JPWO2019167693A1 - メチルフェニデート含有貼付剤 - Google Patents

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Abstract

本発明の課題は、長期に亘って皮膚への適切な粘着力を維持し、持続的な薬効と優れた取扱性を有するメチルフェニデートを含有する貼付剤を提供することにある。本発明は、支持体層および粘着剤層を備える貼付剤であって、粘着剤層が、メチルフェニデート、ゴム系粘着基剤および粘着付与樹脂を含み、ゴム系粘着基剤が、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体を含み、粘着付与樹脂が、テルペン系樹脂および脂環族飽和炭化水素樹脂を含む、前記貼付剤、ならびに、その製造方法に関する。

Description

本発明は、粘着剤層にメチルフェニデートを含有する貼付剤ならびにその製造方法に関する。
メチルフェニデートは、注意欠陥/多動性障害(AD/HD)の治療に用いられる中枢神経刺激薬であり、錠剤(リタリン(登録商標)錠)や、放出制御型の徐放錠(コンサータ(登録商標)錠)が市販されている。経口剤以外の剤形では、海外において貼付剤のDaytrana(登録商標)が市販されている。
メチルフェニデートを含有する貼付剤としては、いくつかの態様が検討されており、例えば、メチルフェニデートを少なくとも10時間に亘ってAD/HD患者に経皮送達させるため、シリコーン粘着剤、アクリル系粘着剤およびメチルフェニデートの混合物を用いた貼付剤(特許文献1)がある。
また、前記Daytrana(登録商標)に関し、これに含まれるアクリルポリマー、シリコーンポリマーおよびメチルフェニデートを含むポリマーマトリックスから剥離ライナーを除去する際に同マトリックスを損傷させてしまう問題(特許文献2)や、剥離ライナーからの剥離力が経時的に増加してしまい、うまく剥離ライナーを剥がすことができない問題(特許文献3)に対し、夫々、種々のアクリレートモノマーを特定の割合で混合したり(特許文献2)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体などのゴム系ポリマーを用いる(特許文献3)などの工夫もなされている。
特表2002−510600号公報 国際公開第2014/062494号 国際公開第2014/159573号
本発明者らは、メチルフェニデートを含有する貼付剤について検討を進める中で、メチルフェニデートとゴム系粘着基剤を含有する従来の貼付剤においては、皮膚に対する粘着力が経時的に変化してしまうなど、長時間貼付することに支障をきたし、十分な薬効や取扱性が期待できないとの問題を認識するに至った。
よって、本発明の課題は、このような問題を解決して、長期に亘って皮膚への適切な粘着力を維持し、持続的な薬効と優れた取扱性を有するメチルフェニデートを含有する貼付剤を提供することにある。
本発明者らは、かかる課題を解決するために鋭意研究を重ねたところ、粘着剤層にメチルフェニデートとゴム系粘着基剤とを含有する場合、ゴム系粘着基剤としてスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体を含むゴム系粘着基剤と、テルペン系樹脂および脂環族飽和炭化水素樹脂を含む粘着付与樹脂とを用いて粘着剤層を形成することによって、皮膚への適切な粘着力を長期間に亘って維持することができる貼付剤を得ることができることを見出し、さらに研究を進めた結果、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、以下に関する。
[1] 支持体層および粘着剤層を備える貼付剤であって、
粘着剤層が、メチルフェニデート、ゴム系粘着基剤および粘着付与樹脂を含み、
ゴム系粘着基剤が、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体を含み、
粘着付与樹脂が、テルペン系樹脂および脂環族飽和炭化水素樹脂を含む、前記貼付剤。
[2] 粘着剤層全量に対するスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の含有量(A)が20〜33質量%である、前記[1]に記載の貼付剤。
[3] 粘着剤層全量に対するテルペン系樹脂の含有量(B)が10〜20質量%である、前記[1]または[2]に記載の貼付剤。
[4] 粘着剤層全量に対する脂環族飽和炭化水素樹脂の含有量(C)が25〜55質量%である、前記[1]〜[3]のいずれか一項に記載の貼付剤。
[5] 粘着剤層全量に対するスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の含有量(A)、テルペン系樹脂の含有量(B)および脂環族飽和炭化水素樹脂の含有量(C)について、(A)/(B+C)が0.27〜0.94の範囲である、前記[1]〜[4]のいずれか一項に記載の貼付剤。
[6] 粘着剤層全量に対するスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の含有量(A)、テルペン系樹脂の含有量(B)および脂環族飽和炭化水素樹脂の含有量(C)について、(B)/(A+B+C)が0.10〜0.31の範囲である、前記[1]〜[5]のいずれか一項に記載の貼付剤。
[7] メチルフェニデートの含有量が10〜30質量%である、前記[1]〜[6]のいずれか一項に記載の貼付剤。
[8] (a)メチルフェニデート、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、テルペン系樹脂および脂環族飽和炭化水素樹脂を混合して粘着剤層を形成させること、
(b)該粘着剤層と支持体層とを積層させること、
を含む、メチルフェニデートを含有する貼付剤の製造方法。
[9] 粘着剤層全量に対するスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の含有量(A)が20〜33質量%である、前記[8]に記載の製造方法。
[10] 粘着剤層全量に対するテルペン系樹脂の含有量(B)が10〜20質量%である、前記[8]または[9]に記載の製造方法。
[11] 粘着剤層全量に対する脂環族飽和炭化水素樹脂の含有量(C)が25〜55質量%である、前記[8]〜[10]のいずれか一項に記載の製造方法。
[12] 粘着剤層全量に対するスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の含有量(A)、テルペン系樹脂の含有量(B)および脂環族飽和炭化水素樹脂の含有量(C)について、(A)/(B+C)が0.27〜0.94の範囲である、前記[8]〜[11]のいずれか一項に記載の製造方法。
[13] 粘着剤層全量に対するスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の含有量(A)、テルペン系樹脂の含有量(B)および脂環族飽和炭化水素樹脂の含有量(C)について、(B)/(A+B+C)が0.10〜0.31の範囲である、前記[8]〜[12]のいずれか一項に記載の製造方法。
[14] メチルフェニデートの含有量が10〜30質量%である、前記[8]〜[13]のいずれか一項に記載の製造方法。
[15] 前記[8]〜[14]のいずれか一項に記載の製造方法によって製造された、メチルフェニデートを含有する貼付剤。
本発明によれば、メチルフェニデートを含有する貼付剤において、皮膚への適切な粘着力を長期間に亘って維持することができる。皮膚への粘着力は、剥離ライナーへの粘着力と異なり、貼付剤の形態を維持しつつ、メチルフェニデートの注意欠陥/多動性障害(AD/HD)の治療などの薬効を持続的に得るために大きな影響を与えることから、極めて重要である。また本発明によれば、貼付剤中のメチルフェニデートの安定性を長期間に亘って維持することができる。さらに本発明によれば、剥離ライナーを剥がすときにおいて取扱性に優れている。
本発明の貼付剤は、例えば、支持体層と、該支持体層上に積層された粘着剤層とを備えるものである。
支持体は、貼付剤、特に粘着剤層の形状を維持し得るものであればよい。支持体の材質としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、エチレン−塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ナイロン(商品名)などのポリアミド、ポリエステル、セルロース誘導体、ポリウレタンなどの合成樹脂が挙げられる。支持体の性状は、例えば、フィルム、シート、シート状多孔質体、シート状発泡体、織布、編布、不織布などの布帛、およびこれらの積層体などである。支持体の厚さは、特に制限されないが、通常、2〜3000μm程度であることが好ましい。
粘着剤層は、メチルフェニデート、ゴム系粘着基剤および粘着付与樹脂を含み、ここで、ゴム系粘着基剤はスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体を含み、粘着付与樹脂はテルペン系樹脂および脂環族飽和炭化水素樹脂を含む。また、本発明の貼付剤は、メチルフェニデート、ゴム系粘着基剤および粘着付与樹脂の他、必要に応じて可塑剤、吸収促進剤、安定化剤、溶解剤、架橋剤、防腐剤、充填剤、香料などのその他の添加成分を含んでもよい。
本発明のメチルフェニデートは、立体異性体(d−エリトロ−メチルフェニデート、l−エリトロ−メチルフェニデート、d−トレオ−メチルフェニデート、およびl−トレオ−メチルフェニデート)を含むメチルフェニデートの任意の異性体、またはその誘導体もしくは塩であってもよく、また、メチルフェニル(ピペリジン−2−イル)アセテートと互換可能であり、その誘導体もしくは塩であってもよい。また、本発明のメチルフェニデートは、2以上のラセミ化合物の混合物(d/l−エリトロ−メチルフェニデートおよびd/l−トレオ−メチルフェニデートなど)であってもよい。
上記メチルフェニデートの含有量は当業者が適宜設定することが可能であるが、粘着剤層全量を基準として10〜30質量%であることが好ましく、15〜30質量%であることがより好ましく、18〜27質量%であることがさらに好ましく、20〜25質量%であることが特に好ましい。
本発明のゴム系粘着基剤は、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(以下、「SIS」と略記する)を含む。ゴム系粘着基剤は、SISを単独で用いても、他のゴム系粘着基剤と組み合わせて2種以上で用いてもよい。SISを組み合わせ得るゴム系粘着基剤としては、例えば、天然ゴム、合成ゴム、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、アルキルビニルエーテル(共)重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエンゴム、ポリブテン、スチレン−イソプレン共重合体などが挙げられる。
ゴム系粘着基剤の具体例としては、オパノールB12、B15、B50、B80、B100、B120、B150、B220(商品名、BASF社製)、JSRブチル065、268、365(商品名、JSR社製)、ビスタネックスLM−MS、MH、H、MML−80、100、120、140(商品名、エクソン・ケミカル社製)、HYCAR(商品名、グッドリッチ社製)、SIBSTAR T102(商品名、カネカ社製)などが挙げられる。
また、ゴム系粘着基剤の含有量は、貼付剤の十分な粘着力および剥離時の局所刺激性を考慮し、当業者が適宜設定することが可能であるが、粘着剤層全量を基準として10〜40質量%であることが好ましく、15〜35質量%であることがさらに好ましく、20〜33質量%であることが特に好ましい。とりわけ好ましくは、21〜29質量%である。
本発明の粘着付与樹脂は、テルペン系樹脂および脂環族飽和炭化水素樹脂を含む。テルペン系樹脂の具体例は、YSレジン(ヤスハラケミカル社製、商品名)、ピコライト(ルースアンドディルワース社製、商品名)などが挙げられる。脂環族飽和炭化水素樹脂の具体例は、アルコン(登録商標、荒川化学工業社製、商品名)、リガレッツ(イーストマンケミカル社製、商品名)、ピコラスチック(イーストマンケミカル社製、商品名)、エスコレッツ(エクソン社製、商品名)、ウイングタック(グッドイヤー社製、商品名)、クイントン(登録商標、日本ゼオン社製、商品名)などが挙げられる。
粘着付与樹脂は、テルペン系樹脂および脂環族飽和炭化水素樹脂の2種のみを用いても、他の粘着付与樹脂と組み合わせて3種以上で用いてもよい。テルペン系樹脂および脂環族飽和炭化水素樹脂の2種を組み合わせ得る粘着付与樹脂としては、例えば、ロジン、ロジングリセリンエステル、水添ロジン、水添ロジングリセリンエステルまたはロジンペンタエリスリトールエステルなどのロジン誘導体;石油樹脂またはマレイン酸レジンなどが挙げられる。具体的には、例えば、エステルガム(荒川化学工業社製、商品名)、ハリエスター(ハリマ化成社製、商品名)、ペンタリン(登録商標、イーストマンケミカル社製、商品名)、フォーラル(イーストマンケミカル社製、商品名)、KE−311(荒川化学工業社製、商品名)などのロジン系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂などが挙げられる。
上記テルペン系樹脂は、1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、テルペン系樹脂の含有量は、貼付剤の十分な粘着力および剥離時の局所刺激性を考慮し、当業者が適宜設定することが可能であるが、粘着剤層全量を基準として1〜30質量%であることが好ましく、5〜25質量%であることがさらに好ましく、10〜20質量%であることが特に好ましい。
上記脂環族飽和炭化水素樹脂は、1種を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、脂環族飽和炭化水素樹脂の含有量は、貼付剤の十分な粘着力および剥離時の局所刺激性などを考慮し、当業者が適宜設定することが可能であるが、粘着剤層全量を基準として10〜70質量%であることが好ましく、20〜60質量%であることがさらに好ましく、25〜55質量%であることが特に好ましい。
可塑剤は、粘着剤層に柔軟性を付与するものであればよい。可塑剤としては、例えば、鉱物油(例えば、パラフィン油、ナフテン油、芳香族油)、動物油(例えば、スクワラン、スクワレン)、植物油(例えば、オリーブ油、ツバキ油、ひまし油、トール油、ラッカセイ油)、シリコーン油、二塩基酸エステル(例えば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート)、液状ゴム(例えば、液状ポリブテン、液状ポリイソプレン)、液状の脂肪酸エステル(例えば、ミリスチン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピル)、多価アルコール(例えば、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール)、トリアセチン、クエン酸トリエチル、クロタミトンなどが例示される。可塑剤は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、可塑剤の含有量は、貼付剤の十分な可塑性を考慮し、当業者が適宜設定することが可能であるが、粘着剤層全量を基準として0〜15質量%であることが好ましく、0.5〜3質量%であることがさらに好ましく、1〜2質量%(特に1質量%)であることが特に好ましい。
吸収促進剤は、メチルフェニデートまたはその薬学的に許容可能な塩の皮膚透過性を調整する成分である。吸収促進剤としては、従来皮膚への吸収促進作用が認められている化合物であれば特に限定されず、例えば、炭素数6〜20の脂肪族アルコール、炭素数6〜20の脂肪族エーテル、炭素数6〜20の脂肪酸、炭素数6〜20の脂肪酸エステル、炭素数6〜20の脂肪酸アミド、グリセリン、グリセリン脂肪酸エステル類、プロピレングリコール類、プロピレングリコール脂肪酸エステル類、ポリエチレングリコール及びポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、芳香族系有機酸、芳香族系アルコール、芳香族系有機酸エステル、芳香族系有機エーテル(以上の化合物は飽和および不飽和のいずれであってもよく、直鎖状および分岐状のいずれであってもよく、環状構造を含むものであってもよい。)、乳酸エステル類、酢酸エステル類、モノテルペン系化合物、セスキテルペン系化合物、エイゾン(Azone、登録商標)、エイゾン(Azone)誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル類(Span(登録商標)系)、ポリソルベート系(Tween(登録商標)系)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ショ糖脂肪酸エステル類、植物油が挙げられる。吸収促進剤の具体例としては、カプリル酸、カプリン酸、カプロン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリン酸メチル、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸ジエタノールアミド、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸セチル、パルミチン酸イソプロピル、サリチル酸、サリチル酸メチル、サリチル酸エチレングリコール、ケイ皮酸、ケイ皮酸メチル、クレゾール、乳酸セチル、乳酸ラウリル、酢酸エチル、酢酸プロピル、ゲラニオール、チモール、オイゲノール、テルピネオール、l−メントール、ボルネオロール、d−リモネン、イソオイゲノール、イソボルネオール、ネロール、dl−カンフル、グリセリンモノカプリレート、グリセリンモノカプレート、グリセリンモノラウレート、グリセリンモノオレエート、ソルビタンモノラウレート、ショ糖モノラウレート、ポリソルベート20、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ニッコール(登録商標)HCO−60(日光ケミカルズ株式会社)、ピロチオデカン(登録商標)、オリーブ油およびソルビタンモノオレエートが挙げられる。吸収促進剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
粘着剤層が吸収促進剤を含有する場合、吸収促進剤の含有量は、粘着剤層全体の質量を基準として0〜30質量%であることが好ましく、0〜20質量%であることがより好ましい。
安定化剤としては、例えば、トコフェロールおよびそのエステル誘導体、アスコルビン酸およびそのエステル誘導体、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、2−メルカプトベンズイミダゾールなどが挙げられる。安定化剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
粘着剤層が安定化剤を含有する場合、安定化剤の含有量は、粘着剤層全体の質量を基準として0〜5質量%であることが好ましく、0〜3質量%であることがより好ましい。
架橋剤としては、特に限定されないが、好ましい例として、アミノ樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステルなどの熱硬化性樹脂、イソシアネート化合物、ブロックイソシアネート化合物、有機系架橋剤、金属または金属化合物などの無機系架橋剤などが挙げられる。また、防腐剤としては、特に限定されないが、好ましい例として、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチルなどが挙げられる。充填剤としては、特に限定されないが、好ましい例として、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸塩(ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウムなど)、セルロース誘導体(ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなど)が挙げられる。
本発明の粘着剤層全量に対するSIS、テルペン系樹脂、脂環族飽和炭化水素樹脂の含有量(質量%)を夫々A、B、Cとした場合、(A)/(B+C)は、0.1〜1.0であることが好ましく、0.2〜0.94であることがより好ましく、0.27〜0.94であることがさらに好ましく、0.30〜0.77であることが特に好ましい。また、(B)/(A+B+C)は、0.05〜0.50であることが好ましく、0.07〜0.40であることがさらに好ましく、0.10〜0.31であることが特に好ましい。
貼付剤は、さらに剥離ライナーを備えていてもよい。剥離ライナーは、粘着剤層に対して、支持体と反対側の面に積層されている。剥離ライナーを備えていると、保管時において、粘着剤層へのゴミなどの付着を低減することができる傾向がある。
剥離ライナーの素材としては、特に限定されず、当業者に一般的に知られているフィルムを用いることができる。剥離ライナーの材質としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのフィルム;上質紙とポリオレフィンとのラミネートフィルム;ナイロン(登録商標)、アルミニウムなどのフィルムなどが挙げられる。剥離ライナーの材質としては、ポリプロピレンまたはポリエチレンテレフタレートが好ましい。
次に、本発明の貼付剤の製造方法の一例について説明する。
まず、粘着剤層形成用の混合物を調製する。混合機を用いて、上述したメチルフェニデート、ゴム系粘着基剤、粘着付与樹脂、およびその他の成分を、粘着基剤の溶媒に溶解または分散させることにより、粘着剤層形成用の混合物が得られる。
粘着基剤の溶媒としては、トルエン、ヘキサン、酢酸エチル、シクロヘキサン、ヘプタン、酢酸ブチル、エタノール、メタノール、キシレン、イソプロパノールなどが使用できる。これらは、溶解または分散させる成分に応じて適宜選択し、1種を単独でまたは2種以上を混合して組み合わせて用いることができる。
続いて、得られた粘着剤層形成用の混合物を、支持体の上に直接展延して粘着剤層を形成し、続いて、粘着剤層を保護するための剥離ライナーを粘着剤層上に粘着させるか、離型処理された紙もしくはフィルム上に展延して粘着剤層を形成し、その上に支持体を載せて、粘着剤層を支持体上に圧着転写させて、貼付剤を得ることができる。
<テクスチャーアナライザーを用いた粘着力の加速試験>
[実験方法]
表1に記載のとおりの組成で作製された実施例1〜3および比較例1〜3の各貼付剤の粘着面に対し、Φ4mmのステンレス製プローブを1N、1secの条件で押し付けた後、1mm/secの条件でプローブを引き上げた。引き上げ開始からプローブが粘着面から剥がれるまでにかかった荷重(N・sec)を合計して得た値を粘着力(N・sec)とした。貼付剤の粘着力の変化率ΔTack(%)は、60℃で1週間保管した貼付剤の粘着力を、製造直後の貼付剤の粘着力で除し、100を乗ずることによって得た。所望の粘着力を有する貼付剤は、テクスチャーアナライザーの数値が「90,000以上」(N・sec)であり、かつ、ΔTack(%)が「100±25%」であるものとした(以下、「評価基準」とする)。
[実験結果]
粘着力の加速試験の結果を表2に示す。実施例1〜3の貼付剤はすべて上記の評価基準を満たす一方、比較例1〜3の貼付剤はすべて上記の評価基準を満たさないことが示された。特に、実施例1の結果(99%)については、ΔTack(%)がほぼ100%であり、すなわち、製造直後の貼付剤の粘着力が同貼付剤を60℃で1週間保管した場合であってもほとんど失われず、ほぼ完全に維持されることが示された。これらの結果から、表1に示される成分(A)〜(C)を同表に示されるような特定の比率で貼付剤の粘着層に配合することにより、貼付剤の粘着力を長期間に亘って維持できることがわかった。

Claims (15)

  1. 支持体層および粘着剤層を備える貼付剤であって、
    粘着剤層が、メチルフェニデート、ゴム系粘着基剤および粘着付与樹脂を含み、
    ゴム系粘着基剤が、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体を含み、
    粘着付与樹脂が、テルペン系樹脂および脂環族飽和炭化水素樹脂を含む、前記貼付剤。
  2. 粘着剤層全量に対するスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の含有量(A)が20〜33質量%である、請求項1に記載の貼付剤。
  3. 粘着剤層全量に対するテルペン系樹脂の含有量(B)が10〜20質量%である、請求項1または2に記載の貼付剤。
  4. 粘着剤層全量に対する脂環族飽和炭化水素樹脂の含有量(C)が25〜55質量%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の貼付剤。
  5. 粘着剤層全量に対するスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の含有量(A)、テルペン系樹脂の含有量(B)および脂環族飽和炭化水素樹脂の含有量(C)について、(A)/(B+C)が0.27〜0.94の範囲である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の貼付剤。
  6. 粘着剤層全量に対するスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の含有量(A)、テルペン系樹脂の含有量(B)および脂環族飽和炭化水素樹脂の含有量(C)について、(B)/(A+B+C)が0.10〜0.31の範囲である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の貼付剤。
  7. メチルフェニデートの含有量が10〜30質量%である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の貼付剤。
  8. (a)メチルフェニデート、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、テルペン系樹脂および脂環族飽和炭化水素樹脂を混合して粘着剤層を形成させること、
    (b)該粘着剤層と支持体層とを積層させること、
    を含む、メチルフェニデートを含有する貼付剤の製造方法。
  9. 粘着剤層全量に対するスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の含有量(A)が20〜33質量%である、請求項8に記載の製造方法。
  10. 粘着剤層全量に対するテルペン系樹脂の含有量(B)が10〜20質量%である、請求項8または9に記載の製造方法。
  11. 粘着剤層全量に対する脂環族飽和炭化水素樹脂の含有量(C)が25〜55質量%である、請求項8〜10のいずれか一項に記載の製造方法。
  12. 粘着剤層全量に対するスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の含有量(A)、テルペン系樹脂の含有量(B)および脂環族飽和炭化水素樹脂の含有量(C)について、(A)/(B+C)が0.27〜0.94の範囲である、請求項8〜11のいずれか一項に記載の製造方法。
  13. 粘着剤層全量に対するスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の含有量(A)、テルペン系樹脂の含有量(B)および脂環族飽和炭化水素樹脂の含有量(C)について、(B)/(A+B+C)が0.10〜0.31の範囲である、請求項8〜12のいずれか一項に記載の製造方法。
  14. メチルフェニデートの含有量が10〜30質量%である、請求項8〜13のいずれか一項に記載の製造方法。
  15. 請求項8〜14のいずれか一項に記載の製造方法によって製造された、メチルフェニデートを含有する貼付剤。
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