JPWO2019186999A1 - イメージングデータ処理装置及びイメージングデータ処理プログラム - Google Patents

イメージングデータ処理装置及びイメージングデータ処理プログラム Download PDF

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Abstract

データ処理部では、異なる試料からそれぞれ得られたMSイメージング画像上の同じ部位の位置や大きさが揃うように一方の画像を適宜変形させることで位置合わせが行われる(S1〜S5)。位置合わせされた画像が表示部の画面上に表示され、基準となる画像上でユーザが関心領域を設定すると(S6)、基準となる画像及び基準でない画像それぞれにおいて、設定された関心領域の範囲内に中心点が含まれる微小領域が抽出される(S7)。画像変形された画像において各微小領域の形状は歪み、微小領域は整然とした格子状に配列されていないものの、関心領域の範囲内に中心点が含まれる微小領域がその関心領域の範囲内に含まれているとみなすことで、画像変形に拘わらず、関心領域に対応する適切な微小領域におけるデータ値に基づいた比較解析を行うことができる。

Description

本発明は、試料上の2次元的な測定領域内の多数の微小領域それぞれに対し所定の分析を実施することで得られたデータや該データを処理することでその微小領域毎に得られたデータを処理するイメージングデータ処理装置、及びコンピュータ上でその処理を実施するためのデータ処理プログラムに関し、さらに詳しくは、測定領域内の微小領域毎のデータに基づいて作成される画像上でユーザが特に着目すべき或いは観察するうえで重要である関心領域(ROI=Region Of Interest)を設定するためのイメージングデータ処理装置及びイメージングデータ処理プログラムに関する。
質量分析イメージング法は、生体組織切片などの試料上の2次元的な測定領域内の複数の微小領域(測定点)に対しそれぞれ質量分析を行うことにより、特定の質量を有する物質の空間分布を調べる手法であり、創薬やバイオマーカ探索、各種疾病・疾患の原因究明などへの応用が鋭意進められている。質量分析イメージングを実施するための質量分析装置は一般にイメージング質量分析装置と呼ばれている(非特許文献1、2等参照)。
イメージング質量分析装置では一般に、試料上の多数の微小領域それぞれについて所定の質量電荷比(m/z)範囲に亘るマススペクトルデータ(nが2以上であるMSnスペクトルデータを含む)が得られる。観察したい化合物由来のイオンのm/z値をユーザが指定すると、イメージング質量分析装置のデータ処理部では、各微小領域においてその指定されたm/z値に対応する信号強度値が抽出される。そして、その信号強度値をグレイスケールやカラースケールに従って可視化して微小領域の位置に対応付けた2次元画像(質量分析イメージング画像、以下「MSイメージング画像」という)が作成され、表示部の画面上に表示される。
近年、生体組織から切り出された試料についてこうしたイメージング質量分析装置を用いた観察を行うことで、生体中の様々な臓器や器官での化合物の分布の相違や病理部位と健常部位での化合物の分布の相違などを調べる研究が盛んに行われている。こうした測定や解析を行う際には、複数の試料間で特定の化合物の分布を比較したいような場合がしばしばある。例えば、医薬品の研究・開発の現場では、マウス等の実験動物の臓器から切り出した切片を試料とし、その臓器中の特定の部位に発生している病変組織の状態の変化を、薬物の投与の有無、投与した薬物の種類や量の相違、薬物投与後の経過時間などについて比較したい場合がよくある。こうした場合に、薬物投与の条件が異なるマウスから採取した同一の臓器の特定の化合物に対応するMSイメージング画像を比較すれば、光学的な顕微観察だけでは分からない病変組織の変化を把握することができる。
また最近は、マウスの臓器から連続的にスライス状に切り出された複数の切片試料(以下「連続切片試料」という)に対してそれぞれイメージング質量分析を実施し、各切片試料における2次元的なMSイメージング画像を積み重ねることで3次元のMSイメージング画像を作成する試みも行われている(非特許文献3等参照)。
上述したように異なる実験動物の同一臓器の同一部位からそれぞれ採取された試料に対して取得された質量分析イメージングデータを比較する場合、同一臓器の同一部位であっても個体差があるため、比較すべき部位の形状や大きさに或る程度の差異があることは避けられない。また、同じ個体の同一臓器から切り出された連続切片試料であっても、測定対象部位の形状や大きさが完全に同じではなく、通常は或る程度の差異がある。そのため、複数の試料に由来する質量分析イメージングデータの比較解析や連続切片試料に由来する質量分析イメージングデータを積み重ねる処理を行う際には、同じ部位の位置、大きさ、形状などができるだけ揃うようにMSイメージング画像の位置合わせを行う必要がある。
従来は、オペレータが位置合わせ対象である複数のMSイメージング画像を表示画面上で確認しながら、移動、回転、拡大・縮小、非線形変形などの画像変形処理を手作業で行うことで位置合わせを行うのが一般的であった。しかしながら、こうした作業はたいへんに手間が掛かり効率が低い。また、そもそも、MSイメージング画像は或る質量を有する化合物由来のイオンの強度分布、つまりは存在量の分布を示すものであり、必ずしも或る部位や組織構造の輪郭や境界を示しているとは限らないため、MSイメージング画像同士で正確な位置合わせを行うのは困難であった。
これに対し、特許文献1、非特許文献4などには、比較解析や重合せ処理の対象である複数のMSイメージング画像を変形させることで、同一であると推定される部位同士の位置、大きさ、形状などが合うように位置合わせを行う手法が開示されている。
しかしながら、こうした方法を用いて複数の画像のうちの一つ又は複数を変形させて位置合わせを行っても、次のような問題があった。
複数のMSイメージング画像同士を比較する場合、画像内の一部の領域のみが着目すべき領域であることが多い。そこで、ユーザ(オペレータ)は位置合わせが行われたあとの一つのMSイメージング画像上で、適宜の大きさ及び範囲の一又は複数の関心領域(ROI)を設定し、その関心領域に含まれる微小領域におけるマススペクトルデータを用いて主成分分析、最小二乗回帰分析、判別分析などの多変量解析を行ったり、仮説検定による解析を行ったりすることがよくある。こうした解析を精度良く行うには、或る一つの試料についてのMSイメージング画像上で設定された関心領域と同じ範囲の関心領域が、他の試料についてのMSイメージング画像上でも正確に設定されることが重要である。こうした関心領域の自動設定を行う手法として、特許文献2に記載の方法が知られている。
この特許文献2に記載の方法では、画像の位置合わせが移動、回転等の比較的単純な変形によって行われている場合、適切な関心領域を他の試料についてのMSイメージング画像上で設定することができる。ところが、特に試料が生体組織切片であるような場合、位置合わせが行われると画像がかなり複雑に変形する。そのため、複数のMSイメージング画像において見かけ上、関心領域の位置、大きさ、形状などがほぼ揃っていたとしても、微小領域に対応する画素単位では必ずしも正確に、ユーザにより設定された関心領域に対応する画素が、自動的に設定された関心領域に含まれているとは限らない。そのため、関心領域に含まれる画素におけるマススペクトルデータに基づき多変量解析や仮説検定を行うと、実際には関心領域から外れる微小領域におけるデータを解析に使用してしまって解析の精度を低下させる可能性があった。
また上記のような問題は質量分析イメージングに限らず、ラマン分光イメージングや赤外分光イメージングなど、他の測定手法や観察手法で得られたイメージングデータを用いた比較解析や差異解析などを行う際でも同様である。
特開2009−25275号公報 国際公開第2014/076789号パンフレット
「iMScope TRIO イメージング質量顕微鏡」、[online]、[平成30年3月28日検索]、株式会社島津製作所、インターネット<URL: http://www.an.shimadzu.co.jp/bio/imscope/> 緒方是嗣、ほか8名、「イメージング質量顕微鏡iMScopeによるメタボローム解析」イメージング質量顕微鏡」、島津評論編集部、島津評論、第70巻、第3・4号、2014年3月31日発行 ハーレ(Dominic. J. Hare)、ほか7名、「スリー-デキメンジョナル・アトラス・オブ・アイアン、カッパー、アンド・ジンク・イン・ザ・マウス・セリーブラム・アンド・ブレインステン(Three-Dimensional Atlas of Iron, Copper, and Zinc in the Mouse Cerebrum and Brainsten)」、アナリティカル・ケミストリ(Analytical Chemistry)、2012年、Vol.84、pp.3990-3997 アブデルモーラ(Walid M. Abdelmoula)、ほか9名、「オートマティック・レジストレーション・オブ・マス・スペクトロメトリー・イメージング・データ・セッツ・トゥー・ザ・アレン・ブレイン・アトラス(Automatic Registration of Mass Spectrometry Imaging Data Sets to the Allen Brain Atlas)」、アナリティカル・ケミストリ(Analytical Chemistry)、2014年、Vol.86、pp.3947-3954
本発明は上記課題に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、例えば異なる試料からそれぞれ得られた複数の質量分析イメージングデータ等のイメージングデータの比較解析や差異解析などを行うべくイメージングデータに基づく画像上で関心領域を設定する際に、各試料にそれぞれ対応する画像上で正確に関心領域を設定することができるイメージングデータ処理装置及びイメージングデータ処理プログラムを提供することにある。
上記課題を解決するために成された本発明に係る第1の態様のイメージングデータ処理装置は、試料上の2次元的な測定領域内の複数の微小領域においてそれぞれ所定の分析又は観察を行うことで得られたデータの集合であるイメージングデータを処理するものであり、観察対象である部位が同じ又は互いに類似している複数の試料についてそれぞれ得られたイメージングデータ、又は、観察対象である部位が同じである一つの試料について異なる分析又は観察手法で得られた若しくは異なるパラメータの下で得られたイメージングデータを処理するイメージングデータ処理装置において、
a)処理対象である複数のイメージングデータに基づいて生成された複数の画像の中の一つを基準として、それぞれ得られた一又は複数の試料について同じ又は互いに類似している部位が一致するように、前記基準とされた画像以外の他の画像における各微小領域の位置の移動を伴う変形処理を行う画像位置合わせ処理部と、
b)前記画像位置合わせ処理部において基準とされた画像上又は前記画像位置合わせ処理部において変形された画像の中の一つの画像上で、ユーザに関心領域を設定させる関心領域設定受付部と、
c)前記画像位置合わせ処理部による処理後の複数の画像及び基準とされた画像の中で前記関心領域設定受付部において関心領域が設定された画像を除く他の画像において、該画像位置合わせ処理部による処理の際に移動された微小領域の中心点が前記関心領域設定受付部により設定された関心領域の枠内に存在する微小領域が該関心領域に含まれる微小領域であるとみなすことにより、各画像において関心領域に含まれる微小領域を決定する関心領域対応微小領域決定部と、
を備えることを特徴としている。
上記課題を解決するために成された本発明に係る第1の態様のイメージングデータ処理プログラムは、試料上の2次元的な測定領域内の複数の微小領域においてそれぞれ所定の分析又は観察を行うことで得られたデータの集合であるイメージングデータを処理するものであり、観察対象である部位が同じ又は互いに類似している複数の試料についてそれぞれ得られたイメージングデータ、又は、観察対象である部位が同じである一つの試料について異なる分析又は観察手法で得られた若しくは異なるパラメータの下で得られたイメージングデータを処理するイメージングデータ処理プログラムであって、コンピュータを、
a)処理対象である複数のイメージングデータに基づいて生成された複数の画像の中の一つを基準として、それぞれ得られた一又は複数の試料について同じ又は互いに類似している部位が一致するように、前記基準とされた画像以外の他の画像における各微小領域の位置の移動を伴う変形処理を行う画像位置合わせ処理機能部と、
b)前記画像位置合わせ処理機能部において基準とされた画像上又は前記画像位置合わせ処理機能部において変形された画像の中の一つの画像上で、ユーザに関心領域を設定させる関心領域設定受付機能部と、
c)前記画像位置合わせ処理機能部による処理後の複数の画像及び基準とされた画像の中で前記関心領域設定受付機能部において関心領域が設定された画像を除く他の画像において、該画像位置合わせ処理機能部による処理の際に移動された微小領域の中心点が前記関心領域設定受付機能部により設定された関心領域の枠内に存在する微小領域が該関心領域に含まれる微小領域であるとみなすことにより、各画像において関心領域に含まれる微小領域を決定する関心領域対応微小領域決定機能部と、
して動作させることを特徴としている。
本発明による処理対象のイメージングデータは、イメージング質量分析装置を始め、光学顕微鏡、位相差顕微鏡、共焦点顕微鏡といった各種の顕微鏡、フーリエ変換赤外分光光度測定イメージング装置、ラマン分光イメージング装置、電子線マイクロアナライザなどにより得られた、試料上の2次元的な測定領域内の複数の微小領域それぞれにおけるデータとすることができる。画像位置合わせを行う対象のイメージングデータは同じ分析又は観察手法で得られたものでもよいし、また異なる分析又は観察手法で得られたものでもよい。
また、いずれのイメージングデータを処理対象とする場合でも、画像位置合わせ処理部は一つの微小領域当たり一つのデータ値(例えば信号強度値)を画像位置合わせに利用する。したがって、例えば光学顕微鏡などのように一つの微小領域(画素)当たりカラーの三原色であるR、G、B等の複数の成分についてのデータ値が存在する場合には、画像の特徴を最も良く表す一つの成分のデータ値を選択するか、或いは、それら複数の成分を一つに合成した成分のデータ値を用いる。また、イメージング質量分析装置やフーリエ変換赤外分光光度測定イメージング装置のように一つの微小領域当たり多数の成分(質量電荷比、波長)についてのデータ値が存在する場合にも、その中の一つの成分のデータ値を選択するか、或いは、微小領域毎に主成分分析などの多変量解析を実行し、代表的な主成分のスコア値などをその微小領域のデータ値として用いるとよい。
本発明に係る第1の態様のイメージングデータ処理装置において、例えば二つの試料をそれぞれイメージング質量分析装置で測定することにより得られたイメージング質量分析データが処理対象である場合、画像位置合わせ処理部は、一つの試料についての上述したように特徴的な一つの成分である質量電荷比におけるデータ値(信号強度値)に基づいて生成された画像、つまりはMSイメージング画像を基準とし、他の一つの試料についての同じ質量電荷比におけるMSイメージング画像を変形させる処理を行うことで、同じ部位が一致するように画像の位置合わせを行う。この画像の変形の際には例えば、平行移動、回転、拡大縮小などの線形なアフィン変換、B-spline法などの非線形変換を用いることができる。いずれの場合でも、画像のパターンを一致させるために一方の画像を変形させる際に、画像を構成する各微小領域の位置が移動することになる。
なお、MSイメージング画像同士の位置合わせを行う場合でも、その位置合わせを行うための画像の変形情報は必ずしもMSイメージング画像から求めなくてもよい。MSイメージング画像は一般に特定の質量を有する化合物の分布を示す画像であるため、例えば特定の生体組織中の或る部位の輪郭を正確に表さないことがある。画像の位置合わせは試料の外形的特徴(言い換えれば視覚的特徴)が明瞭である画像のほうが実施し易く且つ位置合わせの正確性も高い。そこで、イメージング質量分析データと併せて同じ試料についての光学顕微画像が得られる場合には、光学顕微画像を用いて位置合わせのための画像の変形情報を取得し、その取得した変形情報を利用してMSイメージング画像を変形させるようにしてもよい。
関心領域設定受付部は、画像位置合わせ処理部において基準とされた画像つまりは変形がなされていない画像、又は変形された画像の一つを表示部の画面上に表示し、その画像上でユーザに関心領域を設定させる。上述したように光学顕微画像を用いて位置合わせのための画像の変形情報を取得し、その変形情報に基づいてMSイメージング画像等を変形させる場合には、元の光学顕微画像を基準とされた画像とみなし、これを関心領域の設定に用いるようにしても構わない。なお、関心領域設定受付部は例えば、ユーザがマウス等のポインティングデバイスを操作することで画像上で指示した範囲を関心領域であると認識すればよい。
上記基準の画像は画像位置合わせ処理部において変形がなされていないので、画像を構成する各微小領域の位置は測定時と同じである。これに対し、この基準とされた画像以外の画像は、画像位置合わせ処理部において画像が変形された際に微小領域が移動している可能性がある。そこで、本発明の第1の態様に係る装置において、関心領域対応微小領域決定部は、基準画像や変形処理後の画像を含む全ての比較対象の画像において、関心領域が設定された画像上の関心領域と同じ位置に関心領域を定め、その関心領域の枠内に、中心点が存在する微小領域をその関心領域に含まれる微小領域であるとみなす。仮に、画像変形処理による微小領域の移動がなければ、各微小領域の中心点も移動しないから、各画像上の関心領域の枠内に含まれる微小領域は関心領域が設定された画像のそれと全く同一である。一方、画像変形処理によって微小領域が大きく移動している場合には、関心領域が設定された画像以外の画像において、関心領域が設定された画像では関心領域に含まれない微小領域の中心点が、関心領域の枠内に存在する可能性がある。その場合には、関心領域に含まれる微小領域は関心領域が設定された画像のそれとは少なくとも一部が異なることになる。
このようにして本発明に係る第1の態様では、画像の位置合わせの際の画像変形処理のために、イメージングデータが得られた各微小領域の位置が画像上で移動してしまっている場合であっても、ユーザが設定した関心領域に含まれる微小領域を正確に抽出することができる。こうして、変形処理がなされた画像を含めた全ての比較解析や差異解析対象の画像において、ユーザが設定した関心領域に正確に含まれる微小領域において得られたデータに基づく多変量解析や仮説検定を行うことができる。
また上記課題を解決するために成された本発明に係る第2の態様のイメージングデータ処理装置は、試料上の2次元的な測定領域内の複数の微小領域においてそれぞれ所定の分析又は観察を行うことで得られたデータの集合であるイメージングデータを処理するものであり、観察対象である部位が同じ又は互いに類似している複数の試料についてそれぞれ得られたイメージングデータ、又は、観察対象である部位が同じである一つの試料について異なる分析又は観察手法で得られた若しくは異なるパラメータの下で得られたイメージングデータを処理するイメージングデータ処理装置において、
a)処理対象である複数のイメージングデータに基づいて生成された複数の画像の中の一つを基準として、それぞれ得られた一又は複数の試料について同じ又は互いに類似している部位が一致するように、前記基準とされた画像以外の他の画像における各微小領域の位置の移動を伴う変形処理を行う画像位置合わせ処理部と、
b)前記画像位置合わせ処理部において基準とされた画像上又は前記画像位置合わせ処理部において変形された画像の中の一つの画像上で、ユーザに関心領域を設定させる関心領域設定受付部と、
c)前記画像位置合わせ処理部による処理後の複数の画像及び基準とされた画像の中で前記関心領域設定受付部において関心領域が設定された画像を除く他の画像において、前記関心領域設定受付部により設定された関心領域に相当する関心領域の枠内では、前記関心領域が設定された画像上で前記関心領域設定受付部により設定された関心領域の枠内に存在する微小領域の中心点に対応する位置におけるデータ値を、前記画像位置合わせ処理部による処理の際に移動された複数の微小領域の中心点の位置におけるデータ値を用いた補間処理により算出し、その算出されたデータ値を前記関心領域が設定された画像を除く他の画像上の関心領域に含まれる仮想的な各微小領域のデータ値として採用する関心領域内データ値演算部と、
を備えることを特徴としている。
また上記課題を解決するために成された本発明に係る第2の態様のイメージングデータ処理プログラムは、試料上の2次元的な測定領域内の複数の微小領域においてそれぞれ所定の分析又は観察を行うことで得られたデータの集合であるイメージングデータを処理するものであり、観察対象である部位が同じ又は互いに類似している複数の試料についてそれぞれ得られたイメージングデータ、又は、観察対象である部位が同じである一つの試料について異なる分析又は観察手法で得られた若しくは異なるパラメータの下で得られたイメージングデータを処理するイメージングデータ処理プログラムであって、コンピュータを、
a)処理対象である複数のイメージングデータに基づいて生成された複数の画像の中の一つを基準として、それぞれ得られた一又は複数の試料について同じ又は互いに類似している部位が一致するように、前記基準とされた画像以外の他の画像における各微小領域の位置の移動を伴う変形処理を行う画像位置合わせ処理機能部と、
b)前記画像位置合わせ処理機能部において基準とされた画像上又は前記画像位置合わせ処理機能部において変形された画像の中の一つの画像上で、ユーザに関心領域を設定させる関心領域設定受付機能部と、
c)前記画像位置合わせ処理機能部による処理後の複数の画像及び基準とされた画像の中で前記関心領域設定受付機能部において関心領域が設定された画像を除く他の画像において、前記関心領域設定受付機能部により設定された関心領域に相当する関心領域の枠内では、前記関心領域が設定された画像上で前記関心領域設定受付機能部により設定された関心領域の枠内に存在する微小領域の中心点に対応する位置におけるデータ値を、前記画像位置合わせ処理機能部による処理の際に移動された複数の微小領域の中心点の位置におけるデータ値を用いた補間処理により算出し、その算出されたデータ値を前記関心領域が設定された画像を除く他の画像上の関心領域に含まれる仮想的な各微小領域のデータ値として採用する関心領域内データ値演算機能部と、
して動作させることを特徴としている。
本発明の第2の態様において、画像位置合わせ処理部及び関心領域設定受付部による処理は第1の態様と全く同じである。基準画像上又は変形後の一つの画像上で関心領域が設定されると、本発明の第2の態様において関心領域内データ値演算部は、その関心領域が設定された画像以外の他の画像上で、関心領域設定受付部により設定された関心領域に相当する関心領域に含まれる仮想的な微小領域におけるデータ値を補間演算により算出する。ここで「仮想的な微小領域」と呼ぶのは、通常、実際の微小領域は画像変形の際に移動しているため、関心領域が設定された画像上の微小領域の位置と他の画像上の微小領域と位置とは同じでない可能性が高いものの、微小領域が移動していないものとみなしたときの、つまりは関心領域が設定された画像と同じ位置にあるとしたときの微小領域であるからである。
具体的に関心領域内データ値演算部は例えば、関心領域内の仮想的な微小領域の中心点の位置におけるデータ値を、画像変形によって移動した状態にある複数の微小領域の中心点の位置におけるデータ値に基づく補間処理によって算出する。その補間処理の手法は特に問わず、また、或る一つの微小領域の中心点の位置におけるデータ値を求めるために、その周囲の移動した状態にある微小領域におけるデータ値を何個用いるかも特に問わない。ただし、画像変形によって移動した状態にある複数の微小領域の中心点は直線上に並んでいない可能性が高く、また等間隔でない可能性も高いから、そうした条件の下でも高い精度で補間が可能な手法を用いることが望ましい。こうして関心領域内データ値演算部は、関心領域が設定された画像を除く他の各画像上で、関心領域内の仮想的な微小領域の中心点の位置におけるデータ値を補間処理により求める。そして、関心領域の枠内に、中心点が存在する仮の微小領域をその関心領域に含まれる微小領域であるとみなす。なお、関心領域が設定された画像については単に、関心領域の枠内に中心点が存在する微小領域をその関心領域に含まれる微小領域であるとすればよい。
このようにして本発明に係る第2の態様においても、画像の位置合わせの際の画像変形のために、イメージングデータが得られた各微小領域の位置が画像上で移動してしまっている場合であっても、ユーザが設定した関心領域に含まれる微小領域を正確に抽出することができる。こうして、変形処理がなされた画像を含めた全ての比較解析や差異解析対象の画像において、ユーザが設定した関心領域に正確に含まれる微小領域において得られたデータに基づく多変量解析や仮説検定を行うことができる。
また、画像位置合わせ処理部で変形処理された画像上で関心領域を設定する場合、変形により微小領域の形状が矩形状でなくなると、その画像をそのまま表示部の画面上に表示することは難しい場合がある。そこで、その場合には、変更後の各微小領域のデータ値に基づく補間処理を行うことで、見かけ上、各微小領域の形状を矩形状に整形した画像を表示し、その画像上で関心領域の設定が行えるようにするとよい。
即ち、上記課題を解決するために成された本発明に係る第3の態様のイメージングデータ処理装置は、試料上の2次元的な測定領域内の複数の微小領域においてそれぞれ所定の分析又は観察を行うことで得られたデータの集合であるイメージングデータを処理するものであり、観察対象である部位が同じ又は互いに類似している複数の試料についてそれぞれ得られたイメージングデータ、又は、観察対象である部位が同じである一つの試料について異なる分析又は観察手法で得られた若しくは異なるパラメータの下で得られたイメージングデータを処理するイメージングデータ処理装置において、
a)処理対象である複数のイメージングデータに基づいて生成された複数の画像の中の一つを基準として、それぞれ得られた一又は複数の試料について同じ又は互いに類似している部位が一致するように、前記基準とされた画像以外の他の画像における各微小領域の位置の移動を伴う変形処理を行う画像位置合わせ処理部と、
b)前記画像位置合わせ処理部において変形された画像の中でユーザにより選択された一つの画像を所定の微小範囲に区切り、各微小領域の中心点に対応するデータ値を、前記画像位置合わせ処理部による変形処理の際に移動された複数の微小領域の中心点の位置におけるデータ値を用いた補間処理により算出し、該補間処理により算出されたデータ値に基づく画像を表示して該画像上でユーザに関心領域を設定させる関心領域設定受付部と、
c)前記画像位置合わせ処理部による処理後の複数の画像及び基準とされた画像の中で前記関心領域設定受付部において関心領域が設定された画像を除く他の画像において、少なくとも前記画像位置合わせ処理部により変形処理がなされた画像については画像毎に、前記関心領域設定受付部により設定された関心領域に相当する関心領域の枠内において、前記関心領域が設定された画像上で前記関心領域設定受付部により設定された関心領域の枠内に存在する微小領域の中心点に対応する位置におけるデータ値を、前記画像位置合わせ処理部による処理の際に移動された複数の微小領域の中心点の位置におけるデータ値を用いた補間処理により算出し、その算出されたデータ値を各画像上の関心領域に含まれる仮想的な各微小領域のデータ値として採用する関心領域内データ値演算部と、
を備えることを特徴としている。
また、本発明に係る第3の態様のイメージングデータ処理プログラムは、試料上の2次元的な測定領域内の複数の微小領域においてそれぞれ所定の分析又は観察を行うことで得られたデータの集合であるイメージングデータを処理するものであり、観察対象である部位が同じ又は互いに類似している複数の試料についてそれぞれ得られたイメージングデータ、又は、観察対象である部位が同じである一つの試料について異なる分析又は観察手法で得られた若しくは異なるパラメータの下で得られたイメージングデータを処理するイメージングデータ処理プログラムであって、コンピュータを、
a)処理対象である複数のイメージングデータに基づいて生成された複数の画像の中の一つを基準として、それぞれ得られた一又は複数の試料について同じ又は互いに類似している部位が一致するように、前記基準とされた画像以外の他の画像における各微小領域の位置の移動を伴う変形処理を行う画像位置合わせ処理機能部と、
b)前記画像位置合わせ処理機能部において変形された画像の中でユーザにより選択された一つの画像を所定の微小範囲に区切り、各微小領域の中心点に対応するデータ値を、前記画像位置合わせ処理機能部による変形処理の際に移動された複数の微小領域の中心点の位置におけるデータ値を用いた補間処理により算出し、該補間処理により算出されたデータ値に基づく画像を表示して該画像上でユーザに関心領域を設定させる関心領域設定受付機能部と、
c)前記画像位置合わせ処理機能部による処理後の複数の画像及び基準とされた画像の中で前記関心領域設定受付機能部において関心領域が設定された画像を除く他の画像において、少なくとも前記画像位置合わせ処理機能部により変形処理がなされた画像については画像毎に、前記関心領域設定受付機能部により設定された関心領域に相当する関心領域の枠内において、前記関心領域が設定された画像上で前記関心領域設定受付機能部により設定された関心領域の枠内に存在する微小領域の中心点に対応する位置におけるデータ値を、前記画像位置合わせ処理機能部による処理の際に移動された複数の微小領域の中心点の位置におけるデータ値を用いた補間処理により算出し、その算出されたデータ値を各画像上の関心領域に含まれる仮想的な各微小領域のデータ値として採用する関心領域内データ値演算機能部と、
して動作させることを特徴としている。
なお、本発明に係る第1乃至第3の態様のいずれにおいても、関心領域に含まれる(或いは含まれるとみなせる)微小領域に対応するデータ値に基づいて多変量解析や仮説検定、或いはより単純な平均値等の演算処理を行う場合、関心領域内に微小領域全体ではなく微小領域が部分的に含まれているときにその含まれている面積の割合に応じた重みをデータ値に乗じて演算処理を行うようにしてもよい。即ち、例えば関心領域内にその全体が含まれる微小領域に対応するデータ値については重み付けを1とし、関心領域内に面積の1/2のみが含まれる微小領域に対応するデータ値については重み付けを1/2として演算処理を行うようにすればよい。
こうした処理によれば、多変量解析や仮説検定、或いはより単純な平均値等の演算処理の結果に基づく比較解析や差異解析の精度を向上させることができる。
本発明に係るイメージングデータ処理装置及びイメージングデータ処理プログラムによれば、例えば比較解析や差異解析を行いたい複数の試料由来の画像上で関心領域を設定する際に、ユーザが一つの画像上で関心領域を設定することで、他の試料における画像上でもほぼ同じ部位に対応する関心領域を微小領域の単位で以て正確に設定することができる。それにより、それぞれの画像上の関心領域に含まれる微小領域におけるデータ値を用いた比較解析や差異解析などの精度を向上させることができる。
本発明に係るイメージングデータ処理装置を用いた第1実施例のイメージング質量分析装置の要部の構成図。 第1実施例のイメージング質量分析装置における特徴的な関心領域設定処理を含む解析手順のフローチャート。 第1実施例のイメージング質量分析装置における複数のMSイメージング画像の位置合わせ処理を説明するための概念図。 第1実施例のイメージング質量分析装置における関心領域設定処理の説明図。 第1実施例のイメージング質量分析装置における関心領域設定処理の説明図。 本発明に係るイメージングデータ処理装置を用いた第2実施例のイメージング質量分析装置の要部の構成図。 第2実施例のイメージング質量分析装置における関心領域設定処理の説明図。
[第1実施例]
以下、本発明に係るイメージングデータ処理装置を用いたイメージング質量分析装置の一実施例について、添付図面を参照して説明する。
図1は第1実施例のイメージング質量分析装置の要部の構成図である。本装置は、イメージング質量分析部1と、光学顕微観察部2と、データ処理部3と、操作部4と、表示部5と、を備える。
イメージング質量分析部1は例えばマトリクス支援レーザ脱離イオン化イオントラップ飛行時間型質量分析装置(MALDI−IT−TOFMS)を含み、生体組織切片などの試料6上の2次元的な測定領域内の多数の測定点それぞれについてのマススペクトルデータ(又はnが2以上のMSnスペクトルデータ)を取得する。光学顕微観察部2は同じ試料6上の少なくとも測定領域を含む範囲の光学顕微画像を取得するものである。
データ処理部3は、イメージング質量分析部1で得られた測定点毎のマススペクトルデータ(以下、これをまとめてMSイメージングデータという)及び光学顕微観察部2で得られた光学画像データを受けて所定の処理を行う。データ処理部3は、データ格納部30、光学画像作成部31、MSイメージング画像作成部32、光学画像位置合わせ処理部33、画像変形情報記憶部34、MSイメージング画像位置合わせ処理部35、関心領域設定部36、関心領域内微小領域決定部37、解析処理部38、及び、表示処理部39、を機能ブロックとして含む。
なお、一般にデータ処理部3の実体はパーソナルコンピュータ(又はより高性能なワークステーション)であり、該コンピュータにインストールされた専用のソフトウェア(つまりはコンピュータプログラム)を該コンピュータ上で動作させることにより、上記各ブロックの機能が達成されるものとすることができる。
なお、この実施例の装置では、非特許文献1に開示されている装置のように、イメージング質量分析部1と光学顕微観察部2とが一体化されており、装置の所定位置にセットされた試料6が自動的に又は手動操作に応じてイメージング質量分析部1による測定位置と光学顕微観察部2による撮像位置との間で移動する可能な装置である。ただし、必ずしもイメージング質量分析部1と光学顕微観察部2とが一体化されておらず、ユーザが手作業で試料6を搬送するものであってもよい。
本実施例のイメージング質量分析装置において、一つの試料6についてMSイメージングデータと光学画像データとを取得する際には次のようにする。試料6はマウス等の実験動物の肝臓(又は他の臓器)から切り出された切片試料であるものとする。
ユーザは、専用のプレート上に載置された、その表面にマトリクスを塗布していない試料6を装置の所定位置にセットし、操作部4で所定の操作を行う。すると、光学顕微観察部2がその試料6上の光学画像を撮影し、該画像を表示部5の画面上に表示する。ユーザはこの画像を確認して試料6上の測定領域を決定し、例えば操作部4により光学画像上で測定領域を囲む枠を設定することで測定領域を指示する。これにより、試料6上でイメージング質量分析を行う対象の測定領域が決まる。試料6の撮影により得られた光学画像データは測定領域の位置を特定する情報と共にデータ格納部30に格納される。
ユーザは上記試料6を載せたプレートを一旦装置から取り出し、試料6の表面に適宜のマトリクスを塗布したあと該プレートを装置に戻す。そして、操作部4により質量分析の実行を指示する。すると、イメージング質量分析部1は上記測定領域内を格子状に区切った多数の矩形状の微小領域についてそれぞれ質量分析を実行しマススペクトルデータを取得する。その結果、測定領域内の微小領域の数に相当するマススペクトルデータの集合、つまりMSイメージングデータが得られ、このデータがデータ格納部30に格納される。一つの試料6についての光学画像データ及びMSイメージングデータは関連付けて又は同一ファイルに格納される。なお、MALDIイオン源において試料6に照射されるレーザ光のスポット形状は略円形(又は略楕円形)であるため、厳密に言えば矩形状の微小領域に対応するマススペクトル情報が得られるわけではないが、各微小領域の中心点にほぼ合わせて所定径のレーザ光を照射して質量分析を行うことで、矩形状の微小領域に対応するマススペクトル情報が得られるものとみなす。
比較解析を行う複数の試料、例えば癌を発症しているマウスの肝臓から切り出した切片試料と正常であるマウスの肝臓から切り出した切片試料とについて、上述したようにそれぞれイメージング質量分析部1による測定及び光学顕微観察部2における光学顕微観察を実施することで、MSイメージングデータと光学画像データとをそれぞれ収集する。
次に、上記のように収集されたデータに対してデータ処理部3において実行される特徴的なデータ処理について図2〜図5を参照しつつ説明する。図2はこのデータ処理の手順を示すフローチャート、図3は複数のMSイメージング画像の位置合わせ処理を説明するための概念図、図4及び図5は関心領域設定処理の説明図である。
ユーザは操作部4により解析処理対象である複数のMSイメージング画像を指定する(ステップS1)。具体的には、一つのMSイメージング画像は、試料を特定する情報(例えば複数の試料に付された連続番号)とm/値とにより指定可能である。三以上のMSイメージング画像を指定することも可能であるが、説明を簡単にするために、ここでは二つのMSイメージング画像が指定される場合を説明する。いま一例として、図3に示すように、試料Aのm/z=M1におけるMSイメージング画像と試料Bのm/z=M1におけるMSイメージング画像とが解析処理対象として指定されたものとする。また、このとき、いずれの画像を基準とするのかも併せてユーザが指定するものとする。ここでは試料AのMSイメージング画像を基準としたものとする。
なお、ステップS1では、一つのMSイメージング画像として一つの試料の特定のm/z値における信号強度分布を示す画像ではなく、m/z値全体、特定のm/z値範囲、又は特定の複数のm/z値における信号強度値に基づいて微小領域毎に一つずつ算出されたデータ値により構成される画像が指定されるようにしてよい。例えば、一つの試料の測定領域内の各微小領域から得られたマススペクトルデータに対し主成分分析を行い、それにより求まった代表的な一つの主成分における微小領域毎のスコア値により構成される画像を一つのMSイメージング画像としてもよい。もちろん、微小領域毎に一つのデータ値が得られるものであれば、主成分分析以外の様々な多変量解析法を用いることができる。
ステップS1における上述したような画像の指定を受けて、光学画像作成部31は指定された複数のMSイメージング画像にそれぞれ対応する測定領域内の光学顕微画像、つまりは試料Aと試料Bのほぼ同じ測定領域内の光学顕微画像を構成する光学画像データをデータ格納部30から読み出す(ステップS2)。なお、このとき、光学画像作成部31は読み出された光学画像データから光学顕微画像を作成して表示部5の画面上に表示するようにしてもよい。
次に、光学画像位置合わせ処理部33は、基準とされた試料Aにおける光学顕微画像と他方の試料Bにおける光学顕微画像とで同じ部位の位置や大きさ、形状が揃うように、所定のアルゴリズムに従って試料Bにおける光学顕微画像を適宜変形することで、画像の位置合わせ処理を実行する。なお、この位置合わせ処理対象の複数の画像の空間分解能、この場合には光学顕微画像の画素の大きさが揃っていない場合には、基準画像における画素の大きさに他の画像における画素の大きさが一致するように、補間処理又はビニング処理を実行するとよい。
位置合わせ処理の際には様々なアルゴリズムを用いることができる。例えば、各光学顕微画像の各画素の画素値について異なる画像間での相互相関関数を求め、相互相関が最大になるように基準画像以外の他の画像の各画素の位置をずらすことにより画像を変形させる方法を採用することができる。ここで、光学顕微画像における画素値はカラーの三原色であるR、G、Bのうちのいずれかの色成分についての輝度値、又は、それら三つの色成分のうちの二つ若しくは三つの色成分についての輝度値を所定の計算式に従って合成した値を用いるとよい。
画像上の各画素の位置をそれぞれずらすことで画像を変形する際には例えば、画素毎に、直線移動、回転、拡大・縮小、剪断などのアフィン変換を実施するとよい。また、アフィン変換は線形の変形であるが、より高い精度で画像を変形させるために非線形の変形を行ってもよい。具体的には、位置合わせ処理のアルゴリズムとして、例えば医療分野で広く利用されている画像レジストレーション技術を利用することができる。この処理によって、試料Bにおける光学顕微画像を試料Aにおける光学顕微画像に合わせるための画像変形情報が得られるから、この画像変形情報を画像変形情報記憶部34に保存する(ステップS3)。
次に、MSイメージング画像作成部32はステップS1で指定された複数のMSイメージング画像を構成するMSイメージングデータをデータ格納部30から読み出す(ステップS4)。そして、MSイメージング画像位置合わせ処理部35は、画像変形情報記憶部34から試料Aと試料Bとの位置合わせのための画像変形情報を読み出し、その画像変更情報を利用して、基準でないほう、つまりは試料BにおけるMSイメージング画像を変形させる画像変形処理を実施する(ステップS5)。なお、この位置合わせ処理の際にも対象とする複数のMSイメージング画像の空間分解能、つまり微小領域の大きさが揃っていない場合には、基準となるMSイメージング画像における微小領域の大きさに他の画像における微小領域の大きさが一致するように、補間処理又はビニング処理を実行するとよい。
この位置合わせ処理では、MSイメージング画像のパターンとは無関係に、与えられた画像変形情報に基づいて、該画像における各微小領域を適宜に移動させたり変形させたりする。ステップS3で求められた画像変形情報の精度が高く、各試料において光学顕微画像とMSイメージング画像とで位置のずれが無視できる程度であれば、画像変形後のMSイメージング画像同士は同じ部位がほぼ同じ位置、大きさ及び形状になる。即ち、画像加工処理によって複数のMSイメージング画像の位置合わせが高い精度で以て実現される。
次に、関心領域設定部36はステップS5で位置合わせが行われたあとのMSイメージング画像を表示処理部39を通して表示部5の画面上に表示し、基準となる試料AにおけるMSイメージング画像上での関心領域の指定を受け付ける(ステップS6)。具体的には、ユーザが操作部4の一部であるポインティングデバイスを操作し、表示されているMSイメージング画像上に任意の形状、大きさの枠を描く。すると、関心領域設定部36はそのMSイメージング画像上においてその枠で囲まれる範囲を関心領域として認識する。
画像上には各微小領域の範囲が示されているわけではないから、ユーザにより設定される関心領域の範囲と各微小領域の境界とは全く無関係である。図4は、設定された関心領域と基準画像上の微小領域との関係の一例を示す図である。基準画像は変形が加えられていないので、微小領域は格子状に整然と配列されている。関心領域内微小領域決定部37は、矩形状である各微小領域の中心点を求め、その中心点が関心領域の範囲内に存在するか否かを判定する。そして、中心点が関心領域の範囲内に存在する微小領域を抽出する(ステップS7)。図4では、各微小領域の中心点を丸印で示し、関心領域の範囲に含まれる中心点を網掛けした丸印で、関心領域の範囲に含まれない中心点を白い丸印で示している。この例では、関心領域の範囲に含まれる中心点は4個であり、それら中心点に対応する四つの微小領域がこの関心領域に含まれる微小領域であるとみなす。
一方、上述したように画像の位置合わせが行われているので、基準画像でないMSイメージング画像上でも関心領域の位置(画像上での座標位置)は基準画像上と同じであるとすることができる。ただし、基準画像でないMSイメージング画像では画像変形によって各微小領域の位置や形状が整然とした格子状ではなくなっている可能性が高い。図5は、設定された関心領域と基準画像ではないMSイメージング画像上の微小領域との関係の一例を示す図である。この例のように各微小領域の形状は矩形状ではなく歪んでおり、その配置も整然とした格子状ではない。このようなMSイメージング画像についても、関心領域内微小領域決定部37は、各微小領域の中心点を求め、その中心点が関心領域の範囲内に存在するか否かを判定する。そして、中心点が関心領域の範囲内に存在する微小領域を抽出する。図5では、各微小領域の中心点を四角印で示し、関心領域の範囲に含まれる中心点を■印で、関心領域の範囲に含まれない中心点を□印で示している。この例では、関心領域の範囲に含まれる中心点は5個であり、それら中心点に対応する五つの微小領域がこの関心領域に含まれる微小領域であるとみなす。
図4と図5とを比較すれば分かるように、画像上の関心領域の範囲は同じであるが、微小領域の形状及び配置が異なるために、関心領域の範囲に含まれる微小領域が異なるものとなる。図5の例では、基準画像上の関心領域の範囲に含まれる微小領域よりも数が増加しているが、画像変形の状態によっては、微小領域の数が減少する場合もあり得る。このようにして複数の試料についてのMSイメージング画像の位置合わせのために画像変形がなされた場合に、各画像上で関心領域に含まれる微小領域を適切に抽出することができる。
解析処理部38は、複数のMSイメージング画像上の関心領域に含まれるとして抽出された複数の微小領域に対応するマススペクトルデータに基づく所定の多変量解析や仮説検定を行う(ステップS8)。そして、表示処理部39を通して解析結果を表示部5に表示する(ステップS9)。ユーザにより設定された関心領域の範囲に含まれる微小領域に対して得られたマススペクトルデータに基づいた多変量解析や仮説検定を行うことができる。それにより、精度の高い多変量解析や仮説検定を行うことができる。
[第2実施例]
本発明に係るイメージングデータ処理装置を用いたイメージング質量分析装置の別の実施例について、添付図面を参照して説明する。図6は第2実施例のイメージング質量分析装置の要部の構成図、図7は第2実施例のイメージング質量分析装置における関心領域設定処理の説明図である。
図6において、図1に示した第1実施例のイメージング質量分析装置と同じ構成要素には同じ符号を付している。この第2実施例のイメージング質量分析装置は第1実施例のイメージング質量分析装置とほぼ同じ構成要素を有するが、データ処理部3が中心点データ値補間演算部301を有する点が第1実施例と相違する。この相違点を中心に、第2実施例のイメージング質量分析装置の特徴的な動作について説明する。
図2に示したフローチャートの中でステップS1〜S6の処理、つまりは画像の位置合わせや位置合わせされた画像上での関心領域の設定については、この第2実施例のイメージング質量分析装置における動作は第1実施例のイメージング質量分析装置と全く同じである。また、関心領域内微小領域決定部37が、基準画像上で、矩形状である各微小領域の中心点が関心領域の範囲内に存在するか否かを判定し、中心点が関心領域の範囲内に存在する微小領域を抽出する、という点も第1実施例と同様である。第2実施例のイメージング質量分析装置では、それ以降の処理が第1実施例とは異なる。
当然のことながら、この場合にも、基準画像でないMSイメージング画像では画像変形によって各微小領域の位置や形状が整然とした格子状ではなくなっている可能性が高い。図7は、設定された関心領域と基準画像ではないMSイメージング画像上の微小領域との関係の一例を示す図である。ここでは、関心領域内微小領域決定部37は基準画像でないMSイメージング画像上においても上述したような基準画像と同じように整然と矩形状の微小領域が配列されているものとみなす(ここでは、実際にはその微小領域は存在しないので仮の微小領域と呼ぶ)。
図7中に仮の微小領域の中心点を丸印で示す。中心点データ値補間演算部301は、関心領域に中心点が含まれる仮の微小領域におけるマススペクトルデータを、その中心点の付近にある画像変形された複数の微小領域におけるマススペクトルデータの補間処理によって算出する。もちろん、特定のm/z値における信号強度値のみが必要ある場合には、その信号強度値のみを補間処理により算出すればよい。また、主成分分析における特定の主成分のスコア値などの計算値が必要である場合には、その計算値を補間処理によって求めればよい。
具体的には例えば、図7において、中心点P1を有する仮の微小領域におけるマススペクトルデータは、その中心点を取り囲む6個の中心点Q1〜Q6を有する微小領域におけるマススペクトルデータに基づく補間処理により算出される。この補間処理の際には、中心点P1と中心点Q1〜Q6それぞれとの距離の差異を反映した計算を行うとよい。同様にして、関心領域に中心点が含まれる全ての仮の微小領域についてマススペクトルデータを補間処理により求め、その結果を基準画像において関心領域に含まれる各微小領域のマススペクトルデータと同等に扱えばよい。
なお、基準としたMSイメージング画像上の微小領域に合わせた仮の微小領域に対応する補間値を求めるのではなく、基準としたMSイメージング画像や基準ではないMSイメージング画像のいずれとも異なる、全く別に定めた微小領域の2次元的な配列に合わせて各MSイメージング画像における仮の微小領域毎の補間値を求めるようにしてもよい。
また、上記実施例ではいずれも、関心領域の範囲内に中心点が存在する微小領域又は仮の微小領域について得られているマススペクトルデータ、特定のm/z値における信号強度値、或いは特定の主成分のスコア値などがそのまま多変量解析や仮説検定に利用されることになるが、関心領域の範囲内に含まれる微小領域の面積に応じて、多変量解析や仮説検定に利用される数値に重み付けを行うようにしてもよい。即ち、関心領域の範囲内に微小領域の全体が含まれている場合には重み付け係数を1にし、関心領域の範囲内に微小領域の一部のみが含まれている場合にはその含まれている面積の比率に応じた重み付け係数を決定し、その重み付け係数に応じた多変量解析や仮説検定の演算を行うとよい。これにより、より精度の高い解析が可能となる。
[各種変形例]
上記第1、第2実施例では、MSイメージング画像の位置合わせのために光学顕微画像の位置合わせにより取得した画像変形情報を用いたが、これはMSイメージング画像上で観測される分布のパターンでは十分な位置合わせが難しいことが多いためである。したがって、複数のMSイメージング画像上で観測される分布のパターンで十分な位置合わせが可能である場合には、あえて光学顕微画像の位置合わせにより取得した画像変形情報を用いる必要はないし、図2におけるステップS2、S3の処理自体が不要である。
また上記第1、第2実施例では、変形処理がなされていない基準画像上で関心領域の設定を可能としていたが、変形された画像上で関心領域の設定を行えるようにしてもよい。ただし、画像変形によって微小領域の形状が矩形状でなくなるために、元の各微小領域のデータ値に基づいてそのまま画像を作成すると、画像が歪む等、不自然になる場合がある。そこで、元の各微小領域のデータ値に基づいてそのまま画像を作成せず、第2実施例で説明したのと同様の補間によって、見かけ上、矩形状の微小領域に対応するデータ値を求め、このデータ値に基づいて作成した画像を表示するようにしてもよい。
また上記第1、第2実施例では、イメージング質量分析部1と光学顕微観察部2とが実質的に一体化されており、各試料の光学顕微鏡画像とMSイメージング画像とがほぼ正確に対応している(実質的な位置ずれがない)ことを想定しているが、イメージング質量分析部1と光学顕微観察部2とが一体となっていない装置の場合には、光学顕微鏡画像とMSイメージング画像との位置関係が正確に対応していないことが多い。そこで、こうした装置では、各試料について得られたデータにおいて、まず、光学顕微鏡画像とMSイメージング画像との間で上述したような画像位置合わせ処理を行い、その後、試料Aと試料Bとの間での画像位置合わせ処理を行うとよい。また、試料Aにおいて光学顕微鏡画像とMSイメージング画像との画像位置合わせを行い、さらに試料BのMSイメージング画像と試料Aの光学顕微鏡画像との画像位置合わせを行ってもよい。
このように光学顕微鏡画像をMSイメージング画像との位置関係が合っている場合、或いは、光学顕微鏡画像とMSイメージング画像とで画像位置合わせを行う場合には、光学顕微鏡画像を表示して、該画像上で関心領域の設定を行えるようにしてもよい。この場合、MSイメージング画像を基準として、これに合うように光学顕微鏡画像を変形したうえで該画像を表示して関心領域を設定できるようにしてもよい。
また、上記第1、第2実施例は本発明に係るイメージングデータ処理装置をイメージング質量分析装置に適用した例であるが、本発明が適用可能な装置、システムはこれに限らない。
即ち、本発明による処理の対象のイメージングデータは、光学顕微鏡、位相差顕微鏡、共焦点顕微鏡といった各種の顕微鏡、フーリエ変換赤外分光光度測定(FTIR)イメージング装置、ラマン分光イメージング装置、電子線マイクロアナライザ(EPMA)などにより得られた、試料上の2次元的な測定領域内の複数の微小領域それぞれにおけるデータとすることができる。
画像位置合わせの対象とするイメージングデータは、互いに異なる分析手法によるデータ同士でもよい。例えば、上記第1、第2実施例では、MSイメージング画像同士や、光学顕微鏡画像とMSイメージング画像との間での画像位置合わせを行う例を示したが、同一試料に対して測定されたラマン分光イメージング画像とMSイメージング画像との間で画像位置合わせを行い、いずれかの画像上で関心領域の設定を行ってもよい。それ以外にも、同一試料に対し上記の複数のイメージング装置で測定を行うことで得られたイメージング画像同士や、複数の試料に対し上記の複数のイメージング装置で測定を行うことで得られたイメージング画像同士に対して上述したデータ処理を適用してもよい。
さらにまた、上記実施例や変形例はあくまでも本発明の一例であり、本発明の趣旨の範囲でさらに適宜に変更、修正、追加を行っても本願特許請求の範囲に包含されることは当然である。
1…イメージング質量分析部
2…光学顕微観察部
3…データ処理部
30…データ格納部
31…光学画像作成部
32…MSイメージング画像作成部
33…光学画像位置合わせ処理部
34…画像変形情報記憶部
35…MSイメージング画像位置合わせ処理部
36…関心領域設定部
37…関心領域内微小領域決定部
38…解析処理部
39…表示処理部
301…中心点データ値補間演算部
4…操作部
5…表示部
6…試料

Claims (6)

  1. 試料上の2次元的な測定領域内の複数の微小領域においてそれぞれ所定の分析又は観察を行うことで得られたデータの集合であるイメージングデータを処理するものであり、観察対象である部位が同じ又は互いに類似している複数の試料についてそれぞれ得られたイメージングデータ、又は、観察対象である部位が同じである一つの試料について異なる分析又は観察手法で得られた若しくは異なるパラメータの下で得られたイメージングデータを処理するイメージングデータ処理装置において、
    a)処理対象である複数のイメージングデータに基づいて生成された複数の画像の中の一つを基準として、それぞれ得られた一又は複数の試料について同じ又は互いに類似している部位が一致するように、前記基準とされた画像以外の他の画像における各微小領域の位置の移動を伴う変形処理を行う画像位置合わせ処理部と、
    b)前記画像位置合わせ処理部において基準とされた画像上又は前記画像位置合わせ処理部において変形された画像の中の一つの画像上で、ユーザに関心領域を設定させる関心領域設定受付部と、
    c)前記画像位置合わせ処理部による処理後の複数の画像及び基準とされた画像の中で前記関心領域設定受付部において関心領域が設定された画像を除く他の画像において、該画像位置合わせ処理部による処理の際に移動された微小領域の中心点が前記関心領域設定受付部により設定された関心領域の枠内に存在する微小領域が該関心領域に含まれる微小領域であるとみなすことにより、各画像において関心領域に含まれる微小領域を決定する関心領域対応微小領域決定部と、
    を備えることを特徴とするイメージングデータ処理装置。
  2. 試料上の2次元的な測定領域内の複数の微小領域においてそれぞれ所定の分析又は観察を行うことで得られたデータの集合であるイメージングデータを処理するものであり、観察対象である部位が同じ又は互いに類似している複数の試料についてそれぞれ得られたイメージングデータ、又は、観察対象である部位が同じである一つの試料について異なる分析又は観察手法で得られた若しくは異なるパラメータの下で得られたイメージングデータを処理するイメージングデータ処理装置において、
    a)処理対象である複数のイメージングデータに基づいて生成された複数の画像の中の一つを基準として、それぞれ得られた一又は複数の試料について同じ又は互いに類似している部位が一致するように、前記基準とされた画像以外の他の画像における各微小領域の位置の移動を伴う変形処理を行う画像位置合わせ処理部と、
    b)前記画像位置合わせ処理部において基準とされた画像上又は前記画像位置合わせ処理部において変形された画像の中の一つの画像上で、ユーザに関心領域を設定させる関心領域設定受付部と、
    c)前記画像位置合わせ処理部による処理後の複数の画像及び基準とされた画像の中で前記関心領域設定受付部において関心領域が設定された画像を除く他の画像において、前記関心領域設定受付部により設定された関心領域に相当する関心領域の枠内では、前記関心領域が設定された画像上で前記関心領域設定受付部により設定された関心領域の枠内に存在する微小領域の中心点に対応する位置におけるデータ値を、前記画像位置合わせ処理部による処理の際に移動された複数の微小領域の中心点の位置におけるデータ値を用いた補間処理により算出し、その算出されたデータ値を前記関心領域が設定された画像を除く他の画像上の関心領域に含まれる仮想的な各微小領域のデータ値として採用する関心領域内データ値演算部と、
    を備えることを特徴とするイメージングデータ処理装置。
  3. 試料上の2次元的な測定領域内の複数の微小領域においてそれぞれ所定の分析又は観察を行うことで得られたデータの集合であるイメージングデータを処理するものであり、観察対象である部位が同じ又は互いに類似している複数の試料についてそれぞれ得られたイメージングデータ、又は、観察対象である部位が同じである一つの試料について異なる分析又は観察手法で得られた若しくは異なるパラメータの下で得られたイメージングデータを処理するイメージングデータ処理装置において、
    a)処理対象である複数のイメージングデータに基づいて生成された複数の画像の中の一つを基準として、それぞれ得られた一又は複数の試料について同じ又は互いに類似している部位が一致するように、前記基準とされた画像以外の他の画像における各微小領域の位置の移動を伴う変形処理を行う画像位置合わせ処理部と、
    b)前記画像位置合わせ処理部において変形された画像の中でユーザにより選択された一つの画像を所定の微小範囲に区切り、各微小領域の中心点に対応するデータ値を、前記画像位置合わせ処理部による変形処理の際に移動された複数の微小領域の中心点の位置におけるデータ値を用いた補間処理により算出し、該補間処理により算出されたデータ値に基づく画像を表示して該画像上でユーザに関心領域を設定させる関心領域設定受付部と、
    c)前記画像位置合わせ処理部による処理後の複数の画像及び基準とされた画像の中で前記関心領域設定受付部において関心領域が設定された画像を除く他の画像において、少なくとも前記画像位置合わせ処理部により変形処理がなされた画像については画像毎に、前記関心領域設定受付部により設定された関心領域に相当する関心領域の枠内において、前記関心領域が設定された画像上で前記関心領域設定受付部により設定された関心領域の枠内に存在する微小領域の中心点に対応する位置におけるデータ値を、前記画像位置合わせ処理部による処理の際に移動された複数の微小領域の中心点の位置におけるデータ値を用いた補間処理により算出し、その算出されたデータ値を各画像上の関心領域に含まれる仮想的な各微小領域のデータ値として採用する関心領域内データ値演算部と、
    を備えることを特徴とするイメージングデータ処理装置。
  4. 試料上の2次元的な測定領域内の複数の微小領域においてそれぞれ所定の分析又は観察を行うことで得られたデータの集合であるイメージングデータを処理するものであり、観察対象である部位が同じ又は互いに類似している複数の試料についてそれぞれ得られたイメージングデータ、又は、観察対象である部位が同じである一つの試料について異なる分析又は観察手法で得られた若しくは異なるパラメータの下で得られたイメージングデータを処理するイメージングデータ処理プログラムであって、コンピュータを、
    a)処理対象である複数のイメージングデータに基づいて生成された複数の画像の中の一つを基準として、それぞれ得られた一又は複数の試料について同じ又は互いに類似している部位が一致するように、前記基準とされた画像以外の他の画像における各微小領域の位置の移動を伴う変形処理を行う画像位置合わせ処理機能部と、
    b)前記画像位置合わせ処理機能部において基準とされた画像上又は前記画像位置合わせ処理機能部において変形された画像の中の一つの画像上で、ユーザに関心領域を設定させる関心領域設定受付機能部と、
    c)前記画像位置合わせ処理機能部による処理後の複数の画像及び基準とされた画像の中で前記関心領域設定受付機能部において関心領域が設定された画像を除く他の画像において、該画像位置合わせ処理機能部による処理の際に移動された微小領域の中心点が前記関心領域設定受付機能部により設定された関心領域の枠内に存在する微小領域が該関心領域に含まれる微小領域であるとみなすことにより、各画像において関心領域に含まれる微小領域を決定する関心領域対応微小領域決定機能部と、
    して動作させることを特徴とするイメージングデータ処理用プログラム。
  5. 試料上の2次元的な測定領域内の複数の微小領域においてそれぞれ所定の分析又は観察を行うことで得られたデータの集合であるイメージングデータを処理するものであり、観察対象である部位が同じ又は互いに類似している複数の試料についてそれぞれ得られたイメージングデータ、又は、観察対象である部位が同じである一つの試料について異なる分析又は観察手法で得られた若しくは異なるパラメータの下で得られたイメージングデータを処理するイメージングデータ処理プログラムであって、コンピュータを、
    a)処理対象である複数のイメージングデータに基づいて生成された複数の画像の中の一つを基準として、それぞれ得られた一又は複数の試料について同じ又は互いに類似している部位が一致するように、前記基準とされた画像以外の他の画像における各微小領域の位置の移動を伴う変形処理を行う画像位置合わせ処理機能部と、
    b)前記画像位置合わせ処理機能部において基準とされた画像上又は前記画像位置合わせ処理機能部において変形された画像の中の一つの画像上で、ユーザに関心領域を設定させる関心領域設定受付機能部と、
    c)前記画像位置合わせ処理機能部による処理後の複数の画像及び基準とされた画像の中で前記関心領域設定受付機能部において関心領域が設定された画像を除く他の画像において、前記関心領域設定受付機能部により設定された関心領域に相当する関心領域の枠内では、前記関心領域が設定された画像上で前記関心領域設定受付機能部により設定された関心領域の枠内に存在する微小領域の中心点に対応する位置におけるデータ値を、前記画像位置合わせ処理機能部による処理の際に移動された複数の微小領域の中心点の位置におけるデータ値を用いた補間処理により算出し、その算出されたデータ値を前記関心領域が設定された画像を除く他の画像上の関心領域に含まれる仮想的な各微小領域のデータ値として採用する関心領域内データ値演算機能部と、
    して動作させることを特徴とするイメージングデータ処理用プログラム。
  6. 試料上の2次元的な測定領域内の複数の微小領域においてそれぞれ所定の分析又は観察を行うことで得られたデータの集合であるイメージングデータを処理するものであり、観察対象である部位が同じ又は互いに類似している複数の試料についてそれぞれ得られたイメージングデータ、又は、観察対象である部位が同じである一つの試料について異なる分析又は観察手法で得られた若しくは異なるパラメータの下で得られたイメージングデータを処理するイメージングデータ処理プログラムであって、コンピュータを、
    a)処理対象である複数のイメージングデータに基づいて生成された複数の画像の中の一つを基準として、それぞれ得られた一又は複数の試料について同じ又は互いに類似している部位が一致するように、前記基準とされた画像以外の他の画像における各微小領域の位置の移動を伴う変形処理を行う画像位置合わせ処理機能部と、
    b)前記画像位置合わせ処理機能部において変形された画像の中でユーザにより選択された一つの画像を所定の微小範囲に区切り、各微小領域の中心点に対応するデータ値を、前記画像位置合わせ処理機能部による変形処理の際に移動された複数の微小領域の中心点の位置におけるデータ値を用いた補間処理により算出し、該補間処理により算出されたデータ値に基づく画像を表示して該画像上でユーザに関心領域を設定させる関心領域設定受付機能部と、
    c)前記画像位置合わせ処理機能部による処理後の複数の画像及び基準とされた画像の中で前記関心領域設定受付機能部において関心領域が設定された画像を除く他の画像において、少なくとも前記画像位置合わせ処理機能部により変形処理がなされた画像については画像毎に、前記関心領域設定受付機能部により設定された関心領域に相当する関心領域の枠内において、前記関心領域が設定された画像上で前記関心領域設定受付機能部により設定された関心領域の枠内に存在する微小領域の中心点に対応する位置におけるデータ値を、前記画像位置合わせ処理機能部による処理の際に移動された複数の微小領域の中心点の位置におけるデータ値を用いた補間処理により算出し、その算出されたデータ値を各画像上の関心領域に含まれる仮想的な各微小領域のデータ値として採用する関心領域内データ値演算機能部と、
    して動作させることを特徴とするイメージングデータ処理プログラム。
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