JP2512339B2 - 地中レ―ダトモグラフィ装置 - Google Patents
地中レ―ダトモグラフィ装置Info
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- JP2512339B2 JP2512339B2 JP19408390A JP19408390A JP2512339B2 JP 2512339 B2 JP2512339 B2 JP 2512339B2 JP 19408390 A JP19408390 A JP 19408390A JP 19408390 A JP19408390 A JP 19408390A JP 2512339 B2 JP2512339 B2 JP 2512339B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、地中に電磁波を入射してその透過波、反
射波又は回折波の振幅及び伝播時間を計測し、これに信
号処理を施して地中の地層・土質の分布を断面情報とし
て得る地中レーダトモグラフィ方法及びその装置に関
し、特に地中を伝播して減衰した微弱信号の検出に関す
る。
射波又は回折波の振幅及び伝播時間を計測し、これに信
号処理を施して地中の地層・土質の分布を断面情報とし
て得る地中レーダトモグラフィ方法及びその装置に関
し、特に地中を伝播して減衰した微弱信号の検出に関す
る。
[従来の技術] 岩盤を対象とした調査では、断層・破砕帯・亀裂など
の存否や分布形状などの詳細な情報を評価する必要が有
り、地質構造を断面的に解析し画像的に表示できるトモ
グラフィ技術の中でも、電磁波を用いた地中トモグラフ
ィは解像力、非破壊性などの点で有効性が期待されてい
る。
の存否や分布形状などの詳細な情報を評価する必要が有
り、地質構造を断面的に解析し画像的に表示できるトモ
グラフィ技術の中でも、電磁波を用いた地中トモグラフ
ィは解像力、非破壊性などの点で有効性が期待されてい
る。
電磁波を用いた地中トモグラフィの従来技術を大別す
ると、連続波の振幅検出法と地中レーダトモグラフィが
ある。両者とも得られたデータに演算処理を施し、地質
構造を断面状の画像として表示する目的は同じである
が、そのもとになるデータの取得方法に次のような違い
がある。
ると、連続波の振幅検出法と地中レーダトモグラフィが
ある。両者とも得られたデータに演算処理を施し、地質
構造を断面状の画像として表示する目的は同じである
が、そのもとになるデータの取得方法に次のような違い
がある。
(1)連続波の振幅検出法 この方法は、連続波状の電磁波を地中に伝播させ、そ
の透過波の減衰を計測する事により、岩盤の減衰率分布
を求め、岩盤の状況を推定する方法である。例えば、文
献『D.L.Lager and R.J.Lytle,“Determining a subsur
face electromagnetic profile from high−frequency
measur ementsby applying reconstruction−technique
algorithm," Radio Science,vol,12,no,2,pp,24g,mar
−Apr;1977』に開示されている。
の透過波の減衰を計測する事により、岩盤の減衰率分布
を求め、岩盤の状況を推定する方法である。例えば、文
献『D.L.Lager and R.J.Lytle,“Determining a subsur
face electromagnetic profile from high−frequency
measur ementsby applying reconstruction−technique
algorithm," Radio Science,vol,12,no,2,pp,24g,mar
−Apr;1977』に開示されている。
(2)地中レーダトモグラフィ いわゆる地中レーダトモグラフィは、パルス状の電磁
波を地中に発射してその反射波、透過波、又は回折波の
強度及びその伝播時間を計測するものである。例えば、
文献「長田正樹・坂山利彦著“岩盤調査における電磁波
探査の利用”、日本応用地質学会昭和61年研究回発表会
予稿集、P95、(1986)」及び「大友秀夫著“ジオトモ
グラフィ技術の現況”、物理探査、第39巻、第6号(昭
和61年12月)」に開示されている。
波を地中に発射してその反射波、透過波、又は回折波の
強度及びその伝播時間を計測するものである。例えば、
文献「長田正樹・坂山利彦著“岩盤調査における電磁波
探査の利用”、日本応用地質学会昭和61年研究回発表会
予稿集、P95、(1986)」及び「大友秀夫著“ジオトモ
グラフィ技術の現況”、物理探査、第39巻、第6号(昭
和61年12月)」に開示されている。
(3)特願平1−117263号の出願に係る発明 本出願人によって提案された発明であり、土中で減衰
した微弱な電磁波を検出するために、擬似ランダム信号
を送信波として感度を高める方式のひとつとして、周期
のわずかに異なる2つのM系列信号を用いる発明を出願
している(以下先願発明という)。
した微弱な電磁波を検出するために、擬似ランダム信号
を送信波として感度を高める方式のひとつとして、周期
のわずかに異なる2つのM系列信号を用いる発明を出願
している(以下先願発明という)。
[発明が解決しようとする課題] (1)連続波の振幅検出法の課題 この方式は、医療用のX線トモグラフィと同じ原理に
よるものであるが、地中探査の場合には測定点数が限ら
れ、振幅情報だけを利用しているため十分な精度が得ら
れない欠点がある。また、地中における電磁波の減衰は
大きいため受信信号の強度が十分得られず、探査領域の
広さが極端に制限されるという問題点がある。
よるものであるが、地中探査の場合には測定点数が限ら
れ、振幅情報だけを利用しているため十分な精度が得ら
れない欠点がある。また、地中における電磁波の減衰は
大きいため受信信号の強度が十分得られず、探査領域の
広さが極端に制限されるという問題点がある。
(2)地中レーダトモグラフィの課題 この方式は、地中の減衰特性と伝播時間特性の情報を
利用するため詳細な地層構造を推定できるので近年注目
されている。しかし、パルス状の電磁波を使用している
ため、土中の減衰を受けやすく受信すべき信号強度が著
しく小さくなるので、一度に探査できる領域の広さが制
限される。また、送信電力の増加も、デバイス上の制約
及び電磁環境悪化のため、困難な状況にある。特に、日
本では関東ローム層のような土壌の地層が厚い場所で
は、土中の水分が多く電磁波の減衰が大きいため、従来
のレーダトモグラフィのように土中の減衰の影響を受け
易い方式では、探査領域に対する実用上の制約が大きく
なるという問題点がある。
利用するため詳細な地層構造を推定できるので近年注目
されている。しかし、パルス状の電磁波を使用している
ため、土中の減衰を受けやすく受信すべき信号強度が著
しく小さくなるので、一度に探査できる領域の広さが制
限される。また、送信電力の増加も、デバイス上の制約
及び電磁環境悪化のため、困難な状況にある。特に、日
本では関東ローム層のような土壌の地層が厚い場所で
は、土中の水分が多く電磁波の減衰が大きいため、従来
のレーダトモグラフィのように土中の減衰の影響を受け
易い方式では、探査領域に対する実用上の制約が大きく
なるという問題点がある。
(3)先願発明の課題 この発明では、地中で減衰した微弱な電極波が検知で
きる程感度が高いので、地上部の送信信号発生部からボ
アホール中アンテナへの電線あるいは地上の受信信号処
理部からボアホール中のアンテナまでの電線からの放射
電磁波、外来電磁波、誘導電流等の影響によるノイズも
検出され、所望の地中を経由してきた電磁波の検出能力
を悪化せるという問題点がある。
きる程感度が高いので、地上部の送信信号発生部からボ
アホール中アンテナへの電線あるいは地上の受信信号処
理部からボアホール中のアンテナまでの電線からの放射
電磁波、外来電磁波、誘導電流等の影響によるノイズも
検出され、所望の地中を経由してきた電磁波の検出能力
を悪化せるという問題点がある。
この発明は、上記の問題点を解決するためになされた
もので、地中の減衰特性と伝播時間特性の情報を得るこ
とができ、かつ、減衰して微弱となった電磁波を高感度
に検出でき、しかも、外来ノイズの影響を無くすことが
でき、その結果、広い範囲を一度にしかも詳細に探査で
きる地中レーダトモグラフィ方法及びその装置を得るこ
とを目的とする。
もので、地中の減衰特性と伝播時間特性の情報を得るこ
とができ、かつ、減衰して微弱となった電磁波を高感度
に検出でき、しかも、外来ノイズの影響を無くすことが
でき、その結果、広い範囲を一度にしかも詳細に探査で
きる地中レーダトモグラフィ方法及びその装置を得るこ
とを目的とする。
[課題を解決するための手段] この発明に係る地中レーダトモグラフィ装置は、地中
に電磁波を入射して、その透過波、反射波又は回折波の
振幅及び伝播時間を多点にわたって計測し、これに信号
処理を施して、地中の地層・土質の分布を断面情報とし
て得る地中レーダトモグラフィ装置において、第1のク
ロック発生器と、第1のクロック発生器の出力によって
駆動される第1の擬似ランダム信号を出力する第1の擬
似ランダム信号発生器と、第1のクロック発生器の周波
数とわずかに異なる周波数を有する第2のクロック発生
器と、第1の擬似ランダム信号発生器と同じ回路構成か
らなり、第2のクロック発生器の出力によって駆動され
る第2の擬似ランダム信号を出力する第2の擬似ランダ
ム信号発生器と、第1の擬似ランダム信号と前記第2の
擬似ランダム信号とを乗算する乗算器と、乗算器の出力
を積分する積分器と、第1の擬似ランダム信号を光信号
に変換する第1の電気/光変換器と、第1の電気/光変
換器で変換された光信号を伝送する第1の光ファイバ
と、第1の光ファイバで伝送されてきた光信号を電磁波
に変換して地中へ放射する送信ゾンデと、第2の擬似ラ
ンダム信号を光信号に変換する第2の電気/光変換器
と、第2の電気/光変換器で変換された光信号を伝送す
る第2の光ファイバと、地中からの電磁波を受信信号と
して受信するとともに、第2の光ファイバによって伝送
されてきた光信号を電気信号に変換し、この電気信号と
前記受信信号とを乗算し、この乗算結果を積分し、そし
て、この積分結果を光信号として出力する受信ゾンデ
と、受信ゾンデから出力される光信号を伝送する第3の
光ファイバと、第3の光ファイバで伝送されてきた光信
号を電気信号に変換する光/電気変換器と、積分器の出
力と光/電気変換器の出力から得られた情報を処理して
地中の地層・土地の断面情報を得る信号処理器とを備え
ている。
に電磁波を入射して、その透過波、反射波又は回折波の
振幅及び伝播時間を多点にわたって計測し、これに信号
処理を施して、地中の地層・土質の分布を断面情報とし
て得る地中レーダトモグラフィ装置において、第1のク
ロック発生器と、第1のクロック発生器の出力によって
駆動される第1の擬似ランダム信号を出力する第1の擬
似ランダム信号発生器と、第1のクロック発生器の周波
数とわずかに異なる周波数を有する第2のクロック発生
器と、第1の擬似ランダム信号発生器と同じ回路構成か
らなり、第2のクロック発生器の出力によって駆動され
る第2の擬似ランダム信号を出力する第2の擬似ランダ
ム信号発生器と、第1の擬似ランダム信号と前記第2の
擬似ランダム信号とを乗算する乗算器と、乗算器の出力
を積分する積分器と、第1の擬似ランダム信号を光信号
に変換する第1の電気/光変換器と、第1の電気/光変
換器で変換された光信号を伝送する第1の光ファイバ
と、第1の光ファイバで伝送されてきた光信号を電磁波
に変換して地中へ放射する送信ゾンデと、第2の擬似ラ
ンダム信号を光信号に変換する第2の電気/光変換器
と、第2の電気/光変換器で変換された光信号を伝送す
る第2の光ファイバと、地中からの電磁波を受信信号と
して受信するとともに、第2の光ファイバによって伝送
されてきた光信号を電気信号に変換し、この電気信号と
前記受信信号とを乗算し、この乗算結果を積分し、そし
て、この積分結果を光信号として出力する受信ゾンデ
と、受信ゾンデから出力される光信号を伝送する第3の
光ファイバと、第3の光ファイバで伝送されてきた光信
号を電気信号に変換する光/電気変換器と、積分器の出
力と光/電気変換器の出力から得られた情報を処理して
地中の地層・土地の断面情報を得る信号処理器とを備え
ている。
更に、この発明に係る地中レーダトモグラフィ装置
は、第1のクロック発生器と第2のクロック発生器の出
力のクロック周波数を1MHzから1GHzの範囲に設定してい
る。
は、第1のクロック発生器と第2のクロック発生器の出
力のクロック周波数を1MHzから1GHzの範囲に設定してい
る。
また、この発明に係る地中レーダトモグフィ装置は、
第1及び第2の擬似ランダム信号発生器として、M系列
信号、ゴールド符号系列信号、バーカーコード又はJPL
符号系列信号を発生させる方式の擬似ランダム信号発生
器を使用する。
第1及び第2の擬似ランダム信号発生器として、M系列
信号、ゴールド符号系列信号、バーカーコード又はJPL
符号系列信号を発生させる方式の擬似ランダム信号発生
器を使用する。
[作 用] この発明の特徴は、(a)周期がわずかに異なる2つ
の擬似ランダム信号によって高感度に検出することと、
(b)高感度化に伴なうノイズ対策として上記信号処理
に適した光伝送系を提供する点にある。(a)に関して
は、先願発明に詳細が記してあるが、まず、(a)につ
いて次に説明する。
の擬似ランダム信号によって高感度に検出することと、
(b)高感度化に伴なうノイズ対策として上記信号処理
に適した光伝送系を提供する点にある。(a)に関して
は、先願発明に詳細が記してあるが、まず、(a)につ
いて次に説明する。
上記の2つの擬似ランダム信号は符号パターンは同一
であるから、ある時点において、両信号の位相が一致す
るが、時間が経過するにしたがって位相がずれ、1符号
以上ずれると2つの擬似ランダム信号の相関はなくな
る。
であるから、ある時点において、両信号の位相が一致す
るが、時間が経過するにしたがって位相がずれ、1符号
以上ずれると2つの擬似ランダム信号の相関はなくな
る。
2つの擬似ランダム信号の位相が一致しているときこ
れらを乗算すると正の信号が連続的に発生し、これをロ
ーパスフィルタに通すと、積分され大きな値が得られ
る。一方、2つの擬似ランダム信号の位相がずれている
ときには、これらの乗算結果は正と負の値をランダムに
とるので、これをローパスフィルタに通すと平均されて
零となる。更に、時間が経過すると、再び2つの擬似ラ
ンダム信号の位相が一致してローパスフィルタの出力に
はパルス状の信号が発生する。そして、これらの動作は
繰り返し行なわれる。このとき、元の信号にノイズが重
畳されていてもローパスフィルタによりこのノイズは制
御されるので、S/Nの良好な信号処理がなされる。
れらを乗算すると正の信号が連続的に発生し、これをロ
ーパスフィルタに通すと、積分され大きな値が得られ
る。一方、2つの擬似ランダム信号の位相がずれている
ときには、これらの乗算結果は正と負の値をランダムに
とるので、これをローパスフィルタに通すと平均されて
零となる。更に、時間が経過すると、再び2つの擬似ラ
ンダム信号の位相が一致してローパスフィルタの出力に
はパルス状の信号が発生する。そして、これらの動作は
繰り返し行なわれる。このとき、元の信号にノイズが重
畳されていてもローパスフィルタによりこのノイズは制
御されるので、S/Nの良好な信号処理がなされる。
例えば第1のM系列信号が直接第2のM系列信号と乗
算されローパスフィルタを通過した信号の最大値と比較
して、第1のM系列信号が送信アンテナ、地中、受信ア
ンテナを介してから、第2のM系列信号と乗算され、ロ
ーパスフィルタを通過した信号の最大値は、地中伝播時
間に相当する時間差だけ遅れて発生し、その振幅は地中
の伝播にともなう減衰に相当して減少するので、これら
の時間差及び振幅を計測することにより、レーダトモグ
ラフィとして断面画像を得るのに必要な情報が得られる
ことになる。このとき、前述のごとく、地中の伝播によ
る信号の減衰が大きくても、S/Nの良好な信号が得られ
るので、広い領域を探査することができる。
算されローパスフィルタを通過した信号の最大値と比較
して、第1のM系列信号が送信アンテナ、地中、受信ア
ンテナを介してから、第2のM系列信号と乗算され、ロ
ーパスフィルタを通過した信号の最大値は、地中伝播時
間に相当する時間差だけ遅れて発生し、その振幅は地中
の伝播にともなう減衰に相当して減少するので、これら
の時間差及び振幅を計測することにより、レーダトモグ
ラフィとして断面画像を得るのに必要な情報が得られる
ことになる。このとき、前述のごとく、地中の伝播によ
る信号の減衰が大きくても、S/Nの良好な信号が得られ
るので、広い領域を探査することができる。
また、この発明によれば、以下に説明するように、地
中における電磁波の実際の伝播時間よりも低速化された
信号として出力が得られるので、この出力信号の取扱が
容易になる。すなわち、伝播時間をτ,第1のクロック
発生器の周波数をf1、第2のクロック発生器の周波数を
f2とすると、出力信号に於ける時間差TDは、次式で表わ
されるように大きく拡大される。
中における電磁波の実際の伝播時間よりも低速化された
信号として出力が得られるので、この出力信号の取扱が
容易になる。すなわち、伝播時間をτ,第1のクロック
発生器の周波数をf1、第2のクロック発生器の周波数を
f2とすると、出力信号に於ける時間差TDは、次式で表わ
されるように大きく拡大される。
TD=τ・f1/(f1−f2) …(1) 伝播時間τはf1/(f1−f2)倍だけ時間的に拡大さ
れ、或いは低速化されたTDとして計測される。
れ、或いは低速化されたTDとして計測される。
このようにして計測された時間差TD及び信号強度の情
報を処理して地中の地層・土質の断面情報が得られる。
報を処理して地中の地層・土質の断面情報が得られる。
次に、本発明のもう一つの特徴である(b)について
説明する。
説明する。
レーダ本体において、符号パターンは同じで、周期が
わずかに異なる2つのM系列信号を発生させ、その一方
の信号を光信号に変換して、光ケーブルにより遠方の送
信ゾンデに伝送するので、本体と送信ゾンデの間のケー
ブルから電磁波等の放射をなくすことができる。勿論こ
の光ケーブルには、芯線、テンションメンバ、外被の材
料として金属は一切使用しない。送信ゾンデ内では、光
信号を電気信号に変換して、これをアンテナに供給して
地中に電磁波を放射する。
わずかに異なる2つのM系列信号を発生させ、その一方
の信号を光信号に変換して、光ケーブルにより遠方の送
信ゾンデに伝送するので、本体と送信ゾンデの間のケー
ブルから電磁波等の放射をなくすことができる。勿論こ
の光ケーブルには、芯線、テンションメンバ、外被の材
料として金属は一切使用しない。送信ゾンデ内では、光
信号を電気信号に変換して、これをアンテナに供給して
地中に電磁波を放射する。
レーダ本体の他方のM系列信号を光信号に変換し、光
ケーブルで遠方の受信ゾンデに伝送し、受信ゾンデで
は、これを電気信号に変換し、地中からの電磁波を受信
アンテナで受信して得た信号と乗算し、これを積分器に
より積分し、この様にして相関演算処理された検出信号
を光信号に変換し、光ケーブルでレーダ本体に伝送し、
レーダ本体ではこの光信号を電気信号に変換して検出信
号を得る。
ケーブルで遠方の受信ゾンデに伝送し、受信ゾンデで
は、これを電気信号に変換し、地中からの電磁波を受信
アンテナで受信して得た信号と乗算し、これを積分器に
より積分し、この様にして相関演算処理された検出信号
を光信号に変換し、光ケーブルでレーダ本体に伝送し、
レーダ本体ではこの光信号を電気信号に変換して検出信
号を得る。
したがって、レーダ本体と遠方の受信ゾンデとの間
は、非金属の光ケーブルで結合されることになり、電磁
誘導ノイズの影響を受けない。
は、非金属の光ケーブルで結合されることになり、電磁
誘導ノイズの影響を受けない。
[実施例] 第1図はこの発明の一実施例を示すブロック図であ
る。図において、1はクロック発生器、2は第1の擬似
ランダム信号発生器としてのM系列信号発生器である。
3はクロック発生器、4は第2の擬似ランダム信号発生
器としてのM系列信号発生器である。5,6はそれぞれ電
気信号/光信号変換器である。7は乗算器である。
る。図において、1はクロック発生器、2は第1の擬似
ランダム信号発生器としてのM系列信号発生器である。
3はクロック発生器、4は第2の擬似ランダム信号発生
器としてのM系列信号発生器である。5,6はそれぞれ電
気信号/光信号変換器である。7は乗算器である。
8は光信号/電気信号変換器、9は送信ゾンデ内の増
幅器、10は送信ゾンデ内の電源用のバッテリ、11は送信
アンテナである。
幅器、10は送信ゾンデ内の電源用のバッテリ、11は送信
アンテナである。
12は受信ゾンデ内の増幅器、13は乗算器としてのダブ
ルバランスミキサ、14は電気信号/光信号変換器、15は
積分器としてのローパスフィルタ、16は光信号/電気信
号変換器、17は受信ゾンデ内の電源用のバッテリ、18は
受信アンテナである。
ルバランスミキサ、14は電気信号/光信号変換器、15は
積分器としてのローパスフィルタ、16は光信号/電気信
号変換器、17は受信ゾンデ内の電源用のバッテリ、18は
受信アンテナである。
19は光信号/電気信号変換器、20は検出信号の極大部
の振幅を計測するための振幅値計測器、21は検出信号と
基準信号の時間差から伝播時間を求めるための時間計測
器、22は積分器としてのローパスフィルタ、23は検出信
号の強度又は伝播時間の情報からトモグラフィの演算を
するための演算とその演算結果を表示するための演算表
示部である。
の振幅を計測するための振幅値計測器、21は検出信号と
基準信号の時間差から伝播時間を求めるための時間計測
器、22は積分器としてのローパスフィルタ、23は検出信
号の強度又は伝播時間の情報からトモグラフィの演算を
するための演算とその演算結果を表示するための演算表
示部である。
24,25,26はそれぞれ光ファイバーケーブルである。27
は送信ゾンデ、28は受信ゾンデである。29,30はそれぞ
れボアホールである。31は地中である。32はレーダ本体
である。
は送信ゾンデ、28は受信ゾンデである。29,30はそれぞ
れボアホールである。31は地中である。32はレーダ本体
である。
次に、第1図の装置の構成を説明する。
クロック信号発生器1及び3の周波数は1MHzから1GHz
まで高精度に可変できるシンセサイザを使用して、土中
の電波透過性と検出分解能を勘案して、周波数を選択す
る。以下ではクロック周波数も100MHzとした場合につい
て説明する。
まで高精度に可変できるシンセサイザを使用して、土中
の電波透過性と検出分解能を勘案して、周波数を選択す
る。以下ではクロック周波数も100MHzとした場合につい
て説明する。
クロック信号発生器1は周波数100.004MHz、クロック
発生器3は周波数99.996MHzとして、それぞれM系列信
号発生器2とM系列信号発生器4を駆動する。M系列信
号発生器2とM系列信号発生器4は、擬似ランダム信号
発生手段のひとつとして採用されたもので、M系列信号
の代わりにたとえば、バーカコード、ゴールド符号系列
信号、JPL符号系列信号を用いてもよい。この実施例で
は、その構成を第2図に示すように、7ビットのシフト
レジスタから構成されたM系列信号発生器を使用した。
発生器3は周波数99.996MHzとして、それぞれM系列信
号発生器2とM系列信号発生器4を駆動する。M系列信
号発生器2とM系列信号発生器4は、擬似ランダム信号
発生手段のひとつとして採用されたもので、M系列信号
の代わりにたとえば、バーカコード、ゴールド符号系列
信号、JPL符号系列信号を用いてもよい。この実施例で
は、その構成を第2図に示すように、7ビットのシフト
レジスタから構成されたM系列信号発生器を使用した。
第2図において、41は7段構成のシフトレジスタ、42
は排他的論理和であり、周期127ビッドでこの周期のな
かではランダムな2値信号の周期性循環符号であるM系
列信号を発生する。
は排他的論理和であり、周期127ビッドでこの周期のな
かではランダムな2値信号の周期性循環符号であるM系
列信号を発生する。
第3図はM系列信号発生器の出力波形の一部である。
同図(a)は、論理“1"が電圧+Eに、論理“0"が電圧
−Eに対応させたNRZ(Non Return Zero)波形の例であ
り、同図(b)は、論理“1"が電圧+Eから−Eに変化
する波形に、論理“0"が電圧−Eから+Eに変化する波
形に対応させたPSK(Phaso Shift Keying)波形の例で
あり、電磁波放射効率としては後者の方が良好なので、
本実施例ではPSK波形を使用した。
同図(a)は、論理“1"が電圧+Eに、論理“0"が電圧
−Eに対応させたNRZ(Non Return Zero)波形の例であ
り、同図(b)は、論理“1"が電圧+Eから−Eに変化
する波形に、論理“0"が電圧−Eから+Eに変化する波
形に対応させたPSK(Phaso Shift Keying)波形の例で
あり、電磁波放射効率としては後者の方が良好なので、
本実施例ではPSK波形を使用した。
電気信号/光信号変換器5及び6、光ファイバケーブ
ル24及び25、光信号/電気信号変換器8及び16には、高
速ディジタル信号伝送用の光通信器を用い、レーダ本体
で発生させた高速なM系列信号を送信ゾンデと受信ゾン
デに伝送する。増幅器9はM系列信号を電力増幅してア
ンテナを励振させるための3Wの広帯域電力増幅器を使用
した。バッテリ10及び17としては、小型で長時間使用可
能なニッケルカドミウム電池を使用した。アンテナ11及
び18はともに円筒状のアルミ管できたダイポールアンテ
ナで中央部にパランコイルを設け電気的なマッチングを
行っている。
ル24及び25、光信号/電気信号変換器8及び16には、高
速ディジタル信号伝送用の光通信器を用い、レーダ本体
で発生させた高速なM系列信号を送信ゾンデと受信ゾン
デに伝送する。増幅器9はM系列信号を電力増幅してア
ンテナを励振させるための3Wの広帯域電力増幅器を使用
した。バッテリ10及び17としては、小型で長時間使用可
能なニッケルカドミウム電池を使用した。アンテナ11及
び18はともに円筒状のアルミ管できたダイポールアンテ
ナで中央部にパランコイルを設け電気的なマッチングを
行っている。
アンテナの外側はプラスチックで絶縁及び防水処理を
施している。電気信号/光信号変換器14、光ファイバケ
ーブル25、光信号/電気信号変換器19は低速用のアナロ
グ信号伝送用の光信号器を使用した。本発明では、受信
ゾンデ内で後述すうようなM系列信号の信号処理を行
い、その結果十分低速となって、S/Nも向上した信号を
光通信器でレーダ本体へ伝送するので、波形歪みやS/N
の低下が少ない。
施している。電気信号/光信号変換器14、光ファイバケ
ーブル25、光信号/電気信号変換器19は低速用のアナロ
グ信号伝送用の光信号器を使用した。本発明では、受信
ゾンデ内で後述すうようなM系列信号の信号処理を行
い、その結果十分低速となって、S/Nも向上した信号を
光通信器でレーダ本体へ伝送するので、波形歪みやS/N
の低下が少ない。
光ファイバケーブル24はテンションメンバなどの補強
材や外覆はすべて非金属で構成され、送信ゾンデ27をボ
アホール内で吊るす役割もある。また、光ファイバケー
ブル25,26は、1条の非金属ケーブル内に非金属のテン
ションメンバと供に格納され、受信ゾンデをボアホール
内で吊るす役割もはたしている。
材や外覆はすべて非金属で構成され、送信ゾンデ27をボ
アホール内で吊るす役割もある。また、光ファイバケー
ブル25,26は、1条の非金属ケーブル内に非金属のテン
ションメンバと供に格納され、受信ゾンデをボアホール
内で吊るす役割もはたしている。
受信ゾンデ内の増幅器12は、高感度広帯域の増幅器で
入力信号の大きさに応じて適切な受信感度となるように
対数増幅器を使用している。また、この増幅器はその入
り口に可変減衰器が内蔵されており、感度を任意に変え
られる。第1図には記していないが、もうひとつの光通
信器をレーダ本体と受信ゾンデの間に追加して、この増
幅器内の可変減衰器の調整をレーダ本体から行わせるこ
ともできる。
入力信号の大きさに応じて適切な受信感度となるように
対数増幅器を使用している。また、この増幅器はその入
り口に可変減衰器が内蔵されており、感度を任意に変え
られる。第1図には記していないが、もうひとつの光通
信器をレーダ本体と受信ゾンデの間に追加して、この増
幅器内の可変減衰器の調整をレーダ本体から行わせるこ
ともできる。
次に、本実施例の動作について説明する。
M系列信号発生器2とM系列信号発生器4は同一の回
路構成であるが、駆動されるクロック信号がわずかに異
なるので、2つのM系列信号の周期の時間はそれぞれ12
69.9492nsと1270.0508nsとわずかに異なる。それ故この
2つのM系列信号M1及びM2を循環して発生させ、ある時
刻taで2つのM系列信号のパターンが一致したとする
と、1周期の時間経過毎に0.1nsのずれが両信号間に生
じ、100周期後には10nsのずれが両信号間に生ずる。こ
こでM系列信号は1周期1270nsに127個の信号を発生す
るので、1信号の発生時間は10nsである。
路構成であるが、駆動されるクロック信号がわずかに異
なるので、2つのM系列信号の周期の時間はそれぞれ12
69.9492nsと1270.0508nsとわずかに異なる。それ故この
2つのM系列信号M1及びM2を循環して発生させ、ある時
刻taで2つのM系列信号のパターンが一致したとする
と、1周期の時間経過毎に0.1nsのずれが両信号間に生
じ、100周期後には10nsのずれが両信号間に生ずる。こ
こでM系列信号は1周期1270nsに127個の信号を発生す
るので、1信号の発生時間は10nsである。
従って、2つのM系列信号M1及びM2間に10nsのずれが
生ずるということは、M系列信号が1個分ずれたことに
相当する。これらのタイミング関係を第4図に示してい
る。
生ずるということは、M系列信号が1個分ずれたことに
相当する。これらのタイミング関係を第4図に示してい
る。
第4図は第1図の装置の動作を説明するための波形図
である。同図において、(a)は基準となるM系列信号
発生器4の1周期分の出力が127個の信号を含み、その
周期が1270nsであることを示し、(b)はM系列信号発
生器4からの出力M2が−100番から300番の周期まで循環
して発生されている状態を示し、(c)はM系列信号発
生器3からの出力M1がM2と比較して1周期に0.1ns、100
周期で10ns短時間であること、及び時刻taにおいて2つ
のM系列信号M1とM2が同期して、両方に信号のパターン
が一致したことを示している。また、この2つのM系列
信号M1とM2はある時刻において両信号のパターンが一致
すると、以後ずれが次第に増大し一定時間経過すると再
び両信号のパターンが一致する。この例の場合ほぼM系
列信号M1の126.777周期とM2の126.767周期毎、時間で約
16.1ms毎にこの2つのM系列信号M1及びM2のパターン一
致が繰り返して発生することになる。
である。同図において、(a)は基準となるM系列信号
発生器4の1周期分の出力が127個の信号を含み、その
周期が1270nsであることを示し、(b)はM系列信号発
生器4からの出力M2が−100番から300番の周期まで循環
して発生されている状態を示し、(c)はM系列信号発
生器3からの出力M1がM2と比較して1周期に0.1ns、100
周期で10ns短時間であること、及び時刻taにおいて2つ
のM系列信号M1とM2が同期して、両方に信号のパターン
が一致したことを示している。また、この2つのM系列
信号M1とM2はある時刻において両信号のパターンが一致
すると、以後ずれが次第に増大し一定時間経過すると再
び両信号のパターンが一致する。この例の場合ほぼM系
列信号M1の126.777周期とM2の126.767周期毎、時間で約
16.1ms毎にこの2つのM系列信号M1及びM2のパターン一
致が繰り返して発生することになる。
M系列信号発生器3及び4からそれぞれ出力されるM
系列信号M1及びM2は2つに分岐され、その一方の信号は
それぞれ乗算器7に入力される。乗算器7及び13は、例
えば広帯域のダブル・バランスド・ミキサ(DBM)が使
用され、2つのM系列信号の乗算が行われる。M系列信
号は前述の如く正又は負の電圧信号であり、同符号の乗
算結果は正電圧、異符号の乗算結果は負電圧となり、乗
算器7及び13の出力には正又は負の電圧信号が得られ
る。
系列信号M1及びM2は2つに分岐され、その一方の信号は
それぞれ乗算器7に入力される。乗算器7及び13は、例
えば広帯域のダブル・バランスド・ミキサ(DBM)が使
用され、2つのM系列信号の乗算が行われる。M系列信
号は前述の如く正又は負の電圧信号であり、同符号の乗
算結果は正電圧、異符号の乗算結果は負電圧となり、乗
算器7及び13の出力には正又は負の電圧信号が得られ
る。
従って、いま2つのM系列信号M1及びM2のパターンが
一致した時刻taの近傍では乗算器5の出力信号は直流正
電圧又は正電圧のパルス列となる。しかし、この2つの
M系列信号M1及びM2の周期がわずかに異なり、1周期の
時間経過毎に0.1nsのずれが両信号間に生ずる。そし
て、時刻taより100周期後には2つのM系列信号M1及びM
2の間には10nsのずれ即ち信号1個分のずれを生じる。
この状態においては、両信号間の相関は無くなり乗算器
7の出力には正及び負のパルス列信号がランダムに発生
する。この乗算器7の出力波形が第4図(e)に示され
ている。
一致した時刻taの近傍では乗算器5の出力信号は直流正
電圧又は正電圧のパルス列となる。しかし、この2つの
M系列信号M1及びM2の周期がわずかに異なり、1周期の
時間経過毎に0.1nsのずれが両信号間に生ずる。そし
て、時刻taより100周期後には2つのM系列信号M1及びM
2の間には10nsのずれ即ち信号1個分のずれを生じる。
この状態においては、両信号間の相関は無くなり乗算器
7の出力には正及び負のパルス列信号がランダムに発生
する。この乗算器7の出力波形が第4図(e)に示され
ている。
乗算器7の出力信号はローパル・フィルタ22に供給さ
れ直流電圧に変換される。ローパス・フィルタ22及び15
はそれぞれカットオフ周波数fciを有し、カット・オフ
周波数fcよりも高波数の入力成分を減衰させ、入力信号
の平滑化を行う機能を有する。ローパス・フィルタ22の
出力信号は、2つのM系列信号M1及びM2のパターンが一
致した時刻taにおいて最大値となり、時刻taよりM系列
信号M2が100周期前後にずれた時刻、即ちtan±127μs
の時刻に最小値となる。そしてこの最大値を頂点として
前後の最小値に直線的に減少する三角波の電圧信号とな
る。第4図(f)にこのローパス・フィルタ22の出力波
形が示されている。また、この三角波の電圧信号は、前
述の如く2つのM系列の周期状態が発生する16.1ms毎に
ローパス・フィルタ22から出力される。
れ直流電圧に変換される。ローパス・フィルタ22及び15
はそれぞれカットオフ周波数fciを有し、カット・オフ
周波数fcよりも高波数の入力成分を減衰させ、入力信号
の平滑化を行う機能を有する。ローパス・フィルタ22の
出力信号は、2つのM系列信号M1及びM2のパターンが一
致した時刻taにおいて最大値となり、時刻taよりM系列
信号M2が100周期前後にずれた時刻、即ちtan±127μs
の時刻に最小値となる。そしてこの最大値を頂点として
前後の最小値に直線的に減少する三角波の電圧信号とな
る。第4図(f)にこのローパス・フィルタ22の出力波
形が示されている。また、この三角波の電圧信号は、前
述の如く2つのM系列の周期状態が発生する16.1ms毎に
ローパス・フィルタ22から出力される。
ローパスフィルタ22からの出力信号は時間計測器21へ
入力され、三角波発生時刻からレーダ内部の固定遅延時
間を補正して、電磁波の地中伝播時間を測定するための
基準時刻となる。M系列信号発生器2から出力されたM
系列信号M1は前述の光通信器等を介して、送信アンテナ
11に供給され、電磁波として地中に放射される。この放
射された電磁波は地中31を介して受信アンテナ18に到達
する。このとき、受信されたM系列信号は、送信された
M系列信号より電磁波の伝播時間だけ遅延した信号とな
る。
入力され、三角波発生時刻からレーダ内部の固定遅延時
間を補正して、電磁波の地中伝播時間を測定するための
基準時刻となる。M系列信号発生器2から出力されたM
系列信号M1は前述の光通信器等を介して、送信アンテナ
11に供給され、電磁波として地中に放射される。この放
射された電磁波は地中31を介して受信アンテナ18に到達
する。このとき、受信されたM系列信号は、送信された
M系列信号より電磁波の伝播時間だけ遅延した信号とな
る。
M系列信号発生器4から出力されたM系列信号M2は、
前述の光通信器を介して、受信ゾンデ内の乗算器13に供
給され、受信されたM系列信号と乗算され、その結果が
ローパスフィルタ15を通過する。以上の動作は、乗算器
7、ローパスフィルタ22において先に説明した動作と同
じである。相違する点は、2つのM系列信号M1とM2のパ
ターンが一致する時刻が異なる点である。厳密には、受
信されたM系列信号が伝播により若干の波形歪みを受け
ているが、これは本発明の動作には影響を与えない。
前述の光通信器を介して、受信ゾンデ内の乗算器13に供
給され、受信されたM系列信号と乗算され、その結果が
ローパスフィルタ15を通過する。以上の動作は、乗算器
7、ローパスフィルタ22において先に説明した動作と同
じである。相違する点は、2つのM系列信号M1とM2のパ
ターンが一致する時刻が異なる点である。厳密には、受
信されたM系列信号が伝播により若干の波形歪みを受け
ているが、これは本発明の動作には影響を与えない。
ローパスフィルタ15により積分され低速化された検出
信号は前述した光通信器によりレーダ本体内の時間計測
器21と振幅値計測器20に入力される。時間計測器21で
は、前述した基準時刻に対して検出信号の極大値が発生
した時刻を計ることにより電磁波の伝播時間を求めるこ
とができる。ここで、時間計測器内で伝播時間を計測す
る場合に注目すべき点は、時間軸が、実際の電磁波の伝
播時間に比べて、拡大されている点である。例えば、地
中の伝播時間200nsの場合には、時間計測器では25μs
を計測することになり、すなわち時間軸が12,700倍に拡
大されて、極めて低速な信号を計測すればよいことにな
る。
信号は前述した光通信器によりレーダ本体内の時間計測
器21と振幅値計測器20に入力される。時間計測器21で
は、前述した基準時刻に対して検出信号の極大値が発生
した時刻を計ることにより電磁波の伝播時間を求めるこ
とができる。ここで、時間計測器内で伝播時間を計測す
る場合に注目すべき点は、時間軸が、実際の電磁波の伝
播時間に比べて、拡大されている点である。例えば、地
中の伝播時間200nsの場合には、時間計測器では25μs
を計測することになり、すなわち時間軸が12,700倍に拡
大されて、極めて低速な信号を計測すればよいことにな
る。
また、振幅値計測器23では、検出信号の極大部の振幅
を計ることにより電磁波の減衰を計測することができ
る。
を計ることにより電磁波の減衰を計測することができ
る。
以上により、演算表示器23には、電磁波の地中の伝播
時間と減衰に関する情報が入力され、これに基づいて地
中の断面像が演算され表示される。
時間と減衰に関する情報が入力され、これに基づいて地
中の断面像が演算され表示される。
断面像を得る信号処理アルゴリズム自体は従来から知
られており、例えばAlegebraic Recostruction Techniq
ue、Simultaneous Iterative ReconstructionTechique
及びDiffraction Tomographyも使用できるが、ここでは
いわゆる反復法を適用した。
られており、例えばAlegebraic Recostruction Techniq
ue、Simultaneous Iterative ReconstructionTechique
及びDiffraction Tomographyも使用できるが、ここでは
いわゆる反復法を適用した。
第5図は反復法の説明図であり、図示のように送信点
から或る受信点に至る破線Rkに沿った伝播遅延時間tk又
は振幅ak,を測定するが、それぞれ次の(2),(3)
式で表現される。
から或る受信点に至る破線Rkに沿った伝播遅延時間tk又
は振幅ak,を測定するが、それぞれ次の(2),(3)
式で表現される。
なお、上式において、V(x,y)は断面内の速度分布
であり、a(x,y)は減衰パラメータの分布である。
であり、a(x,y)は減衰パラメータの分布である。
第6図は演算表示器23における反復法の演算動作を示
したフローチャートである。走時データを入力した後、
初期モデルV0(x,y)、a0(x,y)を設定し、(2)式又
は(3)式に従って測定データと同じ送信点−受信点の
組についてtk又はakを求め、実施値との残差を低減させ
るように、モデルを修正し、近付けていく。
したフローチャートである。走時データを入力した後、
初期モデルV0(x,y)、a0(x,y)を設定し、(2)式又
は(3)式に従って測定データと同じ送信点−受信点の
組についてtk又はakを求め、実施値との残差を低減させ
るように、モデルを修正し、近付けていく。
[発明の効果] この発明によれば、周波数がわずかに異なる2つの擬
似ランダム信号を使用して地中に電磁波を入射してその
透過波、反射波又は回折波の振幅(減衰)及び伝播時間
を高精度に測定できるようにし、また、光ファイバを使
用した光伝送系を使用して、レーダ本体と送信ゾンデ、
受信ゾンデとの間にノイズが混入しないようにしたの
で、高感度に地中の断面情報を得ることができるように
なった。特に、関東ローム層のように土壌中の水分が多
く電磁波の減衰が大きい地域でも、S/Nの良好な信号が
得られ、広い領域を一度に効率良く探査することができ
るようになった。
似ランダム信号を使用して地中に電磁波を入射してその
透過波、反射波又は回折波の振幅(減衰)及び伝播時間
を高精度に測定できるようにし、また、光ファイバを使
用した光伝送系を使用して、レーダ本体と送信ゾンデ、
受信ゾンデとの間にノイズが混入しないようにしたの
で、高感度に地中の断面情報を得ることができるように
なった。特に、関東ローム層のように土壌中の水分が多
く電磁波の減衰が大きい地域でも、S/Nの良好な信号が
得られ、広い領域を一度に効率良く探査することができ
るようになった。
第1図はこの発明の一実施例による地中レーダトモグラ
フィ装置の構成を示すブロック図、第2図は第1図のM
系列信号発生器の回路図、第3図はM系列信号発生器の
出力波形図、第4図は第1図の装置の動作を示すタイム
チャート、第5図は反復法の説明図、第6図は反復法の
演算動作を示すフローチャートである。
フィ装置の構成を示すブロック図、第2図は第1図のM
系列信号発生器の回路図、第3図はM系列信号発生器の
出力波形図、第4図は第1図の装置の動作を示すタイム
チャート、第5図は反復法の説明図、第6図は反復法の
演算動作を示すフローチャートである。
Claims (3)
- 【請求項1】地中に電磁波を入射して、その透過波、反
射波又は回折波の振幅及び伝播時間を多点にわたって計
測し、これに信号処理を施して、地中の地層・土質の分
布を断面情報として得る地中レーダトモグラフィ装置に
おいて、 第1のクロック発生器と、 該第1のクロック発生器の出力によって駆動される第1
の擬似ランダム信号を出力する第1の擬似ランダム信号
発生器と、 該第1のクロック発生器の周波数とわずかに異なる周波
数を有する第2のクロック発生器と、 前記第1の擬似ランダム信号発生器と同じ回路構成から
なり、該第2のクロック発生器の出力によって駆動され
る第2の擬似ランダム信号を出力する第2の擬似ランダ
ム信号発生器と、 前記第1の擬似ランダム信号と前記第2の擬似ランダム
信号とを乗算する乗算器と、 該乗算器の出力を積分する積分器と、 前記第1の擬似ランダム信号を光信号に変換する第1の
電気/光変換器と、 該第1の電気/光変換器で変換された光信号を伝送する
第1の光ファイバと、 該第1の光ファイバで伝送されてきた光信号を電磁波に
変換して地中へ放射する送信ゾンデと、 前記第2の擬似ランダム信号を光信号に変換する第2の
電気/光変換器と、 該第2の電気/光変換器で変換された光信号を伝送する
第2の光ファイバと、 地中からの電磁波を受信信号として受信するとともに、
前記第2の光ファイバによって伝送されてきた光信号を
電気信号に変換し、この電気信号と前記受信信号とを乗
算し、この乗算結果を積分し、そして、この積分結果を
光信号として出力する受信ゾンデと、 該受信ゾンデから出力される光信号を伝送する第3の光
ファイバと、 該第3の光ファイバで伝送されてきた光信号を電気信号
に変換する光/電気変換器と、 前記積分器の出力と前記光/電気変換器の出力から得ら
れた情報を処理して地中の地層・土地の断面情報を得る
信号処理器と を備えたことを特徴とする地中レーダトモグラフィ装
置。 - 【請求項2】前記第1のクロック発生器と前記第2のク
ロック発生器の出力のクロック周波数を1MHzから1GHzの
範囲内で設定することを特徴とする請求項1記載の地中
レーダトモグラフィ装置。 - 【請求項3】前記第1の擬似ランダム信号発生器及び第
2の擬似ランダム信号発生器は、M系列信号、ゴールド
符号系列信号、バーカーコード又はJPL符号系列信号を
発生する方式のものである請求項1又は2記載の地中レ
ーダトモグラフィ装置。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19408390A JP2512339B2 (ja) | 1990-07-24 | 1990-07-24 | 地中レ―ダトモグラフィ装置 |
CA002065251A CA2065251A1 (en) | 1990-07-24 | 1990-11-09 | Underground radar tomography and apparatus therefor |
DE69019159T DE69019159T2 (de) | 1990-07-24 | 1990-11-09 | Anordnung zur unterirdischen radar-tomographie. |
US07/838,442 US5323114A (en) | 1990-07-24 | 1990-11-09 | Method and apparatus for obtaining sectional information of the underground by measuring time differences and strength of electromagnetic signals |
EP90916374A EP0493598B1 (en) | 1990-07-24 | 1990-11-09 | Apparatus for underground radar tomography |
PCT/JP1990/001455 WO1992001957A1 (fr) | 1990-07-24 | 1990-11-09 | Procede et appareil pour stratigraphie du sous-sol a l'aide d'un radar |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19408390A JP2512339B2 (ja) | 1990-07-24 | 1990-07-24 | 地中レ―ダトモグラフィ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0480684A JPH0480684A (ja) | 1992-03-13 |
JP2512339B2 true JP2512339B2 (ja) | 1996-07-03 |
Family
ID=16318676
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19408390A Expired - Lifetime JP2512339B2 (ja) | 1990-07-24 | 1990-07-24 | 地中レ―ダトモグラフィ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2512339B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102590869B (zh) * | 2012-03-19 | 2013-11-13 | 中国科学院电工研究所 | 一种人工场源频率域电法勘探方法及勘探系统 |
-
1990
- 1990-07-24 JP JP19408390A patent/JP2512339B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0480684A (ja) | 1992-03-13 |
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