WO2012133011A1

WO2012133011A1 - 美肌ローラ装置

Info

Publication number: WO2012133011A1
Application number: PCT/JP2012/057098
Authority: WO
Inventors: 山崎　岩男
Original assignee: ヤーマン株式会社
Priority date: 2011-03-30
Filing date: 2012-03-21
Publication date: 2012-10-04
Also published as: TW201300097A; JPWO2012133011A1; CN103491924A

Abstract

【課題】発光部を発光させるのにローラの回転で発電すると、その負荷でローラの回転が重くなり、鈍重なマッサージ感しか得られないという課題があった。【解決手段】断面が多角形で棒状体のローラ３０をその長さ方向に沿う回転軸ａｘを中心にハンドル１０に対し回転自在に連結し、このローラ３０の側面３１Ｂ，３１Ｄ，３１Ｆに設ける発光部３２Ｂ－１～３，３２Ｄ－１～３，３２Ｆ－１～３をローラ３０またはハンドル１０に備える内蔵電池により発光させる。ローラの側面にイオン導入電極を取付けこれに通電すればイオン導入も可能である。

Description

美肌ローラ装置

　この発明は、回転自在なローラに発光部やイオン導入電極のような光電トリートメント手段を設け、ローラを顔や首などの肌の上を擦るように回転させて、ローラの回転に伴う肌への刺激に加えて、発光部の光照射やイオン導入電極の電気刺激による光電トリートメントを実現してスキンケアを行う美肌ローラ装置に関する。

　このような美肌ローラ装置のうち特許文献１は、ローラの回転を受け、内蔵する電力発生手段で電力を発生し、この電力により光電トリートメント手段を作動する。

特開２００８－２６４５０７号公報

　このように使用時のローラの回転で電力発生手段を作動すると、トリートメントに必要な電力を自給自足できる半面、電力発生手段の作動負荷でローラの回転が重くなるという問題がある。ローラの回転が重いと、肌に強くローラを押し当て擦らないと回転しないため、使用感が悪く肌を傷めるおそれすらある。

　この発明は上記の問題を解決するためになされたもので、光電トリートメント手段に必要な電力を賄うバッテリを内蔵することにより、ローラを肌に強く押し当てずに軽快に回転して、心地良いマッサージ感と光電トリートメント効果を得ることを目的とする。

　請求項１の美肌ローラ装置は、ローラが棒状体でハンドルに対し回転自在に連結している。
ローラの外側面には光電トリートメント手段を備えている。
またローラとハンドルのいずれかの内部にはバッテリを有し、これを前記光電トリートメント手段に接続して給電し、ローラを肌に当てて光電トリートメントを行う。

　請求項２の美肌ローラ装置は、請求項１の光電トリートメント手段を構成する発光部がＬＥＤである。

　請求項３の美肌ローラ装置は、請求項１の光電トリートメント手段がイオン導入電極である。

　請求項４の美肌ローラ装置は、請求項１のローラの断面が多角形である。

　請求項５の美肌ローラ装置は、請求項１のローラの断面が円形ないし楕円形である。

　請求項６の美肌ローラ装置は、請求項１のローラが、その外側面にタッチセンサスイッチを有し、タッチセンサスイッチによりローラが肌に接触しているときに光電トリートメント手段を動作し、肌から離れると光電トリートメント手段の動作を停止する構造である。

　請求項７の美肌ローラ装置は、請求項２のハンドルとローラの連結構造が、ハンドルに一体の導光体軸の周りに中空筒状体のローラを回転自在に嵌合した構造で、発光部が、光透過性材料で形成した導光体軸の基端にＬＥＤを設け、その光を導光体軸の周りより放射し、さらにローラの側面に設けた光窓を経て外部に照射する構造である。

　請求項８の美肌ローラ装置は、請求項２のハンドルとローラの連結構造が、ハンドルに一体のローラ軸の周りに中空筒状体のローラを回転自在に嵌合した構造で、発光部が、ローラ軸に設置したＬＥＤの光をその正面に位置する円錘形ミラーで反射しさらにローラの側面に設けた光窓を経て外部に照射する構造である。

　請求項９の美肌ローラ装置は、請求項２のハンドルとローラの連結構造が、ハンドルに一体のローラ軸の周りに中空筒状体のローラを回転自在に嵌合した構造で、発光部が、導光体軸の外周面に形成する拡散手段よりＬＥＤの光をローラの側面の光窓に導く構造である。

　請求項１０の美肌ローラ装置は、請求項１のハンドルとローラの連結構造が、ハンドルに内蔵の発電機とローラの中間にクラッチ機構を設けた構造で、クラッチ機構を操作してローラの回転を発電機に伝え、その電力でバッテリを充電する構造である。

　請求項１の発明によれば、光電トリートメント手段を内蔵のバッテリにより作動させるようにしたので、光電トリートメント手段を作動するのにヘッドに負荷がなく軽快に回転できるという効果を奏する。

　請求項２の発明によれば、光電トリートメント手段の発光部がＬＥＤだから、発光部を小型化でき且つ発光効率が良いという効果を奏する。

　請求項３の発明によれば、光電トリートメント手段がイオン導入電極だから、肌に電気的な刺激を有効に与えることができるという効果を奏する。

　請求項４の発明によれば、ローラの断面が多角形だから肌の上で転がすと肌を軽く叩くような刺激があり、光電トリートメントを助長するという効果を奏する。

請求項５の発明によれば、ローラの断面が円形ないし楕円形なので、肌の上を滑らかに転がり易いという効果を奏する。

請求項６の発明によれば、光電トリートメント手段をオンオフするタッチセンサスイッチをローラに設置するので、ローラが肌に接触しているときに限りトリートメント手段を作動するようにでき、無駄な電力消費を省きバッテリの消耗を回避できる。

請求項７の発明によれば、ハンドルに一体の導光体軸の周りを中空筒状体のローラが回転し、発光部の光はハンドル内のＬＥＤより光透過性材料製の導光体軸を経てローラの光窓に導く構造であるから、ローラが回転してもＬＥＤは回転しない。このためローラの回転が円滑で軽快であるという効果を奏する。

　請求項８の発明によれば、ＬＥＤの光をその正面に位置する円錘形ミラーで反射してローラ側面の通孔に導くから、ローラが回転してもＬＥＤは回転しない。このため回転が円滑で軽快であるという効果を奏する。

　請求項９の発明によれば、ＬＥＤの光を拡散手段より四方に放射してローラ側面の通孔に導くから、ローラが回転してもＬＥＤは回転しない。このため回転が円滑で軽快であるという効果を奏する。

　請求項１０の発明によれば、クラッチ機構「入」でローラの回転を発電機に伝えて発電し、その電力でバッテリを充電したら、クラッチ機構「切」にしてバッテリにより光電トリートメント手段を作動しながらローラで肌を擦るので、軽快にローラを回転しながら光電トリートメント手段を作動できるという効果を奏する。

この発明の実施の形態１による美肌ローラ装置で、(ａ)は全体図、（ｂ）は要部拡大正面図、（ｃ）は拡大側面図である。図１の美肌ローラ装置の内部構造を示す図で、(ａ)は要部断面図、（ｂ）は内部の斜視図である。図１の美肌ローラ装置の使用方法説明図である。この発明の実施の形態２による美肌ローラ装置の内部構成を示す図で、(ａ)は要部断面図、（ｂ）は内部の斜視図である。図４の美肌ローラ装置の使用方法説明図である。この発明の実施の形態３による美肌ローラ装置で、(ａ)は全体図、（ｂ）は一部を切欠いた全体図、（ｃ）は縦断面図である。この発明の実施の形態４による美肌ローラ装置で、(ａ)は全体図、（ｂ）は一部を切欠いた全体図、（ｃ）は縦断面図である。この発明の美肌ローラ装置におけるハンドルのバリエーションを示す図で、(ａ)、（ｂ）はそれぞれ別のバリエーションを示す。この発明の実施の形態５による美肌ローラ装置の縦断面図である。図９の美肌ローラ装置の要部断面図である。図９の美肌ローラ装置における部品の斜視図である。図９の美肌ローラ装置における図１１とは別の部品の斜視図である。図９の美肌ローラ装置の要部組立て説明図である。この発明の実施の形態６による美肌ローラ装置の全体図である。この発明の実施の形態７による美肌ローラ装置の全体図である。

　次にこの発明の実施の形態を説明する。

実施の形態１
　図１～３において１０は使用者が握るハンドルで、その一端に肌を冷やすためのクーラント回転子２０が、他端にローラ３０が、それぞれ回転自在に連結している。ａｘはクーラント回転子２０およびローラ３０の回転中心を示す。
クーラント回転子２０はこの発明に必須の構成要素ではなく省略してもよい。

　３１はローラ３０の外側面を形成する６角形の角筒である。角筒３１の先端は半球状に閉じている。３２は角筒３１に設けた発光部、３３は発光部３２のＬＥＤ、３４は角筒３１内の実装基板である。実装基板３４は円形の中央基板３４aを中心に３片の帯状の分岐基板３４bを一体形成した構造で、各分岐基板３４bは回転中心ａｘに対し平行になっている。
３５はハンドル１０に回転自在に取り付けた支軸で、その端部に中央基板３４aを固定し、その上から角筒３１を被せて基板３４の外側に一体的に嵌合することにより、ハンドル１０に対し回転自在なローラ３０を構成する。中央基板３４aの裏側と支軸３５の端部の中間にボタン電池３６を介装し、これと分岐基板３４bに配したＬＥＤ３３を配線する。ボタン電池３６がバッテリに相当する。ＬＥＤ３３の正面を覆う角筒３１の光窓３１aは、アクリル樹脂やガラスのような透明な材質で出来ている。

　次に使用方法を説明する。
　図示しないスイッチを入れると、ボタン電池３６によりＬＥＤ３３が点灯して発光部３２が発光する。この状態で使用者は美肌ローラ装置のハンドル１０を握り、ローラ３０を顔や首などの肌に軽く当てながら移動すると、ローラ３０が回転中心ａｘ周りに回転する。このときの様子を図３に示す。

　図３において、ローラ３０は肌Ｓの上を回転しながら矢印方向に移動する。
　肌ＳにあらかじめビタミンＣ配合美容液などを塗布しておけば、ローラ３０の回転により、発光部３２のＬＥＤ光が肌Ｓに照射され、このときのＬＥＤ光の持つ浸透促進作用により肌Ｓの真皮までビタミンＣが浸透し、実効性の高いスキンケアが実現できる。また、この他にもＬＥＤ光の波長毎に固有の様々な光エステティック効果があり、それらに加えてローラ３０の回転によるマッサージ効果も期待できる。図３の肌Ｓに記載の波紋は、ビタミンＣなどの有効成分がＬＥＤ光の作用で肌に浸透する様子を模式的に表している。

　実施の形態１では、ボタン電池３６をＬＥＤ３３のバッテリとするので、電力発生手段を備えた従来の美肌ローラ装置と比較すると、回転に余計な負荷がなく、ローラ３０を肌Ｓの上で軽快に回転させることができ、リズミカルで心地良いマッサージ感が得られる。

　また、ＬＥＤ３３とボタン電池３６をローラ３０と一体の実装基板３４により配線するので、ローラ３０を回転させても両者を結ぶ電気系がねじれたり破断したりすることがなく、電気系の構成が容易になり信頼性が向上する。

　なお、図示は省略するが、ボタン電池３６をハンドル１０側に備えることも可能である。この場合、ハンドル１０とローラ３０との間の電気的接続は、スリップリングシステムを採用する。
スリップリングシステムは、回転中心ａｘをローラ３０と共有する導電性のリングと、このリングに接触する金属製のブラシとを備えていて、これらのリングおよびブラシを介して、ハンドル１０内の電池とローラ３０内のＬＥＤ３３を電気的に接続する。スリップリングシステムによれば、ローラ３０を回転させても両者を結ぶ電気系がねじれたり破断したりすることがない。

　ＬＥＤ３３の電源となるバッテリは、ボタン電池３６のほか使い捨てタイプの一次電池、充電式の二次電池などでもよい。

ＬＥＤ３３は発光効率がよく発光源として好適であるが、発光源はＬＥＤに限定されない。

実施の形態２
　図４において、３７はＬＥＤ３３をオンオフするタッチセンサスイッチ、３８はバッテリとしての光発電パネルを示す。タッチセンサスイッチ３７は両極間が通電するとスイッチがオンになる。

　角筒３１は、ＬＥＤ３３及び光発電パネル３８の正面が光透過性の材料で作られ、またタッチセンサスイッチ３７の正面が導電体で出来ている。
タッチセンサスイッチ３７はＬＥＤ３３と同じ側面に設けられている。ＬＥＤ３３のない側面にはタッチセンサスイッチ３７はない。
タッチセンサスイッチ３７はそれと同じ側面のＬＥＤ３３とボタン電池３６の間に接続されている。
このため多角形のローラ３０が肌の上を回転すると、ＬＥＤ３３が肌に接触するたびに、タッチセンサスイッチ３７がハンドル１０を持つ使用者の身体を経由して通電し、スイッチオンとなる。
光発電パネル３８は外部光を受光すると発電状態となり、ＬＥＤ３３を点灯させるための電力を発生する。

　次に使用方法を説明する。
　図５の左から右へローラ３０を矢印方向に移動しながら肌Ｓの上を回転する。

　ＬＥＤ３３が肌Ｓに接している間は、タッチセンサスイッチ３７がスイッチオンしてＬＥＤ３３が点灯する。ＬＥＤ３３が肌Ｓから離れるとタッチセンサスイッチ３７がスイッチオフとなりＬＥＤ３３が消える。

　ローラ３０が回転して、別の側面のタッチセンサスイッチが肌Ｓに接すると、それと同じ側面のＬＥＤ３３が点灯する。
すなわち肌Ｓに接触した側面の発光部３２だけが発光し、肌Ｓから離れた側面の発光部３２は消えている。

　このように、ローラ３０外周の発光部３２が周方向に複数個配置していても、タッチセンサスイッチ３７の働きで、肌に接している発光部３２だけが発光しその他の発光部３２は消えるから、電力の無駄な消費がない。

　また、実施の形態２では、光発電パネル３８を周方向に沿って複数個設け、肌Ｓに接していない光発電パネル３８が外部光を受光して発電するから発電が途切れない。

　つまり、多角形のローラ３０の側面に設ける発光部３２を、ローラ３０の外周に備える光発電パネル３８により発光させるようにしているので、ローラ３０の回転で光発電パネル３８は常に外部光に晒される。このため充分な発電量が確保できる。

　なお、タッチセンサスイッチ３７の代わりに、ローラ３０の回転や速度を検出する回転ディテクタや速度ディテクタなどを用いてもよく、また手動で操作するオンオフスイッチを用いてもよい。

　タッチセンサスイッチ３７には、通電タイプに代え、圧力感知タイプのものを使用してもよい。その場合、角筒３１の所定箇所を開放するかゴムのような柔軟な材料で形成し、その内側の圧力感知タイプのスイッチを肌に押し当てて作動する。

光発電パネル３８はローラ側面に限らず、半球状の先端に設けてもよい。その場合、ローラの先端は使用中、肌に触れず常時露出しているから、発電効率がよい。

実施の形態３
　図６において、１１は光透過性材料からなる円柱形の導光体軸、１２は導光体軸１１の内部に形成したシルバー塗装の円錐形ミラー、３３は導光体軸１１と光学的に接続された３つのＬＥＤである。

　導光体軸１１は円柱体を縦割りにした半円柱体を２枚合わせて形成する。この導光体軸１１の一端をハンドル１０に一体的に取付け、さらに導光体軸１１の外側に角筒３１を回転自在に嵌合することによりローラ３０を構成する。これらによりローラ３０をハンドル１０に対し回転自在に連結する。
また、ローラ３０の複数の側面に配した発光部３２は、ローラ３０の回転に伴い同じ円周上を移動し、導光体軸１１の内部には、この移動軌跡の円周を含む平面上に円錐形ミラー１２を配し、その正面にはＬＥＤ３３を設置する。

　図６の美肌ローラ装置では、ＬＥＤ３３の光は導光体軸１１に導かれて円錐形ミラー１２で四方に反射され、ローラ３０の側面の通孔１３（光窓に相当する）より外部に出る構造である。すなわちＬＥＤ３３、円錐形ミラー１２及び通孔１３が発光部３２を構成している。ローラ３０は回転してもＬＥＤ３３は回転しないため、簡易な構成で発光させることができる。また、ＬＥＤ３３は１個で２以上の発光部３２を発光させることができ効率が良い。

実施の形態４
　図７において、１４は円柱形の光透過性材料からなる導光体軸、１５は導光体軸１４の外周面に形成した拡散手段としてのセレーション、３３は導光体軸１４と光学的に接続されたＬＥＤである。

　導光体軸１４は、その一端をハンドル１０に一体的に取付けられ、導光体軸１４の外側に角筒３１を回転自在に嵌合することによりローラ３０が構成され、ローラ３０は導光体軸１４によりハンドル１０に対し回転自在に連結されている。
また、発光部３２は、ローラ３０の回転に伴い同じ円周上を移動するように全ての側面に配置されている。さらに、導光体軸１４の一端には、ＬＥＤ３３が１個設置されている。

　図７の美肌ローラ装置では、ＬＥＤ３３の光は導光体軸１４内を透過してセレーション１５より四方に放射され、ローラ３０の側面の通孔１３より外部に出て、複数の発光部３２を同時に発光させる。このとき、ローラ３０が回転してもＬＥＤ３３は回転しないで済むから、簡易な構成で発光させることができる。また、１個のＬＥＤ３３で２以上の発光部３２を発光させることができる。しかもミラーなしのため構造が簡易になる。

　なお、実施の形態１～４のローラ３０を、図面では、断面形状６角形としたが、これに限定されない。８角形など他の多角形や円形断面の棒状体をローラ３０としてもよい。

　また、例えば図８に示すハンドル１０のように、ハンドルの形状には様々なバリエーションが考えられ、実施の形態１～４のハンドルに限定されるものではない。加えて、例えば図８（ｂ）のように、ローラ３０の本数は４本でもよく１本に限定されないし、発光部の個数も、仕様・用途などに応じて変更可能である。

　さらに、ＬＥＤ以外の構成要素を美肌ローラ装置に追加しても良い。例えば、多角形のローラ３０において、一部の側面を実施の形態１～４のようなＬＥＤ光を発する構成とし、その他の側面には、振動素子を利用した美容液の噴霧機構や半導体ゲルマニウム、使用者の所有欲を満足させる装飾品などを設けることも可能である。

　さらに、複数のＬＥＤ３３は全て同一の波長帯としてもよいし、一部のＬＥＤを他と異なる波長帯としてもよく、美肌ローラ装置の使用や用途に応じて様々な組合せを選択できる。

　例えば、多角形のローラ３０において、ある側面には、皮膚深部のシミ除去・肌の赤みの改善・血行促進効果・スリミングケアなどに適した赤色光のＬＥＤを、他の側面には、皮膚表面のシミ除去・老化肌やトラブル肌の改善などに適した黄色光のＬＥＤを、さらに他の側面には、赤ら顔や赤アザの改善・リンパドレナージュ作用や血液循環作用の増大・ストレスや緊張の緩和などに適した青色光のＬＥＤを、それぞれ使用者に応じて設置する。このことにより、使用者に適した種々の光エステティック効果が同時に得られ、総合的なスキンケアを行うことができる。

実施の態様５
　図９～１３の例は、ローラの回転で発電する発電機とそれにより充電するバッテリを内蔵すると共に、発電機にローラの回転を伝えたり切ったりするクラッチ機構を設け、トリートメントを行うときは、クラッチ機構を切ってバッテリで光電トリートメント手段を作動する。
　このためローラの回転を発電機から切り離して軽快に回転できると同時に、必要があればクラッチをつないでローラの回転でバッテリを何時でも充電できるという優れた効果を奏する。

　図９において、４１はギアードモータのような発電機で、その外側の回転筒４２に一体的に取り付けられている。発電機４１と回転筒４２は中空のハンドル１６の内側に設けられている。回転筒４２は、その前後２箇所の軸部が軸受けベアリング４３、４３で支承され、これによりハンドル１６に対し回転可能になっている。発電機４１は、その駆動軸４４が回転筒４２の端面の開口を緩く貫通し、その先端がハンドル１６の終端を封鎖する栓体４５の中心孔４６に緊密に嵌入している。このことにより駆動軸４４はハンドル１６に対し一体で、発電機４１は回転フリーになっている。
　回転筒４２の他方の端部には、ローラ３０を支持する支軸４７が一体的に接続している。
４８，４８は支軸４７とローラ３０の内側に介装した軸受けベアリングで、これによりローラ３０は支軸４７の周りを自由に回転する。
　ローラ３０及び支軸４７はアクリル樹脂のような光透過材料で形成され、支軸４７の空洞部４７ａにはＬＥＤ３３が設置されている。ＬＥＤ３３は、支軸４７内の配線（図示省略）を経由して、ハンドル１６内のバッテリ１７に接続している。ＬＥＤ３３の光は透明な支軸４７及びローラ３０を透過して外部に照射する。
　ローラ３０の光電トリートメント手段は図９の例に限らない。前述の実施の形態１～４に示す光電トリートメント手段でもよい。

　ハンドル１６とローラ３０の中間にはクラッチ機構が介装されている。クラッチ機構はガイド筒４９、切替摘み５０及びクラッチ体５１から成り立っている。
　ガイド筒４９はその内側に一体的に形成した軸受け筒４９ａを有し、この軸受け筒４９ａに支軸４７が回転自在に挿通されている。軸受け筒４９ａの外側に突出する係止突起５２がクラッチ体５１の長溝５３に嵌って、クラッチ体５１の回転をガイド筒４９に伝える構造になっている。図１１の符号５２は係止突起の位置を仮想的に示している。
長溝５３は軸方向の直線溝５３ａと周方向の円周溝５３ｂがＴ字形に交差した形状になっている（図１１）。
　軸受け筒４９ａは左右一対の支脚５４を有し、支脚５４に開けた孔５５と回転筒４２の小径部の間に連結ピン（図示省略）を貫通することにより、ガイド筒４９と回転筒４２を一体的に連結している。
　切替摘み５０は外周が多角形に形成され、指先で摘んで軸回りに旋回しやすくなっている。切替摘み５０の内周面には作動突起５０ａが形成されていて、これがクラッチ体５１のＶ字形のカム溝５６に係合し、切替摘み５０を軸回りに右か左に所定角度旋回すると、作動突起５０ａがカム溝５６内を移動する。図１１の符号５０ａは作動突起の位置を仮想的に示している。このときクラッチ体５１は係止突起５２と直線溝５３ａにより軸方向に動くように規制されているから、切替摘み５０と一緒に連れ回りすることなく、軸方向に前進または後退する。その結果、作動突起５０ａがカム溝５６の中央の屈曲部に位置したとき、クラッチ体５１は後退位置にあり、作動突起５０ａがカム溝５６の右又は左の端に位置したとき、クラッチ体５１は前進位置にある。
　クラッチ体５１が前進位置にあるとき、その端面に形成した凹凸形状の爪５７がローラ３０に設けた爪５８と噛み合い、クラッチ体５１が後退位置にあるとき爪５７、５８が切り離される（図１３）。
　クラッチ体５１が後退位置にあるとき、ガイド筒４９の係止突起５２は長溝５３のうち円周溝５３ｂに位置する。この状態で切替摘み５０をさらに旋回すると、クラッチ体５１が切替摘み５０の係合突起５０ａに押されて後退位置のまま切替摘み５０と一緒に旋回し、最終的に、係止突起５２が円周溝５３ｂの端に当ると、切替摘み５０の旋回が止まる。
　このように切替摘み５０の旋回が行き止まった位置で、切替摘み５０に一体に形成した導体片５９が、回転筒４２の小径部に設けた１対の開放接点６０，６０を短絡する。これによりバッテリ１７とローラ３０側の発光部を結ぶ回路が閉じ、ＬＥＤ３３が点燈する。
この状態からさらに切替摘み５０を旋回しようとしても、円周溝５３ｂの端に不動の係止突起５２が当って旋回できない。このため切替摘み５０の導体片５９は回転筒４２の開放接点６０，６０を乗り越えることがなく、発光部の点燈を確実に維持できる。

　このように、切替摘み５０を旋回すると、クラッチ体５１がローラ３０に向け前進し、爪５７と爪５８が噛み合い、クラッチ体５１とローラ３０が回転方向に一体化する。クラッチ体５１は係止突起５２を介してガイド筒４９と回転方向に一体だから、ローラ３０の回転はクラッチ体５１及びガイド筒４９を介して回転筒４２に伝動する。その結果、ローラ３０の回転で回転筒４２が回転し、回転筒４２に一体の発電機４１が回転する。一方、ハンドル１６は回転しないから、ハンドル１６側の駆動軸４４に対し発電機４１側が回転する状況となり、発電機４１が発電し、バッテリ１７が充電される。
　逆に、切替摘み５０を反対方向に旋回すると、クラッチ体５１がローラ３０より離れる方向に後退し、爪５７と爪５８の噛み合いが解かれ、ローラ３０は支軸４７に対しフリーとなる。この状態でローラ３０を肌で擦っても、支軸４７、回転筒４２及び発電機４１は回転しない。この状態でさらに切替摘み５０を旋回すると、導体片５９が開放接点６０，６０を短絡して、バッテリ１７がローラ３０側のＬＥＤに繋がって点灯する。すなわちローラ３０がフリーのときにＬＥＤは点燈し、発電中は点燈しない。切替摘み５０はＬＥＤのスイッチを兼ねている。

　この動作をまとめると、発電及び充電のときはクラッチ機構を入りにしてローラ３０の回転で発電機４１を回し、トリートメントのときはクラッチ機構を切にしてローラ３０をフリーにし、バッテリ１７でＬＥＤを点灯する。これらの切替を切替摘み５０の操作ひとつで行う。発電及び充電はローラ３０を手のひらや着衣の上で擦るように回転し、充電が終ったらトリートメントを行う。発電及び充電中、ＬＥＤは消えている。従って充電効率がよい。

実施の態様６．
　図１４に実施の態様６を示す。
　この例では、トリートメント手段にイオン導入電極６１を用いている。６角形のローラ３０の側面にイオン導入電極６１を取付け、これとバッテリを接続してローラ３０を肌で擦って回転しながらイオン導入電極６１に通電すると、イオン導入ができる。化粧液を塗った直後にこの操作を行うと化粧液が肌に浸透しやすく化粧ののりが良くなる。
　バッテリの構造等は既述した発光部の場合と同じでよい。

実施の態様７．
　図１５に実施の態様７を示す。
　この例は、トリートメント手段としてイオン導入電極６１と発光部６２の両方を備えたものである。
　イオン導入電極６１と発光部６２は図１５のように同じ側面に取付けてもよいが、別々の側面に交互に取付けてもよい。
　この例によれば光とイオン導入の両方が肌に作用して、いっそうのトリートメント効果が期待できる。

　１０　ハンドル、１１　導光体軸、１１－１～３　円錐形ミラー、１２　ＬＥＤ，１２－１～３　ＬＥＤ、１３　導光体軸、１３－１～３　セレーション、１４，１５，１６　ハンドル、２０　クーラント回転子、３０　ローラ、３１Ａ～Ｆ　側面、３２Ｂ－１～３，３２Ｄ－１～３，３２Ｆ－１～３、　６１　発光部、３３Ｂ－１～３，３３Ｄ－１～３，３３Ｆ－１～３　ＬＥＤ、３３Ｂ－ＳＰ，３３Ｄ－ＳＰ，３３Ｆ－ＳＰ　光発電パネル、３４　基板、３５Ｂ，３５Ｄ，３５Ｆ　カバー、３６Ｂ，３６Ｄ，３６Ｆ　タッチセンサスイッチ、ａｘ　回転軸、Ｓ　肌、４１　発電機、４２　回転筒、４４　回転軸、４７　支軸、４９　ガイド筒、５０　切替摘み、５１　クラッチ体、５７、５８　爪、６１　イオン導入電極。

Claims

　棒状体のローラをその長さ方向に沿う軸を中心にハンドルに対し回転自在に連結し、
　このローラの外側面には光電トリートメント手段を備え、この光電トリートメント手段に内蔵するバッテリより給電することを特徴とする美肌ローラ装置。
　前記光電トリートメント手段の発光部がＬＥＤであること特徴とする請求項１記載の美肌ローラ装置。
　前記光電トリートメント手段がイオン導入電極であること特徴とする請求項１記載の美肌ローラ装置。
　前記ローラの断面が多角形であることを特徴とする請求項１記載の美肌ローラ装置。
　前記ローラの断面が円形ないし楕円形であることを特徴とする請求項１記載の美肌ローラ装置。
　前記ローラの外側面にバッテリと光電トリートメント手段を接続する回路をオンオフするタッチセンサスイッチを設置し、ローラが肌に接触しているときに回路をオンして光電トリートメント手段を作動させることを特徴とする請求項１記載の美肌ローラ装置。
　円柱形の光透過性材料からなる導光体軸の一端を前記ハンドルに一体的に取付け、この導光体軸の外側に筒状のローラを嵌合することにより、ローラをハンドルに対し回転自在に連結し、
　さらに導光体軸にはバッテリで点灯するＬＥＤを光学的に接続する一方、ローラの周面の光窓により前記発光部を形成し、
　これによりＬＥＤの光を導光体軸より発光部に導くようにして成る請求項２記載の美肌ローラ装置。
　円柱形の光透過性材料からなる導光体軸の一端を前記ハンドルに一体的に取付け、この導光体軸の外側に、棒状体で内部が中空の前記ローラを嵌合することにより、ローラをハンドルに対し回転自在に連結し、
　前記ローラの周面を放射状に貫く通孔により前記発光部を形成し、これらの発光部がヘッドの回転に伴い同じ円周上を移動するように配置し、
　そして前記導光体軸の内部に、前記円周を含む平面上に位置する円錐形ミラーと、その正面に位置するＬＥＤをそれぞれ設置し、バッテリで点灯するＬＥＤの光を円錐形ミラーで四方に反射して前記の２以上の発光部を同時に発光するようにして成る請求項２記載の美肌ローラ装置。
　円柱形の光透過性材料からなる導光体軸の一端をハンドルに一体的に取付け、この導光体軸の外側に、棒状体で内部が中空のローラを嵌合することにより、ローラをハンドルに対し回転自在に連結し、
　前記ローラの２以上の側面を貫く通孔により前記発光部を設け、これらの発光部がヘッドの回転に伴い同じ円周上を移動するように配置し、
　そして前記導光体軸の外周面に拡散手段を形成し、導光体軸の一端に設置した、バッテリで点灯するＬＥＤの光を、拡散手段より四方に放射して、前記の２以上の発光部を同時に発光するようにして成る請求項２記載の美肌ローラ装置。
　棒状体のローラをその長さ方向に沿う軸を中心にハンドルに対して回転自在に連結し、この回転で発電する発電機構により前記バッテリを形成し、この発電機構にローラの回転を伝えたり切ったりするクラッチ装置を設け、これにより発電したり発電を止めたりして、ローラに設ける光電トリートメント手段をオンオフするようにして成る請求項１記載の美肌ローラ装置。