JPWO2019203355A1 - インピーダンス調整回路、電力変換素子及び電源素子 - Google Patents

インピーダンス調整回路、電力変換素子及び電源素子 Download PDF

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Abstract

調整回路9は、環境エネルギを電力に変換する発電回路8と、発電回路8電力を所望の態様に変換する電力変換回路11と、の間に接続される。調整回路9は、第1回路部13と、第2回路部14と、を備える。第1回路部13は、発電回路8に接続される入力9aと電力変換回路11に接続される出力9cとを有する。第2回路部14は、第1回路部13に接続される接続点P1と、接地電位(GND)に接続される接地点P2と、接続点P1及び接地点P2の間に接続されるキャパシタCと、を有する。第2回路部14が含む出力抵抗14Rの大きさは、発電回路8が含む出力抵抗8Rの大きさより小さい。キャパシタCは、発電回路8から出力される電力を充電すると共に、充電した電力を電力変換回路11に出力する。

Description

本開示は、インピーダンス調整回路、電力変換素子及び電源素子を説明する。
今まで利用されることがなかった環境エネルギを活用する技術が注目されている。環境エネルギを活用する技術は、エナジーハーベストと呼ばれる。非特許文献1は、エナジーハーベストに関する基本的なシステムを開示する。非特許文献1のシステムは、マイクロ・エネルギ・トランスデューサと、周波数変換器と、制御装置と、アプリケーション・ユニットと、を有する。環境エネルギは、マイクロ・エネルギ・トランスデューサによって電力に変換される。この電力は、周波数変換器によって所望の電圧及び周波数に変換される。センサといったアプリケーション・ユニットは、周波数変換器から提供される電力を受けることにより、所望の動作を行う。制御装置は、これらの要素について必要な制御動作を行う。特許文献1は、発電用の振動圧電素子を開示する。特許文献1の技術は、発電用の振動圧電素子の出力抵抗に注目する。特許文献1の技術は、負荷に対するインピーダンスを調整する。
特開2002−315362号公報
チャオ・ルー 他 著(Chao Lu, Vijay Raghunathan, and Kaushik Roy)、「マイクロスケールエナジーハーベスティングシステムに関する効率設計(Efficient Design of Micro-Scale Energy Harvesting Systems)」、アイ・トリプル・イー、ジャーナル オン エンジニアリング アンド セレクテッド トピックス イン サーキッツ アンド システムズ(IEEE JOURNAL ON EMERGING AND SELECTED TOPICS IN CIRCUITS AND SYSTEMS)、(アメリカ合衆国)、アイ・トリプル・イー(IEEE)、2011年9月、No. 3、Vol. 1、pp. 254-266。
エナジーハーベストに用いられる発電素子は、出力電圧が低い。そこで、発電素子の電力を電力変換素子に提供する。電力変換素子は、発電素子の電力を要求される電力の態様に変換する。発電素子から電力変換素子への電力の伝送は、発電素子のインピーダンスと電力変換素子のインピーダンスとの関係の影響を受ける。
特許文献1が示すように発電素子は出力抵抗が高い。従って、発電素子から電力変換素子に電力を伝送するとき、オープン電圧を維持することが難しい。つまり、電力変換素子に提供される電圧は、発電素子のオープン電圧よりも低くなる。発電素子の出力電圧は低い。その結果、電力変換素子に提供される電圧は、電力変換素子の動作電圧を下回る可能性がある。従って、発電素子は、所望の電力を提供できない場合が生じ得る。
そこで、本開示は、効率のよい電力の伝送を可能とするインピーダンス調整回路と、所望の電力を提供することが可能な電力変換素子及び電源素子と、を説明する。
本開示の一形態は、外部エネルギを電力に変換すると共に電力を出力する発電回路と、発電回路が発生する電力を所望の態様に変換する電力変換回路と、の間に接続されるインピーダンス調整回路である。インピーダンス調整回路は、発電回路に接続される入力端と電力変換回路に接続される出力端とを有する第1回路部と、第1回路部に接続される接続点、接地電位に接続される接地点並びに接続点及び接地点の間に接続されるキャパシタを有する第2回路部と、を備える。第2回路部が含む出力抵抗の大きさは、発電回路が含む出力抵抗の大きさより小さい。キャパシタは、発電回路から出力される電力を充電すると共に、充電した電力を電力変換回路に出力する。
本開示のインピーダンス調整回路の第2回路部のキャパシタは、第1回路部の入力端を介して発電回路から受ける電力によって充電される。キャパシタは、第1回路部の出力端を介して電力変換回路に電力を伝送する。この構成によれば、電力変換回路に電力が伝送される態様において、電力変換回路の電源は、発電回路ではなく、キャパシタである。キャパシタと出力端との間に存在する出力抵抗は、発電回路の出力抵抗よりも小さい。その結果、インピーダンス調整回路を発電回路と電力変換回路との間に接続した回路構成は、発電回路を電力変換回路に直結する回路構成よりも、電力変換回路に伝送される電力における電圧降下を抑制できる。従って、インピーダンス調整回路によれば、効率のよい電力の伝送を行うことができる。
本開示の別の形態は、外部エネルギを電力に変換すると共に電力を出力する発電回路を含む発電素子に接続される電力変換素子である。電力変換素子は、発電回路が発生する電力を所望の態様に変換する電力変換回路と、発電回路と電力変換回路との間に接続されるインピーダンス調整回路と、を備える。インピーダンス調整回路は、発電回路に接続される入力端と電力変換回路に接続される出力端とを有する第1回路部と、第1回路部に接続される接続点、接地電位に接続される接地点並びに接続点及び接地点の間に接続されるキャパシタを有する第2回路部と、を有する。第2回路部が含む出力抵抗の大きさは、発電回路が含む出力抵抗の大きさより小さい。キャパシタは、発電回路から出力される電力を充電すると共に、充電した電力を電力変換回路に出力する。
別の形態の電力変換素子は、上記のインピーダンス調整回路を含む。従って、電力変換素子の回路構成は、発電回路を電力変換回路に直結する回路構成と比較して、電力変換回路に伝送される電力における電圧降下を抑制できる。従って、電力変換素子は、効率のよい電力の伝送を行うことができる。
別の形態に係る電力変換素子は、電力変換回路の動作を開始及び停止させる制御部をさらに備えてもよい。電力変換素子は、電力変換回路の動作停止により、キャパシタへの充電が行われてもよい。また、電力変換素子は、電力変換回路の動作開始により、キャパシタの放電が行われてもよい。この構成によれば、インピーダンス調整回路の構成を簡易にできる。
別の形態において、制御部は、インピーダンス調整回路から電力変換回路へ提供される電圧の大きさに基づいて、電力変換回路の動作開始及び動作停止を制御してもよい。この構成によれば、電力変換回路から所望の電力を確実に得ることができる。
別の形態において、制御部は、所定の時間が経過するごとに電力変換回路の動作の開始と動作の停止とを相互に切り替えてもよい。この構成によれば、インピーダンス調整回路の制御を簡易にできる。
別の形態において、第1回路部は、入力端に接続された第1スイッチと、第1スイッチ及び出力端に接続された第2スイッチと、を有してもよい。第2回路部は、第1スイッチ及び第2スイッチに接続された接続点と、接続点及び接地点に接続されたキャパシタと、を有してもよい。電力変換素子は、第1スイッチ及び第2スイッチを制御する制御部をさらに備えてもよい。制御部は、第1スイッチを制御して入力端をキャパシタに接続すると共に、第2スイッチを制御して出力端をキャパシタから切断する充電動作と、第1スイッチを制御して入力端をキャパシタから切断すると共に、第2スイッチを制御して出力端をキャパシタに接続する放電動作と、を相互に切り替えてもよい。この構成によれば、充電動作と放電動作とを確実に切り替えることができる。
別の形態において、制御部は、インピーダンス調整回路から電力変換回路へ提供される電圧の大きさに基づいて、第1スイッチ及び第2スイッチの動作を制御してもよい。この構成によれば、電力変換回路から所望の電力を確実に得ることができる。
別の形態において、制御部は、所定の時間が経過するごとに、第1スイッチ及び第2スイッチの動作を制御してもよい。この構成によれば、インピーダンス調整回路の制御を簡易にできる。
別の形態において電力変換素子は、上記の電力変換回路としての第1電力変換回路と、発電回路が発生する電力を所望の態様に変換する第1電力変換回路とは別の第2電力変換回路と、第1電力変換回路及び第2電力変換回路の動作を制御する制御部をさらに備える。第2電力変換回路は、インピーダンス調整回路及び第1電力変換回路に対して並列に設けられる。第2電力変換回路の入力インピーダンスは、第1電力変換回路の入力インピーダンスよりも発電回路の出力インピーダンスに近い。制御部は、第2電力変換回路から電力を得たのちに、第1電力変換回路から電力を得る。
本開示のさらに別の態様である発電素子は、外部エネルギを電力に変換すると共に電力を出力する発電回路と、発電回路が発生する電力を所望の態様に変換する電力変換回路と、発電回路と電力変換回路との間に接続されるインピーダンス調整回路と、を備える。インピーダンス調整回路は、発電回路に接続される入力端と電力変換回路に接続される出力端とを有する第1回路部と、第1回路部に接続される接続点、接地電位に接続される接地点並びに接続点及び接地点の間に接続されるキャパシタを有する第2回路部と、を有する。第2回路部が含む出力抵抗の大きさは、発電回路が含む出力抵抗の大きさより小さい。キャパシタは、発電回路から出力される電力を充電すると共に、充電した電力を電力変換回路に出力する。
さらに別の形態の発電素子は、上記のインピーダンス調整回路を含む。発電素子は、発電回路を電力変換回路に直結する構成と比較して、電力変換回路に伝送される電力における電圧の降下を抑制できる。その結果、発電回路から電力変換回路へ効率のよい電力の伝送が行われる。従って、発電素子は、所望の電力を提供することができる。
本開示のインピーダンス調整回路は、発電素子から電力変換素子へ効率よく電力を伝送できる。本開示の電力変換素子及び電源素子は、所望の電力を提供することができる。
図1は、実施形態の電源素子を用いたセンサ装置の構成を示す図である。 図2は、電源素子の構成を示す図である。 図3は、電源素子のタイミングチャートの一例である。 図4は、変形例1の電源素子の構成を示す図である。 図5は、変形例2の電源素子の構成を示す図である。 図6は、変形例3の電源素子の構成を示す図である。 図7は、変形例4の電源素子の構成を示す図である。 図8は、変形例5の電源素子の構成を示す図である。 図9は、変形例6の電源素子の構成を示す図である。 図10は、変形例6の電源素子に関するタイミングチャートの一例である。 図11は、変形例7の電源素子の構成を示す図である。 図12の(a)部は、検討例1の電源素子の構成を示す図である。図12の(b)部は検討例1の結果を説明するためのグラフである。 図13の(a)部は、検討例2の電源素子の構成を示す図である。図13の(b)部は検討例2の結果を説明するためのグラフである。 図14は、検討例3の結果を説明するためのグラフである。 図15は、変形例8の背景を説明するためのセンサ装置の構成を示す図である。 図16は、変形例8の電源素子の構成を示す図である。 図17の(a)部、図17の(b)部及び図17の(c)部は、変形例8の電源素子の動作を説明するための図である。 図18の(a)部、図18の(b)部及び図18の(c)部は、変形例8の電源素子の動作を説明するための図である。 図19は、変形例8の電源素子の効果を説明するための図である。 図20の(a)部及び図20の(b)部は、変形例8の電源素子の動作を説明するための図である。 図21は、変形例8の電源素子の効果を説明するための図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明を実施するための形態を詳細に説明する。図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1に示すように、電源素子1は、センサ装置2に用いられる。センサ装置2は、いわゆるIoT(Internet of Things)を構成する。
センサ装置2は、アンテナ3を介してインターネット300と接続されている。センサ装置2は、収集したデータをクラウド301といった別のシステムへインターネット300を介して送信する。センサ装置2は、計測用プログラムといった種々のデータをインターネット300を介して受信する。
センサ装置2は、電源素子1と、センサ素子4と、を有する。センサ素子4は、種々のデータを収集する。種々のデータには、例えば、対象物302の温度、湿度或いは振動周波数が含まれる。センサ素子4は、データを送信する。また、センサ素子4は、外部からデータを受信する。例えば、センサ素子4は、センサ4aと、デジタル回路4bと、メモリ回路4cと、通信回路4dと、を有する。
電源素子1は、センサ素子4を駆動するための電力を供給する。電源素子1は、センサ素子4を構成するセンサ4a、デジタル回路4b、メモリ回路4c及び通信回路4dのそれぞれの動作に要する電力を供給する。電源素子1は、いわゆるバッテリといった予め電力を蓄えた装置ではない。電源素子1は、対象物302から供給される例えば振動エネルギといった外部エネルギを変換して電力を得る。従って、電源素子1は、対象物302から振動エネルギが供給されているとき、センサ装置2への電力の供給を続ける。エネルギ源となる振動は、その種別は問われない。例えば、エネルギ源となる振動は、正弦波振動でもよい。また、エネルギ源となる振動は、ランダム振動でもよい。対象物302に設置されたセンサ装置2は、対象物302の振動エネルギを利用して電力の供給を続ける。従って、センサ装置2は、バッテリの交換を行う必要がない。
なお、対象物302は、対象物302aと、対象物302aとは独立な対象物302bと、を備えてもよい。対象物302aは、電源素子1に外部エネルギを供給してもよい。対象物302bは、センサ4aによって計測されてもよい。
電源素子1は、エネルギ変換素子6(発電素子)と、電力変換素子7と、を有する。エネルギ変換素子6は、対象物302から提供される外部エネルギを電力に変換する。電力変換素子7は、エネルギ変換素子6から提供される電力をセンサ素子4の駆動に利用可能な電力に変換する。
図2に示すように、エネルギ変換素子6は、発電回路8を含む。発電回路8は、出力8a、8bと、発電部8Eと、出力抵抗8Rと、を有する。発電部8Eは、出力抵抗8R及び接地電位GNDに接続される。出力抵抗8Rは、発電部8E及び出力8aに接続される。
発電部8Eは、対象物302から提供されるエネルギを受け入れる。発電部8Eは、受け入れたエネルギを利用して電力を発生させる。電力は、出力8aに提供される。例えば、発電部8Eは、振動を電力に変換する圧電現象を利用するものであってよい。発電部8Eは、片持ち梁といった振動子を有する。振動子の共振周波数は、対象物302の振動周波数に調整されている。発電部8Eは、交流電力を発生する。交流電力の周波数は、振動子が実際に振動する周波数に対応する。つまり、発電部8Eから出力される交流電力の周波数は、振動子の周波数に対応する。発電部8Eから出力される交流電力の周波数は、対象物302の振動周波数に対応する。例えば、交流電力の周波数は、数百ヘルツ以上数メガヘルツ以下である。
電力変換素子7は、エネルギ変換素子6に対して電気的に接続される。電力変換素子7は、センサ素子4に対して電気的に接続される。
電力変換素子7は、インピーダンス調整回路(以下「調整回路9」と呼ぶ)と、電力変換回路11と、制御部12と、を有する。調整回路9は、エネルギ変換素子6及び電力変換回路11に接続されている。制御部12は、電力変換回路11及び調整回路9の動作を制御する。
調整回路9は、発電回路8及び電力変換回路11に接続される。調整回路9は、発電回路8に電力変換回路11を接続する回路構成におけるインピーダンスを調整する。
調整回路9は、入力9a(入力端)、入力9bと、出力9c(出力端)、出力9dと、を有する。入力9aは、発電回路8の出力8aに接続される。入力9bは、エネルギ変換素子6の出力8bに接続される。出力9c、9dは、電力変換回路11に接続される。
入力9aと出力9cとの間には、スイッチS1(第1スイッチ)及びスイッチS2(第2スイッチ)が配置される。スイッチS1は、入力9a及びスイッチS2に接続される。スイッチS2は、スイッチS1及び出力9cに接続される。入力9a、出力9c及びスイッチS1、S2は、第1回路部13を構成する。スイッチS1、S2は、キャパシタCに接続される。スイッチS1をスイッチS2に接続する線路L1は、接続点P1を有する。接続点P1には、キャパシタCに接続される線路L2が接続される。
入力9bは、出力9dに接続される。入力9bを出力9dに接続する線路L3は、接地点P2を有する。接地点P2は、キャパシタCの一端に接続される。従って、入力9b、出力9d及びキャパシタCの一端には、基準電位(GND)が提供される。接続点P1、接地点P2及びキャパシタCは、第2回路部14を構成する。
キャパシタCの容量は、例えば、発電回路8のオープン電圧の大きさ、電力変換回路11が要求する電力及びセンサ素子4が要求する電力などにより設定される。例えば、キャパシタCの容量は、10μFとしてもよい。
電力変換回路11は、調整回路9から出力される電力を、センサ素子4の仕様に応じた電力に変換する。具体的には、電力変換回路11から出力される電力の電圧は、調整回路9から出力される電力の電圧よりも高い。つまり、電力変換回路11は、昇圧する。
電力変換回路11は、入力11a、11bと、出力11c、11dと、を有する。入力11aは、調整回路9の出力9cに接続される。入力11bは、調整回路9の出力9dに接続される。出力11c、11dは、センサ素子4に接続される。
電力変換回路11は、周波数変調部16と、変圧部17と、を有する。周波数変調部16は、入力11a、11bに接続される。周波数変調部16は、調整回路9から電力を受ける。周波数変調部16は、クロック信号を生成する。周波数変調部16は、調整回路9の出力電圧に対してクロック信号を重畳する。周波数変調部16は、リング・オシレータを採用してよい。リング・オシレータは、例えば、NAND回路とインバータ回路とを含む。周波数変調部16が生成するクロック信号の周波数は、数メガヘルツ以上であってもよい。クロック信号の周波数は、数ギガヘルツ以上であってもよい。周波数変調部16は、さらに変圧部17に接続される。周波数変調部16は、クロック信号が重畳された電圧を変圧部17に提供する。
変圧部17は、周波数変調部16に接続される。変圧部17は、クロック信号が重畳された電圧を受ける。変圧部17は、クロック信号が重畳された電圧を昇圧する。例えば、変圧部17は、チャージポンプを採用してよい。チャージポンプは、複数のダイオードと複数のキャパシタとを含む。変圧部17は、出力11c、11dに接続される。変圧部17は、昇圧した電圧に基づく電力を出力11c、11dに提供する。
制御部12は、調整回路9のスイッチS1、S2のための制御信号φ1、φ2を生成する。制御部12は、調整回路9に接続される。制御部12は、制御信号φ1、φ2をスイッチS1、S2に提供する。制御信号φ1は、スイッチS1に提供される。制御信号φ2は、スイッチS2に提供される。
以下、調整回路9及び制御部12の動作について詳細に説明する。
制御部12は、充電動作のための制御信号を調整回路9に提供する。具体的には、制御部12は、制御信号φ1をHIGHとし、制御信号φ2をLOWとする(図3の期間T1参照)。制御信号φ1(H)を受けた調整回路9は、スイッチS1を閉じる。つまり、入力9aはキャパシタCに接続される。その結果、キャパシタCは、発電回路8が発生する電力によって充電される。さらに、制御信号φ2(L)を受けた調整回路9は、スイッチS2を開く。つまり、出力9cはキャパシタCから切断される。その結果、出力9cには何らの電力も提供されない。電力変換回路11は、調整回路9から切り離されている。換言すると、電力変換回路11は、発電回路8から切り離されている。従って、充電動作において、電力変換回路11は、電力を出力しない。
制御部12は、充電動作のための制御信号を提供したタイミングから所定時間が経過した後に、放電動作のための制御信号を調整回路9に提供する。具体的には、制御部12は、制御信号φ1をLOWとし、制御信号φ2をHIGHとする(図3の期間T2参照)。制御信号φ1(L)を受けた調整回路9は、スイッチS1開く。つまり、入力9aはキャパシタCから切断される。その結果、発電回路8は調整回路9から切り離されている。換言すると、発電回路8は、電力変換回路11から切り離されている。制御信号φ2(H)を受けた調整回路9は、スイッチS2を閉じる。つまり、出力9cはキャパシタCに接続される。換言すると、調整回路9は、電力変換回路11に接続されている。その結果、出力9cにはキャパシタCから電圧が提供される。この状態では、発電回路8のインピーダンス(出力抵抗8R)は、電力変換回路11に影響を与えない。従って、電力変換回路11は、発電回路8のオープン電圧に近い電圧を受けることができる。その結果、電力変換回路11には電圧降下の影響が小さい(または影響がない)電圧が提供される。電力変換回路11は、当該電圧によって動作を開始する。そして、電力変換回路11は、昇圧した電圧を出力する。
なお、上記の説明では制御部12は、充電動作の期間T1の長さと、放電動作の期間T2の長さと、を予め設定した。つまり、期間T1、T2は固定された時間であった。例えば、充電動作の期間T1は、放電動作の期間T2よりも長い。電力変換回路11は、放電動作の期間T2だけ、電力変換を行う。つまり、電力変換回路11は、放電動作の期間T2にのみ出力11cに電力を提供する。
放電動作であるとき、電力変換回路11は、発電回路8から切り離されている。ここで、調整回路9は、スイッチS1、S2とキャパシタCとを有する。従って、調整回路9は、理想的には出力抵抗を有しないとみなしてよい。実際の回路構成では出力抵抗14Rが存在する。しかし、出力抵抗14Rは、極めて小さい。従って、出力抵抗14Rはゼロとみなしてよい。図2には、出力抵抗14Rを図示している。しかし、調整回路9は、出力抵抗14Rを抵抗素子として備えない。図2の出力抵抗14Rは、例えば、キャパシタCをスイッチS2に接続する線路の抵抗成分を明示的に示したものである。このような抵抗成分は、通常は無視される。この接続構成は、インピーダンスがゼロである電源を、電力変換回路11に接続した状態である。または、インピーダンスが極めて低い電源を、電力変換回路11に接続した状態である。従って、電源(調整回路9)と負荷(電力変換回路11)のインピーダンスとの関係によって、電源の電圧は下がらない。その結果、発電回路8から電力変換回路11へ効率よく電力を提供することができる。
換言すると、電力変換回路11を動作させるためには、電力変換回路11の負荷となる集積回路が要求する所定の電圧を、集積回路に提供することにより所定の電流を発生させる必要がある。発電回路8を電力変換回路11に直結すると、電力変換回路11に提供される電圧は、発電回路8の高いインピーダンス(出力抵抗8R)によって低下する。この電圧降下がなければ必要な出力電流を得ることができるかもしれない。しかし、電圧降下のために出力電流は、著しく低下してしまう。一方、調整回路9を用いることにより、インピーダンスがゼロという理想的な状態を実現することができる。調整回路9を用いることにより、理想的な状態において電力変換回路11に電力を提供することが可能になる。その結果、例えば、調整回路9を電力変換回路11に接続する期間(図3の期間T2)を、発電回路8を調整回路9に接続する期間(図3の期間T1)の1/3にしたとする。この場合でも、電圧降下の影響を受けない出力電流の1/3を電力変換回路11に提供することができる。
つまり、調整回路9によれば、発電回路8のオープン電圧が低い場合であっても、電力変換を行うことが可能となる。従って、発電回路8に入力されるエネルギが低い場合でも、当該エネルギを電力として回収することができる。
[作用効果]
電力変換素子7及び電源素子1は、調整回路9を備える。調整回路9のキャパシタCは、第1回路部13の入力9aを介して発電回路8から受ける電力によって充電される。キャパシタCは、第1回路部13の出力9cを介して電力変換回路11に電力を提供する。電力変換回路11に電力が供給される態様において、電力変換回路11の電源は、発電回路8ではなく、キャパシタCである。キャパシタCと出力9cとの間に存在する出力抵抗14Rは、発電回路8の出力抵抗8Rよりも小さい。その結果、調整回路9を発電回路8と電力変換回路11との間に接続した回路構成は、発電回路8を電力変換回路11に直結する回路構成よりも、電力変換回路11に提供される電圧の降下を抑制できる。従って、効率のよい電力の伝送を行うことができる。
発電回路8に入力される外部エネルギ(振動、熱等)が微小である場合には、発電回路8から出力される電力は小さい。例えば、温度差を利用する発電回路において、発電回路に与えられる温度差が所定の温度差より小さい場合には、電源素子から要求される電力を供給することができない。一方、実施形態に係る電源素子1は、電圧降下を生じさせることなく発電回路8から電力変換回路11に電力を提供できる。従って、電源素子1からセンサ素子4へ電力を供給させるために必要な外部エネルギの閾値を下げることができる。
第1回路部13は、入力9aに接続されたスイッチS1と、スイッチS1及び出力9cに接続されたスイッチS2と、を有する。第2回路部14は、接続点P1と、キャパシタCと、を有する。接続点P1は、スイッチS1及びスイッチS2に接続されている。キャパシタCは、接続点P1及び接地点P2に接続されている。電源素子1は、スイッチS1、S2を制御する制御部12をさらに備える。制御部12は、充電動作と、放電動作と、を切り替える。充電動作では、スイッチS1を制御して入力9aをキャパシタCに接続する。さらに充電動作では、スイッチS2を制御して出力9cをキャパシタCから切断する。放電動作では、スイッチS1を制御して入力9aをキャパシタCから切断する。さらに、放電動作では、スイッチS2を制御して出力9cをキャパシタCに接続する。この構成によれば、充電動作と放電動作とを確実に切り替えることができる。
制御部12は、所定の時間が経過するごとに、スイッチS1、S2の動作を制御する。この構成によれば、調整回路9の制御を簡易にできる。
本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。
[変形例1]
制御部12は、予め設定した期間が経過するたびに、充電動作と放電動作とを定期的に切り替えた。変形例1の電源素子1Aの制御部12Aは、調整回路9の出力9cに提供される電圧を利用して、充電動作と放電動作とを切り替える制御を行ってもよい。図4に示すように、変形例1の電源素子1Aは、実施形態の電源素子1の構成に加えて、調整回路9の出力9cに接続された線路L4を有する。放電動作によって出力9cには、電圧が提供される。この電圧は、時間の経過とともに低下する。制御部12Aは、出力9cに提供される電圧を監視する。制御部12Aは、放電動作が開始された時の電圧を基準として、出力9cに提供される電圧が所定の割合だけ低下したとき、放電動作から充電動作に切り替える。例えば、放電動作を開始したときの電圧を100%とする。制御部12Aは、出力9cの電圧が90%以下に低下したとき、放電動作から充電動作に切り替えてもよい。
[変形例2]
図5に示すように、変形例2の電源素子1Bは、発電回路8と、調整回路9Bと、電力変換回路11と、制御部12Bと、を有する。調整回路9B、電力変換回路11及び制御部12Bは、電力変換素子7Bを構成する。変形例2の調整回路9Bは、4個のスイッチS3、S4、S5、S6と、2個のキャパシタC1、C2と、を有する。この構成は、調整回路9を並列に接続したものである。
具体的には、スイッチS3は、入力9aとスイッチS4とキャパシタC1とに接続される。スイッチS4は、スイッチS3とキャパシタC1と出力9cとに接続される。キャパシタC1は、スイッチS3、S4と接地電位GNDとに接続される。スイッチS5は、入力9aとスイッチS6とキャパシタC2とに接続される。スイッチS6は、スイッチS5とキャパシタC2と出力9cとに接続される。キャパシタC2は、スイッチS5、S6と接地電位GNDとに接続される。スイッチS3、S6は、制御信号φ1によって制御される。一方、スイッチS4、S5は、制御信号φ2によって制御される。制御部12Bは、調整回路9Bの出力9cに提供される電圧Vinを用いて充電動作と放電動作とを切り替える。なお、制御部12Bは、実施形態のように予め設定した期間に基づいて、定期的に動作を切り替えてもよい。
調整回路9Bは、キャパシタC1を充電するとき、キャパシタC2を放電させる。例えば、制御部12Bは、調整回路9Bに制御信号φ1(H)及び制御信号φ2(L)を提供する。その結果、キャパシタC1は発電回路8に接続される。また、キャパシタC1は電力変換回路11から切断される。一方、キャパシタC2は発電回路8から切断される。また、キャパシタC2は電力変換回路11に接続される。つまり、キャパシタC1は充電される。一方、キャパシタC2は放電する。例えば、制御部12Bは、調整回路9Bに制御信号φ1(L)及び制御信号φ2(H)を提供する。その結果、キャパシタC1は発電回路8から切断される。また、キャパシタC1は電力変換回路11に接続される。一方、キャパシタC2は発電回路8に接続される。また、キャパシタC2は電力変換回路11から切断される。つまり、キャパシタC1は放電する。キャパシタC2は充電される。
変形例2の電源素子1Bが有する調整回路9Bは、2個のキャパシタC1、C2を含んでいる。その結果、電力変換回路11に電力を提供する期間を増加させることができる。つまり、電力変換回路11から電圧を出力させる期間(電圧変換期間)を増加させることができる。
[変形例3]
図6に示すように、変形例4の電源素子1Cは、発電回路8、調整回路9及び電力変換回路11(第1電力変換回路)に加えて、さらに追加電力変換回路18(第2電力変換回路)を有してもよい。追加電力変換回路18は、発電回路8の出力8a、8b及び電力変換回路11の出力11c、11dに接続される。追加電力変換回路18は、調整回路9及び電力変換回路11に対して並列に設けられる。追加電力変換回路18は、発電回路8の出力抵抗8Rが影響しない程度の高い入力インピーダンスを有する。従って、追加電力変換回路18は、発電回路8のオープン電圧の近傍において動作させることができる。発電回路8が起動するとき、追加電力変換回路18は、所定の電圧を有する電力を発生する。そして、発電回路8の出力電圧が定常動作であるときの出力電圧に達したのちに、当該電圧によって調整回路9の動作を開始する。この構成によれば、調整回路9及び電力変換回路11の起動及び定常動作に要する回路面積を小さくすることができる。また、電源素子1Cの電力効率を高めることができる。
[変形例4]
図7に示すように、変形例4の電源素子1Dは、発電回路8と、調整回路9Dと、電力変換回路11Dと、制御部12Dと、を有する。調整回路9Dは、線路L5と、キャパシタC3と、を有する。線路L5は、入力9aと出力9cとを接続する。キャパシタC3は、線路L5及び接地電位GNDに接続されている。変形例3の調整回路9Dは、調整回路9からスイッチS1、S2を取り去ったものである。変形例3の制御部12Dは、電力変換回路11Dの構成要素である。制御部12Dは、電力変換回路11Dの動作を制御する。制御部12Dは、パルスジェネレータ(PG)である。制御部12Dは、電力変換回路11Dの変圧動作の開始と停止とを制御する。電力変換回路11Dは、制御信号を周波数変調部16に提供する。電力変換回路11Dの出力11cは、キャパシタC4に接続されてもよい。キャパシタC4の容量は、キャパシタC3の容量よりも小さいことが好ましい。しかし、キャパシタC3、C4の大小関係は、上記の関係に限定されない。例えば、キャパシタC4の容量は、キャパシタC3の容量と同じであってもよい。キャパシタC4の容量は、キャパシタC3の容量よりも大きくてもよい。
この構成によっても、制御部12Dは、調整回路9Dの充電動作と放電動作とを切り替えることができる。例えば、制御部12Dが電力変換回路11Dの動作を停止させる。電力変換回路11Dの動作を停止させるとは、周波数変調部16の発振を停止させることである。その結果、発電回路8から提供される電力は、キャパシタC3に充電される(充電動作)。電力変換回路11Dの動作が停止した状態では、電力変換回路11Dのインピーダンスは、ほぼ無限大(高インピーダンス状態)とみなせる。一方、制御部12Dが電力変換回路11Dの動作を開始させる。電力変換回路11Dの動作を開始させるとは、周波数変調部16の発振を開始することである。その結果、キャパシタC3から電力変換回路11Dに対して電力が供給される(放電動作)。電力変換回路11Dが動作している状態では、電力変換回路11Dのインピーダンスは、低インピーダンス状態とみなせる。放電動作中には、発電回路8から出力される電力は、電力変換回路11に提供される。しかし、電力変換回路11の動作は、キャパシタC3から提供される電力に支配される。この構成によれば、電力変換回路11Dの動作によって、スイッチS1、S2の動作を実現できる。従って、スイッチS1、S2を省略できる。その結果、寄生抵抗の発生を抑制できる。スイッチS1、S2の制御回路も省略できる。従って、調整回路9Dを含む電源素子1Dの構成を簡易にできる。
[変形例5]
図8に示すように、変形例5の電源素子1Eは、発電回路8と、調整回路9Dと、電力変換回路11Eと、制御部12Dと、検出部20と、を有する。検出部20は、電力変換回路11Eの出力11cに接続される。検出部20は、出力11cに提供される電圧を監視する。検出部20は、出力11cの電圧が閾値を超えたとき、周波数変調部16の動作を停止させる。検出部20は、電力変換回路11Eの電圧が閾値を下回ったとき、周波数変調部16の動作を開始する。検出部20が周波数変調部16の動作を停止させるとき、制御部12Dの制御信号の種別は無関係である。例えば、制御部12が電力変換回路11Eの動作を開始させる(周波数変調部16の発振を開始する)ための制御信号を周波数変調部16に提供していたとしても、検出部20から動作停止の制御信号が提供されると、周波数変調部16は、動作を停止する。この構成によれば、電力変換回路11Eからの出力に制限を設けることができる。
[変形例6]
図9に示すように、変形例6の電源素子1Fは、発電回路8と、調整回路9Dと、電力変換回路11Fと、クロック発生部21と、を有する。電力変換回路11Fは、スイッチングレギュレータ(SW)であってもよい。スイッチングレギュレータは、コイル22と、トランジスタ23と、ダイオード24と、を含む。この回路構成では、電力変換回路11Fの動作の開始(図10の期間T1参照)及び停止(図10の期間T2参照)は、クロック信号によって制御される。クロック信号は、クロック発生部21からダイオード24に提供される。従って、調整回路9Dの充電動作と放電動作とを切り替えることができる。
要するに、変形例6の電源素子1Fにおいて、電力変換回路は、第1電力変換回路であり、発電回路が発生する電力を所望の態様に変換する、第1電力変換回路とは別の第2電力変換回路と、第1電力変換回路及び第2電力変換回路の動作を制御する制御部をさらに備える。第2電力変換回路は、インピーダンス調整回路及び第1電力変換回路に対して並列に設けられる。第2電力変換回路の入力インピーダンスは、第1電力変換回路の入力インピーダンスよりも発電回路の出力インピーダンスに近い。制御部は、第2電力変換回路から電力を得たのちに、第1電力変換回路から電力を得る。
なお、第1電力変換回路及び第2変換回路は、互いに異なる回路として設けられてもよい。また、一つの電力変換回路について動作条件を制御することにより、第1電力変換回路としての機能と、第2電力変換回路としての機能を切り替えるようにしてもよい。
[変形例7]
図11に示すように、変形例7の電源素子1Gは、発電回路8Aと、調整回路9と、電力変換回路11Gと、追加電力変換回路18と、制御部12と、を有する。発電回路8Aは、4個の出力8c、8d、8e、8fと、2個の出力抵抗8Ra、8Rbと、2個の発電部8Ea、8Ebと、を有する。
出力8cには、出力抵抗8Raが接続される。出力抵抗8Raには発電部8Eaが接続される。出力8dには、接地電位(GND)が接続される。出力8eには、出力抵抗8Rbが接続される。出力抵抗8Rbには発電部8Ebが接続される。出力8fには、接地電位(GND)が接続される。出力抵抗8Raは、出力抵抗8Rbよりも大きい。出力8e、8fは、調整回路9に接続される。出力8c、8dは、追加電力変換回路18に接続される。追加電力変換回路18の出力は、調整回路9及び電力変換回路11に接続される。
この回路構成では、追加電力変換回路18が自律的に変圧動作を開始する。追加電力変換回路18は、調整回路9及び電力変換回路11Gに電圧Vctrlを提供する。電力変換回路11Gは、検知部25を含む。検知部25は、電圧Vctrlの大きさを監視する。検知部25は、電圧Vctrlが閾値より高いと判断した場合に、電力変換回路11Gの動作を開始する。その結果、電源素子1Gは、所望の電力を提供することができる。
[検討例1]
検討例1では、発電回路のオープン電圧の理論限界について確認した。図12の(a)部は、検討例1に係る電源素子100のモデルを示す。検討例1の電源素子100は、発電回路101と、電力変換回路102と、を含む。発電回路101は、熱電素子(TEG)を含む。電源素子100は、負荷103に電力POUTを提供する。発電回路101は、出力抵抗RTEGを有する。発電回路101は、オープン電圧VOCによって示される電力PINを出力する。電力変換回路102は、変換効率ηを有する。電力変換回路102は、電力POUTを出力する。負荷103は、電流IPPと電圧VPPとによって示される電力を要求する。
まず、電力変換回路102の動作は、式(1)により示される。
Figure 2019203355
発電回路101から電力変換回路102への電力の受け渡しを効率よく行うための条件は、式(2)により示される。つまり、その条件とは、発電回路101からみた負荷抵抗RCONV―LOADを発電回路101の出力抵抗RTEGに一致させることである。
Figure 2019203355
式(2)に示す条件を満たすとき、式(3)が成り立つ。
Figure 2019203355
電力変換回路102が出力する電力POUT、発電回路101のオープン電圧VOC及び出力抵抗RTEGの関係は、式(4)により示される。
Figure 2019203355
式(4)を用いて、電力変換回路102の変換効率ηと発電回路101のオープン電圧下限の理論限界との関係について確認した。検討例1では、以下の条件を設定した。
負荷103の電圧VPP:3.3V。
負荷103の電流IPP:30μA(条件1−1)、3μA(条件1−2)。
発電回路101の出力抵抗RTEG:300Ω。
図12の(b)部は、電力変換回路102の変換効率ηと、発電回路8のオープン電圧VOCとの関係を示す。横軸は、変換効率ηを示す。縦軸は、オープン電圧VOCを示す。グラフG1は、条件1−1の結果である。グラフG2は、条件1−2の結果である。グラフG1、G2を比較する。グラフG1、G2の差分は、オープン電圧VOCの下限値VOC_MINを改善させる効果を示す。グラフG1、G2によれば、変換効率ηが30%以上である場合には、オープン電圧VOCの下限値VOC_MINを改善させる効果が小さいことがわかった。電力変換回路102の電流IPPと発電回路8のオープン電圧の下限値VOC_MINとの関係は、式(5)に示される。従って、オープン電圧の下限値VOC_MINは、電力変換回路102の出力条件に強く依存することがわかった。
Figure 2019203355
[検討例2]
検討例2では、負荷103の条件を一定として、調整回路104を適用した場合の電力変換回路102の変換効率ηと、発電回路8のオープン電圧VOCとの関係を検討した。図13の(a)部は、検討例2の電源素子200のモデルを示す。電源素子200は、発電回路101と、電力変換回路102と、調整回路104と、を含む。検討例2では、負荷103の条件を一定(電流IPP=30uA、電圧Vpp=3.3V)とした。また、発電回路8の出力抵抗RTEGを300Ωとした。グラフG3は、調整回路104を適用した場合の変換効率ηとオープン電圧VOCとの関係を示す。グラフG4は、調整回路104を適用しない場合の変換効率ηとオープン電圧VOCとの関係を示す。グラフG3に示すように、調整回路104を適用することにより、電源素子100のオープン電圧の最小値VOC_MINを1/2とすることができることがわかった。
[検討例3]
調整回路9を備える電源素子1は、電力の受け渡しの効率が高い。その結果、調整回路9を備える電源素子1は、所望の電力を得るための回路の規模を縮小することが可能である。検討例3では、調整回路9を備える電源素子1の回路面積と、調整回路9を備えない電源素子200(比較例)の回路面積と、の比較を行った。図14の(a)部は、出力電圧Vddと電力変換回路の回路面積Atotとの関係を示す。図14の(b)部は、出力電圧Vddと電力変換回路の変換効率ηとの関係を示す。
共通する条件は、以下のとおりである。
発電回路の出力抵抗R:500Ω。
電力変換回路からの出力電流IPP:40μA。
調整回路9を備えない電源素子(比較例)の電力変換回路の変換効率ηを20%とする。その結果、入力電流Iddは、200μAである(Idd=IPP/η)。出力抵抗が500Ωであり、入力電流Iddが、200μAであるならば、電圧降下は、0.1Vである(Rs×Idd)。発電回路の出力電圧Vddを0.2Vとする。そうすると、電力変換回路に提供される入力電圧は、0.1Vである。図14の(a)部に示すグラフを参照する。このグラフによれば、0.1Vで動作する電力変換回路の回路面積は、2.5mmであることがわかる。図14の(a)部に示すグラフは、電力変換回路からの出力電流IPPが10μAである場合の結果である。つまり、電力変換回路に要求される出力電流IPPが40μAであるならば、その4倍(2.5mm×4)の回路面積を要することがわかった。
次に、調整回路9を備える電源素子1の回路面積を確認した。調整回路9のキャパシタCの容量は、10μFとした。調整回路9の動作条件は、充電動作の時間は、3.5msecとした。放電動作の時間は、1.0msecとした。この動作によれば、キャパシタCからの出力電圧は、0.2V±10mVに設定された。調整回路9を備える場合には、電圧降下を考慮しなくてよい。従って、電力変換回路11に提供される入力電圧は、0.2Vである。図14の(a)部によれば、0.2Vで動作する電力変換回路11の回路面積は、約0.4mmであることがわかった。
図14の(b)部によれば、0.2Vで動作する電力変換回路11の変換効率は、30%であった。つまり、電力変換回路11の出力電流IPPは60μAであった。電流IPPは、所定期間だけ出力される。従って、電流IPP_AVGの平均値は、13μAであった(60μA×1msec/4.5msec)。電力変換回路11への要求される出力電流IPPが40μAであるならば、その約3倍(40μA/13μA)の回路面積(約1.2mm=0.4mm×3)を要することがわかった。つまり、仮定した条件の元では、調整回路9を備える電源素子1は、調整回路9を備えない電源素子の回路面積よりも、回路面積を低減できることがわかった。
[検討例4]
検討例4では、発電回路8の出力抵抗8Rと電力変換回路11の回路面積との関係を確認した。さらに、発電回路8の出力抵抗8Rと変換効率ηとの関係も確認した。また、比較対象として、調整回路9を備えない場合についても出力抵抗8Rと回路面積との関係及び出力抵抗8Rと変換効率ηを確認した。設定した条件と、結果を表1に示す。なお、回路面積及び変換効率ηの欄におけるかっこ内の表記は、条件3−3(又は条件3−4)を基準としたときの比率である。
Figure 2019203355
調整回路9を備えない電源素子(比較例)は、電圧降下が二倍(0.2V)であった。例えば、調整回路9を備えない電源素子(比較例)では、電圧Vddが0.3Vであるとき、電力変換回路に提供される電圧は0.1Vであった(0.3V−0.2V)。一方、調整回路9を備える電源素子1は、間欠動作である。従って、電源素子1は、出力電流の平均値が減少する。その結果、電源素子1は、出力電流の平均値の減少を補うために回路面積を増加させる必要がある。しかし、電源素子1は、電圧降下を考慮しなくてよい。従って、電源素子1の電力変換回路11には、0.3Vの電圧が提供される。その結果、電源素子1は、出力の電流密度が向上する。電流密度の向上による影響は、回路面積の増加の影響よりも一桁程度大きい。その結果、電源素子1の回路面積は0.3mmとすることができる。
条件3−1、条件3−2の回路面積に注目する。出力抵抗8Rを500Ωとしたときの回路面積は、比較例(条件3−3)に対して1/8であった。一方、出力抵抗8Rを1000Ωとしたときの回路面積は、比較例(条件3−3)の回路面積に対して1/30であった。つまり、出力抵抗8Rが大きい場合には、回路面積を低減できることがわかった。その結果、発電回路8の出力抵抗8Rが大きくなったとしても、オープン電圧を高くすることにより、良好な設計をなし得ることがわかった。例えば、エネルギハーベスト素子の数は、所定数とする。直列に接続するエネルギハーベスト素子の数を二倍とする。並列に接続するエネルギハーベスト素子の数を半分とする。その結果、オープン電圧を二倍にできることがわかった。また、出力抵抗も二倍にできることがわかった。その結果、必要な回路面積は、低減する。従って、電源素子1の設計自由度を高めることができることがわかった。
[変形例8]
図15は、IoT端末としてのセンサ装置2の構成を示す。発電回路8を含むエネルギ変換素子6は、環境エネルギから回収した電力(PIN)を出力する。エネルギ変換素子6から出力される電圧(VIN)は、電源回路である電力変換素子7によって電圧(VOUT)に変換される。この電圧(VOUT)は、電力変換素子7に接続されるセンサ素子4(負荷素子)に提供される。センサ素子4は、センサ4a及び無線ICといった通信回路4dを含む。
センサ素子4を構成するこれらの素子の動作電力は、10mW程度である。例えば、センサ素子4の動作を要しない期間は、センサ素子4を休止状態とする。このような動作によれば、センサ素子4の平均電力は、10μW程度とすることができる。
環境エネルギ源は、太陽光、熱、振動、電波などを含む。これらをエネルギ源とするエネルギ変換素子6のオープン電圧(VOC)は、1V以下であることが多い。従って、エネルギ変換素子6の出力をセンサ素子4の駆動に用いる場合には、電力変換(昇圧)が必要である。
電力を出力するエネルギ変換素子6と当該電力を受け取る電力変換素子7との接続では、エネルギ変換素子6から電力変換素子7へ効率よく電力を受け渡すことが望まれる。従って、エネルギ変換素子6から電力変換素子7へ移送効率は、所望の値を満たすことが望まれる。所望の値として、例えば、エネルギ変換素子6から電力変換素子7へ移送効率の最大値が挙げられる。最大となる移送効率を得るために、いわゆるインピーダンス整合の条件を満たす接続構成を採用する。インピーダンス整合の条件は、第1の条件として電力変換素子7の入力抵抗をエネルギ変換素子6の出力抵抗(RET)に整合させる。さらに、第2の条件として電力変換素子7へ入力される電圧(VIN)がオープン電圧(VOC)の半分(VOC/2)となるように電力変換素子7を制御する。
なお、第2の条件は、オープン電圧(VOC)の半分(VOC/2)の条件に限定されない。電力の移送効率が最大となる条件は、エネルギ変換素子6の種類などに応じて種々の構成を取り得る。第2の条件は、エネルギ変換素子6の種類などに応じて適宜設定してよい。
つまり、電力変換素子7は、電圧(VOC/2)で動作可能であることが前提条件である。より詳細には、電圧(VOC/2)を受けた電力変換素子7が、センサ素子4を駆動可能な電圧を出力できることが前提条件である。しかし、IoT用発電素子であるエネルギ変換素子6は、オープン電圧(VOC)が低い。そうすると、センサ素子4の動作が可能である電圧(VOC/2)をエネルギ変換素子6から得るためには、エネルギ変換素子6のオープン電圧(VOC)を高くする必要がある。オープン電圧(VOC)の大きさは、環境エネルギの大きさに対応する。つまり、高いオープン電圧(VOC)を得るためには、大きい環境エネルギが必要である。換言すると、大きな環境エネルギがなければセンサ装置2を動作させることができない。
そこで、変形例8では、負荷素子を駆動可能な環境エネルギの範囲を拡大する電源素子を提供する。換言すると、センサ装置2を低い環境エネルギでも動作させるための回路を提供する。要するに、変形例8は、センサ素子4を駆動可能なエネルギ変換素子6のオープン電圧(VOC)を最小化する回路システムである電源素子を提供する。換言すると、変形例8は、センサ素子4を駆動可能なエネルギ変換素子6への入力エネルギ(環境エネルギ)0.5を最小化する回路システムである電源素子を提供する。
図16に示すように変形例8の電源素子1Hは、発電回路8と、電力変換素子7Hと、制御部12H(制御部)と、を有する。
電力変換素子7Hは、調整回路9Dと、電力変換回路11Hと、を含む。電力変換回路11Hは、調整回路9Dから電圧(VIN)を受け入れる。電力変換回路11Hは、電圧(VIN)が昇圧された電圧(VOUT)を出力する。電力変換回路11Hは、発振回路16Hと、昇圧回路17Hと、を有する。
発振回路16Hは、昇圧回路17Hのためのクロック信号(CLK)を生成する。発振回路16Hは、クロック信号(CLK)を昇圧回路17Hに提供する。発振回路16Hは、制御部12Hから提供される制御信号(V_CONTROL)に基づいて、クロック信号(CLK)を生成する。例えば、クロック信号(CLK)の周波数は、制御信号(V_CONTROL)の電圧の大きさに比例する。制御信号(V_CONTROL)の電圧が大きい場合には、クロック信号(CLK)の周波数は高い。制御信号(V_CONTROL)の電圧が小さい場合には、クロック信号(CLK)の周波数は低い。
昇圧回路17Hは、電圧(VIN)とクロック信号(CLK)とを受け入れる。そして、昇圧回路17Hは、クロック信号(CLK)に応じて、電圧(VIN)を昇圧する。
制御部12Hは、発振回路16Hのための制御信号(V_CONTROL)を出力する。制御部12Hは、電圧(V)、電圧(VIN)、電圧(VOUT)、ターゲット電圧(VIN_TARGET)、ターゲット電圧(VOUT_TARGET)に基づいて、制御信号(V_CONTROL)を生成する。従って、制御部12Hは、発電回路8の出力8aに接続されることにより、電圧(V)を受ける。また、制御部12Hは、調整回路9Dの出力9cに接続されることにより、電圧(VIN)を受ける。さらに、制御部12Hは、電力変換回路11Hの出力11cに接続されることにより、電圧(VOUT)を受ける。制御部12Hは、図示しない入力手段からターゲット電圧(VIN_TARGET)及びターゲット電圧(VOUT_TARGET)を受ける。なお、制御部12Hは、電圧(V)、電圧(VIN)、電圧(VOUT)に基づいて、ターゲット電圧(VIN_TARGET)を生成してもよい。
以下、制御部12Hの動作について詳細に説明する。説明においては、図17、図18及び図19を適宜参照する。
図17の(a)部、図17の(b)部及び図17の(c)部のグラフG17a、G17b、G17cは、電力変換素子7Hが受け取る電力と電圧との関係を示す。それぞれの図において、横軸は電力変換素子7Hが受け取る電圧(V)を示す。縦軸は電力変換素子7Hが受け取る電力(P)を示す。さらに、Q17a、Q17b、Q17cは、電源素子1Hの動作点を示す。
図18の(a)部、図18の(b)部及び図18の(c)部は、電力変換素子7Hが受け取る電流と電圧との関係を示す。それぞれの図において、横軸は電力変換素子7Hが受け取る電圧(V)を示す。縦軸は電力変換素子7Hが受け取る電流(I)を示す。なお、電力変換素子7Hが受け取る電圧(V)は、エネルギ変換素子6が出力する電圧(V)とみなしてもよい。同様に、電力変換素子7Hが受け取る電流(I)は、エネルギ変換素子6が出力する電流(V)とみなしてもよい。グラフG18a、G18cは、エネルギ変換素子6の出力電圧と出力電流との関係を示す。グラフG18b、G18d、G18eは、電力変換素子7Hの入力電圧と入力電流との関係を示す。エネルギ変換素子6から電力変換素子7Hへ電力を提供する場合には、エネルギ変換素子6の出力電流と電力変換素子7Hの入力電流とは一致する。従って、例えば、グラフG18aとグラフG18bが交差する点は、電源素子1Hの動作点を示す。つまり、Q18a、Q18b、Q18cは、電源素子1Hの動作点を示す。
エネルギ変換素子6と電力変換素子7Hとの接続は、インピーダンス整合の条件を満たすことを既に述べた。再びインピーダンス整合の条件を述べると、第1の条件は電力変換素子7Hの入力抵抗をエネルギ変換素子6の出力抵抗(RET)に整合させることであり、第2の条件は電力変換回路11Hの入力電圧(VIN)が電圧(VOC/2)となるように電力変換素子7Hを制御することである。
今、センサ素子4が電力変換素子7Hに要求する最低の出力電圧が設定されたとする。その結果、電力変換素子7Hがこの出力電圧を得るために要する入力電圧が決まる。そして、電力変換素子7Hが入力電圧を得るために要するエネルギ変換素子6の出力電圧(VOC_MIN)(第1電圧)が決まる。
図17の(a)部及び図18の(a)部を参照する。エネルギ変換素子6に十分な環境エネルギが提供されている状態を仮定する。このとき、エネルギ変換素子6は、電圧(VOC1)を出力する。インピーダンス整合の条件を満たすためには、電力変換素子7Hの動作電圧は、電圧(VOC1/2)(第2電圧)とすべきである。この状態は、図17の(a)部の動作点Q17a及び図18の(a)部に示す動作点Q18aにより示される。エネルギ変換素子6に十分な環境エネルギが提供されていれば、電圧(VOC1/2)は、エネルギ変換素子6の出力すべき電圧(VOC_MIN)より大きい。従って、電圧(VOC1/2)は、エネルギ変換素子6の出力すべき電圧(VOC_MIN)を満たすことができる。
エネルギ変換素子6が出力する電圧(VOC)は、エネルギ変換素子6が受ける環境エネルギの大きさによって増減する。例えば、エネルギ変換素子6が受ける環境エネルギが減少した場合を仮定する。エネルギ変換素子6が受ける環境エネルギが減少した場合、図17の(b)部及び図18の(b)部に示すように、エネルギ変換素子6の出力特性(グラフG17b及びグラフG18c)は変化する。
エネルギ変換素子6が受ける環境エネルギが減少すると、エネルギ変換素子6は、電圧(VOC2)を出力する。電圧(VOC2)は、電圧(VOC1)より小さい。この場合に、インピーダンス整合の条件を満たすように、電力変換素子7Hを動作させる(図17の(b)部及び図18の(b)部参照))。つまり、図17の(b)部の動作点Q17b及び図18の(b)部の動作点Q18bに示されるように電力変換素子7Hの動作電圧を、電圧(VOC2/2)とする。そうすると、当該電圧(VOC2/2)は、エネルギ変換素子6の出力すべき電圧(VOC_MIN)を満たさない場合が生じる。
つまり、エネルギ変換素子6が受ける環境エネルギの増減に対応することなく、インピーダンス整合の条件を常に満たすように電力変換素子7Hを駆動させたとする。その場合、センサ素子4を駆動するために要求される電圧(VOC_MIN)を満たさない場合が生じ得る。
そこで、電源素子1Hは、エネルギ変換素子6が受ける環境エネルギの増減に応じて、電力変換素子7Hの駆動条件を変更する。具体的には、環境エネルギが減少した場合に、電力変換素子7Hの動作電圧を、電圧(VOC/2)よりも高める。この状態は、図17の(c)部の動作点Q17c及び図18の(c)部の動作点Q18cにより示される。つまり、図17の(c)部及び図18の(c)部に示すように、環境エネルギが減少した場合には、エネルギ変換素子6から電力変換素子7Hへ電力を移送する効率を最大化するという条件よりも、要求電圧(VOC_MIN)を満たすという条件を優先させる。その結果、図19のグラフG19aに示すように、回路を動作させることが可能な環境エネルギの範囲を、範囲B1から範囲B2へ拡大することができる。換言すると、回路を動作させることが可能な環境エネルギの最低値をより小さい値に設定することができる。
以下、制御部12Hが行う第1制御及び第2制御について説明する。
<制御部の第1制御>
第1制御は、インピーダンス整合を満たすという条件を優先させる制御である。第1制御が選択される状態を、標準状態と呼ぶ。制御部12Hは、インピーダンス整合の条件(VOC/2=VIN)を満たす動作を行うと仮定すると共に、電圧(VOC/2)と要求電圧(VOC_MIN)とを比較する。例えば、制御部12Hは、電圧(VOC/2)が要求電圧(VOC_MIN)と等しい場合(VOC/2=VOC_MIN)に第1制御を選択してよい。また、例えば、制御部12Hは、電圧(VOC/2)が要求電圧(VOC_MIN)以上である場合(VOC/2≧VOC_MIN)に第1制御を選択してよい。さらに、例えば、制御部12Hは、電圧(VOC/2)が要求電圧(VOC_MIN)に所定の係数(a)を乗算した値よりも大きい場合(VOC/2>a×VOC_MIN)に第1制御を選択してよい。所定の係数(a)は、例えば0.8としてよい。制御部12Hは、第1制御を行うと判定したとき、電力変換素子7Hのターゲット電圧(VIN_TARGET)を電圧(VOC/2)に設定する。このような選択動作は、電源素子1Hの動作中において、任意のタイミングで繰り返し実施してよい。
制御部12Hにより第1制御が選択されたとき、発振回路16Hは、昇圧回路17Hに対して図20の(a)部に示すクロック信号(CLK)を提供する。図20の(a)部のグラフG21b、G21cは、グラフG21aに示すクロック信号(CLK)に対応する電力変換回路11Hの入力電圧(VIN)及び出力電圧(VOUT)を示す。
なお、本開示では、標準状態であるときの電力変換回路11Hへの入力電圧(VIN)は、エネルギ変換素子6から電力変換回路11Hへの電力の移送効率を最大とする条件のもとに設定した。この標準状態であるときの電力変換回路11Hへの入力電圧(VIN)の設定は、上記の条件とは異なる視点から規定してもよい。例えば、入力電圧(VIN)は、最小動作点で得られる電力と相対的に比較して、最小動作点で得られる電力よりも大きい電力が得られる動作点に対応させてもよい。この最小動作点とは、エネルギ変換素子6のオープン電圧(VOC)の近傍に設定される動作点を言う。
<制御部の第2制御>
第2制御は、要求電圧(VOC_MIN)を満たすという条件を優先させる制御である。第2制御が選択される状態を、最小エネルギ状態と呼ぶ。制御部12Hは、第1制御と同様に、インピーダンス整合の条件(VOC/2=VIN)を満たす動作を行うと仮定すると共に、電圧(VOC/2)と要求電圧(VOC_MIN)とを比較する。例えば、制御部12Hは、電圧(VOC/2)が要求電圧(VOC_MIN)より小さい場合(VOC/2<VOC_MIN)に第2制御を選択してよい。また、例えば、制御部12Hは、電圧(VOC/2)が要求電圧(VOC_MIN)に所定の係数(a)を乗算した値よりも小さい場合(VOC/2<a×VOC_MIN)に第2制御を選択してよい。所定の係数(a)は、例えば0.8としてよい。制御部12Hは、第2制御を行うと判定したとき、電力変換素子7Hのターゲット電圧(VIN_TARGET)を電圧(VOC/2)より大きい値に設定する。また、制御部12Hは、第2制御を行うと判定したとき、電力変換素子7Hのターゲット電圧(VIN_TARGET)を電圧(VOC_MIN)に所定の係数(b)を乗じた値に設定してもよい(VIN_TARGET=b×VOC_MIN)。要するに、制御部12Hは、第2制御を行うと判定したとき、ターゲット電圧(VIN_TARGET)を電圧(VOC/2)より大きく、かつ、電圧(b×VOC_MIN)より小さい値に設定してよい。このような選択動作は、電源素子1Hの動作中において、任意のタイミングで繰り返し実施してよい。
制御部12Hにより第2制御が選択されたとき、発振回路16Hは、昇圧回路17Hに対して図20の(b)部に示すクロック信号(CLK)を提供する。図20の(b)部のグラフG21e、G21fは、グラフG21dに示すクロック信号(CLK)に対応する電力変換回路11Hの入力電圧(VIN)及び出力電圧(VOUT)を示す。
ここで、第2制御のときのクロック信号(CLK)(グラフG21d)は、第1制御のときのクロック信号(CLK)(グラフG21a)よりも周波数が低い。クロック信号(CLK)の周波数が高い場合には、キャパシタCの放電回数が多い。従って、電力変換素子7Hへの平均入力電流及び平均入力電力は高くなる。電力変換素子7Hへの平均入力電圧は低くなる。一方、クロック信号(CLK)の周波数が低い場合には、キャパシタCの放電回数が少ない。従って、電力変換素子7Hへの平均入力電流及び平均入力電力は少なくなる。電力変換素子7Hへの平均入力電圧は高くなる。つまり、クロック信号(CLK)を相対的に低くすることにより、電力変換素子7Hへ入力される電圧(VIN)を高めることができる。
第1制御及び第2制御の切り替えは、発振回路16Hのクロック信号(CLK)の周波数による。従って、制御部12Hが第1制御を選択した場合には、制御部12Hは、図20の(a)部に示すクロック信号(CLK)を生成可能な制御信号(V_CONTROL)を出力する。同様に、制御部12Hが第2制御を選択した場合には、制御部12Hは、図20の(b)部に示すクロック信号(CLK)を生成可能な制御信号(V_CONTROL)を出力する。クロック信号(CLK)の周波数は、制御信号(V_CONTROL)の大きさに対応する。例えば、第2制御のときの制御信号(V_CONTROL)の電圧は、第1制御のときの制御信号(V_CONTROL)の電圧よりも低い。
換言すると、クロック信号(CLK)の周波数は、放電期間(Ta)と放電期間(Tb、Tc)との比率によって規定してもよい。つまり、クロック信号(CLK)の電圧が高い期間(High)は、放電期間であり、クロック信号(CLK)の電圧が低い期間(Low)は、充電期間である。例えば、第2制御であるときの充電期間(Tc)に対する放電期間(Ta)の割合は、第1制御であるときの充電期間(Tb)に対する放電機関(Ta)の割合よりも低い。
なお、クロック信号(CLK)の関係は、いわゆるデューティー比によって規定してもよい。例えば、第1制御のときのデューティー比は、Ta/(Ta+Tb)である。第2制御のときのデューティー比は、Ta/(Ta+Tc)である。そして、第2制御のときのデューティー比は、第1制御のときのデューティー比よりも小さい。
要するに、変形例8の電源素子1Hは、負荷素子に接続される電源素子である。
電源素子は、外部エネルギを電力に変換すると共に電力を出力する発電回路と、発電回路が発生する電力を所望の態様に変換する電力変換回路と、発電回路に接続される入力端と電力変換回路に接続される出力端とを有する第1回路部と、第1回路部に接続される接続点、接地電位に接続される接地点並びに接続点及び接地点の間に接続されるキャパシタを有する第2回路部と、を有するインピーダンス調整回路と、電力変換回路を制御する制御部と、を備える。制御部は、第1電圧よりも第2電圧が小さいとき、電力変換回路への入力電圧が第2電圧よりも大きくなるように電力変換回路の動作を制御する。第1電圧は、負荷素子を駆動するために電力変換回路に要求される電圧を電力変換回路が出力可能な電力変換回路への入力電圧である。第2電圧は、発電回路から電力変換回路への電力の移送効率が所望の値となる電力変換回路への入力電圧である。
制御部は、第1電圧が第2電圧以上であるとき、電力変換回路への入力電圧が第2電圧となるように電力変換回路の動作を制御してもよい。
制御部は、第1電圧よりも第2電圧が小さいときのキャパシタへの充電期間に対するキャパシタの放電期間の割合は、第1電圧が第2電圧以上であるときのキャパシタへの充電期間に対するキャパシタの放電期間の割合よりも小さくてもよい。
このような動作を行う電源素子1Hは、式(6)、(7)及び図21に示す必要条件を満たす場合において、電力変換素子7Hの回路動作点を電圧(VOC/2)より大きく、かつオープン電圧(VOC)の近傍まで上げることができる。その結果、環境エネルギが小さい状態であっても、IoT端末を動作させることができる。換言すると、電源素子1Hは、センサ素子4を駆動可能なエネルギ変換素子6のオープン電圧(VOC)を最小化する回路システムである。また、電源素子1Hは、センサ素子4を駆動可能なエネルギ変換素子6への入力エネルギ(環境エネルギ)0.5を最小化する回路システムである。なお、下記式において、Pout ACTは、電力変換素子7Hに入力される電力である。Poutは、Pout ACTの平均の電力である。TACTは、電力(Pout ACT)の転送が行われる期間である。TCYCは電力(Pout ACT)の転送が行われる周期である。
Figure 2019203355
Figure 2019203355
<動作例1:エネルギ変換素子6が受ける環境エネルギが減少した場合>
例えば、電源素子1Hが標準状態で動作していると仮定する。この場合には、制御部12Hは、第1制御を選択している。そして、エネルギ変換素子6に提供される環境エネルギが減少したとする。このような状況として、エネルギ変換素子6が熱電発電を行う素子であるとき、温度差が低下した場合が例示できる。この場合、エネルギ変換素子6の出力電圧(VOC)が減少する。そうすると、制御部12Hが制御の選択動作を行った結果、第1制御の選択条件を満足せず、第2制御の選択条件を満足する。つまり、標準状態から最低エネルギ状態に切り替わっている。従って、制御部12Hは、第1制御から第2制御に切り替える。このような動作によれば、環境エネルギが減少した場合であっても、センサ装置2に電力を供給し続けることができる。
<動作例2:エネルギ変換素子6が受ける環境エネルギが増加した場合>
例えば、電源素子1Hが最低エネルギ状態で動作していると仮定する。この場合には、制御部12Hは、第2制御を選択している。そして、エネルギ変換素子6に提供される環境エネルギが増加したとする。この場合、エネルギ変換素子6の出力電圧(VOC)も増加する。そうすると、制御部12Hが制御の選択動作を行った結果、第1制御の選択条件を満足する。つまり、最小エネルギ状態から標準状態に切り替わっている。従って、制御部12Hは、第2制御から第1制御に切り替える。このような動作によれば、エネルギ変換素子6から電力変換素子7Hへの電力の移送効率を最大化することができる。
<動作例3>
制御部12Hは、さらに電力変換素子7Hの出力制御を行ってもよい。例えば、電源素子1Hの動作を開始する場合を想定する。まず、制御部12Hは、電力変換素子7Hのターゲット電圧(VIN_TARGET)を設定する。動作を開始する場合は、上述した最小エネルギ状態であると仮定する。従って、制御部12Hは、ターゲット電圧(VIN_TARGET)として、電圧(VOC/2)より高く、電圧(VOC_MIN)より低い値を設定する。例えば、制御部12Hは、ターゲット電圧(VIN_TARGET)として、電圧(VOC_MIN)×0.8を設定してよい。動作を開始したとき、電力変換素子7Hの出力電圧(VOUT)は、出力のターゲット電圧(VOUT_TARGET)よりも小さい。この場合には、電力変換素子7Hに提供するクロック信号(CLK)の周波数を高める。従って、制御部12Hは、制御信号(V_CONTROL)を高める。この動作に応じて、昇圧回路17Hは、入力電圧(VIN)を昇圧し、出力電圧(VOUT)を出力する。出力電圧(VOUT)が上昇し、出力電圧(VOUT)がターゲット電圧(VOUT_TARGET)と等しい、または、ターゲット電圧(VOUT_TARGET)よりも大きくなったとき、制御部12Hは、電力変換素子7Hの動作を停止する。電力変換素子7Hは、クロック信号(CLK)を受けて動作する。従って、制御部12Hは、0Vである制御信号(V_CONTROL)を出力する。なお、電力変換素子7Hに接続されたセンサ素子4が動作して、出力電圧(VOUT)が低下すると、制御部12Hは、再び昇圧動作を開始する。このようにして、出力電圧はターゲット電圧(VOUT_TARGET)付近に制御される。
なお、上述した第1制御及び第2制御は、実施形態、変形例1〜変形例7の電源装置に適用してもよい。第1制御及び第2制御を適用する場合、それぞれの電源装置は、エネルギ変換回路の出力と、制御部と、を接続する信号線を設ける。つまり、制御部に電圧(Vs)を入力する構成を追加することにより第1制御及び第2制御を適用した動作を行うことができる。
1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G…電源素子、2…センサ装置、3…アンテナ、4…センサ素子、6…エネルギ変換素子、7,7B…電力変換素子、8,8A…発電回路、8E,8Ea,8Eb…発電部、8R,8Ra,8R…出力抵抗、9,9B,9D…調整回路、11,11D,11E,11F,11G…電力変換回路、12,12A,12B,12D…制御部、13…第1回路部、14…第2回路部、14R…出力抵抗、16…周波数変調部、17…変圧部、18…追加電力変換回路、20…検出部、21…クロック発生部、22…コイル、23…トランジスタ、24…ダイオード、25…検知部、C,C1,C2,C3,C4…キャパシタ、GND…接地電位、S1…スイッチ(第1スイッチ)、S2…スイッチ(第2スイッチ)、S3〜S6…スイッチ、P1…接続点、P2…接地点、φ1,φ2…制御信号。

Claims (13)

  1. 外部エネルギを電力に変換すると共に前記電力を出力する発電回路と、前記発電回路が発生する前記電力を所望の態様に変換する電力変換回路と、の間に接続されるインピーダンス調整回路であって、
    前記発電回路に接続される入力端と前記電力変換回路に接続される出力端とを有する第1回路部と、
    前記第1回路部に接続される接続点、接地電位に接続される接地点並びに前記接続点及び前記接地点の間に接続されるキャパシタを有する第2回路部と、を備え、
    前記第2回路部が含む出力抵抗の大きさは、前記発電回路が含む出力抵抗の大きさより小さく、
    前記キャパシタは、前記発電回路から出力される電力を充電すると共に、充電した前記電力を前記電力変換回路に出力する、インピーダンス調整回路。
  2. 外部エネルギを電力に変換すると共に前記電力を出力する発電回路を含む発電素子に接続される電力変換素子であって、
    前記発電回路が発生する前記電力を所望の態様に変換する電力変換回路と、
    前記発電回路と前記電力変換回路との間に接続されるインピーダンス調整回路と、を備え、
    前記インピーダンス調整回路は、
    前記発電回路に接続される入力端と前記電力変換回路に接続される出力端とを有する第1回路部と、
    前記第1回路部に接続される接続点、接地電位に接続される接地点並びに前記接続点及び前記接地点の間に接続されるキャパシタを有する第2回路部と、を有し、
    前記第2回路部が含む出力抵抗の大きさは、前記発電回路が含む出力抵抗の大きさより小さく、
    前記キャパシタは、前記発電回路から出力される電力を充電すると共に、充電した前記電力を前記電力変換回路に出力する、電力変換素子。
  3. 前記電力変換回路の動作を開始及び停止させる制御部をさらに備え、
    前記電力変換回路の動作停止により、前記キャパシタへの充電が行われ、
    前記電力変換回路の動作開始により、前記キャパシタの放電が行われる、請求項2に記載の電力変換素子。
  4. 前記制御部は、前記インピーダンス調整回路から前記電力変換回路へ提供される電圧の大きさに基づいて、前記電力変換回路の動作開始及び動作停止を制御する、請求項3に記載の電力変換素子。
  5. 前記制御部は、所定の時間が経過するごとに、前記電力変換回路の動作の開始と動作の停止とを相互に切り替える、請求項3に記載の電力変換素子。
  6. 前記第1回路部は、前記入力端に接続された第1スイッチと、前記第1スイッチ及び前記出力端に接続された第2スイッチと、を有し、
    前記第2回路部は、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチに接続された前記接続点と、前記接続点及び前記接地点に接続された前記キャパシタと、を有し、
    前記第1スイッチ及び前記第2スイッチを制御する制御部をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記第1スイッチを制御して前記入力端を前記キャパシタに接続すると共に、前記第2スイッチを制御して前記出力端を前記キャパシタから切断する充電動作と、
    前記第1スイッチを制御して前記入力端を前記キャパシタから切断すると共に、前記第2スイッチを制御して前記出力端を前記キャパシタに接続する放電動作と、を相互に切り替える、請求項2に記載の電力変換素子。
  7. 前記制御部は、前記インピーダンス調整回路から前記電力変換回路へ提供される電圧の大きさに基づいて、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの動作を制御する、請求項6に記載の電力変換素子。
  8. 前記制御部は、所定の時間が経過するごとに、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチの動作を制御する、請求項6に記載の電力変換素子。
  9. 前記電力変換回路は、第1電力変換回路であり、
    前記発電回路が発生する前記電力を所望の態様に変換する、前記第1電力変換回路とは別の第2電力変換回路と、
    前記第1電力変換回路及び前記第2電力変換回路の動作を制御する制御部をさらに備え、
    前記第2電力変換回路は、前記インピーダンス調整回路及び前記第1電力変換回路に対して並列に設けられ、
    前記第2電力変換回路の入力インピーダンスは、前記第1電力変換回路の入力インピーダンスよりも前記発電回路の出力インピーダンスに近く、
    前記制御部は、前記第2電力変換回路から電力を得たのちに、前記第1電力変換回路から電力を得る、請求項2に記載の電力変換素子。
  10. 外部エネルギを電力に変換すると共に前記電力を出力する発電回路と、
    前記発電回路が発生する前記電力を所望の態様に変換する電力変換回路と、
    前記発電回路と前記電力変換回路との間に接続されるインピーダンス調整回路と、を備え、
    前記インピーダンス調整回路は、
    前記発電回路に接続される入力端と前記電力変換回路に接続される出力端とを有する第1回路部と、
    前記第1回路部に接続される接続点、接地電位に接続される接地点並びに前記接続点及び前記接地点の間に接続されるキャパシタを有する第2回路部と、を有し、
    前記第2回路部が含む出力抵抗の大きさは、前記発電回路が含む出力抵抗の大きさより小さく、
    前記キャパシタは、前記発電回路から出力される電力を充電すると共に、充電した前記電力を前記電力変換回路に出力する、電源素子。
  11. 負荷素子に接続される電源素子であって、
    外部エネルギを電力に変換すると共に前記電力を出力する発電回路と、
    前記発電回路が発生する前記電力を所望の態様に変換する電力変換回路と、
    前記発電回路に接続される入力端と前記電力変換回路に接続される出力端とを有する第1回路部と、前記第1回路部に接続される接続点、接地電位に接続される接地点並びに前記接続点及び前記接地点の間に接続されるキャパシタを有する第2回路部と、を有するインピーダンス調整回路と、
    前記電力変換回路を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、第1電圧よりも第2電圧が小さいとき、前記電力変換回路への入力電圧が前記第2電圧よりも大きくなるように前記電力変換回路の動作を制御し、
    前記第1電圧は、前記負荷素子を駆動するために前記電力変換回路に要求される電圧を前記電力変換回路が出力可能な前記電力変換回路への入力電圧であり、
    前記第2電圧は、前記発電回路から前記電力変換回路への電力の移送効率が所望の値となる前記電力変換回路への入力電圧である、電源素子。
  12. 前記制御部は、前記第1電圧が前記第2電圧以上であるとき、前記電力変換回路への入力電圧が前記第2電圧となるように前記電力変換回路の動作を制御する請求項11に記載の電源素子。
  13. 前記制御部は、前記第1電圧よりも前記第2電圧が小さいときの前記キャパシタへの充電期間に対する前記キャパシタの放電期間の割合は、前記第1電圧が前記第2電圧以上であるときの前記キャパシタへの充電期間に対する前記キャパシタの放電期間の割合よりも小さい、請求項12に記載の電源素子。
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