JPWO2019186910A1

JPWO2019186910A1 - 軸流羽根及び送風機

Info

Publication number: JPWO2019186910A1
Application number: JP2020508715A
Authority: JP
Inventors: 雄一安田; 晃史藤田
Original assignee: Mitsubishi Electric Corp
Current assignee: Mitsubishi Electric Corp
Priority date: 2018-03-29
Filing date: 2018-03-29
Publication date: 2020-12-03
Anticipated expiration: 2038-03-29
Also published as: EP3779207B1; EP3779207A1; KR20200123215A; EP3779207A4; CN111919034A; KR102405401B1; JP6942242B2; WO2019186910A1

Abstract

軸流羽根（２００）は、回転軸を中心にシャフト（１０１）を回転させる電動機（１００）のシャフト（１０１）が貫通されるボス（２０２）と、電動機（１００）側が開口した円筒形状であって、ボス（２０２）と同軸でありボス（２０２）の周囲を囲うハブ（２０５）と、ハブ（２０５）の内部に設置されて、ハブ（２０５）の内部の空間を二つ以上に隔てる仕切り板（４００）とを備える。

Description

本発明は、軸流羽根及びこれを有する送風機に関する。

事務所又はリビングといった箇所に設置され、電動機により羽根を回転させて風を吹き送る送風機において、電動機と羽根とを結合する羽根中央部は、特許文献１に開示されるように、電動機のシャフトが貫通されるボスと、一端が開口した円筒形状であり翼が配置されるハブとで構成され、電動機の羽根側の面とハブとで囲まれる空間が形成される構造となっていた。

特開平５−０１８３９８号公報

上記構造の送風機においては、電動機と羽根のハブとによって囲まれた空間には、気柱共鳴又はヘルツホルム共鳴など、空間の寸法によって決まる周波数で共鳴現象が発生する。共鳴の周波数が電動機のベアリング音などの周波数と一致した場合には、音が増幅され、運転騒音となる。共鳴の周波数を電動機のベアリング音などの周波数とずらして音の増幅を抑えるためには、羽根のハブ内の空間寸法を変更する必要があるが、要求性能への影響から容易に変更できないことがある。

このように、電動機の羽根側の面とハブとで囲まれる空間が形成される構造を有する送風機は、共鳴による運転音の増大を防止することが難しかった。

本発明は、これを鑑みてなされたものであって、電動機の羽根側の面とハブとで囲まれる空間が形成される構造を有し、運転音の増大を容易に防止できる送風機を得ることを目的とする。

上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、回転軸を中心にシャフトを回転させる電動機のシャフトが貫通されるボスを備える。本発明は、電動機側が開口した円筒形状であって、ボスと同軸でありボスの周囲を囲うハブを備える。本発明は、ハブの内部に設置されて、ハブの内部の空間を二つ以上に隔てる仕切り板を備える。

本発明に係る送風機は、電動機の羽根側の面とハブとで囲まれる空間が形成される構造を有し、共鳴による運転音の増大を容易に防止できるという効果を奏する。

本発明の実施の形態１に係る軸流羽根を用いた送風機であるサーキュレータファンの斜視図実施の形態１に係るサーキュレータファンの側断面図実施の形態１に係るサーキュレータファンの軸流羽根の部分を拡大した部分断面図実施の形態１に係るサーキュレータファンの電動機と羽根の取付構造の分解斜視図実施の形態１に係るサーキュレータファンのハブ内部の側断面拡大図本発明の実施の形態２に係るサーキュレータファンのハブ内部の側断面拡大図本発明の実施の形態３に係るサーキュレータファンのハブ内部の側断面拡大図実施の形態３に係るサーキュレータファンのハブ内部を区切る仕切り板の斜視図

以下に、本発明の実施の形態に係る軸流羽根及び送風機を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。

実施の形態１．
図１は、本発明の実施の形態１に係る軸流羽根を用いた送風機であるサーキュレータファンの斜視図である。図２は、実施の形態１に係るサーキュレータファンの側断面図である。図１及び図２に示すように、送風機であるサーキュレータファン１は、床面設置用のスタンド２と、上下方向に旋回可能にスタンド２に保持された本体フレーム３とを有する。本体フレーム３には、電動機１００と、電動機１００に通電される電圧を調節して駆動速度を変更する電気ユニット４とが取り付けられており、電源コード５を介して外部電源が供給される。電動機１００のシャフト１０１には、軸流羽根２００が取り付けられている。電動機１００が駆動されることで軸流羽根２００が回転し、サーキュレータファン１は、前方に風を吹き送る。

図３は、実施の形態１に係るサーキュレータファンの軸流羽根の部分を拡大した部分断面図である。なお、図３は、電動機１００は側面を図示し、軸流羽根２００は断面を示している。図４は、実施の形態１に係るサーキュレータファンの電動機と羽根の取付構造の分解斜視図である。図３及び図４に示すように、軸流羽根２００の中央部２０１は、電動機１００のシャフト１０１が嵌合するボス穴２０３が形成されたボス２０２と、翼２０４が配置されるハブ２０５とで構成される。ハブ２０５は、一端が開口した円筒形状であり、中心軸はボス２０２の中心軸と同軸である。軸流羽根２００がシャフト１０１に取り付けられた状態では、ハブ２０５の開口端２０６は電動機１００側を向く。また、ボス２０２の端面２０７は開口端２０６よりもハブ２０５の内側に入り込んでいる。

一方、電動機１００のシャフト１０１は、先端部１０２と電動機フレーム１０３との間に溝１０４が設けられている。溝１０４には、Ｃリング１０５が係合されている。また、先端部１０２には、Ｄカット形状のねじ部１０７が形成されている。ボス穴２０３にシャフト１０１を通した後に袋ナット１０８をねじ部１０７に締め付けることで、軸流羽根２００がシャフト１０１に固定される。このとき、軸流羽根２００と袋ナット１０８との間には駆動伝達板３００が挟まれ、ボス２０２とＣリング１０５との間には突き当て部となる樹脂ワッシャ１０６と仕切り板４００とが挟まれ、固定される。

駆動伝達板３００は、板面３０１の中央に、シャフト１０１の先端部１０２のＤカットと同形状の穴３０２が形成されている。板面３０１の端３０３，３０４には、板面３０１に対し垂直に配置された爪３０５，３０６が設けられている。穴３０２がＤカット形状のねじ部１０７と係合し、爪３０５，３０６がハブ２０５の前面２０５ａに設けられた差込穴２０８，２０９に係合されることで、シャフト１０１の回転が軸流羽根２００に伝達される。

仕切り板４００は、板面４０１の中央にシャフト１０１の直径と同寸法の穴４０２が形成されている。仕切り板４００の外径は、ハブ２０５の内径よりも小さい寸法の形状となっている。

図５は、実施の形態１に係るサーキュレータファンのハブ内部の側断面拡大図である。軸流羽根２００とともに仕切り板４００が電動機１００に組み付けられたとき、仕切り板４００は、ハブ２０５の内部に設置され、図３に示したハブ２０５と電動機１００との間に形成される空間５００を空間５０１と空間５０２とに隔てる。仕切り板４００が空間５００を空間５０１と空間５０２とに隔てることにより、仕切り板４００よりも電動機１００側の空間５０２で共鳴が発生する。仕切り板４００を設置した場合には、共鳴が発生する空間の軸流羽根２００の回転軸方向の寸法は、ハブ２０５の前面２０５ａと仕切り板４００との間の寸法Ａと仕切り板４００と電動機フレーム１０３との間の寸法Ｂとの和であるＡ＋Ｂから仕切り板４００と電動機フレーム１０３との間の寸法であるＢに変化する。また、仕切り板４００を設置した場合には、共鳴が発生する空間の体積は、ハブ２０５の前面２０５ａと仕切り板４００との間の空間５０１の体積Ｖ１と仕切り板４００と電動機フレーム１０３との間の空間５０２の体積Ｖ２との和であるＶ１＋Ｖ２から仕切り板４００と電動機フレーム１０３との間の空間５０２の体積であるＶ２に変化する。仕切り板４００が無い場合には、体積がＶ１＋Ｖ２の空間５００全体において共鳴が発生するため、仕切り板４００が無い場合に、空間５００で増幅される音の周波数は、空間５０２で共鳴が発生する場合に増幅される音の周波数と異なる。したがって、仕切り板４００を設置することにより、気柱共鳴及びヘルムホルツ共鳴の周波数が変化する。また、ハブ２０５の内径と仕切り板４００の外周４０３との間には間隙があるため、空間５０１にもヘルツホルム共鳴が発生し、共鳴消音の効果が得られる。なお、空間５０１側は、ハブ２０５に回転軸に平行なリブを設けるなどして、仕切り板４００が取り付けられた際に二つ以上の空間が形成される構造でも良い。すなわち、仕切り板４００を設置して電動機１００との間で共鳴が発生する空間の体積を変化させることにより、仕切り板４００が無い場合には増幅される音が、仕切り板４００の設置後には増幅されなくなる。

実施の形態１に係るサーキュレータファン１は、軸流羽根２００の形状を変更せずに運転騒音の増幅を防止できる。したがって、電動機１００の軸流羽根２００側の面とハブ２０５とで囲まれる空間５００が形成される構造を有するサーキュレータファン１は、共鳴による運転音の増大を容易に防止できる。

実施の形態２．
図６は、本発明の実施の形態２に係るサーキュレータファンのハブ内部の側断面拡大図である。図６において、実施の形態１と同様の構成要素については同一の符号とし、詳細な説明は省略する。実施の形態２に係るサーキュレータファン１の軸流羽根２００のハブ２０５は、内径側に突出する係合部２１０，２１１，２１２，２１３が形成されている。仕切り板４００は、外周４０３が係合部２１０と係合部２１２との間及び係合部２１１と係合部２１３との間に嵌め込まれることで、軸流羽根２００に固定される。仕切り板４００は、弾性変形によって反らせた状態で係合部２１１と係合部２１３との間に嵌め込むことができるが、他の方法で嵌め込んでもよい。また、仕切り板４００の穴４０２の直径はボス２０２の直径よりも大きく、間隙が設けられている。他の構成要素については、実施の形態１と同様である。

仕切り板４００は、ハブ２０５の内部に設置され、ハブ２０５と電動機１００との間に形成される空間５００を空間５０３と空間５０４とに隔てる。仕切り板４００が空間５００を空間５０３と空間５０４とに隔てることにより、仕切り板４００よりも電動機１００側の空間５０４で共鳴が発生する。仕切り板４００を設置した場合には、共鳴が発生する空間の軸流羽根２００の回転軸方向の寸法は、ハブ２０５の前面２０５ａと仕切り板４００との間の寸法Ｃと仕切り板４００と電動機フレーム１０３との間の寸法Ｄとの和であるＣ＋Ｄから仕切り板４００と電動機フレーム１０３との間の寸法であるＤに変化する。また、仕切り板４００を設置した場合には、共鳴が発生する空間の体積は、ハブ２０５の前面２０５ａと仕切り板４００との間の空間５０３の体積Ｖ３と仕切り板４００と電動機フレーム１０３との間の空間５０４の体積Ｖ４との和であるＶ３＋Ｖ４から仕切り板４００と電動機フレーム１０３との間の空間５０４の体積であるＶ４に変化する。したがって、仕切り板４００を設置することにより、気柱共鳴及びヘルムホルツ共鳴の周波数が変化する。また、ボス２０２の外径と仕切り板４００の穴４０２との間には間隙があるため、空間５０３にもヘルツホルム共鳴が発生し、共鳴消音の効果が得られる。

実施の形態２に係るサーキュレータファン１は、軸流羽根２００の形状を変更せずに運転騒音の増幅を防止できる。したがって、電動機１００の軸流羽根２００側の面とハブ２０５とで囲まれる空間５００が形成される構造を有するサーキュレータファン１は、共鳴による運転音の増大を容易に防止できる。

実施の形態３．
図７は、本発明の実施の形態３に係るサーキュレータファンのハブ内部の側断面拡大図である。図８は、実施の形態３に係るサーキュレータファンのハブ内部を区切る仕切り板の斜視図である。図７及び図８において、実施の形態１と同様の構成要素については同一の符号とし、詳細な説明は省略する。実施の形態３に係るサーキュレータファン１の軸流羽根２００は、ボス２０２の外側に係合部２１４，２１５，２１６，２１７を有する。仕切り板４００は、板面４０１にボス２０２の直径と同寸法の穴４０２が形成されている。仕切り板４００の外径は、ハブ２０５の内径よりも小さい寸法の形状となっている。穴４０２にはボス２０２が貫通し、係合部２１４，２１５と係合部２１６，２１７との間に挟まれることで、仕切り板４００が軸流羽根２００に固定される。仕切り板４００は、弾性変形によって反らせた状態で係合部２１４，２１５と係合部２１６，２１７との間に嵌め込むことができるが、他の方法で嵌め込んでもよい。また、ボス２０２が貫通する穴４０２の周囲には、少なくとも一つの穴４０４が形成されている。すなわち、板面４０１には、ボス２０２が貫通する穴４０２以外に少なくとも一つの穴４０４が形成されている。他の構成要素については、実施の形態１と同様である。なお、穴４０４の形状、数及び大きさは特に限定はしないが、仕切り板４００は、軸流羽根２００とともに回転するため、回転バランスを崩さないように配置することが好ましい。

ハブ２０５の内部に設置された仕切り板４００が空間５００を空間５０１と空間５０２とに隔てることにより、共鳴が発生する空間は図７に示す空間５０２となる。仕切り板４００を設置した場合には、共鳴が発生する空間の軸流羽根２００の回転軸方向の寸法は、ハブ２０５の前面２０５ａと仕切り板４００との間の寸法Ａと仕切り板４００と電動機フレーム１０３との間の寸法Ｂとの和であるＡ＋Ｂから仕切り板４００と電動機フレーム１０３との間の寸法であるＢに変化する。また、仕切り板４００を設置した場合には、共鳴が発生する空間の体積は、ハブ２０５の前面２０５ａと仕切り板４００との間の空間５０１の体積Ｖ１と仕切り板４００と電動機フレーム１０３との間の空間５０２の体積Ｖ２との和であるＶ１＋Ｖ２から仕切り板４００と電動機フレーム１０３との間の空間５０２の体積であるＶ２に変化する。したがって、仕切り板４００を設置することにより、気柱共鳴及びヘルムホルツ共鳴の周波数が変化する。また、ハブ２０５の内径と仕切り板４００の外周４０３との間には間隙があり、仕切り板４００の板面４０１には穴４０４が形成されているため、空間５０１にもヘルツホルム共鳴が発生し、穴４０４が存在する板面４０１を含む広範囲で共鳴消音の効果が得られる。

実施の形態３に係るサーキュレータファン１は、軸流羽根２００の形状を変更せずに運転騒音の増幅を防止できる。したがって、電動機１００の軸流羽根２００側の面とハブ２０５とで囲まれる空間５００が形成される構造を有するサーキュレータファン１は、共鳴による運転音の増大を容易に防止できる。

以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。

１サーキュレータファン、２スタンド、３本体フレーム、４電気ユニット、５電源コード、１００電動機、１０１シャフト、１０２先端部、１０３電動機フレーム、１０４溝、１０５Ｃリング、１０６樹脂ワッシャ、１０７ねじ部、１０８袋ナット、２００軸流羽根、２０１中央部、２０２ボス、２０３ボス穴、２０４翼、２０５ハブ、２０５ａ前面、２０６開口端、２０７端面、２０８，２０９差込穴、２１０，２１１，２１２，２１３，２１４，２１５，２１６，２１７係合部、３００駆動伝達板、３０１，４０１板面、３０２，４０２，４０４穴、３０３，３０４端、３０５，３０６爪、４００仕切り板、４０３外周、５００，５０１，５０２，５０３，５０４空間。

Claims

回転軸を中心にシャフトを回転させる電動機の前記シャフトが貫通されるボスと、
前記電動機側が開口した円筒形状であって、前記ボスと同軸であり前記ボスの周囲を囲うハブと、
前記ハブの内部に設置されて、前記ハブの内部の空間を二つ以上に隔てる仕切り板とを備えることを特徴とする軸流羽根。
前記仕切り板は、前記シャフトが貫通される穴が中央部に形成されており、
前記シャフトが前記穴を貫通した前記仕切り板は、前記シャフトに設置されたボス突き当て部と前記ボスとの間に挟まれて前記ボスに固定されることを特徴とする請求項１に記載の軸流羽根。
前記仕切り板は、前記シャフトが貫通する穴が中央部に形成されており、
前記ハブは、内面側に突出する係合部が形成されており、
前記仕切り板は、外縁部を前記係合部に引っ掛けて前記ハブに固定されることを特徴とする請求項１に記載の軸流羽根。
前記仕切り板は、前記ボスが貫通する穴が中央に形成されており、
前記ボスは、外周側に突出する係合部が形成されており、
前記仕切り板は、前記穴の縁を前記係合部に引っ掛けて前記ボスに固定されることを特徴とする請求項１に記載の軸流羽根。
前記仕切り板は、板面に前記ボスが貫通する穴以外に少なくとも一つの穴が形成されていることを特徴とする請求項１から４のいずれか１項に記載の軸流羽根。
請求項１から５のいずれか１項に記載の軸流羽根と、前記電動機とを有することを特徴とする送風機。