WO2012046342A1

WO2012046342A1 - 履物台

Info

Publication number: WO2012046342A1
Application number: PCT/JP2010/067795
Authority: WO
Inventors: 憲一山梨
Original assignee: Yamanashi Ken-Ichi
Priority date: 2010-10-08
Filing date: 2010-10-08
Publication date: 2012-04-12

Abstract

　本発明は、いわゆる指圧マッサージ用履物の履物台に関し、足裏の外周部位や土踏まず等の窪んだ部位を含め足裏全体に十分な刺激を与えることを目的とし、複数の突起１１１が表面１１ａにまんべんなく設けられた天板１１、天板１１の縁１１０を受ける立設した外周壁１２１と、外周壁１２１によって囲まれた窪み部１２２とを有するアウトソール１２、および窪み部１２１に収容された、アウトソール１２よりも柔らかく弾力性のある弾性部材１３を備え、複数の突起１１１は、アウトソール１２よりも硬いものである。

Description

履物台

　本発明は、いわゆる指圧マッサージ用履物の履物台に関する。

　昨今の健康ブームにのって、複数の突起を表面にまんべんなく設けた天板を有する健康サンダルと称した履物が多数提案されている（例えば、特許文献１等参照）。この健康サンダルと称した履物は、天板の表面にまんべんなく設けた複数の突起によって足裏を刺激し、履いているだけで健康の増進を図ろうとするものである。
特開２００５－３３４６０６号公報　しかしながら、上記特許文献１等に記載された従来の健康サンダルと称した履物では、足裏を十分には刺激することができない。また、足裏に刺激を与えたとしても、垂直方向にしか刺激を与えることができず、足裏の真下を向いた部位にしか刺激を与えることができない。さらに、土踏まず等の窪んだ部位への刺激は、どうしても弱くなってしまう傾向にある。

　本発明は、上記事情に鑑み、足裏全体に十分な刺激を与えることができる履物台を提供することを目的とする。

　上記目的を達成するための本発明の履物台は、複数の突起が表面にまんべんなく設けられた天板、
　前記天板の縁を受ける立設した外周壁と、該外周壁によって囲まれた窪み部とを有するアウトソール、および
　前記窪み部に収容された、前記アウトソールよりも柔らかく弾力性のある弾性部材とを備え、
　前記複数の突起は、前記アウトソールよりも硬いものであることを特徴とする。

　本発明の履物台によれば、前記突起は、上記アウトソールよりも硬いものであり、足裏を十分には刺激することができる。また、上記アウトソールの外周壁で受けられた天板の縁よりも内側の部分は、アウトソールよりも柔らかく弾力性のある弾性部材によって支えられている。このため、本発明の履物台に足がのると足全体が沈み込み、足裏を包み込むように上記突起の一部が横を向き、足裏の外周部位が横を向いた突起によって刺激される。また、弾性部材の弾力性によって、足裏における土踏まず等の窪んだ箇所にも突起が押し当てられ、十分な刺激が与えられる。

　ここで、上記弾性部材は、水や空気等の流体であってもよいが、多孔質体であることが好ましい。上記弾性部材を多孔質体にした場合には、その多孔質体は、上記アウトソールに貼り付けられたものであるとともに、上記天板の縁も上記アウトソールの外周壁に貼り付けられたものであることが好ましい。

　また、上記突起は、上記アウトソールよりも単位面積当たりの発泡倍率が低いものであってもよい。こうすることで、上記アウトソールよりも硬い突起を得ることができる。

　なお、前記複数の突起は、前記弾性部材よりも硬いものであってもよい。

　また、本発明の履き物台において、前記天板は、中足骨体部が位置する部位に設けられた突起よりも太くかつ長い突起が土踏まず内側が位置する部位に設けられたものである態様が好ましい。

　ここにいう内側とは、他方の足がくる側をいう。

　上記態様によれば、土踏まず内側部位により十分な刺激が与えられる。

　ここで、上記天板は、土踏まず内側が位置する部位に最も太くかつ最も長い突起が設けられたものであってもよい。

　さらに、本発明の履き物台において、前記天板は、太さと長さの組み合わせが異なる複数種類の突起が表面にまんべんなく設けられたものであり、中足骨骨頭部が位置する部位、中足骨体部が位置する部位、および土踏まず内側が位置する部位のうち、土踏まず内側が位置する部位に、最も多くの種類の突起が設けられているものであってもよい。

　上記弾性部材の弾力性によって、足裏における土踏まずの窪んだ箇所に追従して上記天板が変形するが、突起の種類を多種類にしておくことで、足裏の上記箇所に、突起がよりしっかりと押し当てられやすくなる。

　ここで、前記天板は、長さの異なる複数種類の突起が表面にまんべんなく設けられたものであり、中足骨骨頭部が位置する部位、中足骨体部が位置する部位、および土踏まず内側が位置する部位には、他の部位に設けられた突起よりも長い突起が設けられたものであってもよい。

本発明の履物台の一実施形態に相当する履物台を適用したサンダルを示す斜視図である。図１に示すサンダルの分解斜視図である。図２に示すアウトソールのＡ－Ａ’断面図である。図２に示す天板の平面図である。本実施形態の履物台に足がのった状態を模式的に示す図である。

　以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。

　図１は、本発明の履物台の一実施形態に相当する履物台を適用したサンダルを示す斜視図であり、図２は、図１に示すサンダルの分解斜視図である。

　図１に示すサンダル１は、履物台１０とアッパー２０を有する。アッパー２０には様々な形状のものを用いることができる。本実施形態の履物台１０は、図２に示すように、天板１１とアウトソール１２とミッドソール１３を備えている。

　天板１１は、太さと長さ（突出長）の組み合わせが異なる複数種類の突起１１１が表面１１ａにまんべんなく設けられた、アウトソール１２よりも硬い天然ゴムからなるものである。したがって、複数種類の突起１１１はいずれも、アウトソール１２よりも硬い。古里精機製作所社製の硬度計（Ｎｏ．０７５５４５，ＪＩＳ　Ｋ６２５３に準拠したもの）を用いて、温度２６℃、湿度５７％の条件下で、アウトソール１２の硬度を測定したところ５６であったのに対し、同硬度計を用いて同条件下で複数種類の突起１１１を測定した平均値は６８であった。なお、アウトソールの硬度は、同硬度計を用いて同条件下で測定した場合には４５以上６０未満であればよく、複数種類の突起１１１の硬度の平均値は、同硬度計を用いて同条件下で測定した場合には６０以上７５以下であればよい。アウトソール１２よりも硬い突起１１１によって足裏には十分な刺激が与えられる。また、複数種類の突起１１１を設けておくことで、指圧効果を高めることができる。なお、天板１１の材質は、天然ゴムに限られるものではない。また、突起１１１がアウトソール１２よりも硬ければよく、天板１１の表面１１ａは、アウトソール１２よりも柔らかくてもよい。

　アウトソール１２は、エチレン－酢酸ビニル共重合樹脂（ＥＶＡ）からなるものであり、かなりの強度と十分な耐摩耗性を有する。複数種類の突起１１１はいずれも、アウトソール１２よりも発泡倍率が低い。この発泡倍率の違いによって、アウトソール１２と突起１１１の硬さに違いが生まれている。なお、アウトソール１２の材質も、ここに示したＥＶＡに限られるものではない。

　図３は、図２に示すアウトソールのＡ－Ａ’断面図である。

　図３に示すように、アウトソール１２の底壁１２０は部位によって厚みが異なる。すなわち、土踏まずの内側に当たる枕部分１２０１の厚み（Ａ）が最も厚く、この枕部分１２０１から足指が当たる部分１２０２に向かって漸次薄くなっていき、所定の厚さ（Ｃ）まで薄くなると、その厚さ（ｃ）のまま足指が当たる部分１２０２まで上向きに延びている。また、踵が当たる部分１２０３の厚さ（Ｂ）は、上記所定の厚さ（Ｃ）よりも厚い。この踵が当たる部分１２０３もわずかに上を向いている。

　アウトソール１２は、外周壁１２１と窪み部１２２を有する。外周壁１２１は、底壁１２０から立設したものであり、図２に示す天板１１の縁１１０を受ける部分である。天板１１の縁１１０は、外周壁１２１の平坦部１２１１に載置され、天板下面の縁部分とその平坦部１２１１は接着剤で貼り合わされる。窪み部１２２は、その外周壁１２１によって囲まれた空間である。窪み部１２２の形状は、ミッドソール１３の形状に合致しており、ミッドソール１３は窪み部１２２に収容され、アウトソール１２の底壁１２０とミッドソール１３は接着剤で貼り合わされる。

　図２に示すミッドソール１３は、熱可塑性エラストマーからなる均一な厚さの部材であり、本発明にいう弾性部材の一例に相当する。この熱可塑性エラストマーは、スポンジ状の多孔質体であり、アウトソール１２よりも柔らかく弾力性が高い。アウトソール１２の外周壁１２１で受けられた天板１１の縁１１０よりも内側の部分は、このミッドソール１３によって支えられる。また、複数種類の突起１１１はいずれも、ミッドソール１３よりも硬い。

　なお、ミッドソール１３に代えて、アウトソール１２の窪み部１２２に流体（例えば水や空気）を収容させたものを用いてもよい。

　図４は、図２に示す天板の平面図である。

　天板１１は、足裏が接する部分であり、図４には、中足骨骨頭部が位置する部位１１Ｘ、中足骨体部が位置する部位１１Ｙ、および土踏まず内側が位置する部位１１Ｚがそれぞれ示されている。ここにいう内側とは、他方の足がくる側をいう。

　図４に示す天板１１に設けられた複数種類の突起の太さは、６．５ｍｍ，５．５ｍｍ，５．０ｍｍ，４．５ｍｍ，４．０ｍｍ，３．５ｍｍ，３．０ｍｍの７種類である。また、高さ（突出長）は、１３．０ｍｍ，１２．０ｍｍ，１１．０ｍｍ，１０．０ｍｍ，９．５ｍｍ，９．０ｍｍ，８．０ｍｍ，７．０ｍｍ，６．０ｍｍ，５．５ｍｍ，５．０ｍｍ，４．５ｍｍ，４．０ｍｍ，３．５ｍｍ，３．０ｍｍの１５種類である。なお、履き物台のサイズが大きくなると、突起の長さは長くなり、太さも太くしてもよい。

　中足骨骨頭部が位置する部位１１Ｘは、言い換えれば足の指の付け根の部分が位置する部位になる。この部位には、太さが５．０ｍｍ，４．５ｍｍ，４．０ｍｍ，３．５ｍｍ、高さ（突出長）が８．０ｍｍ，７．０ｍｍ，６．０ｍｍ，５．５ｍｍ，５．０ｍｍ，４．５ｍｍ，３．０ｍｍを組み合わせた１５種類の突起１１１が設けられている。

　中足骨体部が位置する部位１１Ｙは、より厳密には第２趾および第３趾の中足骨体部が位置する部位である。この部位には、太さが４．５ｍｍ，４．０ｍｍ、高さ（突出長）が６．０ｍｍ，５．５ｍｍ，５．０ｍｍ，４．５ｍｍ，４．０ｍｍを組み合わせた１０種類の突起１１１が設けられている。

　土踏まず内側が位置する部位１１Ｚは、土踏まずのうち、他方の足がくる側の部位である。この部位には、太さが６．５ｍｍ，５．５ｍｍ，５．０ｍｍ、高さ（突出長）が１３．０ｍｍ，１２．０ｍｍ，１１．０ｍｍ，１０．０ｍｍ，９．５ｍｍ，９．０ｍｍ，８．０ｍｍ，７．０ｍｍ，６．０ｍｍを組み合わせた２０種類の突起１１１が設けられている。

　なお、踵が位置する部位の最外周の並びの突起、およびその内側の並び（第二列）の突起の太さは３．０ｍｍであり、高さは５．０ｍｍである。第二列の内側の並び（第三列）、および第三列の内側の並び（第四列）の突起の太さは４．０ｍｍであり、高さは３．０ｍｍである。

　本実施形態の天板１１では、土踏まず内側が位置する部位１１Ｚに最も太くかつ最も長い突起１１１が設けられている。すなわち、中足骨体部が位置する部位１１Ｙに設けられた突起と、土踏まず内側が位置する部位１１Ｚに設けられた突起とを比較してみると、土踏まず内側が位置する部位１１Ｚに設けられた突起の方が、太くで長い。このように、土踏まず内側が位置する部位１１Ｚに、太くかつ長い突起１１１を設けることで、土踏まず内側により十分な刺激が与えられる。

　また、中足骨骨頭部が位置する部位１１Ｘ、中足骨体部が位置する部位１１Ｙ、および土踏まず内側が位置する部位１１Ｚには、他の部位に設けられた突起よりも長い突起が設けられており、足裏の他の箇所に比べて、中足骨骨頭部、中足骨体部、および土踏まず内側に強い刺激が与えられる。

　図５は、本実施形態の履物台に足がのった状態を模式的に示す図である。

　図５に示すように、本実施形態の履物台１０に足Ｆがのると、天板１１の縁１１０よりも内側の部分が落ち込み、足Ｆ全体が沈み込む。天板１１の縁１１０よりも内側の部分が落ち込むことで、天板１１の縁１１０に近い突起１１１ａは、沈み込んだ足Ｆの足裏を包み込むように横を向き、足裏の外周部位ｆ_１がそれら横を向いた突起１１１ａによって刺激される。また、荷重によってミッドソール１３は変形し、足裏の凹凸形状に追従する。すなわち、ミッドソール１３は自身の弾力性によって、土踏まずｆ_２や足指の裏の窪み部分等では上方へ押し上がる。図５には、土踏まずｆ_２にも突起１１１が押し当てられている様子が示されている。したがって、本実施形態の履物台１０によれば、足裏全体に十分な刺激が与えられ、指圧マッサージ効果によって健康が増進される。

　また、図４に示す中足骨骨頭部が位置する部位１１Ｘ、中足骨体部が位置する部位１１Ｙ、および土踏まず内側が位置する部位１１Ｚのうち、土踏まず内側が位置する部位１１Ｚに、最も多くの種類の突起が設けられている。上述のごとく、ミッドソール１３の弾力性によって、足裏における土踏まずの窪んだ箇所に追従して天板１１が変形するが、突起１１１の種類を多種類にしておくことで、土踏まず内側に、突起１１１がよりしっかりと押し当てられやすくなっている。

　なおここでは、サンダル用の履物台を例にあげて説明したが、本発明の履物台は、靴や草履等の様々な履物に適用することができる。

Claims

複数の突起が表面にまんべんなく設けられた天板、
　前記天板の縁を受ける立設した外周壁と、該外周壁によって囲まれた窪み部とを有するアウトソール、および
　前記窪み部に収容された、前記アウトソールよりも柔らかく弾力性のある弾性部材とを備え、
　前記複数の突起は、前記アウトソールよりも硬いものであることを特徴とする履物台。
前記天板は、中足骨体部が位置する部位に設けられた突起よりも太くかつ長い突起が土踏まず内側が位置する部位に設けられたものであることを特徴とする請求項１記載の履き物台。
前記天板は、太さと長さの組み合わせが異なる複数種類の突起が表面にまんべんなく設けられたものであり、中足骨骨頭部が位置する部位、中足骨体部が位置する部位、および土踏まず内側が位置する部位のうち、土踏まず内側が位置する部位に、最も多くの種類の突起が設けられているものであることを特徴とする請求項１又は２記載の履き物台。