JPWO2020066784A1 - クランプ及びクランプの使用方法 - Google Patents

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Abstract

クランプ(10A)は、チューブ(16)の流路(16a)を閉塞する本体(80)を有する。本体(80)は、チューブ(16)の側方から当該チューブ(16)を本体(80)内に挿入可能な開放部(71)と、開放部(71)から第1方向に沿って延在する導入空間(72)と、導入空間(72)に連通し流路(16a)が開放した状態でチューブ(16)を待機させる待機空間(73)と、を有する。また本体(80)は、待機空間(73)に連通し、第1方向に対して折り返すと共に第1方向とは異なる第2方向に延在し、チューブ(16)を挟み込むことで流路(16a)を閉塞する挟持空間(75)を有する。

Description

本発明は、チューブの流路を閉塞するクランプ及びクランプの使用方法に関する。
血液を遠心分離するシステムでは、遠心分離した血液成分をバッグに貯留した後に、他のバッグの液体との混合を防ぐために、バッグに繋がるチューブの流路をクランプで閉塞している。
例えば、実公平7−31789号公報には、チューブの流路を遮断するクランプが開示されている。このクランプは、顎部と、顎部から延出する一対の保持部とを有し、一対の保持部の間に連結部側に向かって幅が狭くなる流路遮断空間を備える。ユーザは、使用時に、チューブの側方からクランプを差し込み、さらに流路遮断空間の奥部までチューブを移動させることで、一対の保持アームによりチューブを挟み込んで流路を閉塞する。
ところで、実公平7−31789号公報に開示されているクランプは、チューブの側方から容易に挟み込むことができる一方で、チューブの挟み込みが不充分な状態となり易い。このため、クランプ自体あるいはチューブに外力が加わった場合に、チューブに対してクランプが横方向に簡単にずれて外れることになる。例えば、クランプがチューブから外れて遠心分離のシステム内に入り込んでしまうと、システムが故障するおそれがある。
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであり、外力が加わった場合でもチューブから外れることを防ぐことで、使用性をより高めることができるクランプ及びクランプの使用方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明の一態様は、チューブが挿入される空間部を有し、前記空間部の所定箇所で前記チューブの流路を閉塞する本体を備えるクランプであって、前記空間部は、前記チューブの側方から当該チューブを前記本体内に挿入可能な開放部と、前記開放部から第1方向に沿って延在する導入空間と、前記導入空間に連通し前記流路が開放した状態で前記チューブを待機させる待機空間と、前記待機空間に連通し、前記第1方向とは異なる第2方向に延在し、前記チューブを挟み込むことで前記流路を閉塞する挟持空間と、を含む。
また前記の目的を達成するために、本発明の他の態様は、複数のバッグとチューブとからなる血液バッグシステムに取り付けられて、前記チューブの流路を開放状態と閉塞状態とに切り替えるクランプの使用方法であって、前記クランプは、前記チューブが挿入される空間部を有し、前記空間部の所定箇所で前記チューブの流路を閉塞する本体を備え、前記空間部は、前記チューブを側方から前記本体内に挿入可能な開放部と、前記開放部から第1方向に沿って延在する導入空間と、前記流路が開放した状態で前記チューブを待機させる待機空間と、前記第1方向とは異なる第2方向に延在し、前記チューブを挟み込むことで前記流路を閉塞する挟持空間と、を含み、前記開放部に対し前記チューブを側方から挿入し、前記待機空間に待機させ、前記流路を前記開放状態に維持するステップと、前記待機空間から前記挟持空間へ前記チューブを移動させ、前記流路を前記閉塞状態とするステップと、を有する。
上記のクランプ及びクランプの使用方法は、チューブを、本体の開放部から導入空間に沿って第1方向に移動させて待機空間にて流路を開放した状態で待機させ、また適宜のタイミングで待機空間から挟持空間(第2方向)に移動させる。そして、クランプは、移動した挟持空間において、チューブを容易に挟み込むことができる。この挟み込み状態においてチューブやクランプに一方向の外力が加わっても、挟持空間に存在するチューブは、空間部の第1方向と第2方向が異なることで開放部に移動することがない。つまりクランプは、チューブから外れることを確実に防ぐことができ、チューブ周辺の医療機器にクランプが入り込む等の不都合を回避して、使用性をより高めることができる。
第1実施形態に係るクランプが適用される遠心分離移送装置及び血液バッグシステムを示す説明図である。 第1実施形態に係るクランプの斜視図である。 図2のクランプの平面図である。 クランプを遠心分離移送装置の基体に配置した状態を部分的に示す斜視図である。 図5Aは、クランプの使用時におけるチューブの動作を示す第1説明図である。図5Bは、クランプの使用時におけるチューブの動作を示す第2説明図である。図5Cは、クランプの使用時におけるチューブの動作を示す第3説明図である。 第2実施形態に係るクランプの斜視図である。 図7Aは、図6のクランプの平面図である。図7Bは、図7AのVIIB−VIIB線断面図である。 第3実施形態に係るクランプの斜視図である。 図8のクランプの平面図である。
以下、本発明について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態に係るクランプ10Aは、例えば図1に示すように、血液を遠心分離する遠心分離移送装置12の血液バッグシステム14において、チューブ16の流路16aを遮断(閉塞)するために使用される。よって、まずクランプ10Aが適用される血液バッグシステム14及び遠心分離移送装置12について説明する。
血液バッグシステム14は、複数のバッグ18等をチューブ16で接続することにより構成され、ユーザにより遠心分離移送装置12にセットされる。遠心分離移送装置12は、バッグ18の血液に遠心力を付与することにより、血液を比重の異なる複数の血液成分(例えば、PPPと濃厚赤血球(Red Blood Cells:RBC))に分離し、各血液成分を異なるバッグ18に保存させる。
具体的には、血液バッグシステム14は、血液採取部20、前処理部22及び分離処理部24を有する。
血液採取部20は、ドナーから血液(全血)を採取する部分であり、採血針26、採血バッグ28及び初流血バッグ30等をチューブ16で接続して構成される。前処理部22は、採血バッグ28と分離処理部24の親バッグ34との間に設けられ、フィルタ32(例えば、白血球除去フィルタ)により、全血から所定の血液成分(例えば、白血球)を除去する。分離処理部24は、親バッグ34、子バッグ36、薬液バッグ38等をチューブ16で接続して構成される。分離処理部24は、遠心分離移送装置12に直接セットされて、前処理部22により所定成分が除去された残余の血液(例えば、白血球除去血液)を遠心分離する部分となる。
より詳細には、分離処理部24の親バッグ34は、白血球除去血液を収容(貯留)する容器と、この血液成分を遠心分離して得られた沈降成分である濃厚赤血球(RBC)を保存する容器とを兼ねている。一方、子バッグ36は、親バッグ34内の白血球除去血液を遠心分離して得られた上清成分である乏血小板血漿(PPP)を保存する。また、薬液バッグ38は、MAP液、SAGM液、OPTISOL等の赤血球保存液を予め収容している。
分離処理部24は、複数のチューブ16と、3ポートの分岐コネクタ40とを有する。複数のチューブ16は、親バッグ34と分岐コネクタ40を接続する第1チューブ42、子バッグ36と分岐コネクタ40を接続する第2チューブ44、及び薬液バッグ38と分岐コネクタ40を接続する第3チューブ46を含む。第1チューブ42の親バッグ34側の端部には、破断可能な封止部材42aが設けられ、第3チューブ46の薬液バッグ38側の端部には、破断可能な封止部材46aが設けられる。封止部材42a、46aは、破断操作が行われるまで、各バッグ34、38内の液体を他のバッグに移送することを防止する。また、第1チューブ42の途中位置には、クランプ48が設けられている。クランプ48は、第1チューブ42の流路16aを開閉する機能を有している。
以上の血液バッグシステム14は、ユーザの操作下に、血液採取部20によりドナーから全血を採取して採血バッグ28に貯留する。さらに、血液バッグシステム14は、前処理部22により全血の白血球成分を除去することで、白血球除去血液を親バッグ34に貯留する。そして、血液バッグシステム14は、親バッグ34に血液(白血球除去血液)が貯留された状態で、ユーザにより遠心分離移送装置12に装着される。
遠心分離移送装置12は、箱状の基体50と、基体50の上面55を開閉可能な蓋52と、基体50内に設けられる遠心ドラム54と、を備える。また、遠心分離移送装置12の基体50には、遠心分離移送装置12の動作を制御する制御部(不図示)と、制御部に接続され動作内容をユーザが入力可能な操作表示部56と、が設けられている。
遠心ドラム54には、6つのユニット挿入孔54aが設けられ、各ユニット挿入孔54aには図示しないインサートユニットが挿入される。この遠心ドラム54には、各インサートユニットに対して回転径方向に進退する図示しない押し子が設けられている。
インサートユニットは、ユニット挿入孔54aに挿入可能な形状(遠心ドラム54の中心側から径方向外側に向かって幅広となる扇状)のシステムボックスを有する。システムボックスの内部には、全血(白血球除去血液)用の親バッグ34を収容する第1チャンバと、子バッグ36を収容する第2チャンバと、薬液バッグ38を収容する第3チャンバとが設けられている。例えば、第1チャンバは、システムボックスの中央部に設けられ、第2チャンバと第3チャンバは、第1チャンバの径方向外側において周方向に互いに並ぶように設けられる。
また、システムボックスは、分離処理部24のチューブ16(第1〜第3チューブ42、44、46)の一部を、上部(上面55)において保持する構成となっている。例えば、上部において第1チャンバの隣接位置には、分離処理部24の分岐コネクタ40を固定するホルダ69(図4参照)が設けられている。そして、本実施形態に係るクランプ10Aは、システムボックスの上部(第1チャンバの隣接位置)に配置されている第2チューブ44と第3チューブ46の流路をそれぞれ開閉するために適用される。
次に、図2及び図3を参照して、本実施形態に係るクランプ10Aについて説明する。クランプ10Aは、チューブ16が挿入及び配置される空間部70を有する一連の本体80(一部材)により構成されている。空間部70は、全体的にU字状を描き、U字の一端側が開放する一方で、U字の他端側がチューブ16の流路16aを閉塞するように形成される。つまり、空間部70は本体80内を折り返すように構成されている。
詳細には、本体80は、平面視で略長方形状に形成されている。なお以下では、図2中の矢印表記に基づき、本体80の長手方向を矢印X方向、本体80の短手方向を矢印Y方向、本体80の厚み方向を矢印Z方向という。また、長手方向一端をX1、長手方向他端をX2といい、短手方向一端をY1、短手方向他端をY2ともいう。
本体80は、矢印X1側の側辺を矢印Y方向に延在する基部81と、基部81の矢印Y1側の端部に連なり矢印X2方向に延出する第1延出部82と、基部81の矢印Y2側の端部に連なり矢印X2方向に延出する第2延出部83と、を有する。また第2延出部83の矢印X2側の端部には、その内側(Y1側)に連結部84が連設され、さらにこの連結部84に連なり矢印X1側に延在する折り返し部85が設けられている。基部81、第1及び第2延出部82、83、連結部84及び折り返し部85は、共に同じ厚みを有するように形成されている。
基部81は、適度な弾性力を有し矢印Y方向に延在する角棒状のブロックに形成されている。基部81は、第1及び第2延出部82、83の根元部分側を弾性的に支持している。これにより、第1及び第2延出部82、83の矢印X2側の端部(延出端部)は、矢印Y方向に多少弾性変形する(矢印Y方向外側に広がる、矢印Y方向内側に窄まる)ことが可能である。
基部81の矢印X2側は、平面視で、直線状に延在する基部側内辺部81aに形成されており、基部81の矢印X1側は、平面視で、直線状に延在する基部側外辺部81bに形成されている。基部81の矢印Y方向外側には、小さく突出する突部86が設けられている。この突部86は、遠心分離移送装置12にクランプ10Aを取り付ける際に、遠心分離移送装置12に保持される部分となる。クランプ10Aは、取付状態で、基部側外辺部81bを下側にし、基部81から第1及び第2延出部82、83を起立させた姿勢となる(図4も参照)。
第1延出部82は、基部81と同程度の幅に形成され、基部81の延在長よりも多少長い寸法に形成されている。第1延出部82と基部81が連なる根元部分は、基部81に向かって幅広に形成されることで、連結強度が高められている。
第1延出部82の外側(矢印Y1側)の辺部は、基部81から直線状に延在し、また矢印X2側において矢印Y方向内側に窪む第1凹部87aを有する。第1延出部82の内側(矢印Y2側)の辺部(第1延出部側内辺部88)は、対向する折り返し部85と協働して、空間部70の一部を形成する。第1延出部側内辺部88の矢印X1側は、基部側内辺部81aに対し滑らかに(R状に)連続している。また、第1延出部側内辺部88の矢印X2側の端部には、矢印Y2方向に短く突出する第1凸部89が形成されている。
第2延出部83は、第1延出部82よりも短い寸法で基部81から延出している。第2延出部83と基部81が連なる根元部分は、基部81に向かって幅広となることで、連結強度が高められている。第2延出部83の外側(矢印Y2側)の辺部は、基部81から直線状に延在し、また矢印X2側において矢印Y方向内側に窪む第2凹部87bを有する。第2延出部83の内側(矢印Y1側)の辺部(第2延出部側内辺部90)は、対向する折り返し部85と協働して、空間部70の一部を構成する。
この第2延出部83は、平面視で、根元部分に近い基端領域91が基部81と同程度の幅に形成される一方で、矢印X2側の部分(末端領域92)の幅が基端領域91の幅よりも幅広に形成されている。詳細には、第2延出部側内辺部90は、基端領域91を構成する部分として、矢印X2方向に直線状に延在する基端側内辺部90aと、基端側内辺部90aから矢印X2方向且つ矢印Y1方向に傾斜する傾斜内辺部90bと、を有する。一方、末端領域92を構成する部分として、第2延出部側内辺部90は、傾斜内辺部90bから矢印X2方向に再び直線状に延在する末端側内辺部90cを有する。基端側内辺部90aは、基部側内辺部81aに対して滑らかに(R状に)連続し、また基端側内辺部90a、傾斜内辺部90b及び末端側内辺部90cは、相互に滑らかに連続している。
連結部84は、第2延出部83の矢印X2側且つ矢印Y1側に設けられ、第2延出部83が折り返し部85を弾力的に支持する部分を構成する。連結部84は、短い突出量(後記の挟持空間75の幅と同じ寸法)で、その幅(矢印X方向の長さ)は基部81の幅と同程度に設定されている。
折り返し部85は、矢印Y2側の辺部が連結部84に連なり、第2延出部83の延在長さよりも短い長さで矢印X1方向に延出している。折り返し部85は、その幅が基部81の幅よりも若干幅広に形成されることで、折り返し部85自体の剛性が他の部分よりも高められている。折り返し部85は、基部81、第1及び第2延出部82、83の各々に対し適宜の間隔で離間していることで、チューブ16が挿入される空間部70の間隔を規定する。
また、折り返し部85の矢印X1側の端部領域(以下、折り返し端部領域93という)の幅は、折り返し部85の延在部分(胴領域94)の幅に比べて幅広に形成されている。このため、折り返し端部領域93の矢印Y2側の辺部は、第2延出部83の傾斜内辺部90bや末端側内辺部90cの形状に応じて、胴領域94に対しY2側に若干膨出している。
さらに、折り返し部85は、連結部84との連結箇所から矢印X2側に突出する突出部95を有している。突出部95は、第1延出部82の延在長さに対応しており、矢印X2側の突出端が、第1延出部82の矢印X2側の端部と同じ位置に設定されている。そして、突出部95の内側(矢印Y1側)の辺部には、矢印Y1方向に短く突出する第2凸部96が形成されている。
第1延出部82の第1凸部89と、突出部95(折り返し部85)の第2凸部96とは、空間部70にチューブ16を挿入する際の開放部71を形成すると共に、空間部70からのチューブ16の離脱を防止する離脱防止部97を構成する。第1凸部89と第2凸部96は、互いに対向する内側部分に矢印X方向に延在する対向面89a、96aを有し、この対向面89a、96a同士の間隔は、チューブ16の外径よりも短く設定されている。
クランプ10Aは、以上のように構成された本体80により、U字状の空間部70を形成している。詳細には、空間部70は、開放部71、導入空間72、待機空間73、誘導空間74及び挟持空間75を含んで構成される。
開放部71は、本体80の矢印X2側且つ矢印Y1側に形成され、チューブ16を空間部70に最初に入れる部分となる。つまり、クランプ10Aは、チューブ16の側方からチューブ16をスライドするように開放部71に通すことで、本体80内にチューブ16を差し込むことができる。
導入空間72は、開放部71に連なり、開放部71から基部81に向かって(本体80内を矢印X1方向(第1方向)に沿って)延在する部分である。この導入空間72は、第1延出部82の第1延出部側内辺部88と、折り返し部85の矢印Y1側の内辺部85aとの間に形成され、直線状に延在している。導入空間72の幅は、チューブ16の外径よりも若干幅広に設定されている。
待機空間73は、空間部70のうち矢印X1側且つ矢印Y1側に形成され、導入空間72の矢印X1側に連なっている。待機空間73は、空間部70のうち最も間隔が広く構成され、チューブ16の流路16aを開放した状態でチューブ16を待機させる部分となる。この待機空間73は、第1延出部側内辺部88と、基部81の基部側内辺部81aと、折り返し端部領域93の矢印X1側且つ矢印Y1側の円弧内辺部85bとにより構成される。
誘導空間74は、矢印Y1側において待機空間73に連なり、折り返し端部領域93を回り込むようにL字状に形成された部分であり、待機空間73と挟持空間75との間においてチューブ16の移動を誘導する部分を構成する。この誘導空間74は、待機空間73から矢印Y2方向(導入空間72に対し直交する方向)に向かって短く延在して、空間部70のうち矢印X1側且つ矢印Y2側の屈曲部70aにおいて90°屈曲し、さらに矢印X2方向に向かって所定長さ延在する。
詳細には、誘導空間74は、矢印Y方向に延在する第1誘導空間74aと、矢印X方向に延在し挟持空間75に向かって間隔が徐々に狭まる第2誘導空間74bと、を有する。
第1誘導空間74aは、基部側内辺部81a及び第2延出部側内辺部90と、折り返し端部領域93の円弧内辺部85bとで構成され、その間隔は、チューブ16の外径よりも若干広く設定されている。この第1誘導空間74aは、誘導空間74において間隔が大きく変動しない部分にあたり、チューブ16の矢印Y方向の移動性を確保している。
一方、第2誘導空間74bは、基端側内辺部90a、傾斜内辺部90b、折り返し端部領域93の内辺部85cとで構成され、内辺部85cに対する傾斜内辺部90bの相対的な傾斜に伴いその間隔が徐々に変化している。そして、誘導空間74と挟持空間75の境界空間点76(折り返し端部領域93と胴領域94が切り替わる境界部分85d)では、チューブ16の外形を押し潰して流路16aを閉塞することが可能な幅に設定されている。
挟持空間75は、誘導空間74(境界空間点76)に連なり、矢印X2方向(矢印X1方向に対して折り返す第2方向)に延在して、チューブ16を挟み込む部分である。この挟持空間75は、末端側内辺部90cと、折り返し部85(胴領域94)の矢印Y2側の内辺部85eとにより、境界部分85dから若干湾曲した後、直線状に延在するように構成される。つまり、挟持空間75が延在する延在方向(矢印X2方向)は、境界空間点76付近の第2誘導空間74bの延在方向(矢印X2方向)に対して矢印Y1側にオフセットしている。第2延出部83及び折り返し部85は、第2誘導空間74bの延在方向に対し挟持空間75の延在方向を多少オフセットすることで、挟持空間75からチューブ16を抜け難くしている。挟持空間75(直線状部分及び湾曲部分)の幅は、チューブ16を構成する肉部分を重ねた厚みよりも充分に幅狭に設定される。
以上のクランプ10Aを構成する材料は、チューブ16を閉塞可能な剛性と適度に弾性変形可能な柔軟性を有することが好ましい。例えば、クランプ10Aを構成する材料としては、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリスルホン、ポリアリレート、メタクリレート−ブチレン−スチレン共重合体等の熱可塑性樹脂があげられる。
第1実施形態に係るクランプ10Aは、以上のように構成され、次に、クランプ10Aの使用方法及び動作について説明する。
図1に示すように、クランプ10Aは、遠心分離移送装置12のユーザにより、血液バッグシステム14(分離処理部24)の第2及び第3チューブ44、46に各々取り付けられる。そして、クランプ10Aは、遠心分離時に、第2及び第3チューブ44、46の流路16aを開放した状態とし、遠心分離後に、第2及び第3チューブ44、46の流路16aを閉塞した状態とする。
具体的には図4に示すように、ユーザは、血液バッグシステム14を遠心分離移送装置12に装着する前に、ユニット挿入孔54aの脇に設けられた遠心ドラム54の上面55の配置部66にクランプ10Aを位置決め固定する。配置部66に固定する際に、第2及び第3チューブ44、46用の2つのクランプ10Aは、連結体68によって連結され、また開放部71が上方を臨む姿勢で固定される。
配置部66は、遠心ドラム54の上面55において、血液バッグシステム14の分岐コネクタ40を固定するホルダ69の近傍位置に設けられている。この配置部66は、連結体68により固定された2つのクランプ10Aをまとめて係止する係止部66aと、この係止部66aを横方向に移動させる移動機構部66bと、を有する。
係止部66aは、クランプ10Aの突部86を引っ掛けることでクランプ10Aを適度な係止力で係止する。移動機構部66bは、遠心分離移送装置12の制御下に、ホルダ69によって固定された第2及び第3チューブ44、46と相対的に、係止部66aを横方向にスライドさせる。これにより、連結体68に連結された2つのクランプ10Aは、一体的に移動して、空間部70内に挿入されたチューブ16の位置を変化させる。
血液バッグシステム14は、遠心分離移送装置12のユーザによって、インサートユニットにセットされ、このインサートユニットと共にクランプ10Aが位置決め固定された状態の遠心ドラム54のユニット挿入孔54aに装着される。この際、クランプ10Aは、上方を臨んでいる開放部71から第2及び第3チューブ44、46を円滑に挿入させることが可能である。
すなわち図5Aに示すように、クランプ10Aの空間部70には、ユーザの操作下に、開放部71を介してチューブ16(第2及び第3チューブ44、46)が挿入される。この挿入時に、チューブ16自体が弾性変形する、又は第1延出部82と折り返し部85(突出部95)が互いに弾力的に離間することで、第1及び第2凸部89、96の間を通してチューブ16の挿入を許容する。また挿入後は、第1及び第2凸部89、96により構成される離脱防止部97により、開放部71からのチューブ16の抜けが防止される。
チューブ16は、開放部71から導入空間72に入ると、導入空間72に沿って下方向(矢印X1方向)に移動する。そして、クランプ10Aは、導入空間72の下側に位置する待機空間73に、チューブ16の流路16aを開放した状態で待機させる。
遠心分離移送装置12は、第2及び第3チューブ44、46が待機空間73に存在する状態で、血液の遠心分離を行う。遠心分離時には、まずクランプ48により第1チューブ42を閉塞して血液の移送を規制し、この状態で遠心ドラム54を回転させることで、親バッグ34内の血液に遠心力を付与する(図1も参照)。これにより親バッグ34内において血液がPPPとRBCに分離する。
その後、遠心分離移送装置12は、クランプ48を開放して第1チューブ42の流路16aを流通可能にし、また基体50の押し子を進出することで、第1及び第2チューブ42、44を介して、親バッグ34から子バッグ36に分離したPPPを移送させる。上述したように、第2及び第3チューブ44、46は、クランプ10Aの待機空間73に配置されていることで流路16aが開放されているが、第3チューブ46の封止部材46aにより、薬液バッグ38にはPPPが流動しない。そのため、PPPは、第2チューブ44を介して子バッグ36に良好に流入する。
遠心分離移送装置12は、子バッグ36にPPPを移送して押し子の進出を停止すると、配置部66の移動機構部66bにより係止部66aを横方向に移動させる。この係止部66aの移動により、図5Bに示すように、チューブ16と相対的にクランプ10Aが移動する。その結果、待機空間73に配置されていたチューブ16は、矢印Y2側に移動して誘導空間74(第1誘導空間74a)に配置される。第1誘導空間74aは、チューブ16の外径よりも若干大きな間隔に設定されているので、チューブ16を円滑に移動させることが可能である。
そして、遠心分離移送装置12のユーザは、クランプ10Aの第1誘導空間74aにチューブ16が位置する状態で、血液バッグシステム14を基体50から取り出す。この際、図5Cに示すように、配置部66に固定されているクランプ10Aに対してチューブ16が相対的に上方に移動することになる。そのため、第1誘導空間74aに位置していたチューブ16は、第2誘導空間74bに移動し、この第2誘導空間74bにおける徐々に幅狭に変化する間隔に基づき、その外周面が徐々に押圧される。
さらに、第2誘導空間74bから挟持空間75に入り込む段階では、クランプ10Aは、チューブ16の外周面を完全に押し潰して流路16aを閉塞する。この際、連結部84に支持されている折り返し部85は、第2延出部83に対し弾性変形して、折り返し端部領域93を第2延出部83から若干離間させ、チューブ16が挟持空間75に入り込むことを許容する。クランプ10Aは、挟持空間75において第2延出部83と折り返し部85によりチューブ16を挟持した状態で、配置部66から引き上げられることで取り外される。
すなわち、血液バッグシステム14は、遠心分離移送装置12により、待機空間73から第1誘導空間74aにチューブ16を変位させることで、チューブ16の取り外し時に、挟持空間75にチューブ16を円滑に導くことができる。よって、基体50から取り外される際に、クランプ10Aは、チューブ16の流路16aを確実に閉塞した状態とすることができる。このため、子バッグ36や薬液バッグ38をインサートユニットから取り外す段階では、子バッグ36のPPP(一の血液製剤)が親バッグ34に流れてRBC(他の血液製剤)に混ざる、赤血球保存液が子バッグ36に流れてPPPに混ざる等の製品減損が防止される。
基体50から取り出された血液バッグシステム14は、クランプ10Aによる閉塞を継続した状態で、ユーザにより第2チューブ44から子バッグ36が切断され、この切断箇所が溶着される。その後、第3チューブ46を閉塞しているクランプ10Aは、ユーザの操作下に挟持空間75から第2誘導空間74bを介して、待機空間73(又は第1誘導空間74a)にチューブ16を移動させることで、第3チューブ46の流路16aを開放する。これにより、封止部材46aを破断すると薬液バッグ38から親バッグ34に向けて赤血球保存液が流動し、親バッグ34のRBCと赤血球保存液とを良好に混合させることができる。そして、親バッグ34への赤血球保存液の移送後に、ユーザは、第3チューブ46をクランプ10Aで改めて閉塞して、親バッグ34を切断しその切断箇所を溶着することで、RBCを得ることができる。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されず、発明の要旨に沿って種々の改変が可能である。例えば、クランプ10Aが適用される対象は、血液バッグシステム14に限定されず、液体を流動可能なチューブ16を有し、採血や輸血、輸液等に使用される医療機器に適用することができる。
以下、図6〜図9を参照して、他の実施形態について説明する。なお、以降の説明において、上述の実施形態と同じ構成又は同じ機能を有する要素には、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
〔第2実施形態〕
第2実施形態に係るクランプ10Bは、図6、図7A及び図7Bに示すように、空間部70を構成する本体80の内辺部が断面円弧状に形成されている点で、上述したクランプ10Aと異なる。なお、空間部70の平面形状は、クランプ10Aと同様に略U字状に形成され、開放部71、導入空間72、待機空間73、誘導空間74(第1誘導空間74a、第2誘導空間74b)及び挟持空間75を有するように構成される。
また、クランプ10Bの基部81は、基部側外辺部81bが矢印X2側に凹む円弧状に形成されて、第1延出部82と第2延出部83をより弾力的に支持している。第1及び第2延出部82、83は、この基部81から矢印X2方向に向かって相互に同程度の長さで延在している。さらに、折り返し部85の折り返し端部領域93は、矢印X1側の辺部が矢印Y方向に直線状に延在する直線状内辺部85fを有している。内辺部85aと直線状内辺部85f、及び直線状内辺部85fと内辺部85cは、R状の角部を介して連続している。
本体80(基部81、第1及び第2延出部82、83、折り返し部85)の内辺部は、その厚み方向(矢印Z方向)中央部の頂部98が空間部70に最も突出している。これにより、チューブ16の外周面に対して本体80が直接接触する部分が減ることになる。その結果、チューブ16の外径よりも間隔が広い空間(導入空間72、待機空間73、第1誘導空間74a)では、チューブ16との摩擦抵抗をより低減して、チューブ16を一層円滑に移動させることができる。逆に、チューブ16の外径よりも間隔が狭い空間(第2誘導空間74b、挟持空間75)では、互いに近接する頂部98同士がチューブ16の外周面の狭い範囲に押圧力をかけることで、チューブ16を確実に押し潰し、流路16aを閉塞することができる。
〔第3実施形態〕
第3実施形態に係るクランプ10Cは、図8及び図9に示すように、平面視で、三角形(二等辺三角形)の本体100に形成されている点で、上述したクランプ10A、10Bと異なる。また本体100は、3つの角部がR状に形成されている。
具体的に、クランプ10Cの基部101は、本体100の角部のうち最も曲率が小さい角部において円弧状の湾曲部を形成している部分に当たる。
第1延出部102は、基部101の矢印Y1側の端部に連なり、矢印X2方向且つ矢印Y1方向に傾斜して延在している。第1延出部102の矢印X2側の端部は、矢印Y2側に第1凸部89を有し、この第1凸部89付近の第1延出部側内辺部102aは、矢印X方向に沿って平行に延在している。
また、第2延出部103は、基部101の矢印Y2側の端部に連なり、矢印X2方向且つ矢印Y2方向に傾斜して延在している。第2延出部103は、基部101との連結箇所が幅狭に形成される一方で、連結箇所から矢印X2方向に向かって徐々に幅広となる基端領域104を有する。これに対し、第2延出部103の末端領域105は、幅が一定のまま延在している。
また、折り返し部106は、第2延出部103の矢印X2側の端部且つ矢印Y1側の側辺に設けられた連結部107を介して、第2延出部103に支持されている。この折り返し部106は、本体100の外形よりも小さい略三角形状に形成され、平面視で、クランプ10Cの空間部110を略V字状としている。折り返し部106は、第1延出部102の第1延出部側内辺部102aに対し平行に延在する内辺部106aと、鋭角部106bを介して内辺部106aに連なる内辺部106cと、境界部分106dを介して内辺部106cに連なる内辺部106eと、を有する。
内辺部106cは、第2延出部103の基端領域104(基部側内辺部104a)と協働して空間部110の幅を徐々に幅狭としている。また、内辺部106eは、第2延出部103の末端領域105(末端側内辺部105a)と平行に延在し、充分に狭い幅で連続する空間部110を形成している。
クランプ10Cの空間部110は、開放部111、導入空間112、待機空間113、誘導空間114及び挟持空間115を有する。この場合、開放部111は、上述したクランプ10Aの開放部71と同様に、第1延出部102の第1凸部89と折り返し部106の第2凸部96とにより構成される。導入空間112は、第1延出部側内辺部102aと折り返し部106の内辺部106aによって、チューブ16の外径よりも広い幅で傾斜して延在している。
そして、待機空間113は、折り返し部106の鋭角部106bが基部側内辺部101aに対して充分に離間していることで、鋭角部106bよりも若干矢印Y2寄りに設定される。すなわち、導入空間112を移動したチューブ16は、基部側内辺部101aの円弧形状に基づき、待機空間113において鋭角部106bよりも僅かに矢印Y2側に位置した状態で待機する。
誘導空間114は、基部側内辺部104aと、折り返し部106の内辺部106cとにより構成され、待機空間113に連なると共に、待機空間113から矢印X2方向且つ矢印Y2方向に傾斜して延在する。そして、誘導空間114は、矢印X2方向に向かって徐々に幅狭になるように形成されている。換言すれば、この誘導空間114は、上述したクランプ10Aの第1誘導空間74aを有していない一方で、クランプ10Aの第2誘導空間74bと同様の機能を有している。
挟持空間115は、末端側内辺部105aと、折り返し部106の内辺部106eとにより構成され、上述したクランプ10Aの挟持空間75と同様の機能を有する。
以上のように構成されたクランプ10Cは、ユーザの操作下に、開放部111を介してチューブ16(血液バッグシステム14の第2及び第3チューブ44、46)が本体100内に挿入される。挿入時に、第1延出部102と折り返し部106は、基部101を基点に互いに弾力的に離れることで、第1及び第2凸部89、96の間を通してチューブ16を挿入させる。挿入後は、弾性復元した離脱防止部97(第1及び第2凸部89、96)により、開放部111からのチューブ16の抜けを防止する。導入空間112に入ったチューブ16は、矢印X1方向且つ矢印Y2方向に傾斜して移動して、流路16aを開放した状態で待機空間113に配置される。
そして、遠心分離移送装置12により遠心分離が行われてPPPが子バッグ36に移送された後、ユーザは、血液バッグシステム14を基体50から取り出す。この際、クランプ10Cに対してチューブ16が相対的に上方に移動することになり、折り返し部106の鋭角部106bよりも若干矢印Y2側に位置していたチューブ16は、誘導空間114に導かれる。そして誘導空間114において、チューブ16は、徐々に幅狭に変化する間隔に基づき、その外周面が徐々に押圧される。
さらに、誘導空間114から挟持空間115に移動する段階では、クランプ10Cは、チューブ16の外周面を完全に押し潰して内部の流路16aを閉塞する。連結部107に支持されている折り返し部106は、チューブ16の挿入を許容しつつ、強い挟持力で挟み込む。クランプ10Cは、挟持空間115においてチューブ16を挟持した状態で、ユーザにより引き上げられることで、遠心分離移送装置12から取り外される。以上のように、クランプ10Cは、略V字状の空間部110を有することで、チューブ16を挟持空間115に導くステップを、より単純化することができる。
また、クランプ10A〜10Cの他の構成例として、空間部110は、誘導空間114を備えずに、待機空間113に対し挟持空間115が直接連通している構成でもよい。さらに、クランプ10A〜10Cは、遠心分離前に血液バッグシステム14のチューブ16に取り付ける使用方法に限定されず、遠心分離後にチューブ16の流路16aを閉塞する段階でチューブ16に取り付けてもよい。
上記のクランプ10A〜10Cの実施形態から把握し得る技術的思想について、以下に記載する。
クランプ10A〜10Cは、チューブ16を、本体80、100の開放部71、111から導入空間72、112に沿って第1方向に移動させて待機空間73、113にて流路16aを開放した状態で待機させ、また適宜のタイミングで待機空間73、113から挟持空間75、115(第2方向)に移動させる。そして、クランプ10A〜10Cは、移動した挟持空間75、115において、チューブ16を容易に挟み込むことができる。この挟み込み状態においてチューブ16やクランプ10A〜10Cに一方向の外力が加わっても、挟持空間75、115に存在するチューブ16は、空間部70、110の第1方向と第2方向が異なることで開放部71、111に移動することがない。つまりクランプ10A〜10Cは、チューブ16から外れることを確実に防ぐことができ、チューブ16周辺の医療機器にクランプ10A〜10Cが入り込む等の不都合を回避して、使用性をより高めることができる。
また、挟持空間75、115が延在する第2方向は、第1方向に対して折り返す方向である。これにより、クランプ10A〜10Cは、仮に挟持空間75、115にチューブ16を挟み込んだ状態で第2方向から外れる方向に外力が加わっても、導入空間72、112(第1方向)からはチューブ16が抜けることがない。よって、クランプ10A〜10Cの脱落を確実に防止することができる。
また、本体80、100は、待機空間73、113と挟持空間75、115の間に誘導空間74、114を備え、誘導空間74、114は、待機空間73、113側から挟持空間75、115側に向かって徐々に空間を狭める部分を有する。この誘導空間74、114によって、クランプ10A〜10Cは、待機空間73、113から挟持空間75、115へのチューブ16の移動をより円滑化することができる。
また、誘導空間74は、導入空間72が延在する第1方向に対して直交する方向に延在する部分(第1誘導空間74a)を有する。これにより、誘導空間74は、チューブ16を、導入空間72から第1方向と直交する方向にずらすことが可能となり、チューブ16からクランプ10A、10Bが外れることを一層確実に防止することができる。
また、空間部70は、一端側に開放部71を有し、他端側に挟持空間75を有するU字状に形成されている。これにより、クランプ10A、10Bは、挟持空間75の対向位置にチューブ16を配置すれば、挟持空間75へのチューブ16の移動をより確実に行うことができ、クランプ10A、10Bによる閉塞のし忘れを抑制することができる。
あるいは、空間部110は、一端側に開放部111を有し、他端側に挟持空間115を有するV字状に形成されていてもよい。これにより、クランプ10Cは、待機空間113に配置されたチューブ16を第2方向に向かわせる簡単なステップで、挟持空間115にチューブ16を配置することができる。
また、挟持空間75が延在する第2方向は、挟持空間75に連なる誘導空間74の境界部分85dの延在方向に対してオフセットしている。これにより、誘導空間74と挟持空間75の境界部分85dは、誘導空間74から挟持空間75にチューブ16を移行させる際にチューブ16が引っ掛かる部分を構成することができる。よって、挟持空間75からのチューブ16の抜けを抑制すると共に、チューブ16の位置(流路16aの閉塞状態)をユーザに一層容易に確認させることができる。
また、本体80、100は、基部81、101と、基部81、101の延在方向一端に連なり、基部81、101から離れる方向に延出する第1延出部82、102と、基部81、101の延在方向他端に連なり、基部81、101から離れる方向に延出する第2延出部83、103と、第2延出部83、103の内側に連なり、第2延出部83、103の延出方向と逆方向に延在する折り返し部85、106と、を備え、開放部71、111及び導入空間72、112は、第1延出部82、102と折り返し部85、106の間に設けられ、待機空間73、113は、基部81、101と折り返し部85、106の間に設けられ、挟持空間75、115は、第2延出部83、103と折り返し部85、106の間に設けられる。このように、クランプ10A〜10Cは、基部81、101、第1延出部82、102、第2延出部83、103、折り返し部85、106によって、チューブ16を折り返す空間部70、110を良好に形成することができる。
また、本体80、100は、導入空間72、112に移動したチューブ16の離脱を防止する離脱防止部97を開放部71、111に有する。これにより、クランプ10A〜10Cがチューブ16から外れることをより確実に防ぐことができる。
さらに、クランプ10A〜10Cは、血液を遠心分離して分離された成分を移送する遠心分離移送装置12に配置され、遠心分離移送装置12に装着される血液バッグシステム14のチューブ16の流路16aの開放状態と閉塞状態を切り替える。これにより、クランプ10A〜10Cは、血液の遠心分離時に適切なタイミングでチューブ16を閉塞して、遠心分離した血液成分のコンタミ等を防ぐことができる。
また、複数のバッグ18とチューブ16とからなる血液バッグシステム14に取り付けられて、チューブ16の流路16aを開放状態と閉塞状態とに切り替えるクランプ10A〜10Cの使用方法であって、クランプ10A〜10Cは、チューブ16が挿入される空間部70、110を有し、空間部70、110の所定箇所でチューブ16の流路16aを閉塞する本体80、100を備え、空間部70、110は、チューブ16を側方から本体80、100内に挿入可能な開放部71、111と、開放部71、111から第1方向に沿って延在する導入空間72、112と、流路16aが開放した状態でチューブ16を待機させる待機空間73、113と、第1方向とは異なる第2方向に延在し、チューブ16を挟み込むことで流路16aを閉塞する挟持空間75、115と、を含み、開放部71、111に対しチューブ16を側方から挿入し、待機空間73、113に待機させ、流路16aを開放状態に維持するステップと、待機空間73、113から挟持空間75、115へチューブ16を移動させ、流路16aを閉塞状態とするステップと、を有する。これにより、ユーザは、血液バッグシステム14のチューブ16の開放状態又は閉塞状態を、クランプ10A〜10Cで簡単に切り換えて、チューブ16を介した血液の移送と移送停止を操作することができる。

Claims (11)

  1. チューブが挿入される空間部を有し、前記空間部の所定箇所で前記チューブの流路を閉塞する本体を備えるクランプであって、
    前記空間部は、
    前記チューブの側方から当該チューブを前記本体内に挿入可能な開放部と、
    前記開放部から第1方向に沿って延在する導入空間と、
    前記導入空間に連通し前記流路が開放した状態で前記チューブを待機させる待機空間と、
    前記待機空間に連通し、前記第1方向とは異なる第2方向に延在し、前記チューブを挟み込むことで前記流路を閉塞する挟持空間と、を含む
    クランプ。
  2. 請求項1記載のクランプにおいて、
    前記挟持空間が延在する前記第2方向は、前記第1方向に対して折り返す方向である
    クランプ。
  3. 請求項1又は2記載のクランプにおいて、
    前記本体は、前記待機空間と前記挟持空間の間に誘導空間を備え、
    前記誘導空間は、前記待機空間側から前記挟持空間側に向かって徐々に空間を狭める部分を有する
    クランプ。
  4. 請求項3記載のクランプにおいて、
    前記誘導空間は、前記導入空間が延在する前記第1方向に対して直交する方向に延在する部分を有する
    クランプ。
  5. 請求項4記載のクランプにおいて、
    前記空間部は、一端側に前記開放部を有し、他端側に前記挟持空間を有するU字状に形成されている
    クランプ。
  6. 請求項3記載のクランプにおいて、
    前記空間部は、一端側に前記開放部を有し、他端側に前記挟持空間を有するV字状に形成されている
    クランプ。
  7. 請求項3〜6のいずれか1項に記載のクランプにおいて、
    前記挟持空間が延在する前記第2方向は、前記挟持空間に連なる前記誘導空間の境界部分の延在方向に対してオフセットしている
    クランプ。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のクランプにおいて、
    前記本体は、
    基部と、
    前記基部の延在方向一端に連なり、前記基部から離れる方向に延出する第1延出部と、
    前記基部の延在方向他端に連なり、前記基部から離れる方向に延出する第2延出部と、
    前記第2延出部の内側に連なり、前記第2延出部の延出方向と逆方向に延在する折り返し部と、を備え、
    前記開放部及び前記導入空間は、前記第1延出部と前記折り返し部の間に設けられ、
    前記待機空間は、前記基部と前記折り返し部の間に設けられ、
    前記挟持空間は、前記第2延出部と前記折り返し部の間に設けられる
    クランプ。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のクランプにおいて、
    前記本体は、前記導入空間に移動した前記チューブの離脱を防止する離脱防止部を前記開放部に有する
    クランプ。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のクランプにおいて、
    当該クランプは、血液を遠心分離して分離された成分を移送する遠心分離移送装置に配置され、前記遠心分離移送装置に装着される血液バッグシステムの前記チューブの流路の開放状態と閉塞状態を切り替える
    クランプ。
  11. 複数のバッグとチューブとからなる血液バッグシステムに取り付けられて、前記チューブの流路を開放状態と閉塞状態とに切り替えるクランプの使用方法であって、
    前記クランプは、前記チューブが挿入される空間部を有し、前記空間部の所定箇所で前記チューブの流路を閉塞する本体を備え、
    前記空間部は、前記チューブを側方から前記本体内に挿入可能な開放部と、前記開放部から第1方向に沿って延在する導入空間と、前記流路が開放した状態で前記チューブを待機させる待機空間と、前記第1方向とは異なる第2方向に延在し、前記チューブを挟み込むことで前記流路を閉塞する挟持空間と、を含み、
    前記開放部に対し前記チューブを側方から挿入し、前記待機空間に待機させ、前記流路を前記開放状態に維持するステップと、
    前記待機空間から前記挟持空間へ前記チューブを移動させ、前記流路を前記閉塞状態とするステップと、を有する
    クランプの使用方法。
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