JPWO2020097363A5

JPWO2020097363A5 -

Info

Publication number: JPWO2020097363A5
Application number: JP2021525144A
Authority: JP
Publication date: 2022-12-15

Description

いくつかの実施形態において、藻類は、暗条件下で培養される。この暗条件は、１０００ルクス未満、７５０ルクス未満、５００ルクス未満、４００ルクス未満、３００ルクス未満、２００ルックス未満、１００ルックス未満の照度を有するのが好ましい。いくつかの実施形態において、暗条件下で培養された藻類は、非暗条件下で培養された藻類と比較して、クロロフィル生成が、少なくとも１０％、少なくとも２０％、少なくとも３０％、少なくとも４０％、少なくとも５０％、少なくとも６０％、少なくとも７０％、または少なくとも８０％欠如または減少している。いくつかの実施形態において、暗条件下で生育される藻類は、１つ以上の栄養素が補給される。いくつかの実施形態において、暗条件下で生育される藻類は、酢酸塩、グルコース、スクロース、フルクトース、グリセロール、またはそれ以外のタイプの糖（例えば、デキストロース、マルトース、ガラクトース、スクロース、リボースなど）などの還元炭素源の存在下で生育される。いくつかの実施形態において、暗条件下で生育される藻類は、鉄の存在下で生育されるか、そうでない場合は鉄が補給される。

実施例４：ヘムを豊富に含む「肉不使用」ハンバーガの調製
ヘムを富化した試料を用い、植物性材料及びヘム富化藻類から製造される肉に似た製品の組成物を調製することができる。ヘムを豊富に含むハンバーガを作成するために、以下の割合で材料を混合し、藻類による円盤状の植物性ハンバーガに成形した。割合は、２０％または約２０％の小麦由来組織状タンパク質、２０％または約２０％の精製ココナッツ油、３％または約３％のヒマワリ油、２％または約２％のジャガイモデンプン、０．５％または約０．５％のコンニャクガム、０．５％または約０．５％のキサンタンガム、４５％または約４５％の水、及び４～９％または約４～９％の調味料（酵母エキス、ニンニク粉末、タマネギ粉末、塩を含む）、及びヘムを富化した（「赤い」）藻類である。図１０に示すのは、ヘム富化藻類を０．０１ｇ、０．１ｇ、１．０ｇ、及び５．０ｇ用いて作ったハンバーガである。

Claims

クラミドモナス属の種（Chlamydomonas sp.）由来の藻類調製物を含有する食用組成物であって、前記藻類調製物は、ヘムを含み、前記食用組成物に赤色または赤に類似する色を付与する、食用組成物。
前記藻類調製物は、藻類バイオマスである、請求項１に記載の食用組成物。
前記藻類調製物は、藻類細胞に由来する分画された調製物である、請求項１に記載の食用組成物。
前記藻類調製物は、赤色または赤に類似する色を有した粉末である、請求項１に記載の食用組成物。
前記藻類調製物の前記クラミドモナス属の種（Chlamydomonas sp.）は、藻類のヘム含有の富化をもたらす遺伝子改変を含む、請求項１～４のいずれか１項に記載の食用組成物。
前記遺伝子改変は、クロロフィル合成経路遺伝子、プロトポルフィリノーゲンIX合成経路遺伝子、またはヘム合成経路遺伝子に対する遺伝子改変を含む、請求項５に記載の食用組成物。
前記藻類調製物は、クロロフィル含有量よりも多いヘム含有量を有する、請求項１～６のいずれか１項に記載の食用組成物。
前記クラミドモナス属の種（Chlamydomonas sp.）は、コナミドリムシ（Chlamydomonas reinhardtii）である、請求項１～７のいずれか１項に記載の食用組成物。
前記藻類調製物は、プロトポルフィリンIXを更に含む、請求項１～８のいずれか１項に記載の食用組成物。
請求項１～９のいずれか１項に記載の食用組成物を含む、食料製品。
牛肉風製品、魚肉風製品、鶏肉風製品、豚肉風製品、および模造肉からなる群より選択される、請求項１０に記載の食料製品。
前記藻類調製物は、前記食料製品の未調理の形態に赤色または赤に類似する色を付与する、請求項１０または請求項１１に記載の食料製品。
前記藻類調製物は、前記食料製品の調理した形態に赤色または赤に類似する色を付与する、請求項１０または請求項１１に記載の食料製品。
前記食用組成物は、ハンバーガ、ソーセージ、ケバブ、フィレ、魚肉代替品、ひき肉風製品、またはミートボールの材料である、請求項１～９のいずれか１項に記載の食用組成物。
タンパク質源、脂肪源、炭水化物、デンプン、および増粘剤のうちの１つまたは複数を更に含む、請求項１０～１３のいずれか１項に記載の食料製品。
前記タンパク質源は、小麦タンパク質、大豆タンパク質、エンドウ豆タンパク質、真菌タンパク質、および藻類タンパク質からなる群より選択される、請求項１５に記載の食料製品。
前記食用組成物は、動物性タンパク質を含有しない、請求項１～９のいずれか１項に記載の食用組成物。
前記藻類調製物は、オメガ３脂肪酸を前記食用組成物にもたらす、請求項１～９のいずれか１項に記載の食用組成物。
藻類調製物を生成する方法であって、
（ａ）クラミドモナス属の種（Chlamydomonas sp.）の藻類である遺伝子改変された藻類を、当該藻類がヘムを蓄積し、赤色または赤に類似する色を呈する条件のもとで培養するステップと、
（ｂ）培養した前記遺伝子改変された藻類を採取して藻類調製物を生成するステップと
を備える、方法。
前記藻類調製物は、藻類バイオマスである、請求項１９に記載の方法。
前記藻類調製物を乾燥させて、赤色または赤に類似する色の粉末を生成するステップを更に備える、請求項１９または請求項２０に記載の方法。
（ｃ）前記藻類調製物を、少なくとも１つの食用成分と組み合わせて、食用組成物を生成するステップを更に備える、請求項１９～２１のいずれか１項に記載の方法。
前記遺伝子改変された藻類は、ＵＶ突然変異誘発、化学的突然変異誘発、組換え遺伝子操作、遺伝子編集、および遺伝子サイレンシングのうちの１つまたは複数による遺伝子改変を含む、請求項１９～２２のいずれか１項に記載の方法。