JPWO2022264787A5 - - Google Patents

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JPWO2022264787A5
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本開示は、一般にステータ及び回転電動機に関する。より詳細には、本開示は、インシュレータを有するステータ及びそのステータを備えた回転電動機に関する。
特許文献1は、回転軸を中心として回転自在であるロータと、ステータコア及びステータコアに巻回された巻線とを有するステータと、を備える電動機を開示する。
国際公開番号WO2018/020631
特許文献1に記載されたような電動機において、ステータ内で磁束密度が飽和(磁気飽和)することにより電動機のトルクが低下することを抑制したいという要望があった。
本開示は上記事由に鑑みてなされ、回転電動機のトルクが低下する可能性を低減することができるステータ及びそのステータを備えた回転電動機を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係るステータは、ステータコアと、インシュレータと、コイルと、を備える。前記ステータコアは、環状のヨーク及び前記ヨークから前記ヨークの内側へ突出した複数のティースを有する。前記インシュレータは、前記ステータコアの少なくとも一部を覆う。前記コイルは、前記インシュレータを介して前記複数のティースのうちの少なくとも1本のティースに設置される。前記インシュレータは、前記コイルに対向する第1面と、前記ヨークに対向する第2面と、を有する。前記第1面は、前記ティースの突出方向に対して垂直である。前記第2面は、前記ティースの前記突出方向に対して垂直な第1垂直面と、前記垂直面に対して前記第1面側に屈曲する第1屈曲面と、を含む。前記ヨークは、前記第2面と対向する内周面を有する。
本開示の一態様に係る回転電動機は、前記ステータと、ロータと、を備える。前記ロータは、前記ステータの内側に配置され、前記ステータに対して回転する。
本開示によれば、回転電動機のトルクが低下する可能性を低減することができるステータ及びそのステータを備えた回転電動機を提供することができる。
図1は、実施形態に係る回転電動機の断面図である。 図2は、実施形態に係るステータの一部断面図である。 図3は、変形例1に係るステータの要部の平面図である。 図4は、変形例2に係るステータの要部の平面図である。 図5は、その他の変形例に係るステータの一部断面図である。
本開示の実施形態に係る回転電動機1について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態及び変形例は、本開示の一例に過ぎず、本開示は、実施形態及び変形例に限定されない。下記の実施形態及び変形例以外であっても、本開示の技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、下記の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。また、下記の実施形態(変形例を含む)は、適宜組み合わせて実現されてもよい。
(1)概要
まず、本実施形態の回転電動機1の概要について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、実施形態に係る回転電動機1の断面図である。図2は、実施形態に係るステータ2の一部の断面図である。
回転電動機1は、図1に示すように、ステータ2と、ステータ2の内側に配置され、ステータ2に対して回転するロータ3と、を備える。ステータ2とロータ3との間には空隙が設けられ、ロータ3はステータ2と非接触の状態で回転軸A1を中心として回転する。
ステータ2は、図1及び図2に示すように、ステータコア20と、インシュレータ4と、コイル5と、を備える。ステータコア20は、環状のヨーク21及びヨーク21からヨーク21の内側へ突出した複数(本実施形態では12本)のティース22を有する。インシュレータ4は、ステータコア20の少なくとも一部を覆う。コイル5は、インシュレータ4を介して複数のティース22のうちの少なくとも1本のティース22に設置される。
ここで、図2に示すように、インシュレータ4は、コイル5に対向する第1面41と、ヨーク21に対向する第2面42と、を有する。第1面41は、ティース22の突出方向に対して垂直である。第2面42は、ティース22の突出方向に対して垂直な第1垂直面421と、第1垂直面421に対して第1面41側に屈曲する第1屈曲面422と、を含む。
また、ヨーク21は、インシュレータ4の第2面42と対向する内周面211を有する。
(2)詳細
以下、本実施形態に係る回転電動機1について、図1及び図2を参照して詳しく説明する。なお、本開示でいう「垂直」とは、完全な垂直だけでなく、2つの平面がなす角度が90±5°である実質的な垂直も含む。また、本開示における「平行」とは、完全な平行だけでなく、2つの平面がなす角度が5°以内である実質的な平行も含む。
(2.1)回転電動機
本実施形態の回転電動機1は、例えばブラシレスモータである。図1に示すように、回転電動機1は、ステータ2と、ステータ2に対して回転するロータ3と、を有している。ステータ2は、ステータコア20と、インシュレータ4と、例えば12個のコイル5と、を有している。ステータコア20は、環状のヨーク21及びヨーク21からヨーク21の内側へ突出した例えば12本のティース22を有する。各コイル5は、各ティース22にインシュレータ4を介して設置される。ロータ3は、ロータコア30と、例えば8個の第1永久磁石31と、例えば8個の第2永久磁石34と、出力軸32と、を有する。8個の第1永久磁石31及び8個の第2永久磁石34はロータコア30に保持されている。ロータ3は、ステータ2の内側に空隙を介して配置され、ステータ2に対して回転軸A1を中心として回転する。詳細には、コイル5に電流が流れたときに発生する磁束と、第1永久磁石31及び第2永久磁石34によって発生する磁束とが相互作用することにより、ロータ3を回転させる力が発生する。ロータ3の回転力(駆動力)は、出力軸32から外部に伝達される。
(2.2)ステータ
ステータ2のステータコア20は、図1に示すように、回転軸A1を中心とする環状であるヨーク21と、ヨーク21から回転軸A1を中心とする径方向に沿ってヨーク21の内側に突出した例えば12本のティース22を有する。なお、本実施形態のステータコア20は、回転軸A1を中心とする周方向に配列される例えば12個の分割コア23から構成される。分割コア23は、例えば、複数の薄板状の磁性体が回転軸A1の軸方向に積層されて形成される。図2に示すように、各分割コア23はヨーク部24と、ヨーク部24の内側からヨーク21の径方向(回転軸A1を中心とする径方向)に突出した1本のティース22を有する。ヨーク部24は、ヨーク21の軸方向(回転軸A1の軸方向)から見たとき、ヨーク21の軸(回転軸A1)を中心とする円弧形状である。つまり本実施形態では、図1及び図2に示すように、12個の分割コア23が回転軸A1を中心とする周方向に配列されることによって、12個のヨーク部24が回転軸A1を中心とする環状のヨーク21を形成する。また、これにより12本のティース22が回転軸A1を中心とする周方向に間隔を空けて配置される。なお、分割コア23の数は12個に限定されず、11個以下でもよいし、13個以上でもよい。また、ステータコア20は分割コア23から構成されず、分割不可能な1つの部品であってもよい。
12本のティース22は、回転軸A1を中心とする周方向において例えば等間隔となるように設けられる。各ティース22は、図2に示すように、各ティース22の突出方向に沿って幅が一定である胴部221と、突出方向に沿って回転軸A1に近づくにつれて幅が増加する脚部222を有する。ここで、図2において仮想線8はティース22の突出方向を示すものであり、実体を伴わない。
また、ステータ2は、インシュレータ4を有している。インシュレータ4は、例えば、合成樹脂を材料として形成されており、電気絶縁性を有している。インシュレータ4は、各ティース22の胴部221の少なくとも一部及び脚部222の少なくとも一部と、ヨーク21の内周面211(後述する)の少なくとも一部と、を含む領域を覆っている。各ティース22には、図2に示すように、インシュレータ4を介してコイル5が設置される。すなわち、12個のコイル5は、12本のティース22と一対一で対応し、各コイル5は、インシュレータ4を介して対応するティース22に巻きついている巻線51で形成される。巻線51の巻き方としては、例えば、集中巻が採用される。またコイル5を形成する巻線51は、例えば断面が円形である丸線である。
インシュレータ4は、図2に示すように、ティース22に巻かれたコイル5に対向する第1面41及びヨーク21に対向する第2面42を有する。第1面41は、ティース22の突出方向に対して垂直である。すなわち、第1面41を含む仮想平面9と、ティース22の突出方向を示す仮想線8とは垂直に交差する。第2面42は、ティース22の突出方向に対して垂直な第1垂直面421と、第1垂直面421に対して第1面41側に屈曲する第1屈曲面422と、を有する。すなわち、第1垂直面421を含む仮想平面10と、仮想線8とは垂直に交差する。また、第1屈曲面422は、例えば第1垂直面421と0°より大きく180°より小さい角度をなして連続する平面である。なお、第1屈曲面422は、曲面であってもよいし、互いに0°より大きく180°より小さい角度をなして連続する複数の平面を含んでもよい。
また、インシュレータ4は、互いに反対側の第3面43及び第4面44を有する。第3面43はコイル5に対向する面であり、第4面44はティース22の胴部221に対向する面である。第3面43及び第4面44の各々は、ティース22の突出方向に対して平行である。すなわち、第3面43及び第4面44の各々は、第1面41、及び第2面42の第1垂直面421に対してそれぞれ垂直である。
ここで、本実施形態では、第1面41と第1垂直面421との間のインシュレータ4の厚みT1は、第3面43と第4面44との間のインシュレータ4の厚みT2よりも厚い。なお厚みT1は、厚みT2よりも薄くてもよいし、厚みT2と等しくてもよい。
また、インシュレータ4は、互いに反対側の第5面45及び第6面46を有する。第5面45はコイル5に対向する面であり、第6面46はティース22の脚部222に対向する面である。
ここで、第1面41、第3面43及び第5面45は互いに0°より大きく180°より小さい角度をなして連続しており、コイル5が巻かれるインシュレータ4の内面を構成する。本実施形態では、第1面41は、第3面43に対して例えば垂直である。
また第2面42、第4面44及び第6面46は互いに0°より大きく180°より小さい角度をなして連続しており、分割コア23と接するインシュレータ4の外面を構成する。本実施形態では、第2面42の第1垂直面421は、第4面44に対して例えば垂直である。
ヨーク21は、インシュレータ4の第2面42と対向して接する内周面211を有する。詳細には、図2に示すように、各分割コア23が有するヨーク部24が内周面211を有する。ここで、内周面211はインシュレータ4を介してコイル5と対向するヨーク部24の内側の面である。
内周面211は、インシュレータ4の第1垂直面421と対向する第2垂直面212と、インシュレータ4の第1屈曲面422と対向する第2屈曲面213と、を含む。第2垂直面212は、ティース22の突出方向に対して垂直である。すなわち、第2垂直面212を含む仮想平面11と、仮想線8とは垂直に交差する。また、第1垂直面421と第2垂直面212とは平行である。第2屈曲面213は第2垂直面212に対して、インシュレータ4の第2面42側に屈曲する。ここで、本実施形態では第2屈曲面213は例えば平面である。なお、第2屈曲面213は平面に限定されず曲面でもよい。
第2垂直面212と第2屈曲面213とは0°より大きく180°より小さい角度をなして連続しており、ヨーク21の軸方向(回転軸A1方向)から見たときに屈曲点P1が第2垂直面212と第2屈曲面213との境界となる。
第2屈曲面213は、図2に示すように、第2垂直面212に対して角度θだけインシュレータ4の第2面42側に屈曲している。ここで、角度θは、0°<θ≦(180/N)°となることが好ましい。Nはステータコア20が有するスロット25の数であり、2以上の整数である。なおスロット25とは、周方向に隣り合う2つのティース22の間の空間である。本実施形態では、図1に示すようにNは例えば12個であるため、角度θは、0°<θ≦15°となることが好ましい。
またヨーク21は、内周面211と反対側の外周面214を更に有する。詳細には、図2に示すように、各分割コア23が有するヨーク部24が外周面214を有する。ここで、外周面214は、環状であるヨーク21の軸方向(回転軸A1方向)に垂直な断面の形状が円弧形状である円弧面である。つまり、12個のヨーク部24のそれぞれの外周面214が回転軸A1を中心に周方向に並び、環状であるヨーク21の外周円を形成する。
なお、外周面214のすべてが円弧面であることはヨーク21に必須の構成ではなく、外周面214の少なくとも一部が円弧面であればよい。
(2.3)ロータ
ロータ3は、図1に示すように、ロータコア30と、例えば8個の第1永久磁石31と、例えば8個の第2永久磁石34と、出力軸32と、を有している。ロータコア30は、例えば、複数の電磁鋼板が回転軸A1方向に積層されて形成される。ロータコア30は、回転軸A1を中心とする円筒状に形成される。ロータコア30の回転軸A1方向の厚さは、例えばステータコア20の回転軸A1方向の厚さに等しい。なお本開示において、「等しい」とは、厳密に同じである場合に限定されず、許容される誤差の範囲内で異なっている場合も含む。
ロータコア30の内側には軸孔33が設けられ、出力軸32が軸孔33に保持されている。出力軸32は例えば金属製の長尺のシャフトであり、ロータコア30と出力軸32とは一体に回転する。
本実施形態では、ロータコア30は、8つの第1穴35及び8つの第2穴36を有する。
図1に示すように、8つの第1穴35及び8つの第2穴36は、出力軸32を中心として放射状に設けられている。また、8つの第1穴35は、ロータコア30の周方向(出力軸32の回転方向)に沿って等間隔で設けられている。同様に8つの第2穴36も、ロータコア30の周方向に沿って等間隔で設けられている。第1穴35と第2穴36とは、周方向に沿って交互に設けられている。各第1穴35は、ロータコア30の径方向(出力軸32の軸方向に直交する方向)に延伸している。つまり8つの第1穴35は出力軸32を中心にスポーク状に形成されている。本実施形態では、第1穴35の平面視形状は、ロータコア30の径方向を長手方向とする長方形である。ここで、各第2穴36のロータコア30の径方向の長さは、第1穴35のロータコア30の径方向の長さよりも短い。
8つの第1穴35には、8つの第1永久磁石31がそれぞれ配置されている。第1永久磁石31は、ロータ3における主磁石である。第1永久磁石31の平面視形状は、ロータコア30の径方向を長手方向とする長方形である。一例として、第1永久磁石31は、板状の直方体である。第1永久磁石31は、磁極の方向がロータコア30の周方向(出力軸32の回転方向)となるように配置されている。つまり、1つの第1永久磁石31は、周方向の一面がN極となり、N極である一面と反対側の一面がS極となるように配置される。なお、周方向に互いに隣り合う2つの第1永久磁石31は、同極を対向させるように配置される。
8つの第2穴36には、8つの第2永久磁石34がそれぞれ配置されている。つまり、第2永久磁石34は、周方向に互いに隣り合う2つの第1永久磁石31の間に配置されている。本実施形態において、第2永久磁石34は、ロータ3における補助磁石である。第2永久磁石34の平面視形状は、縦横比が小さい矩形である。一例として、第2永久磁石34は、棒状の直方体である。第2永久磁石34は、磁極の方向がロータコア30の径方向(出力軸32と直交する方向)となるように配置されている。つまり、1つの第2永久磁石34は、径方向の一面がN極となり、N極である1面と反対側の一面がS極となるように配置される。なお、1つの第1永久磁石31を挟んで周方向に互いに隣り合う2つの第2永久磁石34は、N極及びS極の磁極の向きが逆向きになっている。
ここで第2永久磁石34は、径方向の外側(ステータ2側)の磁極が、当該第2永久磁石34を挟んで周方向に隣り合う2つの第1永久磁石31の対向面と同じ磁極となるように配置される。これにより、周方向に隣り合う2つの第1永久磁石31と、周方向に隣り合う2つの第1永久磁石31の間に設置された1つの第2永久磁石34とが囲むロータコア30の一部は、仮想的な磁極として機能する。
第1永久磁石31及び第2永久磁石34としては、例えば、ネオジム磁石、フェライト磁石又はプラスチック磁石等を採用できる。
このように、ロータコア30には、8個の第1永久磁石31及び8個の第2永久磁石34が収容されている。すなわち、回転電動機1は、いわゆる埋込磁石型(IPM:Interior Permanent Magnet)の構造を有している。なお、回転電動機1の構造は埋込磁石型に限定されず、複数の永久磁石をロータコア30の表面に貼ったいわゆる表面磁石型(SPM:Surface Permanent Magnet)等でもよい。
また、第2永久磁石34はロータコア30に必須の構成ではなく、ロータコア30は永久磁石として第1永久磁石31のみを備えてもよい。また、第1穴35の平面視形状は、ロータコア30の径方向を短手方向とし、ロータコア30の周方向を長手方向とする長方形であってもよい。その場合、第1永久磁石31は、磁極の方向がロータコア30の径方向になるように配置される。
(3)動作及び利点
本実施形態の回転電動機1では、ティース22に巻かれたコイル5に電流が流れることによって発生する磁束と、第1永久磁石31及び第2永久磁石34によって発生する磁束とが相互作用することによって、ロータ3を回転させる力(トルク)が発生する。
コイル5に電流が流れることによってティース22の内部に発生する磁束は、ティース22のN極に相当する端部から流出し、ヨーク21の内部を周方向に貫く。ここで、コイル5に電流が流れることによって発生する磁束の数は、コイル5に流れる電流の値が大きくなるほど増加していく。しかし、磁束密度が一定以上になると、電流増加に対する磁束密度の増加量が飽和する磁気飽和が発生し、回転電動機1のトルクが低下する可能性がある。
そこで、本実施形態の回転電動機1では、磁束がヨーク21を周方向に貫く断面積を広げることにより、磁気飽和の発生を抑制している。
具体的には、インシュレータ4の第2面42が、第1垂直面421と、第1垂直面421に対して第1面41側に屈曲する第1屈曲面422を含み、インシュレータ4の第2面42に接するヨーク21の内周面211が、第2垂直面212と、第2垂直面212に対して第2面42側に屈曲する第2屈曲面213を含む。この構成により、図2に示すように、ヨーク21の第2垂直面212と外周面214との間の径方向の距離(厚みW1)を、ヨーク21の第2屈曲面213と外周面214との間の径方向の距離(厚みW2)よりも大きくすることができる。これにより、ヨーク21の厚みW1に対応する部分における磁気飽和の発生を抑制することができる。
また、本実施形態の回転電動機1では、インシュレータ4の第1面41が、ティース22の突出方向に対し垂直であるため、インシュレータ4のコイル5に対向する面(第1面41、第3面43及び第5面45)により構成されるコイル5の配置領域の全てを、コイル5をティース22に巻くときの巻線軌道上に位置させることができる。それにより、コイル5の巻き崩れを防ぎ、コイル5の整列性を高めることができる。
(4)変形例
以下、実施形態の変形例について説明する。ただし上記実施形態と共通する構成要素については同じ参照符号を付して、適宜その説明を省略する。また、以下に説明する変形例の各構成は、上記実施形態で説明した各構成と適宜組み合わせて適用可能である。
(4.1)変形例1
図3は、変形例1に係るステータ2の要部の平面図である。上記実施形態のステータ2では、第2屈曲面213は平面である。一方、本変形例1のステータ2では、図3に示すように、第2屈曲面213が曲面である点で、上記の実施形態と相違する。詳細には、本変形例1では、第2屈曲面213は、例えば外周面214の方向に凹んでいる曲面である。また、第2屈曲面213は、円弧形状であるヨーク部24の軸方向(環状であるヨーク21の軸方向)に垂直な断面の形状が、外周面214と同心円状の円弧形状である。この場合、第2屈曲面213が第2垂直面212に対して屈曲する角度である角度θは、ヨーク部24の軸方向(ヨーク21の軸方向)から見たときに、第2垂直面212と、屈曲点P2と第2屈曲面213の端点P3を通る仮想的な直線である仮想線6とがなす角度で定義される。
(4.2)変形例2
図4は、変形例2に係るステータ2の要部の平面図である。本変形例2のステータ2は、図4に示すように、第2屈曲面213が、第2垂直面212に対してそれぞれ異なる角度で屈曲する複数の面を含む点で上記の実施形態及び変形例1と相違する。第2屈曲面213が、例えば連続する2つの平面(第1平面2131、第2平面2132)からなる場合、内周面211は、ヨーク部24の軸方向(ヨーク21の軸方向)から見たときに、第2垂直面212と第1平面2131との境界となる第1屈曲点P4と、第1平面2131と第2平面2132との境界となる第2屈曲点P5と、を有する。この場合、第2屈曲面213が第2垂直面212に対して屈曲する角度である角度θは、ヨーク部24軸方向から見たときに、第2垂直面212と、第1屈曲点P4と第2屈曲面213の端点P6との間を通る仮想的な直線である仮想線7とがなす角度で定義される。
(4.3)その他の変形例
図5は、その他の変形例に係るステータ2の一部の断面図である。コイル5を形成する巻線51は、図5に示すように断面が矩形状である、いわゆる平角線であってもよい。平角線でコイル5を形成した場合、丸線でコイル5を形成した場合と比較して、巻線51間の隙間を小さくすることができ、コイル5の単位断面積あたりに流れる電流量を増加させることができる。また、インシュレータ4の第1面41とコイル5の隙間を小さくすることができ、コイル5の整列性を高めることができる。また、コイル5とインシュレータ4間の熱伝導性を高めることができる。
(5)まとめ
以上述べたように、第1の態様に係るステータ(2)は、ステータコア(20)と、インシュレータ(4)と、コイル(5)と、を備える。ステータコア(20)は、環状のヨーク(21)及びヨーク(21)からヨーク(21)の内側へ突出した複数のティース(22)を有する。インシュレータ(4)は、ステータコア(20)の少なくとも一部を覆う。コイル(5)は、インシュレータ(4)を介して複数のティース(22)のうちの少なくとも1本のティース(22)に設置される。インシュレータ(4)は、コイル(5)に対向する第1面(41)と、ヨーク(21)に対向する第2面(42)と、を有する。第1面(41)は、ティース(22)の突出方向に対して垂直である。第2面(42)は、ティース(22)の突出方向に対して垂直な第1垂直面(421)と、垂直面(421)に対して第1面(41)側に屈曲する第1屈曲面(422)と、を含む。ヨーク(21)は、インシュレータ(4)の第2面(42)と対向する内周面(211)を有する。
この態様によれば、回転電動機(1)のトルクが低下する可能性を低減することができる。
第2の態様に係るステータ(2)では、第1の態様において、ヨーク(21)の内周面(211)は、第2垂直面(212)と、第2屈曲面(213)と、を含む。第2垂直面(212)は、ティース(22)の突出方向に対して垂直であり、インシュレータ(4)が含む第1垂直面(421)と対向する。第2屈曲面(213)は、第2垂直面(212)に対してインシュレータ(4)の第2面(42)側に屈曲し、インシュレータ(4)が含む第1屈曲面(422)と対向する。
この態様によれば、ヨーク(21)の周方向に垂直な断面における断面積が大きい部分を設けることができる。
第3の態様に係るステータ(2)では、第2の態様において、ヨーク(21)の第2屈曲面(213)が平面である。
この態様によれば、ステータ(2)をより容易に製造することができる。
第4の態様に係るステータ(2)では、第2の態様において、ヨーク(21)の第2屈曲面(213)が曲面を含む。
この態様によれば、ヨーク(21)の磁気飽和を低減しつつ、スロット(25)の面積を大きくすることでインシュレータ(4)を厚くし、強度や成型性を高めることができる。
第5の態様に係るステータ(2)では、第2の態様において、ヨーク(21)は、内周面(211)と反対側の外周面(214)を更に有する。ヨーク(21)の外周面(214)の少なくとも一部は、ヨーク(21)の軸方向に垂直な断面の形状が円弧形状の円弧面である。ヨーク(21)の第2屈曲面(213)は、ヨーク(21)の軸方向に垂直な断面の形状がヨーク(21)の円弧面と同心円状の円弧形状の面である。
この態様によれば、ヨーク(21)の磁気飽和を低減しつつ、スロット(25)の面積を大きくすることでインシュレータ(4)を厚くし、強度や成型性を高めることができる。
第6の態様に係るステータ(2)では、第2~第5のいずれかの態様において、ステータコア(20)は、複数のティース(22)のうちの周方向に隣り合うティース(22)の間の空間であるスロット(25)をN個(Nは2以上の整数)有する。第2垂直面(212)に対して第2屈曲面(213)がなす角度(θ)は、0°<θ≦(180/N)°である。
この態様によれば、ヨーク(21)の周方向に垂直な断面における断面積の最小値を大きくし、磁気飽和を低減することができる。
第7の態様に係るステータ(2)では、第1~第6のいずれかの態様において、コイル(5)は断面形状が矩形状の巻線(51)で形成されている。
この態様によれば、コイル(5)の整列性を高め、また、コイル(5)とインシュレータ(4)間の熱伝導性を高めることができる。
第8の態様に係る回転電動機(1)は、第1~第7のいずれかの態様のステータ(2)と、ステータ(2)の内側に配置され、ステータ(2)に対して回転するロータ(3)と、を備える。
この態様によれば、ステータ(2)内部における磁気飽和の発生を抑制することができる回転電動機(1)を提供することができる。
なお、第2~第7の態様はステータ(2)に必須の構成ではなく、適宜省略が可能である。
1 回転電動機
2 ステータ
4 インシュレータ
5 コイル
20 ステータコア
21 ヨーク
22 ティース
25 スロット
41 第1面
42 第2面
211 内周面
212 第2垂直面
213 第2屈曲面
214 外周面
421 第1垂直面
422 第1屈曲面
θ 角度

Claims (8)

  1. 環状のヨーク及び前記ヨークから前記ヨークの内側へ突出した複数のティースを有するステータコアと、
    前記ステータコアの少なくとも一部を覆うインシュレータと、
    前記インシュレータを介して前記複数のティースのうちの少なくとも1本のティースに設置されるコイルと、を備え、
    前記インシュレータは、
    前記コイルに対向する第1面と、
    前記ヨークに対向する第2面と、を有し、
    前記第1面は、前記ティースの突出方向に対して垂直であり、
    前記第2面は、前記ティースの前記突出方向に対して垂直な第1垂直面と、前記第1垂直面に対して前記第1面側に屈曲する第1屈曲面と、を含み、
    前記ヨークは、前記第2面と対向する内周面を有する
    ステータ。
  2. 前記ヨークの前記内周面は、
    前記ティースの前記突出方向に対して垂直であり、前記第1垂直面と対向する第2垂直面と、
    前記第2垂直面に対して前記インシュレータの前記第2面側に屈曲し、前記第1屈曲面と対向する第2屈曲面と、を含む
    請求項1に記載のステータ。
  3. 前記ヨークの前記第2屈曲面が平面である
    請求項2に記載のステータ。
  4. 前記ヨークの前記第2屈曲面が曲面を含む
    請求項2に記載のステータ。
  5. 前記ヨークは、前記内周面と反対側の外周面を更に有し、
    前記ヨークの前記外周面の少なくとも一部は、前記ヨークの軸方向に垂直な断面の形状が円弧形状の円弧面であり、
    前記ヨークの前記第2屈曲面は、前記軸方向に垂直な断面の形状が前記ヨークの前記円弧面と同心円状の円弧形状の面である
    請求項2に記載のステータ。
  6. 前記ステータコアは、周方向に隣り合う前記ティースの間の空間であるスロットをN個(Nは2以上の整数)有し、
    前記第2垂直面に対して前記第2屈曲面がなす角度θは、0°<θ≦(180/N)°である
    請求項2~5のいずれか1項に記載のステータ。
  7. 前記コイルは断面形状が矩形状の巻線で形成されている
    請求項1~のいずれか1項に記載のステータ。
  8. 請求項1~のいずれか1項に記載のステータと、
    前記ステータの内側に配置され、前記ステータに対して回転するロータと、を備える
    回転電動機。
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