JPWO2020084786A1 - 熱交換器及びそれを用いた冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Abstract

予め設定された間隔で表裏方向に並んで配置された板状の複数のフィンと、フィンに形成された挿入孔に挿入され、当該フィンに対して予め設定された間隔でフィンの長手方向に並んで配置された断面が扁平形状の複数の伝熱管と、を備え、伝熱管は、外周面に親水性を保持する表面処理が施されており、フィンは、長手方向と直交する短手方向に隣接して設けられる凹凸形状からなり、長手方向に延在する溝部を有し、親水性を保持する表面処理が施されてなる。これにより、伝熱管が扁平形状であっても、排水性を確保しつつ、熱交換性能の向上を図ることができる。

Description

本発明は、熱交換器及びそれを用いた冷凍サイクル装置に関する。
この種の熱交換器としては、予め設定された間隔で積層するように配置される板状の複数のフィンと、これらフィンを並列させた方向に沿って貫通して配置される複数の伝熱管と、を備えたフィンアンドチューブ型の熱交換器が知られている。
このような熱交換器に用いられる伝熱管は、例えば、断面が真円形状をなしているか、又は楕円形状もしくは長円形状等の扁平形状をなしている。これに対し、複数のフィンには伝熱管の形状に対応した貫通孔又は切り欠き等の開口部が複数形成され、これらの開口部に伝熱管が挿入される。これにより、複数の伝熱管は、複数のフィンが並列する方向に沿ってこれらフィンを貫通した状態で組み付けられる。
また、フィンには伝熱管に対して垂直に切り起こされたフィンカラーが形成されており、このフィンカラーが炉中ロウ付け又は接着剤を用いて伝熱管に接着されることにより、伝熱管とフィンとの密着性を向上させることができる。
また、各伝熱管の端部は、伝熱管と共に冷媒流路を形成する分配管又はヘッダに接続されている。そして、熱交換器において、フィンの間を流動する空気又はガス等の熱交換流体と、伝熱管内を流動する水又は冷媒等の被熱交換流体との間で熱が交換される。
また、空気が主に流れる方向に向けて開口したスリットもしくはルーバー等と呼称される切起こし部が形成されている熱交換器、又は、空気が主に流れる方向に対し突出したスクラッチもしくはワッフル等と呼称される突出部が形成されている熱交換器が知られている。このような熱交換器では、切起こし部又は突出部を設けることにより、熱交換のための表面積を増やすことで、熱交換性能の向上を図っている。
さらに、伝熱管の内部に複数の流路が形成された熱交換器、又は、伝熱管の内面に溝が形成された熱交換器等が知られている。このような熱交換器においても、複数の流路又は溝を設けることにより、熱交換のための表面積を増やすことで、熱交換性能の向上を図っている。
ところで、熱交換器を蒸発器として用いる場合、空気中の水分が凝縮水として熱交換器に付着する。そのため、熱交換器に付着した凝縮水は、フィン及び伝熱管の表面を伝って長手方向へ垂下し、熱交換器の下方にて排出される。このとき、フィンに凝縮水が付着することで、通風抵抗が増大して熱交換性能が低下するため、フィンに付着した凝縮水を長手方向へと速やかに排水させる必要がある。
また、熱交換器を室外機に設置して蒸発器として用いる場合、空気中の水分が霜となって熱交換器に付着する。そのため、熱交換器を備える空気調和機又は冷凍機等では、除霜運転を行うことで熱交換器に付着した霜を溶かし、融解されて水滴となった霜を、フィン及び伝熱管の表面を伝って長手方向へ垂下させ、熱交換器の下方にて排出させる。
なお、除霜運転が終了し、暖房運転が開始された後も水滴が残留している場合、水滴は再び氷結して成長し、前述したような通風抵抗の増大及び熱交換性能の悪化を招くため、これらの水滴は確実に除去しなければならない。その反面、かかる熱交換器では、水滴を確実に排水するべく除霜運転の時間を延長することで、当該除霜運転を行う一定時間において平均暖房能力の低下を招くため、排水時間の短縮を図る必要がある。
そこで、例えば特許文献1では、伝熱管を挿通する挿通孔の周囲に形成された環状部を除くフィン全域を上下方向に延在する山及び谷から成る波形状とする熱交換器が提案されている。
特開平6−82189号公報
しかしながら、特許文献1の熱交換器では、扁平形状の伝熱管を用いた場合、当該伝熱管の上部及び下部で排水が停滞し、速やか且つ確実に排水を行うことが困難となる問題があった。
すなわち、特許文献1の熱交換器に扁平形状の伝熱管を用いた場合、フィンに付着した凝縮水又は融解した霜等の水滴は、扁平形状の伝熱管の上面に落下し、伝熱管の外周に沿って伝熱管の下面に回り込んだ後、下方に配置された伝熱管上面へと垂下する。このように、扁平形状の伝熱管では、真円形状の伝熱管には存在しない平らな部分が伝熱管外周に存在する分、当該伝熱管外周に付着する水滴を長手方向に移動させる際に妨げとなる領域を有することとなる。このため、扁平形状の伝熱管では、伝熱管外周に付着した水滴の排水速度が低下するばかりか、排水されずに伝熱管の上面及び下面に停滞する水滴の量も増加し、結果として熱交換性能が低下するという問題があった。
本発明は、上記課題を解決するためのものであり、伝熱管が扁平形状であっても、排水性を確保しつつ、熱交換性能の向上を図ることが可能な熱交換器及びそれを用いた冷凍サイクル装置を提供することを目的とする。
本発明に係る熱交換器及びそれを用いた冷凍サイクル装置は、予め設定された間隔で表裏方向に並んで配置された板状の複数のフィンと、前記フィンに形成された挿入孔に挿入され、当該フィンに対して予め設定された間隔で前記フィンの長手方向に並んで配置された断面が扁平形状の複数の伝熱管と、を備え、前記伝熱管は、外周面に親水性を保持する表面処理が施されており、前記フィンは、前記長手方向と直交する短手方向に隣接して設けられる凹凸形状からなり、前記長手方向に延在する溝部を有し、親水性を保持する表面処理が施されてなる。
本発明に係る熱交換器及びそれを用いた冷凍サイクル装置によれば、フィン表面に付着した水滴をフィンの溝部に集めることで、この水滴を速やかに長手方向下方へと導いて排水させることができる。また、伝熱管上面に溜まった水滴が濡れ広がることで、扁平形状の伝熱管であっても当該伝熱管上面に水滴が溜まることなく、当該水滴を長手方向下方へと導いて排水させることが可能となる。従って、扁平形状の伝熱管を用いた熱交換器においても、フィン表面の水滴を速やかに且つ確実に排水させることができ、かくして排水性を確保しつつ、熱交換性能の向上を図ることができる。
本発明の実施の形態1に係る冷凍サイクル装置の一例を示す冷媒回路図である。 本発明の実施の形態1に係る冷凍サイクル装置における室外熱交換器の一例を示す斜視図である。 図2の室外熱交換器における要部拡大図である。 図3のA−A断面を示す断面図である。 図2の室外熱交換器における要部であり、伝熱管とフィンを挿入する工程の説明に供する斜視図である。 比較例1に係る熱交換器の要部拡大図である。 比較例1に係る熱交換器の表面の水滴を示す要部拡大図である。 比較例2に係る熱交換器の要部拡大図である。 比較例2に係る熱交換器の表面の水滴の排水を示す要部拡大図である。 実施例1に係る熱交換器の表面の水滴の排水を示す要部拡大図である。 本発明の実施の形態2に係る熱交換器の要部拡大図である。 図11のB−B断面を示す断面図である。 図11の熱交換器における要部拡大図である。 本発明の実施の形態2に係る熱交換器の変形例1における要部拡大図である。 本発明の実施の形態2に係る熱交換器の変形例2における要部拡大図である。 本発明の実施の形態3に係る熱交換器における要部拡大図である。 図16のC−C断面を示す断面図である。 本発明の実施の形態3に係る熱交換器における表面の水滴の排水を示す要部拡大図である。 本発明の実施の形態3に係る熱交換器における表面の水滴の排水を示す要部拡大図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一の又はこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。また、断面図においては、視認性に鑑みて適宜ハッチングを省略している。さらに、明細書全文に示す構成要素の形態は、あくまで例示であってこれらの記載に限定されるものではない。また、室外機としては、空気調和装置、低温機器、又は、給湯機器等に配備される室外機を広く適用できる。
実施の形態1.
<冷凍サイクル装置1の構成>
はじめに、本発明の実施の形態1に係る冷凍サイクル装置1について説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る冷凍サイクル装置の一例を示す冷媒回路図である。なお、図1では、冷房運転時の冷媒の流れを破線矢印で示し、暖房運転時の冷媒の流れを実線矢印で示している。
図1に示すように、冷凍サイクル装置1は、圧縮機2、四方弁3、室内熱交換器4、室内ファン5、絞り装置6、室外ファン7、及び室外熱交換器10を備えている。圧縮機2、四方弁3、室内熱交換器4、絞り装置6、及び室外熱交換器10が冷媒配管によって接続され、冷媒回路が形成されている。
圧縮機2は、冷媒を圧縮するものである。圧縮機2で圧縮された冷媒は、吐出されて四方弁3へ送られる。圧縮機2は、例えば、ロータリー圧縮機、スクロール圧縮機、スクリュー圧縮機、又は往復圧縮機等で構成することができる。
室内熱交換器4は、暖房運転時には凝縮器として機能し、冷房運転時には蒸発器として機能するものである。室内熱交換器4は、例えば、フィンアンドチューブ型熱交換器、マイクロチャネル熱交換器、シェルアンドチューブ式熱交換器、ヒートパイプ式熱交換器、二重管式熱交換器、又はプレート熱交換器等で構成することができる。
絞り装置6は、室内熱交換器4又は室外熱交換器10を経由した冷媒を膨張させて減圧するものである。絞り装置6は、例えば冷媒の流量を調整可能な電動膨張弁で構成することができる。なお、絞り装置6としては、電動膨張弁だけでなく、受圧部にダイアフラムを採用した機械式膨張弁、又はキャピラリーチューブ等を適用することも可能である。
室外熱交換器10は、暖房運転時には蒸発器として機能し、冷房運転時には凝縮器として機能するものである。室外熱交換器10については、後段で詳細に説明する。
四方弁3は、暖房運転と冷房運転とにおいて冷媒の流れを切り替えるものである。つまり、四方弁3は、暖房運転時、圧縮機2の吐出口と室内熱交換器4とを接続すると共に、圧縮機2の吸入口と室外熱交換器10とを接続するように冷媒の流れを切り替える。また、四方弁3は、冷房運転時、圧縮機2の吐出口と室外熱交換器10とを接続すると共に、圧縮機2の吸入口と室内熱交換器4とを接続するように冷媒の流れを切り替える。
室内ファン5は、室内熱交換器4に付設されており、室内熱交換器4に熱交換流体である空気を供給するものである。
室外ファン7は、室外熱交換器10に付設されており、室外熱交換器10に熱交換流体である空気を供給するものである。
<冷凍サイクル装置1の動作>
次に、冷凍サイクル装置1の動作について、冷媒の流れと共に説明する。まず、冷凍サイクル装置1が実行する冷房運転について説明する。なお、冷房運転時の冷媒の流れは、図1に破線矢印で示している。ここでは、熱交換流体が空気であり、被熱交換流体が冷媒である場合を例に、冷凍サイクル装置1の動作について説明する。
図1に示すように、圧縮機2を駆動させることによって、圧縮機2から高温高圧のガス状態の冷媒が吐出する。以下、破線矢印にしたがって冷媒が流れる。圧縮機2から吐出した高温高圧のガス冷媒(単相)は、四方弁3を介して凝縮器として機能する室外熱交換器10に流れ込む。室外熱交換器10では、流れ込んだ高温高圧のガス冷媒と、室外ファン7によって供給される空気との間で熱交換が行われて、高温高圧のガス冷媒が凝縮して高圧の液冷媒(単相)になる。
室外熱交換器10から送り出された高圧の液冷媒は、絞り装置6によって低圧のガス冷媒と液冷媒との二相状態の冷媒になる。二相状態の冷媒は、蒸発器として機能する室内熱交換器4に流れ込む。室内熱交換器4では、流れ込んだ二相状態の冷媒と、室内ファン5によって供給される空気との間で熱交換が行われ、二相状態の冷媒のうち液冷媒が蒸発して低圧のガス冷媒(単相)になる。この熱交換によって、室内が冷却されることになる。室内熱交換器4から送り出された低圧のガス冷媒は、四方弁3を介して圧縮機2に流れ込み、圧縮されて高温高圧のガス冷媒となって、再び圧縮機2から吐出する。以下、このサイクルが繰り返される。
次に、冷凍サイクル装置1が実行する暖房運転について説明する。なお、暖房運転時の冷媒の流れは、図1に実線矢印で示している。
図1に示すように、圧縮機2を駆動させることによって圧縮機2から高温高圧のガス状態の冷媒が吐出する。以下、実線矢印にしたがって冷媒が流れる。
圧縮機2から吐出した高温高圧のガス冷媒(単相)は、四方弁3を介して凝縮器として機能する室内熱交換器4に流れ込む。室内熱交換器4では、流れ込んだ高温高圧のガス冷媒と、室内ファン5によって供給される空気との間で熱交換が行われ、高温高圧のガス冷媒が凝縮して高圧の液冷媒(単相)になる。この熱交換によって、室内が暖房されることになる。
室内熱交換器4から送り出された高圧の液冷媒は、絞り装置6によって、低圧のガス冷媒と液冷媒との二相状態の冷媒になる。二相状態の冷媒は、蒸発器として機能する室外熱交換器10に流れ込む。室外熱交換器10では、流れ込んだ二相状態の冷媒と、室外ファン7によって供給される空気との間で熱交換が行われ、二相状態の冷媒のうち液冷媒が蒸発して低圧のガス冷媒(単相)になる。
室外熱交換器10から送り出された低圧のガス冷媒は、四方弁3を介して圧縮機2に流れ込み、圧縮されて高温高圧のガス冷媒となって、再び圧縮機2から吐出する。以下、このサイクルが繰り返される。
上述した冷房運転及び暖房運転の際、圧縮機2に冷媒が液状態で流入すると、液圧縮を起こし、圧縮機2の故障の原因となってしまう。そのため、冷房運転時の室内熱交換器4、又は、暖房運転時の室外熱交換器10から流出する冷媒は、ガス冷媒(単相)となっていることが望ましい。
ここで、蒸発器では、ファンから供給される空気と、蒸発器を構成している伝熱管の内部を流動する冷媒との間で熱交換が行われる際に空気中の水分が凝縮し、蒸発器の表面に水滴が生ずる。蒸発器の表面に生じた水滴は、フィン及び伝熱管の表面を伝って下方に滴下し、ドレン水として蒸発器の下方にて排出される。
また、室外熱交換器10は、低外気温状態となっている暖房運転時、蒸発器として機能するため、空気中の水分が室外熱交換器10に着霜することがある。そのため、冷凍サイクル装置1では、外気が一定温度(例えば、0℃)以下となったときに霜を除去するための「除霜運転」を行う。
「除霜運転」とは、蒸発器として機能する室外熱交換器10に霜が付着するのを防ぐために、圧縮機2から室外熱交換器10にホットガス(高温高圧のガス冷媒)を供給する運転のことである。なお、除霜運転を、暖房運転の継続時間が所定値(例えば、30分)に達した場合に実行するようにしてもよい。また、除霜運転を、室外熱交換器10が一定温度(例えば、マイナス6℃)以下の場合に、暖房運転を行う前に実行するようにしてもよい。室外熱交換器10に付着した霜及び氷は、除霜運転時に室外熱交換器10に供給されるホットガスによって融解される。
例えば、除霜運転時に圧縮機2から室外熱交換器10にホットガスを直接的に供給できるように、圧縮機2の吐出口と室外熱交換器10との間をバイパス冷媒配管(図示せず)で接続するようにしてもよい。また、圧縮機2から室外熱交換器10にホットガスを供給できるように、圧縮機2の吐出口を、冷媒流路切替装置(例えば、四方弁3)を介して室外熱交換器10に接続する構成としてもよい。
<室外熱交換器10について>
図2は、本発明の実施の形態1に係る冷凍サイクル装置における室外熱交換器の一例を示す斜視図である。図3は、図2の室外熱交換器における要部拡大図である。図4は、図3のA−A断面を示す断面図である。図5は、図2の室外熱交換器における要部であり、伝熱管とフィンを挿入する工程の説明に供する斜視図である。
なお、図2以降において、x方向は室外熱交換器10の奥行方向であり、室外熱交換器10のフィン11において短手となる幅方向を示している。また、y方向は室外熱交換器10の幅方向であり、同フィン11において奥行(厚み)方向となるフィン11が並列される方向を示している。さらに、z方向は室外熱交換器10の長手方向(上下方向)であり、同フィン11における高さ方向を表している。そして、白抜き矢印Kは、室外ファン7から室外熱交換器10へと供給される空気の通風方向を表している。図2からわかるように、本実施の形態1に係る室外熱交換器10は、図1に示す室外ファン7から通風方向K(フィン11のx方向)に空気が供給される。また、図3は、y方向に室外熱交換器10を観察した際の、要部を示している。また、図4は、図3のフィン11におけるA−A断面を示している。
室外熱交換器10は、例えば二列構造の熱交換器であり、風上側熱交換器10A及び風下側熱交換器10Bを備えている。これら風上側熱交換器10A及び風下側熱交換器10Bは、フィンアンドチューブ型熱交換器であり、図1に示す室外ファン7から供給される空気の流れる通風方向K、すなわち室外熱交換器10の奥行x方向に沿って並設されている。風上側熱交換器10Aは、室外ファン7から供給される空気の通風方向Kにおいて風上側に配置され、風下側熱交換器10Bは、室外ファン7から供給される空気の通風方向Kにおいて風下側に配置されている。風上側熱交換器10Aの伝熱管12の一端は、風上側ヘッダ集合管10Cに接続されている。風下側熱交換器10Bの伝熱管12の一端は、風下側ヘッダ集合管10Dに接続されている。また、風上側熱交換器10Aの伝熱管12の他端と、風下側熱交換器10Bの伝熱管12の他端とは、列間接続部材10Eに接続されている。
つまり、本実施の形態1に係る室外熱交換器10は、風上側ヘッダ集合管10C又は風下側ヘッダ集合管10Dの一方から、風上側熱交換器10A又は風下側熱交換器10Bの一方の伝熱管12に冷媒が分配される。そして、風上側熱交換器10A又は風下側熱交換器10Bの一方の伝熱管12に分配された冷媒は、列間接続部材10Eを介して、風下側熱交換器10B又は風上側熱交換器10Aの他方の伝熱管12に流入する。その後、風下側熱交換器10B又は風上側熱交換器10Aの他方の伝熱管12に流入した冷媒は、風下側ヘッダ集合管10D又は風上側ヘッダ集合管10Cの他方で合流し、圧縮機2の吸入口又は絞り装置6の方へ流れていく。
なお、本実施の形態1では、風上側熱交換器10A及び風下側熱交換器10Bが同様の構成を有している。このため、以下では、双方を代表して、風上側熱交換器10Aについて説明する。以下、風上側熱交換器10A及び風下側熱交換器10Bを、単に熱交換器13と称する。なお、風上側熱交換器10A又は風下側熱交換器10Bの一方で室外熱交換器10の熱交換負荷を賄える場合、風上側熱交換器10A又は風下側熱交換器10Bの一方のみで室外熱交換器10を構成してもよい。
図3、図4及び図5に示すように、熱交換器13は、複数のフィン11及び複数の伝熱管12を備えている。フィン11は、長手方向(z方向)に延在した矩形状の板状部材からなり、図5に示されるように、同一の室外熱交換器10において予め設定された間隔で表裏方向に並んで配置されている。本実施の形態1の場合、フィン11は、同一の室外熱交換器10において規定のフィンピッチ間隔FPでy方向に並んで配置されている。
また、フィン11には伝熱管12が挿入される挿入孔14が、当該フィン11の長手方向の上下に予め設定された間隔で複数形成されている。そして、フィン11は、これら挿入孔14を除く領域において、室外ファン7からの空気の通風方向Kに沿って隣接して設けられる複数の凹凸形状からなり、長手方向に延在する溝部15を有する。本実施の形態1の場合、フィン11の挿入孔14を除く領域とは、長手方向において挿入孔14が存在しない第一領域Pを含み、当該挿入孔14を除く全域である。また、室外ファン7からの空気の通風方向Kとは、長手方向としてのz方向と直交する短手方向としてのx方向と同一の方向を示す。
このとき、凹凸形状の延在方向は長手方向に対して平行であり、図4に示すように凹凸間隔RSmは、5mm以下であることが望ましい。これは、水滴が直径5mm程度になれば、自重で長手方向へ滴下することが検討の結果明らかとなり、凹凸形状による水滴を凝集させる効果が期待できるのは、5mm以下と考えられるためである。また、凹凸高さRaは、フィン同士の接触を防ぐために、フィンピッチ間隔FP(図5)の1/3程度であることが望ましい。このような凹凸形状は、プレス加工又は圧延加工のロールに凹凸形状を持たせ転写する方式で形成できる。なお、ここでは図示省略するが、フィン11表面に凹凸形状を形成した後、熱交換される表面積を増やし、熱交換性能を向上するために、切起こし部又は突出部を更に形成しても良い。
複数の伝熱管について、図3及び図5では、z方向上方と下方とに位置する2つの伝熱管12を代表して図示している。図3に示されるように、上方の伝熱管12及び下方の伝熱管12は、フィン11に形成された挿入孔14に挿入され、当該フィン11に対して予め設定された間隔でフィン11の長手方向に並んで配置されている。
図5に示されるように、伝熱管12は、それぞれ複数のフィン11の並設方向であるy方向に向けて延在した状態で、当該複数のフィン11に形成された挿入孔14の端部14aに向けてx方向に挿入されている。これにより、複数のフィン11は、伝熱管12を挿入孔14に貫通させた状態で保持している。なお、伝熱管12は、長手方向と直交する断面が扁平形状をなす扁平管である。
さらに、本実施の形態1に係るフィン11及び伝熱管12は、表面に親水性を保持するための処理が施されている。これらフィン11及び伝熱管12の表面の接触角は、特に30°以下であることが望ましい。また、フィン11の方が伝熱管12よりも親水性能が高いことが望ましい。フィン11及び伝熱管12の表面における親水性を保つため、フィン11と伝熱管12をロウ付けする際に使用するフラックス又は親水剤をポストコートする方法によって、フィン11及び伝熱管12の表面に親水性被膜を形成することができる。
<室外熱交換器10の着霜作用及び排水作用>
続いて、本実施の形態1に係る熱交換器13の着霜作用及び排水作用について説明する。なお、本実施の形態1に係る熱交換器13の効果の理解を容易とするため、以下では、まず比較例1、比較例2及び本実施の形態1を用いた実施例1の順に、本実施の形態1に係る室外熱交換器10の着霜作用及び排水作用を説明する。
<比較例1>
図6は、比較例1に係る熱交換器100の要部拡大図である。比較例1のフィン101及び伝熱管102の表面の接触角は、約80°である。熱交換器100が、本実施の形態1に係る熱交換器13と異なる点は、図3に示されているフィン11の表面に形成された溝部15を有していない点、及び、表面が親水性ではない点である。図7は、比較例1に係る熱交換器100の表面の水滴を示す要部拡大図である。比較例1の熱交換器100においては、図7に示すように、凝縮水又は除霜運転で溶融した水滴Hが挿入孔104における伝熱管102の上下面に保持され、さらにフィン101の表面にも水滴Hとして残り、完全に排水できない。
<比較例2>
図8は、比較例2に係る熱交換器110の要部拡大図である。図9は、比較例2に係る熱交換器110の表面の水滴の排水を示す要部拡大図である。比較例2のフィン111及び伝熱管112の表面の接触角は、約10°である。熱交換器110が本実施の形態1に係る熱交換器13と異なる点は、図3に示されているフィン11の表面に形成された溝部15を有していない点である。比較例2の熱交換器110においては、図9に示すように、フィン111及び伝熱管112の表面が親水性であるため、挿入孔114における伝熱管112の上面に排水された水滴Hは伝熱管112の上面に溜まることなく伝熱管112の外周面に沿って濡れ広がる。伝熱管112の上面の水滴Hは、伝熱管112の外周面に沿って伝熱管112の下面へと流れ、親水性のフィン111に導かれて下方の伝熱管112の上面へと排水される。そして、水滴Hは、伝熱管112の外周面に沿って伝熱管112の下面へと流れる排水工程を繰り返し、熱交換器110の下方へと排水される(図9)。そのため、時間は要するものの、熱交換器110内の残水は比較例1よりも少なくすることが可能である。但し、伝熱管112上面の水滴Hは伝熱管112の外周面に沿って伝熱管112下面「全域」へと濡れ広がり、さらに伝熱管112の上面「全域」へと排水される。このため、排水経路が後述する本実施の形態1の熱交換器13と比較して長く、熱交換器110の下方へと排水されるまでに時間を要する。
<実施例1>
図3及び図4に示すように、実施例1に係る熱交換器13において、フィン11及び伝熱管12における表面の接触角は約10°であり、凹凸間隔RSmは0.5mmであり、凹凸高さRaは0.3mm(FP=1.0mm)である。実施例1の場合、フィン11の長手方向において挿入孔14が存在しない第一領域Pにおいて、除霜運転で融解された水滴Hが、フィン11の表面に形成された溝部15に集められ、この溝部15に沿って速やかに排水されることが確認できた。
また、フィン11及び伝熱管12の表面がそれぞれ親水性であるため、伝熱管12の上面に集合した水滴Hは、伝熱管12の上面に溜まることなく伝熱管12の外周面に沿って濡れ広がる。そして、水滴Hはフィン11の親水性能によって溝部15に導かれた後、当該溝部15に沿って長手方向の下方へと排水される。
このとき、伝熱管12の上面から排水された水滴Hの殆どは、図10に示すように、フィン11の複数の溝部15のうち、伝熱管12上の水滴Hが長手方向の下方へと排水される排水経路において最初に交わる溝部15Aに沿って排水される。図10は、実施例1に係る熱交換器の表面の水滴の排水を示す要部拡大図である。フィン11において長手方向に伝熱管12が存在する領域では、挿入孔14が形成されているため、この挿入孔14の部位において溝部15が断絶されることとなる。よって、伝熱管12の下面及び下方の伝熱管12の上面へは水滴Hが直接的に伝わり難く、z方向に向かって挿入孔14(つまり、伝熱管12)の存在しない第一領域Pの溝部15Aにて主に排水が行われる。従って、扁平形状の伝熱管12を用いた熱交換器13の排水において特に懸念される伝熱管12の上面及び下面での水滴Hの滞留状態を最小限に抑え、排水の容易な第一領域Pにて排水を積極的に実施することが可能となる。
<実施の形態1の効果>
以上のように、本実施の形態1に係る冷凍サイクル装置1では、フィン11表面に付着した水滴Hを溝部15に集合させ、熱交換器13の長手方向における下方へと速やかに排水させることができる。また、伝熱管12の上面に溜まった水滴Hを濡れ広がらせることで、扁平形状の伝熱管12であっても当該伝熱管12の上面に水滴Hが溜まることなく、当該水滴Hを長手方向下方へと導いて排水させることができる。このとき、伝熱管12の上面に溜まった水滴Hを、フィン11の長手方向において挿入孔14が存在することなく排水が容易な第一領域Pにて主に排水させることができる。このため、熱交換器13全体の凝縮水または除霜運転による溶解水等の水滴Hの排水を格段と速やかに実施することができる。従って、扁平形状の伝熱管12を用いた熱交換器13においても、フィン11表面の水滴Hを速やかに且つ確実に排水させることができ、かくして排水性を確保しつつ、熱交換性能の向上を図ることができる。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2に係る冷凍サイクル装置1(図1)について説明する。具体的に、上述した実施の形態1では、フィン11の表面におけるx方向全域に溝部15を設けた場合について述べた(図3〜図5及び図10等参照)。これに対し、本実施の形態2に係る冷凍サイクル装置1では、後述する図11に示すように、熱交換器20のフィン21における長手方向に延在した溝部25を設ける領域が異なっており、その他の構成については同様である。このため、本実施の形態2では、熱交換器20の具体的な構成について説明し、その他の重複する説明は割愛するものとする。
図11は、本発明の実施の形態2に係る熱交換器20の要部拡大図である。図12は、図11のB−B断面を示す断面図である。図13は、図11の熱交換器20における要部拡大図である。図11に示すように、本実施の形態2における熱交換器20では、フィン21の表面におけるz方向において、伝熱管22(挿入孔24)が存在しない領域に溝部25が設けられている。
具体的に、このフィン21は、長手方向において挿入孔24が存在しない第一領域Pと、当該長手方向において第一領域Pより短手方向の中心側であって、挿入孔24の短手方向における第一領域P側の端部24aを含む第二領域Qとに溝部25が設けられている。ここで、第二領域Qとは、挿入孔24における伝熱管22の第一領域P側の端部24aと溝部25との境界近傍を含んでいる。
より具体的に、図11と図13とに示すように、第二領域Qは、挿入孔24の第一領域P側の端部24aから挿入孔24の短手方向の中心側へ向かうRSmの2倍の幅の領域であることが望ましい。ここで、第二領域Qを挿入孔24の第一領域P側の端部24aから挿入孔24の短手方向の中心側へ向かうRSmの2倍の幅の領域としたのは、伝熱管22の上面に付着する水滴Hの排水経路として機能させる溝部25を確保するためである。すなわち、1つ分のRSmの幅であると、溝部25を形成する凹凸のうちの凹部または凸部のいずれかに相当し、伝熱管22の上面に付着する水滴Hの排水経路として機能させる溝部25を必ずしも確保できるとは限らない。従って、RSmの2倍の幅の領域とすることで、溝部25を形成する凹凸形状の両方を備え、前記水滴Hの排水経路として機能させる溝部25を確実に保持することができる。
<実施の形態2の効果>
このように、本実施の形態2に係る熱交換器20では、第一領域P及び第二領域Qのみに長手方向に延在する溝部25を設けるだけで、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。すなわち、本実施の形態2に係る熱交換器20では、フィン21表面及び伝熱管22の上面に溜まった水滴Hを、第一領域P及び第二領域Qの溝部25を介して長手方向の下方へと速やかに且つ確実に排水させることができる。よって、熱交換器20における排水性を確保しつつ、熱交換性能の向上を図ることができるばかりか、フィン21における溝部25の形成領域を低減して構成を簡易化できる。
<実施の形態2の変形例>
なお、本実施の形態2に係る熱交換器20としては、上述した構成に限ることはない。図14は、本発明の実施の形態2に係る熱交換器20の変形例1における要部拡大図である。図14に示すように、第二領域Qよりも短手方向の中心側であって、フィン21の長手方向において挿入孔24が存在する平坦面からなる第三領域Rに、当該平坦面から突出する切起こし部26もしくは突出部27、またはその両方を設けるようにしてもよい。
この場合、フィン21における熱交換用の表面積を増やすことで熱交換性能を更に向上させることが可能となる。
また、本実施の形態2に係る熱交換器20では、図11に示すように、挿入孔24における前述した第一領域P側の端部24aの反対側端部が切欠き状態で形成されている場合について図示したが、本発明はこれに限ることはない。
図15は、本発明の実施の形態2に係る熱交換器20の変形例2における要部拡大図である。例えば、図15に示す熱交換器200のように、フィン210に形成される挿入孔240の第一領域P側の端部24aの反対側端部が、切欠き状態でなくてもよい。この場合、熱交換器200のフィン210には、伝熱管220に対応した挿入孔240がフィン210の中心に開口されてなる。この挿入孔240は、空気の通風方向Kの上流側に位置する第一領域T側の端部240aと、これとは反対の空気の通風方向Kの下流側に位置する反対側端部240bとが切欠くことなく、伝熱管220に対応した扁平形状をなしている。このとき、第一領域Pに対応する領域が第一領域Tであり、第二領域Qに対応する領域が第二領域U、第三領域Rに対応する領域が第三領域Vであり、挿入孔240を中心とする短手方向に左右対称で形成されている。
このような熱交換器200では、前述した熱交換器20と同様に、フィン210表面及び伝熱管220の上面に溜まった水滴(図示せず)を、第一領域T及び第二領域Uの溝部250を介して長手方向の下方へと速やかに且つ確実に排水させることができる。しかも、溝部250をフィン210の表面におけるx方向全域に設けることなく、必要最低限、第一領域T及び第二領域Uに設けることで、フィン210における溝部250の形成領域を低減して構成を簡易化できる。さらに、挿入孔240が、反対側端部240bを切欠くことなく、伝熱管220に対応した扁平形状でフィン210の中心に開口されているので、切欠きを有する場合と比較して、格段と安定して伝熱管220を保持することができる。
実施の形態3.
次に、本発明の実施の形態3に係る冷凍サイクル装置1(図1)について説明する。具体的に、上述した実施の形態1では、フィン11の表面における溝部15の延在方向が、長手方向における上下と平行である場合について述べた(図3〜図5及び図10等参照)。これに対し、本実施の形態3に係る冷凍サイクル装置1では、後述する図16〜図19に示すように、熱交換器30のフィン31における溝部35の延在する方向が、フィン31の長手方向に対して傾斜している点が異なる以外、その他は同様に構成されている。このため、本実施の形態3では、熱交換器30の具体的な構成について説明し、その他の重複する説明は割愛するものとする。なお、前述した実施の形態1における第一領域Pに対応する領域が第一領域Pa、挿入孔14における第一領域P側の端部14aに対応するのが挿入孔34における第一領域Pa側の端部34aである。
図16は、本発明の実施の形態3に係る熱交換器30における要部拡大図である。図17は、図16のC−C断面を示す断面図である。図16及び図17に示すように、本実施の形態3の熱交換器30では、フィン31の表面におけるz方向において、溝部35が、長手方向を重力方向の上下に向けて配置した際、溝部35の傾斜する方向が、第一領域Paに向かって下り方向に傾斜している。換言すれば、本実施の形態3に係る熱交換器30において、溝部35は、フィン31の間を流通する空気の通風方向Kとは逆向きの下り方向に傾斜した状態で延在している。
図18は、本発明の実施の形態3に係る熱交換器30における表面の水滴の排水を示す要部拡大図である。図19は、本発明の実施の形態3に係る熱交換器30における表面の水滴の排水を示す要部拡大図である。この場合、本実施の形態3の熱交換器30において、挿入孔34における伝熱管32の上面に溜まった水滴Hは、親水性である伝熱管32の外周面に沿って濡れ広がり、伝熱管32上の排水経路で最初に交わるフィン31表面の溝部35Aに沿って排水される。このとき、溝部35Aが、第一領域Pa側のフィン31の端部に向けて伸びているため、排水された水滴Hは下方の伝熱管32と触れることなく、排水の容易な第一領域Paまで導かれる。
また、本実施の形態3の熱交換器30において、溝部35B上の凝縮水は伝熱管32の上面に溜まることなく、第一領域Paまで導かれる。このとき、フィン31表面の1つの溝部35における、伝熱管32の存在しない第一領域Pa側の高さ位置が、伝熱管32の挿入側の高さ位置よりも低くなるように、各溝部35が延在している。
<実施の形態3の効果>
以上のように、本実施の形態3に係る熱交換器30では、フィン31表面に設けられた溝部35の延在する方向を、z方向においてフィン31の間を流通する空気の通風方向Kとは逆向きの下り方向に傾斜させる。これにより、排水の容易な第一領域Paでの排水をさらに促すことが可能となり、前述した実施の形態1よりも一段と速やかに排水できる。
1 冷凍サイクル装置、2 圧縮機、3 四方弁、4 室内熱交換器、5 室内ファン、6 絞り装置、7 室外ファン、10 室内熱交換器、10A 風上側熱交換器、10B 風下側熱交換器、10C 風上側ヘッダ集合管、10D 風下側ヘッダ集合管、10E 列間接続部材、11、21、31、101、111、210 フィン、12、22、32、102、112、220 伝熱管、13、20、30、100、110、200 熱交換器、14、24、34、104、114、240 挿入孔、14a、24a、34a、240a、240b 端部、15、15A、25、35、35A、35B、250 溝部、26 切起こし部、27 突出部、H 水滴、K 空気の通風方向、P、Pa、T 第一領域、Q、U 第二領域、R、V 第三領域。
本発明に係る熱交換器は、予め設定された間隔で表裏方向に並んで配置された板状の複数のフィンと、前記フィンに形成された挿入孔に挿入され、当該フィンに対して予め設定された間隔で前記フィンの長手方向に並んで配置された断面が扁平形状の複数の伝熱管と、を備え、前記伝熱管は、扁平な上下面のうち、少なくとも前記フィンの長手方向の上方に位置する上面が、当該長手方向に直交する水平な外周面をなし、当該外周面に親水性を保持する表面処理が施されており、前記挿入孔は、少なくとも前記伝熱管の前記上面と対向する部位が、水平な内周面をなし、前記フィンの長手方向に直交して設けられており、前記フィンは、前記長手方向と直交する短手方向に隣接して設けられる凹凸形状からなり、前記長手方向に延在して前記挿入孔に達する溝部を有し、親水性を保持する表面処理が施されてなる。

Claims (6)

  1. 予め設定された間隔で表裏方向に並んで配置された板状の複数のフィンと、
    前記フィンに形成された挿入孔に挿入され、当該フィンに対して予め設定された間隔で前記フィンの長手方向に並んで配置された断面が扁平形状の複数の伝熱管と、を備え、
    前記伝熱管は、外周面に親水性を保持する表面処理が施されており、
    前記フィンは、
    前記長手方向と直交する短手方向に隣接して設けられる凹凸形状からなり、前記長手方向に延在する溝部を有し、親水性を保持する表面処理が施されてなる熱交換器。
  2. 前記フィンは、
    前記溝部を有する領域として、
    前記フィンの長手方向において前記挿入孔が存在しない第一領域と、
    前記フィンの長手方向において前記第一領域より前記短手方向の中心側であって、前記挿入孔の前記短手方向における前記第一領域側の端部を含む第二領域と、
    を有する請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記フィンは、
    前記第二領域よりも前記短手方向の中心側であって、前記長手方向において前記挿入孔が存在する平坦面からなる第三領域に、前記平坦面から突出する切起こし部または突出部が設けられている請求項2に記載の熱交換器。
  4. 前記フィンは、
    前記溝部の延在する方向が、前記長手方向に対して傾斜している請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱交換器。
  5. 前記フィンは、
    前記長手方向を重力方向における上下に向けて配置した際、
    前記溝部の傾斜する方向が、前記第一領域に向かって下り方向に傾斜している請求項4に記載の熱交換器。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の熱交換器を備え、前記熱交換器を蒸発器として使用する冷凍サイクル装置。
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