明細書
CYP2D6変異遺伝子 技術分野
本発明は、薬剤代謝酵素をコードする CYP2D6遺伝子の新規な多型に関するもの である。 さらに本発明は、 CYP2D6遺伝子の多型変異を利用して薬剤代謝活性を判 定する方法にも関す ものである。 背景技術
CYP2D6は 9つのエタソンからなる約 4. 5 kbpの遺伝子で、 遺伝的多型が数多く 報告されている分子種である (Nelson, D. R. ,他、 Pharmacogenetics, 6, 1-42, 1996;及ぴ Daly, A. K.,他、 Pharmacogenetics, 6, 193-201, 19%)。 白色人種で は約 7 %、 日本人では約 0. 5 %の酵素欠損者 (poor metabolizer: PM) が存在し、 また、 白色人種においてハプロイドゲノム (片側染色体; n のこと。 通常の体染 色体は 2nである。)あたり 13コピーの CYP2D6を有した多酵素所持者(または super metabolizer: SM) の報告もあり (Dahl, M. L. ,他、 J. Pharmacol. Exp. Ther., 274, 516-520, 1995) , 個人遺伝子情報の多様性に依存したと考えられる代謝の個体差 が認められている。 しかしながら、薬物代謝と CYP2D6遺伝子の多型との詳細な関 係は不明であった。 発明の開示
本発明は、 CYP2D6変異遺伝子の多型を同定し、 同定した遺伝子多型と、 薬物反 応性 (薬物代謝能) や薬剤代謝活性との関係を解明することを解決すべき課題と した。
. 本発明者らは上記課題を解決するために、先ず、 CYP2DS遺伝子の多型を検査す ることにした。 本発明者らは今回の検査に際して、 結果精度を最重要視し、 ゲノ ムー PCR ダイレクトシークェンス法を採用した。 また、 遺伝子完全欠損型である
CYP2D6*5に関しては原則として Long- PCR法により検出し、 陽性サンプルに関し てサザンハイブリダィゼーション法を用いて検出した。その結果、本発明者らは、 CYP2D6遺伝子について新規の複数の変異遺伝子を同定することに成功した。本発 明は、 これらの知見に基づいて完成したものである。
即ち、 本発明によれば、 以下の発明が提供される。
( 1 ) 配列番号 1に記載の塩基配列における少なくとも 10個の連続するヌク レオチドであって、 該塩基配列における 125番目の塩基である Gが Aに置換す る変異、 1858番目の塩基である Cが Tに置換する変異、 2874番目の塩基 である Tが Cに置換する変異、 又は 2875番目の塩基である Cが Tに置換する 変異から選択される何れかの多型部位を含む上記ヌクレオチドを含む 10〜10 0塩基の核酸。
(2) DNAである、 (1) に記載の核酸。
(3) RNAである、 (1) に記載の核酸。
(4) 配列番号 1に記載の塩基配列における 125番目の塩基である Gが Aに 置換する変異、 1858番目の塩基である Cが Tに置換する変異、 2874番目 の塩基である Tが Cに置換する変異、 又は 2875番目の塩基である Cが Tに置 換する変異から選択される何れかの多型部位を含む配列またはその相補体にハイ ブリダイズする、 対立遺伝子特異的ォリゴヌクレオチド。
(5) プローブまたはプライマーとして使用する、 (4) に記載の対立遺伝子特 異的オリゴヌクレオチド。
(6) (1) 個体から核酸を調製する工程;および、
(2) 工程 (1) で調製した核酸について、 配列番号 1に記載の塩基配列におけ る 125番目の塩基である Gが Aに置換する変異、 1 858番目の塩基である C が Tに置換する変異、 2874番目の塩基である Tが Cに置換する変異、 又は 2 875番目の塩基である Cが Tに置換する変異から選択される何れかの多型部位 の塩基を決定する工程;
を含む、 個体における遺伝子多型の分析方法。
(7) (1) 個体から核酸を調製する工程;
(2) 工程 (1) で調製した核酸について、 配列番号 1に記載の塩基配列におけ る 125番目の塩基である Gが Aに置換する変異、 1858番目の塩基である C が Tに置換する変異、 2874番目の塩基である Tが Cに置換する変異、 又は 2 875番目の塩基である Cが Tに置換する変異から選択される何れかの多型部位 の塩基を決定する工程;及び
(3) 工程 (2) で決定した塩基の情報に基づき、 該個体の薬剤代謝活性を予測 する工程;
を含む、 薬剤代謝活性の判定方法。
( 8 ) 配列番号 2力 ら 5の何れかに記載の塩基配列を有する遺伝子。
(9) 配列番号 2から 5の何れかに記載のアミノ酸配列を有するタンパク質。
(10) 個体から調製した核酸について、 配列番号 1に記載の塩基配列におい て 100番目の塩基が Cから Tに置換する変異、 2850番目の塩基が Cから T に置換する変異、 及び 4180番目の塩基が Gから Cに置換する変異の有無を検 出する工程を含む、 配列番号 2または配列番号 5に記載の塩基配列を有する遺伝 子の検出方法。 図面の簡単な説明
図 1は、 検出された CYP 2D6変異部位と出現頻度を示す。 発明を実施するための最良の形態
(I) 本発明の核酸
本発明は、 配列番号 1に記載の塩基配列における少なくとも 10個の連続する ヌクレオチドであって、 該塩基配列における 125番目の塩基である Gが Aに置 換する変異、 1858番目の塩基である Cが Tに置換する変異、 2874番目の 塩基である Tが Cに置換する変異、 又は 2875番目の塩基である Cが Tに置換 する変異から選択される何れかの多型部位を含む上記ヌクレオチドを含む 10〜
1 0 0塩基の核酸を提供する。
このような核酸において、 多型部位を占める塩基は、 配列番号 1に記載の塩基 配列において、 1 2 5番目の塩基である Gが Aに置換する変異、 1 8 5 8番目の 塩基である Cが Tに置換する変異、 2 8 7 4番目の塩基である Tが Cに置換する 変異、 又は 2 8 7 5番目の塩基である Cが Tに置換する変異から選択される。 上 記した多型部位は、 薬剤代謝活性と相関する塩基を含むものである。
本発明によればさらに、 配列番号 1に記載の塩基配列における 1 2 5番目の塩 基である Gが Aに置換する変異、 1 8 5 8番目の塩基である Cが Tに置換する変 異、 2 8 7 4番目の塩基である Tが Cに置換する変異、 又は 2 8 7 5番目の塩基 である Cが Tに置換する変異から選択される何れかの多型部位を含む配列または その相補体にハイブリダィズする、 対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドが提供 される。 このようなオリゴヌクレオチドは、 プローブまたはプライマーとして有 用である。 ' 本明細書で言う核酸とは D NAでも R NAでもよく、 一本鎖でも二本鎖でもよ レ、。 オリゴヌクレオチドは天然に存在するものでも、 合成したものでもよいが、 一般的には合成したものである。
本発明の好ましい核酸は、 本明細書に定義した多型部位のいずれか 1以上を含 む D N A断片またはその相捕体であり、 その長さは通常、 1 0〜1 0 0個の連続 する塩基である。 多型部位はこの断片内の任意の位置に存在することができる。 なお、 配列番号 1においては、 記号 Tを、 D NAにおけるチミジンおよび R NA におけるゥラシルの両方を示すために使用する。 したがって、 R NAオリゴヌク レオチドにおいて、 記号 Tは、 ゥラシル残基を示すと解釈される。
ハイブリダィゼーシヨンプローブは、 塩基特異的に核酸の相補鎖に結合するこ とができる。 このようなプローブとしては、 核酸、 ペプチド核酸が挙げられる。 プライマーとは、 適切な緩衝液おょぴ適切な温度において、 4種の異なるヌク レオシド三リン酸および核酸重合酵素 (D NAポリメラーゼ、 R NAポリメラー ゼまたは逆転写酵素など) の存在下において、 テンプレートに特異的な D NA合
成の開始位置として作用することができる、 一本鎖オリゴヌクレオチドのことを 言う。 プライマーの適切な長さは使用目的に依存するが、 通常は 1 0〜5 0ヌク レオチドの範囲である。
多型とは、 1つの集団における 2つ以上の遺伝的に決定された代替配列または 対立遺伝子の存在をいう。 多型マーカーまたは部位は、 多様性が生じる遺伝子座 である。 好ましいマーカーは、 少なくとも 2つの対立遺伝子を有し、 各々が、 選 択された集団の 1 %より大きな頻度、 およびより好ましくは 1 0 %または 2 0 % より大きな頻度で存在する。 多型遺伝子座は、 1塩基対の場合もある。
上記したような本発明の核酸は、 本明細書に開示した配列番号 1に記載の塩基 配列の情報に基づいて当業者に公知の核酸合成手段により容易に合成することが できる。
本発明はさらに、 上記のような対立遺伝子特異的ォリゴヌクレオチドの少なく とも 1つを含むキットを提供する。 キットは、 多型性の異なる形態にハイブリダ ィズする、 対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドの 1つ以上の対を含む。 いくつ かのキットにおいて、 対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドは、 支持体に固定ィ匕 された状態で提供することができる。
キットに含めることができる任意の成分としては、 例えば、 制限酵素、 逆転写 酵素またはポリメラーゼ、 基質ヌクレオシド三リン酸、 標識するために使用され る手段 (例えば、アビジン一酵素結合体および酵素基質、ならびに標識がピオチン である場合の色素体)、および逆転写、 P C R、 またはハイブリダィゼーシヨン反 応に適切な緩衝液などが挙げられる。 キットにはまた、 この方法を行うための説 明書を含めることができる。
( I I ) 本発明の遺伝子多型の分析方法
本発明は、 (1 ) 個体から核酸を調製する工程;および、
( 2 ) 工程 (1 ) で調製した核酸について、 配列番号 1に記載の塩基配列におけ る 1 2 5番目の塩基である Gが Aに置換する変異、 1 8 5 8番目の塩基である C
が Tに置換する変異、 2874番目の塩基である Τが Cに置換する変異、 又は 2 875番目の塩基である Cが Τに置換する変異から選択される何れかの多型部位 の塩基を決定する工程;
を含む、 個体における遺伝子多型の分析方法を提供する。
以下、 本発明の分析方法の具体的態様を説明する。
(Α) 核酸の調製
本発明では、 多型性は、 分析される個体から調製した標的核酸において検出さ れる。 ゲノム DN Αのアツセィのためには、 任意の生物学的サンプル (純粋な赤 血球以外) が適切である。 例えば、 組織サンプルとしては、 全血、 精液、 唾液、 涙液、 尿、 糞便、 汗、 口腔粘膜 (buccal), 皮膚、 および頭髪などを使用すること ができる。 c DNAまたは mRNAのアツセィのためには、 組織サンプルは、 標 的核酸が発現される器官から得ることが必要である。
本発明の方法の実施に際しては、 標的サンプルからの D N Aの増幅を必要とす る場合があるが、 これは、 例えば、 PCRによって行うことができる。 PCRに 関 す る 文 献 と し て は 、 Principles and Applications for DNA Amplification (H. A. Erlich 編、 Freeman Press, NY, NY, 1992); PCR Protocols: A Guide to Methods and Applications (Innis ら 編 、 Academic Press, San Diego, CA, 1990); Mattila ら、 Nucleic Acids Res.19, 4967(1991); Eckert ら、 PCR Methods and Applications 1, 17(1991); PCR(McPhersonら編、 IRL Press, Oxford) ; および米国特許第 4, 683, 202号などを参照することができる。
他の増幅方法としては、 リガーゼ連鎖反応(LCR) (Wuおよび Wa 1 1 a c e, Ge n om i c s 4, 560 (1989)、 : L a n d e g r e nら、 S c i e n c e 241, 1077 (1988) を参照)、 転写増幅 (Kwo hら、 P r o c . Na t l . Ac a d. S c i . USA 86, 1 1 73 (1 989))、 およ ぴ自己持続性配列複製 (Gu a t e l l iら、 P r o c. Na t l . Ac a d. S c i . USA, 87, 1874 (1990))、および核酸に基づく配列増幅(N ASBA) などが挙げられる。
(B) 標的 DNAにおける多型性の検出
配列番号 1に記載の塩基配列における 1 25番目の塩基である Gが Aに置換す る変異、 1858番目の塩基である Cが Tに置換する変異、 2874番目の塩基 である Tが Cに置換する変異、 又は 2875番目の塩基である Cが Tに置換する 変異から選択される何れかの多型部位は、 個体 (例えば、 分析される患者) にお いて、 例えば、 以下の (i) から (v i) の何れかの方法によって決定すること ができる。
(i) 対立遺伝子特異的プローブ
本発明の多型性を分析するための対立遺伝子特異的プローブの設計および使用 は、例えば、 S a i k iら、 Na t u r e 324, 163— 166 (1986) ; D a t t a g u p t a, EP 235, 726 ; S a i k i、 WO 89/1 154 8によって記載されている。 ある個体からの標的 DNA断片にハイブリダィズす るが、 別の個体からの対応する断片にはハイブリダィズしない (その 2つの個体 からのそれぞれの断片における異なる多型形態の存在に起因する) 対立遺伝子特 異的プローブを設計することができる。
ハイブリダイゼーション条件は、 対立遺伝子間のハイプリダイゼーション強度 における有意な差が存在し、 このことによりプローブが、 対立遺伝子の 1つのみ にハイブリダィズするように十分にストリンジェントとする必要がある。 いくつ かのプローブを、 標的 DNA断片にハイブリダィズし、 その結果、 多型部位が、 プローブの中心位置 (例えば、 15マーでは 7番目の位置; 16マーでは 8また は 9番目の位置のいずれか) に整列するように設計する。 プローブを好適に設計 することにより、 異なる対立遺伝子型の間でのハイブリダィゼーシヨンにおいて 良好に判別することが可能になる。
対立遺伝子特異的プローブは対で使用することもできる。 対のうちの片方は標 的配列の対照型への完全なマッチを示し、 他方は、 改変型への完全なマッチを示 す。 プローブの複数の対を、 同じ標的配列内の複数の多型性の同時分析のために
同じ支持体に固相化してもよい。
( i i ) タイル状アレイ
本発明の多型性は、 核酸アレイへのハイブリダィゼーシヨンによって同定する こともできる。具体例としては、国際公開 W095/1 1995に記載の方法が挙 げられる。国際公開 W095/1 1995には、多型性の改変型の検出に至適化さ れているサブァレイも記載されており、 このようなサプアレイを用いることも可 能である。
(i i i) 対立遺伝子特異的プライマー
対立遺伝子特異的プライマーは、 多型性に重複する標的 D N Aの部位にハイブ リダィズし、 そして対立遺伝子型 (これに対してプライマーは完全な相補性を示 す) の増幅をプライムする (G i b b s、 Nu c l e i c Ac i d Re s. 1 7, 2427-2448 (1 989) を参照)。 このプライマーを、遠位部位にハ イブリダィズする第 2プライマーと組み合わせて使用することができる。増幅は、 特定の対立遺伝子型が存在することを意味する検出可能な産物を導く、 2つのプ ライマーから始まる。 通常、 第 2のプライマー対を用いて制御する。 この対の片 方は、 多型部位での 1塩基のミスマッチを示し、 そして他方は、 遠位部位との完 全な相補性を示す。 1塩基のミスマッチは増幅を妨げ、 そして検出可能な産物が 形成されない。 この方法は、 ミスマッチが、 多型性と整列されたオリゴヌクレオ チドの最も 3' 側の位置に含まれる場合、 最良に作用する。 例えば、 国際公開 W O 93/22456を参照。
(i v) 直接配列決定
本発明の多型性は、 ジデォキシチェーンターミネーシヨン法または Ma X am 一 G i 1 b e r t法などの公知の配列決定手法を用いて、 直接配列決定を行なう ことにより検出することができる。
(v) 変性勾配ゲル電気泳動
ポリメラーゼ連鎖反応を用いて作製される増幅産物を、 変性勾配ゲル電気泳動 によって分析することができる。 この場合、 異なる対立遺伝子を、 溶液における
異なる配列依存性溶融特性およぴ D N Aの電気泳動移動度に基づレ、て同定するこ とができる。 E r l i c h編、 PCR Te c hn o l o g y, P r i n c i p l e s a n d Ap p l i c a t i o n s f o r DNA Amp 1 i f i c a t i o n (W. H. F r e ema n a n d Co., New Yo r k, 1992)、 第 7章。
(v i) 一本鎖コンホメーシヨン多型性分析
標的配列の対立遺伝子を、 一本鎖コンホメーシヨン多型性分析を用いて分類す ることができる。 この方法は、 Or i t aら、 P r o c. Na t l . Ac a d. S c i . 86, 2766-2770 (1989) に記載されるように、 一本鎖 P C R産物の電気泳動移動度における変化によつて塩基差異を同定する。 増幅した PCR産物を、 上記のように作製し、 そして、 加熱または変性させて、 一本鎖増 幅産物を形成させる。 一本鎖核酸は、 再び折り畳み得るか、 または塩基配列に部 分的に依存する二次構造を形成する。一本鎖増幅産物の異なる電気泳動移動度は、 標的配列の対立遺伝子間の塩基配列の差を反映している。
(I I I) 本発明の遺伝子多型の分析方法の利用
本発明は、薬剤代鶴す酵素をコードする CYP2D6遺伝子の新規な多型に関するもの である。 このような CYP2D6遺伝子における多型性の検出は、薬剤代謝活性を判定 するのに有用である。 即ち、 本発明によれば、 上記した本発明により遺伝子多型 の分析方法において、 工程 (2) で決定した塩基の情報に基づき、 該個体の薬剤 代謝活性を予測する工程をさらに含む、 薬剤代謝活性の判定方法が提供される。 本発明の多型性はさらに、 より一般的な応用 (例えば、 法医学、 父子鑑定、 連 鎖解析、 およびポジショナルクローニング) に適用することもできる。
以下、 本発明の遺伝子多型の分析方法の利用について具体的に説明する。
( i) 薬剤代謝活性との関連
本発明は、薬剤代謝活性に影響を及ぼすことが予測される CYP2D6遺伝子の新規 な多型部位を提供する。 本発明の多型により代謝活性を予測することが可能であ
る CYP2D6の基質となる薬剤の具体例としては下記のものが挙げられる。本発明の 多型を被験者において分析することにより、 下記薬剤についての代謝活性を判定 することができる。
不整脈治療 · N aチャンネル遮断薬 (例えば、 塩酸プロパフェノン) 頻脈性不整脈治療剤 (例えば、 酢酸フレカイニド)
不整脈治療剤 (例えば、 アジマリン、 塩酸メキシレチン、 コハク酸シベンゾリ ン)
]3—受容体遮断薬 (例えば、 マレイン酸チモロール、 塩酸プロプラノロール、 硫酸ペンブトロール、 塩酸ブプラノロール、 塩酸アルプレノロール)
心選択性 J3 1—遮断剤 (例えば、 酒石酸メトプロロール)
持続性 /3—遮断薬 (例えば、 マロン酸ポピンドロール)
a , )3—遮断剤 (例えば、 カルベジロール)
排尿障害改善 ·降圧剤 (例えば、 ゥラピジル)
フエノチアジン系精神神経安定剤 (例えば、 ペルフエナジン)
フヱノチアジン系精神神経用剤 (例えば、 フルフ ナジン、塩酸チオリダジン) プロチフエノン系抗精神病剤 (例えば、 ハロペリ ドール)
三環系情動調整剤 (例えば、 塩酸ノルトリプチリン)
三環系抗うつ剤 (例えば、 塩酸アミトリプチリン、 塩酸デシプラミン) うつ病 ·遺尿症治療剤 (例えば、 塩酸クロミプラミン、 塩酸ィミプラミン) うつ病治療薬 (例えば、 塩酸ミアンセリン)
麻薬性鎮晐剤 (例えば、 リン酸コディン)
中枢性鎮咳剤 (例えば、 臭化水素酸デキス トロメ トルファン)
脳循環 '代謝改善剤 (例えば、 ニセルゴリン)
選択的セロ トニン再取り込み阻害剤 (例えば、 マレイン酸フルボキサミン) 緑内障 ·高眼圧症治療剤 (例えば、 マレイン酸チモロール)
抗ヒスタミン薬 (例えば、 塩酸プロメタジン)
( i i ) 各種疾患との関連
本発明の多型性はまた、遺伝子マップが未同定の各種疾患(たとえば、無ガ グロブリン血症、 尿崩症、 レッシュ一ナイハン症候群、 筋ジストロフィー、 Wi s k o t t一 A 1 d r i c h症候群、 フアブリ病、 家族性高コレステロール症、 多胞性腎臓疾患、 遺伝性球状血球症、 ウィルブランド病、 管生硬化症、 遺伝性出 血性末梢血管拡張症、 家族性大腸ポリープ症、 エーラ一—ダンロス症候群、 骨形 成不完全症(osteogenesis imperfecta) , および急性断続性ポルフィリン症)との 関連について試験することもできる。
表現型形質としては、遺伝的である可能性がある多機能疾患 (例えば、 自己免疫 疾患、炎症、 ガン、神経系の疾患、 および病原体微生物による感染)の症状または それに対する感受性などが挙げられる。 自己免疫疾患の例としては、 慢性関節炎 リューマチ、 多発性硬化症、 糖尿病(インシュリン依存性および非依存性)全身性 エリテマトーデス、およびグレーブス病が挙げられる。ガンの例としては、膀胱、 脳、 乳房、 大腸、 食道、 腎臓、 白血病、 肝臓、 肺、 口腔、 卵巣、 膊臓、 前立腺、 皮膚、 胃、 および子宮のガンが挙げられる。 表現型形質はまた、 寿命、 外観 (例え ば、 禿頭、 肥満症)、 強度、 敏速さ、 耐久力、 生殖能のような特徴などが挙げられ る。
( i i i ) 法医学
個体における多型部位のセットを占める多型形態の決定は、 個体を区別する多 型形態のセットを同定する。一般的には、 Na t i o n a l R e s e a r c hC o u n c i 1 , Th e Ev a l u a t i o n o f Fo r e n s i cDNA E v i d e n c e (P o l l a r dら編、 Na t i o n a l Ac a d emy P r e s s, DC, 1996)を参照。 より多くの部位を分析するほど、 ある個体におけ る多型のセットが、 関連のない個体におけるものと同じである確率はより低い。 好ましくは、 複数の部位を分析する場合、 その部位は関連がない。 従って、 本発 明の多型性を、 しばしば、 遠位遺伝子における多型性と組み合わせて使用するこ とができる。法医学に使用するための好ましい多型性は、二重対立遺伝子である。 なぜなら、 2つの多型形態の集団頻度を、 通常、 複数対立遺伝子座での複数の多
型形態のものよりも.大きな正確さで決定し得るからである。
個体における法医学用マーカーのセットを同定する能力は、 法医学分析に有用 である。 例えば、 容疑者からの血液サンプルが、 犯罪現場からの血液または他の 糸且織サンプルと一致するかどうかは、 選択された多型部位を占める多型のセット 力 容疑者とサンプルとにおいて同じであるかどうかを決定することによって、 ^:定することができる。 多型マーカーのセットが、 容疑者とサンプルとの間で一 致しない場合、 容疑者はサンプルの供給源ではなかったと結論付けることができ る。 マーカーのセットが一致する場合、 容疑者からの DNAが、 犯罪現場で見いだ されたものと一致すると結論付けられる。 試験した遺伝子座での多型形態の頻度 1S 決定されている場合 (例えば、 個体の適切な集団の分析によって)、 統計学的 分析を行って、 容疑者と犯罪現場のサンプルの一致が偶然に生じる確率を決定す ることができる。
( i v ) 父性試験
父性試験の目的は、 通常、 男性が子供の父親であるかどうかを決定することで ある。 〖まとんどの場合、 子供の母親は既知であり、 従って、 子供の遺伝子型への 母親の寄与を、 追跡することができる。 父性試験は、 母親に起因しない子供の遺 伝子型の部分が、 推定の父親のものから構成されるかどうかを調查する。 父性試 験を、 推定の父親および子供における多型性のセットを分析することによつ.て実 施することができる。
父親に起因する子供における多型性のセットカ S、推定の父親に一致しない場合、 実験的誤差がなければ、 推定の父親は本当の父親ではないと結論付けられる。 父 親に起因する子供における多型性のセットが、 推定の父親の多型性のセットにー 致した場合、 統計学的計算を行って、 偶然一致の確率を決定することができる。 いくつかの多型遺伝子座が、 分析に含まれる場合、 ランダムに選ばれた男性の 排除の累積確率は、 非常に高い。 この確率が、 子供の父親に起因する子供の多型 マーカーセットに一致する多型マーカーセットを有する推定父親の責任を評価す ることにおいて考慮することができる。
(v) 表現型形質の遺伝子マッピング
本発明の多型性を使用して、目的の形質と関連する遺伝子座多型マーカー(これ は形質に関連しないが、 その形質を担いそしてそれと同時分離する物理的に遺伝 子座と隣接する)との間の物理的関係を確立することができる。このような分析は、 染色体位置に対して表現形形質と関連する遺伝子座をマッピングするのに有用で あり、 それにより形質を担う遺伝子をクローニングすることができる。 L a n d e rら、 P r o c. Na t l . Ac a d. S c i . (US A) 83, 7353— 7 357 (1 986) ; L a n d e rら、 P r o c. Na t l . Ac a d. S c i . (U S A) 84, 2363-2367(1987) ; Do n i s— Ke 1 l e rら、 C e 1 1 5 1, 31 9— 337 (1987) ; L a n d e rら、 Ge n e t i c s 1 21, 1 85 _ 1 99 (1 989)を参照。 関係によって配置された遺伝子を、 directional cloning によってクローユングすることができる。 Wa i n r i g h t , Me d. J . Au s t r a l i a 159, 1 70— 174 (1 993) ; Co l 1 i n s, Na t u r e Ge n e t i c s 1, 3— 6 (1992)を参照。 連鎖研究は、 例えば、 家族において行うことができる。 家族の構成員を表現型 形質の有無について、 そして多型マーカーのセットについて調べる。 次いで、 減 数分裂における多型マーカーの分布を分析して、 どの多型マーカーが表現型形質 と共分離するかを決定することができる。 例えば、 Ke r emら、 S c i e n c e 245, 1073— 1080 ( 1989) ; Mo n a c oら、 N a t u r e 3 16, 842 (1 985) ; Yamo k aら、 Ne u r o l o g y 40, 222- 226 (1990) ; Ro s s i t e rら、 FASEB J o u r n a l 5, 21 -27 (1 991)を参照。
I V. 本発明の遺伝子及びタンパク質
本発明はさらに、 配列番号 2から 5の何れかに記載の塩基配列を有する遺伝子 を提供する。 また、 本発明の遺伝子を天然または他のプロモーターに作動可能に 連結した組み換え発現ベクターにおいて発現させることができる。 通常、 このプ
口モーターは、哺乳動物細胞における発現のための真核生物プロモーターである。 転写調節配列としては、 異種プロモーター、 および必要に応じて、 宿主によって 認識されるェンハンサーなどを使用することができる。選択した宿主に依存して、 適切なプロモーター(例えば、 t r p、 1 a c、 ファージプロモーター、解糖酵素 プロモーター、および t R NAプロモーター)を選択することができる。市販の発 現ベクターを使用してもよレ、。 発現ベクターには、 宿主に認識される複製系、 増 幅可能な遺伝子、 選択マーカー、 宿主ゲノムへの挿入に有用な宿主配列などを含 めることができる。
組み換え発現ベクターを宿主細胞に導入する手段は、 発現ベクターおよび宿主 の種類に応じて適宜選択することができる。導入手段の具体例としては、融合法、 結合法(conjugation) , トランスフエクシヨン、形質導入、エレク トロポレーショ ン、 または注入などが挙げられる。
種々の宿主細胞を、 本発明の遺伝子の発現のために使用することができる。 適 切な宿主細胞としては、 大腸菌などの細菌、 酵母、 糸状菌、 昆虫細胞、 哺乳動物 細胞(代表的には、 不死化された、 例えば、 マウス、 C H O、 ヒトおよぴサルの細 胞株)、 ならびにそれらの誘導体が挙げられる。
本発明の遺伝子を含む組み換え発現べクターで形質転換した宿主細胞を適当な 条件下で培養した後、 生成したタンパク質を、 当業者に公知の方法によって単離 することができ、 これにより実質的に純粋な産物を入手することができる。 タン パク質が細胞外に分泌させる場合には、 宿主細胞を培養した培養上清からタンパ ク質を単離することができる。 タンパク質が細胞外に分泌されない場合は、 タン パク質を宿主細胞の溶解産物から単離することができる。
以下の実施例 2に示す通り、本発明の変異を有する CYP2D6unknown3の酵素活性 は野生型の酵素活性と比較して 5%以下であり、 生体内においても本酵素をコー ドする遺伝子を保有する個体は、 CYP2D6の活性が弱いことが強く示唆される。 こ のことは、 CYP2D6を責任代謝酵素とする化合物が野生型遺伝子を持つ個体に比べ て長時間生体内に残存することと深く関連すると思われる。 また、 本多型遺伝子
は野生型と比較して 3ケ所のァミノ酸残基が置換しており、 基質特異性において も野生型と異なる挙動を示す可能性が考えられる。 従って、 ミクロゾームと本発 明のタンパク質を用いて、 薬物代簡す能を測定することにより、 薬物を投与する際 の薬効および副作用を予測することが可能である。
V . 配列番号 2または配列番号 5に記載の塩基配列を有する遺伝子の検出方法 本発明によれば、 個体から調製した核酸について、 配列番号 1に記載の塩基配 列において 1 0 0番目の塩基が Cから Tに置換する変異、 2 8 5 0番目の塩基が Cから Tに置換する変異、 及ぴ 4 1 8 0番目の塩基が Gから Cに置換する変異の 有無を検出することによって、 配列番号 2または配列番号 5に記載の塩基配列を 有する遺伝子を検出することができる。
配列番号 1に記載の塩基配列において 1 0 0番目の塩基が Cから Tに置換する 変異、 2 8 5 0番目の塩基が Cから Tに置換する変異、 及ぴ 4 1 8 0番目の塩基 が Gから Cに置換する変異の有無の検出は、 適当なプライマーを設計し、 該プラ イマ一を用いた P C Rにより行なうことができる。 プライマーの設計は、 以下の 通り行うことができる。
CYP2D6遺伝子のィントロンを含む遺伝子の翻訳開始部位を 1位とし、翻訳終了 部位に向かって塩基数を数えた場合の 100位が 3' 末端になるように翻訳終了部 位に向かって設計した 20〜30塩基からなるプライマーを上流側プライマーとし て 2種類作製する。 ひとつは 3' 末端を野生型配列とし(100 f w;)、 もうひとつは 変異型配列(100 f m)とする。
2850位が 3' 末端になるように翻訳開始部位に向かって設計した 20〜30塩基か らなるプライマーを下流側プライマーとして 2種類作製する。 ひとつは 3' 末端 を'野生型とし(2850 r w)、 もうひとつは変異型配列(2850 r m)とする。
2850位が 3' 末端になるように翻訳終了部位に向かって設計した 20〜30塩基か らなるプライマーを上流側プライマーとして 2種類作製する。 ひとつは 3' 末端 を野生型とし(2850 ί w)、 もうひとつは変異型配列(2850 f m)とする。
4180位が 3, 末端になるように翻訳開始部位に向かって設計した 20〜30塩基か らなるプライマーを下流側プライマーとして 2種類作製する。 ひとつは 3' 末端 を野生型とし(4180r w)、 もうひとつは変異型配列(4180 r m)とする。
上記したプライマーの一例を以下に示す。
lOOfw 5, acgctgggctgcacgctacc 3, (酉己歹 IJ番号 45)
lOOfm 5, acgctgggctgcacgctact 3' (酉己列番号 46)
2850fw 5, agcttcaatgatgagaacctgc 3' (配列番号 47)
2850fm 5' agcttcaatgatgagaacctgt 3' (配列番号 48)
2850rw 5, aggtcagccaccactatgcg 3, (酉己歹幡^ "49)
2850rm 5, aggtcagccaccactatgca 3' (酉己列番号 50ノ
4180r 5, aagctcatagggggatgggc 3' (目 ti歹 !j番 51)
4180rm 5, aagctcatagggggatgggg 3' (SG歹 IJ番号 52) ゲノム DNAを铸型として、 上記のプライマーを組み合わせて PC R反応を実 施する。 組み合わせは以下の通りである。
① 100 f w および 2850 rw
② 100 f w およぴ 2850 r m
③ 100 f m およぴ 2850 r w
④ 100 f m および 2850 rm
⑤ 2850 f w および 4180 rw
⑥ 2850 f w および 4180 rm
⑦ 2850 f m および 4180rw
⑧ 2850 f m および 4180 rm ゲノム DNA中の少なくとも一方が、 配列番号 2に記載の塩基配列を有する遺 伝子 (以下の実施例の unknown3) である場合、 組み合わせ④と⑧で同時に増幅す る。 ゲノム DNA中の少なくとも一方が配列番号 5に記載の塩基配列を有する遺
伝子(以下の実施例の unknoTO6)である場合、組み合わせ③と⑤で同時に増幅する。 従って、 増幅産物を電気泳動などで分析することにより、 本発明の新規遺伝子を 検出することが可能である。
本出願が主張する優先権の基礎となる日本特許出願である特願 2 0 0 1 - 3 7 2 5 4 8号の明細書に記載の内容は全て本明細書の開示の一部として本明細書中 に引用するものとする。
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、 本発明は実施例によ つて限定されるものではない。 実施例
実施例 1 :
( I ) 材料および方法
( 1 ) 試験材料
試験サンプルとしては、 凍結血液を用いた。
( 2 ) 使用した主な材料 '試薬
Taq DNAポリメラーゼ (プロメガ社)
デォキシ ATP、 GTP、 TTP、 CTP (アマシャムフアルマシア社)
ァガロース (宝酒造)
ェチジゥムブ口マイド染色液 (和光純薬工業)
サイクルシークェンシングキット (アマシャムファルマシァ社)
( 3 ) 使用した主な機器
電気泳動装置 (コスモバイオ社)
サーマルサイクラ一 (PEアプライドバイオシステムズ社)
ABIオートシークェンサ一 373 (PEアプライドバイオシステムズ社)
冷却遠心機 (佐久間製作所)
( 4 ) プライマー
合成プライマー: CYP2D6遺伝子情報を基に、 プライマー配列を設計し、 公開デ
ータベースを用いたホモ口ジー検索を行つた後、 (株)サイメディアにて合成を行 つたものを使用した。
primer sequence (5, →3, )
CYP2D6elf gcaaaggccatcatcagctcc (酉己列番号 6 )
CYP2D6elr tctggtaggggagcctcagc (配歹 Ij番号 7 )
CYP2D6e2f taggacctgtagtctggggt (配歹 Ij番号 8 ) '
CYP2D6e2r gctcggactacggtcatcac (酉己歹【J番号 9 )
CYP2D6e3f cgggagaccagggggagcat (配歹 [J番号 1 0 )
CYP2D6e3r ggtgggagatgcgggtaagg (酉己歹幡 1 1 )
CYP2D6e4f aaagcgggaactgggaaggc (配歹' J番号 1 2 )
CYP2D6e4r tgctcttccgaggccccagt (酉己歹 [J番号 1 3 )
CYP2D6e5f gagatggctggggcctgaga (酉己歹幡号 1 4 )
CYP2D6e5r ccaaccttttgcccagcctc (酉己列番号 1 5 )
CYP2D6e6f cccgttctgtcccgagtatg (酉 S歹幡号 1 6 )
CYP2D6e6r ggtgtcccagcaaagttcat (配歹 U番号 1 7 )
CYP2D6e7f taagcctgacctcctccaacat (酉己列番号 1 8 )
CYP2D6e7r agtgggcccacctggcagta (酉己歹 Ij番号 1 9 )
CYP2D6e8f ccccgtgtgtttggtggcag (配列番号 2 0 )
CYP2D6e8r cgtcagtgagcctggctcct (酉己歹幡号 2 1 )
CYP2D6e9f tcttgcaggggtatcaccca (酉己歹 Ij番号 2 2 )
CYP2D6e9r - 1 ttgccctgaggaggatgatc (酉己歹 [J番号 2 3 )
CYP2D6e9r - 2 ctcagcctcaacgtacccct (酉己歹 Ij番号 2 4 )
CYP2D6elf-2 catttggtagtgaggcaggt (配列番号 2 5 )
CYP2D6elr-2 ctccaggacctcctccctc (酉己歹幡号 2 6 )
CYP2D6e2f - 2 ggccctgaccctccctctgc (酉己歹 !j番号 2 7 )
CYP2D6e2r-2 ctctgtccccaccgctgctt (配歹' J番号 2 8 )
CYP2D6e3f-2 tgcccgtcccaccccc (酉己歹 (J番号 2 9 )
CYP2D6e3r-2 gcccttctgcccatcaccc (酉己列番号 3 0)
CYP2D6e4f-2 cccgcatctcccaccccc (酉己列番 3 1 )
CYP2D6e4r-2 cctcggtctctcgctccgc (酉己列番-^ 3 2 )
CYP2D6e5f-2 gaccccgttctgtctggtgt (配列番号 3 3 )
CYP2D6e5r-2 ccgtggcagccactctc (酉 d列番^" 34)
CYP2D6e6f-2 gtatgctctcggccctgctc (酉己列番 3 5)
CYP2D6e6r-2 actgtttcccagatgggctc (酉己列番"^ 3 6)
CYP2D6e7f-2 gtggggacgcatgtctgtcc (酉己歹 U番号 3 7)
CYP2D6e7r-2 ggagggcgccaggcct (酉己歹 U番^" 3 8 )
CYP2D6e8f-2 tcaccctgcatctcctgccc (酉己列番^" 3 9)
CYP2D6e8r-2 ccgggctccccacaggc (酉己列番^ "4 0)
CYP2D6e9f-3 ccctcccctccccac (酉 3列番^ "4 1 )
CYP2D6e9r-3 tggggactaggtaccccatt (目 G歹 IJ番^ "4 2 )
CYP2D6*5f gcgacaattcaagtgtggtga (配列番 4 3 )
CYP2D6*5r gcatgagctaaggcacccaga (酉己列番号 44)
(II) 方法
(1) ゲノム DNAの調製
サンプル 5 mLを速やかに溶解し、 適切な容量のチューブに 200μίおよび 4 mL を分注した。 200 μ L分注サンプルについては 3倍量の PBNDバッファー(PCR buffer with Nonionic Detergents : 50 mmol/L KC1, 10 mmol/L Tris-HCl (pH8.3), 2.5 mmol/L MgCl2, 0.1 mg/raL gelatin, 0.45 % NP40, 0.45 % Tween20 ) を添加後、 約 10 mg/mL Proteinase K を添力 [Iし、 50〜60 °Cで完全溶解するまで加温し た。 等量の TE飽和フエノールを添加し、 混和、 遠心分離後、 水層を回収した。 回 収したサンプルに 1/10倍量の 3 mol/L酢酸ナトリウム (pH 5· 3) および等量のィ ソプロパノールを加え、遠心分離し、 DNAを回収した。 70%エタノールで洗浄し、 乾燥後、 50//Lの TE (0.1 mol/L Tris-HCl (pH 7.5)、 1 mmol/L EDTA (pH 8.0))
に溶解し、 2. 5 μ ίを PCR用テンプレートに用いた。反応未使用分については、 4 °C で保存した。 4 mL分注サンプルについては、 3倍量の DNA調製用 SDSバッファー (150 mmol/L NaCl、 10 mmol/L Tris- HC1 (pH 8. 0)、 10 ramol/L EDTA (pH 8. 0)、 1 % SDS) を添加後、 約 10 mg/mL Proteinase K 160 を添カ卩し、 50〜60 でで 完全溶解するまで加温した。反応後、等量の TE飽和フユノールを加え除蛋白の後、 遠心分離を行って水層を回収した。回収したサンプルの 1/10量の 3 mol/L酢酸ナ トリゥム(pH5. 3)および等量のィソプロパノールを加え、 DNAを沈殿として回収し た。 70 %ェタノールで洗浄し、 乾燥後、 800 μ Lの ΤΕに溶解し、 DNAサンプルとし た。 得られたサンプルを 400 L X 2本に分け、 40 μ L 3 mol/L酢酸ナトリゥム (pH 5. 3) および 1 mLエタノールを添加し混和後、 4 °Cで保存した。 DNA調製用 SDS バッファ一により調製した DNAサンプルは、 PCR反応の予備サンプルおよぴサザ ンハイブリダィゼーシヨン用サンプル (必要が生じた場合に実施する) として保 存した。
( 2 ) CYP2D6遺伝子の増幅
DNAサンプノレ 2. 5 /i Lずつを 200 /z Lチューブに添加し、 表 1の組み合わせにし たがってプライマーを加え、 PCR法により CYP2D6 全ェクソンを増幅した(Long PCR)。 CYP2D6*5f および CYP2D6*5r のプライマーの組み合わせに関しては、 CYP2D6*5由来の約 1. 8 kbpフラグメントの検出を目的とした。 CYP2D6elf- 2およ び CYP2D6e6rの組み合わせは CYP2D6ェクソン 1〜6領域の増幅を目的とし、 一部 をテンプレートとしてエタソン 1〜5 を独立して増幅した。 CYP2D6e6f および CYP2D9e9r-2の組み合わせは CYP2D6ェクソン 6〜9領域の増幅を目的とし、 一部 をテンプレートとしてェクソン 6〜9を独立して増幅した(2nd PCR)。 各ェクソン の増幅は、 表 2に示す通り first choice primerの組み合わせで行い、 増幅が認 められなかったェクソンについては、 second choice primerで増幅を行った。
表 1 : C Y P 2 D6全ェクソン領域を増幅するためのプライマーの組み合わせ
表 2 : CYP2D6各ェクソンを増幅するためのプライマーの組み合わせ
( 3 ) 遺伝多型解析法
PCR によって増幅した各ェクソンフラグメントを精製し、 サイクルシークェン シングキットを用いてシークェンス反応を行った。 反応終了後、 ABI373シークェ ンサー (PE アプライドバイオシステムズ社製) を用いて、 塩基配列を分析した。 得られた塩基配列データを、 ピーク波形データを基に確認 ·修正した。 データの 解析は GeneWorks (Intelligenetics, Inc. ) および公開遺伝子データベースを用 いて行った。 ヘテロ接合体の決定は、 ABI373より得られるピークの重合をセンス 側およびァンチセンス側の両方で確認した。
サザンハイブリダィゼーシヨンが必要と判断されたサンプルについては株式会 社三菱化学ビーシーエルに試験を委託した。
サンプル判断基準:以下のいずれかの条件に当てはまる場合にサザンハイブリ ダイゼーションを行った。
CYP2D6*5fおよび CYP2D6*5rのプライマーを用いた Long PCRで、 CYP2D6*5由 来の約 1. 8 kbpフラグメントが検出された場合;
活性クラス 3に分類される遺伝子型のうち、 構成 Alleleに CYP2D6*2が含まれ る場合;及ぴ
新規遺伝子型と判断された場合
(III) 結果及ぴ考察
各サンプルにおける遺伝子診断結果を表 3に示した。
表 3
診断を行った 142 alleleにおいて、 検出された変異部位は 1 3 (うち新規変異 部位は 4)、 allelic valiantは 1 4 (うち新規 allele は 6 )であり、 遺伝子型は 17種であった。
Alleleより翻訳されるアミノ酸型を予測し、文献情報(Kubota, T.,他、 British J. Clin. Pharmacol., 50, 31-34, 2000; Marez, D. ,他、 Pharmacogenetics, 7, 193-202, 1997; Johansson, I. ,他、 Mol. Pharmacol., 46, 452-459, 1994 ; Sachse, C.他、 Am. J. Hum. Genet. , 60, 284-295, 1997 ;福田剛史ら、 Xenobio. Metabol. And Dispos. , 15, 165-170, 2000;および Wang, S. L.,他、 Drug Metabol. Disp., 27,
385-388, 1998) より各アミノ酸型の酵素活性を推定した。 その後、 各 alleleの 発現量は等しいものと して、 個々の遺伝子型の酵素活性を推定した。., CYP2D6*1A/*1A (野生型ホモ)の活性を指標とした活性クラス分類では酵素活性の 強いと推定されるサンプル (Classl ; *1A/*1A活性と同程度) が 24例 (33. 8 %)、 活性が若干弱いが問題のないと推定されるサンプル (Class2 ; *1A/*1A活性の 50 % 以上) が 25例 (35. 2 %)、 活性が弱いと推定されるサンプル (Class3 ; *1A/*1A 活性の 50 %未満) が 22例 (30. 9 %) であった。 活性の全く認められないと推定 されるサンプル (Class4)は検出されなかつた。
Allele出現頻度を表 3およぴ図 1に示した。進化学的には、 CYP2D6は生命を維 持するために必須な遺伝子ではなく、 環境による選択圧が余り働かなかつたと考 えられる。 その結果、 現在までに 7 1種の遺伝的多型が報告されており
(Cytochrome 450 (P450) Nomenclature Committee, http: //www. imm. ki. se/CYP alleles/cyp2d6. htm) , 各 alleleの出現頻度には人種間差が認められている。 今 回のサンプルにおける allele出現頻度は、健常日本人における報告(Kubota, T. , 他、 British J. Clin. Pharmacol. , 50, 31-34, 2000) と類似しており、 黄色人 種において多く検出される CYP2D6*10力 S 38. 03。/。(健常日本人 38. 6。/。、白色人種 1. 4 %)認められ、 また白色人種に多く認められる酵素活性の欠損型である CYP2D6*4 (白色人種 17. 1 %)は健常日本人結果と同様検出されなかった。 遺伝子完 全欠損型である CYP2D6*5の出現頻度は 2. 82。/。で、 健常日本人 6. 2 % 白色人種 6. 9 %と比べて低い傾向が認められたが、これは被検サンプル数が他の試験に比べ 少ないためであると判断した。
変異検出部位ごとの出現頻度を図 1に示した。 最も多く認められた部位は 1661G>C (49. 30 %) (1661G>Cという表示は、 1661番目の塩基である Gが Cに置換 することを示す。 以下も同様) であった。 この部位はアミノ酸置換を伴わない変 異(silent mutation)であり、 白色人種における出現頻度(52. 6 %)と同等の結果で あった。 これは、 恐らく 1661G>C変異は黄色人種と白色人種の分岐以前に発生し たことを示しているものと思われる。 100 T (アミノ酸がプロリン (P)からセリン
(S)に置換)および 4180G>C (セリン (S)からスレオニン (T)に置換)変異はそれぞれ 44. 37 %、48. 59 %であり、 本結果は該当領域を構成要素として含む CYP2D6*10が多 く検出された結果を 映している(表 3 )。 白色人種における 100CXT および 4180G>C変異出現頻度はそれぞれ 18. 4 %、 52. 9 %であり、 特に 100 Tにおいて出 現頻度に大きな差が認められた。 100 T変異の発生時期については詳細な検討が 必要であると思われるが、少なくとも 100OTおよび 4180G〉Cを構成要素として保 有する CYP2D6*10は人種の分岐以降、黄色人種において発生した alleleであると 思われる。
CYP2D6*10 は、 metabolic ratio (MR) において *1/*1、 *1/*10 およぴ *10/*10 には有意差が認められたという報告もあり (Johansson, I. ,他、 Mol. Pharmacol. , 46, 452-459, 1994)、 また基質特異性の変化を示唆する様な報告もなされている (福田剛史ら、 Xenobio. Metabol. And Dispos. , 15, 165 - 170, 2000) 0従来、 CYP2D6 を主代謝酵素とする薬物の代謝能には通常の代謝能を持つ extensive metabolizer (EM) および PMに由来する明確な 2峰性を示さず、 EMと PMの中間 程度の代謝能を持つ intermediate metabolizer (IM) や EMの数倍〜数十倍の代 謝能を持つ super metabolizer (SM) の存在が確認されている。 今回の試験結果 からも IMであると推定される Class3に分類されるサンプルが 30. 9 %検出されて おり、 その構成 alleleの 90。/。以上は *10であった。 以上より、 CYP2D6を介して 代謝を受ける薬物を投与する場合、 CYP2D6*10 を考慮することが重要であり、 活 性クラスを考慮する事によりデータ解析 ·適切な投与量の設定が可能となる。 今回の 71 サンプル 142 allele の診断において、 新規変異部位を有する 3 allele (unknownl, 2および 4)および既存変異部位により構成される新規 3 allele を検出した。
unknownlおよび 2は同一サンプルより検出した allele帰属未決定の遺伝子型 を示している。 すなわち一サンプルにおいて 100C>T, 125G>A, 1039OT, 16610C, 18580T, 4180G>C (そのうち 125G>Aおよび 1858 Tが新規変異部位である。 同時 にこの新規変異部位はそれぞれ G42Eおよび R173Cのァミノ酸置換を伴う )を全て
ヘテロ型として検出した。
Unknown4の変異部位は 100C〉T, 1039OT, 1661G>C, 2874TOCT, 4180G>C (その うち 2874T CTが新規)でありアミノ酸変異としては P34S、S304Lおよび S486T (そ のうち S304Lが新規)であった。
その他に新規 allele として unknown3 (100 T, 1661G>C, 2850OT, 3790OT, 4180OT アミノ酸変異は P34S、 R296Cおよび S486T)を 6サンプル、 6 allele検 出し、 その出現頻度は 4. 23 °/。であった。 また、 unknown5 (1661G>C silent)を 1サ ンプル、 1 allele検出し、その出現頻度は 0. 7。/。であった。また、 unknown6 (100C>T ァミノ酸変異は P34S)を 1サンプル、 1 allele検出し、 その出現頻度は 0. 7 %で あった。
unknown3、 unknown4、 unkno n5及ぴ unknown6の cDNAの: 基酉己歹 (Jとァミノ酸酉己 列を配列表の配列番号 2、 3、 4及ぴ 5にそれぞれ記載する。
リコンビナント CYP2D6を用いた in vitroの試験において、 100 T変異を導入 した変異体は CYP2D6*1Aの酵素活性の約 1/20程度に活性が低下することが報告さ れており (Wang, S丄,他、 Drug Metabol. Disp. , 27, 385 - 388, 1998)、 unknown3 および 6については CYP2D6*10と同程度ないしはそれよりも低い活性が予想され る。 特に、 unknown3の出現頻度は 4. 23 %と比較的高く、 検出項目としては必須に なると考えられる。 実施例 2:バキュロウィルス発現系を用いた新規 CYP2D6タンパク質の発現および 活性の確認
ヒ トゲノムより新たに発見された新規 CYP2D6 多型遺伝子の酵素活性を確認す るため、 ヒト肝臓 cDNAライブラリーよりクローユングした CYP2D6*2を基に以下 の方法を用いて新規多型遺伝子を作製した。
(I) 材料および方法
変異導入部分を中心部分に保有し、 前後 1 0〜3 0塩基の配列からなる以下の
プライマーを合成した。
プライマー 1 atggggctagaagcactggt (配歹幡号 5 3 )
プライマー 2 ggcagggggcctggtgagtagcgtg (配歹!1番^" 5 4 )
プライマー 3 ctgggctgcacgctactcaccaggc (酉己列 ¾·"¾* 5 ο )
プライマー 4 ctagcggggcacagcacaaag (酉己歹幡 0 0 ) プライマー 1およびプライマー 2を用いて以下の方法でフラグメント 1、プライマ 一 3およぴプライマー 4を用いて以下の方法でフラグメント 2を作製した。
Template 10 ng
プライマー 1 (またはプライマー 3) 20 pmole
プライマー 2 (またはプライマー 4) 20 pmole
10 X buffer 5 μ L
20mmol/L dNTPs 5 μ ΐ
AdvantageHF2 DNA polymerase (Clontech) 1 μ L
dH20で合計 50 に調整 反応条件
94°C (熱変性) 30秒
57°C (ァニール) 30秒
68°C (プライマー伸展反応) 3分 上記を 1サイクルとし、 32サイクル実施した。 ァニール温度はプライマー配列 に依存して変更した。 目的の断片をァガロース電気泳動後切り出し、 精製した。 精製後のフラグメント 1およびフラグメント 2を 1: 1のモル比で混合し、 以下 の反応を行った。
フラグメント 1 50 ng
フラグメント 2 50 ng
10 X buffer (Clontech) 5 μ ΐ
20匪 ol/L dNTPs (Clontech) 5 μ ΐ
AdvantageHF2 DNA polymerase (Clontech) 1 L
d 0で合計 50 /i Lに調整 反応条件
94°C (熱変性) 1 .分
68°C (プライマー伸展反応) 3分 上記を 1サイクルとし、 25サイクル実施した。その後反応液を一部用いて以下 の反応を行った。
Template (反応液) 10 ng
プライマー 1 20 pmole
プライマー 4 20 pmole
10 X buffer (Clontech) 5 μ ΐ
20讓 ol/L dNTPs (Clontech) 5 μ ΐ
AdvantageHF2 DNA polymerase (Clontech) 1 j L
dH20で合計 50 に調整 反応条件
94°C (熱変性) 30秒
57°C (ァニール) 30秒
68°C (プライマー伸展反応) 3分
上記を 1サイクルとし、 32サイクル実施した。 目的の断片をァガロース電気泳 動後切り出し、 精製した(フラグメント 3)。 フラグメント 3を EcoRVで切断した p T7Blueベクター (Novagen)に挿入し、 大腸菌に形質転換した。 正しい塩基配列 が挿入されているクローンよりプラミドを調製し、 制限酵素 Kpnl および Bglll を用いて挿入断片を切り出し、 バキュロウィルストランスファーベクター p PSC8 にサブクローユングした。 上記トランスファーベクターを利用して常法により、 目的タンパク質を得た。 目的タンパク質の濃度はウェスタンプロッティング法に より求めた。
酵素活性の測定は、 3— [—2—(Ν, Ν—ジェチルァミノ)ェチル ]—7—メ トキシ— 4_メチルクマリン(以下 AMMC; GENTEST)を基質とした蛍光法で測定した。 96穴 マイクロタイタープレートに 1穴あたり 100 Lの NADPH- Cof actor mix (l. 75 μ ΐ Cof actors (GENTEST), Ι μ Ι GAPDH, 0. 67 L Contorol Protein (GENTEST)およ ぴ 96. 58 // L H20)を添加した。 37°C10分間の予備加温の後、 37°Cに加温した Enzyme /Substrate Mix (69. 25 μ ΐ Η20、 75 μ ΐ 2 μ mol/L CYP2D6*1 または新規多型 タンパク質、 10 腸 PH-P450 Reductaseおよび 20 μ 1 15nmol/L AMMC) を 1 穴あたり 100 Lずつ添加した。 37°Cで 30分間反応後、 75 μ Lの反応停止液(0. 5mol /1 Tris Base)を添加し、 蛍光強度を測定した(Ex 390nm, Em 460nm) o
(II) 結果
CYP2D6*1 (野生型) を 100としたときの CYP2D6unknown3の酵素活性は 5%以下 であった。 この遺伝子をもつ個体では、 野生型遺伝子をもつ個体に比べ、 CYP2D6 を責任代謝酵素とする化合物の代謝が遅延すると考えられる。 また、 本多型遺伝 子は野生型と比較して 3ケ所のアミノ酸残基が置換しており、 基質特異性におい ても野生型と異なる挙動を示す可能性が考えられる。 従って、 薬物を投与する際 の薬効および副作用の予測には、 ゲノム上の遺伝子多型を調べることおよぴミク 口ゾームおよびコンビナトリアルタンパク質を用いた薬物の挙動を観察すること が重要である。
産業上の利用の可能性
本発明により、 CYP2D6遺伝子の新規な多型が同定された。 本発明より同定され た多型遺伝子の情報を利用することにより、 薬物を投与する被験者における薬物 代簡す活性を判定したり、 新規な薬物を検索することが可能になる。