WO1998057041A1 - Aube de refroidissement de turbine a gaz - Google Patents

Description

明 細 書 ガス夕一ビン冷却翼 発明の背景

発明の属する技術分野

本発明はガスタービン冷却翼に関し、 特に、 翼の前縁部に設けるシャヮ 一へッド冷却のための空気吹き出し穴部分におけるクラックの発生を防止する構 造に関する。

関連技術の説明

ガスタービンの静翼及び動翼は、 高温の燃焼ガスに晒されるため、 翼内 部を冷却する必要がある。 そのため、 翼内部に冷却空気通路を設け、 そこに冷却 空気を流して翼内部を冷却する。 図 4は、 従来のガスタービン冷却翼の斜視図で あり、 冷却翼 1 1は、 前縁 1 2及び後縁 1 3を有している。 この図に示すように 、 冷却翼 1 1の前縁 1 2には、 空気吹き出し穴 1 4が多数設けられており、 その 穴から翼内部の冷却空気通路からの冷却空気が吹き出し、 シャワーへッド冷却を 行うようになつている。

図 5 ( a ) は、 図 4の C一 C断面図、 図 5 ( b ) はその D— D断面図で ある。 これらの図は、 冷却翼 1 1の前縁 1 2に多数設けられた、 シャワーヘッド 冷却に用いられる空気吹き出し穴 1 4を詳細に示している。 冷却空気は、 空気吹 き出し穴 1 4を通り、 翼内部の冷却空気通路 1 5から翼表面に吹き出し、 翼表面 をシャワーへヅド冷却している。

空気吹き出し穴 1 4は、 図 5 ( b ) に示すように、 前縁 1 2の翼面に対 して傾けて設けられている。 この穴 1 4の傾きのため、 空気吹き出し穴 1 4から 吹き出た冷却空気は、 翼表面に沿って流れ、 翼面の冷却を効果的に行うようにな つている。

しかし、 空気吹き出し穴 1 4が前縁 1 2に対して斜めに傾いている結果 、 翼表面と空気吹き出し穴の出入口との間に、 鋭角部 3 0が形成される。 このよ うに、 鋭角部 3 0を有する構造においては、 熱応力が穴 1 4の周囲に発生すると 、 鋭角部 3 0に応力が集中し、 穴 1 4の周囲にクラックが発生し易くなるという 問題点があった。 発明の目的

そこで、 本発明は、 上記問題点を解決するためになされたもので、 ガス 夕一ビンの冷却翼における空気吹き出し穴の前縁に対する角度を変更し、 鋭角部 を無くすことにより、 空気吹き出し穴の周囲に高い熱応力が発生しないようにし て、 冷却翼前縁部のクラック発生を防止することを目的とする。 発明の概要

本発明は、 前述の課題を解決するために、 次の手段を提供する。

翼内部に冷却空気通路を有し、 該冷却空気通路に冷却空気を流して翼内 部を冷却すると共に、 前記翼の前縁部に空気吹き出し穴を多数穿設して前記冷却 空気通路からの前記冷却空気を吹き出すことにより前記翼の前記前縁部をシャヮ 一ヘッド冷却をするガス夕一ビン冷却翼において、 前記空気吹き出し穴は、 前記 翼の前記前縁部におけるその出入口において熱応力が発生した際に、 応力集中が 小さくなるように、 前記前縁部の翼面に対して穿設されていることを特徴とする ガスタービン冷却翼を提供する。 特に、 前記空気吹き出し穴は、 前記前縁部の前 記翼面に対してほぼ直交するように穿設されていることが好ましい。

本発明のガスタービン冷却翼は、 空気吹き出し穴が前縁部の翼面に対し てほぼ直交するようにあけられている。 従って、 本発明では、 空気吹き出し穴の 周囲には、 ほぼ直交部が形成されるので、 鋭角な個所がなくなり、 空気吹き出し 穴の周囲に熱応力が発生した場合にも、 前縁部に対する空気吹き出し穴の出入口 における応力集中が小さくなる。 その結果、 空気吹き出し穴の周囲において、 熱 応力によるクラックの発生を回避することができる。 図面の簡単な説明

図 1は、 本発明の実施の一形態に係るガス夕一ビン冷却翼の斜視図であ る。 図 2は、 空気吹き出し穴の詳細を示した図 1における断面図で、 （a ) が A— A断面図、 （b ) が B— B断面図である。

図 3は、 本発明の実施の一形態に係るガスタービン冷却翼の空気吹き出 し穴と従来例との断面図の比較を示し、 （a ) が従来例、 （b ) が本実施の形態を 示す。

図 4は、 従来のガス夕一ビン冷却翼の斜視図である。

図 5は、 空気吹き出し穴の詳細を示した図 4における断面 (® 、 （a ) が C一 C断面図、 （b ) が D— D断面図である。 好適な実施例の説明

添付の図面を参照しながら、 本発明の現在好適であると考えられる実施 形態に関して詳述する。

以下の説明において、 各図面を通じて同様の構成要素には、 同様の参照 符号を付する。 なお、 以下の説明中、 「右」、 「左」、 「上」、 「下」 等の用語は、 便 宜上使用するもので、 これらの用語を限定的に解釈すべきものでないことを記し ておく。

実施例 1

図 1は、 本発明の実施の一形態に係るガスタービン冷却翼を示す斜視図 、 図 2は、 その空気吹き出し穴の詳細を示したずであり、 （a ) は図 1における A— A断面図、 （b ) は B— B断面図である。 これらの図において、 冷却翼 1は 、 前縁 2及び後縁 3を有している。 冷却翼 1の内部には、 冷却空気通路 1 5が設 けられ、 そこに冷却空気を流して翼内部を冷却する。 前縁 2には、 多数の空気吹 き出し穴 4が設けられている。 翼内部の冷却空気通路 1 5を流れる冷却空気は、 この空気吹き出し穴 1 4を通り、 翼表面に吹き出し、 前縁部の翼表面をシャワー へッド冷却する。

空気吹き出し穴 4は、 図 2 ( b ) に示すように、 前縁 2の翼面に対して ほぼ直交するように設けられており、 翼面に対する穴出入口に鋭角な個所が成形 されないような構造になっていて、 空気吹き出し穴 4の周囲に発生する応力集中 の影響を小さくし、 熱応力を低減させる。 図 3は、 本発明に係る空気吹き出し穴 4と、 従来例における空気吹き出 し穴 1 4との比較を示し、 （a ) が従来の翼の前縁部の縦断面図、 （b ) が本実施 の形態の翼の縦断面図である。 図に示すように、 従来例においては、 空気吹き出 し穴 1 4が翼面に対して斜めにあけられているので、 図中丸印で示すような空気 吹き出し穴 1 4の前縁 2における出入口に鋭角部 3 0が形成される。

これに対し、 本実施の形態の図 3 ( b ) においては、 空気吹き出し穴 4 が前縁 2の翼面に対し、 ほぼ直角にあけられており、 図中丸印で示すような空気 吹き出し穴 4の前縁 2における出入口には、 従来の鋭角部に代り、 直交部 2 0が 形成される。

上記のように、 本実施の形態においては空気吹き出し穴 4が前縁 2の翼 面に対してほぼ直交するように設けられ、 この空気吹き出し穴 4の前縁 2におけ る出入口の周囲には、 鋭角部が形成されなくなり、 その代わりに直交部 2 0が形 成されるので、 発生する熱応力を従来の斜めに設けた空気吹き出し穴 1 4と比べ て大幅に低減することができる。 それゆえ、 前縁 2の空気吹き出し穴 4の周囲に おけるクラック発生を回避することができる。

上記に説明の実施の形態では、 空気吹き出し穴 4を翼面に対してほぼ直 交するように設ける例で説明したが、 従来の空気吹き出し穴 1 4の傾斜と比較し て、 より緩やかな傾斜に設定すればする程熱、 応力の集中を回避する効果がある ものであり、 直交するようにすることが最も好ましいものである。 このような空 気吹き出し穴の角度は、 翼の形状や燃焼ガス温度、 あるいは冷却空気の圧力等に 基づきシャワーへッド冷却の効果を加味して、 従来の空気吹き出し穴 1 4の傾斜 角と翼面に対する直交との間でクラックの発生を回避できる範囲で決定しても良 いものである。

なお、 本発明のガス夕一ビン冷却翼は、 動翼あるいは静翼のいずれに適 用しても同様の効果が得られることはもちろんである。

以上、 図面を参照し、 本発明の現在好適であると考えられる実施形態及 びそれに代わる他の実施形態について詳細に説明したが、 本発明は、 これ等の実 施形態に限定されるものではなく、 ガスタービン冷却静翼の種々の付加的な適用 例及び変更例は、 本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、 当該技術分野に おける当業者にとって、 容易に想到し実現し得るものであることを記しておく。

Claims

請 求 の 範 囲

1 . 翼内部に冷却空気通路を有し、 該冷却空気通路に冷却空気を流して翼内 部を冷却すると共に、 前記翼の前縁部に空気吹き出し穴を多数穿設して前記冷却 空気通路からの前記冷却空気を吹き出すことにより前記翼の前記前縁部をシャヮ 一ヘッド冷却するガス夕一ビン冷却翼において、 前記空気吹き出し穴は、 前記翼 の前記前縁部におけるその出入口において熱応力が発生した際に、 応力集中が小 さくなるように、 前記前縁部の翼面に対して穿設されていることを特徴とするガ スタービン冷却翼。

2 . 前記空気吹き出し穴は、 前記前縁部の前記翼面に対してほぼ直交するよ うに穿設されていることを特徴とする請求の範囲 1に記載のガスタービン冷却翼