WO2012127911A1

WO2012127911A1 - 光照射型美容装置

Info

Publication number: WO2012127911A1
Application number: PCT/JP2012/052672
Authority: WO
Inventors: 末吉　秀一; 井上　朋之
Original assignee: パナソニック株式会社; 村木　健一
Priority date: 2011-03-23
Filing date: 2012-02-07
Publication date: 2012-09-27
Also published as: JP2012196379A; US20130340260A1; EP2689688A1; CN103429114A

Abstract

　本発明の光照射型美容装置は、固定刃と可動刃とを有するカッター部と、このカッター部に並設されて光照射を行うための光照射部とを含む。カッター部と光照射部との間に、カッター部３によって切断された毛から光照射部を保護するための保護部が設けられている。

Description

光照射型美容装置

　本発明は、光照射型美容装置に関し、特にカッター部と、生体表面に光照射を行うように構成される光照射部とを備えた光照射型美容装置に関する。

　従来、除毛部と、生体表面に光照射を行う光照射部とを備えた光照射型美容装置が知られている（例えば日本国特許出願公開番号２００２－３６０３３６「以下「文献１」という」参照）。

　この文献１記載の装置は、毛抜きアクチュエータと、この毛抜きアクチュエータに並設され且つ生体に光を照射する半導体レーザーダイオードとを備えている。この半導体レーザーダイオードは、その前面に球レンズが配置される。この球レンズは、半導体レーザーダイオードの光を集光し、生体表面に光を照射する。

　ところでこの文献１の装置は、球レンズによって集光するよう構成されているため、半導体レーザーダイオードにより球レンズが熱せられ、高熱になる場合がある。ところがこの装置は、球レンズが、毛抜きアクチュエータに単に並設されただけであるうえに、露出しているため、毛抜きアクチュエータにより除毛された毛屑が、この高熱の球レンズに付着してしまう場合がある。この場合毛屑が、球レンズを覆って光量を低下させたり、高熱の球レンズに焦げ付いてしまったりするという問題がある。

　本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、カッター部により切断されて生成された毛屑によって光照射部に悪影響を与えにくい光照射型美容装置を提供することにある。

　本発明は、固定刃（３００）と可動刃（３０１）とを備えるカッター部（３）と、このカッター部（３）に並設されて光照射を行うように構成される光照射部（４）とを備えた光照射型美容装置である。前記カッター部（３）と前記光照射部（４）との間に、前記カッター部（３）によって切断された毛から前記光照射部（４）を保護するための保護部（６）が設けられている。

　一実施形態において、光照射型美容装置は、前記光照射部（４）を装着するための第１装着部（１４）と、前記カッター部（３）を装着するための第２装着部（１５）とをさらに備える。また、前記保護部（６）は、前記第１装着部（１４）と前記第２装着部（１５）との間に設けられた仕切壁である。

　一実施形態において、光照射型美容装置は、前記カッター部（３）及び前記光照射部（４）が取り付けられるフレーム部（１２）をさらに備える。前記カッター部（３）及び前記光照射部（４）は、前記フレーム部（１２）の端面よりも突出するようにして設けられる。前記保護部（６）は、前記カッター部（３）と前記光照射部（４）とこれらの間の前記フレーム部（１２）の前面とで形成された凹所を含む。

　一実施形態において、光照射型美容装置は、前記フレーム部を着脱自在に保持する本体部をさらに備えている。

　一実施形態において、前記カッター部（３）は、櫛状の固定刃（３００）と櫛状の可動刃（３０１）とが重なるよう配置されたトリマー刃により構成されている。

　一実施形態において、前記光照射部（４）は、発光部（４４）を備え、前記発光部（４４）から伸びる光軸（４４ａ）方向に移動自在に構成される。例えば、光照射部（４）の接触部（４０）が、発光部（４４）から伸びる光軸（４４ａ）方向に移動自在に構成される。

　一実施形態において、前記光照射部（４）は、発光部（４４）と、当該発光部（４４）により発せられた光を外部に照射するための照射開口（４０２）を有する遮光筒部（４０）と、前記遮光筒部（４０）の前記照射開口（４０２）を覆う透明部材（４１）とを備えている。

　本発明の光照射型美容装置によれば、カッター部により切断されて生成された毛屑によって光照射部に悪影響を与えにくい。

　本発明の好ましい実施形態をさらに詳細に記述する。本発明の他の特徴および利点は、以下の詳細な記述および添付図面に関連して一層良く理解されるものである。
本実施形態の側断面図であり、美容装置本体からカッター部を延出させた状態を示す。本実施形態の側断面図であり、美容装置本体中にカッター部を引き込ませた状態を示す。図３Ａは本実施形態の光照射型美容装置の平面図であり、図３Ｂは側面図である。図４Ａは本実施形態の美容装置本体の正面図であり、図４Ｂは美容装置本体の側面図である。本実施形態のフレーム部・光照射部・カッター部の分解斜視図である。本実施形態のフレーム部を背面側から見た分解斜視図である。図４ＢにおけるＡ－Ａ線断面図である。本実施形態のカッター部の詳細を示す要部側断面図である。本実施形態の駆動装置や冷却装置の近傍を示す分解斜視図である。図４ＢにおけるＢ－Ｂ線断面図である。本実施形態の美容装置本体の分解斜視図である。本実施形態の光照射ユニット部の分解斜視図である。本実施形態の光照射型美容装置の使用状態を示す側面図である。

　本実施形態の光照射型美容装置は、人や動物といった生体の皮膚等（以下「生体表面９」という）に生えた毛を除去した上で光照射することにより、生体表面９の毛の成長や再生を抑制する（以下「抑毛」という）ものである。本実施形態の光照射型美容装置は、図３に示されるように、生体表面９に抑毛処理を施す美容装置本体１と、この美容装置本体１にケーブル７１を介して接続された電源装置７０とを備えている。本実施形態の光照射型美容装置は、コンデンサー等により構成された蓄電装置や制御装置が電源装置７０内に内蔵されており、美容装置本体１はコンパクトに形成されている。

　美容装置本体１は、図１に示されるように、外郭を形成するケーシング１０と、ケーシング１０内に収容され且つ生体表面９から生えた毛をカットするためのカッター部３と、ケーシング１０内に収容され且つ生体表面９に光照射を行なうように構成される光照射部４とを備えている。つまり、光照射部４は発光部（４４）を含む。また美容装置本体１は、光照射部４を冷却するための冷却装置５と、カッター部３でカットされた毛から光照射部４を保護する（その毛が光照射部４に侵入するのを防止する）ための保護部６とをさらに備えている。

　ケーシング１０は、図４に示されるように、下側程先細り形状となるよう構成されている。ケーシング１０は、側方に湾曲した弧状に形成されており、特にカッター部３が径内側に位置し且つ光照射部４が径外側に位置している。ケーシング１０は、当該ケーシング１０における下部及び中央部分を構成し且つ把持部１３を有する本体部１１と、当該ケーシング１０における上部を構成するフレーム部１２とにより構成されている。本体部１１の把持部１３は、ユーザーが片手で把持可能な程度の外径にて構成されている。フレーム部１２は、本体部１１に対して着脱自在に設けられている。

　フレーム部１２は、下方が開口した有蓋箱形状に形成されている。フレーム部１２は、図５に示されるように、光照射部４が取り付けられる第１装着部１４と、カッター部３が取り付けられる第２装着部１５とを備えている。

　第１装着部１４は、光照射部４を装着するための部分であり、特に遮光筒部（接触部）４０を発光部（４４）から伸びる光軸４４ａの方向（以下「光軸方向」という）に移動自在に保持する。第１装着部１４は、光軸方向（上下方向）に貫通する平面視長矩形状の取付開口１４１を有している。第１装着部１４は、図５，６に示されるように、当該第１装着部１４と第２装着部１５との間に位置する仕切壁１６と、この仕切壁１６に対向する縦壁１７とを備えている。この仕切壁１６と縦壁１７とは、光軸方向における遮光筒部４０の移動をガイドする一対のガイド面１８を構成する。このガイド面１８は、遮光筒部４０に設けられた複数のガイド突起４０４の移動をそれぞれ案内する複数のガイド溝１８１を有している。このガイド溝１８１は光軸方向に平行に長く形成されている。また第１装着部１４は、取付開口１４１の内周縁に、遮光筒部４０に設けられた係合部４０５と係合する被係合部１９を有している。この被係合部１９は、遮光筒部４０を所定の位置から突出しないよう規制する。

　仕切壁１６は、図６に示されるように、フレーム部１２の端面部２２の裏面から下方に向けて突設されている。仕切壁１６は、第１装着部１４の取付開口１４１の内周縁と面一となるよう設けられている。仕切壁１６は、光照射部４とカッター部３との間に位置しており、カッター部３によりカットされた毛屑が光照射部４側へと侵入するのを阻止する。

　第２装着部１５は、カッター部３を構成するトリマー刃３０を光軸方向に平行に移動自在に収容する部分である。第２装着部１５は、図５に示されるように、光軸方向に平行に貫通する取付開口１５１を有している。第２装着部１５は、第１装着部１４に隣接配置されている。第２装着部１５の取付開口１５１は、細長いスリット形状となっており、その長手方向が第１装着部１４の取付開口１４１の長手方向と略平行している。

　フレーム部１２は、側面にカッター部３のレバー３１０（詳細は後述する）を装着するためのレバー装着部２０を有している。このレバー装着部２０は、レバー３１０の複数（例えば２つ）の連結部３１１をそれぞれ挿入するため内外に貫通した複数（例えば２つ）の貫通孔２１を有している。この貫通孔２１は、光軸方向に平行に長い長孔により構成されている。レバー装着部２０には、レバー３１０が光軸方向に平行にスライド自在に取り付けられる。なお、カッター部３のレバー３１０については、後に詳述する。

　フレーム部１２は、本体部１１に対して着脱自在に係合されている。フレーム部１２は、図７に示されるように、対向する側面にそれぞれ設けられた一対の係止部１４２を有している。この係止部１４２は、本体部１１に設けられた被係止部１１２にそれぞれ係合するよう構成されている。本体部１１の被係止部１１２は、外側方に向けて弾性的に付勢された解除部１１１にそれぞれ設けられており、ユーザーが解除部１１１を内方側に押圧すると、係止部１４２との係合状態を解除する。

　カッター部３は、生体表面９から生えた毛を切断するのに使用される。本実施形態のカッター部３は、図１，２に示されるように、光軸方向に平行に引込み自在なトリマー刃３０と、このトリマー刃３０を移動させるための操作手段３１と、トリマー刃３０を駆動するように構成される駆動装置３２とを備えている。

　トリマー刃３０は、図５に示されるように、光軸方向に直交する方向に長い直線状に形成された櫛状の固定刃３００と、この固定刃３００に沿って配設され且つ直線状に形成された櫛状の可動刃３０１とを備えている。トリマー刃３０は、図８に示されるように、固定刃３００と可動刃３０１とが重なり、可動刃３０１が生体表面９側に位置するように配置されている。またトリマー刃３０は、可動刃３０１を固定刃３００側に弾性的に付勢するバネ３０２を有している。またトリマー刃３０は、この可動刃３０１をその先端側から覆うようにして、固定刃３００の長手方向の全長に亘って設けられたトリマーカバー３０３を有している。バネ３０２は、一端がトリマーカバー３０３に固設され、且つ他端が可動刃３０１に当接し、これにより可動刃３０１を固定刃３００側に付勢する。

　トリマー刃３０は、固定刃３００と可動刃３０１とトリマーカバー３０３とを支持固定するトリマー基台３０４を備えている。このトリマー基台３０４は、図５に示されるように、フレーム部１２の側面の高さ方向に沿って長く形成されている。トリマー基台３０４は、レバー３１０から突設された連結部３１１に連結してレバー３１０を支持する支持部３０５と、トリマー刃３０の長手方向の略中央に設けられて可動刃３０１を固定刃３００に沿って往復移動させるための駆動片３０６とを備えている。

　本実施形態の支持部３０５は、嵌合孔３０７を有している。また駆動片３０６は、トリマー刃３０の長手方向と平行な方向に揺動するよう構成されており、揺動することで可動刃３０１を長手方向に往復動させる。本実施形態の駆動片３０６は、図１０に示されるような光軸方向の基端側（図１０の例では斜め下方）に開口した二股状片により構成されている。

　本実施形態のトリマー刃３０は、光軸方向に平行に引込み自在（スライド自在）となるよう構成されている。トリマー刃３０は、光軸方向に平行に第１端及び第２端間で移動自在（スライド自在）である操作手段３１の移動（スライド）に追従して移動（スライド）するようになっている。操作手段３１の第１端は光軸方向の進行方向側に位置し、操作手段３１の第２端は光軸方向の基端側に位置する。

　操作手段３１は、図５に示されるように、光軸方向に平行に上記第１端及び第２端間で移動自在（スライド自在）となるようフレーム部１２に設けられたレバー３１０を備え、レバー３１０は、レバー３１０背面から貫通孔２１を介してフレーム部１２内に突設された連結部３１１とを備えている。

　レバー３１０は、正面視略矩形状をしており、その前面に指を引っ掛けることができる突条部３１２が設けられている。レバー３１０は、フレーム部１２のレバー装着部２０にスライド自在に取り付けられる。

　連結部３１１は、トリマー刃３０に連結される。詳しくは、連結部３１１は、フレーム部１２のレバー装着部２０に設けられた貫通孔２１に挿通され、トリマー基台３０４の支持部３０５に接続される。本実施形態の連結部３１１は、レバー３１０背面から突設された突起部により構成されている。本実施形態の連結部３１１は、フレーム部１２の貫通孔２１を介して、トリマー基台３０４の嵌合孔３０７に嵌合接続される。

　ユーザーがレバー３１０をその第１端側（図１の例では斜め上方）に移動させると、レバー３１０に突設された連結部３１１が上昇し、それに追従してトリマー基台３０４部が上昇し、トリマー刃３０が本美容装置（詳しくは装着部１５）から延出する。トリマー刃３０が美容装置から延出されているとき、ユーザーがレバー３１０をその第２端側（図２の例では斜め下方）に移動させると、レバー３１０に突設された連結部３１１が下降し、それに追従してトリマー基台３０４が下降し、トリマー刃３０が美容装置（詳しくは装着部１５）中に引き込まれる。本美容装置は、トリマー刃３０が美容装置中に完全に引き込まれたとき、図２のように、トリマー刃３０の先端は、フレーム部１２の端面部２２と実質的に面一になるか、又は端面部２２よりもさらにセットバックされるように構成されている。

　駆動装置３２は、図９，１０に示されるように、駆動源となるモータ３２０と、モータ３２０の回転軸とトリマー基台３０４の駆動片３０６との間に設けられてモータ３２０の駆動力を当該駆動片３０６に伝達するための揺動機構部３２１とを備えている。また駆動装置３２は、モータ３２０及び揺動機構部３２１を内部に収容するモータ基台部３２６をさらに備えている。

　揺動機構部３２１は、モータ３２０の回転軸に固設される偏芯カム３２２と、略中心がモータ基台部３２６に軸支され且つ偏芯カム３２２によってトリマー刃３０の長手方向と平行な方向に揺動する揺動レバー３２３とを備えている。揺動レバー３２３は、偏芯カム３２２に接続されるカム接続部３２４と、カム接続部３２４とは反対側に位置する作用部３２５とを有している。カム接続部３２４は、先端側（図９の例では下方側）及び側方の一方側が開口している。カム接続部３２４は、図１０に示されるように、トリマー刃３０の長手方向と同方向における両端部分が、偏芯カム３２２との当接部となっている。また、当該長手方向に直角な方向（つまり光軸方向に平行な方向）においては、図２等に示されるように、カム接続部３２４と偏芯カム３２２との間に間隙を有しており、偏芯カム３２２がカム接続部３２４とに当接しないようになっている。

　作用部３２５は、トリマー刃３０の駆動片３０６に接続される。作用部３２５は、中心軸３２７廻りに揺動することで、トリマー刃３０の可動刃３０１を往復動させる。なお作用部３２５は、トリマー刃３０が美容装置から延出されているとき、図１０のように、当該作用部３２５と二股状の駆動片３０６の股部との間に隙間を有している。これにより、ユーザーがトリマー刃３０を美容装置中に引き込んだとき、トリマー基台３０４が、作用部３２５に邪魔されずに本体部１１の基部側に移動する（下降する）ことができるようになっている。

　モータ基台部３２６は、ケーシング１０内に固設されたファン基台部５１に固設され、モータ３２０をケーシング１０内部に固定する。

　モータ３２０が回転すると偏芯カム３２２が回転し、当該偏芯カム３２２が、カム接続部３２４を、トリマー刃３０の長手方向と平行な方向に押圧する。するとカム接続部３２４は中心軸３２７廻りに揺動し、それに追従して、作用部３２５が中心軸３２７廻りに揺動する。作用部３２５は、トリマー基台３０４の駆動片３０６を揺動させ、トリマー刃３０の可動刃３０１を往復動させる。これによりトリマー刃３０は、固定刃３００の長手方向に沿って可動刃３０１を往復動させ、生体表面９から生えた毛を切断する。

　このような構成のカッター部３には、光照射部４が隣接配置されている。

　光照射部４は、生体表面９に光照射を行うことで生体表面９に対して抑毛効果を及ぼす機能を有している。本実施形態の光照射部４は、美容装置本体１の移動方向に対して、カッター部３の後方側に位置しており、カッター部３により毛が切断された直後の生体表面９に光照射を行なうことができるようになっている。

　光照射部４は、図１１に示されるように、光軸方向に移動自在な遮光筒部４０と、この遮光筒部４０内に収容され且つ内部に発光体（発光部）４４を有する照射ユニット部４２とで構成されている。

　遮光筒部４０は、発光体４４の発光時に、その端面（上面）が生体表面９に押し付けられて当該生体表面９と密着することで、発光体４４からの光が外部に漏れるのを防止する。遮光筒部４０は、フレーム部１２の第１装着部１４に、光軸方向にスライド移動自在に装着される。本実施形態の遮光筒部４０は第１装着部１４から突出する方向（上方）に付勢されている。遮光筒部４０は、最も下方側に位置した時点で発光体４４を発光させるようになっており、すなわち発光スイッチを兼ねている（後に詳述する）。遮光筒部４０は、図５に示されるように、上方側に照射開口４０２を有し且つ下方が開口する角筒状に形成されている。遮光筒部４０は、端面（上面）が生体当接面４０１となっている。

　遮光筒部４０は、照射開口４０２に透明部材４１が嵌め込まれており、当該透明部材４１により照射開口４０２が覆われている。本実施形態の透明部材４１は、透過率の高い透明な板材により構成されている。透明部材４１は、その表面（上面）が、遮光筒部４０の生体当接面４０１よりもセットバックされている。透明部材４１は、照射ユニット部４２と生体表面９との間に位置するようになっており、発光体４４からの発光により高温となる照射ユニット部４２が生体表面９に接触するのを防止する。そのうえ透明部材４１は、カッター部３によりカットされた毛屑が照射ユニット部４２のレンズ４８に付着するのを防止する。

　遮光筒部４０は、その側面に内外を貫通する通気連通口４０３が穿設されている。この通気連通口４０３は、冷却装置５としての送風ファン５０から送られた空気を外部に排出するための開口である。通気開口４３２は、図４に示されるように、遮光筒部４０がフレームに装着され且つ遮光筒部４０の自然状態では、フレーム部１２の端面部２２よりも上方に位置している。

　遮光筒部４０は、第１装着部１４のガイド面１８に形成されたガイド溝１８１内に嵌入するガイド突起４０４が、側方に向けて複数箇所に突設されている。さらに遮光筒部４０は、第１装着部１４に設けられた複数（例えば２つ）の被係合部１９にそれぞれ係合する複数の係合部４０５を有している。

　遮光筒部４０（接触部）は光軸方向に平行に第１端と第２端間で往復動自在となっており、遮光筒部４０の第１端は光軸方向の進行方向側に位置し、遮光筒部４０の第２端は光軸方向の基端側に位置する。また、遮光筒部４０が第２端（下端）に位置したとき、生体当接面４０１（接触部の端面）は、美容装置から（完全に）延出されたトリマー刃３０の先端と実質的に面一となる（図１３参照）。

　照射ユニット部４２は、図１２に示されるように、ケース部４３内に各種部品が内蔵されており、一つのユニットを構成する。光照射部４は、発光体収容部材４３０と底面部材４３１とからなるケース部４３と、このケース部４３内に収容され且つ光源となる発光体４４とを備えている。また光照射部４は、発光体４４から発光された光を生体表面９側へ反射・集光するリフレクター４５と、発光体４４及びリフレクター４５を保持する光源基台部４６とをさらに備えている。さらに光照射部４は、リフレクター４５と光源基台部４６との間に、発光体４４やリフレクター４５を弾性的に保持する弾性部材４７が介装されている。

　発光体収容部材４３０は、発光体４４からの光を通す照射窓４３３を端面（上面）に有し且つ一方（図１２の例では下方）に開口する角筒状体により構成されている。この照射窓４３３は、長矩形状に形成されており、その開口を塞ぐようにして透明なレンズ４８が設けられている。本実施形態のレンズ４８は、発光体４４から照射される光のうち、紫外線等の不要な波長をカットする光学フィルターの機能も有している。レンズ４８は、光源基台部４６の枠部に装着されており、照射窓４３３外縁の内面（下面）に当接した状態で設置されている。

　発光体収容部材４３０は、照射窓４３３の外縁部に、ケース部４３内外を貫通する複数の通気開口４３２が穿設されている。本実施形態の通気開口４３２は、照射窓４３３の長手方向に沿って設けられたスリット状の開口であり、送風ファン５０から送られた空気をケース部４３内から遮光筒部４０内に排出する。発光体収容部材４３０の開口には、底面部材４３１が設置される。

　この底面部材４３１は、発光体収容部材４３０の開口を閉塞するよう取り付けられる。底面部材４３１は、冷却装置５から送風された空気をケース部４３内に導入する格子状の連通孔４３４を有している。この連通孔４３４は、ケース部４３内外を連通するよう貫設されている。

　発光体４４は、光照射部４の光源であり、直線状で且つ管球状のキセノンフラッシュランプにより構成されている。発光体４４は、その長手方向が、可動刃３０１の往復方向と略平行となるよう配置されている。発光体４４は、電源装置７０に電気的に接続されており、遮光筒部４０が（底面部材４３１の側（下方側）に）押されてその第２端に至ると、照射スイッチがＯＮされて、高電圧が発光体４４に印加される。発光体４４は、高電圧が印加されると、発光時間の極めて短いパルス光の照射を行なう。また発光体４４は、遮光筒部４０が光軸方向の基端側（下方側）に移動してその第２端に保持されると、一定の間隔でパルス光を発光し続ける。

　リフレクター４５は、断面略Ｕ字状をしており、その開口が照射窓４３３に臨むよう配置されている。リフレクター４５は、発光体４４から発せられた光を高効率で反射・集光し、照射窓４３３に向けて導光する。リフレクター４５には、屈曲した部分の奥部に発光体４４が配置される。

　照射ユニット部４２は、図１に示されるように、フレーム部１２内の第１装着部１４に装着され固定される。照射ユニット部４２はカッター部３に隣接配置されており、カッター部３と照射ユニット部４２との間に仕切壁１６が介装される。照射ユニット部４２は、その端面（上面）と遮光筒部４０の生体当接面４０１の裏面との間に、光軸方向における遮光筒部４０の移動代のための間隙８が形成されるよう設置される。この照射ユニット部４２はフレーム部１２に対して固定されているのに対し、照射ユニット部４２をその基端側（上側）から覆う遮光筒部４０は、光軸方向にスライド移動自在となっている。

　このような構成の光照射部４の基端側（下方側）には、当該光照射部４に隣接するようにして冷却装置５が設けられている。

　冷却装置５は、光照射部４を冷却するための装置であり、送風ファン５０により構成されている。本実施形態の冷却装置５は、本体部１１の先端部（上端部）に固設されており、当該本体部１１にフレーム部１２が装着されると、光照射部４に対して隣接配置される。冷却装置５は、図１１に示されるように、本体部１１の先端開口を覆うよう固設されるファン基台部５１と、このファン基台部５１に固設される送風ファン５０とを備えている。

　ファン基台部５１は、図９に示されるように、基台部本体５２と、当該基台部本体５２の先端側（上側）から取り付けられる覆設部５３とを備えている。基台部本体５２は、送風ファン５０を収容した状態で覆設部５３が上側から設置される。これにより送風ファン５０は、ファン基台部５１に固定される。

　本体部１１にフレーム部１２が装着された状態で送風ファン５０が駆動すると、当該送風ファン５０は、本体部１１の側面に設けられた給気口１１０から空気を導入する。給気口１１０から導入された空気は、送風ファン５０を経て、ケース部４３の連通孔４３４から通気開口４３２へと流通する。このとき流通する空気は、高温となった発光体４４とレンズ４８とに接触しながら流通し、熱交換を行なう。熱交換して熱を受けた空気は、通気開口４３２を介して遮光筒部４０内に流通し、遮光筒部４０の通気連通口４０３を介して外部に排出される。

　またファン基台部５１の基台部本体５２には、図９に示されるように、光照射部４の発光体４４を発光させるための光照射部用スイッチ５４と、カッター部３の可動刃３０１の駆動を停止させるカッター部用スイッチ５５とが設けられている。この光照射部用スイッチ５４とカッター部用スイッチ５５とは、いずれも回路基板５６上に配置されており、当該回路基板５６及びケーブル７１を介して電源装置７０に電気的に接続されている。

　ファン基台部５１の覆設部５３には、遮光筒部４０をその端面側（上側）に押圧する一対の押圧片５７が設けられている。この押圧片５７は、遮光筒部４０の押圧突起４０６の先端（下端）に当接する当接部５７０と、当接部５７０が遮光筒部４０の美容装置中への引込み側（下側）に押されることで光照射部用スイッチ５４を押すスイッチ押圧部５７１と、上方側への抜け止めとなる係止爪５７２とを備えている。押圧片５７は、コイルばね５７３により上側に向けて付勢されている。

　遮光筒部４０が美容装置中に引き込まれると（下方に移動すると）、遮光筒部４０の押圧突起４０６は、付勢力に抗しながら押圧片５７を押下する。さらに遮光筒部４０が押され、その第２端に到達すると、押圧片５７のスイッチ押圧部５７１が光照射部用スイッチ５４をＯＮさせる。すると発光体４４に高電圧が印加され、発光体４４からパルス状の光が発光される。また遮光筒部４０は、押圧片５７の付勢力により、上方側へ付勢されているため、生体当接面４０１に生体表面９が当接していない自然状態では、光進行方向前方側の第１端にある。

　さらにファン基台部５１の覆設部５３には、カッター部用スイッチ５５を押下するカッター部押圧片５８が設けられている。このカッター部押圧片５８は、トリマー基台３０４の先端部（下端部）で押下されることで、カッター部用スイッチ５５を押下する。カッター部押圧片５８は、押圧片５７と同様、コイルばね５７３により上方側に向けて付勢されている。

　トリマー刃３０を美容装置中に引き込むべくユーザーがレバー３１０をその第２端側にスライドさせると、トリマー基台３０４は、付勢力に抗しながらカッター部押圧片５８を押す。レバー３１０がトリマー刃３０を美容装置中に引き込むための第２端（最も下方の位置）に達すると、カッター部押圧片５８がカッター部用スイッチ５５を押下し、カッター部３の駆動装置３２を停止させる。つまり、駆動装置３２は可動刃３０１を動かすのを停止する。

　このように本実施形態の光照射型美容装置は、光照射を行なうためのスイッチと、カッター部３の駆動装置３２を停止させるためのスイッチが別のスイッチによって構成されている。したがって、美容装置（装着部１５）に対するトリマー刃３０の位置に拘らず、光照射部４による発光が可能となるよう構成されている。これにより例えば、トリマー刃３０が美容装置（フレーム部１２の第２装着部１５）内に引き込まれたときでも、光照射部４は生体表面９に光照射を行なうことができる。

　ここで、カッター部３が操作手段３１の第１端（前進端）に位置した状態で、駆動装置３２を駆動させ、生体表面９の毛をカットすると、カッター部３によりカットされた毛屑が、光照射部４側へ侵入してしまうことも考えられる。そこで本実施形態の光照射型美容装置は、カッター部３によりカットされた毛屑が光照射部４側へ侵入するのを防止する保護部６を備えている。これにより本実施形態の光照射型美容装置は、光照射部４をカッター部３でカットされた毛から保護する。

　本実施形態の光照射型美容装置は、フレーム部１２の端面部２２の裏面に、カッター部３と光照射部４との間に設けられた仕切壁１６を有している。この仕切壁１６は、カッター部３を装着するための取付開口１５１内に入り込んだ毛屑が、フレーム内で光照射部４側へ侵入するのを阻止する。すなわち本実施形態においては、この仕切壁１６が、保護部６を構成する。

　また本実施形態の光照射型美容装置は、図１に示されるように、カッター部３が、操作手段３１の第１端に位置した状態で、フレーム部１２の端面部２２から突出している。さらに、光照射部４もフレームの当該端面部２２から突出している。このとき、カッター部３と光照射部４の遮光筒部４０とこれらの間のフレーム部１２の端面部２２とで凹所６１が形成されている。この凹所６１は、カッター部３の長手方向の全長に亘って且つ当該カッター部３に沿って形成されている。ユーザーが、カッター部３により毛をカットしながら光照射型美容装置を移動させると、移動方向においてカッター部３よりも後方に位置する凹所６１に毛屑が入る。凹所６１内に毛屑が入ると、遮光筒部４０におけるカッター部３側の側面が堰となり、光照射部４側へ毛屑が侵入するのを防止する。すなわち本実施形態においては、保護部６はこの凹所６１を含む。

　このように本実施形態の光照射型美容装置では、カッター部３と光照射部４との間に保護部６が設けられているため、カッター部３で切断された毛から光照射部４を保護することができる。この結果、本実施形態の光照射型美容装置は、毛屑が光照射部４に付着して焦げたり、毛屑が光照射部４を覆って光量を低下させたりするのを防ぐことができる。

　また、本実施形態の光照射型美容装置は、保護部６がカッター部３と前記光照射部４とこれらの間の前記フレーム部１２の前面とで形成された凹所６１を含むため、カッター部３で切断された毛を凹所６１内に捕獲することができる。これにより、毛屑が光照射部４側に侵入することを防ぐことができる。

　しかも本実施形態の光照射型美容装置は、保護部６が、第１装着部１４と第２装着部１５との間に設けられた仕切壁１６である。このため、フレーム部１２内に入り込んだ毛屑から光照射部４を保護できる。

　また本実施形態の光照射型美容装置は、カッター部３がトリマー刃３０により構成されているため、カッター部３と光照射部４とが近接した構造とすることができる。これによりカッター部３と光照射部４とが設けられた装置先端部を小さくコンパクトにすることができるため、例えば腋などの入り組んだ場所においても、カッター部３や光照射部４に対し、生体表面９を密着させやすい。

　また本実施形態の光照射型美容装置は、光照射部４が、光軸方向に移動自在に構成され且つ発光体４４が光軸の基端（光進行方向の後方側）で発光するよう構成されている。詳しくは、発光体４４が光照射部４の奥側（遮光筒部４０の端面よりも奥）に配置されているため、生体表面９に光照射部４を押し付けた状態で発光させることができる。したがって、生体表面９に光照射部４を密着させた状態で発光することができ、光漏れを低減することができるから、効果的な光照射を行なうことができるだけでなく、ユーザーは安全に使用することができる。

　また本実施形態の光照射型美容装置は、カッター部３及び光照射部４が取り付けられたフレーム部１２と、本体部１１とが着脱自在となっているため、カッター部３で切断された毛がフレーム部１２内に入ったとしても、簡単に清掃することができる。

　また本実施形態の光照射型美容装置は、発光体４４が、照射開口４０２を有する遮光筒部４０により覆われており、しかも照射開口４０２が透明部材４１により覆われているため、カッター部３にカットされ生体表面９に付着した毛屑が発光体４４に付着しないようにできる。しかも生体表面９に発光体４４が直接接触することがない。これによりユーザーの安全な使用状態を確保しながら、しかも毛屑によって発光体４４が覆われて光量が低下するようなことを防ぐことができる。

　なお、本実施形態の光照射部４は、発光体４４にキセノンフラッシュランプが用いられていたが、本発明の光照射部４はこのものに限定されない。

　また本実施形態の光照射型美容装置は、保護部６として、凹所６１と仕切壁１６との両者をいずれも有するものであったが、本発明においては、保護部６として必ずしも両者を備える必要はない。また、本発明の保護部６は、カッター部３で切断された毛から前記光照射部４を保護するものであればよく、本実施形態のものに限定されるものではない。

　本発明を幾つかの好ましい実施形態について記述したが、この発明の本来の精神および範囲、即ち請求の範囲を逸脱することなく、当業者によって様々な修正および変形が可能である。

Claims

　固定刃と可動刃とを備えるカッター部と、
　このカッター部に並設されて光照射を行うように構成される光照射部と
を備えた光照射型美容装置であって、
　前記カッター部と前記光照射部との間に、前記カッター部によって切断された毛から前記光照射部を保護するための保護部が設けられている
　ことを特徴とする光照射型美容装置。
　前記光照射部を装着するための第１装着部と、
　前記カッター部を装着するための第２装着部と
をさらに備え、
　前記保護部は、前記第１装着部と前記第２装着部との間に設けられた仕切壁である
ことを特徴とする請求項１記載の光照射型美容装置。
　前記カッター部及び前記光照射部が取り付けられるフレーム部をさらに備え、
　前記カッター部及び前記光照射部は、前記フレーム部の端面よりも突出するようにして設けられ、
　前記保護部は、前記カッター部と前記光照射部とこれらの間の前記フレーム部の前面とで形成された凹所を含む
ことを特徴とする請求項１又は請求項２のいずれかに記載の光照射型美容装置。
　前記フレーム部を着脱自在に保持する本体部をさらに備えていることを特徴とする請求項３記載の光照射型美容装置。
　前記カッター部は、櫛状の固定刃と櫛状の可動刃とが重なるよう配置されたトリマー刃により構成されていることを特徴とする請求項１乃至請求項４のいずれか一項に記載の光照射型美容装置。
　前記光照射部は、発光部を備え、前記発光部から伸びる光軸方向に移動自在に構成されることを特徴とする請求項１乃至請求項５のいずれか一項に記載の光照射型美容装置。
　前記光照射部は、
　発光部と、
　当該発光部により発せられた光を外部に照射するための照射開口を有する遮光筒部と、
　前記遮光筒部の前記照射開口を覆う透明部材と
を備えていることを特徴とする請求項１乃至請求項５のいずれか一項に記載の光照射型美容装置。