JPWO2020031808A1 - 無線通信装置および通信制御方法 - Google Patents

無線通信装置および通信制御方法 Download PDF

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Abstract

アンテナ素子を備える無線通信部(110)と、前記アンテナ素子から出力される信号の一部のデータに対して他のデータに優先して信号処理を実行する処理部(142)と、前記処理されたデータをコアネットワーク側の装置へ出力する出力部(160)と、を備える、無線通信装置(100)が提供される。

Description

本開示は、無線通信装置および通信制御方法に関する。
現在、無線サービスを提供する基地局システムの構成として、ベースバンド信号を処理するベースバンド処理部(BBU;Base Band Unit)と、アンテナから電波を送信したり受信したりする無線部(RRH;Remote Radio Head)とに分離した形態の分離型基地局が主流となっている。そのような分離型基地局を開示した文献として、例えば特許文献1、2などがある。
特開2018−14697号公報 特開2018−23035号公報
このような分離型基地局の構成のうち、BBUをネットワーク上のクラウドベースに配置し、RRHを、アンテナ、RF回路、およびAD/DA変換器という簡易な構成とした場合に、データの処理遅延をどのように抑えるかが重要となる。
そこで、本開示では、BBUをネットワーク上のクラウドベースに配置した分離型基地局の構成においてデータの処理遅延を効果的に抑えることが可能な、新規かつ改良された無線通信装置及び通信制御方法を提案する。
本開示によれば、アンテナ素子を備える無線通信部と、前記アンテナ素子から出力される信号の一部のデータに対して他のデータに優先して信号処理を実行する処理部と、前記処理されたデータをコアネットワーク側の装置へ出力する出力部と、を備える、無線通信装置が提供される。
また本開示によれば、通信相手の無線通信装置から、前記無線通信装置で優先して処理される一部のデータに関する情報を受信する受信部と、前記一部のデータに関する情報に基づいてコンポーネントキャリアを選択する処理部と、を備える、無線通信装置が提供される。
また本開示によれば、アンテナ素子から出力される信号の一部のデータに対して他のデータに優先して信号処理を実行することと、前記処理されたデータをコアネットワーク側の装置へ出力することと、を含む、通信制御方法が提供される。
また本開示によれば、通信相手の無線通信装置から、前記無線通信装置で優先して処理される一部のデータに関する情報を受信することと、受信した前記一部のデータに関する情報に基づいてコンポーネントキャリアを選択することと、を含む、通信制御方法が提供される。
以上説明したように本開示によれば、BBUをネットワーク上のクラウドベースに配置した分離型基地局の構成においてデータの処理遅延を効果的に抑えることが可能な、新規かつ改良された無線通信装置及び通信制御方法を提供することが出来る。
なお、上記の効果は必ずしも限定的なものではなく、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、または本明細書から把握され得る他の効果が奏されてもよい。
RANの概略構成を示す説明図である。 NRの概略構成を示す説明図である。 RRHとBBUの配置例を示す説明図である。 Analogue/Digital Hybrid Antenna architectureを示す説明図である。 複数のRRHのデータをBBUの前のスイッチで集約することを示す説明図である。 I/Qのデータコンテナのフォーマットを示す説明図である。 本開示の実施の形態に係るRRHの構成例を示す説明図である。 AD変換後のデータを2次元の複素データとして格納する例を示す説明図である。 通常のRRHとBBUの構成を示す説明図である。 本実施形態に対応するRRHとBBUの構成を示す説明図である。 本開示の実施の形態に係るRRH100とBBU200の機能構成例を示す説明図である。 10個のCCの中で、3つのCCは遅延が短いCCであることを示す説明図である。 従来の接続手続を示す流れ図である。 本実施形態に係るRRH100、BBU200、MMEおよび端末の動作を示す流れ図である。 Attach procedureのために必要なコアネットワークの機能をRRHの内部に備えた場合の手続きの例を示す流れ図である。 1つのコンポーネントキャリアの中に4つのBWPを有する例を示す説明図である。 本実施形態に係る基地局の構成例を示す説明図である。 本実施形態に係る基地局の構成例を示す説明図である。 BBUからRRHに送られるイネーブル信号の例を示す説明図である。 RRHとBBUの配置例を示す説明図である。 本開示の実施の形態に係る基地局の動作例を示す流れ図である。 本開示の実施形態に係る端末装置の構成の一例を説明する説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.本開示の実施の形態
1.1.経緯
1.2.実施形態の説明
2.まとめ
<1.本開示の実施の形態>
[1.1.経緯]
本開示の実施の形態について詳細に説明する前に、本開示の実施の形態の経緯について説明する。
上述したように、ベースバンド信号を処理するベースバンド処理部(BBU)と、アンテナから電波を送信したり受信したりする無線部(RRH)とに分離した形態の分離型基地局が主流となっている。ここで、ベースバンド処理部と無線部との間のインターフェースとして、たとえば、CPRI(Common Public Radio Interface)規格などの汎用インターフェースが定義されている。CPRI規格において、ベースバンド処理部は無線制御装置(Radio Equipment Controller:REC)とも呼ばれ、無線部は無線装置(Radio Equipment:RE)とも呼ばれる。また、CPRI規格において、無線制御装置と無線装置との間で伝送されるユーザデータ(U−planeデータ、デジタルベースバンド信号、データ信号とも称呼する)はIQ(In-phase and Quadrature)データとも呼ばれる。
(New Radio AccessとNew Coreについて)
3GPP(Third Generation Partnership Project)では、LTE(Long Term Evolution)というRAN(Radio Access Network)の後継として、NR(New Radio Access)が検討されている。図1は、RANの概略構成を示す説明図である。図2は、NRの概略構成を示す説明図である。またEPC(Evolved Packet Core)というコアネットワーク(CN)の後継として、New Coreが検討されている。
NRの特徴は、6GHz以上100GHzまでの周波数帯を用いて、高速大容量の通信を実現することである。セルラーシステムは、RANとCNで構成される。セルラーシステムの費用の大部分は、RAN部分で必要となる。CNと比べて、設置する台数が数千台となり、非常に数が多いからである。CNの方は、数十台のレベルであると考えられる。
(C−RANについて)
基地局は、非常に多くの計算機コストを必要とする。しかし、各基地局に接続する端末の数は、時間とともに変化する。全ての基地局で、処理能力の最大値を常に使用しているわけではない。従って、基地局の計算機の能力を複数の基地局間で共用することができれば、計算機のコストを下げることが可能になる。また、基地局で消費する電力を削減することもできる。
基地局は、アンテナとRF回路とからなるアナログ部分、アナログ部分とデジタル部分境界に配置されるAD/DA変換器,複雑なデジタル信号処理を行うデジタル部分で構成されている。デジタル部分は、FPGA(Field Programmable Gate Array)やDSP(Digital Signal Processor)で構成することも可能であるが、汎用の計算機で処理することも可能になってきている。
C−RAN(Cloud RAN、Centralized RAN、Clean RAN)は、ネットワーク側のサーバを使って膨大な計算量を処理することができるRANである。
上述したように、基地局の機能をRRHとBBUの2つに分離した場合を考える。例えば、アンテナとRF回路とAD/DA変換器をRRHに配置し、それ以外のデジタル部のPHY/MACのデジタル信号処理部分をBBUに配置する。BBUの部分をクラウドで処理するのがC−RANである。
クラウドに配置するBBUの部分は、複数の基地局のBBUを共通のサーバで処理することができるので、基地局のコストを下げることができる。複数の基地局に必要な処理量に対応する汎用の処理サーバを用意すればいいので、低コストが実現できる。
一方、基地局は多くの場所に配置される必要がある。特に、使用する周波数が高くなってくると、一台の基地局がカバーする範囲が狭くなり、非常に多くの基地局を配置することが求められる。そのため、RRHのより一層の低コスト化が非常に求められている。
以上より、将来のセルラーネットワークは、C−RANのRRHとBBUで構成される可能性が高いといえる。図3に、家屋内には、サーバの中にBBUを配置して、屋外のアンテナユニットの部分にRRHを光ファイバーであるフロントホールで接続している概念図を示す。BBUは、コアネットワークとバックホールである光ファイバーで繋がっている。もちろん、光ファイバーは、典型的な例であり、ADSLや無線通信で置き換えることも可能である。
表1にRRHの機能の例を、表2にBBUの機能の例を、それぞれ示す。
Figure 2020031808
Figure 2020031808
(フロントホールとバックホール)
図3に示すように、RRHとBBUの間がフロントホールであり、BBUとS−GWの間がバックホールになる。フロントホールは、基地局をRRHとBBUに分離することにより必要となったインターフェースである。フロントホールを無線で接続することもあるが、通常は、有線の光インターフェースで接続する。
従来のフロントホールに求められる通信速度は、10Gbps程度が一般的に言われている数字である。フロントホールでは、AD変換後、またはDA変換前のデータを転送する必要があり、I/Q軸の信号点のままデータを転送する必要があり、そのため、フロントホールのインターフェースに必要とされるデータ転送速度は大きい。
一方、バックホールのインターフェースに流れるデータは、I/Q軸の信号点から判定したビット列である。バックホールのインターフェースに流れるデータの情報量は、複数のアンテナからの信号を総合して判定したビット列になるため、最大でも数Gbpsに留まる。バックホールは、複数の基地局を束ねるゲートウェイ(EPCの言葉だとS−GW)との間のインターフェースになる。
従って、S−GWの前段のスイッチは、数10から数1000もの基地局からの情報を束ねる必要があるため、数テラbit/sの処理能力が必要となる。よって、コアネットワークの中のデータ処理も決して楽ではないが、BBUをクラウド側に置き、トラフィックのオフロードを行うことにより、処理速度を減らすことができる。一方、フロントホールでは、1本の線で、現状でも、10Gbps程度の速度が求められる。従ってフロントホールがクリティカルポイントとなる。
(フロントホールで求められるデータ転送速度)
フロントホールで求められるデータ転送速度は、AD/DA変換器の数に依存する。通常は、AD変換器の方がDA変換器よりも多くのビット数を必要とすることが多い。例えば、AD変換器が10ビットで波形を表現するとしたら、DA変換器は8ビットで波形を表現する。当然、AD変換器のビット数が増えていくと、フロントホールに求められるデータ転送速度は増加していく。
また、AD変換器のサンプリングレートもデータ転送速度に影響を与える。RANでオペレーションしている周波数帯域幅が20MHzの時には、40Msps(sampling per second)のAD変換器が必要となる。これは、扱っている周波数の2倍の周波数でサンプリングする必要があるというサンプリング定理によるものである。5GのNRでは、1GHz等の広帯域の周波数帯域幅が想定されているので、AD変換器に求められるサンプリング周波数は2Gspsになる。
次に影響を与えるのが、コンポーネントキャリアの数である。1GHz幅のコンポーネントキャリア(Component Career;CC)を最大で32個使用することができる。これをキャリアアグリゲーションという。コンポーネントキャリアの数が増えれば、その分だけフロントホールへの負担が増加する。
次に影響を与えるのが、AD変換器の数である。例えばアンテナが30本ある場合には、30個のAD変換器が必要となる。
表3に、フロントホールの転送速度に影響を与える要素をまとめている。
Figure 2020031808
表3によると、フロントホールの転送速度は、12×2G×32×32=24Tbpsが最大で必要となってしまう。
(Hybrid Antenna architectureについて)
例えば、256本のアンテナを基地局が備える場合に、その全てのアンテナに対応したDA/AD変換機が必要な場合がある。これをFull Digital Antenna architectureという。この場合は、全てのアンテナの振幅と位相をデジタル領域で調整することが可能となるので、アンテナの指向性の自由度は一番大きい。異なる周波数毎に異なるアンテナの指向性を持たせることもできる。
しかしこの方法は、RFの回路も増大し、AD/DA変換機も多く必要とする。さらに、デジタル領域での信号処理量も増大する。
そこで、考えられたのが、Analogue/Digital Hybrid Antenna architectureである。図4に示すように、アナログ部で、位相だけを調整できる位相調整器(phase shifter)を介して複数のアンテナにつなぐことにより、デジタル的に振幅/位相の両方を調整できるブランチの数を減らすというアーキテクチャである。フロントホールへの影響を考えると、ブランチ数を減らすことができるHybrid Antenna architectureを使用することが望ましい。
(様々なユースケース)
ここでは、上述のHybrid Antenna architectureも考慮して、ユースケース毎に必要なフロントホールのスループットを表4に示す。
Figure 2020031808
通常のイーサネット(登録商標)ケーブルの速度は、1Gbps程度である。また、家庭まで光ファイバーが引かれているが、サービスとしての最大速度は、1Gbpsである。これは、イーサネット(登録商標)ケーブルと接続することを考えると、1Gbps以上の速度を出しても有効に活用出来ない可能性があるからだと考えられる。
現状では、家庭内やオフィス内で許容できるフロントホールの速度は、1Gbps程度であるといえる。従って、現状では、ユースケース1のみがC−RANを実現できる。もちろん、それ以外のユースケースで、以下で説明する技術を適用できないわけではない。
光ファイバー自体の能力は、時分割多重方式の場合は10Gbps、波長分割多重方式や多値変調を使用すると10Tbpsでの転送が可能である。実際に商用で使用されているものとしては、10Gbpsが最大値と考えられる。従って、屋外のRRHに専用の光ファイバーを引く場合には10Gbps、家庭内にRRHを引く場合には1Gbpsがフロントホールに使用できる通信速度となる。もちろん、それ以上の速度での通信をフロントホールに使用できることも考えられる。
(Common Public Radio Interface(CPRI))
CPRIの規格が存在する。Option1は、614.4Mbit/sであり、Option10は、24.33Gbit/sを送信可能なフロントホールになっている。基本的に、どのように同期信号を来るか、I/QデータをどのようにTDMで多重するかを規定しているものであり、どのように送信すべき信号を減らすかの規格ではない。
I/Qのビット列自体は、1つのアンテナ、1つのキャリアのものをI/Qのビット列(AxCコンテナ)にして定義している。複数のアンテナとコンポーネントキャリアのものは、このAxCコンテナを多重することで行っている。なおCPRIは3GPPでの規格ではないが、3GPPに適用可能と規定されており、将来的には、CPRIを3GPPの規格検討のために取り込んで、規格化される可能性がある。
(基地局の受信データと送信データについて)
基地局が受信するデータの方が送信するデータよりも大きなデータ量を必要とする場合が多い。本実施形態は、基地局の受信と送信のどちらにも適用可能であるが、まずは、基地局の受信側の信号の流れを用いて技術を説明していく。この理由は、無線信号処理は、一般的に受信側の方が大きな信号処理能力を必要とし、C−RANは、本質的に受信側の信号処理の削減を狙ったものといえるため、受信側の処理で説明することが重要であると考えるからである。
[1.2.実施形態の説明]
(I/Qのデータコンテナのフォーマット)
1つのアンテナ、1つのコンポーネントキャリアに対応するビット列を一つの処理単位であるコンテナとして定義すると、図6に示すように、異なるアンテナ間の関係が完全に分離される。異なるアンテナで受信するデータに相関があることを用いて圧縮をすることを考えると、複数のアンテナの情報を一つのコンテナに格納した方が、圧縮アルゴリズムにより情報を圧縮し易い。
本実施形態では、RRHは、1つの時刻に対応する複数のアンテナ素子に対応するAD変換器からの情報を1つのコンテナに格納する。そして本実施形態に係るRRHは、このコンテナを時系列的に並べることにより、フロントホールのデータ構造を作る。複数のアンテナ素子で受信した相関のある信号は、RRHで同じコンテナに格納されるため、コンテナに格納する前に圧縮がしやすいというメリットがある。また、クラウドのBBU側でデータを処理する場合も、複数のアンテナ素子の情報が同時刻に届いた方が処理しやすい。BBU側でアンテナ信号処理を行う時に、複数のアンテナ素子のデータを待つ必要があったという欠点を解決することができるからである。
2次元アレーアンテナは、アンテナ素子が垂直方向と水平方向に配置された構成を有する。各アンテナ素子への電波の入力は、位相が異なっているだけであり、基本的に同じ信号が到来する。これは、信号発生源がアンテナの素子間の間隔に比べて十分に遠い場合に成り立つ(遠方解近似という)。
従って、アンテナ素子間の情報を情報圧縮アルゴリズムで圧縮することが可能になる。信号発生源が到来する方向により、信号発生源ごとにアンテナ間の位相の差が異なることになるが、例えば、通常の動画像の圧縮に用いられる圧縮アルゴリズムを用いると、アンテナ間の位相差を包含した形で圧縮することができる。
本実施形態では、2次元アレーアンテナのようにアンテナ素子を2次元に配置した場合には、その2次元構造を保ったままI/Qの情報を映像データの画素のように配置し、I/Qの情報を、時刻を保つように、すなわち、異なる時刻のデータは異なる時刻の2次元画像となるようにコンテナに詰めていく。
ここで、画像にはI/Qという概念はないが、画像系の圧縮は、2次元離散フーリエ変換を基本とする方法がある。この場合、2次元離散フーリエ変換への入力データは、複素数で与えることができるので、アンテナを2次元に配置したデータからは、2次元の複素データが得られる。2次元の複素データを2次元フーリエ変換した後に、低周波数成分を取り出すことにより、データの圧縮が可能となる。
図7は、本開示の実施の形態に係るRRHの構成例を示す説明図である。図7に示したRRH100は、2次元のアレーアンテナ110、RF回路120、AD変換部130、2次元データ作成部140、データ圧縮部150、E/O変換部160を含んで構成される。
2次元のアレーアンテナ110は、通信相手となる端末からの電波を受信したり、端末に向けて電波を送信したりするアンテナがアレー状に配置されたものである、RF回路120は、2次元のアレーアンテナ110が受信した信号に対する受信処理を実行するアナログ回路である。RF回路120は、ミキサ、フィルタ及びアンプなどを含んでもよい。
AD変換部130は、RF回路120が出力するアナログ信号をデジタル信号に変換する回路である。2次元データ作成部140は、AD変換部130が出力するデータから、後述するような2次元の複素データを生成する。データ圧縮部150は、2次元データ作成部140が生成した2次元の複素データに対する圧縮処理を実行する。そしてE/O変換部160は、電気信号を、RRHから光ファイバーでBBUに送信するために光信号に変換する。
また図8は、2次元に配置されたアンテナからのAD変換後のデータを、2次元データ作成部140により2次元の複素データとして格納する例を示す。D(i,j)は、垂直方向のi番目、水平方向のj番目に対応したI/Qデータであることを示している。
図8のデータは、1つの時間での2次元アンテナのデータになるため、この図8のデータを時系列的に並べたものが一連のデータになる。コンテナの区切りは、図8に示したようなものにしても良いし、一定程度の時間ごとにコンテナに詰めても良い。ここで一定程度の時間とは、AD変換器の1サンプルの時間が単位である。ここで重要なのは、データ圧縮部150での圧縮アルゴリズムに対して、縦横の画像数(図8の例でいうと、4×4)という情報を伝えることである。それが、コンテナブロック(2次元データ作成部140)と圧縮機能(データ圧縮部150)との間のインターフェースになる。この通知自体は、基地局のコンフィギュレーションとして設定しても良いし、規格として定めても良い。
なお、1つのRRHの中では、アナログ回路の数が限られている。そのため、1つのRRHの中で、アンテナとアナログ回路の接続を変更する場合がある。RRH100は、その場合に、アレーアンテナの水平方向と垂直方向のアンテナ数も変化するため、その変化に対応してコンテナを組み換え、そのサイズをBBUに通知する。これによりBBUでは、RRHの中で、アンテナとアナログ回路の接続を変更した場合でも、圧縮されたデータを解凍することができる。
C−RANのための基地局は、RRHとBBUで構成される。RRHは、端末の近くに、例えば、端末から数10mから数100m以内に配置されうる。RRHは、局舎内の豊富な計算機リソースがあるサーバ上に配置されたBBUと、光ファイバーを介して接続される。RRHとBBUの距離は、数kmから数10kmになる場合もある。
RRHとBBUとの間に設けられた多くのスイッチを通過することに加え、光ファイバーによる送信の遅延もあるため、RRHで全ての処理を行った場合に比べ、BBUで信号処理を行うと、遅延が増加する傾向にある。
近年、無線通信には、1ns(または1ns以下)の遅延量が求められるユースケースが増えてきた。例えば、車、ドローン(飛行体)、ロボットの制御等の、リアルタイム性が極めて求められるようなユースケースである。従って、局舎内の豊富な計算機リソースがあるサーバ上にBBUを配置した場合における、RRHとBBUの構成を持つ基地局の処理遅延の短縮化が求められる。
RRHとBBUで構成される基地局は、複数のコンポーネントキャリア(CC)の送受信を行うことができる。例えば、20MHzのコンポーネントキャリアを5つ束ねて基地局がサービスを行うことができる。このように複数のコンポーネントキャリアを束ねて送受信を行うことをキャリアアグリゲーション(CA)という。
キャリアアグリゲーションでは、PCC(Primary Component Carrier)と、SCC(Secondary Component Carrier)と、がある。PCCは、UE(User Equipment;端末)がコアネットワークのMME(Mobility Management Entity)等の制御局と通信を開始するときに行うNAS signalingと呼ばれる重要なシグナリング手続きを行うために用いられる。キャリアアグリゲーション時に、UEがネットワークに接続する際の遅延を低減するためには、PCCを用いた時の遅延を減らすことが重要である。
そこで、本実施形態では、一部のコンポーネントキャリア、例えば、PCCについては、BBUで処理する機能もRRH側に配置して処理し、残りのSCCのBBUの機能は、クラウド上に配置されたBBUで行うことを特徴とする。RRHは、BBUで処理する機能も備えてPCCの処理を行うことで、キャリアアグリゲーション時の遅延を短縮させることが可能となる。
図9は、通常のRRHとBBUの構成を示す説明図である。すなわち、図9の構成では、全てのCC1、CC2、・・・、CC5に対応するAD変換後のI/QデータをRRHからBBUに送り、全てのCC1、CC2、・・・、CC5のBBUの機能は、BBUで行われる。
一方、図10は、本実施形態に対応するRRHとBBUの構成を示す説明図である。図10の構成において、ある特定のUEのPCCがCC2であるときは、そのUEにとってのCC2のRRHの機能とBBUの機能は、両方ともRRHの中に配置して、RRHで処理を行う。
図11は、本開示の実施の形態に係るRRH100とBBU200の機能構成例を示す説明図である。
図11に示したRRH100には、アンテナ回路部111、AD変換部130、データ作成部140、セレクタ142、高速フーリエ変換部144、制御部146、データ圧縮部150、E/O変換部160、O/E変換部170を含んで構成される。
図11に示したBBU200には、O/E変換部210、データ解凍部220、高速フーリエ変換部230、および制御部240が備えられている。
アンテナ回路部111は、例えば2次元のアレーアンテナと、そのアレーアンテナが受信した信号に対する受信処理を実行するアナログ回路(RF回路)とからなる。アレーアンテナは、通信相手となる端末からの電波を受信したり、端末に向けて電波を送信したりするアンテナがアレー状に配置されたものである。
AD変換部130は、当該RF回路が出力するアナログ信号をデジタル信号に変換する回路である。データ作成部140は、AD変換部130が出力するデータからI/Qデータ列を生成する。データ圧縮部150は、データ作成部140が生成したI/Qデータ列に対する圧縮処理を実行する。そしてE/O変換部160は、電気信号を、RRHから光ファイバーでBBU200に送信するために光信号に変換する。O/E変換部170は、BBU200から送信されたデータを取得する。また、高速フーリエ変換部144はデータ作成部140が生成したデータに対して高速フーリエ変換処理を実行する。制御部146は、例えば高速フーリエ変換部144による高速フーリエ変換処理後のデータのデコードなどがある。
O/E変換部210は、光ファイバーでRRH100から送られてきた光信号を電気信号に変換する。データ解凍部220は、RRH100で圧縮されたデータを解凍してデータを復元する。高速フーリエ変換部230は、データ解凍部220によって復元されたデータに対する高速フーリエ変換処理を実行する。制御部240は、BBU200の基本機能を実行する。BBU200の基本機能としては、例えばデータのデコード、スケジューリング処理、QOS制御などがある。
この中で、処理に時間を要するのは、高速フーリエ変換部230による高速フーリエ変換処理である。そこで、高速フーリエ変換処理を実行するCCについては、BBU200ではなくRRH100の内部で高速フーリエ変換部144による高速フーリエ変換処理を実行出来るようにすれば、データ処理の高速化が図れる。
ここで、RRH100の構成としては、図11のように、セレクタ142によってCCとBBUの間の接続を設定できるようにしておく。この接続の切り替えについては、クラウド側に配置されているBBU200から指示をO/E変換部170が受信する。このような構成を有することにより、UEのPCCの処理は、他のCCの処理に比べてスピードが速くなる。
PCCは、UE毎に異なる。従って、固定のある周波数のCCの処理をRRHとBBUの両方で処理するという決め方は望ましくない。あくまでもUE毎にPCCが異なるからである。従って、既存の基地局とは異なり、本実施形態では、遅延時間が短いCCであることを、あらかじめ基地局からUEに伝えておく。
図12は、10個のCC1〜CC10のCCの中で、3つのCC1、CC4、CC7は遅延が短いCCであることを示す説明図である。そして基地局は、遅延が短いCCの情報をシステム情報でUEに通知しておく。UEは、遅延が短い3つのCC1、CC4、CC7の中からPCCを選択するようにする。これにより、全てのUEが3つのCC1、CC4、CC7のいずれかをPCCとして選択するようにすることが可能となる。
いずれにせよ、図11に示すように、BBUで行う処理をRRH側で行う必要があるCCを、クラウド側のBBUからRRHへ指定しておく必要がある。従来の場合の接続手続きを図13に示す。図13の黒丸は、情報を受け取って、転送する必要があることを示している。矢印の部分が送受信点を表している。図13では、ランダムアクセスのプロシージャを、クラウドに配置したBBUとの間でやり取りしている例が示されている。
まず、BBUは、全てのコンポーネントキャリアに対する同期信号を生成し、RRHに転送する(ステップS101)。RRHは、BBUから受信した同期信号を端末に対して送信する(ステップS102)。
端末は、RRHからの同期信号を受信すると、それぞれのコンポーネントキャリアに対する測定を実行する(ステップS103)。そして端末は、測定の結果、低遅延のコンポーネントキャリアの中からプライマリコンポーネントキャリアを決定する(ステップS104)。
続いて、端末、RRH、BBUとの間でランダムアクセスのプロシージャが実行され(ステップS105)、端末、RRH、BBU、そしてMMEとの間で接続手順(Attach procedure)が実行される(ステップS106)。ここで、従来の手続において、ランダムアクセスのプロシージャの際に、RRHはUEからのデータをBBUに転送する必要がある。また接続手順の実行の際に、端末からのデータは、RRH、BBUを経てMMEに送られる。
図14は、本実施形態に係るRRH100、BBU200、MMEおよび端末の動作を示す流れ図である。クラウドに配置されているBBU200は、RRHの中にある1つのBBUの機能を、複数のCCの中のどのCCに接続するかについて、associationを通知して制御する(ステップS111)。そしてBBU200は、Low latency CCに関するシステム情報をRRH100に送信する(ステップS112)。
RRH100は、BBU200からの通知に基づいて、複数のCCのデータのうち、BBUに流すデータをセレクタで選択する。その上で、RRH100は、BBU200の機能がRRH100にあるためにどのCCが低遅延のサービスを提供できるかを、Low latency CCの情報として端末に提供する(ステップS113)。
その後、BBU200は、全てのコンポーネントキャリアに対する同期信号を生成し、RRH100に転送する(ステップS114)。RRH100は、BBU200から受信した同期信号をUEに対して送信する(ステップS115)。
端末は、RRHからの同期信号を受信すると、それぞれのコンポーネントキャリアに対する測定を実行する(ステップS116)。そしてUEは、測定の結果、低遅延のコンポーネントキャリアの中からプライマリコンポーネントキャリアを決定する(ステップS117)。
ここで端末は、RRH100からの通知により、Low latencyのCCがどれであるかを知ることができる。端末は、RRH100からの通知に基づき、低遅延用のCCを選択してRandom accessを行うことができる(ステップS118)。この場合は、そのRandom accessに対する応答をRRHで作り出すことができる。従って、端末から来たRandom accessの信号をBBUに転送する必要がないため、低遅延を実現できる。
また、Random accessの後に始まるNAS signalingによるAttach procedure(ステップS119)も、NAS signalingの受信処理にはBBUを使用する必要がない。しかしこの場合は、結局、局舎の方に配置するコアネットワークの中にあるMMEまで信号を転送する必要があるため、低遅延を実現できない場合があり得る。この点を対処するための方法を説明する。
図15は、Attach procedureのために必要なコアネットワークの機能(LTEの場合であれば、MMEとHSS)をRRH100の内部に備えた場合の手続きの例を示す流れ図である。このようにAttach procedureのために必要なコアネットワークの機能をRRHの内部に備えることで、低遅延を実現できる。
BBU200は、Low latency CCに関するシステム情報をRRH100に送信する(ステップS121)。
RRH100は、BBU200からの通知に基づいて、複数のCCのデータのうち、BBUに流すデータをセレクタで選択する。その上で、RRH100は、BBU200の機能がRRH100にあるためにどのCCが低遅延のサービスを提供できるかを、Low latency CCの情報として端末に提供する(ステップS122)。
その後、BBU200は、全てのコンポーネントキャリアに対する同期信号を生成し、RRH100に転送する(ステップS123)。RRH100は、BBU200から受信した同期信号をUEに対して送信する(ステップS124)。
端末は、RRHからの同期信号を受信すると、それぞれのコンポーネントキャリアに対する測定を実行する(ステップS125)。そしてUEは、測定の結果、低遅延のコンポーネントキャリアの中からプライマリコンポーネントキャリアを決定する(ステップS126)。
ここで端末は、RRH100からの通知により、Low latencyのCCがどれであるかを知ることができる。端末は、RRH100からの通知に基づき、低遅延用のCCを選択してRandom accessを行うことができる(ステップS127)。この場合は、そのRandom accessに対する応答をRRHで作り出すことができる。従って、端末から来たRandom accessの信号をBBUに転送する必要がないため、低遅延を実現できる。
また、Random accessの後に始まるNAS signalingによるAttach procedure(ステップS128)も、NAS signalingの受信処理にはBBUを使用する必要がない。さらに、この場合はAttach procedureのために必要なコアネットワークの機能(LTEの場合であれば、MMEとHSS)をRRH100の内部に備えているため、局舎の方に配置するコアネットワークの中にあるMMEまで信号を転送する必要が無い。したがって、Attach procedureのために必要なコアネットワークの機能(LTEの場合であれば、MMEとHSS)をRRH100の内部に備えることで、更なる低遅延を実現することが出来る。
1つのCCの中に複数のBWP(Band width part)を持つ場合に、低遅延を要求するBWPの処理を、クラウド側にある局舎の中のBBU200で処理すると、遅延への要求を満たせない場合がある。
そこで本実施形態では、低遅延を実現可能なBWPがどれであるかという情報をSystem Informationまたはdedicated signalingで基地局からUEに通知する。図16は、1つのコンポーネントキャリアの中に4つのBWPを有する例を示す説明図である。この例では、BWP1、BWP4がLow latencyを実現可能なBWPであるので、そのBWPに関する情報を、System Informationまたはdedicated signalingで基地局からUEに通知する。
図17は、本実施形態に係る基地局の構成例を示す説明図である。図17に示したように、低遅延を実現するBWP1、BWP4に対応するBBUの機能だけをRRH100側に配置することを特徴とする。
BBU200がクラウド側にあると、遅延が増加するとともに、RRHのアンテナの数が多い場合は、そのアンテナ本数分の信号をRRHからBBUに転送する必要がある。従って、そのアンテナ本数分の信号に対応した信号処理がBBUで必要となり、光回線への容量増と遅延とに対応する必要がある。
家屋内やオフィスに基地局を配置する場合は、基地局と端末の間の距離が短いため、通信のために、必ずしも多数のアンテナを用いたビームフォーミングは必要とはならない。スループットを向上させる場合には多数のアンテナが必要となるが、数10Mbpsのスループットで構わないので低遅延の方が良いという場合には、RRHからアンテナ数分のI/QビットデータをBBUに光ファイバー経由で送るC−RAN構成は適切な構成ではない。
そこで本実施形態では、低遅延を要求するベアラの場合は、基地局で少ない本数のアンテナを用いる代わりに、BBUの機能をRRH側に持ってくるという構成が可能になる。図18は、本実施形態に係る基地局の構成例を示す説明図である。基地局が図18の構成を採用した場合において、どのような時に低遅延の4本のアンテナを選択するかについて説明する。
1つ目の方法は、低遅延のCCや低遅延のBWPでは、基地局は、4本のアンテナのみを使用するという方法である。この場合、基地局は低遅延のCCや低遅延のBWPでは、4本のアンテナのみを使用するという旨をSystem Informationかdedicated signalingでUEに予め通知しておくことが望ましい。
2つ目の方法は、QoSに紐づける方法である。例えば、低遅延のQoSのベアラは、4本のアンテナを用いるようにする方法である。この場合は、通常のLTEのbearer establishmentの手続きに則ってベアラを作ったあとに、そのベアラに対応するアップリンク信号が来たときに、4本のアンテナの信号を処理する経路に信号を導く。ただし、通常RRHは、受信したデータがどのようなデータであるかがわからないため、BBUから、受信中のI/Qビットストリームが低遅延用のデータなのかどうかをイネーブル信号で通知する。図19は、BBU200からRRH100にイネーブル信号を通知する例を示す説明図である。
上述したように、本実施形態では、BBUは、クラウドと呼ばれるインターネット上の任意の場所にあるサーバに配置される。そしてBBUは、Virtual machineなどの仮想化技術を用いてネットワーク上のサーバに配置される。図20は、RRHとBBUの配置例を示す説明図である。従って、BBUの配置場所をどの場所にすべきかは、RRHから接続要求がある毎にその都度変えることができる。
多くのRRHと、その多くのRRHを収容するBBUで構成されるC−RANは、1台のBBUでより多くのRRHを収容しようとした場合に、あるRRHからは遠い箇所にBBUが配置されることがある。
RRHから低遅延のアプリケーションを動作すると要求があった場合には、そのRRHに対応するBBUを、ネットワークのエッジ側に配置することにより、低遅延の要求を持つRRHにBBUのサービスを適切に提供することが可能になる。ただし、どの程度の遅延を各RRHが実現しなければならないかは、RRHに接続されるUEが使用するアプリケーションに依存していた。
そこで本実施形態では、RRHがネットワークに最初に接続する際における、BBUへの接続要求時に、遅延に対する要求をコアネットワーク側のBBU配置管理機能に送る。遅延に対する要求をRRHがコアネットワーク側のBBU配置管理機能に送ると、BBU配置管理機能は、適切な場所にBBUを配置した後に、そのBBUのIPアドレスをRRHに通知する。
RRHは、その通知されたIPアドレスを有するBBUに対して接続要求を行う。そのBBUは、RRHからの接続要求に対し、接続の許可を与える。遅延に対する要求は、例えば2ビットで、0から3のインジケータで通知する。この通知は、RRH-BBU setup requestに含めるようにして行う。また、ユーザがRRHへ設定してから、RRHをインターネットに接続することにより行う。インジケータは、例えば以下の通りに設定されうる。
0:遅延の要求が非常に大きい
1:遅延の要求が大きい
2:遅延の要求が小さい
3:どんなに遅れても良い(MTCの端末しかつながらない)
図21は、本開示の実施の形態に係る基地局の動作例を示す流れ図である。RRHは、BBUと接続したいという要求をRRH-BBU setup requestとして、事前にデフォルト値として設定されているコアネットワークの制御局のIPアドレスに向けて送信する(ステップS131)。
コアネットワークの制御局は、そのRRH-BBU setup requestに含まれている、遅延に対するインジケータを参照する。参照の結果、遅延の要求が大きい場合は、制御局は、UEのなるべく近くにBBUが配置されるようにする。その配置の決定は、制御局から、対応するサーバに送られる(ステップS132)。またその際に、制御局は、RRHのIPアドレスも一緒に通知しておく。
サーバは、BBUの機能をVirtual Machine等でプロビジョニングすると(ステップS133)、その後に、対応するRRHに対して、BBUが正常にプロビジョニングされたことを伝えるために、RRH-BBU setup responseを返信する(ステップS134)。
このようにBBUを配置することで、例えば、RRHの運用中に低遅延トラフィックが発生した場合、RRHは、なるべく近い位置にBBUを配置してもらうための要求をコアネットワークに出すこともできる。
次に、図22を参照して、本開示の実施形態に係る端末装置300の構成の一例を説明する。図22は、本開示の実施形態に係る端末装置300の構成の一例を示すブロック図である。図22を参照すると、端末装置300は、アンテナ部310、無線通信部320、記憶部330及び処理部340を備える。
(アンテナ部310)
アンテナ部310は、無線通信部320により出力された信号を電波として空間に放射する。また、アンテナ部310は、空間の電波を信号に変換し、当該信号を無線通信部320へ出力する。
(無線通信部320)
無線通信部320は、信号を送受信する。例えば、無線通信部320は、RRH100からのダウンリンク信号を受信し、RRH100へのアップリンク信号を送信する。
(記憶部330)
記憶部330は、端末装置300の動作のためのプログラム及びデータを記憶する。
(処理部340)
処理部340は、端末装置300の様々な機能を提供する。処理部340は、情報取得部341及び通信制御部343を含む。なお、処理部340は、これらの構成要素以外の他の構成要素をさらに含み得る。即ち、処理部340は、これらの構成要素の動作以外の動作も行い得る。
本実施形態では、通信制御部343は、情報取得部341が取得した、RRH100から通知される情報に基づいて、コンポーネントキャリアの測定を行ったり、コンポーネントキャリアを選択したりする。より具体的には、通信制御部343は、図14のステップS116、S117に示した処理を実行する。このような選択を行うことで、RRH100は、端末装置300が選択したコンポーネントキャリアに対する処理を速やかに実行し、処理遅延を抑えることができる。
<2.まとめ>
本実施形態を適用することにより、オペレータやユーザは、低コスト基地局を様々な場所に配置することが可能になる。またオペレータは、周波数の有効利用を促進することにより、安定した安価な無線通信環境によるサービスをユーザに提供することができる。そしてユーザは、安定した安価な無線通信環境によるサービスを享受することが可能となる。
本明細書の各装置が実行する処理における各ステップは、必ずしもシーケンス図またはフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。例えば、各装置が実行する処理における各ステップは、フローチャートとして記載した順序と異なる順序で処理されても、並列的に処理されてもよい。
また、各装置に内蔵されるCPU、ROMおよびRAMなどのハードウェアを、上述した各装置の構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供されることが可能である。また、機能ブロック図で示したそれぞれの機能ブロックをハードウェアで構成することで、一連の処理をハードウェアで実現することもできる。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
アンテナ素子を備える無線通信部と、
前記アンテナ素子から出力される信号の一部のデータに対して他のデータに優先して信号処理を実行する処理部と、
前記信号処理されたデータをコアネットワーク側の装置へ出力する出力部と、
を備える、無線通信装置。
(2)
前記一部のデータは、一部のコンポーネントキャリアのデータである、前記(1)に記載の無線通信装置。
(3)
前記一部のコンポーネントキャリアは、プライマリコンポーネントキャリアである、前記(2)に記載の無線通信装置。
(4)
前記一部のデータは、低遅延での前記信号処理が求められるデータである、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の無線通信装置。
(5)
前記処理部は、前記一部のデータに対して高速フーリエ変換処理を実行する、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の無線通信装置。
(6)
前記処理部は、高速フーリエ変換処理後の前記一部のデータに対してデコード処理を実行する、前記(5)に記載の無線通信装置。
(7)
前記装置から前記信号処理における制御信号を取得する取得部をさらに備える、前記(1)〜(6)のいずれかに記載の無線通信装置。
(8)
前記取得部は、前記処理部での前記信号処理の対象となるデータの指定に関する情報を取得する、前記(7)に記載の無線通信装置。
(9)
前記取得部は、前記処理部での前記信号処理の対象となるコンポーネントキャリアの指定に関する情報を取得する、前記(8)に記載の無線通信装置。
(10)
前記出力部は、前記コアネットワーク側の装置への接続要求に際して遅延に関する要求を出力する、前記(1)〜(9)のいずれかに記載の無線通信装置。
(11)
前記無線通信部は、前記一部のデータに対応するキャリアの情報を通信相手の装置へ送信する、前記(1)〜(10)のいずれかに記載の無線通信装置。
(12)
通信相手の無線通信装置から、前記無線通信装置で優先して処理される一部のデータに関する情報を受信する受信部と、
前記一部のデータに関する情報に基づいてコンポーネントキャリアを選択する処理部と、を備える、無線通信装置。
(13)
アンテナ素子から出力される信号の一部のデータに対して他のデータに優先して前記信号処理を実行することと、
前記処理されたデータをコアネットワーク側の装置へ出力することと、
を含む、通信制御方法。
(14)
通信相手の無線通信装置から、前記無線通信装置で優先して処理される一部のデータに関する情報を受信することと、
受信した前記一部のデータに関する情報に基づいてコンポーネントキャリアを選択することと、を含む、通信制御方法。
100 RRH
200 BBU
300 端末装置

Claims (14)

  1. アンテナ素子を備える無線通信部と、
    前記アンテナ素子から出力される信号の一部のデータに対して他のデータに優先して信号処理を実行する処理部と、
    前記信号処理されたデータをコアネットワーク側の装置へ出力する出力部と、
    を備える、無線通信装置。
  2. 前記一部のデータは、一部のコンポーネントキャリアのデータである、請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記一部のコンポーネントキャリアは、プライマリコンポーネントキャリアである、請求項2に記載の無線通信装置。
  4. 前記一部のデータは、低遅延での前記信号処理が求められるデータである、請求項1に記載の無線通信装置。
  5. 前記処理部は、前記一部のデータに対して高速フーリエ変換処理を実行する、請求項1に記載の無線通信装置。
  6. 前記処理部は、高速フーリエ変換処理後の前記一部のデータに対してデコード処理を実行する、請求項5に記載の無線通信装置。
  7. 前記装置から前記信号処理における制御信号を取得する取得部をさらに備える、請求項1に記載の無線通信装置。
  8. 前記取得部は、前記処理部での前記信号処理の対象となるデータの指定に関する情報を取得する、請求項7に記載の無線通信装置。
  9. 前記取得部は、前記処理部での前記信号処理の対象となるコンポーネントキャリアの指定に関する情報を取得する、請求項8に記載の無線通信装置。
  10. 前記出力部は、前記コアネットワーク側の装置への接続要求に際して遅延に関する要求を出力する、請求項1に記載の無線通信装置。
  11. 前記無線通信部は、前記一部のデータに対応するキャリアの情報を通信相手の装置へ送信する、請求項1に記載の無線通信装置。
  12. 通信相手の無線通信装置から、前記無線通信装置で優先して処理される一部のデータに関する情報を受信する受信部と、
    前記一部のデータに関する情報に基づいてコンポーネントキャリアを選択する処理部と、を備える、無線通信装置。
  13. アンテナ素子から出力される信号の一部のデータに対して他のデータに優先して前記信号処理を実行することと、
    前記信号処理されたデータをコアネットワーク側の装置へ出力することと、
    を含む、通信制御方法。
  14. 通信相手の無線通信装置から、前記無線通信装置で優先して処理される一部のデータに関する情報を受信することと、
    受信した前記一部のデータに関する情報に基づいてコンポーネントキャリアを選択することと、を含む、通信制御方法。
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