JPWO2019229891A1 - 光検出装置及び方法並びに測距装置及び方法 - Google Patents

光検出装置及び方法並びに測距装置及び方法 Download PDF

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Abstract

本実施形態に係る測距装置及び測距方法によれば、検出部から出力される反射光の検出信号の強度が第1閾値を超える第1イベントの発生及び第1閾値より小さい又は大きい第2閾値を下回る第2イベントの発生をそれぞれ投光部による測定光の投射からの予め定められた経過時間毎にカウントし、このカウントを複数回の光の投射について積算して得られる積算結果(すなわち、ヒストグラム)に基づくことで、外光に由来するランダムなノイズを含む検出信号から反射光に由来する目標信号を抽出して光の投射から検出部により検出されるまでの検出時間を決定し、そして対象物までの距離を精密に決定することができる。

Description

本発明は、光検出装置及び方法並びに測距装置及び方法に関する。
対象物により反射された測定光の伝搬時間に基づいて、対象物までの距離を測定する測距装置がある(例えば、特許文献1参照)。測距性能を向上するには、対象物からの反射光に由来する目標信号を太陽光等の外光に由来するノイズを含む検出信号から正確に抽出する必要がある。
[特許文献1] 特開2012−26853号公報
本発明の第1の態様においては、対象物に光を複数回、投射する投光部と、対象物からの反射光を検出する検出部と、投光部による光の投射毎に、検出部から出力される検出信号の強度が第1閾値を超える第1イベントの発生及び第1閾値より小さい又は大きい第2閾値を下回る第2イベントの発生をそれぞれ光の投射からの予め定められた経過時間毎にカウントし、カウントを複数回の光の投射について経過時間毎に積算し、積算結果に基づいて光の投射から検出部により反射光が検出されるまでの検出時間を決定する処理部と、を備える光検出装置が提供される。
本発明の第2の態様においては、第1の態様の光検出装置により決定された検出時間に基づいて対象物までの距離を決定する測距装置が提供される。
本発明の第3の態様においては、対象物に光を複数回、投射する投光部と、対象物からの反射光を検出する検出部と、検出部から出力される検出信号を第1信号と第1信号の極性を反転させた第2信号とを含む差動信号に変換する変換部と、第1信号に第1オフセットを与えた第3信号と、第1信号に第1オフセットより大きい又は小さい第2オフセットを与えた第4信号とをそれぞれ生成し、投光部による複数回の光の投射のそれぞれにおいて、光の投射から予め定められた経過時間毎に、第2信号の強度と第3信号の強度とを比較して、第2信号の強度が第3信号の強度を超える第1イベントの発生をカウントし、第2信号の強度と第4信号の強度とを比較して、第2信号の強度が第4信号の強度を下回る第2イベントの発生をカウントし、カウントを複数回の光の投射について経過時間毎にそれぞれ積算し、積算結果に基づいて光の投射から検出部により反射光が検出されるまでの検出時間を決定する処理部と、を備える光検出装置が提供される。
本発明の第4の態様においては、対象物に光を複数回、投射する段階と、対象物からの反射光を検出する段階と、光の投射毎に、反射光の検出信号の強度が第1閾値を超える第1イベントの発生及び第1閾値より小さい又は大きい第2閾値を下回る第2イベントの発生をそれぞれ光の投射からの予め定められた経過時間毎にカウントし、カウントをそれぞれ複数回の光の投射について経過時間毎に積算する段階と、第1イベント及び第2イベントの発生カウントの積算結果に基づいて光の投射から反射光が検出されるまでの検出時間を決定する段階と、を備える光検出方法が提供される。
本発明の第5の態様においては、第4の態様の光検出方法により決定された検出時間に基づいて対象物までの距離を決定する測距方法が提供される。
本発明の第6の態様においては、対象物に光を複数回、投射する段階と、対象物からの反射光を検出する段階と、反射光の検出信号を第1信号と第1信号の極性を反転させた第2信号とを含む差動信号に変換する段階と、第1信号に第1オフセットを与えた第3信号と、第1信号に第1オフセットより大きい又は小さい第2オフセットを与えた第4信号とをそれぞれ生成し、複数回の光の投射のそれぞれにおいて、光の投射から予め定められた経過時間毎に、第2信号の強度と前記第3信号の強度とを比較して、第2信号の強度が第3信号の強度を超える第1イベントの発生をカウントし、第2信号の強度と第4信号の強度とを比較して、第2信号の強度が第4信号の強度を下回る第2イベントの発生をカウントし、カウントを複数回の光の投射について経過時間毎にそれぞれ積算し、積算結果に基づいて光の投射から反射光が検出されるまでの検出時間を決定する段階と、を備える光検出方法が提供される。
なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴のすべてを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
本実施形態に係る測距装置の構成を示す。 遠方測距時において検出部から出力される検出信号の一例を示す。 処理部の構成の一例を示す。 処理部の構成の別の例を示す。 処理部の動作の一例を示す。 本実施形態に係る測距装置により実行される測距方法の動作フローを示す。 処理部により作成されるヒストグラムの一例を示す。 変形例に係る処理部に含まれるプロセッサの構成を示す。 論理回路による論理演算動作を示す。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせのすべてが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本実施形態に係る測距装置10の構成を示す。なお、測距装置10は光検出装置を含む。ここで、投光部100が測定光を出射する方向、すなわち光線Bの矢印方向を前方、その逆方向、すなわち光線Aの矢印方向を後方とする。測距装置10は、対象物からの反射光に由来する目標信号を外光に由来するノイズを含む検出信号から正確に抽出することにより測距性能を向上するものであり、投光部100、レチクルプレート140、接眼レンズ150、制御部132、検出部200、変換部240、及び処理部300を備える。
投光部100は、対象物に測定光を複数回、投射するユニットである。投光部100は、発光部130、正立プリズム120、及び対物レンズ110を有する。
発光部130は、光源を用いて、一定の周期でパルス状の測定光(すなわち、光線B)を正立プリズム120に向けて出射する。光源として、例えば、赤外線を発振する半導体レーザを採用することができる。発光部130は、1回の測距動作において、予め定められた数、例えば320発のパルス状の測定光を一定の周期、例えば500〜700μ秒の周期で出射する。
正立プリズム120は、発光部130から射出された測定光を前方に送り、入射光線を後方の接眼レンズ150に送る光学素子である。正立プリズム120として、例えばダハプリズム、ポロプリズム等を採用することができる。正立プリズム120は、可視光帯域の光を反射し、赤外帯域の光を透過するダイクロイック反射面122、並びに可視光帯域及び赤外帯域の両方に対して高い反射率を有する全反射面124,126を有する。測定光(光線B)は、正立プリズム120においてダイクロイック反射面122を透過し、そして全反射面124において反射されて、光線Bとして測距装置10内を前方に伝搬する。入射光線(光線A)は、正立プリズム120においてダイクロイック反射面122、全反射面124,126及び他の反射面により反射される。それにより、入射光線により形成される倒立鏡像が正立正像に反転される。
対物レンズ110は、正立プリズム120から出力される光線Bをコリメートし、光線Bとして測距装置10の前方に送る光学素子である。
レチクルプレート140は、対物レンズ110の焦点位置に配置される。レチクルプレート140は、視準指標及び表示部(いずれも不図示)を有する。視準指標は、例えば十字線、矩形枠、円形枠等の形状を有する。視準指標は、可視光に対して透明な板に印刷、食刻等により形成されてもよいし、透過型の液晶を用いて表示されてもよい。表示部は、透過型の液晶等を用いて、対象物までの距離の計測結果を、文字、画像等によりユーザに示す。表示部をレチクルプレート140に直接設けることに代えて、反射型の液晶と、当該液晶を用いた表示像をレチクルプレート140に導く光学系とにより構成してもよい。表示部は、測距結果の他、電池の残量、アラート、時計等を併せて表示してもよい。
接眼レンズ150は、入射光線を集光して光線Aとして後方に送る光学素子である。測距装置10の内部において、接眼レンズ150の前端が正立プリズム120の後端に対向する。
正立プリズム120、対物レンズ110、レチクルプレート140、及び接眼レンズ150は、ユーザが対象物に対して測距装置10を視準する視準部を構成する。視準部は、投光部100と光学系の一部を共有し、これにより測距装置10において投光部100と視準部とで見かけの光軸が一致する。
視準部には、測距装置10の前方に位置する対象物から反射又は散乱された光のうち、対物レンズ110の見込み角の範囲内を伝搬する光線Aが入射する。光線Aは、対物レンズ110を介して光線Aとして集光し、正立プリズム120、レチクルプレート140、及び接眼レンズ150を通じて、測距装置10の後方に光線Aとして出射される。これにより、ユーザは、接眼レンズ150を通じて対象物の正立正像を観察することができる。
ユーザが接眼レンズ150を通じて観察する対象物の像には、レチクルプレート140に配された視準指標が重畳される。それにより、ユーザは、接眼レンズ150を通じて観察する像に視準指標を重畳させることにより、測距装置10を対象物に視準する。この場合に、上記のとおり投光部100と視準部とは見かけの光軸が一致するので、視準指標の示す位置に測定光が照射される。
制御部132は、投光部100(発光部130)から出射される測定光の強度、出射回数、周期等を制御するユニットである。また、制御部132は、測定光の出射タイミングを処理部300に送信することもできる。これにより、処理部300は、投光部100による各測定光の投射に応じて、検出部200から出力される反射光の検出信号を処理することができる。制御部132は、測距装置10の筐体に設けられた操作ボタン133を含み、ユーザがこれを押下することで、後述する測距動作を開始する。
検出部200は、対象物からの反射光を検出して、電気信号形式の検出信号を出力するユニットである。検出部200は、受光レンズ210、帯域透過フィルター220、及び受光素子230を含む。
受光レンズ210は、対象物からの反射光(すなわち、光線C)を集光して、光線Cとして受光素子230に送る光学素子である。なお、受光レンズ210は、投光部100の対物レンズ110と異なる光軸を有する。
帯域透過フィルター220は、反射光を含む狭い帯域の光を透過し、他の帯域の光を遮断又は減衰する光学素子である。帯域透過フィルター220は、受光レンズ210の後方に配されている。
受光素子230は、反射光を受光して、その強度に対応する電気信号(受光信号とも呼ぶ)を出力する素子である。受光素子230は、例えば測定光の帯域に対して感度を有するフォトダイオード、フォトトランジスタ等を採用することができる。受光素子230は、帯域透過フィルター220の後方に配されている。なお、測定光に対して背景光の影響を排除するという観点から、受光素子230の受光面積はより小さいことが好ましい。
上述の構成の検出部200において、受光レンズ210に、測距装置10の前方に位置する対象物から反射又は散乱された光線Cが入射する。光線Cは、受光レンズ210により集光されて光線Cとして帯域透過フィルター220を通過し、そして受光素子230により受光される。受光素子230は、受光した光の強度に対応した受光信号を変換部240に向けて出力する。
図2に、遠方測距時において1回の測定光の投射に対して検出部200が出力する検出信号の一例を示す。なお、オフセットレベル(すなわち、信号の平均レベル)が点線により示されている。対象物が遠方に位置し、対象物付近が明るい場合、対象物からの反射光だけでなく太陽光等の外光も検出されることで、さらに回路基板等に加わる電気ノイズが含まれることで、反射光に由来する目標信号(すなわち、図2における網掛け部分)は、高いオフセットレベルを有し且つ激しく揺らぐノイズに埋もれることとなる。
変換部240は、例えば増幅器を含み、これにより受光素子230から出力された受光信号を増幅する。変換部240は、さらに、受光信号を差動信号に変換してもよい。それにより、伝送ノイズを低減することができる。変換部240は、増幅した受光信号を検出信号として処理部300に供給する。
処理部300は、変換部240から出力される検出信号に基づいて、反射光の検出時間、すなわち、投光部100による各測定光の投射から、対象物により反射された当該測定光の反射光が検出部200(受光素子230)により検出されるまでの時間Tを決定し、さらに時間Tから対象物までの距離を決定するユニットである。
図3に、処理部300の構成を示す。この例では、変換部240は、検出部200から出力される検出信号sigを2分の1倍して第1信号sig(+)を生成するとともに−2分の1倍して第2信号sig(−)を生成することにより、検出信号sigを一組の第1信号及び第2信号を含む差動信号(sig(+),sig(−))に変換し、これを一対の伝送ラインを介して処理部300に入力する。なお、第1信号の第2信号からの差分が検出信号に等しく(sig=sig(+)−sig(−))、この条件を満たす限りにおいて差動信号を任意に生成してよい。処理部300は、レベル変換部311a,311b,312a,312b、コンパレータ311,312、及びプロセッサ320を含む。なお、コンパレータ311,312のそれぞれは、一対の伝送ラインにより変換部240に接続されている。
レベル変換部311a,311bは、一対の伝送ライン上に設けられて、これらを通じて伝送される一組の第1信号sig(+)及び第2信号sig(−)のオフセットレベルをそれぞれ第1及び第2オフセットレベルO,Oに変換するユニットである。レベル変換部311a(311b)は、容量素子c(c)及び2つの分圧素子z11,z12(z21,z22)を有する。容量素子c(c)は、例えばコンデンサを採用することができる。容量素子c(c)は、伝送ライン上に設けられてこれを通じて伝送される第1信号(第2信号)に含まれる定電圧成分(すなわち、オフセットレベル)を除去する(ゼロレベルに下げる)。分圧素子z11,z12(z21,z22)は、例えば抵抗を採用することができる。一方の分圧素子z11(z21)は、伝送ラインと基準電位(高電位VCCとする)との間に接続され、他方の分圧素子z12(z22)は、伝送ラインと別の基準電位(低電位VGNDとする)との間に接続され、電位差VCC−VGNDを分圧比z12/(z11+z12)(z22/(z21+z22))で分圧して第1オフセットレベルO(第2オフセットレベルO)として第1信号(第2信号)に付加する。これにより、オフセットレベルが変換された信号sig(+,O)(sig(−,O))が生成され、コンパレータ311に入力される。なお、第2オフセットレベルOの第1オフセットレベルOからの差分(O−O)が、検出信号sigの強度を比較するリファレンスとしての第1閾値(ただし、検出信号sigのオフセットレベルを基準とする)を与える。
レベル変換部312a,312bは、一対の伝送ライン上に設けられて、これらを通じて伝送される一組の第1信号sig(+)及び第2信号sig(−)のオフセットレベルをそれぞれ第3及び第4オフセットレベルO,Oに変換するユニットである。レベル変換部312a(312b)は、容量素子c(c)及び2つの分圧素子z31,z32(z41,z42)を有する。容量素子c(c)は、伝送ライン上に設けられてこれを通じて伝送される第1信号(第2信号)に含まれるオフセットレベルを除去する。一方の分圧素子z31(z41)は、伝送ラインと基準電位(高電位VCCとする)との間に接続され、他方の分圧素子z32(z42)は、伝送ラインと別の基準電位(低電位VGNDとする)との間に接続され、電位差VCC−VGNDを分圧比z32/(z31+z32)(z42/(z41+z42))で分圧して第3オフセットレベルO(第4オフセットレベルO)として第1信号(第2信号)に付加する。これにより、オフセットレベルが変換された信号sig(+,O)(sig(−,O))が生成され、コンパレータ312に入力される。なお、第4オフセットレベルOの第3オフセットレベルOからの差分(O−O)が、検出信号sigの強度を比較するリファレンスとしての第2閾値(ただし、検出信号sigのオフセットレベルを基準とする)を与える。
なお、一組の第1信号sig(+)及び第2信号sig(−)のうちのいずれか一方のみにオフセットレベルを与えても良い。例えば、オフセットレベルO,Oをゼロにして、第1信号sig(+)のみにオフセットレベルO,Oを与えることもできる。また、オフセットレベルO,Oをゼロにして、第2信号sig(−)のみにオフセットレベルO,Oを与えることもできる。
なお、第1及び第2信号のオフセットレベルは、外光の強度に強く依存する傾向があり、時刻、天候等によって大きく変化し得る。そこで、レベル変換部311a,311b,312a,312bを設けることで、第1及び第2信号のオフセットレベルを処理前のオフセットに依存することなく一意に定めることができる。つまり、第1及び第2信号のオフセットレベルに依存することなく、検出信号の強度を比較するための第1及び第2閾値を一意に定めることができる。
コンパレータ311は、検出信号の強度を第1閾値に対して比較し、大きい(小さい又は等しい)場合に信号「1」(信号「0」)を出力する素子である。なお、コンパレータ311の出力を信号posiと称する。コンパレータ311の非反転入力及び反転入力に、それぞれ、変換部240に接続する一対の伝送ラインが接続される。それにより、変換部240から出力され、オフセットレベルが変換された第1及び第2信号sig(+,O),sig(−,O)がそれぞれコンパレータ311の非反転入力及び反転入力に入力され、信号sig(+,O)の強度が信号sig(−,O)の強度に対して比較される、つまり検出信号sigの強度が第1閾値に対して比較される。
コンパレータ312は、検出信号を反転してその強度を第2閾値に対して比較し、小さい(大きい又は等しい)場合に信号「1」(信号「0」)を出力する素子である。なお、コンパレータ312の出力を信号negaと称する。コンパレータ312の非反転入力及び反転入力に、それぞれ、変換部240に接続する一対の伝送ラインが反転して接続される。それにより、変換部240から出力され、オフセットレベルが変換された第1及び第2信号sig(−,O),sig(+,O)がそれぞれコンパレータ312の非反転入力及び反転入力に入力され、信号sig(+,O)の強度が信号sig(−,O)の強度に対して反転して比較される、つまり検出信号sigの強度が第2閾値に対して反転して比較される。
なお、第1閾値及び第2閾値は異なり、本実施形態では第2閾値は第1閾値より小さく、さらに好ましくは第1閾値は検出信号のオフセットレベルより大きく、第2閾値は検出信号のオフセットレベルより小さく定められるものとする。それにより、後述するように、検出信号の強度が第1閾値を超える第1イベントの発生をカウントすることで、検出信号から、オフセットレベルに対して正の振幅を有する目標信号を抽出することができる。ただし、同時に、オフセットレベルに対して正側に揺らぐノイズ(正側ノイズと呼ぶこととする)も検出され得る。これに対して、検出信号の強度が第2閾値を下回る第2イベントの発生をカウントすることで、オフセットレベルに対して負側に揺らぐ、しかし正側ノイズと同様にランダムに発生するノイズ(負側ノイズと呼ぶこととする)を検出することができる。ただし、検出信号の強度が、第1閾値以下であり且つ第2閾値以上の場合、いずれのイベントもカウントしない。後述するように第1及び第2イベントの発生カウントを複数回の測定光の投射についてそれぞれ積算してヒストグラムを作成し、それらの差分を算出することで、異なる測定光に対する検出間で検出信号に含まれる負側ノイズを利用して正側ノイズを除去し、それによりノイズを含む検出信号から目標信号を正確に抽出することが可能となる。
斯かる処理は、検出信号の強度が第1閾値を超える場合にプラスカウント、第2閾値を下回る場合にマイナスカウント、第1閾値以下且つ第2閾値以上の場合にゼロカウントし、これらのカウントを複数回の測定光の投射について積算してヒストグラムを作成することに等しいことから、三値ヒストグラム法とも呼ぶ。三値ヒストグラム法によれば、反射光を検出すると同時にバックグラウンドを決定することができるため、測距動作と独立にバックグラウンドを決定するシーケンスが不要となる。
プロセッサ320は、コンパレータ311,312の出力信号posi,negaを処理してヒストグラムを作成する。プロセッサ320は、演算回路322及びメモリ323を有する。
演算回路322は、投光部100による各測定光の投射に対して、検出部200から出力される検出信号の強度が第1閾値を超える第1イベントの発生及び第2閾値を下回る第2イベントの発生をそれぞれ測定光の投射からの時間毎にカウントする。ここで、演算回路322は、コンパレータ311を用いて検出信号の強度を第1閾値と比較し、コンパレータ311から信号「1」が出力される場合、すなわち検出信号の強度が第1閾値を超える場合に第1イベントの発生をカウントし、コンパレータ312を用いて検出信号の強度を第2閾値と比較し、コンパレータ312から信号「1」が出力される場合、すなわち検出信号の強度が第2閾値を下回る場合に第2イベントの発生をカウントする。
演算回路322は、制御部132から送信される各測定光の出射タイミングによりトリガされて当該測定光の投射に対して共通のサンプリング周期(例えば、サンプリング周波数200MHz〜300MHz、すなわち、1/200000〜1/300000秒経過するごとに)でコンパレータ311,312の出力信号posi,negaをそれぞれサンプリングし、周期毎において、信号「1」の場合にカウントする(カウンタ値を1つインクリメントする)。それにより、第1及び第2イベントの発生を各サンプリングタイミングでともにカウントする。カウント結果はメモリ323へ送られてヒストグラム作成に用いられる。
演算回路322は、第1及び第2イベントの発生のカウントをそれぞれ投光部100による複数回の測定光の投射について積算して、第1及び第2イベントのそれぞれについて測定光の投射からの時間に対する発生回数のヒストグラム(積算結果の一例)を作成する。
演算回路322は、さらに、第1及び第2イベントの発生回数のヒストグラムに基づいて反射光の検出時間Tを決定する。演算回路322は、サンプリングタイミング毎に、第1イベントの発生カウントを複数回の光の投射について積算したposiヒストグラムの『posiヒストグラム度数』から、第2イベントの発生カウントを複数回の光の投射について積算したnegaヒストグラムの『negaヒストグラム度数』を減算する。この減算処理で得られた度数を用いて『posi−negaヒストグラム』を作成し、これに基づいて反射光の検出時間Tを決定する。
なお、posiヒストグラム度数からnegaヒストグラム度数を減算してposi−negaヒストグラムを作成するに限らず、negaヒストグラム度数からposiヒストグラム度数を減算してnega−posiヒストグラムを作成し、これに基づいて反射光の検出時間Tを決定してもよい。また、2つのヒストグラムを減算するに限らず、2つのヒストグラムを演算することで反射光に由来する目標信号をノイズを含む検出信号から抽出することができれば乗算等、任意の演算をしてもよい。
メモリ323は、演算回路322による第1及び第2イベントのカウントを記憶する記憶領域である。第1及び第2イベントのカウントは、それぞれ、各サンプリングタイミングすべてに対して記録される。
処理部300(演算回路322)は、投光部100によるすべての測定光の投射が終わると、『posi−negaヒストグラム』から最大度数となるサンプリングタイミングを検出する。この最大度数を持つサンプリングタイミングが、測定光が発せられてから受光されるまでの検出時間Tを示すことになる。
上記のようにして決定された反射光の検出時間Tから、対象物までの距離をTc/2(cは光速)の計算を行い算出する。測定光が発せられた測定位置から対象物までの往復に相当する距離を光が移動するのに要した時間が検出時間Tであるので、検出時間Tの2分の1に光速を掛けることになる。
処理部300は、算出した距離をレチクルプレート140に表示する。それにより、ユーザが接眼レンズ150を通じて観察する測定対象物の像に、処理部300により決定された対象物までの距離の情報が重畳される。
図4に、処理部301の構成の別の例を示す。変換部240は、検出部200から出力される検出信号sigを1つの伝送ラインを介して処理部301に入力する。処理部301は、コンパレータ311,312、及びプロセッサ320を含む。なお、コンパレータ311,312のそれぞれは、1つの伝送ラインにより変換部240に接続されている。これらの構成及び機能は先述の図3の例におけるそれらと同じである。そこで、先述の例と異なる点のみ説明する。
コンパレータ311の非反転入力及び反転入力に、それぞれ、変換部240に接続する伝送ライン及び基準電位ref1に接続する別の伝送ラインが接続される。ここで、基準電位ref1が検出信号sigの強度を比較するリファレンスとしての第1閾値を与える。変換部240から出力される検出信号sigの強度が第1閾値に対して比較され、第1閾値に対して検出信号sigが大きい(小さい又は等しい)場合に信号「1」(信号「0」)が出力される。なお、第1閾値(基準電位ref1)は、検出信号sigに含まれる反射光に由来する目標信号を外光に由来するノイズ、伝送ノイズ等のノイズから識別するのに適当な値に定めることができる。第1閾値は、先述のとおり、検出信号のオフセットレベルより大きく定めてよい。
コンパレータ312の非反転入力及び反転入力に、それぞれ、基準電位ref2に接続するさらに別の伝送ライン及び変換部240に接続する伝送ラインが接続される。ここで、基準電位ref2が検出信号sigの強度を比較するリファレンスとしての第2閾値を与える。ここで、第2閾値は、第1閾値と異なり、本例では第1閾値より小さい。変換部240から出力される検出信号sigの強度が第2閾値に対して比較され、第2閾値に対して検出信号sigが小さい(大きい又は等しい)場合に信号「1」(信号「0」)が出力される。なお、第2閾値(基準電位ref2)は、先述のとおり、検出信号sigに含まれる負側ノイズを検出し、これを利用して正側ノイズを除去するのに適当な値に定めることができる。第2閾値は、検出信号のオフセットレベルより小さく定めてよい。
処理部301は、2つのコンパレータ311,312を用いることで投光部100による各測定光の投射に対して、第1及び第2イベントのそれぞれの発生をカウントする。それにより、検出部200による反射光の検出に揺らぎがある場合においても、外光に由来するノイズに対して対象物からの反射光に由来する目標信号を正確に抽出することができる。
なお、本実施形態では第2閾値は第1閾値より小さく、さらに好ましくは第1閾値は検出信号のオフセットレベルより大きく、第2閾値は検出信号のオフセットレベルより小さく定めるとしたが、これに限らず、第2閾値は第1閾値より大きく、さらに好ましくは、第1閾値は検出信号のオフセットレベルより小さく、第2閾値は検出信号のオフセットレベルより大きく定めてもよい。斯かる場合、演算回路322は、投光部100による各測定光の投射に対して、検出部200から出力される検出信号の強度が第1閾値を超える第1イベントの発生及び第1閾値より大きい第2閾値を下回る第2イベントの発生をそれぞれ測定光の投射からの時間毎にカウントする。つまり、演算回路322は、コンパレータ311を用いて検出信号の強度を第1閾値と比較し、コンパレータ311から信号「1」が出力される場合、すなわち検出信号の強度が第1閾値を超える場合に第1イベントの発生をカウントし、コンパレータ312を用いて検出信号の強度を第1閾値より大きい第2閾値と比較し、コンパレータ312から信号「1」が出力される場合、すなわち検出信号の強度が第2閾値を下回る場合に第2イベントの発生をカウントする。ここで、検出信号の強度が第1閾値と第2閾値との間に位置する場合、第1及び第2イベントの両方がカウントされるが、これらのカウントは、第1及び第2イベントの発生カウントをそれぞれ積算して作成されるヒストグラムの差分において相殺される。従って、上述の実施形態と同様に、三値ヒストグラム法により、検出信号に含まれる負側ノイズを利用して正側ノイズを除去し、それによりノイズを含む検出信号から目標信号を正確に抽出することが可能となる。
なお、第1閾値及び第2閾値は、例えば測距装置10の出荷前等に、例えば太陽光等、実際の測距装置10の使用状況に対応する外光が検出され得る状況において、投光部100により測定光を投射しないで検出部200から出力される検出信号の平均レベル及び揺らぎ(標準偏差等)を測定し、揺らぎの測定結果に基づいて決定してもよい。また、処理部300により、投光部100により測定光を投射しないで検出部200から出力される検出信号に対して第1及び第2イベントの発生をそれぞれカウントし、それぞれのカウントを複数の検出信号に対して積算し、それにより得られる第1及び第2イベントの発生カウントの積算結果(すなわち、ヒストグラム)の差分が十分小さくなるように、好ましくは最小になるように第1閾値及び第2閾値を調整してもよい。斯かる場合、第1閾値を固定して第2閾値を調整する又は第2閾値を固定して第1閾値を調整する、或いはこれを複数回繰り返すことで第1閾値及び第2閾値を最適化してもよい。
例えば、コンパレータのプラス(+)側に抵抗を付けて、ヒストグラムの差分が小さくなるようにオフセットレベル(又は閾値を)を調整することができる。なお、コンパレータのマイナス側(−)側に抵抗を付けても同様の効果を得ることができる。
図5を用いて、三値ヒストグラム法に基づく処理部300の動作をより詳細に説明する。
処理部300は、投光部100による各測定光の投射に対して、第1及び第2イベントの発生をそれぞれ検出する。ここで、第1及び第2イベントは、それぞれ、検出部200から出力される反射光の検出信号の強度が第1閾値を超える及び第2閾値を下回るイベントである。図5(A)〜(C)に、それぞれ、1〜3回目の測定光の投射に対して得られた検出信号(信号1〜3)の強度の時間変化、コンパレータ311,312の出力信号posi,negaの時間変化を示す。なお、点線は検出信号のオフセットレベル、一点鎖線は第1閾値、二点鎖線は第2閾値、網掛け部分は対象物からの反射光に由来する目標信号に相当する個所を示す。
図5(A)に示す信号1の強度は、サンプリングの第1周期においてノイズ(正側ノイズ)により第1閾値を超え、第2周期においてノイズ(負側ノイズ)により第2閾値を下回り、第3周期において反射光の検出により第1閾値を超え、第4及び第5周期においてノイズにより第2閾値を下回る。この信号1に対して、コンパレータ311の出力信号posiは、第1及び第3周期において第1イベントの発生を意味する信号「1」を含み、第2、第4及び第5周期において第1イベントが発生していないことを意味する信号「0」を含む。コンパレータ312の出力信号negaは、第2、第4及び第5周期において第2イベントの発生を意味する信号「1」を含み、第1及び第3周期において第2イベントが発生していないことを意味する信号「0」を含む。
図5(B)に示す信号2の強度は、サンプリングの第1及び第2周期においてノイズ(負側ノイズ)により第2閾値を下回り、第3周期において反射光の検出により第1閾値を超え、第4周期において第1及び第2閾値の間にあり、第5周期においてノイズ(正側ノイズ)により第1閾値を超える。この信号2に対して、コンパレータ311の出力信号posiは、第3及び第5周期において第1イベントの発生を意味する信号「1」を含み、第1、第2及び第4周期において第1イベントが発生していないことを意味する信号「0」を含む。コンパレータ312の出力信号negaは、第1及び第2周期において第2イベントの発生を意味する信号「1」を含み、第3から第5周期において第2イベントが発生していないことを意味する信号「0」を含む。
図5(C)に示す信号3の強度は、サンプリングの第1周期においてノイズ(負側ノイズ)により第2閾値を下回り、第2周期においてノイズ(正側ノイズ)により第1閾値を超え、第3周期において反射光の検出により第1閾値を超え、第4周期においてノイズにより第2閾値を下回り、第5周期において第1及び第2閾値の間にある。この信号3に対して、コンパレータ311の出力信号posiは、第2及び第3周期において第1イベントの発生を意味する信号「1」を含み、第1、第4及び第5周期において第1イベントが発生していないことを意味する信号「0」を含む。コンパレータ312の出力信号negaは、第1及び第4周期において第2イベントの発生を意味する信号「1」を含み、第2、第3及び第5周期において第2イベントが発生していないことを意味する信号「0」を含む。
図5(D)に、信号1〜3の出力信号posi,negaのそれぞれの積算結果、すなわち第1及び第2イベントの発生回数のヒストグラムをそれぞれ上段及び下段に示す。第1イベントの発生回数のposiヒストグラムにおいては、第3周期において反射光の検出に伴う第1イベントのカウントが多く積算され、それ以外の周期においてはノイズ(正側ノイズ)に伴うカウントがまばらに積算されている。第2イベントの発生回数のnegaヒストグラムにおいては、第3周期において反射光の検出に伴い第2イベントのカウントが極少なく積算され(この例ではゼロカウント)、それ以外の周期においてはノイズ(負側ノイズ)に伴うカウントがまばらに積算されている。
図5(E)に、第1及び第2イベントの発生回数のヒストグラムの減算結果であるposi−negaヒストグラムを示す。減算結果においては、第1イベントの発生回数のヒストグラム(posi)における正側ノイズに伴うまばらなカウントが第2イベントの発生回数のヒストグラム(nega)における負側ノイズに伴うまばらなカウントとほぼ相殺して、第3周期における反射光の検出に伴う高い柱(プラスの度数)が際立ち、その他の周期における低い柱(マイナス又はゼロの度数)から明確に区別することができる。
従って、第3周期に相当する時間軸上の位置が、測定光が発せられてから検出部200で検出されるまでの時間に相当することになる。
図6に、本実施形態に係る測距装置10により三値ヒストグラム法に基づく測距方法の動作フローを示す。なお、測距方法は、光検出方法を含む。動作フローは、ユーザにより操作ボタン133が押下されることに応じて、制御部132により開始される。なお、1回の測距において、測定光を複数(N≫1)回投射するものとする。検出信号の強度を比較するための第1及び第2閾値は互いに異なり、本実施形態では第2閾値は第1閾値より小さく、より好ましくは第1閾値は検出信号のオフセットレベルより大きく、第2閾値は検出信号のオフセットレベルより小さく定められているとする。なお、これと逆に、第2閾値は第1閾値より大きく、より好ましくは第1閾値は検出信号のオフセットレベルより小さく、第2閾値は検出信号のオフセットレベルより大きく定めてもよい。
ステップS1では、制御部132により、カウンタnを初期化(ゼロに設定)する。
ステップS2では、投光部100により、対象物に向けて測定光を投射する。
ステップS3では、検出部200により、対象物により反射される測定光、すなわち反射光を検出する。
ステップS4では、処理部300により、ステップS2における投光部100による測定光の投射に対して、検出部200から出力される検出信号の強度が第1閾値を超える第1イベントの発生及び第2閾値を下回る第2イベントの発生をそれぞれ共通の周期で、すなわち測定光の投射からの経過時間毎にカウントし、該カウントを積算し、積算結果をメモリ323に格納する。ここで、処理部300は、検出信号の強度を第1閾値と比較して、検出信号の強度が第1閾値を超える場合に第1イベントの発生をカウントし、検出信号の強度を第2閾値と比較して、検出信号の強度が第2閾値を下回る場合に第2イベントの発生をカウントする。
ステップS5では、制御部132により、カウンタnを1インクリメントする。
ステップS6では、制御部132により、カウンタnがN以上であるか判断する。カウンタnがN未満の場合、ステップS2に戻り、ステップS2〜S6を繰り返す。すなわち、投光部100により測定光をN回対象物に向けて投射し、処理部300により、投光部100による各測定光の投射に対して第1イベントの発生及び第2イベントの発生がそれぞれ測定光の投射からの経過時間毎にカウントされ、N回の測定光の投射について積算される。それにより、N回目の投射後は、第1及び第2イベントの発生回数のヒストグラムが作成される。
図7に、N回の測定光の投射により作成されるヒストグラムの一例を示す。図7(A)に示す第1イベントの発生回数のヒストグラム(posi)においては、時刻Tにおいて反射光の検出に伴う第1イベントのカウントのピークが、それ以外の時刻におけるノイズ(正側ノイズ)に伴う低いレベルのカウントから区別される。図7(B)に示す第2イベントの発生回数のヒストグラム(nega)においては、時刻Tにおいて反射光の検出に伴う第2イベントのカウントの谷が、それ以外の時刻におけるノイズ(負側ノイズ)に伴う高いレベルのカウントの中に確認することができる。
カウンタnがN以上の場合、次のステップS7に進む。
ステップS7では、処理部300により、第1及び第2イベントの発生回数のカウントをN回の光の投射について積算した積算結果(すなわち、ヒストグラム)に基づいて反射光の検出時間Tを決定する。ここで、処理部300は、第1イベントの発生回数のカウントのヒストグラム度数から第2イベントの発生回数のカウントのヒストグラム度数を減算する。
図7(C)に、第1及び第2イベントの発生回数のヒストグラム度数の減算結果(posi−nega)を示す。第1イベントの発生回数のヒストグラム(posi)に含まれる反射光の検出に由来するカウントのピーク(図7(A)における目標)が第2イベントの発生回数のヒストグラム(nega)に含まれる反射光の検出に由来するカウントの谷(図7(B)における目標)と減算されて反射光の検出に伴う高い目標カウントがあらわになり、これが、第1イベントの発生回数のヒストグラムに含まれるノイズ(正側ノイズ)に由来するカウントが第2イベントの発生回数のヒストグラムに含まれるノイズ(負側ノイズ)に由来するカウントとほぼ相殺することで、まばらで極低い(又はほぼ一定の)バックグラウンドレベルから明確に区別することができる。なお、反射光の検出に由来する目標カウントのピークがバックグラウンドレベルから明確に区別できない場合、測定光の投射回数をより増やすことで明確に区別できるようになる。
処理部300は、第1及び第2イベントの発生回数のヒストグラムの減算結果を示すヒストグラム(posi−nega)における最も度数が大きい位置又は閾値以上の位置を反射光の検出時間Tとして決定する。
ステップS8では、処理部300により、ステップS7において決定された反射光の検出時間Tから対象物までの距離Tc/2(cは光速)を決定する。処理部300が、決定した距離をレチクルプレート140に表示することで、制御部132は測距方法の動作フローを終了する。
なお、上述の測距動作のフローにおけるステップS1、S3からS6を利用して、第1閾値及び第2閾値を決定してもよい。すなわち、投光部100により測定光を投射しない場合に、ステップS3において検出部200により検出される対象物からの光の検出信号に対してステップS4において第1及び第2イベントの発生をそれぞれカウントし、それぞれのカウントを複数の検出信号に対して積算し(ステップS3及びS4のN回の繰り返し)、第1及び第2イベントの発生カウントの積算結果の差分が小さくなるように第1閾値及び第2閾値を調整する。斯かる場合において、第1閾値を固定して第2閾値を調整する又は第2閾値を固定して第1閾値を調整する、或いはこれを複数回繰り返すことで第1閾値及び第2閾値を最適化してもよい。
本実施形態に係る測距装置10及び測距方法によれば、検出部200から出力される反射光の検出信号の強度が第1閾値を超える第1イベントの発生及び第1閾値より小さい(又は大きい)第2閾値を下回る第2イベントの発生をそれぞれ投光部100による測定光の投射からの時間毎にカウントし、このカウントを複数回の光の投射について積算して得られる積算結果(すなわち、ヒストグラム)に基づくことで、外光に由来するランダムなノイズを含む検出信号から反射光に由来する目標信号を抽出して反射光の検出時間を精密に決定し、そして対象物までの距離を精密に決定することができる。特に、異なる2つの閾値を用いて検出信号における第1及び第2イベントの発生をともにカウントし、積算することに基づく三値ヒストグラム法により、反射光を検出すると同時に負側ノイズを利用してバックグラウンドを決定するため、測距動作と並行してバックグラウンドを決定することができる。
図8に、変形例に係る処理部300に含まれるプロセッサ330の構成を示す。プロセッサ330は、論理回路331、演算回路322、及びメモリ323を有する。なお、メモリ323は先述のそれと同様に構成される。
論理回路331は、コンパレータ311,312の出力信号posi,negaを受けて論理演算し、その演算結果inc,decを演算回路322に出力する。
図9に、論理回路331による論理演算動作を示す。論理回路331は、入力信号posi,nega=0,0に対して演算結果inc,dec=0,0を出力し、入力信号posi,nega=1,0に対して演算結果inc,dec=1,0を出力し、入力信号posi,nega=0,1に対して演算結果inc,dec=0,1を出力し、入力信号posi,nega=1,1に対して演算結果inc,dec=0,0を出力する。
演算回路322は、投光部100による複数回の測定光の投射のそれぞれにおいて、測定光の投射から予め定められた経過時間毎に、第1イベントの発生に対してプラスカウントするとともに第2イベントの発生に対してマイナスカウントし、得られるカウントを複数回の測定光の投射について積算する。制御部132から送信される各測定光の出射タイミングによりトリガされて当該測定光の投射に対して共通の周期(例えば、周波数240MHz)で論理回路331の出力信号inc,decをそれぞれサンプリングし、各周期において、論理回路331の演算結果inc,dec=0,0に対して両イベントは無検出又は両イベントの発生によりカウントは相殺するとしてゼロカウントし(何もしない)、論理回路331の演算結果inc,dec=1,0に対して第1イベントのみが発生したとしてプラスカウントし、論理回路331の演算結果inc,dec=0,1に対して第2イベントのみが発生したとしてマイナスカウントする。演算回路322は、第1及び第2イベントのカウント、すなわちプラスカウント及びマイナスカウントを、メモリ323内の共通の記憶領域内で積算する。それにより、記憶領域の使用容量を減らすことができる。
これに応じて、測距装置10による測距方法の動作フローにおけるステップS4では、投光部100による複数回の測定光の投射のそれぞれにおいて、測定光の投射から予め定められた経過時間毎に、第1イベントのみの発生(コンパレータ311,312の出力posi,nega=1,0)に対してプラスカウントするとともに第2イベントのみの発生(コンパレータ311,312の出力posi,nega=0,1)に対してマイナスカウントし、得られるカウントを複数回の光の投射についてメモリ323内の共通の記憶領域内で積算することとなる。
なお、本変形例において、演算回路322は、第1イベントの発生に対してプラスカウントするとともに第2イベントの発生に対してマイナスカウントすることとしたが、これに代えて、投光部100による複数回の測定光の投射のそれぞれにおいて、測定光の投射から予め定められた経過時間毎に、第1イベントの発生に対してマイナスカウントするとともに第2イベントの発生に対してプラスカウントし、得られるカウントを複数回の測定光の投射について積算することとしてもよい。
なお、本実施形態の測距装置10は、対象物に測定光を投射して反射光を検出し、その検出時間、すなわち測定光の伝搬時間を決定することで対象物までの距離を測定するものとしたが、測定光の伝搬時間から測定光が伝搬する媒体の状態、すなわち測定位置周辺の気温、湿度、気圧、屈折率等を測定するものとしてもよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、請求の範囲の記載から明らかである。
請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現し得ることに留意すべきである。請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10…測距装置、100…投光部、110…対物レンズ、120…正立プリズム、122…ダイクロイック反射面、124,126…全反射面、130…発光部、132…制御部、133…操作ボタン、140…レチクルプレート、150…接眼レンズ、200…検出部、210…受光レンズ、220…帯域透過フィルター、230…受光素子、240…変換部、300,301…処理部、311,312…コンパレータ、311a,311b,312a,312b…レベル変換部、320,330…プロセッサ、322…演算回路、323…メモリ、331…論理回路、c,c,c,c…容量素子、ref1,ref2…基準電位、z11,z12,z21,z22,z31,z32,z41,z42…分圧素子、VCC…基準電位(高電位)、VGND…基準電位(低電位)。

Claims (25)

  1. 対象物に光を複数回、投射する投光部と、
    前記対象物からの反射光を検出する検出部と、
    前記投光部による光の投射毎に、前記検出部から出力される検出信号の強度が第1閾値を超える第1イベントの発生及び前記第1閾値より小さい又は大きい第2閾値を下回る第2イベントの発生をそれぞれ前記光の投射からの予め定められた経過時間毎にカウントし、該カウントを前記複数回の光の投射について前記経過時間毎に積算し、該積算結果に基づいて前記光の投射から前記検出部により前記反射光が検出されるまでの検出時間を決定する処理部と、
    を備える光検出装置。
  2. 前記処理部は、前記第1イベントの発生のカウントを前記複数回の光の投射について積算した積算結果から前記第2イベントの発生のカウントを前記複数回の光の投射について積算した積算結果を減算し、該減算結果に基づいて前記検出時間を決定する、請求項1に記載の光検出装置。
  3. 前記処理部は、前記投光部による複数回の光の投射のそれぞれにおいて、前記光の投射から予め定められた経過時間毎に前記第1イベントの発生に対してプラスカウントするとともに前記第2イベントの発生に対してマイナスカウントし、得られるカウントを前記複数回の光の投射について積算する、請求項2に記載の光検出装置。
  4. 前記処理部は、前記投光部による複数回の光の投射のそれぞれにおいて、前記光の投射から予め定められた経過時間毎に前記第1イベント及び前記第2イベントのそれぞれの発生をともにカウントし、前記第1イベントの発生回数を示す第1ヒストグラムと前記第2イベントの発生回数を示す第2ヒストグラムを作成する、請求項1から3のいずれか一項に記載の光検出装置。
  5. 前記処理部は、前記検出部から出力される検出信号の強度を前記第1閾値に対して比較する第1コンパレータと、前記検出信号の強度を前記第2閾値に対して反転して比較する第2コンパレータと、を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の光検出装置。
  6. 前記検出部から出力される検出信号を一組の第1信号及び第2信号を含む差動信号に変換して前記処理部に入力する変換部と、前記処理部に含まれ、前記差動信号の強度を比較するコンパレータと、をさらに備え、
    前記コンパレータは、前記第1信号の強度を前記第2信号の強度に対して比較する第1コンパレータと、前記第1信号の強度を前記第2信号の強度に対して反転して比較する第2コンパレータと、を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の光検出装置。
  7. 前記第1信号の前記第2信号からの差分は前記検出信号に等しい、請求項6に記載の光検出装置。
  8. 前記処理部は、前記一組の第1信号及び第2信号のオフセットレベルをそれぞれ第1及び第2オフセットレベルに変換して前記第1コンパレータに入力する第1レベル変換部と、前記一組の第1信号及び第2信号のオフセットレベルをそれぞれ第3及び第4オフセットレベルに変換して前記第2コンパレータに入力する第2レベル変換部と、をさらに含み、前記第2オフセットレベルの前記第1オフセットレベルからの差分が前記第1閾値に等しく、前記第4オフセットレベルの前記第3オフセットレベルからの差分が前記第2閾値に等しい、請求項6又は7に記載の光検出装置。
  9. 前記処理部は、前記投光部により光を投射しない場合に前記検出部から出力される検出信号に対して前記第1イベント及び前記第2イベントの発生をそれぞれカウントし、該カウントを複数の検出信号に対して積算し、前記第1イベント及び前記第2イベントの発生カウントの積算結果の差分が小さくなるように前記第1閾値及び前記第2閾値の少なくとも一方を調整する、請求項1から8のいずれか一項に記載の光検出装置。
  10. 前記第1閾値及び前記第2閾値のうちの一方は、前記検出信号のオフセットレベルより大きく、
    前記第1閾値及び前記第2閾値のうちの他方は、前記検出信号のオフセットレベルより小さい、請求項1から9のいずれか一項に記載の光検出装置。
  11. 前記処理部は、前記第1イベント及び前記第2イベントの発生をそれぞれ共通の周期でカウントする、請求項1から10のいずれか一項に記載の光検出装置。
  12. 請求項1から11のいずれか一項に記載の光検出装置により決定された前記検出時間に基づいて前記対象物までの距離を決定する測距装置。
  13. 対象物に光を複数回、投射する投光部と
    前記対象物からの反射光を検出する検出部と、
    前記検出部から出力される検出信号を第1信号と前記第1信号の極性を反転させた第2信号とを含む差動信号に変換する変換部と、
    前記第1信号に第1オフセットを与えた第3信号と、前記第1信号に前記第1オフセットより大きい又は小さい第2オフセットを与えた第4信号とをそれぞれ生成し、
    前記投光部による前記複数回の光の投射のそれぞれにおいて、前記光の投射から予め定められた経過時間毎に、前記第2信号の強度と前記第3信号の強度とを比較して、前記第2信号の強度が前記第3信号の強度を超える第1イベントの発生をカウントし、前記第2信号の強度と前記第4信号の強度とを比較して、前記第2信号の強度が前記第4信号の強度を下回る第2イベントの発生をカウントし、
    前記カウントを前記複数回の光の投射について前記経過時間毎にそれぞれ積算し、該積算結果に基づいて前記光の投射から前記検出部により前記反射光が検出されるまでの検出時間を決定する処理部と、
    を備える光検出装置。
  14. 対象物に光を複数回、投射する段階と、
    前記対象物からの反射光を検出する段階と、
    光の投射毎に、前記反射光の検出信号の強度が第1閾値を超える第1イベントの発生及び前記第1閾値より小さい又は大きい第2閾値を下回る第2イベントの発生をそれぞれ前記光の投射からの予め定められた経過時間毎にカウントし、該カウントをそれぞれ前記複数回の光の投射について前記経過時間毎に積算する段階と、
    前記第1イベント及び前記第2イベントの発生カウントの積算結果に基づいて前記光の投射から前記反射光が検出されるまでの検出時間を決定する段階と、
    を備える光検出方法。
  15. 前記決定する段階では、前記第1イベントの発生のカウントを前記複数回の光の投射について積算した積算結果から前記第2イベントの発生のカウントを前記複数回の光の投射について積算した積算結果を減算し、該減算結果に基づいて前記検出時間を決定する、請求項14に記載の光検出方法。
  16. 前記積算する段階では、複数回の光の投射のそれぞれにおいて、前記光の投射から予め定められた経過時間毎に前記第1イベントの発生に対してプラスカウントするとともに前記第2イベントの発生に対してマイナスカウントし、得られるカウントを前記複数回の光の投射について積算する、請求項15に記載の光検出方法。
  17. 前記積算する段階では、複数回の光の投射のそれぞれにおいて、前記光の投射から予め定められた経過時間毎に前記第1イベント及び前記第2イベントのそれぞれの発生をともにカウントし、前記第1イベントの発生回数を示す第1ヒストグラムと前記第2イベントの発生回数を示す第2ヒストグラムを作成する、請求項14から16のいずれか一項に記載の光検出方法。
  18. 前記積算する段階は、前記反射光の検出信号を一組の第1信号及び第2信号を含む差動信号に変換する段階を含む、請求項14から17のいずれか一項に記載の光検出方法。
  19. 前記第1信号の前記第2信号からの差分は前記検出信号に等しい、請求項18に記載の光検出方法。
  20. 前記積算する段階は、前記一組の第1信号及び第2信号のオフセットレベルをそれぞれ第1及び第2オフセットレベルに変換して、前記第1信号の強度を前記第2信号の強度に対して比較する段階と、前記一組の第1信号及び第2信号のオフセットレベルをそれぞれ第3及び第4オフセットレベルに変換して、前記第1信号の強度を前記第2信号の強度に対して反転して比較する段階と、をさらに含み、
    前記第2オフセットレベルの前記第1オフセットレベルからの差分が前記第1閾値に等しく、前記第4オフセットレベルの前記第3オフセットレベルからの差分が前記第2閾値に等しい、請求項18又は19に記載の光検出方法。
  21. 光を投射しない場合に前記対象物からの光の検出信号に対して前記第1イベント及び前記第2イベントの発生をそれぞれカウントし、該カウントを複数の検出信号に対して積算し、前記第1イベント及び前記第2イベントの発生カウントの積算結果の差分が小さくなるように前記第1閾値及び前記第2閾値の少なくとも一方を調整する段階をさらに備える、請求項14から20のいずれか一項に記載の光検出方法。
  22. 前記第1閾値及び前記第2閾値のうちの一方は、前記検出信号のオフセットレベルより大きく、
    前記第1閾値及び前記第2閾値のうちの他方は、前記検出信号のオフセットレベルより小さい、請求項14から21のいずれか一項に記載の光検出方法。
  23. 前記積算する段階では、前記第1イベント及び前記第2イベントの発生をそれぞれ共通の周期でカウントする、請求項14から22のいずれか一項に記載の光検出方法。
  24. 請求項14から23のいずれか一項に記載の光検出方法により決定された前記検出時間に基づいて前記対象物までの距離を決定する段階を備える測距方法。
  25. 対象物に光を複数回、投射する段階と
    前記対象物からの反射光を検出する段階と、
    前記反射光の検出信号を第1信号と前記第1信号の極性を反転させた第2信号とを含む差動信号に変換する段階と、
    前記第1信号に第1オフセットを与えた第3信号と、前記第1信号に前記第1オフセットより大きい又は小さい第2オフセットを与えた第4信号とをそれぞれ生成し、
    前記複数回の光の投射のそれぞれにおいて、前記光の投射から予め定められた経過時間毎に、前記第2信号の強度と前記第3信号の強度とを比較して、前記第2信号の強度が前記第3信号の強度を超える第1イベントの発生をカウントし、前記第2信号の強度と前記第4信号の強度とを比較して、前記第2信号の強度が前記第4信号の強度を下回る第2イベントの発生をカウントし、
    前記カウントを前記複数回の光の投射について前記経過時間毎にそれぞれ積算し、該積算結果に基づいて前記光の投射から前記反射光が検出されるまでの検出時間を決定する段階と、
    を備える光検出方法。
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