JPWO2020111146A1 - 半導体装置の製造方法及び仮固定材用積層フィルム - Google Patents

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Abstract

支持部材と、断熱層と、光を吸収して熱を発生する仮固定材層と、半導体部材とがこの順に積層された積層体を準備する準備工程と、積層体における仮固定材層に光を照射して、支持部材から半導体部材を分離する分離工程とを備える、半導体装置の製造方法が開示される。

Description

本発明は、半導体装置の製造方法及び仮固定材用積層フィルムに関する。
半導体装置の分野では、近年、複数の半導体素子を積層したSIP(System in Package)と呼ばれるパッケージに関する技術が著しく成長している。SIP型のパッケージでは半導体素子が多数積層されるため、半導体素子には、薄厚化が要求される。この要求に応じて、半導体素子には、半導体部材(例えば、半導体ウェハ)に集積回路を組み入れた後に、例えば、半導体部材の裏面を研削する薄厚化、半導体ウェハをダイシングする個別化等の加工処理が施される。これら半導体部材の加工処理は、通常、仮固定材層によって、半導体部材を支持部材に仮固定して行われる(例えば、特許文献1〜3を参照。)。
加工処理が施された半導体部材は、仮固定材層を介して支持部材と強固に固定されている。そのため、半導体装置の製造方法においては、半導体部材のダメージ等を防ぎつつ、加工処理後の半導体部材を支持部材から分離できることが求められる。特許文献1には、このような半導体部材を分離する方法として、仮固定材層を加熱しながら物理的に分離する方法が開示されている。また、特許文献2、3には、仮固定材層にレーザー光(コヒーレント光)を照射することによって、半導体部材を分離する方法が開示されている。
特開2012−126803号公報 特開2016−138182号公報 特開2013−033814号公報
しかし、特許文献1に開示されている方法では、熱履歴によるダメージ等が半導体ウェハに発生し、歩留まりが低下してしまう問題がある。一方で、特許文献2、3に開示されている方法では、レーザー光の照射面積が狭く、半導体部材全体に対して何度も繰り返して照射することから時間がかかってしまうこと、レーザー光の焦点を制御してスキャン照射することから工程が複雑になってしまうこと、及び高価な装置を要することの問題がある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、仮固定された半導体部材を支持部材から容易に分離することが可能であり、仮固定された半導体部材を支持部材から分離するときに必要とされる照射エネルギーを低減することが可能な半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、仮固定材として有用な仮固定材用積層フィルムを提供することを目的とする。
本発明者らが鋭意検討したところ、支持部材と光を吸収して熱を発生する仮固定材層との間に、断熱層を設けることによって、仮固定された半導体部材を支持部材から分離するときに必要とされる照射エネルギーを低減できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の一側面は、支持部材と、断熱層と、光を吸収して熱を発生する仮固定材層と、半導体部材とがこの順に積層された積層体を準備する準備工程と、積層体における仮固定材層に光を照射して、支持部材から半導体部材を分離する分離工程とを備える、半導体装置の製造方法を提供する。支持部材と光を吸収して熱を発生する仮固定材層との間に、断熱層を設けることによって、仮固定された半導体部材を支持部材から分離するときに必要とされる印加電圧を低減することが可能となる理由は、必ずしも定かではないが、本発明者らは、仮固定材層から支持部材への熱拡散を抑制し、仮固定材層の温度上昇を促進するためであると考えている。
仮固定材層は、光を吸収して熱を発生する光吸収層と、硬化性樹脂成分の硬化物を含む樹脂硬化物層とを有していてもよい。このとき、積層体は、支持部材、断熱層、光吸収層、樹脂硬化物層、及び半導体部材がこの順に積層された積層体であってよい。
分離工程における前記光の光源は、キセノンランプであってよい。分離工程における光は、少なくとも赤外光を含む光であってよい。
分離工程は、支持部材を介して仮固定材層に光を照射する工程であってよい。
本発明の他の一側面は、半導体部材を支持部材に仮固定するための仮固定材用積層フィルムを提供する。
当該仮固定材用積層フィルムの一態様は、断熱層(例えば、硬化性樹脂成分の硬化物を含む断熱層)と、光を吸収して熱を発生する光吸収層とを有する積層フィルムである。当該積層フィルムは、例えば、以下の構成(A)、構成(B)、又は構成(C)のいずれかの構成を有するものであってよい。なお、樹脂層は、硬化性樹脂成分を含む層である。
構成(A):断熱層/光吸収層/樹脂層
構成(B):支持部材/断熱層/光吸収層/樹脂層
構成(C):支持部材/断熱層/光吸収層
当該仮固定材用積層フィルムの他の一態様は、硬化性樹脂成分を含む断熱樹脂層と、光を吸収して熱を発生する光吸収層とを有する積層フィルムである。当該積層フィルムは、例えば、以下の構成(D)、構成(E)、又は構成(F)のいずれかの構成を有するものであってよい。なお、樹脂層は、硬化性樹脂成分を含む層である。
構成(D):断熱樹脂層/光吸収層/樹脂層
構成(E):支持部材/断熱樹脂層/光吸収層/樹脂層
構成(F):支持部材/断熱樹脂層/光吸収層
なお、断熱樹脂層は、硬化性樹脂成分を含み、硬化させることによって断熱層となり得る層を意味する。すなわち、断熱樹脂層は、断熱層の前駆体といえる層である。断熱層は、断熱樹脂層における硬化性樹脂成分の硬化物を含む層であり得る。
本発明によれば、仮固定された半導体部材を支持部材から容易に分離することが可能であり、仮固定された半導体部材を支持部材から分離するときに必要とされる照射エネルギーを低減することが可能な半導体装置の製造方法が提供される。また、本発明は、仮固定材として有用な仮固定材用積層フィルムが提供される。
図1は、本発明の半導体装置の製造方法の一実施形態を説明するための模式断面図であり、図1(a)及び(b)は、各工程を示す模式断面図である。 図2(a)及び(b)は、仮固定材前駆体層の一実施形態を示す模式断面図である。 図3(a)、(b)、(c)、及び(d)は、図2(a)に示す仮固定材前駆体層を用いて形成される積層体の一実施形態を示す模式断面図である。 図4は、図3(d)に示す積層体を用いた本発明の半導体装置の製造方法の一実施形態を説明するための模式断面図であり、図4(a)及び(b)は、各工程を示す模式断面図である。 図5は、図1(a)に示す積層体の製造方法の他の実施形態を説明するための模式断面図であり、図5(a)、(b)、及び(c)は、各工程を示す模式断面図である。
以下、図面を適宜参照しながら、本発明の実施形態について説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態において、その構成要素(ステップ等も含む)は、特に明示した場合を除き、必須ではない。各図における構成要素の大きさは概念的なものであり、構成要素間の大きさの相対的な関係は各図に示されたものに限定されない。
本明細書における数値及びその範囲についても同様であり、本発明を制限するものではない。本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本明細書において、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸又はそれに対応するメタクリル酸を意味する。(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイル基等の他の類似表現についても同様である。
[半導体装置の製造方法]
本実施形態に係る半導体装置の製造方法は、支持部材と、断熱層と、光を吸収して熱を発生する仮固定材層(以下、単に「仮固定材層」という場合がある。)と、半導体部材とがこの順に積層された積層体を準備する準備工程と、積層体における仮固定材層に光を照射して、支持部材から半導体部材を分離する分離工程とを備える。
<積層体の準備工程>
図1は、本発明の半導体装置の製造方法の一実施形態を説明するための模式断面図であり、図1(a)及び(b)は、各工程を示す模式断面図である。図1(a)に示すとおり、積層体の準備工程においては、支持部材10と、断熱層70と、仮固定材層30cと、半導体部材40とがこの順に積層された積層体100を準備する。
支持部材10は、特に制限されないが、例えば、ガラス基板(熱伝導率:1W/m・K)、エポキシ樹脂基板(熱伝導率:0.2W/m・K)等の樹脂基板、シリコンウェハ(熱伝導率:168W/m・K)、銅薄膜(熱伝導率:398W/m・K)等の金属薄膜などであってよい。支持部材10は、光の透過を妨げない(光を透過させる)基板であってよく、ガラス基板であってよい。
支持部材10の厚みは、例えば、0.1〜2.0mmであってよい。厚みが0.1mm以上であると、ハンドリングが容易となる傾向にあり、厚みが2.0mm以下であると、材料費を抑制することができる傾向にある。
断熱層70は、特に制限されないが、後述の仮固定材層から支持部材への熱拡散を抑制し、仮固定材層の温度上昇を促進する観点から、支持部材10よりも熱伝導率が低い層(支持部材10の材質よりも熱伝導率が低い材質で構成される層)であってよい。断熱層70は、使用される支持部材10の種類に応じて、それよりも熱伝導率が低い層となり得るものを適宜選択して適用することができる。支持部材10がガラス基板である場合、断熱層70は、例えば、ABS樹脂、エポキシ、ポリエチレン、フェノール樹脂、ポリイミド、スチレンゴム等の樹脂、多孔質金属、セラミックなどからなる層であってよい。また、支持部材10がガラス基板である場合、後述の仮固定材層における硬化性樹脂成分の硬化物を含む樹脂硬化物層を断熱層70として用いることができる。すなわち、断熱層70は、硬化性樹脂成分の硬化物を含む層であってよい。また、断熱層70は、光の透過を妨げない(光を透過させる)層であってよい。
断熱層70の厚みは、後述の仮固定材層から支持部材への熱拡散を抑制し、仮固定材層の温度上昇を促進する観点から、0.1〜500μm、0.3〜200μm、又は0.5〜100μmであってよい。
支持部材10上に断熱層70を形成する方法は、特に制限されず、公知の方法を適用することができる。例えば、後述の仮固定材層における硬化性樹脂成分の硬化物を含む樹脂硬化物層を断熱層70として用いる場合、後述の樹脂層34の形成方法と同様の方法によって樹脂層(以下、断熱層となり得る層で、硬化される前の硬化性樹脂成分を含む層を「断熱樹脂層」という場合がある。)を形成し、断熱樹脂層における硬化性樹脂成分を硬化させることによって硬化性樹脂成分の硬化物を含む断熱層70を形成することができる。溶剤で希釈された硬化性樹脂成分のワニスを用いる場合、硬化性樹脂成分を支持部材10に塗布し、溶剤を加熱乾燥して除去し、断熱樹脂層における硬化性樹脂成分を硬化させることによって形成することができる。また、断熱層70は、後述の樹脂層34と同様に、硬化性樹脂成分からなる硬化性樹脂成分フィルムを用いて断熱樹脂層を作製し、断熱樹脂層における硬化性樹脂成分を硬化させることによっても形成することができる。硬化性樹脂成分の硬化物を含む樹脂硬化物層を断熱層70として用いる場合、断熱層70上に仮固定材層30cを形成する前に断熱樹脂層の硬化性樹脂成分を硬化させてもよく、断熱樹脂層及び仮固定材前駆体層30を介して支持部材10上に半導体部材40を配置した後に断熱樹脂層における硬化性樹脂成分及び仮固定材前駆体層30における硬化性樹脂成分を併せて硬化させてもよい。
仮固定材層30cは、支持部材10と半導体部材40とを仮固定するための層であって、光を照射したときに、光を吸収して熱を発生する層である。仮固定材層30cにおける吸収の対象となる光は、赤外光、可視光、又は紫外光のいずれかを含む光であってよい。後述の光吸収層が熱を効率よく発生させることができることから、仮固定材層30cにおける吸収の対象となる光は、少なくとも赤外光を含む光であってよい。また、仮固定材層30cは、赤外光を含む光を照射したときに、赤外光を吸収して熱を発生する層であってよい。
図1(a)に示す積層体100は、例えば、断熱層70を設けた支持部材10において、断熱層70上に仮固定材前駆体層を形成し、仮固定材前駆体層上に半導体部材を配置し、仮固定材前駆体層における硬化性樹脂成分を硬化させ、仮固定材層30cを形成することによって作製することができる。
仮固定材前駆体層は、光を吸収して熱を発生する光吸収層と硬化性樹脂成分を含む樹脂層とを有していてもよい。図2(a)及び(b)は、仮固定材前駆体層の一実施形態を示す模式断面図である。仮固定材前駆体層30としては、光吸収層32と樹脂層34とを有している場合、その構成に特に制限されないが、例えば、光吸収層32と樹脂層34とを断熱層70側からこの順に有する構成(図2(a))、光吸収層32と樹脂層34と光吸収層32とを断熱層70側からこの順に有する構成(図2(b))等が挙げられる。これらのうち、仮固定材前駆体層30は、光吸収層32と樹脂層34とを断熱層70側からこの順に有する構成(図2(a))であってよい。以下では、主に図2(a)で示す構成の仮固定材前駆体層30を用いた態様について詳細に説明する。
光吸収層32の一態様は、光を吸収して熱を発生する導電体(以下、単に「導電体」という場合がある。)からなる層(以下、「導電体層」という場合がある。)である。このような導電体層を構成する導電体は、光を吸収して熱を発生する導電体であれば特に制限されないが、赤外光を吸収して熱を発生する導電体であってよい。導電体としては、例えば、クロム、銅、チタン、銀、白金、金等の金属、ニッケル−クロム、ステンレス鋼、銅−亜鉛等の合金、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛、酸化ニオブ等の金属酸化物、導電性カーボン等のカーボン材料などが挙げられる。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうち、導電体は、クロム、チタン、銅、アルミニウム、銀、金、白金、又はカーボンであってよい。
光吸収層32は、複数の導電体層から構成されていてもよい。このような光吸収層としては、例えば、支持部材10上に設けられる第1の導電体層と第1の導電体層の支持部材10の反対側の面上に設けられる第2の導電体層とから構成される光吸収層等が挙げられる。第1の導電体層における導電体は、支持部材(例えば、ガラス)との密着性、成膜性、熱伝導性、低熱容量等の観点から、チタンであってよい。第2の導電体層における導電体は、高膨張係数、高熱伝導等の観点から、銅、アルミニウム、銀、金、又は白金であってよく、これらの中でも、銅又はアルミニウムであることが好ましい。
光吸収層32としての導電体層は、これらの導電体を、真空蒸着、スパッタリング等の物理気相成長(PVD)、電解めっき、無電解めっき、プラズマ化学蒸着等の化学気相成長(CVD)によって、支持部材10に直接形成することができる。これらのうち、導電体層は、大面積に導電体層を形成できることから、物理気相成長を用いて形成してもよく、スパッタリング又は真空蒸着を用いて形成してもよい。
光吸収層32の一態様の厚みは、軽剥離性の観点から、1〜5000nm(0.001〜5μm)又は50〜3000nm(0.05〜3μm)であってよい。光吸収層32が、第1の導電体層と第2の導電体層とから構成される場合、第1の導電体層の厚みは、1〜1000nm、5〜500nm、又は10〜100nmであってよく、第2の導電体層の厚みは、1〜5000nm、10〜500nm、30〜300nm、又は50〜200nmであってよい。
光吸収層32の他の態様は、光を吸収して熱を発生する導電性粒子を含む硬化性樹脂組成物の硬化物を含有する層である。硬化性樹脂組成物は、導電性粒子及び硬化性樹脂成分を含有していてもよい。
導電性粒子は、光を吸収して熱を発生するものであれば特に制限されないが、赤外光を吸収して熱を発生するものであってよい。導電性粒子は、例えば、銀粉、銅粉、ニッケル粉、アルミニウム粉、クロム粉、鉄粉、真鋳粉、スズ粉、チタン合金、金粉、合金銅粉、酸化銅粉、酸化銀粉、酸化スズ粉、及び導電性カーボン(炭素)粉からなる群より選ばれる少なくとも1種であってよい。導電性粒子は、取り扱い性及び安全性の観点から、銀粉、銅粉、酸化銀粉、酸化銅粉、及びカーボン(炭素)粉からなる群より選ばれる少なくとも1種であってもよい。また、導電性粒子は、樹脂又は金属をコアとし、当該コアをニッケル、金、銀等の金属でめっきした粒子であってもよい。さらに、導電性粒子は、溶剤との分散性の観点から、その表面が表面処理剤で処理された粒子であってもよい。
導電性粒子の含有量は、硬化性樹脂成分の総量100質量部に対して、10〜90質量部であってよい。なお、硬化性樹脂成分には、後述の有機溶剤は包含されない。導電性粒子の含有量は、15質量部以上、20質量部以上、又は25質量部以上であってもよい。導電性粒子の含有量は、80質量部以下又は50質量部以下であってもよい。
硬化性樹脂成分は、熱又は光によって硬化する硬化性樹脂成分であり得る。硬化性樹脂成分は、例えば、熱硬化性樹脂、硬化剤、及び硬化促進剤を含んでいてもよい。熱硬化性樹脂、硬化剤、及び硬化促進剤は、例えば、後述の樹脂層における硬化性樹脂成分で例示したもの等を用いることができる。熱硬化性樹脂及び硬化剤の合計の含有量は、硬化性樹脂組成物の導電性粒子以外の成分の総量100質量部に対して、10〜90質量部であってよい。硬化促進剤の含有量は、熱硬化性樹脂及び硬化剤の総量100質量部に対して、0.01〜5質量部であってよい。
光吸収層32は、光を吸収して熱を発生する導電性粒子を含む硬化性樹脂組成物から形成することができる。硬化性樹脂組成物は、有機溶剤で希釈された硬化性樹脂組成物のワニスとして用いてもよい。有機溶剤としては、例えば、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン(MEK)等が挙げられる。これらの有機溶剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いていてもよい。ワニス中の固形成分濃度は、ワニスの全質量を基準として、10〜80質量%であってよい。
光吸収層32は、硬化性樹脂組成物を、支持部材10に直接塗布することによって形成することができる。有機溶剤で希釈された硬化性樹脂組成物のワニスを用いる場合、硬化性樹脂組成物を支持部材10に塗布し、溶剤を加熱乾燥して除去することによって形成することができる。
光吸収層32の他の態様の厚みは、軽剥離性の観点から、1〜5000nm(0.001〜5μm)又は50〜3000nm(0.05〜3μm)であってよい。
続いて、光吸収層32上に樹脂層34を形成する。
樹脂層34は、導電性粒子を含有しない層であって、熱又は光によって硬化する硬化性樹脂成分を含む層である。樹脂層34は、硬化性樹脂成分からなる層であってもよい。硬化性樹脂成分は、熱又は光によって硬化する硬化性樹脂成分であり得る。以下では、樹脂層34が硬化性樹脂成分からなる層である場合について詳細に説明する。
硬化性樹脂成分は、熱可塑性樹脂、重合性モノマー、及び重合開始剤を含んでいてもよい。
熱可塑性樹脂は、熱可塑性を有する樹脂、又は少なくとも未硬化状態において熱可塑性を有し、加熱後に架橋構造を形成する樹脂であってよい。熱可塑性樹脂としては、例えば、エラストマー、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリイミド、石油樹脂、ノボラック樹脂等が挙げられる。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうち、バンプ埋め込み性及び低温貼付性の観点から、熱可塑性樹脂は、エラストマーであってよい。
エラストマーの具体例としては、エチレン・プロピレン共重合体エラストマー、エチレン・1−ブテン共重合体エラストマー、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体エラストマー、エチレン・1−ヘキセン共重合体エラストマー、エチレン・1−オクテン共重合体エラストマー、エチレン・スチレン共重合体エラストマー、エチレン・ノルボルネン共重合体エラストマー、プロピレン・1−ブテン共重合体エラストマー、エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体エラストマー、エチレン・1−ブテン・非共役ジエン共重合体エラストマー、エチレン・プロピレン・1−ブテン・非共役ジエン共重合体エラストマー、ポリイソプレン、ポリブタジエン、カルボキシル基末端ポリブタジエン、水酸基末端ポリブタジエン、1,2−ポリブタジエン、カルボキシル基末端1,2−ポリブタジエン、水酸基末端1,2−ポリブタジエン、アクリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、水酸基末端スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、カルボキシル基、水酸基、(メタ)アクリロイル基又はモルホリン基をポリマ末端に含有するアクリロニトリル−ブタジエンゴム、カルボキシル化ニトリルゴム、水酸基末端ポリ(オキシプロピレン)、アルコキシシリル基末端ポリ(オキシプロピレン)、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、ポリオレフィングリコール、ポリ−ε−カプロラクトン等が挙げられる。これらのエラストマーは、水添処理が施されていてもよい。これらのうち、エラストマーは、スチレンに由来するモノマー単位を含むエラストマーであってよい。
熱可塑性樹脂のTgは、−100〜500℃、−50〜300℃、又は−50〜50℃であってよい。熱可塑性樹脂のTgが500℃以下であると、フィルム状の仮固定材を形成したときに、柔軟性を確保し易く、低温貼付性を向上させることができる傾向にある。熱可塑性樹脂のTgが−100℃以上であると、フィルム状の仮固定材を形成したときに、柔軟性が高くなり過ぎることによる取扱性及び剥離性の低下を抑制できる傾向にある。
熱可塑性樹脂のTgは、示差走査熱量測定(DSC)によって得られる中間点ガラス転移温度である。熱可塑性樹脂のTgは、具体的には、昇温速度10℃/分、測定温度:−80〜80℃の条件で熱量変化を測定し、JIS K 7121に準拠した方法によって算出される中間点ガラス転移温度である。
熱可塑性樹脂の重量平均分子量(Mw)は、1万〜500万又は10万〜200万であってよい。重量平均分子量が1万以上であると、形成される仮固定材層の耐熱性を確保し易くなる傾向にある。重量平均分子量が500万以下であると、フィルム状の仮固定材層又は樹脂層を形成したときに、フローの低下及び貼付性の低下を抑制し易い傾向にある。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)で標準ポリスチレンによる検量線を用いたポリスチレン換算値である。
熱可塑性樹脂の含有量は、硬化性樹脂成分の総量100質量部に対して、10〜90質量部であってよい。熱可塑性樹脂の含有量は、30質量部以上、50質量部以上、又は70質量部以上であってよく、88質量部以下、85質量部以下、又は82質量部以下であってよい。熱可塑性樹脂の含有量が上記範囲にあると、仮固定材層の薄膜形成性及び平坦性により優れる傾向にある。
重合性モノマーは、加熱又は紫外光等の照射によって重合するものであれば特に制限されない。重合性モノマーは、材料の選択性及び入手の容易さの観点から、例えば、エチレン性不飽和基等の重合性官能基を有する化合物であってよい。重合性モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリレート、ハロゲン化ビニリデン、ビニルエーテル、ビニルエステル、ビニルピリジン、ビニルアミド、アリール化ビニル等が挙げられる。これらのうち、重合性モノマーは、(メタ)アクリレートであってよい。(メタ)アクリレートは、単官能(1官能)、2官能、又は3官能以上のいずれであってもよいが、充分な硬化性を得る観点から、2官能以上の(メタ)アクリレートであってよい。
単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、(メタ)アクリル酸;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチルヘプチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、モノ(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)スクシネート等の脂肪族(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、o−ビフェニル(メタ)アクリレート、1−ナフチル(メタ)アクリレート、2−ナフチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、p−クミルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、1−ナフトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ナフトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(o−フェニルフェノキシ)プロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(1−ナフトキシ)プロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(2−ナフトキシ)プロピル(メタ)アクリレート等の芳香族(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
2官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレート、エトキシ化2−メチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート等の脂肪族(メタ)アクリレート;エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、エトキシ化フルオレン型ジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化フルオレン型ジ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化フルオレン型ジ(メタ)アクリレート等の芳香族(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
3官能以上の多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の脂肪族(メタ)アクリレート;フェノールノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート、クレゾールノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート等の芳香族エポキシ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
これらの(メタ)アクリレートは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。さらに、これらの(メタ)アクリレートを、その他の重合性モノマーと組み合わせて用いてもよい。
重合性モノマーの含有量は、硬化性樹脂成分の総量100質量部に対して、10〜90質量部であってよい。重合性モノマーの含有量は、12質量部以上、15質量部以上、又は18質量部以上であってもよい。重合性モノマーの含有量が、硬化性樹脂成分の総量100質量部に対して、10質量部以上であると、仮固定材層の耐熱性に優れる傾向にある。重合性モノマーの含有量は、70質量部以下、50質量部以下、又は30質量部以下であってもよい。重合性モノマーの含有量が、硬化性樹脂成分の総量100質量部に対して、90質量部以下であると、プロセス中の剥離、破損等を抑制できる傾向にある。
重合開始剤は、加熱又は紫外光等の照射によって重合を開始させるものであれば特に制限されない。例えば、重合性モノマーとして、エチレン性不飽和基を有する化合物を用いる場合、重合性開始剤は熱ラジカル重合開始剤又は光ラジカル重合開始剤であってもよい。
熱ラジカル重合開始剤としては、例えば、オクタノイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ステアリルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド等のジアシルパーオキシド;t−ブチルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウリレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート等のパーオキシエステル;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2’−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物などが挙げられる。
光ラジカル重合開始剤としては、例えば、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン等のベンゾインケタール;1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン等のα−ヒドロキシケトン;ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド等のホスフィンオキシドなどが挙げられる。
これらの熱及び光ラジカル重合開始剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
重合開始剤の含有量は、重合性モノマーの総量100質量部に対して、0.01〜5質量部であってよい。重合開始剤の含有量は、0.03質量部以上、又は0.05質量部以上であってもよい。重合開始剤の含有量が、重合性モノマーの総量100質量部に対して、0.01質量部以上であると、硬化性が向上し、耐熱性がより良好となる傾向にある。重合開始剤の含有量は、3質量部以下、1質量部以下、又は0.1質量部以下であってもよい。重合性モノマーの含有量が、重合性モノマーの総量100質量部に対して、5質量部以下であると、プロセス中のガス発生を抑制できる傾向にある。
硬化性樹脂成分は、必要に応じて、熱硬化性樹脂、硬化促進剤、絶縁性フィラー、増感剤、酸化防止剤等をさらに含んでいてもよい。
熱硬化性樹脂は、熱により硬化する樹脂であれば特に制限されない。熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、熱硬化型ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂等が挙げられる。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうち、熱硬化性樹脂は、耐熱性、作業性、及び信頼性により優れることから、エポキシ樹脂であってよい。熱硬化性樹脂として、エポキシ樹脂を用いる場合、エポキシ樹脂硬化剤と組み合わせて用いてもよい。
エポキシ樹脂は、硬化して耐熱作用を有するものであれば特に限定されない。エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ等の二官能エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂などが挙げられる。また、エポキシ樹脂は、多官能エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、複素環含有エポキシ樹脂、又は脂環式エポキシ樹脂であってもよい。
エポキシ樹脂硬化剤は、通常用いられている公知の硬化剤を使用することができる。エポキシ樹脂硬化剤としては、例えば、アミン、ポリアミド、酸無水物、ポリスルフィド、三フッ化ホウ素、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等のフェノール性水酸基を1分子中に2個以上有するビスフェノール、フェノールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂等のフェノール樹脂などが挙げられる。
熱硬化性樹脂及び硬化剤の含有量は、硬化性樹脂成分の総量100質量部に対して、10〜90質量部であってよい。熱硬化性樹脂及び硬化剤の含有量が上記範囲内であると、耐熱性がより良好になる傾向にある。
硬化促進剤としては、例えば、イミダゾール誘導体、ジシアンジアミド誘導体、ジカルボン酸ジヒドラジド、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、2−エチル−4−メチルイミダゾール−テトラフェニルボレート、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7−テトラフェニルボレート等が挙げられる。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
硬化促進剤の含有量は、熱硬化性樹脂及び硬化剤の総量100質量部に対して、0.01〜5質量部であってよい。硬化促進剤の含有量が上記範囲内であると、硬化性が向上し、耐熱性がより良好となる傾向にある。
絶縁性フィラーは、樹脂層に低熱膨張性、低吸湿性を付与する目的で添加され得る。絶縁性フィラーとしては、例えば、シリカ、アルミナ、窒化ホウ素、チタニア、ガラス、セラミック等の非金属無機フィラーなどが挙げられる。これらの絶縁性フィラーは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。絶縁性フィラーは、溶剤との分散性の観点から、その表面が表面処理剤で処理された粒子であってよい。表面処理剤は、上述のシランカップリング剤と同様のものを用いることができる。
絶縁性フィラーの含有量は、硬化性樹脂成分の総量100質量部に対して、5〜20質量部であってよい。絶縁性フィラーの含有量が上記範囲内であると、光透過を妨げることなく耐熱性をより向上する傾向にある。また、軽剥離性にも寄与する可能性がある。
増感剤としては、例えば、アントラセン、フェナントレン、クリセン、ベンゾピレン、フルオランテン、ルブレン、ピレン、キサントン、インダンスレン、チオキサンテン−9−オン、2−イソプロピル−9H−チオキサンテン−9−オン、4−イソプロピル−9H−チオキサンテン−9−オン、1−クロロ−4‐プロポキシチオキサントン等が挙げられる。
増感剤の含有量は、硬化性樹脂成分の総量100質量部に対して、0.01〜10質量部であってよい。増感剤の含有量が上記範囲内であると、硬化性樹脂成分の特性及び薄膜性への影響が少ない傾向にある。
酸化防止剤としては、例えば、ベンゾキノン、ハイドロキノン等のキノン誘導体、4−メトキシフェノール、4−t−ブチルカテコール等のフェノール誘導体、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル等のアミノキシル誘導体、テトラメチルピペリジルメタクリレート等のヒンダードアミン誘導体などが挙げられる。
酸化防止剤の含有量は、硬化性樹脂成分の総量100質量部に対して、0.1〜10質量部であってよい。酸化防止剤の含有量が上記範囲内であると、硬化性樹脂成分の分解を抑制し、汚染を防ぐことができる傾向にある。
樹脂層34は、硬化性樹脂成分から形成することができる。硬化性樹脂成分は、溶剤で希釈された硬化性樹脂成分のワニスとして用いてもよい。溶剤は、絶縁性フィラー以外の成分を溶解できるものであれば特に制限されない。溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、クメン、p−シメン等の芳香族炭化水素;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素;メチルシクロヘキサンなどの環状アルカン;テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等の環状エーテル;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン等のケトン;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン等のエステル;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の炭酸エステル;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のアミドなどが挙げられる。これらの溶剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうち、溶剤は、溶解性及び沸点の観点から、トルエン、キシレン、ヘプタン、又はシクロヘキサンであってもよい。ワニス中の固形成分濃度は、ワニスの全質量を基準として、10〜80質量%であってよい。
硬化性樹脂成分のワニスは、硬化性樹脂成分及び溶剤を混合、混練することによって調製することができる。混合及び混練は、通常の撹拌機、らいかい機、三本ロール、ビーズミル等の分散機を適宜組み合わせて行うことができる。
樹脂層34は、硬化性樹脂成分を光吸収層32に直接塗布することによって形成することができる。溶剤で希釈された硬化性樹脂成分のワニスを用いる場合、硬化性樹脂成分のワニスを光吸収層32に塗布し、溶剤を加熱乾燥して除去することによって形成することができる。また、樹脂層34は、硬化性樹脂成分からなる硬化性樹脂成分フィルムを作製することによっても形成することができる。
樹脂層34の厚みは、応力緩和の観点から、0.1〜2000μm(0.0001〜2mm)、0.5〜200μm、又は1〜100μmであってよい。
仮固定材前駆体層30及び断熱層70は、断熱層70と、光を吸収して熱を発生する光吸収層32と、硬化性樹脂成分を含む樹脂層34とをこの順に有する積層フィルム(以下、「仮固定材用積層フィルム」という場合がある。)を予め作製し、これを断熱層70と支持部材10とが接するようにラミネートすることによっても作製することができる。
仮固定材用積層フィルムにおける光吸収層32は、導電体からなる層(導電体層)であっても、導電性粒子を含有する層であってもよい。仮固定材用積層フィルムは、支持フィルム上に設けられていてもよく、支持フィルムとは反対側の表面上に、必要に応じて、保護フィルムが設けられていてもよい。
支持フィルムとしては、特に制限されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリ(メタ)アクリレート、ポリスルホン、液晶ポリマのフィルム等が挙げられる。これらは、離型処理が施されていてもよい。支持フィルムの厚みは、例えば、3〜250μmであってよい。
保護フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンなどが挙げられる。保護フィルムの厚みは、例えば、10〜250μmであってよい。
仮固定材用積層フィルムは、断熱層(仮固定材層における硬化性樹脂成分の硬化物を含む樹脂硬化物層を断熱層70として用いる場合、硬化性樹脂成分の硬化物を含む断熱層)と、光吸収層と、硬化性樹脂成分を含む樹脂層とをこの順に有していてもよく、硬化性樹脂成分を含む断熱樹脂層と、光吸収層と、硬化性樹脂成分を含む樹脂層とをこの順に有していてもよい。
図2(b)で示す構成の仮固定材前駆体層30は、例えば、支持部材10上に、断熱層70、光吸収層32、樹脂層34、及び光吸収層32を形成することによって作製することができる。これらの仮固定材前駆体層30は、予め上記構成の仮固定材用積層フィルムを作製し、支持部材10にラミネートすることによって作製してもよい。
次いで、作製した仮固定材前駆体層上に半導体部材を配置し、仮固定材前駆体層30(樹脂層34)における硬化性樹脂成分を硬化させ、光吸収層と、硬化性樹脂成分の硬化物を含む樹脂硬化物層とを有する仮固定材層を形成することによって、支持部材10と、断熱層70と、光を吸収して熱を発生する仮固定材層30cと、半導体部材40とがこの順に積層された積層体を作製する(図1(a))。図3(a)、(b)、(c)、及び(d)は、図2(a)に示す仮固定材前駆体層を用いて形成される積層体の一実施形態を示す模式断面図である。
半導体部材40は、半導体ウェハ又は半導体ウェハを所定サイズに切断してチップ状に個片化した半導体チップであってよい。半導体部材40として、半導体チップを用いる場合、通常、複数の半導体チップが用いられる。半導体部材40の厚みは、半導体装置の小型化、薄型化に加えて、搬送時、加工工程等の際の割れ抑制の観点から、1〜1000μm、10〜500μm、又は20〜200μmであってよい。半導体ウェハ又は半導体チップには、再配線層及び外部接続端子を有する外部接続部材が備えられていてもよい。
半導体部材40は、作製した仮固定材前駆体層30を設けた支持部材10を、真空プレス機又は真空ラミネーター上に設置し、半導体部材40を仮固定材前駆体層30上に配置し、プレスで圧着することによって積層することができる。
真空プレス機を用いる場合は、例えば、気圧1hPa以下、圧着圧力1MPa、圧着温度120〜200℃、保持時間100〜300秒間で、仮固定材前駆体層30に半導体部材40を圧着する。
真空ラミネーターを用いる場合は、例えば、気圧1hPa以下、圧着温度60〜180℃又は80〜150℃、ラミネート圧力0.01〜0.5MPa又は0.1〜0.5MPa、保持時間1〜600秒間又は30〜300秒間で、仮固定材前駆体層30に半導体部材40を圧着する。
断熱層70及び仮固定材前駆体層30を介して支持部材10上に半導体部材40を配置した後、仮固定材前駆体層30における硬化性樹脂成分を所定条件で熱硬化又は光硬化させる。仮固定材層における硬化性樹脂成分の硬化物を含む樹脂硬化物層を断熱層70として用いる場合、断熱樹脂層における硬化性樹脂成分も併せて熱硬化又は光硬化させてもよい。熱硬化の条件は、例えば、300℃以下又は100〜200℃で、1〜180分間又は1〜60分間であってよい。このようにして、硬化性樹脂成分の硬化物が形成され、半導体部材40は、支持部材10に硬化性樹脂成分の硬化物を含む仮固定材層30cを介して仮固定され、積層体300が得られる。仮固定材層30cは、図3(a)に示すとおり、光吸収層32と硬化性樹脂成分の硬化物を含む樹脂硬化物層34cとから構成され得る。
積層体は、例えば、仮固定材層を形成した後に、半導体部材を配置することによっても作製することができる。図1(a)に示す積層体の製造方法の他の実施形態を説明するための模式断面図であり、図5(a)、(b)、及び(c)は、各工程を示す模式断面図である。図5の各工程は、図2(a)に示す仮固定材前駆体層を使用するものである。積層体は、支持部材10上に断熱層70を形成し、形成した断熱層70上に硬化性樹脂成分を含む仮固定材前駆体層30を形成し(図5(a))、仮固定材前駆体層30(樹脂層34)における硬化性樹脂成分を硬化させて硬化性樹脂成分の硬化物を含む仮固定材層30cを形成し(図5(b))、形成した仮固定材層30c上に半導体部材40を配置することによって作製することができる(図5(c))。このような製造方法では、半導体部材40を配置する前に、仮固定材層20c上に再配線層41を設けることができるため、再配線層41上に半導体部材40を配置することによって、再配線層41を有する半導体部材40を形成することができる。
積層体100における半導体部材40(支持部材10に仮固定された半導体部材40)は、さらに加工されていてもよい。図3(a)に示す積層体300における半導体部材40を加工することによって、積層体310(図3(b))、320(図3(c))、330(図3(d))等が得られる。半導体部材の加工は、特に制限されないが、例えば、半導体部材の薄化、貫通電極の作製、再配線層の形成、エッチング処理、めっきリフロー処理、スパッタリング処理等が挙げられる。
半導体部材の薄化は、グラインダー等で、半導体部材40の仮固定材層30cに接している面とは反対側の面を研削することによって行うことができる。薄化された半導体部材の厚みは、例えば、100μm以下であってよい。
研削条件は、所望の半導体部材の厚み、研削状態等に応じて任意に設定することができる。
貫通電極の作製は、薄化した半導体部材40の仮固定材層30cに接している面とは反対側の面に、ドライイオンエッチング、ボッシュプロセス等の加工を行い、貫通孔を形成した後、銅めっき等の処理することによって行うことができる。
このようにして半導体部材40に加工が施され、例えば、半導体部材40が薄化され、貫通電極44が設けられた積層体310(図3(b))を得ることができる。
図3(b)で示す積層体310は、図3(c)に示すように、封止層50で覆われていてもよい。封止層50の材質には特に制限はないが、耐熱性、その他の信頼性等の観点から、熱硬化性樹脂組成物であってよい。封止層50に用いられる熱硬化性樹脂としては、例えば、クレゾールノボラックエポキシ樹脂、フェノールノボラックエポキシ樹脂、ビフェニルジエポキシ樹脂、ナフトールノボラックエポキシ樹脂等のエポキシ樹脂等が挙げられる。封止層50を形成するための組成物には、フィラー及び/又はブロム化合物等の難燃性物質等の添加剤が添加されていてもよい。
封止層50の供給形態は、特に制限されないが、固形材、液状材、細粒材、フィルム材等であってよい。
封止フィルムから形成される封止層50による加工半導体部材42の封止には、例えば、コンプレッション封止成形機、真空ラミネート装置等が用いられる。上記装置を使用して、例えば、40〜180℃(又は60〜150℃)、0.1〜10MPa(又は0.5〜8MPa)、かつ0.5〜10分間の条件で熱溶融させた封止フィルムにて加工半導体部材42を覆うことによって、封止層50を形成することができる。封止フィルムは、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等の剥離ライナー上に積層された状態で準備されてもよい。この場合、封止フィルムを加工半導体部材42上に配置し、加工半導体部材42を埋め込んだ後、剥離ライナーを剥離することによって封止層50を形成することができる。このようにして、図3(c)で示す積層体320を得ることができる。
封止フィルムの厚みは、封止層50が加工半導体部材42の厚み以上になるように調整する。封止フィルムの厚みは、50〜2000μm、70〜1500μm、又は100〜1000μmであってよい。
封止層50を有する加工半導体部材42は、図3(d)に示すように、ダイシングによって個片化されていてもよい。このようにして、図3(d)で示す積層体330を得ることができる。なお、ダイシングによる個片化は、後述の半導体部材の分離工程後に実施されてもよい。
<半導体部材の分離工程>
図1(b)に示すとおり、半導体部材の分離工程においては、積層体100における仮固定材層30cに方向Aで光を照射して、支持部材10から半導体部材40を分離する。
図4は、図3(d)に示す積層体を用いた本発明の半導体装置の製造方法の一実施形態を説明するための模式断面図であり、図4(a)及び(b)は、各工程を示す模式断面図である。
仮固定材層30cは、光を照射することによって、光吸収層32が光を吸収して熱を瞬間的に発生し、界面又はバルクにおいて、樹脂硬化物層34c又は断熱層70の溶融、支持部材10と半導体部材40(加工半導体部材42)との応力、光吸収層32の飛散等が発生し得る。このような現象の発生によって、仮固定されている加工半導体部材42を、支持部材10から容易に分離(剥離)することができる。なお、分離工程においては、光の照射とともに、加工半導体部材42に対して、支持部材10の主面に対して平行な方向に応力をわずかに加えてもよい。
分離工程における光は、インコヒーレント光であってよい。インコヒーレント光は、干渉縞が発生しない、可干渉性が低い、指向性が低いといった性質を有する電磁波であり、光路長が長くなるほど、減衰する傾向にある。インコヒーレント光は、コヒーレント光でない光である。レーザー光は、一般にコヒーレント光であるのに対して、太陽光、蛍光灯の光等の光は、インコヒーレント光である。インコヒーレント光は、レーザー光を除く光ということもできる。インコヒーレント光の照射面積は、コヒーレント光(すなわち、レーザー光)よりも圧倒的に広いため、照射回数を少なくすること(例えば、1回)が可能である。
分離工程における光は、少なくとも赤外光を含む光であってよい。分離工程における光の光源は、特に制限されないが、キセノンランプであってよい。キセノンランプは、キセノンガスを封入した発光管での印加・放電による発光を利用したランプである。キセノンランプは、電離及び励起を繰り返しながら放電するため、紫外光領域から赤外光領域までの連続波長を安定的に有する。キセノンランプは、メタルハライドランプ等のランプと比較して始動に要する時間が短いため、工程に係る時間を大幅に短縮することができる。また、発光には、高電圧を印加する必要があるため、高熱が瞬間的に生じるが、冷却時間が短く、連続的な作業が可能である。また、キセノンランプの照射面積は、レーザー光よりも圧倒的に広いため、照射回数を少なくすること(例えば、1回)が可能である。
キセノンランプによる照射条件は、印加電圧、パルス幅、照射時間、照射距離(光源と仮固定材層との距離)、照射エネルギー等を任意に設定することができる。キセノンランプによる照射条件は、1回の照射で分離できる条件を設定してもよく、2回以上の照射で分離できる条件を設定してもよいが、加工半導体部材42のダメージを低減する観点から、キセノンランプによる照射条件は、1回の照射で分離できる条件を設定してもよい。
本実施形態に係る半導体装置の製造方法は、照射エネルギーを低減することができることから、加工半導体部材42のダメージを低減することができる。
分離工程は、支持部材10を介して仮固定材層30cに光を照射する工程であってよい(図4(a)の方向A)。すなわち、仮固定材層30cに対する光による照射は、支持部材10側からの照射であってよい。支持部材10を介して仮固定材層30cに光を照射することによって、仮固定材層30c全体を照射することが可能となる。
支持部材10から半導体部材40又は加工半導体部材42を分離したときに、半導体部材40又は加工半導体部材42に仮固定材層の残さ30c’(図4(a)、(b))が付着している場合、これらは、溶剤で洗浄することができる。溶剤としては、特に制限されないが、エタノール、メタノール、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ヘキサン等が挙げられる。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、これら溶剤に浸漬させてもよく、超音波洗浄を行ってもよい。さらに、100℃以下の範囲で、加熱してもよい。
このように支持部材から半導体部材を分離することによって、半導体部材40又は加工半導体部材42を備える半導体素子60が得られる(図4(b))。得られた半導体素子60を他の半導体素子又は半導体素子搭載用基板に接続することによって半導体装置を製造することができる。
[仮固定材用積層フィルム]
半導体部材を支持部材に仮固定するための仮固定材用積層フィルムの一態様は、断熱層と、光を吸収して熱を発生する光吸収層とを有する積層フィルムである。当該積層フィルムは、硬化性樹脂成分を含む樹脂層をさらに有し、断熱層、光吸収層、及び樹脂層をこの順に有するものであってよく、支持部材をさらに有し、支持部材、断熱層、光吸収層、及び樹脂層をこの順に有するものであってもよい。
一方で、断熱層と、光を吸収して熱を発生する光吸収層とを有する積層フィルムにおいて、当該積層フィルムは、支持部材をさらに有し、支持部材、断熱層、及び光吸収層をこの順に有するものであってよい。
本態様に係る仮固定材用積層フィルムは、例えば、以下の構成(A)、構成(B)、又は構成(C)のいずれかの構成を有するものであってよい。構成(A)を有する仮固定材用積層フィルムは、断熱層70と、仮固定材前駆体層30とを有する積層フィルムともいえる。
構成(A):断熱層/光吸収層/樹脂層
構成(B):支持部材/断熱層/光吸収層/樹脂層
構成(C):支持部材/断熱層/光吸収層
仮固定材層における硬化性樹脂成分の硬化物を含む樹脂硬化物層を断熱層として用いる場合、仮固定材用積層フィルムの他の一態様は、硬化性樹脂成分を含む断熱樹脂層と、光を吸収して熱を発生する光吸収層とを有する積層フィルムである。当該積層フィルムは、硬化性樹脂成分を含む樹脂層をさらに有し、断熱樹脂層、光吸収層、及び樹脂層をこの順に有するものであってよく、支持部材をさらに有し、支持部材、断熱樹脂層、光吸収層、及び樹脂層をこの順に有するものであってもよい。
一方で、硬化性樹脂成分を含む断熱樹脂層と、光を吸収して熱を発生する光吸収層とを有する積層フィルムにおいて、当該積層フィルムは、支持部材をさらに有し、支持部材、断熱樹脂層、及び光吸収層をこの順に有するものであってもよい。
本態様に係る仮固定材用積層フィルムは、例えば、以下の構成(D)、構成(E)、又は構成(F)のいずれかの構成を有するものであってよい。
構成(D):断熱樹脂層/光吸収層/樹脂層
構成(E):支持部材/断熱樹脂層/光吸収層/樹脂層
構成(F):支持部材/断熱樹脂層/光吸収層
以下、本発明について実施例を挙げてより具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
[硬化性樹脂成分フィルムの作製]
<硬化性樹脂成分の調製>
熱可塑性樹脂として、水添スチレン・ブタジエンエラストマー(商品名:ダイナロン2324P、JSR株式会社)80質量部、重合性モノマーとして、1,9−ノナンジオールジアクリレ−ト(商品名:FA−129AS、日立化成株式会社)20質量部、及び重合開始剤として、パーオキシエステル(商品名:パーヘキサ25O、日油株式会社)1質量部を混合した。なお、水添スチレン・ブタジエンエラストマーはトルエンで固形分40質量%に希釈して用いた。このようにして、溶剤としてのトルエンで希釈された硬化性樹脂成分のワニスを調製した。
<硬化性樹脂成分フィルムの作製>
得られた硬化性樹脂成分のワニスを、精密塗工機を用いて、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(ピューレックスA31、帝人デュポンフィルム株式会社、厚み:38μm)の離型処理面に厚みが5μmとなるように塗工し、80℃で10分間加熱して、溶剤を乾燥除去し、厚みが5μmである硬化性樹脂成分フィルム(樹脂層)を作製した。
[仮固定材用積層フィルムの作製]
<断熱樹脂層の作製>
断熱樹脂層の作製には、上述の硬化性樹脂成分の調製において調製した硬化性樹脂成分のワニスを用いた。支持部材であるスライドガラス(サイズ:40mm×40mm、厚み:0.8μm)の一方の主面上の全面に、精密塗工機を用いて、硬化性樹脂成分のワニスを厚みが1μmとなるように塗工し、90℃で10分間加熱して、溶剤を乾燥除去することによって、厚みが1μmである断熱樹脂層を備える支持部材を作製した。
<光吸収層の作製>
断熱樹脂層を備える支持部材の断熱樹脂層上に、スパッタで第1の導電体層がチタン、第2の導電体層が銅である光吸収層を作製し、断熱樹脂層及び光吸収層を支持部材からこの順に備える支持部材を得た。なお、当該光吸収層は、逆スパッタリングによる前処理(Ar流速:1.2×10−2Pa・m/s(70sccm)、RF電力:300W、時間:300秒間)後、表1に示す処理条件でRFスパッタリングを行い、チタン層/銅層の厚みを50nm/200nmとすることによって作製した。
Figure 2020111146
<樹脂層の作製>
上記で作製した厚みが5μmである硬化性樹脂成分フィルムを40mm×40mmに切り出した。断熱樹脂層及び光吸収層を支持部材からこの順に備える支持部材の光吸収層上に、切り出した硬化性樹脂成分フィルムを配置し、真空ラミネートを行うことによって、支持部材上に設けられた、硬化性樹脂成分を含む断熱樹脂層と、光吸収層と、硬化性樹脂成分を含む樹脂層とをこの順に有する実施例1の仮固定材用積層フィルムを作製した。
[積層体の作製]
得られた仮固定材用積層フィルムの硬化性樹脂成分フィルムの樹脂層上に、半導体部材である半導体チップ(サイズ:10mm×10mm、厚み:150μm)を搭載し、180℃で1時間の条件で熱硬化させることによって、支持部材、硬化性樹脂成分を含む樹脂層から変換された硬化性樹脂成分の硬化物を含む断熱層、光吸収層、硬化性樹脂成分フィルムからなる樹脂層から変換された硬化性樹脂成分フィルムの硬化物を含む樹脂硬化物層、及び半導体部材がこの順に積層された実施例1の積層体を得た。
(実施例2)
硬化性樹脂成分フィルムの作製において、厚みが20μmである硬化性樹脂成分フィルムを作製したこと及び断熱樹脂層の作製において、厚みが10μmである断熱樹脂層を形成し、厚みが10μmである断熱層を作製したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2の仮固定材用積層フィルム及び積層体を作製した。
(実施例3)
硬化性樹脂成分フィルムの作製において、厚みが80μmである硬化性樹脂成分フィルムを作製したこと及び断熱樹脂層の作製において、厚みが80μmである断熱樹脂層を形成し、厚みが80μmである断熱層を作製したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例3の仮固定材用積層フィルム及び積層体を作製した。
(比較例1)
断熱層を設けなった以外は、実施例1と同様にして、比較例1の仮固定材用積層フィルム及び積層体を作製した。
(比較例2)
断熱層を設けなった以外は、実施例2と同様にして、比較例2の仮固定材用積層フィルム及び積層体を作製した。
(比較例3)
断熱層を設けなった以外は、実施例3と同様にして、比較例3の仮固定材用積層フィルム及び積層体を作製した。
<剥離性試験>
積層体をそれぞれ3つ用意した。印加電圧3700V、パルス幅200μs、照射距離50mm、照射回数1回、及び照射時間200μsの強照射条件、印加電圧3500V、パルス幅200μs、照射距離50mm、照射回数1回、及び照射時間200μsの中照射条件、並びに、印加電圧2700V、パルス幅1000μs、照射距離50mm、照射回数1回、及び照射時間200μsの弱照射条件の3種類の照射条件でそれぞれ積層体をキセノンランプで照射し、支持部材からの剥離性を評価した。キセノンランプは、Xenon社製のS2300(波長範囲:270nm〜近赤外領域、単位面積あたりの照射エネルギー:0.51J/cm(予測値、強照射条件)、0.45J/cm(予測値、中照射条件)、0.27J/cm(予測値、弱照射条件)を用い、キセノンランプ照射は、積層体の支持部材(スライドガラス)側から行った。照射距離は、光源とスライドガラスを設置したステージとの距離である。剥離性試験の評価は、キセノンランプ照射後、自然に半導体チップがスライドガラスから剥離した場合を「A」と評価し、半導体チップとスライドガラスとの間にピンセットを差し込んだときに、半導体チップが破損することなく分離した場合又は分離しなかった場合を「B」と評価した。結果を表1に示す。
Figure 2020111146
表2に示すように、断熱層を有する実施例1〜3の積層体は、断熱層を有しない比較例1〜3の積層体と比較して、照射エネルギーを低くした場合においても、支持部材からの剥離性に優れていた。以上の結果から、本発明の半導体装置の製造方法が、仮固定された半導体部材を支持部材から容易に分離することが可能であり、仮固定された半導体部材を支持部材から分離するときに必要とされる照射エネルギーを低減できることが確認された。
10…支持部材、30…仮固定材前駆体層、30c…仮固定材層、30c’…仮固定材層の残さ、32…光吸収層、34…樹脂層、34c…樹脂硬化物層、40…半導体部材、41…再配線層、42…加工半導体部材、44…貫通電極、50…封止層、60…半導体素子、70…断熱層、100,300,310,320,330…積層体。

Claims (13)

  1. 支持部材と、断熱層と、光を吸収して熱を発生する仮固定材層と、半導体部材とがこの順に積層された積層体を準備する準備工程と、
    前記積層体における前記仮固定材層に光を照射して、前記支持部材から前記半導体部材を分離する分離工程と、
    を備える、半導体装置の製造方法。
  2. 前記仮固定材層が、光を吸収して熱を発生する光吸収層と、硬化性樹脂成分の硬化物を含む樹脂硬化物層とを有し、
    前記積層体が、前記支持部材、前記断熱層、前記光吸収層、前記樹脂硬化物層、及び前記半導体部材がこの順に積層された積層体である、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記分離工程における前記光の光源が、キセノンランプである、請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記分離工程における前記光が、少なくとも赤外光を含む光である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記分離工程が、前記支持部材を介して前記仮固定材層に前記光を照射する工程である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 半導体部材を支持部材に仮固定するための仮固定材用積層フィルムであって、
    断熱層と、光を吸収して熱を発生する光吸収層とを有する、仮固定材用積層フィルム。
  7. 硬化性樹脂成分を含む樹脂層をさらに有し、
    前記断熱層、前記光吸収層、及び前記樹脂層をこの順に有する、請求項6に記載の仮固定材用積層フィルム。
  8. 支持部材をさらに有し、
    前記支持部材、前記断熱層、前記光吸収層、及び前記樹脂層をこの順に有する、請求項7に記載の仮固定材用積層フィルム。
  9. 支持部材をさらに有し、
    前記支持部材、前記断熱層、及び前記光吸収層をこの順に有する、請求項6に記載の仮固定材用積層フィルム。
  10. 半導体部材を支持部材に仮固定するための仮固定材用積層フィルムであって、
    硬化性樹脂成分を含む断熱樹脂層と、光を吸収して熱を発生する光吸収層とを有する、仮固定材用積層フィルム。
  11. 硬化性樹脂成分を含む樹脂層をさらに有し、
    前記断熱樹脂層、前記光吸収層、及び前記樹脂層をこの順に有する、請求項10に記載の仮固定材用積層フィルム。
  12. 支持部材をさらに有し、
    前記支持部材、前記断熱樹脂層、前記光吸収層、及び前記樹脂層をこの順に有する、請求項11に記載の仮固定材用積層フィルム。
  13. 支持部材をさらに有し、
    前記支持部材、前記断熱樹脂層、及び前記光吸収層をこの順に有する、請求項10に記載の仮固定材用積層フィルム。
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