WO2012002387A1 - センチネルリンパ節描出剤 - Google Patents

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Abstract

 癌細胞の転移の有無の検査をすべきセンチネルリンパ節を、非侵襲的で安全に、汎用診断装置で、長時間に渡って正確に、簡易かつ迅速に特定することができるセンチネルリンパ節描出剤、及びそれを用いてセンチネルリンパ節を明瞭に描出する画像診断装置の作動方法を提供する。 センチネルリンパ節描出剤は、コロイド粒子に、ガス状のフッ素含有脂肪族化合物が、内包されており、生体の血管外組織への投与によってリンパ系に流入するように用いられるものである。それを用いてセンチネルリンパ節を描出する画像診断装置の作動方法は、そのセンチネルリンパ節描出剤が流入しているリンパ系を画像表示するというものである。

Description

センチネルリンパ節描出剤
 本発明は、癌原発巣から最初にリンパ流が流れ込んでいるリンパ節、とりわけセンチネルリンパ節を撮像する診療の際に用いられる描出剤に関するものである。
 癌原発巣から全身の様々な臓器・組織への癌細胞の転移は、主にリンパ行性によって生じる。癌患者を治療する際、癌原発巣や転移している恐れがあるリンパ節を郭清する外科手術が行われる。このようなリンパ節の郭清は、術式が複雑となり、患者の身体的負担が大きなものである。郭清したとしても、転移していたリンパ系を完全に郭清できたか、また癌細胞のリンパ系への再転移の可能性が無いかを、術後に検査するために、リンパ節転移を指標とする広範なリンパ系での臨床検査を行なわなければならない。
 最近、癌原発巣と郭清すべきリンパ節のみとを外科手術で摘出して患者の身体的・精神的負担を軽減しつつ確実な治療をするために、その手術に先立ち、癌原発巣に色素や放射性同位体を注射し、癌原発巣から輸入リンパ管を経てリンパ流を最初に受ける局所リンパ節であるセンチネルリンパ節(SLN:Sentinel Lymph Node)、所謂みはりリンパ節を見つけ出し、生検をして癌細胞転移の有無を同定するという病理的臨床検査が、行われるようになってきた。これにより、癌患者の外科手術での摘出組織を適切に特定したり最適な治療方針を決めたりすることができる。また、術後に同様に検査をして、予後に関わる転移の有無を適宜判定することもできる。
 本発明者らは、癌原発巣が、前転移段階で癌組織の微小環境に影響しているので、転移前のセンチネルリンパ節中の特定の分子例えばICAM-1が、癌細胞に由来するATPやCCL2を始めとする様々な原因物質に起因して発現され、癌細胞とリンパ管内皮細胞との付着に関わる微小転移し易い環境を誘発しているということを、見出している。
 このようなセンチネルリンパ節は、癌細胞のリンパ行性転移が起こり易くなる転移前段階の微小環境の変化や僅か数個のリンパ行性微小転移が最初に起こる部位である。このようなセンチネルリンパ節での微小変化乃至微小転移や癌転移の検査は、リンパ行性転移の可能性の有無を検知できるので、臨床的に重要であるということが、多くの乳癌患者や消化器系癌患者で実証されている。
 しかし生体内深部にあるセンチネルリンパ節を、臨床現場で、迅速かつ正確に短時間で特定するのは容易でない。このような特定に用いる診断剤として、粘膜や皮下組織に投与され輸入リンパ管を経て到達したセンチネルリンパ節を着色するエバンスブルーのような色素が汎用されているが、センチネルリンパ節での色素の滞留時間が短く、速やかに輸出リンパ管から流れ出してしまう所為で、消色してしまううえ、生体深部ほど目視で確認し難く、切開によらなければ検知し難い場合があるという問題がある。また、特許文献1に、比較的長時間検知可能なマンノース受容体親和性化合物と放射性金属とを含む診断剤が開示されているが、大がかりな放射線施設で面倒な放射線検出を行う必要があり汎用的でないうえ被曝の危険性という本質的な問題がある。
 現在のところ、臨床を目的とするセンチネルリンパ節超音波造影剤やリンパ催行性の超音波造影剤のような画像診断用の描出剤の類いは、市販されていない。
特開2005-226021号公報
 本発明は前記の課題を解決するためになされたもので、癌細胞の転移の有無の検査をすべきセンチネルリンパ節を、非侵襲的で安全に、汎用診断装置で、長時間に渡って正確に、簡易かつ迅速に特定することができるセンチネルリンパ節描出剤、及びそれを用いてセンチネルリンパ節を明瞭に描出する画像診断装置の作動方法を提供することを、目的とする。
 前記の目的を達成するためになされた請求の範囲の請求項1に記載のセンチネルリンパ節描出剤は、コロイド粒子に、ガス状のフッ素含有脂肪族化合物が、内包されており、生体の血管外組織への投与によってリンパ系に流入するように用いられることを特徴とする。
 請求項2に記載のセンチネルリンパ節描出剤は、請求項1に記載されたもので、前記コロイド粒子が、リポソームであることを特徴とする。
 請求項3に記載のセンチネルリンパ節描出剤は、請求項1に記載されたもので、前記フッ素含有脂肪族化合物が、n-パーフルオロブタン及び/又はn-パーフルオロプロパンであることを特徴とする。
 請求項4に記載のセンチネルリンパ節描出剤は、請求項1に記載されたもので、前記コロイド粒子が、親水性化合物、抗体、ペプチド、診断薬及び抗癌薬から選ばれる薬剤で、化学修飾され、又は該薬剤を含有していることを特徴とする。
 請求項5に記載のセンチネルリンパ節描出剤は、請求項1に記載されたもので、前記血管外組織が、前記リンパ系の上流にある腫瘍組織の周辺であることを特徴とする。
 請求項6に記載のセンチネルリンパ節描出剤は、請求項5に記載されたもので、前記血管外組織が、食道から大腸に至るまでの何れかの消化器の粘膜であることを特徴とする。
 請求項7に記載されたセンチネルリンパ節を描出する画像診断装置の作動方法は、コロイド粒子にガス状のフッ素含有脂肪族化合物が内包されており生体の血管外組織へ投与されているセンチネルリンパ節描出剤が、流入しているリンパ系を画像表示して、センチネルリンパ節を描出する画像診断装置の作動方法であって、
 前記リンパ系及びその近傍の組織に超音波又は電磁波を照射する照射器による照射工程と、
 前記リンパ系に流入している前記センチネルリンパ節描出剤内の前記フッ素含有脂肪族化合物が前記超音波又は電磁波により共鳴して発した共鳴波若しくは反射した反射波、及び前記組織で前記超音波又は電磁波により反射した反射波を受信する受信器による受信工程と、
 前記受信した前記共鳴波及び前記反射波の信号を、画像処理回路により画像データ化するデータ変換工程と、
 前記画像データを、ディスプレイに前記リンパ系の画像として表示し、前記センチネルリンパ節を描出する画像表示工程とを、
有することを特徴とする。
 請求項8に記載されたセンチネルリンパ節を描出する画像診断装置の作動方法は、請求項7に記載されたもので、前記血管外組織が、前記リンパ系の上流にある腫瘍組織の周辺であることを特徴とする。
 請求項9に記載されたセンチネルリンパ節を描出する画像診断装置の作動方法は、請求項8に記載されたもので、前記血管外組織が、食道から大腸に至るまでの何れかの消化器の粘膜であることを特徴とする。
 請求項10に記載されたセンチネルリンパ節を描出する画像診断装置の作動方法は、請求項8又は9に記載されたもので、前記センチネルリンパ節が、前記腫瘍組織によって環境変化した前転移段階のセンチネルリンパ節であることを特徴とする。
 本発明のセンチネルリンパ節描出剤は、超音波や電磁波による汎用の画像診断装置を用いて、癌細胞の転移の有無の検査をすべき癌患者のセンチネルリンパ節を、癌患者の切開無しに非侵襲的であっても、その部位を画像で示して、正確に描出し特定するものであるから、癌患者への身体的・精神的負担を軽くすることができるものである。
 このセンチネルリンパ節描出剤は、特に生体の腫瘍組織近傍の血管外組織、例えば皮下組織、特に粘膜への投与によって、リンパ系へ数秒間乃至数分間例えば5分間以内に極めて速やかに流入して、輸入リンパ管を経て、腫瘍組織に近い検査すべきセンチネルリンパ節へ至るものである。そのため、直ちに描出された輸入リンパ管を追跡することにより、その検査すべき所望のセンチネルリンパ節を、腫瘍組織近傍からの流入の無いリンパ系やそれのセンチネルリンパ節と区別して、選択的に描出させて、特定することができる。従来のように汎用の色素でリンパ系を非選択的に着色させ網目状のリンパ系からセンチネルリンパ節のみを目視で選別するという高度な技量と経験とを必要とする検査方法よりも、遥かに簡便で正確に、検査すべき所望のセンチネルリンパ節のみを描出して、正確に特定することができる。
 しかも、このセンチネルリンパ節描出剤によれば、そこでその検査すべき所望のセンチネルリンパ節を、特定するのに十分な時間、維持するので、迅速かつ正確に、見逃すこと無く、そのセンチネルリンパ節を可視化でき、超音波等の画像診断により目視で確認して特定することができるものである。さらに、このセンチネルリンパ節描出剤を、間欠的に生体の腫瘍組織近傍の血管外組織へ投与すれば、数十分間以上、例えば2時間程度、検査すべき所望のセンチネルリンパ節を選択的かつ経時的に、描出することができる。
 また、このセンチネルリンパ節描出剤によれば、様々な臓器に生じた腫瘍組織の近傍のセンチネルリンパ節を描出でき、とりわけ、複数のセンチネルリンパ節を含む着色領域(Basin)としてしか確認し難いと言われていた消化器系臓器、例えば食道から大腸、特に胃・小腸・直腸・大腸での腫瘍組織近傍のセンチネルリンパ節を、個々に、確実に特定することができる。
 このセンチネルリンパ節描出剤は、癌細胞に由来するATPやCCL2を始めとする様々な原因物質に起因して発現し、転移前のセンチネルリンパ節中の特定の分子例えばICAM-1のように、液状因子が影響を及ぼして微小環境変化したり微小癌転移したりしたセンチネルリンパ節を、特定するのに役立つ。特に、腫瘍組織が癌原発巣にまで成長する以前の比較的前期の病態で、センチネルリンパ節を描出できる。
 さらに、臨床的に重要なICAM-1の検出と併用することにより、センチネルリンパ節への癌転移のみならず、その前段階である微小環境変化、乃至は微小癌転移を検出して、センチネルリンパ節への癌転移性を広範に予測したり微小癌転移の有無を診断したりすることができる。
 このセンチネルリンパ節描出剤は、リンパ管発育不全などによる原発性リンパ浮腫や、子宮癌・乳癌での癌原発巣及びセンチネルリンパ節の郭清後に頻発する続発性リンパ浮腫に関して、リンパ系が閉塞して浮腫んだ時に、リンパ系の流れを確認するのに、従来のラジオアイソトープ描出剤に代えて、用いることができる。
 このセンチネルリンパ節描出剤は、放射性物質を含有しておらず、しかも毒性が低く安全性が極めて高いものであり、副作用を発現しないから、癌原発巣摘出の術前・術中・術後に、安心して用いることができるものである。しかも、超音波や電磁波に対する感度が良いから、少量の投与量で、センチネルリンパ節を描出できる。
 センチネルリンパ節描出剤が、その物性を向上させる親水性化合物や、特定疾患指向性の抗体・ペプチド・診断薬や、抗癌薬のような薬剤を、包含していると、機能性が向上する。
 本発明のセンチネルリンパ節を描出する画像診断装置の作動方法によれば、汎用の診断装置、とりわけ超音波診断装置により、簡易かつ正確に、検査すべきセンチネルリンパ節の存在部位を特定できる。そのため、このようなシステムにより、癌原発巣摘出の術前にセンチネルリンパ節への癌細胞の転移の有無を確認して治療方針を的確に決定することができる。
 さらに、術後に予後検診を行って、癌再発によるセンチネルリンパ節への癌細胞の転移の有無を簡便に確認することができる。しかも、非観血的手段で、確実かつ迅速に診療できるので、これら治療のみならず、健康診断、癌予防にも、資する。
本発明を適用するセンチネルリンパ節描出剤の投与前と投与後とにおけるブタの胃周辺の超音波診断画像を示す写真である。
 以下、本発明の実施するための形態を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの形態に限定されるものではない。
 本発明のセンチネルリンパ節描出剤の好ましい一形態は、ホスファチジルセリン類で形成されたリポソームであるコロイド粒子が、その内腔に、ガス状のn-パーフルオロブタンを微小気泡として、内包されており、懸濁して水中で分散しているものである。このセンチネルリンパ節描出剤は、生体の血管外組織、例えば描出すべきセンチネルリンパ節を含むリンパ系の上流に存する癌原発巣の近傍の粘膜下又は皮下組織下への投与によってリンパ系に流入するように用いられるものである。
 このようなホスファチジルセリン類で形成されn-パーフルオロブタンを内包したコロイド粒子からなるセンチネルリンパ節描出剤として、例えば、ソナゾイド(第一三共株式会社の製品;登録商標)が挙げられる。ソナゾイドは、本来、静脈注射されて、肝腫瘤性病変の超音波検査における造影を行うもので、投与後5~10分以降に、肝臓内で細網内皮系であるクッパー細胞に取り込まれて、超音波照射したときに、細網内皮系を有しない腫瘍と正常組織とのコントラストを増強し、腫瘍の存在診断を可能とするものである。しかしソナゾイドをセンチネルリンパ節描出剤として用いた場合、血管外組織へ投与されてから僅か数秒で輸入リンパ管へ流入してセンチネルリンパ節に至り、超音波照射したときに、センチネルリンパ節描出剤の表面で反射散乱したり共振・共鳴して別な波長で発したりする結果、造影して描出できるようになったものであり、しかもその描出が約30分間乃至2時間程度維持可能なものであるから、静脈即ち血管に注射して肝腫瘤性病変を造影するのとは、造影の作用機序を全く異にするものである。
 このコロイド粒子は、ホスファチジルセリン類、具体的にはホスファチジルセリン塩、より具体的には主成分の水素添加卵黄ホスファチジルセリンナトリウムで形成されているリポソームであることが好ましい。コロイド粒子は、ジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)、ジステアロイルホスファチジルエタノールアミン(DSPE)のようなリン脂質で形成されたリポソームであってもよい。このコロイド粒子は、その他レシチンのようなリン脂質で形成されたリポソーム、生体分解性樹脂ミセル粒子や合成樹脂ミセル粒子であってもよい。中でもリポソームであることが特に好ましい。
 このコロイド粒子に内包されて封入されているガス状のフッ素含有脂肪族化合物として、n-パーフルオロブタンの例を挙げたが、n-パーフルオロプロパンであってもよい。とりわけn-パーフルオロブタンは、市販のソナゾイドの有効成分であり、吸収・分布・代謝・排泄のような薬物動態、薬効、一般薬理、毒性などの観点から、ヒトでの安全性が十分に確認されているから、特に好ましい。このようなフッ素含有脂肪族化合物は、センチネルリンパ節描出剤の有効成分であるが、コロイド粒子とりわけ単層のリポソームの内空でマイクロバブル即ち微小気泡となって薬効を示すものである。
 このコロイド粒子の平均粒子径は、所謂ナノ粒子である5~1000nm程度であってもよく、1~10μm程度であってもよいが、好ましくは0.3~3μmである。このようなコロイド粒子の径や流動特性が、リンパ系への特異的な流入を惹き起している。
 このコロイド粒子の表面が、親水性化合物や抗体や疾患指向性ペプチドや別な診断薬や抗癌薬のような薬物で化学修飾されたりそれら薬物を包含したりしていてもよい。とりわけリポソームの表面の分子に親水性化合物であるポリエチレングリコール(PEG)の片末端が結合したものであることが好ましい。そのポリエチレングリコールの他末端に、これらの内の別な薬物が結合していてもよい。特にセンチネルリンパ節の微小環境変化や微小癌転移によって発現している分子マーカーを検出するような薬物が結合されていてもよい。最近広く研究されているような1~数個しか転移していないセンチネルリンパ節内の癌細胞上の分子マーカーを検出する方法よりも、このセンチネルリンパ節描出剤を用いて検出する方法によって、センチネルリンパ節の微小環境変化、乃至は微小癌転移によりそこに発現した分子マーカーを検出する方が、遥かに感度が良い。しかも術前・術中にでも簡易かつ迅速に検知できる。
 このセンチネルリンパ節描出剤が、リンパ系に流入するように、粘膜下又は皮下組織下へ投与されように用いられる例を挙げたが、乳癌や、胃癌のような消化器癌などの癌原発巣近傍に投与されてもよく、癌検診すべきセンチネルリンパ節の上流の血管外組織へ投与されるように用いられてもよい。
 このセンチネルリンパ節描出剤の投与量は、ガス状のフッ素含有脂肪族化合物の体積換算で、0.002~1μL/kg、好ましくは健康成人に0.12μL/kgとなるように用いられる。
 このセンチネルリンパ節描出剤、例えばリポソーム原料であるホスファチジルセリン類で形成されたリポソームであるコロイド粒子がその内腔にガス状のn-パーフルオロブタンを内包しているものは、常圧下乃至加圧下で、フッ素含有脂肪族化合物とホスファチジルセリン類とを、水中で、常温下乃至加熱下で、高速で撹拌して、クリーム状にしたリポソームが分散した懸濁液として調製される。必要に応じ得られたリポソームをPEGでエステル化するなどの手法により化学修飾してもよい。また所望の他の薬効成分と共存させつつリポソームの懸濁液を調製してもよく、予め化学修飾されたホスファチジルセリン類でリポソームの懸濁液を調製してもよい。必要に応じそのリポソームの懸濁液を凍結乾燥しておき用時に水で希釈し再懸濁させて用いてもよい。
 本発明のセンチネルリンパ節を描出する画像診断装置の作動方法の好ましい一態様は、このセンチネルリンパ節描出剤を用いて、以下のようにして行われる。
 乳癌原発巣を切除する外科手術すべき乳癌患者のような被検体に対して、画像診断装置として市販の汎用超音波画像診断装置を使用し、この作動方法が施される例について、説明する。
 使用される超音波画像診断装置は、プローブ本体とそれが繋がる画像診断装置本体とからなる。プローブ本体は、被検体へ超音波を照射する発振素子からなる照射器と被検体からの超音波を受信する振動素子からなる受信器とを、先端側に内蔵し、根元側でケーブルにより画像診断装置本体へ接続されている。画像診断装置本体は、照射する超音波の波長・強度を調整して発振する発振回路へ繋がる制御パネルと、受信する超音波をディジタルデータに変換し画像表示するための画像処理回路へ繋がるディスプレイとを備えている。
 乳癌原発巣に最も近い腋窩のセンチネルリンパ節が、癌細胞のリンパ行性転移しているか否かについて確認するため、外科手術に先立ち、そのセンチネルリンパ節を含むリンパ系の超音波画像診断をするのに、センチネルリンパ節描出剤、例えばソナゾイドを、用いる。
 検査すべきセンチネルリンパ節のリンパ系上流の乳癌原発巣近傍の血管外組織へ、センチネルリンパ節描出剤の適量を、シリンジで注射して皮下投与しておく。センチネルリンパ節描出剤は、その血管外組織のリンパ間隙から速やかに数秒乃至数10秒でリンパ管へ流入し始める。このように皮下投与されたら、超音波画像診断装置の作動を開始する。センチネルリンパ節描出剤のリンパ管への流入は、緩々と約30分間~2時間程度、持続している。
 画像診断装置の作動方法の第一工程は、リンパ系及びその近傍の組織に、照射器で超音波を照射する照射工程である。先ず、超音波画像診断装置のプローブ本体の先端を、被検体の体表へ押し付ける。超音波画像診断装置の制御パネルで発振すべき超音波の波長・強度が調整されており、その超音波に対応する電気パルス信号の発振回路から電気パルス信号が、プローブ内の発振素子である圧電素子からなる照射器へ送られ、機械振動に変換される結果、被検体へ、所期の波長・強度の超音波が走査しながら照射される。照射される超音波は、2.5~13MHzであることが好ましい。
 画像診断装置の作動方法の第二工程は、被検体からの超音波を受信器で受信する受信工程である。皮下投与された乳癌原発巣近傍の血管外組織からリンパ系に流入しているセンチネルリンパ節描出剤内のフッ素含有脂肪族化合物が前記のようにして照射した超音波により共鳴して発した共鳴波、若しくはセンチネルリンパ節描出剤のマイクロバブル表面で反射した反射波、及び被検体での他の組織で前記超音波により反射した反射波が、プローブ内の振動素子である圧電素子からなる受信器で走査しながら受信された後、A/Dコンバータでその機械振動が電気信号であるエコー信号に変換される。
 画像診断装置の作動方法の第三工程は、受信した共鳴波及び反射波によるエコー信号を、ディジタルスキャンコンバータのような画像処理回路により、画像データ化してビデオ信号に変換し、さらに必要に応じ増幅したり明るさ・コントラスト・フォーカス調整されたりするデータ変換工程である。
 画像診断装置の作動方法の第四工程は、画像データであるビデオ信号を基に、画像診断装置のディスプレイパネルにリンパ系の画像として表示し、センチネルリンパ節を、リアルタイムに描出する画像表示工程である。この結果、リンパ系の輸入リンパ管・センチネルリンパ節等のリンパ節・輸出リンパ管の内部を移動するセンチネルリンパ節描出剤が、ディスプレイに描出され、その形態・位置・大きさなどから、センチネルリンパ節が、特定される。
 画像表示は、横軸に被検体の深度、縦軸に受信した超音波の強度を受信波形で示すアンプリチュードモード(Aモード)であってもよいが、通常汎用表示されているもので、音響インピーダンスの異なる被検体組織間の境界で起こる反射波を、受信超音波として、その受信超音波による信号強度を輝度変調し、断層像として表示した通常のブライトネスモード(Bモード)や、センチネルリンパ節描出剤へ照射した超音波の整数倍に共鳴させた反射波であるハーモニック成分を発生させてセンチネルリンパ節描出剤由来の信号を選択的にBモード表示したハーモニックモードや、センチネルリンパ節描出剤の強い散乱特性により特に受信超音波が増強されることを利用してBモードよりも輝度増強を強調したコントラストモードであってもよい。
 プローブの形状は特に限定されないが、例えば、垂直に超音波を照射・受信する平坦先端を有し近距離視野幅が大きく深部視野幅が比較的大きなリニア型プローブ、放射状に超音波を照射・受信する弧状先端を有し近距離視野幅が比較的大きく深部視野幅が大きなコンベックス型プローブ、放射状に超音波を照射・受信する平坦先端を有し近距離視野幅が小さく深部視野幅が大きなセクタ型プロープであってもよい。
 センチネルリンパ節描出剤は、超音波で検出するものであるから、被検体を非侵襲的に体表にプローブを当接させて画像診断装置を作動させてもよく、被検体の体腔に非侵襲的に内視鏡プローブを挿入しつつその体腔を映し出すように画像診断装置を作動させてもよく、開腹又は開胸してその切開部位に非接触的にプローブを近接させつつ画像診断装置を作動させてもよい。乳癌のみならず、消化器系癌を始め各種の癌原発巣の郭清の際に利用されてもよい。超音波画像診断装置の例を示したが、近赤外光画像診断、コンピュータ化X線体軸断層撮影診断(CTスキャン)、陽電子放射断層撮影診断(PETスキャン)のような様々な電磁波による非観血的手段による装置を、同様に作動させるものであってもよい。作動方法に乗じて、それら電磁波による治療を行ってもよい。
 センチネルリンパ節描出剤で微小環境変化、乃至は微小癌転移していると予測又は診断されたセンチネルリンパ節を、超音波、レーザー、X線、電子線等の電磁波で、焼灼してもよい。
 以下、本発明のセンチネルリンパ節描出剤を用い、センチネルリンパ節を描出する画像診断装置の作動方法により、センチネルリンパ節を描出した実施例について、詳細に説明する。
(調製例1)
 市販のソナゾイド(注射用)の能書通りに、ガス状のフッ素含有脂肪族化合物であるn-パーフルオロブタンの体積換算で16μLを含有する1バイアルを、注射用水2mLで、添付の調製器具ケモプロテクト(登録商標)により懸濁し、懸濁液であるセンチネルリンパ節描出剤を得た。
(実施例1)
 体重15~25kgの雌又は雄のブタに、鎮静剤として、1.0mg/mLのメデトミジンの1.5mLと、10mg/mLのミダゾラムの1.5mLとを、筋肉内注射した。また、麻酔として、イソフルランの2~4%を含む酸素ガスを、このブタに吸入させた。麻酔下でこのブタを仰臥位にして、腹部を正中切開し、胃を露出した。胃壁前部を、胃大網動脈と平行に、横切開した。
 この段階で先ず、超音波画像診断装置EUP-7500(株式会社日立メディコ製)で、胃の内腔から挿入した超音波プローブ(コンベックス型プローブC7115(同社製)、照射超音波周波数:3.5MHz、MI値(強度指数):0.22)を用いて、胃内腔から周囲の組織を走査して、センチネルリンパ節描出剤投与前でのブタの胃での超音波診断画像を、通常のBモードとコントラストモードとで、取得した。
 次に、ブタの胃の内腔より、色素である2%ウシ血清アルブミン含有1%エバンスブルー液と調製例1のセンチネルリンパ節描出剤の0.1mLとを、胃壁の粘膜下に投与し、直ちに、先と同様にして超音波診断画像を取得し始めた。センチネルリンパ節描出剤の投与後、1分以内に、輸入リンパ管が描出され始め、輸入リンパ管でのセンチネルリンパ節描出剤の動向を画像上で目視により追跡することにより、胃センチネルリンパ節へ辿り着き、形態・位置・動態の観察によって、センチネルリンパ節を確実に同定することができた。そのリンパ系、とりわけ胃センチネルリンパ節は、30分間以上、描出し続けることができた。
 そのBモードとコントラストモードとの超音波診断画像写真を図1に示す。コントラストモードは、照射した超音波によりセンチネルリンパ節描出剤のフッ素含有脂肪族化合物が共鳴して発した異なる周波数の超音波を受信して強調して画像化したものである。図1中、楕円で囲って示すように、通常のBモードでは投与前に比べ投与後に描出されたリンパ系がやや濃い白色部分として点在して描出されたが、コントラストモードでは投与前に比べ投与後に描出されたリンパ系が極めて濃い高密度の白色部分として点在して明瞭に描出された。
 このようなリンパ系に、音圧の強い超音波(MI値1.1)にて数秒間フラッシュ操作すると、センチネルリンパ節描出剤のガス状のフッ素含有脂肪族化合物によるマイクロバブルがはじける結果、コントラストモードで、濃い白色部分として点在して描出されていたリンパ系が消退した。このことから、リンパ系は、センチネルリンパ節描出剤により、画像上で白色部分として描出されていたことが確かめられた。
 一方、色素で青く着色されたセンチネルリンパ節は、目視で容易に確認できたものの比較的短時間で消色した。しかし速やかに確認すると、センチネルリンパ節描出剤を用いることによって超音波診断画像として描出されて同定された位置と、完全に一致していた。従って、従来の色素着色と同様な精度で、しかも着色よりも一層長時間、描出できることが分かった。
 ブタの胃は、ヒトの胃に組織学的・生化学的な機能が近似していることが知られており、ブタでセンチネルリンパ節が描出できたことは、ヒトの内視鏡的超音波画像診断にも用いることができることを示している。
(実施例2)
 実施例1の超音波プローブを、コンベックス型プローブからリニア型プローブL74M(株式会社日立メディコ製、照射超音波:13MHz)、小型コンベックス型プローブC532(同社製、照射超音波:9MHz)に変えた以外は、実施例1と同様にして、ブタの胃のセンチネルリンパ節の超音波診断画像を描出した。実施例1及び2での画像を夫々対比したところ、通常のBモードではセンチネルリンパ節の描出がやや明瞭であったが、コントラストモード、さらに画像表示効果の高いハーモニックモードではセンチネルリンパ節の描出が極めて明瞭であった。
(実施例3)
 実施例1でのセンチネルリンパ節描出剤の投与量を、0.1mL、0.03mL、0.01mLに変更した以外は、実施例1と同様にして、ブタの胃のセンチネルリンパ節の超音波診断画像を描出した。0.1mL及び0.03mLの投与量の場合、投与直後からリンパ系が描出され始め、輸入リンパ管乃至センチネルリンパ節が明瞭に描出された。一方、0.01mLの投与量の場合、僅かに遅れて5分間以内にリンパ系が描出され始め、輸入リンパ管乃至センチネルリンパ節が明瞭に描出された。このことから、センチネルリンパ節描出剤は、極少量でも、十分にリンパ系を描出させることができることが、確認された。
(実施例4)
 実施例1及び2でのセンチネルリンパ節描出剤を、調製例2で調製されたセンチネルリンパ節描出剤0.2mLに変更した以外は、実施例1及び2と同様にして、ブタの胃のセンチネルリンパ節の超音波診断画像を描出した。実施例1及び2と同様に、通常のBモードではセンチネルリンパ節の描出がやや明瞭であったが、コントラストモード、さらに画像表示効果の高いハーモニックモードではセンチネルリンパ節の描出が極めて明瞭であった。
(実施例5)
 実施例4での超音波プローブを、コンベックス型プローブからリニア型プローブL74M(株式会社日立メディコ製、照射超音波:13MHz)、小型コンベックス型プローブC532(同社製、照射超音波:9MHz)に変えた以外は、実施例4と同様にして、ブタの胃のセンチネルリンパ節の超音波診断画像を描出した。実施例4と同様に、通常のBモードではセンチネルリンパ節の描出がやや明瞭であったが、コントラストモード、さらに画像表示効果の高いハーモニックモードではセンチネルリンパ節の描出が極めて明瞭であった。
(実施例6)
 実施例4でのセンチネルリンパ節描出剤の投与量を、0.3mL、0.2mL、0.1mLに変更した以外は、実施例4と同様にして、ブタの胃のセンチネルリンパ節の超音波診断画像を描出した。0.3mL及び0.2mLの投与量の場合、投与後1分以内、少なくとも20秒後からリンパ系が描出され始め、輸入リンパ管乃至センチネルリンパ節が明瞭に描出され、少なくとも5~10分間は描出され続けた。一方、0.1mLの投与量の場合、リンパ系の描出が幾分不明確であった。
(実施例7)
 実施例4のブタの胃にかえて、ラットの腸骨リンパ節についても、リニア型プロープを用い、実施例4及び5と同様にして、リンパ節の超音波診断画像を描出した。投与後1分以内にリンパ系が描出され始め、リンパ節が明瞭に描出された。このことから、種差によらず、リンパ系を描出できることが確認された。
(比較調製例1)
 100mLのナスフラスコに、ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)の20mgを計り取り、溶媒である3mLのクロロホルムに溶解した。それを、50℃の温浴中、窒素雰囲気下、エバポレーターで溶媒を完全除去した。これに、蒸留水の2mLを加えて、55℃の温浴中で加温しながら、10分間攪拌装置のボルテックスで攪拌した。この操作で、脂質多重膜小胞であるマルチラメラベシクルが得られた。これを、リポソームを形成するための機械であるエクストルーダーを用いて、直径400nmの孔を有するポリカーボネート膜で通過させた。この操作を数回繰り返し、粒径が揃えられたリポソームが得られた。このリポソームを凍結乾燥させ、保存した。これの20mg/mLを、リン酸緩衝液中に分散させ、リポソーム内部に空気を含む超音波造影剤が調製された。このまま放置すると、リン酸緩衝液の上部に、この造影剤が集積した。この造影剤の粒子径を光散乱法にて測定した結果、平均粒子径は、429nm(分布300~500nm)であった。
(比較調製例2)
 心臓、血管又は子宮卵管の超音波診断用で静脈注射される造影剤であるガラクトース・パルミチン酸混合物のレボビスト(バイエル薬品株式会社の製品;登録商標)を、能書に従い注射用水に懸濁させて、200mg/mLに調製した。
(比較例1~2)
 比較調製例1で調製された造影剤の2mL、比較調製例2で調製されたレボビスト懸濁液2mLを用いて、ブタの胆嚢の超音波診断画像を取得したところ、胆嚢が明瞭に描出された。しかし、実施例4のセンチネルリンパ節描出剤に代えて、比較調製例1の造影剤、比較調製例2のレボビスト懸濁液を用いたこと以外は実施例4と同様にして、ブタの胃の超音波診断画像を取得したところ、センチネルリンパ節はおろかリンパ系を描出することが、できなかった。
 本発明を適用する実施例におけるセンチネルリンパ節描出剤は、組織間隙からリンパ系へのコロイド粒子の取り込みやリンパ節内でのコロイド粒子の通過性において重要な因子である粒子径が適切であるため、リンパ系、とりわけセンチネルリンパ節を描出させることができたものと推察される。一方、本発明を適用外の比較例における造影剤や懸濁液は、リンパ系の描出に適していなかった。
 本発明のセンチネルリンパ節描出剤及びセンチネルリンパ節を描出する作動方法は、外科手術による癌治療の際、その外科手術前や最中に、癌原発巣と共に郭清すべきセンチネルリンパ節を描出して、特定し、病理学的検査を行うのに用いられる。また、その外科手術後に癌が再発してリンパ行性転移が起こっていないかを病理学的検査を行うのに用いられる。さらに、治療の他、人間ドックのような検診、予防医学にも利用できる。

Claims (10)

  1.  コロイド粒子に、ガス状のフッ素含有脂肪族化合物が、内包されており、生体の血管外組織への投与によってリンパ系に流入するように用いられることを特徴とするセンチネルリンパ節描出剤。
  2.  前記コロイド粒子が、リポソームであることを特徴とする請求項1に記載のセンチネルリンパ節描出剤。
  3.  前記フッ素含有脂肪族化合物が、n-パーフルオロブタン及び/又はn-パーフルオロプロパンであることを特徴とする請求項1に記載のセンチネルリンパ節描出剤。
  4.  前記コロイド粒子が、親水性化合物、抗体、ペプチド、診断薬及び抗癌薬から選ばれる薬剤で、化学修飾され、又は該薬剤を含有していることを特徴とする請求項1に記載のセンチネルリンパ節描出剤。
  5.  前記血管外組織が、前記リンパ系の上流にある腫瘍組織の周辺であることを特徴とする請求項1に記載のセンチネルリンパ節描出剤。
  6.  前記血管外組織が、食道から大腸に至るまでの何れかの消化器の粘膜であることを特徴とする請求項5に記載のセンチネルリンパ節描出剤。
  7.  コロイド粒子にガス状のフッ素含有脂肪族化合物が内包されており生体の血管外組織へ投与されているセンチネルリンパ節描出剤が、流入しているリンパ系を画像表示して、センチネルリンパ節を描出する画像診断装置の作動方法であって、
     前記リンパ系及びその近傍の組織に超音波又は電磁波を照射する照射器による照射工程と、
     前記リンパ系に流入している前記センチネルリンパ節描出剤内の前記フッ素含有脂肪族化合物が前記超音波又は電磁波により共鳴して発した共鳴波若しくは反射した反射波、及び前記組織で前記超音波又は電磁波により反射した反射波を受信する受信器による受信工程と、
    前記受信した前記共鳴波及び前記反射波の信号を、画像処理回路により画像データ化するデータ変換工程と、
     前記画像データを、ディスプレイに前記リンパ系の画像として表示し、前記センチネルリンパ節を描出する画像表示工程とを、
    有することを特徴とするセンチネルリンパ節を描出する画像診断装置の作動方法。
  8.  前記血管外組織が、前記リンパ系の上流にある腫瘍組織の周辺であることを特徴とする請求項7に記載のセンチネルリンパ節を描出する画像診断装置の作動方法。
  9.  前記血管外組織が、食道から大腸に至るまでの何れかの消化器の粘膜であることを特徴とする請求項8に記載のセンチネルリンパ節を描出する画像診断装置の作動方法。
  10.  前記センチネルリンパ節が、前記腫瘍組織によって環境変化した前転移段階のセンチネルリンパ節であることを特徴とする請求項8又は9に記載のセンチネルリンパ節を描出する画像診断装置の作動方法。
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