JPWO2019176532A1 - 画像処理装置、画像処理方法、計算方法およびプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、計算方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

本発明に係る画像処理装置は、カテーテルが挿入され、カテーテルの先端部が心壁に接触した心臓の房室を所定の方向から撮像したX線透視画像におけるカテーテルの先端部の位置を示す先端位置情報を取得する先端位置情報取得部と、先端位置情報取得部により取得された先端位置情報に示されるカテーテルの先端部の、心臓の長軸方向の動きに基づき、カテーテルの先端部が接触する心壁の壁運動を計算する壁運動計算部と、を備える。

Description

本発明は、画像処理装置、画像処理方法、計算方法およびプログラムに関する。
心不全などの治療において、細胞などの生体物質またはバイオマテリアルなどの注入材を、大腿動脈などを介して心臓の房室内に挿入したカテーテルなどの器具を用いて、房室の周囲の組織(例えば、左心室の周囲の心筋)に注入し、血管新生、細胞分化などの治療効果を期待する治療が検討されている。
上述したようなカテーテルを用いて注入材を注入する治療にあたっては、注入材を注入する注入部位は、梗塞部位よりも、梗塞部位と正常部位との境界領域の心筋(以下、冬眠心筋と称する)の方が効果的であることが知られている。そのため、上述した治療においては、冬眠心筋の同定が重要となる。冬眠心筋の特徴の1つとして、正常心筋と比べて壁運動が低下するという特徴がある。特許文献1には、超音波画像などから心臓の壁運動の低下部位を検出する技術が開示されている。
特開2009−106530号公報
上述したようなカテーテルを用いて注入材を注入する手技中は、術者は、心臓を所定の方向からX線透視したX線透視画像を見ながら手技を行うのが一般的である。X線透視画像では、房室(例えば、左心室)の造影により、左心室全体の運動を評価することができる。しかしながら、局所的な心壁の壁運動を評価することができず、冬眠心筋の同定に必要な情報を得ることができない。そのため、十分な治療効果が得られないおそれがある。
特許文献1に開示されているように、超音波診断装置、X線CT(Computed Tomography)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)装置、PET(Positron Emission computed Tomography)装置などの撮像装置により心臓を撮像して得られる心臓の三次元データに基づき、壁運動を評価することも考えられる。しかしながら、術中に用いるX線透視装置とは別に、壁運動を検出するために、上述したような撮像装置を用いることは、設備の大型化、治療の煩雑化といったコストの増加を招いてしまう。そのため、より簡易に心壁の壁運動を検出する手法が求められている。
上記のような問題点に鑑みてなされた本発明の目的は、より簡易に心壁の壁運動を検出することができる画像処理装置、画像処理方法、計算方法およびプログラムを提供することにある。
本発明の第1の態様としての画像処理装置は、カテーテルが挿入され、該カテーテルの先端部が心壁に接触した心臓の房室を所定の方向から撮像したX線透視画像における前記カテーテルの先端部の位置を示す先端位置情報を取得する先端位置情報取得部と、
前記先端位置情報取得部により取得された先端位置情報に示される前記カテーテルの先端部の、前記心臓の長軸方向の動きに基づき、前記カテーテルの先端部が接触する心壁の壁運動を計算する壁運動計算部と、を備える。
本発明の1つの実施形態として、前記カテーテルの先端部には造影マーカが設けられ、前記先端位置情報取得部は、前記X線透視画像における前記造影マーカの位置に基づき、前記先端位置情報を取得する。
本発明の1つの実施形態として、前記画像処理装置は、前記壁運動計算部により計算された前記心壁の壁運動を前記X線透視画像に重畳して表示装置に表示する画像処理部をさらに備える。
本発明の1つの実施形態として、前記画像処理部は、前記壁運動計算部により計算された前記心壁の壁運動を、前記心臓の三次元構造データから得られた前記房室の二次元画像であるフォーマット図にマッピングして記録する。
本発明の1つの実施形態として、前記画像処理部は、前記カテーテルを介して注入材を注入した部位、前記注入材の注入に適した部位、および、前記注入材の注入に適さない部位の少なくともいずれかを、前記フォーマット図にマッピングして記録する。
本発明の1つの実施形態として、前記画像処理部は、前記記録したフォーマット図を用いて、前記心臓の房室を三次元表示した三次元画像およびブルズアイ画像の少なくとも一方を生成する。
本発明の1つの実施形態として、前記画像処理装置は、前記心臓の心壁における梗塞部位を同定する梗塞部位同定部と、前記壁運動計算部により計算された心壁の壁運動と、前記梗塞部位同定部により同定された梗塞部位の位置とに基づき、冬眠心筋を同定する冬眠心筋同定部と、をさらに備える。
本発明の1つの実施形態として、前記カテーテルの先端部には造影マーカが設けられ、前記先端位置情報取得部は、前記X線透視画像における前記造影マーカの位置に基づき、前記先端位置情報を取得する。
本発明の1つの実施形態として、前記カテーテルの先端部には電極が設けられ、前記梗塞部位同定部は、前記電極を介して、前記カテーテルの先端部が当接する心壁の心電位を示す心電位情報を取得し、該取得した心電位情報に基づき、梗塞部位を同定する。
本発明の1つの実施形態として、前記梗塞部位同定部は、所定の撮像装置により前記心臓を撮像した撮像画像に基づき、前記心壁の心電位を示す心電位情報を取得し、該取得した心電位情報に基づき、梗塞部位を同定する。
本発明の1つの実施形態として、前記梗塞部位同定部は、前記心臓に造影剤を投与した後に所定の撮像装置による撮像により得られた遅延造影相に基づき、梗塞部位を同定する。
本発明の1つの実施形態として、前記画像処理装置は、前記冬眠心筋同定部により同定された冬眠心筋を前記X線透視画像に重畳して表示装置に表示する画像処理部をさらに備える。
本発明の1つの実施形態として、前記画像処理部は、前記冬眠心筋同定部により同定された冬眠心筋を、前記心臓の三次元構造データから得られた前記房室の二次元画像であるフォーマット図にマッピングして記録する。
本発明の1つの実施形態として、前記画像処理部は、前記カテーテルを介して注入材を注入した部位、前記注入材の注入に適した部位、および、前記注入材の注入に適さない部位の少なくともいずれかを、前記フォーマット図にマッピングして記録する。
本発明の1つの実施形態として、前記画像処理部は、前記記録したフォーマット図を用いて、前記心臓の房室を三次元表示した三次元画像およびブルズアイ画像の少なくとも一方を生成する。
本発明の第2の態様としての画像処理方法は、画像処理装置が実行する画像処理方法であって、カテーテルが挿入され、該カテーテルの先端部が心壁に接触した心臓の房室を所定の方向から撮像したX線透視画像における前記カテーテルの先端部の位置を示す先端位置情報を取得する工程と、前記取得された先端位置情報に示される前記カテーテルの先端部の、前記心臓の長軸方向の動きに基づき、前記カテーテルの先端部が接触する心壁の壁運動を計算する工程と、を含む。
本発明の1つの実施形態として、前記画像処理方法は、前記心臓の心壁における梗塞部位を同定する工程と、前記計算された心壁の壁運動と、前記同定された梗塞部位の位置とに基づき、冬眠心筋を同定する工程と、をさらに含む。
本発明の第3の態様としての計算方法は、心壁の壁運動の計算方法であって、カテーテルが挿入され、該カテーテルの先端部が心壁に接触した心臓の房室を所定の方向から撮像したX線透視画像における前記カテーテルの先端部の位置を示す先端位置情報を取得し、前記取得された先端位置情報に示される前記カテーテルの先端部の、前記心臓の長軸方向の動きに基づき、前記カテーテルの先端部が接触する心壁の壁運動を計算する。
本発明の第4の態様としてのプログラムは、コンピュータを上記の画像処理装置として機能させる。
本発明に係る画像処理装置、画像処理方法、計算方法およびプログラムによれば、より簡易に心壁の壁運動を検出することができる。
本発明の一実施形態に係る画像処理装置の構成例を示す図である。 カテーテルが挿入された心臓の房室のX線透視画像の一例を示す図である。 図1に示す壁運動計算部による心壁の壁運動の計算について説明するための図である。 図1に示す画像処理部による表示装置への表示の一例を示す図である。 図1に示す画像処理部による表示装置への表示の他の一例を示す図である。 図1に示す画像処理部による、心壁の心電位および壁運動に応じた表示装置への表示の一例を示す図である。 図1に示す画像処理部による、冬眠心筋、注入部位および注入材の注入に適さない部位のフォーマット図へのマッピングの一例を示す図である。 図1に示す画像処理装置の動作の一例を示すフローチャートである。 カテーテルの先端部近傍を示す図である。 図8に示す白抜き矢印P1の方向に向かってカテーテルの先端部を見た場合についての造影マーカの見え方について説明するための図である。 図8に示す白抜き矢印P1の方向に向かってカテーテルの先端部を見た場合についての造影マーカの見え方について説明するための図である。 図8に示す白抜き矢印P1の方向に向かってカテーテルの先端部を見た場合についての造影マーカの見え方について説明するための図である。 図8に示す白抜き矢印P1の方向に向かってカテーテルの先端部を見た場合についての造影マーカの見え方について説明するための図である。 図8に示す白抜き矢印P1の方向に向かってカテーテルの先端部を見た場合についての造影マーカの見え方について説明するための図である。 図8に示す白抜き矢印P1の方向に向かってカテーテルの先端部を見た場合についての造影マーカの見え方について説明するための図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。各図中、同一符号は、同一または同等の構成要素を示している。
図1は、本発明の一実施形態に係る画像処理装置10の構成例を示す図である。本実施形態に係る画像処理装置10は、カテーテルを心臓の房室に挿入して、心臓の房室に注入材を注入する手技において、房室の心壁の壁運動を検出し、冬眠心筋を同定するものである。
図1に示す画像処理装置10は、先端位置情報取得部11と、壁運動計算部12と、梗塞部位同定部13と、冬眠心筋同定部14と、画像処理部15とを備える。
先端位置情報取得部11は、カテーテルを被検者の心臓の房室に挿入して注入材を注入する手技中の、カテーテルの先端部の位置を示す先端位置情報を取得する。より具体的には、先端位置情報取得部11は、カテーテルが挿入され、カテーテルの先端部が心壁に接触した心臓の房室を所定の方向から撮像したX線透視画像におけるカテーテルの先端部の位置を示す先端位置情報を取得する。本実施形態では、先端位置情報として、カテーテルの先端部のうち先端の位置を示す情報を取得する。
先端位置情報取得部11は、例えば、カテーテルを心臓に挿入する術者により判断された、カテーテルの先端部が接触する心壁の位置に関する入力を、先端位置情報として取得する。また、上述したように、カテーテルを用いて心臓の房室に注入材を注入する手技中は、心臓を所定の方向から撮像したX線透視画像が、術者などが視認可能なようにして表示装置20に表示される。先端位置情報取得部11は、そのX線透視画像を取得し、取得したX線透視画像の画像解析によりカテーテルの先端部の位置を特定し、先端位置情報を取得してもよい。
図2は、カテーテルを用いて心臓の左心室に注入材を注入する手技中の左心室の拡張期および収縮期のX線透視画像の一例である。
図2に示すように、カテーテルの先端部に造影マーカを設けることで、先端位置情報取得部11は、X線透視画像における造影マーカの位置に基づき、カテーテルの先端部の位置を特定し、先端位置情報を取得することができる。本実施形態では、カテーテルの先端を含む位置に造影マーカが設けられている。そのため、先端位置情報として、カテーテルの先端部のうち先端の位置を示す情報を取得することができる。カテーテルの先端部であることを特定するためには、例えは、カテーテルの先端部に、カテーテルの他の部分よりも大きい造影マーカ、カテーテルの他の部分よりもX線透視画像において濃く造影される造影マーカ、特殊な形状の造影マーカなどを設けることが考えられる。なお、X線透視画像からでは、カテーテルの先端部が、X線透視画像の撮像方向から見て、手前側の心壁に接触しているのか、奥側の心壁に接触しているのかを判別することができない場合がある。しかしながら、カテーテルに特定の形状の造影マーカを設けることで、X線透視画像から、カテーテルの先端部が、手前側の心壁に接触しているのか、奥側の心壁に接触しているのかを判別することができる。このような造影マーカの形状の詳細については後述する。
図1を再び参照すると、先端位置情報取得部11は、取得した先端位置情報を壁運動計算部12に出力する。
壁運動計算部12は、先端位置情報取得部11から出力された先端位置情報に基づき、先端位置情報に示されるカテーテルの先端部が接触する心壁の壁運動を計算する。より具体的には、壁運動計算部12は、先端位置情報に示されるカテーテルの先端部の、心臓の長軸方向の動きに基づき、カテーテルが接触する心壁の壁運動を計算(検出)する。
心筋繊維は、心内膜側から心外膜側に向かって、内斜走筋、輪状筋、外斜走筋の3層筋で構成されることが知られている。そして、心筋繊維の収縮弛緩は、長軸方向(心基部から心尖部に向かう方向)、重心方向(長軸に垂直な短軸断面上で心外膜と垂直になる方向)および円周方向(長軸に垂直な短軸断面上で重心方向に垂直な方向)の3つの成分から形成されている。
一般に、心筋障害は、心内膜側から出現することが多い。これは、内膜面の心筋繊維は、心筋酸素消費量が多いこと、心外膜を走る冠動脈から最も遠く、虚血にさらされやすいことなどによる。内膜面の心筋繊維は、心臓の長軸方向に延びているため、梗塞が発生すると、長軸方向の壁運動に最も敏感に影響が現れる。したがって、壁運動計算部12は、カテーテルの先端部の、心臓の長軸方向の動きに基づき、カテーテルが接触する心壁の壁運動を計算する。
図3は、壁運動計算部12による心壁の壁運動の計算について説明するための図である。
壁運動計算部12は、心臓の拡張期および収縮期のX線透視画像から、ゼロ点を基準として、ゼロ点からカテーテルの先端部までの距離を計算する。なお、ゼロ点としては、心尖部、大動脈弁、僧帽弁あるいはこれらの近位点を用いることができる。また、ゼロ点からカテーテルの先端部までの距離としては、ゼロ点から、例えば先端など、カテーテルの先端部における所定箇所までの距離とすることができる。本実施形態では、ゼロ点からカテーテルの先端までの距離を計算している。図3に示すように、ゼロ点からカテーテルの先端までの距離が、心臓の拡張期ではxであり、心臓の収縮期ではx−dxであったとする。すなわち、心臓の拡張期と収縮期とで、ゼロ点からカテーテルの先端までの距離が、dxだけ変化したとする。
壁運動計算部12は、心壁の壁運動として、歪みの程度を示すストレインε、歪みの速度を示すストレインレートSなどを計算する。具体的には、壁運動計算部12は、ストレインεを以下の式(1)に従い計算する。また、壁運動計算部12は、ストレインレートSを以下の式(2)に従い計算する。
ε=dx/x ・・・(1)
S=dε/dt=d(dx/x)/dt=(dx/dt)/x=dv/x ・・・(2)
図1を再び参照すると、壁運動計算部12は、心壁の壁運動(ストレインε、ストレインレートSなど)の計算結果を冬眠心筋同定部14に出力する。また、壁運動計算部12は、心壁の壁運動の計算結果を画像処理部15に出力してもよい。
梗塞部位同定部13は、被検者の心臓の心壁における梗塞部位を同定する。梗塞部位は、例えば、心臓の心壁の心電位を示す心電位情報に基づき同定することができる。一般に、梗塞部位では、心電位は7.0mV未満であり、正常部位および冬眠心筋では、心電位が7.0mV以上であることが知られている。したがって、心電位が所定の閾値未満(例えば、7.0mV未満)である部位は、梗塞部位であると同定することができる。
心電位情報の取得の方法としては、種々の方法がある。例えば、心電位情報を取得する方法としては、カテーテルの先端部に電極を設け、カテーテルの先端部の電極を心臓の心壁に接触させることで、心電位情報を取得する方法がある。また、別の方法として、超音波診断装置、X線CT装置、MRI装置などの所定の撮像装置により心臓を撮像した撮像画像を用いる方法がある。この方法では、心筋の電気的な興奮と心筋の収縮とは連関することを活用し、所定の撮像装置(上述した各種撮像装置)により心臓を撮像した撮像画像に基づき、心電位情報を取得する。具体的には、撮像画像で観察される壁運動による収縮伝播のパターンから、心電位情報を取得することができる。
また、梗塞部位同定部13は、心臓に造影剤を投与した後に、超音波診断装置、X線CT装置、MRI装置などの所定の撮像装置による心臓の撮像により得られた遅延造影相を用いて梗塞部位を同定することができる。造影剤の投与早期には、造影剤は、心筋血管床に分布し、その後、間質に漏出し、細胞外スペースを満たす。早期造影不良は、血管床の減少を反映し、遅延造影は、細胞外スペースの拡大と造影剤の間質蓄積(造影剤のwash out遅延)とを反映すると考えられている。造影剤は正常な心筋細胞膜を通過しないが、急性心筋梗塞などで細胞膜が破綻すると、造影剤は受動的に細胞内スペースに拡散する。このため、急性心筋梗塞および心筋炎では、心筋細胞膜の破綻および浮腫による間質増大のために、また、陳旧性心筋梗塞および心筋症では、線維化による間質増大のために、遅延造影が出現するとされている。したがって、梗塞部位は、遅延造影相により造影される部位として同定し、正常部位および冬眠心筋は、遅延造影相により造影されない部位として同定することができる。
梗塞部位同定部13は、梗塞部位の同定結果(同定した梗塞部位の位置)を冬眠心筋同定部14に出力する。
冬眠心筋同定部14は、壁運動計算部12から出力された心壁の壁運動の計算結果と、梗塞部位同定部13により同定された梗塞部位の位置とに基づき、冬眠心筋を同定する。梗塞部位および慢性虚血により運動量が低下した冬眠心筋などの異常部位では、壁運動が低下する。ここで、梗塞部位の壁運動の低下は不可逆的である。一方、冬眠心筋での壁運動の低下は可逆的である。冬眠心筋同定部14は、壁運動が所定の閾値以下の部位のうち、梗塞部位同定部13により同定された遅延造影相により造影されない部位もしくは遅延造影相により造影される部位を除いた部位を冬眠心筋として同定する。あるいは、冬眠心筋同定部14は、壁運動が所定の閾値以下の部位のうち、心電位が所定の閾値以上である部位もしくは心電位が所定の閾値未満である部位を除いた部位を、冬眠心筋として同定する。
冬眠心筋同定部14は、同定した冬眠心筋の位置を示す冬眠心筋位置情報を画像処理部15に出力する。
画像処理部15は、壁運動の計算結果、冬眠心筋の同定結果などの表示装置20への表示および記録を行う。例えば、画像処理部15は、壁運動計算部12により計算された心壁の壁運動を、心臓のX線透視画像に重畳して表示装置20に表示してもよい。また、画像処理部15は、冬眠心筋同定部14により同定された冬眠心筋を、心臓のX線透視画像に重畳して表示装置20に表示してもよい。
また、画像処理部15は、例えば、心電位情報が取得されている場合には、図4Aに示すように、カテーテルの先端部が接触する心壁の心電位および壁運動を、心臓のX線透視画像に重畳して表示装置20に表示してもよい。また、画像処理部15は、例えば、図4Bに示すように、カテーテルの先端部が接触する心壁の心電位および壁運動がそれぞれ、例えば、冬眠心筋と同定するための所定の条件を満たしているかを示す記号(例えば、「丸印」および「バツ印」)を、心臓のX線透視画像に重畳して表示装置20に表示してもよい。また、画像処理部15は、カテーテルの先端部の造影マーカ、形状などから、カテーテルの先端部が手前側の心壁に接触しているのか、奥側の心壁に接触しているのかを判別できる場合には、カテーテルが接触する心壁が、手前側の心壁であるのか、奥側の心壁であるのかを示す情報を、心臓のX線透視画像に重畳して表示装置20に表示してもよい。
また、画像処理部15は、心壁の心電位が所定の閾値以上であるか、また、心壁の壁運動が所定の閾値以上であるかに応じて、異なるパターンの映像を表示装置20に表示させてもよい。例えば、画像処理部15は、心電位情報が取得されている場合には、心壁の心電位が所定の閾値上であるか、また、心壁の壁運動が所定の閾値以上であるかに応じて、図5に示すように、横一列に並んだ3つの円部からなる映像の状態を変化させて表示装置20に表示させてもよい。この例では、画像処理部15は、例えば、心壁の電位および壁運動が所定の閾値以上である場合(正常部位である場合)には、右側の円部が点灯したような状態とする。また、画像処理部15は、心壁の心電位が所定の閾値以上であり、壁運動が所定の閾値未満である場合(冬眠心筋である場合)には、左側の円部が点灯したような状態とする。また、画像処理部15は、心壁の電位および壁運動が所定の閾値未満である場合(梗塞部位である場合)には、真ん中の円部が点灯したような状態とする。また、画像処理部15は、心壁の心電位が所定の閾値未満であり、壁運動が所定の閾値上である場合(通常は想定されない)、および、心壁の電位および壁運動の値が得られない場合(カテーテルの先端部が心壁に接触していない場合)には、いずれの円部も消灯したような状態とする。
また、画像処理部15は、壁運動計算部12により計算された心壁の壁運動を、心臓の三次元構造データから得られた房室の二次元画像であるフォーマット図にマッピングして記録してもよい。例えば、画像処理部15は、三次元構造データに示される心臓を所定方向から見た場合の、心臓の房室の輪郭を抽出した二次元画像を、フォーマット図として生成する。また、画像処理部15は、冬眠心筋同定部14により同定された冬眠心筋を、図6に示すように、フォーマット図にマッピングして記録してもよい。また、画像処理部15は、図6に示すように、カテーテルを介して注入材を注入した部位、注入材の注入に適した部位、および、注入材の注入に適さない部位の少なくともいずれかの部位を示す情報を取得し、取得した情報に示される部位を、フォーマット図にマッピングして記録してもよい。図6においては、カテーテルを介して注入材を注入した部位、および、注入材の注入に適さない部位をマッピングした例を示している。カテーテルを介して注入材を注入した部位を示す情報は、例えば、術者により判断され、画像処理装置10に入力される。また、カテーテルを介して注入材を注入した部位を示す情報は、画像処理部15が術中のX線透視画像を解析することで取得されてもよい。また、注入材の注入に適した部位、および、注入材の注入に適さない部位を示す情報は、例えば、予め得られた三次元構造データなどに基づき、例えば、術者により特定され、画像処理装置10に入力される。
なお、三次元構造データは、超音波診断装置、X線CT装置、MRI装置、SPECT装置、PET装置などの撮像装置を用いて、予め取得することができる。これらの撮像装置により取得した三次元構造データを用いることで、より正確なフォーマット図を作成することができる。
上述したように、カテーテルの先端部に設けられた造影マーカなどにより、カテーテルの先端部が、手前側の心壁に接触しているか、奥側の心壁に接触しているかを判別することができる。また、術者は、手技中に、カテーテルの先端部が、手前側の心壁に接触しているか、奥側の心壁に接触しているかを判別することができる。したがって、画像処理部15は、壁運動を計算した心壁、カテーテルを介して注入材を注入した部位、および、注入材の注入に適さない部位が、手前側の心壁であるのか、奥側の心壁であるのかを示す情報、すなわち、奥行き方向の情報もフォーマット図に含めて記録することができる。また、画像処理部15は、奥行き方向の情報を含むフォーマット図を用いて、心臓の房室を三次元表示した三次元画像、ブルズアイ画像などを生成し、表示装置20に表示するなどしてもよい。
次に、本実施形態に係る画像処理装置10が実行する画像処理方法について、図7を参照して説明する。図7は、画像処理装置10の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、先端位置情報取得部11は、カテーテルが挿入され、カテーテルの先端部が心壁に当接した心臓の房室を所定の方向から撮像したX線透視画像におけるカテーテルの先端部の位置を示す先端位置情報を取得する(ステップS11)。上述したように、先端位置情報取得部11は、術者などからの入力を受け付けることで先端位置情報を取得してもよいし、X線透視画像を解析することで先端位置情報を取得してもよい。
次に、壁運動計算部12は、先端位置情報取得部11により取得された先端位置情報に示されるカテーテルの先端部の、心臓の長軸方向の動きに基づき、カテーテルの先端部が当接する心壁の壁運動を計算する(ステップS12)。
次に、梗塞部位同定部13は、心臓の心壁における梗塞部位を同定する(ステップS13)。梗塞部位同定部13は、例えば、心電位情報に基づき、梗塞部位を同定する。また、梗塞部位同定部13は、例えば、心臓に造影剤を投与した後に所定の撮像装置による撮像により得られた遅延造影相に基づき、梗塞部位を同定する。心電位情報は、例えば、先端部に電極が設けられたカテーテルを用いて取得することができる。また、心電位情報は、例えば、所定の撮像装置により心臓を撮像した撮像画像に基づき取得することができる。
次に、冬眠心筋同定部14は、壁運動計算部12により計算された心壁の壁運動と、梗塞部位同定部13により同定された梗塞部位の位置とに基づき、冬眠心筋を同定する(ステップS14)。
なお、図7においては、壁運動を計算して、冬眠心筋を同定する例を用いて説明したが、壁運動は、冬眠心筋の同定だけでなく、種々の検査、治療などにおいて必要となる。従って、画像処理装置10は、壁運動を計算する機能だけを備え、冬眠心筋を同定する機能は備えていなくてもよい。この場合、梗塞部位同定部13および冬眠心筋同定部14は、必須の構成ではない。また、画像処理装置10は、冬眠心筋を同定する必要が無い場合には、図7に示すステップS11およびステップS12の処理を行い、心壁の壁運動を計算する。
次に、カテーテルの先端部が、手前側の心壁に接触しているか、奥側の心壁に接触しているかをX線透視画像から判別するために、カテーテルの先端部に設けられる造影マーカの構成について説明する。
図8は、上述した、先端部が、手前側の心壁に接触しているのか、奥側の心壁に接触しているのかを判別することができるカテーテル2の先端部2a近傍を示す図である。図8に示すように、カテーテル2の造影マーカ3は、カテーテル2の中心軸線Oを含み、中心軸線Oと平行する任意の仮想面に対して、非対称な形状を有する。具体的に、図8では、カテーテル2の中心軸線Oを含み、中心軸線Oと平行する仮想面の例示として、2つの仮想面Y1およびY2を示している。図8に示すように、造影マーカ3は、仮想面Y1およびY2それぞれに対して、非対称な形状である。換言すれば、造影マーカ3は、カテーテル2の中心軸線Oを含み、中心軸線Oと平行する全ての仮想面に対して、面対称とならない形状を有している。以下、説明の便宜上、カテーテル2の中心軸線Oを含み、中心軸線Oと平行する任意の仮想面を単に「仮想面Y」と記載する。
造影マーカ3をこのような構成とすることで、X線透視画像での造影マーカ3の見え方により、X線透視画像において投影面と直交する奥手前方向(以下、単に「奥手前方向A」と記載する。)のカテーテル2の動きを識別することができる。
図8に示すように、本実施形態の造影マーカ3は、第1造影マーカ部4と、第2造影マーカ部5と、を備えている。第1造影マーカ部4は、仮想面Yのうち、周方向Bにおける第2造影マーカ部5の中間位置を通過する第1中間仮想面に対して非対称な形状を有する。また、第2造影マーカ部5は、仮想面Yのうち、周方向Bにおける第1造影マーカ部4の中間位置を通過する第2中間仮想面に対して非対称な形状を有する。本実施形態における「第1中間仮想面」は、図8に示す仮想面Y1である。また、本実施形態における「第2中間仮想面」は、図8に示す仮想面Y2である。
本実施形態の第1造影マーカ部4は、カテーテル2の周方向Bの少なくとも一部の領域に亘って形成されている。より具体的に、本実施形態の第1造影マーカ部4は、周方向Bに線状に延在している。また、本実施形態の第1造影マーカ部4は、カテーテル2の先端部2aに設けられている。より具体的に、本実施形態の第1造影マーカ部4は、カテーテル2の先端面において、周方向Bに線状に形成されている。
本実施形態の第2造影マーカ部5は、中心軸線Oと平行な中心軸線方向Cに沿って線状に延在している。
以下、図8に示す造影マーカ3の見え方により、奥手前方向Aでのカテーテル2の動きを識別する識別方法について説明する。図9A〜図9Fは、図8に示す白抜き矢印P1の方向に向かってカテーテル2の先端部2aを見た場合(以下、単に「矢印P1の視点で見た場合」と記載する。)についての造影マーカ3の見え方を示す図である。
図9Aは、矢印P1の視点で見た場合に、カテーテル2の先端部2aが奥手前方向Aに変形していない状態、すなわち、カテーテル2の先端部2aが矢印P1の方向と直交する方向に延在している状態、を示している。図9Aに示す状態のカテーテル2の先端部2aは、矢印P1の視点で見た場合に、図9Bの状態に見える。図9Bに示すように、矢印P1の視点で見た場合には、造影マーカ3の第1造影マーカ部4は、中心軸線方向Cと直交する径方向Dに沿って直線状に延在する形状に見える。また、図9Bに示すように、矢印P1の視点で見た場合には、造影マーカ3の第2造影マーカ部5は、中心軸線方向Cに沿って直線状に延在する形状に見える。
図9Cは、矢印P1の視点で見た場合に、カテーテル2の先端部2aが、図9Aに示す状態と比較して、奥手前方向Aの手前方向A2(図9Cでは下方向であり、矢印P1の視点で見た場合に視点に接近する方向)に変形した状態を示している。図9Cに示す状態のカテーテル2の先端部2aは、矢印P1の視点で見た場合に、図9Dの状態に見える。図9Dに示すように、矢印P1の視点で見た場合には、造影マーカ3の第1造影マーカ部4は、中心軸線方向Cの基端側に凸形となる円弧形状に見える。図9Dに示すように、矢印P1の視点で見た場合には、造影マーカ3の第2造影マーカ部5は、中心軸線方向Cに沿って直線状に延在する形状に見える。図9Dにおいて中心軸線方向Cと直交する径方向Dにおける第2造影マーカ部5の位置は、図9Bの径方向Dにおける第2造影マーカ部5の位置と同じである。このように、図9Dにおける第1造影マーカ部4の形状は、図9Bにおける第1造影マーカ部4の形状と異なる。その一方で、図9Dにおける第2造影マーカ部5の位置および形状は、図9Bにおける第2造影マーカ部5の位置および形状と同じに見える。
図9Eは、矢印P1の視点で見た場合に、カテーテル2の先端部2aが、図9Aに示す状態と比較して、奥手前方向Aの奥行き方向A1(図9Eでは上方向であり、矢印P1の視点で見た場合に視点から遠ざかる方向)に変形した状態を示している。図9Eに示す状態のカテーテル2の先端部2aは、矢印P1の視点で見た場合に、図9Fの状態に見える。図9Fに示すように、矢印P1の視点で見た場合には、造影マーカ3の第1造影マーカ部4は、中心軸線方向Cの先端側に凸形となる円弧形状に見える。図9Fに示すように、矢印P1の視点で見た場合には、造影マーカ3の第2造影マーカ部5は、中心軸線方向Cに沿って直線状に延在する形状に見える。図9Fにおいて中心軸線方向Cと直交する径方向Dにおける第2造影マーカ部5の位置は、図9Bおよび図9Dの径方向Dにおける第2造影マーカ部5の位置と同じである。つまり、図9Fにおける第1造影マーカ部4の形状は、図9Bおよび図9Dにおける第1造影マーカ部4の形状と異なる。その一方で、図9Fにおける第2造影マーカ部5の位置および形状は、図9Bおよび図9Dにおける第2造影マーカ部5の位置および形状と同じである。
したがって、図8に示す矢印P1の方向からX線を透視することで取得されるX線透画像では、第1造影マーカ部4の形状の変化を見ることにより、カテーテル2の先端部2aの奥手前方向Aにおける動きを識別することができる。より具体的に、本実施形態では、第1造影マーカ部4の形状が中心軸線方向Cの基端側に凸形となる円弧状に見える場合には、奥手前方向Aの手前方向A2に動いていること、または、動いたこと、を識別することができる(図9C、図9D参照)。また、本実施形態では、第1造影マーカ部4の形状が中心軸線方向Cの先端側に凸形となる円弧状に見える場合には、奥手前方向Aの奥行き方向A1に動いていること、又は、動いたこと、を識別することができる(図9E、図9F参照)。
図8に示す白抜き矢印P2の方向に向かってカテーテル2の先端部2aを見た場合、図8に示す白抜き矢印P3の方向に向かってカテーテル2の先端部2aを見た場合、および、図8に示す白抜き矢印P4の方向に向かってカテーテル2の先端部2aを見た場合にも同様に、各方向(矢印P2〜P4の方向)からX線を透視することで取得されるX線透画像では、第1造影マーカ部4の形状の変化、並びに、第1造影マーカ部4及び第2造影マーカ部5の位置関係、を見ることにより、カテーテル2の先端部2aの奥手前方向Aにおける動きを識別することができる。
このように本実施形態によれば、画像処理装置10は、カテーテル2が挿入され、該カテーテル2の先端部2aが心壁に接触した心臓の房室を所定の方向から撮像したX線透視画像におけるカテーテル2の先端部2aの位置を示す先端位置情報を取得する先端位置情報取得部11と、先端位置情報取得部11により取得された先端位置情報に示されるカテーテル2の先端部2aの、心臓の長軸方向の動きに基づき、カテーテル2の先端部2aが接触する心壁の壁運動を計算する壁運動計算部12と、を備える。
X線透視画像において、心臓の房室に挿入されたカテーテル2の先端部2aの位置を特定し、そのカテーテル2の先端部2aの、心臓の長軸方向の動きに基づき、心壁の壁運動を計算する(検出する)ことができる。そのため、X線透視装置以外の他の撮像装置などを用いずに、より簡易に心壁の壁運動を検出することができる。
また、本実施形態によれば、画像処理装置10は、心臓の心壁における梗塞部位を同定する梗塞部位同定部13と、壁運動計算部12により計算された心壁の壁運動と、梗塞部位同定部13により同定された梗塞部位の位置とに基づき、冬眠心筋を同定する冬眠心筋同定部14とをさらに備える。
X線透視画像において、心臓の房室に挿入されたカテーテル2の先端部2aの位置を特定し、そのカテーテル2の先端部2aの、心臓の長軸方向の動きに基づき、心壁の壁運動を計算する(検出する)ことができる。そのため、X線透視装置以外の他の撮像装置などを用いずに、より簡易に心壁の壁運動を検出して、冬眠心筋を同定することができる。
なお、実施形態では特に触れていないが、画像処理装置10は、コンピュータとプログラムとによっても実現することができる。また、当該プログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記録されてもよい。コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータにインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD−ROMおよびDVD−ROMなどの記録媒体であってもよい。また、当該プログラムは、ネットワークを介して提供することも可能である。
本発明は、上述した実施形態で特定された構成に限定されず、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。例えば、各構成部、各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再構成可能であり、複数の構成部またはステップなどを1つに組み合わせたり、あるいは分割したりすることが可能である。
2 カテーテル
2a カテーテルの先端部
3 造影マーカ
4 第1造影マーカ部
5 第2造影マーカ部
10 画像処理装置
11 先端位置情報取得部
12 壁運動計算部
13 梗塞部位同定部
14 冬眠心筋同定部
15 画像処理部
20 表示装置

Claims (19)

  1. カテーテルが挿入され、該カテーテルの先端部が心壁に接触した心臓の房室を所定の方向から撮像したX線透視画像における前記カテーテルの先端部の位置を示す先端位置情報を取得する先端位置情報取得部と、
    前記先端位置情報取得部により取得された先端位置情報に示される前記カテーテルの先端部の、前記心臓の長軸方向の動きに基づき、前記カテーテルの先端部が接触する心壁の壁運動を計算する壁運動計算部と、を備える画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置において、
    前記カテーテルの先端部には造影マーカが設けられ、
    前記先端位置情報取得部は、前記X線透視画像における前記造影マーカの位置に基づき、前記先端位置情報を取得する、画像処理装置。
  3. 請求項1または2に記載の画像処理装置において、
    前記壁運動計算部により計算された前記心壁の壁運動を前記X線透視画像に重畳して表示装置に表示する画像処理部をさらに備える、画像処理装置。
  4. 請求項3に記載の画像処理装置において、
    前記画像処理部は、前記壁運動計算部により計算された前記心壁の壁運動を、前記心臓の三次元構造データから得られた前記房室の二次元画像であるフォーマット図にマッピングして記録する、画像処理装置。
  5. 請求項4に記載の画像処理装置において、
    前記画像処理部は、前記カテーテルを介して注入材を注入した部位、前記注入材の注入に適した部位、および、前記注入材の注入に適さない部位の少なくともいずれかを、前記フォーマット図にマッピングして記録する、画像処理装置。
  6. 請求項4または5に記載の画像処理装置において、
    前記画像処理部は、前記記録したフォーマット図を用いて、前記心臓の房室を三次元表示した三次元画像およびブルズアイ画像の少なくとも一方を生成する、画像処理装置。
  7. 請求項1に記載の画像処理装置において、
    前記心臓の心壁における梗塞部位を同定する梗塞部位同定部と、
    前記壁運動計算部により計算された心壁の壁運動と、前記梗塞部位同定部により同定された梗塞部位の位置とに基づき、冬眠心筋を同定する冬眠心筋同定部と、をさらに備える、画像処理装置。
  8. 請求項7に記載の画像処理装置において、
    前記カテーテルの先端部には造影マーカが設けられ、
    前記先端位置情報取得部は、前記X線透視画像における前記造影マーカの位置に基づき、前記先端位置情報を取得する、画像処理装置。
  9. 請求項7または8に記載の画像処理装置において、
    前記カテーテルの先端部には電極が設けられ、
    前記梗塞部位同定部は、前記電極を介して、前記カテーテルの先端部が当接する心壁の心電位を示す心電位情報を取得し、該取得した心電位情報に基づき、梗塞部位を同定する、画像処理装置。
  10. 請求項7または8に記載の画像処理装置において、
    前記梗塞部位同定部は、所定の撮像装置により前記心臓を撮像した撮像画像に基づき、前記心壁の心電位を示す心電位情報を取得し、該取得した心電位情報に基づき、梗塞部位を同定する、画像処理装置。
  11. 請求項7または8に記載の画像処理装置において、
    前記梗塞部位同定部は、前記心臓に造影剤を投与した後に所定の撮像装置による撮像により得られた遅延造影相に基づき、梗塞部位を同定する、画像処理装置。
  12. 請求項7から11のいずれか一項に記載の画像処理装置において、
    前記冬眠心筋同定部により同定された冬眠心筋を前記X線透視画像に重畳して表示装置に表示する画像処理部をさらに備える、画像処理装置。
  13. 請求項12に記載の画像処理装置において、
    前記画像処理部は、前記冬眠心筋同定部により同定された冬眠心筋を、前記心臓の三次元構造データから得られた前記房室の二次元画像であるフォーマット図にマッピングして記録する、画像処理装置。
  14. 請求項13に記載の画像処理装置において、
    前記画像処理部は、前記カテーテルを介して注入材を注入した部位、前記注入材の注入に適した部位、および、前記注入材の注入に適さない部位の少なくともいずれかを、前記フォーマット図にマッピングして記録する、画像処理装置。
  15. 請求項13または14に記載の画像処理装置において、
    前記画像処理部は、前記記録したフォーマット図を用いて、前記心臓の房室を三次元表示した三次元画像およびブルズアイ画像の少なくとも一方を生成する、画像処理装置。
  16. 画像処理装置が実行する画像処理方法であって、
    カテーテルが挿入され、該カテーテルの先端部が心壁に接触した心臓の房室を所定の方向から撮像したX線透視画像における前記カテーテルの先端部の位置を示す先端位置情報を取得する工程と、
    前記取得された先端位置情報に示される前記カテーテルの先端部の、前記心臓の長軸方向の動きに基づき、前記カテーテルの先端部が接触する心壁の壁運動を計算する工程と、を含む画像処理方法。
  17. 請求項16に記載の画像処理方法において、
    前記心臓の心壁における梗塞部位を同定する工程と、
    前記計算された心壁の壁運動と、前記同定された梗塞部位の位置とに基づき、冬眠心筋を同定する工程と、をさらに含む画像処理方法。
  18. 心壁の壁運動の計算方法であって、
    カテーテルが挿入され、該カテーテルの先端部が心壁に接触した心臓の房室を所定の方向から撮像したX線透視画像における前記カテーテルの先端部の位置を示す先端位置情報を取得し、
    前記取得された先端位置情報に示される前記カテーテルの先端部の、前記心臓の長軸方向の動きに基づき、前記カテーテルの先端部が接触する心壁の壁運動を計算する、計算方法。
  19. コンピュータを請求項1から15のいずれか一項に記載の画像処理装置として機能させるプログラム。
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