WO2004081450A1

WO2004081450A1 - ガス燃焼制御方法及びガス燃焼装置

Info

Publication number: WO2004081450A1
Application number: PCT/JP2004/002808
Authority: WO
Inventors: Shinji Kokuo; Katsunori Iwaki
Original assignee: Re-Tec Inc.; Mikuni Corp.
Priority date: 2003-03-10
Filing date: 2004-03-05
Publication date: 2004-09-23
Also published as: TW200427948A; AU2004219831A1; AU2004219831B2; JPWO2004081450A1; KR20050118675A; EP1617144A1; CA2518430A1; CN1759274A; US20060194160A1; EP1617144A4

Abstract

ガス燃焼装置１は、ガス供給源から供給された燃料ガスを燃焼する燃焼器１１と、この燃焼器１１を内装した筒状のケーシング５の内部の空気量を調整する送風機１５と、ガス供給源から燃焼器１１に至るガス流路中に、燃焼器１１へ供給される燃料ガスの流速により生じる負圧に起因して一次エアーを吸引するための一次空気穴部３７を備えたエゼクター７と、エゼクター７の前方に設けたウイック３９から噴出する混合ガスに点火するための着火装置９と、を備えている。ウイック３９の混合ガスに着火する時は、ケーシング５の内部の空気量を減少させて混合ガスの着火性を高めた状態で着火する。着火後は、ケーシング５の内部の空気量を増大させて燃焼器１１内の燃焼ガスの燃焼性を高めた状態で燃焼を持続する。

Description

ガス燃焼制御方法及びガス燃焼装置

技術分野

明

この発明は、特に液化石油ガス（L P G) による燃焼炎を熱源に用いて完全田

燃焼した熱風、または温風を発生するガス燃焼装置に関する。

背景技術

従来、ガス燃焼装置は、例えば L P Gを利用した携帯用へアドライヤ一や、ヒートガンなどの機器内に内蔵されている。

図 1乃至図 4を参照するに、例えばヘアドライヤ一 1 0 1に内蔵されるガス燃焼装置 1 0 3は、ガスを燃焼する燃焼器 1 0 5がヘアドライヤー 1 0 1の筒状のケーシング 1 0 7内に設けられている。燃焼器 1 0 5はガス供給源としてのガスタンク（図示省略）から供給された燃料ガスを燃焼させるもので、燃焼器 1 0 5で加熱された空気はケ一シング 1 0 7の入口側にブラケット 1 0 9を介して設けられたモ一夕一 1 1 1と、モ一夕一 1 1 1に取り付けられたファン 1 1 3からなる送風機 1 1 5により出口 1 1 7の側へ流出される。

ガスタンクから燃焼器 1 0 5に至るガス流路 1 1 9中には、燃焼器 1 0 5へ供給される燃料ガスの流速により生じる負圧に起因して外気を吸引するための吸引口 1 2 1を備えたェゼク夕一 1 2 3が備えられている。図 3に示されているように、ェゼクタ一 1 2 3では、供給された例えば L P Gがェゼクタ一 1 2 3内のノズル 1 2 5より高速にて噴射される。ガスの噴射速度に起因するェゼクタ一効果によって負圧が発生し、燃焼に必要な外気が吸引口 1 2 1から流入し、ガス（L P G) と空気の混合ガスが生成される。混合ガスは、燃焼器 1 0 5の入口側に内部に設けたウィック 1 2 7 (金網）から噴出され、高圧電気により点火プラグ 1 2 9 (着火装置）から発生される火花がウィック 1 2 7へ飛ばされ、噴出された混合ガスに着火する。

燃焼器 1 0 5は、送風機 1 1 5とケ一シング 1 0 7の出口 1 1 7との間に配置されており、燃焼器 1 0 5の長手方向に直交する断面形状が図 4に示されているようにウィック 1 2 7が中心部に配置され、且つウィック 1 2 7の周囲に 8分割の星形突起の形状をなすように放射方向に設けられた溝状の 8つの燃焼室 1 3 1を備えた非円形の筒状体である (特開 2 0 0 2 - 2 3 3 4 1 6参照)。ところで、図 1に示されているように、従来のガス燃焼装置 1 0 3を用いた燃料ガスを着火及び燃焼させる工程は、送風機 1 1 5による空気量が一定とされた状態で、燃料ガス (L P G) がェゼクタ一 1 2 3に供給される工程と、ェゼクタ一 1 2 3の吸引口 1 2 1から外気が吸引される工程と、燃料ガスと空気との混合ガスが生成されてウィック 1 2 7の表面より噴出される工程と、点火プラグ 1 2 9 (着火装置）からの火花がウィック 1 2 7から噴出される混合ガスに着火されて燃焼器 1 0 5の内部で燃焼される工程と、燃焼空気が温風として出口 1 1 7に向けて排出される工程と、を含む。この燃焼状態は L P Gの供給が遮断されるまで持続される。

しかしながら、上記の混合ガスの着火性能と、着火後の燃焼ガスの燃焼性能は相反した関係である。つまり、ガスの着火性能を向上させる為には、混合ガスにおけるガス比率を上げる必要があるが、ガス比率が高い状態で燃焼させると、不完全燃焼ガスが多量に発生し、燃焼性能は悪化するという問題点があつた。その結果として、 C O濃度が増すことになる。

逆に、燃焼性能を良くする為に混合ガスにおける空気量を増やしてガス比率を下げると、燃焼性能は良いが、空気の量が多いため着火し難くなり、燃焼が開始出来なくなるという問題点があつた。従来のガス燃焼装置では、送風機 1 1 5により常に一定の空気量が供給された状態で燃焼されるので、着火性能と燃焼性能の両方を十分に満足させるための混合ガスを作成することが難しいという問題点があった。

この発明は上述の課題を解決するためになされたもので、ガスの着火性の向上を図ると共にガスの燃焼性能の向上を図り、 C O濃度を削減することのできるガス燃焼制御方法及びガス燃焼装置を提供することを目的とする。発明の開示

上記目的を達成するために、ガス供給源から供給された燃料ガスを燃焼する燃焼器と、前記燃焼器を内装した筒状のケーシング内の空気量を調整する空気量調整装置と、前記ガス供給源から前記燃焼器へ供給される燃料ガスと前記ケ一シング内の空気を混合した混合ガスを前記燃焼室内に噴出するウイックと、前記ウィックから噴出する混合ガスに点火するための着火装置と、前記空気量調整装置及び前記着火装置とを制御する制御装置と、を備えたガス燃焼装置におけるガス燃焼制御方法であって、前記ウイックから噴出される混合ガスが着火される前の状態において、前記ケーシング内の空気量を減少させるように前記空気調整装置を制御する第 1空気量調整工程と、前記混合ガスを着火する着火工程と、前記着火工程の後に、前記ケ一シング内の空気量を増大させるように前記空気量調整装置を、前記第 1空気量調節工程よりも高出力で作動させる第 2空気量調整工程と、を含むことを要旨とする。

また上記目的を達成するために、本発明のガス燃焼装置は、ガス供給源から供給された燃料ガスを燃焼するための燃焼器と、前記燃焼器を内装した筒状のケ一シング内の空気量を調整する空気量調整装置と、前記ガス供給源から前記燃焼器へ供給される燃料ガスに前記ケーシング内の空気と混合した混合ガスを前記燃焼室内に噴出するウィックと、前記ウィックから噴出する混合ガスに点火するための着火装置と、前記燃焼器内の混合ガスに着火したことを検出する着火検出装置と、前記着火検出装置からの信号に基づいて少なくとも前記空気量調整装置及び前記着火装置を制御する制御装置と、から構成され、前記制御装置は、前記着火検出装置で着火を検出していない時は前記ケーシング内の空気量を減少するように前記空気量調整装置を制御し、且つ前記着火検出装置で着火が検出された後はケーシング内の空気量を増大するように前記空気量調整装置を制御することを特徴とするもの。ことを要旨とする。図面の簡単な説明

図 1は、従来のガス燃焼装置のガス燃焼を示す概略的な説明図である。

図 2は、従来のガス燃焼装置が内装されたへアドライヤ一の側断面図である。図 3は、図 2のェゼクタ一の部分的な断面図である。

図 4は、図 2の矢視 IV― IV線における燃焼器の正面断面図である。

図 5は、本発明の実施形態に係るガス燃焼装置におけるガス燃焼を示す概略的な説明図である。

図 6は、本発明の実施形態に係るガス燃焼装置の図 7の矢視 VI - VI線における側断面図である。

図 7は、図 6の左側から視たガス燃焼装置の正面断面図である。

図 8は、図 6の右側から視たガス燃焼装置の背面断面図である。

図 9は、本発明における制御方法を示すフローチャートである。発明を実施するための最良の形態

以下、本発明の一実施形態に係るガス燃焼制御方法及びガス燃焼装置について図面を参照して説明する。

以下では、本実施形態に係るガス燃焼装置 1が、ヘアドライヤー 3に内蔵された場合を例示する。へアドライヤ一 3は、筒状のケ一シング 5が概略円筒形状をなしており、ケ一シング 5の長手方向に対してほぼ直交する方向に長いハンドル部（図示省略）が上記のケーシング 5の側壁面に設けられており、ガス燃焼装置 1は上記のケーシング 5に内装されている。

図 6を参照するに、ガス燃焼装置 1は、燃料ガスとしての例えば L P Gと空気とを混合して混合ガスを生成するためのェゼクタ一 7と、ェゼクタ一 7により生成された混合ガスに点火するための着火装置としての例えばエレクトロード 9と、エレクトロード 9により点火された混合ガスを燃焼する燃焼器 1 1と、が備えられている。

さらに、ケーシング 5には、燃焼器 1 1で加熱された燃焼空気をケーシング 5の出口 1 3の側へ流出させるための送風機 1 5が、ェゼクタ一 7より後方側 (図 6において右側) に内装されている。なお、送風機 1 5は、ケーシング 5 の内部の空気量を調整するための空気量調整装置として機能する。

送風機 1 5には、空気流路を備えたブラケット 1 9によりケーシング 5の後方側の内壁面に取り付けられる直流モー夕一 1 7と、直流モーター 1 Ίの回転軸に設けられた送風用の軸流ファン 2 1とから構成される。

なお、ケ一シング 5の後端 (図 6において右端) は、安全のために例えば空気取入れ用の多数の穴を備えた壁面で覆われており、ケーシング 5の前方端（図 6において左端）には熱風出口用のノズル（図示省略）が着脱可能に取り付けられる。

図 7及び図 8を参照して、燃焼器 1 1についてより詳しく説明する。燃焼器 1 1のチャンバ一 2 3はアルミ（ダイカト）の材料からなり、この実施形態では燃焼器 1 1の長手方向の左右側面が図 7及び図 8に示されているように概略断面円形の筒状体である。チャンバ一 2 3の内部は後方（図 6において右側）に位置する一次燃焼室 2 5と、一次燃焼室 2 5の前方（図 6において左方）に位置する二次燃焼室 2 7と、から構成されている。ェゼクタ一 7は、一次燃焼室 2 5の後方（図 6において右方）のガス導入側に装着されている。

ェゼクタ一 7は、概略断面円筒形状のェゼクタボディ 2 9の入口側に、燃料ガスとしての例えば L P Gを貯留するガスタンク（図示省略）などのガス供給源からガス流路としての例えばガス供給管 3 1を介して供給されるガスを噴射するノズル 3 3が設けられている。ノズル 3 3は先端に口径が例えば φ 6 0 m〜 2 0 0 mのピンホールの噴射穴（図示省略）が設けられている。この噴射穴は円板状のピンホールディスク（図示省略）のほぼ中央に設けたオリフイスであり、噴射穴からは L P Gが細く、音速に近いスピードで高速で吐出される。また、ノズル 3 3内には噴射穴を閉鎖させる不純物やゴミを除去するフィルタ (図示省略) が内蔵されている。なお、フィルタとしては例えば 1 0〜 3 0 /i inの口径のピンホールを有する燒結金属などが用いられる。なお、ェゼクタボディの断面形状は適宜変更してもよい。

また、ノズル 3 3の前方のェゼクタボディ 2 9の内部には、 L P Gを外気 (一次エアー）と混合して燃焼器 1 1へ導入するためのミキサー 3 5が設けられており、ミキサー 3 5の側壁には一次エアーを吸引するための一次空気穴部 3 7 が貫通されている。したがって、ノズル 3 3から高速に吐出された燃料ガスによってミキサー 3 5内が負圧になり、一次エアーが外部から吸引されて燃料ガスと一緒に混じりながら前方のガス燃焼部としての例えばウイック 3 9へ送られる。これを、ェゼクタ一効果という。なお、一次空気穴部 3 7の面積が調節されることにより、一次エア一の割合を調節することができる。また後述するように、単位時間あたりケ一シング 5に供給される一次エア一は、制御装置 5 5に制御される直流モー夕一 1 7の出力によっても調整される。

また、ウィック 3 9は、ガス燃焼部として例えば 5 0〜1 5 0メッシュの S U S金網で円筒状の形状になっており、ェゼクタボディ 2 9の前方端に例えば溶接で取り付けられており、燃焼器 1 1の一次燃焼室 2 5の図 6において右側のほぼ中心部に設けられている。また、ウィック 3 9の前方端には直進抑制部としてのウィックホルダ 4 1が例えば溶接で取り付けられている。ウィックホルダ 4 1により、ミキサー 3 5から吐出された混合ガスが、主として側方（図 6の A R 1方向）へのガイドされ、ウィック 3 9の網目から L P Gと空気の混合ガスが排出される。なお、着火後の火炎は青色で概略円形になる。

また、前述したエレクトロード 9は燃焼器 1 1の内部にウィック 3 9の前方の側面に接近した位置に設けられている。エレクトロード 9には点火用圧電素子（図示省略）で発生させた高圧電気が電線 4 3により入力され、エレクト口 —ド 9の先端からウィック 3 9へ火花が飛ばされる。火花がウイック 3 9から噴出した混合ガスに引火し、ガスが燃焼する。

また図 7に示されているように、一次燃焼室 2 5の内壁には、前後方向に延伸した複数の溝部 4 5がウィック 3 9を中心にして周囲の放射方向に配置されている。図 7では 6箇所の溝部 4 5が形成されている。

さらに、一次燃焼室 2 5の後部壁 (図 6において右側壁) には、一次燃焼室 2 5へ外気（二次エア一）を供給する複数の二次空気穴部 4 6が設けられている。複数の二次空気穴部 4 6は着火部以外の位置で着火後のガスへ二次エアーが供給されるように配置されている。なお、着火部とは、火花が飛ぶ領域であり、図 7の点線で囲んだ範囲で示されているようにウィック 3 9の周囲で、且つエレクトロード 9の側の領域である。この実施形態では、 5箇所の二次空気穴部 4 6が設けられている。

また、二次燃焼室 2 7へ外気（三次エアー）を供給する三次空気穴部としての例えば複数の三次エアー管路 4 7が、各溝部 4 5間の一次燃焼室 2 5の壁内に設けられ、この実施形態では合計 6箇所の三次エアー管路 4 7が設けられてレる。また、二次燃焼室 2 7の前方端には、開口部が設けられている。開口部が二次燃焼室 2 7で燃焼した燃焼ガスを排出するための燃焼ガス出口 4 9を形成している。

また、チャンパ一 2 3の外周側には熱交換用の複数枚のフィン 5 1が設けられている。フィン 5 1は、チャンバ一 2 3内で混合ガスが燃焼したときに発生する熱を放出してチャンバ一 2 3を冷却する。したがって、熱交換する効果があるので、チャンバ一 2 3の熱が放出され、放出された熱が、軸流ファン 2 1 から送風される空気流へ効率よく伝わる。

また、ケーシング 5 (又はハンドル部) の内部には、燃焼器 1 1内のガス (L P G) が着火したことを検出する、着火検出装置（着火センサ） 5 3が燃焼器 1 1の燃焼ガス出口 4 9の付近に設けられている。

また、ケーシング 5の内部には、直流モー夕一 1 7の O N/O F F動作、並びに着火センサ 5 3により燃焼器 1 1のガスが着火したことを検出した検出信号により直流モ一夕一 1 7の回転速度を制御し、着火装置としてのエレクト口 —ド 9への通電を O N/O F F制御する制御装置 5 5が設けられている。

詳細には、制御装置 5 5は、着火時と着火後で異なる制御を行う。すなわち、着火時は、ケーシング 5内の空気量を少なくして着火しやすい状態にするために、直流モーター 1 7の回転数を下げた低出力運転（L o w運転）を行う。また制御装置 5 5は、着火後の状態では、着火センサ 5 3により着火を検出した信号基づいて、 C O濃度を低くするためにケーシング 5内の空気量を増大するように直流モーター 1 7の回転数を上げた高出力運転（H i運転）を行う。なお、制御装置 5 5は電源、直流モータ一 1 7、エレクトロード 9、着火センサ 5 3に電気的に接続されている。また制御装置 5 5は、燃料ガスを供給及び停止するための開閉バルブ（図示省略）の開閉動作も制御する。

以下図 9を参照しながら、制御装置 5 5の動作、及び本実施形態における動作から停止までの流れを説明する。

先ず、運転用スィッチ（図示省略）が O Nにされると（ステップ 1 ) 、 O N 信号が制御装置 5 5へ送られ、制御装置 5 5から送風機 1 5の直流モーター 1 7へ通電の指令が与えられ、送風が開始される（ステップ 2 ) 。ステップ 2の時点では、燃焼器 1 1は L P Gが供給されておらず、着火センサ 5 3が出力する着火検出信号は O F Fであるので、制御装置 5 5からケーシング 5内の空気量を減少させるように直流モ一夕一 1 7の回転を下げる指令が与えられ、低出力運転が行なわれる（ステップ 3 ) 。次いで、ガス供給管 3 1の開閉バルブ（図示省略) が開放され、ガス供給源から燃料ガスとしての L P Gがガス供給管 3 1を経て燃焼器 1 1のェゼクタ一 7のノズル 3 3へ供給される（ステップ 4 )。

L P Gがガス供給管 3 1を経てェゼクタ一 7のノズル 3 3へ供給されると、 L P Gはノズル 3 3の内部のフィルタを通過してオリフィスとしての噴射穴からミキサー 3 5へ音速に近いスピードで噴出される。このため、ミキサー 3 5 ではェゼク夕一効果によって発生する負圧により、燃焼に必要な一次エア一（空燃比に相応する）がー次空気穴部 3 7から吸引されてミキサー 3 5へ流入する (ステップ 5 ) 。ステップ 5において流入した一次エアーと L P Gとが混合されて混合ガスとなり前方のウィック 3 9へ噴出される (ステップ 6 )

なおステップ 6において、ミキサー 3 5では L P Gの増減に比例して燃焼に必要な一次エア一が自動的に吸引される。しかし、ケーシング 5の内部では、制御装置 5 5により直流モーター 1 7が低出力で運転されているので着火時の燃焼用空気として空気量が減少しているために、図 5の小さい矢印で示されているように一次空気穴部 3 7から吸引される一次エアー量も減少する。このため、ガス比率が高いために着火性の良好な混合ガスが前方のウィック 3 9へ噴射されることとなる。

ウィック 3 9では前方端面にウィックホルダ 4 1が設けられているので、混合ガスは主として側面のメッシュの S U S金網から周囲に噴出されることになる。

次いで、制御装置 5 5から指令が与えられて点火用圧電素子からの高圧電気が電線 4 3を経て通電され、燃焼器 1 1内のエレクトロード 9から火花が発生し、ウィック 3 9から噴出した着火性の良好な混合ガスが着火される（ステツプ 7 ) 。

なお、着火のタイミング、すなわちステップ 6終了後からステップ 7が実行されるまでの時間は、本発明が適応される装置に応じて適宜変更される。すなわち、ケ一シング 5の容積等を考慮にして、各装置に最適な着火タイミングが決定される。

また燃焼炎の殆どはウイック 3 9の側面から外方へ円形状に広がり、燃焼炎の長さはウィック 3 9から十数 mm程度で留まり、温風は一次燃焼室 2 5の内部並びに内壁の 6個の溝部 4 5に沿って前方の二次燃焼室 2 7へ伝わっていく。次に着火信号の O NZO F Fが判定される（ステップ 8 ) 。二次燃焼室 2 7 の前方の燃焼ガス出口 4 9から燃焼ガスが排出されると、燃焼ガス出口 4 9の付近に設けた着火センサ 5 3により-. 燃焼器 1 1のガスが着火し燃焼したことが検出される (ステップ 8で Y E Sの場合) 。この着火検出信号が制御装置 5 5に送られることにより、制御装置 5 5からの指令により高出力運転が開始され (ステップ 9 ) 、直流モーター 1 7の回転数が上げられるので、ゲーシング 5の内部の空気量が増大する。なお、ステップ 8において着火検出信号が O N 状態ではない場合、すなわち着火が開始されなかった場合は、ステップ 7に戻る。

高出力運転が開始されると、図 5の大きい矢印で示されているように燃焼時の燃焼用空気として一次空気穴部 3 7から吸引される一次エアーの空気量が増大する。このため、ミキサ一 3 5の混合ガスの空気混合率が高くなり、燃焼性の良好な混合ガスがウィック 3 9から噴出され、一次燃焼室 2 5のガスの燃焼反応が促進され、燃焼性能が向上する。

さらに、一次燃焼室 2 5では、ケーシング 5の内部の空気量を増やして燃焼効率を上げるために、二次エアーが 5個の二次空気穴部 4 6を通って導入される（ステップ 1 0 ) 。この結果、一次燃焼室 2 5のガスの燃焼反応が促進され、燃焼性能が更に向上する。

さらに、二次燃焼室 2 7では、ケーシング 5の内部の空気量を増やすために三次エアーが 6個の三次エア一管路 4 7 (三次空気穴部）を通って導入される (ステップ 1 1 ) この三次エアーは、一次燃焼室 2 5の壁部の温度を効率よく下げると共に、三次エア一管路 4 7を通過する時に高温に温められて二次燃焼室 2 7へ導入される。この結果、この二次燃焼室 2 7のガスの燃焼反応が促進され、燃焼性能が向上する。つまり、一次燃焼室 2 5で燃焼を終えたガスと高温で空気量を増大された三次エア一とが混合するので燃焼反応し易くなり、完全燃焼し易くする効果がある。これによつて燃焼性能が向上し、 C O濃度が減少することになる。

一方、運転用スィッチが O F Fにされると（ステップ 1 2 ) 、制御装置 5 5 によって直流モータ一 1 7が停止されるとともに、ガス供給管 3 1の開閉バルブ（図示省略）が閉塞される（ステップ 1 3 ) 。この結果、 L P Gの供給路が遮断され、燃焼ガス装置の運転が停止される。

なお、この発明は前述した実施形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他の態様で実施し得るものである。この実施形態のガス燃焼装置は、へヤードライヤーや、熱収縮チューブの収縮作業や乾燥、接着、溶解、ハンダ付けなどに使用されるヒートガンなどのガス燃焼装置、或いはその他の機器類のガス燃焼装置として使用可能である。産業上の利用可能性

本発明によれば、着火時は、ケ一シング内の空気量を減少することにより、ェゼクタ一から吸引される空気量が減少して混合ガスのエアー量が減少しガス比率を高くできるので、ウィックから出る混合ガスの着火性を向上できる。着火後は、ケーシング内の空気量を増大することにより、燃焼器の燃焼ガスの燃焼効率が向上し、燃焼性能を向上でき、 C O濃度を減少させることができる。また本発明によれば、送風機の出力を高出力または低出力に切り換えるだけの簡単な方法で着火時の着火性能を向上でき、着火後の燃焼性能も向上できる。また本発明によれば、着火時は、ケーシング内の空気量を減少することにより、ェゼクタ一から吸引される空気量が減少して混合ガスのエアー量が減少しガス比率を高くできるので、ウィックから出る混合ガスの着火性を向上できる。着火後は、ケ一シング内の空気量を増大することにより、燃焼器の燃焼ガスの燃焼効率が向上し、燃焼性能を向上でき、 C O濃度を減少させることができる。

Claims

請求の範囲 1 . ガス供給源から供給された燃料ガスを燃焼する燃焼器と、前記燃焼器を内装した筒状のケーシング内の空気量を調整する空気量調整装置と、前記ガス供給源から前記燃焼器へ供給される燃料ガスと前記ケーシング内の空気を混合した混合ガスを前記燃焼室内に噴出するウィックと、前記ウィックから噴出する混合ガスに点火するための着火装置と、前記空気量調整装置及び前記着火装置とを制御する制御装置と、を備えたガス燃焼装置におけるガス燃焼制御方法であって、 .

前記ウイックから噴出される混合ガスが着火される前の状態において、前記ケーシング内の空気量を減少させるように前記空気調整装置を制御する第 1空気量調整工程と、

前記混合ガスを着火する着火工程と、

前記着火工程の後に、前記ケーシング内の空気量を増大させるように前記空気量調整装置を、前記第 1空気量調節工程よりも高出力で作動させる第 2空気量調整工程と、を含むこと特徴とするガス燃焼制御方法。

2 . 請求の範囲 1記載のガス燃焼制御方法であって、前記空気量調整装置が、前記燃焼器で加熱された空気を前記ケ一シングの出口側へ流出させるための送風機を具備し、前記第 1空気量調整工程において、前記制御装置は当該送風機の送風量を減少させ、前記第 2空気量調整工程において、前記制御装置は当該送風機の送風量を増大させることを特徴とする制御方法。

3 . ガス燃焼装置であって、

ガス供給源から供給された燃料ガスを燃焼するための燃焼器と、前記燃焼器を内装した筒状のケ一シング内の空気量を調整する空気量調整装置と、

前記ガス供給源から前記燃焼器へ供給される燃料ガスに前記ケーシング内の空気と混合した混合ガスを前記燃焼室内に噴出するウィックと、

前記ウィックから噴出する混合ガスに点火するための着火装置と、前記燃焼器内の混合ガスに着火したことを検出する着火検出装置と、前記着火検出装置からの信号に基づいて少なくとも前記空気量調整装置及び前記着火装置を制御する制御装置と、から構成され、

前記制御装置は、前記着火検出装置で着火を検出していない時は前記ケーシング内の空気量を減少するように前記空気量調整装置を制御し、且つ前記着火検出装置で着火が検出された後はケ一シング内の空気量を増大するように前記空気量調整装置を制御することを特徴とするもの。

4 . 請求の範囲 3記載のガス燃焼装置であって、前記空気量調整装置は、前記燃焼器で加熱された空気を前記ケ一シングの出口側へ流出させるための送風機を具備することを特徴とするもの。

5 . 請求の範囲 3記載のガス燃焼装置であってさらに、前記着火検出装置によつて着火の検出が行なわれる前の状態において前記ガスと混合するための外気を吸気するための第 1の吸気穴と、前記着火検出装置によって着火の検出が行なわれた後の状態において前記空気量調節装置によって外気を吸気するための第 2の吸気穴及び第 3の吸気穴をさらに具備することを特徴とするもの。

6 . 請求の範囲 3記載のガス燃焼装置であってさらに、前記ガスを前記燃焼器に供給するための供給管を開閉する開閉バルブを具備し、前記制御装置は当該開閉バルブを制御することを特徴とするもの。

7 . ガス供給源から供給された燃料ガスを燃焼する燃焼器と、前記燃焼器を内装した筒状のケーシング内の空気量を調整する空気量調整装置と、前記ガス供給源から前記燃焼器へ供給される燃料ガスにケーシング内の空気と混合した混合ガスを前記燃焼室内に噴出するウィックと、前記ウィックから噴出する混合ガスに点火するための着火装置と、前記燃焼器内の混合ガスに着火したことを検出する着火検出装置と、前記燃焼器内へ燃料ガスを供給するための開閉バルブと、前記空気量調整装置及び前記着火装置とを制御する制御装置と、を備えたガス燃焼装置におけるガス燃焼制御方法であって、

前記空気量調整装置を低出力で作動させて前記ケーシング内に送風する工程と、

前記開閉バルブを開放して燃料ガスを供給する工程と、

前記ケーシング内に吸気した一次エアーと前記燃料ガスを混合して混合ガスを生成する工程と、

前記混合ガスを噴出する工程と、

前記着火装置によつて前記混合ガスを着火する工程と、

前記着火検出装置が着火を検出した場合は、前記空気量調節装置を高出力で作動させる工程と、

前記ケーシング内に二次エアーを吸気する工程と、

前記ケーシング内に三次エア一を吸気する工程と、

を含むことを特徴とするガス燃焼制御方法。