JPWO2019182134A1 - 基地局及び送信方法 - Google Patents

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Abstract

基地局は、無線信号を送信する送信回路と、複数の送信点に含まれる複数のアンテナ素子と、ユーザ端末と、の間の各々のチャネルについて得られる複数のチャネル推定値の中から、第1の選択基準と第2の選択基準とに従って選択したチャネル推定値に基づいて、無線信号の送信を制御する制御回路と、を備える。

Description

本開示は、基地局及び送信方法に関する。
UMTS(Universal Mobile Telecommunication System)ネットワークにおいて、更なる高速データレート、低遅延などを目的としてロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)が仕様化された(非特許文献1)。また、LTEからの更なる広帯域化および高速化を目的として、LTEの後継システムも検討されている。LTEの後継システムには、例えば、LTE−A(LTE-Advanced)、FRA(Future Radio Access)、5G(5th generation mobile communication system)、5G+(5G plus)、New−RAT(Radio Access Technology)などと呼ばれるシステムがある。
将来の無線通信システム(例えば、5G)では、信号伝送の更なる高速化及び干渉低減を図るために、高周波数帯(例えば、4GHz以上)において多数のアンテナ素子(例えば、100素子以上)を用いる大規模(Massive)MIMO(Multiple Input Multiple Output)を用いることが検討されている。また、Massive MIMOにおいて、各々が1以上のアンテナ素子を備えた複数の送信点(TP:Transmission Point)と、信号処理装置とを備えた超高密度分散アンテナシステムによる無線通信システムが検討されている(例えば、非特許文献1)。
しかしながら、超高密度分散アンテナシステムのように、複数の送信点と複数のユーザ端末(UE:User Equipment)とが存在する環境において、信号伝送に使用するチャネルを選択する方法については十分に検討されていない。
そこで、本開示の一態様は、信号伝送に使用するチャネルを適切に選択できる基地局及び送信方法を提供することを目的の1つとする。
本開示の一態様に係る基地局は、無線信号を送信する送信回路と、複数の送信点に含まれる複数のアンテナ素子と、ユーザ端末と、の間の各々のチャネルについて得られる複数のチャネル推定値の中から、第1の選択基準と第2の選択基準とに従って選択されたチャネル推定値に基づいて、前記無線信号の送信を制御する制御回路と、を備える。
本開示によれば、信号伝送に使用するチャネルを適切に選択できる。
無線通信システムの構成例を示す図である。 基地局の構成例を示すブロック図である。 ユーザ端末の構成例を示すブロック図である。 無線通信システムにおける送信点及びユーザ端末の一例を示す図である。 基地局の動作例を示すフローチャートである。 アンテナ素子及びユーザ端末の選択処理の一例を示す図である。 アンテナ素子の選択処理の一例を示すフローチャートである。 アンテナ素子毎の列ベクトルの一例を示す図である。 ユーザ端末の選択処理の一例を示すフローチャートである。 ユーザ端末の選択処理の一例を示す図である。 基地局及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
以下、本開示の実施の形態を、図面を参照して説明する。
[無線通信システムの構成]
図1は、本実施の形態に係る無線通信システムの構成例を示す。図1に示す無線通信システム1は、例えば、超高密度分散アンテナシステムであり、複数の送信点10a〜10i及び信号処理装置20を含む基地局(無線基地局又はgNBと呼ぶこともある)100と、少なくとも1つのユーザ端末(無線端末又はUE(User Equipment)と呼ぶこともある)200を、を備える。
なお、同種の要素を区別して説明する場合には、「送信点10a〜10i」及び「ユーザ端末200a」、「ユーザ端末200b」のように参照符号を使用し、同種の要素を区別しないで説明する場合には、「送信点10」及び「ユーザ端末200」のように参照符号のうちの共通番号を使用することがある。
送信点10a〜10iの各々は、1以上のアンテナ素子を有する。また、送信点10a〜10iの各々は、信号処理装置20と接続されている。また、図1に示すように、送信点10a〜10iがそれぞれ形成するセルは、例えば、互いにオーバーラップしている。
例えば、図1において、基地局100は、送信点10a〜10iの配下(例えば、セル内)のユーザ端末200a,200bと無線通信を行う。例えば、基地局100は、ユーザ端末200の移動に応じて、送信点10a〜10iの中から少なくとも1つの送信点10を選択し、選択された送信点10がユーザ端末200に対して信号を伝送する。
信号処理装置20は、ユーザ端末200に送信する信号の信号処理を行う。信号処理された信号は、送信点10a〜10iの少なくとも1つに出力され、ユーザ端末200に無線送信される。また、信号処理装置20は、送信点10a〜10iが受信したユーザ端末200からの信号を、送信点10a〜10iからそれぞれ受信する。
上述したように、図1に示す無線通信システム1では、複数の送信点10(複数のアンテナ素子)と、複数のユーザ端末200とが存在する。信号処理装置20は、複数のアンテナ素子と複数のユーザ端末200との間の複数のチャネルの中から、信号伝送に使用するチャネルを選択する。
ここで、Massive MIMOのように多数のアンテナ素子を備える場合、信号処理装置20において信号伝送に使用するチャネルを選択する際に、アンテナ素子とユーザ端末200との取り得る全ての組み合わせについて演算するのでは、膨大な計算量が見込まれる。
そこで、本開示の一態様では、基地局100が、信号伝送に使用するチャネルを選択する際の計算量を低減する方法について説明する。
なお、図1では、2台のユーザ端末200を示しているが、ユーザ端末200の数はこれに限らない。例えば、送信点10a〜10iの配下には、1台のユーザ端末200が存在してもよく、3台以上のユーザ端末200が存在してもよい。または、送信点10a〜10iの何れかの配下には、ユーザ端末200が存在しない場合もある。
また、基地局100が有する送信点10の数は、送信点10a〜10iの9個に限らず、他の個数でもよい。また、各送信点10が有するアンテナ素子数は同一でもよく、異なる数でもよい。
また、送信点は、「張出局」又は「RRH(Remote Radio Head)」と呼ばれることもある。また、信号処理装置は、「BBU(Baseband processing Unit)」と呼ばれることもある。
[基地局の構成]
図2は、基地局100の構成例を示すブロック図である。なお、図2では、ダウンリンクのデータ送信に関する構成を示し、アップリンクのデータ受信に関する構成を省略する。
図2に示す基地局100は、n(1以上の整数)個の送信点10と、信号処理装置20とを備える。例えば、図1に示す送信点10a〜10iは、図2におけるn=9の送信点10−1〜10−9に対応する。
信号処理装置20は、符号化部101と、変調部102と、チャネル推定部103と、選択部104と、送信制御部105と、を有し、各送信点10−1〜10−nは、無線送信部106と、アンテナ107と、無線受信部108とを有する。
なお、図2では、例えば、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)伝送を行う場合、基地局100がOFDM信号を生成するための構成(例えば、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)処理部、CP(Cyclic Prefix)付加部)等の記載を省略している。
符号化部101は、入力される送信データを符号化し、符号化後の送信データを変調部102に出力する。
変調部102は、符号化部101から入力される送信データを変調し、変調後の送信データを送信制御部105に出力する。
チャネル推定部103には、各ユーザ端末200から送信され、基地局100が有する送信点10のアンテナ107(アンテナ素子)において受信された参照信号(チャネル推定用参照信号)が入力される。
チャネル推定部103は、参照信号を用いて、各ユーザ端末200と各送信点10のアンテナ素子との間のチャネルを推定し、チャネル推定結果を選択部104および送信制御部105に出力する。なお、本実施の形態では、無線通信システム1がTDD(Time Division Duplex)伝送方式を用いる。このため、チャネル推定部103は、ユーザ端末200から送信される参照信号(つまり、アップリンク信号)を用いて、送信点10とユーザ端末200との間のダウンリンクのチャネルを推定できる。
選択部104(例えば、スケジューラ)は、チャネル推定部103から入力される、ユーザ端末200と送信点10(アンテナ素子)との間のチャネル推定結果に基づいて、信号伝送に使用するチャネルを選択する。例えば、選択部104は、信号伝送対象のユーザ端末200を選択する。また、選択部104は、信号伝送に使用されるアンテナ素子を選択する。選択部104は、選択したチャネルを示す選択情報を送信制御部105に出力する。なお、選択部104にける信号伝送に使用するチャネルの選択方法の詳細については後述する。
送信制御部105は、選択部104から入力される選択情報に基づいて、変調部102から入力される送信データ(例えば、選択されたユーザ端末200宛ての送信データ)に対して、選択情報に示されるアンテナ素子を用いて送信するための送信制御を行う。送信制御部105は、送信データ及び送信制御情報(例えば、選択情報を含む)を、選択されたアンテナ素子を含む送信点10に出力する。
例えば、送信制御部105は、送信データに対して複数のアンテナ素子を用いてビームフォーミング又はプリコーディングを行ってもよい。この場合、送信制御部105は、チャネル推定部103から入力されるチャネル推定結果を用いて、ビームフォーミングウェイト又はプリコーディング行列を生成してもよい。または、送信制御部105は、チャネル推定結果を用いて、ユーザ端末200の送信データに対して送信電力制御を行ってもよい。
各送信点10−1〜10−nにおいて、アンテナ107は、1以上のアンテナ素子を有する。
各送信点10の無線送信部106は、送信制御部105から入力される送信データ(ベースバンド信号)に対して、D/A変換、周波数変換、増幅等の無線送信処理を行い、無線信号を生成する。無線送信部106は、生成した無線信号を、送信制御部105から入力される送信制御情報に示されるアンテナ素子(アンテナ107)を介して送信する。
各送信点10の無線受信部108は、アンテナ107(アンテナ素子)を介して、ユーザ端末200から受信した無線信号に対して、A/D変換、周波数変換等の無線受信処理を行う。無線受信部108は、無線受信処理後の受信信号に含まれる参照信号を、チャネル推定部103に出力する。
[ユーザ端末の構成]
図3は、ユーザ端末200の構成例を示すブロック図である。なお、図3では、ダウンリンクのデータ受信に関する構成を示し、アップリンクのデータ送信に関する構成を省略する。
図3に示すユーザ端末200は、無線送信部201と、アンテナ202と、無線受信部203と、復調部204と、復号部205と、を有する。
なお、図3では、ユーザ端末200におけるOFDM信号を受信するための構成(例えば、CP除去部、FFT処理部)等の記載を省略している。
無線送信部201は、入力される参照信号に対して、D/A変換、周波数変換、増幅等の無線送信処理を行い、無線信号を生成し、生成した無線信号をアンテナ202を介して送信する。
アンテナ202は、1以上のアンテナ素子を有する。
無線受信部203は、アンテナ202を介して、基地局100から受信した無線信号に対して、A/D変換、周波数変換等の無線受信処理を行い、無線受信処理後の受信信号を復調部204に出力する。
復調部204は、無線受信部203から入力される受信信号を復調して、復調後の信号を復号部205に出力する。
復号部205は、復調部204から入力される信号を復号し、受信データを出力する。
[基地局の動作]
次に、上述した基地局100の動作例について具体的に説明する。
以下の説明では、無線通信システム1は、図4に示すように、4個の送信点10(TP#1、TP#2、TP#3、TP#4)、及び、4個のユーザ端末200(UE#1、UE#2、UE#3、UE#4)を含む。
また、図4に示す各送信点10は、4個のアンテナ素子をそれぞれ有する。すなわち、図4では、無線通信システム1には16個のアンテナ素子が含まれる。以下では、一例として、TP#1がアンテナ素子#1〜#4を有し、TP#2がアンテナ素子#5〜#8を有し、TP#3がアンテナ素子#9〜#12を有し、TP#4がアンテナ素子#13〜#16を有する。
基地局100は、16個のアンテナ素子#1〜#16と、4個のユーザ端末200(UE#1〜UE#4)との間の複数のチャネルについて得られるチャネル推定値の中から、信号伝送に使用されるチャネルを選択する。以下では、例えば、基地局100は、信号伝送に使用されるアンテナ素子及び信号伝送対象のユーザ端末200を選択する。
図5は、基地局100における信号(例えば、データ)伝送処理の一例を示すフローチャートである。また、図6は、基地局100(例えば、選択部104)におけるアンテナ素子及びユーザ端末200の選択処理の一例を示す。
基地局100は、各ユーザ端末200から送信された参照信号を、複数の送信点10のアンテナ素子において受信する(ST11)。例えば、図4において、UE#1〜UE#4から送信された参照信号は、アンテナ素子#1〜#16でそれぞれ受信される。
基地局100は、図5に示すように、ST11において受信した参照信号を用いて、各ユーザ端末200と各アンテナ素子との間のダウンリンクのチャネルを推定し、推定したチャネルを表すチャネル行列を生成する(ST12)。例えば、基地局100は、図6に示すように、UE#xと、アンテナ素子#yとの間のチャネル推定値h(x,y)(ただし、x=1、2、3又は4、y=1〜16の何れか)を要素とする4行×16列のチャネル行列を生成する。
基地局100は、図5に示すように、ST12において生成したチャネル行列を用いて、信号伝送に使用されるアンテナ素子を選択する(ST13)。例えば、図6では、基地局100は、アンテナ素子#1、#4、#12、#16を選択する。また、基地局100は、ST12において生成したチャネル行列に含まれる要素のうち、選択したアンテナ素子に関する要素を含むチャネル行列を生成する。例えば、図6に示すように、基地局100は、UE#xと、ST13において選択したアンテナ素子#y’との間のチャネル推定値h(x,y’)(ただし、x=1、2、3又は4、y’=1、4、12又は16)を要素とする4行×4列のチャネル行列を生成する。なお、ST13におけるアンテナ素子の選択方法の詳細については後述する。
基地局100は、図5に示すように、ST12において生成したチャネル行列を用いて、信号伝送対象のユーザ端末200を選択する(ST14)。例えば、図6では、基地局100は、UE#3、UE#4を選択する。また、基地局100は、ST12において生成したチャネル行列に含まれる要素のうち、選択したユーザ端末200に関する要素を含むチャネル行列を生成する。例えば、図6に示すように、基地局100は、ST14において選択したUE#x’と、ST13において選択したアンテナ素子#y’との間のチャネル推定値h(x’,y’)(ただし、x’=3又は4、y’=1、4、12又は16)を要素とする2行×4列のチャネル行列を生成する。なお、ST14におけるアンテナ素子の選択方法の詳細については後述する。
基地局100は、図5に示すように、ST13において選択したアンテナ素子と、ST14において選択したユーザ端末200とに対して送信制御を行う(ST15)。例えば、基地局100は、図6に示す2行×4列のチャネル行列を用いて、UE#3及びUE#4宛ての送信データに対する、アンテナ素子#1、#4、#12及び#16を用いたプリコーディング行列を生成してよい。
そして、基地局100は、ST15における送信制御に従って、ST13において選択したアンテナ素子#1、#4、#12及び#16を用いて、ST14において選択したUE#3及びUE#4に対する信号伝送を行う(ST16)。
図6に示すように、基地局100は、アンテナ素子#1〜#16とUE#1〜#4との間のチャネル推定値(例えば、図6では、4行×16列のチャネル行列)を用いて、複数のアンテナ素子#1〜#6の中から、無線信号の送信に使用されるアンテナ素子(図6では、アンテナ素子#1,#4,#12及び#16)を決定する。また、図6に示すように、基地局100は、4行×16列のチャネル行列に含まれるチャネル推定値のうち、決定したアンテナ素子#1,#4,#12及び#16に対応する一部のチャネル推定値を選択する。そして、基地局100は、選択した一部のチャネル推定値(図6では、4行×4列のチャネル行列)を用いて、UE#1〜UE#4の中から、無線信号を送信する対象のユーザ端末200(図6では、UE#3及び#4)を決定する。
例えば、図6では、基地局100は、アンテナ素子の選択に使用された4行×16列のチャネル行列から、選択されたアンテナ素子に対応する列ベクトルを抜き出して、ユーザ端末200の選択に使用する4行×4列のチャネル行列を生成する。換言すると、基地局100は、アンテナ素子の選択に使用された4行×16列のチャネル行列を、4行×4列のチャネル行列に縮退して、ユーザ端末200の選択処理を実行する。
この処理により、基地局100は、選択されなかったアンテナ素子に関するチャネル推定値を使用せずに、ユーザ端末200の選択処理を実行できるので、ユーザ端末200の選択処理の計算量を低減できる。換言すると、基地局100は、無線信号の送信に使用するチャネルの選択処理の計算量を低減できる。
[アンテナ素子の選択方法]
次に、図5に示すST13におけるアンテナ素子の選択方法の詳細について説明する。
図7は、基地局100におけるアンテナ素子の選択処理(図5のST13の処理)の一例を示すフローチャートである。
なお、基地局100は、図7に示す処理を行う際、図8に示すように、図5のST12の処理において得られたチャネル行列の列方向のチャネル推定値[h(1,y),h(2,y),h(3,y),h(4,y)](ただし、y=1〜16の何れか)を含む列ベクトルh〜h16を算出する。列ベクトルh〜h16は、アンテナ素子#1〜#16のチャネルにそれぞれ対応する。
図7において、基地局100は、変数kを初期化(k=1)する(ST131)。
基地局100は、複数のアンテナ素子の中から、アンテナ素子#y(1)(列ベクトルhy(1))(つまり、k=1)を選択する(ST132)。例えば、基地局100は、伝搬環境が最も良好なアンテナ素子を選択してもよい。具体的には、基地局100は、アンテナ素子に対応する列ベクトルhを用いて受信電力又は固有値を算出し、算出した値が最も大きいアンテナ素子(列ベクトルh)を選択してもよい。または、基地局100は、例えば、複数のアンテナ素子にそれぞれ対応する列ベクトルhの中から、所定の受信品質を満たす所定の閾値以上の固有値を有するアンテナ素子(列ベクトルh)を選択してもよい。なお、無線信号の送信に用いるアンテナ素子を選択するための選択基準において使用するパラメータは、受信電力及び固有値に限定されない。無線信号の送信に用いるアンテナ素子を選択するための選択基準において使用されるパラメータは、例えば、アンテナ素子とUEとの間の通信品質に関するパラメータであればよい。
基地局100は、複数のアンテナ素子の中から、ST132又は過去のST133の処理において選択したアンテナ素子#y(i)(列ベクトルhy(i))(ただし、i=1〜k)以外のアンテナ素子#y(k+1)(列ベクトルhy(k+1))を選択する(ST133)。アンテナ素子#y(k+1)は、既に選択されたアンテナ素子#y(k)に追加するアンテナ素子の候補である。
具体的には、ST133において、基地局100は、列ベクトルhy(i)(ただし、i=1〜k)の組み合わせに追加した際に最も利得が得られる列ベクトルhy(k+1)を選択する。例えば、基地局100は、列ベクトルhの組み合わせを用いて算出される固有値、相関値、又はコーダルディスタンス等を比較して、利得の大小を判断してもよい。なお、利得に関するパラメータは、固有値、相関値及びコーダルディスタンスに限定されない。
基地局100は、アンテナ素子#y(i)(列ベクトルhy(i))(ただし、i=1〜k)の組み合わせに、ST133において選択したアンテナ素子#y(k+1)(列ベクトルhy(k+1))を追加することにより、アンテナ素子#y(i)(ただし、i=1〜k)の組み合わせよりも更なる利得が得られるか否かを判断する(ST134)。
ST134においてアンテナ素子#y(k+1)の追加により更なる利得が得られると判断する場合(ST134:YES)、基地局100は、変数kをインクリメントする(ST135)。変数kのインクリメントにより、基地局100は、アンテナ素子#y(k+1)を、信号伝送に使用されるアンテナ素子の組み合わせに追加する。
なお、ST135の処理の後に全てのアンテナ素子が選択されている場合、基地局100は、アンテナ素子の選択処理を終了してもよい(図示せず)。または、基地局100は、ST135の処理の後に、所定数のアンテナ素子が選択されている場合、アンテナ素子の選択処理を終了してもよい(図示せず)。
また、ST135の処理後、基地局100は、ST133の処理に戻り、ST132及び過去のST133の処理において選択したアンテナ素子#y(i)(列ベクトルhy(i))(ただし、i=1〜k)以外のアンテナ素子の中から(k+1)個目のアンテナ素子を新たに選択する。
一方、ST134においてアンテナ素子#y(k+1)の追加により更なる利得が得られないと判断した場合(ST134:NO)、基地局100は、アンテナ素子の選択処理を終了する。
このように、図7に示すアンテナ素子の選択処理により、基地局100は、信号伝送に使用されるアンテナ素子として、k個のアンテナ素子の組み合わせを決定する。
ここで、図7に示すアンテナ素子の選択処理の具体例について説明する。以下では、一例として、図6に示すように、信号伝送に使用されるアンテナ素子として、アンテナ素子#1,#4,#12,#16が選択される過程について説明する。
図7のk=1のとき、ST132において、基地局100は、アンテナ素子#1〜#16に対応する列ベクトルh〜h16の中から、最大の固有値を有するアンテナ素子#4(列ベクトルh)を選択する(つまり、y(1)=4)。
ST133において、基地局100は、アンテナ素子#4(列ベクトルh)以外のアンテナ素子#1〜#3、#5〜#16の中から、アンテナ素子#4(列ベクトルh)に追加するアンテナ素子#y(2)(列ベクトルhy(2))の候補を選択する。例えば、基地局100は、列ベクトルhと、アンテナ素子#1〜#3、#5〜#16の各列ベクトルhとの間の固有値を計算し、最大の固有値を有するアンテナ素子#y(2)(列ベクトルhy(2))として、アンテナ素子#1(列ベクトルh)を選択する。
この際、ST134において、列ベクトルhに列ベクトルhを追加して得られる固有値が、列ベクトルhの固有値より大きいと判断される。この処理により、アンテナ素子#1は、信号伝送に使用されるアンテナ素子として新たに追加される(つまり、y(2)=1)。
図7のk=2のとき、ST133において、基地局100は、アンテナ素子#1,#4(列ベクトルh,h)以外のアンテナ素子#2、#3、#5〜#16の中から、hに追加するアンテナ素子#y(3)(列ベクトルhy(3))の候補を選択する。例えば、基地局100は、hと、アンテナ素子#2、#3、#5〜#16の各列ベクトルhとの間の固有値を計算し、最大の固有値を有するアンテナ素子#y(3)(列ベクトルhy(3))として、アンテナ素子#12(列ベクトルh12)を選択する。
この際、ST134において、hに列ベクトルh12を追加して得られる固有値が、列ベクトルhの固有値より大きいと判断される。この処理により、アンテナ素子#12が、信号伝送に使用されるアンテナ素子として新たに追加される(つまり、y(3)=12)。
同様にして、図7のk=3のとき、ST133において、基地局100は、アンテナ素子#1,#4,#12以外のアンテナ素子#2、#3、#5〜#11、#13〜#16の中から、アンテナ素子#y(4)を選択する。例えば、基地局100は、h12に列ベクトルhを追加した際に最大の固有値を有するアンテナ素子#y(4)(列ベクトルhy(4))として、アンテナ素子#16(列ベクトルh16)を選択する。
この際、ST134において、h12に列ベクトルh16を追加して得られる固有値が、列ベクトルh12の固有値より大きいと判断される。この処理により、アンテナ素子#16が、信号伝送に使用されるアンテナ素子として新たに追加される(つまり、y(4)=16)。
そして、図7のk=4のとき、ST133において選択されたアンテナ素子#y(5)(列ベクトルhy(5))を、h1216に追加してもh1216の固有値より大きくなるアンテナ素子の組み合わせが得られないと判断される(ST134:NO)。この場合、基地局100は、既に選択している、列ベクトルh,h,h12,h16に対応するアンテナ素子#1,#4,#12,#16を、信号伝送に使用するアンテナ素子の組み合わせとして決定する。
基地局100において、無線信号の送信に用いるアンテナ素子を選択するための選択基準に従ってチャネル推定値を選択することは、以下のことを含む。具体的には、基地局100は、アンテナ素子とユーザ端末200との間の各々のチャネルについて得られるチャネル推定値を行列要素とするチャネル行列において、アンテナ素子に対応した行列要素(例えば、列ベクトル)の組み合わせを変更して利得を計算する。また、基地局100は、アンテナ素子に対応した行列要素(例えば、列ベクトル)の組み合わせを変更して計算される利得が増加するか否かを判断する。そして、基地局100は、利得が増加する行列要素の組み合わせに対応するアンテナ素子を、無線信号の送信に用いるアンテナ素子に決定する。
例えば、基地局100は、図7に示す処理により、アンテナ素子#1〜#16の組み合わせのうち、利得が最大となるアンテナ素子の組み合わせを決定できる。
また、上述したように、アンテナ素子の選択処理では、基地局100は、複数のアンテナ素子の中から、利得(例えば、固有値)が最大になるアンテナ素子を1アンテナ素子ずつ順に選択して、信号伝送に使用されるアンテナ素子の組み合わせを決定する。基地局100では、信号伝送に使用されるアンテナ素子が1アンテナ素子ずつ選択される毎に(図7においてkの値が増える毎に)、新たに追加すべきか否かを判断する対象のアンテナ素子(ST133の選択対象のアンテナ素子)の数が減少する。
この処理により、基地局100は、全ての列ベクトルの組み合わせに対して利得を計算しなくてよいので、アンテナ素子の選択処理における計算量を低減できる。また、基地局100は、全ての列ベクトルの組み合わせに対して利得を計算しなくてよいので、アンテナ素子の選択処理の時間を短縮できる。
[ユーザ端末の選択方法]
次に、図5に示すST14におけるユーザ端末200の選択方法の詳細について説明する。
図9は、基地局100におけるユーザ端末200の選択処理(図5のST14の処理)の一例を示すフローチャートである。
なお、基地局100は、図9に示す処理では、図7に示すアンテナ素子の選択処理によって選択されたアンテナ素子に対応する列ベクトルを含むチャネル行列(例えば、図6に示す中段のチャネル行列を参照)を用いる。
図9において、基地局100は、変数lを初期化(l=1)する(ST141)。
基地局100は、複数のユーザ端末200(図4では、UE#1〜UE#4)の中から、UE#x(1)(つまり、l=1)を選択する(ST142)。例えば、基地局100は、チャネル行列のうち、各UEに対応する行ベクトル(サブマトリックスと呼ぶこともある)を用いて受信電力、固有値、又は、プロポーショナルフェアネス(Proportional Fairness)を算出し、算出した値が最も大きいUEを選択してもよい。または、基地局100は、例えば、複数のユーザ端末200にそれぞれ対応する行ベクトルの中から、所定の受信品質を満たす所定の閾値以上の上記値を有するユーザ端末200を選択してもよい。
なお、無線信号を送信する対象のUEを選択するための選択基準において使用されるパラメータは、受信電力、固有値及びプロポーショナルフェアネスに限定されない。無線信号を送信する対象のUEを選択するための選択基準において使用されるパラメータは、例えば、アンテナ素子とUEとの間の通信品質に関するパラメータであればよい。
また、例えば、基地局100は、信号伝送の際にプリコーディングを適用する場合、チャネル行列を用いて算出される固有値に基づいて伝送レートを判断し、信号伝送の際にプリコーディングを適用しない場合、チャネル行列に含まれるチャネル推定値(又は固有値以外の他のパラメータ)に基づいて伝送レートを判断してもよい。
または、ST142において、基地局100は、予め設定されたユーザ端末200(固定のUE又は別途選択されているUE)を選択してもよい。または、基地局100は、過去の信号伝送において選択されなかったユーザ端末200を優先的に選択してもよい。
基地局100は、複数のユーザ端末200の中から、ST142又は過去のST143の処理において選択したUE#x(j)(ただし、j=1〜l)以外のUE#x(l+1)を選択する(ST143)。UE#x(l+1)は、既に選択されたUE#x(l)に追加するユーザ端末200の候補である。
具体的には、ST143において、基地局100は、UE#x(j)(ただし、j=1〜l)の組み合わせに追加した際に最も高い伝送レートが得られるUE#x(l+1)を選択する。例えば、基地局100は、チャネル行列において、UE#x(j)に対応する行ベクトルと、UE#x(l+1)に対応する行ベクトルとの組み合わせを用いて算出される固有値等を比較して、得られる伝送レートの大小を判断してもよい。
基地局100は、UE#x(j)(ただし、j=1〜l)の組み合わせに、ST143において選択したUE#x(l+1)を追加することにより、UE#x(j)(ただし、j=1〜l)の組み合わせよりも更なる伝送レートが得られるか否かを判断する(ST144)。
ST144においてUE#(l+1)の追加により更なる伝送レートが得られると判断する場合(ST144:YES)、基地局100は、変数lをインクリメントする(ST145)。変数lのインクリメントにより、基地局100は、UE#x(l+1)を、信号伝送対象のユーザ端末200の組み合わせに追加する。
また、ST145の処理後、基地局100は、ST143の処理に戻り、ST142及び過去のST143の処理において選択したUE#x(j)(ただし、j=1〜l)以外のUEの中から(l+1)個目のUEを新たに選択する。
一方、ST144においてUE#(l+1)の追加により更なる伝送レートが得られないと判断した場合(ST144:NO)、基地局100は、ユーザ端末200の選択処理を終了する。
このように、図9に示すユーザ端末200の選択処理により、基地局100は、信号伝送の対象のユーザ端末200として、l個のユーザ端末200の組み合わせを決定する。
ここで、図9に示すユーザ端末200の選択処理の具体例について説明する。
以下では、一例として、図6に示すように、信号伝送対象のユーザ端末200として、UE#3,#4が選択される過程について説明する。また、基地局100では、ユーザ端末200の選択の前に、図6に示すように、アンテナ素子#1,#4,#12及び#16が選択されたとする。例えば、基地局100は、図10に示すチャネル行列を使用する。
図9のl=1のとき、ST142において、基地局100は、例えば、UE#1〜UE#4に対応する行ベクトル(サブマトリックス)の中から、最も大きい固有値を有するUE#3を選択する(つまり、x(1)=3)。
ST143において、基地局100は、UE#3以外のUE#1,#2,#4の中から、UE#3に追加するユーザ端末200の候補を選択する。例えば、基地局100は、UE#3の行ベクトルと、UE#1,#2,#4の各行ベクトルとを含むサブマトリックスの固有値を計算し、最大の固有値を有するUE#x(2)として、UE#4を選択する。
この際、ST144において、UE#3にUE#4を追加して得られるサブマトリックスの固有値が、UE#3の行ベクトルの固有値より大きいと判断される。この処理により、UE#4は、信号伝送対象のユーザ端末200として新たに追加される(つまり、x(2)=4)。
そして、図9のl=2のとき、ST143において選択されたUE#(3)を、UE#3、#4に追加しても、UE#3、#4のサブマトリックスの固有値より大きくなるユーザ端末200の組み合わせが得られないと判断される(ST144:NO)。この場合、基地局100は、既に選択している、UE#3,#4を、信号伝送対象のユーザ端末200の組み合わせとして決定する。
基地局100において、無線信号を送信する対象のユーザ端末を選択するための選択基準に従ってチャネル推定値を選択することは、以下のことを含む。具体的には、基地局100は、アンテナ素子に関する選択基準に従って選択された一部のチャネル推定値を行列要素とするチャネル行列(換言すると、縮退されたチャネル行列)において、ユーザ端末200に対応した行列要素(例えば、行ベクトル)の組み合わせを変更して伝送レートを計算する。また、基地局100は、ユーザ端末200に対応した行列要素(例えば、行ベクトル)の組み合わせを変更して計算される伝送レートが増加するか否かを判断する。そして、基地局100は、伝送レートが増加する行列要素の組み合わせに対応するユーザ端末200を、無線信号を送信する対象に決定する。
例えば、基地局100は、図9に示す処理により、UE#1〜#4の組み合わせのうち、伝送レートが最大となるユーザ端末200の組み合わせを決定できる。
また、上述したように、ユーザ端末200の選択処理では、基地局100は、複数のユーザ端末200の中から、伝送レート(例えば、固有値)が最大になるユーザ端末200を1つずつ順に選択して、信号伝送対象のユーザ端末200の組み合わせを決定する。基地局100では、信号伝送対象のユーザ端末200が1つずつ選択される毎に(図9においてlの値が増える毎に)、新たに追加すべきか否かを判断する対象のユーザ端末200(ST143の選択対象のユーザ端末200)の数が減少する。
この処理により、基地局100は、全てのユーザ端末200(行ベクトル)の組み合わせに対して伝送レートを計算しなくてよいので、ユーザ端末200の選択処理における計算量を低減できる。また、基地局100は、全てのユーザ端末200(行ベクトル)の組み合わせに対して伝送レートを計算しなくてよいので、ユーザ端末200の選択処理の時間を短縮できる。
以上、基地局100の動作例について具体的に説明した。
以上説明したように、基地局100は、複数の送信点10に含まれる複数のアンテナ素子と、ユーザ端末200との間の各々のチャネルについての複数のチャネル推定値を得る。そして、基地局100は、複数のチャネル推定値の中から、無線信号の送信に用いるアンテナ素子に対応するチャネル推定値を選択するための選択基準に従って一部のチャネル推定値を選択する。さらに、基地局100し、選択した一部のチャネル推定値の中から、無線信号を送信する対象のユーザ端末200を選択するための選択基準に従って更に一部のチャネル推定値を選択する。そして、基地局100は、ユーザ端末を選択するための選択基準に従って選択したチャネル推定値に基づいて、無線信号の送信を制御する。
この処理により、基地局100は、無線信号を送信する対象のユーザ端末200を選択する際、既に選択されたアンテナ素子に対応する一部のチャネル推定値を用いてユーザ端末200を選択できる。換言すると、基地局100は、複数のチャネル推定値を行列要素とするチャネル行列を縮退させたチャネル行列を用いて、無線信号を送信する対象のユーザ端末を選択できる。よって、基地局100では、信号伝送対象のユーザ端末200の選択処理における計算量を低減できる。
また、基地局100は、利得が最大になるアンテナ素子を1アンテナ素子ずつ順に選択する。同様に、基地局100は、伝送レートが最大になるユーザ端末200を1つずつ順に選択する。これらの処理により、基地局100は、アンテナ素子選択及びユーザ端末200の選択の各々における計算量を低減し、かつ、アンテナ素子及びユーザ端末200を適切に選択できる。
(他の実施の形態)
(1)上記実施の形態では、図5又は図6に示すように、アンテナ素子の選択後にユーザ端末200の選択が行われる場合について説明した。しかし、基地局100は、ユーザ端末200の選択後にアンテナ素子の選択を行ってもよい。例えば、基地局100は、図6に示すような全てのアンテナ素子と全てのユーザ端末200との間の複数のチャネルについて得られるチャネル推定値を用いて、無線信号を送信する対象のユーザ端末200を選択する(例えば、図9の処理)。そして、基地局100は、選択したユーザ端末200に対応する一部のチャネル推定値を用いて、無線信号の送信に使用するアンテナ素子を選択してもよい(例えば、図7の処理)。
この場合、基地局100は、アンテナ素子の選択の際、既に選択されたユーザ端末200に関するチャネル推定値を含むチャネル行列(換言すると、縮退させたチャネル行列)を用いてアンテナ素子を選択できる。よって、基地局100では、信号伝送に使用されるアンテナ素子の選択処理における計算量を低減できる。
基地局100は、アンテナ素子とユーザ端末200との間の複数のチャネル推定値の中から選択される一部のチャネル推定値を用いて、信号伝送に使用されるチャネル(例えば、アンテナ素子又はユーザ端末200)を選択すればよい。
アンテナ素子をユーザ端末200よりも先に選択する場合、基地局100は、例えば、電力値が高いアンテナ素子を優先的に選択できる。また、ユーザ端末200をアンテナ素子よりも先に選択する場合、基地局100は、例えば、データ伝送を割り当てたいユーザ端末200を優先的に選択できる。
(2)上記実施の形態では、アンテナ素子単位(チャネル行列の列ベクトル単位)の選択について説明した。しかし、アンテナ素子の選択処理は、これに限定されない。例えば、基地局100は、複数の送信点10に含まれる複数のアンテナ素子を複数のグループにグループ化し、各グループの単位毎に、アンテナ素子を選択してもよい。例えば、各グループは送信点10の単位でもよい。この処理により、基地局100におけるアンテナ素子の選択処理の演算量をさらに低減できる。
同様に、基地局100は、複数のユーザ端末200を複数のグループにグループ化し、各グループの単位毎に、ユーザ端末200を選択してもよい。この処理により、基地局100におけるユーザ端末200の選択処理の演算量をさらに低減できる。
(3)上記実施の形態では、ユーザ端末200の選択処理において、図9に示すように、基地局100が、1つのユーザ端末200(図9のUE#x(1))を選択する場合について説明した。しかし、ユーザ端末200の選択処理は、これに限定されない。例えば、基地局100は、複数のユーザ端末200を選択してもよい。例えば、複数のユーザ端末200のうち、優先的に信号伝送を行うユーザ端末200が存在する場合、基地局100は、優先するユーザ端末200を信号伝送対象に含めた上で、上記実施の形態と同様にして得られる伝送レートに基づいてユーザ端末200の選択を行ってもよい。この処理により、優先的に信号伝送を行う必要があるユーザ端末200が存在する場合に、伝送レートに依らず、当該ユーザ端末200を信号伝送対象に追加できる。
(4)また、上記実施の形態では、基地局100がアンテナ素子の組み合わせを決定する際、既に選択したアンテナ素子に対して更なる利得が得られるアンテナ素子を1アンテナ素子ずつ順に追加する場合について説明した。しかし、アンテナ素子の選択方法は、この処理に限定されない。例えば、基地局100は、更なる利得が得られるアンテナ素子を、2以上の所定数のアンテナ素子ずつ順に追加してもよい。
同様に、基地局100は、ユーザ端末200の組み合わせを決定する際、既に選択したユーザ端末200に対して更に高い伝送レートが得られるユーザ端末200を、2以上の所定数のユーザ端末200ずつ順に追加してもよい。
この処理により、アンテナ素子又はユーザ端末200の選択処理の計算量をより低減できる。
(5)また、上記実施の形態では、複数の送信点10に含まれる複数のアンテナ素子と、無線通信システム1に含まれる少なくとも1つのユーザ端末200との間のチャネルを示すチャネル行列を用いる場合について説明した。しかし、本開示では、各ユーザ端末200は、少なくとも1つのアンテナ素子を備えてもよい。この場合、基地局100は、複数の送信点10に含まれる複数のアンテナ素子と、少なくとも1つのユーザ端末200の各々に含まれる複数のアンテナ素子との間のチャネル行列を用いてもよい。
(ハードウェア構成)
なお、上記実施の形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
例えば、本開示の一実施の形態における基地局、ユーザ端末などは、本開示の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図11は、本開示の一実施の形態に係る基地局100およびユーザ端末200のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の基地局100及びユーザ端末200は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。基地局100及びユーザ端末200のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
例えば、プロセッサ1001は1つだけ図示されているが、複数のプロセッサがあってもよい。また、処理は、1のプロセッサで実行されてもよいし、処理が同時に、逐次に、又はその他の手法で、一以上のプロセッサで実行されてもよい。なお、プロセッサ1001は、一以上のチップで実装されてもよい。
基地局100及びユーザ端末200における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信、又は、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、上述の符号化部101、変調部102、チャネル推定部103、選択部104、送信制御部105、復調部204、復号部205などは、プロセッサ1001で実現されてもよい。また、上記のテーブルは、メモリ1002に記憶されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール又はデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、基地局100及びユーザ端末200を構成する少なくとも一部の機能ブロックは、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001で実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されてもよい。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施の形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD−ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及び/又はストレージ1003を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。例えば、上述の無線送信部106,201、アンテナ107,202、無線受信部108,203などは、通信装置1004で実現されてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001及びメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
また、基地局100及びユーザ端末200は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
(情報の通知、シグナリング)
また、情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
(適応システム)
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W−CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
(処理手順等)
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
(基地局の操作)
本明細書において基地局(無線基地局)によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つまたは複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局および/または基地局以外の他のネットワークノード(例えば、MME(Mobility Management Entity)またはS−GW(Serving Gateway)などが考えられるが、これらに限られない)によって行われ得ることは明らかである。上記において基地局以外の他のネットワークノードが1つである場合を例示したが、複数の他のネットワークノードの組み合わせ(例えば、MMEおよびS−GW)であってもよい。
(入出力の方向)
情報及び信号等は、上位レイヤ(または下位レイヤ)から下位レイヤ(または上位レイヤ)に出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
(入出力された情報等の扱い)
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置に送信されてもよい。
(判定方法)
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:trueまたはfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
(ソフトウェア)
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
(情報、信号)
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及び/又はシンボルは信号(シグナル)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC)は、キャリア周波数、セルなどと呼ばれてもよい。
(「システム」、「ネットワーク」)
本明細書で使用する「システム」および「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
(パラメータ、チャネルの名称)
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスで指示されるものであってもよい。
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的なものではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本明細書で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)など)及び情報要素(例えば、TPCなど)は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的なものではない。
(基地局)
基地局(無線基地局)は、1つまたは複数(例えば、3つ)の(セクタとも呼ばれる)セルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」または「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局、および/または基地局サブシステムのカバレッジエリアの一部または全体を指す。さらに、「基地局」、「eNB」、「セル」、および「セクタ」という用語は、本明細書では互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
(端末)
ユーザ端末は、当業者によって、移動局、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、UE(User Equipment)、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
(用語の意味、解釈)
本明細書で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。本明細書で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続を使用することにより、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどの電磁エネルギーを使用することにより、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
参照信号は、RS(Reference Signal)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)と呼ばれてもよい。また、補正用RSは、TRS(Tracking RS)、PC−RS(Phase Compensation RS)、PTRS(Phase Tracking RS)、Additional RSと呼ばれてもよい。また、復調用RS及び補正用RSは、それぞれに対応する別の呼び方であってもよい。また、復調用RS及び補正用RSは同じ名称(例えば復調RS)で規定されてもよい。
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
上記の各装置の構成における「部」を、「手段」、「回路」、「デバイス」等に置き換えてもよい。
「含む(including)」、「含んでいる(comprising)」、およびそれらの変形が、本明細書あるいは請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
無線フレームは時間領域において1つまたは複数のフレームで構成されてもよい。時間領域において1つまたは複数の各フレームはサブフレーム、タイムユニット等と呼ばれてもよい。サブフレームは更に時間領域において1つまたは複数のスロットで構成されてもよい。スロットはさらに時間領域において1つまたは複数のシンボル(OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル、SC-FDMA(Single Carrier-Frequency Division Multiple Access)シンボル等)で構成されてもよい。
無線フレーム、サブフレーム、スロット、およびシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット、およびシンボルは、それぞれに対応する別の呼び方であってもよい。
例えば、LTEシステムでは、基地局が各移動局に無線リソース(各移動局において使用することが可能な周波数帯域幅、送信電力等)を割り当てるスケジューリングを行う。スケジューリングの最小時間単位をTTI(Transmission Time Interval)と呼んでもよい。
例えば、1サブフレームをTTIと呼んでもよいし、複数の連続したサブフレームをTTIと呼んでもよいし、1スロットをTTIと呼んでもよい。
リソースユニットは、時間領域および周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域では1つまたは複数個の連続した副搬送波(subcarrier)を含んでもよい。また、リソースユニットの時間領域では、1つまたは複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1サブフレーム、または1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームは、それぞれ1つまたは複数のリソースユニットで構成されてもよい。また、リソースユニットは、リソースブロック(RB:Resource Block)、物理リソースブロック(PRB:Physical RB)、PRBペア、RBペア、スケジューリングユニット、周波数ユニット、サブバンドと呼ばれてもよい。また、リソースユニットは、1つ又は複数のREで構成されてもよい。例えば、1REは、リソース割当単位となるリソースユニットより小さい単位のリソース(例えば、最小のリソース単位)であればよく、REという呼称に限定されない。
上述した無線フレームの構造は例示に過ぎず、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームに含まれるスロットの数、スロットに含まれるシンボルおよびリソースブロックの数、および、リソースブロックに含まれるサブキャリアの数は様々に変更することができる。
本開示の全体において、例えば、英語でのa, an, 及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、これらの冠詞は、文脈から明らかにそうではないことが示されていなければ、複数のものを含むものとする。
(態様のバリエーション等)
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
本特許出願は2018年3月23日に出願した日本国特許出願第2018−056839号の全内容を本願に援用する。
本開示の一態様は、移動通信システムに有用である。
1 無線通信システム
10a〜10i,10−1〜10−n 送信点
20 信号処理装置
100 基地局
101 符号化部
102 変調部
103 チャネル推定部
104 選択部
105 送信制御部
106,201 無線送信部
107,202 アンテナ
108,203 無線受信部
200 ユーザ端末
204 復調部
205 復号部

Claims (6)

  1. 無線信号を送信する送信回路と、
    複数の送信点に含まれる複数のアンテナ素子と、ユーザ端末と、の間の各々のチャネルについて得られる複数のチャネル推定値の中から、第1の選択基準と第2の選択基準とに従って選択されたチャネル推定値に基づいて、前記無線信号の送信を制御する制御回路と、
    を備えた、基地局。
  2. 前記第1の選択基準は、前記無線信号の送信に用いるアンテナ素子に対応するチャネル推定値を選択するための基準であり、
    前記第2の選択基準は、前記無線信号を送信する対象のユーザ端末に対応するチャネル推定値を選択するための基準である、
    請求項1に記載の基地局。
  3. 前記第1の選択基準は、前記無線信号を送信する対象のユーザ端末に対応するチャネル推定値を選択するための基準であり、
    前記第2の選択基準は、前記無線信号の送信に用いるアンテナ素子に対応するチャネル推定値を選択するための基準である、
    請求項1に記載の基地局。
  4. 前記第2の選択基準に従ってチャネル推定値を選択することは、
    前記第1の選択基準に従って前記複数のチャネル推定値の中から選択された一部のチャネル推定値を行列要素とするチャネル行列において、前記ユーザ端末に対応する行列要素の組み合わせを変更して計算される伝送レートが増加するか否かを判断し、
    前記伝送レートが増加する前記行列要素の組み合わせに対応するユーザ端末を前記無線信号を送信する対象に決定することを含む、
    請求項2に記載の基地局。
  5. 前記第2の選択基準に従ってチャネル推定値を選択することは、
    前記第1の選択基準に従って前記複数のチャネル推定値の中から選択された一部のチャネル推定値を行列要素とするチャネル行列において、前記アンテナ素子に対応する行列要素の組み合わせを変更して計算される利得が増加するか否かを判断し、
    前記利得が増加する前記行列要素の組み合わせに対応するアンテナ素子を前記無線信号の送信に用いるアンテナ素子に決定することを含む、
    請求項3に記載の基地局。
  6. 基地局による無線信号の送信方法であって、
    複数の送信点に含まれる複数のアンテナ素子と、ユーザ端末と、の間の各々のチャネルについて得られる複数のチャネル推定値の中から、第1の選択基準と第2の選択基準とに従って選択されたチャネル推定値に基づいて、前記無線信号の送信を制御する、
    送信方法。
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