明 細 書
乾式亜鉛製鍊溶鉱炉内の状態解析方法および亜鉛製鍊方法
技術分野
[0001] 本発明は、コータスを用いて、酸化亜鉛、酸化鉛、酸化鉄および酸化ケィ素を少な くとも含有する焼成物から亜鉛を取り出す乾式亜鉛製鍊用の溶鉱炉内で、焼結鉱の 各成分のうち少なくとも酸化亜鉛、酸化鉛および酸化鉄の還元反応が主反応として 行われる領域での反応状態を解析する方法に関する。
また、本発明は、コータスを用いて、酸化亜鉛、酸化鉛、酸化鉄および酸化ケィ素 を少なくとも含有する焼成物から亜鉛を取り出す亜鉛製鍊方法に関する。
背景技術
[0002] 溶鉱炉のように、炉内状況の正確な測定や把握が困難である製鍊プロセスにおい て、操業状態をモデル化し解析を行うことは、操業改善やプロセスの最適化を図る上 で有効な手段である。(例えば、特許文献 1)
特許文献 1:特開 2003— 277845号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0003] しかしながら、乾式亜鉛製鍊の ISP (imperial smelting process)法にお!、ては、 鉄鋼製鍊ゃ銅製鍊とに比較して、反応系が複雑なため、体系的な炉内の解析が進 められて!、な!/、のが現状である。
[0004] また、炉内の状況を把握するために温度計などの計器を配設することは、炉内装入 物ゃ炉内ガスにより侵食を受けるため、困難である。したがって、実際の操業時にお いては、炉内状況の安定化および操業の効率化実現するために、経験などに基づ いてその場その場で対応する必要があった。このような炉内状況の安定ィ匕および操 業の効率化、さらには操業の自動化を進めるためには、実操業を再現することが可 能であり、かつ操業条件の変化に伴う炉内状況の変化に追従できる炉内の状態解析 の開発が望まれる。
[0005] そこで、本発明は上述した実情に鑑みてなされたものであり、実操業を再現すること
が可能な、操業条件の変化に伴う炉内状況の変化に追従できる、乾式亜鉛製鍊の I SP法により溶鉱炉の内部を解析する状態解析方法、およびこの解析方法を適用し て操業する新 、亜鉛製鍊方法を提供することを目的として!ヽる。
課題を解決するための手段
本発明に係る乾式亜鉛製鍊溶鉱炉内の状態解析方法は、コータスを用いて、酸ィ匕 亜鉛、酸化鉛、酸化鉄および酸化ケィ素を少なくとも含有する焼成物から亜鉛を取り 出す乾式亜鉛製鍊用の溶鉱炉であって、導入されたコータスの全導入量の少なくと も一部および必要に応じて焼成物を落下させるとともに生成した亜鉛を排出する第 一領域と、第一領域を通過した焼成物の各成分のうち少なくとも酸化亜鉛の還元反 応および必要に応じて酸化鉛および酸化鉄の還元反応が主反応として行われる第 二領域と、焼成物およびコータスの残りを導入するとともに、第二領域を通過した焼 成物のうち少なくとも酸化亜鉛、酸化鉛および酸化鉄の還元反応および炭素の酸化 反応が主反応として行われる第三領域とが連続して形成されてなる溶鉱炉での反応 状態をコンピュータシステムを用いて解析する方法であって、
炉の形状を特定するための値を反応場特定値として入力し、第一および第三領域 に導入されるコータスおよび焼成物のそれぞれの導入温度、導入量および組成を導 入初期値として入力し、前記第一領域に導入される気体の組成および流量、当該第 一領域力 排出される精製亜鉛を含有する気体の組成および流量および前記第三 領域に導入される気体の温度、組成および流量を操業データとして入力する操業条 件入力段階と、
前記操業条件入力段階で入力された、前記第一領域に導入される気体の組成お よび流量と、前記第三領域に導入される気体の組成および流量と、前記導入される 焼成物およびコータスの組成とを用いて、各領域で行われる一酸化炭素生成反応お よび二酸化炭素生成反応に基づいて、前記前記第一領域で生じる一酸化炭素およ び二酸化炭素の流量を算出する流量算出段階と、
前記第一領域から排出される気体の温度を設定入力する温度設定段階と、 前記操業条件入力段階で入力された、前記第一領域に導入される気体の組成お よび流量および当該第一領域力 排出される精製亜鉛を含有する気体の組成およ
び流量と、前記流量算出段階で得られた一酸化炭素および二酸化炭素の流量と、 前記温度設定段階で設定入力された気体温度とを用いて、当該第一領域で行われ る化学反応に基づいて、第一領域での反応における物質収支および熱収支を算出 して、第二領域から導入される亜鉛を含有する気体の物質収支、熱収支および組成 を算出する第一領域収支計算段階と、
前記第一領域収支計算段階で算出された第二領域から排出される亜鉛を含有す る気体の物質収支、熱収支および組成と、前記操業条件入力段階で入力された前 記反応場特定値および前記導入初期値とを用いて、前記各還元反応の速度定数お よび平衡定数に基づいて、前記第二領域の上下方向の微小区間における、気体成 分全体、コータスおよび焼成物のそれぞれの流量および温度の変化と、当該微小区 間中の各気体組成の圧力変化と、当該微小区間中の各固体組成の反応率の変化と を計算し、得られた各値に基づいて、前記第二領域におけるコータス、焼結鉱および 気体成分のそれぞれの物質収支、熱収支および第二領域全体の熱損失を算出する 第二領域収支計算段階と、
前記操業条件入力段階で入力された前記第三領域に導入される焼成物およびコ 一タスの温度、組成および導入量および当該領域に導入される気体の温度、組成お よび流量と、前記第二領域収支計算段階で得られた物質収支および熱収支とを用 いて、当該第三領域で行われる化学反応に基づいて、第三領域における物質収支 、熱収支および熱損失を計算する第三領域収支計算段階とを有することを特徴とし ている。
[0007] この方法において、前記第三領域に導入される焼成物を全体の 1一 100%とするこ とが好ましい。
[0008] また、前記第三領域に導入されるコータスを全体の 40— 60%とすることが好ましい
[0009] また、前記第三領域に導入される気体は、酸素が 30— 100%含まれることが好まし い。
[0010] また、下記の反応式で表される反応を、前記第二領域で行われる反応として設定 することが好ましい:
[0011] [化 1]
ZnO + CO - Zn+ COg
Zn + GO^ ZnO O
C+ CC¾ 2CO
[0012] また、前記第二領域収支計算段階では、気体成分全体、コータスおよび焼結鉱の それぞれの流量および温度の変化、および当該微小区間中の各気体組成の圧力変 ィ匕、および当該微小区間中の各固体組成の反応率の変化として、溶鉱炉内で生じる 気体を考慮した前記微小区間あたりの各変化の微小変化で示される微分方程式を 用いることが好ましい。
[0013] また、前記第二領域収支計算段階で用いられる反応場特定値は、炉の高さおよび 高さ方向の各微小区間における炉の断面積であることが好ましい。
[0014] また、下記の反応式で表される化学反応を、前記第一領域で行われる化学反応と して設定することが好まし ヽ:
[0015] [化 2]
[0016] また、下記の反応式で表される化学反応および未反応の酸化物を含有するスラッ グの生成反応を、前記第三領域で行われる化学反応として設定することが好ま 、:
[0017] [化 3]
i304 + CO — 3FeO + CO^
[0018] また、本発明に係る亜鉛製鍊方法は、コータスを用いて、酸化亜鉛、酸化鉛、酸ィ匕 鉄および酸ィ匕ケィ素を少なくとも含有する焼成物カゝら亜鉛を取り出す亜鉛製鍊方法 であって、
コータスおよび必要に応じて焼成物が導入されるとともに、生成された亜鉛を排出 する第一領域と、生成された亜鉛を第一領域へ送出させる第二領域と、焼成物のう ち少なくとも酸化亜鉛の還元反応が主反応として行われ、亜鉛が生成される第三領 域とが連続して形成されてなる溶鉱炉を用い、かつ、
第一領域にコータスの全導入量の少なくとも一部および必要に応じて焼成物を導 入し、
第三領域に焼成物およびコータスの残りを導入することを特徴としている。
[0019] この方法において、前記第三領域に導入される焼成物を全体の 1一 100%とするこ とが好ましい。
[0020] また、前記第三領域に導入されるコータスを全体の 40— 60%とすることが好ましい
[0021] また、前記第三領域に、酸素が 30— 100%含まれる気体が導入されることが好まし い。
発明の効果
[0022] 本発明によれば、実操業を再現することが可能な、操業条件の変化に伴う炉内状 況の変化に追従できる、乾式亜鉛製鍊の ISP法による溶鉱炉の内部を解析すること が可能になる。したがって、溶鉱炉の操業結果の改善を図るための操業条件の最適 化を行うことが可能になり、有効な亜鉛製鍊が可能になる。
図面の簡単な説明
[0023] [図 1]本発明で状態解析を行う乾式亜鉛製鍊溶鉱炉を模式的に示す図である。
[図 2]前記溶鉱炉の炉床部における亜鉛含有スラグの濃度分布について説明する図 である。
[図 3]本発明に係る乾式亜鉛製鍊溶鉱炉の状態解析方法の一実施形態を説明する ためのフローチャートである。
[図 4]前記実施形態において、計算区間となる微小区間を説明する図である。
[図 5]前記解析方法において、ガス、焼結鉱、コータスのそれぞれの熱収支を模式的 に表す図である。
[図 6A]前記解析方法において、用いられる一界面の未反応核モデルを説明する図 である。
[図 6B]前記解析方法において、用いられる二界面の未反応核モデルを説明する図 である。
発明を実施するための最良の形態
[0024] 以下、本発明に係る乾式亜鉛製鍊溶鉱炉内の状態解析方法、およびこの解析方 法を適用して操業する亜鉛製鍊方法の実施形態について、図面を参照しながら詳 細に説明する。図 1に示したように、乾式亜鉛製鍊溶鉱炉 (以下、「溶鉱炉」という) 10 を三つの部分、すなわち第一領域としての炉頂部 11、第二領域としてのシャフト部 1 2および第三領域としての炉床部 13に分ける。
[0025] 炉頂部 11は、第二領域から第一領域に導入される気体、コータスの全導入量の少 なくとも一部および必要に応じて原料となる亜鉛を含有する焼成物が加熱され、シャ フト部 12に落下されるとともに、生成した亜鉛を排出する、溶鉱炉の第一領域である 。この炉頂部 11では、予熱された酸素および窒素の混合気体を導入するためのエア 導入口 41、原料となる亜鉛を含有する焼成物およびコータスを導入するための原料
導入口 42および生成した亜鉛を含む亜鉛含有気体を取り出すための亜鉛含有気体 取出口 43が設けられており、エア導入口 41から導入される混合気体により、亜鉛含 有気体に含まれる一酸化炭素ガスが酸化反応を起こすことで発熱し、前記のように 第一領域に導入される気体、コータスおよび焼成物を加熱する。
[0026] すなわち、下記の反応が進行する。
[0027] [化 4]
CO + 0.5Ο · — uO 《"
[0028] 亜鉛を含有する焼成物(calcine)は、亜鉛、鉛、鉄、酸化ケィ素、硫黄を少なくとも含 有する通常の亜鉛精鉱を焙焼して、酸化亜鉛、酸化鉛、酸化鉄および酸化ケィ素を 少なくとも含有したものである。亜鉛精鉱は、例えば亜鉛を 52%、鉛を 2%、鉄を 7% 、酸化ケィ素を 2%、硫黄を 30%、金属、酸素などその他の成分を 7%含むものであ る。また、コータスは、炭素、酸化アルミニウムおよび酸化ケィ素を少なくとも含有する 。また、亜鉛含有気体は、後述するように気体状の亜鉛を含んでおり、この気体状の 亜鉛は図示しない鉛浴に吸収させることで単離、回収することができる。
[0029] また、炉頂部 11には、後述するシャフト部 12から亜鉛含有気体が排出される。前述 したように、炉頂部 11にエア導入口 41から予熱した混合気体を導入するのは、炉頂 部 11中の気体を 1000°C以上に保持することにより、亜鉛含有気体中の亜鉛が当該 亜鉛含有気体中に含まれる二酸化炭素と反応して酸化亜鉛が生成されるのを防ぐた めである。
[0030] シャフト部 12は、炉頂部 11から導入された焼成物の各成分のうち少なくとも酸ィ匕亜 鉛、酸化鉛および酸化鉄の還元反応が主反応として行われ、第三領域で生成した亜 鉛含有気体を第一領域へ送出する、溶鉱炉の第二領域である。シャフト部は、コーク スおよび場合によっては焼成物が充填され、その上限をストックライン 31と定義し、こ のストックライン 31から所定距離下方であって、後述する羽口 21、 22の上方の所定 位置の高さの境界ライン 32までを!、う。
[0031] また、シャフト部 12では、具体的には、コータスのソルーシヨンロス反応 (4)、および 焼成物が炉頂部 11に導入された場合には一酸ィ匕炭素ガスによる酸ィ匕亜鉛の揮発還 元(2)、亜鉛蒸気の再酸化 (3)、および酸化鉄の還元(6)、 (7)、酸化鉛の還元(5) 、すなわち下記の反応が進行する。
[0032] [化 5]
Z C02
InO + CO
2CO
2Fe304 + C02
3F©0 + COa
[0033] シャフト部 12では、焼結鉱は前記反応を進めながら、炉床部 13に向けて連続的に 落下移動する。
[0034] 炉床部 13は、導入された焼成物に含有される酸化亜鉛、酸化鉛および酸化鉄の 還元反応、および炭素の酸化反応、および場合によってはシャフト部 12を通過した 焼成物に含有される酸化亜鉛の還元反応が主反応として行われる、第三領域である 。炉床部 13には、熱風を導入するための羽口 21および 22、焼成物およびコータスを 導入するための導入口 23、溶融状態の鉛を取り出すための鉛取出口 51および未反 応の酸化鉄、酸化鉛および酸化ケィ素を少なくとも含有する溶融状態のスラッグを取 り出すスラッグ取出口 52が配設されている。
[0035] 炉床部 13では、具体的には、下記に示したような羽口 21、 22からの熱風によるシ ャフト部 12および導入口 23からのコータスの燃焼反応(8)および(10)、導入口 23 および場合によってはシャフト部 12からの焼成物に含まれる酸ィ匕亜鉛の揮発還元(8 )および(9)、および導入口 23からの焼成物に含まれる酸化鉛の還元反応(5)およ び酸化鉄の還元反応(6)、 (7)が進行する。
[0036] [ィ匕 6]
Pb + 0O2
2Fe30 + COg
3FeO + CC½
CO
[0037] 以上説明したように、図 1に示した溶鉱炉 10では、原料導入口 42から導入されたコ 一タスおよび必要に応じて焼成物力 エア導入口 41から導入される予熱された混合 気体により炉頂部 11にて加熱され、シャフト部 12に落下する。
[0038] シャフト部 12では、焼成物が炉頂部 11より導入された場合に、この焼成物に含まれ る一部の酸化亜鉛、酸化鉛および酸化鉄の還元反応が進行し、気体亜鉛、一酸ィ匕 炭素および二酸化炭素を少なくとも含有する亜鉛含有気体が生成され、炉頂部 11 に送られる。一方で、未反応の酸化亜鉛、酸化鉛および酸化鉄を含有する焼成物お よびコータスは炉床部 13に送られる。
[0039] なお、炉頂部 11に送られた亜鉛含有気体は、亜鉛含有気体取出口 43から取り出 されて、取り出された亜鉛含有気体カゝら亜鉛単体が単離、回収される。炉床部 13で は、導入口 23から導入された焼成物およびコータスならびにシャフト部 12から送られ たコータスおよび場合によっては焼成物力 羽口 21、 22から導入される熱風により燃 焼して、コータスより一酸ィ匕炭素および二酸ィ匕炭素が生成される一方で、焼成物中 およびシャフト部 12からのスラッグ中の酸ィ匕亜鉛がコータスに含有される炭素または 発生した一酸ィ匕炭素と反応して、揮発還元されて、亜鉛気体、一酸化炭素および二 酸化炭素を少なくとも含有する亜鉛含有気体が生成され、シャフト部 12を通じて、炉 頂部 11に送られる。
[0040] ここで、炉床部 13から焼成物およびコータスを導入するに際し、図 2に示したように 、溶鉱炉 10の炉床部の周囲に複数の導入口 23を設けて、各導入口ごとに焼成物と
コータスとの導入比率を変えることが好ましい。
[0041] このようにすることで、下記の酸ィ匕還元反応は亜鉛生成側に傾けることができ、亜鉛 の収率を上げることができることが知られて 、る。
[0042] [化 7]
F e + Z n O→F e O + Z n
[0043] 一般に、亜鉛含有スラグの濃度が 4%より大きくなるとこの酸ィ匕還元反応は亜鉛生 成側に傾く。また、溶鉱炉 10内の炉床部では、亜鉛含有スラグ (Zn in slag)の存在量 (濃度)に一定の分布ができ、すなわち溶鉱炉 10の中心部には亜鉛含有スラグ濃度 の高い領域 24が、端部には亜鉛含有スラグ濃度の低い領域 25, 26がそれぞれ生じ てしまう。したがって、亜鉛含有スラグの濃度を一定にすることで、この酸化還元反応 を常に最適な環境で行うことができるよう制御をすることができるようになる。
[0044] したがって、亜鉛含有スラグ濃度の低い領域 25, 26の導入口 23にはコータス濃度 が低ぐ焼成物濃度が高くなる比率で導入し、一方亜鉛含有スラグ濃度の高い領域 2 4にはコータス濃度が高ぐ焼成物濃度が低くなる比率で導入することが好ましい。
[0045] また、炉床部 13では、シャフト部 12、炉床部 13で発生した溶融状態の鉛および未 反応の酸化亜鉛、酸化鉛、酸化鉄および酸化ケィ素を少なくとも含有する溶融状態 のスラッグが、それぞれ鉛取出口 51,スラッグ取出口 52から取り出されて、回収され る。本実施形態のような原料を炉床部 13に導入する乾式亜鉛製鍊用の溶鉱炉内で は、特に炉床部 13にて焼成物に含まれる酸化金属の還元反応が進行するとともに、 この還元反応により生成される亜鉛は気体で得られるため、溶鉱炉 10内を上昇する
[0046] 特に、シャフト部 12では、コータスが酸ィ匕されるソリューションロス反応が生じてしま う。この反応は、吸熱反応であり、シャフト部 12内の温度を下げることになり亜鉛含有 気体の温度を下げることになり、炉頂部 11から排出される気体亜鉛を凝縮させて製 品化する観点力 好ましくない。また、ソリューションロス反応は、この反応にかかわる コ一タスが酸化亜鉛の還元反応に寄与することなくシャフト部 12中のガスに一酸ィ匕
炭素(CO)として排出されることになり、高価であるコータスを無駄に消費してしまう点 からも好ましくない。
[0047] そこで、ソリューションロス反応を低減するために、コータスのシャフト部 12に滞留す るコータスの量を減らすようにしている。したがって、コータスの全導入量の少なくとも 一部を炉頂部 11から、残りを炉床部 13から、それぞれ導入するようにし、これにあわ せて焼成物を炉床部 13から導入するようにして 、る。
[0048] このような観点から、第三領域である炉床部 13にて導入される焼成物は、全導入量 の 1一 100%、好ましくは 40— 100%であり、残りが第一領域である炉頂部 11の原料 導入口 42から導入されるようにしている。一方、炉頂部 11にて導入されるコータスは 、全導入量の 40— 60%、好ましくは 50%であり、残りが炉床部 13から導入されるよう にしている。なお、炉頂部 11から導入されるコータスおよび焼成物は塊が好ましいが 、炉床部 13から導入される焼成物およびコークスは紛体であることが好ましい。また、 炉床部 13の羽口 21および 22から導入される熱風に含まれる酸素量は、 30— 100 %であることが好ましい。
[0049] 各物質または気体を、炉頂部 11または炉床部 13から、このような割合で導入する ようにすることで、炉床部 13では亜鉛を効率よく生成することができ、またシャフト部 1 2でのソリューションロス反応を抑え、炉床部 13で生成した亜鉛含有気体の亜鉛含有 量を保ちながら効率よく炉頂部 11へと送出することが可能になる。
[0050] また、従来にお!ヽて行われて ヽた鉄鋼製鍊、銅製鍊、鉛製鍊などに用いられる溶 鉱炉内での状態を解析する方法では、還元反応により生成される鉄や鉛は溶鉱炉 内を上昇するのではなぐ落下するので、溶鉱炉内で気体として得られる亜鉛とは状 況が異なる。したがって、鉄鋼製鍊などでに用いる解析方法を、そのまま亜鉛製鍊に 用いることは不可能である。また、乾式亜鉛製鍊において、従来は溶鉱炉を二つの 領域に分けていたが、それでは、得られた解析結果が溶鉱炉の中の状態を忠実に 再現しているとは言えず、解析方法としては不十分であった。
[0051] そこで、前記乾式亜鉛製鍊溶鉱炉内の状態解析方法の実施態様では、図 1に示し たように、溶鉱炉 10を三つの領域、すなわち第一領域としての炉頂部 11、第二領域 としてのシャフト部 12および第三領域としての炉床部 13に分けて、第一領域から第
三領域まで順に各領域にぉ 、て物質収支および熱収支、および必要に応じて気体 成分の組成(以下、「ガス組成」 t ヽぅ)および固体組成を示す固体成分の反応率 (以 下、「固体反応率」という)を、コンピュータシステムを用いて算出するものである。 この状態解析方法では、具体的には、図 3に示したように、炉の形状を特定するた めの値を反応場特定値として入力し、第一および第三領域に導入されるコータスお よび焼成物のそれぞれの導入温度、導入量および組成 (ならびに第三領域カゝら導入 されるコータスおよび焼成物に関してはその紛体の表面積)を導入初期値として入力 し、前記第一領域に導入される気体の組成および流量、当該第一領域力 排出され る精製亜鉛を含有する気体の組成および流量および前記第三領域に導入される気 体の温度、組成および流量および排出されるスラッグ亜鉛および鉛の量を操業デー タとして入力する操業条件入力段階 (ステップ S10)と、前記操業条件入力段階で入 力された、前記第一領域に導入される気体の組成および流量と、前記第三領域に導 入される気体の組成および流量と、前記導入される焼成物およびコータスの組成とを 用いて、各領域で行われる一酸化炭素生成反応および二酸化炭素生成反応に基づ いて、前記前記第一領域で生じる一酸化炭素および二酸化炭素の流量を算出する 流量算出段階 (ステップ S20)と、前記第一領域に存在する気体の温度を設定入力 する温度設定段階 (ステップ S30)と、前記操業条件入力段階で入力された、前記第 一領域に導入される気体の組成および流量および当該第一領域から排出される精 製亜鉛を含有する気体の組成および流量と、前記流量算出段階で得られた一酸ィ匕 炭素および二酸化炭素の流量と、前記温度設定段階で設定入力された気体温度と を用いて、当該第一領域で行われる化学反応に基づいて、第一領域での反応にお ける物質収支および熱収支を算出して、第二領域から導入される亜鉛を含有する気 体の物質収支、熱収支および組成を算出する第一領域収支計算段階 (ステップ S40 、 S50)と、前記第一領域収支計算段階で算出された第二領域から排出される亜鉛 を含有する気体の物質収支、熱収支および組成と、前記操業条件入力段階で入力 された前記反応場特定値および前記導入初期値とを用いて、前記各還元反応の速 度定数および平衡定数に基づいて、前記第二領域の上下方向の微小区間における 、気体成分全体、コータスおよび焼成物のそれぞれの流量および温度の変化と、当
該微小区間中の各気体組成の圧力変化と、当該微小区間中の各固体組成の反応 率の変化とを計算し、得られた各値に基づいて、前記第二領域におけるコータス、焼 結鉱および気体成分のそれぞれの物質収支、熱収支および第二領域全体の熱損失 を算出する第二領域収支計算段階 (ステップ S70、 S80)と、前記操業条件入力段階 で入力された前記第三領域に導入される焼成物およびコータスの温度、組成および 導入量および当該領域に導入される気体の温度、組成および流量と、前記第二領 域収支計算段階で得られた物質収支および熱収支とを用いて、当該第三領域で行 われる化学反応に基づいて、第三領域における物質収支、熱収支および熱損失を 計算する第三領域収支計算段階 (ステップ S90)とを有するものである。
[0053] ステップ S10では、キーボードなどの適当な入力装置を用いて、操業条件、すなわ ち反応場特定値、導入初期値および操業データを入力して、ステップ S20に進む。 ここで、反応場特定値は、炉の形状を特定するためのパラメータであり、例えば溶鉱 炉の高さおよび高さ方向の各微小区間における炉の断面積である。高さ方向の微小 区間における炉の断面積とは、例えば図 4に示したように、水平方向の位置 Zから位 置 (Z + dZ)における面積 Aのことをいう。溶鉱炉は、上端から下端まで一様な断面を 有しているのではないが、微小区間を考えると、この区間では上面と下面とが略同一 の形状を有するため、この区間における容積は (A X dZ)となる。
[0054] また、導入初期値は、前記炉頂部 11に導入されるコータスおよび必要に応じて焼 成物の導入量、導入温度および組成、炉頂部 11にエア導入口 41から導入される予 熱された混合気体の組成および導入流量 (および任意ではあるが温度)、および炉 床部 13に羽口 21、 22から導入される熱風気体の温度、組成および導入流量ならび に各紛体の表面積 (好ましくはその平均値)、および炉床部 13の導入口 23から導入 される焼成物およびコータスの導入量、導入温度および組成である。
[0055] また操業データは、例えば炉頂部 11から排出される精製亜鉛含有気体の組成およ び排出流量 (および任意ではあるが温度)、および炉床部 13から排出されるスラッグ 中亜鉛および鉛の量、および鉛の排出流量および温度である。
[0056] ステップ S20では、炉頂部 11から排出されるガス組成を算出する。具体的には、炉 頂部、シャフト部、炉床部を一つの反応系と見なして、ステップ S10で入力された操
業データを用いて、当該反応系の物質収支計算を行って、ガス組成として存在する 構成元素、すなわち炭素 (C)、酸素 (O)、窒素 (N)、亜鉛 (Zn)の比を求めて、この 炭素および酸素原子の量比から一酸化炭素 (CO)、二酸化炭素 (CO )の割合を計
2
算する。これにより、炉頂部 11から排出されるガスの組成および流量が算出される。
[0057] ステップ S30では、炉頂部 11におけるガス温度を入力し、ステップ S40に進む。な お、このガス温度は経験に基づいて任意の値が選ばれる。ステップ S40では、ステツ プ S10で入力された操業条件およびステップ S20で算出された炉頂ガス組成および ステップ S30で入力されたガス温度に基づ 、て、炉頂部 11での物質収支および熱 収支を算出して、ステップ S50に進む。
[0058] なお、炉頂部 11内で行われる化学変化は、下記式に示される反応であり、この反 応で生じる反応熱は 34.1 GJ/hrである(炉頂部での物質収支計算により、下記式の 反応量を求め、その反応量より反応熱を求めた。 ) (八木順一郎:日本鉱業会誌、 93(1977)、 pp889- 894)。
[0059] [化 8]
CO + 0.5O2 ― C02 34.1 GJ/hr
[0060] ステップ S50は、炉頂部 11の物質収支および熱収支、および予熱混合気体中の 酸素は 100%—酸ィ匕炭素との反応に消費されるという事実に基づいて、シャフト部 1 2から導入される亜鉛を含有する気体の物質収支、熱収支および組成を算出 (推定) し、ステップ S60に進む。ステップ S60では、シャフト部で行われる各還元反応の反 応速度式、速度定数および平衡定数を前記入力装置を用いて入力して、ステップ S 70に進む。各還元反応の自由エネルギー変化は、文献 (例えば、 D.R.Stull and H.Prophet:JANAF Thermodynamical Tables(1971))に記載された値に基づいて算出 することができる。
[0061] [ィ匕 9]
2n + -CO 0+ 1S..7 0J hr
Zfi + CO,g 一 ZnO + GO 2,1 GJ/hr
C+ CO^ 2CO (4)
Pb + CC½ (5)
3F Og + CO 2Fe30 * GO 1»4 GJ hr m
FiiQ4 + CO 3F@0 ÷' CO¾ -0.7 QJ hr
[0062] なお、ここで用いられる速度定数および平衡定数は、文献値または測定値などの 任意のものを用いることが可能である。ステップ S70では、シャフト部 12における各パ ラメータの変化(上下方向の分布)を算出して、ステップ S80に進む。具体的には、下 記に示したような、気体成分全体、コータスおよび焼成物のそれぞれの流量および温 度の変化、および当該微小区間中の各気体組成の圧力変化、および当該微小区間 中の各固体組成の反応率の変化として、溶鉱炉内で生じる気体を考慮した前記微小 区間あたりの各変化の微小変化で示される微分方程式を解く。
[0063] なお、その他の条件については、下記の仮定を用いる。
(1)定常状態であること;
(2)炉内のガス,固体の物量はピストン流れ、すなわち、水平方向の流れは一定であ り、定常的な均一な流れとし、下記式で表される各プロセス変数は水平方向に均一 に分布すること;
(3)焼成物は混合して導入されること;
(4)焼成物は ZnO、 PbO、 Fe O 、 SiOからなり、コータスは C、 Al O 、 SiOからなる
2 3 2 2 3 2 こと;
(5)へマタイト Fe Oはマグネタイト Fe Oを経てウスタイト FeOまで還元されること;
2 3 3 4
(6)還元過程で生成した溶融鉛は焼成物内部に留まること;
(7)ソリューションロス反応(C + CO→2CO)の反応熱はコータスに与え、シャフト部
2
12に焼成物が存在する場合にはそれ以外の反応熱は焼成物に与えられること;
(8)焼成物一コータス間の伝熱は無視すること;
(9)焼成物、コークス粒子径は一定とすること;
(10)焼成物、コータス、炉内の各空隙率は一定であること;
( 11)炉頂部 11から導入された焼成物はシャフト部 12で融解しないこと。 削 くガス■固体流量〉
dFg/dz=-22A{R2^i3+RA)Az
ノ&叫 81.4(i?2-i?3 )+16.0(R5+i?6+R7 )μζ
dFc/dz=-n 4Az くガス組成 ·圧力〉
dxC0/dz = (22AAZ/Fg) { (l+xco )R2il÷xC0 )R i2-xC0 )i?4+i?5+2?6+i?7}
^∞2/& = (22.4' / ){"(1- 2) 2+(1- θ2) +(1+ θ2) - Hi?7 dxz di = (22.4AZ/Fg) { H~xZn ) 2+ひ- ) 3+¾ 4}
^
2/z = (22.4i
z/F
g)
½2(]?
2-R
3+]?
4)
s
3dj く固体反応率〉
carbonは z = 4 ," carbon
df 草 ΊΑΖΙ e くガス■固体温度 >
dTsldz={Ql^Q,-Q6-Q1)l[Fs Pg{C^{Tf298){dCgldTg)}}
^/ώ=(β2+β4-β6) [^{ + 29δ)(^/^)}]
dT^zHQ3÷Q5^Wc{Cc^c-298)(dCc/dTc)}]
差替え用弒 m )
[0065] 例えば、図 4に示したような面積 Az (m3)、高さ dZ (m)で表された微小区間におい て、当該微小区間に下方力も導入される気体流量 (Nm3/hr)を (F +dF )、上方
Gas Gas に排出される気体流量 (Nm3/hr)を F としたときのこの区間でのガス (気体)流量は、
Gas
dF/dz = -22.4· (R + R - R ) ·Αで表される。
2 3 4
[0066] なお、式中、気体は「g」と、焼成物は「s」と、コータスは「c」とそれぞれ示される。 Fは ガスの体積流量 (Nm3/hr)を示し、 F、 Fはそれぞれ焼成物、コータスの質量流量( kg/hr)を示し、 Tはガスまたは固体の温度 (K)を示し、 Xは成分 iのモル分率を示し、 fは成分 iの反応率を示す。また、 nQは装入物中成分 iのモル流量 (kmol/hr)を示し、 εは炉内空隙率 (一)を示し、 μ はガス粘度 (kg/m hr)を示し、 Gはガス質量速度( kj/m3 hr)を示し、 d は平均粒子径 (m)を示し、 gは重力換算係数 (kg m/kg hr2)を ave c
示す。
[0067] また、 はガス密度 (kg/Nm3)を示す。 Qは炉壁の放散熱、すなわちガス温度と炉
1
外温度との差による放散熱量 (kj/m hr)を示し、 Qはガス(Gas)—焼成物(calcine)間
2
の熱伝達量 (kj/m3 hr)を示し、 Qはガスーコークス (Coke)間の熱伝達量 (kj/m3 hr)
3
を示し、 Qは焼成物に与える反応熱 (kj/m3 hr)を示し、 Qはコータスに与える反応熱
4 5
(kj/m3 hr)を示し、 Qは焼成物の成分が生成ガスに移動する際の熱量を示し、 Qは
6 7 コータスの成分が生成ガスに移動する際の熱量を示す。また、熱量 Q— Qの収支関
1 7 係を、図 5に示す。
[0068] [数 2]
Pr∑ ( ··¾)/22·4
Q ULz(Tg-Tw)
Q
2=6.0h
gM-s
s)X
s(T
g T
s)Az/(
(Psd
s)
β4= (¾2¾
+¾
3¾ + ¾¾+¾6¾+¾7¾)^Z
β
6=¾ { 81 ·4( - ) +16.0(¾+ ¾+ Ri)}A
z
Q7=12.0¾¾4
[0069] 上記式中、 Mは i成分の分子量 (kg/kmol)を示し、 Uは炉壁の総括伝熱係数 (kj/m
2 hr K)を示し、 Lzは位置 ζでの炉周(m)を示し、 h はガス成分から j成分への熱伝達 係数 (kJ/m2 hr K)を示し、 E は j成分の空隙率を示し、%は j成分の体積率を示し、 Φは j成分の、粒子の球からのズレを補正する係数としての固体の形状係数を示し、 dは焼結鉱の粒子径 (m)を示し、 dはコータスの粒子径 (m)を示す。 H は、 n式の 反応熱 (kj/k'g)を示し、 Cは i成分の比熱 (kj/kg K)を示す。
[0070] なお、炉壁の総括伝熱係数 Uは、炉壁厚さ xw (m)および炉壁の熱伝導率 kw ( kj/mhr K)を用いて、 U= l/∑(x7kw)にて求められる。ここで、各反応率は、各成 分が反応して減少したモル数と初期モル数との比として定義し、ガス一粒子間の伝 熱係数は、例えば Ranzの式 (W.E.Ranz: Chem. Eng. Prog., 48(1952), pp.247- 253) を用いて推算し、気体の熱伝導度は、例えば Euckenの式 (A.Eucken: Physik. Z.,
差替え用弒(規則 26)
14(1952), pp.324-332)を用いて推算される。単一成分のガス粘度は、例えば
Licht— Stechertの式(W丄 icht, Jr. and D.G.Stechert: J. Phys. Chem., 48(1944), pp.23-47)により計算し、混合ガスの値は Wilkeの式(C.R.Wilke: J. Chem. Phys., 18(1950), pp.517- 519)により求めることができる。
[0071] 以上の式において、ガス ·固体流量は物量収支より、ガス ·固体温度は熱収支より、 ガス組成はガス成分の物質収支より、ガス圧力は Ergunの圧力損失式 (S.Ergun: Chem. Eng.Prog., 48(1952), pp.89-94)により、固体反応率は各成分の反応量により それぞれ導出することができる。 R— Rは、それぞれシャフト内の各反応の反応式(2
2 7
)一 (7)の反応速度 (kmol/m3(bed) hr)を表す。
[0072] なお、 Rは、焼結鉱中酸ィ匕亜鉛の還元反応がトポケミカルに進行すること (朝木善
2
次郎ら:資源 ·素材' 94 (春季大会) pp.322-323)から反応式(2)の総括反応速度式に は、後述するような一界面の未反応核モデルを適用し、ガス境膜内物質移動すなわ ちガス境膜内の COの移動、粒子内拡散、化学反応の三過程が逐次的に進行する 不可逆 1次反応として導出した。
[0073] Rは、亜鉛蒸気の再酸化反応はすべて焼成物表面で起こると仮定し、亜鉛分圧と
3
亜鉛平衡分圧との差が反応の駆動力になるとして導出する。 R
4は、粒子表面からバ ルクまでのガスの層であるガス境膜の内をガス成分が通過するガス境膜内物質移動 、すなわちガス境膜内での COの移動および化学反応過程を考慮した不可逆 1次反
2
応として導出する。
[0074] Rおよび Rは、二界面の未反応核モデルに基づき、ガス境膜内物質移動、粒内拡
6 7
散、化学反応の三過程を考慮して導出する。ここで、二界面の未反応核モデルとは、 図 6Bに示したように、核 60内に反応の進行の差により三つの層 61— 63が生じて、 核 60には、未反応の物質を含む核 (未反応核)が二つ存在するという反応核モデル をいう。
[0075] 酸化鉄 Fe 0は、二段階の反応 (反応式 (6)、(7) )を経て、最終的に FeOまで還元
2 3
される。すなわち、図 6Bによれば、核 60は反応前において単一層のみ力もなる核を 形成しており、核外力 の一酸ィ匕炭素の攻撃により、まず Fe 0の層が生じ、二層の
3 4
核となる。なお、この生成した Fe 0は同時にさらに還元される。さらに、外層である Fe
Oの層が一酸ィ匕炭素と反応し、外側に FeO層が生じて、還元段階の異なる酸化鉄
3 4
を含む 3つの層ができる。
[0076] これに対して、酸化亜鉛は、一界面の未反応核モデルに基づいて反応が進行する と考え、この一界面の未反応核モデルは、図 6Aに示したように、核 50内に反応の進 行の差により二つの層 51、 52のみが生じて、核 50には、未反応の物質を含む核 (未 反応核)がーつだけ存在するという反応核モデルをいう。図 6Aでは、酸化亜鉛の還 元反応のモデルについて示した力 酸ィ匕亜鉛は一酸ィ匕炭素により還元され、生成し た亜鉛は気体となって放出され、外層 51には他の酸化物が残存する。また、内層 52 には未反応の酸化亜鉛が含まれる。
[0077] なお、ここで行う計算については、各反応速度、熱'物質移動に関する諸因子を取 り入れているので、例えば炉のサイズが反応に及ぼす効果などを、計算結果から検 討することが可能になる。ステップ S80では、ステップ S70で算出した、シャフト部全 体におけるガス ·固体流量、ガス ·固体温度、ガス組成 ·圧力、固体反応率に基づい て、シャフト部 12と炉床部 13との境界ライン 32上での物質収支および熱収支、およ びシャフト部全体の熱損失を算出して、ステップ S90に進む。
[0078] また、この計算の際に、考慮した溶鉱炉内で生じる気体に関して、後述する炉床部 13から排出される亜鉛含有気体の境界ライン 32上での物質収支および熱収支も併 せて得られる。ステップ S90では、前記羽口 21、 22から炉床部 13に導入される気体 (熱風)の温度および流量、および導入口 23から導入される焼成物およびコータスの 導入量、導入温度および組成、およびステップ S80で得られたシャフト部 12における 物質収支および熱収支を用いて、炉床部 13で行われる化学反応に基づいて、炉床 部 13における物質収支、熱収支および熱損失が計算され、ステップ S100に進む。
[0079] ここで、熱風の温度および流量 (および必要に応じて組成)、炉床部 13から排出さ れるスラッグおよび鉛の排出流量および温度は、ステップ S 10で入力された操業デ ータに挙げられた値である。シャフト部 12における物質収支および熱収支としては、 シャフト部 12より排出される焼結鉱およびコータスの物質収支および熱収支、および 炉床部 13からシャフト部 12に排出されると推定された亜鉛含有気体の物質収支およ び熱収支が挙げられる。
[0080] これらの値を、境界条件として与え、炉床部 13内で行われる下記の反応を考慮し て炉床部 13における物質収支および熱収支の計算を行う。各反応の反応熱は、文 献(例えば、 D.R.Stull and H. Prophet :JANAF Thermodynamical Tables(1971))に記 載された値に基づいて算出することができる。
[0081] [化 10]
* Z CO 14;r GJ lw
+ CO Z C02 18,201 1··
C + 0.SC½ 一 CO 103.204/tir (10)
[0082] また、溶融スラッグの生成熱を、 -5.94 GJ/hr (Gotrib, A.D. (舘充訳):高炉製鉄法 の理論、日本鉄鋼協会、 pp330、に示された値に基づいて算出)としている。ステップ S100では、ステップ S80で算出されたシャフト部 12における熱損失およびステップ S 90で算出された炉床部 13における熱損失を合計して、前記溶鉱炉 10の放散 ¾熱とし て算出し、ステップ S 110に進む。
[0083] ステップ S 110では、ステップ S90で算出された炉床部 13の熱損失と、実測値およ び炉の材質に基づいて決定される熱損失とを比較する。具体的には、炉床部 13から 排出される鉛およびスラッグ、炉床部 13の熱損失は実操業の状態を基準として、シャ フト部 12の下端のガス温度と比例関係にあるとする。鉛およびスラッグの排出量およ び温度にっ 、ての実際の操業データを炉頂部 11内の気体の温度に対応付けて蓄 積しておき、例えばステップ S30で 1400°Cと設定したときの炉床部 13における熱収 支を求めておき、次にステップで 1500°Cとしたときの炉床部 13における熱収支を求 める。熱損失は、熱収支において排出される熱のうち、鉛およびスラッグの熱量を差 し引いた熱量に相当するため、各温度に対する熱収支を求める。続いて、この熱損 失が、上記実操業を基準として求めた熱損失に相当するか否か、すなわち算出され
た熱損失が妥当である力否かを判別する。なお、妥当であるか否かの判断であるが、 例えば計算値と実測値などに基づいた値との差が、 10— 2以内、好ましくは 10— 6以内で あるときに「妥当である」と判断する。
[0084] この熱損失は、ステップ S30で設定する炉頂ガス温度に対して得られる値であるた め、ステップ S 110の判別を行うことで、ステップ S30で設定した炉頂ガス温度が妥当 であるか否かを判別することができる。この判別結果力NO、すなわち得られた熱損 失が妥当でないと判断された場合には、ステップ S30に戻り、新たな炉頂ガス温度を 設定させて、炉頂部 11からの収支計算を繰り返す (ステップ S40— S 100)。この判 別結果が YES、すなわち得られた熱損失が妥当であると判断された場合には、ステ ップ S120に進み、解析に用いた操業条件を溶鉱炉の操業条件として採用し、動作 を終了する。
[0085] なお、図 3に示したフローチャートは溶鉱炉の操業条件を判別する方法について示 したが、実操業の溶鉱炉内の状態を解析するのみであるならば、図 3においてステツ プ S 120は任意のステップになることは言うまでもない。
[0086] 以上のような解析方法によれば、従来において困難であった乾式亜鉛製鍊方式の 溶鉱炉内のプロセスのモデルィ匕および操業解析を行うことが容易になり、溶鉱炉の 操業結果の改善を図るための操業条件の最適化を行うことが可能になる。すなわち、 操業データを適宜変更して計算して得られる亜鉛の量を見積もって ヽくことで、溶鉱 炉全体をどのような条件で操業すれば効率のよいのかを予め知ることができる。
[0087] また、状態解析のためのシミュレーションをシャフト部内では起こっている反応の速 度論に基づいて、その他の領域では平衡論に基づいて行っており、特にシャフト部 において、操業条件の変化に追従した炉内状況の変化を把握することがも容易にな る。なお、本発明は以上説明した事項に限定されることはなぐ本発明の目的、作用 、効果を逸脱しな 、範囲での変更が可能であることは 、うまでもな!/、。
[実施例]
[0088] 以下、本発明に係る乾式亜鉛製鍊溶鉱炉内の状態解析方法を、実施例を用いて 具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されないことは言うまでもない。
[0089] [参考例 1]
下記表 1に示したように、焼成物およびコータスの全量を炉頂部 11から導入し、亜 鉛生成量を現状の操業条件である 352tZ日とした場合の収支計算を行い、その結 果を示す。
[表 1]
表 1に示したような操業条件、すなわち導入する焼結鉱 (原料 Sinter)およびコーク ス (Cokes)に関する入力データ、炉頂部 11に導入する予熱混合気体 (Top Air)に関
する入力データ、亜鉛含有気体 (排 Gas)に関する入力データ、および炉床部 13〖こ 導入する熱風 (Blast Air)に関する入力データ (組成については、窒素 Nを 79%、酸 素 Oを 21%とした)、炉床部 13から排出される鉛 (Molten lead)に関する入力データ 、スラッグ (Slag)に関する入力データを入力した (ステップ S10、図 3)。
[0092] 炉頂部 11における収支計算を行い (ステップ S40、図 3)、炉頂部 11での放散熱、 すなわち熱損失は 5.8 GJ/hrと算出された。なお、ストックラインにおける焼結鉱の温 度は 300°C、熱量は 4.9 GJ/hrとし、コータスの温度は 780°C、熱量は 16.9 GJ/hrとした 。また、シャフト部 12から送られる亜鉛含有気体の温度は 793°C、流量は 6.87 X 104 Nm3/hr、熱量は 79.4 GJ/hrと仮定した (ステップ S 50)。
[0093] 続 、て、下記に示した反応速度 R— R (m3 atm/K mol)反応速度定数 k一 k (k , k
1 6 1 6 2
, k, k : ml/hr; k: mVkg hr; k: 1/hr)を入力した (ステップ S60)。式中、 kは、伊藤
3 6 7 4 5 2 ら:資源 ·素材学会誌, 105(1989), pp.951-957に記載された値を用いた。 kは、
3
J.A.Clarke and D.J.Fray: Trans. Inst. Min. Met., 91(1982) C.26- 31に記載された値 を用いた。 kは、 M.A.Sherstobitov et. al: Izv. Bys. Ucheb. Zaved" 8(1965),
4
pp.10- 15に記載された値を用いた。 kは、 Y.V.Tsvetov and D.M.Chizhikov: Trudy.
5
Inst. Met., 2(1957), pp.65- 77に記載された値を用いた。 k、 kは、村山ら:鉄と鋼,
6 7
63(1977), pp.1099- 1107に記載された値を用いた。
[0094] さらに、式中、 Nは、単位容積あたりの粒子数 (/m3(bed))を表す。 Pは、ガス圧力( j g
atm)を表す。 Kは、 i成分の物質移動係数 (m/hr)を表す。 は、コータス密度 (kg/m fi c
3(bed))を表す。 C° は PbOの初期濃度 (kmol/m3(bed))を表す。 dは、焼結鉱の粒子
PbO s
径 (m)を表し、 dは、コータスの粒子径 (m)を表す。 φ は、粒子の球からのズレを補 正する係数としての固体の形状係数を表す。 Rは、気体定数 (m3 atm/K Kmol)を表 す。 Eは、 n式の反応における粒子 (この場合コータス)の反応性を補正するための 係数としての反応有効係数を表す。
[0095] [数 3]
Zn0(s)+C0(g) → Zn(g)÷C02(g) く ZnOの還元反応〉
R2^ds^ Pg(xco-xe\0)/(RT^kfcoHdJ2^
¾=4.88 <10¾?(-2.89 104/¾
Zn(g)+C02(g) → ZnO(s)÷CO(g) く Zn再酸化反応〉
=π 19s-lNsk3Pg(xZn-xe3 Zn)
C(s)+C02(g) → 200(g) くソリューション 'ロス反応〉
4= ¾2/ ( /{ 1 。2+6/ ( μ4)}
PbO(s)+CO(g) → Pb(I)+C02(g) く PbOの還元反応〉
^=7.42xl06exp(-1.35xl04/¾
3Fe203(s)+CO(g) ' → 2Fe304(s)+C02(g) くへマ夕イトの還元反応) R6= ^ds 29ilNsPgKRTsW) {Ai(¾-^6 C0)+(Si+C)( e7 C0-e6 C0)}
Fe3O4(s)+CO(g) → 3FeO(s)+C02(g) くマグネタイ卜の還元反応〉
R7= も2 - / ?!^^+ ^- + +^^ 。- 7』
ic7=7.01xl06exp(-1.45xl0 /¾
[0096] さらに、式中の焼結鉱内拡散係数 (D :mVhr)、 コータス内拡散係数 (D :m2/hr)、 (
s c
2)式の反応における COの平衡濃度 ( 2 ), (3)式の反応における Znの平衡濃度(
CO
X 3 )、(4)式の反応における反応有効係数 (E )、 A、 A、 B、 B。、 W、および各
' Zn ¾ 1 2 1 2
ガスの平衡濃度 6 、 7 は、下記式で計算された値である。 '
CO CO
[0097] [数 4]
差替え用紙翻 26)
D
s=D
cos^
s (藤田重文:化学工業, 28.(1964), pp.25卜 254)
^ Zn
= ^co I {Pg c &3)
Ε^3(ηεοίη-1)/η2
52=(4/2){(1-&2ο3)-1/-<1- & 3o4)"13}/¾
C=l/k
fco
ズ CO -^。J ズ co- co
2ム 7
[0098] 式中、 K、K、。K、Kは、それぞれ反応(3)、(4)、(5)、(6)の平衡定数である。ま
3 4 5 6
た、 j成分の迷宮度 、およびコータス内有効拡散係数 D (m2/hr)、および値 77は、 下記式で求めた。
[0099] ほ夂 5]
(森山昭ら:日本鉱業学会誌, 29 (1965), pp.528) (八木順一郎:日本鉱業会誌, 93 (1977) , pp.889- (八木順一郎:日本鉱業会誌, 93 (1977) , pp.889-
c= 0.238 ε,+0.04 (森山昭ら:日本鉱業学会誌' 29(1965),卩卩.528)
差眷ぇ用鉞(規則 26)
[0100] シャフト部 12の各パラメータ変化を算出し (ステップ S70)、得られた結果に基づい てシャフト部 12における収支計算を行い (ステップ S80)、さらに炉床部 13における 収支計算を行った (ステップ S90)。
[0101] この計算結果において、シャフト部 12から炉床部 13へ排出される焼結鉱(Sinter) は、 1100°Cの温度で、 23.1 t/hrの流量で、 20.9 GJ/hrの熱量を有し、コータス(Cokes )は、 1263°Cの温度で、 12.1 t/hrの流量で、 28.6 GJ/hrの熱量を有することが推定さ れた。また、シャフト部 12から炉頂部 11へ排出される亜鉛含有気体 (Gas)は、 793°C の温度とし、 6.87 X 104 Nm3/hrの流量で、 79.4 GJ/hrの熱量を有することが推定され た。また、シャフト部 12における放散熱、すなわち熱損失は 3.1 GJ/hrと推定された。
[0102] 続いて、炉床部 13からシャフト部 12へ排出される亜鉛含有気体 (Gas)は、 1497°C の温度で、 6.29 X 104 Nm3/hrの流量で、 157.3 GJ/hrの熱量を有することが推定され た。また、炉床部 13における放散熱、すなわち熱損失は 20.0 GJ/hrであることが推定 された。さらに、シャフト部 12および炉床部 13のそれぞれの放散熱の和で求められ る全放散熱は、 23.1 GJ/hrと算出された。
[0103] [実施例 1]
本発明に係る亜鉛製鍊方法を適用した実操業の解析にあたり、下記の表 2に示し たように、焼成物の全量を炉床部の導入口から導入し、コータスの全量を炉頂部から 導入する条件を入力した以外は、参考例 1に示した収支計算と同様の収支計算を行 い、その結果を示す。
[0104] [表 2]
反応または移動量
反応または物質移動 (kmol/Hr), 熱里
(GJ/Hr) (t or Nm3/Hr)
Top Air(600°C) 1,252 1.1 入 Coke(750°C) 13.7 15.6 熱 Gas(1,000°C) 30,195 41.2 炉 反応熱 CO+0.5O2=CO2 23.5 7.5 頂 計 65.4 部 Coke(780°C) 13.7 16.3 出
排 Gas(1,050°C) 31,184 46.0 熱
放散熱 3.1 計 65.4
Coke(780°C) 13.7 16.3 入
Gas(1,497°C) 28,363 70.0 ン 熱
反応熱 C+C02=2CO 81.8 -14.5 ャ
計 71.8 フ
Coke(1,263°C) 12.6 30.0 卜 出
Gas(1,000°C) 30,195 41.2 部 熱
放散熱 0.6 計 71.8
Blast Air(02:常温) 10,892 0.0 導入口吹込 Calcine (粉原料 :200°C) 27.8 2.9
Coke(1,263°C) 12.6 30.0 導入口吹込 Coke(200°C) - -
ZnO+C二 Zn+CO 44.7 -14.7 入 ZnO+CO=Zn+G02 204.3 -32.1 熱
反 PbO+CO=Pb+C02 2.4 0.1 炉 J心 3Fe203+CO=2Fe304+C02 18.4 0.8 床 熱 Fe304+CO=3FeO+C02 12.2 -0.4 部 C+0.5O2=GO 969.4 107.5
Slag melting 8.3 -1.2 計 92.9
Gas(1,497°C) 28,363 70.0 出 Molten Lead(1,350°C) 0.6 0.1 熱 Molten Slag(1,350°C) 8.3 12.0 放散熱 10.8 計 92.9 本実施例によれば、炉頂部 11での放散熱は 3.1GJ/hr,シャフト部 12での放散熱は 0.6 GJ/hr,炉床部 13での放散熱は 10.8 GJ/hrであった。これは参考例 1のそれぞれ 54%, 22%, 54%程度に相当する。これにより、亜鉛洗練に力かる熱損失を効果的 に低減することができるようになる。
[0106] また、シャフト部 12でのソリューションロス反応および該反応による熱量がともに参 考例で計算した系の約 50%まで減少した。この結果、コータス使用量を 14. 2t/Hr (966kgZZn— t)力ら 13. 7tZHr(934kgZZn— t)まで低減させることができるよう になった。
[0107] また、焼成物を炉頂部 11より導入しないため、シャフト部 12にて ZnOの還元反応が 起こらない。この還元反応が起きないこと、およびソリューションロス反応の低減により 、シャフト部 12でのガス温度の低下が抑えられる。その結果、シャフト部 12全体にわ たり内部温度が 1000°Cを超えることになるため、亜鉛 (Zn)の再酸ィ匕が生じない。ま た、シャフト部 12から炉頂部 11への送出される亜鉛含有気体のガス温度が充分に高 いため、炉頂部 11に導入される予熱気体 (Top Air)の量を抑えることが可能になり、 亜鉛生成にぉ 、て省エネルギー化を期待できるようになる。
[0108] [参考例 2]
下記表 3に示したように、焼成物およびコ一タスの全量を炉床部 13から導入した以 外は、参考例 1の収支計算と同様の収支計算を行い、その結果を示す。
[0109] [表 3]
参考例 1および実施例 1と比較して、シャフト部 12におけるソリューションロス反応に よるデメリットは解消できるものの、コータスの全導入量は実施例 1よりも多くなつた。こ れは、シャフト部 12での熱交換により炉床部 13に送られるコータスの温度上昇分の 炉床部 13への熱供給がなくなるデメリットの方力 ソリューションロス反応が起こらなく
なるメリットを上回るのが原因であると推察される。
[0111] [実施例 2]
本発明に係る亜鉛製鍊方法を適用した実操業の解析にあたり、下記の表 4に示し たように、焼成物の全量を炉床部の導入口から導入し、コータスの半量を炉頂部から 導入するとともに残りの半量を炉床部の導入ロカ 導入する条件を入力した以外は 、参考例 1に示した収支計算と同様の収支計算を行い、その結果を示す。
[0112] [表 4]
[0113] 参考例 1および 2と比較すると、本実施例は、コータスの全導入量を低減することが できる。このため、ソリューションロス反応を亜鉛生成に影響しない程度に効果的に抑 えることができる。
[0114] また、実施例 1と同様に、放散熱を低減することができるため、亜鉛製鍊に力かる熱
損失を効果的に低減することができるようになる。また、実施例 1と同様に、シャフト部 12でのガス温度の低下が抑えられるため、シャフト部 12全体にわたり内部温度が 10 00°Cを超えることになるため、亜鉛 (Zn)の再酸ィ匕が生じない。また、シャフト部 12か ら炉頂部 11への送出される亜鉛含有気体のガス温度が充分に高 、ため、炉頂部 11 に導入される予熱気体 (Top Air)の量を抑えることが可能になり、亜鉛生成において 省エネルギー化を期待できるようになる。 符号の説明
11 炉頂部
12 シャフト部
13 炉床部
21, 22 羽口
23 導入 PI