WO2005024509A1 - 投写型表示装置 - Google Patents

Abstract

冷却液漏れに対応した液冷型陰極線管装置を用いた投写型表示装置の提供を目的とする。陰極線管201の前面パネル201aを冷却するための冷却液14を封入した液冷手段202が装着された液冷型陰極線管装置102を用いた投写型表示装置101であって、液冷型陰極線管装置102の液冷手段202の下側にトレイ23を設け、漏れた冷却液14を回路基板や高圧配線27などへ落下させることがないものである。

Description

明 細 書

投写型表示装置 技術分野

本発明は、 陰極線管の前面パネルを冷却するための液冷手段が 装着された液冷型陰極線管装置を用いた投射型表示装置に関する。 背景技術

従来、 大形映像画面を得るの 陰極線管の前面パネルを冷却す るための液冷手段が装着された液冷型陰極線管装置を用いた投写 型表示装置が提案されている。この投写型表示装置と して例えば、 図 9の模式図に示すよ う に、 スク リーンと投写用の液冷型陰極線 管装置を 1つのキャビネッ ト内に一体化した一括型のものである。

図 9で 1 は投写型表示装置を示し、 この投写型表示装置 1 は、 キャビネッ ト 5内の上側前面にはスク リーン 4が嵌め込まれ、 キ ャ ビネッ ト 5 の上部後面にはスク リーン 4 と対向する位置に反射 ミ ラー 3が配設され、 さ らにこの反射ミ ラー 3 の面と対向するよ う に投写管と しての液冷型陰極線管装置 2が配設される。

この液冷型陰極線管装置 2から投写した投写光 6 は、 反射ミ ラ 一 3で反射して、 スク リ ーン 4に入射し、 所定画像をスク リ ーン 4に投写するこ とで、 スク リ ーン 4の前面から大形の投写画面を 見るこ とができる。

このよ う な投写型表示装置に使用する液冷型陰極線管装置 2 の 例と しては、 特許文献 1 に開示されているよ うなものがある。 こ の特許文献 1 に開示されている投写用の液冷型陰極線管装置は、 陰極線管の前面に液冷手段が装着され、 この液冷手段には冷却液 が封入され、 この液冷手段に設けた冷却液の圧力調整弁のベロ フ ラムが 2種の合成ゴム材が複合されてなるこ とによ り、 ベロフラ ムからの冷却液減少対策とベロフラムにかかる曲げ応力のス ト レ スにより発生するクラックによる液漏れ対策が行われるものであ る。

〔特許文献 1〕

特開平 1 0 - 3 0 2 6 7 9号公報 ( 2頁 、 図 1 ) 発明の開示

しかしながら、 特許文献 1 に開示されている 2種の合成ゴム材 が複合されてなるベロフラムでも、 陰極線管の稼動 · 停止などに 伴う冷却液の膨張 · 収縮によって受けるべ口フラムの膨れ • 凹み の繰り返しによって、 ベロフラムはダメージを受け、 滲み程度で あるが液漏れを生じさせる不都合がめつ 7こ。 そして、 この冷却液 は 、 グリセリ ンゃエチレングリ コールなどの混合液で蒸発しにく レ、ため、 漏れ出した冷却液が取付け部品などの隙間から滴下し、 さ らに線材などを伝わり下部の回路基板や高圧配線などへ落下し 種々の不都合が生じる虞があった。

本発明は 、 かかる点に鑑み、 液冷型陰極線管装置に万一液漏れ が発生しても種々不都合を生じる虞がないよ う にすることを目的 とする。

本発明の投写型表示装置は、 陰極線管の前面パネルを冷却する ための冷却液を封入した液冷手段が装着された液冷型陰極線管装 置を用いた投写型表示装置であって、 この液冷型陰極線管装置の この液冷手段の下側に、 ト レィを設けたものである。

かかる本発明によれば、 液冷型陰極線管装置の液冷手段の下側 に ト レイを設けたので、 漏れ出した冷却液がこの ト レイに受け止 められ、 取付け部品などの隙間から滴下するこ とがなく なり、 ま た線材などを伝わって下部の回路基板や高圧配線などへ落下する ことがなく種々の不都合を生じるこ とがない。 図面の簡単な説明

図 1 は、 本発明投射型表示装置を実施するための最良の形態の 例の模式図である。

図 2は、 投射型表示装置の例の背面斜視図である。

図 3は、 本発明投射型表示装置を実施するための最良の形態の 要部の例を示す外観斜視図である。

図 4は、 液冷型陰極線管の例を示し、 Aは断面図、 Bは斜視図 である。

図 5 は、 図 3の矢印 M方向よ り見た一部拡大斜視図である。 図 6 は、 図 3例の液冷陰極線管と ト レイ との関係を示す構成図 である。

図 7は、 ト レイの例を示し、 Aは上方からの斜視図、 Bは下方 からの斜視図である。

図 8 は、 図 3の矢印 N方向よ り見た一部拡大斜視図である。 図 9は従来の投射型表示装置の例を示す模式図である。 発明を実施するための最良の形態

以下 、 本発明投写型表示装置を実施するための最良の开 態の例 を図 1 〜 8 を参照して説明する。

本例の投写型表示装置 1 0 1 を図 1 の模式図に示すよ う に構成 する。 図 1 においては、 キヤビネッ ト 1 0 5内の上側前面にスク リ ーン 1 0 4が嵌め込まれ、 キャ ビネッ ト 1 0 5 の上部後面には スク リ一ン 1 0 4 と対向する位置に反射ミ ラ一 1 0 3が配設され る。 さ らに 、 この反射ミ ラー 1 0 3 の面と対向するよ う に、 投写 管と しての液冷型陰極線管装置 1 0 2が配 される。

投写型表示装置 1 0 1 と しては、 この液冷型陰極線管装置 1 0

2力 ら投写した投写光 1 0 6 は反射ミ ラー 1 0 3で反射し、 スク リーン 1 0 4に入射して、 所定画像をスク ジ一ン 1 0 4に投写す るこ とで、 スク リーン 1 0 4の前面から投写画面を見るこ とがで さる。

図 2は本例の投射型表示装置 1 0 1 の背面からの全体外観斜視 図である。 図 3は本例の投写型表示装置 1 0 1 のキャビネッ ト 1 0 5の下部外装板を除去した背面からの全体外観斜視図であり、 下部には、 種々の回路基板、 接続コネクタ類、 3つの液冷型陰極 線管装置 1 0 2 — 1， 1 0 2 — 2， 1 0 2 — 3などが設けられる。 こ こで、 3つの液冷型陰極線管装置 1 0 2 — 1， 1 0 2 - 2 , 1 0 2 — 3は反射ミ ラー 1 0 3 の方向に傾けて実装される。

図 4 Aは本例で使用する液冷型陰極線管装置 1 0 2 の断面図を 示し、 図 4 Bは本例で使用する液冷型陰極線管装置 1 0 2 の斜視 図を示す。 こ の液冷型陰極線管装置 1 0 2は陰極線管 2 0 1 と冷 却手段 2 0 2 と冷却手段 2 0 2 の前面に取り付けられる図示しな い投射レンズ 2 0 3 とから構成される。

冷却手段 2 0 2は、 陰極線管 2 0 1 の前面パネル 2 0 1 a を冷 却するため、 前面パネル 2 0 l a 側に冷却液封止部材であるカプ ラー 1 1 が固着され、 このカプラー 1 1 の前面パネル 2 0 l a と 対向する開口部 1 2に投射レンズ系の最終レンズ 1 3が密着され、 陰極線管本体 2 0 1 の前面パネル 2 0 l a とカプラー 1 1 と最終 レンズ 1 3 とで囲まれた空間内に冷却液 1 4が注入されて構成さ れる。

カプラー 1 1 はパッキン 1 5 を介して前面パネル 2 0 l a に密 着した状態で固定パネ 1 6 によって陰極線管本体 2 0 1 に固定さ れる。 最終レンズ 1 3 は、 パッキン 1 7を介してカプラー 1 1 に 密着した状態でレンズ固定板 1 8にてカプラー 1 1 に固定される。 カプラー 1 1 には、 液注入口 1 9 が設けられ、 こ の液注入口 1 9 を通じて冷却液 1 4がカプラー 1 1 内に注入され充填される。

液注入口 1 9は、 内部にネジ部 （雌ネジ） 2 0が形成され、 液 注入口 1 9を通して冷却液 1 4を注入した後、 シール材である O リ ングを介して封止用ネジ 2 1 にて封止される。

一方、 カプラー 1 1 の前面側には、 冷却液 1 4 の圧力を調整す るための圧力調整弁、 即ちベロフラム 2 2が設けられている。 こ のベロフラム 2 2 は、通常、エチレンプロ ピレンゴム（ E P D M )、 エチレンプロ ピレンゴムとシリ コンの配合材、 或いはブチルゴム ( I I R ) による膜で形成される。 このベロフラム 2 2は、 温度 変化による冷却液の体積の状態によって、 平衡状態、 外気側に膨 らんだ状態、 冷却液側に凹んだ状態となる。 これによつて冷却液 の圧力調整がなされる。

本例においては図 3， 図 5 (図 3 の矢印 Mよ り見た拡大斜視図） に示すよ う に、 3つ並ベて実装された液冷型陰極線管装置 1 0 2 一 1 , 1 0 2 - 2 , 1 0 2— 3 の液冷手段 2 0 2 の下側に ト レイ

2 3 を設ける。 図 5では、 液冷型陰極線管 1 0 2 ― 1 は陰極線管

2 0 1 と冷却手段 2 0 2 と投射レンズ 2 0 3 とから構成されてい るこ とがわ力 り 、 他の液冷型陰極線管 1 0 2 - 2 、 1 0 2— 3 も 様に構成されている 。 回路基板上のフラィノ ック トランス 2 4 と高圧ブロ ック 2 5 とは高圧配線 2 6 で接続され 、 高圧プロ ック と各陰極線管 2 0 1 の図示しないァノー ドとは高圧配線 2 7で接 続されている。

液冷型陰極線管装置 1 0 2 と ト レィ 2 3 の関係は図 1 にも図示 しており、 図 6 はその詳細図である 。 図 6 において 、 液冷式陰極 線管 1 0 2は投写型表示装置 1 0 1 の所定の位置に設けられた取 付金具 2 8 に螺子 3 0 1 で取り付けられる 。 ト レィ 2 3 も取付金 具 2 8 に螺子 3 0 2で取り付けられ ₀ rm圧ブロ ク 2 5は図示 しない取付手段を介して取付金具 2 8 に取り付けられる。 2 9は ベ口フラム 2 2の位置をあらわし、 ベロフラム 2 2がダメージを 受けた場合に、 このベ口フラム 2 2から渗み出た冷却液は矢印 A の方向に流れ、 取付金具 2 8 のコーナーに設けられた水抜き穴 3 0を経由して ト レイ 2 3に滴下する。

この ト レィ 2 3は、 図 7 Aに示すよ う に、 絶縁性プラスチック などで成形した略長方形の箱状のも ので、 図 5 に示すよ う に、 そ の長手方向の長さが 3つの液冷型陰極線管装置 1 0 2 — 1、 1 0

2 — 2、 1 0 2 — 3の設置幅よ り大きく したものである。

そして、 トレイ 2 3の上面に仕切るためのリ ブ 2 3 a を設け長 手方向に 2列に分け、さ らに各列を 6個ずつに区切って升状にし、 このリ ブ 2 3 a の高さを ト レイ 2 3 の外枠の側壁 2 3 よ り も低 く形成している。

また、 ト レイ 2 3 の下面に、 図 7 Bに示すよ う に、 4 つのフ ッ ク 2 3 b を ト レイ 2 3 の長手方向に等間隔に設ける。 そして、 図 8 (図 3 の矢印 Nよ り見た拡大斜視図） に示すよ う に、 ト レイ 2 3の下面に設けられているフック 2 3 わ によ り、 高圧配線 2 7 を 支持する如くする。 この場合トレイ 2 3は、 冷却液 1 4が直接高 圧配線 2 7に落下することがないよ う にひさ しの役割をなしてい る。

なお、 ト レイ 2 3の上側には、 図 7 Aに示すよ う に、 4箇所の ビス止め穴 2 3 c を略等間隔に設け、 取付金具 2 8 に固定するよ う にしてレヽる。 そして、 これら上面のリ ブ 2 3 a と ビス止め穴 2

3 c、 下面の 4つのフック 2 3 bがー体に成形される。

本例は上述の如く構成されているので、 液冷型陰極線管装置 1 0 2 — 1、 1 0 2 — 2、 1 0 2 — 3 の液冷手段 2 0 2 より冷却液 1 4が漏れたときは、 この液冷手段 2 0 2 の下側に設けた ト レイ 2 3で受け止められ、 漏れ出した冷却液 1 4が取付け部品などの 隙間から滴下するこ とがなく なり、 また線材などを伝わって下部 の回路基板や高圧配線 2 7などに落下することがない。 また、 ト レイ 2 3 にはリ ブ 2 3 a を設けて升状に区切ってあるので冷却液 1 4をダムの原理でせき止めることができる。

すなわち、 この漏れた冷却液 1 4は、 先ずト レィ 2 3の升の長 手方向の 2列の内の液冷手段 2 0 2に近い上方側の第 1 の列の升 に入り 、 そこが一杯になって溢れる とよ り下方の第 2の列の升に 溜められるこ とになる。 そして 、 冷却液 1 4が装置内の回路基板 に滲入したり落下したりする - とがな < なる。

なお 、 区切りの各升に， スポンジなどの吸水材料を入れておく こ とで液漏れ防止の効果はよ り 向上する 。 さ らに 、 ト レイ 2 3 内 部に液漏れ感知センサを設けるこ とで液漏れの有無を確認するよ う にしてあよい。

また 、 本例によれば、 陰極線管 2 0 1 のァノー ド （図示せず） への給 i配線などの高圧配線 2 7を ト レィ 2 3 の下面に設けたフ ック 2 3 b に通して支持してレ、るので 、 漏れ出た冷却液が飛び散 つても 、 卜 レイ 2 3 自体がひさ しのよ な役割を果たし、 冷却液

1 4が直接高圧配線 2 7 にかかることを防止できる と ともに、 高 圧配線 2 7を伝わって冷却液 1 4が電気部品に到達したり、 回路 基板に落下することが防止される。

このよ う に実際に液漏れが生じてもその量が少なく 、 回路基板 への冷却液の付着がないときは使用上問題ない場合が多いので投 写型表示装置 1 0 1 の長寿命化につながる。

また、 本発明は、 上述例に限るこ となく本発明の要旨を逸脱し ない範囲で種々変更できるものである。

Claims

請求の範囲

1 . 陰極線管の前面パネルを冷却するための冷却液を封入した液 冷手段が装着された液冷型陰極線管装置を用いた投写型表示装置 において、

前記液冷型陰極線管装置の前記液冷手段の下側に、 ト レイを設 けた

ことを特徴とする投写型表示装置。

2 . 請求の範囲第 1項記載の投写型表示装置において、 · '

前記 ト レイ の上面側にリブを設け、 該リ ブによ り ト レィを升状 に区切った

ことを特徴とする投写型表示装置。

3 .請求の範囲第 1項又は第 2項記載の投写型表示装置において、 前記 ト レイの下面にフックを設け、 該フックによ り高圧配線を 支持する

ことを特徴とする投写型表示装置。