WO2005108979A1 - 末梢血単核球の多糖結合能測定キット - Google Patents

末梢血単核球の多糖結合能測定キット Download PDF

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Abstract

 蛍光標識免疫賦活多糖を含有する検出試薬、及び前記蛍光標識免疫賦活多糖とは異なる多糖の蛍光標識体及び/又は前記蛍光標識免疫賦活多糖と同じ多糖であって、蛍光標識されていない免疫賦活多糖を含有する標準試薬とを含む末梢血単核球の多糖結合能測定キット。このキットを用いると、末梢血単核球の多糖結合能のより予測精度の高い判定が可能となる。

Description

明 細 書
末梢血単核球の多糖結合能測定キット
技術分野
[0001] 本発明は、どの免疫賦活多糖がどの個体に対して免疫賦活剤として有効であるか 否かを簡易に測定するのに有効な多糖結合能測定キット、及び免疫賦活剤としての 有効性測定方法に関するものである。
[0002] (発明の背景技術)
レンチナンといった —グルカンなどの免疫賦活多糖は、免疫賦活剤ゃ抗悪性腫 瘍剤として効果があることが知られているが、効果の発現には個体差が大きいことも 知られている (非特許文献 1)。
一方、ヒトゃマウスなどの哺乳類の末梢血単核球、例えば、単球、顆粒球やリンパ 球の表面に免疫賦活多糖が結合することが知られている(非特許文献 2及び 3)。そ して、末梢血単核球への免疫賦活多糖の結合能には個体差やマウス系統差がある ことが示されており、免疫賦活多糖の効果発現と結合能は相関する可能性が大きい 免疫賦活多糖の末梢血単核球への結合能は、抗レンチナン抗体などの免疫賦活 多糖の抗体を用いる方法が知られている力 この方法では、抗レンチナン抗体は IgM なので使用しにくぐ又抗レンチナン抗体は自家生産であり、力価が一定のものを恒 常的に供給するのは困難であるとの問題がある。さらに、血液から白血球画分を分離 し、血清存在下で反応にかけるため、操作が煩雑であるとの問題がある。
[0003] これに対して、蛍光標識免疫賦活多糖を末梢血単核球 (全血)に添加培養し、その 蛍光強度を測定することが行われて ヽる (非特許文献 4及び 5)。
この方法は、抗レンチナン抗体などを用いる方法に比べて、遥かに効率的かつ高 精度で標識免疫賦活多糖の末梢血単核球への結合能を測定できる方法である。し 力しながら、本発明者らが調べたところ、この方法では、免疫賦活多糖に特異的な結 合以外に、非特異的な結合を含んで測定しているため、たとえポジティブな結果がで たとしても、試験した個体の免疫賦活多糖に対する特異的な結合能のみを測定して いることにはならず、必ずしも試験した個体の結合能と効果が相関しない可能性があ ることがわかった。
[0004] 非特許文献 1: Cancer Res. 44: 5132 (1984)
非特許文献 2 : 50th Annual Mtg. Proc. Jpn. Cancer Assoc. p259 (1991)
非特許文献 3 : Int. J. Immunopharmac. 18: 211 (1996)
非特許文献 4: J. Clin. Invest. Vol. 98, No. 1, July 1996, pp50- 61
非特許文献 5 : J. Exp. Med. Vol. 196, No.3, August 5, 2002, pp407- 412
発明の開示
[0005] 本発明は、より予測精度の高い判定が可能な末梢血単核球の多糖結合能測定キ ットを提供することを目的とする。
本発明は、又、免疫賦活多糖の免疫賦活剤としての有効性を判定する、より予測 精度の高!ヽ方法を提供することを目的とする。
[0006] 本発明は、蛍光標識免疫賦活多糖を含有する検出試薬を用いることに加えて、蛍 光標識免疫賦活多糖とは異なる多糖の蛍光標識体を含有する標準試薬、又は蛍光 標識免疫賦活多糖と同じ多糖であって、蛍光標識されていない免疫賦活多糖を含 有する標準試薬を用いると、より精度が高く免疫賦活多糖の免疫賦活剤としての有 効性を予測でき、これによれば効果的に上記課題を解決できるとの知見に基づ 、て なされたものである。
すなわち、本発明は、蛍光標識免疫賦活多糖を含有する検出試薬、及び前記蛍 光標識免疫賦活多糖とは異なる多糖の蛍光標識体又は前記蛍光標識免疫賦活多 糖と同じ多糖であって、蛍光標識されていない免疫賦活多糖を含有する標準試薬と を含むことを特徴とする末梢血単核球の多糖結合能測定キットを提供する。
[0007] 本発明は、又、試験血液を、蛍光標識免疫賦活多糖を含有する検出試薬に接触さ せ、血液中の目的末梢血単核球画分を得、その蛍光強度を測定して蛍光標識免疫 賦活多糖と目的末梢血単核球との結合量 (B)を求める工程、
試験血液を、検出試薬で用いる蛍光標識免疫賦活多糖とは異なる多糖の蛍光標 識体を含有する標準試薬に接触させ、血液中の目的末梢血単核球画分を得、その 蛍光強度を測定して異なる多糖の蛍光標識体と目的末梢血単核球との結合量 (A) を求める工程、但し、検出試薬に標準試薬に含有する多糖の非標識体もしくは別の 蛍光色素での標識体を共存させて接触させる場合は、この工程を省略することがで きる。
両者の結合量の差 B— Aから、使用した免疫賦活多糖が試験血液を提供した哺乳 動物の免疫賦活に有効であるカゝ否かを判定する工程、
を含むことを特徴とする免疫賦活多糖の免疫賦活剤としての有効性を判定する方法 を提供する。
[0008] 本発明は、又、試験血液を、蛍光標識免疫賦活多糖を含有する検出試薬に接触さ せ、血液中の目的末梢血単核球画分を得、その蛍光強度を測定して蛍光標識免疫 賦活多糖と目的末梢血単核球との結合量 (B)を求める工程、
試験血液を、検出試薬で用いる蛍光標識免疫賦活多糖と同じ多糖であって蛍光標 識されて ヽな ヽ免疫賦活多糖を含有する標準試薬、及び蛍光標識免疫賦活多糖を 含有する検出試薬に接触させ、血液中の目的末梢血単核球画分を得、その蛍光強 度を測定して蛍光標識免疫賦活多糖と目的末梢血単核球との結合量 (A)を求める 工程、
測定値 A及び両者の結合量の差 B Aから、使用した免疫賦活多糖が試験血液を 提供した哺乳動物の免疫賦活に有効であるか否かを判定する工程、
を含むことを特徴とする免疫賦活多糖の免疫賦活剤としての有効性を判定する方法 を提供する。
発明を実施するための最良の形態
[0009] 本発明で用いる蛍光標識免疫賦活多糖としては、多糖類のグルコース残基に CHO、—COOH、 一 NH2、 -NHS,—CN、エポキシ基等の反応基を導入することが できる多糖類であれば何でも使用することができる。例えば、 β—グルカン, OC—グ ルカン、ヘテロ多糖 (好ましくはへテロダルカン)、蛋白結合グルカン等があげられ、 好ましくは j8—グルカンであり、より好ましくはレンチナン、ザィモザン、ノ化マラン、シ ゾフィラン、プスチュラン、スクレログルカン及びリへナンである。これらの多糖類につ いて、分子量は特に限定されない。
上記多糖類に蛍光標識を導入する蛍光物質としては、分子内に NH2—、 COOH- やイミド等の反応基を有して 、る蛍光物質 (ピオチン等の蛍光標識アビジン等の二次 蛍光物質で蛍光検出できる物質も含まれる)を用いることができる (例えば、新生化学 実験講座 3 糖質 1 (上) pl9〜, ρ95〜(1"0)東京化学同人、東京、同 糖質 1 (下) p605〜, p743〜及び同 糖質 II p283〜参照)。好ましくは、—NH2 (イミド含む)を持 つ蛍光物質やピオチンィ匕合物があげられる。色の規定は特に限定されないが、 FACS等の flowcytometry解析で検出可能な波長であることが望まし!/、。好ましくは、 フルォレセイン(fluorescein)系の化合物である。具体的には、 Fluorescein
5— thiosemicarbazide、 FITし (Fluorescein isothiocyanate)など力 21めげられる。
[0010] 標準試薬として用いる、検出試薬で用いる蛍光標識免疫賦活多糖とは異なる多糖 の蛍光標識多糖としては、検出試薬で用いる蛍光標識免疫賦活多糖とは末梢血単 核球への結合様式の異なる多糖体で同一蛍光色素で蛍光標識したものであれば何 でもよい。例えば j8 - 1,3-グルカンの結合能測定の場合の標準試薬は、同一蛍光物 質で蛍光標識された α—グルカン、ヘテロ多糖 (好ましくはへテロダルカン)等である 。分子量は、特に規定はなく単糖や二糖でもよいが、測定したい多糖体の 0.01倍〜 100倍 (好ましくは 0.1〜10倍、より好ましくは同程度)であるのがよい。蛍光強度は測 定した!/、蛍光標識多糖 (検出試薬)と比較してグルコース当り換算強度で 0.01倍〜 100倍 (好ましくは 0.1〜10倍、より好ましくは同程度)であるのがよい。
又、本発明では、標準試薬として、検出試薬で用いる蛍光標識免疫賦活多糖と同 じ多糖であって、蛍光標識されて 、な 、免疫賦活多糖を用いることができる。
本発明では、検出試薬及び標準試薬とも、それぞれ液状で、別々の容器に収容さ れているのが好ましい。この場合、水溶液に、検出試薬又は標準試薬を 1〜10,000 g/mLの量(好ましくは、 10〜1,000 g/mL、より好ましくは 100〜500 g/mL)で、かつ 適当な防腐剤 (アジィ匕ナトリウム等)や細胞膜の流動性を抑えるための試薬 (アジィ匕 ナトリウムやサイトカラシン B等)を添加してぉ 、てもよ 、。
[0011] 本発明のキットには、さらに、溶血'固定液、洗浄'分析液、採血管を組み合わせる のが好ましい。
採血管としては、材質は特に限定されないが、ガラス、ポリエチレン、ポリプロピレン 、ポリスチレン製等のものであって、へパリン、クェン酸、 EDTA等で抗凝固処理したも のが好ましい。採血用量は、 0.01〜10mLであるのが好ましぐ特に好ましくは l〜5mL である。
本発明では、採血管に採血した後、採血管に、標準試薬液 (A液)(検出試薬に蛍 光標識免疫賦活多糖とは異なる多糖の非標識体もしくは別の蛍光色素による標識体 を共存させる場合は省略することができる)もしくは検出試薬液 (B液)を容量比で 1/100〜1/2量 (好ましくは 1/10〜1/20) (多糖体の最終濃度としては、 O.l ^ g-1,000 μ g/mL,好ましくは 1〜100 μ g/mL,より好ましくは、 10〜50 μ g/mL)を混和して 5〜 180分 (好ましくは 15〜90分、より好ましくは 30〜60分)放置する。放置する温度は、 0 〜50°Cが好ましい。
[0012] さらに、この操作は、後述の溶血 ·固定液処理の後に行うこともできる。
溶血 ·固定液としては、赤血球を溶血させることができる水のような低張溶液であれ ばよい。例えば塩ィ匕アンモ-ゥム系の溶血溶液ゃ巿販溶液 (FACS Lysing
Solution(BD社製)箜)などを用いることができる。添加量は、処理する血液溶液の 1〜 100倍量 (好ましくは 2〜50倍、より好ましくは 10〜40倍)であり、血液と混和し、 0°C〜 40°C (好ましくは室温)で、 1〜60分(好ましくは5〜30分、より好ましくは 10〜15分)放 置して赤血球を溶血させ、遠心分離し上澄みを除去する。また、測定までに 24時間 以上を要する場合は、細胞を固定することが望ましい。その際には、例えばホルマリ ン系の固定剤(ホルムアルデヒド等)を添カ卩した溶液(FIX&PERM Reagent A(Caltag 社製)等)を用い上記と同様に赤血球を溶血させ遠心分離し上澄みを除去し、必要 に応じて洗浄 ·分析液で洗浄した後、 0°C〜室温 (好ましくは冷蔵保存)で放置し 72時 間以内(好ましくは 48時間以内)に測定する。
[0013] 洗浄'分析液は、生理食塩水のような等張溶液であればよぐ例えば市販の PBS ( phosphate buffered saline)系の試薬等を用いることができる。必要により BSA (bovine serum albumin)やアジ化ナトリウム、エチレングリコール等を含有しているものを用い てもよい (例えば、洗浄用緩衝液(PBS(- )+0.1%BSA+0.1%アジィ匕ナトリウム)等)。添カロ 量は処理血液量の 0.5〜10倍量 (好ましくは 1〜4倍量)加え混和後、遠心分離して上 澄みを除去するのがよい。この操作を 1〜数回行い、さらに処理血液量の 0.5〜10倍 量 (好ましくは 1〜4倍量)加え、混和し flowcytometryにて解析する。測定までに 24時 間以上を要する場合は、防腐剤や細胞膜流動性防止剤 (例えばアジィ匕ナトリウムや サイトカラシン B等)を含有させたものを用いるのが望ま 、。
本発明のキットに使用する血液は、採取直後、採取後氷中 '冷蔵庫等で短時間保 管しておいたもの、 -30°C以下で凍結保存しておいたもの、の何れでもよぐ凍結保 存しておいた血液は、使用時に通常の方法で融解して使用すればよい。
[0014] 本発明のキットは、血液単核球のみならずその他の細胞浮遊液の染色にも応用で きる。種々の細胞株 (癌細胞株や白血球細胞株等)の浮遊液、癌組織や種々の臓器 (リンパ節 (実施例)、脾臓、肺、肝臓、腸管、皮膚等)の細胞浮遊液 (EDTA処理ゃ酵 素(トリプシンやコラゲナーゼ等)処理し単細胞浮遊液にしたものでもよ!/、)の染色に も応用できる。操作は、 1 X 103〜108個/ mL (好ましくは 1 X 104〜107個/ mL、より好 ましくは 1 X 105〜106個/ mL)に調製した単細胞浮遊液であれば、上記と同様な操 作で測定することができる。
[0015] さらに、本発明のキットは、 single color解析のみならず multi-color解析にも応用で きる。すなわち、ある細胞内外の特定の物質 (例えば、表面抗原等)、細胞内物質 (サ イト力イン等)等に対する抗体を用いる flowcytometryと組み合わせて解析することが できる。この際には、例えば細胞表面の物質の解析では、採血管に標準試薬液又は 検出試薬液を加えて行う操作の際に、細胞表面物質に対する抗体を共存させれば 簡便に測定することができる。 A液 ZB液に用いている蛍光標識物質とは別の蛍光標 識物質で標識された抗体を用いるのがより簡便である。またピオチン等で標識した抗 体を用い、洗浄後に別の蛍光標識物質で標識されたアビジン等で処理してもよ!、。 さらには標識されていない抗体を用いる場合は、洗浄後に、その抗体に対する二次 抗体 (A液 ZB液に用いて 、る蛍光標識物質とは別の蛍光標識物質で標識された抗 体やピオチン等で標識した抗体を用い、洗浄後に別の蛍光標識物質で標識された アビジン等で処理)で測定することも可能である。採血管に標準試薬液又は検出試 薬液を加えて行う操作の際に抗体を共存させなくても、溶血操作の後に、抗体を用 Vヽて処理して測定することも可能である。
又、細胞内の物質を測定する場合は、溶血,固定操作を行った後、細胞膜透過用 緩衝液(例えば FIX & PERM Reagent B (Caltag社製) )で Permealizing処理後に抗体 を用いて処理して測定することができる。 [0016] 本発明では、上述したように、試験血液を、蛍光標識免疫賦活多糖を含有する検 出試薬に接触させ、血液中の目的末梢血単核球画分を得、その蛍光強度を測定し て蛍光標識免疫賦活多糖と目的末梢血単核球の結合体の量 (B)を求め、
試験血液を、検出試薬で用いる蛍光標識免疫賦活多糖とは異なる多糖の蛍光標 識体を含有する標準試薬に接触させ、血液中の目的末梢血単核球画分を得、その 蛍光強度を測定して蛍光標識体と目的末梢血単核球との結合量 (A)を求め (検出試 薬に蛍光標識免疫賦活多糖とは異なる多糖の非標識体もしくは別の蛍光色素による 標識体を共存させる場合は省略することができる)、
両者の結合量の差 B— Aから、使用した免疫賦活多糖が試験血液を提供した哺乳 動物の免疫賦活に有効である力否かを判定することができる。ここで、結合体の量や 結合量としては、結合する細胞の数 (割合)とすることができる(以下同じ)。
[0017] 又、検出試薬で用いる蛍光標識免疫賦活多糖と同じ多糖であって蛍光標識されて Vヽな ヽ免疫賦活多糖を含有する標準試薬を用いる場合には、
試験血液を、蛍光標識免疫賦活多糖を含有する検出試薬に接触させ、血液中の 目的末梢血単核球画分を得、その蛍光強度を測定して蛍光標識免疫賦活多糖と目 的末梢血単核球との結合量 (B)を求め、
試験血液を、検出試薬で用いるのと同じ多糖であって蛍光標識されて 、な 、免疫 賦活多糖を含有する標準試薬、及び蛍光標識免疫賦活多糖を含有する検出試薬に 接触させ、血液中の目的末梢血単核球画分を得、その蛍光強度を測定して蛍光標 識免疫賦活多糖と目的末梢血単核球との結合量 (A)を求め、
測定値 A及び両者の結合量の差 B— Aから、使用した免疫賦活多糖が試験血液を 提供した哺乳動物の免疫賦活に有効であるか否かを判定することができる。
本発明では、非特異的な多糖の結合量を除去でき、測定したい免疫賦活多糖の特 異的な結合を測定することができる。さらに、上記 2つの判定方法を併用することによ り、非特異的な抗腫瘍多糖の結合量を除去でき、免疫賦活多糖の蛍光標識化により 、細胞への結合様式が変化していないことを確認でき、使用した免疫賦活多糖の特 異的な結合のみを測定でき、免疫賦活多糖の免疫賦活剤としての有効性を精度が 高く予測できる。 [0018] 本発明により、蛍光標識免疫賦活多糖を含有する検出試薬を用いることに加えて、 蛍光標識免疫賦活多糖とは異なる多糖の蛍光標識体を含有する標準試薬を用いる (非特異的な異なる多糖の結合量を測定できる)もしくは検出試薬に異なる多糖の非 標識体あるいは別の蛍光色素による標識体を共存させると、前者の測定結果から非 特異的な異なる多糖の結合量を除去でき、測定した!/、免疫賦活多糖の特異的な結 合能を測定することができるため、免疫賦活多糖の免疫賦活剤としての有効性を精 度が高く予測できる利点がある。
一方、蛍光標識免疫賦活多糖を含有する検出試薬を用いることに加えて、蛍光標 識免疫賦活多糖と同じ多糖であって、蛍光標識されていない免疫賦活多糖を含有 する標準試薬を用いると、免疫賦活多糖の蛍光標識化により、細胞への結合様式が 変化して ヽな ヽことを確認でき、測定した ヽ免疫賦活多糖自身の結合能を正確に測 定でき、免疫賦活多糖の免疫賦活剤としての有効性を精度が高く予測できる。
[0019] よって、蛍光標識免疫賦活多糖を含有する検出試薬を用いることに加えて、蛍光 標識免疫賦活多糖とは異なる多糖の蛍光標識体を含有する第 1の標準試薬 (検出 試薬に異なる多糖の非標識体あるいは別の蛍光色素による標識体を共存させる場 合は第 1の標準試薬を省略することができる)及び検出試薬で用いる蛍光標識免疫 賦活多糖と同じ多糖であって、蛍光標識されていない免疫賦活多糖を含有する第 2 の標準試薬とを用いると、一層精度よく測定した 、免疫賦活多糖自身の結合能を正 確に測定でき、免疫賦活多糖の免疫賦活剤としての有効性をより精度が高く予測で きる。
又、本発明のキットは、検出試薬、標準試薬、溶血,固定液、洗浄,分析液、採血管 と組み合わせることにより、迅速、簡便に蛍光強度のズレ(差)、すなわち、個々人の 免疫賦活多糖に対する特異的結合能を測定することができる。
次に本発明を実施例により詳細に説明する。
実施例
[0020] 実施例 1
Fluorescein標識レンチナン作製法
レンチナン原末 (味の素社製)を乳鉢で練りながら蒸留水に分散させ、 120°C、 20分 のオートクレーブにより溶解したものを溶液として用いた。
レンチナン原末溶液 4mg/mlと、 4mMのメタ過ヨウ素酸ナトリウムを等体積混合し、 4 °Cで一昼夜攪拌した (酸化開裂反応により、反応基— CHOを導入した)。次いで、ェ チレングリコールを全体積の 60分の 1量加えてメタ過ヨウ素酸の不活化を行い、 4°C で一昼夜蒸留水にて透析した。回収液に Fluorescein 5- thiosemicarbazide (
Molecular Probes社製) 200 g/mlを、最初のレンチナン原末溶液の 2分の 1体積カロ え、 NaOH溶液により pH=9.5に調製、遮光下にて 4°Cで一昼夜攪拌し、レンチナンを 蛍光標識した。反応後、 5mg/mlの Sodium borohydrideを最初のレンチナン原末溶液 の 12.5分の 1体積加え、遮光下にて 4°Cで一昼夜攪拌した (シッフ塩基の還元、アル デヒドのアルコール化)。最後に、 HC1により pH=7.0に調製し蒸留水にて遮光下、 4°C で一昼夜以上透析した。透析後、液を回収しアジ化ナトリウムを最終濃度 0.02%で添 カロ、遮光下での冷蔵保存とした。
全 ΙΐΠ fflいた!^^測定法
へノ リン入りシリンジを用い、エーテル麻酔下にて ICRマウス(日本クレア (株)より購 入、 5〜8週齢、雌)より心採血を行った。氷冷下、 Falcon2054チューブにへパリン処 理血液を 90 μ 1/本で分注し、 Fluorescein標識レンチナンは 10 μ 1/本で添カ卩した。 30 分以上経過後、マウス単球の表面抗原 F4/80に対する PE (phycoerythrin)標識抗体( PE標識抗マウス F4/80抗体; Serotec社製)を 3 μ 1/本で添加、さらに 30分以上経過後 、 FACS Lysing Solution (溶血 ·固定液 BD社製;蒸留水にて 10倍希釈)を 3ml/本添カロ し、室温で 10分放置し溶血した。 4°C、 1500rpm、 5分の遠心分離後、洗浄用緩衝液 (PBS(- )+0. l%BSA+0.1%アジィ匕ナトリウム) lml (洗浄 ·分析液)で洗浄し、洗浄用緩衝液 0.5mlに懸濁、メッシュを通した後 FACS Caliburによる 2カラー (Fluorescein/PE)解析を 行った。
データ解析は、 FSC/SSCで単球画分 (MC)、顆粒球画分 (GC)、リンパ球画分 (L C)に分け、 Fluorescein/PEに展開、単球画分では、 PE陽性細胞中の Fluorescein陽 性細胞の割合を、顆粒球画分、リンパ球画分では各画分における Fluorescein陽性細 胞の割合を解析した (結果を、例えば、図 1の FLの項に示す)。
Fluorescein標識レンチナンの対象 (標準試薬 1)として、 FITC標識デキストラン (分 子量 200万;シグマ)を用い、同様の解析を行った(結果を、例えば、図 1の FDの項に 示す)。
[0022] レンチナンによる結合阻害試験
結合能測定の際、全血をチューブに分注する前に、氷冷下にてレンチナン原末溶 液 (標準試薬 2) 2mg/mlの PBS (-)による 10倍希釈液を 1/本で入れておき、全血を
65 μ 1/本添加、その後 Fluorescein標識レンチナンを 10 μ 1/本で添カ卩した(阻害用レン チナンの最終濃度は 50 μ g/ml)。その後の操作は結合能測定法 (前項)と同様に行 つた(結果を、例えば、図 1の FL+L50の項に示す)。
凍結保存した血液を用いた試,験
Lewisラット(日本チヤ一ルスリバ一 (株)より購入、 9〜10週齢、雄)よりへパリン入り シリンジを用いて採取し、 -30°Cの冷凍庫で凍結保存した血液を用いて結合阻害試 験を行った。
[0023] 睡菓
腿侬存件
Fluorescein標識レンチナンを最終濃度 5、 10、 20、 40 ^ g/ml (FL5, FL10, FL20, FL40)で ICRマウス全血と 1時間反応させ、 Fluorescein標識レンチナン結合細胞を FACSにて解析した結果を図 1〜3に示す。単球画分では、 Fluorescein標識レンチナ ンの濃度依存的な結合が認められ、 40 g/mlでは、単球の約 40%が Fluorescein標識 レンチナンと結合した(図 1)。顆粒球画分においても濃度依存的な結合が認められ、 Fluorescein標識レンチナン 40 g/mlで顆粒球の約 20%が結合した(図 2)。リンパ球画 分にぉ 、ても濃度依存的な結合が認められたが、 Fluorescein標識レンチナン 40 μ g/mlでも結合細胞の割合は 1%未満であった(図 3)。
[0024] レンチナンによる結合阻害試験
Fluorescein標識レンチナンを最終濃度 5、 10、 20、 40 g/mlで ICRマウス全血と 1時 間反応させるよりも先にレンチナン原末溶液 50 μ g/mlを共存させた場合 (FL5+L50, FL10+L50, FL20+L50, FL40+L50)には、 Fluorescein標識レンチナンの結合が阻害 された(図 1〜3)。
FITC標識デキストランとの比較 FITC標識デキストランを最終濃度 5、 10、 20、 g/ml (FD5, FD10, FD20, FD40) で ICRマウス全血と 1時間反応させ、 FITC標識デキストラン結合細胞を FACSにて解 祈した結果、単球画分では、 20 g/ml以下では結合が認められな力つた力 40 μ g/mlでは約 5%に結合が認められた(図 1)。顆粒球画分においても、 g/ml以下で は結合が認められな力つた力 40 g/mlでは約 10%に結合が認められた(図 2)。リン パ球画分での結合は 1 %未満であった(図 3)。
凍結保存した血液を用いた試,験
Fluorescein標識レンチナンを最終濃度 150 μ g/ml (FL150)で凍結融解後のラット全 血と 1時間反応させ、 Fluorescein標識レンチナン結合細胞を FACSにて解析した結果 、凍結融解しな 、血液と同程度の結合が認められた(図 4)。
[0025] ま め
例えば、図 1に示されるように、単球 (MC)に対する Fluorescein標識レンチナン (F L)の結合量 (B)力も FITC標識デキストラン結合の結合量 (A1)を引いた結合量が大 きいので、レンチナンが有意にマウス単球に結合すること、及びこのこと力 レンチナ ンが当該マウスに対して免疫賦活剤として有効であることが推定される。
又、図 1に示される単球(MC)に対する Fluorescein標識レンチナン(FL)の結合量 (B)から、未標識レンチナン及び Fluorescein標識レンチナン [FL + L50]に対する結 合量 (A2)を引 、た結合量が大き 、ので、レンチナンが特異的にマウス単球に結合 すること、 Fluorescein標識レンチナンの結合様式と未標識レンチナンの結合様式が 同じであることが確認できる。
[0026] 実施例 2
ヒト 夜を) ¾いた!^^測定
へノ リン採血管に採血したヒト血液を 250 1/本で分注し、一方には、実施例 1で用 いたのと同じ Fluorescein標識レンチナンを 100 g/mlになるよう添カ卩した。 37°Cで 45 分培養後、ヒト CD14に対する PE標識抗体 (CALTAG社製)を添加、さらに 37°Cで 30分 培養後、 0.83%塩化アンモ-ゥム溶液(0.1%炭酸水素ナトリウム、 0.0037%EDTA' 4Naを 含む)を 10ml/本で添カ卩し、溶血した。室温、 1500rpm、 5分の遠心分離後、洗浄用緩 衝液 (PBS(- ) + 0.2%BSA+0.1%アジィ匕ナトリウム)で洗浄し、洗浄用緩衝液 0.5mlに懸濁 、メッシュを通した後 FACS Caliburによる 2カラー (Fluorescein/PE)解析を行った。 データ解析は、 FSC/SSCで単球画分、顆粒球画分、リンパ球画分に分け、
Fluorescein/PEに展開、単球画分では、 PE陽性細胞中の Fluorescein陽性細胞の割 合を、顆粒球画分、リンパ球画分では各画分における Fluorescein陽性細胞の割合を 解析した。
Fluorescein標識レンチナンの対照 (標準試薬 1)として、 FITC標識デキストラン (分 子量 200万;シグマ)を用い、同様の解析を行った。 Fluorescein標識レンチナン結合 細胞の割合力 FITC標識デキストラン結合細胞の割合を引 、た値を、レンチナン結 合陽性細胞の割合とした(図 5及び図 6に示した。又図 7において FLとして示した)。 また、採血翌日まで室温保存あるいは冷蔵保存した血液、さらに別日に採血した血 液にっ ヽても検討を行った。
レンチナンによる結合阳.害試,験
ヒト血液にレンチナン原末溶液 (標準試薬 2)を 100 g/mlの濃度で添加、 37°C、 15 分培養後、 Fluorescein標識レンチナンを 10 /z g/mlの濃度で添加、 37°Cでさらに 30分 培養した。その後、ヒト CD14に対する PE標識抗体 (CALTAG社製)を添加、さらに 37°C で 30分培養後、 FACS Lysing Solution (溶血'固定液 BD社製;蒸留水にて 10倍希釈) を 2ml/本添加し、室温で 10分放置し溶血した。その後の操作、解析は結合能測定法 (前項)と同様に行った(図 7において LNT+FLで示した)。 Fluorescein標識レンチ ナンの対象 (標準試薬 1)として、 Fluorescein標識デキストランを用い、同様の解析を 行った。
ヒト 夜を) ¾いた!^^測定
図 5、図 6に 2例(例 1、例 2)の結果を示す。単球、顆粒球、リンパ球のいずれも個人 差が認められ、強弱はいずれの画分も同様であった(図 5)。 1日室温あるいは冷蔵 保存した血液および別日に採血した血液で検討した結果を示す。冷蔵、室温いずれ の保存条件においても採血当日の結果と同等であった。また、別日に採血した場合 も同等の結果であった(図 6)。
レンチナンによる結合阻害試験 図 7に 2例(例 3、例 4)の結果を示す。 Fluorescein標識レンチナンを最終濃度 10 g/mlで血液と反応させるよりも先にレンチナン原末溶液 100 μ g/mlを共存させた場合 には、 Fluorescein標識レンチナンの結合が阻害された。
[0028] まとめ
例えば、図 5及び図 7に示されるように、単球 (MC)に対する Fluorescein標識レンチ ナン (FL)の結合量 (B)力 FITC標識デキストランの結合量 (A1)を引 、た結合量( 図に示されている)が大きいので、レンチナンが例 1、例 2、例 3及び例 4のヒトの単球 に結合すること、また結合量の強弱力 例 2及び例 3のヒトに対してレンチナンが免疫 賦活剤としてより有効であることが推定される。
又、図 7に示されるように、単球(MC)に対する Fluorescein標識レンチナン(FL)の 結合量(B)から、未標識レンチナン及び Fluorescein標識レンチナン [LNT+FL]に 対する結合量 (A2)を引 、た結合量が大き!/、ので、レンチナンが特異的に例 3及び 例 4のヒトの単球に結合すること、また結合量の強弱力も例 3のヒトに対してレンチナン が免疫賦活剤としてより有効であることが推定される。
さらに、図 6に示されるように、 1日室温、冷蔵保存した血液および別日に採血した 場合 、ずれにぉ 、ても同等の結果が得られたことから、本発明キットを用いれば多糖 結合能を安定して測定することが可能であり、被験者固有の多糖結合能をより正確 に測定することが可能である。
[0029] 実施例 3
マウスの系統差に閣する枪討
へノリン入りシリンジを用い、エーテル麻酔下にて ICRマウス(日本クレア (株)より購 入、 4〜6週齢、雌)、 BALB/cマウス(日本チヤ一ルスリバ一(株)より購入、 11〜13週 齢、雌)、 C57BL/6マウス(日本クレア (株)より購入、 10〜: L 1週齢、雄)、 C3H/HeNマ ウス、 C3H/HeJマウス(日本クレア (株)より購入、 6〜8週齢、雌)より心採血を行った。 各マウスについて 3例ずつ行った。氷冷下、 Falcon2054チューブにへパリン処理血液 を 90 μ 1/本で分注し、 Fluorescein標識レンチナンは 10 μ 1/本で添カ卩した。 30分以上 経過後、マウス単球の表面抗原 F4/80に対する ΡΕ標識抗体 (ΡΕ標識抗マウス F4/80 抗体; Serotec社製)を 3 μ 1/本で添加、さらに 30分以上経過後、 FACS Lysing Solution (溶血 ·固定液 BD社製;蒸留水にて 10倍希釈)を 3ml/本添カ卩し、室温で 10分 放置し溶血した。 4°C、 1500rpm、 5分の遠心分離後、洗浄用緩衝液
(PBS(- )+0. l%BSA+0.1%アジィ匕ナトリウム) lml (洗浄 ·分析液)で洗浄し、洗浄用緩衝液
0.5mlに懸濁、メッシュを通した後 FACS Caliburによる 2カラー (Fluorescein/PE)解析を 行った。
データ解析は、 FSC/SSCで単球画分、顆粒球画分、リンパ球画分に分け、
Fluorescein/PEに展開、単球画分の PE陽性細胞中における Fluorescein陽性細胞の 割合を解析した。
Fluorescein標識レンチナンの対象 (標準試薬 1)として、 FITC標識デキストラン (分 子量 200万;シグマ)を用い、同様の解析を行った。
睡菓
マウスの系統差に閗する檢射
図 8に F4/80陽性単球における Fluorescein陽性細胞の割合についての平均値を示 す。 Fluorescein標識レンチナン 20 g/mlで反応させた場合、 BALB/cで割合が高い ほ力は、いずれの系統も同等であった(図 8A)。 Fluorescein標識レンチナン 5 g/ml で反応させた場合は、割合の高 、順に BALB/c≥ ICR > C57BL/6 = C3H/HeN≥ C3H/HeJという結果であった(図 8B)。また、 FITC標識デキストラン 20 g/mlを反応し た場合、結合はほとんど認められな力つた(図 8C)。
^1
例えば、図 8Bに示されるように、 BALB/c, ICRは結合量が多ぐ C3Hでは結合量が 低いことから、レンチナンの免疫賦活剤としての有効性も BALB/c、 ICRでは強ぐ C3Hでは弱!、ことが推定される。
これに対して、 S180マウス肉腫細胞を異なる系統のマウスに皮下移植し、レンチナ ンの抗腫瘍効果を検討した結果がある(非特許文献 1及び 6)。これによれば、 ICR、 BALB/cの S180皮下移植モデルに対するレンチナンの抗腫瘍効果は強ぐ C57BL/6 を用いた場合の抗腫瘍効果は中程度であり、 C3Hを用いた場合の抗腫瘍効果は弱く 、 Fluorescein標識レンチナンの結合量の強弱と同様の傾向であった。
このことから、測定したい免疫賦活多糖の特異的な結合を測定することにより、免疫 賦活多糖の免疫賦活剤としての有効性を予測できるものと考えられる(Int. J.
Immunotherapy 5(4) : 145 (1989))。
図面の簡単な説明
[図 1]単球画分での Fluorescein標識レンチナン結合試験結果、 FITC標識デキストラ ン結合試験結果、及び Fluorescein標識レンチナンに未標識レンチナンを共存させた 場合の結合試験結果を示す。
[図 2]顆粒球画分での Fluorescein標識レンチナン結合試験結果、 FITC標識デキスト ラン結合試験結果、及び Fluorescein標識レンチナンに未標識レンチナンを共存させ た場合の結合試験結果を示す。
[図 3]リンパ球画分での Fluorescein標識レンチナン結合試験結果、 FITC標識デキスト ラン結合試験結果、及び Fluorescein標識レンチナンに未標識レンチナンを共存させ た場合の結合試験結果を示す。
[図 4]非凍結融解血液及び凍結融解血液の単球画分での Fluorescein標識レンチナ ン結合試験結果を示す。
[図 5]CD14陽性単球画分、顆粒球画分、リンパ球画分での Fluorescein標識レンチナ ン結合試験結果を示す。
[図 6]冷蔵あるいは室温保存した採血翌日の血液、さらに別日に採血した血液を用 いた場合の単球画分での Fluorescein標識レンチナン結合試験結果を示す。
[図 7]単球画分での Fluorescein標識レンチナンに未標識レンチナンを共存させた場 合の結合阻害試験結果を示す。
[図 8]F4/80陽性単球画分での Fluorescein標識レンチナン結合試験結果、 FITC標識 デキストラン結合試験結果を示す。図中、 Aは Fluorescein標識レンチナン 20 /z g/ml の場合、 Bは Fluorescein標識レンチナン 5 g/mlの場合、 Cは FITC標識デキストラン 20 g/mlである。 * : p〈0.05、 *** : p<0.001 (2群間での比較: Student's T test)図中、 F Lは Fluorescein標識レンチナン、 FDは FITC標識デキストラン、 LNTは未標識レンチ ナン、 +Lは Fluorescein標識レンチナンに未標識レンチナンを共存させた場合を示 し、数値は濃度(単位:マイクログラム/ミリリットル)である。

Claims

請求の範囲
[I] 蛍光標識免疫賦活多糖を含有する検出試薬、及び前記蛍光標識免疫賦活多糖と は異なる多糖の蛍光標識体又は前記蛍光標識免疫賦活多糖と同じ多糖であって、 蛍光標識されて ヽな ヽ免疫賦活多糖を含有する標準試薬とを含むことを特徴とする 末梢血単核球の多糖結合能測定キット。
[2] 免疫賦活多糖が j8—グルカンである請求項 1記載のキット。
[3] 免疫賦活多糖がレンチナンである請求項 1記載のキット。
[4] 検出試薬と標準試薬がそれぞれ液状で、別々の容器に収容されてなる請求項 1〜
3の!、ずれ力 1項記載のキット。
[5] 溶血 ·固定液と組み合わせてなる請求項 4記載のキット。
[6] 洗浄 ·分析液と組み合わせてなる請求項 5記載のキット。
[7] 標準試薬が、検出試薬の蛍光標識免疫賦活多糖とは異なる多糖の蛍光標識体を 含有する請求項 1〜6のいずれ力 1項記載のキット。
[8] 標準試薬が、検出試薬で用いる蛍光標識免疫賦活多糖と同じ多糖であって、蛍光 標識されて 、な 、免疫賦活多糖を含有する請求項 1〜6の 、ずれか 1項記載のキット
[9] 標準試薬が、検出試薬の蛍光標識免疫賦活多糖とは異なる多糖の蛍光標識体を 含有する第 1の標準試薬及び検出試薬で用いる蛍光標識免疫賦活多糖と同じ多糖 であって、蛍光標識されて!、な 、免疫賦活多糖を含有する第 2の標準試薬との組み 合わせである請求項 1〜6のいずれか 1項記載のキット。
[10] さらに採血管を含んでなる請求項 1〜9のいずれか 1項記載のキット。
[II] 試験血液を、蛍光標識免疫賦活多糖を含有する検出試薬に接触させ、血液中の 目的末梢血単核球画分を得、その蛍光強度を測定して蛍光標識免疫賦活多糖と目 的末梢血単核球との結合量 (B)を求める工程、
試験血液を、検出試薬で用いるのとは異なる多糖の蛍光標識体を含有する標準試 薬に接触させ、血液中の目的末梢血単核球画分を得、その蛍光強度を測定して蛍 光標識体と目的末梢血単核球との結合量 (A)を求める工程、
両者の結合量の差 B— Aから、使用した免疫賦活多糖が試験血液を提供した哺乳 動物の免疫賦活に有効であるカゝ否かを判定する工程、
を含むことを特徴とする免疫賦活多糖の免疫賦活剤としての有効性を判定する方法
[12] 試験血液を、蛍光標識免疫賦活多糖を含有する検出試薬に接触させ、血液中の 目的末梢血単核球画分を得、その蛍光強度を測定して蛍光標識免疫賦活多糖と目 的末梢血単核球との結合量 (B)を求める工程、
試験血液を、検出試薬で用いる蛍光標識免疫賦活多糖と同じ多糖であって蛍光標 識されて ヽな ヽ免疫賦活多糖を含有する標準試薬、及び蛍光標識免疫賦活多糖を 含有する検出試薬に接触させ、血液中の目的末梢血単核球画分を得、その蛍光強 度を測定して蛍光標識免疫賦活多糖と目的末梢血単核球との結合量 (A)を求める 工程、
測定値 A及び両者の結合量の差 B— Aから、使用した免疫賦活多糖が試験血液を 提供した哺乳動物の免疫賦活に有効であるか否かを判定する工程、
を含むことを特徴とする免疫賦活多糖の免疫賦活剤としての有効性を判定する方法
[13] 試験血液を、検出試薬に接触させるときの温度が、 0〜50°Cである請求項 11又は 1 2記載の方法。
[14] 免疫賦活多糖が j8—グルカンである請求項 11〜13のいずれか 1項記載の方法。
[15] 免疫賦活多糖がレンチナンである請求項 11〜13のいずれか 1項記載の方法。
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