WO2004091012A1

WO2004091012A1 - 補助電源装置

Info

Publication number: WO2004091012A1
Application number: PCT/JP2004/005126
Authority: WO
Inventors: Yoshihiro Kashoji; Jiro Sawaguchi; Nobuyuki Serizawa
Original assignee: Tokai Corporation
Priority date: 2003-04-10
Filing date: 2004-04-09
Publication date: 2004-10-21
Also published as: EP1622214A1

Abstract

インスタントカメラの電池付フィルムパック用シート電池を携帯電話機の補助電源装置の電源として有効利用するとともに、安価な補助電源装置を提供する。インスタントカメラの電池付フィルムパック用シート電池(10)と、シート電池(10)の電極(11A),(11B)に電気的に接続する導電性テープからなる接続片(21A),(21B)と、接続片(21A),(21B)に一端が接続された電線(23A),(23B)と、電線(23A),(23B)の他端に接続された、シート電池10からの電力供給を受ける携帯電話機に接続されるコネクタ22とから携帯電話機用の補助電源装置を構成する。

Description

明細書補助電源装置 [技術分野]

本発明は、携帯電話機などに接続されて使用される補助電源装置に関するものである。

[背景技術] ·

充電式の電池を電源としている携帯電話機、懐中電灯、ラジオ、携帯型ステレオ等の携帯可能な機器では、電池が消耗すると機器に応じた専用の充電器を通じて電池を充電することにより使用される。しかしながら、充電するのを忘れて外出してしまうと、機器を使用したい時に電池が消耗してしまい、使用不能となってしまう。

このため、たとえば、携帯電話機に接続して携帯電話機に電力を供給する補助電源装置が提案されている。このような補助電源装置は、コンビエエンスストァ等において販売されており、携帯電話機の電池が消耗した場合には、使用する携帯電話機の機種に応じた形状のコネクタを有する補助電源装置を購入すれば、携帯電話機の電池を消耗してしまっても、応急処置的に通話や電子メールの送受信を行うことができる。

このような携帯電話機の捕助電源装置として、市販の乾電池を電源とすることができるように、携帯電話機のコネクタに適合する形状を有する.コネクタと、乾電池の端子と接続する接続用端子を備えた補助電源装置が提案されている（特開 2 0 0 0— 1 3 4 8 3号公報参照）。

そして、近年の携帯電話機の普及の拡大にともなって、上記捕助電源装置の需要も益々拡大する傾向にある。

一方、従来、インスタントカメラのストロボなどに用いられる電池としてシート電池が利用されているが、近年、インスタントカメラ自体の需要が減少しているのにともなつて、シート電池の需要も減少している。そのためシート電池の在庫が、廃棄の必要性が生じるほど増大し、シート電池の有効利用の方法が試行錯誤されている。そこで、小型の平板形状であり、携帯性に優れたシート状の電池を携帯電話機の電源として利用できれば非常に便利である。

しかし、従来のインスタントカメラに用いられているシート電池はストロボを発光させるため、短い時間に大電流を流す必要があり、瞬間的に 2 0 A程度の大電流を発生するものであるため、内部の回路保護や安全面の確保などのために充電電流に制限が設定されている携帯電話機に対しては充電できない可能性がある。近年、上記のような充電電流に制限が設定されている携帯電話機が増えており、また、充電電流の監視回路も、充電電流を監視する回数を増やすなど、より厳しく充電電流の監視を行うものとなってきている。したがって、上記のようなインスタントカメラに用いられているシート電池を携帯電話機の補助電源装置の電源として利用することは考えられていなかった。

本発明は、上記需要の減少しているシート電池を重要の増大している携帯電話機の電源として有効利用することができるとともに、安価に製造することができる補助電源装置を提供することを目的とするものである。

[発明の開示]

本発明の第 1の補助電源装置は、一対の電極を有する矩形のシート状電池であって、インスタントカメラの電池付フィルムパック用シート電池と、そのシート電池の電極に電気的に接続する接続片と、その接続片に一端が接続された電線と、その電線の他端に接続された、シート電池からの電力供給を受ける携帯電話機に接続されるコネクタとを備えたことを特徴とするものである。

また、上記第 1の捕助電源装置においては、接続片を、前記電極に接続される側の面に導電性接着剤が塗布された導電性テープとすることができる。

また、接続片を、シート電池の電極に電気的に接続しつつそのシート電池を付勢挟持する挟持部とし、その狭持部と電極との間に、両面に導電性接着剤が塗布された導電性テープを貼付するようにすることができる。また、接続片を、シート電池の電極に電気的に接続しつつそのシート電池を着脱自在に保持するものとすることができる。

また、接続片と電線の一端との間または電線の他端とコネクタとの間に、シート電池から携帯電話機へ流れる電流を制限する電流制限手段を設けるようにすることができる。

また、電流制限手段を、抵抗素子および Zまたはダイオード素子とすることができる。

また、電流制限手段を抵抗素子とし、その抵抗素子の抵抗値を 1 Ω以上 1 Ο Ω以下とすることができる。

本発明の第 2の補助電源装置は、接続される機器のコネクタに適合する形状を有するコネクタ部と、シート電池の電極に電気的に接続しつつそのシート電池を着脱自在に保持する、コネクタ部に電気的に接続された電池保持部とを備えたことを特徴とする。

また、上記第 2の補助電源装置においては、電池保持部を、シート電池の電極に電気的に接続しつつそのシート電池を付勢挟持する挟持部を備えてなるものとすることができる。

また、電池保持部を、内部にシート電池の電極に電気的に接続する端子部を備えた、シート電池を収容するケースをさらに備えたものとすることができる。

また、ケースを、シート電池が装填される開口を有するとともに、その開口から装填されたシート電池を収容するケース本体と、開口を開閉する蓋体とを備えたものとすることができる。

本発明の第 1の補助電源装置によれば、一対の電極を有する矩形状のシート状電池であって、インスタントカメラの電池付フィルムパック用シート電池と、そのシート電池の電極に電気的に接続する接続片と、その接続片に一端が接続された電線と、その電線の他端に接続された、シ一ト電池からの電力供給を受ける携帯電話機に接続されるコネクタとを備えたものとしたので、上記シート電池を携帯電話機の電源として有効利用することができるとともに、安価に製造することができる

また、上記第 1の捕助電源装置において、接続片を、電極に接続される側の面に導電性接着剤が塗布された導電性テープとした場合、また、接続片を、シート電池の電極に電気的に接続しつつそのシート電池を付勢挟持する挟持部とし、その狭持部と電極との間に、両面に導電性接着剤が塗布された導電性テープを貼付するようにした場合には、シート電池の電極と電線との電気的な接続をより安定した状態に維持することができる。また、シート電池の電極が直接ハンダ付けできないような材料で形成されている場合には、上記のような導電性テープに電線をハンダ付けした後に、その導電性テープをシート電池の電極に貼付するようにすれば、容易に電線と電極とを電気的に接続することができる。また、シート電池の電極がハンダ付け可能なものである場合においても、ハンダ付け作業により熱でシート電池が高温になり、著しくシート電池の寿命を短くさせることを回避することができる。

また、接続片を、シート電池の電極に電気的に接続しつつそのシート電池を着脱自在に保持するものとした場合には、シート電池が消耗した際にはシート電池を交換することにより、補助電源装置を再利用することができる。したがって、補助電源装置を構成するシート電池以外の部分は繰り返し使用することができるため、廃棄されるのはシート電池のみとなり、これにより、環境上優れた補助電源装置を提供できる。また、補助電源装置の使用者はシート電池のみを購入すればよく、これにより、補助電源装置を使用者に安価に提供することができる。

また、接続片と電線の一端との間または電線の他端とコネクタとの間に、シート電池から携帯電話機へ流れる電流を制限する電流制限手段を設けるようにした場合には、たとえば、充電電流に制限が設定されている携帯電話機に接続した場合でも充電を行うことができる。

また、電流制限手段を、抵抗素子およびまたはダイオード素子とした場合には、安価な構成により電流制限を行うことができる。

また、電流制限手段を抵抗素子とし、その抵抗素子の抵抗値を 1 Ω以上 1 0 Ω以下とした場合には、充電電流の制限が設定されている携帯電話機に対しても充電を行うことができるとともに、十分な充電スピードおよび充電量を確保することができる。本発明の第 2の補助電源装置によれば、接続される機器のコネクタに適合する形状を有するコネクタ部と、シート電池の電極に電気的に接続しつつシート電池を着脱自在に保持する、コネクタ部に電気的に接続された電池保持部とを備えているため、シート電池が消耗した場合にはシート電池を交換することにより、補助電源装置を再利用することができる。したがって、捕助電源装置を構成するコネクタ部および電池保持部は繰り返し使用することができるため、廃棄されるのはシー 1、電池のみとなり、これにより、環境上優れた補助電源装置を提供できる。また、補助電源装置の使用者はシート電池のみを購入すればよく、これにより、補助電源装置を使用者に安価に提供することができる。

また、電池保持部を、シート電池の電極に電気的に接続しつつシート電池を付勢挟持する挟持部を備えるものとすることにより、シート電池は電池保持部に付勢された状態で電気的に接続される。したがって、シ一ト電池の電池保持部への接続および取り外しを繰り返しても、シート電池と電池保持部との電気的な接続状態を良好な状態で維持できることとなる。

また、電池保持部を、内部にシート電池の電極に電気的に接続する端子部を備えた、シート電池を収容するケースをさらに備えるものとすることにより、シート電池がむき出しとなることがなくなり、本発明による補助電源装置を外観上好ましいものとすることができる。

この場合、ケースを、シート電池が装填される開口を有するとともに、この開口から装填されたシート電池を収容するケース本体と、開口を開閉する蓋体とを備えるものとすれば、蓋体を開閉することにより、シート電池の交換を容易に行うことができる。

[図面の簡単な説明]

図 1 A， Bは、本発明の補助電源装置の一実施形態の構成およびその製造過程の一部を説明するための外観斜視図。

図 2は、図 1 A , Bに示す捕助電源装置における電線 2 3 A , 2 3 B の配置を説明するための図。

図 3 A， Bは、図 1 A , Bに示す捕助電源装置における固定テープの貼付方法を説明するための図。

図 4は、図 1 A， Bに示す補助電源装置の保護ケースを説明するための図。

図 5は、図 4に示す保護ケースに収容された補助電源装置の斜視図。図 6 A , Bは、本発明の補助電源装置のその他の実施形態の構成およびその製造過程の一部を説明するための外観斜視図。

図 7 A， B , Cは、本発明の捕助電源装置に接続されるアダプタ部を示す図。

図 8は、アダプタ部の接続された本発明の補助電源装置を示す図。

図 9は、アダプタ部おょぴ携帯電話機の接続された本発明の補助電源装置を示す図。

図 1 0 A， Bは、本発明の補助電源装置における製造過程の一部を説明するための図。

図 1 1は、図 1 A , Bに示す補助電源装置の抵抗素子の抵抗値を変えて充電電流を測定した測定結果を示す図。

図 1 2は、本発明の補助電源装置のその他の実施形態の構成を示す外観斜視図。

図 1 3は、図 1 2の矢印 A方向から見た補助電源装置の使用形態を示す図。

図 1 4は、本発明の補助電源装置のその他の実施形態の構成を示す外観斜視図（その 1 ) 。

図 1 5は、本発明の補助電源装置のその他の実施形態の構成を示す外観斜視図（その 2 ) 。

図 1 6は、本発明の補助電源装置のその他の実施形態の構成を示す外観斜視図（その 3 ) 。

[発明を実施するための好ましい態様]

以下、本発明の補助電源装置の第 1の実施形態について説明する。第 1の実施形態の捕助電源装置は、携帯電話機の補助電源装置として用いられるものである。

第 1の実施形態の補助電源装置は、図 1 Aに示すように、シート電池 1 0と、シート電池 1 0 と携帯電話とを連結する連結部 2 0とを備えてレヽる。

シート電池 1 0は、図 1 Aに示すように、矩形のシート状電池の一面にプラスとマイナスの一対の電極 1 1 A、 1 1 Bが設けられたィンスタントカメラの電池付フィルムパック用シート電池である。本実施形態の補助電源装置に用いられるシート電池 1 0は、ボラロイド社製のものであり、たとえば、 Polaroid BatteryP80 (登録商標）や Polaroid Batter yPlOO (登録商標）などを用いることができる。 Polaroid BatteryP80 (登録商標）および Polaroid BatteryPlOO (登録商標）のサイズは、それぞれ縦 8.2cmX横 6.93cmX厚さ 0.47cm、縦 9.47cm X横 7.72cm X厚さ 0.47cmであり、その出力電圧は約 6Vである。また、 0.001Ωの負荷に瞬間的に 23Aの電流を流すことができるものである。また、プラスの電極 1 1 Aは、亜鉛の粉末で被覆された CPVC (carbon-loaded polyvinyl chloride)力ら形成されている。また、マイナスの電極 1 1 Bは、合成二酸化マンガンから形成されている。そして、電極 1 1 A， 1 1 Bはアルミニウムの板で覆われている。そして、シート電池 1 0は、いわゆるルクランシェ電池を利用したものである。

連結部 2 0は、シート電池 1 0の電極 1 1 A, 1 1 Bに接続される接続片 2 1 A, 2 1 Bと、携帯電話に接続されるコネクタ 2 2と、コネクタ 2 2 と接続片 2 1 A, 2 1 Bとを接続する電線 2 3 A, 2 3 Bと、接続片 2 1 Aと電線 2 3 Aとの間に設けられた抵抗素子 2 4とを備えている。なお、本実施形態の連結部 2 0においては、接続片 2 1 Aと電線 2 3 Aとの間に抵抗素子 2 4を設けるようにしたが、電線 2 3 とコネクタ 2 2 との間に抵抗素子 2 4を設けるようにしてもよい。

接続片 2 1 A, 2 1 Bは、一方の面に導電性接着剤が塗布された導電性テープであり、銅からなるものである。接続片 2 1 Aには抵抗素子 2 4 の一端がハンダ付けされており、抵抗素子 2 4の他端には電線 2 3 Aの一端がハンダ付けされている。また、接続片 2 1 Bには電線 2 3 Bの一端がハンダ付けされている。そして、電線 2 3 A, 2 3 Bの他端にコネクタ 2 2が接続されている。なお、本実施形態においては、導電性テープとして銅からなるものを利用したが、その材料については二ッケルなど導電性を有する材料であれば如何なるものを利用してもよい。また、接続片 2 1 A， 2 1 Bとしては、テープ状のものに限らず、薄い板形状のものを利用してもよく、たとえば、鋼板などを利用してもよい。

そして、図 1 Bに示すように、接続片 2 1 Aの導電性接着剤側の面がシート電池 1 0の電極 1 1 Aに貼付され、接続片 2 1 Bの導電性接着剤側の面が電極 1 1 Bに貼付される。さらに、接続片 2 1 Aの一端は、図 I Bに示すように、シート電池 1 0の裏側の面に折り曲げられて貼付される。

また、図 2に示すように、コネクタ 2 2を、接続片 2 1 A, 2 1 Bのハンダ付けされた側とは反対側に位置するように配置させるとともに、電線 2 3 A, 2 3 Bが、電極 1 1 A, 1 1 B間に位置するように配置させることが望ましい。さらに、図 3 A， Bに示すように、電線 2 3 A， 2 3 B、および接続片 2 1 A， 2 1 Bをシート電池 1 0に固定する固定テープ 2 5を貼ることが望ましい。電線 2 3 A， 2 3 Bを固定する固定テープ 2 5 は、電線 2 3 A、 2 3 Bの長さ方向に沿った方向とその長さ方向に直交する方向との両方に貼付することが望ましい。また、接続片 2 1 A, 2 1 Bを固定する固定テープ 2 5は、ハンダ付けされた部分を覆うように固定テープ 2 5を貼付するとともに、その固定テープ 2 5に上からさらに固定テープ 2 5を貼付することが望ましい。

上記のように連結部 2 0をシート電池 1 0に固定することにより、連結部 2 0のコネクタ 2 2が携帯電話への接続方向に引っ張られたとしても、連結部 2 0がシート電池 1 0から外れにくくすることができる。また、上記のようにして連結部 2 0の固定されたシート電池 1 0は、図 4に示すように、ビエル素材からなる保護ケース 3 0に入れ、図 5に示すように、保護ケース 3 0の開口を熱処理により閉口することが望ましい。

また、上記実施形態の補助電源装置においては、接続片 2 1 A, 2 1 B を導電性テープとし、これを電池シート 1 0の電極 1 1 A， 1 1 Bに貼付するようにしたが、これに限らず、たとえば、接続片 2 6 A, 2 6 Bとして、図 6 Aに示すような、金属製のクリップを利用し、図 6 Bに示すように、このクリップにより電池シート 1 0の電極 1 1 A， 1 I Bを挟み込むことにより連結部 2 0 と電池シート 1 0とを着脱可能に接続するようにしてもよい。また、接続片 2 6 ， 2 6 8と電極 1 1 ， 1 I Bとの間に、両面に導電性接着剤が塗布された導電性テープを配設し、接続片 2 6 A, 2 6 Bを電極 1 1 A， 1 1 Bに固定するようにしてもよい。また、接続片 2 6 A， 2 6 Bと電極 1 1 A， 1 1 Bとの間に、導電性接着剤を塗布して接続片 2 6 A， 2 6 Bを電極 1 1 A, 1 1 Bに固定するようにしてもよい。

また、図 6 Bに示すように、電極 1 1 Aの一部をシート電池本体から剥がしてその一部を折り返し、接続片 2 6 Aのシート電池 1 0側の面とは反対側の面にその一部を接触させるようにしてもよい。

また、連結部 2 0のコネクタ 2 2は、接続される携帯電話機のコネクタの形状に適合する場合には、そのまま携帯電話に接続するようにしてもよいし、コネクタ 2 2 と携帯電話のコネクタの形状が適合しない場合には、コネクタ 2 2にさらに、図 7 A〜Cに示すようなアダプタ部 4 0 〜4 2を接続し、このアダプタ部 4 0〜4 2を介して連結部 2 0 と携帯電話機とを接続するようにしてもよい。図 8にコネクタ 2 2にアダプタ部 4 0を接続した図を、図 9にアダプタ部 4 0を介して連結部 2 0 と携帯電話機 5 0とを接続した図を示す。

上記のようにアダプタ部 4 0 ~ 4 2を介して連結部 2 0 と携帯電話機 5 0とを接続することにより種々のコネクタの形状を有する携帯電話機に本捕助電源装置を接続することができる。

また、図 1 0 A, Bに示すように、導電性テープからなる接続片 2 1 A, 2 1 Bをシート電池 1 0の電極 1 1 A, 1 1 Bに貼付した後、接続片 2 1 A, 2 I Bの縁部に、銀粉、銅粉またはニッケル粉などの導電性材料を含む接着剤を塗布することにより、接続片 2 1 A, 2 1 Bの電極 1 1 A, 1 1 Bへの固定をさらに強化するようにしてもよい。

また、連結部 2 0の抵抗素子 2 4の抵抗値は 1 Ω以上 1 0 Ω以下とすることが望ましく、より望ましくは、 3. 3 Ω以上 6. 8 Ω以下である。上記抵抗値は、以下のような測定結果に基づいて選択されたものである。一般的に携帯電話機には、その内部回路の保護や安全性の確保のために充電電流および充電電圧に制限が設定されている。たとえば、 N O K I A社 6 6 1 0型携帯電話機おょぴ同社 8 3 1 0型携帯電話機については、以下のような充電可能電圧範囲おょぴ充電可能電流範囲が設定されていることが実験結果よりわかった。

したがって、上記のような充電可能電圧範囲および充電可能電流範囲と、シート電池の出力電圧および出力電流とを考慮して抵抗素子 2 4 として 1 Ω、 3 . 3 Ω、 5 . 6 Ω、 6 . 8 Ωおよび 1 0 Ωのもの選択し、これらの抵抗素子 2 4を接続した補助電源装置を携帯電話機 5 0に接続してシート電池 1 0から携帯電話機 5 0に流れる充電電流を測定した。その測定結果を図 1 1に示す。

図 1 1に示すように、 5種類のどの抵抗素子を接続した場合でも上記携帯電話機に充電可能であり、その抵抗値が小さい程充電電流が増加し、その充電量も増加することがわかる。なお、抵抗値を 1 Ωより小さくした場合には、充電電流が大きすぎて充電が開始されないことがわかった。また、同じ充電電流を流す場合、抵抗素子自身の発熱量を下げるためには、抵抗素子の許容ワット数（熱容量）を上げる必要があるが、許容ワット数が大きくなると抵抗素子の外形寸法も大きくなつてしまう。したがって、図 1 1に示す測定結果も考慮すると、抵抗素子としては、その抵抗値が 3 . 3 Ωで、許容ワット数が 1 Wであるものが最適である。また、上記充電可能電流範囲および充電可能電圧範囲とすることができるのであれば、抵抗素子のかわりにダイォード素子を用いるようにしてもよい。また、抵抗素子とダイオード素子とを直列接続して用いるようにしてもよい。上記のようにダイオード素子を用いた場合には、ダイォード素子は過剰電流が流れた場合、ヒューズのように破断するので安全性をさらに確保することができる。また、逆電流防止効果も得ることができる。

次に、本発明の補助電源装置の第 2の実施形態について説明する。第 2の実施形態の補助電源装置の外観斜視図を図 1 2に示す。

第 2の実施形態の補助電源装置は、図 1 2に示すように、上記第 1の実施形態における連結部 2 0を、携帯電話機 5 0のコネクタに接続されるコネクタ 2 2 と、電線 2 3 A, 2 3 Bと、電池保持部 2 6 とから構成したものである。

電池保持部 2 6は、シート電池 1 0の電極 1 1 A， 1 1 Bと電気的に接触する金属製のスプリングパック 2 6 A， 2 6 Bと、スプリングパック 2 6 A, 2 6 Bを保持する樹脂製の本体 2 6 Cとを備える。スプリングバック 2 6 A , 2 6 Bは、本体 2 6 Cの上部側において本体 2 6 Cを挟むように本体 2 6 Cに接続されている。なお、スプリングバック 2 6 A, 2 6 Bは本体 2 6 Cの側面 2 6 Dと、シート電池 1 0の厚さよりも若干小さくなる間隔を持って本体 2 6 Cに接続されている。また、スプリングバック 2 6 A， 2 6 Bには、その先端部分に側面 2 6 D側に突出する凸部 2 7 A， 2 7 Bが形成されている。スプリングバック 2 6 A， 2 6 Bには、連結部 2 0の電線 2 3 A, 2 3 Bが、たとえば、半田付けにより電気的に接続されている。

そして、本体 2 6 Cの側面 2 6 Dとスプリングバック 2 6 A， 2 6 B との間にシート電池 1 0を差し込むことにより、スプリングバック 2 6 A， 2 6 Bの凸部 2 7 A， 2 7 Bがシート電池 1 0の電極 1 1 A， 1 1 Bと電気的に接続するとともに、スプリングバック 2 6 A, 2 6 Bに側面 2 6 D側への付勢力が生じる。この付勢力により、シート電池 1 0がスプリングバック 2 6 A， 2 6 Bと本体 2 6 Dとの間に挟持されて、シート電池 1 0 とスプリングバック 2 6 A, 2 6 B との電気的な接続状態を維持することができる。したがって、連結部 2 0に携帯電話機 5 0を接続すれば、携帯電話機 5 0にシート電池 1 0の電力を供給することができる。上記のように、連結部 2 0を構成するようにした場合には、シート電池 1 0が消耗した際、シート電池 1 0を交換することにより、補助電源装置を再利用することができる。したがって、補助電源装置を構成する連結部 2 0は繰り返し使用することができるため、廃棄されるのはシート電池 1 0のみとなり、これにより、環境上優れた補助電源装置を提供できる。また、補助電源装置の使用者はシート電池 1 0のみを購入すればよく、これにより、補助電源装置を使用者に安価に提供することができる。

また、シート電池 1 0の抜き差しを繰り返しても、スプリングバック 2 6 A , 2 6 Bの側面 2 6 D側への付勢力により、シート電池 1 0 とスプリングバック 2 6 A， 2 6 Bとの電気的な接続状態を十分に確保することができる。

また、電池保持部 2 6を、シート電池 1 0を収容するケース 6 0により構成するようにしてもよい。図 1 4から図 1 6は、電池保持部 2 6をケース 6 0により構成した場合における補助電源装置の構成を示す外観斜視図である。なお、上記実施形態と同一の構成については同一の参照番号を付し、ここでは詳細な説明は省略する。

ケース 6 0は、シート電池 1 0を収容可能なように、シート電池 1 0 の形状に適合した中空形状をなすとともに上部に開口 6 4を有する樹脂製のケース本体 6 1 と、ケース本体 6 1の一縁部 6 1 Aの近傍に回動自在に設けられた、ケース本体 6 1の開口 6 4を開閉する樹脂製の蓋体 6 3 とを備えている。

ケース本体 6 1は、一縁部 6 1 Aに直交する 2つの緣部がー縁部 6 1 Aから若干突出するように形成されており、この突出した部分に軸 6 1 Bにより蓋体 6 3が回動自在に取付けられている。

蓋体 6 3には、軸 6 1 Bの近傍に金属製の端子 6 5 A， 6 5 Bが取付けられている。端子 6 5 A， 6 5 Bは、その先端部分において、蓋体 6 3を閉じた時にケース本体 6 1側に突出する凸部 6 6 A， 6 6 Bが形成されている。端子 6 5 A , 6 5 Bには、連結部 2 0の電線 2 3 1^ たとえば、半田付けにより電気的に接続されている。また、蓋体 6 3には、シート電池 1 0から供給される電流の状態を管理するための電気回路 6 7が設けられている。

なお、ケース本体 6 1の開口 6 4の周囲の側壁内面にはアンダーカツト 6 1 Cが形成されており、蓋体 6 3 を閉じた際にアンダーカツト 6 1 Cに蓋体 6 3が係止することにより、蓋体 6 3 の解放が防止される。そして、シート電池 1 0を電極 1 1 A， 1 1 Bが上方を向くように開口 6 4からケース本体 6 1に装填して蓋体 6 3を閉じることにより、端子 6 5 A , 6 5 Bの凸部 6 6 A , 6 6 Bがシート電池 1 0の電極 1 1 A , 1 1 Bと電気的に接続する。この状態において、シート電池 1 0と端子 6 5 A , 6 5 Bとの電気的な接続状態を維持することができる。したがつて、コネクタ 2 2に携帯電話機 5 0を接続すれば、携帯電話機 5 0にシート電池 1 0の電力を供給することができる。

また、上記のように接続片をケース 6 0により構成するようにすれば、シート電池 1 0がケース 6 0内に収容されるため、シート電池 1 0がむき出しとなることがなくなり、外観上好ましいものとすることができる。とくに、ケース. 6 0に装飾を施せば、補助電源装置の外観をより好ましいものとすることができる。

また、ケース 6 0を、シート電池 1 0が装填される開口 6 4を有するとともに、開口 6 4から装填されたシート電池 1 0を収容するケース本体 6 1 と、開口 6 4を開閉する蓋体 6 3 とを備えるものとしているため、蓋体 6 3を開閉することにより、シート電池 1 0 の交換を容易に行うことができる。

なお、上記第 2の実施形態の補助電源装置においては、補助電源装置を携帯電話機に適用しているが、これに限定されるものではなく、懐中電灯、ラジォ、携帯型ステレオ等の携帯可能な機器に対して適用することができるものである。この場合、上記第 2の実施形態の補助電源装置は、適用する機器のコネクタに適合する形状のコネクタ 2 2を備える必要がある。

Claims

請求の範囲

1 . 一対の電極を有する矩形のシート状電池であって、インスタントカメラの電池付フイルムパック用シート電池と、該シート電池の電極に電気的に接続する接続片と、該接続片に一端が接続された電線と、該電線の他端に接続された、前記シート電池からの電力供給を受ける携帯電話機に接続されるコネクタとを備えたことを特徴とする補助電源装置,

2 . 前記接続片が、前記電極に接続される側の面に-導電性接着剤が塗布された導電性テープであることを特徴とする請求項 1記載の補助電

3 . 前記接続片が、前記シート電池の電極に電気的に接続しつつ該シート電池を付勢挟持する挟持部であり、該狭持部と前記電極との間に、両面に導電性接着剤が塗布された導電性テープが貼付されていることを特徴とする請求項 1記載の補助電源装置。

4 . 前記接続片が、前記シート電池の電極に電気的に接続しつつ該シート電池を着脱自在に保持するものであることを特徴とする請求項 1 記載の補助電源装置。

5 . 前記接続片と前記電線の一端との間または前記電線の他端と前記コネクタとの間に、前記シート電池から前記携帯電話機へ流れる電流を制限する電流制限手段が設けられていることを特徴とする請求項 1から 4いずれか 1項記載の補助電源装置。

6 . 前記電流制限手段が、抵抗素子およびまたはダイオード素子であることを特徴とする請求項 5記載の補助電源装置。

7 . 前記電流制限手段が抵抗素子であって、該抵抗素子の抵抗値が 1 Ω以上 1 0 Ω以下であることを特徴とする請求項 5記載の補助電源装置。

8 . 接続される機器のコネクタに適合する形状を有するコネクタ部と、

シート電池の電極に電気的に接続しつつ該シート電池を着脱自在に保持する、前記コネクタ部に電気的に接続された電池保持部とを備えたことを特徴とする補助電源装置。

9 . 前記電池保持部が、前記シート電池の電極に電気的に接続しつつ該シート電池を付勢挟持する挟持部を備えてなることを特徴とする請求項 8記載の補助電源装置。

1 0 . 前記電池保持部が、内部に前記シート電池の電極に電気的に接続する端子部を備えた、前記シート電池を収容するケースをさらに備えたことを特徴とする請求項 8記載の補助電源装置。

1 1 . 前記ケースが、前記シート電池が装填される開口を有するとともに、該開口から装填された前記シート電池を収容するケース本体と、前記開口を開閉する蓋体とを備えたことを特徴とする請求項 1 0記載の補助電源装置。