JPH02297089A - 地中レーダトモグラフィ方法及び装置 - Google Patents

地中レーダトモグラフィ方法及び装置

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JPH02297089A
JPH02297089A JP1117263A JP11726389A JPH02297089A JP H02297089 A JPH02297089 A JP H02297089A JP 1117263 A JP1117263 A JP 1117263A JP 11726389 A JP11726389 A JP 11726389A JP H02297089 A JPH02297089 A JP H02297089A
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time
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underground
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Akio Nagamune
章生 長棟
Koichi Tezuka
浩一 手塚
Isamu Komine
小峯 勇
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、地中に電磁波を入射してその透過波、反射
波又は回折波の振幅及び伝播時間を計測し、これに信号
処理を施して地中の地層・土質の分布を断面情報として
得る地中レーダトモグラフィ方法及びその装置に関し、
特に地中を伝播して減衰した微弱信号の検出に関する。
[従来の技術] 岩盤を対象とした調査では、断層・破砕帯・亀裂などの
存否や分布形状などの詳細な情報を評価する必要が有り
、地質構造を断面的に解析し画像的に表示できるトモグ
ラフィ技術の中でも、電磁波を用いた地中トモグラフィ
は解像力、非破壊性などの点で有効性が期待されている
電磁波を用いた地中トモグラフィの従来技術を大別する
と、連続波の振幅検出法と地中レーダトモグラフィがあ
る。両者とも得られたデータに演算処理を施し、地質構
造を断面状の画像として表示する目的は同じであるが、
そのもとになるデータの取得方法に次のような違いがあ
る。
(1)連続波の振幅検出法 この方法は、連続波状の電磁波を地中に伝播させ、その
透過波の減衰を計測する事により、岩盤の減衰率分布を
求め、岩盤の状況を推定する方法である。例えば、文献
rD、L、Lager and R,J、Lytle、
 ’Determining a 5ubsurf’a
ce electrollagnetlcProfil
e from hlgh−f’requeney me
asur ea+ents byapplying r
econstruction−technique a
lgorlths、’ Radlo 5etence 
、 vol、12. no、2.pp、249.Mar
−Apr、1977 Jに開示されている。
(2)地中レーダトモグラフィ いわゆる地中レーダトモグラフィは3、パルス状の電磁
波を地中に発射してその反射波、透過波、又は回折波の
強度及びその伝播時間を計測するものである。例えば、
文献「長田正樹・坂出利彦著“岩盤調査における電磁波
探査の利用” 日本応用地質学会昭和61年研究回発表
会予稿集、p95゜(1986)J及び「大友秀夫著“
ジオトモグラフィ技術の現況”、物理探査、第39巻、
第6号(昭和61年12月)」に開示されている。
[発明が解決しようとする課題〕 (1)連続波の振幅検出法の課題 この方式は、医療用のX線トモグラフィと同じ原理によ
るものであるが、地中探査の場合には測定点数が限られ
、振幅情報だけでを利用しているため十分な精度が得ら
れない欠点がある。また、地中における電磁波の減衰は
大きいため受信信号の強度が十分得られず、探査領域の
広さが極端に制限される。
(2)地中レーダトモグラフィの課題 この方式は、地中の減衰特性と伝播時間特性の情報を利
用するため詳細な地層構造を推定できるので近年注目さ
れている。しかし、パルス状の電磁波を使用しているた
め、土中の減衰を受けやすく受信すべき信号強度が著し
く小さくなるので、−度に探査できる領域の広さが制限
される。また、送信電力の増加も、デバイス上の制約及
び電磁環境悪化のため、困難な状況にある。特に、日本
では関東ローム層のような土壌の地層が厚い場所では、
土中の水分が多く電磁波の減衰が大きいため、従来のレ
ーダトモグラフィのように土中の減衰の影響を受は易い
方式では、探査領域に対する実用上の制約が大きくなる
この発明は、上記の問題点を解決するためになされたも
ので、地中の減衰特性と伝播時間特性の情報を得ること
ができ、かつ、減衰して微弱となった電磁波を高感度に
検出でき、その結果、広い範囲を一度にしかも詳細に探
査できる地中レーダトモグラフィ方法及びその装置を得
ることを目的とする。
[課題を解決するための手段] この発明に係る地中レーダトモグラフィ方法は、地中に
電磁波を入射して、その透過波、反射波又は回折波の振
幅及び伝播時間を多点にわたって計測し、これに信号処
理を施して、地中の地層・土質の分布を断面情報として
得る地中レーダトモグラフィ方法において次の工程を有
する。 (a)土中を伝播し減衰した微弱信号を高感度
に検出するために、第1の疑似ランダム信号を発生し、
かつこれと符号のパターンが同じで周期のわずかに異な
る第2の疑似ランダム信号を発生する工程。
(b)第1の疑似ランダム信号と第2の疑似ランダム信
号とを乗算して得られる乗算値の第1の時系列パターン
を発生する工程。
(C)第1の疑似ランダム信号を送信アンテナを介して
土中へ送信しその反射波又は透過波又は回折波を受信ア
ンテナを介して受信した受信信号と第2の疑似ランダム
信号とを乗算して得られる乗算値の第2の時系列パター
ンを発生する工程。
(d)第1の時系列パターンと第2の時系列パターンの
時間差及び信号強度を測定し、この時間差及び信号強度
の情報を処理して地中の地層・土質の断面情報をとして
得る工程。
また、この発明に係る地中レーダトモグラフィ装置は、
地中に電磁波を入射して、その透過波、反射波又は回折
波の振幅及びその伝播時間を多点にわたって計測し、こ
れに信号処理を施して、地中の地層・土質の分布を断面
情報として得る地中レーダトモグラフィ装置において、
第1のクロック発信器と、第1のクロック発信器によっ
て駆動される第1の疑似ランダム信号を出力する第1の
疑似ランダム信号発生器と、第1のクロック発信器の周
波数とわずかに異なる周波数を有する第2のクロック発
振器と、第1の疑似ランダム信号発生器と同じ回路構成
からなり、該第2のクロック発振器によって駆動されて
第2の疑似ランダム信号を出力する第2の疑似ランダム
信号発生器とを有する。
更に、第1の疑似ランダム信号と第2の疑似ランダム信
号とを乗算する第1の乗算器と、第1の疑似ランダム信
号を送信する送信アンテナと、送信アンテナから地中へ
発射される信号の反射波、透過波又は回折波を受信する
受信アンテナと、受信アンテナで受信された信号と第2
の疑似ランダム信号とを乗算する第2の乗算器と、第1
の乗算器の出力信号と前記第2の乗算器の出力信号との
時間差を測定する時間差測定器と、第1の乗算器の出力
信号の信号強度を測定する第1の信号強度測定器と、第
2の乗算器の出力信号の信号強度を測定する第2の信号
強度測定器と、時間差測定器、第1の信号強度測定器及
び前記第2の信号強度測定器によって得られた時間差並
びに信号強度の情報を処理して地中の地層・土質の断面
情報を得る演算器とを有する。
また、この発明に係る地中レーダトモグラフィ装置は、
時間差測定器、第1の信号強度測定器及び第2の信号強
度測定器として、第1の乗算器の出力を入力し帯域制限
を行なう第1のローパスフィルタと、第2の乗算器の出
力を入力し帯域制限を行なう第2のローパスフィルタと
、第1のローパスフィルタの出力信号の極大値が発生す
る時刻と第2のローパスフィルタの出力信号の極大値が
発生する時刻との間の時間を計測する時間計測器と、第
1のローパスフィルタの出力の極大値の値を計測する第
1の極大値計測器と、第2のローパスフィルタの出力の
極大値を計測する第2の極大値計測器とを備えている。
また、この発明に係る地中レーダトモグラフィ方法及び
装置においては、第1及び第2の疑似ランダム信号とし
て、M系列信号、ゴールド(Gold)符号系列信号又
はJPL符号系列信号が用いられる。
[作 用コ この発明における特徴は、周期はわずかに異なるが、符
号パターンは同一の2つの疑似ランダム信号を使用して
いる点にあり、この信号の作用を中心に次に説明する。
上記の2つの疑似ランダム信号は符号パターンは同一で
あるから、ある時点において、両信号の位相が一致する
が、時間が経過するにしたがって位相がずれ、1符号以
上ずれると2つの疑似ランダム信号の相関はなくなる。
2つの疑似ランダム信号の位相が一致しているときこれ
らを乗算すると正の信号が連続的に発生し、これをロー
パスフィルタに通すと、積分され大きな値が得られる。
一方、2つの疑似ランダム信号の位相がずれているとき
には、これらの乗算結果は正と負の値をランダムにとる
ので、これをローパスフィルタに通すと平均されて零と
なる。
更に、時間が経過すると、再び2つの疑似ランダム信号
の位相が一致してローパスフィルタの出力にはパルス状
の信号が発生する。そして、これらの動作は繰り返しお
こなわれる。このとき、元の信号にノイズが重畳されて
いてもローパスフィルタによりこのノイズは制御される
ので、S/Nの良好な信号処理がなされる。
例えば第1のM系列信号が直接箱2のM系列信号と乗算
されローパスフィルタを通過した信号の最大値と比較し
て、第1のM系列信号が送信アンテナ、地中、受信アン
テナを介してから、第2のM系列信号と乗算され、ロー
パスフィルタを通過した信号の最大値は、地中伝播時間
に相当する時間差だけ遅れて発生し、その振幅は地中の
伝播にともなう減衰に相当して減少するので、これらの
時間差及び振幅を計測することにより、レーダトモグラ
フィとして断面画像を得るのに必要な情報が得られるこ
とになる。このとき、前述のごとく、地中の伝播による
信号の減衰が大きくても、S/Nの良好な信号が得られ
るので、広い領域を探査することができる。
また、この発明によれば、以下に説明するように、地中
における電磁波の実際の伝播時間よりも低速化された信
号として出力が得られるので、この出力信号の取扱が容
易になる。すなわち、伝播時間をτ、第1のクロック発
信器の周波数をfl、第2のクロック発信器の周波数を
f2とすると、出力信号に於ける時間差T、は、次式で
表わされるように大きく拡大される。
T−τΦf  /(f  −f  )     ・・・
(1)D     1   1 2 伝播時間τはf  /(f  −f2)倍だけ時間目 的に拡大され、或いは低速化されたT、として計測され
る。
このようにして計測された時間差T、及び信号強度の情
報を処理して地中の地層・土質の断面情報が得られる。
[実施例] 第1図はこの発明の一実施例を示すブロック図である。
図において、1はクロック発信器、2は第1の疑似ラン
ダム信号発生器としてのM系列信号発生器である。3は
クロック発信器、4は第2の疑似ランダム信号発生器と
してのM系列信号発生器である。5は乗算器、6は送信
アンテナである。7は受信アンテナ、8は乗算器である
(、9゜IOはローパスフィルタで、そのカットオフ周
波数は400KH2とした。11は時間計測器、12.
13は極大値計測器である。14は演算器であり、マイ
クロコンピュータを使用して後述する演算により地中の
断面像を求めて表示器15に表示させる。
16は送信用ボアホール、17は受信用ボアホールであ
る。送信用ボアホール16及び受信用ボアホール17は
クロスボア方式であり、通常はこれらのボアホールの間
隔は10mから50mで、その深さはlOmから100
mである。そして、送信アンテナ6及び受信アンテナ7
は、小型のダイポールアンテナに防水を施してワイヤで
ボアホール16.17内に吊し、位置を変化させながら
計測する。18は地中、19は送信用増幅器、20は受
信用増幅器である。
次に、第1図の装置の動作を説明する。
クロック発生器1は周波数f1のクロック信号を、また
クロック発生器3は周波数f2のクロック信号を発生す
る。この発明の特徴の1つは、この第1のクロック信号
の周波数f1と第2のクロック信号の周波数f2とが、
きわめて近接した周波数でその周波数差がわずかなこと
である。いまf  = 100.004MHz、、f 
2−99.996MHzとして、その差f1−f2−8
KHzの場合につき説明をする。
クロック発生器1から出力される周波数f1のクロック
信号はM系列信号発生器2に、クロック発生器2から出
力される周波数f2のクロック信号はM系列信号発生器
4にそれぞれM系列信号発生用の同期信号として供給さ
れる。
M系列信号発生器2,4は擬似ランダム信号発生手段の
1つと採用されたものであり、M系列信号の代りに例え
ばパー力符号(Baker Code)発生器を用いて
もよい。この実施例では7ビツトのM系列符号を使用し
、第2図にその構成図を示した。
第2図は7ビツトのM系列信号発生器2,4の構成図で
あり、31は7段構成のシフトレジスタ、32は排他的
論理和回路である。このM系列信号発生器2,4により
符号長周期127ビツトの信号を発生する。即ちクロッ
ク信号に同期したフリップフロップ7段構成によるシフ
トレジスタ31を設け、その6段目と7段目のフリップ
フロップの出力信号を排他的論理和回路32を介して1
段目のフリップフロップに入力する。そして、図示され
ていないクロック信号をフリップフロップの各段に供給
し、7段目のフリップフロップから出力信号を得るよう
にして、クロック信号に同期したM系列符号を発生させ
ることができる。このようにして発生されたM系列符号
は、符号“1゛と“0″又は+ と −“の組み合せに
よる周期性循環符号である。
第3図はM系列信号発生器の出力波形図である。
この実施例では、符号“1゛は正電圧(+E)。
“0”は負電圧(−E)の信号を発生している。
このM系列信号を循環して発生させた場合の周期は、こ
の例の場合7ビツトなので27−1−127個の信号を
発生すると1周期が完了する。そして、次の128番目
の信号から前の周期と同一信号を発生し、この周期を繰
り返し循環することになる。
一般に、このM系列信号は部分的にみるとランダムな信
号であるが、自己相関関数を利用する信号として用いら
れ、従来装置の説明ではパルス圧縮レーダに応用されて
いる。
M系列信号発生器2及び4は、入力されるクロック信号
の周波数f とf2がわずかに異ってい■ るのみで、7ビツトの同−M系列信号を発生する全く同
一の回路により構成される。また、クロック周波数が1
00MHz程度のシフトレジスタは、例えばECL (
エミッタ・カップル・ロジック)素子により容易に実現
が可能である。M系列信号発生器2,4はそれぞれ1周
期127個の電圧+E及び−EよりなるM系列信号M 
及びM2を循環して出力する。しかし、入力されるクロ
ック信号の周波数がわずかに異っているため、2つのM
系列信号M 及びM2の1″周期はわずかに異っている
■ いま、2つのM系列信号Ml及びM2の周期を求ると、 Mlの周期−127X l/100.004MHz −
1289,9492nsM2の周期−127X 1/9
9.998MHz = 1270.0508nsとなる
。即ち2つのM系列信号M 及びM2は約127Qns
 (LO=秒)の周期を有すが、両者の周期には約0.
insの時間差がある。それ故この2つのM系列信号M
 及びM2を循環して発生させ、ある時刻t で2つの
M系列信号のパターンが一致したとすると、1周期の時
間経過毎に0.1nsのずれが両信号間に生じ、100
周期後にはIonsのずれが両信号間に生ずる。ここで
M系列信号は1周期1270nsに127個の信号を発
生するので、1信号の発生時間は1Onsである。
従って、2つのM系列信号M 及びM2間にlOnsの
ずれが生ずるということは、M系列信号が1個分ずれた
ことに相当する。これらのタイミング関係を第4図に示
している。
第4図は第1図の装置の動作を説明するための波形図で
ある。同図において、(a)は基準となるM系列信号発
生器4の1周期分の出力が127個の信号を含み、その
周期が1270nsであることを示し、(b)はM系列
信号発生器4からの出力M2が−100番から300番
の周期まで循環して発生されている状態を示し、(C)
はM系列信号発生器3からの出力M1がM2と比較して
1周期に0.1ns s 100周期で1Ons短時間
であること、及び時刻t において2つのM系列信号M
 とM2が同期して、■ 両方の信号のパターンが一致したことを示している。ま
た、この2つのM系列信号M とM2はあす る時刻において両信号のパターンが一致すると、以後ず
れが次第に増大し一定時間経過すると再び両信号のパタ
ーンが一致する。この例の場合はぼM系列信号M の1
26.777周期とM2の126,787周期毎、時間
で約1tlf、lll5毎にこの2つのM系列信号M 
及びM2のパターン一致が繰り返して発生することにな
る。
M系列信号発生器2及び4からそれぞれ出力されるM系
列信号M 及びM2は2つに分岐され、■ その一方の信号はそれぞれ乗算器5に入力される。
乗算器5及び8は、例えば広帯域のダブル・バランスド
・ミキサ(DBM)が使用され、2つのM系列信号の乗
算が行われる。M系列信号は前述の如く正又は負の電圧
信号であり、同符号の乗算結果は正電圧、異符号の乗算
結果は負電圧となり、乗算器5及び8の出力には正又は
負の電圧信号が得られる。
従って、いま2つのM系列信号M 及びM2の■ パターンが一致した時刻t の近傍では乗算器5の出力
信号は直流正電圧又は正電圧のパルス列となる。しかし
、この2つのM系列信号M1及びM2の周期がわずかに
異なり、1周期の時間経過毎に0.1nsのずれが両信
号間に生ずる。そして、時刻t より100周期後には
2つのM系列信号M1及びM2の間にはLOnsのずれ
即ち信号1個分のずれを生じる。この状態においては、
両信号間の相関は無くなり乗算器5の出力には正及び負
のパルス列信号がランダムに発生する。この乗算器5の
出力波形が第4図(e)に示されている。
乗算器5の出力信号はローパス・フィルタ9に供給され
直流電圧に変換される。ローパス・フィルタ9及び■0
はそれぞれカットオフ周波数f を有し、カットオフ周
波数f よりも高波数の人力成分を減衰させ、入力信号
の平滑化を行なう機能ヲ有する。ローパス・フィルタ9
の出力信号は、2つのM系列信号M 及びM2のパター
ンが一致した時刻t において最大値となり、時刻t 
よa                       
           aすM系列信号M2が100周
期前後にずれた時刻、即ちt ±127μsの時刻に最
小値となる。そしてこの最大値を頂点として前後の最小
値に直線的に減少する三角波の電圧信号となる。第4図
(f)にこのローパスφフィルタ9の出力波形が示され
ている。また、この三角波の電圧信号は、前述の如く2
つのM系列の同期状態が発生する18.1ns毎にロー
パス争フィルり9から出力される。
ローパス・フィルタ9からの出力信号は極大値計測器1
2に入力される。極大値計測器12及び13はローパス
・フィルタ9及びlOから入力される三角波の電圧信号
の最大値、即ち三角波の頂点の電圧を検出し、その最大
電圧値を検出した時刻にパルス信号を1個出力する機能
を有するものである。
最大電圧値の発生時刻を検出する方法としては例えば、
A−D変換器とデジタル・データ比較器とを設け、高速
のサンプリング信号により入力される三角波のアナログ
信号を逐次デジタルデータに変換し、常に1つ前のサン
ツブリング信号により得られたデジタルデータと、現在
のサンプリング信号により得られたデジタルデータとを
デジタル・データ比較器により大小関係を比較し、入力
信号の時簡に対する増加状態から減少状態に反転する時
刻を検出すればよい。同様にサンプリングされたアナロ
グ信号を逐次比較することにより同一の機能を実現する
こともできる。なお、ノイズ等により小さなピークが現
れるおそれのある場合は、しきい値を定め、このしきい
値を越えた信号についてのみピーク値を検出するように
すればよい。
極大値計測器12は、入力信号の最大値検出時刻にパル
ス出力を計測開始信号として時間計測器11に供給する
。時間計測器15は極大値計測器12より計測開始信号
が入力されると、時間の計測を開始する。この状態が第
4図(1)に示される。
M系列信号発生器2から出力され2つに分岐された他方
のM系列信号M1は、送信用増幅器19に入力され出力
電力が50011W程度に電力増幅される。
電力増幅器19からのM系列出力信号は送信アンテナ6
に給電される。送信アンテナ6は、M系列信号の電磁波
を伝播媒体に放射する。この放射された電磁波は導電率
又は誘電率が伝播媒体の値と異なる値を有する地中18
を透過して、透過波又は反射波又は回折波が受信アンテ
ナ7により検出される。
例えば受信アンテナ7により検出された信号は、受信用
増幅器20に入力され、信号増幅及び波形整形が行われ
る。この受信用増幅器20の出力信号M ゛は、M系列
信号M1が送信用アンテナ6から電磁波として放射され
、受信用アンテナ7に到達する電磁波の伝播時間だけ遅
延した信号と同一である。厳密には送信用増幅器19、
受信用増幅20等に固定の信号遅延時間が存在するが、
これらの固定遅延時間は計測処理の段階で除去されたり
、M系列信号発生器2からの出力信号M1を乗算器5に
供給するときに、同等の遅延時間を有する遅延回路を介
して信号を供給する等の方法により計測上除去すること
が可能である。
このように送信用6アンテナと受信用アンテナ7との間
の伝播時間に比例した遅延時間を有するM系列信号M 
′が受信用増幅器20から出力され(第4図(d))、
乗算器8の一方の入力に供給される。
また、M系列信号発生器4から出力され2つに分岐され
た他方のM系列信号M2は乗算器8の他方の入力に供給
される。乗算器8では乗算器5と同様に2つのM系列信
号M ′及びM2の乗算が行われる。乗算器8は2つの
M系列信号M1−及びM2の乗算結果(第4図((g)
)をローパス・フィルタ10に供給する。ローパス・フ
ィルタIOは2つのM系列信号M ′及びM2のパター
ンが一致した時を頂点とする三角波の電圧信号を発生し
く第4図(h))、この電圧信号を極大値計測器13に
供給する。
以上の動作は乗算器5及びローパス・フィルタ9におい
て説明した動作と全く同一である。相違する点は2つの
M系列信号M ′及びM2のパタ−ンが一致する時刻の
みである。極大値計測器13の動作は前述の極大値計1
3器12と同様であり、発生したパルス出力を今回は計
測停止信号として時間計測器11に供給する(第4図(
j))。時間計測器11は計測開始信号の入力された時
刻t から計測停止信号の入力される時刻t5までの時
間を計測する。時間計測法としては、例えば計測開始時
刻から停止時刻までの時間ゲートを設けて、この時間ゲ
ート内におけるクロック信号を計数する等の方法でよい
この発明が一般のレーダ装置と大きく相違する点は計測
時間が実質的に著しく拡大されている点にある。即ち一
般のレーダで例えば空中の3メートルの距離を計測する
のは20ns (20X 1o−9秒)の時間を計測す
ることになる。しかるに、この発明によれば3メートル
の距離ゑ計測するのは254μs  (254X 1O
−6秒)を計11)Jすることになる。即ち時間軸で1
2,700倍に拡大され、きわめて低速化された信号を
計測すればよいことになる。従って、この発明のレーダ
装置は従来の装置に比較して、短距離の計測精度が向上
すること並びに安価な低速素子により装置が簡易に構成
できることに大きな特徴を有する。時間n1定器15に
よる時間測定は、前述のlB、1as毎の計測開始信号
が入力される度に行われる。
時間計測器11、極大値計測器12及び極小値計測器1
3により透過波、反射波又は回折波の振幅並びに伝播時
間を同時が同時に測定され、それらは演算器14に入力
され、そこで地中の断面像が演算され、その断面像が表
示器15に表示される。演算器14において断面像を得
る信号処理アルゴリズム自体は従来から知られており、
例えばAIgebralc Recostructto
n Technique %  511ultaneO
uS Iterative Reconstructi
onTechnique及びDiffractionT
omographyも使用できるが、ここではいわゆる
反復法を適用した。
第5図は反復法の説明図であり、図示のように送信点か
ら成る受信点に至る波線Rkに沿った伝播遅延時間tk
又は振幅akを測定するが、それぞれ次の(2) 、 
(3)式で表現される。
なお、上式において、V(x、y)は断面内の速度分布
であり、α(x、y)は減衰パラメータの分布である。
第6図は演算器14における反復法の演算動作を示した
フローチャートである。走時データを入力した後、初期
モデルVg  (x、y)、  αo  (x 。
y)を設定し、(2)式又は(3)式に従って測定デー
タと同じ送信点−受信点の組についてtk又はa、を求
め、実測値との残差を低減させるように、モデルを修正
し、近付けていく。
[発明の効果] この発明によれば、地中に電磁波を入射して、その透過
波、反射波又は回折波の振幅及びその伝播時間を同時に
高精度に測定できるようにしたので、詳細の地中断面情
報を得ることができる。また、地中の伝播による信号の
減衰が大きくても、S/Nの良好な信号が得られるので
、広い領域を一度に探査することができる。特に、関東
ローム層が厚く土壌中の水分が多く電磁波の減衰が大き
い地方でも、地中探査の効率をあげることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例による地中レーダトモグラ
フィ装置の構成を示すブロック図、第2図は第1図のM
系列信号発生器の回路図、第3図はM系列信号発生器の
出力波形図、第4図は第1図の装置の動作を示すタイム
チャート、第5図は反復法の説明図、第6図は反復法の
演算動作を示すフローチャートである。 図において、1は第1のクロック発信器、2は第1の疑
似ランダム信号発生器、3は第2のクロック発信器、4
は第2の疑似ランダム信号発生器、5は第1の乗算器、
6は送信アンテナ、7は受信アンテナ、8は第2の乗算
器、9は第1のローパスフィルタ、10は第2のローパ
スフィルタ、11は時間計測器、12は極大値計測器、
13は極大値計測器、14は演算器、15は表示器、1
6は送信用ボアホール、17は受信用ボアホール、18
は地中、19は送信用増幅器、20は受信用増幅器、3
1はシフトレジスタ、32は排他的論理和回路である。 代理人 弁理士 佐 々 木 宗 治 第 図 第 図 第 図 柩 6図

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)地中に電磁波を入射して、その透過波、反射波又
    は回折波の振幅及び伝播時間を多点にわたって計測し、
    これに信号処理を施して、地中の地層・土質の分布を断
    面情報として得る地中レーダトモグラフィ方法において
    、 土中を伝播し減衰した微弱信号を高感度に検出するため
    に、第1の疑似ランダム信号を発生し、かつこれと符号
    のパターンが同じで周期のわずかに異なる第2の疑似ラ
    ンダム信号を発生する工程と、 前記第1の疑似ランダム信号と第2の疑似ランダム信号
    とを乗算して得られる乗算値の第1の時系列パターンを
    発生する工程と、 また、前記第1の疑似ランダム信号を送信アンテナを介
    して土中へ送信しその反射波、透過波又は回折波を受信
    アンテナを介して受信した受信信号と前記第2の疑似ラ
    ンダム信号とを乗算して得られる乗算値の第2の時系列
    パターンを発生する工程と、 前記の第1の時系列パターンと前記の第2の時系列パタ
    ーンの時間差及び信号強度を測定し、この時間差及び信
    号強度の情報を処理して地中の地層・土質の断面情報を
    として得る工程と を有することを特徴とする地中レーダトモグラフィ方法
  2. (2)前記第1及び第2の疑似ランダム信号として、M
    系列信号、ボールド符号系列信号又はJPL符号系列信
    号を用いることを特徴とする請求項1記載の地中レーダ
    トモグラフィ方法。
  3. (3)地中に電磁波を入射して、その透過波、反射波又
    は回折波の振幅及び伝播時間を多点にわたって計測し、
    これに信号処理を施して、地中の地層・土質の分布を断
    面情報として得る地中レーダトモグラフィ装置において
    、 第1のクロック発信器と、該第1のクロック発信器によ
    って駆動される第1の疑似ランダム信号を出力する第1
    の疑似ランダム信号発生器と、該第1のクロック発信器
    の周波数とわずかに異なる周波数を有する第2のクロッ
    ク発振器と、前記第1の疑似ランダム信号発生器と同じ
    回路構成からなり、該第2のクロック発振器によって駆
    動されて第2の疑似ランダム信号を出力する第2の疑似
    ランダム信号発生器と、 前記第1の疑似ランダム信号と第2の疑似ランダム信号
    とを乗算する第1の乗算器と、前記第1の疑似ランダム
    信号を送信する送信アンテナと、該送信アンテナから地
    中へ発射される信号の反射波、透過波又は回折波を受信
    する受信アンテナと、該受信アンテナで受信された信号
    と前記第2の疑似ランダム信号とを乗算する第2の乗算
    器と、前記第1の乗算器の出力信号と前記第2の乗算器
    の出力信号との時間差を測定する時間差測定器と、前記
    第1の乗算器の出力信号の信号強度を測定する第1の信
    号強度測定器と、前記第2の乗算器の出力信号の信号強
    度を測定する第2の信号強度測定器と、 前記時間差測定器、前記第1の信号強度測定器及び前記
    第2の信号強度測定器によって得られた時間差及び信号
    強度の情報を処理して地中の地層・土質の断面情報を得
    る演算器と を備えた地中レーダトモグラフィ装置。
  4. (4)前記時間差測定器、第1の信号強度測定器及び第
    2の信号強度測定器として、 第1の乗算器の出力を入力し帯域制限を行なう第1のロ
    ーパスフィルタと、第2の乗算器の出力を入力し帯域制
    限を行なう第2のローパスフィルタと、第1のローパス
    フィルタの出力信号の極大値が発生する時刻と第2のロ
    ーパスフィルタの出力信号の極大値が発生する時刻との
    間の時間を計測する時間計測器と、第1のローパスフィ
    ルタの出力の極大値の値を計測する第1の極大値計測器
    と、第2のローパスフィルタの出力の極大値を計測する
    第2の極大値計測器とを備えた請求項3記載の地中レー
    ダトモグラフィ装置。
  5. (5)前記第1及び第2の疑似ランダム信号として、M
    系列信号、ゴールド符号系列信号又はJPL符号系列信
    号を用いることを特徴とする請求項3又は請求項4記載
    の地中レーダトモグラフィ装置。
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