明 細 書
無線通信方法、受信方法および無線通信装置
技術分野
[0001] 本発明は、無線通信方法、受信方法および無線通信装置、特に通信パラメータに 関する情報を GCLシーケンスを用いた同期チャネルから取得する無線通信方法、受 信方法および無線通信装置に関する。
本願 (ま、 2006年 11月 10曰 ίこ、 曰本 ίこ出願された特願 2006— 305147号 ίこ基づ き優先権を主張し、その内容をここに援用する。
背景技術
[0002] 現在、無線アクセス技術である RAT (Radio Access Technology)として、 3GPP (3rd
Generation Partnership Project)で規定されている W— CDMA (Wideband-Code Di vision Multiple Access,非特許文献 1)が第三世代セルラ移動通信方式として標準 化され、順次サービスが開始されている。また、第三世代 RATの進化(Evolved Univ ersal Terrestrial Radio Access,以降 EUTRAと称する)及び第三世代 RATアクセス ネットワークの進化 (Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network 以降 EUT RANと称する)が検討されている。 EUTRAでは、通信方式として、 OFDMA (Ortho gonal Frequency Division Multiplexing Access: 父周波数分害 ij多元接続)方式; 0、fe 案されている(非特許文献 2)。
[0003] セルラ移動通信方式では、移動局装置が基地局装置の通信エリアであるセルまた はセクタ内において、事前に基地局装置と無線同期している必要があることから、基 地局装置では規定の構成から成る同期チャネル (Synchronization Channel,以降 SC Hと称する)を送信し、移動局装置にて SCHを検出することで基地局装置と同期を取 る。なお、 W— CDMA方式では、 SCHとして P— SCH (Primary SCH)と S— SCH (S econdary SCH)が同じタイミングで送信される。移動局装置は、 P— SCHによってスロ ット同期を取得し、 S— SCHの送信パターンによってフレーム同期を取得すると共に 、基地局装置を区別するためのセル IDのグループを特定する。更にセル IDグルー プから基地局装置のセル IDを特定するには、共通パイロットチャネル(Common Pilot
Channel,以降 CPICHと称する)を用いる(非特許文献 1の 35頁〜 45頁" 2— 2— 2. セルサーチ"参照)。
[0004] 上記の一連の制御、すなわち、移動局装置が基地局装置と無線同期を取り、更に その基地局装置のセル IDを特定するまでの制御をセルサーチと呼ぶ。セルサーチ は、初期セルサーチと周辺セルサーチとに分類される。初期セルサーチとは移動局 装置が電源オン後に最も近いセルを検索し、そのセルに在圏するために行うセルサ ーチであり、周辺セルサーチとは初期セルサーチ後に、移動局装置がハンドオーバ 一先の候補セルを検索するために行うセルサーチのことである。
[0005] EUTRAは、 OFDMA方式を用いたマルチキャリア通信であるため、同期チャネル SCHを使用するものの、前述した W— CDMA方式のセルサーチとは異なる制御が 必要なことが知られている。例えば、 EUTRAでは既存の 2Gや 3Gサービスとの共存 のため、異なる周波数帯域幅(例えば、 1.25MHz、 2.5MHz, 5MHz、 10MHz、 2 0MHz)を持つ基地局装置をサポートする必要がある。このことを考慮し、 SCHの周 波数帯域幅を 1.25MHzとし、基地局装置の周波数帯域幅の中心で送信する方法 が考えられている(非特許文献 2)。図 20は異なる周波数帯域幅を持つ基地局装置 の周波数帯域 B1〜B5と同期チャネル SCHの関係を示した図である。すなわち、基 地局装置が、周波数帯域 Bl = 20MHz、 B2 = 10MHz、 B3 = 5MHz、 B4 = 2. 5 MHz、 B5 = l . 25MHzを有するときに、同期チャネル SCHが基地局装置の周波数 帯域の中心に配置されている場合を図示する。図 20に示すように、基地局装置の周 波数帯域幅が異なっていても、同期チャネル SCHは常に基地局装置の周波数帯域 の中心で送信される。これにより、隣接する基地局装置の周波数帯域幅が現在の基 地局装置の周波数帯域幅と異なっていても、移動局装置は周波数帯域の中心で周 辺セルサーチを行うことによって同期チャネル SCHを検出することが可能となる。
[0006] 更に 3GPPでは、同期チャネル SCHの構造として GCL (Generalized Chirp Like) シーケンスを用いたものが提案されている(非特許文献 3)。 GCLシーケンス sは非
k 特許文献 4によると式(1)で定義される。
[0007] [数 1]
Sk ~ ak^(k) mod m =0 * ' N^ ( 1 )
[0008] ここで、(k) mod mは、 kを mで割った剰余である。
更に aは式(2)で表される。
k
[0009] [数 2] ( が偶数の場合)
奇数の場合) * ' * ( 2ノ
こ.こで、 Qは任意の蹩数であり、
である。
さもに.、 jは Ιϋ:単位、 rほ G C シ '一ケンスィンデ、 クスであ■?»、
ΐは ηと互い. fc褰な整数である
[0010] また、 b (i = 0, · · · , m— 1)は、それぞれ振幅 (絶対値)が 1の任意の複素数である。
非特許文献 3で提示されている GCLシーケンスは、 b = l , q = 0, Nが素数のときの GCLシーケンス sであり、以下の式(3)で表される。
k
[0011] 園
, k(k +1),
[0012] ただし、 k = 0、•••N—l、u= l、 · · ·、 N—l、であり、 uは GCLシーケンスインデック ス(式(2)における r)である。 GCLシーケンスインデックス uの値は、セル固有情報に 対応し、セル固有情報を表すことができる。セル固有情報とは、セルまたはセクタイン デッタス(セル/セクタ ID、またはセル/セクタ番号)、セルまたはセクタの送信アンテ ナ本数、ガードインターバル(Guard Interval,以下、 GIと称する)の長さ、報知チヤネ ノレ(BCH)の周波数帯域幅、無線フレーム先頭ターミングなど、セルまたはセクタを構 成するシステムパラメータなどを指す。
[0013] 非特許文献 3で提案されたセルサーチ方法を以下に説明する。まず、図 21は、基 地局装置における SCH送信部 1000の構成を示す概略ブロック図である。図 21に示
すように、 SCH送信部 1000は、セル固有情報 uをもとに、該 uを GCLシーケンスイン デッタスとする GCLシーケンスを生成する GCLシーケンス生成部 1001と、生成され た GCLシーケンスを周波数軸上にマッピングするマッピング部 1002と、マッピングさ れた信号を逆フーリエ変換することにより時間軸上の信号に変換する IDFT dnverse d Discrete Fourier Transform :逆離散フーリエ変換)部 1003と、時間軸に変換された 信号にガードインターバル GIを付加する GI付加部 1004と、ガードインターバルが付 加されたデジタル信号をアナログ信号に変換する DAC (Digital to Analogue Convert er:デジタルアナログ変換器)部 1005と、アナログに変換された信号を所定のキヤリ ァ周波数でアンテナ 1007により送信する無線部 (TX) 1006からなる。
[0014] GCLシーケンス生成部 1001は式(3)とセル固有情報 uを用いて GCLシーケンス s を生成する。生成された GCLシーケンス sの各要素 s 、 · · ·、 s を、マッピング部 100
0 N— 1
2は、周波数軸上のサブキャリアにマッピングするが、このとき、図 22に示すように偶 数サブキャリア(サブキャリア 2、サブキャリア 4、 · · ·、サブキャリア 2N)に GCLシーケ ンス sの要素をマッピングして、サブキャリア 0および奇数サブキャリアにはヌル信号( 電力 0の信号)をマッピングすることにより、 IDFT部 1003による逆離散フーリエ変換 I DFT後の時間軸上での信号が同一信号の繰り返しで構成されるようにする。
[0015] 次に、図 23は、移動局装置におけるセルサーチ部の構成を示す概略ブロック図で ある。図 23に示すように、セルサーチ部は、基地局装置から送信された信号をアンテ ナ 1110を介して受信する無線部 (RX) 1101と、無線部で受信したアナログ信号を デジタル信号に変換する ADC (Analogue to Digital Converter)部 1102と、デジタル 信号に変換された時間軸上の信号を用いて同期チャネルシンボルのタイミングを検 出する S CHシンボルタイミング検出部 1103と、 S CHシンボルタイミング検出部 1103 で検出された同期チャネルシンボルのタイミング情報をもとに ADC部 1102から出力 された時間軸上の信号をフーリエ変換することにより周波数軸上の信号に変換する DFT (Discrete Fourier Transform:離散フーリエ変換)部 1104と、離散フーリエ変換 DFTされた信号から GCLシーケンス s'を取得する GCLシーケンス取得部 1105と、 取得した GCLシーケンス s'の位相情報を差動符号化する差動符号化部 1106と、差 動符号化部 1106で符号化された信号を逆フーリエ変換する IDFT部 1107と、 IDF
T部 1107から出力された信号のピーク電力を算出するピーク電力算出部 1108と、 ピーク電力位置の IDFTのインデックス番号をもとに GCLシーケンス s'の GCLシーケ ンスインデックス uを推定し、推定した該 uの値をセル固有情報として出力するセル固 有情報推定部 1109とからなる。
[0016] 図 22に示したように、時間軸上の SCH信号は同一信号の繰り返しとなっている。 S CHシンボルタイミング検出部 1103は、受信信号と半シンボル遅延させた受信信号 との相関値のピークを検出することによって SCHシンボルタイミングの推定を行なう。
DFT部 1104は、推定されたシンボルタイミングで信号をフーリエ変換することにより 同期チャネル SCHの周波数軸上の信号を得る。 GCLシーケンス取得部 1105は、 偶数サブキャリアの信号を抜き出すことにより GCLシーケンス s 'を取得することができ る。差動符号化部 1106は、 GCLシーケンス s 'の位相情報を差動符号化する。すな わち、差動符号化部 1106は、 GCLシーケンス s 'の各要素 s ' から一つ前の要素 s ' k k を引いた値を要素とするシーケンスを出力する。
[0017] IDFT部 1107は、 N個の要素からなる差動符号化部 1106が出力したシーケンス に、 Nポイントの逆フーリエ変換を行ない、時間領域の信号を生成し、ピーク電力算 出部 1108は、 IDFT部 1107が生成した信号のインデックス 0から N—1の電力を算 出する。セル固有情報推定部 1109は、算出された電力のうち、 GCLシーケンス s 'の GCLシーケンスインデックス uによって一意に決まるインデックス uにのみ立つインパ ノレス(ピーク電力)を検出して、該インデックス uをセル固有情報 uとして出力する。し かし、実際には、ノイズや他基地局装置から送信される信号などの影響により、インパ ルスとはならないため、セル固有情報推定部 1109は、各インデックスの電力のうち、 最大値をとるインデックスを検出することによりセル固有情報 uを推定する。
[0018] 以上の処理により、無線同期を行ないセル IDの特定 (セル固有情報 uの推定)を行 なうことができる。
非特許文献 1 :立川 敬二, "W— CDMA移動通信方式", ISBN4— 621— 04894 5、平成 13年 6月 25日初版発行、丸善株式会社
非特許文献 2 : 3GPP TR(Technical Report)25.814,V1.5.0(2006-5),"Physical Layer A spects for Evolved UTRA. 、 [onlineコ、 < URL : http://www.3gpp.org/ftp/Specs/ht
ml-info/25814.htm >
非特許文献 3 : Rl— 051329 "Cell Search and Initial Acquisition for OFDM Downlink " 3GPP TSG RAN WGl # 43 on LTE Seoul, Korea, November 7-11, 2005、 [online ]、 < URL: http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WGl_RLl/TSGRl_43/Docs/Rl-0513 29.zip >
非特許文献 4 : B.M. Popovic, 'Generalized Chirp-like Polyphase Sequences with Op timal Correlation Properties," IEEE Trans. Info. Theory, vol. 38, pp. 1406-1409, Ju ly 1992.
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0019] 解決しょうとする問題点は、上述の GCLシーケンスを用いた同期チャネル SCHは、 同期チャネル SCHの帯域全体に渡った信号に基づきセル固有情報 uを得るので、ノ ィズゃ干渉、伝搬路の影響で同期チャネル SCHの一部の帯域の受信状態が悪!/、場 合にセル固有情報の検出確率が劣化してしまうという点である。
また、同期チャネル SCH以外の帯域にて通信中などのために、同期チャネル SCH の一部の帯域しか受信できない移動局装置が周辺セルサーチを行うには、同期チヤ ネル SCHが送信されるすべての帯域を受信できるように受信周波数の設定を変更 するために通信を中断しなければならないという点である。
課題を解決するための手段
[0020] 本発明の無線通信方法は、基地局装置が、通信パラメータに関する情報を表す値 をインデックスとするシーケンスの各要素を同期チャネルシンボルに割り当て、その際 にシーケンスの対称性が保持されるようにして同期チャネルを作成し、その同期チヤ ネルを含む信号を送信し、移動局装置が、フェージングを受けた前記信号の同期を 回復し、次に前記シーケンスの対称性に基づいた補正を行った後に、前記通信パラ メータを抽出することを特徴とする。
[0021] また、本発明の受信方法は、通信パラメータに関する情報を表す値をインデックスと するシーケンスの各要素が同期チャネルシンボルとして割り当てられ、その際にシー ケンスの対称性が保持されるようにされた同期チャネルを含む信号を受信する無線
通信装置における受信方法であって、前記無線通信装置が、フェージングを受けた 前記信号の同期を回復し、次に前記シーケンスの対称性に基づいた補正を行った 後に、前記通信パラメータを抽出することを特徴とする。
[0022] また、本発明の無線通信方法は、基地局装置が、通信パラメータに関する情報を 表す値をインデックスとするシーケンスの各要素を同期チャネルシンボルに割り当て 、その際にシーケンスの対称性が保持されるようにして同期チャネルを作成し、その 同期チャネルを含む信号を送信し、移動局装置が、フェージングを受けた前記信号 のうち、前記同期チャネルの半分の周波数帯域を含む信号を受信して該信号の同 期を回復し、次に前記シーケンスの対称性に基づいて残り半分の前記同期チャネル の補完を行った後に、前記通信パラメータを抽出することを特徴とする。
[0023] また、本発明の受信方法は、通信パラメータに関する情報を表す値をインデックスと するシーケンスの各要素が同期チャネルシンボルとして割り当てられ、その際にシー ケンスの対称性が保持されるようにされた同期チャネルを含む信号を受信する無線 通信装置における受信方法であって、前記無線通信装置が、フェージングを受けた 前記信号のうち、前記同期チャネルの半分の周波数帯域を含む信号を受信して該 信号の同期を回復し、次に前記シーケンスの対称性に基づいて残り半分の前記同 期チャネルの補間を行った後に、前記通信パラメータを抽出することを特徴とする。
[0024] また、本発明の無線通信装置は、通信パラメータに関する情報を表す値をインデッ タスとするシーケンスの各要素が同期チャネルシンボルとして割り当てられ、その際に シーケンスの対称性が保持されるようにされた同期チャネルを受信して、前記通信パ ラメータに関する情報を検出する無線通信装置において、受信した信号から前記同 期チャネルを検出する同期チャネル検出部と、前記同期チャネルにフーリエ変換を 施して、同期チャネルシンボルを出力するフーリエ変換部と、前記同期チャネルシン ボルに対して、前記シーケンスの対称性に基づいた補正を行うシンボル補正部と、前 記補正された同期チャネルシンボルに基づき、シーケンスのインデックスを検出する インデックス検出部とを具備することを特徴とする。
[0025] これにより、本発明の無線通信装置は、同期チャネルシンボルに対してシーケンス の対称性を利用した補正を行うので、ノイズや伝搬路などの影響を低減した良好な
通信パラメータに関する情報の検出を行なうことができる。
[0026] また、本発明の無線通信装置は、上述の無線通信装置であって、前記シンボル補 正部は、前記シーケンスの対称性に基づ!/、て前記同期チャネルシンボルを 2つの組 に分け、前記 2つの組のうち、良好に受信した組に基づき、他方の組の同期チャネル シンボルを生成することで、前記同期チャネルシンボルを補正することを特徴とする。
[0027] また、本発明の無線通信装置は、上述の無線通信装置であって、前記シンボル補 正部は、一の前記同期チャネルシンボルを、前記シーケンスの対称性に基づいて前 記一の同期チャネルシンボルと対称な位置にある同期チャネルシンボルと比較し、 前記比較の結果、良好に受信した方の同期チャネルシンボルの値を前記一の同期 チャネルシンボルの値とすることで、前記一の同期チャネルシンボルを補正すること を特徴とする。
[0028] また、本発明の無線通信装置は、上述の無線通信装置であって、前記シンボル補 正部は、一の前記同期チャネルシンボルに、前記シーケンスの対称性に基づいて前 記一の同期チャネルシンボルと対称な位置にある同期チャネルシンボルを加算する ことで、前記一の同期チャネルシンボルを補正することを特徴とする。
[0029] また、本発明の無線通信装置は、通信パラメータに関する情報を表す値をインデッ タスとするシーケンスの各要素を同期チャネルシンボルに割り当てられ、その際にシ 一ケンスの対称性が保持されるようにされた同期チャネルの周波数帯域のうち、半分 の周波数帯域の信号を受信して、前記通信パラメータに関する情報を検出する無線 通信装置であって、受信した前記信号から、前記同期チャネルを検出する同期チヤ ネル検出部と、前記同期チャネルにフーリエ変換を施して、同期チャネルシンボルを 出力するフーリエ変換部と、前記半分に対する残り半分の周波数帯域の同期チヤネ ルシンボルにつ!/、て、前記シーケンスの対称性に基づ!/、た補間をするシンボル補間 部と、前記補間された同期チャネルシンボルに基づき、シーケンスのインデックスを検 出するインデックス検出部とを具備することを特徴とする。
[0030] これにより、本発明の無線通信装置は、同期チャネルシンボルに対してシーケンス の対称性を利用した補間を行うので、同期チャネルの半分の帯域を受信して通信パ ラメータに関する情報を検出することができる。
発明の効果
[0031] 本発明の無線通信装置は、同期チャネルシンボルに対してシーケンスの対称性を 利用した補正を行うので、ノイズや伝搬路などの影響を低減した良好な通信パラメ一 タに関する情報の検出を行なうことができるという利点がある。
[0032] また、本発明の無線通信装置は、同期チャネルシンボルに対してシーケンスの対 称性を利用した補間を行うので、同期チャネルの半分の帯域を受信して通信パラメ ータに関する情報を検出することができるという利点がある。
図面の簡単な説明
[0033] [図 1]N= 16, r= 3, q = 0としたときの GCLシーケンス sの値を示した表である。
k
[図 2]N= 16, r= 3, q = 4としたときの GCLシーケンス sの値を示した表である。
k
[図 3]N= 17, r= 3, q = 0としたときの GCLシーケンス sの値を示した表である。
k
[図 4]N= 17, r= 7, q=—4としたときの GCLシーケンス sの値を示した表である。
k
[図 5]この発明の第 1の実施形態における基地局装置の構成を示す概略ブロック図 である。
[図 6A]同実施形態におけるマッピング部 102による GCLシーケンス sのサブキャリア
k
へのマッピングを説明する図である。
[図 6B]同実施形態における同期チャネル SCHのフェージングの例を示した図である
〇
[図 7]同実施形態における移動局装置の構成を示す概略ブロック図である。
[図 8]同実施形態における GCLシーケンス補正部 210の内部構成を示す概略ブロッ ク図である。
[図 9]同実施形態における GCLシーケンス補正部 210を、ソフトウェアを用いて実現 した場合の動作を説明するフローチャートである。
[図 10]この発明の第 2の実施形態における移動局装置の構成を示す概略ブロック図 である。
[図 11]同実施形態における GCLシーケンス補正部 310の内部構成を示す概略プロ ック図である。
[図 12]同実施形態における GCLシーケンス補正部 310を、ソフトウェアを用いて実現
した場合の動作を説明するフローチャートである。
[図 13]この発明の第 3の実施形態における移動局装置の構成を示す概略ブロック図 である。
[図 14]同実施形態における GCLシーケンス補正部 410の内部構成を示す概略ブロ ック図である。
[図 15]同実施形態における GCLシーケンス補正部 410を、ソフトウェアを用いて実現 した場合の動作を説明するフローチャートである。
[図 16]この発明の第 4の実施形態における基地局装置の構成を示す概略ブロック図 である。
[図 17]同実施形態におけるマッピング部 502による GCLシーケンス sのサブキャリア
k
へのマッピングを説明する図である。
[図 18]同実施形態における移動局装置の構成を示す概略ブロック図である。
[図 19]同実施形態における GCLシーケンス補正部 610の内部構成を示す概略ブロ ック図である。
[図 20]異なる周波数帯域幅を持つ基地局装置の周波数帯域 B1〜B5と同期チヤネ ル SCHの関係を示した図である。
[図 21]従来の基地局装置における SCH送信部 1000の構成を示す概略ブロック図 である。
[図 22]従来の基地局装置におけるマッピング部 1002による GCLシーケンス sのサブ
k キャリアへのマッピングを説明する図である
[図 23]従来の移動局装置におけるセルサーチ部の構成を示す概略ブロック図である
〇
符号の説明
100、 500、 1000- - -SCH送信部 皿、 1001〜GCLシーケンス生成部 102、 5 02、 1002…マッピング部 103、 1003- - -IDFT部 104、 1004- - -GI付カロ部 105、 1005- DAC部 106、 1006…無線部 107、 220、 1007、 1110…アンテナ 20 0、 300、 400、 600、 1100…セノレサーチ部 201、 601、 1101…無線部 202、 11 02- - -ADC部 203、 1103- - -SCHシンポノレタイミング検出部 204、 1104- - -DFT
部 205、 1105---GCLシーケンス取得部 206、 1106…差動符号化部 207、 11 07---IDFT部 208、 1108…ピーク電力算出部 209、 1109…セル固有情報推定 部 210、 310、 410、 610---GCLシーケンスネ甫正部 211、 411…分酉己部 212、 2 13…電力算出部 214…比較部 215、 412、 413…置換部 311-0—311-16 …電力算出部 312—;!〜 312— 8…比較部 313—;!〜 313— 8…複製部 414··· 加算部 611···データ生成部 1008···パイロット信号生成部 1009···符号化部 1 010…スケジュール部 1020…受信部 皿 …上位レイヤ 1111…データ復調 部 1112···スケジユーノレ部 1113···ユーザデータ処理部 1114···制御データ処 理部 1115…ノ ィロット信号処理部 1116…上位レイヤ 1200…送信部
発明を実施するための最良の形態
[0035] 実施形態を説明する前に、 GCLシーケンス s、の対称性について説明する。 GCL
k
シーケンス sは、前述したように一般に式(1)により表される数列である。式(1)の GC
k
Lシーケンス sは、 b=l(i = 0, ···, m— 1)とすると、式(4)となる。
k i
[0036] [数 4]
[0037] ここで Nが偶数の場合、
[0038] [数 5]
—N
- if'+
一 2
W (o く v) {5}
N
. — - (0 (6)
[0039] とおき、上記の式(5)の kを式(4)に代入した結果と、式(6)の kを式(4)に代入した
1 2
結果とを比較すると、 s =s が成り立つ。これは、式 (4)の GCLシーケンス s (式(1) kl k2 k の aと等し!/、)の要素は、 Nが偶数のときは、 k=N/2-q'を中心にして、対称な位 k
置にある要素の値が同じであることを表している。
[0040] 例えば、図 1は、式(4)において、 N=16, r = 3, q = 0としたときの GCLシーケンス sのィ直を示した表である。図 1より、 k = N/2— q = 8を中心に s =s , s =s , s =s k 8 8 7 9 6 1
, ···, s =s , s =sとなっていること、すなわち、 k=8を中心にして、対称な位置 ある要素の値が同じであることがわかる。これより、 S , S , ···, Sまたは S , S , ···, S
0 1 8 8 9 1
, Sを用いて S , S , ···, S を導出することが可能である。
0 0 1 15
[0041] また、図 2は、式(4)において、 N=16, r = 3, q = 4としたときの GCLシーケンス s の値を示した表である。図 2においても、図 1と同様に、 k二 N/2— (q
mod N/2) =8— 4 = 4を中心に s =s , s =s , s =s , s =s , s =s , s =s ,
5 2 6 1 8 15 9
···, s =s , s =s となっていることがわかる c
13 11 12 12
次に、式 (4)おいて、 Nが奇数の場合、
0, (fi--l)/2
(N― I)
Vr-1)
[0043] とおき、上記の式(7)の kを式(4)に代入した結果と、式(8)の kを式(4)に代入した
1 2
結果とを比較すると、 s =s が成り立つ。これは、式 (4)の GCLシーケンス s (式(1) kl k2 k の aと等しい)の要素は、 Nが奇数のときは、 k二(N— 1)/2— q,を中心にして、対 k
称な位置にある要素の値が同じであることを表している。
[0044] 例えば、図 3は、式(4)において、 N=17, r = 3, q = 0としたときの GCLシーケンス sの値を示した表である。図 3より、 k=(N— 1)/2— q'=8を中心に s =s , s =s s =s s となっていること、すなわち、 k = 8を中心にして、対称
6 10
な位置にある要素の値が同じであることがわかる。これより、 S , S Sまには S , S
, ···, S を用いて S , S , ···, S を導出することが可能である。
16 0 1 16
[0045] また、図 4は、式(4)において、 N=17, r=7, q=—4としたときの GCLシーケンス sの値を示した表である。図 4より、 k (N-l)/2-q' 8— (13— 17) =12を中 し、 ίこ S =S , S =s , s =s , s =s , s =s , s =s , s =s , s =
12 12 1 14 9 15 8 16 7 0 6 1 5 2 4 なっていること、すなわち、 k=12を中心にして、対称な位置にある要素の値が同じ であることカゎ力る。これより、 S, S,…, S, S , S s または s , s , s , s
4 Ξ
を用いて S , S , ···, S までの値を導出することが可能である。
2 0 1 15
上述では、 b =1であるとして説明した力 b力 でない場合、上記の関係は sに対
i i k してではなく aに対して成り立つ。すなわち、 b以外は図 4と同じで N=17, r=7, q
-4のときは、 a, a a , a , a a 、または a , a a , a を用いて
0 15 14 12 4 5
a , a , · · · , a までの値を導出することが可能となる。これより、 bの値が既知であれ
0 1 15 i
ば、受信した信号に対して bで複素除算することにより、 a , a , · · · , a , a , a , · · · ,
i 4 3 0 15 14 a を求めて a, a,…, a までの値を導出し、 bを複素乗算することで s, s,…, s
12 0 1 15 i 0 1 15 までの値を求めることができる。もちろん、これ以外にも前述したすべての場合(図 1
〜図 3)において、 bの値が既知であれば、同様の処理が可能である。これは、以降 説明する各実施形態においても同様である。
[0047] 本発明は、通信パラメータに関する情報を同期チャネルから取得する無線通信装 置および受信方法に関するが、以降の実施形態では、該無線通信システムおよび受 信方法の例として、通信パラメータに関する情報の一例である基地局装置のセル固 有情報を GCLシーケンスインデックスとした GCLシーケンスの各要素を同期チヤネ ルシンボルに割り当てた同期チャネルを基地局装置が送信し、上記の手法を用いて 効率的なセル固有情報 uの同定を無線通信装置の一例である移動局装置の装置が 行なう移動通信システムについて説明する。
[0048] [第 1の実施形態]
以下、本発明の第 1の実施形態に係る移動通信システムにおける基地局装置およ び移動局装置について、図面を参照しつつ説明を行なう。図 5は、本実施形態にお ける基地局装置の構成を示す概略ブロック図である。 1011は、基地局装置の各部を 統括的に制御する上位レイヤである。 1008は、パイロット信号を生成するパイロット 信号生成部である。 1009は、上位レイヤ 1011からの送信要求を契機として、ユーザ データと制御データが入力され、これらの符号化を行う符号化部である。 1010は、上 位レイヤ 1011からの指示に従い、各信号のスケジューリング情報を出力するスケジ ユール部である。 1020は、アンテナ 107にて受信した信号からユーザデータ、制御 データを取得して、上位レイヤ 1011に出力する受信部である。
[0049] 101は、上位レイヤ 1011からのセル固有情報 uに基づいて GCLシーケンス s (k=
k
0, · · · , 16)を算出する GCLシーケンス生成部である。 GCLシーケンス生成部 101で 用いる GCLシーケンスは、式(1)において、 b = 1 , q = 0, N= 17のときの sとする。
i k
102は、スケジュール部 1010からのスケジュール情報に従い、符号化部 1009とパイ ロット信号生成部 1008と GCLシーケンス生成部 101との出力をサブキャリアにマツピ
ングするマッピング部である。マッピング部 102は、 GCLシーケンス生成部 101により 算出された GCLシーケンス sの各要素については、同期チャネルシンボルとして周 k
波数軸上の偶数サブキャリアにマッピングする。例えば、図 6Aで示すように sをサブ
0 キャリア 48番に、 sをサブキャリア 50番に、 · · ·、 sをサブキャリア 62番に、 sをサブキ
1 7 8 ャリア 2番に、 sをサブキャリア 4番に、 · · ·、 s をサブキャリア 18番にマッピングする。
9 16
[0050] 103は、サブキャリアにマッピングされた信号に 64ポイントの逆離散フーリエ変換 ID FTを施し、時間軸上の信号に変換する IDFT部である。 104は、時間軸上の信号に ガードインターバルを付加する GI付加部である。 105は、ガードインターバルが付加 されたデジタル信号を、アナログ信号に変換する DAC部である。 106は、該アナログ 信号を所定のキャリア周波数でアンテナ 107により送信する無線部 (TX)である。本 実施形態では、 GCLシーケンス生成部 101、マッピング部 102、 IDFT部 103、 GI付 加部 104、 DAC部 105、無線部(TX) 106力もなる部分を SCH送信部 100と称する
〇
[0051] 図 7は、移動局装置の構成を示す概略ブロック図である。 201は、基地局装置から 送信された信号をアンテナ 220を介して受信する無線部 (RX)である。 202は、無線 部 201で受信したアナログ信号をデジタル信号に変換する ADC部である。 203は、 デジタル信号に変換された時間軸上の信号を用いて同期チャネルシンボルのタイミ ングを検出する SCHシンボルタイミング検出部(同期チャネル検出手段)である。 20 4は、 SCHシンボルタイミング検出部 203で検出された同期チャネルシンボルのタイ ミング情報をもとに ADC部 202から出力された時間軸上の信号を離散フーリエ変換 DFTすることにより周波数軸上の信号に変換する DFT部(フーリエ変換手段)である 。 205は、離散フーリエ変換 DFTされた信号から GCLシーケンスを取得する GCLシ 一ケンス取得部である。
[0052] 210は、取得した GCLシーケンスを GCLシーケンスの対称性に基づき補正する G CLシーケンス補正部(シンボル補正手段)である。 GCLシーケンス補正部 210の詳 細については、後述する。 206は、 GCLシーケンス補正部 210で補正された GCLシ 一ケンスの位相情報を差動符号化する差動符号化部である。 207は、差動符号化部 206で符号化された信号を逆離散フーリエ変換 IDFTする IDFT部である。 208は、 I
DFT部 207から出力された信号のピーク電力を算出するピーク電力算出部である。
209は、ピーク電力となる逆離散フーリエ変換 IDFTのインデックス番号をもとにセル 固有情報を推定して出力するセル固有情報推定部である。本実施形態では、差動 符号化部 206と IDFT部 207とピーク電力算出部 208とセル固有情報推定部 209と で、インデックス検出手段として機能する。また、本実施形態では、無線部 (RX) 201 と ADC部 202と SCHシンボルタイミング検出部 203と DFT部 204と GCLシーケンス 取得部 205と差動符号化部 206と IDFT部 207とピーク電力算出部 208とセル固有 情報推定部 209とからなる部分をセルサーチ部 200と称する。
[0053] 1116は、移動局装置の各部を統括的に制御する上位レイヤである。 1112は、上 位レイヤ 1116からのスケジューリング情報を用いて、データ復調部 1111に各データ の復調を指示する。データ復調部 1111は、 ADC部 1102が出力した信号を復調し、 復調して得られたデータの種別に応じて、ユーザデータ処理部 1113、制御データ 処理部 1114、パイロット信号処理部 1115に出力する。ユーザデータ処理部 1113 は、データ復調部 1111から受けたユーザデータを、上位レイヤ 1116に出力するた めの処理を施して、上位レイヤ 1116に出力する。制御データ処理部 1114は、デー タ復調部 1111から受けた制御データを、上位レイヤ 1116に出力するための処理を 施して、上位レイヤ 1116に出力する。パイロット信号処理部 1115は、データ復調部 1111から受けたパイロット信号を、上位レイヤに出力するための処理を施して、上位 レイヤに出力する。
[0054] 移動局装置のセルサーチ部 200では、無線部 201が受信した信号を ADC部 202 がデジタル信号に変換する。次に、 SCHシンボルタイミング検出部 203は、受信信 号と半シンボル遅延させた受信信号との相関値のピークを検出することによって同期 チャネルシンボルタイミングの推定を行なう。 DFT部 204は、 SCHシンボルタイミング 検出部 203により推定されたシンボルタイミングで信号をフーリエ変換することにより 同期チャネル SCHの周波数軸上の信号(同期チャネルシンボル)を得る。 GCLシー ケンス取得部 205は、 DFT部 204により得られた同期チャネル SCHの周波数軸上 の信号から、偶数サブキャリアの信号を抜き出すことにより GCLシーケンス sを取得
k する。取得した sを、 GCLシーケンス補正部 210力 GCLシーケンスの対称性に基
づく補正を行なう。
[0055] 図 8は、 GCLシーケンス補正部 210の内部構成を示す概略ブロック図である。 GC Lシーケンス補正部 210は、入力された複数の信号から単数または複数の信号を 2 種類選択し、出力する分配部 211と、複数の信号の総電力を算出する電力算出部 2 12、 213と、 2つの電力算出部 212、 213からの出力を比較する比較部 214と、比較 部による比較結果をもとに sの値を置換する置換部 215からなる。
k
[0056] まず、分酉己器 211は、入力された s, s,…, s をもとに s, s,…, sと、 s, s
0 1 16 0 1 7 9 10
, s の 2グループの信号を生成し、 2グループのうちの前者を電力算出部 212に出
16
力し、後者を電力算出部 213に出力する。ここで、分配器 211が行うグループ分けは 、 GCLシーケンス sに用いられたパラメータ N、 qの値により決まる中心位置(N—1)
/2— q,(ただし q≥0のとき q, =q mod N、 q< 0のとき q, = (q mod N)— Nで ある)を基準にして、対称な関係にある信号が別々のグループとなるように、かつ、対 称な関係になく周波数軸上で隣接した信号は同じグループとなるように行う。本実施 形態では、N= 17、q = 0なので、中心位置のインデックスは(N—l) /2— q' = (17 1) /2— 0 = 8であり、該中心位置を基準にして、高周波側の信号を 1つのグルー プとし、低周波側の信号をもう一つのグループとする。
[0057] 電力算出部 212、 213は、それぞれ入力された信号の総電力を算出する。比較部
214は 2つの電力算出部 212、 213で求められた 2グループそれぞれの総電力を比 較し、良好に受信したグループとして電力の大きいグループを選択する。置換部 215 は、比較部 214で求めた電力の大きいグループの信号を用いて電力の小さいダル ープの信号を置き換える。具体的には、比較部 214による比較の結果 s , s , · · · , s
0 1 7 の総電力が s , s , · · · , s の総電力より大きい場合は、置換部 215は、 sを sで置き
9 10 16 9 7 換え、 S を Sで置き換え、…、 S を Sで置き換える。逆に S, S,…, S の総電力が S
10 6 16 0 9 1 16 0
, s,…, sの総電力より大きい場合は、置換部 215は、 sを sで置き換え、 sを s で
1 7 7 9 6 10 置き換え、 · · ·、 Sを S で置き換える。
0 16
[0058] 以上の処理により補正が行なわれた信号は図 7の差動符号化部 206に入力される 。差動符号化部 206は、 GCLシーケンス sの位相情報を差動符号化する。すなわち k
、差動符号化部 206は、 GCLシーケンス sの各要素 sから一つ前の要素 s を引い
た値を要素とするシーケンスを出力する。 IDFT部 207は、 16個の要素からなる差動 符号化部 206が出力したシーケンスに、 16ポイントの逆離散フーリエ変換 IDFTを行 ない、時間領域の信号を生成し、ピーク電力算出部 208は、 IDFT部 207が生成した 信号のインデックス 0から 15の電力を算出する。セル固有情報推定部 1109は、算出 された電力のうち、最大値をとるインデックスを検出することによりセル固有情報 uを推 疋 。
[0059] また、図 9は、上記 GCLシーケンス補正部 210を CPU (Central Processing Unit)お よびメモリと該 CPUを動作させるソフトウェアにより実現した場合の動作を説明するフ ローチャートである。ステップ S1— 1では、入力された s , s , · · · , sの電力の和を変
0 1 7
数 Aに代入し、 s , s , · · · , s の電力の和を変数 Bに代入する。
9 10 16
ステップ S 1— 2では、変数 Aと変数 Bの大小を比較し、変数 Aが変数 Bより大きければ ステップ S 1— 3へ移る。変数 Aが変数 B以下であればステップ S 1—4へ移る。ステツ プ S1— 3では、 s =s , s =s , · · · , s =sというように代入する。
9 7 10 6 16 0
ステップ S 1— 4では、 s =s , s =s , · · · , s =s というように代入する。以上の処理
7 9 6 10 0 16
により、受信電力の大き!/、良好な信号を利用してセルサーチでのセル固有情報の同 定を行なうことが可能となるので、 GCLシーケンスの対称性を利用して分けた信号の グループのうち、どちらか片方の受信状態が悪いときでも、セル固有情報の同定を行 なうこと力 Sできると!/、う効果がある。
[0060] 例えばフェージングの影響により受信電力が図 6Bに示すようにサブキャリア 58、 5 9付近で小さくなる場合、サブキャリア 48、 50、 · · ·、 62に害 IJり当てられている s , s ,
0 1
…, sの受信電力の和は、サブキャリア 2、 4、 · · ·、 18に割り当てられているは s, s ,
7 9 10
…, s の受信電力の和と比較して小さい。そのため、 S, S,…, Sにおいては位相
16 0 1 7
差を求める際に誤差が大きくなり、セル固有情報の推定に悪影響を及ぼす。そのた め電力の大きい S , S , · · · , S のみを用いて信号を再構成して位相差を求めることに
8 9 16
より、推定誤差を小さくすることができる。
[0061] なお、本実施形態の比較部 214では、総受信電力の比較で使用するグループを選 択しているが、前述の図 6Bに示すような場合に、サブキャリア番号 58の s近辺の受
5 信電力が極端に小さぐ Sと S、および Sと Sの位相差を求める際に誤差が大きくなり
、セル固有情報の推定に悪影響を及ぼすことがわかる。このこと力 、所定の閾値電 力を設定しておき、 Sの各電力値が前記閾値電力を下回った個数の少ないグループ
k
を選択し、該グループの Sで他方のグループの Sを置き換えるようにしてもよい。
k k
[0062] [第 2の実施形態]
以下、本発明の第 2の実施形態に係る基地局装置および移動局装置について、図 面を参照しつつ説明を行なう。
本実施形態では、第 1の実施形態と同様に図 5に示した基地局装置を用いる。基 地局装置の SCH送信部 100の GCLシーケンス生成部 101で用いる GCLシーケン スは、第 1の実施形態と同様に、式(1)において b = l , q = 0, N= 17のときの sとす
i k
[0063] また、図 10は、移動局装置の構成を示す概略ブロック図である。同図において、図
7の各部に対応する部分には同じ符号を付け、その説明を省略する。 300は、セル サーチ部であり、図 7におけるセルサーチ部 200とは、 GCLシーケンス補正部 210に 変えて GCLシーケンス補正部 310を備える点が異なる。 GCLシーケンス補正部 310 については、図 11を参照して詳述する。図 11は、本実施形態における GCLシーケ ンス補正部(シンボル補正手段) 310の内部構成を示す概略ブロック図である。 GCL シーケンス補正部 310は、それぞれ入力された信号 s 〜s (s8を除く)の電力を算出
0 16
する電力算出部 311— 0〜311— 16 (以下略すが 311— 8を除く)と、入力された 2つ の信号電力を比較し、電力の大きい信号を出力する比較部 312— ;!〜 312— 8と、入 力された信号を、 2つの信号に複製する複製部 313—;!〜 313— 8からなる。
[0064] まず、電力算出部 311— 0〜311— 16は、それぞれに入力された信号 s , s , · · · , s
0 1 の電力を算出する。比較部 312—;!〜 312— 8は、 GCLシーケンスによる対称関係
16
にある 2つの信号 s 、 s と、これらの信号に対応する電力の入力を受け、該 2つの電
kl k2
力を比較し、電力が大きい方に対応する信号を出力する。具体的には比較部 312— 1は、電力算出部 311— 0が算出した信号 sの電力と電力算出部 311— 16が算出し
0
た信号 S の電力を比較し、信号 S S のうち電力が大きい方に対応する信号を出力
16 0、 16
する。複製部 313—;!〜 313— 8では比較部 312—;!〜 312— 8から出力された信号 を 2つの信号へ複製し、それぞれ対応する比較部 312- 1-312- 8に入力された 2
つ信号 s 、s の補正後の信号 s 、s として出力する。
kl k2 kl k2
[0065] これにより、本実施形態の GCLシーケンス補正部 310は、入力された信号 sと s の
0 16 うち大きい電力の信号で小さい電力の信号を置き換える処理が行なわれる。さらに信 号 Sと S 、信号 Sと S 、 ···、信号 Sと Sに対しても上記の演算を行なう。なお、中心
1 15 2 14 7 9
位置にある信号 Sについては、補正をせずにそのまま出力する。以上の処理により
8
補正が行なわれた信号は図 10の差動符号化部 206に入力される。以降の処理は第 1の実施形態と同様のためここでは説明を省略する。
[0066] また、図 12は、 GCLシーケンス補正部 310を CPUおよびメモリと該 CPUを動作さ せるソフトウェアにより実現した場合の動作を説明するフローチャートである。ステップ S2— 1では、 GCLシーケンス補正部 310は、入力された信号 s , s , ···, s をそれぞ
0 1 16 れ変数 C(0), C(l), ···, C(16)に代入し、変数 Dに 0を代入する。ステップ S2— 2 では、変数 Dの値を参照し、 D = 8であればステップ S2— 7へ移り。 D≠ 8であればス テツプ S2— 3へ移る。ステップ S2— 3では、 C (D)の電力と C (16— D)の電力を比較 し、 C(D)の電力が大きければステップ S2— 4へ移り、じ(16— 0)の電カがじ(0)の 電力以上であればステップ S2— 5へ移る。ステップ S2— 4では、 C(16— D)に C(D) を代入してステップ S 2— 6へ移る。ステップ S 2— 5では、じ(0)にじ(16— 0)を代入 してステップ S2— 6へ移る。ステップ S2— 6では、 D = D+1を行ないステップ S2— 2 へ移る。ステップ S2— 7では、 C(0), C(l), ···, C(16)をそれぞれ s , s , ···, s
0 1 16 に代入する。
以上の処理により、受信電力の大きい良好な信号を利用してセルサーチでのセル 固有情報の同定を行なうことが可能となる。
[0067] [第 3の実施形態]
以下、本発明の第 3の実施形態に係る基地局装置および移動局装置について、図 面を参照しつつ説明を行なう。本実施形態では、第 1の実施形態と同様に図 5に示し た基地局装置を用いる。基地局装置の SCH送信部 100の GCLシーケンス生成部 1 01で用いる GCLシーケンスは、第 1の実施形態と同様に、式(1)において b=l, q =0, N=17のときの sとする。
k
[0068] 次に、図 13は、本実施形態における移動局装置の構成を示す概略ブロック図であ
同図において、図 7の各部に対応する部分には同一の符号を付し、その説明を省略 する。
400は、セルサーチ部であり、図 7におけるセルサーチ部 200とは、 GCLシーケンス 補正部 210に変えて GCLシーケンス補正部 410を備える点が異なる。 GCLシーケン ス補正部 410については、図 14にて詳述する。図 14は、本実施形態における GCL シーケンス補正部(シンボル補正手段) 410の内部構成を示す概略ブロック図である
〇
GCLシーケンス補正部 410は、 2つの置換部 412、 413に信号 s, s,…, s を
0 1 16 出力する分配部 411と、信号 s , s , ···, s 各々を GCLシーケンスの対称性に基づ
9 10 16
き対応する信号 s , s , ···, sで置換する置換部 412と、信号 s , s , ···, s各々を GC
7 6 0 0 1 7
Lシーケンスの対称性に基づき対応する信号 s , s , ···, sで置換する置換部 413
16 15 9
と、置換部 412と置換部 413からの出力信号を加算する加算部 414からなる。
[0069] まず、分配器 411は、入力された信号 s , s , ···, s を、置換部 412、置換部 413
0 1 16
各々に出力する。置換部 412は、前述の置き換えの結果、信号 s , s , ···, s , s , s
0 1 7 8 7
, s,…, sを出力し、置換咅 413ίま、信号 s , s ,…, s, s, s, s ,…, s を出力
6 0 16 15 9 8 9 10 16 する。加算部 414は、置換部 412と置換部 413からの入力信号のうち、同じ位置の信 号同士を加算し出力する。すなわち、加算部 414は、置換部 412からの信号 sと置
0 換部 413からの信号 s とを加算した補正後の信号 sを出力し、置換部 412からの信
16 0
号 sと置換部 413からの信号 s とを加算した補正後の信号 sを出力し、置換部 412
1 15 1
力、らの信号 sと置換部 413からの信号 s とを加算した補正後の信号 sを出力し、 ···
2 14 2
、置換部 412からの信号 sと置換部 413からの信号 sとを加算した補正後の信号 sを
8 8 8 出力し、 ···、置換部 412からの信号 sと置換部 413からの信号 s とを加算した補正
0 16
後の信号 s を出力する。これにより、補正後の各信号は、 GCLシーケンスの対称性
16
に基づき対応する信号同士を加算した信号となる。
[0070] また、図 15は、 GCLシーケンス補正部 410を CPUおよびメモリと該 CPUを動作さ せるソフトウェアにより実現した場合の動作を説明するフローチャートである。このフロ 一チャート上ではステップ S3— 1および S3— 2において s , s , ···, sの位相に信号 s
と s との位相差 Θの回転を加えることにより、信号を加算する際の位相の違いによる
0 16
電力低下の影響を軽減している。ステップ S3— 1では、入力された sと s の信号の
0 16 位相差 Θを求める。ステップ S3— 2では、 sの位相と s の位相が揃うように s , s ,…
0 16 0 1
, sに対して Θの回転を加えて s,, s,,…, s ,を出力する。ステップ S3— 3では、 s
8 0 1 8 0
,, S,,…, S,と S , S ,…, Sをそれぞれカロ算した結果を S, S,…, S に代入して
1 8 16 15 8 0 1 16 出力する。
本実施形態では、上記の図 15のステップ S3— 3あるいは図 14の加算部 414の加 算処理により、受信電力の極端に小さい信号を使用して位相差を求める確率を低減 することでセル固有情報 uの推定誤差を小さくすることができる。
[0071] [第 4の実施形態]
以下、本発明の第 4の実施形態に係る基地局装置および移動局装置について、図 面を参照しつつ説明を行なう。
図 16は、本実施形態における基地局装置の構成を示す概略ブロック図である。同 図において図 5の各部に対応する部分には同一の符号を付し、その説明を省略する 。 500は、 SCH送信部であり、 SCH送信部 100とは、マッピング部 102に変えてマツ ビング部 502を備える点が異なる。 SCH送信部 500の GCLシーケンス生成部 101で 用いる GCLシーケンスは、第 1の実施形態と同様に、式(1)において b = l , q = 0, N= 17のときの sとする。
k
[0072] マッピング部 502は、 GCLシーケンス生成部 101により算出された GCLシーケンス sの各要素を周波数軸上の偶数サブキャリアにマッピングする。マッピング部 502は k
、図 5のマッピング部 102とはマッピングが一部異なる。マッピング部 502は、算出さ れた GCLシーケンス sを図 17で示すように周波数軸上の偶数サブキャリアにマツピ k
ングするが、このとき、要素 sはセンター周波数を挟んだ両方(サブキャリア 62および
8
2)にマッピングする。従って、図 17のように、中心周波数におけるサブキャリアをサブ キャリア 0とし、サブキャリア 0から周波数が高くなるに従って、サブキャリア 1、サブキヤ リア 2、 · · ·、サブキャリア 31まで配置され、サブキャリア 0から周波数が低くなるに従つ て、サブキャリア 63、サブキャリア 62、 · · ·、サブキャリア 32まで配置されているとき、 マッピング部 502は、 GCLシーケンス sの要素 sをサブキャリア 46にマッピングし、要
素 sをサブキャリア 48にマッピングし、 · · ·、要素 sをサブキャリア 62とサブキャリア 2と
1 8
にマッピングし、要素 sをサブキャリア 4にマッピングし、 · · ·、要素 s をサブキャリア 18
9 16
にマッピングする。これにより、サブキャリア 0を挟んで対称な位置にあるサブキャリア に配置された同期チャネルシンボルの値は同じ値となる。
[0073] 次に図 18は、移動局装置の構成を示す概略ブロック図である。同図において、図 7 の各部に対応する部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。 600は、セル サーチ部であり、セルサーチ部 200とは、無線部(RX) 201と GCLシーケンス補正部 210に変えて無線部(RX) 601と GCLシーケンス補正部 610とを備える点が異なる。 無線部 (RX) 601は、基地局装置から送信された信号を受信する。無線部 601が受 信可能な帯域幅は、同期チャネル SCHが送信されている帯域幅の半分のみであり、 受信している帯域が同期チャネル SCHの高周波側か低周波側かを識別して、 GCL シーケンス補正部 610に通知する。 GCLシーケンス補正部(シンボル補間手段) 61 0は、取得した GCLシーケンスを GCLシーケンスの対称性に基づき補正する部分で あり、図 19は、その内部構成を示す概略ブロック図である。
[0074] GCLシーケンス補正部 610は、入力された複数の信号から新たな信号を生成する データ生成部 611からなる。データ生成部 611は、同期チャネルが送信されている 帯域のうち、自移動局装置が低周波側、高周波側どちら側の信号を受信しているか を示す信号と、該信号によって示されている側の同期チャネル SCHの信号が入力さ れる。データ生成部 611は、無線部 601にて受信しているのが低周波側のときは、入 力された信号 s , s , · · · , s , sを用いて高周波側の信号を生成して、信号 s , s ,…
0 1 7 8 0 1
, s , s , s , s , · · · , sを出力する。データ生成部 611は、無線部 601にて受信して
7 8 7 6 0
いるのが高周波側であれば、入力された信号 S , S , S , · · · , S を用いて低周波側
8 9 10 16
の信号を生成し、信号 s , S ,…, S, S, S, S ,…, S を出力する。
16 15 9 8 9 10 16
[0075] 上記の処理により、半分の同期チャネル SCHのみを受信している状況においても 、セル固有情報の推定を行なうことができる。これは、隣接セルの同期チャネル SCH の帯域のうち半分を受信できる帯域に受信周波数を設定してデータの送受信を行な つている移動局装置などが、同期チャネル SCH全体を受信できるように受信周波数 を再設定することなぐすなわち、データの送受信を中断することなぐ隣接セルサー
チを行なうことができることを示す。
[0076] また、本実施形態においては、 GCLシーケンス sの対称性の中心が、インデックス k
の真ん中の位置にある(パラメータ q =0である)場合について説明した力 中心の 位置は、他の位置にあってもよい。その場合、無線部 601が受信する帯域は、 GCL シーケンス sの対称性の中心から該シーケンスの半分までの要素が割り当てられた k
同期チャネル SCHを受信する帯域であり、データ生成部 611は該帯域で受信した 信号に基づき、残りの半分の信号を補間する。具体的には、 N= 17、 q = 4であれば 、 q,=q mod N = 4 mod 17 = 4であり、中心位置は、(N—l) /2— q, = (17 1) /2— 4 = 4となる。このとき GCLシーケンス sは要素 sを中心にして、 s =s 、 s
k 4 5 3 6
=s 、 · · ·、 s =s 、 s =s 、 s =s 、 '、 s =s となる。この対称性に基づき、無線
2 8 0 9 16 10 15 12 13
部 610が受信して、データ生成部 611に入力される信号は、信号 s 〜s であり、デ
4 12
ータ生成部 611は、 s 〜s と s〜sを入力された信号のうち信号 s 〜s を用いて生
12 16 0 3 5 12
成すればよい。
これにより、移動局装置の受信可能な帯域幅が、同期チャネル SCHの帯域幅の半 分であっても、セル固有情報 uを推定することができる。
[0077] 上記第 1、第 2、第 3の実施形態における GCLシーケンス補正方法は基地局装置 からの指示、あるいは移動局装置での伝搬路変動'受信信号電力などの測定結果、 受信処理の負荷に応じて切り替えることも可能である。
また、図 5の GCLシーケンス生成部 101、マッピング部 102、 IDFT部 103、 GI付加 部 104、および、図 7の SCHシンボルタイミング検出部 203、 DFT部 204、 GCLシー ケンス取得部 205、 GCLシーケンス補正部 210、差動符号化部 206、 IDFT部 207、 ピーク電力算出部 208、セル固有情報推定部 209、および、図 8の分配部 211、電 力算出部 212、 213、比較部 214、置換部 215、および、図 10の GCLシーケンス補 正部 310、および、図 11の電力算出部 311— 0〜311— 16、比較部 312—;!〜 312 —8、複製部 313— ;!〜 313— 8、および、図 13の GCLシーケンス補正部 410、およ び、図 14の分酉己部 411、置換部 412、 413、カロ算部 414、および、図 16のマッピング 部 502、および、図 18の GCLシーケンス補正部 610、および、図 19のデータ生成部 611は専用のハードウェアにより実現されるものであってもよぐまた、これらの各部は
メモリおよび CPU (中央演算装置)により構成され、各部の機能を実現するためのプ ログラムをメモリにロードして実行することによりその機能を実現させるものであっても よい。
[0078] 以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの 実施形態に限られるものではなぐこの発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等 も含まれる。
SCHの構造につ!/、て、上記の実施形態では生成された GCLシーケンスを偶数サ ブキャリアに配置する例で説明を行った力 S、これに限定されるものではなぐ nサブキ ャリア毎 (nは任意の正数)に配置することも可能である。連続するサブキャリアに配置 する場合 (すなわち n= lの場合)、予め他の既知の信号を用いて SCHシンボルタイ ミングを検出することが必要となる力 取得した GCLシーケンスに対して補正を行う方 法は上記実施形態の各方法を用いることが可能である。
産業上の利用可能性
[0079] 本発明は、基地局装置のセル固有情報を GCLシーケンスインデックスとした GCL シーケンスの各要素を同期チャネルシンボルに割り当てた同期チャネルを基地局装 置が送信し、該同期チャネルを受信してセル固有情報 uの同定を移動局装置が行な う移動局装置の無線通信装置に用いて好適である力 これに限定されない。