WO2000036303A1 - Pompe a vide a ailettes pour automobiles - Google Patents

Description

明 細 書 自動車用べーン式真空ポンプ 技術分野

この発明は自動車用べーン式真空ポンプの改良に関するものである。 背景技術

図 9は従来の自動車用べーン式真空ポンプの一例を示す側面断面図であり、 図 1 0は図 9に示す従来の自動車用べ一ン式真空ポンプの口一夕とシャフトとの間 のスプライン結合を示す断面図である。 図 9および図 1 0に示すように、 従来の 自動車用べ一ン式真空ポンプは、 吸入口 1と排出口 2とを有し、 互いにボルト 3 により結合された筒状のハウジング 4とブラケット 5とで密閉空間を形成してい る。 ブラケット 5はシャフト 7をペアリング 8により回転可能に支持しており、 このシャフト 7にはハウジング 4内に偏心して収納されハウジング 4内で回転で きる口一夕 9が設けられている。 口一夕 9には図 1 0に示すような放射状に設け られたべ一ン溝 1 0内に配置されて、 口一夕 9の回転に伴い遠心力によりべーン 溝 1 0から径方向外側に突出しようとして、 ハウジング 4の内周面にその外縁で 摺接しながらロータ 9と共に回転するべーン 1 1が設けられていて、 口一夕 9の 回転によって流体を吸入口 1から吸引して排出口 2から吐出圧送する。

シャフト 7にはカップリング 1 3が設けられていて、 車両側から回転力を入力 できるようにしてある。 シャフト 7にはまたスプライン 1 4が設けられていて、 口一夕 9のスプライン 1 5と嚙合ってトルクを伝達できるようにされている。 このような自動車用べ一ン式真空ポンプにおいて、 シャフト 7にカップリング 1 3から回転力が伝えられると、 ロータ 9がハウジング 4内で偏心回転し、 この 偏心回転に応じて口一夕 9上のベーン 1 1がロー夕 9から遠心力により径方向外 側に突出しようとしてハウジング 4の内周面上を摺動しながら回転し、 流体を吸 入口 1から吸引して排出口 2から吐出圧送する。

このような自動車用べ一ン式真空ポンプにおいては、 シャフト 7と口一夕 9と の間はスプライン 1 4および 1 5によって嵌合させられてスプライン結合を構成 しているが、 スプライン 1 4および 1 5は加工コストが高く製品価格が高くなる 。 また、 スプライン 1 4および 1 5によるスプライン結合部はオイルで潤滑され ているが、 オイル性状により異常摩耗を生ずることがある。 スプライン結合は緩 い結合であるので精度が出しにくい。 また、 スプライン結合はスプラインのトル クに対する強度を必要とするため、 強度の大きな材料を使う必要があり、 従来は ロー夕 9として鉄系焼結製品を用い、 シャフト 7には鋼材を使用していたため、 製品の軽量化ができなかった。 また、 従来口一夕 9とハウジング 4とは熱膨張率 の異なる材料を用いていたため、 熱膨張差を吸収するために口一夕とハウジング との間の間隙を大きく取る必要があった。

この発明は上述の問題点を解決するためになされたもので、 その目的は軽量化 を計ることができシャフト間の異常摩耗が生じないで、 加工コス卜が低くできる 自動車用べ一ン式真空ポンプを提供することにある。 発明の開示

上述の目的を達成するために、 本発明にあっては、 吸入口と排出口とを有する 筒状のハウジングと、 上記ハウジング内に偏心して収納されたロー夕と、 この口 —夕を回転駆動するシャフトと、 ロー夕の回転に伴い、 ハウジングの内周面に摺 接して回転するべ一ンとを有し、 吸入口から出口へ流体を圧送するポンプにおい て、 シャフトの外周に突起または溝を設け、 このシャフトとロータとを一体的に 固着したことを特徴とする自動車用べ一ン式真空ポンプにある。

口一夕の铸造時にシャフトをインサート成形により一体铸造したものでもよく 、 口一夕はアルミダイキャストにより成形されていてもよく、 ロー夕はプラスチ ヅク成形により一体成形されていてもよく、 口一夕はアルミ粉末により成形後、 焼成して形成したものでもよい。

また、 シャフトの外周の突起または溝は、 シャフトの冷鍛時に一体的に形成し たものでもよく、 シャフトの外周の突起または溝は、 シャフトの焼成による製作 時に一体的に形成したものでもよい。

更に、 シャフトの突起は、 鉄系の板金成形品をシャフトの外周に溶接により固 着して形成したものでも良く、 ハウジングと口一夕とを同種材料にて形成したも のでも良い。 図面の簡単な説明

図 1はこの発明の自動車用べーン式真空ポンプの一実施形態を示す側断面図で ある。

図 2は図 1の A— A線に沿った断面図である。

図 3はこの発明自動車用べ一ン式真空ポンプのシャフトの第 2の実施形態を示 す側面図である。

図 4は図 3の B— B線に沿った断面図である。

図 5はこの発明自動車用べ一ン式真空ポンプのシャフ卜の第 3の実施形態を示 す側面図である。

図 6は図 5の C一 C線に沿つた断面図である。

図 7はこの発明自動車用べ一ン式真空ポンプのシャフトの第 4の実施形態を示 す側面図である。

図 8は図 7の D— D線に沿つた断面図である。

図 9は従来の自動車用べーン式真空ポンプの側断面図である。

図 1 0は図 9に示す従来の自動車用べ一ン式真空ポンプのロー夕とシャフトと の間のスプライン結合を示す断面図である。 発明を実施するための最良の形態

本発明をより詳述するために、 添付の図面に従って本発明の実施の形態を説明 する。 以下の説明で従来例と同一の構成部分については同一の符号を付して説明 を省略することがある。

図 1はこの発明の自動車用べーン式真空ポンプの一実施形態を示す側断面図で あり、 図 2は図 1の A— A線に沿った断面図であって、 ロータとシャフトとの結 合部を示している。

本発明の自動車用べ一ン式真空ポンプは、 図 9及び図 1 0に示す自動車用べ一 ン式真空ポンプと同様の全 ^造を持っていて、 吸入口 1と排出口 2とを有し、 互いにボルト 3により結合された筒状のハウジング 4とブラケヅト 5とで密閉空 間を形成している。 ブラケット 5はシャフト 2 1をベアリング 8により回転可能 に支持しており、 このシャフト 2 1にはハウジング 4内に偏心して収納されハウ ジング 4内で回転できるロー夕 2 4が設けられている。 口一夕 2 4には放射状に 設けられたベーン溝 1 0内に配置されて、 ロータ 2 4回転に伴い遠心力によりべ —ン溝 1 0から径方向外側に突出しようとして、 ハウジング 4の内周面にその外 縁で摺接しながら口一夕 2 4と共に回転するべーン 1 1が設けられていて、 ロー 夕 2 4の回転によって流体を吸入口 1から吸引して排出口 2から吐出圧送する。 シャフト 2 1にはカップリング 1 3が設けられていて、 車両側から回転力を入力 できるようにしてある。

この発明によれば、 シャフト 2 1には図 9および図 1 0に示すごときスプライ ン 1 4および 1 5ではなく、 シャフト本体 2 2のハウジング 4の軸方向全長に対 応するシャフト部分に、 軸方向に延びて径方向に突出した 2本のヒレ状突起 2 3 が半径方向対向位置に設けられていて、 口一夕 2 4にはこの 2つのヒレ状突起 2 3に対応して嵌合し合う 2つの軸方向溝 2 5が設けられていて、 これらのヒレ状 突起 2 3と軸方向溝 2 5とを介してトルクを伝達できるようにしてある。 このヒ レ状突起 2 3は、 十分なトルク伝達および製造の容易性が十分に確保されれば、 1本以上何本でも良いし、 軸方向長さも任意で良い。

図 1および図 2に示すヒレ状突起 2 3は、 シャフト 2 1の冷間鍛造時にシャフ ト本体 2 2と一体に作り出すこともでき、 シャフト 2 1が焼結材である場合には 焼結時に形成することもできるし、 丸 のシャフト本体 2 2に鉄系板金 品 を溶接で固着して形成することもできる。板金成形品は、 例えば一端部が平坦で 、 他端部がシャフト本体 2 2の表面に沿って曲げられた湾曲部に成形されたもの を使用すると良い。

口一夕 2 4は、 一体錄造により、 あるいは一体成形により、 このようなシャフ ト 2 1に対して形成し一体的に取付ける。 このような構成のため、 従来用いてい たスプライン結合の間隙が無くなり、 シャフト 2 1のシャフト本体 2 2とロー夕 2 4との間のガ夕は無い。 ロー夕の铸造時にシャフトをィンサ一ト β¾¾により一 体铸造することもできる。 口一夕は、 アルミダイキャストあるいはプラスチック成形により一体成形され ても良いし、 アルミニウム粉末により成形後、 焼成して形成しても良い。

このような自動車用べ一ン式真空ポンプにおいて、 シャフト 2 1にカップリン グ 1 3から回転力が伝えられると、 口一夕 2 4がハウジング 4内の偏心位置で回 転し、 この偏心回転に応じてロータ 2 4上のベーン 1 1はロータ 2 4から遠心力 により径方向外側に突出しようとしてハウジング 4の内周面上を摺動しながら回 転し、 流体を吸入口 1から吸引して排出口 2から吐出圧送する。

このような本発明の自動車用べーン式真空ポンプによれば、 シャフト本体 2 2 上に設けたヒレ状突起 2 3のトルク伝達面積を必要な十分な大きさだけ確保する ことが容易になり、 大きなトルク伝達も可能になる。 このため、 従来ロー夕材と して使用されていなかった、 強度の小さいアルミニウム合金、 プラスチヅク材料 も口一夕材として使用可能となり製品を軽量化できる。 また、 ハウジング 4と口 —夕 2 4とを同種の材料で作ると、 熱膨張差が発生しない。

また、 スプラインを用いてないので、 加工コストを低減することができ、 スプ ライン結合の間隙によるガ夕が無く、 異常摩耗も発生しない。

図 3にはこの発明の自動車用べーン式真空ポンプに使用できる別のシャフト 2 6の第 2の実施形態を示し、 図 4には図 3の B— B線に沿った断面を示す。 この シャフト 2 6は図 1及び図 2に示すシャフト 2 1に比べてヒレ状突起 2 3の数が 3本であることが異なるが、 その他は同じ構造である。 このシャフト 2 6は冷間 鍛造あるいは焼結成形によりシャフト本体 2 2とヒレ状突起 2 3とを一体に成形 できる。

図 5はこの発明自動車用べーン式真空ポンプのシャフ卜の第 3の実施形態を示 す側面図であり、 図 6は図 5の C一 C線に沿った断面図である。 このシャフト 2 8は、 のシャフト本体 2 9と、 シャフト本体 2 9から径方向外側に延びた 2枚のフィン状突起 3 0とを備えている。 フィン状突起 3 0は、 2枚の板金成形 品 3 1により形成されており、 板金成形品 3 1の半円筒部 3 2がシャフト本体 2 9に溶接 2 7により接合され、 この半円筒部 3 2の両端からはシャフト本体 2 9 の径方向に互いに反対方向に延びた 2つのフイン部 3 3が 2枚が重ね合わされて 延びている。 フィン状突起 3 0の数は任意である。 図 7はこの発明自動車用べーン式真空ポンプのシャフトの第 4の実施形態を示 す側面図であり、 図 8は図 7の D— D線に沿った断面図である。 このシャフト 3 4は、 A ^のシャフト本体 3 5の表面に軸方向に延びた溝 3 6を形成して、 そ の間に突起 3 7を設けたものである。 このようなシャフト 3 4は切削加工、 冷間 鍛造あるいは焼結成形により製作できる。 産業上の利用可能性

以上のように、 本発明にかかる自動車用べ一ン式真空ポンプによれば、 吸入口 と排出口とを有する筒状のハウジングと、 ハウジング内に偏心して収納された口 —夕と、 この口一夕を回転駆動するシャフトと、 口一夕の回転に伴い、 ハウジン グの内周面に摺接して回転するべ一ンとを有し、 吸入口から排出口へ流体を圧送 するポンプにおいて、 シャフトの外周に突起または溝を設け、 このシャフトと口 一夕とを一体的に固着したものであるので、 軽量化ができ、 スプライン嵌合部の 異常摩耗が生じないで、 加工コス卜の低くい自動車用べーン式真空ポンプが提供 される。

Claims

請 求 の 範 囲

1 . 吸入口と排出口とを有する筒状のハウジングと、 上記ハウジング内に偏心 して収納されたロー夕と、 このロー夕を回転駆動するシャフトと、 上記口一夕の 回転に伴い、 上記ハウジングの内周面に摺接して回転するべ一ンとを有し、 上記 吸入口から上記排出口へ流体を圧送するポンプにおいて、

上記シャフ卜の外周に突起または溝を設け、 このシャフトと上記口一夕とを一 体的に固着したことを特徴とする自動車用べ一ン式真空ポンプ。

2 . ロータの鎵造時にシャフトをインサート成形により一体铸造したことを特 徴とする請求項 1に記載の自動車用べ一ン式真空ポンプ。

3 . 口一夕はアルミダイキャストにより成形されてなることを特徴とする請求 項 2に記載の自動車用べ一ン式真空ポンプ。

4 . ロー夕はプラスチック により一体成形されてなることを特徴とする請 求項 2に記載の自動車用ぺーン式真空ポンプ。

5 . 口一夕はアルミ粉末により 後、 焼成して形成してなることを特徴する 請求項 2に記載の自動車用ぺ一ン式真空ポンプ。

6 . シャフトの外周の突起または溝は、 シャフトの冷鍛時に一体的に形成して なることを特徴とする請求項 1乃至 5のいずれかに記載の自動車用べーン式真空 ポンプ。

7 . シャフトの外周の突起または溝は、 シャフトの焼成による製作時に一体的 に形成してなることを特徴とする請求項 1乃至 5のいずれかに言 3載の自動車用べ ーン式真空ポンプ。

8 . シャフトの突起は、 鉄系の板金成形品をシャフトの外周に溶接により固着 して形成してなることを特徴とする請求項 1乃至 5のいずれかに記載の自動車用 ベ一ン式真空ポンプ。

9 . ハウジングとロー夕とを同種材料にて形成したことを特徴とする請求項 1 乃至 8のいずれかに言己載の自動車用べーン式真空ポンプ。