JPWO2020137362A1 - 判定装置、モータ装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

本発明の一態様は、モータに電流が印加される期間である主期間内の各時刻における前記電流の電流値を示す電流値情報を取得する電流値取得部と、前記電流値情報が示す時刻tにおける前記電流値を電流値i(t)とし(tは実数)、前記電流値情報が示す前記時刻tの経過時間Δt時間後の時刻(t+Δt)における前記電流値を電流値i(t+Δt)とし、前記電流値i(t)と前記電流値i(t+Δt)との差を時刻tにおける電流値変化量として、前記電流値変化量の分布とランダムな変化をする物理量の分散を表す分布である正常分布との違いに基づいて、前記モータの動作が正常か否かを判定する判定部と、を備える判定装置である。

Description

本発明は、判定装置、モータ装置及びプログラムに関する。
これまで、ファンモータの異常を検知する技術が提案されている(米国特許出願公開第2008/0309366号明細書および米国特許出願公開第2014/0111218号明細書を参照)。これらの提案された技術は、ファンモータが異常である際に生じる振動や電流値等の物理量の値が検出されたか否かによってファンモータの異常を検知する技術である。
米国特許出願公開第2008/0309366号明細書 米国特許出願公開第2014/0111218号明細書
従来のモータの異常を検知する技術は、例えばファンモータが異常である際に生じる物理量の値を予め装置が学習しておく必要があり、学習の時間が必要という問題があった。また、このような問題はファンモータだけに限らずモータ全般に共通する問題であった。
上記事情に鑑み、本発明は、モータの異常を示す物理量の値の学習に要する時間を軽減するとともにモータの異常を検知する技術を提供することを目的としている。
本発明の一態様は、モータに電流が印加される期間である主期間内の各時刻における前記電流の電流値を示す電流値情報を取得する電流値取得部と、前記電流値情報が示す時刻tにおける前記電流値を電流値i(t)とし(tは実数)、前記電流値情報が示す前記時刻tの経過時間Δt時間後の時刻(t+Δt)における前記電流値を電流値i(t+Δt)とし、前記電流値i(t)と前記電流値i(t+Δt)との差を時刻tにおける電流値変化量として、前記電流値変化量の分布とランダムな変化をする物理量の分散を表す分布である正常分布との違いに基づいて、前記モータの動作が正常か否かを判定する判定部と、を備える判定装置である。
本発明の一態様は、上記の判定装置であって、前記判定部は、前記主期間内の期間である複数の副期間であって前記主期間の長さの半分以下の長さの期間である複数の副期間ごとに、前記副期間における前記電流値変化量の分布に対する所定の統計量の値を取得する統計量取得処理部と、前記正常分布と前記副期間における前記電流値変化量の分布との違いが所定の大きさ以下であることを前記所定の統計量の値が示すか否かを前記副期間ごとに判定する安定副期間判定処理部と、前記安定副期間判定処理部の判定結果に基づいて前記モータの動作が正常か否かを判定するモータ判定処理部と、を備える。
本発明の一態様は、上記の判定装置であって、前記正常分布と前記副期間における前記電流値変化量の分布との違いが所定の大きさ以下であることを前記所定の統計量の値が示すと前記安定副期間判定処理部によって判定された前記副期間を安定副期間とし、前記正常分布と前記副期間における前記電流値変化量の分布との違いが所定の大きさよりも大きいことを前記所定の統計量の値が示すと前記安定副期間判定処理部によって判定された前記副期間を不安定副期間として、前記モータ判定処理部は、前記安定副期間の数と前記不安定副期間の数との和に対する前記安定副期間の数が所定の値よりも大きい場合に前記モータの動作が正常であると判定し、前記モータ判定処理部は、前記安定副期間の数と前記不安定副期間の数との和に対する前記安定副期間の数が前記所定の値以下である場合に前記モータの動作が異常であると判定する。
本発明の一態様は、上記の判定装置であって、前記正常分布は、ガウス分布である。
本発明の一態様は、上記の判定装置であって、前記所定の統計量は、MD(Mahalanobis' Distance)の2乗の分布の分散をvarMD2として、varMD2である。
本発明の一態様は、上記の判定装置であって、前記安定副期間判定処理部は、さらに、前記電流値又は前記電流値変化量の乱雑さを示す値に基づいて、前記モータの動作が正常か否かを判定する。
本発明の一態様は、上記の判定装置であって、前記安定副期間判定処理部は、MD(Mahalanobis' Distance)の2乗の分布の分散をvarMD2として、前記副期間における前記電流値変化量の分布に対するvarMD2とガウス分布に対するvarMD2との差であるvarMD2差がvarMD2閾値よりも大きく、前記副期間における前記電流値変化量の分布に対するCIVの値と予め定められた第1の値との差であるCIV差が予め定められた第2の値よりも大きい場合に前記副期間は前記不安定副期間であると判定し、前記varMD2差が前記varMD2閾値よりも大きく、前記CIV差が前記第2の値以下である場合に前記副期間は前記安定副期間であると判定し、前記varMD2差が前記varMD2閾値以下であって、前記CIV差が前記第2の値より大きい場合に前記副期間は前記不安定副期間であると判定し、前記varMD2差が前記varMD2閾値以下であって、前記CIV差が前記第2の値以下である場合に前記副期間は前記安定副期間であると判定する。
本発明の一態様は、モータと、前記モータに電流が印加される期間である主期間内の各時刻における前記電流の電流値を示す電流値情報を取得する電流値取得部と、前記電流値情報が示す時刻tにおける前記電流値を電流値i(t)とし(tは実数)、前記電流値情報が示す前記時刻tの経過時間Δt時間後の時刻(t+Δt)における前記電流値を電流値i(t+Δt)とし、前記電流値i(t)と前記電流値i(t+Δt)との差を電流値変化量として、前記電流値変化量の分布と正常分布との違いに基づいて、前記モータの動作が正常か否かを判定する判定部と、を備えるモータ装置である。
本発明の一態様は、上記の判定装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
本発明により、本構成を有しない場合と比較し、モータの異常を示す物理量の値の学習に要する時間を軽減するとともにモータの異常を検知することが可能となる。
実施形態のモータ装置1の機能構成の一例を示す図。 実施形態におけるモータ判定装置40の機能構成の一例を示す図。 実施形態におけるモータ10に印加される電流の主期間内の各時刻における電流値の一例を示す図。 実施形態における副期間の一例を示す図。 実施形態の主期間内電流値変化量情報が示す各時刻における電流値変化量と副期間との関係の一例を示す図。 実施形態におけるモータ判定装置40が実行する判定処理の流れの一例を示す図。 実施形態における安定副期間判定処理の流れの一例を示す図。 実施形態における電流値変化量の分布に対するCIVの値VcivとMDとの分布を示す実験結果の一例を示す図。 実施形態における判定値の実験結果の一例を示す図。 実施形態における電流値のRMS値の実験結果の第1の例を示す図。 実施形態における電流値のRMS値の実験結果の第2の例を示す図。 実施形態における電流値のRMS値の実験結果の第3の例を示す図。 実施形態における電流値のRMS値の実験結果の第4の例を示す図。 実施形態における電流値変化量の実験結果の第1の例を示す図。 実施形態における電流値変化量の実験結果の第2の例を示す図。 実施形態における電流値変化量の実験結果の第3の例を示す図。 実施形態における電流値変化量の実験結果の第4の例を示す図。 実施形態における安定副期間判定処理部433による判定結果の第1の例を示す図。 実施形態における安定副期間判定処理部433による判定結果の第2の例を示す図。 実施形態における安定副期間判定処理部433による判定結果の第3の例を示す図。 実施形態における安定副期間判定処理部433による判定結果の第4の例を示す図。 実施形態におけるモータ10のモータの振動のRMS値と判定値との関係を示す実験結果の第1の例を示す図。 実施形態におけるモータ10のモータの振動のRMS値と判定値との関係を示す実験結果の第2の例を示す図。 実施形態におけるモータ10のモータの振動のRMS値と判定値との関係を示す実験結果の第3の例を示す図。 実施形態における判定値の副時間依存性を示す実験結果の第1の例を示す図。 実施形態における判定値の副時間依存性を示す実験結果の第2の例を示す図。
以下、実施形態の判定装置、モータ装置及びプログラムを、図面を参照して説明する。
図1は、実施形態のモータ装置1の機能構成の一例を示す図である。
モータ装置1は、モータ10、モータ制御回路20、モータ制御装置30、モータ判定装置40及び出力装置50を備える。
モータ10は、電力の供給を受けて回転することでトルクを発生する。すなわち、モータ10は、電気エネルギーを運動エネルギーに変換する。モータ10は、モータであればどのようなモータであってもよく、例えば、ブラシレスモータであってもよいし、ステッピングモータであってもよい。モータ10は、例えば、ファンモータであってもよい。
モータ制御回路20は、半導体スイッチ等のスイッチを備えモータ10に接続された回路である。モータ制御回路20は、スイッチのオン/オフによって整形された所定の波形の電流をモータ10に印加することでモータ10を回転させる。
モータ制御装置30は、モータ制御回路20を制御することでモータ10の動作を制御する。モータ制御装置30は、例えば、モータ制御回路20が備えるスイッチのオン/オフを制御することで、モータ10の回転を制御する。
モータ判定装置40は、モータ10に印加される電流の各時刻における電流値に基づいてモータ10の動作が異常か否かを判定する。なお、モータ10の動作が異常であるとは、例えば、潤滑剤の固化や潤滑剤の減少やベアリングの変形等のモータ10の回転を阻害する要因によってモータ10の回転に要するエネルギーが所定の値以上であるようなモータ10の状態である。
出力装置50は、モータ判定装置40の判定結果を出力する。出力装置50は、モータ判定装置40の判定結果を出力可能であればどのようなものであってもよい。出力装置50は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイや液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の表示装置を含んで構成されてもよい。出力装置50は、これらの表示装置を自装置に接続するインタフェースとして構成されてもよい。出力装置50は例えば、LED(light emitting diode)であってもよい。モータ判定装置40がLEDである場合、出力装置50は、例えば、LEDの点滅のパターンによってモータ10の動作が異常か否かを示してもよい。
図2は、実施形態におけるモータ判定装置40の機能構成の一例を示す図である。
モータ判定装置40は、バスで接続されたCPU(Central Processing Unit)やメモリや補助記憶装置などを備え、プログラムを実行する。モータ判定装置40は、プログラムの実行によって電流値取得部41、RMS値取得部42及び判定部43を備える装置として機能する。
電流値取得部41は、電流値情報を取得する。電流値情報は、モータ10に印加される電流の主期間内の各時刻における電流値を示す情報である。主期間は、モータ10に電流が印加される期間であって予め定められた期間であればどのような期間であってもよく、例えば、モータ10に電流が印加され始めてから36時間であってもよい。
モータ判定装置40は、例えば、モータ制御回路20を流れる電流を取得することで、電流値情報を取得する。モータ制御回路20を流れる電流は、モータ制御回路20上の予め定められた測定箇所を流れる電流である。測定箇所は、例えば、抵抗値の小さな所定の抵抗が位置する箇所である。所定の抵抗は、例えば、シャント抵抗であってもよい。所定の抵抗は、例えば、モータ10に供給する電力の電力源(不図示)とアース線との間に配置されたシャント抵抗であってもよい。小さな抵抗値は、例えば0.1Ωである。
図3は、実施形態におけるモータ10に印加される電流の主期間内の各時刻における電流値の一例を示す図である。
図3の横軸は、時刻を表す。図3の縦軸は、電流値を表す。図3は、0秒から10秒までに、モータ制御回路20の測定箇所を流れる電流の電流値の変化を表す。
図2の説明に戻る。
RMS値取得部42は、RMS値取得処理を実行する。RMS値取得処理は、電流値情報に基づいて、電流値情報が示す電流値のRMS時間におけるRMS(root mean square)値を取得する処理である。RMS時間は、予め定められた時間である。RMS時間は、主期間の長さ(以下「主時間」という。)の半分よりも短ければどのような時間であってもよい。例えば主時間が35時間である場合、RMS時間は、例えば、1分であってもよい。以下、説明の簡単のためRMS時間は、1分であると仮定する。以下、RMS値取得処理によって取得されたRMS値の各時刻における値を示す情報を、以下説明の簡単のため、電流値情報という。
以下、電流値情報が示す電流値の変化量を電流値変化量という。具体的には、時刻tにおける電流値変化量は、電流値情報が示す時刻tにおける電流値i(t)と、電流値情報が示す電流値であって時刻tの経過時間Δt時間後の時刻(t+Δt)における電流値i(t+Δt)との差である。なお、時刻tは実数である。
以下、説明の簡単のため、時刻tにおける電流値変化量は、電流値i(t+Δt)から電流値i(t)を引き算した値であると仮定する。以下、i(t+Δt)−i(t)を電流値変化量d(t)という。
経過時間Δtは、RMS時間以上であって主時間の半分よりも短い時間であればどのような時間であってもよく、例えば、RMS時間であってもよい。以下、説明の簡単のため、経過時間ΔtはRMS時間であると仮定する。
判定部43を説明する。
判定部43は、判定処理を実行する。判定処理は、電流値変化量の分布と正常分布との違いに基づいて、モータ10が異常な動作をしているか否かを判定部43が判定する処理である。
正常分布は、ランダムな変化をする物理量の分散を表す分布であって、電流値変化量の分布に対して定義可能な統計量が定義可能な分布である。なお、ランダムな変化をする物理量の分散を表す分布は、例えば、ガウス分布であってもよいし、F分布であってもよいし、カイ二乗分布であってもよい。
以下、経過時間Δtより長く主時間の半分以下の時間を副時間という。副時間の長さは、予め定められた長さである。副時間は、例えば、経過時間Δtが1分であって主時間が35時間である場合には、副時間は、例えば、6時間であってもよいし、5時間であってもよい。
以下説明の簡単のため、副時間は、6時間であると仮定する。
以下、副時間における電流値変化量の分布と正常分布との違いが所定の大きさより大きいという事象を異常電流事象という。
判定処理によって判定部43は、主期間内において異常電流事象が生じる頻度が所定の値よりも大きい場合に、モータ10の動作が異常であると判定する。
以下、主期間内の期間であって長さが副時間である期間を副期間という。副期間の定義より、主期間内には少なくとも2つの副期間が含まれる。
以下、副期間における電流値変化量の分布を副期間内電流値変化量分布という。
図4は、実施形態における副期間の一例を示す図である。
図4の横軸は、時刻を表す。図4の縦軸は、電流値のRMS値を表す。図4は、35時間の間に4つの副期間が存在することを示す。図4において電流値のRMS値は、0.35A以上0.45A未満の値である。
図5は、実施形態の主期間内電流値変化量情報が示す各時刻における電流値変化量と副期間との関係の一例を示す図である。主期間内電流値変化量情報は、主期間内の各時刻における電流値変化量を示す情報である。
図5の横軸は、時刻を表す。図5の縦軸は、主期間内電流値変化量情報が示す電流値変化量を示す。図5は、35時間の間に4つの副期間が存在することを示す。図5において、電流値変化量は、約−0.01Aから約0.01Aの間の値である。
図2の説明に戻る。
判定部43は、電流値変化量取得処理部431、統計量取得処理部432、安定副期間判定処理部433及びモータ判定処理部434を備える。
電流値変化量取得処理部431は、電流値変化量取得処理を実行する。電流値変化量取得処理は、電流値情報に基づいて、電流値変化量取得処理部431が主期間内の各時刻における電流値変化量を取得する処理である。
統計量取得処理部432は、統計量取得処理を実行する。統計量取得処理は、所定の方式にしたがい、複数の副期間ごとに副期間内電流値変化量分布に対する所定の統計量の値を統計量取得処理部432が取得する処理である。
以下、所定の統計量を判定用統計量という。判定用統計量は必ずしも1つではなく、複数であってもよい。判定用統計量は、正常分布に対しても定義可能な統計量であって、副時間における副期間内電流値変化量分布に応じて値が変化する統計量であればどのような統計量であってもよい。判定用統計量は、例えば、MD(Mahalanobis' Distance;マハラノビス距離)の2乗の分布の分散であってもよい。以下、MDの2乗の分布の分散をvarMD2という。
所定の方式は、例えば、第1方式であってもよい。第1方式は、時刻t_(n)の副時間後の時刻を時刻t_(n+1)とし、時刻t_(n)を開始時刻とする副期間を第1方式第n副期間として、全ての第1方式第n副期間において判定用統計量の値を取得する方式である。なお、nは整数である。
所定の方式は、例えば、第2方式であってもよい。第2方式は、時刻t_(n)の第2方式時間後の時刻を時刻t_(n+1)として、時刻t_(n)を開始時刻とする副期間を第2方式第n副期間として、全ての第2方式第n副期間において判定用統計量の値を取得する方式である。
なお、第2方式時間は、副時間の半分の時間である。
以下、説明の簡単のため、所定の方式は第1方式であると仮定する。
安定副期間判定処理部433は、安定副期間判定処理を実行する。安定副期間判定処理は、各副期間の判定用統計量の値に基づいて、各副期間がそれぞれ安定条件を満たすか否かを安定副期間判定処理部433が判定する処理である。
安定条件は、正常分布と副期間における電流値変化量の分布との違いが所定の大きさ以下であることを判定用統計量の値が示すという条件であればどのような条件であってもよい。安定条件は、例えば、副期間における判定用統計量の値と正常分布に対する判定用統計量の値との差が閾値以下という条件である。
なお、安定副期間判定処理部433は、安定副期間判定処理において、各副期間の判定用統計量の値だけでなく、さらに、電流値又は電流値変化量の乱雑さに関する所定の条件に基づいて、各副期間がそれぞれ安定条件を満たすか否かを判定してもよい。以下、このように動作する安定副期間判定処理部433を、変形判定処理部という。電流値又は電流値変化量の乱雑さに関する所定の条件は、例えば、乱雑値と予め定められた値である乱雑比較値との差が予め定められた値である乱雑差閾値以下という条件であってもよい。乱雑値は、電流値又は電流値変化量の乱雑さを示す値である。乱雑値は、例えば、電流値変化量に対するCV(Coefficient of Variation)であってもよい。乱雑値は、例えば、電流値変化量に対するCIV(Coefficient of Increment Variation)であってもよい。
CIVは、以下の式(1)によって表される値Vcivである。
Figure 2020137362
式(1)において、s(di)は、副期間内電流値変化量分布の標準偏差を表す。式(1)において、<i>は、電流RMSの平均値を表す。
以下、安定副期間判定処理部433が変形判定処理部である場合、統計量取得処理部432が副期間ごとに乱雑値を取得してもよい。以下、安定副期間判定処理部433が変形判定処理部である場合、統計量取得処理部432が副期間ごとに乱雑値を取得すると仮定する。
以下、安定副期間判定処理部433によって安定条件を満たすと判定された副期間の数を安定副期間という。以下、安定副期間判定処理部433によって安定条件を満たさないと判定された副期間の数を不安定副期間という。
モータ判定処理部434は、モータ判定処理を実行する。モータ判定処理は、安定副期間判定処理部433による安定副期間判定処理の実行によって取得された判定結果に基づいて、モータ10が異常か否かをモータ判定処理部434が判定する処理である。
具体的には、モータ判定処理部434はモータ判定処理の実行によって、判定値が所定の値(以下「判定閾値」という。)より大きい場合に、モータ10の動作が異常であると判定する。モータ判定処理部434はモータ判定処理の実行によって、判定値が判定閾値以下である場合に、モータ10の動作が正常であると判定する。判定値は、不安定副期間の数と安定副期間の数との和に対する不安定副期間の数の比である。
図6は、実施形態におけるモータ判定装置40が実行する判定処理の流れの一例を示す図である。
電流値取得部41は、電流値情報を取得する(ステップS101)。RMS値取得部42が、RMS値取得処理を実行する(ステップS102)。ステップS102の次に、ステップS102によってRMS値取得処理が実行された後の電流値情報に基づいて、統計量取得処理部432が、統計量取得処理を実行する(ステップS103)。安定副期間判定処理部433が、安定副期間判定処理を実行する(ステップS104)。モータ判定処理部434が、モータ判定処理を実行する(ステップS105)。
なお、ステップS102の処理は必ずしも実行されなくてもよい。ステップS102の処理が実行されない場合、ステップS103の処理において統計量取得処理部432は、ステップS101の処理において取得された電流値情報に基づいて、統計量取得処理を実行する。
ここで、図7を用いて、図6におけるステップS104において判定部43が実行する安定副期間判定処理の流れの一例をより具体的に説明する。図7においては、正常分布がガウス分布であると仮定する。図7においては、判定用統計量がvarMD2であると仮定する。図7においては、判定部43は、安定副期間判定処理において、varMD2だけでなく、さらに、電流値変化量に対するCIVに基づいて各副期間がそれぞれ安定条件を満たすか否かを判定すると仮定する。
図7は、実施形態における安定副期間判定処理の流れの一例を示す図である。図7に示すフローチャートにおいて、判定部43は、図6のステップS103によって既に統計量取得処理を実行済みである。また、図7に示すフローチャートにおいて、判定部43は、図6のステップS103において、既に副期間ごとの電流値変化量に対するCIVを取得済みである。すなわち、図7に示すフローチャートにおいて、判定部43は既に副期間内電流値変化量分布に対するvarMD2と各副期間における電流値変化量に対するCIVとを取得済みである。
また、説明の簡単のため、図7に示すフローチャートは、安定副期間判定処理部433が、ひとつの副期間に対して安定副期間であるか否かを判定する処理の流れを示すフローチャートであると仮定する。複数の副期間に対して安定副期間であるか否かを判定する場合には、安定副期間判定処理部433は、図7のフローチャートが示す処理の流れを各副期間に対して実行する。
以下、安定副期間判定処理部433が安定条件を満たすか否かを判定する判定対象の副期間を判定対象副期間という。
安定副期間判定処理部433は、varMD2差がvarMD2に関する所定の閾値(以下「varMD2閾値」という。)より大きいか否かを判定する(ステップS201)。varMD2差は、副期間内電流値変化量分布に対するvarMD2と正常分布に対するvarMD2との差である。varMD2差がvarMD2閾値よりも大きい場合(ステップS201:YES)、安定副期間判定処理部433は、CIV差がVcivに関する所定の閾値(以下「CIV閾値」という。)より大きいか否かを判定する(ステップS202)。CIV差は、副期間内電流値変化量分布に対するVcivと予め定められた所定のCIVとの差である。予め定められた所定のCIVは、例えば、モータ10の動作が正常な場合における副期間内電流値変化量分布に対するCIVである。予め定められた所定のCIVは、乱雑比較値の一例である。CIV閾値は、乱雑差閾値の一例である。CIV差がCIV閾値よりも大きい場合(ステップS202:YES)、安定副期間判定処理部433は判定対象副期間が不安定副期間であると判定する(ステップS203)。
一方、ステップS202において、CIV差がCIV閾値以下である場合(ステップS202:NO)、安定副期間判定処理部433は判定対象副期間が安定副期間であると判定する(ステップS204)。
一方、ステップS201において、varMD2差がvarMD2閾値以下である場合(ステップS201:NO)、安定副期間判定処理部433はCIV差がCIV閾値より大きいか否かを判定する(ステップS205)。CIV差がCIV閾値より大きい場合(ステップS205:YES)、安定副期間判定処理部433は判定対象副期間が不安定副期間であると判定する(ステップS206)。
一方、ステップS205において、CIV差がCIV閾値以下である場合(ステップS205:NO)、安定副期間判定処理部433は判定対象副期間が安定副期間であると判定する(ステップS207)。
図8は、実施形態における電流値変化量の分布に対するCIVの値VcivvarMD2との分布を示す実験結果の一例を示す図である。 図8の横軸は、電流値変化量の分布に対するCIVの値Vcivを表す。図8の縦軸は、電流値変化量の分布に対するvarMD2を表す。図8は、モータ10の動作が正常な場合における値Vciv及びvarMD2の分布と、モータ10の動作が正常な場合における値Vciv及びvarMD2の分布とを示す。
図8は、モータ10の動作が異常な場合における値Vciv及びvarMD2の分布の平均値はモータ10の動作が正常な場合における値Vciv及びvarMD2の分布の平均値よりも大きな値を有することを示す。
図9は、実施形態における判定値の実験結果の一例を示す図である。
図9の横軸は、モータ判定装置40の判定対象のモータ10を表す。図9の縦軸は、判定値を表す。図9において、判定閾値は0.1である。
図9は、モータ#1〜モータ#8の8つのモータ10に対する判定値の実験結果を示す。図9は、モータ#1、モータ#3、モータ#5及びモータ#7の判定値が判定閾値以下であることを示す。図9は、モータ#2、モータ#4、モータ#6及びモータ#8の判定値が判定閾値より大きいことを示す。
図10は、実施形態における電流値のRMS値の実験結果の第1の例を示す図である。
図10(A)は、モータ#9の動作が正常な場合における電流値のRMS値の実験結果を示す。モータ#9は、モータ10の一例である。図10(A)の横軸は時刻を表す。図10(A)の縦軸は、電流値のRMS値を表す。図10(B)は、モータ#9の動作が異常な場合における電流値のRMS値の実験結果を示す。モータ#9の動作が異常な場合は、潤滑剤が所定の量よりも減少しているモータ#9の状態である。図10(B)の横軸は時刻を表す。図10(B)の縦軸は、電流値のRMS値を表す。
図10(A)と図10(B)とは、モータ#9の動作が異常な場合には、モータ#9の動作が正常な場合における電流値のRMS値よりも電流値のRMS値が急峻な変化を示す時間帯があることを示す。また、モータ#9の動作が異常な場合には、電流値のRMS値が、モータ#9の動作が正常な場合における電流値のRMS値よりも大きいことを示す。
図11は、実施形態における電流値のRMS値の実験結果の第2の例を示す図である。
図11(A)は、モータ#10の動作が正常な場合における電流値のRMS値の実験結果を示す。モータ#10は、モータ10の一例である。図11(A)の横軸は時刻を表す。図11(A)の縦軸は、電流値のRMS値を表す。
図11(B)は、モータ#10の動作が異常な場合における電流値のRMS値の実験結果を示す。モータ#10の動作が異常な場合は、潤滑剤が所定の量よりも減少しているモータ#10の状態である。図11(B)の横軸は時刻を表す。図11(B)の縦軸は、電流値のRMS値を表す。
図11(A)と図11(B)とは、モータ#10の動作が異常な場合には、モータ#10の動作が正常な場合における電流値のRMS値よりも電流値のRMS値が急峻な変化を示す時間帯があることを示す。また、モータ#10の動作が異常な場合には、電流値のRMS値が、モータ#10の動作が正常な場合における電流値のRMS値よりも大きいことを示す。
図12は、実施形態における電流値のRMS値の実験結果の第3の例を示す図である。
図12(A)は、モータ#11の動作が正常な場合における電流値のRMS値の実験結果を示す。モータ#11は、モータ10の一例である。図12(A)の横軸は時刻を表す。図12(A)の縦軸は、電流値のRMS値を表す。
図12(B)は、モータ#11の動作が異常な場合における電流値のRMS値の実験結果を示す。モータ#11の動作が異常な場合は、潤滑剤が所定の量よりも減少しているモータ#11の状態である。図12(B)の横軸は時刻を表す。図12(B)の縦軸は、電流値のRMS値を表す。
図12(A)と図12(B)とは、モータ#11の動作が異常な場合には、モータ#11の動作が正常な場合における電流値のRMS値よりも電流値のRMS値が急峻な変化を示す時間帯があることを示す。
図13は、実施形態における電流値のRMS値の実験結果の第4の例を示す図である。
図13(A)は、モータ#12の動作が正常な場合における電流値のRMS値の実験結果を示す。モータ#12は、モータ10の一例である。図13(A)の横軸は時刻を表す。図13(A)の縦軸は、電流値のRMS値を表す。
図13(B)は、モータ#12の動作が異常な場合における電流値のRMS値の実験結果を示す。モータ#12の動作が異常な場合は、潤滑剤が所定の量よりも減少しているモータ#12の状態である。図13(B)の横軸は時刻を表す。図13(B)の縦軸は、電流値のRMS値を表す。
図13(A)と図13(B)とは、モータ#12の動作が異常な場合には、モータ#12の動作が正常な場合における電流値のRMS値よりも電流値のRMS値が急峻な変化を示す時間帯があることを示す。また、モータ#12の動作が異常な場合には、電流値のRMS値が、モータ#12の動作が正常な場合における電流値のRMS値よりも小さいことを示す。
図14は、実施形態における電流値変化量の実験結果の第1の例を示す図である。
図14(A)は、モータ#9の動作が正常な場合における電流値変化量の実験結果を示す。図14(A)の横軸は、時刻を表す。図14(A)の縦軸は、電流値変化量を表す。
図14(B)は、モータ#9の動作が異常な場合における電流値変化量の実験結果を示す。図14(B)の横軸は、時刻を表す。図14(B)の縦軸は、電流値変化量を表す。
図14(A)と図14(B)とは、モータ#9の動作が異常な場合には、モータ#9の動作が正常な場合における電流値変化量よりも電流値変化量が急峻な変化を示す時間帯があることを示す。
図15は、実施形態における電流値変化量の実験結果の第2の例を示す図である。
図15(A)は、モータ#10の動作が正常な場合における電流値変化量の実験結果を示す。図15(A)の横軸は、時刻を表す。図15(A)の縦軸は、電流値変化量を表す。
図15(B)は、モータ#10の動作が異常な場合における電流値変化量の実験結果を示す。図15(B)の横軸は、時刻を表す。図15(B)の縦軸は、電流値変化量を表す。
図15(A)と図15(B)とは、モータ#10の動作が異常な場合には、モータ#10の動作が正常な場合における電流値変化量よりも電流値変化量が急峻な変化を示す時間帯があることを示す。
図16は、実施形態における電流値変化量の実験結果の第3の例を示す図である。
図16(A)は、モータ#11の動作が正常な場合における電流値変化量の実験結果を示す。図16(A)の横軸は、時刻を表す。図16(A)の縦軸は、電流値変化量を表す。
図16(B)は、モータ#11の動作が異常な場合における電流値変化量の実験結果を示す。図16(B)の横軸は、時刻を表す。図16(B)の縦軸は、電流値変化量を表す。
図16(A)と図16(B)とは、モータ#11の動作が異常な場合には、モータ#11の動作が正常な場合における電流値変化量よりも電流値変化量が急峻な変化を示す時間帯があることを示す。
図17は、実施形態における電流値変化量の実験結果の第4の例を示す図である。
図17(A)は、モータ#12の動作が正常な場合における電流値変化量の実験結果を示す。図17(A)の横軸は、時刻を表す。図17(A)の縦軸は、電流値変化量を表す。
図17(B)は、モータ#12の動作が異常な場合における電流値変化量の実験結果を示す。図17(B)の横軸は、時刻を表す。図17(B)の縦軸は、電流値変化量を表す。
図17(A)と図17(B)とは、モータ#12の動作が異常な場合には、モータ#12の動作が正常な場合における電流値変化量よりも電流値変化量が急峻な変化を示す時間帯があることを示す。
図18は、実施形態における安定副期間判定処理部433による判定結果の第1の例を示す図である。
図18(A)は、モータ#9の動作が正常な場合における安定副期間判定処理部433による判定結果を示す。図18(A)の横軸は、時刻を表す。図18(A)の縦軸は、電流値のRMS値を表す。図18(A)は、30時間中の30時間の副期間が安定副期間であると安定副期間判定処理部433によって判定されたことを示す。
図18(B)は、モータ#9の動作が異常な場合における安定副期間判定処理部433による判定結果を示す。図18(B)の横軸は、時刻を表す。図18(B)の縦軸は、電流値のRMS値を表す。図18(B)は、30時間中の略22時間の副期間が不安定副期間であり略8時間の副期間が安定副期間であると安定副期間判定処理部433によって判定されたことを示す。
図18(A)と図18(B)とは、モータ#9の動作が異常な場合には、モータ#9の動作が正常な場合よりも、安定副期間判定処理部433によって不安定副期間と判定される頻度が高いことを示す。
図19は、実施形態における安定副期間判定処理部433による判定結果の第2の例を示す図である。
図19(A)は、モータ#10の動作が正常な場合における安定副期間判定処理部433による判定結果を示す。図19(A)の横軸は、時刻を表す。図19(A)の縦軸は、電流値のRMS値を表す。図19(A)は、30時間中の30時間の副期間が安定副期間であると安定副期間判定処理部433によって判定されたことを示す。
図19(B)は、モータ#10の動作が異常な場合における安定副期間判定処理部433による判定結果を示す。図19(B)の横軸は、時刻を表す。図19(B)の縦軸は、電流値のRMS値を表す。図19(B)は、時間原点を期間の開始時刻とする長さ略5時間を期間と、時間原点から略11時間後の時刻を期間の開始時刻とする長さ略10時間の期間と、が不安定副期間であると安定副期間判定処理部433によって判定されたことを示す。
また、図19(B)は、時間原点から略5時間後の時刻を期間の開始時刻とする長さ略5時間を期間と、時間原点から略25時間後の時刻を期間の開始時刻とする長さ略5時間の期間と、が安定副期間であると安定副期間判定処理部433によって判定されたことを示す。 図19(A)と図19(B)とは、モータ#10の動作が異常な場合には、モータ#10の動作が正常な場合よりも、安定副期間判定処理部433によって不安定副期間と判定される頻度が高いことを示す。
図20は、実施形態における安定副期間判定処理部433による判定結果の第3の例を示す図である。
図20(A)は、モータ#11の動作が正常な場合における安定副期間判定処理部433による判定結果を示す。図20(A)の横軸は、時刻を表す。図20(A)の縦軸は、電流値のRMS値を表す。図20(A)は、30時間中の30時間の副期間が安定副期間であると安定副期間判定処理部433によって判定されたことを示す。
図20(B)は、モータ#11の動作が異常な場合における安定副期間判定処理部433による判定結果を示す。図20(B)の横軸は、時刻を表す。図20(B)の縦軸は、電流値のRMS値を表す。図20(B)は、30時間中の30時間の副期間が不安定副期間であると安定副期間判定処理部433によって判定されたことを示す。
図20(A)と図20(B)とは、モータ#11の動作が異常な場合には、モータ#11の動作が正常な場合よりも、安定副期間判定処理部433によって不安定副期間と判定される頻度が高いことを示す。
図21は、実施形態における安定副期間判定処理部433による判定結果の第4の例を示す図である。
図21(A)は、モータ#12の動作が正常な場合における安定副期間判定処理部433による判定結果を示す。図21(A)の横軸は、時刻を表す。図21(A)の縦軸は、電流値のRMS値を表す。図21(A)は、30時間中の30時間の副期間が安定副期間であると安定副期間判定処理部433によって判定されたことを示す。
図21(B)は、モータ#12の動作が異常な場合における安定副期間判定処理部433による判定結果を示す。図21(B)の横軸は、時刻を表す。図21(B)の縦軸は、電流値のRMS値を表す。図21(B)は、時間原点を期間の開始時刻とする長さ略8時間を期間と、時間原点から略15時間後の時刻を期間の開始時刻とする長さ略15時間の期間と、が不安定副期間であると安定副期間判定処理部433によって判定されたことを示す。
また、図21(B)は、時間原点から略8時間後の時刻を期間の開始時刻とする長さ略7時間を期間、が安定副期間であると安定副期間判定処理部433によって判定されたことを示す。
図21(A)と図21(B)とは、モータ#11の動作が異常な場合には、モータ#11の動作が正常な場合よりも、安定副期間判定処理部433によって不安定副期間と判定される頻度が高いことを示す。
図22は、実施形態におけるモータ10の振動のRMS値と判定値との関係を示す実験結果の第1の例を示す図である。
図22の横軸は、モータ10の振動のRMS値を表す。図22の縦軸は、判定値を表す。図22は、副時間が2時間である場合におけるモータ#1〜モータ#8の振動のRMS値と判定値との関係を示す。
図22は、振動のRMS値の大きさと判定値の大きさとは正の相関を有することを示す。
図23は、実施形態におけるモータ10の振動のRMS値と判定値との関係を示す実験結果の第2の例を示す図である。
図23の横軸は、モータ10の振動のRMS値を表す。図23の縦軸は、判定値を表す。図23は、副時間が4時間である場合におけるモータ#1〜モータ#8の振動のRMS値と判定値との関係を示す。
図23は、振動のRMS値の大きさと判定値の大きさとは正の相関を有することを示す。
図24は、実施形態におけるモータ10の振動のRMS値と判定値との関係を示す実験結果の第3の例を示す図である。
図24の横軸は、モータ10の振動のRMS値を表す。図24の縦軸は、判定値を表す。図24は、副時間が6時間である場合におけるモータ#1〜モータ#8の振動のRMS値と判定値との関係を示す。
図24は、振動のRMS値の大きさと判定値の大きさとは正の相関を有することを示す。
図25は、実施形態における判定値の副時間依存性を示す実験結果の第1の例を示す図である。
図25の横軸は、副時間を示す。図25の縦軸は、判定値を示す。図25は、モータ#13〜モータ#16までの4つのモータ10に対して実施された実験の実験結果を示す。モータ#13〜モータ#16はファンサイズが80mmのファンモータである。モータ#13及びモータ#14は、動作が正常なモータ10である。モータ#15及びモータ#16は、潤滑剤の量が所定の量以下であって動作が異常なモータ10である。
図25は、モータ#13及びモータ#14に対する判定値は副時間によらず略一定であることを示す。図25は、モータ#15及びモータ#16に対する判定値は副時間が長くなるほど小さくなることを示す。
図26は、実施形態における判定値の副時間依存性を示す実験結果の第2の例を示す図である。
図26の横軸は、副時間を示す。図26の縦軸は、判定値を示す。図26は、モータ#17〜モータ#26までの10のモータ10に対して実施された実験の実験結果を示す。モータ#17〜モータ#26はファンサイズが40mmのファンモータである。
モータ#25は、動作が正常なモータ10である。モータ#17〜モータ#24及び#26は、潤滑剤の量が所定の量以下であって動作が異常なモータ10である。
図26は、モータ#25に対する判定値は副時間によらず略一定であることを示す。図26は、モータ#17〜モータ#24及び#26に対する判定値は副時間が長くなるほど小さくなることを示す。
このように構成された実施形態のモータ装置1は、電流値変化量の分布と正常分布とを比較する。正常分布は、ランダムな変化をする物理量の分散を表す分布であって一般によく知られた分布である。そのため、このように構成された実施形態のモータ装置1は、モータの異常を示す物理量の値に関して予め学習された学習結果を用いることなく電流値変化量の分布に基づいてモータ10の異常を検知することができる。
また、このように構成された実施形態のモータ装置1は、電流値変化量の分布と所定の分布とを比較によってモータ10の異常を検知する。そのため、このように構成された実施形態のモータ装置1は、電流値を取得するサンプリング周波数が低い場合であってもモータ10の異常を検知することできる。このため、このように構成された実施形態のモータ装置1は、演算能力の高くないマイコン等の演算装置によってモータ10の動作が正常か否かを判定する場合であってもモータ10の異常を検知することができるという効果を奏する。
(変形例)
なお、上述した実施形態におけるモータ制御装置30及びモータ判定装置40をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
なお、モータ判定装置40は、ネットワークを介して通信可能に接続された複数台の情報処理装置を用いて実装されてもよい。この場合、モータ判定装置40が備える各機能部は、複数の情報処理装置に分散して実装されてもよい。例えば、電流値取得部41、RMS値取得部42及び電流値変化量取得処理部431と、判定部43とはそれぞれ異なる情報処理装置に実装されてもよい。例えば、電流値取得部41と、RMS値取得部42、電流値変化量取得処理部431及び判定部43とはそれぞれ異なる情報処理装置に実装されてもよい。
なお、予め定められた所定のCIVは、第1の値の一例である。なお、CIV閾値は、第2の値の一例である。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
1…モータ装置、 10…モータ、 20…モータ制御回路、 30…モータ制御装置、 40…モータ判定装置、 41…電流値取得部、 42…RMS値取得部、 43…判定部、 431…電流値変化量取得処理部、 432…統計量取得処理部、 433…安定副期間判定処理部、 434…モータ判定処理部、 50…出力装置

Claims (9)

  1. モータに電流が印加される期間である主期間内の各時刻における前記電流の電流値を示す電流値情報を取得する電流値取得部と、
    前記電流値情報が示す時刻tにおける前記電流値を電流値i(t)とし(tは実数)、前記電流値情報が示す前記時刻tの経過時間Δt時間後の時刻(t+Δt)における前記電流値を電流値i(t+Δt)とし、前記電流値i(t)と前記電流値i(t+Δt)との差を時刻tにおける電流値変化量として、前記電流値変化量の分布とランダムな変化をする物理量の分散を表す分布である正常分布との違いに基づいて、前記モータの動作が正常か否かを判定する判定部と、
    を備える判定装置。
  2. 前記判定部は、前記主期間内の期間である複数の副期間であって前記主期間の長さの半分以下の長さの期間である複数の副期間ごとに、前記副期間における前記電流値変化量の分布に対する所定の統計量の値を取得する統計量取得処理部と、
    前記正常分布と前記副期間における前記電流値変化量の分布との違いが所定の大きさ以下であることを前記所定の統計量の値が示すか否かを前記副期間ごとに判定する安定副期間判定処理部と、
    前記安定副期間判定処理部の判定結果に基づいて前記モータの動作が正常か否かを判定するモータ判定処理部と、
    を備える、
    請求項1に記載の判定装置。
  3. 前記正常分布と前記副期間における前記電流値変化量の分布との違いが所定の大きさ以下であることを前記所定の統計量の値が示すと前記安定副期間判定処理部によって判定された前記副期間を安定副期間とし、前記正常分布と前記副期間における前記電流値変化量の分布との違いが所定の大きさよりも大きいことを前記所定の統計量の値が示すと前記安定副期間判定処理部によって判定された前記副期間を不安定副期間として、前記モータ判定処理部は、前記安定副期間の数と前記不安定副期間の数との和に対する前記安定副期間の数が所定の値よりも大きい場合に前記モータの動作が正常であると判定し、前記モータ判定処理部は、前記安定副期間の数と前記不安定副期間の数との和に対する前記安定副期間の数が前記所定の値以下である場合に前記モータの動作が異常であると判定する、
    請求項2に記載の判定装置。
  4. 前記正常分布は、ガウス分布である、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の判定装置。
  5. 前記所定の統計量は、MD(Mahalanobis' Distance)の2乗の分布の分散をvarMD2として、varMD2である、
    請求項2又は請求項3に記載の判定装置。
  6. 前記安定副期間判定処理部は、さらに、前記電流値又は前記電流値変化量の乱雑さを示す値に基づいて、前記モータの動作が正常か否かを判定する、
    請求項3に記載の判定装置。
  7. 前記安定副期間判定処理部は、MD(Mahalanobis' Distance)の2乗の分布の分散をvarMD2として、前記副期間における前記電流値変化量の分布に対するvarMD2とガウス分布に対するvarMD2との差であるvarMD2差がvarMD2閾値よりも大きく、前記副期間における前記電流値変化量の分布に対するCIVの値と予め定められた第1の値との差であるCIV差が予め定められた第2の値よりも大きい場合に前記副期間は前記不安定副期間であると判定し、
    前記varMD2差が前記varMD2閾値よりも大きく、前記CIV差が前記第2の値以下である場合に前記副期間は前記安定副期間であると判定し、
    前記varMD2差が前記varMD2閾値以下であって、前記CIV差が前記第2の値より大きい場合に前記副期間は前記不安定副期間であると判定し、
    前記varMD2差が前記varMD2閾値以下であって、前記CIV差が前記第2の値以下である場合に前記副期間は前記安定副期間であると判定する、
    請求項6に記載の判定装置。
  8. モータと、
    前記モータに電流が印加される期間である主期間内の各時刻における前記電流の電流値を示す電流値情報を取得する電流値取得部と、
    前記電流値情報が示す時刻tにおける前記電流値を電流値i(t)とし(tは実数)、前記電流値情報が示す前記時刻tの経過時間Δt時間後の時刻(t+Δt)における前記電流値を電流値i(t+Δt)とし、前記電流値i(t)と前記電流値i(t+Δt)との差を電流値変化量として、前記電流値変化量の分布とランダムな変化をする物理量の分散を表す分布である正常分布との違いに基づいて、前記モータの動作が正常か否かを判定する判定部と、
    を備えるモータ装置。
  9. 請求項1から7のいずれか一項に記載の判定装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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