JPWO2019220961A1 - ダリナパルシンのアルカリ金属塩及び/又は無機酸付加塩の結晶型及びその製剤 - Google Patents

ダリナパルシンのアルカリ金属塩及び/又は無機酸付加塩の結晶型及びその製剤 Download PDF

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Abstract

ダリナパルシンの安定な結晶型及びその製造方法、並びに、該結晶型を含有する製剤を提供することを課題とし、ダリナパルシンのアルカリ金属塩及び/又は無機酸付加塩の化合物、又はその溶媒和物の結晶型を提供する。本発明の結晶型において、ダリナパルシンのアルカリ金属塩及び/又は無機酸付加塩の、又はその溶媒和物の結晶型を精製水に溶解したときのpHが4.5〜7.3である。

Description

本発明は、ダリナパルシン(darinaparsin)のアルカリ金属塩及び/又は無機酸付加塩の結晶型及びその製造方法、並びにこの結晶型を含有する製剤に関する。
悪性新生物に対しては、各種の治療方法が試みられ、各種の治療薬が開発されているものの、満足のいく治療効果をもたらす薬剤が必ずしも十分ではなっく、悪性新生物は、日本の死因の第1位を占める。その中で、無機化合物である三酸化二ヒ素が急性前骨髄球性白血病に対して開発されているが、心電図QT延長をはじめとして82.4%の患者で副作用を認め汎用されていない(非特許文献1、2)。
また、ヒトでの使用のために製造された有機ヒ素(OA)、メラルソプロールは、抗白血病活性について評価された(特許文献1、2)。残念ながら、この化合物は、トリパノソーマ症の処置のために使用される濃度では患者に対して過剰に毒性がある。
有機ヒ素化合物であるダリナパルシンは、リンパ腫や白血病及び他の過剰増殖性障害に対する新しい治療候補として有望であることが示されている(特許文献3〜10)。
一方、リンパ腫をはじめとする抗がん剤は、内服ができない重篤な患者を多く含むため、注射剤として投与できることが好ましい。しかし、ダリナパルシンの水溶液は非常に不安定であり、ダリナパルシン水溶液をそのまま注射用の液体医薬製剤とすることは困難である。
国際公開第99/24029号パンフレット 欧州特許第1002537号明細書 国際公開WO2003/057012号パンフレット 国際公開WO2006/020048号パンフレット 国際公開WO2007/027344号パンフレット 国際公開WO2007/082104号パンフレット 国際公開WO2010/021928号パンフレット 国際公開WO2009/075870号パンフレット 国際公開WO2008/054594号パンフレット 国際公開WO2015/085208号パンフレット
Alimoghaddam K., Int. J. Hemat. Oncol. Stem Cell Res. 8, 2014, 44-54 トリセノックス注10mg添付文書
本発明は、ダリナパルシンの安定な結晶型及びその製造方法、並びに、該結晶型を含有する製剤を提供することを課題とする。
本発明は、ダリナパルシンのアルカリ金属塩及び/又は無機酸付加塩の化合物、又はその溶媒和物の結晶型を提供する。
本発明の結晶型において、ダリナパルシンのアルカリ金属塩及び/又は無機酸付加塩の、又はその溶媒和物の結晶型を精製水に溶解したときのpHが4.5〜7.3である場合がある。
本発明の結晶型において、前記アルカリ金属塩がナトリウム塩であり、及び/又は無機酸付加塩がクロライド塩である場合がある。
また、本発明は、前記結晶型及び薬学的に許容可能な添加物を含有する製剤を提供する。
本発明の製剤において、前記製剤が、安定化剤を含まない場合がある。
本発明の製剤において、前記製剤の水分含量が、5 wt%未満である場合がある。
本発明の製剤において、前記製剤が、凍結乾燥製剤である場合がある。
本発明の製剤において、前記凍結乾燥製剤を精製水に溶解したときのpHが4.5〜7.3の範囲である場合がある。
本発明の製剤において、前記凍結乾燥製剤が、注射剤、輸液製剤又は内服用液剤用から選択される凍結乾燥製剤である場合がある。
本発明の製剤において、がんの治療又は予防のための医薬組成物である場合がある。
本発明の製剤において、前記がんが、血液系がん又は固形腫瘍から選択される場合がある。
本発明の製剤において、前記血液系がんが、悪性リンパ腫、白血病、多発性骨髄腫、脊髄形成異常症、骨髄増殖性疾患又は不応性貧血から選択される場合がある。
本発明の製剤において、前記悪性リンパ腫が、ホジキンリンパ腫又は非ホジキンリンパ腫から選択される場合がある。
本発明の製剤において、前記非ホジキンリンパ腫が、末梢性T細胞リンパ腫、急性リンパ性白血病、リンパ芽球性リンパ腫、濾胞性リンパ腫、周縁帯リンパ腫、MALTリンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫、菌状息肉症、セザリー症候群、慢性リンパ性白血病、小リンパ球性リンパ腫、アグレッシブリンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、節外性NK/T細胞リンパ腫又はバーキットリンパ腫から選択される場合がある。
本発明の製剤において、前記末梢性T細胞リンパ腫が、急性型又はリンパ腫型の成人T細胞白血病又は成人T細胞白血病リンパ腫から選択される場合がある。
本発明の製剤において、前記固形腫瘍が、脳がん、肺がん、肝臓がん、脾臓がん、腎臓がん、リンパ節がん、小腸がん、膵臓がん、骨がん、結腸がん、直腸がん、胃がん、乳がん、子宮内膜がん、前立腺がん、精巣がん、卵巣がん、中枢神経系がん、皮膚がん、頭頸部がん、食道がん及び骨髄がんからなる群から選択される固形腫瘍である場合がある。
本発明の製剤において、前記ダリナパルシンのアルカリ金属塩又は無機酸付加塩を1日当たりの単位製剤の投与量として200〜300mg/m2が投与される場合がある。
本発明の製剤において、前記単位製剤が、1日当たり患者に450〜600mgのダリナパルシンのアルカリ金属塩及び/又は無機酸付加塩の投与を含む場合がある。
本発明の製剤において、前記単位製剤が、1日1回5日間のサイクルで、3週間毎に投与される場合がある。
本発明の製剤において、前記製剤が、他の薬剤又は療法と組み合わせて使用するための製剤である場合がある。
本発明の製剤において、前記他の薬剤が、アルキル化剤、細胞傷害性抗生剤、プラチナ製剤、代謝拮抗剤、キナーゼ阻害剤、血管新生阻害剤、ホルモン剤、DNA修飾酵素阻害剤、プロテオソーム阻害剤、アルカロイド剤、I型及びII型トポイソメラーゼ阻害剤、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤、サイトカイン製剤、ホルモン剤、免疫チェックポイント阻害剤、ナチュラルキラー細胞活性化剤、indoleamine 2,3-dioxygenase (IDO)阻害剤、モノクローナル抗体、並びに、その他の分子標的治療剤からなる群から選択される場合がある。
また、本発明は、ダリナパルシンの水溶液を水酸化ナトリウム及び/又は塩酸でpH4.5〜6.0に調整する工程、及び、
前記pH4.5〜6.0に調整されたダリナパルシンの水溶液を凍結乾燥する工程、
を含むダリナパルシンのナトリウム及び/又は塩化塩の結晶型の製造方法を提供する。
本発明により、ダリナパルシンの安定な結晶型及び該結晶型を含有する製剤を提供することができる。
ダリナパルシンの水溶液にNaOH水溶液を滴下した場合のNaOH添加量とpHとの関係とを表す図。横軸は、OHに換算した添加量(mEq OH)を縦軸はpHを表す。 安定化剤又はpH調整剤等の添加剤を添加したダリナパルシン水溶液を60℃で8日間保存したときのダリナパルシンの残留量の経時変化を表す図。A=0.3M NaOH, 0.9% NaCl;B=A+5% ソルビトール;C=A+20% PEG400;D=A+Cremophor RH40;E=A+5%ポリソルベート80;pH4.5=pH4.5に調整した0.9% NaCl;pH5.5=pH5.5に調整した0.9% NaCl;pH6.5=pH6.5に調整した0.9%NaCl。 安定化剤又はpH調整剤等の添加剤を添加したダリナパルシン水溶液を40℃で30日間保存したときのダリナパルシンの残留量の経時変化を表す図。A=0.3M NaOH, 0.9% NaCl;B=A+5% ソルビトール;C=A+20% PEG400;D=A+Cremophor RH40;E=A+5%ポリソルベート80;pH4.5=pH4.5に調整した0.9% NaCl;pH5.5=pH5.5に調整した0.9% NaCl;pH6.5=pH6.5に調整した0.9%NaCl。 安定化剤又はpH調整剤等の添加剤を添加したダリナパルシン水溶液を25℃で30日間保存したときのダリナパルシンの残留量の経時変化を表す図。A=0.3M NaOH, 0.9% NaCl;B=A+5% ソルビトール;C=A+20% PEG400;D=A+Cremophor RH40;E=A+5%ポリソルベート80;pH4.5=pH4.5に調整した0.9% NaCl;pH5.5=pH5.5に調整した0.9% NaCl;pH6.5=pH6.5に調整した0.9%NaCl。 0.7MNaOH水溶液にダリナパルシンを溶解した後のHPLCクロマトグラムを表すチャート図。 ダリナパルシン水溶液を60℃、45℃又は25℃で7日間維持した後の試料のHPLCクロマトグラムを表すチャート図。 ダリナパルシンに安定化剤を添加又は非添加した凍結乾燥製剤の2ヶ月間の保存安定性試験(40℃/75RH)の結果を表す。安定化剤として、マンニトール(mannitol)、ショ糖(sucrose)又はソルビトール(sorbitol)を添加した。 本発明の結晶型及びそれを含有する液体製剤の製造方法のフローチャート図。
1.ダリナパルシンの結晶型
本発明の実施形態の1つは、ダリナパルシンの結晶型である。より具体的には、ダリナパルシンのアルカリ金属塩及び/又は無機酸付加塩の化合物、又はその溶媒和物の結晶型である。
ダリナパルシンは、公知の方法で製造することができる(特許文献3〜10参照)。ダリナパルシンを水に溶解し、アルカリ金属塩の水溶液及び/又は無機酸水溶液を添加することにより、所望のpHに調整後、凍結乾燥等の方法で、溶媒を留去することにより、本発明のダリナパルシンの結晶型を取得することができる。
本発明の結晶型において、ダリナパルシンのアルカリ金属塩及び/又は無機酸付加塩の、又はその溶媒和物の結晶型を精製水に溶解したときのpHは、ダリナパルシンのpKa値(pKa値=3.7及び9.4)、溶解速度のpH依存性及び安定性を考慮し、4.5〜7.3の範囲であり、好ましくは4.5〜6.0の範囲であり、より好ましくは4.7〜5.0の範囲である。
アルカリ金属の例としては、ナトリウム又はカリウムが挙げられる。無機酸の例としては、塩酸、硫酸及び硝酸などが挙げられる。
本発明の結晶型において、前記アルカリ金属塩がナトリウム塩であり、及び/又は無機酸付加塩がクロライド塩である。
2.製剤
本発明のもう1つの実施形態は、上記ダリナパルシン結晶型を含有する製剤である。
本発明の製剤は、前記結晶型及び薬学的に許容可能な添加物を含有する製剤である。
薬学的に許容可能な添加物としては、例えば、医薬品添加物事典2016(薬事日報社、東京、2016年4月)に記載された医薬品添加物を同事典に記載の用法・用量となるように添加して使用することができる。
本発明の製剤は、安定化剤を含んでもよく、又は、含まなくとも良いが、好ましくは、安定化剤を含まない。安定化剤を添加する場合の安定化剤の例としては、アスコルビン酸、亜硫酸塩、α−トコフェロール等の抗酸化剤や安定化剤として一般的に使用されるヒト血清アルブミン、スクロース、トレハロース、ヒスチジン、アルギニン、ポリソルベート、ポリエチレングリコール又はマンニトール等の医薬品添加物が挙げられる。
本発明の製剤において、前記製剤の水分含量は、5 wt%未満であり、好ましくは3wt%未満であり、より好ましくは2wt%未満であり、最も好ましくは1wt%未満である。
本発明の製剤において、上記のように、前記製剤を凍結乾燥製剤とすることができる。凍結乾燥の方法は、当業者に周知、慣用の方法を用いて実施できる。
本発明の製剤において、前記凍結乾燥製剤を精製水に溶解したときのpHが4.5〜7.3の範囲であり、好ましくは4.5〜6.0の範囲であり、より好ましくは4.7〜5.0の範囲である。
本発明の製剤において、前記凍結乾燥製剤が、注射剤、輸液製剤又は内服用液剤用から選択される凍結乾燥製剤である場合がある。
本発明の製剤の例としては、がんの治療又は予防のための医薬組成物としての用途が挙げられる。
本発明の製剤において、前記がんは、例えば、血液系がん又は固形腫瘍から選択される。
本発明の製剤において、前記血液系がんの例としては、悪性リンパ腫、白血病、多発性骨髄腫、脊髄形成異常症、骨髄増殖性疾患又は不応性貧血から選択することができる。
本発明の製剤において、前記悪性リンパ腫の例としては、ホジキンリンパ腫又は非ホジキンリンパ腫から選択することができる。
本発明の製剤において、前記非ホジキンリンパ腫の例としては、末梢性T細胞リンパ腫、急性リンパ性白血病、リンパ芽球性リンパ腫、濾胞性リンパ腫、周縁帯リンパ腫、MALTリンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫、菌状息肉症、セザリー症候群、慢性リンパ性白血病、小リンパ球性リンパ腫、アグレッシブリンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、節外性NK/T細胞リンパ腫又はバーキットリンパ腫から選択することができるが、これらに限定されない。
本発明の製剤において、前記末梢性T細胞リンパ腫の例としては、急性型又はリンパ腫型の成人T細胞白血病又は成人T細胞白血病リンパ腫から選択することができる。
本発明の製剤において、前記固形腫瘍の例としては、脳がん、肺がん、肝臓がん、脾臓がん、腎臓がん、リンパ節がん、小腸がん、膵臓がん、骨がん、結腸がん、直腸がん、胃がん、乳がん、子宮内膜がん、前立腺がん、精巣がん、卵巣がん、中枢神経系がん、皮膚がん、頭頸部がん、食道がん及び骨髄がんからなる群から選択される固形腫瘍を挙げることができる。
本発明の製剤において、前記ダリナパルシンのアルカリ金属塩又は無機酸付加塩を1日当たりの単位製剤の投与量として200〜420mg/m2が、好ましくは200〜300mg/m2が、より好ましくは300mg/m2が投与できる。
本発明の製剤において、前記単位製剤が、1日当たり患者に450〜600mgのダリナパルシンのアルカリ金属塩及び/又は無機酸付加塩の投与を含む場合がある。また、本投与量において、例えば、1バイアル当たり、ダリナパルシンのアルカリ金属塩及び/又は無機酸付加塩を150mg含有する製剤を用い、患者の体重や症状等に合わせて適宜調整し、1回の投与当たりに3〜4本のバイアルの製剤を使用して、投与することができる。
本発明の製剤の用法の例としては、前記単位製剤が、1日1回5日間のサイクルで、各サイクルを3週間毎又は4週間毎の間隔で投与することができる。
また、本発明の製剤は、他の薬剤又は療法と組み合わせて使用することができる。
前記他の薬剤の例としては、アルキル化剤、細胞傷害性抗生剤、プラチナ製剤、代謝拮抗剤、キナーゼ阻害剤、血管新生阻害剤、ホルモン剤、DNA修飾酵素阻害剤、プロテオソーム阻害剤、アルカロイド剤、I型及びII型トポイソメラーゼ阻害剤、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤、サイトカイン製剤、ホルモン剤、免疫チェックポイント阻害剤、ナチュラルキラー細胞活性化剤、indoleamine 2,3-dioxygenase (IDO)阻害剤、モノクローナル抗体、並びに、その他の分子標的治療剤からなる群から選択することができる。
前記他の薬剤の例におけるアルキル化剤の例としては、イホスファミド、シクロホスファミド、ダカルバジン、テモゾロミド、ニムスチン、ブスルファン、プロカルバジン(塩酸プロカルバジン)、メクロレタミン、クロラムブシル、ニトロソウレア、メルファラン及びラニムスチン等を挙げることができる。
前記他の薬剤の例における細胞傷害性抗生剤の例としては、アクチノマイシンD(ダクチノマイシン)、アクラルビシン、アムルビシン、イダルビシン、エピルビシン(エピルビシン塩酸塩)、ジノスタチンスチマラマー、ダウノルビシン、ドキソルビシン、ピラルビシン、ブレオマイシン、プリコマイシン、ペプロマイシン、マイトマイシンC、ミトキサントロン及びリポソーマルドキソルビシン等を挙げることができる。
前記他の薬剤の例におけるプラチナ製剤の例としては、オキサリプラチン、カルボプラチン、シスプラチン及びネダプラチン等が挙げられる。
前記他の薬剤の例における代謝拮抗剤の例としては、エノシタビン、カペシタビン、カルモフール、クラドリビン、ゲムシタビン、シタラビン、シタラビンオクホスファート、テガフール、テガフール・ウラシル、テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム、ドキシフルリジン、ネララビン、ヒドロキシカルバミド、フルオロウラシル(5-FU)、フルダラビン、ペメトレキセド、ペントスタチン、メルカプトプリン、メトトレキサート、アザシチジン、ボリノスタット、デシタビン及びロミデブシン等を挙げることができる。
前記他の薬剤の例におけるキナーゼ阻害剤の例としては、メシル酸イマチニブ、ゲフィニチブ、ソラフェニブ及びスニチニブ等が挙げられる。
前記他の薬剤の例における血管新生阻害剤の例としては、ベバシズマブ(抗VEGF抗体)、ラムシルマブ(抗VEGFR2抗体)及びアルフィベルセプト(VEGF標的融合タンパク質)等が挙げられる。
前記他の薬剤の例におけるホルモン剤の例としては、アナストロゾール、エストラムスチン、エチニルエストラジオール、クロルマジノン、ゴセレリン、タモキシフェン、ラロキシフェン、エストロゲン受容体結合因子、デキサメタゾン、トレミフェン、ビカルタミド、フルタミド、プレドニゾロン、ホスフェストロール、ミトタン、メチルテストステロン、メドロキシプロゲステロン、メピチオスタン、リュープロレリン及びレトロゾール等を挙げることができる。
前記他の薬剤の例におけるプロテオソーム阻害剤の例としては、ベルケイド、カイプロリス及びニンラーロ等が挙げられる。
前記他の薬剤の例におけるアルカロイド剤の例としては、イリノテカン、エトポシド、エリブリン、ソブゾキサン、ドセタキセル、ノギテカン、パクリタキセル、ビノレルビン、ビンクリスチン、ビンデシン及びビンブラスチン等を挙げることができる。
前記他の薬剤の例におけるI型トポイソメラーゼ阻害剤の例としては、ベロテカン、イリノテカン、ルビテカン及びトポテカン等のカンプトテシンが挙げられる。
前記他の薬剤の例におけるII型トポイソメラーゼ阻害剤の例としては、エピポドフィロトキシンの誘導体である、アムサクリン、エトポシド、エトポシドホスフェート及びテニポシド等が挙げられる。
前記他の薬剤の例におけるヒストンデアセチラーゼ阻害剤の例としては、ボリノスタットが挙げられる。
前記他の薬剤の例におけるサイトカイン製剤の例としては、インターロイキン−2(IL−2)、インターロイキン−4(IL−4)、インターロイキン−12(IL−12)、インターフェロン、顆粒球コロニー刺激因子(CSF)及び顆粒球マクロファージCSF等が挙げられる。
前記他の薬剤の例における免疫チェックポイント阻害剤の例としては、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、アテゾリズマブ、アベルマブ及びデュルバルマブ等が挙げられる。
前記他の薬剤の例におけるindoleamine 2,3-dioxygenase (IDO)阻害剤の例としては、ノルハルマン及びロスマリン酸等が挙げられる。
前記他の薬剤の例におけるモノクローナル抗体等を含む分子標的治療剤の例としては、イブリツモマブチウキセタン、イマチニブ、エベロリムス、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ゲムツズマブオゾガマイシン、スニチニブ、セツキシマブ、ソラフェニブ、ダサチニブ、タミバロテン、トラスツズマブ、トレチノイン、パニツムマブ、ベバシズマブ、ボルテゾミブ、ラパチニブ及びリツキシマブ等が挙げられる。
3.結晶型の製造方法
本発明のもう1つの実施形態は、上記のダリナパルシン結晶型の製造方法である。
具体的には、本発明の製造方法は、ダリナパルシンの水溶液を水酸化ナトリウム及び/又は塩酸でpH4.5〜6.0に調整する工程、及び、
前記pH4.5〜6.0に調整されたダリナパルシンの水溶液を凍結乾燥する工程、
を含むダリナパルシンのナトリウム及び/又は塩化塩の結晶型の製造方法を提供する。
本明細書において言及される全ての文献はその全体が引用により本明細書に取り込まれる。ここに記述される実施例は本発明の実施形態を例示するものであり、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
実施例では、特許文献3〜10に記載の方法で製造したピリジン塩酸塩を実質的に含まないダリナパルシンを使用し、ダリナパルシンの純度測定は、約2mg/mLの0.1N HCl溶液の試料として、下記の条件で逆相系高速液体クロマトグラフィを用いて定量した。
カラム:Waters Atlantis T3 4,6 x 150 mmカラム、5 μm
又は、これと同等のカラム。
流動相(グラジエント条件下):
溶媒A: 0.1% ギ酸及び0.05%トリエチルアミン
溶媒B: 0.1% ギ酸及び0.05%トリエチルアミンの水:アセトニトリル
=(75:25)溶液
下記の表の条件に従ってグラジエントで溶出した。
Figure 2019220961
流速:1.0 mL/min
検出波長:220及び250 nm
カラム温度:5℃
測定時間:48分
注入量:5 μL
1.pKaの測定
ダリナパルシンのpKaを測定した。ダリナパルシンの0.1N HCl及び0.1N NaOH水溶液20 mg/mL試料を用いて滴定曲線を求めpKa値を算定した(図1)。ダリナパルシンの構造式から3つの異なったpKa値が予想されたが、上記滴定曲線では2つのpKaを認め、pKa値3.7と9.4と算定された。
これらの値は、グルタチオンと比較すると、グルタチオンの1番目のpKa1=2.12、2番目のpKa2=3.59、3番目のpKa3=8.75、4番目のpKa4=9.65の中の2番目及び4番目に相当すると理解される。ダリナパルシンでは、グルタチオンの3番目のpKaはイオウ原子がヒ素と結合しているため存在しないと考えられる。グルタチオンの1番目のpKaに相当するダリナパルシンのpKa値は、グルタチオンの1番目のpKa値に近い値を有すると考えられるが、滴定曲線では確認できなかった。1番目のpKa値の確認は、より強い滴定酸度の使用が必要と考えられる。
2.ダリナパルシン水溶液の安定性試験
2−1.ダリナパルシン水溶液の安定性試験(1)
ダリナパルシンの水溶液中の安定性を評価した。ダリナパルシン125 mg/mLの0.9%NaCl及び0.3M NaOH水溶液を調製した。本水溶液に下記に記載の各種化合物を添加し、ダリナパルシンの最終濃度を100〜125 mg/mLとして、各種化合物の安定化作用を評価した。
A) 0.9% NaCl, 0.3 M NaOH;
B) 0.9% NaCl, 0.3 M NaOH, 20% PET 400;
C) 0.9% NaCl, 0.3 M NaOH, 5% Cremomrphor RH40;
D) 0.9% NaCl, 0.3 M NaOH, 5% polysorbate 80;
E) 0.9% NaCl、pHを4.5に調整;
F) 0.9% NaCl、pHを5.5に調整;
G) 0.9% NaCl、pHを6.5に調整。
これらの溶液をガラス溶液に入れ、25、40及び60℃の環境に置いた。また、一部の試料は、2〜8℃の保存し、下記の条件で安定性を評価した。
Figure 2019220961
図2〜4に各々60℃、40℃及び25℃環境で保存したときの測定結果を示す。いずれの添加剤も保存安定性の向上をもたらさなかった。25℃環境下での保存は、4週間で10%以上の分解を示し、ダリナパルシンは水溶液状態での保存が適さないことを示した。2〜8℃での4週間の保存は、ダリナパルシン約10%の分解を示した。主要な分解産物は、HPLCの相対保持時間0.24に認めた(図5)。本結果より安定性試験は4週間で中止した。
なお、本試験において、pH5.0付近が最適な溶解性と安定性をもたらすことが示唆された。
以上の結果より、ダリナパルシンの安定な水溶製剤の開発の条件として、以下の実験を行った。
3.ダリナパルシンの溶解速度と安定性の検討
種々のpHにおけるダリナパルシン溶液(150 mg/mL)の安定性を評価した。塩基を添加しない、pH6に調整した0.5 M又はpH5.5に調整した1 Mのクエン酸緩衝液を使用した。しかしながら、ダリナパルシンの溶解速度は緩徐であった(2〜3時間)。
凍結乾燥のためには、相対的に急速な解離速度が必要となる。そこで、0.9% w/v NaClにおけるNaOHを使用する溶液を試みた。ダリナパルシンが、約15分間で0.7及び0.5Mで溶解する必要がある。結果として、それぞれの溶液はpH9.9及び8.9であった。HPLCでの分析の結果、急速な分解を認めず、室温保存で5日後においても、分解を認めなかった。この特性は、注射用製剤としての使用に対して適切な安定性を示した。このことは、凍結乾燥の適用のために5日間の保存期間を有することも示している。
上記溶液は60℃で終夜保存が行われた。この場合、0.7 Mで溶解された試料は14%の分解を示した。25℃、40℃及び60℃で7日間保存した場合のHPLCのクロマトグラムを図6に示した。
最終的に、0.9% NaCl、0.3M NaOHが625 mg/5 mLのダリナパルシン溶液の安定性が検討された。この量は、1バイアル当たり250 mgの薬物で2 mLの溶液に相当する。固体が完全に溶解するまでに20分を要し、pHは7.3であった。この結果より、更なる安定性試験を実施した。
4.ダリナパルシン水溶液の安定性試験(2)と安定化剤添加又は非添加の凍結乾燥製剤の保存安定性試験
下記の条件でダリナパルシン水溶液の安定性を評価する試験を行った。
各種安定化剤(マンニトール(mannitol)、ショ糖(sucrose)又はソルビトール(sorbitol))の添加剤の存在下及び各種のpH下、ダリナパルシン水溶液を25℃で4週間保存した。その結果、安定化剤の有無にかかわらず、10〜30%のダリナパルシン濃度が低下した(図示せず)。本結果より、ダリナパルシンの水溶性製剤化は困難と判断された。
そこで、次に、ダリナパルシン75 mg/mL水溶液に、安定化剤としてマンニトール(mannitol)を50 mg/mLを添加して凍結乾燥後、25℃/60%RH及び40℃/75%RHの環境下、2ヶ月間保存し、ダリナパルシンの安定性を評価した。その結果、ダリナパルシンのみの凍結乾燥製剤、及び、マンニトール添加後凍結乾燥製剤のいずれも安定であった。安定化剤として、ショ糖(sucrose)及びソルビトール(sorbitol)添加した凍結乾燥製剤を同様に評価した結果、同様にダリナパルシンは安定に保存された(図7は40℃/75RH下保存での結果を表す)。
5.凍結乾燥製剤の検討
ダリナパルシンの溶液中の安定性試験の結果から、ダリナパルシンの水溶性製剤が直ちに好適であるという訳ではない。予備的な実験で、ダリナパルシンは、過剰な酸又はアルカリに対して加水分解を起こし、かつ、酸化された。凍結乾燥されたダリナパルシンは、予め窒素置換した溶液で、窒素と一緒に充填し、密封することにより酸化から保護される(このとき、抗酸化剤を使用することもあり得る)。また、水分のない、凍結乾燥されたダリナパルシンは、カコジル酸とグルタチオンへの加水分解の可能性を最小化することができる。そこで、湿度から保護するためにバイアルの密封が必要である。
以上の結果より、ダリナパルシンの凍結乾燥製剤の製造方法を図8に示すように設計した。すなわち、pH調整剤としてNaOH水溶液とHCl水溶液とを調製し、ダリナパルシン溶液のpHを調整後、滅菌フィルターでろ過し、バイアルに充填し、凍結乾燥し、バイアルを密封する。NaOH水溶液としては、50%NaOH (w/w)が好ましく、塩酸水溶液としては1N HClが好ましく、滅菌フィルターのポア径は0.2 μmが好ましく、最終的なpHは4.7と5.0の間に調整する。
6.凍結乾燥製剤の安定性評価
前記方法でダリナパルシンを150±15 mg/バイアルに調製した凍結乾燥製剤を5℃±3℃で24カ月間保存した結果を表3に示す。
Figure 2019220961
pHを4.7〜5.0に調整後凍結乾燥したダリナパルシンの凍結乾燥製剤は、24ヶ月間優れた安定性を認めた。
以上のpKa値、溶解性、安定性の結果を総合すると、水に溶解後のpH4.5〜6.0となるダリナパルシンの凍結乾燥製剤は長期間安定であることが示された。
2.ダリナパルシン水溶液の安定性試験
2−1.ダリナパルシン水溶液の安定性試験(1)
ダリナパルシンの水溶液中の安定性を評価した。ダリナパルシン125 mg/mLの0.9%NaCl及び0.3M NaOH水溶液を調製した。本水溶液に下記に記載の各種化合物を添加し、ダリナパルシンの最終濃度を100〜125 mg/mLとして、各種化合物の安定化作用を評価した。
A) 0.9% NaCl, 0.3 M NaOH;
B) 5% ソルビトール
C) 0.9% NaCl, 0.3 M NaOH, 20% PEG 400;
D) 0.9% NaCl, 0.3 M NaOH, 5% Cremomrphor RH40;
E) 0.9% NaCl, 0.3 M NaOH, 5% polysorbate 80;
F) 0.9% NaCl、pHを4.5に調整;
G) 0.9% NaCl、pHを5.5に調整;
H) 0.9% NaCl、pHを6.5に調整。
これらの溶液をガラス溶液に入れ、25、40及び60℃の環境に置いた。また、一部の試料は、2〜8℃の保存し、下記の条件で安定性を評価した。

Claims (22)

  1. ダリナパルシンのアルカリ金属塩及び/又は無機酸付加塩の化合物、又はその溶媒和物の結晶型。
  2. ダリナパルシンのアルカリ金属塩及び/又は無機酸付加塩の、又はその溶媒和物の結晶型を精製水に溶解したときのpHが4.5〜7.3であることを特徴とする、請求項1に記載の結晶型。
  3. 前記アルカリ金属塩がナトリウム塩であり、及び/又は無機酸付加塩がクロライド塩であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の結晶型。
  4. 請求項1〜3の結晶型及び薬学的に許容可能な添加物を含有することを特徴とする、製剤。
  5. 前記製剤が、安定化剤を含まないことを特徴とする、請求項4に記載の製剤。
  6. 前記製剤の水分含量が、5 wt%未満であることを特徴とする、請求項4又は5に記載の製剤。
  7. 前記製剤が、凍結乾燥製剤であることを特徴とする、請求項3〜6のいずれか1項に記載の製剤。
  8. 前記凍結乾燥製剤を精製水に溶解したときのpHが4.5〜7.3の範囲であることを特徴とする、請求項7に記載の製剤。
  9. 前記凍結乾燥製剤が、注射剤、輸液製剤又は内服用液剤用から選択される凍結乾燥製剤であることを特徴とする、請求項7又は8に記載の製剤。
  10. がんの治療又は予防のための医薬組成物であることを特徴とする、請求項4〜9のいずれか1項に記載の製剤。
  11. 前記がんが、血液系がん又は固形腫瘍から選択されることを特徴とする、請求項10に記載の製剤。
  12. 前記血液系がんが、悪性リンパ腫、白血病、多発性骨髄腫、脊髄形成異常症、骨髄増殖性疾患又は不応性貧血から選択されることを特徴とする、請求項11に記載の製剤。
  13. 前記悪性リンパ腫が、ホジキンリンパ腫又は非ホジキンリンパ腫から選択されることを特徴とする、請求項12に記載の製剤。
  14. 前記非ホジキンリンパ腫が、末梢性T細胞リンパ腫、急性リンパ性白血病、リンパ芽球性リンパ腫、濾胞性リンパ腫、周縁帯リンパ腫、MALTリンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫、菌状息肉症、セザリー症候群、慢性リンパ性白血病、小リンパ球性リンパ腫、アグレッシブリンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、節外性NK/T細胞リンパ腫又はバーキットリンパ腫から選択されることを特徴とする、請求項13に記載の製剤。
  15. 前記末梢性T細胞リンパ腫が、急性型又はリンパ腫型の成人T細胞白血病又は成人T細胞白血病リンパ腫から選択されることを特徴とする、請求項14に記載の製剤。
  16. 前記固形腫瘍が、脳がん、肺がん、肝臓がん、脾臓がん、腎臓がん、リンパ節がん、小腸がん、膵臓がん、骨がん、結腸がん、直腸がん、胃がん、乳がん、子宮内膜がん、前立腺がん、精巣がん、卵巣がん、中枢神経系がん、皮膚がん、頭頸部がん、食道がん及び骨髄がんからなる群から選択される固形腫瘍であることを特徴とする、請求項11に記載の製剤。
  17. 前記ダリナパルシンのアルカリ金属塩又は無機酸付加塩を1日当たりの単位製剤の投与量として200〜300mg/m2が投与されることを特徴とする、請求項4〜16のいずれか1項に記載の製剤。
  18. 単位製剤が、1日当たり患者に450〜600mgのダリナパルシンのアルカリ金属塩及び/又は無機酸付加塩の投与を含むことを特徴とする、請求項4〜17のいずれか1項に記載の製剤。
  19. 前記単位製剤が、1日1回5日間のサイクルで、3週間毎に投与されることを特徴とする、請求項17又は18に記載の製剤。
  20. 他の薬剤と組み合わせて使用するための請求項4〜19のいずれか1項に記載の製剤。
  21. 前記他の薬剤が、アルキル化剤、細胞傷害性抗生剤、プラチナ製剤、代謝拮抗剤、キナーゼ阻害剤、血管新生阻害剤、ホルモン剤、DNA修飾酵素阻害剤、プロテオソーム阻害剤、アルカロイド剤、I型及びII型トポイソメラーゼ阻害剤、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤、サイトカイン製剤、ホルモン剤、免疫チェックポイント阻害剤、ナチュラルキラー細胞活性化剤、indoleamine 2,3-dioxygenase (IDO)阻害剤、モノクローナル抗体、並びに、その他の分子標的治療剤からなる群から選択されることを特徴とする、請求項20に記載の製剤。
  22. ダリナパルシンの水溶液を水酸化ナトリウム及び/又は塩酸でpH4.5〜6.0に調整する工程、及び、
    前記pH4.5〜6.0に調整されたダリナパルシンの水溶液を凍結乾燥する工程、
    を含むことを特徴とする、ダリナパルシンのナトリウム及び/又は塩化塩の結晶型の製造方法。
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