JPWO2019176572A1 - レーザ発振器、レーザ加工装置、光ファイバー、光ファイバーの製造方法、及び、光ファイバーの製造装置 - Google Patents

レーザ発振器、レーザ加工装置、光ファイバー、光ファイバーの製造方法、及び、光ファイバーの製造装置 Download PDF

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Abstract

光ファイバーを用いたレーザ発振器において、強いレーザ発振を実現する。レーザ発振器1は、励起光源11と、光ファイバー15と、グレーティング領域155と、を備える。励起光源11は、励起光L2を出力する。光ファイバー15は、励起光L2により発生したレーザ光L1を長さ方向に伝搬させて、出口Oから出力するコア151を有する。グレーティング領域155は、複数の屈折率変調領域HRがコア151の長さ方向に第1間隔D1を空けて形成された領域である。屈折率変調領域HRは、コア151の屈折率とは異なる屈折率を有する。コア151の長さ方向とは垂直な方向における屈折率変調領域HRの断面積は、長さ方向とは垂直な方向におけるコア151の断面積の16%以上である。

Description

本発明は、レーザ発振器、当該レーザ発振器を備えるレーザ加工装置、当該レーザ発振器に使用される光ファイバー、当該光ファイバーの製造方法、及び、当該光ファイバーの製造装置に関する。
従来、光を長さ方向に伝搬させるコアを有する光ファイバーにおいて、当該コアの内部にコアの屈折率よりも高い(又は低い)屈折率を有する複数の領域(屈折率変調領域と呼ぶことにする)が所定の間隔を空けて形成されたものが知られている。コア内部に光が伝搬するとき、この複数の屈折率変調領域は当該光に対して回折格子として働く。従って、上記のような複数の屈折率変調領域が形成された光ファイバーは、「ファイバーブラッググレーティング(Fiber Bragg Grating、FBG)」と呼ばれる。
複数の屈折率変調領域を所定の間隔を空けて形成した光ファイバーに光を伝搬させると、当該光のうち、光ファイバーの屈折率と上記所定の間隔にて決まる波長を有する光を反射光として取り出すことができる。また、例えば、コアに希土類などを添加した光ファイバーの両端近傍に上記所定の間隔で複数の屈折率変調領域を形成し、当該光ファバーに適切な励起光を導入すると、光ファイバーのコア内を伝搬した発光のうち、上記所定の間隔にて決まる波長を有する光を光ファイバー内で往復させて増幅できる。すなわち、レーザ発振を光ファイバー内にて実現できる。
特許文献1には、光ファイバーのコア層にパルスレーザ光を照射して当該コア層において化学反応を起こさせることにより、コア層内に屈折率変調領域を形成する技術が開示されている。特許文献1では、1つの屈折率変調領域を形成した後、光ファイバーをグレーティング周期分だけ移動させ、コア層に再度パルスレーザ光を照射することにより、グレーティング周期だけ間隔を空けて複数の屈折率変調領域を形成している。
特許第3426154号公報
特許文献1などに開示された従来の屈折率変調領域の形成方法では、屈折率変調領域を形成する光を、コアの長さ方向とは垂直な方向からコア内部に焦点を結んだ状態で照射していた。コア内部に焦点を結んだ状態で当該光を照射するだけだと、コア内部のごく限られた領域にしか当該光が照射されないので、コアの断面に対して小さな割合の面積を有する屈折率変調領域しか形成できない。
屈折率変調領域の面積が小さいと、コアを伝搬する光との相互作用も小さくなり、屈折率変調領域の層数を増やさなければ高い光反射率を得ることが難しかった。
屈折率変調領域の面積が小さくコア内を伝搬する光を十分に反射できないため、従来の方法にて形成した屈折率変調領域を有する光ファイバーをレーザ発振器の媒体として用いた場合、光ファイバー内においてレーザ光を十分に増幅できず、レーザ発振を得られなかった。実際、従来の方法を用いて希土類元素をドープした光ファイバーに屈折率変調領域を形成し、当該光ファイバーをレーザ発振器に適用した場合、十分な強度のレーザ光を出力できなかった。
コア内部で発生したレーザ光を十分に反射させるために、光ファイバーの長さ方向に多数の屈折率変調領域を形成することが考えられる。しかしながら、多数の屈折率変調領域を長さ方向に沿って形成する方法には、主に、以下の2つの問題点がある。
1つ目は、多数の屈折率変調領域を長さ方向に沿って形成するには、(i)レーザ照射、(ii)照射停止、(iii)レーザ光源又は光ファイバーを長さ方向に移動、(iv)再度レーザ照射、とのプロセスを多数回繰り返す必要があり、レーザ光を十分に増幅できるファイバーブラッググレーティングの製造に時間がかかるという問題点である。
2つ目は、多数の屈折率変調領域を長さ方向に沿って形成すると、光ファイバーの構造のゆがみにより、安定した良好なファイバーブラッググレーティングを得られないという問題点である。
本発明の目的は、ファイバーブラッググレーティングを有する光ファイバーにおいて、屈折率変調領域の形成数を少なくしつつ、高い光反射を得ることにある。
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
本発明の一見地に係るレーザ発振器は、励起光源と、光ファイバーと、グレーティング領域と、を備える。励起光源は、励起光を出力する。光ファイバーは、励起光により発生したレーザ光を長さ方向に伝搬させて出口から出力するコアを有する。グレーティング領域は、複数の屈折率変調領域がコアの長さ方向に第1間隔を空けて形成された領域である。すなわち、グレーティング領域がファイバーブラッググレーティングとなる。屈折率変調領域は、コアの屈折率とは異なる屈折率を有する。
上記のレーザ発振器において、コアの長さ方向とは垂直な方向における屈折率変調領域の断面積は、長さ方向とは垂直な方向におけるコアの断面積の16%以上である。
上記のレーザ発振器において、コア内部のグレーティング領域に形成された屈折率変調領域のコアの長さ方向に垂直な断面積が、コアの長さ方向に垂直な断面積の16%以上となっている。これにより、屈折率変調領域の形成数が少なくても、励起光により発生したレーザ光に対して高い反射率を有するグレーティング領域を形成できる。
その結果、上記のレーザ発振器においては、第1間隔で決まる特定波長のレーザ光に対して強いレーザ発振を実現できる。つまり、上記のレーザ発振器は、特定の波長に固定してレーザ発振をさせることができ、強度が大きなレーザ光を出力できる。
また、屈折率変調領域の形成数が少なくても高い反射率を有することにより、グレーティング領域の形成長さを短くできる。その結果、光ファイバーの長さ方向の品質のバラツキの影響を受けにくい、高品質のグレーティング領域(ファイバーブラッググレーティング)を実現できる。
グレーティング領域は、第1グレーティング領域と、第2グレーティング領域と、を有してもよい。第2グレーティング領域は、第1グレーティング領域からコアの長さ方向に第2間隔を空けて形成される。これにより、コアの端部において反射板などを設けることなく、光ファイバー内でレーザ光のレーザ発振が可能となる。
第1グレーティング領域及び第2グレーティング領域のいずれか一方のコアの長さ方向の形成長さは、他方の形成長さよりも短くてもよい。
これにより、第1グレーティング領域及び第2グレーティング領域のいずれか一方の反射率を小さくして、反射率の小さなグレーティング領域が形成された側から効率よくレーザ光を取り出すことができる。
光ファイバーは、希土類元素をドープしたフッ化物ファイバーであってもよい。これにより、レーザ発振器は、中赤外波長を有するレーザ光を出力できる。
光ファイバーにドープされる希土類元素はエルビウムであってもよい。これにより、レーザ発振器は、中赤外領域の波長を有するレーザ光を発振できる。
本発明の他の見地に係るレーザ加工装置は、上記のレーザ発振器から出力されるレーザ光を、ワークに照射して加工を行う装置である。
本発明のさらなる他の見地に係る光ファイバーは、コアと、グレーティング領域と、を備える。グレーティング領域は、コアの屈折率とは異なる屈折率を有する複数の屈折率変調領域が、コアの長さ方向に第1間隔を空けて形成された領域である。また、上記の光ファイバーにおいて、コアの長さ方向とは垂直な方向の屈折率変調領域の断面積は、当該長さ方向とは垂直な方向のコアの断面積の16%以上である。
これにより、上記の光ファイバーは、屈折率変調領域の断面積がコアの断面積の16%以上であるので、屈折率変調領域の形成数を少なくしつつ高い反射率を有する。
また、屈折率変調領域の形成数が少なくても高い反射率を有することにより、グレーティング領域の形成長さを短くできる。その結果、長さ方向の品質のバラツキの影響を受けにくい、高品質のグレーティング領域(ファイバーブラッググレーティング)を有する光ファイバーを実現できる。
光ファイバーのグレーティング領域は、第1グレーティング領域と、第1グレーティング領域からコアの長さ方向に第2間隔を空けて形成された第2グレーティング領域と、を有してもよい。
これにより、コアの端部において反射板などを設けることなく、光ファイバー内でレーザ光のレーザ発振が可能となる。
本発明のさらなる他の見地に係る光ファイバーの製造方法は、コアの屈折率とは異なる屈折率を有する複数の屈折率変調領域がコアの長さ方向に第1間隔を空けて形成されたグレーティング領域を備える光ファイバーの製造方法である。光ファイバーの製造方法は、以下のステップを含む。
◎コアの屈折率を変化させる反応光をコア内部に照射するステップ。
◎反応光をコア内部に照射した状態で、反応光をコアの長さ方向とは垂直な方向に移動させて屈折率変調領域を形成するステップ。
上記の光ファイバーの製造方法では、コアの屈折率を変化させる反応光をコア内部に照射した状態で、当該反応光をコアの長さ方向とは垂直な方向に移動させて、コア内部にコアの屈折率とは異なる屈折率を有する屈折率変調領域を形成している。
これにより、断面積が大きな屈折率変調領域を形成して、1つの屈折率変調領域当たりの屈折率変調を大きくできる。その結果、屈折率変調領域の形成数を少なくしつつ、高い反射率を有するグレーティング領域(ファイバーブラッググレーティング)を実現できる。
また、屈折率変調領域の形成数を少なくできることにより、グレーティング領域を有する光ファイバーの製造時間を短縮できる。
さらに、反応光を走査しながら屈折率変調領域を形成することで、屈折率変調領域の断面積の大きさを調整して1つの屈折率変調領域当たりの屈折率変調の大きさを調整でき、また、2つの屈折率変調領域間の距離を調整できる。その結果、様々な特性を有するグレーティング領域を実現できる。
本発明のさらなる見地に係る製造装置は、コアの屈折率とは異なる屈折率を有する複数の屈折率変調領域がコアの長さ方向に第1間隔を空けて形成されたグレーティング領域を備える光ファイバーの製造装置である。この製造装置は、反応光源と、移動台と、を備える。
反応光源は、コアの屈折率を変化させる反応光をコア内部に照射する。移動台は、反応光をコア内部に照射した状態で、反応光をコアの長さ方向とは垂直な方向に移動させる。
上記の光ファイバーの製造装置では、コアの屈折率を変化させる反応光をコア内部に照射した状態で、当該反応光をコアの長さ方向とは垂直な方向に移動させる。これにより、コア内部にコアの屈折率とは異なる屈折率を有する屈折率変調領域を断面積が大きな状態で形成できる。その結果、1つの屈折率変調領域当たりの屈折率変調を大きして、屈折率変調領域の形成数を少なくしつつ、高い反射率を有するグレーティング領域(ファイバーブラッググレーティング)を実現できる。
また、屈折率変調領域の形成数を少なくできることにより、グレーティング領域を有する光ファイバーの製造時間を短縮できる。
さらに、反応光を走査しながら屈折率変調領域を形成することで、屈折率変調領域の断面積の大きさを調整して1つの屈折率変調領域当たりの屈折率変調の大きさを調整でき、また、2つの屈折率変調領域間の距離を調整できる。その結果、様々な特性を有するグレーティング領域を実現できる。
上記の製造装置は、反応光の焦点をコア内部に結ぶレンズをさらに備えてもよい。これにより、コア内部の所定領域に屈折率変調領域を形成できる。
上記の製造装置は、評価装置をさらに備えてもよい。評価装置は、グレーティング領域に向けて入射した励起光がグレーティング領域にて反射されることで発生する反射光の強度に基づいて、グレーティング領域を形成中の光ファイバーを評価する。
これにより、光ファイバーにグレーティング領域を形成しつつ、形成されたグレーティング領域の特性を評価できる。
屈折率変調領域の形成数を少なくしつつ、高い光反射を有するファイバーブラッググレーティングを有する光ファイバーを実現できる。
レーザ加工装置の構成を示す図。 レーザ発振器の構成を示す図。 光ファイバーの構成を示す図。 屈折率変調領域の形成装置を示す図。 屈折率変調領域の形成方法を示すフローチャート。 1つの焦点位置の近傍に形成された屈折率変調領域の一例を示す図。 反応光を一方向に移動させた際に形成される屈折率変調領域の一例を示す図。 反応光を一方向に移動させた際に形成される屈折率変調領域の他の例を示す図。 反応光を二方向に移動させた際に形成される屈折率変調領域の一例を示す図。 実施例1にて形成されたグレーティング領域の光学顕微鏡像。 実施例2にて形成されたグレーティング領域の光学顕微鏡像。 比較例にて形成されたグレーティング領域の光学顕微鏡像。 評価装置の構成を示す図。 グレーティング領域の長さと反射光の強度との関係の測定結果。 励起光の強度と反射光の強度との関係の測定結果。
1.第1実施形態
(1)レーザ加工装置
以下、第1実施形態に係るレーザ加工装置100について説明する。まず、レーザ加工装置100の構成について、図1を用いて説明する。図1は、レーザ加工装置の構成を示す図である。レーザ加工装置100は、レーザ光L1を用いてワークWを加工するための装置である。
レーザ加工装置100は、レーザ発振器1を備える。レーザ発振器1は、ワークWにレーザ光L1を照射して、ワークWを切断するなどの、ワークWに対する加工を行う。レーザ発振器1の構成については、後ほど詳しく説明する。
レーザ発振器1から照射するレーザ光L1により加工できるワークWとしては、例えば、ガラス基板などがある。
レーザ加工装置100は、ワーク載置台3を備える。ワーク載置台3は、レーザ発振器1の下に配置され、レーザ光L1を用いて加工するワークWを載置する。
図1に示す例では、レーザ発振器1はワーク載置台3の上方に設置され、ワークWに対して上方から下方に垂直にレーザ光L1を照射している。しかし、これに限られず、レーザ光L1をワークWに対して任意の角度で照射できるよう、レーザ発振器1とワーク載置台3の配置位置の関係を調整してもよい。
また、レーザ発振器1からのレーザ光L1の光路上にレンズ及び/又はミラーなどの光学素子を配置して、集光・拡散照射及び/又は照射角度を調整してもよい。
(2)レーザ発振器
次に、上記のレーザ加工装置100に備わるレーザ発振器1の構成について、図2を用いて説明する。図2は、レーザ発振器の構成を示す図である。図2に示すように、本実施形態に係るレーザ発振器1は、光ファイバー15をレーザ媒体及び共振器として用いる、ファイバーレーザである。
具体的には、レーザ発振器1は、励起光源11を有する。励起光源11は、光ファイバー15のクラッド153に入射する励起光L2を出力する。クラッド153に入射された励起光L2がコア151を通過することで、コア151内で励起光L2が吸収される。その後、誘導放出により、コア151内部にて発光が増幅され、さらに光ファイバー15内部を両端のミラーにより反射を繰り返すことにより、レーザ発振に至る。当該レーザ発振により生じる光の波長は、コア151にドープされた元素により定まる。
後述するように、本実施形態において、光ファイバー15のコア151は、フッ化物系のガラスに希土類元素がドープされたものであり、中赤外光(波長:2.8μm)を発光するものである。従って、励起光L2としては、例えば、波長が976nmである光を用いることができる。また、上記の励起光L2を出力できる励起光源11としては、例えば、上記の波長を有する光を出力する半導体レーザを用いることができる。
レーザ発振器1は、光導入部13を有する。光導入部13は、励起光源11から出力した励起光L2を光ファイバー15のクラッド153に導入する。具体的には、光導入部13は、励起光導波ファイバー131と、導入レンズ133と、を有する。
励起光導波ファイバー131は、励起光源11から出力した励起光L2を導入レンズ133に導波する、例えば光ファイバーである。導入レンズ133は、光ファイバー15の一端である入口Iの近傍に配置され、励起光導波ファイバー131により導波された励起光L2を、クラッド153に導入する。
レーザ発振器1は、光ファイバー15を有する。光ファイバー15は、本実施形態のレーザ発振器1において、レーザ媒体及び共振器として機能し、励起光L2の照射により発生したレーザ光L1を増幅させてレーザ発振させる。光ファイバー15の構成の詳細については、後ほど詳しく説明する。
レーザ発振器1は、コリメータ17を有する。コリメータ17は、光ファイバー15の出口Oから出射したレーザ光L1を平行光線とするレンズである。
(3)光ファイバー
以下、レーザ発振器1のレーザ媒体及び共振器として機能する、本実施形態の光ファイバー15の構成について、図3を用いて説明する。図3は、光ファイバーの構成を示す図である。
光ファイバー15は、コア151を有する。コア151は、光導入部13から導入した励起光L2により励起され、コア151にドープされた物質により決まる波長のレーザ光L1を発生する。すなわち、コア151は、レーザ発振器1のレーザ媒体として機能する。本実施形態において、コア151は、希土類元素をドープしたフッ化物ファイバーである。具体的には、希土類元素としてエルビウム(Er)をドープしたZBLANガラスである。ZBLANガラスは、ジルコニウム(Zr)、バリウム(Ba)、ランタン(La)、アルミニウム(Al)、ナトリウム(Na)を主成分とするガラスある。
エルビウムをドープしたZBLANガラスをコア151の材料として用いることにより、コア151は、励起光L2により励起されることで、中赤外の波長(具体的には、2.8μm近辺)のレーザ光L1を発生できる。
光ファイバー15は、クラッド153を有する。クラッド153は、コア151の外周においてコア151を覆うように形成された、コア151の屈折率よりも小さな屈折率を有する層である。クラッド153を有することにより、コア151において発生したレーザ光L1は、コア151とクラッド153との界面で全反射及び/又は屈折され、コア151の長さ方向に沿って伝搬できる。
コア151の長さ方向に伝搬されたレーザ光L1は、光ファイバー15の出口Oから出力される。
他の実施形態において、クラッド153は、光ファイバー15の径方向において複数の層を有してもよい。この場合、光ファイバー15の内側にある層の屈折率を、外側にある層の屈折率よりも高くする。
これにより、クラッド153に入射した励起光L2を、内側の層と外側の層との界面において全反射できる。その結果、励起光L2は、コア151を複数回通過できる。
光ファイバー15は、グレーティング領域155を有する。グレーティング領域155は、コア151を伝搬したレーザ光L1の一部を反射する領域である。本実施形態において、グレーティング領域155は、第1グレーティング領域155aと、第2グレーティング領域155bと、を有する。
第1グレーティング領域155aは、光ファイバー15の励起光L2の入口Iの近傍のコア151内部に形成される。図3に示すように、第1グレーティング領域155aは、第1間隔D1を空けて形成された複数の屈折率変調領域HRを含む。屈折率変調領域HRは、コア151の屈折率とは異なる屈折率を有する領域である。すなわち、第1グレーティング領域155aにおいては、屈折率が相対的に高い箇所と相対的に低い箇所が交互に配置される。
グレーティング領域155内のある屈折率変調領域HRからの反射光と、第1間隔D1を空けて配置された隣接する屈折率変調領域HRからの反射光とが同一箇所で同位相となっていれば、これら2つの反射光は、干渉により互いにその強度を強めることとなる。このような反射光の強度の強め合いがグレーティング領域155内で発生し、結果的に光反射が起こる。
後述するように、本実施形態の屈折率変調領域HRは、反応光L3をコア151内部に照射した状態で、コア151の断面と平行な方向(Y方向及びZ方向)に当該反応光L3を移動させながら形成されている。その結果、コア151の長さ方向に垂直な方向の断面積で比較すると、本実施形態の屈折率変調領域HRは、コア151の断面積の16%以上の断面積を有している。これにより、第1グレーティング領域155aの各屈折率変調領域HRは、従来の屈折率変調領域と比較して反射率が高くなる。
その結果、第1グレーティング領域155aは、従来のグレーティング領域(ファイバーブラッググレーティング)よりも長さが短くても、特定波長のレーザ光L1を強く反射できる。
上記の構成を有する第1グレーティング領域155aは、コア151を入口I方向に伝搬してきたレーザ光L1のうち、屈折率変調領域HRによるブラッグ反射の条件を満たす特定波長のレーザ光L1の一部を、コア151の出口Oに向けてより強く反射できる。すなわち、第1グレーティング領域155aで特に強く反射できるレーザ光L1は、2*n*d1(n:コア151の屈折率、d1:第1間隔D1の大きさ)との式で表される波長を有している。
第2グレーティング領域155bは、光ファイバー15のレーザ光L1の出口Oの近傍のコア151内部に形成される。すなわち、第2グレーティング領域155bは、第1グレーティング領域155aから、コア151の長さ方向に、第2間隔D2を空けて形成される。図3に示すように、第2グレーティング領域155bは、第1グレーティング領域155aと同様に、第1間隔D1を空けて形成された複数の屈折率変調領域HRを含む。
従って、第2グレーティング領域155bは、第1グレーティング領域155aにおける反射原理と同様の原理にて、コア151を出口O方向に伝搬してきたレーザ光L1のうち、第1間隔D1にて決まる波長のレーザ光L1の一部を、コア151の入口Iに向けて反射できる。出口O方向に伝搬してきたレーザ光L1のうち、第2グレーティング領域155bを通過したレーザ光L1が、出口Oから出力される。
なお、より多くのレーザ光L1を出口Oから出力するため、第2グレーティング領域155bにおけるレーザ光L1の反射率は、第1グレーティング領域155aにおける反射率よりも小さいことが好ましい。具体的には、第2グレーティング領域155bの形成長さは、第1グレーティング領域155aの形成長さよりも短いことが好ましい。
光ファイバー15のコア151が、上記のように、励起光L2の入口I側に第1グレーティング領域155aを有し、レーザ光L1の出口O側に第2グレーティング領域155bを有することで、特定波長を有するレーザ光L1を、第1グレーティング領域155aと第2グレーティング領域155bとの間で増幅できる。すなわち、光ファイバー15のいずれかの端部にミラーなどを配置することなく、コア151内でレーザ光L1のレーザ発振を実現できる。
また、十分な強度のレーザ発振を実現するために光ファイバー15の端部近傍にミラーなどを配置する必要がないので、本実施形態の光ファイバー15を備えるレーザ発振器1は、損失を少なくできる。その結果、より大きな強度のレーザ光L1を効率よく出力できる。
(4)光ファイバーの製造方法
(4−1)屈折率変調領域の形成装置
以下、本実施形態に係る光ファイバー15の製造方法(屈折率変調領域HRの形成方法)について説明する。まず、本実施形態に係る光ファイバー15に屈折率変調領域HRを形成する形成装置200(製造装置の一例)の構成について、図4を用いて説明する。図4は、屈折率変調領域の形成装置を示す図である。
形成装置200は、反応光源201を備える。反応光源201は、反応光L3を出力する光源である。反応光L3は、コア151の当該反応光L3が照射された箇所において化学反応を起こさせて、当該箇所の屈折率を、コア151の屈折率と異ならせる。反応光源201としては、例えば、フェムト秒の短パルスレーザ光(パルス幅:400fs(フェムト秒)、波長:515nm)を反応光L3として発生できる光源を用いることができる。また、反応光L3の出力強度は、例えば、0.01μJ〜1μJの範囲にて調整される。反応光L3の出力強度は、屈折率変調領域HRを形成する光ファイバー15の種類などに従って適宜調整される。
上記の反応光L3を用いることで、本実施形態では、コア151の屈折率よりも高い屈折率を有する屈折率変調領域HRを形成できる。
形成装置200は、移動台203を備える。図4に示すように、移動台203は、その上部に、屈折率変調領域HRを形成する光ファイバー15を載置する。移動台203は、平面内(X−Y平面内)にてX軸方向(図4においては、光ファイバー15の長さ方向)及び/又はY軸方向(図4においては、X−Y平面内で光ファイバー15の長さ方向とは垂直な方向)に移動可能である。また、移動台203は、X−Y平面に垂直なZ軸方向にも移動可能である。
光ファイバー15のコア151内部の正確な位置に屈折率変調領域HRを形成するため、移動台203は、X軸方向、Y軸方向、及び/又はZ軸方向に、高精度に移動する。このような移動台203としては、例えば、ピエゾ素子などを駆動源とした移動台(ステージ)を用いることができる。
形成装置200は、対物レンズ205を備える。対物レンズ205は、光路変更部材207(例えば、プリズムミラー)を介して、反応光源201から伝搬された反応光L3の焦点をコア151内に結ぶレンズである。対物レンズ205によりコア151内部に焦点を結んだ反応光L3は、当該焦点の近傍において、コア151の屈折率を異ならせる化学反応を促進する十分な強度を有する。すなわち、コア151内部の反応光L3が焦点を結んだ近傍の微小な領域において、コア151の屈折率を異ならせる反応が起こる。
他の実施形態において、対物レンズ205は、図4のZ軸方向に移動可能であってもよい。この場合、移動台203がZ軸方向に移動可能となる代わりに対物レンズ205のみがZ軸方向に移動可能となってもよいし、移動台203及び対物レンズ205の両方がZ軸方向に移動可能となってもよい。
移動台203及び/又は対物レンズ205がZ軸方向に移動可能であることにより、対物レンズ205は、コア151内部において、図4のZ軸方向の任意の位置に、反応光L3の焦点を結ぶことができる。その結果、コア151内部のZ軸方向の任意の位置の屈折率を異ならせることができる。
上記の場合には、移動台203と同様、対物レンズ205も、移動台203に載置された光ファイバー15のコア151内部の任意の位置に、精度よく、反応光L3の焦点を結ぶことが好ましい。従って、対物レンズ205のZ軸方向の移動も、例えば、ピエゾ素子を駆動源とすることが好ましい。
また、形成装置200は、光路変更部材207の上部に図示しないカメラを備える。このカメラにより、対物レンズ205を介して、反応光L3により形成された加工痕を観察することができる。その結果、コア151の適切な位置に反応光L3を照射できる。
形成装置200は、上記の反応光源201、移動台203、及び対物レンズ205を制御する制御部209を備える。制御部209は、例えば、CPU、RAM、ROM、記憶装置(SSD、ハードディスクなど)、各種インターフェースを備えたコンピュータシステムと、反応光源201のコントローラと、移動台203のコントローラと、により構成される。
なお、反応光源201のコントローラ、及び、移動台203のコントローラは、制御部209のコンピュータシステムにおいてプログラム(当該プログラムは、コンピュータシステムの記憶装置に記憶されている)を実行することにより制御されてもよい。
また、形成装置200は、光ファイバー15の片側からコア151に白色光を導入する白色光源(図示せず)を備える。白色光をコア151に導入することにより、光ファイバー15の反射あるいは透過スペクトルの観察が可能となる。その結果、形成装置200による製造中に、形成されたグレーティング領域155の品質を確認することが可能となり、製造時間の短縮とともに、グレーティング領域155の品質を安定化させることができる。
また、他の実施形態において、クラッド153に励起光L2を導入することにより発生したレーザ発振出力を測定することで、形成されたグレーティング領域155の評価を行ってもよい。
具体的には、形成装置200に、後述する評価装置300を導入することにより、励起光L2を用いたグレーティング領域155の評価を実行できる。
上記の構成を有することにより、本実施形態に係る形成装置200は、移動台203及び/又は対物レンズ205により反応光L3の焦点位置を移動させて、光ファイバー15のコア151内部の任意の位置の屈折率を異ならせることができる。その結果、コア151内部に任意の形態の屈折率変調領域HRを形成できる。
(4−2)屈折率変調領域の形成方法
以下、本実施形態に係る屈折率変調領域HRの形成方法を、図5を用いて説明する。図5は、屈折率変調領域の形成方法を示すフローチャートである。以下では、上記の形成装置200により本実施形態に係る屈折率変調領域HRの形成方法を実行する場合を例にとって説明する。
まず、屈折率変調領域HRを形成する光ファイバー15を、形成装置200の移動台203に載置する。光ファイバー15を移動台203に載置後、移動台203を移動させることにより、コア151内部の所定の位置(グレーティング領域155内の所定の位置)に反応光L3が到達するよう、光ファイバー15のX−Y平面における位置を調整する。
また、反応光L3の焦点がコア151内部に結ばれるよう、対物レンズ205のZ軸方向における位置を調整する。
次に、反応光源201から反応光L3を発生させて、当該反応光L3をコア151内部に照射する(ステップS1)。これにより、図6Aに示すように、反応光L3の焦点位置の近傍、すなわち、所定量以上の光量の反応光L3が照射されたコア151部分において化学反応が起こり、コア151の当該焦点位置の近傍の屈折率が、コア151の他の領域の屈折率とは異なるものとなる(本実施形態では、コア151の他の領域よりも屈折率が高くなる)。図6Aは、1つの焦点位置の近傍に形成された屈折率変調領域の一例を示す図である。このようにして、反応光L3の焦点位置の近傍に小さな屈折率変調領域HRが形成される。
しかしながら、図6Aに示すように、1つの焦点位置の近傍に形成された屈折率変調領域HRは、コア151の長さ方向に垂直な面の断面積に対してわずかな面積しか占めていない。
このような断面積の小さな屈折率変調領域HRが形成された部分にレーザ光L1が伝搬しても、当該レーザ光L1は、この屈折率変調領域HRではほとんど反射されない。
従って、本実施形態においては、コア151の長さ方向に垂直な面の断面積に対して、より大きな面積を占める屈折率変調領域HRをコア151内部に形成する。具体的には、反応光L3をコア151内部に照射した状態で、当該反応光L3をコア151の長さ方向とは垂直な方向に移動させて(本実施形態では、Y−Z平面内にて移動)、屈折率変調領域HRを形成する(ステップS2)。
具体的には、反応光L3の短パルスを所定の間隔で発生させコア151内部に照射しつつ、移動台203により光ファイバー15をY軸方向に所定の速度にて移動させる。
反応光L3の短パルスの発生間隔、及び、光ファイバー15の移動速度は、1パルス分の反応光L3の照射領域の一部が、他の1パルス分の反応光L3の照射領域の一部と重複するよう調整される。
これにより、光ファイバー15の移動に従って、コア151内部に形成される屈折率変調領域HRの面積を増大できる。例えば、コア151のY軸方向の一端から他端に反応光L3を移動させると、図6Bに示すように、Y軸方向に長い長方形を有する屈折率変調領域HRを形成できる。図6Bは、反応光を一方向に移動させた際に形成される屈折率変調領域の一例を示す図である。
また、反応光L3の短パルスを所定の間隔で発生させコア151内部に照射しつつ、反応光L3の焦点位置を所定の速度にてZ軸方向に移動させることで、図6Cに示すように、Z軸方向に長い屈折率変調領域HRを形成できる。なお、図6Cに示す屈折率変調領域HRは、コア151のZ軸方向の一端から他端に反応光L3の焦点位置を移動させることで形成される。図6Cは、反応光を一方向に移動させた際に形成される屈折率変調領域の他の例を示す図である。
さらに、上記のY軸方向の反応光L3の焦点位置の移動と、Z軸方向の反応光L3の焦点位置の移動と、を組み合わせることができる。例えば、図6Dに示すように、コア151の一端から他端に向けてY軸方向に反応光L3の焦点位置を移動後、反応光L3の焦点位置をわずかにZ軸方向に移動させ、さらに反応光L3をコア151の他端から一端に向けて最初のY軸方向の移動とは逆方向に反応光L3を移動させることを繰り返す。これにより、図6Dに示すように、コア151の断面において大きな面積を占める平面状の屈折率変調領域HRを形成できる。図6Dは、反応光を二方向に移動させた際に形成される屈折率変調領域の一例を示す図である。
なお、反応光L3のZ軸方向の移動方向は、既に屈折率変調領域HRが形成された箇所に、集光された反応光L3が照射されない方向とする。本実施形態では、反応光L3の焦点位置のZ軸方向の移動方向を、反応光源201の設置方向(図6Dでは上方向)とする。これにより、既に形成された屈折率変調領域HRに、集光された反応光L3が再度照射されることを回避できる。
上記のように、Y軸方向の反応光L3の移動と、Z軸方向の反応光L3の移動と、を組み合わせて、さらに、反応光L3のY軸方向の移動範囲とZ軸方向の移動範囲とを調整することもできる。これにより、コア151の断面において、任意の断面形状及び断面積を有する屈折率変調領域HRを形成できる。
上記のようにしてコア151内部にて反応光L3の焦点位置を移動して、1つの屈折率変調領域HRを形成後、さらに屈折率変調領域HRの形成を継続するか否かを判断する。本実施形態では、屈折率変調領域HRの形成を継続するか否かは、屈折率変調領域HRの形成数が予め決められた数となったか否かにより決定する。
他の実施形態において、グレーティング領域155が形成された光ファイバー15にて発生するレーザ発振出力の大きさを、屈折率変調領域HRの形成を継続するか否かの判断基準としてもよい。
さらに他の実施形態において、グレーティング領域155の反射スペクトルを、屈折率変調領域HRの形成を継続するか否かの判断基準としてもよい。例えば、グレーティング領域155にて反射された特定の波長を有する光の強度が所望の大きさとなったか否かを、屈折率変調領域HRの形成を継続するか否かの判断基準としてもよい。その他、当該光のスペクトル形状(当該光のピーク波長、スペクトルの半値幅、サイドローブの有無など)を判断基準としてもよい。
上記の判断基準に基づいて、屈折率変調領域HRの形成を継続しないと決定した場合(ステップS3において「No」の場合)、屈折率変調領域HRの形成プロセスを終了する。
一方、屈折率変調領域HRの形成を継続すると決定した場合(ステップS3において「Yes」の場合)、反応光L3の照射を停止後(ステップS4)、移動台203により、光ファイバー15を第1間隔D1だけ長さ方向(X軸方向)に移動させる(ステップS5)。
光ファイバー15を第1間隔D1だけ長さ方向に移動後、当該長さ方向の位置にて、上記のステップS1〜S3を実行し、屈折率変調領域HRを形成する。
上記のステップS1〜S5を繰り返し実行することにより、グレーティング領域155において、互いに隣接する屈折率変調領域HRの間隔を第1間隔D1だけ空けて、複数の屈折率変調領域HRを形成できる。
以下、上記のステップS1〜S5を形成装置200にて実行することにより実際に形成されたグレーティング領域155について説明する。まず、グレーティング領域155の形成条件について説明する。
グレーティング領域155を形成する光ファイバー15として、コア151にエルビウムをドープしたZBLANガラス製のものを用いた(コア151の直径:28μm)。
屈折率変調領域HRは、パルス幅が400fs、波長が515nmである反応光L3を用いて形成した。反応光L3の強度は、反応光L3による照射痕を確認しながら0.5μJ付近にて調整した。
また、光ファイバー15の長さ方向における反応光L3の移動距離、すなわち、互いに隣接する屈折率変調領域HRの間隔(第1間隔D1)を970nmとした。
また、コア151の長さ方向とは垂直な方向(Y−Z平面)の断面における反応光L3の走査範囲としては、コア151の中心を中心とした10μm×10μmの範囲(実施例1とする)、28μm×28μmの範囲(実施例2とする)を選択した。また、比較例として、反応光L3の走査をすることなく屈折率変調領域HRの形成を行った。
次に、上記の条件にて屈折率変調領域HRを形成したときの、光ファイバー15に形成されたグレーティング領域155の光学顕微鏡像を、図7A〜図7Cに示す。図7Aは、実施例1にて形成されたグレーティング領域の光学顕微鏡像である。図7Bは、実施例2にて形成されたグレーティング領域の光学顕微鏡像である。図7Cは、比較例にて形成されたグレーティング領域の光学顕微鏡像である。
これらの図に示すように、反応光L3の走査範囲と、形成される屈折率変調領域HRのサイズは対応していることが分かる。なお、比較例における屈折率変調領域HRのサイズは、約0.7μm×2μmであった。
このように、屈折率変調領域HRを形成する際に反応光L3をコア151の断面と平行な方向に走査することにより、断面積の大きな屈折率変調領域HRを形成できる。また、反応光L3の走査範囲を適宜調整することで、任意の断面積を有する屈折率変調領域HRを形成できる。
(5)光ファイバーの評価
(5−1)評価装置
本実施形態においては、形成装置200にて光ファイバー15にグレーティング領域155を形成中に、光ファイバー15のレーザ媒体及び共振器としての評価を行った。以下、光ファイバー15の評価実験及び評価結果について説明する。
まず、本実施形態に係る光ファイバー15を評価するための評価装置300について、図8を用いて説明する。図8は、評価装置の構成を示す図である。
図8に示す本実施形態に係る評価装置300は、図4を用いて説明した形成装置200に組み込まれている。この評価装置300は、形成装置200にてグレーティング領域155を形成しながら励起光L2をクラッド153に入射し、グレーティング領域155にて反射された反射光L1’の強度を測定することで、レーザ発振媒体としての光ファイバー15の性能を評価できる。
具体的には、評価装置300は、励起光源301を備える。励起光源301は、励起光L2を出力する。励起光源301としては、例えば、レーザ発振器1にて使用されている励起光源11と同一の光源を用いることができる。
評価装置300は、励起光導波ファイバー303を備える。励起光導波ファイバー303は、励起光源301から出力した励起光L2を、導入部305に導波する光ファイバーである。導入部305は、光ファイバー15のグレーティング領域155が形成されている一端とは反対側の他端近傍に配置され、励起光L2を当該他端からクラッド153に導入する。
図8に示すように、導入部305は、ミラー305aを有する。ミラー305aは、グレーティング領域155にて反射された反射光L1’を、後述する光測定部307に導く。図8に示すように、ミラー305aは、励起光L2の光路上に配置されている。ミラー305aは、励起光L2を透過して、レーザ発振出力を反射するミラーである。具体的には、例えば、ハーフミラー、ダイクロイックミラーなどをミラー305aとして使用できる。
評価装置300は、光測定部307を備える。光測定部307は、グレーティング領域155にて反射され、ミラー305aにより導かれた反射光L1’の強度を測定する。光測定部307としては、例えば、フォトダイオードなどの光の強度を測定できるセンサ、集熱式のパワーメータを用いることができる。
(5−2)評価結果
以下、本実施形態の屈折率変調領域HRの形成方法を用いて作製したグレーティング領域155を有する光ファイバー15の評価結果について説明する。
本実施形態においては、グレーティング領域155の形成長さと反射光L1’の強度との関係と、励起光L2の強度と反射光L1’の強度との関係と、を用いてグレーティング領域155を有する光ファイバー15の評価を行った。
まず、グレーティング領域155の長さと、反射光L1’(波長:2.8μm)の強度との関係を評価した結果を図9に示す。
図9に示す評価結果は、上記の実施例1、実施例2、及び比較例にて示した屈折率変調領域HRを形成装置200により形成しながら、励起光L2をクラッド153に入射し、形成されたグレーティング領域155により反射された反射光L1’を光測定部307により測定することで得た。
図9に示すように、比較例においては、グレーティング領域155の長さをある閾値以上にしないと、光測定部307にて測定可能な程度の大きさの反射光L1’を得られなかった。
その一方、反応光L3を走査して屈折率変調領域HRを形成した実施例1及び2においては、グレーティング領域155の長さが上記閾値よりも小さくても、光測定部307により反射光L1’が測定された。
上記の結果は、反応光L3を走査して形成された屈折率変調領域HR(実施例1及び2)は、反応光L3を走査することなく形成した場合(比較例)と比較して大きな反射率を有することを示している。また、反応光L3を走査して形成された屈折率変調領域HRを含むグレーティング領域155は、その形成長さが短くても、すなわち、屈折率変調領域HRの形成数が少なくても十分な反射率を有することを示している。
次に、上記の実施例1、実施例2、及び比較例について、励起光L2の強度と反射光L1’の強度との関係を評価した結果を図10に示す。
図10に示す評価結果は、上記の実施例1、実施例2、及び比較例にて示したグレーティング領域155を所定の長さだけ形成後に、励起光L2の強度を変化させながら反射光L1’の強度を測定することにより得た。なお、有意な測定結果を得るために、比較例1におけるグレーティング領域155の形成長さは、実施例1及び2におけるグレーティング領域155の形成長さよりも長くしている。
図10に示すグラフの傾きは、光ファイバー15に入力した励起光L2の強度(の差分)に対する出力としての反射光L1’の強度(の差分)を表すので、光ファイバー15をレーザ媒体及び共振器として用いた場合のレーザ効率(スロープ効率とも呼ばれる)に対応する。
図10に示す評価結果から算出した、実施例1、実施例2、及び比較例の光ファイバー15のレーザ効率(スロープ効率)は、それぞれ、12%、16%、及び1.5%であった。
上記の結果は、反応光L3をコア151の断面方向に走査させて屈折率変調領域HRを形成することにより、従来の形成方法と比較して、レーザ効率を10倍程度まで改善できていることを示している。すなわち、反応光L3を走査して形成した屈折率変調領域HRを含むグレーティング領域155を有する光ファイバー15の方が、レーザ媒体として優れていることを示している。
(5−3)評価結果のまとめ
(5−3−1)本実施形態の製造方法の観点からの有利点
上記の評価結果から、本実施形態に係る屈折率変調領域HRの形成方法は、従来の方法と比較して、以下のような有利点がある。
まず、屈折率変調領域HRの形成数を少なくできることにより、グレーティング領域155を有する光ファイバー15の製造時間を短縮できる。なぜなら、反応光L3をコア151の断面内で走査する時間と、反応光L3を光ファイバー15の長さ方向に第1間隔D1だけ移動させる時間とを比較すると、前者の時間の方がはるかに短いからである。
すなわち、十分な反射率を得るために反応光L3を光ファイバー15の長さ方向に沿って移動させる回数を増加させる代わりに、反応光L3をコア151の断面内で走査して1つの屈折率変調領域HRあたりの屈折率を大きくし、反応光L3を長さ方向に移動させる回数を減少することで、グレーティング領域155を有する光ファイバー15の製造時間を短縮できる。
また、グレーティング領域155の形成長さを短くできることにより、品質の安定したグレーティング領域155を形成できる。なぜなら、グレーティング領域155の形成長さが長くなると、光ファイバー15の構造のゆがみ(捻れ、コア151の位置の偏りなど)の影響を受けて、グレーティング領域155の特性が長さ方向の位置によって異なることがあるからである。
さらに、反応光L3をコア151の断面方向に沿って走査して屈折率変調領域HRを形成する方法は、従来の方法と比較して、隣接する屈折率変調領域HR同士がコア151の長さ方向において重複することを回避し、かつ、光ファイバー15に大きなダメージを与えることなく、大きな断面積を有する屈折率変調領域HRを形成できる。
従来の方法においては、例えば反応光L3の強度を大きくすることで、屈折率変調領域HRの断面積を大きくできる可能性がある。しかしながら、反応光L3の強度を大きくすると、光ファイバー15の長さ方向にも屈折率変調領域HRが大きくなる。このため、反応光L3の強度を大きくして、隣接する屈折率変調領域HRの間隔を1μm程度と小さくすると、隣接する屈折率変調領域HR同士がコア151の長さ方向において重複することがある。
また、過剰に強い反応光L3を光ファイバー15に照射すると、光ファイバー15に大きなダメージが生じることがある。
このように、隣接する屈折率変調領域HR同士の重複を回避する必要があるとの観点と、光ファイバー15に大きなダメージを与えないとの観点から、反応光L3を走査しない従来の方法にて形成できる屈折率変調領域HRの断面積の大きさには限界がある。
その一方、反応光L3を走査して屈折率変調領域HRを形成する方法は、反応光L3の強度を大きくすることなく大きな断面積を有する屈折率変調領域HRを形成できる。そのため、反応光L3をコア151の断面方向に走査して屈折率変調領域HRの断面積を大きくしても、隣接する屈折率変調領域HR同士がコア151の長さ方向において重複することがない。また、反応光L3の強度を大きくする必要がないため、光ファイバー15に大きなダメージを与えることなく、大きな断面積を有する屈折率変調領域HRを形成できる。
光ファイバー15に照射できる反応光L3の強度などに基づいて算出される反応光L3の照射痕の大きさの限界値を考慮すると、反応光L3を2μm以上走査すれば、従来の方法による屈折率変調領域HRよりも大きな反射率を有する屈折率変調領域HRを形成できる。
また、反応光L3を走査して屈折率変調領域HRを形成する本実施形態の方法は、特に、コア151の径が3μm以上である光ファイバー15にグレーティング領域155(ファイバーブラッググレーティング)を形成する場合に有利である。
(5−3−2)本実施形態の応用面の観点からの有利点
また、反応光L3を走査して形成された屈折率変調領域HRが大きな反射率を有することにより、光ファイバー15の応用面の観点からは以下のような有利点がある。
まず、コア151の断面積に対する屈折率変調領域HRの断面積の割合が大きくなるほど、測定される反射光L1’が大きくなる傾向も見られている。十分に大きな反射率を有するグレーティング領域155を形成する観点からは、コア151の断面積に対する屈折率変調領域HRの断面積の割合は、少なくとも16%以上であればよい。
反射率を大きくしレーザ効率をより高くするとの観点からは、コア151の断面積に対する屈折率変調領域HRの断面積の割合は、20%以上とすることが好ましく、50%以上とすることがより好ましく、100%とすることが最も好ましい。
また、反応光L3をコア151の断面方向に走査して屈折率変調領域HRを形成することにより、屈折率変調領域HR単位で精度よく屈折率を制御できる。その結果、第1実施形態に係る屈折率変調領域HRの形成方法は、様々な特性を有するグレーティング領域155を実現できる。
グレーティング領域155内で屈折率変調領域HRの屈折率を制御することで、例えば、ファイバーブラッググレーティング内にて発生するレーザ光のサイドローブを減少し、レーザ光のスペクトル幅を小さくできる。さらに、サイドピークの発生を抑制できる。すなわち、指向性が強く、かつ、スペクトル特性に優れた理想的なレーザ光を出力できる。
さらに、反応光L3をコア151の断面方向に走査して、反射率の大きな屈折率変調領域HRを形成することができることにより、本実施形態のファイバーブラッググレーティングは、レーザ発振の媒体以外の用途にも使用できる。具体的には、例えば、ファイバーセンサ、ファイバーチャープパルス圧縮に対して応用できる。
また、互いに隣接する屈折率変調領域HRの第1間隔D1を光ファイバー15の長さ方向にて段階的に変更することにより、パルスストレッチャー、チャープパルスに応用できるグレーティング領域155を形成できる。
2.実施形態の共通事項
上記第1実施形態は、下記の構成及び機能を共通に有している。
レーザ発振器1(レーザ発振器の一例)は、励起光源11(励起光源の一例)と、光ファイバー15(光ファイバーの一例)と、グレーティング領域155(グレーティング領域の一例)と、を備える。励起光源11は、励起光L2(励起光の一例)を出力する。光ファイバー15は、励起光L2により発生したレーザ光L1(レーザ光の一例)を長さ方向に伝搬させて、出口O(出口の一例)から出力するコア151(コアの一例)を有する。グレーティング領域155は、複数の屈折率変調領域HR(屈折率変調領域の一例)がコア151の長さ方向に第1間隔D1(第1間隔の一例)を空けて形成された領域である。屈折率変調領域HRは、コア151とは異なる屈折率を有する。
レーザ発振器1において、コア151の長さ方向とは垂直な方向における屈折率変調領域HRの断面積は、長さ方向とは垂直な方向におけるコア151の断面積の16%以上である。
レーザ発振器1において、コア151内部のグレーティング領域155に形成された屈折率変調領域HRの断面積が、コア151の断面積の16%以上となっている。これにより、グレーティング領域155の屈折率変調領域HRの形成数が少なくても、励起光L2により発生したレーザ光L1に対して高い反射率を有するものとできる。
その結果、レーザ発振器1においては、第1間隔D1で決まる特定波長のレーザ光L1に対して強いレーザ発振を実現できる。つまり、レーザ発振器1は、特定の波長に固定してレーザ発振をさせることができ、強度が大きなレーザ光L1を出力できる。
3.他の実施形態
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
例えば、レーザ発振器1にて出力したいレーザ光L1の波長に応じて、光ファイバー15の材料、及び、互いに隣接する屈折率変調領域HR間の第1間隔D1を、適宜変更できる。また、光ファイバー15の材料の光学的特性などに応じて、屈折率変調領域HRの形成条件(例えば、反応光L3の波長、照射時間、強度など)を適宜変更できる。
(A)上記の第1実施形態において屈折率変調領域HRを形成する際、反応光L3の焦点位置の移動は、移動台203及び対物レンズ205の移動により実現されていた。しかし、これに限られず、反応光L3を出力する反応光源201を光ファイバー15に対して移動させることによっても、反応光L3の焦点位置の移動を実現できる。
(B)反応光L3を走査して屈折率変調領域HRを形成する方法は、例えば、反応光L3により屈折率変調を誘起できるものであれば、フッ化物ファイバー以外にも適用できる。例えば、光ファイバーに限らず様々な光導波路へも応用できる。
本発明は、光ファイバーをレーザ媒体とするレーザ発振器に広く適用できる。
100 レーザ加工装置
W ワーク
1 レーザ発振器
11 光源
13 光導入部
131 励起光導波ファイバー
133 導入レンズ
15 光ファイバー
151 コア
I 入口
O 出口
153 クラッド
155 グレーティング領域
155a 第1グレーティング領域
155b 第2グレーティング領域
D1 第1間隔
D2 第2間隔
HR 屈折率変調領域
17 コリメータ
3 ワーク載置台
200 形成装置
201 反応光源
203 移動台
205 対物レンズ
207 光路変更部材
209 制御部
300 評価装置
301 励起光源
303 励起光導波ファイバー
305 導入部
305a ミラー
307 光測定部
L1 レーザ光
L1' 反射光
L2 励起光
L3 反応光

Claims (12)

  1. 励起光を出力する励起光源と、
    前記励起光により発生したレーザ光を長さ方向に伝搬させて出口から出力するコアを有する光ファイバーと、
    前記コアの屈折率とは異なる屈折率を有する複数の屈折率変調領域が、前記コアの長さ方向に第1間隔を空けて形成されたグレーティング領域と、
    を備え、
    前記長さ方向とは垂直な方向の前記屈折率変調領域の断面積は、前記長さ方向とは垂直な方向の前記コアの断面積の16%以上である、
    レーザ発振器。
  2. 前記グレーティング領域は、第1グレーティング領域と、前記第1グレーティング領域から前記コアの長さ方向に第2間隔を空けて形成された第2グレーティング領域と、を有する、請求項1に記載のレーザ発振器。
  3. 前記第1グレーティング領域及び前記第2グレーティング領域のいずれか一方の前記長さ方向の形成長さは、他方の形成長さよりも短い、請求項2に記載のレーザ発振器。
  4. 前記光ファイバーは、希土類元素をドープしたフッ化物ファイバーである、請求項1〜3のいずれかに記載のレーザ発振器。
  5. 前記希土類元素はエルビウムである、請求項4に記載のレーザ発振器。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のレーザ発振器から出力されるレーザ光をワークに照射して加工を行うレーザ加工装置。
  7. コアと、
    前記コアの屈折率とは異なる屈折率を有する複数の屈折率変調領域が、前記コアの長さ方向に第1間隔を空けて形成されたグレーティング領域と、
    を備え、
    前記長さ方向とは垂直な方向の前記屈折率変調領域の断面積は、前記長さ方向とは垂直な方向の前記コアの断面積の16%以上である、
    光ファイバー。
  8. 前記グレーティング領域は、第1グレーティング領域と、前記第1グレーティング領域から前記コアの長さ方向に第2間隔を空けて形成された第2グレーティング領域と、を有する、請求項7に記載の光ファイバー。
  9. コアの屈折率とは異なる屈折率を有する複数の屈折率変調領域が前記コアの長さ方向に第1間隔を空けて形成されたグレーティング領域を備える光ファイバーの製造方法であって、
    前記コアの屈折率を変化させる反応光を前記コア内部に照射するステップと、
    前記反応光を前記コア内部に照射した状態で、前記反応光を前記コアの長さ方向とは垂直な方向に移動させて前記屈折率変調領域を形成するステップと、
    を含む、光ファイバーの製造方法。
  10. コアの屈折率とは異なる屈折率を有する複数の屈折率変調領域が前記コアの長さ方向に第1間隔を空けて形成されたグレーティング領域を備える光ファイバーの製造装置であって、
    前記コアの屈折率を変化させる反応光を前記コア内部に照射する反応光源と、
    前記反応光を前記コア内部に照射した状態で、前記反応光を前記コアの長さ方向とは垂直な方向に移動させる移動台と、
    を備える、
    製造装置。
  11. 前記反応光の焦点を前記コア内部に結ぶレンズをさらに備える、請求項10に記載の製造装置。
  12. 前記グレーティング領域に向けて入射した励起光が前記グレーティング領域にて反射されることで発生する反射光の強度に基づいて、前記グレーティング領域を形成中の前記光ファイバーを評価する評価装置をさらに備える、請求項10又は11に記載の製造装置。
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