器２ａとに共通した操作体系（操作機器４）により、共通機能を実行するのに適した電子機器に共通機能を容易に実行させることができる。具体的には、この操作機器４を各電子機器１ａおよび２ａに共通の操作機器として用いて、共通の操作画面（共通機能用の操作画面）から、各電子機器１ａおよび２ａに共通機能を実行するように指示することができる。

　また、第３実施形態では、上記のように、操作機器４を、携帯端末（スマートフォン）から構成する。これにより、携帯端末を用いて、容易に、共通機能を実行するのに適した電子機器に共通機能を実行させることができる。

　なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。

　たとえば、上記第１～第３実施形態では、電子機器システムに含まれる電子機器の数が２つである場合の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、電子機器システムに含まれる電子機器の数は、３つ以上であってもよい。電子機器の数が３つ以上の場合には、全ての電子機器に共通した機能を共通機能リストに格納してもよいし、電子機器の組み合わせ毎に、異なる共通機能リストを作成してもよい。

　また、上記第１～第３実施形態では、２つの電子機器をＨＤＭＩ接続した場合の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、２つの電子機器を無線通信方式を用いて接続してもよい。これにより、ケーブルを介すことなく、容易に、電子機器の機能情報を取得することができる。

　また、上記第１～第３実施形態では、最適な電子機器の選択処理において、使用できなくなる機能が最も少なくなるように（電子機器間の処理負担が平均化されるように）共通機能を実行する電子機器が選択される例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図８に示すように、自身の機器の負荷が所定の閾値を超えた場合（時刻ｔ）に、他の電子機器に共通機能を実行させるようにしてもよい。これにより、自身の電子機器の負荷が大きくなるのが抑制されるので、共通機能を実行するのに適した電子機器を適切に選択することができる。また、最適な電子機器の選択処理において、共通機能を実行する機器として、各電子機器のうち、消費電力が最も小さい機器を選択するようにしてもよい。これにより、消費電力が大きくなるのが抑制されるので、共通機能を実行するのに適した電子機器を適切に選択することができる。

　また、最適な電子機器の選択処理において、自身の電子機器と他の電子機器との各々における共通機能を実行した回数（使用履歴）を用いて、共通機能を実行する機器を選択するようにしてもよい。たとえば、各電子機器のうち、指示された共通機能を実行した回数が多い方の電子機器を、共通機能を実行する機器として選択してもよい。これにより、共通機能を実行した回数が多い電子機器を、共通機能を実行するのに適した電子機器として選択することができる。

　また、上記第１～第３実施形態では、ＨＤＭＩ規格により各電子機器を接続している例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、電子機器間を、音声データ、映像データおよび制御信号を伝送可能な所定のケーブルにより接続して、制御信号により電子機器間の連携動作を行うことが可能なインタフェース規格であれば、ＨＤＭＩ規格以外のインタフェース規格を用いてもよい。

　１、１ａ　電子機器（第１の電子機器）
　２、２ａ　電子機器（第２の電子機器）
　４　操作機器（リモコン機器、携帯端末）
　１０、２０　電子機器システム
　１２　ＣＰＵ（機能情報取得部、共通機能認識部、実行機器選択部、コマンド送信部、情報送信部）
　１８　ＨＤＭＩ通信部（機能情報取得部、コマンド送信部、情報送信部）
　２２　ＣＰＵ（実行機器選択部）
　４１　無線信号送受信部（受信部）
　４２　ＣＰＵ（実行機器選択部、受信部）

Claims (20)

1. 　他の電子機器（２）の機能情報を取得する機能情報取得部（１２）と、
   　前記機能情報取得部により取得された他の電子機器の機能情報に基づいて、前記他の電子機器の機能と自身の電子機器（１）の機能との間の共通機能を認識する共通機能認識部（１２）とを備え、
   　前記自身の電子機器と前記他の電子機器との中から選択された電子機器により前記共通機能認識部により認識された前記共通機能が実行されるように構成されている、電子機器。
2. 　前記共通機能認識部により認識された前記共通機能を実行する電子機器を、前記自身の電子機器と前記他の電子機器との中から選択する実行機器選択部（１２、２２、４２）をさらに備える、請求項１に記載の電子機器。
3. 　前記実行機器選択部は、前記自身の電子機器と前記他の電子機器とにおいて使用できなくなる機能が最も少なくなるように、前記共通機能を実行する電子機器を選択するように構成されている、請求項２に記載の電子機器。
4. 　前記実行機器選択部は、前記自身の電子機器と前記他の電子機器との間の処理負担が平均化されるように、前記共通機能を実行する電子機器を選択するように構成されている、請求項２に記載の電子機器。
5. 　前記実行機器選択部は、前記自身の電子機器の負荷が所定の閾値を超えた場合に、前記他の電子機器に前記共通機能を実行させるように構成されている、請求項２に記載の電子機器。
6. 　前記実行機器選択部は、前記共通機能を実行する電子機器として、前記自身の電子機器と前記他の電子機器のうち、消費電力が最も小さい電子機器を選択するように構成されている、請求項２に記載の電子機器。
7. 　前記実行機器選択部は、前記自身の電子機器および前記他の電子機器の各々における前記共通機能を実行した回数に基づいて、前記共通機能を実行する電子機器を選択するように構成されている、請求項２に記載の電子機器。
8. 　前記共通機能認識部により認識された共通機能を示す共通機能情報と、前記共通機能情報を記憶するように指示するコマンドとを、前記他の電子機器に送信するコマンド送信部（１２、１８）をさらに備える、請求項１に記載の電子機器。
9. 　前記共通機能認識部は、前記他の電子機器の機能のコードと、前記自身の電子機器の機能のコードとを比較することにより、前記他の電子機器の機能と前記自身の電子機器の機能との共通機能を認識するように構成されている、請求項１に記載の電子機器。
10. 　前記機能情報取得部は、前記電子機器間を、音声データ、映像データおよび制御信号を伝送可能な規格に応じた通信インタフェースを用いて、前記他の電子機器の機能情報を取得するように構成されている、請求項１に記載の電子機器。
11. 　前記機能情報取得部は、ＨＤＭＩの規格に応じた通信インタフェースを用いて、前記他の電子機器の機能情報を取得するように構成されている、請求項１０に記載の電子機器。
12. 　前記機能情報取得部は、ＨＤＭＩのＣＥＣコマンドを用いて、前記他の電子機器の機能情報を取得するように構成されている、請求項１１に記載の電子機器。
13. 　前記機能情報取得部は、無線通信方式を用いて、前記他の電子機器の機能情報を取得するように構成されている、請求項１に記載の電子機器。
14. 　前記電子機器を操作するためのリモコン機器（４）をさらに備え、
    　前記リモコン機器は、前記共通機能認識部により認識された前記共通機能を実行する電子機器を、前記自身の電子機器と前記他の電子機器との中から選択する実行機器選択部（４１）を含む、請求項１に記載の電子機器。
15. 　複数の電子機器の機能情報を取得するステップと、
    　取得された前記複数の電子機器の機能情報に基づいて、前記複数の電子機器の共通機能を認識するステップと、
    　認識された前記共通機能を実行する電子機器を、前記複数の電子機器の中から選択するステップとを備える、電子機器制御方法。
16. 　第１の電子機器（１）と、
    　第２の電子機器（２）とを備え、
    　前記第１の電子機器は、
    　前記第２の電子機器の機能情報を取得する機能情報取得部（１２）と、
    　前記機能情報取得部により取得された前記第２の電子機器の機能情報に基づいて、前記第２の電子機器の機能と前記第１の電子機器の機能との共通機能を認識する共通機能認識部（１２）と、
    　前記共通機能認識部により認識された共通機能を実行する電子機器を、前記第１の電子機器と前記第２の電子機器との中から選択する実行機器選択部（１２、２２）とを備える、電子機器システム。
17. 　第１の電子機器（１）と、
    　第２の電子機器（２）と、
    　操作機器（４）とを備え、
    　前記第１の電子機器は、
    　前記第２の電子機器の機能情報を取得する機能情報取得部（１２）と、
    　前記機能情報取得部により取得された前記第２の電子機器の機能情報に基づいて、前記第２の電子機器の機能と前記第１の電子機器の機能との共通機能を認識する共通機能認識部（１２）と、
    　前記共通機能認識部により認識された共通機能を示す共通機能情報を、前記操作機器に送信する情報送信部（１２、１８）とを含み、
    　前記操作機器は、
    　前記第１の電子機器の情報送信部により送信された共通機能情報を受信する受信部（４１、４２）と、
    　前記受信部により受信した共通機能情報に対応する共通機能を実行する電子機器を、前記第１の電子機器と前記第２の電子機器との中から選択する実行機器選択部（４２）とを含む、電子機器システム。
18. 　前記操作機器は、携帯端末を含む、請求項１７に記載の電子機器システム。
19. 　前記実行機器選択部は、前記自身の電子機器と前記他の電子機器とにおいて使用できなくなる機能が最も少なくなるように、前記共通機能を実行する電子機器を選択するように構成されている、請求項１７に記載の電子機器システム。
20. 　前記実行機器選択部は、前記自身の電子機器と前記他の電子機器との間の処理負担が平均化されるように、前記共通機能を実行する電子機器を選択するように構成されている、請求項１７に記載の電子機器システム。

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