明 TO 地中 レ ー ダ ト モ グ ラ フ ィ 方法及び装置
[ 技 術 分 野 ]
こ の発明 は、 地中 に電磁波を入射 し てそ の透過波、 反 射波又は回折波の振幅及び伝播時間を計測 し 、 こ れに信 号処理を施 し て地中の地層 · 土質の分布を断面情報 と し て得 る 地中 レ ー ダ ト モ グラ フ ィ 方法及びそ の装置 に関 し 特に地中を伝播 し て減衰 し た微弱信号の検出 に関す る 。
[ 背 景 技 術 ]
岩盤を対象 と し た調査では、 断層 ♦ 破砕帯 ♦ 亀裂な ど の存否や分布形状な どの詳細な情報を評価す る 必要が有 り 、 地質構造を断面的 に解析 し 画像的に表示で き る ト モ グ ラ フ ィ 技術の 中で も 、 電磁波を用 い た地中 ト モ グラ フ ィ は解像力、 非破壌性な どの点で有効性が期待 さ れて い る
電磁波を用 い た地中 ト モ グ ラ フ ィ の従来技術を大別す る と 、 連続波の振幅検出法 と 地中 レ ー ダ ト モ グラ フ ィ が め る 。 両者 と も 得 ら れた デー タ に演算処理を施 し 、 地質 構造を断面状の 画像 と し て表示す る 目 的 は同 じ であ る が そ の も と に る デ一 夕 の取得方法に次の よ う な違いがあ る
( 1 ) 連続波の振幅検出法
こ の方法は、 連続波状の電磁波を地中 に伝播 さ せ、 そ の透過波の減衰を計測す る 事に よ り 、 岩盤の減衰率分布 を求め、 岩盤の状況を推定す る 方法であ る 。 例え ば、 文 献 「 D.し Lager and R . J . L 11 e . " Determining a subsur face electroniagneticProfi le from high-frequency in eas u r em ent s by appl ing reconstruction-technique algorithm, " Radio Science , vol .12, no.2. pp.249. Mar . -Apr .1977 」 に開示 さ れてい る 。
こ の方式は、 医療用 の X 線 ト モ グラ フ ィ と 同 じ原理に よ る も のであ る が、 地中探査の場合に は測定点数が限 ら れ、 振幅情報だけでを利用 し てい る た め十分な精度が得 ら れな い欠点があ る 。 ま た、 地中 に お け る 電磁波の減衰 は大 き い た め受信信号の強度が十分得 ら れず、 探査領域 の広 さ が極端に制限 さ れ る 。
(2) 地中 レ ー ダ ト モ グラ フ ィ
い わ ゆ る 地中 レ ー ダ ト モ グラ フ ィ は、 パルス状の電磁 波を地中 に発射 し てそ の反射波、 透過波、 又は回折波の 強度及びそ の伝播時間を計測す る も のであ る 。 例え ば、 文献 「長田正樹 · 坂山利彦著 "岩盤調査にお け る 電磁波 探査の利用 " 、 日 本応用地質学会昭和 61年研究回発表会 予稿集、 P 95, (1986)」 及び 「大友秀夫著 " ジオ ト モ グ ラ フ ィ 技術の現況 " 、 物理探査、 第 S9巻、 第 6 号 ( 昭和 61年 12月 ) 」 に開示 さ れて い る 。
こ の方式は、 地中の減衰特性 と 伝播時間特性の情報を 利用す る た め詳細な地層構造を推定で き る の で近年注 目
さ れて い る。 し 力、 し 、 パル ス状の電磁波を使用 し て い る た め、 土中の減衰を受けやす く 受信すべ き 信号強度が著 し く 小 さ く な る ので、 一度に探査で き る 領域の広 さ が制 限 さ れ る 。 ま た、 送信電力の増加 も 、 デバイ ス上の制約 及び電磁環境悪化の た め、 困難な状況に あ る 。 特に、 日 本で は関東 ロ ー ム層の よ う な土壌の地層が厚い場所では 土中 の水分が多 く 電磁波の減衰が大 き い た め、 従来の レ — ダ ト モ グラ フ ィ の よ う に土中の減衰の影響を受け易い 方式では、 探査領域に対す る 実用上の制約が大 き く な る
[ 発 明 の 開 示 ]
こ の発明 の 目 的は、 地中の減衰特性 と 伝播時間特性の 情報を得 る こ と がで き 、 かつ、 減衰 し て微弱 と な っ た電 磁波を高感度に検出で き 、 そ の結果、 広い範囲を一度に し か も 詳細に探査で き る 地中 レ ー ダ ト モ グ ラ フ ィ 方法及 びそ の装置を提供 る し と に i> る 0
こ の発明 の他の 目 的は、 外来 ノ イ ズの影響を無 く す こ と がで き る よ う に し た地中 レ ー ダ ト モ グ ラ フ ィ 装置を提 供す る こ と に あ る 0
ま た、 こ の発明の他の 目 的 は、 S Z N を任意に改善す る こ と を可能に し た地中 レ ー ダ ト モ グラ フ ィ 装置を提供 す る こ と あ る 。
こ の発明 の 1 つ の態様に従え ば、 地中 に電磁波を入射 し て、 そ の透過波、 反射波 は回折波の振幅及び伝播時間 を多点に わ た つ て計測 し 、 こ れに信号処理を施 し て、 地
中の地層 · 土質の分析を断面情報 と し て得 る 地中 レ ー ダ ト モ グラ フ ィ 方法又は装置に おい て、 周期はわずかに異 な る が、 符号パ タ ー ン は同一の 2 つ の擬似 ラ ン ダム信号 を使用 し て い る 点そ の特徴があ り 、 こ の点を次に説明す る
2 つ の擬似ラ ン ダム信号は符号パ タ ー ン は同一であ る か ら 、 あ る 時点に お い て、 両信号の位相が一致す る が、 時間が経過す る に し たが っ て位相がずれ、 1 符号以上ず れ る と 2 つ の擬似ラ ン ダム信号の相関 はな く な る 。
2 つの擬似ラ ン ダム信号の位相が一致 し て い る と き こ れ ら を乗算する と 正の信号が連続的 に発生 し 、 こ れを 口 —パス フ ィ ル 夕 に通す と 、 積分 さ れ大 き な値が得 られ る —方、 2 つ の擬似 ラ ン ダム信号の位相がずれてい る と き に は、 こ れ ら の乗算結果は正 と負の値を ラ ン ダム に と る ので、 こ れを 口 一パス フ イ ノレ タ に通す と平均 さ れて零 と な る。 更に 、 時間が経過する と 、 再び 2 つ の擬似 ラ ン ダ ム信号の位相が一致 し て 口 一パス フ ィ ル タ の 出力 に はパ ルス状の信号が発生す る 。 そ し て、 こ れ ら の動作は繰 り 返 し お こ な われ る 。 こ の と き 、 元の信号に ノ イ ズが重畳 さ れていて も 口 一ノ、。ス フ ィ ル夕 に よ り こ の ノ イ ズは制御 さ れ る の で、 S Z N の良好な信号処理がな さ れる。
例え ば第 1 の M系列信号が第 2 の M系列信号 と 直接乗 算 さ れそ し て ロ ーパス フ ィ ル タ を通過 し た信号の最大値 と 比較 し て、 第 1 の M系列信号が送信ア ン テ ナ、 地中、 受信ア ン テ ナ を介 し てか ら 、 第 2 の M系列信号 と 乗算 さ
れ、 口 一 パ ス フ ィ ル タ を通過 し た信号の最大値は、 地中 伝播時間 に相 当す る 時間差だ け遅れて発生す る 。 そ し て そ の振幅は地中の伝播に と も な う 減衰に相 当 し て減少す る ので、 こ れ ら の時間差及び振幅を計測す る こ と に よ り レ ー ダ ト モ グラ フ ィ と し て断面画像を得 る の に必要な情 報が得 ら れ る こ と に な る 。 こ の と き 、 前述の ご と く 、 地 中の伝播に よ る 信号の減衰が大 き く て も 、 S Z N の良好 な信号が得 ら れる ので、 広い領域を探査す る こ とがで き る 0
ま た、 こ の発明 の 1 つ の態様に従え ば、 以下 に説明す る よ う に 、 地中 に お け る 電磁波の実際の伝播時間よ り も 低速化 さ れた信号 と し て出力が得 られ る の で、 こ の 出力 信号の取扱いが容易 に な る 。 すな わ ち 、 伝播時間を て 、 第 1 の ク ロ ッ ク 発信器の周波数を f i 、 第 2 の ク ロ ッ ク 発信器の周波数を f 2 と す る と 、 出力信号に於け る 時間 差 T D は、 次式で表わ さ れ る よ う に大 き く 拡大 さ れ る 。
T D ί 丄 / 1 — f 2 ) ( 1 ) 伝播時間 て は i Z ( f i — f 2 ) 倍だけ時間的 に拡 大 さ れ、 或い は低速化 さ れた T D と し て計測 さ れ る 。
こ の よ う に し て計測 さ れた時間差 T D 及び信号強度の 情報を処理 し て地中の地層 · 土質の断面情報が得 ら れ る 従 っ て こ の発明 の 1 つ の態様に よれば、 地中 に電磁波 を入射 し て、 そ の透過波、 反射波又は回折波の振幅及び そ の伝播時間を同時 に高精度に測定で き る よ う に し た の で、 詳細の地中断面情報を得 る こ と がで き る 。 ま た 、 地
中の伝播に よ る 信号の減衰が大 き く て も、 S N の良好 な信号が得 ら れ る ので、 広い領域を一度に探査す る こ と がで き る 。 特に、 関東 ロ ー ム層が厚 く 土壌中の水分が多 く 電磁波の減衰が大 き い地方で も 、 地中探査の効率をあ げ る こ と がで き る 。
こ の発明 の他の態様に従え ば、 地中 レ ー ダ ト モ グ ラ フ ィ 装置 は高感度化に伴な う ノ ィ ズ対策 と し て上記信号処 理に適 し た光伝送系を使用 し てい る 点に そ の特徴があ る こ の点につ い て次に説明す る。
レ ー ダ本体に おいて、 符号パ タ ー ン は同 じ で、 周期が わずかに異な る 2 つの M系列信号を発生 さ せ、 そ の一方 の信号を光信号に変換 し て、 光ケ ー ブルに よ り 遠方の送 信 ゾ ン デに伝送す る ので、 本体 と送信ゾ ン デの 間の ケ ー ブルか ら電磁波等の放射をな く す こ と がで き る 。 勿諭 こ の光ケ ー ブル に は、 芯線、 テ ン シ ョ ン メ ンバ、 外被の材 料 と し て金属 は一切使用 し な い。 送信 ゾ ン デ内で は、 光 信号を電気信号に変換 し て、 こ れをア ン テナ に供給 し て 地中 に電磁波を放射す る 。
レ ー ダ本体の他方の M系列信号を光信号に変換 し 、 光 ケ ー ブルで遠方の受信ゾ ン デに伝送 し 、 受信 ゾ ン デで は こ れを電気一信号に変換 し、 地中か ら の電磁波を受信ァ ン テ ナで受信 し て得た信号 と 乗算 し 、 こ れを ロ ー ノヽ。 ス フ ィ ル 夕 に よ り 帯域制限を施 し、 こ の様に し て相関演算処理 さ れた検出信号を光信号に変換 し 、 光ケ ー ブルで レ ー ダ 本体に伝送 し 、 レ ー ダ本体で は こ の光信号を電気信号 に
変換 し て検出信号を得 る 。
こ の よ う な こ と 力、 ら 、 レ ー ダ本体 と 遠方の受信 ゾ ン デ と の間 は、 非金属の光ケ ー ブルで結合 さ れ る こ と に な り 電磁誘導 ノ ィ ズの影響を受け な い。
従 っ て、 こ の発明の他の態様に よ れば、 光フ ァ イ バを 使用 し た光伝送系を使用 し て、 レ ー ダ本体 と 送信 ゾ ン デ 受信 ゾ ン デ と の 間 に ノ イ ズが混入 し な い よ う に し た ので 高感度に地中の断面情報を得 る こ と がで き る 。
ま た 、 こ の発明の他の態様に従え ば、 地中 レ ー ダ ト モ グラ フ ィ 装置 は 2 つ の ク ロ ッ ク 周波数を可変 と し 、 且つ ロ ー パ ス フ ィ ノレ 夕 の 力 ッ ト オ フ周波数を可変 と し て い る 点に そ の特徴があ る。 こ の点につ い て次に説明す る 。
S N 比を良好に決定す る 方法に は例え ば、 受信器に ノ イ ズフ ィ ギユ ア の良好な増幅器を使用す る こ と が容易 に考え ら れ る 。 し 力、 し 、 理想的な低 ノ イ ズア ン プを使用 し て も 、 絶対 に避け ら れな い のが熱雑音であ る 。 熱雑音 は、 物質を構成す る 分子の熱振動 に依存 し て発生す る 雑 音で温度があ る 限 り 必ず発生す る 。
こ の熱雑音の大 き さ N p は、 絶対温度を T 、 周波数帯 域を Β 、 ボル ツ マ ン定数を k と す る と 、 次式で与え ら れ
N p = k T B … (2 ) 送信信号の持つ周波数帯域 B t は、 2 つ の ク ロ ッ ク 周 波数を i と f 2 ( f { > f 2 ) と し 、 f r で駆動 さ れ る M系列信号を送信す る と 、
B t 5 f … (3)
1
であ る 。 一方、 受信波形に ί 2 の ク 口 ッ ク 周波数で駆動 さ れ る M系列信号を乗算 し て、 ロ ーパ ス フ ィ ノレ タ を通過 し て得 ら れ る 検知信号の持つ周波数帯域 B r は ロ ー パス フ イ ノレ タ の カ ツ ト オ フ 周波数で決定 さ れ る 。 こ の 際、 検 出信号の持つ情報が欠落 し な い よ う に カ ツ ト オ フ周波数 f cut を決め る必要がめ る ο 出波形では、 M系列信号 の相関関数の持つ周波数帯域 5 • f i が式 ( 1 ) で示 し た よ う に f 丄 ( f 丄 一 f 2 ) だけ低速化 さ れてい る ので そ の周波数帯域 B r は
B r = 5 · ( f 1 2 ) … (4) と な る ので、 口 一 ノヽ。ス フ ィ ル タ の カ ツ 卜 オ フ周波数は、 次式の よ う に設定する の が合理的であ る 。
( f f cut < 20 ( f 丄 — f 2 ) … (5)
1 Α 2 ) <
回路構成を単純化す る た め の 口 一 ノヽ。 ス フ ィ ノレ 夕 の 力 ッ ト オ フ 周波数は固定 し 、 検出信号を取 り 込ん だ後続の信 号処理装置で、 デ ジ 夕 ル的な信号処理でノ イ ズを減 ら す 方法 と 、 ロ ー パ ス フ ィ ル 夕 の 力 ッ ト オ フ周波数を いつ も f cut = 5 · ( f 1 - f 2 ) … (6) とす る 方法が考え ら れ る 。 いずれの方法に し て も 、 こ の 場合の ノ イ ズ抑制効果 N SU は、 式 (2) , (3) を勘案 し て 次式 と な る 。
N sup == f ( 1 - f 2 ) (7) すな わ ち 、 厶 f = f 丄 f 2 を小 さ く す る と 大 き な ノ ィ ズ抑制効果が得 ら れ る し 力、 し 、 を小 さ く す る と 2
つ の M系列信号がずれ る 速度が遅 く な る の で測定時間 は 長 く な る 。 よ っ て、 必要に応 じ て Δ ί を小 さ く し て S Z Ν を改善で き る よ う に周波数を可変に し てお く こ と が有 効 と な る 。
ま た、 こ の発明 の他の態様に従え ば、 地中 レ ー ダ ト モ グラ フ ィ 装置 は擬似 ラ ン ダム信号の符号長を可変 と す る こ と に よ り 、 受信信号の ノ イ ズ除去比を変化 さ せて S Z Ν 比を変化 さ せ る 点に そ の特徴があ る 。 こ の点につ い て 次に説明す る 。 前記 ク ロ ッ ク 周波数を変化 さ せ る と 、 測 定可能な距離範囲 も変化す る 。 すな わ ち 、 測定可能な伝 播距離 L は、 伝播速度を ν 、 擬似ラ ン ダム信号の周期を N r a n と す る と 次式 と な る 。
L = N r a n * v / f { … ( 8 ) こ の よ う な こ と か ら 、 要求 さ れる 測定距離が決め ら れ た場合、 周波数を変化 さ せた ら 、 擬似ラ ン ダム信号の周 期 も式 ( 8 ) に従 っ て変化 さ せ る必要があ る 。
従 っ て、 こ の発明 の他の態様に よれば、 よ り 大 き な S Z N 比が必要な場合に は、 応答速度は遅 く な る が、 2 つ の ク 口 ッ ク 周波数の差の周波数を小 さ く す る こ と に よ り S N が改善で き る よ う に な っ た。 ま た測定時間に制約 があ り 、 よ り 速い計測時間 と し た い場合 に は、 S / N は 悪 く な る が、 2 つ の ク ロ ッ ク 周波数の差の周波数を大 き く すれば良い よ う に な っ た。
ま た 、 ク ロ ッ ク 周波数を変化 さ せ る こ と に よ っ て、 変 化を受け る 測定範囲 につ い て も 、 M系列信号の符号長を
変化で き る よ う な M系列信号発生器を使用す る こ と に よ つ て、 適切な測定範囲が設定で き る よ う に な っ た。
[図面の簡単な説明 ]
第 1 図は こ の発明の一実施例に よ る 地中 レ ー ダ ト モ グ ラ フ ィ 装置の構成を示すプ ロ ッ ク 図であ る 。
第 2 図 は第 1 図の M系列信号発生器の回路図であ る 。 第 3 図は M系列信号発生器の 出力波形図であ る 。
第 4 図 は第 1 図の装置の動作を示す タ イ ム チ ヤ 一 卜 で め る o
第 5 図 は反復法の説明図であ る 。
第 6 図は反復法の演算動作を示す フ ロ ー チ ヤ 一 ト であ O
第 7 A 図及び第 7 B 図 は こ の発明 の他の実施例 に よ る 地中 レ ー ダ ト モ グラ フ ィ 装置の構成を示すプ ロ ッ ク 図で め る 0
第 8 図 は M系列信号発生器の 出力波形図であ る 。
第 9 A 図及び第 9 B 図 は こ の発明 の他の実施例 に よ る 地中 レ ー ダ ト モ グラ フ ィ 装置の構成を示すプ ロ ッ ク 図で
Φ る 。
第 1 0図 は第 9 A 図の M系列信号発生器の 回路図であ る 第 1 1図は 力 ッ ト オ フ周波数が可変の ロ ー パ ス フ ィ ル タ 回路図であ る
[発明 を実施す る た め の最良の形態 ]
第 1 図は こ の発明の一実施例の地中 レ ー ダ ト モ グラ フ ィ 装置の構成を示す ブ ロ ッ ク 図であ る 。 図にお い て、 1 は ク ロ ッ ク 発信器、 2 は第 1 の擬似ラ ン ダム信号発生器 と し ての M系列信号発生器であ る 。 3 は ク ロ ッ ク 発信器 4 は第 2 の擬似ラ ン ダム信号発生器 と し ての M系列信号 発生器であ る 。 5 は乗算器、 6 は送信ア ン テナであ る 。
7 は受信ア ン テナ、 8 は乗算器であ る 。 9 , 10は ロ ー バ ス フ ィ ル 夕 で、 そ の カ ツ ト オ フ周波数は 400 KHZ と し た 11は時間計測器、 12, 13は極大値計測器であ る 。 14は演 算器であ り 、 マ イ ク ロ コ ン ピ ュ ー タ を使用 し て後述す る 演算に よ り 地中の断面像を求めて表示器 15に表示 さ せ る
16は送信用 ボア ホ ー ル、 17は受信用 ボア ホ ー ルであ る 送信用 ボア ホ ー ル 16及び受信用 ボア ホ ー ル 17は ク ロ ス ボ ァ方式であ り 、 通常は こ れ ら の ボア ホ ー ルの 間隔 は 10 m か ら 50m で、 そ の深 さ は 10m 力、 ら 100 mであ る 。 そ し て 送信ア ン テ ナ 6 及び受信ア ン テ ナ 7 は、 小型の ダイ ポ 一 ルァ ン テ ナ に防水を施 し て ワ イ ャでボア ホ ー ル 16, 17内 に 吊 し 、 位置を変化 さ せなが ら計測す る 。 18は地中、 19 は送信用増幅器、 20は受信用増幅器であ る 。
次に、 第 1 図の装置の動作を説明す る 。
ク ロ ッ ク 発生器 1 は周波数 の ク ロ ッ ク 信号を、 ま
1
た ク ロ ッ ク 発生器 3 は周波数 2 の ク 口 ッ ク 信号を発生 す る 。 こ の発明 の特徴の 1 つ は、 こ の第 1 の ク ロ ッ ク 信 号の周波数 f i と 第 2 の ク ロ ッ ク 信号の周波数 f 2 と が き わ めて近接 し た周波数でそ の周波数差がわずかな こ と
であ る 。 い ま f 丄 = 100.004MHz f 2 = 99.996 MHz と し て、 そ の差 - f 2 = 8 KHz の場合につ き 説明をす る ク ロ ッ ク 発生器 1 力、 ら 出力 さ れる 周波数 の ク ロ ッ ク 信号は M系列信号発生器 2 に、 ク ロ ッ ク 発生器 2 か ら 出 力 さ れる 周波数 f 2 の ク ロ ッ ク 信号は M系列信号発生器 4 に それぞれ M系列信号発生用 の同期信号 と し て供給 さ れ る 。
M系列信号発生器 2 , 4 は擬似ラ ン ダム信号発生手段 の 1 つ と し て採用 さ れた も の であ り 、 M系列信号発生器 の代 り に例え ばバー 力 符号 (Baker Code)発生器を用 い て も よ い。 こ の実施例では 7 ビ ッ ト の M系列符号を使用 し 第 2 図 に そ の構成図を示 し た。
第 2 図 は 7 ビ ッ ト の M系列信号発生器 2 , 4 の構成図 であ り 、 31は 7 段構成の シ フ ト レ ジ ス タ 、 32は排他的論 理和回路であ る 。 こ の M系列信号発生器 2 , 4 に よ り 符 号長周期 127 ビ ッ ト の信号を発生す る 。 即ち ク ロ ッ ク 信 号に 同期 し た フ リ ッ プフ ロ ッ プ 7 段構成に よ る シ フ ト レ ジ ス 夕 31を設け、 そ の 6 段 目 と 7 段 目 の フ リ ッ プフ ロ ッ プの 出力信号を排他的論理和回路 32を介 し て 1 段 目 の フ リ ッ プフ ロ ッ プに入力す る 。 そ し て、 図示 さ れてい な い ク ロ ッ ク 信号をフ リ ッ プフ ロ ッ プの各段に供給 し 、 7 段 目 の フ リ ッ プフ ロ ッ プ力、 ら 出力信号を得 る よ う に し て、 ク 口 ッ ク 信号 に同期 し た M系列符号を発生 さ せ る こ と が で き る 。 こ の よ う に し て発生 さ れた M系列符号は、 符号 " 1 " と " 0 " 又 は " と "一 " の組み合せ に よ る 周
-18- 期性循環符号であ る 。
第 3 図 は M系列信号発生器の 出力波形図であ る 。 こ の 実施例では、 符号 " 1 " は正電圧 ( + E ) , " ◦ " は負 電圧 ( ― E ) の信号を発生 し て い る 。 こ の M系列信号を 循環 し て発生 さ せた場合の周期 は、 こ の例の場合 7 ビ ッ ト な ので 2 ' — 1 = 127 個の信号を発生す る と 1 周期が 完了す る 。 そ し て、 次の 128 番 目 の信号か ら前の周期 と 同一信号を発生 し 、 こ の周期を繰 り 返 し循環す る こ と に な る 。
一般に、 こ の M系列信号は部分的に み る と ラ ン ダム な 信号であ る が、 自 己相関関数を利用す る 信号 と し て用 い ら れ、 従来装置の説明ではパ ル ス圧縮 レ ー ダに応用 さ れ て い る 。
M系列信号発生器 2及び 4 は、 入力 さ れ る ク ロ ッ ク 信 号の周波数 f i と f 9 がわずか に異 つ てい る の みで、 7 ビ ッ 卜 の 同一 M系列信号を発生す る 全 く 同一の 回路 に よ り 構成 さ れ る 。 ま た 、 ク ロ ッ ク 周波数が 100MHz程度の シ フ ト レ ジ ス タ は 、 例 え ば E C L (ェ ミ ッ タ · カ ッ プノレ · ロ ジ ッ ク ) 素子に よ り 容易 に実現が可能であ る 。 M系列 信号発生器 2 , 4 は それぞれ 1 周期 127 個の電圧 + E及 び 一 E よ り な る M系列信号 M i 及び M 2 を循環 し て出力 す る 。 し 力、 し 、 入力 さ れ る ク ロ ッ ク 信号の周波数がわず か に異 つ て い る た め、 2 つ の M系列信号 M , 及び M 2 の 1 周期 はわずか に異 つ て い る 。 い ま 、 2 つ の M系列信号 { 及び M 2 の周期を求 る と 、
M L の周期 = 127 x 1/100.004MHz= 1269.9492ns
M o の周期 = 127 x 1 /99.996 MHz = 1270.0508 ns と な る 。 即ち 2 つ の M系列信号 M i 及び M。 は約 1270 ns ( 1 (Γ 9秒) の周期を有すが、 両者の周期 に は約 ϋ .1 n s の時間差があ る 。 それ故 こ の 2 つ の Μ系列信号 Μ , 及び Μ 2 を循環 し て発生 さ せ、 あ る 時刻 t 。 で 2 つ の M系列信号のパ タ ー
α
ンが一致 し た と す る と 、 1 周期の時間経過毎に 0.1 ns の ずれが両信号間に生 じ 、 1 Q Q 周期後に は 10 nsのずれが両 信号間 に 生ず る 。 こ こ で M系列信号 は 1 周期 1270 nsに 127 個の信号を発生す る の で、 1 信号の発生時間 は 10ns であ る 。
従 っ て、 2 つ の M系列信号!^丄 及び M 2 間 に 10nsのず れが生ず る と い う こ と は、 M系列信号が 1 個分ずれた こ と に相当す る 。 こ れ ら の タ イ ミ ン グ関係を第 4 図に示 し て い る。
第 4 図 は第 1 図の装置の動作を説明す る た めの波形図 であ る。 同図に おい て、 (a) は基準 と な る M系列信号発 生器 4 の 1 周期分の 出力が 127 個の信号を含み、 そ の周 期が 1270 nsであ る こ と を示 し てい る 。 (b) は M系列信号 発生器 4 か ら の 出力 M 2 が — 100 番か ら 300 番の周期 ま で循環 し て発生 さ れてい る 状態を示 し て い る 。 (c) は M 系列信号発生器 3 か ら の 出力 M i が M 2 と 比較 し て 1 周 期に 0.1 ns 、 100 周期で 10 ns短時間であ る こ と 、 及び時 刻 t a に おい て 2 つ の M系列信号 M と M 9 が同期 し て、 両方の信号のパ タ ー ンが一致 し た こ と を示 し て い る 。 ま
た、 こ の 2 つ の M系列信号 M i と M 2 はあ る 時刻に お い て両信号のパ タ ー ンが一致す る と 、 以後ずれが次第 に增 大 し一定時間経過す る と 再び両信号のバ タ 一 ンが一致す る 。 こ の例の場合ほぼ M系列信号 M の 126 , 777 周期 と M o の 126,767 周期毎、 時間で約 16. 1 D1S毎に こ の 2 つ の M系列信号 M 及び M 2 のパ タ ー ン一致が繰 り 返 し て発 生す る こ と に な る 。
M系列信号発生器 2及び 4 か ら それぞれ出力 さ れ る M 系列信号 M i 及び M 2 は 2 つ に分岐さ れ、 そ の一方の信 号 は それぞれ乗算器 5 に入力 さ れ る 。 乗算器 5及び 8 は 例え ば広帯域の ダブル · ノ'ラ ン ス ド · ミ キサ ( D B M ) が使用 さ れ、 2 つ の M系列信号の乗算が行われ る 。 M系 列信号は前述の如 く 正又は負の電圧信号であ り 、 同符号 の乗算結果は正電圧、 異符号の乗算結果は負電圧 と な り 乗算器 5 及び 8 の 出力 に は正又 は負の電圧信号が得 ら れ る o
従 っ て、 い ま 2 つ の M系列信号 M i 及び M 2 のパ タ ー ン が一致 し た時刻 t a の近傍で は乗算器 5 の 出力信号 は 直流正電圧又 は正電圧のパル ス列 と な る 。 し か し 、 こ の 2 つ の M系列信号 M i 及び M 2 の周期がわずかに異な り 1 周期の時間経過毎に 0.1 ns のずれが両信号間 に生ず る , そ し て、 時刻 t fl よ り 100 周期後 に は 2 つ の M系列信号 U 1 及び M 2 の 間 に は 10 n sのずれ即ち信号 1 個分のずれ を生 じ る 。 こ の状態に お い て は、 両信号間の相関は無 く な り 乗算器 5 の 出力 に は正及び負のパ ル ス列信号が ラ ン
ダム に発生す る 。 こ の乗算器 5 の 出力波形が第 4 図 (e ) に示 さ れて い る 。
乗算器 5 の 出力信号は ロ ー パ ス · フ ィ ノレ夕 9 に供給 さ れ直流電圧 に変換 さ れ る 。 口 一 パ ス · フ ィ ル タ 9 及び 1 0 はそれぞれカ ツ 卜 オ フ周波数 f „ を有 し、 カ ツ ト オ フ周 波数 f よ り も高波数の入力成分を減衰 さ せ、 入力信号 の平滑化を行な う 機能を有す る 。 ロ ー パ ス · フ ィ ル 夕 9 の 出力信号は、 2 つ の M系列信号 丄 及び M。 のパ タ ー ン が一致 し た時刻 t a に おい て最大値 と な り 、 時刻 t n よ り M系列信号 M 2 が 1 0 0 周期前後にずれた時刻、 即 ち t 。 ± 1 2 7 μ. s の時刻に最小値 と な る 。 そ し て こ の最大 値を頂点 と し て前後の最小値に直線的 に減少す る 三角波 の電圧信号 と な る 。 第 4 図 (f ) に こ の ロ ー パ ス ' フ ィ ノレ タ 9 の 出力波形が示 さ れてい る 。 ま た、 こ の三角波の電 圧信号は、 前述の如 く 2 つ の M系列の 同期状態が発生す る 1 6 . l m s毎に 口 一 ノ、。 ス · フ ィ ルタ 9 力、 ら 出力 さ れ る 。
ロ ー パ ス ♦ フ ィ ル タ 9 か ら の 出力信号は極大値計測器 1 2に入力 さ れ る。 極大値計測器 1 2及び 1 3は ロ ー パ ス · フ ィ ル 夕 9 及び 1 0か ら 入力 さ れ る三角波の電圧信号の最大 値、 即 ち三角波の頂点の電圧を検出 し 、 そ の最大電圧値 を検出 し た時刻 にパ ル ス信号を 1 個出力す る 機能を有す る も のであ る 。 最大電圧値の発生時刻を検出す る 方法 と し て は例え ば、 A D変換器 と デ ジ タ ル · デー タ 比較器 と を設け、 高速の サ ン プ リ ン グ信号 に よ り 入力 さ れる 三 角 波の ア ナ ロ グ信号を逐次デ ジ タ ルデー タ に変換 し 、 常
に 1 つ前の サ ン フ プ リ ン グ信号に よ り 得 ら れた デ ジ タ ル デー タ と 、 現在の サ ン プ リ ン グ信号に よ り 得 ら れた デ ジ タ ルデー タ と をデ ジ タ ル ♦ デー タ 比較器 に よ り 大小関係 を比較 し 、 入力信号の時間 に対す る 増加状態か ら 減少状 態に反転す る 時刻を検出すればよ い。 同様に サ ン プ リ ン グ さ れた ア ナ ロ グ信号を逐次比較す る こ と に よ り 同一の 機能を実現す る こ と も で き る 。 な お、 ノ イ ズ等に よ り 小 さ な ピー ク が現れ る お それの あ る 場合は、 し き い値を定 め、 こ の し き い値を越え た信号につ い て の み ピー ク 値を 検出す る よ う にすればよ い。
極大値計測器 1 2は、 入力信号の最大値検出時刻にパル ス 出力 を計測開始信号 と し て時間計測器 1 1に供給す る 。 時間計測器 1 5は極大値計測器 1 2よ り 計測開始信号が入力 さ れ る と 、 時 間 の 計測 を 開始す る 。 こ の状態が第 4 図 ( i ) に示 さ れ る 。
M系列信号発生器 2 か ら 出力 さ れ 2 つ に分岐 さ れた他 方の M系列信号 M i は、 送信用増幅器 1 9に入力 さ れ出力 電力が 5 0 0 m W 程度に電力増幅 さ れ る 。 電力増幅器 1 9か ら の M系列出力信号は送信ア ン テ ナ 6 に給電 さ れ る 。 送信 ア ン テ ナ 6 は、 M系列信号の電磁波を伝播媒体 に放射す る 。 こ の放射 さ れた電磁波 は導電率又 は誘電率が伝播媒 体の値 と 異な る 値を有す る 地中 1 8を透過 し て、 透過波又 は反射波又 は回折波が受信ァ ン テナ 7 に よ り 検出 さ れ る 例え ば受信ア ン テ ナ 7 に よ り 検出 さ れた信号 は、 受信 用増幅器 2 0に入力 さ れ、 信号増幅及び波形整形が行われ
る 。 こ の受信用増幅器 2 0の 出力信号!^丄 ' は、 M系列信 号 M i が送信用 ア ン テ ナ 6 か ら電磁波 と し て放射 さ れ、 受信用 ァ ン テ ナ 7 に到達す る 電磁波の伝播時間だけ遅延 し た信号 と 同一であ る 。 厳密に は送信用増幅器 1 9、 受信 用増幅 2 0等に 固定の信号遅延時間が存在す る が、 こ れ ら の 固定遅延時間 は計測処理の段階で除去 さ れた り 、 M系 列信号発生器 2 か ら の 出力信号 を乗算器 5 に供給す る と き に、 同等の遅延時間を有す る 遲延回路を介 し て信 号を供給す る 等の方法に よ り 計測上除去す る こ と が可能 ' め 。
こ の よ う に 送信用 ア ン テ ナ 6 と 受信用 ア ン テナ 7 と の 間の電磁波の伝播時間に比例 し た遅延時間を有する Μ系 列信号 Μ , ' が受 信用 増幅器 2 0か ら 出 力 さ れ (第 4 図 ( d ) )、 乗算器 8 の一方の入力 に供給 さ れ る。
ま た、 M系列信号発生器 4 か ら 出力 さ れ 2 つ に分岐 さ れた他方の M系列信号 M 2 は乗算器 8 の他方の入力 に供 給 さ れ る 。 乗算器 8 で は乗算器 5 と 同様に 2 つ の M系列 信号 ' 及び M 2 の乗算が行われ る 。 乗算器 8 は 2 つ の M系列信号 M i ' 及び M 2 の乗算結果 (第 4 図 ((g ) ) を ロ ー パス · フ ィ ノレ夕 1 0に供耠す る 。 ロ ーパ ス · フ ィ ル 夕 1 0は 2 つ の M系列信号 M i ' 及び Mり のパ タ ー ン が一 致 し た時を頂点 とす る 三角波の電圧信号を発生 し (第 4 図 (h ) )、 こ の電圧信号を極大値計測器 1 3に供給す る 。
以上の動作 は乗算器 5 及び ロ ーパス · フ ィ ル タ 9 に お い て説明 し た動作 と 全 く 同一であ る 。 相違す る 点は 2 つ
の M系列信号 Mェ ' 及び M 2 のパ タ ー ン が一致す る 時刻 の み であ る 。 極大値計測器 13の動作は前述の極大値計測 器 12と 同様であ り 、 発生 し たパ ルス 出力を今回は計測停 止信号 と し て時間計測器 11に供給す る (第 4 図 (j))。 時 間計測器 11は計測開始信号の入力 さ れた時刻 t a か ら計 測停止信号の入力 さ れ る 時刻 t b ま での時間を計測す る 時間計測法 と し て は、 例え ば計測開始時刻か ら 停止時刻 ま での時間ゲー ト を設けて、 こ の時間ゲー ト 内 に お け る ク 口 ッ ク 信号を計数す る 等の方法でよ い。
こ の発明が一般の レ ー ダ装置 と 大 き く 相違す る 点は計 測時間が実質的 に著 し く 拡大 さ れてい る 点に あ る 。 即 ち —般の レ ー ダで例え ば空中の 3 メ 一 ト ルの距離を計測す る の は 20ns ( 20 Χ 1(Γ。秒) の時間を計測す る こ と に な る し か る に、 こ の発明 に よれば 3 メ ー ト ルの距離を計測す る の は 254 s ( 254 X 10— 6秒) を計測す る こ と に な る 即 ち 時間軸で 12 , 700倍 に拡大 さ れ、 き わ めて低速化 さ れ た信号を計測すればよ い こ と に な る 。 従 っ て、 こ の発明 の レ ー ダ装置 は従来の装置 に比較 し て、 短距離の計測精 度が向上す る こ と並びに安価な低速素子に よ り 装置が簡 易 に構成で き る こ と に大 き な特徴を有す る 。 時間測定器 11に よ る 時間測定は、 前述の 16. Iras毎の計測開始信号が 入力 さ れ る 度に行われ る 。
時間計測器 11、 極大値計測器 12及び極大値計測器 13に よ り 透過波、 反射波又 は回折波の伝播時間及び振幅が同 時 に測定 さ れ、 それ ら は演算器 14に入力 さ れ、 そ こ で地
中の断面像が演算 さ れ、 そ の断面像が表示器 15に表示 さ れ る 。 演算器 14に おい て断面像を得 る 信号処理ア ル ゴ リ ズム 自 体は従来か ら知 られてお り 、 例えば A 1 gebraie Recost ruction Technique 、 Simul taneous Iterati e BeconstructionTechnique 及び Diffraction Tomograph y も使用で き る が、 こ こ ではいわゆ る 反復法を適用 し た 第 5 図は反復法の説明図であ る 。 図示の よ う に送信点 か ら 或 る受信点に至 る波線 R k に 沿 っ た 伝 播 遅 延 時 間 t k 又は振幅 a k を測定す る が、 そ れぞれ次の ( 2 ) , (3) 式で表現 さ れ る
d s
(9)
Rk V ( x y ) d s
a (10)
Rk a ( x , y ) な お、 上式にお い て、 V ( x , y ) は断面内 の速度分 布であ り 、 ( , y ) は減衰パ ラ メ ー タ の分布であ る 第 6 図 は演算器 14に おけ る 反復法の演算動作を示 し た フ ロ ー チ ャ ー ト であ る 。 走時デー タ を入力 し た後、 初期 モ デル V 。 ( X , y ) , a 0 ( X , y ) を設定 し 、 (9) 式又は ( 10 )式に従 っ て測定デー タ と 同 じ送信点一受信点 の 組 に つ い て k 又は a k を求め、 実測値 と の残差を低 減 さ せ る よ う に、 モ デルを修正 し 、 近付け て い く 。
第 7 A 図及び第 7 B 図 は こ の発明 の他の実施例の地中
レ ー ダ ト モ グラ フ ィ 装置の構成を示すプ ロ ッ ク 図であ る 図に おい て、 41, 42は それぞれ電気信号 光信号変換器 であ る 。 43は光信号 /電気信号変換器、 44は送信 ゾ ン デ 内の電源用 のバ ッ テ リ であ る 。 45は電気信号 /光信号変 換器、 46は光信号 電気信号変換器、 47は受信 ゾ ン デ内 の電源用 のバ ッ テ リ 、 48は光信号 /電気信号変換器、 極 大部の振幅を計測す る た め の極大値計測器、 49は検出信 号 と 基準信号の時間差か ら 伝播時間を求め る た めの時間 差計測器、 50は検出信号の強度又は伝播時間の情報か ら ト モ グラ フ ィ の演算をす る た め の演算 と そ の演算結果を 表示す る た めの演算表示器であ る 。 51 , 52 , 53は それぞれ 光フ ァ イ ノく一ケ ー ブルであ る 。 54は送信 ゾ ン デ、 55は受 信ゾ ン デであ る 。 31は地中であ る 。 60は レ ー ダ本体であ る o
次に、 第 7 A 図及び第 7 B 図の装置の構成を説明す る , ク ロ ッ ク 信号発生器 1 及び 3 の周波数は 1 MHz か ら 1 GHz ま で高精度に可変で き る シ ン セ サイ ザを使用 し て、 土中の電波透過性 と 検出分解能を勘案 し て、 周波数を選 択す る 。 以下で は ク ロ ッ ク 周波数 も 100 MHz と し た場合 につ い て ¾明す る 。
ク ロ ッ ク 信号発生器 1 は周波数 100.004MHz 、 ク ロ ッ ク 発生器 3 は周波数 99.996 MHz と し て、 それぞれ M系列 信号発生器 2 と M系列信号発生器 4 を駆動す る 。 M系列 信号発生器 2 と M系列信号発生器 4 は 、 擬似 ラ ン ダム信 号発生手段の ひ と つ と し て採用 さ れた も の で、 M系列信
号の代わ り に た と え ば、 一 力 コ ー ド、 ゴー ル ド符号系 列信号、 J P L符号系列信号を用 い て も よ い。 こ の実施 例では、 そ の構成を第 2 図に示すよ う に、 7 ビ ッ ト の シ フ ト レ ジス タ か ら構成 さ れた M系列信号発生器を使用 し た。
第 8 図は M系列信号発生器の 出力波形の一部であ る 。 論理 " 1 " が電圧 + E 力、 ら ー E に変化す る 波形に、 論理 " 0 " が電圧 一 E 力、 ら + E に変化す る 波形に対応 さ せた P S K (Phase Shift Keying)波形の例であ り 、 電磁波放 射効率 と し て は第 3 図の も の と 比べて良好な ので、 本実 施例で は P S K波形を使用 し た。
電気信号 光信号変換器 41及び 42、 光フ ァ イ バケ ― ブ ル 51及び 52、 光信号 Z電気信号変換器 43及び 46に は、 高 速デ ィ ジ タ ル信号伝送用 の光通信器を用 い、 レ ー ダ本体 で発生 さ せた高速な M系列信号を送信 ゾ ン デ 54と 受信 ゾ ン デ 55に伝送す る 。 増幅器 19は M系列信号を電力増幅 し てア ン テ ナを励振 さ せ る た めの 3 Wの広帯域電力増幅器 を使用 し た。 バ ッ テ リ 44及び 47と し て は、 小型で長時間 使用可能なニ ッ ケ ル カ ド ミ ウ ム電池を使用 し た。 ア ン テ ナ 6及び 7 は と も に 円筒状の ア ル ミ 管で き た ダイ ポ ー ル ァ ン テ ナで中央部 に ' ラ ン コ ィ ルを設け電気的な マ ッ チ ン グを行 っ て い る 。
ァ ン テ ナ の外側はプ ラ ス チ ッ ク で絶縁及び防水処理を 施 し てい る 。 電気信号 光信号変換器 45、 光フ ァ イ バケ 一ブル 52、 光信号 /電気信号変換器 48は低速用 の ア ナ 口
-28- グ信号伝送用 の光信号器を使用 し た。 本発明では、 受信 ゾ ン デ内で後述す る よ う な M系列信号の信号処理を行い、 そ の結果十分低速 と な っ て、 S / N も 向上 し た信号を光 通信器で レ ー ダ本体へ伝送す る ので、 波形歪みや S Z N の低下が少な い。
光 フ ァ イ バケ ー プノレ 51は テ ン シ ョ ン メ ン ノく な どの補強 材ゃ外覆はすべて非金属で構成 さ れ、 送信 ゾ ン デ 54をボ ァ ホ ー ル内で吊 る す役割 も あ る 。 ま た、 光フ ァ イ バケ 一 ブル 52, 53 は、 1 条の非金属ケ ー ブル内 に非金属の テ ン シ ヨ ン メ ン バ と 供 に格納 さ れ、 受信ゾ ン デを ボ ア ホ ー ル 内で吊 る す役割 も は た し てい る 。
受信 ゾ ン デ内の増幅器 20は、 高感度広帯域の増幅器で 入力信号の大 き さ に応 じ て適切な受信感度 と な る よ う に 対数増幅器を使用 し てい る 。 ま た、 こ の増幅器 は そ の入 り 口 に可変減衰器が内蔵 さ れてお り 、 感度を任意に変え ら れ る 。 第 7 A 図及び第 7 B 図 に は記 し て い な い力《、 も う ひ と つ の光通信器を レ ー ダ本体 と 受信 ゾ ン デの 間 に追 加 し て、 こ の増幅器内の可変減衰器の調整を レ ー ダ本体 力、 ら 行 わせ る こ と も で き る 。
次 に 、 本実施例の動作につ い て説明す る 。
M系列信号発生器 2 と M系列信号発生器 4 は同一の 回 路構成であ る が、 駆動 さ れ る ク ロ ッ ク 信号がわずかに異 な る の で 、 2 つ の M 系列 信号 の 周期の 時間 は そ れぞれ 1269.9492 ns と 1270.0508 n s と わずか に 異 な る 。 そ れ故 こ の 2 つ の M系列信号 M i 及び M Q を循環 し て発生 さ せ、
あ る 時刻 t 。 で 2 つ の M系列信号のパタ ー ンが一致 し た と す る と 、 1 周期の時間経過毎に 0,1ns のずれが両信号 間に生 じ 、 100 周期後に は 1 ϋ nsのずれが両信号間 に生ず る 。 こ こ で M系列信号は 1 周期 1270 nsに 127 個の信号を 発生す る の で、 1 信号の発生時間は 10nsであ る。
従 っ て、 2 つ の M系列信号 M i 及び M 2 間 に 10 nsのず れが生ずる と い う こ と は、 M系列信号が 1 個分ずれた こ と に相当す る 。 こ れ ら の タ イ ミ ン グ関係 は第 4 図 に示 し た と お り であ る 。
M系列信号発生器 2及び 4 か ら それぞれ出力 さ れ る M 系列信号 Μ 及び Μ 2 は 2 つ に分岐 さ れ、 そ の一方の信 号はそれぞれ乗算器 5 に入力 さ れ る 。 乗算器 5 及び 8 は、 例え ば広帯域の ダブル · バ ラ ン ス ド · ミ キサ ( D Β Μ ) が使用 さ れ、 2 つ の Μ系列信号の乗算が行われ る 。 Μ系 列信号は前述の如 く 正又は負の電圧信号であ り 、 同符号 の乗算結果は正電圧、 異符号の乗算結果は負電圧 と な り 、 乗算器 5及び 8 の 出力 に は正又 は負の電圧信号が得 ら れ 従 っ て、 い ま 2つ の Μ系列信号 M i 及び M n のパ タ ー ンが一致 し た時刻 t a の近傍では乗算器 5 の 出力信号は 直流正電圧又 は正電圧のパル ス列 と な る 。 し 力、 し 、 こ の 2 つ の M系列信号 M 及び M 2 の周期がわずか に異な り 、 1 周期の時間経過毎に 0.1 ns のずれが両信号間 に生ず る 。 そ し て、 時刻 t 。 よ り 100 周期後 に は 2 つ の M系列信号
α
Μ 1 及び Μ 2 の 間 に は 1 Q n sのずれ即ち信号 1 個分のずれ
を生 じ る 。 こ の状態におい ては、 両信号間の相関は無 く な り 乗算器 5 の 出力 に は正及び負のパ ル ス列信号がラ ン ダム に発生す る 。
乗算器 5 の 出力信号は 口 一 パ ス · フ ィ ル タ 9 に供給 さ れ直流電圧に変換 さ れ る 。 ロ ー パス · フ ィ ル 夕 9 の 出力 信号は、 2 つ の M系列信号 M i 及び M 2 のパ タ ー ンがー 致 し た時刻 t 。 に お い て最大値 と な り 、 時刻 t a よ り M 系列信号 M 2 が 1 0 0 周期前後にずれた時刻、 即 ち t „ n ± 1 2 7 s の時刻に最小値 と な る。 そ し て こ の最大値を頂 点 と し て前後の最小値に直線的 に減少す る三角波の電圧 信号 と な り 、 前述の如 く 2 つ の M系列の周期状態が発生 す る 1 6 . I ra s毎 に ロ ー パ ス · フ ィ ノレタ 9 力、 ら 出力 さ れ る 。
ロ ー パ ス フ ィ ノレ タ 9 か ら の 出力信号は時間計刺器 4 9へ 入力 さ れ、 三角波発生時刻か ら レ ー ダ内部の 固定遅延時 間を補正 し て、 電磁波の地中伝播時間を測定す る た め の 基準時刻 と な る 。
M系列信号発生器 2 か ら 出力 さ れた M系列信号 Mェ は 前述の光通信器等を介 し て、 送信ア ン テナ 6 に供給 さ れ 電磁波 と し て地中 に放射 さ れ る 。 こ の放射 さ れた電磁波 は地中 1 8を介 し て受信ア ン テ ナ 7 に到達す る 。 こ の と き 受信 さ れた M系列信号は、 送信 さ れた M系列信号よ り 電 磁波の伝播時間だけ遅延 し た信号 と な る 。
M系列信号発生器 4 か ら 出力 さ れた M系列信号 M 2 は 前述の光通信器を介 し て、 受信 ゾ ン デ内の乗算器 8 に供 給 さ れ、 受信 さ れた M系列信号 と 乗算 さ れ、 そ の結果が
ロ ー パ ス フ ィ ル タ 1 0を通過す る 。 以上の動作は、 乗算器 5 、 ロ ー ノ、'ス フ ィ ノレ 夕 9 にお い て先に説明 し た動作と 同 じ であ る 。 相違す る 点は、 2 つ の M系列信号 M i と M 2 のパ タ ー ンが一致す る 時刻が異な る点であ る 。
ロ ー パ ス フ ィ ルタ 1 0に よ り 積分 さ れ低速化 さ れた検出 信号は前述 し た光通信器に よ り レ ー ダ本体内の時間差計 測器 4 9と 極大値計測器 1 3に入力 さ れ る 。 時間差計測器 4 9 では、 前述 し た基準時刻に対 し て検出信号の極大値が発 生 し た時刻を計 る こ と に よ り 電磁波の伝播時間を求め る こ と がで き る 。 こ こ で、 時間差計測器内で伝播時間を計 測す る 場合に時間軸が実際の電磁波の伝播時間に比べて 拡大さ れてい る 点は上述の実施例 と 同様であ る 。
ま た、 極大値計測器 1 3で は 、 検出信号の極大部の振幅 を計 る こ と に よ り 電磁波の減衰を計測す る こ と がで き る 。
以上に よ り 、 演算表示器 5 0に は、 電磁波の地中の伝播 時間 と 減衰に関す る 情報が入力 さ れ、 こ れに基づい て上 述の実施例 と 同様に し て地中の断面像が演算 さ れ表示 さ れる 。
第 9 A 図及び第 9 B 図は こ の発明 の他の実施例の地中 レ ー ダ ト モ グラ フ ィ 装置の構成を示すプ ロ ッ ク 図であ る。 こ の実施例の第 7 A 図及び第 7 B 図の実施例 と の相違点 は、 光信号 電気信号変換器 48の 出力側に カ ツ ト オ フ 周 波数が可変の ロ ーパス タ フ ィ ル タ 6 1を設け、 ク 口 ッ ク 発 生器 1 , 3 を そ の発振周波数が可変で き る も の を採用 し 、 更に、 M系列信号の符号長を変化で き る よ う に し た点に
め 。
次に、 第 9 A 図及び第 9 B 図の装置の構成を説明す る ク ロ ッ ク 信号発生器 1 及び 3 の周波数は 1 MHz か ら 1 GHz ま で高精度に可変で き る シ ン セ サ イ ザを使用 し て、 土中の電波透過性 と 検出分解能を勘案 し て周波数を選択 す る 。 本実施例で は、 2 つ の ク ロ ッ ク 信号発生器の ク ロ ッ ク 周波数の差を l Hz、 100Hz 、 8 KHz と 設定で き る よ う に し た。 こ れ ら の差の周波数を安定性良 く 保っ た め に シ ン セ サ イ ザ内の基準発振器 は一方の も のを共通に使用 す る 方法を取 っ て い る 。
こ こ では ク ロ ッ ク 周波数を 100 MHz 程度 と し た場合 に つ い て説明す る 。
例え ば、 ク 口 ッ ク 信号発生器 1 は周波数 100.004MHz. ク ロ ッ ク 発生器 3 は周波数 99.996MHz と し て、 それぞれ M系列信号発生器 2 と M系列信号発生器 4 を駆動す る 。
M系列信号発生器 2 と M系列信号発生器 4 は、 擬似ラ ン ダム 信号発生手段の ひ と つ と し て採用 さ れた も ので、 M 系列信号の代わ り に た と え ば、 バー 力 コ ー ド、 ゴ一 ノレ ド 符号系列信号、 J P L 符号系列信号を用 いて も よ い。
本実施例 に お い て は、 第 10図 に示 し た よ う に 、 9 ビ ッ 卜 の シ フ ト レ ジ ス タ 81を用 い て、 排他的論理和回路 82〜 84に よ り 構成 さ れ る フ ィ 一 ド バ ッ ク 回路を ス ィ ツ チ 85で 切換え る こ と に よ り 、 M系列信号の符号長 (周期) を変 化で き る よ う に し た。 すな わ ち 、 シ フ ト レ ジ ス タ 81の段 数 π を 9.75と 切換え る こ と に よ り 、 そ れぞれに お け る M
系列信号の符号長を 2 9 - 1 = 511 、 2 7 — 1 = 127 、
2 5 - 31と それぞれ切換え ら れ る 。 こ の こ と に よ り 上記 の ク 口 ッ ク 周 波数 に お い て は、 土中 の 伝播速度を V = 0.6 X 108 m Z s と す る と 、 式 (8) か ら土中の測定 範囲を L = 307 m、 76m、 19 m と変ィ匕 さ せ る こ と がで き る o
こ の よ う に し て、 上記の可変符号長内で ラ ン ダム な 2 値信号の周期性循環符号であ る M系列信号を発生す る 。
レ ー ダ本体へ伝送 さ れた検出信号は、 ロ ー パ ス フ ィ ル 夕 61を通過 し て必要十分な帯域制御を受け、 ノ イ ズが抑 制 さ れ大 き な S N比を得 る 。 こ こ では、 口 一 パ ス フ ィ ルタ 61は第 11図 に示すよ う に可変ィ ン ダ ク タ ン ス 92及び 可変キ ャ パ シ タ ン ス 9 Sで構成 さ れ、 カ ツ ト オ フ周波数は 可変であ り 、 前述の 2 つの ク ロ ッ ク 周波数の差の周波数 の約 5 倍 と し た。
次に、 本実施例の動作につ い て説明す る 。
M系列信号発生器 2 及び 4 か ら それぞれ出力 さ れ る M 系列信号 M i 及び M 2 が光フ ァ イ バ 51 , 52 等を介 し て送 り 出 さ れ、 受信波が光信号 Z電気信号変換器 48に よ り 変 換 さ れ る ま での過程は第 7 A 図及び第 7 B 図の実施例 と 同 じであ り 、 そ の詳細 は こ こ では省略す る 。
レ ー ダ本体 600 で は伝送 さ れて き た検出信号を ロ ー バ ス フ ィ ル タ 60に通過 さ せ る 。 ロ ー パ ス フ ィ ノレ 夕 61の 力 ッ ト オ フ周波数は!^丄 と M 2 の ク ロ ッ ク 周波数の差 の 5 倍に な る よ う に可変 し て調整で き る よ う に な っ て い る
の で、 最適な ノ イ ズ抑制効果が得 ら れ る 。
例え ば 2 つ の ク ロ ッ ク 周波数の平均値を f e と す る と ノ ィ ズ抑制効果は送受信信号の周波数帯域 と 口 一 パ ス フ ィ ル タ を通過 し た後の検出信号の周波数帯域 と の比で決 ま る ので、 そ の効果は概ね次式で表わ さ れ る 。
Sup ( ノ イ ズ抑制効果) = 10 log ( Δ f Z f „ ) 従 っ て、 例え ば f „ - 100 M H zの場合 に おい て は、
厶 f = 1 Hzであ れば、 Sup « 一 80dB、
厶 f = 100Hz であれば、 Sup = ― 60dB、
の ノ イ ズ抑制効果が得 られ る 。
こ の よ う に し て、 口 一パス フ ィ ル タ 61を通過 し て得 ら れた検出信号は時間計測器 49と 振幅値計測器 13に入力 さ れ る 。 そ し て、 第 7 A 図及び第 7 B 図の実施例 と 同様に 演算表示器 50に は、 電磁波の地中の伝播時間 と 減衰に関 す る 情報が入力 さ れ、 こ れに基づい て地中の断面像が演 算 さ れて表示 さ れ る 。