WO2010029603A1

WO2010029603A1 - 電子キャピタルによる中小企業支援システム

Info

Publication number: WO2010029603A1
Application number: PCT/JP2008/066205
Authority: WO
Inventors: 悌之尾嵜
Original assignee: Ozaki Tomoyuki
Priority date: 2008-09-09
Filing date: 2008-09-09
Publication date: 2010-03-18

Abstract

　図２に示す如く、電子キャピタルによる中小企業支援システムＡは、拠出元会社６の情報を格納した電子キャピタル発行データベース２と、支援受会社情報、消費者ＩＤ、投資額等を管理する支援受会社データベース３と、消費者情報、および各消費者ＩＤの電子キャピタルの保有額を格納した消費者データベース４とを、インターネット回線１１を介してアクセス可能なＷｅｂサーバ１０を設置し、Ｗｅｂサーバ１０は、消費者ＩＤの消費者５が店舗６１で商品６２を購入すると支払情報を取得して拠出元会社６に代わって投資可能な電子キャピタルを発行し、その消費者５から投資依頼を受けると、投資額に相当する支援金が支援受会社７へ支払われた後に、消費者ＩＤの支援受会社ＩＤへの投資額を更新する。消費者５は、投資用の資金を自前で用意することなく、電子キャピタルを中小企業の支援受企業７へ投資できる。また、支援受会社７は資金を調達できる。

Description

電子キャピタルによる中小企業支援システム

　本発明は、電子キャピタルによる中小企業支援システムに関する。

　特許文献１には、通信回線を介して、融資希望者の情報端末と、事業体の情報端末とを相互に接続して、中小企業経営者等が資金の融資を容易に受けられる様な融資支援システムが記載されている。
特開２００２－１８３４４４号公報

　特許文献１の技術は、システムが複雑（担保の設定や契約書の作成等）であるので維持費がかかる。

　本発明の目的は、簡単なシステムで中小企業を支援することができる電子キャピタルによる中小企業支援システムの提供にある。

（請求項１に係る発明について）
　電子キャピタルによる中小企業支援システムは、拠出元企業ＩＤが割り当てられ中小企業支援に賛同する拠出元企業の情報が格納される電子キャピタル発行管理手段と、固有の支援受企業ＩＤが割り当てられた支援受企業の企業名等の企業情報、電子キャピタルを投資した消費者の消費者ＩＤ、投資額、および投資日時を、支援受企業ＩＤ毎に管理する支援受企業データ管理手段と、固有の消費者ＩＤが割り当てられた消費者の氏名・生年月日を含む消費者情報、および各消費者ＩＤの電子キャピタルの保有額が格納される消費者データ管理手段とがシステム管理機関のＷｅｂサーバーに設けられている。

　電子キャピタル発行管理手段は、消費者ＩＤを有する消費者が傘下の販売拠点で商品を購入したりサービスを受けて支払った支払情報を拠出元企業側端末からインターネット回線を介して受けると、その支払金額の所定割合で拠出元企業がシステム管理機関へ払う支援金に応じた額に等しく投資後に換金可能となる電子キャピタルを拠出元企業に代わって消費者の消費者ＩＤに対して発行する。

　支援受企業データ管理手段は、支援受企業ＩＤの支援受企業に対して、未投資または投資済の電子キャピタルを投資または引上移動する旨の依頼を消費者ＩＤの消費者の消費者端末からインターネット回線を介して受けると、該当する支援受企業の支援受企業端末へインターネット回線を介して依頼があった旨を通知し、投資額に相当する支援金または引上移動額に相当する返済金をシステム管理機関が支援受企業へ支払うか受け取った後に、消費者ＩＤの支援受企業ＩＤへの投資額を更新する。

　消費者データ管理手段は、未投資の電子キャピタルの保有額、および投資済の電子キャピタルの保有額を消費者ＩＤ毎に更新する。

（請求項２に係る発明について）
　請求項２の電子キャピタルによる中小企業支援システムでは、支援受企業ＩＤの支援受企業へ投資した電子キャピタルを引上移動する旨の依頼を消費者ＩＤの消費者の消費者端末からインターネット回線を介してＷｅｂサーバの支援企業データ管理手段が受けると、該当する支援受企業の支援受端末へインターネット回線を介して引上移動の依頼があった旨を通知し、通知から所定の据置期間が経過して、引上移動額に相当する返済金の受け取り（システム管理機関が引上分の電子キャピタルに相当する金額を引上元の支援受企業から受け取る）と、引上移動先の支援受企業への支払い（システム管理機関が移動分の電子キャピタルに相当する金額を引上先の支援受企業へ支払う）が完了した後に、消費者ＩＤの電子キャピタルを、引上元の支援受企業側から引上移動先の支援受企業側へ移動させる構成である。

（請求項３に係る発明について）
　請求項３の電子キャピタルによる中小企業支援システムでは、消費者が支援受企業へ投資した電子キャピタルは、消費者が所定の年齢に達した後に、システム管理機関へ換金依頼ができる。

（請求項４に係る発明について）
　請求項４の電子キャピタルによる中小企業支援システムでは、システム管理機関は、電子キャピタルを投資したり、引上移動する旨の依頼を、消費者ＩＤを有する消費者が、消費者端末からインターネット回線を介して依頼する毎に消費者から手数料を徴収する。

（請求項５に係る発明について）
　請求項５の電子キャピタルによる中小企業支援システムでは、消費者ＩＤを有する消費者が、支援受企業ＩＤを有する支援受企業へ投資した投資キャピタルの投資額と投資期間に応じて、配当金を支援受企業が消費者へ支払う構成である。

（請求項１に係る発明について）
　電子キャピタルによる中小企業支援システムは、インターネット回線を介して、各端末とデータのやり取りが可能な、システム管理機関のＷｅｂサーバーに、電子キャピタル発行管理手段、支援受企業データ管理手段、および消費者データ管理手段を設けて、各種データ（拠出元企業情報、支援受企業情報、消費者情報、各消費者の投資済・未投資分の電子キャピタルの保有額等）を一元管理している。このため、各種データの管理ミス（情報の消失、情報の漏洩、情報の改竄）を防止できるとともに、システムを簡略化できる。

　電子キャピタルによる中小企業支援システムは、消費者ＩＤを有する消費者が傘下の販売拠点で商品を購入したりサービスを受けて支払うと、その支払金額の所定割合で拠出元企業がシステム管理機関へ払う支援金に応じた額に等しく、投資後に換金可能となる電子キャピタルを、Ｗｅｂサーバーの電子キャピタル発行管理手段が消費者の消費者ＩＤに対して発行する構成である。なお、消費者が投資した電子キャピタルの投資額に応じてシステム管理機関から支援金が投資先の支援受企業へ支払われる。
　このため、中小企業の支援受企業は、電子キャピタルを投資してもらい易い環境を消費者にアピールすれば、支援金（引上移動時等で要返済）を容易に確保することができる。　

　拠出元企業は、傘下の販売拠点で消費者が商品を購入したりサービスを受けると、消費者がそれに支払った支払金額の所定割合の支援金をシステム管理機関へ払う必要があるが、中小企業を支援しているというアピールを行うことができるので社会的評価が高まる。　また、発行される電子キャピタル目当てで、消費者が傘下の販売拠点から商品を購入したりサービスを受ける様になるので、広告効果が生じ、販売促進に寄与する。

　拠出元企業の傘下の販売拠点で消費者が商品を購入したりサービスを受けると、その支払金額に応じた額で、投資後に換金可能となる電子キャピタルがシステム管理機関から消費者へ発行される。
　このため、消費者は、投資用の資金を自前で用意することなく（持ち出し金不要）、電子キャピタルを中小企業の支援受企業へ投資することができるので、手軽に投資の楽しみを味わうことができる。

（請求項２に係る発明について）
　投資した電子キャピタルを引上移動する旨の依頼を、消費者ＩＤの消費者の消費者端末からインターネット回線を介して受けると、該当する支援受企業へ通知される。しかし、支援受企業は、通知から所定の据置期間が経過するまでは、引上分の電子キャピタルに相当する金額を引上元のシステム管理機関へ支払わなくても良いので資金繰りが楽である。

（請求項３に係る発明について）
　消費者は、貯蓄用の資金を自前で用意することなく（持ち出し金不要）、所定の年齢以降に換金可能な貯蓄を行うことができる。
　なお、請求項２を引用する場合、システム管理機関への換金依頼は、支援受企業ＩＤの支援受企業へ投資した電子キャピタルの引上移動と見なす。

（請求項４に係る発明について）
　システム管理機関に手数料が入るので、システムの管理費用を差し引いても、充分な利益を確保することができる。また、消費者が支援受企業へ投資した電子キャピタルを過度に引上移動（他の支援受企業へ投資を移す）させることを抑制することができる。

（請求項５に係る発明について）
　支援受企業が支払う配当金目当てで、消費者が支援受企業ＩＤを有する支援受企業へ、積極的に電子キャピタルを多く、長期間に亘って投資するので、その支援受企業は、支援金を多く貰うことができる。

図１は、実施例１に係る電子キャピタルによる中小企業支援システムの概略を示すブロック図である。図２は、その電子キャピタルによる中小企業支援システムの詳細な構成を示す説明図である。

符号の説明

　１　システム管理会社（システム管理機関）
　２　電子キャピタル発行データベース（電子キャピタル発行管理手段）
　３　支援受会社データベース（支援受企業データ管理手段）
　４　消費者データベース（消費者データ管理手段）
　５　消費者
　６　拠出元会社（拠出元企業）
　７　支援受会社（支援受企業）
１０　Ｗｅｂサーバー
１１　インターネット回線
１２　支援金
１３　返済金
３１　通知
５０　手数料
５１　端末（消費者端末）
５２　投資依頼（投資する旨の依頼）
５３　引上移動依頼（引上移動する旨の依頼）
５４　換金依頼
６１　店舗（販売拠点）
６２　商品
６３　代金
６５　端末（拠出元企業側端末）
７１　端末（支援受企業端末）
７２　配当金

　電子キャピタルによる中小企業支援システムは、拠出元会社ＩＤが割り当てられ中小企業支援に賛同する拠出元会社の情報が格納される電子キャピタル発行データベースと、
　固有の支援受会社ＩＤが割り当てられた支援受会社の会社名等の会社情報、電子キャピタルを投資した消費者の消費者ＩＤ、投資額、および投資日時を、支援受会社ＩＤ毎に管理する支援受会社データベースと、
　固有の消費者ＩＤが割り当てられた消費者の氏名・生年月日を含む消費者情報、および各消費者ＩＤの電子キャピタルの保有額が格納される消費者データベースとがシステム管理会社のＷｅｂサーバーに設けられている。

　電子キャピタル発行管理手段は、消費者が傘下の販売拠点で商品を購入したりサービスを受けると、拠出元会社がシステム管理会社へ払う支援金（支払金額の１％）に等しい電子キャピタルを消費者ＩＤに対して発行する。

　支援受会社の会社情報、消費者ＩＤ、投資額、および投資日時を、支援受会社ＩＤ毎に管理する支援受会社データベースが、電子キャピタルを投資または引上移動する旨の依頼を消費者ＩＤの消費者端末からインターネット回線を介して受けると、投資額に相当する支援金または引上移動額に相当する返済金を、システム管理会社が支援受会社へ支払うか、支援受会社から受け取った後に、消費者ＩＤの支援受会社ＩＤへの投資額を更新する。　消費者データベースは、電子キャピタル（投資分、未投資分）の保有額を、消費者ＩＤ毎に更新する。

　電子キャピタルによる中小企業支援システムは、インターネット回線を介して、各端末とデータのやり取りが可能な、システム管理機関のＷｅｂサーバーに、電子キャピタルデータベース、支援受会社データベース、および消費者データベースを設けて、各種データを一元管理している。このため、各種データの管理ミス（情報の消失、情報の漏洩、情報の改竄）を防止できるとともに、システムを簡略化できる。

　中小企業の支援受会社は、電子キャピタルを投資してもらい易い環境を消費者にアピールすれば、支援金（引上移動時等で要返済）を容易に確保することができる。

　拠出元企業は、中小企業を支援しているという事実により社会的評価が高まる。また、発行される電子キャピタル目当てで、消費者が傘下の販売拠点から商品を購入したりサービスを受ける様になるので、広告効果が得られ、販売促進に寄与する。

　消費者は、投資用の資金を自前で用意することなく、電子キャピタルを中小企業の支援受企業へ投資することができるので、手軽に投資の楽しみを味わうことができる。

　本発明の実施例１（請求項１～５に対応）に係る電子キャピタルによる中小企業支援システムＡを図１、図２に基づいて説明する。
　図に示す如く、電子キャピタルによる中小企業支援システムＡは、電子キャピタル発行データベース２（電子キャピタル発行管理手段）、支援受会社データベース３（支援受企業データ管理手段）、および消費者データベース４（消費者データ管理手段）が、システム管理会社１（システム管理機関）に設置されたＷｅｂサーバー１０にインストールされている。

　Ｗｅｂサーバー１０は、インターネット回線１１を介して、消費者５の端末５１（パソコン）から、消費者ＩＤと固有のＰＷを使ってアクセス可能になっている。なお、インターネット回線１１に接続可能であれば、端末５１は、パソコン以外に、携帯電話やモバイル機であっても良い。

　Ｗｅｂサーバー１０の電子キャピタル発行データベース２には、拠出元会社ＩＤが割り当てられ、中小企業支援に賛同する拠出元会社６の情報（会社名、連絡用のメールアドレス等）が格納されている。

　Ｗｅｂサーバー１０の支援受会社データベース３は、固有の支援受会社ＩＤが割り当てられた支援受会社７の会社名等の会社情報、電子キャピタルを投資した消費者５の消費者ＩＤ、その投資額、および投資日時（＝システム管理会社１が支援受会社７へ支援金１２を支払った日；××年△△月□□日）が格納され、支援受会社ＩＤ毎に管理される。

　Ｗｅｂサーバー１０の消費者データベース４には、固有の消費者ＩＤが割り当てられた消費者５の氏名・生年月日を含む消費者情報、および各消費者ＩＤの電子キャピタルの保有額が格納されている。

　つぎに、この電子キャピタルによる中小企業支援システムＡの作動を説明する。
　消費者ＩＤを有する消費者が、傘下の店舗６１（販売拠点）で、拠出元会社６が製造した商品６２を購入したり商品の保守点検等を受けて、代金６３を店舗６１へ支払うと、代金６３の支払情報６４が拠出元会社６へ通知（電子メール、Ｆａｘ、郵便等）される。

　支払情報６４が通知されると、拠出元会社６の担当者が、端末６５（拠出元企業側端末）から、インターネット回線１１を介して、拠出元会社ＩＤと固有のＰＷを使ってＷｅｂサーバー１０へアクセスし、代金の支払情報６６（デジタル化されている）を送信する。そして、拠出元会社６は、支払情報６６に記載された支払代金の１％（所定割合）を、支援受会社７への支援金６７としてシステム管理会社１へ支払う。

　なお、支払情報６６と支援金６７の拠出管理とを一元管理すると、支援金６７の拠出に洩れが生じ難いので、端末６５は、インターネット回線１１に接続可能なパソコンが好適である。

　代金の支払情報６６を受信し、支援金６７のシステム管理会社１への入金を確認すると、Ｗｅｂサーバー１０の電子キャピタル発行データベース２は、支払情報６６に記載された支払代金の１％（所定割合）に相当し、支援金６７と等価額の電子キャピタルを、消費者の消費者ＩＤに対して発行する。

　Ｗｅｂサーバー１０の消費者データベース４には、予め、固有の消費者ＩＤが割り当てられた消費者の氏名・生年月日を含む消費者情報、および消費者ＩＤの電子キャピタルの保有額が格納されているので、電子キャピタルが消費者ＩＤに対して発行されると、消費者ＩＤの未投資分の電子キャピタルの保有額が更新される。

　消費者ＩＤを有する消費者が、端末５１からインターネット回線１１を介して、消費者ＩＤと固有のＰＷを使ってＷｅｂサーバー１０へアクセスして、自分の電子キャピタルの保有額（未投資分、投資分）を確認する。そして、未投資分の電子キャピタルを、支援受会社ＩＤの支援受会社７に対して投資する場合には、投資する旨の依頼（例：支援受会社ＩＤの支援受会社７に対して電子キャピタル○○○額分を投資）を端末５１からＷｅｂサーバー１０へ送信する。
　なお、投資する旨の依頼を行うと、消費者ＩＤの消費者の口座から、投資額の１０％に相当する手数料５０が引き落とされ、システム管理会社１へ入金される。

　Ｗｅｂサーバー１０の支援受会社データベース３は、支援受会社ＩＤの支援受会社に対して、未投資の電子キャピタルを投資する旨の投資依頼５２を消費者ＩＤの消費者５の端末５１からインターネット回線１１を介して受けると、該当する支援受会社７の端末７１（支援受企業端末）へインターネット回線１１を介して投資依頼５２があった旨を通知３１（例：消費者ＩＤから電子キャピタル○○○額分を貴社へ投資依頼）し、支援金１２の支払後に消費者ＩＤの支援受会社ＩＤへの投資額を更新する。なお、システム管理会社１は、上記通知３１を行うと、速やかに、上記投資額に相当する支援金１２（支援金６７と同額）を支援受企業ＩＤの支援受会社７へ支払う。
　そして、Ｗｅｂサーバー１０の消費者データベース４は、上記消費者ＩＤの、未投資分の電子キャピタルの保有額、および投資済の電子キャピタルの保有額を更新する。

　支援受会社ＩＤを有する支援受会社７は、Ｗｅｂサーバー１０の支援受会社データベース３に格納された、自社へ投資した消費者５の消費者ＩＤ、その投資額、および投資日時を適宜、取得し、投資キャピタルの投資額と投資期間に応じて、配当金７２を消費者へ支払う。例えば、投資期間１年で投資額の２０％の配当金７２を消費者５へ支払う。
　支援受会社７は、インターネット回線１１を介して消費者５等が閲覧可能な自社のＷｅｂページを開設して、自社情報（例えば、財務諸表や税務申告額）の開示や配当金７２の支払情報等を消費者５へアピールすると消費者５からの投資が得られ易くなる。

　Ｗｅｂサーバー１０の支援受会社データベースは、支援受会社ＩＤの支援受会社７に対して、投資済の電子キャピタルを、別の支援受会社ＩＤの支援受会社７へ移動する旨の引上移動依頼５３を消費者ＩＤの消費者５の端末５１からインターネット回線１１を介して受けると、引上元および引上先の各支援受会社７の端末７１（支援受企業端末）へインターネット回線１１を介して引上移動依頼５３（投資引上、引上移動投資）があった旨を通知３１（例：消費者ＩＤから電子キャピタル○○○額分を貴社から引上依頼有り、消費者ＩＤから電子キャピタル○○○額分が貴社へ引上移動の依頼有り）し、通知３１から所定の据置期間（１カ月）が経過して、電子キャピタルの引上移動額に相当する返済金１３の受け取りと、引上移動投資額に相当する支援金１２の支払いが完了した後に、消費者ＩＤの、両者の支援受会社ＩＤへの投資額を更新する。なお、引上元の支援受会社７は、投資引上の通知から据置期間（１カ月）内に返済金１３をシステム管理会社１へ支払う。

　また、投資済の電子キャピタルを移動する旨の引上移動依頼５３を行うと、消費者ＩＤの消費者５の口座から、引上移動額の１０％に相当する手数料５０が引き落とされ、システム管理会社１へ入金される。

　消費者５が各支援受会社７へ投資した電子キャピタルは、消費者５が満６５歳（所定の年齢）に達した後に、システム管理会社１のＷｅｂサーバー１０へ、消費者５の端末５１からインターネット回線１１を介して換金依頼５４することができる。
　なお、Ｗｅｂサーバー１０の消費者データベース４には、固有の消費者ＩＤが割り当てられた消費者５の氏名・生年月日を含む消費者情報、および消費者ＩＤの電子キャピタルの保有額（投資分、未投資分）が格納されているため、所定の年齢に達しているか否かを判別でき、換金５５を行う金額も把握できる。

　本実施例の電子キャピタルによる中小企業支援システムＡは、以下の利点を有する。
　電子キャピタルによる中小企業支援システムＡは、インターネット回線１１を介して、端末５１、６５、７１とデータのやり取りが可能な、システム管理会社１のＷｅｂサーバー１０に、電子キャピタル発行データベース２、支援受会社データベース３、および消費者データベース４を設けて、各種データ（拠出元会社情報、支援受会社情報、消費者情報、各消費者の投資済・未投資分の電子キャピタルの保有額等）を一元管理している。このため、各種データの管理ミス（情報の消失、情報の漏洩、情報の改竄）を防止できるとともに、システムを簡略化できる。

　電子キャピタルによる中小企業支援システムＡは、消費者ＩＤを有する消費者５が傘下の店舗６１で商品６２を購入したりサービスを受けて代金６３を支払うと、その支払金額の１％で拠出元会社６がシステム管理会社１へ払う支援金１２に応じた額に等しく、投資後に換金可能となる電子キャピタルを、Ｗｅｂサーバー１９の電子キャピタル発行管理データベース２が消費者５の消費者ＩＤに対して発行する構成である。なお、消費者５が投資した電子キャピタルの投資額に応じてシステム管理会社１から支援金１２が投資先の支援受会社７へ支払われる。
　このため、中小企業の支援受会社７は、電子キャピタルを投資してもらい易い環境を消費者にアピールすれば、支援金１２（引上移動時等で要返済）を容易に確保することができる。

　拠出元会社６は、傘下の店舗６１で消費者５が商品６２を購入したりサービスを受けると、消費者５がそれに支払った代金６３の１％の支援金６７をシステム管理会社１へ払う必要があるが、中小企業を支援しているというアピールを行うことができるので社会的評価が高まる。
　また、発行される電子キャピタル目当てで、消費者５が傘下の店舗６１から商品６２を購入したりサービスを受ける様になるので、広告効果が生じ、販売促進に寄与する。

　拠出元会社６の傘下の店舗６１で消費者５が商品６２を購入したりサービスを受けると、その支払った代金６３に応じた額で、投資後に換金可能となる電子キャピタルがシステム管理会社１から消費者５へ発行される。
　このため、消費者５は、投資用の資金を自前で用意することなく（持ち出し金不要）、電子キャピタルを中小企業の支援受会社７へ投資することができるので、手軽に投資の楽しみを味わうことができる。

　投資した電子キャピタルを移動する旨の引上移動依頼５３があると、該当する支援受会社７へ通知され、引上元の支援受会社７は引上移動分の電子キャピタルに相当する返済金１３をシステム管理会社１へ返済する義務がある。しかし、支援受会社７は、通知から１カ月（所定の据置期間）が経過するまでは、返済金１３をシステム管理会社１へ支払わなくても良いので資金繰りが楽である。

　消費者５は、貯蓄用の資金を自前で用意することなく（持ち出し金不要）、所定の年齢以降に換金可能な貯蓄を行うことができる。なお、システム管理会社１への換金依頼は、支援受会社ＩＤの支援受会社へ投資した電子キャピタルの引上移動と見なして、手数料５０を取っても良い。

　消費者５が電子キャピタルを投資や引上移動すると、システム管理会社１に手数料が入るので、システムの管理費用を差し引いても、充分な利益を確保することができる。また、消費者５が支援受会社７へ投資した電子キャピタルを過度に引上移動（他の支援受会社７へ投資を移す）することを抑制することができる。

　支援受会社７が支払う配当金目当てで、消費者５が支援受会社ＩＤを有する支援受会社７へ、積極的に電子キャピタルを多く、長期間に亘って投資するので、その支援受会社７は、支援金１２を多く貰うことができる。

　電子キャピタルによる中小企業支援システムは、簡単なシステムで中小企業を支援でき、中小企業へ安価な資金調達を提供できるとともに、消費者へ貯蓄を兼ねた投資を提供することができる。

＜変形例＞
　消費者５が商品を購入したり、サービスを受けて代金を支払うサービスとは、購入した商品の保守、点検、修理、廃棄等である。
　支援受会社７が倒産したり、廃業した際には、返済金１３の支払いを免除し、消費者５が支援受会社７へ投資した電子キャピタルを無効にするという取り決めが良い。

Claims

　拠出元企業ＩＤが割り当てられ中小企業支援に賛同する拠出元企業の情報が格納される電子キャピタル発行管理手段と、
　固有の支援受企業ＩＤが割り当てられた支援受企業の企業名等の企業情報、電子キャピタルを投資した消費者の消費者ＩＤ、投資額、および投資日時を、支援受企業ＩＤ毎に管理する支援受企業データ管理手段と、
　固有の消費者ＩＤが割り当てられた消費者の氏名・生年月日を含む消費者情報、および各消費者ＩＤの電子キャピタルの保有額が格納される消費者データ管理手段とがシステム管理機関のＷｅｂサーバーに設けられ、
　前記電子キャピタル発行管理手段は、前記消費者ＩＤを有する消費者が傘下の販売拠点で商品を購入したりサービスを受けて支払った支払情報を拠出元企業側端末からインターネット回線を介して受けると、その支払金額の所定割合で前記拠出元企業が前記システム管理機関へ払う支援金に応じた額に等しく投資後に換金可能となる電子キャピタルを前記拠出元企業に代わって前記消費者の前記消費者ＩＤに対して発行し、
　前記支援受企業データ管理手段は、前記支援受企業ＩＤの支援受企業に対して、未投資または投資済の電子キャピタルを投資または引上移動する旨の依頼を消費者ＩＤの消費者の消費者端末からインターネット回線を介して受けると、該当する支援受企業の支援受企業端末へインターネット回線を介して前記依頼があった旨を通知し、投資額に相当する支援金または引上移動額に相当する返済金を前記システム管理機関が前記支援受企業へ支払うか受け取った後に、前記消費者ＩＤの前記支援受企業ＩＤへの投資額を更新し、
　前記消費者データ管理手段は、未投資の電子キャピタルおよび投資済の電子キャピタルの保有額を前記消費者ＩＤ毎に更新することを特徴とする電子キャピタルによる中小企業支援システム。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　前記Ｗｅｂサーバーの前記支援受企業データ管理手段は、支援受企業ＩＤの支援受企業へ投資した電子キャピタルを引上移動する旨の依頼を消費者ＩＤの消費者の消費者端末からインターネット回線を介して受けると、該当する支援受企業の支援受企業端末へインターネット回線を介して引上移動の依頼があった旨を通知し、通知から所定の据置期間が経過して、引上移動額に相当する返済金の受け取りと支払いが完了した後に、前記消費者ＩＤの前記電子キャピタルを移動させることを特徴とする請求項１に記載の電子キャピタルによる中小企業支援システム。
　前記消費者が前記支援受企業へ投資した電子キャピタルは、前記消費者が所定の年齢に達した後に、前記システム管理機関へ換金依頼ができることを特徴とする請求項１または請求項２に記載の電子キャピタルによる中小企業支援システム。
　前記システム管理機関は、電子キャピタルを投資したり、引上移動する旨の依頼を、前記消費者ＩＤを有する前記消費者が、消費者端末からインターネット回線を介して依頼する毎に前記消費者から手数料を徴収することを特徴とする請求項１乃至請求項３の何れかの１項に記載の電子キャピタルによる中小企業支援システム。
　前記消費者ＩＤを有する前記消費者が、前記支援受企業ＩＤを有する前記支援受企業へ投資した前記投資キャピタルの投資額と投資期間に応じて、配当金を前記支援受企業が前記消費者へ支払うことを特徴とする請求項１乃至請求項４の何れか１項に記載の電子キャピタルによる中小企業支援システム。